明 細 書
タグラベル作成装置、無線タグラベル及びカートリッジ、タグテープ及び口 ール、質問器、無線タグ回路素子
技術分野
[0001] 本発明は、外部と情報の無線通信が可能な無線タグラベルを作成するタグラベル 作成装置及びこれにより製造した無線タグラベル、タグラベル作成時に用いる無線タ グカートリッジ、タグテープロール、及びタグテープ、当該無線タグラベルに対し無線 通信を行う質問器、無線タグラベルに備えられた無線タグ回路素子に関する。
背景技術
[0002] 小型の無線タグとリーダ(読み取り装置) /ライタ(書き込み装置)との間で非接触で 情報の読み取り Z書き込みを行う RFID (Radio Frequency Identification)システムが 知られている。無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を 記憶する IC回路部とこの IC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備 えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であつ ても、リーダ/ライタ側より IC回路部の無線タグ情報に対してアクセス(情報の読み取 り/書き込み)が可能であり、商品管理ゃ検查工程等の様々な分野において実用が 期待されている。
[0003] このような無線タグは、通常、ラベル状の素材上に無線タグ回路素子を設けて形成 され、このタグラベルが例えば各種書類 ·物品の分類 ·整理のために対象物品等に 貝占り付けられることが多い。また、この無線タグの管理上、タグ自体に併せて文字情 報を印字しておくと非常に便利である。これに応じ、従来、無線タグへの情報読み取 り/書き込みとタグへの印字とを併せて行うタグラベル作成装置が既に提唱されてい る。
[0004] 例えば、特許文献 1記載のタグラベル作成装置では、無線タグ回路素子 (RFID)を 備えた所定の大きさの複数のラベルを剥離可能に等間隔に配置したテープ (キャリア テープ)を、ロール状に卷回し着脱自在に装着した装着部を備えている。そして、上 記装着部のロールからテープを繰り出しつつ、無線タグ回路素子への無線タグ情報
の送受を行い、さらにその後各ラベルに所定の印字を行い、これによりタグラベルを 連続的に生成するようになっている。
[0005] 例えば特許文献 2に記載のタグラベル作成装置では、 IC回路部とタグ側アンテナ( アンテナ部)とを備えた無線タグ回路素子 (無線タグ)が所定間隔で配設された帯状 のタグテープがタグテープロール力 繰り出され、搬送経路を搬送される際に印字手 段(サーマルヘッド)によって所定の印字情報がラベルの表面に印字されると共に、 上記印字された印字情報に対応し装置側で生成した所定の無線タグ情報が、ラベ ルに設けた無線タグ回路素子のタグ側アンテナに対し送信され、アンテナに接続さ れた IC回路部(ICチップ)に順次書き込まれる。その後、印字及び無線タグ情報の書 き込みが終了した印字済みタグラベル用テープが所定の長さで切断され、無線タグ ラベルが完成するようになってレ、る。
[0006] 一方、このように種々の分野において活用されつつある無線タグである力 無線タ グ回路素子の IC回路部の記憶容量には限界があるため、大容量の情報を無線タグ に記憶させようとする場合には、その情報を複数の無線タグ回路素子に分割して記 憶させる必要がある。このような複数の無線タグ回路素子との間の通信手法に関する 従来技術として、例えば特許文献 3に記載のものがある。
[0007] 一般に、装置側のアンテナから電波が届く範囲内に存在していれば複数の無線タグ 回路素子に対して通信を行うことは可能であるが、通常無線タグ回路素子にそれぞ れ備えられる識別情報 (いわゆるタグ ID)により通信対象を特定することなぐ装置側 力 通信のための電波を送信すると、電波が届く範囲内に存在する無線タグ回路素 子はすべて応答するため、混信が発生してしまう。上記特許文献 2記載の従来技術 では、このような点に配慮し、上記複数の無線タグ回路素子を識別するための輻輳 制御を行うことにより、複数の無線タグ回路素子による前述の混信を防止し、円滑に 通信を行えるようにしてレ、る。
[0008] 特許文献 1 :特開 2004— 245870号公報
特許文献 2 :特開 2004— 333651号公報
特許文献 3:特開 2004— 78840号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 近年、無線タグの利用の拡大とともに多種多様な用途が望まれており、印字態様を 種々変えてラベルを作成したレ、とレ、うニーズが生じつつある。
[0010] しかしながら、上記特許文献 1や特許文献 2に記載の従来技術では、無線タグ回路 素子を備えたラベルの大きさ(長さ)が固定的に決まっている。このため、例えば印字 文字数がある程度より多くなるとラベル長に入りきれなくなる。この結果、操作者(ユー ザ)の望む印字文字数のうち途中までの印字しか行えない、あるいは、ラベル自体の 作成が不可能となる。いずれにしても、適正な大きさで全ての印字文字を印字できる ようにラベルの長さを長くしたいという操作者(ユーザ)のニーズに応えることができな 力 た。逆に、例えば印字文字数が少ない場合、ラベル長に対し被印字部分以外の 部分である余白部分が多くなることから、これに対応してラベルの長さも短くしたいと レ、う操作者のニーズに応えることができなかった。以上のように、操作者の望む印字 態様のラベルを作成することはできず、利便性が低下してレ、た。
[0011] また、上記印字文字数のニーズ以外にも、用途によっては、印字文字数に関係なく タグラベルのラベル長を長くしたい場合等も考えられる。このように、上記従来技術で は、操作者のニーズに対応した長さのラベルを作成することができな力、つた。
[0012] また、上記特許文献 3記載の従来技術では、複数の無線タグ回路素子による混信 を防止するために行う輻輳制御において、複数の無線タグ回路素子のそれぞれから タグ IDを 1ビットずつ質問器へ応答させては質問器側でその応答信号力 所定の選 抜を行い、これを順次繰り返すことによって、最終的にすべての無線タグ回路素子の 識別を完了するようになっている。このため、上述のように大容量の情報を複数の無 線タグ回路素子に分割し記憶させるようにした場合には、それら複数の無線タグ回路 素子からの情報読み取り時に通信手順が煩雑化して通信所要時間が増大し、効率 よく迅速に情報読み取りを行うのが困難であった。
[0013] 本発明の第 1の目的は、複数の無線タグ回路素子を情報的又は配置的に連携させ る態様でラベルを作成することで、操作者のニーズに対応して利便性を向上できるタ グラベル作成装置、無線タグラベル、無線タグカートリッジ、タグテープロール、タグテ ープ、質問器、及び無線タグ回路素子を提供することにある。
[0014] 本発明の第 2の目的は、複数の無線タグ回路素子を配置的に連携させる態様でラ ベルを作成することで、操作者の望むニーズに対応した長いラベルを容易に作成で き、利便性を向上できるタグラベル作成装置及び無線タグラベルを提供することにあ る。
[0015] 本発明の第 3の目的は、複数の無線タグ回路素子を配置的に連携させる態様でラ ベルを作成することで、操作者の望むニーズに対応し、可変に長さを設定した無線タ グラベルを作成できるタグテープ、タグテープロール、無線タグカートリッジ、及びタグ ラベル作成装置を提供することにある。
[0016] 本発明の第 4の目的は、複数の無線タグ回路素子を情報的に連携させる態様でラ ベルを作成することで、限られた記憶容量の中で、迅速に効率よく大容量の情報の 読み取りを行うことができる無線タグ回路素子、これを備えた無線タグラベル、無線タ グ回路素子と信号送受を行う質問器、無線タグラベルを作成するタグラベル作成装 置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0017] 上記第 1の目的を達成するために、本願第 1発明は、タグテープに複数個配置され 、情報を記憶する IC回路部及びこの IC回路部に接続されたタグ側アンテナを備えた 無線タグ回路素子との間で無線通信により情報の送受信を行う装置側アンテナと、 前記無線タグ回路素子の前記 IC回路部へのアクセス情報を生成し、前記装置側ァ ンテナを介して前記無線タグ回路素子へ送信し、前記 IC回路部へのアクセスを行う 情報アクセス手段とを有し、前記 IC回路部へのアクセス後の前記無線タグ回路素子 を備えた前記タグテープを用いてタグラベルを作成するタグラベル作成装置であって
、タグラベルにおける配置において、若しくは、前記 IC回路部に記憶した情報におい て、複数の前記無線タグ回路素子が互いに連携する態様で前記タグラベルを作成 可能としたことを特徴とする。
[0018] 本願第 1発明においては、情報アクセス手段で生成したアクセス情報を装置側アン テナを介しタグテープに配置された無線タグ回路素子の IC回路部に送信してァクセ スを行い、このタグテープを用いてタグラベルを作成する。このとき、複数の無線タグ 回路素子を情報的又は配置的に連携させる態様でラベルを作成することにより、操
作者のニーズに対応して、複数の無線タグ回路素子を備えた長レ、ラベルを作成した り、複数の無線タグ回路素子列をベースにした可変長ラベルを作成したり、複数の無 線タグ回路素子を用いて大容量の情報の書き込み及び読み取りを行うことができ、こ の結果操作者の利便性を向上することができる。
[0019] 上記第 1及び第 2の目的を達成するために、本願第 2発明は、上記第 1発明におい て、前記情報アクセス手段は、前記 IC回路部へのアクセスとして、当該 IC回路部へ の情報書き込み又は IC回路部からの情報読みとりを行レ、、前記タグテープを繰り出 すための駆動手段と、前記駆動手段で繰り出された前記タグテープを所定の長さに 切断し、前記無線タグ回路素子を備えたタグラベルを生成する切断手段とを設け、 前記連携する態様として、 1つの前記タグラベルに複数の前記無線タグ回路素子を 配置可能としたことを特徴とする。
[0020] 本願第 2発明においては、複数個の無線タグ回路素子を配置したタグテープを駆 動手段で繰り出し、この繰り出されたタグテープを切断手段で切断してタグラベルを 作成する際、 1つのタグラベルに複数の無線タグ回路素子を配置可能としている。こ れにより、例えばタグラベル長を長くしたい場合、読み取り又は書き込み情報量を多 くしたい場合、タグテープに印字を行うときに操作者の望む印字文字数を多くしたい 場合、あるいは、それらに関係なく複数の無線タグ回路素子をタグラベルに配置した い等の場合、 2個以上の無線タグ回路素子が 1つのタグラベルに配置されるように上 記繰り出し及び切断を行うことで、操作者のニーズに対応した長いラベルを容易に作 成でき、利便性を向上することができる。
[0021] 第 3の発明は、上記第 2発明において、前記タグラベルへの前記無線タグ回路素 子の配置個数を決定する個数決定手段と、前記無線タグ回路素子の前記情報書き 込み又は前記情報読み取りの処理済個数を検出する個数検出手段と、前記個数決 定手段で決定した配置個数と、前記個数検出手段で検出した処理済み個数とに応 じて、前記切断手段の制御を行う切断制御手段とを有することを特徴とする。
[0022] 本願第 3発明においては、個数決定手段でタグラベルへの無線タグ回路素子配置 個数を決定し、個数検出手段で実際の無線タグ回路素子の書き込み処理又は読み 取り処理の完了した個数を検出し、それら決定した個数と検出した個数とに応じ、切
断手段の制御が行われる。これにより、例えば、既に検出した無線タグ回路素子の個 数が決定した個数に達していれば書き込み又は読み取りをさらに行うことなく切断手 段で切断を行い、検出した無線タグ回路素子の個数が決定した個数に達していなけ ればさらに駆動手段でタグテープを繰り出して書き込み又は読み取りをさらに行う等 、決定した個数の無線タグ回路素子をタグラベルに配置することができる。
[0023] 第 4の発明は、上記第 3発明において、前記個数決定手段で決定した配置個数と、 前記個数検出手段で検出した処理済み個数とに応じて、前記情報アクセス手段を制 御する情報アクセス制御手段を有することを特徴とする。
[0024] これにより、例えば 1つのタグラベルに複数の無線タグ回路素子を配置する場合に 、各無線タグ回路素子に実質的に同一の情報を書き込むようにしたり、互いに異なる 情報を書き込むようにしたり、一部の無線タグ回路素子に情報を書き込み残りを無効 化したり等の制御を行うことが可能となる。
[0025] 第 5の発明は、上記第 2乃至第 4発明のいずれかにおいて、前記タグテープに所定 の印字を行う印字手段を有することを特徴とする。
[0026] 例えば操作者が印字手段でタグテープに印字したい文字数が多い場合、その印 字文字数に対応した 2個以上の個数の無線タグ回路素子を 1つのタグラベルに配置 するようにタグテープの繰り出し及び切断を行うことで、操作者の望む印字態様のラ ベルを容易に作成でき、利便性を向上することができる。
[0027] 第 6の発明は、上記第 2乃至第 5発明のいずれかにおいて、前記 1つの前記タグラ ベルに配置する前記無線タグ回路素子の個数を、操作者が設定可能な個数設定手 段を有し、前記個数決定手段は、前記個数設定手段における前記操作者による設 定に応じて、前記タグラベルへの前記無線タグ回路素子の配置個数を決定すること を特徴とする。
[0028] 本願第 6発明においては、操作者が望む無線タグ回路素子の個数に応じて個数設 定手段において個数設定を行うと、その個数設定に応じて、個数決定手段が 1つの タグラベルにその設定個数の無線タグ回路素子を配置するように決定する。この結 果、操作者の望む無線タグ回路素子の個数設定に応じ高い自由度でラベルを作成 できるので、利便性をさらに向上することができる。
[0029] 第 7の発明は、上記第 2乃至第 5発明のいずれかにおいて、前記タグラベルの長さ を操作者が設定可能なラベル長設定手段を有し、前記個数決定手段は、前記ラベ ル長設定手段における前記操作者による設定に応じて、前記タグラベルへの前記無 線タグ回路素子の配置個数を決定することを特徴とする。
[0030] 本願第 7発明においては、ラベル長設定手段で操作者が望むラベル長の設定を行 うと、その設定に応じて、個数決定手段が 1つのタグラベルにその設定個数の無線タ グ回路素子を配置するように個数を決定する。この結果、操作者が望むラベル長に 対応し無線タグ回路素子の個数を調整し高い自由度でラベルを作成できるので、利 便性をさらに向上することができる。
[0031] 第 8の発明は、上記第 2乃至第 5発明のいずれかにおいて、前記 IC回路部へ書き 込まれる情報量又は前記 IC回路部より読みとられる情報量を検出する情報量検出 手段を有し、前記個数決定手段は、前記情報量検出手段で検出した情報量に応じ て、前記タグラベルへの前記無線タグ回路素子の配置個数を決定することを特徴と する。
[0032] 本願第 8発明においては、操作者が無線タグ回路素子の IC回路部へ所定の情報 量の情報を書き込む又は IC回路部より所定の情報量の情報を読みとると、その情報 量が情報量検出手段で検出され、その情報量に応じて、個数決定手段が 1つのタグ ラベルにその設定個数の無線タグ回路素子を配置するように個数を決定する。この 結果、操作者が読みとり又は書き込みを行う情報量に応じ無線タグ回路素子の数を 調整し高い自由度でラベルを作成できるので、利便性をさらに向上することができる
[0033] 第 9の発明は、上記第 5発明において、前記印字手段で印字する文字や図柄等を 操作者が設定可能な印字設定手段を有し、前記個数決定手段は、前記印字設定手 段における前記操作者による設定に応じて、前記タグラベルへの前記無線タグ回路 素子の配置個数を決定することを特徴とする。
[0034] 本願第 9発明においては、印字設定手段で操作者が望む文字や図柄等の設定を 行うと、その設定に応じて、個数決定手段が 1つのタグラベルにその設定個数の無線 タグ回路素子を配置するように個数を決定する。この結果、操作者が印字したい文字
の長さや図柄の大きさ等に応じ無線タグ回路素子の数を調整し高い自由度でラベル を作成できるので、利便性をさらに向上することができる。
[0035] 第 10の発明は、上記第 4発明において、前記情報アクセス制御手段は、 1つの前 記タグラベルに複数の前記無線タグ回路素子を配置する場合に、当該タグラベルの 前記複数の無線タグ回路素子の IC回路部に実質的に同一の情報を書き込むように 、前記情報アクセス手段を制御することを特徴とする。
[0036] 複数の無線タグ回路素子の IC回路部に実質同一情報を書き込むことにより、 1つ の IC回路部との情報送受が何らかの理由で不可能となったとしても他の IC回路部を 利用することで当該情報の送受を確保できる。すなわちバックアップ機能を持たせる こと力 sできる。
[0037] 第 11の発明は、上記第 4発明において、前記情報アクセス制御手段は、 1つの前 記タグラベルに複数の前記無線タグ回路素子を配置する場合に、当該タグラベルの 前記複数の無線タグ回路素子の IC回路部に互いに異なる情報をそれぞれ書き込む ように、前記情報アクセス手段を制御することを特徴とする。
[0038] 複数の無線タグ回路素子の IC回路部に互いに異なる情報を書き込むことにより、 例えば書き込もうとする情報量が大きい場合にその情報を複数個に分割しそれぞれ 別の IC回路部に書き込ませることで、大きな情報量の情報の書き込みを確実に行う こと力 Sできる。
[0039] 第 12の発明は、上記第 4発明において、前記情報アクセス制御手段は、 1つの前 記タグラベルに複数の前記無線タグ回路素子を配置する場合に、当該タグラベルの 前記複数の無線タグ回路素子のうち、一部の無線タグ回路素子の IC回路部に情報 を書き込み他の無線タグ回路素子の機能を無効化するように、前記情報アクセス手 段を制御することを特徴とする。
[0040] 複数の無線タグ回路素子の IC回路部のうち一方のみに情報を書き込み残りは無 効化する、すなわち複数の IC回路部があっても利用する IC回路部はそのうち 1つに 限定することで、情報送受時の混信等が発生するのを確実に防止することができる。
[0041] 第 13の発明は、上記第 1及び第 3の目的を達成するために、上記第 1発明におい て、前記情報アクセス手段は、前記無線タグ回路素子の前記 IC回路部へのアクセス
情報を生成するアクセス情報生成手段と、このアクセス情報生成手段で生成した前 記アクセス情報を、前記装置側アンテナを介して前記無線タグ回路素子に備えられ たタグ側アンテナに送信し、前記 IC回路部へのアクセスを行う情報送信手段とを備 え、複数の前記無線タグ回路素子がテープ長手方向一列に連続的に配置された無 線タグ回路素子列をテープ幅方向に複数列備え、これら複数列の無線タグ回路素 子列は、テープ長手方向一列に配置された前記複数の無線タグ回路素子のテープ 長手方向位置が、各無線タグ回路素子列どうしで互いに少なくとも一部重なるように 配置されている前記タグテープを着脱可能に設置するためのタグテープ設置用ホル ダと、前記タグテープに対し搬送駆動力を発生する駆動手段と、前記駆動手段の前 記搬送駆動力により搬送された前記タグテープをテープ幅方向に切断する切断手 段とを設け、前記連携する態様として、前記複数列の無線タグ回路素子列に備えら れた前記複数の無線タグ回路素子のうち、少なくとも 1つの無線タグ回路素子が切断 されず残存する前記タグラベルを生成することを特徴とする。
[0042] タグラベル作成装置においては、タグテープ設置用ホルダを用いて着脱可能に設 置されたタグテープが駆動手段によって繰り出され、アクセス情報生成手段で生成さ れたアクセス情報力 タグテープに備えられた無線タグ回路素子のタグ側アンテナに 対レ青報送信手段から送信され、 IC回路部へのアクセスが行われる。その後、切断 手段でタグテープが切断され、タグラベルが生成される。
[0043] このようにしてタグテープからタグラベルを作成するとき、本願第 13発明のタグラベ ル作成装置においては、タグテープ設置用ホルダを用いて設置されるタグテープは 、テープ幅方向に複数の無線タグ回路素子列が並び、し力もそれらに備えられる複 数の無線タグ回路素子は、各無線タグ回路素子どうしで、そのテープ長手方向位置 が互いに重ならなレ、ようにずらして千鳥配列されてレ、る。
[0044] これにより、例えば、まず、一の列の無線タグ回路素子をちようど収納する程度の長 さに切断手段でテープを切断した無線タグラベル (この場合のラベル長 無線タグ 回路素子の全長)を作成することができる。また、さらにこれよりも遠くの適宜の切断 位置でテープを切断して無線タグラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ回路 素子の全長)を作成することもできる。この場合、上記一の列でない他の列の無線タ
グ回路素子についてはその途中で分断されてしまう(=無線タグ回路素子欠損体)が 、上記一の列の無線タグ回路素子は分断されることなく完全な形で存在する(=無線 タグ回路素子完全体)ので、少なくとも無線を介した装置側アンテナとの通信機能は 確保される。
[0045] 一方、こうして作成した無線タグラベルの次に、新たな無線タグラベルを、駆動手段 で上記切断位置からタグテープを繰り出し作成する場合、前述のような複数の無線タ グ回路素子列の千鳥配列により、上記切断位置(=上記他の列の無線タグ回路素子 の分断位置)から比較的少なレ、繰り出し距離で、上記他の列とは異なる別の列(上記 一の列を含む)の無線タグ回路素子の先端部に到達することができる。したがって、 当該無線タグ回路素子の終端部まで含むような長さのテープを切断し、上記新たな 無線タグラベル (この場合のラベル長 ^無線タグ回路素子の全長)を作成することが できる。また上記同様、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置でテープを切断して無 線タグラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ回路素子の全長)を作成すること もできる。すなわち言い換えれば無線タグ回路素子の全長を超える限りにおいて、可 変に長さを設定した無線タグラベルを作成することができる。
[0046] このとき、無線タグ回路素子の列の数を 1列より 2列、 2列より 3列と多くするほど、各 歹 IJの無線タグ回路素子のテープ長手方向ずれ量を小さくすることができ、上記新た な無線タグラベルを作成するときに上記無線タグ回路素子の先端部に到達するまで の繰り出し距離を小さくし、テープの無駄を少なくすることができる。
[0047] 以上のようにして、本願第 13発明においては、 2列以上の無線タグ回路素子列を 一部が重なり合う千鳥配列とすることで、少なくとも 1列の無線タグ回路素子列し力備 えない場合に比べれば、テープの無駄を少なくしテープの有効活用を図りつつ、長 さを可変に設定した無線タグラベルを作成することができ、操作者の利便性を向上で きる。
[0048] 第 14の発明は、上記第 13発明において、前記タグテープの所定の印字領域に印 字を行う印字手段を有することを特徴とする。
[0049] これにより、印字を備えた印字つき無線タグラベルを作成することができる。
[0050] 第 15の発明は、上記第 13又は第 14発明において、前記切断手段を、前記タグテ
ープの前記複数列の無線タグ回路素子列に備えられた前記複数の無線タグ回路素 子の前記 IC回路部を切断しないように制御する切断制限手段を有することを特徴と する。
[0051] これにより、切断手段が切断動作時に強度の大きな IC回路部によって損傷するの を防止でき、耐久性を向上することができる。
[0052] 第 16の発明は、上記第 13乃至 15発明のいずれかにおいて、前記切断手段で切 断を行い 1つの前記タグラベルを生成した後、次の前記タグラベルの作成にあたり、 当該タグラベルに備えられるべき前記無線タグ回路素子に対し予め定められた所定 の位置関係となる切断位置で前記切断手段の切断を行えるように、前記駆動手段を 制御する駆動制御手段を有することを特徴とする。
[0053] 1つのタグラベルを生成する都度、次のタグラベルの無線タグ回路素子に対し切断 位置が所定の位置関係となるように駆動手段で頭出しを行うことにより、それ以降の 位置決め制御を容易かつ簡素にすることができる。
[0054] 第 17の発明は、上記第 13乃至第 16発明のいずれかにおいて、作成する前記タグ ラベルのテープ長手方向長さを設定するためのラベル長設定手段を備えることを特 徴とする。
[0055] これにより、例えば可変長にて無線タグラベルを作成する機能のほかに、定長ラベ ノレも作成可能であり、ユーザの多彩なニーズに対応し利便性を向上することができる
[0056] 第 18の発明は、上記第 13乃至 17発明のいずれかにおいて、前記情報送信手段 による前記アクセス情報の送信後、この送信されたアクセス情報に応じて前記無線タ グ回路素子の前記 IC回路部より送信された返答信号を、前記タグ側アンテナを介し 非接触で前記装置側アンテナで受信し、読み込みを行う情報受信手段と、この情報 受信手段で読み込んだ返答信号に基づき、情報書き込み対象の無線タグ回路素子 を特定するタグ特定手段とを有し、前記情報送信手段は、前記タグ特定手段で特定 した前記情報書き込み対象の無線タグ回路素子の前記タグ側アンテナに前記ァクセ ス情報を送信し、当該無線タグ回路素子の IC回路部に情報書き込みを行うことを特 徴とする。
[0057] これにより、切断手段の切断位置に応じてアンテナの一部等が破損又は欠損した 無線タグ回路素子 (無線タグ回路素子欠損体)からの応答信号と、正常な無線タグ回 路素子 (無線タグ回路素子完全体)からの応答信号とを識別し、後者を情報書き込 み対象として正確に認識し特定することができる。
[0058] 第 19の発明は、上記第 18発明において、前記タグ特定手段は、前記情報受信手 段が複数の前記無線タグ回路素子からの前記返答信号を読み込んだ場合、それら 複数の返答信号のうち信号レベルが最大の返答信号を送信した無線タグ回路素子 を前記情報書き込み対象の無線タグ回路素子として特定し、前記情報送信手段は、 前記情報書き込み対象の無線タグ回路素子以外の前記無線タグ回路素子に、前記 アクセス情報生成手段で生成した前記アクセス情報としての休眠化信号又は無効化 信号を送信し、当該無線タグ回路素子を休眠化又は無効化することを特徴とする。
[0059] 特定した無線タグ回路素子以外を休眠化又は無効化することにより、情報書き込み 対象の無線タグ回路素子以外の無線タグ回路素子への誤書き込みを確実に防止す ること力 Sできる。
[0060] 第 20の発明は、上記第 18発明において、前記タグ特定手段は、前記情報受信手 段が複数の前記無線タグ回路素子からの前記返答信号を読み込んだ場合、所定時 間内に、前記複数の返答信号のうち 1つの返答信号を送信した無線タグ回路素子を 前記情報書き込み対象の無線タグ回路素子として特定し、前記情報送信手段は、前 記情報書き込み対象の無線タグ回路素子以外の前記無線タグ回路素子に、前記ァ クセス情報生成手段で生成した前記アクセス情報としての休眠化信号又は無効化信 号を送信し、当該無線タグ回路素子を休眠化又は無効化することを特徴とする。
[0061] これにより、例えば長さの長いラベルを作成しょうとする場合等、返答信号の受信強 度が比較的大きい無線タグ回路素子が複数含まれるような場合であっても、所定の 時間内で書込み対象タグを 1つに特定して書込みを行いそれ以降は受信信号強度 が大きくても休眠化又は無効化することで、情報書き込み対象の無線タグ回路素子 以外の無線タグ回路素子への誤書き込みを確実に防止することができる。
[0062] 第 21の発明は、上記第 1及び第 4の目的を達成するために、上記第 1発明におい て、前記タグテープが卷回されたタグテープロールを着脱可能なタグテープロールホ
ルダ部を有し、前記装置側アンテナは、前記タグテープロール力 繰り出される前記 タグテープの長手方向に連続的に配置された複数の前記無線タグ回路素子との間 で情報の送受信を行レ、、前記情報アクセス手段は、前記 IC回路部への前記アクセス 情報を生成するアクセス情報生成手段と、一の前記無線タグ回路素子)から他の前 記無線タグ回路素子へアクセスするためのアクセスポインタ情報を生成するアクセス ポインタ情報生成手段と、少なくとも前記アクセスポインタ情報を含む前記アクセス情 報を前記装置側アンテナを介し前記無線タグ回路素子へ送信し、前記アクセスとし て前記 IC回路部への情報書き込みを行う送信書き込み手段とを備え、前記連携する 態様として、前記一の無線タグ回路素子と前記他の無線タグ回路素子とを、前記ァク セスポインタ情報を介し関連付けることを特徴とする。
[0063] 本願第 21発明においては、アクセス情報生成手段で生成したアクセス情報を、送 信書き込み手段で、タグテープに配置された無線タグ回路素子の IC回路部へ送信 し、情報書込みを行う。このとき、アクセス情報には、アクセスポインタ情報生成手段 で生成したアクセスポインタ情報が含まれている。この場合、無線タグ回路素子に大 容量の情報を記憶させたいときには、複数の無線タグ回路素子を用意してその記憶 させたい情報を分割して各無線タグ回路素子に記憶させるようにし、読み出し時には
、それら複数の無線タグ回路素子のうち所定の 1つの無線タグ回路素子にアクセスす る。これにより、例えば当該所定の 1つの無線タグ回路素子には上記分割された情報 を記憶せず、残りの他の無線タグ回路素子に分割情報をそれぞれ分担して記憶する 場合は、上記所定の無線タグ回路素子のポインタ情報に基づレ、て取得したレ、分割 情報に係る他の無線タグ回路素子の IC回路部にアクセスすれば、対応する情報を 容易に得ることができる。あるいは、上記所定の無線タグ回路素子にも上記分割され た情報を記憶する場合には、当該無線タグ回路素子の IC回路部に記憶した分の上 記分割された情報を得るとともに、上記ポインタ情報に基づき他の無線タグ回路素子 の IC回路部に記憶した分の上記分割された情報を得ることができる。
[0064] このように、大容量の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単純にす ベて呼び出して読み取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子からポインタ情報 による関連づけで他の無線タグ回路素子へと読み取りを行っていくことで、迅速に効
率よく上記大容量の情報の読み取りを行うことができ、操作者の利便性を向上できる
[0065] 第 22の発明は、上記第 21発明において、前記送信書き込み手段は、前記 IC回路 部を、質問器から不特定検索信号又は探索信号の受信時に当該信号に対し返答信 号を出力するか否かを設定可能とすることを特徴とする。
[0066] 本願第 22発明においては、無線タグ回路素子に大容量の情報を記憶させたいとき には、複数の無線タグ回路素子を用意してその記憶させたい情報を分割して送信書 き込み手段を介して各無線タグ回路素子に記憶させる。このとき、送信書き込み手段 は、上記 IC回路部を、不特定検索信号又は探索信号に対して応答する特性とする か、不特定検索信号又は探索信号に対しては応答せず例えば特定検索信号のみ に応答する特性とするかを自在に切り替え設定可能であることから、例えば上記複数 の無線タグ回路素子のうち所定の 1つの無線タグ回路素子のみ、すなわち、分割し た情報のうち最初に読み出すべき情報を記憶した 1つの無線タグ回路素子のみ不特 定検索信号又は探索信号に対して応答する特性とし、残りについては不特定検索信 号又は探索信号に対して応答しない特性とすることができる。
[0067] そして、読み出し時には、不特定検索信号又は探索信号を送信して上記所定の 1 つの無線タグ回路素子にアクセスする。これにより、例えば当該所定の 1つの無線タ グ回路素子には上記分割された情報を記憶せず、残りの他の無線タグ回路素子に 分割情報をそれぞれ分担して記憶する場合は、上記所定の無線タグ回路素子のポ インタ情報に基づレ、て取得したレ、分割情報に係る他の無線タグ回路素子の IC回路 部にアクセスすれば、対応する情報を容易に得ることができる。あるいは、上記所定 の無線タグ回路素子にも上記分割された情報を記憶する場合には、当該無線タグ回 路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割された情報を得るとともに、上記ポイン タ情報に基づき他の無線タグ回路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割された 情報を得ることができる。
[0068] このように、大容量の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単純にす ベて呼び出して読み取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子からポインタ情報 による関連づけで他の無線タグ回路素子へと読み取りを行っていくことで、迅速に効
率よく上記大容量の情報の読み取りを行うことができる。
[0069] 第 23の発明は、上記第 21又は第 22発明において、前記無線タグ回路素子に書き 込む情報の情報量力 つの前記無線タグ回路素子の記憶容量より大きいかどうかを 判定する装置側判定手段を有し、
前記送信書き込み手段は、前記装置側判定手段での判定結果に応じ、前記ァクセ ス情報を複数の前記無線タグ回路素子に分割して書き込むことを特徴とする。
[0070] これにより、情報量が多い場合には情報分割を行って各無線タグ回路素子へと書 き込む一方、情報量が少ない場合には情報分割を行わず通常通り 1つの無線タグ回 路素子へすべて書込みを行うようにすることができる。
[0071] 上記第 1及び第 2の目的を達成するために、第 24発明は、情報を記憶する IC回路 部とこの IC回路部に接続されるタグ側アンテナとを備えた無線タグ回路素子を複数 個有し、前記 IC回路部に記憶した情報に対応した所定の印字がなされたことを特徴 とする。
[0072] これにより、例えば操作者が文字数の多い印字を望む場合にその印字文字数に対 応し 2個以上の個数の無線タグ回路素子を配置したタグラベルを実現できる。すなわ ち、操作者のニーズに対応した長いラベルを容易に実現でき、利便性を向上するこ とができる。
[0073] 第 25の発明は、上記第 24発明において、前記複数の無線タグ回路素子の IC回路 部に、実質的に同一の情報が記憶保持されていることを特徴とする。
[0074] 複数の無線タグ回路素子の IC回路部に実質同一情報を記憶保持することにより、
1つの IC回路部とタグラベル装置側との情報送受が何らかの理由で不可能となった としても他の IC回路部を利用することで当該情報の送受を確保できる。すなわちバッ クアップ機能を持たせることができる。
[0075] 第 26の発明は、上記第 24発明において、前記複数の無線タグ回路素子の IC回路 部に、互いに異なる情報が記憶保持されていることを特徴とする。
[0076] 複数の無線タグ回路素子の IC回路部が互いに異なる情報を記憶保持することによ り、例えば記憶保持する情報量が大きい場合にその情報を複数個に分割しそれぞれ 別の IC回路部で記憶保持することで、大きな情報量の情報の記憶保持を確実に行う
こと力 Sできる。
[0077] 第 27の発明は、上記第 24発明において、前記複数の無線タグ回路素子のうち、一 部の無線タグ回路素子の IC回路部には情報が記憶保持され、他の無線タグ回路素 子の機能は無効化されてレ、ることを特徴とする。
[0078] 複数の無線タグ回路素子の IC回路部のうち一方のみが情報を記憶保持し残りは機 能が無効化されている、すなわち複数の IC回路部があっても利用する IC回路部は そのうち 1つに限定することで、情報送受時の混信等が発生するのを確実に防止す ること力 Sできる。
[0079] 上記第 1及び第 3の目的を達成するために、本願第 28発明は、所定の情報を記憶 した IC回路部とこの IC回路部に接続されたタグ側アンテナとを備えた少なくとも 1つ の無線タグ回路素子完全体と、前記タグ側アンテナの少なくとも一部が欠損され、前 記 1つの無線タグ回路素子完全体に比べて情報記憶機能又は情報送受信機能が 低下された、少なくとも 1つの無線タグ回路素子欠損体と、前記少なくとも 1つの無線 タグ回路素子完全体及び前記少なくとも 1つの無線タグ回路素子欠損体を配置した テープ基材と、このテープ基材の裏側に設けられた貼り付け用の粘着材層とを有す ることを特 ί数とする。
[0080] 本願第 28発明の無線タグラベルにおいては、少なくとも 1つの無線タグ回路素子完 全体とタグ側アンテナの少なくとも一部が欠損した少なくとも 1つの無線タグ回路素子 欠損体とをテープ基材に配置し、さらにその裏側に貼り付け用の粘着材層を設けて 構成されている。
[0081] このような構造の無線タグラベルは、例えば、テープ幅方向に複数の無線タグ回路 素子列が並び、し力もそれらに備えられる複数の無線タグ回路素子は、各無線タグ 回路素子どうしで、そのテープ長手方向位置が互いに重ならないように千鳥配列さ れたタグテープを用いて作成することができる。
[0082] このようなタグテープを用いる場合、一の列の無線タグ回路素子をちようど収納する 程度の長さにテープを切断した無線タグラベル (この場合のラベル長 無線タグ回 路素子の全長)を作成することもできるが、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置で テープを切断して無線タグラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ回路素子の
全長)を作成すれば、上記した態様の無線タグラベルを作成することができる。この 際、上記一の列でない他の列の無線タグ回路素子についてはその途中で分断され て無線タグ回路素子欠損体を形成し、上記一の列の無線タグ回路素子は分断される ことなく完全な形で無線タグ回路素子完全体を形成し、これによつて少なくとも無線を 介した通信機能が確保される。
[0083] 一方、このようにして作成した無線タグラベルの次に、新たな無線タグラベルを、上 記切断位置からタグテープを繰り出して作成する場合、前述のような複数の無線タグ 回路素子列の千鳥配列により、上記切断位置(=上記他の列の無線タグ回路素子 の分断位置)から比較的少なレ、繰り出し距離で、上記他の列とは異なる別の列(上記 一の列を含む)の無線タグ回路素子の先端部に到達することができる。したがって、 当該無線タグ回路素子の終端部まで含むような長さのテープを切断し、ラベル長が 無線タグ回路素子の全長と略等しいような新たな無線タグラベルや、上記同様さらに これよりも遠くの適宜の切断位置でテープを切断してラベル長が上記無線タグ回路 素子の全長より大きい無線タグラベルを作成することもできる。すなわち言い換えれ ば無線タグ回路素子の全長を超える限りにおいて、可変に長さが設定された無線タ グラベルが作成される。
[0084] このとき、無線タグ回路素子の列の数を 1列より 2列、 2列より 3列と多くするほど、各 歹 IJの無線タグ回路素子のテープ長手方向ずれ量を小さくすることができ、上記新た な無線タグラベルを作成するときに上記無線タグ回路素子の先端部に到達するまで の繰り出し距離を小さくし、テープの無駄を少なくすることができる。
[0085] 以上のようにして、本願第 28発明の無線タグラベルにおいては、これを作成する際 に、タグテープを、 2列以上の無線タグ回路素子列を一部が重なり合う千鳥配列とす ることで、少なくとも 1列の無線タグ回路素子列しか備えない場合に比べれば、テー プの無駄を少なくしテープの有効活用を図りつつ、長さを可変に設定した無線タグラ ベルを作成することができるので、操作者の利便性を向上することができる。
[0086] 上記第 1及び第 4の目的を達成するために、本願第 29発明は、情報を記憶する IC 回路部とこの IC回路部に接続されるタグ側アンテナとを備えた無線タグ回路素子を 複数有する無線タグラベルであって、前記複数の無線タグ回路素子のうち一の無線
タグ回路素子の前記 IC回路部は、他の無線タグ回路素子へアクセスするためのァク セスポインタ情報を記憶保持することを特徴とする。
[0087] 本願第 29発明においては、無線タグ回路素子に大容量の情報を記憶させたいとき に 1つの無線タグラベルに備えられた複数の無線タグ回路素子にその記憶させたい 情報を分割して各無線タグ回路素子に記憶させる。そして、読み出し時には、それら 複数の無線タグ回路素子のうち所定の 1つの無線タグ回路素子にアクセスする。これ により、例えば当該所定の 1つの無線タグ回路素子には上記分割された情報を記憶 せず、残りの他の無線タグ回路素子に分割情報をそれぞれ分担して記憶する場合 は、上記所定の無線タグ回路素子のポインタ情報に基づレ、て取得したレ、分割情報に 係る他の無線タグ回路素子の IC回路部にアクセスすれば、対応する情報を容易に 得ること力 Sできる。あるいは、上記所定の無線タグ回路素子にも上記分割された情報 を記憶する場合には、当該無線タグ回路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割 された情報を得るとともに、上記ポインタ情報に基づき他の無線タグ回路素子の IC回 路部に記憶した分の上記分割された情報を得ることができる。
[0088] このように、大容量の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単純にす ベて呼び出して読み取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子からポインタ情報 による関連づけで他の無線タグ回路素子へと読み取りを行っていくことで、迅速に効 率よく上記大容量の情報の読み取りを行うことができるので、操作者の利便性を向上 すること力 Sできる。
[0089] 第 30の発明は、上記第 29発明において、前記複数の無線タグ回路素子のうち、少 なくとも 1つの無線タグ回路素子の前記 IC回路部は、質問器から不特定検索信号又 は探索信号の受信時に当該信号に対し返答信号を出力するか否力、を設定可能に構 成されてレヽることを特徴とする。
[0090] 本願第 30発明においては、無線タグ回路素子に大容量の情報を記憶させたいとき には、複数の無線タグ回路素子を用意してその記憶させたい情報を分割して各無線 タグ回路素子に記憶させる。このとき、それら無線タグ回路素子は、不特定検索信号 又は探索信号に対して応答する特性とするか、不特定検索信号又は探索信号に対 しては応答せず例えば特定検索信号のみに応答する特性とするかを自在に切り替
え設定可能であることから、例えば上記複数の無線タグ回路素子のうち所定の 1つの 無線タグ回路素子のみ、すなわち、分割した情報のうち最初に読み出すべき情報を 記憶した 1つの無線タグ回路素子のみ不特定検索信号又は探索信号に対して応答 する特性とし、残りにつレ、ては不特定検索信号又は探索信号に対して応答しなレヽ特 'ί生とすることができる。
[0091] そして、読み出し時には、不特定検索信号又は探索信号を送信して上記所定の 1 つの無線タグ回路素子にアクセスする。これにより、例えば当該所定の 1つの無線タ グ回路素子には上記分割された情報を記憶せず、残りの他の無線タグ回路素子に 分割情報をそれぞれ分担して記憶する場合は、上記所定の無線タグ回路素子のポ インタ情報に基づレ、て取得したレ、分割情報に係る他の無線タグ回路素子の IC回路 部にアクセスすれば、対応する情報を容易に得ることができる。あるいは、上記所定 の無線タグ回路素子にも上記分割された情報を記憶する場合には、当該無線タグ回 路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割された情報を得るとともに、上記ポイン タ情報に基づき他の無線タグ回路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割された 情報を得ることができる。
[0092] このように、大容量の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単純にす ベて呼び出して読み取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子からポインタ情報 による関連づけで他の無線タグ回路素子へと読み取りを行っていくことで、迅速に効 率よく上記大容量の情報の読み取りを行うことができる。
[0093] 第 31の発明は、上記第 29又は第 30発明において、前記複数の無線タグ回路素 子の前記 IC回路部に記憶した情報に対応した所定の印字領域を備えることを特徴と する。
[0094] これにより、例えば、複数の無線タグ回路素子に分割記憶させた大容量の情報の 内容等を印字することで、当該内容を操作者に一目瞭然に明示することができる。
[0095] 上記第 1及び第 3の目的を達成するために、本願第 32発明は、タグテープを卷回 して構成されたタグテープロールを収納し、このタグテープロールから繰り出した前記 タグテープを用いてタグラベルを作成するタグラベル作成装置に対し着脱可能に構 成される無線タグカートリッジであって、前記タグテープは、情報を記憶する IC回路
部とこの IC回路部に接続されたタグ側アンテナとをそれぞれ備えた複数の無線タグ 回路素子がテープ長手方向一列に連続的に配置された無線タグ回路素子列を、テ ープ幅方向に複数列備えており、これら複数列の無線タグ回路素子列は、テープ長 手方向一列に配置された前記複数の無線タグ回路素子のテープ長手方向位置が、 各無線タグ回路素子列どうしで互いに重ならないようにずらして配置されていることを 特徴とする。
[0096] 本願第 32発明の無線タグカートリッジにおいては、タグテープロールに備えられた タグテープのテープ幅方向に複数の無線タグ回路素子列が並んでおり、し力もそれ らに備えられる複数の無線タグ回路素子は、各無線タグ回路素子どうしで、そのテー プ長手方向位置が互いに重ならないようにずらして千鳥配列されている。
[0097] これにより、例えば、まず、一の列の無線タグ回路素子をちようど収納する程度の長 さにテープを切断した無線タグラベル (この場合のラベル長 無線タグ回路素子の 全長)を作成することができる。また、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置でテープ を切断して無線タグラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ回路素子の全長)を 作成することもできる。この場合、上記一の列でない他の列の無線タグ回路素子につ いてはその途中で分断されてしまう(=無線タグ回路素子欠損体)力 上記一の列の 無線タグ回路素子は分断されることなく完全な形で存在する(=無線タグ回路素子 完全体)ので、少なくとも無線を介した通信機能は確保される。
[0098] 一方、こうして作成した無線タグラベルの次に、新たな無線タグラベルを、上記切断 位置からタグテープを繰り出して作成する場合、前述のような複数の無線タグ回路素 子列の千鳥配列により、上記切断位置(=上記他の列の無線タグ回路素子の分断 位置)から比較的少ない繰り出し距離で、上記他の列とは異なる別の列(上記一の列 を含む)の無線タグ回路素子の先端部に到達することができる。したがって、当該無 線タグ回路素子の終端部まで含むような長さのテープを切断し、上記新たな無線タ グラベル (この場合のラベル長 ^無線タグ回路素子の全長)を作成することができる。 また上記同様、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置でテープを切断して無線タグ ラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ回路素子の全長)を作成することもでき る。すなわち言い換えれば無線タグ回路素子の全長を超える限りにおいて、可変に
長さを設定した無線タグラベルを作成することができる。
[0099] このとき、無線タグ回路素子の列の数を 1列より 2列、 2列より 3列と多くするほど、各 歹 IJの無線タグ回路素子のテープ長手方向ずれ量を小さくすることができ、上記新た な無線タグラベルを作成するときに上記無線タグ回路素子の先端部に到達するまで の繰り出し距離を小さくし、テープの無駄を少なくすることができる。
[0100] 以上のようにして、本願第 32発明においては、 2列以上の無線タグ回路素子列を 一部が重なり合う千鳥配列とすることで、少なくとも 1列の無線タグ回路素子列し力、備 えない場合に比べれば、テープの無駄を少なくしテープの有効活用を図りつつ、長 さを可変に設定した無線タグラベルを作成することができ、操作者の利便性を向上す ること力 Sできる。
[0101] 第 33の発明は、上記第 32発明において、前記タグテープは、前記無線タグ回路 素子列を、テープ幅方向に 3列備えていることを特徴とする。
[0102] 無線タグ回路素子の列の数を 3列とすることにより、各列の無線タグ回路素子のテ 一プ長手方向ずれ量を 2列よりも小さくすることができるので、前述のようにして新た な無線タグラベルを作成するときに無線タグ回路素子の先端部に到達するまでの繰 り出し距離を 2列の場合よりは小さくし、テープの無駄をさらに確実に少なくすることが できる。
[0103] 第 34の発明は、上記第 32発明において、 nを 2以上の整数として、前記タグテープ は、前記無線タグ回路素子列を、テープ幅方向に n列備えており、それら n列の無線 タグ回路素子列のそれぞれは、複数の前記無線タグ回路素子をピッチ Pでテープ長 手方向一列に配置しており、前記 n列の無線タグ回路素子列は、前記複数の無線タ グ回路素子のテープ長手方向位置が、適宜の無線タグ回路素子列どうしでテープ長 手方向に略 p/nずつずれながら互レ、に一部重なるように、配置されてレ、ることを特 徴とする。
[0104] 前述のように、新たな無線タグラベルを、上記切断位置からタグテープを繰り出して 作成する場合、 n列の無線タグ回路素子列をテープ長手方向に略 PZnずつずらし た千鳥配列とすることにより、先の無線タグ回路素子の分断位置から nの数に応じた 略 pZn程度の比較的少なレ、繰り出し距離で、異なる別の列の無線タグ回路素子の
先端部に到達することができる。この結果、無線タグ回路素子の全長を超える限りに おいて、 nの数に応じた複数段階に可変に長さを設定した無線タグラベルを作成でき 、またそのときの nの値に応じて nが大きいほどテープの無駄遣いを防止し、有効活 用を図ることができる。
[0105] 第 35の発明は、上記第 32乃至第 34発明のいずれかにおいて、前記タグテープは 、前記複数列の無線タグ回路素子列のうち、一の無線タグ回路素子列における前記 複数の無線タグ回路素子間のタグ非配置領域に対応するテープ長手方向領域に、 他の無線タグ回路素子列における前記 IC回路部が配置されないように、各無線タグ 回路素子列を配置してレ、ることを特徴とする。
[0106] これにより、切断手段が切断動作時に強度の大きな IC回路部によって損傷するの を防止でき、耐久性を向上することができる。
[0107] 第 36の発明は、上記第 32乃至 35発明のいずれかにおいて、前記タグテープは、 前記複数列の無線タグ回路素子のうち少なくとも一列の無線タグ回路素子列におけ る、各無線タグ回路素子の配置位置に対応した識別子を備えていることを特徴とする
[0108] これにより、印字位置や切断位置の位置決めのための搬送制御を識別子を指標に して容易に行うことができる。
[0109] 上記第 1及び第 3の目的を達成するために、本願第 37発明は、タグテープを卷回 して構成されたタグテープロールであって、前記タグテープは、情報を記憶する IC回 路部とこの IC回路部に接続されたタグ側アンテナとをそれぞれ備えた複数の無線タ グ回路素子がテープ長手方向一列に連続的に配置された無線タグ回路素子列を、 テープ幅方向に複数列備えており、これら複数列の無線タグ回路素子列は、テープ 長手方向一列に配置された前記複数の無線タグ回路素子のテープ長手方向位置が 、各無線タグ回路素子列どうしで互いに重ならなレ、ようにずらして配置されてレ、ること を特徴とする。
[0110] 本願第 37発明のタグテープロールにおいては、タグテープのテープ幅方向に複数 の無線タグ回路素子列が並んでおり、し力もそれらに備えられる複数の無線タグ回路 素子は、各無線タグ回路素子どうしで、そのテープ長手方向位置が互いに重ならな
レ、ようにずらして千鳥配列されてレ、る。
[0111] これにより、例えば、まず、一の列の無線タグ回路素子をちようど収納する程度の長 さにテープを切断した無線タグラベル (この場合のラベル長 無線タグ回路素子の 全長)を作成することができる。また、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置でテープ を切断して無線タグラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ回路素子の全長)を 作成することもできる。この場合、上記一の列でない他の列の無線タグ回路素子につ レ、てはその途中で分断されてしまう(=無線タグ回路素子欠損体)力 上記一の列の 無線タグ回路素子は分断されることなく完全な形で存在する(=無線タグ回路素子 完全体)ので、少なくとも無線を介した通信機能は確保される。
[0112] 一方、こうして作成した無線タグラベルの次に、新たな無線タグラベルを、上記切断 位置からタグテープを繰り出して作成する場合、前述のような複数の無線タグ回路素 子列の千鳥配列により、上記切断位置(=上記他の列の無線タグ回路素子の分断 位置)から比較的少ない繰り出し距離で、上記他の列とは異なる別の列(上記一の列 を含む)の無線タグ回路素子の先端部に到達することができる。したがって、当該無 線タグ回路素子の終端部まで含むような長さのテープを切断し、上記新たな無線タ グラベル (この場合のラベル長 無線タグ回路素子の全長)を作成することができる。 また上記同様、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置でテープを切断して無線タグ ラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ回路素子の全長)を作成することもでき る。すなわち言い換えれば無線タグ回路素子の全長を超える限りにおいて、可変に 長さを設定した無線タグラベルを作成することができる。
[0113] このとき、無線タグ回路素子の列の数を 1列より 2列、 2列より 3列と多くするほど、各 列の無線タグ回路素子のテープ長手方向ずれ量を小さくすることができ、上記新た な無線タグラベルを作成するときに上記無線タグ回路素子の先端部に到達するまで の繰り出し距離を小さくし、テープの無駄を少なくすることができる。
[0114] 以上のようにして、本願第 37発明においては、 2列以上の無線タグ回路素子列を 一部が重なり合う千鳥配列とすることで、少なくとも 1列の無線タグ回路素子列し力、備 えない場合に比べれば、テープの無駄を少なくしテープの有効活用を図りつつ、長 さを可変に設定した無線タグラベルを作成することができる。この結果、操作者の利
便性を向上することができる。
[0115] 第 38の発明は、上記第 37発明において、前記タグテープは、前記無線タグ回路 素子列を、テープ幅方向に 3列備えていることを特徴とする。
[0116] 無線タグ回路素子の列の数を 3列とすることにより、各列の無線タグ回路素子のテ 一プ長手方向ずれ量を 2列よりも小さくすることができるので、前述のようにして新た な無線タグラベルを作成するときに無線タグ回路素子の先端部に到達するまでの繰 り出し距離を 2列の場合よりは小さくし、テープの無駄をさらに確実に少なくすることが できる。
[0117] 第 39の発明は、上記第 37発明において、 nを 2以上の整数として、前記タグテープ は、前記無線タグ回路素子列を、テープ幅方向に n列備えており、それら n列の無線 タグ回路素子列のそれぞれは、複数の前記無線タグ回路素子をピッチ pでテープ長 手方向一列に配置しており、前記 n列の無線タグ回路素子列は、前記複数の無線タ グ回路素子のテープ長手方向位置が、適宜の無線タグ回路素子列どうしでテープ長 手方向に略 p/nずつずれながら互レ、に一部重なるように、配置されてレ、ることを特 徴とする。
[0118] 前述のように、新たな無線タグラベルを、上記切断位置からタグテープを繰り出して 作成する場合、 n列の無線タグ回路素子列をテープ長手方向に略 p/nずつずらし た千鳥配列とすることにより、先の無線タグ回路素子の分断位置から nの数に応じた 略 p/n程度の比較的少なレ、繰り出し距離で、異なる別の列の無線タグ回路素子の 先端部に到達することができる。この結果、無線タグ回路素子の全長を超える限りに おいて、 nの数に応じた複数段階に可変に長さを設定した無線タグラベルを作成でき 、またそのときの nの値に応じて nが大きいほどテープの無駄遣いを防止し、有効活 用を図ることができる。
[0119] 第 40の発明は、上記第 37乃至 39発明のいずれかにおいて、前記タグテープは、 前記複数列の無線タグ回路素子列のうち、一の無線タグ回路素子列における前記 複数の無線タグ回路素子間のタグ非配置領域に対応するテープ長手方向領域に、 他の無線タグ回路素子列における前記 IC回路部が配置されないように、各無線タグ 回路素子列を配置してレ、ることを特徴とする。
[0120] これにより、切断手段が切断動作時に強度の大きな IC回路部によって損傷するの を防止でき、耐久性を向上することができる。
[0121] 第 41の発明は、上記第 37乃至 40発明のいずれかにおいて、前記タグテープは、 前記複数列の無線タグ回路素子のうち少なくとも一列の無線タグ回路素子列におけ る、各無線タグ回路素子の配置位置に対応した識別子を備えていることを特徴とする
[0122] これにより、印字位置や切断位置の位置決めのための搬送制御を識別子を指標に して容易に行うことができる。
[0123] 上記第 1及び第 3の目的を達成するために、本願第 42発明は、テープ幅方向に複 数列配置された無線タグ回路素子列を有するタグテープであって、各無線タグ回路 素子列は、情報を記憶する IC回路部とこの IC回路部に接続されたタグ側アンテナと をそれぞれ備えた複数の無線タグ回路素子が、テープ長手方向一列に連続的に配 置されるとともに、前記複数列の無線タグ回路素子列は、テープ長手方向一列に配 置された前記複数の無線タグ回路素子のテープ長手方向位置が、各無線タグ回路 素子列どうしで互いに重ならないようにずらして配置されていることを特徴とする。
[0124] 本願第 42発明のタグテープにおいては、テープ幅方向に複数の無線タグ回路素 子列が並んでおり、し力もそれらに備えられる複数の無線タグ回路素子は、各無線タ グ回路素子どうしで、そのテープ長手方向位置が互いに重ならないようにずらして千 鳥配列されている。
[0125] これにより、例えば、まず、一の列の無線タグ回路素子をちようど収納する程度の長 さにテープを切断した無線タグラベル (この場合のラベル長 無線タグ回路素子の 全長)を作成することができる。また、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置でテープ を切断して無線タグラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ回路素子の全長)を 作成することもできる。この場合、上記一の列でない他の列の無線タグ回路素子につ レ、てはその途中で分断されてしまう(=無線タグ回路素子欠損体)力 上記一の列の 無線タグ回路素子は分断されることなく完全な形で存在する(=無線タグ回路素子 完全体)ので、少なくとも無線を介した通信機能は確保される。
[0126] 一方、こうして作成した無線タグラベルの次に、新たな無線タグラベルを作成する場
合、前述のような複数の無線タグ回路素子列の千鳥配列により、上記切断位置(= 上記他の列の無線タグ回路素子の分断位置)から比較的少なレ、繰り出し距離で、上 記他の列とは異なる別の列(上記一の列を含む)の無線タグ回路素子の先端部に到 達すること力 Sできる。したがって、当該無線タグ回路素子の終端部まで含むような長さ のテープを切断し、上記新たな無線タグラベル (この場合のラベル長 無線タグ回路 素子の全長)を作成することができる。また上記同様、さらにこれよりも遠くの適宜の 切断位置でテープを切断して無線タグラベル (この場合のラベル長 >上記無線タグ 回路素子の全長)を作成することもできる。すなわち言い換えれば無線タグ回路素子 の全長を超える限りにおいて、可変に長さを設定した無線タグラベルを作成すること ができる。
[0127] このとき、無線タグ回路素子の列の数を 1列より 2列、 2列より 3列と多くするほど、各 列の無線タグ回路素子のテープ長手方向ずれ量を小さくすることができ、上記新た な無線タグラベルを作成するときに上記無線タグ回路素子の先端部に到達するまで の繰り出し距離を小さくし、テープの無駄を少なくすることができる。
[0128] 以上のようにして、本願第 42発明においては、 2列以上の無線タグ回路素子列を 一部が重なり合う千鳥配列とすることで、少なくとも 1列の無線タグ回路素子列し力備 えない場合に比べれば、テープの無駄を少なくしテープの有効活用を図りつつ、長 さを可変に設定した無線タグラベルを作成することができる。
[0129] 上記第 1及び第 4の目的を達成するために、本願第 43発明は、情報を記憶する IC 回路部とこの IC回路部に接続されたタグ側アンテナとを有する無線タグ回路素子と の間で無線通信により情報の送受信を行う装置側アンテナと、一の前記無線タグ回 路素子の識別子を含む第 1アクセス情報を生成し、前記装置側アンテナを介して前 記一の無線タグ回路素子へ送信し、当該一の無線タグ回路素子の前記 IC回路部に 記憶された、他の無線タグ回路素子へアクセスするためのアクセスポインタ情報を含 む情報の読み取りを行う第 1情報アクセス手段と、この第 1情報アクセス手段で取得し た前記アクセスポインタ情報に基づく第 2アクセス情報を生成し、前記装置側アンテ ナを介して前記他の無線タグ回路素子へ送信し、当該他の無線タグ回路素子の前 記 IC回路部に記憶された情報の読み取りを行う第 2情報アクセス手段とを有すること
を特徴とする。
[0130] 本願第 43発明においては、無線タグ回路素子に大容量の情報を記憶させたいとき には、複数の無線タグ回路素子を用意してその記憶させたい情報を分割して各無線 タグ回路素子に記憶させる。そして、読み出し時には、第 1情報アクセス手段でそれ ら複数の無線タグ回路素子の一の無線タグ回路素子にアクセスして、その IC回路部 力、ら他の無線タグ回路素子のポインタ情報を取得する。その後、第 2情報アクセス手 段で上記取得したポインタ情報に基づき他の無線タグ回路素子にアクセスする。
[0131] これにより、例えば一の無線タグ回路素子には上記分割された情報を記憶せず、 複数の他の無線タグ回路素子に分割情報をそれぞれ分担して記憶する場合は、一 の無線タグ回路素子のポインタ情報に基づいて取得したい分割情報に係る当該他 の無線タグ回路素子の IC回路部にアクセスすれば、対応する情報を容易に得ること ができる。あるいは、一の無線タグ回路素子にも上記分割された情報を記憶する場 合には、当該無線タグ回路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割された情報を 得るとともに、上記ポインタ情報に基づき他の無線タグ回路素子の IC回路部に記憶 した分の上記分割された情報を得ることができる。
[0132] このように、大容量の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単純にす ベて呼び出して読み取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子からポインタ情報 による関連づけで他の無線タグ回路素子へと読み取りを行っていくことで、迅速に効 率よく上記大容量の情報の読み取りを行うことができる。この結果、操作者の利便性 を向上できる。
[0133] 第 44の発明は、上記第 43発明において、前記第 1情報アクセス手段で取得した前 記アクセスポインタ情報に基づき、前記他の無線タグ回路素子の識別子を生成する 識別子生成手段を有し、前記第 2情報アクセス手段は、前記識別子生成手段で生成 した前記識別子を含む前記第 2アクセス情報を生成することを特徴とする。
[0134] これにより、まず第 1情報アクセス手段で一の無線タグ回路素子にアクセスしてその IC回路部から他の無線タグ回路素子のポインタ情報を取得後、そのポインタ情報か ら識別子生成手段で生成した他の無線タグ回路素子の識別子を取得し、その後そ の取得した識別子を用いて第 2情報アクセス手段で他の無線タグ回路素子にァクセ
スし読み取りを行うことで、迅速に効率よく大容量の情報の読み取りを行うことができ る。
[0135] 第 45の発明は、上記第 43又は 44発明において、前記第 1情報アクセス手段で前 記アクセスポインタ情報とともに取得した前記他の無線タグ回路素子の記憶内容に 係わる関連情報のうち、少なくとも一部を表示する表示手段を有することを特徴とす る。
[0136] これにより、他の無線タグ回路素子の記憶内容等を表示し、操作者に視認させるこ とが可能となる。
[0137] 第 46の発明は、上記第 45発明において、第 1情報アクセス手段は、前記 IC回路部 力、ら複数の他の無線タグ回路素子へアクセスするための複数の前記アクセスポインタ 情報の読み取りを行い、前記表示手段は、前記第 1情報アクセス手段で前記複数の アクセスポインタ情報とともに取得した、前記複数の他の無線タグ回路素子それぞれ の記憶内容に係わる複数の関連情報の、少なくとも一部を表示することを特徴とする
[0138] これにより、複数の他の無線タグ回路素子の記憶内容等を表示し、操作者に視認さ せること力 S可言 となる。
[0139] 第 47の発明は、上記第 46発明において、前記表示手段は、前記複数の他の無線 タグ回路素子の記憶内容に係わるすべての前記関連情報を一覧表示することを特 徴とする。
[0140] これにより、複数の他の無線タグ回路素子の記憶内容等をすベて一覧表示し、操 作者に確実に視認させることが可能となる。
[0141] 第 48の発明は、上記第 46発明において、前記表示手段は、前記複数の他の無線 タグ回路素子の記憶内容に係わるすべての前記関連情報をスクロール可能に表示 することを特徴とする。
[0142] これにより、複数の他の無線タグ回路素子の記憶内容等をすベてスクロール可能 に表示し、操作者に確実に視認させることが可能となる。
[0143] 第 49の発明は、上記第 48発明において、前記表示手段で表示された、前記複数 の他の無線タグ回路素子の記憶内容それぞれに係わる複数の関連情報の少なくと
も一部の表示に基づき、前記第 2情報アクセス手段の読み取り対象としての前記他 の無線タグ回路素子を操作者が選択操作可能な操作手段を有することを特徴とする
[0144] これにより、操作者が、表示手段で複数の他の無線タグ回路素子の記憶内容等の 表示を見た後、それらのうちどれについて情報読み出しを行うかを選択することがで きる。
[0145] 第 50の発明は、上記第 43乃至 49発明のいずれかにおいて、前記第 1情報ァクセ ス手段は、前記 IC回路部から読み取った情報に前記アクセスポインタ情報が含まれ るかどうかを判定する質問器側判定手段を備え、前記第 2情報アクセス手段は、前記 質問器側判定手段による判定が満たされた場合に、前記アクセスポインタ情報に基 づく前記第 2アクセス情報を生成し、前記他の無線タグ回路素子の前記 IC回路部に 記憶された情報の読み取りを行うことを特徴とする。
[0146] これにより、アクセスポインタ情報を含む無線タグ回路素子とアクセスポインタ情報 を含まない通常の無線タグ回路素子との両方に対し質問器側から情報読み取りを行 うことができる。この結果、上記分割した大容量の情報の最後部分について、もうそれ 以上他の無線タグ回路素子への関連づけを行う必要のなレ、、アクセスポインタ情報 を含まない通常の態様で無線タグ回路素子に記憶を行うようにすることで、各無線タ グ回路素子からの情報読み取りを順に円滑に行い、上記大容量の情報を確実に取 得すること力できる。
[0147] 上記第 1及び第 4の目的を達成するために、本願第 51発明は、情報を記憶する IC 回路部と、この IC回路部に接続されるタグ側アンテナとを有する無線タグ回路素子で あって、前記 IC回路部は、他の無線タグ回路素子へアクセスするためのアクセスボイ ンタ情報を記憶保持することを特徴とする。
[0148] 本願第 51発明においては、無線タグ回路素子に大容量の情報を記憶させたいとき には、複数の無線タグ回路素子を用意してその記憶させたい情報を分割して各無線 タグ回路素子に記憶させる。そして、読み出し時には、それら複数の無線タグ回路素 子のうち所定の 1つの無線タグ回路素子にアクセスする。これにより、例えば当該所 定の 1つの無線タグ回路素子には上記分割された情報を記憶せず、残りの他の無線
タグ回路素子に分割情報をそれぞれ分担して記憶する場合は、上記所定の無線タ グ回路素子のポインタ情報に基づレ、て取得したレ、分割情報に係る他の無線タグ回 路素子の IC回路部にアクセスすれば、対応する情報を容易に得ることができる。ある いは、上記所定の無線タグ回路素子にも上記分割された情報を記憶する場合には、 当該無線タグ回路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割された情報を得るととも に、上記ポインタ情報に基づき他の無線タグ回路素子の IC回路部に記憶した分の 上記分割された情報を得ることができる。
[0149] このように、大容量の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単純にす ベて呼び出して読み取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子からポインタ情報 による関連づけで他の無線タグ回路素子へと読み取りを行っていくことで、迅速に効 率よく上記大容量の情報の読み取りを行うことができる。この結果、操作者の利便性 を向上することができる。
[0150] 第 52の発明は、上記第 51発明において、前記 IC回路部は、質問器から不特定検 索信号又は探索信号の受信時に当該信号に対し返答信号を出力するか否力を設 定可能に構成されてレ、ることを特徴とする。
[0151] 本願第 52発明においては、無線タグ回路素子に大容量の情報を記憶させたいとき には、複数の無線タグ回路素子を用意してその記憶させたい情報を分割して各無線 タグ回路素子に記憶させる。このとき、それら無線タグ回路素子は、不特定検索信号 又は探索信号に対して応答する特性とするか、不特定検索信号又は探索信号に対 しては応答せず例えば特定検索信号のみに応答する特性とするかを自在に切り替 え設定可能であることから、例えば上記複数の無線タグ回路素子のうち所定の 1つの 無線タグ回路素子のみ、すなわち、分割した情報のうち最初に読み出すべき情報を 記憶した 1つの無線タグ回路素子のみ不特定検索信号又は探索信号に対して応答 する特性とし、残りにつレ、ては不特定検索信号又は探索信号に対して応答しなレヽ特 'ί生とすることができる。
[0152] そして、読み出し時には、不特定検索信号又は探索信号を送信して上記所定の 1 つの無線タグ回路素子にアクセスする。これにより、例えば当該所定の 1つの無線タ グ回路素子には上記分割された情報を記憶せず、残りの他の無線タグ回路素子に
分割情報をそれぞれ分担して記憶する場合は、上記所定の無線タグ回路素子のポ インタ情報に基づレ、て取得したレ、分割情報に係る他の無線タグ回路素子の IC回路 部にアクセスすれば、対応する情報を容易に得ることができる。あるいは、上記所定 の無線タグ回路素子にも上記分割された情報を記憶する場合には、当該無線タグ回 路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割された情報を得るとともに、上記ポイン タ情報に基づき他の無線タグ回路素子の IC回路部に記憶した分の上記分割された 情報を得ることができる。
[0153] このように、大容量の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単純にす ベて呼び出して読み取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子からポインタ情報 による関連づけで他の無線タグ回路素子へと読み取りを行っていくことで、迅速に効 率よく上記大容量の情報の読み取りを行うことができる。
[0154] 第 53の発明は、上記第 52発明において、前記質問器からの信号受信時に、当該 信号が不特定検索信号又は探索信号であるかどうかを判定するタグ側判定手段と、 のタグ側判定手段による判定結果に応じて、前記質問器側へ返答信号を出力する 力 なレ、かを切り替える切替手段とを備えることを特徴とする。
[0155] タグ側判定手段で受信信号が不特定検索信号又は探索信号であるかどうかを判 定し、この判定結果に応じて、切り替え手段で、例えば不特定検索信号又は探索信 号と判定された場合には IC回路部に記憶した他の無線タグ回路素子のポインタ情報 を含む返答信号を出力し、不特定検索信号又は探索信号と判定されなかった場合 には返答信号の出力を行わないように設定することが可能となる。
[0156] 第 54の発明は、上記第 51発明において、前記 IC回路部は、前記アクセスポインタ 情報として、前記他の無線タグ回路素子の識別子またはその一部を記憶保持するこ とを特徴とする。
[0157] これにより、まず 1つの無線タグ回路素子にアクセスしてその IC回路部力 他の無 線タグ回路素子の識別子を取得し、その後その取得した識別子を用いて他の無線タ グ回路素子にアクセスし読み取りを行うことで、迅速に効率よく大容量の情報の読み 取りを行うことができる。
[0158] 第 55の発明は、上記第 51発明において、前記 IC回路部は、前記アクセスポインタ
情報として、前記他の無線タグ回路素子の識別子を取得するための情報を記憶保持 することを特徴とする。
[0159] これにより、まず 1つの無線タグ回路素子にアクセスしてその IC回路部から他の無 線タグ回路素子の識別子を取得するための情報を取得し、その後それを用いて当該 他の無線タグ回路素子の識別子を取得し、そしてその取得した識別子を用いて他の 無線タグ回路素子にアクセスし読み取りを行うことで、迅速に効率よく大容量の情報 の読み取りを行うことができる。
[0160] 第 56の発明は、上記第 51乃至 55発明のいずれかにおいて、前記 IC回路部は、 複数の前記他の無線タグ回路素子に係わる前記アクセスポインタ情報を記憶保持す ることを特徴とする。
[0161] 1つの無線タグ回路素子からポインタ情報による関連づけで複数の他の無線タグ回 路素子へと読み取りを行っていくことで、迅速に効率よく上記大容量の情報の読み取 りを行うことができる。
[0162] 第 57の発明は、上記第 51乃至 56発明のいずれかにおいて、前記 IC回路部は、 前記アクセスポインタ情報に加え、前記他の無線タグ回路素子の記憶内容に係わる 関連情報を記憶保持することを特徴とする。
[0163] これにより、他の無線タグ回路素子の記憶内容等を表示させることが可能となる。
発明の効果
[0164] 請求項 1記載の発明によれば、複数の無線タグ回路素子を情報的又は配置的に 連携させる態様でラベルを作成することで、操作者のニーズに対応して利便性を向 上できる。
[0165] 請求項 2及び 24記載の発明によれば、 2個以上の無線タグ回路素子が 1つのタグ ラベルに配置されるように繰り出し及び切断を行うことで、操作者の望むニーズに対 応した長いラベルを容易に作成でき、利便性を向上できることができる。
[0166] 請求項 13、 28、 32、 37、及び 42記載の発明によれば、操作者の望むニーズに対 応し、可変に長さを設定した無線タグラベルを作成することができる。
[0167] 請求項 21、 29、 43、及び 51記載の発明によれば、限られた記憶容量の中で、迅 速に効率よく大容量の情報の読み取りを行うことができる。
図面の簡単な説明
[図 1]本発明の第 1の実施形態のタグラベル作成装置が適用される無線タグ生成シス テムを表すシステム構成図である。
[図 2]図 1に示したタグラベル作成装置の詳細構造を表す概念的構成図である。
[図 3]カートリッジの詳細構造を説明するための説明図である。
[図 4]高周波回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。
[図 5]無線タグ回路素子の機能的構成を表す機能ブロック図である。
[図 6]無線タグラベルの外観の一例を表す上面図及び下面図である
[図 7]図 6中 VII— Vi 断面による横断面図である。
[図 8]無線タグ情報のアクセスに際し、端末又は汎用コンピュータに表示される画面 の一例を表す図である。
[図 9]無線タグラベルの作成時に、制御回路によって実行される制御手順を表すフロ 一チャートである。
[図 10]図 9におけるステップ S1200の詳細手順を表すフローチャートである。
[図 11]複数無線タグ回路素子入りの無線タグラベルを活用できる一例を表す説明図 である。
[図 12]無線タグラベルへの印字態様のバリエーションを表す概念的上面図である。
[図 13]印字長(印字情報量)に応じて切り替える変形例において制御回路が実行す る制御手順を表すフローチャートである。
[図 14]ラベル長を選択して切り替える変形例において制御回路が実行する制御手順 を表すフローチャートである。
[図 15]無線タグ回路素子への書き込み情報量に応じて配置個数を切り替え制御する 変形例において制御回路が実行する制御手順を表すフローチャートである。
[図 16]複数の書込情報を複数の無線タグ回路素子に順次書き込み処理した無線タ グラベルの実際の活用例を表した説明図である。
[図 17]複数の書込情報を複数の無線タグ回路素子に順次書き込み処理した無線タ グラベルの他の活用例を表した説明図である。
[図 18]本発明の第 2実施形態によるタグラベル作成装置の詳細構造を表す概念的
構成図である。
園 19]図 3中 E方向に相当する方向から見た基材テープの背面図である。
園 20]センサの構成の一例を表す説明図である。
園 21]基材テープの切断位置を説明するための説明図である。
園 22]無線タグラベルの詳細構造を表す上面図である。
[図 23]図 22中 ΧΧΙΠ— ΧΧΙΠ断面による横断面図である。
園 24]無線タグラベルの詳細構造を表す上面図である。
園 25]制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
[図 26]図 25に示したステップ S2030のラベル長設定処理の概念を説明するための 説明図である。
[図 27]図 25のステップ S2030のラベル長設定の詳細手順を表すフローチャートであ る。
[図 28]図 25に示したステップ S2070のタグラベル作成処理の概念を説明するための 説明図である。
[図 29]図 25に示したステップ S2070のタグラベル作成処理の概念を説明するための 説明図である。
[図 30]図 25のステップ S2070のタグラベル作成処理の詳細手順を表すフローチヤ ートである。
[図 31]図 30のステップ S2300に示した基準位置決め処理の詳細手順を表すフロー チャートである。
[図 32]図 30のステップ S2400に示した印字処理の詳細手順を表すフローチャートで ある。
[図 33]図 30のステップ S2500に示したタグ情報書き込み処理の詳細手順を表すフロ 一チャートである。
[図 34]図 33に示したステップ S2100のタグ ID読み取り処理の詳細手順を表すフロ 一チャートである。
[図 35]図 33に示したステップ S2200のタグ情報書き込み処理の詳細手順を表すフロ 一チャートである。
[図 36]図 30のステップ S2600A、ステップ S2600B、ステップ S2600Cに示したテー プフィード処理の詳細手順を表すフローチャートである。
園 37]テープの無駄防止の効果の一例をわ力りやすく表すための概念的説明図で ある。
園 38]無線タグ回路素子列を 3列設ける変形例におけるテープの無駄防止の効果の 一例を表す概念的説明図である。
園 39]無線タグ回路素子を斜めに配置した変形例を表す図である。
園 40]印字と書き込みを並行して行う変形例における制御回路の実行するステップ S
2070のタグラベル作成処理の詳細手順を表すフローチャートである。
[図 41]図 40の上記ステップ S2700の詳細手順を表すフローチャートである。
園 42]本発明の第 3の実施形態の無線タグ回路素子の適用対象である無線タグ情 報読み取りシステム全体を表す概念的なシステム構成図である。
[図 43]本発明の第 3の実施形態の無線タグラベルの全体概略構造の一例を表す上 面図及び下面図である。
園 44]無線タグラベルに備えられた無線タグ回路素子のメモリ部に記憶されたデータ 内容を概念的に表す図である。
園 45]本発明の第 3の実施形態によるリーダの詳細機能を表す機能ブロック図である 園 46]制御回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。
[図 47]情報読み取り操作を行っていくときに表示部に表示される表示の例を表す図 である。
園 48]制御回路の実行する制御手順を表すフローチャートである。
園 49]無線タグ回路素子 (メインタグ)の IC回路部に配置された、制御部が実行する 制御手順を表すフローチャートである。
園 50]無線タグ回路素子(サブタグ)の IC回路部に配置された、制御部が実行する 制御手順を表すフローチャートである。
園 51]本発明の第 3の実施形態によるタグラベル作成装置の構成を表す概念図であ る。
園 52]無線タグラベルの作成時に制御回路によって実行される制御手順を表すフロ 一チャートである。
[図 53]各無線タグ回路素子ごとに別ラベルとする変形例を表す図である。
園 54]メインタグ及びサブタグのメモリ部に記憶されたデータ内容をそれぞれ概念的 に表す図である。
園 55]サブタグにもポインタ情報を記憶させる変形例におけるメインタグ及びサブタグ のメモリ部に記憶されたデータ内容をそれぞれ概念的に表す図である。
園 56]リーダの制御回路の実行する制御手順を表すフローチャートである。
園 57]タグの前の読み取り順のタグ IDも併せて書き込むようにした場合を表す図であ る。
符号の説明
2 タグラベル作成装置
5 端末 (個数設定手段;印字設定手段;ラベル長設定手段)
6 汎用コンピュータ(個数設定手段;印字設定手段;ラベル
長設定手段)
10 印字ヘッド(印字手段)
12 圧着ローラ駆動軸 (駆動手段)
14 アンテナ(装置側アンテナ)
15 カツタ(切断手段)
21 高周波回路
22 信号処理回路
30 制御回路
32 送信部
33 受信部
100 カートリッジ(無線タグカートリッジ)
101 基材テープ (タグテープ)
102 第 1ロール(タグテープロール)
110 印字済みタグラベル用テープ
151 IC回路部
152 アンテナ(タグ側アンテナ)
155 制御部 (タグ側判定手段、切替手段)
157 メモリ部
200 タグラベル作成装置
500 リーダ (質問器)
504 表示部 (表示手段)
600 タグラベル作成装置
604 タグテープローノレ
606 アンテナ(装置側アンテナ)
610 タグテープロールホルダ部
PM1, PM2 位置決め用マーク (識別子)
S 印字領域
T 無線タグラベル
Tl 無線タグラベル
T2 無線タグラベル
T3 無線タグラベル
T4 無線タグラベル
T5 無線タグラベル
To 無線タグ回路素子
ToO 無線タグ回路素子
Tol 無線タグ回路素子
To2 無線タグ回路素子
To3 無線タグ回路素子
To4 無線タグ回路素子
To5 無線タグ回路素子
TT1, TT2 無線タグ回路素子列
発明を実施するための最良の形態
[0170] 以下、本発明の第 1の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、 タグラベルにおける配置において複数の前記無線タグ回路素子が互いに連携する 態様で、タグラベルを作成可能とした実施形態である。
[0171] 図 1は、本実施形態のタグラベル作成装置が適用される無線タグ生成システム(無 線タグ情報通信システム)を表すシステム構成図である。
[0172] 図 1に示すこの無線タグ生成システム 1において、本実施形態によるタグラベル作 成装置 2は、有線あるいは無線による通信回線 3を介してルートサーバ 4、(操作)端 末 5、汎用コンピュータ 6、及び複数の情報サーバ 7に接続されている。
[0173] 図 2は、上記タグラベル作成装置 2の詳細構造を表す概念的構成図である。
[0174] 図 2において、タグラベル作成装置 2の装置本体 8には、凹所としてのカートリッジホ ルダ部(図示せず)が設けられ、このホルダ部に、カートリッジ 100が着脱可能に取り 付けられている。
[0175] 装置本体 8は、カートリッジ 100を嵌合させる上記カートリッジホルダ部を備えるとと もに外郭を構成する筐体 9と、カバーフィルム 103に所定の印字(印刷)を行う印字手 段としての印字ヘッド(サーマルヘッド) 10と、カバーフィルム(被印字テープ) 103へ の印字が終了したインクリボン 105を駆動するリボン卷取りローラ駆動軸 11と、カバー フィルム 103と基材テープ 101とを貼り合わせつつ印字済タグラベル用テープ 110と してカートリッジ 100から繰り出すための圧着ローラ駆動軸 (駆動手段) 12と、印字済 タグラベル用テープ 110に備えられる無線タグ回路素子 To (詳細は後述)との間で U HF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行うアンテナ (装置側アンテ ナ) 14と、上記印字済タグラベル用テープ 110を所定のタイミングで所定の長さに切 断しラベル状の無線タグラベル T (詳細は後述)を生成するカツタ(切断手段) 15と、 上記無線通信による信号送受時において無線タグ回路素子 Toをアンテナ 14に対向 する所定のアクセスエリアに設定保持するとともに、切断後の上記テープ 110 (=無 線タグラベル T)を案内するための一対の搬送ガイド 13と、その案内された無線タグ ラベル Tを搬出口(排出口) 16へと搬送し送出する送出ローラ 17と、搬出口 16にお ける無線タグラベル Tの有無を検出する排出センサ 18とを有する。
[0176] 一方、装置本体 8はまた、上記アンテナ 14を介し上記無線タグ回路素子 Toヘアク
セスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路 21と、無線タグ回路素子 Toから読み出された信号を処理するための信号処理回路 22と、前述したリボン卷取 りローラ駆動軸 11、テープ送りローラ駆動軸 12を駆動するカートリッジ用モータ 23と 、このカートリッジ用モータ 23の駆動を制御するカートリッジ駆動回路 24と、上記印 字ヘッド 10への通電を制御する印刷駆動回路 25と、上記カツタ 15を駆動して切断 動作を行わせるソレノイド 26と、そのソレノイド 26を制御するソレノイド駆動回路 27と、 上記送出ローラ 17を駆動する送出ローラ用モータ 28と、この送出ローラ用モータ 28 を制御する送出ローラ駆動回路 29と、上記高周波回路 21、信号処理回路 22、カー トリッジ駆動回路 24、印刷駆動回路 25、ソレノイド駆動回路 27、送出ローラ駆動回路 29等を介し、タグラベル作成装置 2全体の動作を制御するための制御回路 30とを有 する。
[0177] 制御回路 30は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中 央演算処理装置である CPU、 ROM,及び RAM等から構成され、 RAMの一時記憶 機能を利用しつつ ROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うように なっている。またこの制御回路 30は、入出力インターフェイス 31を介し例えば通信回 線に接続され、この通信回線に接続された前述のルートサーバ 4、他の端末 5、汎用 コンピュータ 6、及び情報サーバ 7等との間で情報のやりとりが可能となっている。
[0178] 図 3は、カートリッジ 100の詳細構造を説明するための説明図である。
[0179] この図 3において、カートリッジ 100は、筐体 100Aと、この筐体 100A内に配置され 帯状の上記基材テープ 101 (タグテープ)が卷回された第 1ロール 102と、上記基材 テープ 101と略同じ幅である透明な上記カバーフィルム 103が卷回された第 2ロール 104と、上記インクリボン 105 (熱転写リボン、但しカバーフィルムが感熱テープの場 合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール 111と、印字後のリボン 105を卷取るリボン 卷取りローラ 106と、上記基材テープ 101と上記カバーフィルム 103とを押圧し接着 させ上記印字済タグラベル用テープ 110としつつ矢印 Aで示す方向にテープ送りを する(=テープ送りローラとしても機能する)圧着ローラ 107とを有する。
[0180] 第 1ロール 102は、リール部材 102aの周りに、長手方向に複数の無線タグ回路素 子 Toが所定の等間隔で順次形成された上記基材テープ 101を卷回している。
[0181] 基材テープ 101はこの例では 4層構造となっており(図 3中部分拡大図参照)、内側 に卷かれる側(図 3中右側)よりその反対側(図 3中左側)へ向かって、適宜の粘着材 力 なる粘着層 101a、 PET (ポリエチレンテレフタラート)等力 成る色付きのベース フイノレム 101b、適宜の粘着材からなる粘着層 101c、剥離紙 101dの順序で積層され 構成されている。
[0182] ベースフィルム 101bの裏側(図 3中左側)には、情報の送受信を行うアンテナ(アン テナ部) 152がー体的に設けられており、これに接続するように情報を記憶する IC回 路部 151が形成され、これらによって無線タグ回路素子 Toが構成されている。
[0183] ベースフィルム 101bの表側(図 3中右側)には、後にカバーフィルム 103を接着す るための上記粘着層 101aが形成され、またベースフィルム 101bの裏側(図 3中左側 )には、無線タグ回路素子 Toを内包するように設けた上記粘着層 101cによって上記 剥離紙 101dがベースフィルム 101bに接着されている。なお、この剥離紙 101dは、 最終的にラベル状に完成した無線タグラベル Tが所定の商品等に貼り付けられる際 に、これを剥がすことで粘着層 101cにより当該商品等に接着できるようにしたもので ある。
[0184] 第 2ロール 104は、リール部材 104aの周りに上記カバーフィルム 103を卷回してい る。第 2ロール 104より繰り出されるカバーフィルム 103は、その裏面側(すなわち上 記基材テープ 101と接着される側)に配置されたリボン供給側ロール 111及びリボン 卷取りローラ 106で駆動されるリボン 105が、上記印字ヘッド 10に押圧されることで当 該カバーフィルム 103の裏面に当接させられるようになつている。
[0185] リボン卷取りローラ 106及び圧着ローラ 107は、それぞれカートリッジ 100外に設け た例えばパルスモータである上記カートリッジ用モータ 23 (前述の図 2参照)の駆動 力が上記リボン卷取りローラ駆動軸 11及び上記テープ送りローラ駆動軸 12に伝達さ れることによって回転駆動される。
[0186] 上記構成のカートリッジ 100において、上記第 1ロール 102より繰り出された基材テ ープ 101は、圧着ローラ 107へと供給される。一方、第 2ロール 104より繰り出される カバーフイノレム 103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ 101と接着される側) に配置されたリボン供給側ロール 111及びリボン卷取りローラ 106で駆動されるインク
リボン 105力 上記印字ヘッド 10に押圧されることで当該カバーフィルム 103の裏面 に当接させられるようになつている。
[0187] そして、カートリッジ 100が上記装置本体 8のカートリッジホルダ部に装着されロール ホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、カバーフィルム 103及 びインクリボン 105が印字ヘッド 10とプラテンローラ 108との間に狭持されるとともに、 基材テープ 101及びカバーフィルム 103が圧着ローラ 107とサブローラ 109との間に 狭持される。そして、カートリッジ用モータ 23の駆動力によってリボン卷取りローラ 10 6及び圧着ローラ 107が矢印 B及び矢印 Dで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動 される。このとき、前述のテープ送りローラ駆動軸 12と上記サブローラ 109及びプラテ ンローラ 108はギヤ(図示せず)にて連結されており、テープ送りローラ駆動軸 12の 駆動に伴い圧着ローラ 107、サブローラ 109、及びプラテンローラ 108が回転し、第 1 ロール 102から基材テープ 101が繰り出され、上述のように圧着ローラ 107へ供給さ れる。一方、第 2ロール 104からはカバーフィルム 103が繰り出されるとともに、上記 印刷駆動回路 25により印字ヘッド 10の複数の発熱素子が通電される。この結果、力 バーフィルム 103の裏面に印字 R (後述の図 6参照)が印刷される。そして、上記基材 テープ 101と上記印刷が終了したカバーフィルム 103とが上記圧着ローラ 107及び サブローラ 109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ 110として 形成され、カートリッジ 100外へと搬出される。なお、カバーフィルム 103への印字が 終了したインクリボン 105は、リボン卷取りローラ駆動軸 11の駆動によりリボン卷取り口 ーラ 106に卷取られる。
[0188] 図 4は、上記高周波回路 21の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図 4にお いて、高周波回路 21は、アンテナ 14を介し無線タグ回路素子 Toに対して信号を送 信する送信部 32と、アンテナ 14により受信された無線タグ回路素子 Toからの反射波 を入力する受信部 33と、送受分離器 34とから構成される。
[0189] 送信部 32は、無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151の無線タグ情報にアクセスす る (読み取り又は書き込みを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子 35、 PLL (P hase Locked Loop) 36、及び VCO (Voltage Controlled Oscillator) 37と、上記信号 処理回路 22から供給される信号に基づレ、て上記発生させられた搬送波を変調 (この
例では信号処理回路 22からの「TX—ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算 回路 38 (但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信 乗算回路 38により変調された変調波を、制御回路 30からの「TX— PWR」信号によ つて増幅率を決定し増幅する可変送信アンプ 39とを備えている。そして、上記発生さ れる搬送波は、好適には UHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ 39の出力 は、送受分離器 34を介してアンテナ 14に伝達されて無線タグ回路素子 Toの IC回路 部 151に供給される。
[0190] 受信部 33は、アンテナ 14により受信された無線タグ回路素子 Toからの反射波と上 記発生させられた搬送波とを乗算して復調する受信第 1乗算回路 40と、その受信第 1乗算回路 40の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第 1バンドパスフ ィルタ 41と、この第 1バンドパスフィルタ 41の出力を増幅する受信第 1アンプ 43と、こ の受信第 1アンプ 43の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第 1リミッタ 42 と、上記アンテナ 14により受信された無線タグ回路素子 Toからの反射波と上記発生 された後に移相器 49で位相を 90° 遅らせた搬送波とを乗算する受信第 2乗算回路 44と、その受信第 2乗算回路 44の出力力 必要な帯域の信号のみを取り出すため の第 2バンドパスフィルタ 45と、この第 2バンドパスフィルタ 45の出力を増幅する受信 第 2アンプ 47と、この受信第 2アンプ 47の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換 する第 2リミッタ 46とを備えている。そして、上記第 1リミッタ 42から出力される信号「R XS— I」及び第 2リミッタ 46から出力される信号「RXS— Q」は、上記信号処理回路 2 2に入力されて処理される。
[0191] また、受信第 1アンプ 43及び受信第 2アンプ 47の出力は、 RSSI (Received Signal
Strength Indicator)回路 48にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「: RSSI 」が信号処理回路 22に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態のタ グラベル作成装置 2では、I_Q直交復調によって無線タグ回路素子 Toからの反射 波の復調が行われる。
[0192] なお、図 4中の制御回路 202については後の実施形態において説明する。
[0193] 図 5は、上記無線タグ回路素子 Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。この 図 5において、無線タグ回路素子 Toは、タグラベル作成装置 2側のアンテナ 14と短
波帯 (例えば 13.56MHz)、 UHF帯、マイクロ波帯等の高周波を用いて非接触で信号 の送受信を行う上記アンテナ 152と、このアンテナ 152に接続された上記 IC回路部 1 51とを有してレ、る。
[0194] IC回路部 151は、アンテナ 152により受信された搬送波を整流する整流部 153と、 この整流部 153により整流された搬送波のエネルギを蓄積し IC回路部 151の駆動電 源とするための電源部 154と、上記アンテナ 152により受信された搬送波からクロック 信号を抽出して制御部 155に供給するクロック抽出部 156と、所定の情報信号を記 憶し得る情報記憶手段として機能するメモリ部 157と、上記アンテナ 152に接続され た変復調部 158と、上記整流部 153、クロック抽出部 156、及び変復調部 158等を介 して上記無線タグ回路素子 Toの作動を制御するための上記制御部 155とを備えて いる。
[0195] 変復調部 158は、アンテナ 152により受信された上記タグラベル作成装置 2のアン テナ 14からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部 155からの応答信号に基 づき、アンテナ 152より受信された搬送波を変調反射する。
[0196] 制御部 155は、上記変復調部 158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ 部 157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部 158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
[0197] 図 6 (a)及び図 6 (b)は、上述のようにして無線タグ回路素子 Toの情報読み取り又 は書き込み及び印字済タグラベル用テープ 110の切断が完了し形成された無線タグ ラベル Tの外観の一例を表す図であり、図 6 (a)は上面図、図 6 (b)は下面図である。 また図 7は、図 6中 VII— Vi 断面による横断面図である。
[0198] これら図 6 (a)、図 6 (b)、及び図 7において、無線タグラベル Tは、複数(この例では 2つ)の無線タグ回路素子 Toを含んでいる。無線タグラベル Tの無線タグ回路素子 T 0を含む部分は、図 7に示すように、図 3に示した 4層構造にカバーフィルム 103が加 わった 5層構造となっており、カバーフィルム 103側(図 7中上側)よりその反対側(図 7中下側)へ向かって、カバーフィルム 103、粘着層 101a、ベースフィルム 101b、粘 着層 101c、剥離紙 101dで 5層を構成している。そして、前述のようにベースフィルム 101bの裏側に設けられたアンテナ 152を含む無線タグ回路素子 Toが粘着層 101c
内に備えられるとともに、カバーフィルム 103の裏面に印字 R (この例では「Report A1 」の文字)が印刷されている。
[0199] 図 8は、上述したようなタグラベル作成装置 2による無線タグ回路素子 Toの IC回路 部 151の無線タグ情報へのアクセス (読み取り又は書き込み)に際して、上記した端末 5又は汎用コンピュータ 6に表示される画面の一例を表す図である。
[0200] 図 8において、この例では、タグラベルの種別(アクセス周波数及びテープ寸法)、 無線タグ回路素子 Toに対応して印刷された印字文字 R、その無線タグ回路素子 To に固有の IDであるアクセス(読み取り又は書き込み) ID、上記情報サーバ 7に記憶さ れた物品情報のアドレス、及び上記ルートサーバ 4におけるそれらの対応情報の格 納先アドレス等が前記端末 5又は汎用コンピュータ 6に表示可能となっている。そして 、タグラベル作成時にはその端末 5又は汎用コンピュータ 6の操作によりタグラベル作 成装置 2が作動されて、カバーフィルム 103に上記印字文字 Rが印刷されると共に、 後述するように IC回路部 151に上記書き込み ID及び物品情報等の情報が書き込ま れる(又は IC回路部 151に予め記憶された物品情報等の無線タグ情報が読みとられ る)。なおこのとき、印刷動作に伴い搬送ガイド 13を移動中の印字済タグラベル用テ ープ 110に対してアクセスエリア内に保持してアクセス(読み取り又は書き込み)する ようにしてもよいし、印字済タグラベル用テープ 110を所定位置で停止させて搬送ガ イド 13にて保持した状態で上記アクセスを行うようにしてもよい。また、上記のような読 み取り又は書き込みの際、生成された無線タグラベル Tの無線タグ回路素子 Toの ID とその無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に書き込まれた情報(又は IC回路部 15 1から読みとられた情報)との対応関係は、前述のルートサーバ 4に記憶され、必要に 応じて参照できるようになつている。
[0201] ここで、本実施形態の最も大きな特徴は、上述したように 1つの無線タグラベル丁に 複数の無線タグ回路素子 Toを配置可能な機能がタグラベル作成装置 2に備えられ ていることであり、特に、この実施形態では、 1つのタグラベル Tに、 1つの無線タグ回 路素子 Toを配置するか複数の無線タグ回路素子 Toを配置するかを切替可能とする とともに、その際に当該 1つの無線タグラベル Tに配置する無線タグ回路素子 Toの個 数 nを操作者 (ユーザ)が設定し、これに応じてタグラベル作成装置 2が無線タグラベ
ノレ Tを作成することにある。
[0202] 図 9は、このようにして行われる無線タグラベル Τの作成において、カバーフィルム 1 03を搬送し印字ヘッド 10で所定の印字を行いつつ基材テープ 101を貼り合わせて 印字済タグラベル用テープ 110とした後印字済タグラベル用テープ 110を切断し無 線タグラベル Τとする際に、制御回路 30によって実行される制御手順を表すフローチ ヤートである。
[0203] この図 9において、まずステップ S 1105におレ、て、タグラベル作成装置 2の書き込 み操作が行われるとこのフローが開始される。そして、上記端末 5又は汎用コンビュ ータ 6を介して入力操作された、無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に書き込みた い情報、及びこれに対応して、印字ヘッド 10により無線タグラベル Tへ印字すべき印 字情報、さらに前述したように 1つの無線タグラベル Tに配置したい無線タグ回路素 子 Toの個数 n力 通信回線 3及び入出力インターフヱイス 31を介し読み込まれる。な おこのときの無線タグ回路素子 Toの個数 nは、操作者が全く自由に数値を入力でき るようにしてもょレ、し、予め定められた個数範囲(例えば 1個から数個まで等)内の選 択表示から操作者が選択入力するようにしてもよい。またその場合に単数(1つ)とす るか複数(2つ以上)とするかをまず入力又は選択するようにしてもよい。
[0204] その後、ステップ S1110において、無線タグ回路素子 Toからの応答がないときのリ トライ(再試行)の回数をカウントする変数 N、及び通信良好か不良かを表すフラグ F を 0に初期化する。
[0205] そして、ステップ S1115において、カートリッジ駆動回路 24に制御信号を出力し、 カートリッジ用モータ 23の駆動力によってリボン卷取りローラ 106及び圧着ローラ 10 7を回転駆動させる。これにより、第 1ロール 102から基材テープ 101が繰り出され圧 着ローラ 107へ供給され、第 2ロール 104からはカバーフィルム 103が繰り出される。 またこのとき、印刷駆動回路 25に制御信号を出力し、印字ヘッド 10を通電して、カバ 一フィルム 103のうち所定の領域 (例えば基材テープ 101に所定ピッチで等間隔で 配置された無線タグ回路素子 Toの裏面に貼り合わせることとなる領域)に、ステップ S 1105で読み込んだ文字、記号、バーコード等の印字 Rを印刷させる。さらに送出口 ーラ駆動回路 29を介して送出ローラ用モータ 28に制御信号を出力し、送出ローラ 1
7Aを回転駆動させる。以上の結果、前述したように基材テープ 101と上記印刷が終 了したカバーフィルム 103とが上記圧着ローラ 107及びサブローラ 109により接着さ れて一体化され、印字済タグラベル用テープ 110として形成され、カートリッジ 100外 方向へと搬送される。
[0206] その後、ステップ S1120において、印字済タグラベル用テープ 110が所定値 C (例 えば、対応する印字が施されたカバーフィルム 103が貼り合わされた無線タグ回路素 子 Toが搬送ガイド 13に到達するだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断す る。このときの搬送距離判定は、例えば、上記基材テープ 101に設けた適宜の識別 用マークを別途設けた公知のテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定 が満たされたら、ステップ S 1200に移る。ステップ S 1200では、タグ情報書き込み処 理を行い、書き込むためのメモリ初期化(消去)を行った後、無線タグ情報を無線タグ 回路素子 Toに送信して書き込む(詳細は後述の図 10参照)。このステップ S1200力 S 終了したらステップ S1122に移る。
[0207] ステップ S1122では、ステップ S1105で入力された n個すベての無線タグ回路素 子 Toについて上記ステップ S1200の無線タグ情報の書き込み処理が終了したかど う力を判定する。この判定は、適宜の箇所 (例えば制御回路 30内)に設けたカウンタ 手段にステップ S1200の処理が終わるたびにその回数をカウントしておき、このカウ ント値が上記ステップ S1105で入力された nに等しくなつたかどうかを判定すればよ レ、。また、上述のステップ S1120におけるテープセンサによる識別用マークの検出回 数カウント値によって判定してもよい。
[0208] まだ書き込み処理が終わっていない無線タグ回路素子 Toが残っている場合には判 定が満たされず、ステップ S1120に戻って同様の手順を繰り返す。すなわち直前の 無線タグ回路素子 Toの書き込み処理が終わったこの状態からさらに搬送を継続して 前述の所定値 Cだけ再び印字済タグラベル用テープ 110が搬送されたらステップ S1 120が再び満たされてステップ S 1200で次の無線タグ回路素子 Toへの書き込み処 理を行い、 n個すべてが終了するまでこれを繰り返す。この結果、すべての n個の無 線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に対して対応する所定の(この例では各無線タ グ回路素子 Toに実質的に同一の)無線タグ情報が書き込まれる。
[0209] ここで実質的に同一とは以下のような意味である。すなわち、各無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に書き込まれる識別情報(=タグ ID)は、混信を防止するために 、各無線タグ回路素子 Toの情報自体を同一とせずにそれぞれ別個のものが設定さ れる力 後にこれを読み取ったときに情報サーバ 7やルートサーバ 4より関連づけられ て読み出される情報 (例えば物品情報等)が同一となる(IC回路部 151に書き込まれ る情報が異なっても関連づけられる情報が同一である)ようになっているものである。 この手法は各種考えられ、サーバのデータベース自体にそれぞれ同一の情報を格 納しておいてもよいし、いずれの無線タグ回路素子 Toからも共通の 1つの情報が関 連づけられるようにしておく手法もある。また、 IC回路部 151にタグ IDのみならず上 記物品情報等も併せて書き込まれる場合には、識別情報 (タグ ID)部分は異なるもの であるが物品情報等については同一の情報とすればよい。これらのいずれの場合も 、各無線タグ回路素子 Toの IC回路部について対応する物品情報等は同一であるか ら、 IC回路部 151に書き込む情報は実質的に同一であるといえる。
[0210] 以上のようにして n個すベての書き込み処理が終了したら、ステップ S 1 122の半 IJ定 が満たされ、ステップ S 1 125に移る。
[0211] ステップ S 1 125では、フラグ F= 0であるかどうかが判定される。書き込み処理が正 常に完了していれば F = 0のまま(後述の図 10に示すフローのステップ S 1350参照) であるので、この判定が満たされ、ステップ S 1 130に移る。
[0212] ステップ S 1 130では、上記ステップ S 1200で無線タグ回路素子 Toの IC回路部 15 1へ書き込まれた情報と、これに対応して既に印字ヘッド 10により印字された印字情 報との組み合わせ力 入出力インターフェイス 31及び通信回線 3を介し端末 5又は 汎用コンピュータ 6を介して出力され、情報サーバ 7やルートサーバ 4に記憶される。 なお、この記憶データは必要に応じて端末 5又は汎用コンピュータ 6より参照可能に 例えばデータベース内に格納保持される。
[0213] その後、ステップ S 1 135で、カバーフィルム 103のうちこの時点で処理対象としてい る無線タグ回路素子 Toに対応する領域への印字がすべて完了しているかどうかを確 認した後、ステップ S 1 140へ移る。
[0214] なお、先に述べたステップ S 1 125において、何らかの理由で書き込み処理が正常
に完了していない場合は F= 1とされている(後述の図 10に示すフローのステップ SI 385参照)のでステップ S1125の半 IJ定カ S満たされず、ステップ S1137に移り、印刷駆 動回路 25に制御信号を出力して印字ヘッド 10を通電を中止し印字を停止させる。こ のように印字中途停止によって当該無線タグ回路素子 Toが正常品でないことを明ら かに表示するようにした後、ステップ S1140へ移る。
[0215] ステップ S1140では、印字済タグラベル用テープ 110がさらに所定量 (例えば、対 象とする無線タグ回路素子 To及びこれに対応するカバーフィルム 103の印字領域の すべてがカツタ 15を所定の長さ (余白量)分越えるだけの搬送距離)だけ搬送された 力、どうかを判断する。このときの搬送距離判定も、前述のステップ S1120と同様、例 えばマーキングをテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされた ら、ステップ S1145に移る。
[0216] ステップ S 1145では、カートリッジ駆動回路 24及び送出ローラ駆動回路 29に制御 信号を出力し、カートリッジ用モータ 23及び送出ローラ用モータ 28の駆動を停止し て、リボン卷取りローラ 106、圧着ローラ 107、送出ローラ 17の回転を停止する。これ により、第 1ロール 102からの基材テープ 101の繰り出し、第 2ロール 104からのカバ 一フィルム 103の繰り出し、及び送出ローラ 17による印字済タグラベル用テープ 110 の搬送が停止する。
[0217] その後、ステップ S1150でソレノイド駆動回路 27に制御信号を出力してソレノイド 2 6を駆動し、カツタ 15によって印字済タグラベル用テープ 110の切断を行う。前述した ように、この時点で、例えば処理対象の n個の無線タグ回路素子 To及びこれに対応 するカバーフィルム 103の印字領域のすべてがカツタ 15を十分に越えており、この力 ッタ 15の切断によって、 n個の無線タグ回路素子 Toに所定の無線タグ情報が書き込 まれかっこれに対応する所定の印字 (この例では前述のように共通の 1つの単語)が 行われたラベル状の無線タグラベル Tが生成される。
[0218] その後、ステップ S1155に移り、送出ローラ用駆動回路 29に制御信号を出力し、 送出ローラ用モータ 28の駆動を再開して、送出ローラ 17を回転させる。
[0219] これにより、送出ローラ 17による搬送が再開されて上記ステップ S1150でラベル状 に生成された無線タグラベル Tが搬出口 16へ向かって搬送され、搬出口 16からタグ
ラベル作成装置 2外へと排出される。
[0220] 図 10は、上述したステップ S1200の詳細手順を表すフローチャートである。
[0221] この図 10において、まず、ステップ S1310において、公知の適宜の手法で書き込 み対象である 1つの無線タグラベル Tに含まれる複数の無線タグ回路素子 Toの識別 情報(=タグ ID)をそれぞれ設定し (前述したように、書き込まれる無線タグ Toの識別 情報は常に各無線タグ回路素子 Toごとに異なるタグ IDが記憶され、混信することな ぐそれぞれの無線タグ回路素子にアクセスできるようになっている)、さらに情報書き 込み対象とする無線タグ回路素子 Toがアンテナ 14近傍に搬送される。
[0222] その後、ステップ S1320において、無線タグ回路素子 Toのメモリ部 157に記憶され た情報を初期化する「EraSe」コマンドを信号処理回路 22に出力する。これに基づき 信号処理回路 22でアクセス情報としての「EraSe」信号が生成されて高周波回路 21を 介して書き込み対象の無線タグ回路素子 Toに送信され、そのメモリ部 157を初期化 する。
[0223] 次に、ステップ S1330におレ、て、メモリ部 157の内容を確認する「Verify」コマンドを 信号処理回路 22に出力する。これに基づき信号処理回路 22でアクセス情報として の「Verify」信号が生成されて高周波回路 21を介して情報書き込み対象の無線タグ 回路素子 Toに送信され、返信を促す。その後ステップ S 1340において、上記「Verif y」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子 Toから送信されたリプライ信号 をアンテナ 14を介して受信し、高周波回路 21及び信号処理回路 22を介し取り込む
[0224] 次に、ステップ S1350において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子 To のメモリ部 157内の情報を確認し、メモリ部 157が正常に初期化されたか否かを判定 する。
[0225] 判定が満たされない場合はステップ S1360に移って Mに 1を加え、さらにステップ S 1370におレ、て M = 5力どう力 S半 |J定される。 M≤4の場合は判定が満たされずステ ップ S1320に戻り同様の手順を繰り返す。 M = 5の場合はステップ S1380に移り、ェ ラー表示信号を入出力インターフェイス 31及び通信回線 3を介し上記端末 5又は汎 用コンピュータ 6へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このフロ
一を終了する。このようにして初期化が不調でも 5回までは再試行が行われる。
[0226] ステップ S1350の判定が満たされた場合、ステップ S1390に移り、所望のデータを メモリ部 157に書き込む「Program」コマンドを信号処理回路 22に出力する。これに基 づき信号処理回路 22でアクセス情報としての「Program」信号(=上記タグ ID等の無 線タグ情報)が生成されて高周波回路 21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路 素子 Toに送信され、そのメモリ部 157に情報が書き込まれる。
[0227] その後、ステップ S1400において、「Verify」コマンドを信号処理回路 22に出力する 。これに基づき信号処理回路 22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて 高周波回路 21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子 Toに送信され、返信 を促す。その後ステップ S1410において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対 象の無線タグ回路素子 Toから送信されたリプライ信号をアンテナ 14を介して受信し 、高周波回路 21及び信号処理回路 22を介し取り込む。
[0228] 次に、ステップ S1420において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子 To のメモリ部 157内に記憶された情報を確認し、前述の送信した所定の情報がメモリ部 157に正常に記憶されたか否かを判定する。
[0229] 判定が満たされない場合はステップ S1430に移って Nに 1を加え、さらにステップ S 1440において N = 5かどうかが判定される。 N≤4の場合は判定が満たされずステツ プ S1390に戻り同様の手順を繰り返す。 N = 5の場合は前述したステップ S1380に 移り、同様に上記端末 5又は汎用コンピュータ 6に対応する書き込み失敗 (エラー)表 示を行わせ、ステップ S1385で前述のフラグ F= lにして、このフローを終了する。こ のようにして情報書き込みが不調でも 5回までは再試行が行われる。
[0230] ステップ S 1420の判定が満たされた場合、ステップ S 1450に移り、「Lock」コマンド を信号処理回路 22に出力する。これに基づき信号処理回路 22で「Lock」信号が生 成されて高周波回路 21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子 Toに送信さ れ、当該無線タグ回路素子 Toへの新たな情報の書き込みが禁止される。これにより、 書き込み対象とする無線タグ回路素子 Toへの無線タグ情報の書き込みが完了し、こ のフローを終了する。
[0231] 以上のルーチンにより、カートリッジ 100内のアクセス対象の無線タグ回路素子 To
に対し、 IC回路部 151に所望の無線タグ情報 (タグ ID等)を書き込むことができる。
[0232] 以上において、信号処理回路 22及び高周波回路 21の送信部 32は、各請求項記 載の、 IC回路部 151へのアクセス情報 (「Scroll A11 ID」信号、「Erase」信号、「Verify」 信号、「Program」信号等)を生成し、装置側アンテナを介して無線タグ回路素子へ送 信し、無線タグ回路素子の IC回路部への情報書き込み又は IC回路部からの情報読 み取りを行う情報アクセス手段を構成する。
[0233] また、操作者が 1つの無線タグラベル Tに配置する無線タグ回路素子 Toの個数設 定を行う前述の端末 5又は汎用コンピュータ 6が、 1つの前記タグラベルに配置する 無線タグ回路素子の個数を、操作者が設定可能な個数設定手段を構成する。またこ の個数設定に応じて制御回路 30が実行する図 9のフローのステップ S1105がタグラ ベルへの無線タグ回路素子の配置個数を決定する個数決定手段を構成し、ステップ
S1122が無線タグ回路素子の情報書き込み又は情報読み取りの処理済個数を検出 する個数検出手段を構成し、ステップ S1150が個数決定手段で決定した配置個数と 、個数検出手段で検出した処理済み個数とに応じて、切断手段の制御を行う切断制 御手段を構成し、ステップ S 1120及びステップ S 1200が、個数決定手段で決定した 配置個数と個数検出手段で検出した処理済み個数とに応じて情報アクセス手段を制 御する情報アクセス制御手段を構成する。
[0234] 以上説明したように、本実施形態のタグラベル作成装置 2においては、略等間隔に て複数個の無線タグ回路素子 Toを配置した基材テープ 101を繰り出し、この繰り出 された基材テープ 101と印字済みのカバーフィルム 103を貼り合わせた印字済みタ グラベル用テープ 110をカツタ 15で切断して無線タグラベル Tを作成する際、(この 例では端末 5又は汎用コンピュータ 6で個数 nを設定することで) 1つの無線タグラベ ノレ Tに複数の無線タグ回路素子 Toを配置可能としている。これにより、例えば当初よ り操作者側として無線タグラベル Tのラベル長を長くしたレ、、あるいは IC回路部 151 への書き込み情報量を多くしたレ、、あるいは印字する印字文字数を多くしたレ、、ある いはそれらに関係なく複数の無線タグ回路素子 Toを無線タグラベル Tに配置したい 等の意図があった場合、(この例では端末 5又は汎用コンピュータ 6で n≥ 2と設定す ることで) 2個以上の無線タグ回路素子 Toが 1つの無線タグラベル Tに配置されるよう
に上記繰り出し及び切断を行うことができ、上記操作者のニーズに対応した無線タグ ラベル Tを容易に作成でき、利便性を向上することができる。
[0235] このとき特に、本実施形態では、前述したように、 1つの無線タグラベル Tに複数の 無線タグ回路素子 Toを配置する場合に、当該複数の無線タグ回路素子 T〇の IC回 路部 151に、実質的に同一の情報 (タグ IDを含む無線タグ情報)を書き込むことがで きる。
[0236] このような複数無線タグ回路素子 To入りの無線タグラベル Tを活用できる一例とし ては、例えば図 11に示すように、無線タグラベル Tの貼り付け対象物として、鉄製の 容器 Vに油等が充填されたドラム缶、あるいは食品や加工品が詰められた缶づめ、 若しくはガラス瓶等の容器 Vに飲料や薬剤が入っている場合等が考えられる。これら 容器 Vの内容物が電波を通さない(又は通しにくい)物質である場合、容器 Vに無線 タグラベル Tを貼り付けて無線タグ回路素子 Toにて電波を受信する場合、その貼り 付け位置によっては電波到来方向からは死角となり、受信が困難となる場合が考えら れる。このような場合に、図 11に示すように複数の無線タグ回路素子 Toを備えた本 実施形態に係る無線タグラベル Tを貼付するようにすれば、仮に一方側の無線タグ 回路素子 Toが死角になったとしても他方の無線タグ回路素子 Toにおいて通常の電 波送受による情報書き込み ·読み出し機能を確保することができる。
[0237] また、上記のように特に死角が生じる等ではない場合であっても、複数の無線タグ 回路素子 Toのうち 1つをいわゆるバックアップ用として用いることも可能である。すな わち、複数の無線タグ回路素子 Toうちいずれかの IC回路部 151との情報送受が何 らかの理由で不可能となったとしても、バックアップ用の無線タグ回路素子 Toの IC回 路部 151を利用することで当該情報の送受を確保することが可能となる。この場合、 先の図 10に示したステップ S 1450の「Lock」操作(上書き不能とする操作)は、当該 バックアップ用の無線タグ回路素子 Toに対してのみ行レ、、それ以外はいつでも上書 き更新可能とするようにしてもょレ、。
[0238] さらに、上記のように特に死角が生じる等ではない場合であっても、到来する電波 への受信範囲を広く取りたい場合にも、上記のように複数個の無線タグ回路素子 To を 1つの無線タグラベル Tに設けることは有効である。
[0239] なお、本実施形態は、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々 の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
[0240] (1 1)印字態様のバリエーション
上記実施形態においては、図 6 (a)に示したように、複数の(この例では 2つの)無 線タグ回路素子 Toの配置位置にまたがるように印字(この例では「R印 ort Al」の文字 )を行うようにした(図 12 (a)はこれを簡略的に表したものである)が、これに限られず 、他の印字態様としてもよい。
[0241] 例えば、図 12 (b)に示すように、複数個の無線タグ回路素子 Toのうちいずれか 1つ
(この例では最初の)無線タグ回路素子 Toに対応する領域から印字を開始するはつ て短い場合にはその無線タグ回路素子 Toに対応する領域にのみ当該印字を行う)よ うにしてもよい。例えば、注意書き、使用方法など、文章的な比較的長い印字を行う 場合に好適である。また印字が比較的短い場合には、図 12 (c)に示すように、複数 個の無線タグ回路素子 Toのそれぞれに対応する領域にそれぞれ印字を行うようにし たり、さらに、印字文字を大きくして視認しゃすくしたいような場合には、図 12 (d)に 示すように、複数個の無線タグ回路素子 Toの中間領域に印字を行うようにしてもよい
[0242] また、上記印字態様のバリエーションについては、操作者側のニーズに応じて、適 宜選択可能としてもよい。その場合、端末 5又は汎用コンピュータ 6において予め組 み込まれたソフトウェアによって適宜の操作ツール(アプリケーション又はいわゆるテ ンプレート)が起動され、操作者がどのような態様の印字を行えるかをその操作によつ て入力又は選択可能とすることが好ましレ、。
[0243] (1 - 2)印字長(印字情報量)に応じて切り替える場合
図 13は、この変形例において制御回路 30が実行する制御手順を表すフローチヤ ートである。
[0244] 図 13に示すフローにおいては、まず、ステップ S1105に代えて設けたステップ S11 05r で、上記ステップ S1105と同様、上記端末 5又は汎用コンピュータ 6を介して入 力操作された、無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に書き込みたい情報、及びこ れに対応して印字ヘッド 10により無線タグラベル Tへ印字すべき印字情報が通信回
線 3及び入出力インターフェイス 31を介し読み込まれる。
[0245] その後、新たに設けたステップ S1107に移り、上記ステップ S1105^ で入力した印 字情報の情報量に応じて、無線タグラベル Tに配置すべき無線タグ回路素子 Toの個 数 nが決定される。この決定は、例えば予め制御回路 30内にテーブルの形で格納保 持された、印字情報の量と無線タグ回路素子 Toの個数 nとの相関とを参照して行うも のであり、当該相関においては印字情報の量が多くなるほど(印字に必要となる無線 タグラベル長が長くなるのに対応させる形で)無線タグ回路素子 Toの個数 nを順次増 カロさせるように定められている。
[0246] このステップ S1107が終了すると、ステップ S110に移る。これ以降は図 9と同様で あるので説明を省略する。
[0247] 上記において、上記端末 5又は汎用コンピュータ 6が、各請求項記載の、印字手段 で印字する文字や図柄等を操作者が設定可能な印字設定手段を構成し、制御回路 30が実行する図 13のステップ S1107が、タグラベルへの無線タグ回路素子の配置 個数を決定する個数決定手段を構成する。
[0248] 本変形例においては、端末 5又は汎用コンピュータ 6で操作者が望む文字や図柄 等の設定を行うと、その設定に応じて制御回路 30が 1つの無線タグラベル Tに配置さ れるべき無線タグ回路素子 Toの個数 nを決定し、その n個の無線タグ回路素子 Toが 配置されるようにタグラベル作成装置 2が制御される。この結果、操作者が印字した い文字の長さや図柄の大きさ等に応じ配置される無線タグ回路素子 Toの数を調整し 、高い自由度で無線タグラベル Tを作成できるので、利便性を向上することができる。
[0249] なお、上記は印字情報量(印字文字長さ等)に応じて、無線タグ回路素子 Toの配 置個数 nを切り替えたが、これに限られず、印字態様(どのようなフォントが選ばれた か、 日本語文字かアルファベットか、テキストか画像か等)に応じて無線タグ回路素子 Toの配置個数 nを切り替えるようにしてもよい。この場合も、上記同様、操作者の利便 性を向上できる効果を得る。
[0250] (1一 3)ラベル長を選択して切り替える場合
図 14は、この変形例において制御回路 30が実行する制御手順を表すフローチヤ ートである。
[0251] 図 14に示すフローにおいては、まず、上記実施形態のステップ S1105に代えて設 けたステップ S1105〃 で、上記端末 5又は汎用コンピュータ 6を介して入力操作され た、無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に書き込みたい情報、及びこれに対応し て印字ヘッド 10により無線タグラベル Tへ印字すべき印字情報、さらに、操作者が作 成したい無線タグラベル Tのラベル長が通信回線 3及び入出力インターフェイス 31を 介し読み込まれる。
[0252] その後、新たに設けたステップ S1107" に移り、上記ステップ S1105" で入力した 無線タグラベル Tのラベル長に応じて、無線タグラベル Tに配置すべき無線タグ回路 素子 Toの個数 nが決定される。この決定は、例えば予め制御回路 30内にテーブル の形で格納保持された、無線タグラベル Tのラベル長と無線タグ回路素子 Toの個数 nとの相関とを参照して行うものであり、当該相関においてはラベル長が長くなるにつ れて無線タグ回路素子 Toの個数 nを増加させるように定められている。
[0253] このステップ S1107 が終了すると、ステップ S110に移る。これ以降は図 9と同様 であるので説明を省略する。
[0254] 上記において、上記端末 5又は汎用コンピュータ 6が、各請求項記載の、タグラベ ルの長さを操作者が設定可能なラベル長設定手段を構成し、制御回路 30が実行す る図 14に示すフローのステップ S1107" 力 Sタグラベルへの無線タグ回路素子の配 置個数を決定する個数決定手段を構成する。
[0255] 本変形例においては、端末 5又は汎用コンピュータ 6で操作者が望むラベル長の 設定を行うと、その設定に応じて制御回路 30が 1つの無線タグラベル Tに配置される べき無線タグ回路素子 Toの個数 nを決定し、その n個の無線タグ回路素子 Toが配置 されるようにタグラベル作成装置 2が制御される。この結果、操作者が望むラベル長 に対応し配置される無線タグ回路素子 Toの個数を調整し、高い自由度で無線タグラ ベル Tを作成できるので、利便性をさらに向上することができる。
[0256] (1一 4)複数の無線タグ回路素子 Toに別々の情報を書き込む場合
このような例としては、まず、無線タグ回路素子 Toへの書き込み情報量に応じて配 置個数 nを切り替え制御する場合が考えられる。図 15は、この変形例において制御 回路 30が実行する制御手順を表すフローチャートである。
[0257] 図 15に示すフローにおいては、上記(1— 2)の変形例と同様、まずステップ S1105 ' で、上記端末 5又は汎用コンピュータ 6を介して入力操作された、無線タグ回路素 子 Toの IC回路部 151に書き込みたい情報、及びこれに対応して、印字ヘッド 10によ り無線タグラベル Tへ印字すべき印字情報が通信回線 3及び入出力インターフェイス 31を介し読み込まれる。
[0258] その後、ステップ S1107' に移り、上記ステップ S1107と同様、上記ステップ S110 5r で入力した書き込み情報の情報量に応じて、無線タグラベル Tに配置すべき無 線タグ回路素子 Toの個数 nが決定される。この決定は、例えば予め制御回路 30内 にテーブルの形で格納保持された、書き込み情報量と無線タグ回路素子 Toの個数 n との相関とを参照して行うものであり、当該相関においては書き込み情報の量が多く なるほど(1つの無線タグ回路素子 Toに書き込み可能な情報量に制約があることに 対応させる形で)無線タグ回路素子 Toの個数 nを順次増加させるように定められてい る。
[0259] このステップ S1107' が終了すると、新たに設けたステップ S1108に移る。ステツ プ S1108では、上記ステップ S1107' で決定した無線タグ回路素子 Toの個数 nに 対応して、前述のステップ S1105' で入力した書込情報を、各無線タグ回路素子 To に対応するように適宜に n個に分割する。分割した後の情報は、例えば制御回路 30 内の RAMにー且記憶させればょレ、。
[0260] ステップ S1108の終了後は、ステップ S1110に移る。これ以降は図 9及び図 13と 同様であるので説明を省略する。なお、ステップ S 1120→ステップ S1200→ステップ S 1123→ステップ S 1120→ · · ·と繰り返してステップ S 1200で書き込み処理を行う際 には、上記 n分割され RAMに記憶された各分割情報を、順次 IC回路部 151へ書き 込んでいくようにする。
[0261] 上記において、制御回路 30の実行する図 15のフローのステップ S1105' 力 各 請求項記載の、 IC回路部へ書き込まれる情報量又は IC回路部より読みとられる情報 量を検出する情報量検出手段を構成し、ステップ S1107' 、タグラベルへの無線 タグ回路素子の配置個数を決定する個数決定手段を構成する。
[0262] 本変形例においては、端末 5又は汎用コンピュータ 6で操作者が無線タグ回路素子
Toの IC回路部 151へ書き込みたい所定の情報を操作入力すると、その情報量に応 じて、制御回路 30が 1つの無線タグラベル Tに配置されるべき無線タグ回路素子 To の個数 nを決定し、その n個の無線タグ回路素子 Toが配置されるようにタグラベル作 成装置 2が制御される。この結果、操作者が書き込みたい情報量に応じ無線タグ回 路素子 Toの数を調整し、高い自由度で無線タグラベル Tを作成できるので、利便性 を向上することができる。
[0263] なお、上記のように、操作者としては 1つの情報を入力したのに対して書き込み情 報として分割して各無線タグ回路素子 Toに入力するのに限られず、操作者側で複数 の情報を入力し、これに対応して順次各無線タグ回路素子 Toを対応させて書き込み を行っていくようにしてもよレ、。この場合は、例えば図 9のステップ S1105において複 数の書き込み情報を入力し (無線タグ回路素子 Toの個数 nは入力してもよいし、書込 情報の数と同数と見なすこととして nを入力しないようにしてもよレ、)、その後のステツ プ S 1200でそれら複数の書込情報を順次無線タグ回路素子 Toに書き込み処理する ようにすれば足りる。
[0264] 図 16は、このような無線タグラベル Tの活用例を表したものであり、この例では、整 理棚 RCの上段側に複数の資料 (この例では A資料、 B資料、 C資料、 D資料、 E資料 、 F資料、 G資料)及び下段側にも複数の資料 (この例では H資料、 I資料、 J資料、 K 資料、 L資料、 M資料、 N資料)がある (資料自体の図示は省略)。
[0265] これらにそれぞれ対応して、上段側に、 A資料、 B資料、 C資料、 D資料、 E資料、 F 資料、 G資料に関する情報を記憶した 7つの無線タグ回路素子を備えた無線タグラ ベル Tが貼付されており、一方下段側にも、 H資料、 I資料、 J資料、 K資料、 L資料、 M資料、 N資料に関する情報を記憶した 7つの無線タグ回路素子を備えた 7つの無 線タグラベル Tが貼付されている。これらの場合、 夂の無線タグラベル Tに含まれる 無線タグ回路素子 Toはそれぞれ 7枚ずっとなり、各無線タグ回路素子 Toの IC回路 部 150には対応する資料に関する情報が記憶される。
[0266] 図 17は、別の活用例を表したものであり、この例は、地下鉄の駅の壁面等に駅名 表示案内として 1枚の無線タグラベル Tが貼り付けられる場合の例である。この例で は、当該駅の駅名「堀田」及び次の駅の駅名「名古屋」にそれぞれ対応した情報を記
憶した 2つの無線タグ回路素子 Toを備えた無線タグラベル Tが貼付されている。
[0267] この場合、例えば、携帯用のリーダ端末を備えた乗客が、「堀田」の文字の前に端 末をかざすと対応する図示左側の無線タグ回路素子 Toと通信が行われて堀田駅の 各種情報が読みとられ、次に「名古屋」の文字の前に端末をかざすと対応する図示 右側の無線タグ回路素子 Toと通信が行われて名古屋駅までの所要時間や乗り換え 案内等の各種情報が読みとられ、端末の画面上に表示される。
[0268] (1一 5)その他
(A)複数個配置するが 1つしか使用しない場合
上記はいずれも 1つの無線タグラベル Tに配置した複数の無線タグ回路素子 Toの すべてについて、その機能(無線通信機能)を使用する例であつたが、これに限られ なレ、。すなわち、タグラベル作成装置 2側は、当該無線タグラベル Tの複数の無線タ グ回路素子 Toのうち一部の無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151のみに情報を書き 込み、他の無線タグ回路素子 Toの機能を無効化する (休眠化も含む等)ようにしても ょレ、(前述の「Lock」信号参照)。
[0269] この場合、複数の無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151のうち一方のみに情報を 書き込み残りは無効化する、すなわち複数の IC回路部 151があっても利用する IC回 路部 151はそのうち 1つに限定することで、情報送受時の混信等が発生するのを確 実に防止することができる。
[0270] (B)モード選択
すなわち、以上説明したような無線タグ回路素子 Toの配置制御に関するバリエ一 シヨンを、予め操作者が選択可能なモード (例えば、上記実施形態に対応する「タグ 数優先モード」、上記(1一 2)変形例に対応する「印字長優先モード」、上記(1一 3) 変形例に対応する「ラベル長優先モード」、上記(1一 4)変形例に対応する「複数タグ モード」「情報量優先モード」、上記(1 _ 5) (A)変形例に対応する「1タグ限定モード 」等)として備え、無線タグラベル作成装置 2にて作成を開始する前に、上記端末 5や 汎用コンピュータ 6等からモード選択を行うようにしてもよい。
[0271] さらに同様の観点から、各無線タグラベル Tに 1つの無線タグ回路素子 Toを配置す る「単数配置モード」と、各無線タグラベル Tに複数の無線タグ回路素子 Toを配置す
る「複数配置モード」とを一番最初に選択するようにしてもよい。
[0272] (C)情報読み取りのみを行う場合
以上においては、無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に情報書き込みを行う場 合を例にとって説明したが、これに限られず、情報読み取りのみが可能な無線タグ回 路素子 Toを備えた無線タグラベル Tの生成システムに適用してもよい。この場合も同 様の効果を得る。
[0273] (D)貼り合わせを行わない場合
すなわち、上記実施形態のように、無線タグ回路素子 Toを備えたタグテープ (基材 テープ) 101とは別のカバーフィルム 103に印字を行ってこれらを貼り合わせるので はなぐタグテープに備えられたカバーフィルムに印字を行うタグラベル作成装置に 適用してもよい。この場合、印字対象のテープに無線タグ回路素子 Toが備えられる こととなる力 当該テープとして感熱テープを用いることもできる。この場合も、上記第 1の実施形態と同様の効果を得る。
[0274] 本発明の第 2の実施の形態を図 18〜図 41により説明する。本実施形態は、上記第
1の実施形態と同様、タグラベルにおける配置において複数の前記無線タグ回路素 子が互いに連携する態様で、タグラベルを作成可能とした実施形態である。上記第 1 の実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する
[0275] 図 18は、この第 2の実施形態によるタグラベル作成装置 200の詳細構造を表す概 念的構成図であり、上記第 1の実施形態の図 2にほぼ相当する図である。
[0276] 図 18において、タグラベル作成装置 200では、図 2に示した構成のうち送出ローラ
17、送出ローラ用モータ 28、送出ローラ駆動回路 29、排出センサ 18、入出力インタ 一フェース 31が省略されている。また、新たに、前述の基材テープ 101に設けられた 位置決め用マーク PM (識別子、詳細は後述)を検出するための検出センサ 19と、力 ートリッジ 100に設けた被検出部 190 (詳細は後述)に備えられた情報 (基材テープ 1 01における無線タグ回路素子列の列数、無線タグ回路素子 Toの配置間隔、テープ 幅等のタグ属性パラメータ情報等)を検出するセンサ 20と、例えば不揮発性のハード ディスク等からなりデータベースを備えた記憶装置 230と、操作者が入力操作可能な
操作手段 210と、操作者に対し所定の表示を行う表示手段 220とが設けられている。
[0277] また制御回路 30は、上記第 1の実施形態と同様、 RAMの一時記憶機能を利用し つつ ROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行ういわゆるマイクロコ ンピュータである力 この第 2の実施形態では、搬送時の位置決め用に第 1マーク力 ゥンタ MCa及び第 2マークカウンタ MCbが設けられてレ、る(詳細機能は後述)。
[0278] 高周波回路 21は、上記第 1の実施形態において図 4を用いて説明したものと同等 の構成であり、無線タグ回路素子 Toの機能的構成は、上記第 1の実施形態において 図 5を用いて説明したものと同等であるので、それぞれ説明を省略する。
[0279] また、カートリッジ 100の詳細構造は、上記第 1の実施形態において図 3を用いて説 明したものとほぼ同様である。但し、第 1ロール 102 (図 3参照)は、この第 2の実施形 態では、リール部材 102aの周りに、複数の無線タグ回路素子 Toが所定の等間隔で テープ長手方向一列に連続的に配置された無線タグ回路素子列を、テープ幅方向 に複数列備えた (詳細は後述の図 19 (a) (b)参照)上記基材テープ 101を卷回して いる。
[0280] また、上記剥離紙 101dの裏側には、印字済タグラベル用タグテープ 110の位置決 めを行うための位置決め用マーク PM (後述の図 19参照)が例えば印刷等により設け られている。すなわち、上記検出センサ 19でこの位置決め用マーク PMを検出し、こ の検出結果を利用して、切断や印字等各種用途のためのテープ搬送時の位置決め を行うようになっている。
[0281] 図 19は、上記位置決め用マーク PM及び無線タグ回路素子 Toとの位置関係等を 表す、前述の図 3中 E方向に相当する方向から見た基材テープ 101の背面図である 。この図 19において、基材テープ 101は、無線タグ回路素子 Toがテープ長手方向( 図中上下方向)に所定間隔(ピッチ) pで配置されている無線タグ回路素子列 TTを、 テープ幅方向に n列(n≥ 2の整数、ここでは無線タグ回路素子列 TT1, ΤΤ2の 2列な ので η= 2)有している。
[0282] そして、これら 2列の無線タグ回路素子列 TTl, ΤΤ2は、一方の無線タグ回路素子 列 TT1に属する各無線タグ回路素子 Tolと、他方の無線タグ回路素子列 ΤΤ2に属す る各無線タグ回路素子 To2とが、互いにテープ長手方向(図中上下方向)位置が重
ならないようにずらされた千鳥配列となっている。
[0283] 特にこの例では、上記の千鳥配列の際、無線タグ回路素子列 TT1, TT2が、それ ぞれの無線タグ回路素子 Tol, To2のテープ長手方向位置が互いにテープ長手方 向にほぼ ρΖη (この例では η= 2なので ρΖ2)ずつずれながら互いに一部重なるよう に配置されている。このときのピッチずれ量 ppl,pp2は上記のようにいずれもほぼ ρΖ 2に等しいが、詳細には、カツタ 15が IC回路部 151を切断するのを避けるために、一 方側(この例ではピッチずれ量卯 1)が ρ/2よりもわずかに大きぐ他方側(この例で はピッチずれ量 ρρ2)力 Ζ2よりもわずかに小さくなつている(図 19では明確化のため にこの pplと pp2との差を誇張して表している)。これにより、例えば一方の無線タグ回 路素子列 TT1における無線タグ回路素子 Tol, Tol間のタグ非配置領域に対応する テープ長手方向領域に、もう一方の無線タグ回路素子列 TT2における IC回路部 To2 が位置せず、逆に無線タグ回路素子列 ΤΤ2における無線タグ回路素子 Το2, Το2間 のタグ非配置領域に対応するテープ長手方向領域に、無線タグ回路素子列 TT1に おける IC回路部 Tolが位置しないようになっている。なお、無線タグ回路素子列 TT1 , TT2が、それぞれの無線タグ回路素子 Tol, To2のテープ長手方向位置が互いに テープ長手方向にほぼ ρ/ηずつずれながら配置される場合、無線タグ回路素子 To 2, Tolの長さを 1、ピッチ p、歹 1J数 nとしたときに、 n X l>pの関係を満たすようにすれば 、上述のように互いに一部重なるように配置することができる。
[0284] また、上記 2つの無線タグ回路素子列 TT1, TT2にそれぞれ対応して、 2つの上記 位置決め用マーク PM1, PM2が基材テープ 101に設けられている。位置決め用マ ーク PM1は、一方の無線タグ回路素子列 TT1に備えられる各無線タグ回路素子 Tol の配置位置に対応し、その無線タグ回路素子 Tolに対応付けた印字や切断を行う際 の搬送時の位置決め用基準位置 PL1 (図中、仮想的に破線で示す)及びその位置 決め用基準位置 PL1を基準とした搬送方向の相対位置 (相対距離)を与えるための ものである。同様に、位置決め用マーク PM2は、他方の無線タグ回路素子列 TT2に 備えられる各無線タグ回路素子 To2の配置位置に対応し、その無線タグ回路素子 To 2に対応付けた印字や切断を行う際の搬送時の位置決め用基準位置 PL2 (図中、仮 想的に破線で示す)及びその位置決め用基準位置 PL2を基準とした搬送方向の相
対位置(相対距離)を与えるためのものである。なお、これら位置決め用マーク PM1, PM2や位置決め用基準位置 PL1,PL2は、それぞれ対応する無線タグ回路素子 Tol ,To2の配置位置に対応したテープ長手方向位置に位置する結果、位置決め用マー ク PM1, ΡΜ2どうしは互いに同一のずれ関係がテープ長手方向に反復される態様と なり、また位置決め用基準位置 PL1,PL2どうしは、上記同様、テープ長手方向に千 鳥配列状の位置関係となってレ、る。
[0285] 図 20は、上記センサ 20の構成の一例を表す説明図である。
[0286] 図 20において、センサ 20は、この例では、凹凸形状を備えた被検出部 190の識別 子 (カートリッジ側識別子) 190A〜Cに対レ ネ部材 20Aで接点 20Bを付勢当接さ せることで凹凸形状を検出するメカニカルスィッチであり、各凹凸部に対応して配置さ れた接点 20Bより上記制御回路 30へ検出信号を出力するようになっている。
[0287] これら識別子 190A〜Cは、上記凹凸の有無によって、カートリッジ 100内の上記無 線タグ回路素子 Toに最適な通信パラメータ(無線通信に使用する電波の周波数、通 信プロトコル、送信出力等)やタグ属性パラメータ(基材テープ 101のテープ幅、無線 タグ回路素子 Toの配置間隔 p、無線タグ回路素子 Toの感度、 IC回路部のメモリ容量 等を含む)に関するパラメータ情報を表している。なお、通常、 1つのカートリッジ内に 備えられるすべての無線タグ回路素子 Toについて、上記通信パラメータ及びタグ属 性パラメータはすべて同一(共通)となっている。
[0288] そして制御回路 30は、これら識別子 190A〜Cの凹凸状態を示す接点 20Bの検出 信号からカートリッジ 100における上記パラメータ情報を知ることができる。
[0289] なお、上記の検出手段としてのセンサ 20は、メカニカルスィッチに限られず、他の 方式、例えば光の反射を利用したセンサであってもよい。この場合、例えば制御回路 30からの信号により発光する発光ダイオードと、その発光の各識別子における反射 光を受光し対応する検出信号を制御回路 30に出力するフォトトランジスタとを備えて 構成すること力 Sできる。また、さらに発展した光学センサとして、各種バーコード(1次 元、 2次元なども含む)をカートリッジ 100ゃ基材テープ 101の剥離紙表面に記載し、 タグラベル作成装置 200の装置本体 8側に設けた読み取り装置で読み込む構成も可 能である。
[0290] また、上記メカニカルスィッチや光学センサ以外にも、カートリッジ 100の本体にパ ラメータデータ検出用の無線タグ回路素子 (カートリッジ用無線タグ回路素子)を備え 、タグラベル作成装置 200の装置本体 8に設けたアンテナで読み込む構成も可能で ある。
[0291] ここで、この第 2実施形態の最も大きな特徴は、前述したように、 2列の無線タグ回 路素子列 TT1, ΤΤ2において各無線タグ回路素子 Tolと各無線タグ回路素子 Το2と がテープ長手方向にずれた千鳥配列とされた基材テープ 101を用レ、、これを用いて 作成した印字済みタグラベル用タグテープ 110を適宜の位置で切断することによって 、無線タグラベルを作成することにある。
[0292] 図 21 (a)及び図 21 (b)は、そのような基材テープ 101の切断位置を説明するため の説明図であり、前述した図 19を反対側から見た図(言い換えれば基材テープ 101 の表面図にほぼ相当する図)である。図示の例では、例えば図 21 (a)においては、 基材テープ 101より、切断線 CL1と切断線 CL1Aとの間、切断線 CL1と切断線 CL1B との間、切断線 CL1と切断線 CL1Cとの間の 3種類の長さの無線タグラベル Tl, T2, T3を作成することができ、例えば図 21 (b)においては、基材テープ 101より、切断線 CL2と切断線 CL2Aとの間、切断線 CL2と切断線 CL2Bとの間の 2種類の長さの無線 タグラベル T4, T5を作成することができる。
[0293] 図 22 (a)〜(c)は、上述のようにして無線タグ回路素子 Toの情報書き込み及び印 字済タグラベル用タグテープ 110の切断が完了し形成された無線タグラベル Tの例 を表しており、上記の例に対応して、無線タグラベル T1〜T5のうち無線タグラベル T 1, Τ2, Τ3の詳細構造を表す上面図である。
[0294] 図 22 (a)〜(c)において、各無線タグラベル T1〜T3は、少なくとも 1つの無線タグ 回路素子完全体 (無線タグ回路素子 Tol又は Το2が欠損されず完全に残ったもの)と 、少なくとも 1つの無線タグ回路素子欠損体 (アンテナ 152の少なくとも一部が上記切 断により欠損され、上記無線タグ回路素子完全体に比べて情報記憶機能又は情報 送受信機能が低下したもの)とを備えている。
[0295] すなわち、無線タグラベル T1は、(図示上段に示す) 1つの無線タグ回路素子完全 体 Tolと、アンテナ 152の一部のみが残った(図示下段左側に示す)無線タグ回路素
子欠損体 Talと、アンテナ 152の一部が欠損し IC回路部 151はほぼ完全に残った( 図示下段右側に示す)無線タグ回路素子欠損体 Ta2とを備えている。無線タグラベ ノレ T2は、(図示上段左側に示す)無線タグ回路素子完全体 Tolと、アンテナ 152の 一部のみが残った(図示上段右側に示す)無線タグ回路素子欠損体 Tblと、アンテ ナ 152の一部のみが残った(図示下段左側に示す)無線タグ回路素子欠損体 Tb2と 、(図示下段右側に示す)無線タグ回路素子完全体 To2とを備えている。無線タグラ ベル Τ3は、(図示上段左側と真ん中にそれぞれ示す) 2つの無線タグ回路素子完全 体 ΤοΙ,ΤοΙと、アンテナ 152の一部のみが残った(図示上段右側に示す)無線タグ回 路素子欠損体 Telと、アンテナ 152の一部のみが残った(図示下段左側に示す)無 線タグ回路素子欠損体 Tc2と、(図示下段真ん中と右側にそれぞれ示す) 2つの無線 タグ回路素子完全体 To2,To2とを備えている。
[0296] 図 23は、上記無線タグラベル Τ1〜Τ3の断面構造を表す図 22中 ΧΧΠΙ_ΧΧΠΙ断面 による横断面図である。各無線タグラベル Τ1〜Τ3は、上記第 1の実施形態で図 7に 示した無線タグラベル Τと同様、 4層構造にカバーフィルム 103が加わった 5層構造と なっており、カバーフィルム 103側(図 23中上側)よりその反対側(図 23中下側)へ向 かって、カバーフィルム 103、粘着層 101a、ベースフィルム 101b、粘着層 101c (貼 り付け用の粘着材層)、剥離紙 101dで 5層を構成している。そして、前述のようにべ 一スフイルム 101bの裏側に設けられたアンテナ 152を含む無線タグ回路素子 Toが 粘着層 101c内に備えられるとともに、カバーフィルム 103の裏面の所定領域に印字 R (無線タグ Tl, T2, T3にそれぞれ「AB」「ABC」「ABCD」の文字)が印刷されてい る。また剥離紙 101dの表面には、前述したように位置決め用マーク PMが例えば印 刷により設けられている(図 23では図示省略)。
[0297] 図 24 (a)及び図 24 (b)は、上記無線タグラベル T4, Τ5の詳細構造をそれぞれ表 す上面図である。図 24 (a)及び図 24 (b)において、上記無線タグラベル T1〜T3と同 様、無線タグラベル Τ4は、アンテナ 152の一部が欠損し IC回路部 151はほぼ完全に 残った(図示上段左側に示す)無線タグ回路素子欠損体 Tdlと、アンテナ 152の一部 のみが残った(図示上段右側に示す)無線タグ回路素子欠損体 Td2と、 (図示下段に 示す) 1つの無線タグ回路素子完全体 To2とを備えている。無線タグラベル Τ5は、ァ
ンテナ 152の一部が欠損し IC回路部 151はほぼ完全に残った(図示上段左側及び 右側にそれぞれ示す)無線タグ回路素子欠損体 Tel, Te2と、(図示下段左側に示す ) 1つの無線タグ回路素子完全体 To2と、アンテナ 152の一部のみが残った(図示下 段右側に示す)無線タグ回路素子欠損体 Te3とを備えている。なお、これら無線タグ ラベル T4, T5の横断面構造は上記無線タグラベル T1〜T3とほぼ同様であるので図 示及び説明を省略する。
[0298] 図 25は、上述した各種の配置態様の無線タグラベル Τの作成、すなわち、カバー フィルム 103を搬送し印字ヘッド 10で所定の印字を行いつつ基材テープ 101を貼り 合わせて印字済タグラベル用タグテープ 110とした後印字済タグラベル用タグテープ 110を切断し無線タグラベル Τとする際に、制御回路 30によって実行される制御手 順を表すフローチャートである。
[0299] この図 25において、例えば図示しない電源スィッチを介しタグラベル作成装置 200 の電源投入が行われるとこのフローが開始される。まずステップ S2005において、各 種変数、係数等の初期化を行った後、表示手段 220へ適宜の初期画面を表示させ る表示信号を出力し、当該初期画面の表示を行わせる。
[0300] その後、ステップ S2010において、センサ 20による、カートリッジ 100に設けた被検 出部 190の検出結果に基づき、これに対応する情報 (基材テープ 101における無線 タグ回路素子列の列数、無線タグ回路素子 Toの配置間隔(ピッチ) ρ、テープ幅等の タグ属性パラメータ情報や無線通信時の使用周波数、通信プロトコル等の通信パラメ ータ情報等)を取得する。
[0301] その後、ステップ S2015に移り、上記操作手段 210を介し、操作者より、印字ヘッド 10により無線タグラベル Τへ印字したい印字又はその無線タグラベル Τの無線タグ 回路素子 Toに書き込みたい情報の入力操作又は編集操作があつたかどうかを判定 する。当該入力操作又は編集操作があった場合には判定が満たされ、ステップ S20 20に移って当該操作に対応する所定の演算処理を行い(またその演算結果を印字 情報又は書き込み情報として所定の記憶手段に記憶し)、必要に応じて表示手段 22 0へ対応する表示信号を出力して表示を行わせ、ステップ S2025へ移る。当該入力 操作又は編集操作がない場合はステップ S2015の判定が満たされず、直接ステップ
S2025へ移る。
[0302] ステップ S2025では、上記操作手段 210を介し、操作者より無線タグラベル Tのラ ベル長設定操作があつたかどうかを判定する。当該操作があった場合には判定が満 たされてステップ S2030へ移る。当該ラベル長設定操作がない場合はステップ S20 25の判定が満たされず、後述のステップ S2050へ移る。
[0303] ステップ S2030では、上記操作手段 210を介した操作者の手動操作に基づきラベ ル長設定処理を行うか、若しくは、後述する所定の自動設定動作によりラベル長設 定処理を行う。その後、ステップ S2050に移る。
[0304] ステップ S2050では、上記操作手段 210を介し、無線タグラベル Tに関するその他 の各種設定 (例えば搬送方向前方側に前余白を設ける場合や、印字の文字飾りの 設定等)の設定操作があつたかどうかを判定する。当該操作があった場合には判定 が満たされてステップ S2055へ移り、対応する各種処理及び必要に応じて表示手段 220へ対応する表示信号を出力して表示を行わせた後、ステップ S2060に移る。当 該設定操作がない場合はステップ S2050の判定が満たされず、直接ステップ S206 0へ移る。
[0305] ステップ S2060では、上記操作手段 210を介し、操作者より無線タグラベル Tのラ ベル作成操作があつたかどうかを判定する。当該操作があった場合には判定が満た されてステップ S2070へ移り、上記ステップ S2015及びステップ S2020での印字情 報及び書き込み情報の入力又は編集に対応し、印字ヘッド 10で所定の印字を行うと ともに無線タグ回路素子 Toへ情報書き込みを行い、無線タグラベル Tを作成し、ステ ップ S2015へ戻って同様の手順を繰り返す。ステップ S2060において当該ラベル作 成操作がない場合はステップ S2060の判定が満たされず、ステップ S2015へ戻って 同様の手順を繰り返す。
[0306] 図 26は、図 25に示したステップ S2030のラベル長設定処理の概念を説明するた めの説明図である。この第 2の実施形態では、前述のように適宜の位置で(比較的自 由に)印字済みタグラベル用タグテープ 110を切断し可変長の無線タグラベル Tを作 成するものであるが、その切断位置の決定や印字開始位置の決定は位置決め用マ ーク PM1, PM2に基づく位置決め用基準位置 PL1, PL2を基準として決定する。こ
の第 2の実施形態の例では、前回作成された無線タグラベル Tの作成時における印 字済みタグラベル用タグテープ 110の切断位置がどこであっても、必ずその切断位 置に近い上記位置決め用基準位置 PL1又は PL2にカツタ 15が正対するようになるま で(=位置決め用マーク PM1又は PM2をセンサ 19が検出するまで)まずテープ 110 の搬送を行う(つまり前回切断位置からその位置までは余剰部分となる)。そして、そ の位置決め用基準位置 PL1又は PL2から、操作者がどれだけの長さのラベル長を望 むかによって当該ラベル長に対応した印字済みタグラベル用タグテープ 110の切断 位置を算定し、その切断位置が不適正であれば適正化を図る(後述)。
[0307] 図 26において、この例では、前回ラベル作成時の切断位置から少し搬送した時点 で位置決め用マーク PM1をセンサ 19が検出し、このときにカツタ 15が正対している 位置決め用基準位置 PL1が今回のラベル作成時におけるラベル長設定の基準位置 として選択設定された状態を表してレ、る。操作者が望むラベル長をこの位置決め用 基準位置 PL1からカウントして切断位置が設定される。
[0308] このとき、操作者がラベル長として設定可能な最小長さ Lminは、例えば、通信性能 の確保のために少なくとも 1つの無線タグ回路素子 Toを含ませる意味からは、無線タ グ回路素子 Toの配置間隔(ピッチ) pとすることができる。あるレ、はさらにこれよりも若 干小さい、無線タグ回路素子 To自体のテープ長さ方向寸法 Lx (図 26参照)とするこ ともできる。またラベル長として設定可能な最大長さ Lmaxは、例えば、このタグラベノレ 作成装置 200の処理能力上の限界とされる所定の長さ(この例では上記ピッチ pの 3 倍である 3p)とすればよい。すなわち、この例では大前提として、 p以上 3p以下のラベ ル長設定としなければならない。一方、カツタ 15が無線タグ回路素子 Tol又は To2の IC回路部 151を切断すると、切断動作時に強度の大きな IC回路部 151によって切 断刃が損傷する可能性があることから、切断箇所は IC回路部 151を避けるようにする ことが好ましい。この第 2の実施形態では特に、この観点から、操作者によるラベル長 設定に対応した切断位置が上記 IC回路部 151位置であった場合には、これを回避 する(ラベル長設定をやり直す)ようにしてレ、る。
[0309] 以上の条件により、図 26に示すラベル長設定の例のうち、ラベル長 LI, L3, L5, L 6は適正設定となる力 ラベル長 L2, L4, L7はそのままでは切断位置が無線タグ回
路素子 Tol又は To2の IC回路部 151となるため不適正設定となり、短縮化あるいは 伸長化により IC回路部 151の位置でない部分を切断するように適正化が図られる。 なお、図示及び詳細な説明を省略するが、前回ラベル作成時の切断位置から少し搬 送した時点で位置決め用マーク PM2をセンサ 19が検出し、このときにカツタ 15が正 対している位置決め用基準位置 PL2を今回のラベル作成時におけるラベル長設定 の基準位置として選択設定する場合も同様である。
[0310] 図 27は、上述した基本概念に基づく図 25のステップ S2030のラベル長設定の詳 細手順を表すフローチャートである。図 27において、まずステップ S2031で、上記操 作手段 210を介し、操作者よりラベル長の自動設定モードの選択操作があつたかどう かを判定する。当該操作があった場合には判定が満たされて (適宜の自動設定モー ドのフラグを立てた後)ステップ S2043へ移り、前述のステップ S2015及びステップ S 2020で入力又は編集された印字文字に対応し、公知の手法 (例えば文字数ゃフォ ント数に基づき)作成する無線タグラベル Tの長さを決定し、このフローを終了する。
[0311] ステップ S2031において、上記自動設定モードの選択操作がなかった場合には判 定が満たされず、ステップ S2032に移り、表示手段 220へ所定のラベル長設定画面 を表示させるための表示信号を出力して当該表示を行わせた後、ステップ S2033で 、その表示に応じて操作手段 210を介して操作者より操作入力されたラベル長の値 を入力する。
[0312] その後、ステップ S2034において、上記ステップ S2033で手動により操作入力され たラベル長の値が前述した所定の最小長さ Lmin以上であるかどうかを判定する。最 小長さ Lminは、前述したように、例えば上記ステップ S2010で取得した無線タグ回 路素子 Toの配置間隔(ピッチ) pより決定することができる。設定値が最小長さ Lminよ り小さければステップ S2034の判定が満たされずステップ S2035に移ってエラー表 示信号を表示手段 220に出力して対応するエラー表示を行わせ、ステップ S2032に 戻って同様の手順を繰り返す。最小長さ Lmin以上であればステップ S2034の判定 が満たされ、ステップ S2036に移る。
[0313] ステップ S2036では、上記ステップ S2033で手動により操作入力されたラベル長 の値が前述した所定の最大長さ Lmax以下であるかどうかを判定する。最大長さ Lmax
は、前述したように例えばタグラベル作成装置 200の処理能力から決まる所定の限 界長さとすることができる。この最大長さ Lmaxより大きければステップ S2036の判定 が満たされずステップ S2037に移ってエラー表示信号を表示手段 220に出力して対 応するエラー表示を行わせ、ステップ S2032に戻って同様の手順を繰り返す。最大 長さ以下であればステップ S2036の判定が満たされ、ステップ S2038に移る。
[0314] ステップ S2038では、先のステップ S2010で入力したセンサ 20の検出結果に基づ き取得されたタグ属性パラメータ情報(無線タグ回路素子 Toのピッチ p等を含む)に 応じて、図 26を用いて前述した手法により、そのままの設定でカツタ 15により切断す ることとなる切断位置を算出する。その後、ステップ S2039に移り、ステップ S2038で 算出したカツタ 15の切断位置が無線タグ回路素子 Tol又は To2の IC回路部(チップ ) 151の位置となるかどうかを判定する。
[0315] 切断位置が IC回路部 151の位置から外れている場合(前述の図 26のラベル長設 定 LI, L3, L5, L6のような場合)にはステップ S2039の判定が満たされず、現在の 設定が適正とみなされてこのフローを終了する。切断位置が IC回路部 151の位置に 力かっている場合(前述の図 26のラベル長設定 L2, L4, L7のような場合)にはステツ プ S2039の判定が満たされ、現在の設定は不適正とみなされてステップ S2040に 移る。
[0316] ステップ S2040では、上記 IC回路部 151の切断を避けるために、ラベル長設定を 現在設定より長くするかどうかを操作者に選択させるため、対応する表示信号を生成 し表示手段 220に出力し、当該選択表示を行わせる。そして、これに対応して操作者 が操作手段 210を介し入力操作した選択結果が、現在設定より長くすることを了解し たかどうかを判定する。操作者が長くすることを了解した場合はステップ S 2040の判 定が満たされ、ステップ S2041に移り、現在のラベル長設定に所定の長さ(例えば IC 回路部の大きさ以上の長さ)を加算して新たな設定ラベル長とし、このフローを終了 する。操作者が長くすることを了解しなかった (短くすることを希望した)場合はステツ プ S2040の判定が満たされず、ステップ S2042に移り、現在のラベル長設定より所 定の長さ(例えば IC回路部の大きさ以上の長さ)を減算して新たな設定ラベル長とし 、このフローを終了する。
[0317] 図 28及び図 29は、図 25に示したステップ S2070のタグラベル作成処理の概念を 説明するための説明図である。この手順では、ステップ S2030で設定したラベル長と なるように印字済みタグラベル用タグテープ 110を切断し無線タグラベル Tを作成す るものであり、まず印字を行った後に無線タグ回路素子 Toに情報書き込みを行い、 最後に切断を行う。最初の印字開始位置の決定は前述した位置決め用基準位置 PL 1, PL2を基準として決定し、この第 2の実施形態の例では、位置決め用基準位置 PL 1にカツタ 15が正対した状態(図 28 (a)参照)から、所定の距離だけテープ 110を送 つた状態(図 28 (b)参照)で印字ヘッド 10が正対する位置を、印字開始基準位置 PT 1とする。そして、その印字開始基準位置 PT1からテープを搬送しながら印字を開始 し(図 28 (c)参照)、すべての印字が終了したら搬送を停止して(図 29 (a)参照)、ァ ンテナ 14より所定の無線タグ回路素子 Tolに対し無線通信を行レ、、その IC回路部 1 51に情報書き込みを行う(図 29 (b)参照)。その後、ステップ S2030で設定したラベ ル長に応じた切断予定位置 CL1にカツタ 15が正対するまでさらにテープ搬送を行い 、切断予定位置 CL1に達したら搬送を停止し、カツタ 15により切断を行レ、、ほぼ設定 長さに等しい無線タグラベルを完成する。
[0318] なお、図示及び詳細な説明を省略するが、位置決め用基準位置 PL2を基準として テープ 110を送り印字開始基準位置 PT2を決定し、ここから印字を開始して所定の 無線タグ回路素子 To2の IC回路部 151に情報書き込みを行い、切断予定位置 CL2 にてカツタ 15により切断を行う場合も同様である。
[0319] 図 30は、上述した基本概念に基づく図 25のステップ S2070のタグラベル作成処理 の詳細手順を表すフローチャートである。図 30において、まずステップ S2300にお いて、一連のタグラベル作成処理におけるテープ搬送時の位置決めを行うための基 準位置決め処理(=搬送頭出し)を行う(詳細は後述。上述の図 28 (a)参照)。
[0320] その後、ステップ S2071に移り、前述した図 25のステップ S2015及びステップ S20 20において入力操作又は編集操作され記憶保持された印字情報を読み込み、印字 長さを算出する (その際は操作手段 210を介し別途入力された文字フォント、字体、 改行の有無等を適宜参照するようにしてもょレ、)。
[0321] そして、ステップ S2072に移り、前述のステップ S2030におけるラベル設定処理に
おいてラベル長の自動設定モードに選択されているかどうかを判定する。具体的に は、前述の図 27に示すステップ S2031で自動設定モードのフラグが立っていたかど う力を判定すればよい。 自動設定モードが選択されていればこの判定が満たされて 後述のステップ S2075に移る。 自動設定モードが設定されていなければ(=手動設 定モードである場合には)判定が満たされず、ステップ S2073に移る。
[0322] ステップ S2073では、図 27を用いて詳細に説明した図 25中ステップ S2030のラベ ル長設定処理において設定されたラベル長が、上記ステップ S2071で算出した印 字長以上であるかどうかを判定する。ラベル長が印字長未満であった場合は(印字 力 Sラベルをはみ出してしまうことになるので)判定が満たされず、それに対応するエラ 一メッセージを表示するための信号を生成して表示手段 220に出力し、当該表示を 行わせ、このフローを終了する。ラベル長が印字長以上であればステップ S2073の 判定が満たされ、ステップ S2075へ移る。
[0323] ステップ S2075では、上記印字長設定及び上記ラベル長設定に基づき、制御回路
30内に設けた印字バッファ(図示せず)上に印字イメージ情報を展開生成し、一時的 に記憶させる。なおこのときに、対応するイメージ表示を表示手段 220においてプレ ビューさせるようにしてもょレ、。
[0324] その後、ステップ S2400に移り、基材テープ 101、カバーフィルム 103及びこれらを 貝占り合わせた印字済みタグラベル用タグテープ 110を搬送しながら、カバーフィルム 103に対し、上記ステップ S2075で印字バッファ上に展開した印字イメージ情報に 対応した印刷を印字ヘッドにより行う(=印字処理、詳細は後述。上述の図 28 (b) (c )及び図 29 (a)参照)。
[0325] そして、ステップ S2500において、無線タグ回路素子 Toに対し応答を求める問い かけ信号を送信し、応答があった所定の無線タグ回路素子 Toに対し図 25のステップ S 2015及びステップ S 2020で入力され記憶保持されていた書き込み情報を送信し 、その IC回路部 151に当該情報を書き込む(タグ情報書き込み処理、詳細は後述。 上述の図 29 (b)参照)。
[0326] その後、ステップ S2076に移り、上記ステップ S2072と同様、前述のステップ S203 0におけるラベル設定処理においてラベル長の自動設定モードに選択されているか
どうかを判定する(具体的手法はステップ S2072と同様で足りる)。 自動設定モードが 選択されていればこの判定が満たされて後述のステップ S2079に移り、自動設定モ ードが設定されていなければ(=手動設定モードである場合には)判定が満たされず 、ステップ S2077に移る。
[0327] ステップ S2077では、この時点でのテープの搬送方向位置(ステップ S2400の印 字処理においてテープが搬送方向へ既に駆動されている。後述の図 32参照)が、ス テツプ S2030において(手動にて)設定したラベル長に達したかどうかを判定する。 なお、このときの判定は、マークカウンタのカウント値に基づいて行レ、、テープ搬送と ともに増大する当該カウント値が、上記ラベル長に対応する値に達したかどうかによ つて行う(詳細は後述)。ラベル長に達していれば後述のステップ S2078に移る。ラ ベル長に達していなければステップ S2600Aに移り、対応するテープフィード(搬送) 処理を行った後(詳細は後述の図 36参照)、ステップ S2078へ移る。
[0328] ステップ S2076の判定が満たされて移ったステップ S2079では、上記図 27のステ ップ S2043で自動で設定されたラベル長の値力 図 27のステップ S2034と同様、所 定の最小長さ Lmin (例えば無線タグ回路素子 Toの配置間隔に略等しい)以上である かどうかを判定する。設定値が最小長さ Lminより小さければステップ S2079の判定 が満たされずステップ S2600Bに移って対応するテープフィード(搬送)処理を行つ た後(詳細は後述の図 36参照)、ステップ S2080へ移る。設定値が最小長さ Lmin以 上であればステップ S2079の判定が満たされ、直接ステップ S2080に移る。
[0329] ステップ S2080では、先の図 27のステップ S2038及びステップ S2039と同様、ま ず、図 25に示したステップ S2010で入力したセンサ 20の検出結果に基づき取得さ れたタグ属性パラメータ情報(無線タグ回路素子 Toのピッチ p等を含む)に応じて、図 26を用いて前述した手法により、そのままの設定でカツタ 15により切断することとなる 切断位置を算出する。その後、その算出したカツタ 15の切断位置が無線タグ回路素 子 Tol又は To2の IC回路部(チップ) 151の位置となるかどうかを判定する。
[0330] 切断位置が IC回路部 151の位置から外れている場合にはステップ S2080の判定 が満たされず、現在の設定が適正とみなされてステップ S2078へ移る。切断位置が I C回路部 151の位置に力、かっている場合にはステップ S2080の判定が満たされ、現
在の設定は不適正とみなされてステップ S2600Cに移り、対応するテープフィード( 搬送)処理を行った後(詳細は後述の図 36参照)、ステップ S2078へ移る。なおこの テープフィード処理を順方向(送る方向)でなく逆方向(戻す方向)としてもよい。ある いはそのどちらを選ぶかという適宜の表示を表示手段 220に行わせ、対応する操作 を操作手段 210を介し操作者が選択入力するようにしてもよい。
[0331] ステップ S2078では、ソレノイド駆動回路 27に制御信号を出力してソレノイド 26を 通電することにより、カツタ 15を駆動させ、この時点での搬送方向位置において印字 済みタグラベル用タグテープ 110の切断を行う(上述した図 29 (c)参照)。これによつ て、所定の無線タグ回路素子 Toに情報書込みが行われるとともに対応する印字が完 了した無線タグラベル T (先の図 22 (a)〜(c)及び図 24 (a) (b)参照)が完成し、テー プ 110から分離する形で搬出口 16からタグラベル作成装置 200外へと取り出される
[0332] 図 31は、図 30のステップ S2300に示した基準位置決め処理の詳細手順を表すフ ローチャートである。図 31において、まずステップ S2310で、センサ 19からの検出信 号に基づき、現在位置決め用マーク PM1, PM2のいずれかを検出している状態(セ ンサ 19と位置決め用マーク PM1, PM2が正対している状態)であるかどうかを判定 する。当該検出状態にあれば判定が満たされ、後述のステップ S2340へ移る。当該 検出状態になければ判定が満たされず、ステップ S2320に移る。
[0333] ステップ S2320では、カートリッジ駆動回路 24に制御信号を出力し、カートリッジ用 モータ 23の駆動力によって圧着ローラ 107を所定の最小単位だけ回転駆動させる。 これにより、第 1ロール 102から基材テープ 101が繰り出され圧着ローラ 107へ供給さ れ、第 2ロール 104からはカバーフィルム 103が繰り出され、全体として、基材テープ 101、カバーフィルム 103、及びこれらが貼り合わされた印字済みタグラベル用タグテ ープ 110が、所定の最小単位(1ドット)分だけ搬送される。
[0334] その後、ステップ S2330におレヽて、上記ステップ S2310と同様、センサ 19からの検 出信号に基づき、現在位置決め用マーク PM1, PM2のいずれかを検出している状 態であるかどうかを判定する。当該検出状態にあれば判定が満たされ、ステップ S23 40へ移る。当該検出状態になければ判定が満たされず、ステップ S2320に戻って
同様の手順を繰り返す。
[0335] ステップ S2340では、制御回路 30に備えられた上記第 1マークカウンタ MCaの力 ゥント値をリセット(例えば「0000」に初期化)し、このフローを終了する。
[0336] 以上のフローにより、タグラベル作成処理にあたりまず最初に、上記図 26を用いて 説明したように、前回ラベル作成時の切断位置から 1ドットずつ搬送を行いながら位 置決め用マーク PM1又は PM2をセンサ 19が検出した状態となったかどうか探索し、 位置決め用マーク PM1の検出状態となったらそのときにカツタ 15が正対している位 置決め用基準位置 PL1を今回のラベル作成時におけるラベル長設定の基準位置と して選択設定し (又は位置決め用マーク PM2の検出状態となったらそのときにカツタ 15が正対している位置決め用基準位置 PL2を今回のラベル作成時におけるラベル 長設定の基準位置として選択設定し)、その選択設定した位置決め用基準位置 PL1 (又は位置決め用基準位置 PL2)をテープ搬送の基準位置としてこれ以降第 1マーク カウンタ MCaでカウントを開始する、基準位置決め処理が完了する。先の図 28 (a) は、このときの状態に相当する図である。
[0337] 図 32は、図 30のステップ S2400に示した印字処理の詳細手順を表すフローチヤ ートである。まずステップ S2410において、前述のステップ S2320と同様、カートリツ ジ駆動回路 24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ 23の駆動力によってリボン 卷取りローラ 106及び圧着ローラ 107を所定の最小単位だけ回転駆動させる。これ により、第 1ロール 102から基材テープ 101が繰り出され圧着ローラ 107へ供給され、 第 2ロール 104からはカバーフィルム 103が繰り出され、全体として、基材テープ 101 、カバーフィルム 103、及びこれらが貼り合わせれた印字済みタグラベル用タグテー プ 110力 上記ステップ S2300において位置決め済みの位置決め用基準位置 PL1 又は PL2から所定の最小単位(1ドット)分だけ搬送される。
[0338] その後、ステップ S2420において、上記ステップ S2410のテープフィードに応じて 、第 2マークカウンタ MCbのカウント値を所定の最小単位( + 1)だけ増加させる。な お、この第 2マークカウンタ MCbは例えば電源投入後はリセットされることのない積算 カウンタである。
[0339] そして、ステップ S2430に移り、上記ステップ S2420のカウント値に基づき、前述の
図 28 (b)に示したように印字ヘッド 10が印字開始基準位置 PT1に正対した状態とな つた(=印字頭出しが完了した)かどうかを判定する。印字ヘッド 10が印字開始基準 位置 PT1に到達していれば判定が満たされ、ステップ S2440へ移る。到達していな ければ判定が満たされず、ステップ S2410に戻り、印字ヘッド 10が印字開始基準位 置 PT1に到達するまで上記同様の最小単位のテープフィード (搬送)を繰り返す。先 の図 28 (b)は、このようにして印字開始基準位置 PT1に到達した状態を表している。
[0340] ステップ S2440では、印刷駆動回路 25に制御信号を出力し、先のステップ S2075 で印字バッファ上に展開した印字イメージ情報のうち、所定の最小単位(1ドット)分を 印字ヘッド 10によって印字させ、ステップ S2450へ移る。
[0341] ステップ S2450では、上記ステップ S2410と同様、カートリッジ駆動回路 24に制御 信号を出力し、カートリッジ用モータ 23の駆動力によってリボン卷取りローラ 106及び 圧着ローラ 107を所定の最小単位だけ回転駆動させ、基材テープ 101、カバーフィ ルム 103、及び印字済みタグラベル用タグテープ 110をさらに所定の最小単位(1ド ット)分だけ搬送する。
[0342] その後、ステップ S2460に移り、上記ステップ S2420と同様、上記ステップ S2450 のテープフィードに応じて、第 2マークカウンタ MCbのカウント値を所定の最小単位( + 1)だけ増加させる。
[0343] そして、ステップ S2462に移り、上記ステップ S2450で増加させた第 2マークカウン タ Mcbの値に基づき、この時点でのテープ搬送方向位置において、カツタ 15が、予 め操作者がテープ送り方向前方側端部の所定寸法分を切断すべき不要分(=前端 部)として設定したときの当該前端部のカット位置 (言い換えれば前端部の後端位置) に対向する位置となっているかどうかを判定する。
[0344] 判定が満たされたらステップ S2465に移り、ソレノイド駆動回路 27に制御信号を出 力してソレノイド 26を通電することにより、カツタ 15を駆動させ、この時点での搬送方 向位置(すなわち前端部カット位置)において印字済みタグラベル用タグテープ 110 の切断を行う。これによつて、上記操作者が予め設定したテープ前端部が切断され テープ 110から分離する形で搬出口 16からタグラベル作成装置 200外へと取り出さ れる。ステップ S2462の判定が満たされなレ、場合は後述のステップ S2470へと移る
[0345] なお、前端部の切断除去を特に行わなくてもよい場合はステップ S2462及びステツ プ S2465を省略してもよい(先の図 28はこの前端部切断除去については省略した 場合に対応し、前端部切断除去の手順がある場合には例えば図 28 (b)と図 28 (c)と の間に相当する)。
[0346] そして、ステップ S2470に移り、先のステップ S2075で印字バッファ上に展開した 印字イメージ情報がまだ残っている力、 (未印刷データがあるか)を判定する。印字ィメ ージ情報が残っていれば判定が満たされ、ステップ S2440に戻り、すべての印字ィメ ージ情報の印刷が終了するまで上記同様の最小単位の印字及びテープフィードを 繰り返す。先の図 28 (c)はこのようにして印字を進行させている状態を表している。未 印刷の印字イメージ情報がなくなったらステップ S2470の判定が満たされなくなり、こ のフローを終了する。先の図 29 (a)はこの印字終了状態を表している。
[0347] 図 33は、図 30のステップ S2500に示したタグ情報書き込み処理の詳細手順を表 すフローチャートである。まずステップ S2100において、通信範囲内にあり通信機能 が喪失されていなレ、(有効な)無線タグ回路素子 Tol, To2に所定の問いかけ信号を 送信し、これに対応する応答信号力 応答した無線タグ回路素子 Toのタグ ID (識別 情報)を取得する(詳細は後述の図 34参照)。
[0348] その後、ステップ S2510に移り、上記ステップ S2100において取得したタグ IDが複 数個あったかどうかを判定する。上記通信範囲に有効な複数の無線タグ回路素子 T ol又は To2があり応答信号が複数あった場合にはこの判定が満たされ、ステップ S25 20に移ってそれらのうち応答信号の受信信号レベルが最大であったものを書き込み 対象の無線タグ回路素子として選択特定し、後述のステップ S2200へ移る。一方、 上記通信範囲に有効な無線タグ回路素子 Tol又は Το2のみ力 S1つしかなく応答信号 力 つのみであった場合には、当該無線タグ回路素子を書き込み対象として選択特 定し、ステップ S2200へ移る。
[0349] ステップ S2200では、図 25のステップ S2015及びステップ S220で読み込んだ書 き込むべき所定の情報を、上記ステップ S 2520又はステップ S 2530で特定した書き 込み対象の無線タグ回路素子 Toへ書き込み、さらに書き込み後は当該無線タグ回
路素子 Toへの書込みが行われないようにロックする(詳細は後述の図 29参照)。先 の図 29 (b)はこの状態を表している。
[0350] その後、ステップ S 2540において、「Kill」コマンドを信号処理回路 22に出力する。
これに基づき信号処理回路 22で「Kill」信号が生成されて高周波回路 21を介してス テツプ S 2520で特定した以外の無線タグ回路素子 Toに送信され (言い換えればステ ップ S 2530を経た場合にはステップ S 2540の手順は実行しないことと同等)、これを 受信した無線タグ回路素子 Toの通信機能を喪失させる。これにより、書き込み対象と する 1つの無線タグ回路素子 Toへの無線タグ情報の書き込みが完了し、このフロー を終了する。
[0351] 図 34は、図 33に示したステップ S 2100のタグ ID読み取り処理の詳細手順を表す フローチャートである。まず、ステップ S 21 10におレ、て、無線タグ回路素子 Toからの 応答がないときのリトライ(再試行)の回数をカウントする変数 Kを 0に初期化する。
[0352] その後、ステップ S 21 20において、所定の通信パラメータ等に沿う形で無線タグ回 路素子 Toの IC回路部 1 51に記憶された情報を読み出す「Scroll ID」コマンド(又は応 答を求める「Ping」コマンドでもよい)を信号処理回路 22に出力する。これに基づき信 号処理回路 22でアクセス情報としての「Scroll 1D 信号(又は「Ping」信号)が生成され て高周波回路 21を介して通信範囲内にある無線タグ回路素子 Toに送信され、返信 を促す。
[0353] 次に、ステップ S 21 30において、上記「Scroll ID」信号等に対応し無線タグ回路素 子 Toから送信されたリプライ信号 (タグ IDを含む)をアンテナ 14を介して受信し、高 周波回路 21及び信号処理回路 22を介し取り込む。
[0354] 次に、ステップ S 2140において、上記ステップ S 21 30で受信したリプライ信号に誤 りがないか否かを公知の誤り検出符号(CRC符号; Cyclic Redundancy Check等)を 用いて判定する。
[0355] 判定が満たされない場合はステップ S 21 50に移って Kに 1を加え、さらにステップ S 2160において Kが予め定められた所定のリトライ回数(この例では 5回。それ以外の 回数に適宜設定してもよい)となったかどうかが判定される。 K≤4の場合は判定が満 たされずステップ S 2120に戻り同様の手順を繰り返す。 Κ = 5の場合はステップ S 21
70に移り、エラー表示信号を表示手段 220に出力して読み取り失敗(エラー)表示を 行わせ、このフローを終了する。このようにして読み取りが不調でも所定回数 (この例 では 5回)までは再試行が行われる。
[0356] ステップ S2140の判定が満たされた場合、ステップ S2145に移り、上記ステップ S2 130で受信した各信号の RSSI回路 48 (前述の図 4参照)で検出した受信信号強度 を適宜の記憶手段に記憶する。これにより、通信範囲内に存在する有効な無線タグ 回路素子 Toからのタグ IDの読み取りが完了し、このフローを終了する。
[0357] 図 35は、図 33に示したステップ S2200のタグ情報書き込み処理の詳細手順を表 すフローチャートであり、前述した第 1実施形態の図 10に相当する図である。図 10と 同等の手順には同一の符号を付してレ、る。
[0358] 図 35において、まずステップ S2205におレ、て、無線タグ回路素子 Toからの応答が ないときのリトライ(再試行)の回数をカウントする変数 M, Nを 0に初期化する。その 後、ステップ S1310以降は、図 10と同様である(但し、図 10におけるステップ S385 は省略されている)ので、説明を省略する。このルーチンにより、書き込み対象の無 線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に所望の情報を書き込むことができる。
[0359] 図 36ίま、図 30のステップ S2600A、ステップ S2600B、ステップ S2600Cに示した テープフィード処理の詳細手順を表すフローチャートである。図 36において、まずス テツプ S2610で、上記ステップ S2320やステップ S2410と同様、カートリッジ駆動回 路 24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ 23の駆動力によって圧着ローラ 10 7を所定の最小単位だけ回転駆動させる。これにより、第 1ロール 102から基材テー プ 101が繰り出され圧着ローラ 107へ供給され、第 2ロール 104からはカバーフィル ム 103が繰り出され、全体として、基材テープ 101、カバーフィルム 103、及びこれら 力 S貼り合わせれた印字済みタグラベル用タグテープ 110が、所定の最小単位(1ドット )分だけ搬送される。
[0360] その後、ステップ S2620におレヽて、上記ステップ S2420と同様、上記ステップ S26 10のテープフィードに応じて、第 1マークカウンタ MCaのカウント値を所定の最小単 位( + 1)だけ増加させる。
[0361] そして、ステップ S2630に移り、上記ステップ S2620のカウント値力 所定の値に達
したかどうかを判定する。このときの判定は、図 30におけるステップ S2600Aのテー プフィード処理の場合には、図 30のステップ S2300の基準位置決め処理においてリ セットした(図 31のステップ S2340参照)後の、ステップ S2400の印字処理における テープフィード動作(ステップ S2410及びステップ S2450参照)で増大した第 1マー クカウンタのカウント値を参照する。そして、このカウント増大値力 ステップ S2030で 設定したタグラベル長さに対応する値に達した力、 (設定ラベル長の分だけ搬送したか )どうかを判定する。ステップ S2600Bの場合は、上記同様にカウント増大値力 上記 ステップ S2079で説明した所定の最小長さ Lminに対応する値に達した力 ^例えば無 線タグ回路素子 Toの配置間隔に略等しい距離だけ搬送したか)どうかを判定する。 ステップ S2600Cの場合は、上記同様にカウント増大値が、先にステップ S2041で 説明した IC回路部 151の切断回避用の所定の長さ(例えば IC回路部の大きさ以上 の長さ)に達したかどうかを判定すればよい。
[0362] 上記ステップ S2630の判定が満たされたら上記それぞれの目的とする距離のテー プ搬送が終了したとみなされ、このフローを終了する。判定が満たされなかった場合 はステップ S2610に戻り、判定が満たされるまで上記同様の最小単位のテープフィ ード (搬送)を繰り返す。
[0363] 以上において、制御回路 30と信号処理回路 22とが、各請求項記載の、 IC回路部 へのアクセス情報(「Scroll ID」信号、「Ping」信号、後述の「Program」信号、「Erase」 信号、「Verify」信号等)を生成するアクセス情報生成手段を構成し、高周波回路 21 の送信部 32が、アクセス情報生成手段で生成したアクセス情報を、装置側アンテナ を介して非接触で無線タグ回路素子に備えられたタグ側アンテナに送信し、 IC回路 部へのアクセスを行う情報送信手段を構成する。
[0364] また高周波回路 21の受信部 33が、情報送信手段によるアクセス情報の送信後、こ の送信されたアクセス情報に応じて無線タグ回路素子の IC回路部より送信された返 答信号を、タグ側アンテナを介し非接触で装置側アンテナで受信し、読み込みを行う 情報受信手段を構成する。また、制御回路 30の実行する図 33に表す制御フローの ステップ S2510〜ステップ S2530力 情報受信手段で読み込んだ返答信号に基づ き、情報書き込み対象の無線タグ回路素子を特定するタグ特定手段を構成する。
[0365] また、制御回路 30の実行する図 27に示すステップ S2039〜ステップ S2042や、 図 30に示すステップ S2080及びステップ S2600C力 無線タグ回路素子の IC回路 部を切断しないように制御する切断制限手段に相当する。また制御回路 30の実行す る図 30に示すステップ S2300 (詳細には図 31に示すステップ S2310〜ステップ S2 340)力 切断手段で切断を行レ、 1つのタグラベルを生成した後、次のタグラベルの 作成にあたり、当該タグラベルに備えられるべき無線タグ回路素子に対し予め定めら れた所定の位置関係となる切断位置で切断手段の切断を行えるように、駆動手段を 制御する駆動制御手段に相当する。さらに、制御回路 30の実行する図 25のステップ S2030 (詳糸田には図 27のステップ S2031〜ステップ S2043)力 作成するタグラベ ルのテープ長手方向長さを設定するためのラベル長設定手段に相当する。
[0366] 以上説明したように、この第 2の実施形態のタグラベル作成装置 200においては、 無線タグラベル Tを作成する際には、基材テープ 101と印字後のカバーフィルム 103 とが圧着ローラ 107とサブローラ 109とで圧着されて印字済みタグラベル用タグテー プ 110が生成され、さらに信号処理回路 22及び高周波回路 21で生成されたァクセ ス情報がアンテナ 14を介し無線タグ回路素子 Toのアンテナ 152に送信され、無線タ グ回路素子 Toの IC回路部 151の情報へのアクセス(この例では情報の書き込み、後 述の変形例では情報の読み取り)が行われる。その後、カツタ 15で印字済みタグラベ ル用タグテープ 110が切断され、所定長さのタグラベル Tが生成される。
[0367] ここで、この第 2の実施形態においては、上記のようにして印字済みタグラベル用タ グテープ 110から無線タグラベル Tを作成するとき、基材テープ 101がテープ幅方向 に複数の無線タグ回路素子列 TT1, TT2が並び、し力もそれらに備えられる複数の 無線タグ回路素子 Tol, To2は、各無線タグ回路素子 Toどうしで、そのテープ長手方 向位置が互いに重ならなレ、ようにずらして千鳥配列されてレ、る(図 19等参照)。
[0368] これにより、例えばまず、 1つの無線タグ回路素子列 TT1又は TT2における 1つの 無線タグ回路素子 Tol又は To2をちようど収納する程度の長さにカツタ 15で印字済 みタグラベル用タグテープ 110を切断した無線タグラベル Τ (例えば図 22 (a)に示し た無線タグラベル T1や、図 24 (b)に示した無線タグラベル T4等)を作成することがで きる。また、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置でテープを切断して無線タグラベ
ノレ Tを作成することもできる(例えば図 22 (b) (c)に示した無線タグラベル Τ2, Τ3や、 図 24 (b)に示した無線タグラベル T5等)。
[0369] このとき、他方側の無線タグ回路素子列 TT2又は TT1の無線タグ回路素子 To2又 は Tolにつレ、てはその途中で分断されてしまう(図 22 (a)〜(c)の無線タグ回路素子 欠損体 Tal, Ta2, Tbl, Tb2, Tel, Tc2や、図 24 (a) (b)の無線タグ回路素子欠損 体 Tdl, Td2, Tel, Te2, Te3等)が、少なくとも 1つの無線タグ回路素子 Tol,To2は 分断されることなく完全な形で存在する(=無線タグ回路素子完全体)ので、少なくと も無線を介したアンテナ 14との通信機能は確保される。
[0370] 一方、こうして作成した無線タグラベル Τの次に、新たな無線タグラベル Τを、今回 の切断位置から印字済みタグラベル用タグテープ 110をさらに繰り出して作成する場 合、前述のような複数の無線タグ回路素子列 ΤΤ1, ΤΤ2の千鳥配列により、上記今 回の切断位置力も比較的少なレ、繰り出し距離で、分断されてレ、なレ、新しレヽ (未損傷 の)無線タグ回路素子 Tol又は Το2の先端部に到達することができる(図 30のステツ プ S2300に示す基準位置決め処理や、図 28 (a)の位置決め用基準位置 PL1を参 照)。したがって、以降、その到達した当該未損傷の無線タグ回路素子 Tol又は To2 の終端部まで含むような長さに印字済みタグラベル用タグテープ 110を切断し、上記 同様に 1つの無線タグ回路素子 Toを含む新たな無線タグラベル Τ (上記タグラベル Τ 1, T4と同等のもの)や、さらにこれよりも遠くの適宜の切断位置で切断して長い無線 タグラベル T (上記タグラベル T2, T3, T5, T6と同等のもの)を作成することができる 。言い換えれば無線タグ回路素子 Toの全長( ピッチ p)を超える限りにおいて、可 変に長さを設定した無線タグラベル Tを作成することができる。
[0371] このとき、無線タグ回路素子列 TT1, TT2, · · · ·の数を多くするほど、各列の無線タ グ回路素子 Toのテープ長手方向ずれ量を小さくすることができ、上記新たな無線タ グラベル Tを作成するときに次の未破断の無線タグ回路素子 Toの先端部に到達する までの繰り出し距離(図 28に示す距離 X)を小さくし、テープの無駄を少なくすること ができる。
[0372] 図 37 (a)及び図 37 (b)はこの効果の一例をわかりやすく表すための概念的説明図 である。この例では、図 37 (a)に示すように一列の無線タグ回路素子列中の 1つの未
破断の無線タグ回路素子 To— aを備えた無線タグラベル T 1を作成した後、次に未 破断の無線タグ回路素子 To— aを備えた無線タグラベル Τ 2を作成するためには 比較的長い距離 L1を搬送しなければならずこの距離分のテープが無駄になる。これ に対して、図 37 (b)に示すように 2列の無線タグ回路素子列を備える場合は、一方側 (図中上側)の無線タグ回路素子列中の 1つの未破断の無線タグ回路素子 To _ bを 備えた無線タグラベル T_ 3を作成した後、次に未破断の無線タグ回路素子 To_cを 備えた無線タグラベル T— 4を作成するには、上記距離 L1よりもかなり短い距離 L2を 搬送すれば足り、無駄になるテープが図 37 (a)の場合よりもずっと少なくてすむこと 力わ力、る。
[0373] 以上のようにして、この第 2の実施形態のタグラベル作成装置 200においては、複 数列の無線タグ回路素子列 TT1, ΤΤ2を一部が重なり合う千鳥配列とすることで、少 なくとも、 1列の無線タグ回路素子列 ΤΤし力、備えない場合に比べれば、テープの無 駄を少なくしテープの有効活用を図りつつ、長さを可変に設定した無線タグラベル Τ を作成することができる。この結果、操作者の利便性を向上することができる。
[0374] また、この第 2の実施形態では特に、カツタ 15による切断時において、制御回路 30
、図 27に示すステップ S2039〜ステップ S2042や、図 30に示すステップ S2080 及びステップ S2600Cにおいて、無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151を切断しな レ、ように制御することにより、カツタ 15が切断動作時に強度の大きな IC回路部 151に よって損傷するのを防止でき、カツタ 15の耐久性を向上することができる。このとき特 に、図 27のステップ S2042で IC回路部 151を回避するために当初設定長より短め に設定しなおす場合には、逆にステップ S2041や図 30のステップ S2600Cのように 当初設定長より長めに設定しなおす場合に比べて、確実にラベル長を所定範囲に 収めることができる(操作者の想定したラベル長を逸脱しなレ、)という効果がある。これ ίこ対し、図 27のステップ S2041や図 30のステップ S2600Cのよう ίこ当初設定長より 長めに設定しなおす場合には、逆に上記ステップ S2042のように当初設定長より短 めに設定しなおす場合に比べて、印字の一部が欠けたり切断個所と印字との距離が 過度に小さくなつたりするのを確実に回避し、印字エリアを確実に確保できるという効 果がある。
[0375] さらに、この第 2の実施形態では特に、制御回路 30が、図 30に示すステップ S230 0 (詳細には図 31に示すステップ S2310〜ステップ S2340)の基準位置決め処理を 実行することで、 1つの無線タグラベル Tを生成する都度、次のタグラベル Tの無線タ グ回路素子 Toに対し所定の位置関係となるように頭出しを行うことにより、それ以降 の位置決め制御を容易かつ簡素にすることができる効果もある。
[0376] さらに、この第 2の実施形態では特に、制御回路 30が、図 25のステップ S2030 (詳 細には図 27のステップ S2031〜ステップ S2043)に示すラベル長設定処理を行レ、、 作成するタグラベルのテープ長手方向長さを設定する。これにより、例えば可変長に て無線タグラベル Tを作成する機能のほかに、定長ラベルも作成可能であり、ユーザ の多彩なニーズに対応し利便性を向上することができる。
[0377] さらに、この第 2の実施形態では特に、図 33に示すフローのステップ S2510〜ステ ップ S2530で情報書き込み対象の無線タグ回路素子 Toを特定した後、その特定し た無線タグ回路素子 Toに情報書き込みを行うことにより、カツタ 15の切断位置に応じ てアンテナ 152の一部等が破損又は欠損した無線タグ回路素子欠損体 (例えば図 2 2 (a)の無線タグ回路素子欠損体 Ta2や、図 24 (a)の無線タグ回路素子欠損体 Tdl や、図 24 (b)の無線タグ回路素子欠損体 Tel, Te2等)からの応答信号と、正常な無 線タグ回路素子 (無線タグ回路素子完全体)からの応答信号とを識別し、後者を情報 書き込み対象として正確に認識し特定することができる。し力もそのとき、上記第 2実 施形態では特に、複数の無線タグ回路素子 Toからの返答信号を読み込んだ場合に は、図 33のステップ S2520におレ、て、それら複数の返答信号のうち信号レベルが最 大の返答信号を送信した無線タグ回路素子 Toを情報書き込み対象の無線タグ回路 素子 Toとして特定し、さらにその後のステップ S2540において、それ以外の無線タグ 回路素子 Toに「Kill信号」を送信して無効化する。これにより、情報書き込み対象の 無線タグ回路素子 To以外の無線タグ回路素子 Toへの誤書き込みを確実に防止す ることができる効果がある。
[0378] また、この第 2の実施形態の基材テープ 101では特に、図 19に示したように、複数 列の無線タグ回路素子列 TT1, ΤΤ2において、無線タグ回路素子列 TT1の複数の 無線タグ回路素子 Tol, Tol間のタグ非配置領域に対応するテープ長手方向領域(
図 19中の領域 SI)に無線タグ回路素子列 TT2における無線タグ回路素子 To2の IC 回路部 151が配置されないように、あるいは、無線タグ回路素子列 TT2の複数の無 線タグ回路素子 To2, Το2間のタグ非配置領域に対応するテープ長手方向領域(図 19中の領域 S2)に無線タグ回路素子列 TT1における無線タグ回路素子 Tolの IC回 路部 151が配置されないように、各無線タグ回路素子列 TT1, TT2が配置されている 。これにより、少なくとも無線タグ回路素子 Tolを備えた無線タグラベル Tを作成する ためのカツタ 15で領域 S1を切断する時に強度の大きな無線タグ回路素子 To2の IC 回路部 151によってカツタ 15が損傷するのを防止でき、あるいは、少なくとも無線タグ 回路素子 Το2を備えた無線タグラベル Τを作成するためのカツタ 15で領域 S2を切断 する時に強度の大きな無線タグ回路素子 Tolの IC回路部 151によってカツタ 15が損 傷するのを防止できるので、これによつてもカツタ 15の耐久性を向上することができる
[0379] なお、この第 2実施形態は、上記に限られるものではなぐその趣旨と技術思想の 範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を 説明する。
[0380] (2— 1)無線タグ回路素子列を 3列備える場合
上記第 2の実施形態では、無線タグ回路素子列 TT1, ΤΤの 2列を設けたが、これ に限られず、無線タグ回路素子列をテープ幅方向に 3列以上設けてもよい。前述した ように、無線タグ回路素子列 TT1, ΤΤ2, · ·…の数を多くするほど、各列の無線タグ 回路素子 Toのテープ長手方向ずれ量を小さくすることができ、新たな無線タグラベ ノレ Tを作成するときに次の未破断の無線タグ回路素子 Toの先端部に到達するまで の繰り出し距離(図 28に示す距離 X)を小さくし、テープの無駄を少なくすることがで きる。
[0381] 図 38はこのことを説明するための概念的説明図であり、前述の図 37に相当する図 である。また、図 38 (a)は前述の図 37 (a)を再掲したものであり、図 38 (b)は前述の 図 37 (b)を再掲したものである。前述したように、図 38 (b)に示すように 2列の無線タ グ回路素子列を備える場合は、一方側(図中上側)の無線タグ回路素子列中の 1つ の未破断の無線タグ回路素子 To _bを備えた無線タグラベル T_ 3を作成した後、
次に未破断の無線タグ回路素子 To— cを備えた無線タグラベル T 4を作成する際 に、必要となる搬送距離は図 38 (a)の距離 L1よりも短い距離 L2となる。しかしながら 図 38 (c)に示すように 3列の無線タグ回路素子列を備える場合は、一方側(図中上 側)の無線タグ回路素子列中の 1つの未破断の無線タグ回路素子 To - dを備えた無 線タグラベル T_ 5を作成した後、次に未破断の無線タグ回路素子 To— eを備えた無 線タグラベル T_ 6を作成するには、上記距離 L2よりもさらに短い距離 L3を搬送す れば足り、無駄になるテープが図 38 (b)の場合よりもさらにずつと少なくてすむことが わかる。なお、この場合、必ずしも隣接する無線タグ回路素子列 TTの各無線タグ回 路素子 Toが順番にずらされていなくてもよぐ図 38 (d)のように、図 38 (c)の中段の 無線タグ回路素子列(複数の無線タグ回路素子 To— eを含む)と下段の無線タグ回 路素子列(複数の無線タグ回路素子 To— fを含む)とを入れ替えた配置としてもよい 。この場合も同様の効果を得る。
[0382] 結局、上記第 2の実施形態と本変形例の構成をまとめると、 n列の無線タグ回路素 子列 TT1, TT2, · · · ·を、複数の無線タグ回路素子 Toのテープ長手方向位置が、「 適宜の」無線タグ回路素子列 TTどうしでテープ長手方向にずれながら(特に上記第 2の実施形態の概念では略 p/nずつずれながら)互いに一部重なるように、配置す ることとなる。そして、このような構成とすることで、今回の切断位置からテープを繰り 出して新たな無線タグラベル Tを作成する場合に、 n列の無線タグ回路素子列 TTが テープ長手方向にずれた千鳥配列となっていることで、今回の無線タグ回路素子 To の分断位置力 nの数に応じた比較的少ない繰り出し距離で (上記第 2の実施形態 の概念では特に略 p/n程度で)、「異なる別の列の」無線タグ回路素子 Toの先端部 に到達することができる。この結果、無線タグ回路素子 Toの全長を超える限りにおい て、 nの数に応じた複数段階に可変に長さを設定した無線タグラベル Tを作成でき、 またそのときの nの値に応じて nが大きいほどテープの無駄遣いを防止し、有効活用 を図れることがわかる。
[0383] (2— 2)無線タグ回路素子を斜めに配置する場合
以上においては、どの無線タグ回路素子列 TTのどの無線タグ回路素子 Toもテー プ長手方向に略平行に配置されていた力 必ずしもこれに限られず、テープ長手方
向に対しある角度をもって斜めに配置してもよい。図 39はこのようは変形例を表す図 である。
[0384] 図 39 (a)〜(c)において、図 39 (a)は前述と同様に無線タグ回路素子 Toをテープ 長手方向に略平行に配置した場合を示しており、 (先に述べたように、ラベル長の最 小長さ Lminは無線タグ回路素子 Toのテープ長さ方向寸法 Lxとできることから)、この 場合は図示のように Lminは比較的大きくなる。これに対して、図 39 (b)のように無線 タグ回路素子 Toをテープ長手方向から角度 Θだけ傾けて斜めに配置した場合、ラ ベル長の最小長さ Lmir = Lmin X cos Θとなり、図 39 (a)よりも小さくすることができ る(言い換えればより短い無線タグラベル Tを作成可能となる)。なお、このときの傾き 角度はすべての無線タグ回路素子列について同様にそろっている必要はなぐ各列 ごとに Θの値が異なるようにしてもよいし、また図 39 (c)に示すように傾き方向を逆に する(この例では「ハの字」形状)ようにしてもよい。
[0385] (2— 3)印字と書き込みを並行して行う場合
上記第 2の実施形態においては、カバーフィルム 103に対する印字が終了した後、 基材テープ 101と貼りあわせて生成された印字済みタグラベル用タグテープ 110の 無線タグ回路素子 Toに情報書き込みを行ったが、これに限られず、印字と情報書き 込みを並行して行ってもよレ、。
[0386] 図 40はこのような変形例における制御回路 30の実行する上記図 25のステップ S2 070のタグラベル作成処理の詳細手順を表すフローチャートであり、上記第 2の実施 形態の図 30に対応する図である。図 40のフローにおいては、図 30におけるステップ S2400の印字処理の手順、及びこれに続くステップ S2500のタグ情報書き込み処 理の手順に代えて、新たにステップ S2700の印字'タグ情報書き込み処理の手順が 設けられている点が図 30と異なる。
[0387] 図 41は、上記図 40の上記ステップ S2700の詳細手順を表すフローチャートである 。上記第 2の実施形態と同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡 略化する。
[0388] 図 41において、まずステップ S2710で、無線タグ回路素子 Toへの情報書き込みが 終了したことを表すフラグ Fr= 0に初期化する。
[0389] その後、図 32と同様のステップ S2410に移り、カートリッジ駆動回路 24に制御信号 を出力し、リボン卷取りローラ 106及び圧着ローラ 107を所定の最小単位だけ回転駆 動させ、テープ 101 , 103, 110を所定の最小単位(1ドット)分だけ搬送する。そして 、ステップ S2420において、上記ステップ S2410のテープフィードに応じて、第 2マ ークカウンタ MCbのカウント値を所定の最小単位(+ 1)だけ増加させた後、ステップ S2430に移り、上記ステップ S2420のカウント値に基づき、印字頭出しが完了したか どうかを判定する。印字頭出しが完了していなければ判定が満たされずステップ S24 10に戻り上記同様の手順を繰り返す。印字頭出しが完了していれば判定が満たされ 、ステップ S2440へ移り、印刷駆動回路 25に制御信号を出力し、印字イメージ情報 のうち所定の最小単位(1ドット)分を印字ヘッド 10によって印字させ、ステップ S272 0へ移る。
[0390] ステップ S2720では、上記フラグ Frが 1であるかどうかを判定する。最初は先のステ ップ S2710で初期化されて Fr=0であるから判定が満たされず、上記第 2の実施形 態と同様のステップ S2100に移り、通信範囲内にあり通信機能が喪失されていなレ、( 有効な)無線タグ回路素子 Toに所定の問いかけ信号を送信し、これに対応する応答 信号から応答した無線タグ回路素子 Toのタグ IDを取得する。
[0391] その後、ステップ S2730に移り、上記ステップ S2100でタグ IDを取得したときの応 答信号の受信強度 (RSSI回路 48で検出)が、所定値以上であるかどうかを判定する 。所定値に達していなかったら、当該無線タグ回路素子 Toが情報書き込みに適した アンテナ 14の近傍位置(例えばほぼ正対する位置)まで未だ達していないとみなさ れて判定が満たされず、ステップ S2100に戻って同様の手順を繰り返す。所定値に 達していたら、アンテナ 14の近傍位置(例えばほぼ正対する位置)まで達したとみな されて判定が満たされ、ステップ S2200に移る。
[0392] ステップ S2200では、上記第 2の実施形態と同様、書き込むべき所定の情報を、既 に特定された書き込み対象の無線タグ回路素子 Toへ書き込み、さらに書き込み後は 当該無線タグ回路素子 Toへの通信が行われなレ、ようにロックする。
[0393] その後、ステップ S2740に移り、前述のフラグ Frを書き込み済みをあらわす 1にして 、上記第 2の実施形態と同様のステップ S2450へ移る。
[0394] ステップ S2450では、上記第 2の実施形態と同様、カートリッジ駆動回路 24に制御 信号を出力し、リボン卷取りローラ 106及び圧着ローラ 107を所定の最小単位だけ回 転駆動させ、基材テープ 101、カバーフィルム 103、及び印字済みタグラベル用タグ テープ 110をさらに所定の最小単位(1ドット)分だけ搬送する。その後、ステップ S24 60で、上記第 2の実施形態と同様、上記ステップ S2450のテープフィードに応じて、 第 2マークカウンタ MCbのカウント値を所定の最小単位( + 1)だけ増加させる。そし て、ステップ S2470に移り、上記第 2の実施形態と同様、未印刷データがあるかを判 定する。未印刷データが残っていれば判定が満たされ、ステップ S2440に戻り、す ベての印字イメージ情報の印刷が終了するまで上記同様の手順を繰り返す。
[0395] 一方、先のステップ S2720において、既に書き込みが終了している場合には先の ステップ S2740でフラグ Fr= 1である力もステップ S2720の判定が満たされ、上記第 2の実施形態と同様のステップ S2540に移る。ステップ S2540では、「Kill」コマンドを 信号処理回路 22に出力し、生成された「Kill」信号が高周波回路 21を介して通信範 囲内のすべての無線タグ回路素子 Toに送信され、これを受信した無線タグ回路素 子 Toの通信機能を喪失させる。このステップ S2540が終了した後は前述のステップ S2450に移る。
[0396] 以上のように構成した本変形例においても、上記第 2の実施形態と同様の効果を得 ること力 Sできる。
[0397] (2— 4)定ラベル長モード
以上においては、図 27に示すフローのステップ S2031の判定が満たされる自動モ ードでは印字文字データに合致させて無線タグラベル Tのラベル長が可変に自動設 定され、一方ステップ S2031の判定が満たされない手動モードでは、操作者がラベ ル作成の都度、個々のラベル長を手動入力し設定されたが、これに限られない。す なわち、常時ある一定の長さのラベル長の無線タグラベル Tを作成する「定ラベル長 モード」を設けるようにしてもよい。この場合の長さ固定値は、所定の固定値に一意的 に定まるようにしてもよいが、その固定値自体を、操作手段 210を介して操作者が設 定できるようにしてもよい。この場合に、当該操作者による設定値(固定値)では前述 の図 27ステップ S2039や図 30のステップ S2080と同様に切断位置が無線タグ回路
素子 Toの IC回路部 151位置になってしまうと判断されたときは、図 27のステップ S2 042のように IC回路部 151を回避するために当初設定の固定長より短めに設定しな おしてもよいし、ステップ S2041や図 30のステップ S2600Cのように当初設定の固定 長より長めに設定しなおしてもよレ、。あるいは、そのどちらを選ぶかという適宜の表示 を表示手段 220に行わせ、対応する操作を操作手段 210を介し操作者が選択入力 するようにしてもよい。
[0398] (2— 5)タグテープの他の態様
以上は、タグテープとしての基材テープ 101がリール部材 102aの周りに卷回されて ロール 102を構成し、カートリッジ 100内にそのロール 102が配置されて基材テープ 101が繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、複数 個の有効な (未破断の)無線タグ回路素子が少なくとも配置された長尺平紙状あるい は短冊状のテープやシート(ロールに卷回されたテープを繰り出した後に適宜の長さ に切断して形成したものを含む)を、所定の収納部にスタックしてカートリッジ化し、こ のカートリッジをタグラベル作成装置 200側のカートリッジホルダに装着して、上記収 納部から移送、搬送して印字及び書き込みを行レ、タグラベル Tを作成するようにして あよい。
[0399] さらにはカートリッジ方式にも限られず、上記ロール 102を直接タグラベル作成装置
200側に装着する構成や、長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシートをタグラベ ル作成装置 200外より所定のフィーダ機構によって移送しタグラベル作成装置 200 内へ供給する構成も考えられる。これらの場合も、上記第 2の実施形態と同様の効果 を得る。
[0400] (2— 6)その他
(a)位置決め用マーク PMについて
上記第 2の実施形態では、 2列の無線タグ回路素子列 TT1, TT2のそれぞれに対 応して、基材テープ 101の裏面(剥離紙 101d)に位置決め用マーク PM1と位置決め 用マーク PM2との両方を設け、これにより、いずれを基準にする場合も、印字位置や 切断位置の位置決めのための搬送制御を当該マークを指標にして容易に行えるよう にしたが、これに限られない。すなわち、無線タグ回路素子列 TT1, TT2の相対位置
関係があらかじめ定められているかその関係を別途取得できるような場合であれば、 位置決め用マーク PM1, PM2のうち一方だけを設け、他方については省略し上記 相対位置関係に基づいて制御回路 30で位置決め用マーク PM2に相当する位置を 算出するようにしてもよレ、。この場合も同様の効果を得る。
[0401] (b)情報読み取りのみを行う場合
以上においては、無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に情報書き込みを行う場 合を例にとって説明したが、これに限られず、情報読み取りのみが可能な無線タグ回 路素子 Toを備えた無線タグラベル Tのタグラベル作成装置にこの第 2実施形態を適 用してもよい。この場合も同様の効果を得る。
[0402] 本発明の第 3の実施の形態を図 42〜図 57により説明する。本実施形態は、タグラ ベルの IC回路部に記憶した情報に関し複数の前記無線タグ回路素子が互いに連携 する態様でタグラベルを作成する場合の実施形態である。上記第 1及び第 2の実施 形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
[0403] 図 42は、この第 3実施形態の無線タグ回路素子の適用対象である無線タグ情報読 み取りシステム全体を表す概念的なシステム構成図である。
[0404] 図 42に示す無線タグ情報読み取りシステムは、この例ではプロジェクタ 401、ノート パソコン 402、ノートパソコン 403に、この第 3実施形態による無線タグ回路素子(詳 細は後述)を備えた無線タグラベル Tl, T2, T3がそれぞれ貼付されている。そして 、リーダ(質問器、無線タグ情報読み取り装置) 500が、それら無線タグラベル Tl, Τ 2, Τ3にそれぞれ備えられた無線タグ回路素子にアクセスする(この例では記憶され た所定の情報を読み取る)。
[0405] 図 43は、上記無線タグラベル T1の全体概略構造の一例を表す図であり、図 43 (a) は無線タグラベル Tlの上面図、図 43 (b)は下面図である。これら図 43 (a)及び図 43 (b)において、無線タグラベル T1は、例えば略シート形状の基材 302 (ラベル基材) と、この基材 302に配置された、情報を記憶する IC回路部 151とこの IC回路部 151 に接続されるアンテナ 152とをそれぞれ備えた複数個(この例では 6個)の無線タグ 回路素子 ToO, Tol, Το2, Το3, Το4, Το5を備えている。
[0406] 図 43 (a)に示すように、無線タグラベル T1の基材 302の表側(上面)には、対応す
る印字情報 (この例では「プロジェクタ」)を表記した領域 sを備えている。なお、これら 領域 Sは、文字でなく図形や符号、あるいは単なる色塗りや模様等であってもよい。
[0407] 無線タグ回路素子 ToO, Tol, Το2, Το3, Το4, Το5は、上記リーダ 500のアンテナ 510 (装置側アンテナ)と短波帯 (例えば 13.56MHz)、 UHF帯、マイクロ波帯等の高周 波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ 152(タグ側アンテナ)と、この アンテナ 152に接続された上記 IC回路部 151とを有しており、その機能的構成は、 上記第 1の実施形態において図 5を用いて説明したものと同等であるので、説明を省 略する。
[0408] 図 44 (a)〜図 44 (f)は、上記無線タグラベル T1に備えられた上記無線タグ回路素 子 Tol, Το2, Το3, Το4, Το5のメモリ部 157 (前述の図 5参照)に記憶されたデータ 内容を概念的に表す図である。
[0409] 図 44 (a)は無線タグラベル T1の無線タグ回路素子 ToO (メインタグ)のデータ内容 を表しており、無線タグ回路素子の識別子としてのタグ ID (この例では「ID0」)と、記 憶内容に関連する情報(この例では対象機器がプロジェクタ 401であることを表す情 報)と、残りの 5つの無線タグ回路素子(サブタグ) Tol, Το2, Το3, Το4, Το5の上記 アクセスポインタ情報 (この例では各無線タグ回路素子のタグ IDそのもの)及びそれ ぞれの記憶内容に関連する情報 (この例では「管理」、「保守」、「機能」、「状況」、「取 説」)とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0410] 図 44 (b)は無線タグラベル T1の無線タグ回路素子 Tol (第 1サブタグ)のデータ内 容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID1」)と、このタグが分担 して記憶する物品情報等、すなわちこの例では対象機器であるプロジェクタ 401の管 理情報(固定資産番号「12345」、管理者名「* * * *」、設置箇所「第 3会議室」等 )とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0411] 図 44 (c)は無線タグラベル T1の無線タグ回路素子 To2 (第 2サブタグ)のデータ内 容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID2」)と、このタグが分担 して記憶する物品情報等、すなわちこの例では対象機器であるプロジェクタ 401の保 守情報(交換ランプの型式「DEF-123」、その発注先名「GHIJ商会」、発注先の電話 番号「456— 7890」等)とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0412] 図 44 (d)は無線タグラベル Tlの無線タグ回路素子 To3 (第 3サブタグ)のデータ内 容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID3」)と、このタグが分担 して記憶する物品情報等、すなわちこの例では対象機器であるプロジェクタ 401の機 能情報 (解像度「XGA」、明るさ「 50001m」、方式 「DLP」、接続端子名「* * * * * * *」等)とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0413] 図 44 (e)は無線タグラベル Tlの無線タグ回路素子 To4 (第 4サブタグ)のデータ内 容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID4」)と、このタグが分担 して記憶する物品情報等、すなわちこの例では対象機器であるプロジェクタ 401の現 在状況情報 (最終ランプ交換日付「2004711/10」、ランプ保管場所「* * *」等) とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0414] 図 44 (f)は無線タグラベル Tlの無線タグ回路素子 To5 (第 5サブタグ)のデータ内 容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID5」)と、このタグが分担 して記憶する物品情報等、すなわちこの例では対象機器であるプロジェクタ 401の取 扱説明書情報(ランプ交換方法「* * * *」、調整方法「* * *」、 OFF「 * * *」等 )とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0415] なお、以上は、対象機器がプロジェクタ 401である無線タグラベル T1の各無線タグ 回路素子 ToO〜To5を例にとって説明した力 他の対象機器、例えばパソコン 402に 添付された無線タグラベル Τ2 (「PC1」の印字がなされている)やパソコン 403に添付 された無線タグラベル T3 (「PC2」の印字がなされている)についても、同様の複数の 無線タグ回路素子を備えている。そして、それらのうち 1つの無線タグ回路素子が、タ グ識別情報としてのタグ IDと、記憶内容に関連する情報(対象機器がパソコン 402又 はパソコン 403であることを表す情報)と、残りの無線タグ回路素子(サブタグ)の上記 アクセスポインタ情報及びそれぞれの記憶内容に関連する情報とを、メモリ部 157に 記憶保持している。
[0416] 図 45は、上記リーダ 500の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図 45にお いて、リーダ(この例では携帯型) 500は、無線タグ回路素子 ToO〜To5の上記アンテ ナ 152との間で無線通信により信号の授受を行うアンテナ 510と、このアンテナ 510 を介し上記無線タグ回路素子 ΤοΟ〜Το5の IC回路部 151へアクセスする(この例では
読み取りを行う)とともに、無線タグ回路素子 ToO〜To5から読み出された信号を処理 する高周波回路 501と、高周波回路 501を介し無線タグ回路素子 ΤοΟ〜Το5の IC回 路部 151から読み出された信号を処理して情報を読み出すとともに無線タグ回路素 子 ΤοΟ〜Το5の IC回路部 151へアクセスするためのアクセス情報を生成する機能を 含み、リーダ 500全体の動作を制御する制御回路 502と、操作者が操作可能な適宜 のボタン、キー等を備えた操作部 (操作手段) 503と、所定の表示を行う表示部(表示 手段) 504とを有する。
[0417] 高周波回路 501は、アンテナ 510を介し無線タグ回路素子 ΤοΟ〜Το5に対して信 号を送信するとともに、アンテナ 510により受信された無線タグ回路素子 ΤοΟ〜Το5 力 の反射波を入力するものであり、上記第 1の実施形態において図 4を用いて説明 した高周波回路 22と同等の構成であるので、詳細な説明を省略する。
[0418] 制御回路 502は、上記高周波回路 501への増幅制御信号及び変調制御信号を出 力するとともに、上記高周波回路 501からの受信信号を入力した後無線タグ回路素 子 ΤοΟ〜Το5から読み出された信号を処理するための所定の演算処理を行うもので あり、上記第 1の実施形態における制御回路 30の機能と信号処理回路 22の機能を 併せたものと同等である(図 4中 2点鎖線参照)。
[0419] 図 46は、この制御回路 502の詳細機能を表す機能ブロック図である。
[0420] 図 46において、制御回路 502は、いわゆるマイクロコンピュータであり、中央演算処 理装置である CPU502A、 ROM502B、 RAM502C、高周波回路 501との信号送 受を行う回路制御部 502D等から構成され、 RAM502Cの一時記憶機能を利用し つつ ROM502Bに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになって いる。
[0421] 以上の構成において、この第 3実施形態の特徴は、大容量の情報 (この例では対 象機器であるプロジェクタ 401、パソコン 402、パソコン 403に関わる前述の各種情報 )を分割して複数の無線タグ回路素子 ToO〜To5等に分担し、最初に 1つの無線タグ 回路素子 ΤοΟ (メインタグ)へアクセスしてこれに記憶された他の無線タグ回路素子 To 1〜Το5 (サブタグ)へのアクセスポインタ情報(上記の例ではタグ ID)を取得し、それ に基づき無線タグ回路素子 Tol〜To5 (サブタグ)へアクセスを行うようにすることにあ
る。
[0422] 図 47 (a)〜(c)は、上記のように順次アクセス(情報読み取り)操作を行っていくとき に表示部 504に表示される表示の例を表す図である。リーダ 500はまず最初に不特 定検索信号 (又は探索信号)を出力する。このとき、無線タグ回路素子 ToO等のメイン タグと、その他の無線タグ回路素子 Tol〜To5等はタグ IDの付与態様が異なっており 、不特定検索信号又は探索信号にはサブタグは応答しないようになっている。例え ば、メインタグは「1111」で始まる ID、サブタグはそれ以外で始まる IDとなっている場 合には、リーダ 500は最初に 1111で始まるタグを指定して探索を行うようにする。
[0423] そして、通信範囲内にあり上記不特定検索信号に応答した無線タグ回路素子からの 受信信号に基づき一覧表示を行う。図 47 (a)はこのときの表示例を表しており、図示 の例では前述の図 42に示されるシステムにおいてプロジェクタ 401、ノ ソコン 402、 パソコン 403に添付された無線タグラベル Tl, Τ2, Τ3それぞれに備えられる無線タ グ回路素子 (メインタグ) ToO等のすべて力も応答があり、これに応じて「プロジェクタ」 「PC1」「PC2」の表示がされている。
[0424] 操作者が操作部 503を介して上記表示の中から 1つを選択すると、その選択された 無線タグ回路素子 (メインタグ) ToO等より読み出された対応する他の無線タグ回路素 子(サブタグ) Tol〜To5等の記憶内容に関連する情報が表示部 504に表示される。 図 47 (b)は、図 47 (a)の表示画面にぉレ、て「プロジェクタ」が選択されたときの表示 例を表しており、図示の例では前述の図 44 (a)に示したメモリ部 157における記憶内 容に対応し、「管理」「保守」「機能」「状況」「取説」の表示がされている。
[0425] 操作者が操作部 503を介して上記表示の中から 1つを選択すると、その選択に対 応した無線タグ回路素子(サブタグ) Tol〜To5等のタグ IDを指定してリーダ 500より 特定検索信号が出力され、当該無線タグ回路素子から対応する情報を読み取り、そ の読み取った情報の内容が表示部 504に表示される。図 47 (c)は図 47 (b)の表示 画面において「保守」が選択されたときの表示例を表しており、図示の例では前述の 図 44 (c)に示したメモリ部 157における記憶内容に対応し、プロジェクタ 401の保守 情報(交換ランプの型式「DEF-123」、その発注先名「GHIJ紹介商会」、その電話番 号「456-7890」等)の表示がされてレ、る。
[0426] 図 48は、上記制御回路 502の実行する制御手順を表すフローチャートである。
[0427] まずステップ S3505において、高周波回路 501及びアンテナ 510を介し、無線タグ ラベル Tl , T2, T3の無線タグ回路素子 (メインタグ) ToO等の IC回路部 151に記憶 された情報を読み取るための信号を送信する。詳細には、例えば、 IDの最初の 4ビッ トが 1111であればそれ以降のビットは任意である不特定のタグを指定してその全 ID 及びその関連情報 (対応する機器情報)を取得するための探索信号 (又は不特定検 索信号)を生成して高周波回路 501を介して通信範囲内に存在する無線タグ回路素 子(この例ではタグラベル Tl , T2, T3に係るメインタグ ToO等)に送信され、返信を 促す。
[0428] その後、ステップ S3510に移り、上記探索信号、不特定検索信号等に対応し無線 タグ回路素子 ToO等から送信 (返信)されたリプライ信号がアンテナ 510を介し受信さ れ、高周波回路 501を介し制御回路 502へ取り込まれたかどうかを判定する。
[0429] リプライ信号が受信されていなければ判定が満たされず、ステップ S3505に戻って 同様の手順を繰り返す。また、探索対象であるメインタグが複数ある場合は、全てのメ インタグからリプライ信号が受信されるまで繰り返す。全てのリプライ信号が受信され たらステップ S3510の判定が満たされ、ステップ S3515へ移る。
[0430] ステップ S3515では、上記無線タグラベル Tl , T2, T3の無線タグ回路素子 ToO等 力 それぞれ受信されたリプライ信号に応じ、対応する機器情報(「プロジェクタ」「PC 1」「PC2」等)を読み出して取得し、対応する表示信号を表示部 504へ出力して表示 を行わせる(図 47 (a)参照)。
[0431] 次に、ステップ S3520におレ、て、ステップ S3515での表示部 504の表示に応じ操 作部 503にて選択操作信号が入力されたかどうかを判定する。表示部 504に表示し た機器情報のうちいずれかの選択操作信号が入力されたら、判定が満たされ、ステツ プ S3525へ移る。
[0432] ステップ S3525では、上記ステップ S3520で選択された機器に対応した無線タグラ ベル T1〜T3の無線タグ回路素子 (メインタグ) ToO等から読み出した情報を取得し、 ステップ S3530でその情報に対応した表示信号を表示部 504へ出力して表示を行 わせる(図 47 (b)参照)。このとき、ステップ S3525におレヽて、ステップ S3510でメイン
タグ ToO等からその全記憶内容を読出し、一旦 RAMに保存しているので、その RA Mからステップ S3520で選択された機器に対応した情報を取得する。
[0433] 次に、ステップ S3535におレ、て、ステップ S3530での表示部 504の表示に応じ操 作部 503にて選択操作信号が入力されたかどうかを判定する。表示部 504に表示し た情報 (各サブタグの記憶内容を表す情報)のうちいずれかの選択操作信号が入力 されたら、判定が満たされ、ステップ S3540へ移る。
[0434] ステップ S3540では、上記ステップ S3535で選択された無線タグ回路素子(サブタ グ) Tol〜To5等の IC回路部 151に記憶された情報を読み取るための信号を送信す る。詳細には、例えば、特定のタグの IDを指定してその指定した無線タグ回路素子 力 のみ情報を読取るための特定検索信号を生成して高周波回路 501を介して当 該無線タグ回路素子(サブタグ Tol〜To5等)に送信され、返信を促す。
[0435] その後、ステップ S3545に移り、上記特定検索信号に対応し指定された無線タグ 回路素子 Tol〜To5等から送信 (返信)されたリプライ信号がアンテナ 510を介し受信 され、高周波回路 501を介し制御回路 502へ取り込まれたかどうかを判定する。
[0436] リプライ信号が受信されていなければ判定が満たされず、ステップ S3540に戻って 同様の手順を繰り返す。リプライ信号が受信されたらステップ S3545の判定が満たさ れ、ステップ S3550へ移る。
[0437] ステップ S3550では、上記無線タグ回路素子(サブタグ) Tol〜To5等から読み出 した情報に対応する表示信号を表示部 504へ出力して表示を行わせ(図 47 (c)参照 )、このフローを終了する。
[0438] 図 49は、上記無線タグ回路素子 (メインタグ) ToO等の IC回路部 151に配置された 、制御部 155 (前述の図 5参照)が実行する制御手順を表すフローチャートである。図 49において、まずステップ S3610において、リーダ 500のアンテナ 510から送信され た信号がアンテナ 152により受信されたかどうかを判定する。受信されていれば判定 が満たされ、ステップ S 3620に移る。
[0439] ステップ S3620では、ステップ S3610にて受信が確認された信号が不特定検索信 号又は当該無線タグ回路素子 ToO等のタグ IDに合致した探索信号であるかどうかを 判定する。判定が満たされなかった場合はステップ S3610に戻って同様の手順を繰
り返し、判定が満たされた場合はステップ S3630に移る。
[0440] ステップ S3630では、 IC回路部 151の記憶情報、すなわち、タグ ID、記憶内容に関 連する情報と、他の無線タグ回路素子(サブタグ) Tol, Το2, Το3, Το4, Το5等のァ クセスポインタ情報及びそれぞれの記憶内容に関連する情報(図 44 (a)参照)を変 復調部 158によりアンテナ 152を介してリーダ 500のアンテナ 510に送信し、このフロ 一を終了する。
[0441] 図 50は、上記無線タグ回路素子(サブタグ) Tol〜To5等の IC回路部 151に配置さ れた、制御部 155が実行する制御手順を表すフローチャートである。図 50において 、まずステップ S3660におレ、て、リーダ 500のアンテナ 510から送信された信号がァ ンテナ 152により受信されたかどうかを判定する。受信されていれば判定が満たされ 、ステップ S3670に移る。
[0442] ステップ S3670では、ステップ S3660にて受信が確認された信号が当該無線タグ 回路素子を特定した特定検索信号であるかどうかを判定する。判定が満たされなか つた場合はステップ S3660に戻って同様の手順を繰り返し、判定が満たされた場合 はステップ S3680に移る。
[0443] ステップ S3680では、 IC回路部 151の記憶情報、すなわち、タグ ID、当該タグが分 担して記憶する情報 (管理情報、保守情報、機能情報、状況情報、取説情報等)等( 図 44 (b)〜(f)参照)を変復調部 158によりアンテナ 152を介してリーダ 500のアンテ ナ 510に送信し、このフローを終了する。
[0444] 上記のように構成され使用される無線タグラベル Tl , T2, T3であるが、これら無線 タグラベル Tl, T2, T3を製造するラベル作成装置 600 (無線タグ製造装置)として は、例えば図 51に示す装置が用いられる。
[0445] 図 51において、このタグラベル作成装置 600 (無線タグ情報書き込み装置)は、所 定間隔で無線タグ回路素子 Toが備えられたタグテープ 603を卷回したタグテープ口 ール 604を着脱可能な(又はタグテープロール 604を備えたカートリッジを着脱可能 な)タグテープロールホルダ部 610と、このタグテープロール 604力、ら繰り出されたタ グテープ 603のうち上記無線タグ回路素子 To (=上記 ToO〜To5等)に対応した上 記領域 Sに所定の印字を行う印字ヘッド 605と、無線タグ回路素子 Toとの間で無線
通信により情報の送受信を行うアンテナ 606 (装置側アンテナ)と、高周波回路 601 及び制御回路 602と、タグテープ 603への印字及び無線タグ回路素子 Toへの上記 情報書き込みが終了したタグテープ 603を所定の長さに切断して無線タグラベル T ( =上記 Τ1〜Τ3等)とするカツタ 607とを有する。
[0446] 高周波回路 601及び制御回路 602は、詳細な説明を省略するが、上記リーダ 500 の高周波回路 501及び制御回路 502とほぼ同等の機能を備えるものであり、無線タ グ回路素子 Toの IC回路部 151へのアクセス情報を生成し、装置側アンテナ 606を 介して無線タグ回路素子 Toへ送信し、無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151へ情報 書き込みを行う。また制御回路 602は有線又は無線の通信回線 (ネットワーク)を介し て他のコンピュータ、サーバ、端末等と接続されており、それらと情報の送受が可能と なっている。
[0447] 図 52は、無線タグラベル Tの作成時に上記制御回路 602によって実行される制御 手順を表すフローチャートである。
[0448] 図 52において、まずステップ S3705において、(上記通信回線を介し制御回路 602 に接続された)操作端末等により別途入力された、印字ヘッド 605で上記無線タグラ ベル Tの前述の領域 Sに印字したい印字情報及び無線タグ回路素子 Toへの書き込 み情報が上記通信回線を介し取得される。なお、上記操作端末等に代えて、タグラ ベル作成装置 600の図示しなレ、操作部から入力するようにしてもょレ、。
[0449] その後、ステップ S3710に移り、上記ステップ S3705で読み込んだ書き込み情報 の情報量が所定値 (例えば 1つの無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151に記憶可能 な上限値)以上であるかどうかを判定する。上限値以上の場合は判定が満たされてス テツプ S3715へ移る。
[0450] その後、ステップ S3715では、上記ステップ S3705で入力した書き込み情報の情 報量に応じて、その情報を分割して記憶する無線タグ回路素子 Toの個数 nを決定し 、当該 n個に分割する。この個数 nの決定は、例えば予め制御回路 602内にテープ ルの形で格納保持された、書き込み情報量と無線タグ回路素子 Toの個数 nとの相関 とを参照して行うものであり、当該相関においては書き込み情報の量が多くなるほど 無線タグ回路素子 Toの個数 nを順次増加させるように定められている。
[0451] そして、ステップ S3720に移り、まず前述のメインタグとなる無線タグ回路素子 Toの 書込処理を行う。すなわち、印字ヘッド 605を駆動する駆動回路(図示せず)に制御 信号を出力して、上記ステップ S37050で入力した印字データのうち、当該無線タグ ラベル Tに対応する印字を領域 Sに対して行う(なお各無線タグ回路素子 Toごとに個 別に印字を行わず図 43 (a)に示したように複数の無線タグ回路素子 Toに共通に領 域 Sに印字を行うようにしてもよい)とともに、無線タグ回路素子 Toに対し対応する情 報(前述の無線タグ回路素子 ToOの例ではタグ ID、記憶内容に関連する情報、サブ タグとなる無線タグ回路素子 Toのアクセスポインタ情報及びそれぞれの記憶内容に 関連する情報等)の書き込みを行う。すなわち、高周波回路 601を介し無線タグラベ ノレ T1の無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151へのアクセス情報を生成し、装置側ァ ンテナ 606を介して当該無線タグ回路素子 Toへ送信し、 IC回路部 151に対し、情報 書き込みを行う。この結果、例えば図 43 (a)に例示したようなデータ構造の情報が当 該無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151のメモリ部 157に記憶保持される。
[0452] その後、ステップ S3725に移り、前述のサブタグとなる無線タグ回路素子 Toの書込 処理を行う。すなわち、上記同様、上記ステップ S3705で入力した印字データのうち 当該無線タグラベル Tに対応する印字を領域 Sに対して行うとともに、無線タグ回路 素子 Toに対し対応する情報(前述の無線タグ回路素子 Tolの例ではタグ IDとプロジ ヱクタ 401の管理情報との書き込みを行う(なお各無線タグ回路素子 Toごとに個別に 印字を行わず図 43 (a)に示したように複数の無線タグ回路素子 Toに共通に領域 Sに 印字を行うようにする場合は、引き続き共通の印字が行われている)。この結果、例え ば図 43 (b)に例示したようなデータ構造の情報が当該無線タグ回路素子 Toの IC回 路部 151のメモリ部 157に記憶保持される。
[0453] なお、上記ステップ S3720及びステップ S37250における書込み処理では、複数 の無線タグ回路素子 Toどうしに対する通信の混信を防ぐため、製造時に予め各無線 タグ回路素子に付与されてレ、る仮 IDで各無線タグ回路素子を識別した後、新しレ、タ グ IDと物品情報等を書き込んでいくことが好ましい。すなわち、 1つの無線タグラベル Tに無線タグ回路素子 Toをいくつ入れるかが作成する度に変わる場合には、最初か らメインタグとサブタグの IDを区別して書き込むことをしなくて仮 IDを付与しておけば
よい。 1つの無線タグラベル Tに入れる無線タグ回路素子 Toの個数が固定されてい る場合は、仮 IDをそのままメインタグとサブタグの IDとして用いてもよい。この場合、 各 IDは予めメインタグ(例えば 1111で始まる ID)と複数のサブタグ (例えば 1111以 外で始まる ID)が含まれるよう付与する。
[0454] ステップ S3725が終了したら、ステップ S3730におレ、て、 n個の無線タグ回路素子 To (サブタグ)の書込処理が終了したかどうかを判定する。判定が満たされない場合 はステップ S3725に戻り、次のサブタグとなる無線タグ回路素子 Toの書込処理を行 う。こうして n個の無線タグ回路素子 To (サブタグ)の書込み処理が終了するまで、図 示しないテープ搬送駆動手段によりテープを駆動して順次無線タグ回路素子 Toを 送りつつ、対応する分割された情報の書込処理を行う(なお各無線タグ回路素子 To ごとに個別に印字を行わず図 43 (a)に示したように複数の無線タグ回路素子 Toに共 通に領域 Sに印字を行うようにする場合は、 n個の無線タグ回路素子 Toの書込処理 の終了時点までに共通の印字も完了するよう制御回路 602で制御されている)。
[0455] 以上のようにして n個の無線タグ回路素子 To (サブタグ)への情報書込が終了しス テツプ S3730の判定が満たされた後は、ステップ S3735へ移り、カツタ 607によりテ ープを切断して、 1個のメインタグと n個のサブタグとを備えた無線タグラベル Tとして 装置 600外へと排出され、このフローを終了する。
[0456] なお、以上は、テープ搬送方向において最初の無線タグ回路素子 Toをメインタグと し、以降の無線タグ回路素子 Toをサブタグとした力 これに限られず、メインタグとす る無線タグ回路素子 Toは最初のものでなくてもよいし、操作者が適宜設定可能として もよレ、。いずれにしても、メインタグ用の無線タグ回路素子 Toもサブタグ用の無線タグ 回路素子 Toも素子そのものの構成は同一(共通)であり、前述したタグ IDの設定等、 適宜の手法によって、前述したように不特定検索信号又は探索信号の受信時に返 答を行う上記メインタグとするか、不特定検索信号又は探索信号の受信時に返答を 行わない上記サブタグとするかが上記 IC回路部 151内の制御部 155においてソフト ウェア的に設定されるようになってレ、る。
[0457] また上記はメインタグである無線タグ回路素子 ToOの IC回路部 151に上記分割され た物品情報等を記憶しない例であるが、メインタグにも記憶するようにしてもよい。逆
に、必ずしもすべてのサブタグに内容が記録されている必要もない。すなわちラベル Tに含まれる一部の無線タグ回路素子(サブタグ)は空き状態としておいて、後で必 要に応じて追記、修正しても良い。
[0458] 一方、上記ステップ S3705で読み込んだ書き込み情報の情報量が上記所定値未 満であった場合はステップ S3710の判定が満たされず、ステップ S3740に移り、 1つ の無線タグ回路素子 Toに対してのみ通常の情報書込み(例えばタグ IDと記憶させた い物品情報等の書込み)及び印字を行った後、上記ステップ S3735でテープ切断を 行って 1つの無線タグ回路素子 Toを備えた無線タグラベル Tを作成し、このフローを 終了する。
[0459] なお、上記は、テープ長手方向に一列に無線タグ回路素子 Toが配列されて、それら に対し順番に分割情報の書込みを行って無線タグラベル Tを作成する場合を例にと つて説明したが、前述の図 43 (b)に示したように、二列に無線タグ回路素子 Toが配 歹 IJされている場合も上記同様の手法で行えばよい。
[0460] 上記において、メインタグである無線タグ回路素子 Toの IC回路部 151の制御部 155 、各請求項記載の、質問器からの信号受信時に、信号が不特定検索信号又は探 索信号であるかどうかを判定するタグ側判定手段を構成するともに、このタグ側判定 手段による判定結果に応じて、前記質問器側へ返答信号を出力するかしないかを切 り替える切替手段をも構成する。
[0461] また、リーダ 500の制御回路 502が実行する図 48に示すフローのステップ S3505 、ステップ S3510、及びステップ S3525力 一の無線タグ回路素子の識別子を含む 第 1アクセス情報 (不特定検索信号又は探索信号)を生成し、装置側アンテナを介し て一の無線タグ回路素子へ送信し、当該一の無線タグ回路素子の IC回路部に記憶 された、他の無線タグ回路素子へアクセスするためのアクセスポインタ情報を含む情 報の読み取りを行う第 1情報アクセス手段を構成し、ステップ S3540及びステップ S3 545力 第 1情報アクセス手段で取得したアクセスポインタ情報に基づく第 2アクセス 情報 (特定検索信号)を生成し、装置側アンテナを介して他の無線タグ回路素子へ 送信し、当該他の無線タグ回路素子の IC回路部に記憶された情報の読み取りを行う 第 2情報アクセス手段を構成する。またステップ S3540は、第 1情報アクセス手段で
取得したアクセスポインタ情報に基づき、他の無線タグ回路素子の識別子を生成す る識別子生成手段をも構成してレ、る。
[0462] また、タグラベル作成装置 600の制御回路 602の実行する図 52に示した制御手順 のうち、ステップ S3720又はステップ S3725力 IC回路部へのアクセス情報を生成 するアクセス情報生成手段、少なくともアクセスポインタ情報を含むアクセス情報を装 置側アンテナを介し無線タグ回路素子へ送信して IC回路部への情報書き込みを行う 送信書き込み手段、一の無線タグ回路素子から他の無線タグ回路素子へアクセスす るためのアクセスポインタ情報を生成するアクセスポインタ情報生成手段を構成する 。また、ステップ S3710力 S、アクセス情報の情報量が 1つの無線タグ回路素子の記憶 容量より大きいかどうかを判定する装置側判定手段を構成する。
[0463] 以上のように構成したこの第 3実施形態においては、無線タグ回路素子に大容量 の情報を記憶させたレ、ときには、その記憶させたレ、情報を分割して複数の無線タグ 回路素子 Toにそれぞれ記憶させる。このとき、所定の 1つの無線タグ回路素子 ToO 等のみ、不特定検索信号又は探索信号に対して応答するメインタグとし、残りの無線 タグ回路素子 Tol〜To5等を不特定検索信号又は探索信号に対して応答しないサ ブタグとし、それら無線タグ回路素子 Tol〜To5等のポインタ情報をメインタグとして の無線タグ回路素子 ToO等の IC回路部 151に記憶させる。
[0464] そして、読み出し時には、不特定検索信号又は探索信号を送信して上記メインタグ である無線タグ回路素子 (メインタグ) ToO等にアクセスし、他の無線タグ回路素子(サ ブタグ) Tol〜To5のポインタ情報を取得し、さらに入手したい分割情報に係る無線タ グ回路素子(サブタグ) Tol〜To5へ特定検索信号を送信してその IC回路部 151に アクセスすることで、対応する情報を容易に得ることができる。このようにして、大容量 の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単純にすべて呼び出して読み 取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子 (メインタグ) ToO等からポインタ情報によ る関連づけで他の無線タグ回路素子(サブタグ) Tol〜To5へと読み取りを行っていく ことで、 1個の無線タグ回路素子 Toに記録可能な容量は小さくても全体として多くの 情報を保持でき、また迅速に効率よく上記大容量の情報の読み取りを行うことができ る。この結果、操作者の利便性を向上することができる。
[0465] また、この第 3実施形態では特に、リーダ 500の表示部 504において、アクセスポィ ンタ情報とともに取得したサブタグとしての無線タグ回路素子 Tol〜To5等の記憶内 容に係わる関連情報 (又はその一部)を表示することにより、それらサブタグの記憶内 容等を表示し(図 47 (b)参照)、操作者に視認させることができる。また、この第 3実施 形態では特に、メインタグである無線タグ回路素子 ΤοΟ等の IC回路部 151は、ァクセ スポインタ情報に加え、サブタグである他の無線タグ回路素子 Tol〜To5等の記憶内 容に係わる関連情報を記憶保持している。これにより、上記同様、図 47 (b)に示すよ うに当該サブタグの IC回路部 151の記憶内容等を表示させることができる。特に、表 示部 504において、図 47 (b)のようにすべての関連情報を一覧表示することにより、 サブタグの記憶内容等をすベて一覧表示し、操作者に確実に視認させることが可能 となる。一覧表示でなくスクロール表示としても同様の効果を得ることができる。また特 に、表示部 504の表示容量と 1つの無線タグ回路素子 Toに記憶できる関連情報の 記憶容量 (アクセスポインタに関連する全関連情報を記憶するための記憶容量)を等 しくすると効率的で良レ、(図 47 (b)及び図 47 (c)参照)。
[0466] また、この第 3実施形態では特に、リーダ 500に操作者が選択操作可能な操作部 5 03を設けることにより、操作者が、上記表示部 504で表示された各無線タグ回路素 子(サブタグ) To 1〜To5等の記憶内容に係わる関連情報表示を見た後、そのうちど れについて情報読み出しを行うかを選択することができる。
[0467] また、この第 3実施形態では特に、無線タグラベル T1等が、各無線タグ回路素子 Τ 0の IC回路部 151に記憶した情報に対応した所定の印字領域 Sを備えている。これ により、複数の無線タグ回路素子 Tol〜To5に分割記憶させた大容量の情報の内容 等を印字する(図 43 (a)等参照)ことで、当該内容を操作者に一目瞭然に明示するこ とができる。
[0468] また、この第 3実施形態のタグラベル作成装置 600では特に、書込み情報が 1つの 無線タグ回路素子 Toの記憶容量より大きいかどうかを判定し(図 52のステップ S371 0)、その判定結果に応じ、当該書込み情報を複数の無線タグ回路素子 Toに分割し て書き込むかどうかを決定する。これにより、情報量が多い場合には情報分割を行つ て各無線タグ回路素子 Toへと書き込む一方、情報量が少なレ、場合には情報分割を
行わず通常通り 1つの無線タグ回路素子 Toへすベて書込みを行うようにすることがで きるので、操作者の利便性を向上することができる。
[0469] なお、本発明は、上記第 3の実施形態に限られず、その趣旨と技術思想の範囲を 逸脱しない範囲で更に種々の変形が可能である。以下その変形例を説明する。
[0470] (3— 1)各無線タグ回路素子ごとに別ラベルとする場合
上記第 3の実施形態では、無線タグ回路素子 (メインタグ) ToO等と複数個の無線タ グ回路素子(サブタグ) Tol To5等とをすベて 1つの(共通の)無線タグラベル Tとし た力 これに限られず、すべての無線タグ回路素子 Toをそれぞれ別個のラベルとし てもよい。
[0471] 図 53 (a) (e)はそのような変形例を表す図であり、上記第 3の実施形態の図 43に 対応する図である。上記第 3の実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、説明 を省略する。図 53 (a)はメインタグである無線タグ回路素子 ToOを備えた無線タグラ ベル T 0の上面図(図示左側)及び下面図(図示右側)である。同様に、図 53 (b)は サブタグである無線タグ回路素子 Tolを備えた無線タグラベル T 1の上面図(図示 左側)及び下面図(図示右側)であり、図 53 (c)はサブタグである無線タグ回路素子 T 。2を備えた無線タグラベル T 2の上面図(図示左側)及び下面図(図示右側)であり 、図 53 (d)はサブタグである無線タグ回路素子 To3を備えた無線タグラベル T— 3の 上面図(図示左側)及び下面図(図示右側)であり、図 53 (e)はサブタグである無線タ グ回路素子 Το4を備えた無線タグラベル Τ 4の上面図(図示左側)及び下面図(図 示右側)である。これら図 53 (a)〜(e)に示すように、各無線タグラベル T T— 4 の基材 302の表側(上面)には印字領域 Sを備え、対応する印字情報が表記されて いる。この例では前述の RFIDシステムにおける質問器の試作機を対象機器とし、そ の試作機のテスト状況を記録した場合を例に取っており、各印字領域 Sにはこれに対 応して「: RFID— prototypeA 0」 「RFID_prototypeA 4」の印字がなされている。
[0472] 図 54 (a)〜図 54 (e)は、上記メインタグである無線タグ回路素子 ToO及びサブタグ である無線タグ回路素子 Tol, Το2, Το3, Το4, Το5の上記メモリ部 157に記憶され たデータ内容をそれぞれ概念的に表す図である。
[0473] 図 54 (a)は無線タグラベル T— 0の無線タグ回路素子 ToO (メインタグ)のデータ内
容を表しており、無線タグ回路素子の識別子としてのタグ ID (この例では「ID0」)と、 記憶内容に関連する情報(この例では書き込み日時の情報)と、残りの 4つの無線タ グ回路素子(サブタグ) Tol, To2, Το3, Το4の上記アクセスポインタ情報(この例で は各無線タグ回路素子のタグ IDそのもの)及びそれぞれの記憶内容に関連する情 報 (この例では「仕様」、「評価結果」、「仕様変更」、「変更後結果」)とを、メモリ部 157 に記憶保持している。
[0474] 図 54 (b)は無線タグラベル T_ 1の無線タグ回路素子 Tol (第 1サブタグ)のデータ 内容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID1」)と、このタグが分 担して記憶する物品情報等、すなわちこの例では対象機器である質問器の仕様情 報(出力「5mW」、アンプのタイプ「G1」、アンテナのタイプ「A1」、書き込み位置「P1 」等)とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0475] 図 54 (c)は無線タグラベル T— 2の無線タグ回路素子 To2 (第 2サブタグ)のデータ 内容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID2」)と、このタグが分 担して記憶する物品情報等、すなわちこの例では上記質問器の評価結果情報(出力 「4. 5mW」、有効エリア「10mm」、エラー率「5%」等)とを、メモリ部 157に記憶保持 している。
[0476] 図 54 (d)は無線タグラベル T— 3の無線タグ回路素子 To3 (第 3サブタグ)のデータ 内容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID3」)と、このタグが分 担して記憶する物品情報等、すなわちこの例では上記質問器の仕様変更情報(出力 「5mW」、アンプのタイプ「G2」、アンテナのタイプ「A2」、書き込み位置「P1」等、す なわち上記図 54 (c)に示す初期仕様から変更した内容)とを、メモリ部 157に記憶保 持している。
[0477] 図 54 (e)は無線タグラベル T_ 4の無線タグ回路素子 To4 (第 4サブタグ)のデータ 内容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID4」)と、このタグが分 担して記憶する物品情報等、すなわちこの例では上記質問器の仕様変更後の評価 結果情報(出力「5. 2mW」、有効エリア「15mm」、エラー率「0%」等)とを、メモリ部 1 57に記憶保持している。
[0478] 本変形例による無線タグ回路素子 To0〜To4に対する無線タグラベル T_0〜T_
4の作成についても、例えば前述の無線タグラベル作成装置 600を用いて行うことが できる。この際には、例えば図 52に示すフローにおいて、ステップ S3735にて一度 だけ行っていたカツタ 607によるテープ切断手順をステップ S3720のメインタグ書き 込み処理手順やステップ S3725のサブタグ書き込み処理手順に組み込み、各無線 タグ回路素子 Toへの書き込みごとにテープ切断を行って個別の無線タグラベル T_ 0〜Τ_4とすればよレ、。その他の点については、上記第 3の実施形態とほぼ同様で ある。
[0479] 本変形例においても、上記第 3の実施形態同様、 1個の無線タグ回路素子 Toに記 録可能な容量は小さくても全体として多くの情報を保持でき、また迅速に効率よく上 記大容量の情報の読み取りを行える等の効果を得ることができ、操作者の利便性を 向上することができる。
[0480] また、本変形例においては、特に、各無線タグ回路素子 Toごとにばらばらに無線タ グラベル Tとされていることにより、書き込みたい情報量の増加に伴い(上記の例では 試作機のテストがさらに繰り返されてプロトタイプが変更されデータが増えるとともに) サブタグを備えた無線タグラベルを必要に応じて追加してレ、き、メインタグにその増え たタグの IDを追記していくことで、追加情報及び最初からの情報履歴(この例では試 作機の変更履歴等)をすベて記録できる。また、その情報をその場で直ちに確認す ること力 Sできる。なお、メインタグである無線タグ回路素子 ToOの容量がもし足りなくな るようであれば、上記の例ではメインタグに基本仕様と最新履歴等を記録するようにし ても良い。
[0481] (3— 2)サブタグにもポインタ情報を記憶させることで順次リレーして読み取る場合 すなわち、上記第 3の実施形態や上記(3— 1)の変形例のように、メインタグ→各サ ブタグのような階層構造 (ツリー構造)とするのではなぐ不特定検索信号又は探索信 号に応答するメインタグ (サブタグ Αのポインタ情報を記憶)→サブタグ A (次のサブタ グ Bのポインタ情報を記憶)→サブタグ B (サブタグ Cのポインタ情報を記憶)→■ ·■とレヽ うように、各サブタグにも次のサブタグのポインタ情報を記憶させ、上記のようにリレー 方式で読み取ることによって大容量の情報の全容を取得する場合である。
[0482] 図 55 (a)〜図 55 (e)は、本変形例におけるメインタグである無線タグ回路素子 ToO
及びサブタグである無線タグ回路素子 Tol, To2, Το3, Το4の上記メモリ部 157に記 憶されたデータ内容をそれぞれ概念的に表す図である。上記第 3の実施形態や(3 1)の変形例と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[0483] 図 55 (a)は無線タグラベル T— 0の無線タグ回路素子 ToO (メインタグ)のデータ内 容を表しており、無線タグ回路素子の識別子としてのタグ ID (この例では「ID0」)と、 このタグが分担して記憶する物品情報等(この例では「ABCD」 )と、(情報の読み取り 順において)次の無線タグ回路素子となるサブタグ Tolの上記アクセスポインタ情報( この例ではサブタグのタグ ID「ID1」)とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0484] 図 55 (b)は無線タグラベル T_ 1の無線タグ回路素子 Tol (第 1サブタグ)のデータ 内容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID1」)と、このタグが分 担して記憶する物品情報等(この例では「EFGHIJK」 )と、(情報の読み取り順にお いて)次の無線タグ回路素子となるサブタグ To2の上記アクセスポインタ情報 (この例 ではサブタグのタグ ID「ID2」)とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0485] 図 55 (c)は無線タグラベル T— 2の無線タグ回路素子 To2 (第 2サブタグ)のデータ 内容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID2」)と、このタグが分 担して記憶する物品情報等(この例では「LMN」 )と、 (情報の読み取り順におレ、て) 次の無線タグ回路素子となるサブタグ To3の上記アクセスポインタ情報 (この例では サブタグのタグ ID「ID3」)とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0486] 図 55 (d)は無線タグラベル T— 3の無線タグ回路素子 To3 (第 3サブタグ)のデータ 内容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID3」)と、このタグが分 担して記憶する物品情報等(この例では「OPQRSTUVW」)と、(情報の読み取り順 におレ、て)次の無線タグ回路素子となるサブタグ To4の上記アクセスポインタ情報(こ の例ではサブタグのタグ ID「ID4」)とを、メモリ部 157に記憶保持している。
[0487] 図 55 (e)は無線タグラベル T—4の無線タグ回路素子 To4 (第 4サブタグ)のデータ 内容を表しており、タグ識別情報としてのタグ ID (この例では「ID4」)と、このタグが分 担して記憶する物品情報等(この例では「XYZ」 )と、(情報の読み取り順におレ、て) 次の無線タグ回路素子がなくこれが最後の無線タグ回路素子であることを表す情報( この例では「最後」で表してレ、る)とを、メモリ部 157に記憶保持してレ、る。
[0488] 図 56は、本変形例において、リーダ 500の制御回路 502の実行する制御手順を表 すフローチャートであり、上記第 3の実施形態の図 48に相当する図である。図 48と同 等の手順については同一の符号を表し、説明を省略する。
[0489] 図 56では、図 48に示す制御手順に加え、ステップ S3545、ステップ S3546、ステ ップ S3547、ステップ S3548が新たに追加されている。すなわち、ステップ S3545に おいて特定検索信号等に対応し無線タグ回路素子(サブタグ) Tol〜To4から送信( 返信)されたリプライ信号が取り込まれたかどうかを判定し、判定が満たされたら、新 たに設けたステップ S3546に移る。
[0490] ステップ S3546では、上記ステップ S3545でサブタグより受信され読み出された情 報に、次のサブタグへのポインタ情報があるかどうかを判定する。ポインタ情報があつ た場合には、新たに設けたステップ S3547に移り、ステップ S3550と同様に当該サ ブタグより読み出した情報に対応する表示信号を表示部 504へ出力して表示を行わ せる。このとき、例えば当該ポインタ情報の示す次に読み取るべき無線タグ回路素子 (サブタグ) Το2〜Το4についても所定の表示を行う。すなわち、続きがあるかどうかを 表示し、続きがある場合は続きを読む場合には操作部 503にて所定の操作を行うよう 促す表示を行う。その後、新たに設けたステップ S3548に移る。
[0491] ステップ S3548では、ステップ S3547での表示部 504の表示に応じ操作部 503に て次のサブタグの情報読み取りを行う指示信号 (操作信号)が入力されたかどうかを 判定する。指示信号が入力されなければ、ステップ S3548に戻り、入力待機状態と なる。指示信号が入力されたら、判定が満たされ、ステップ S3540へ戻り、次のサブ タグに対してステップ S3540の特定検索信号送信、ステップ S3545のリプライ信号 受信判定の手順を行う。このようにしてステップ S3540→ステップ S3545→ステップ S3546→ステップ S3547→ステップ S3548→ステップ S3540→…と,操り返しなカら 、ポインタ情報に基づき順次サブタグの IC回路部 151の情報読み取りを行っていく。 そして、一番最後のサブタグ(上記の例では無線タグ回路素子 To4)となったらポイン タ情報が存在しないことから、ステップ S3546の判定が満たされなくなり、図 48と同 様のステップ S3550に移って読み出した情報に対応する表示信号を表示部 504へ 出力して表示を行わせ、このフローを終了する。
[0492] 本変形例による無線タグ回路素子 ToO〜To4に対する無線タグラベル T 0〜T 4の作成についても、上記(3 1)の変形例と同様、例えば前述の無線タグラベル作 成装置 600を用いて行うことができる。またその他の点については、上記第 3の実施 形態とほぼ同様である。
[0493] なお上記においては、図 56に示すフローのステップ S3546力 IC回路部から読み 取った情報にアクセスポインタ情報が含まれるかどうかを判定する質問器側判定手 段を構成する。
[0494] 本変形例においても、上記第 3の実施形態同様の効果を得ることができる。すなわ ち、本変形例においては、無線タグ回路素子に大容量の情報を記憶させたいときに は、その記憶させたレ、情報を分割して複数の無線タグ回路素子 Toにそれぞれ記憶 させる。このとき、所定の 1つの無線タグ回路素子 ToO等のみ、不特定検索信号又は 探索信号に対して応答するメインタグとし、残りの無線タグ回路素子 Tol〜To4を不 特定検索信号又は探索信号に対して応答しないサブタグとする。そして、分割後の 情報読み取りの流れに沿って、無線タグ回路素子 (メインタグ) ToOには無線タグ回路 素子(第 1サブタグ) Tolのポインタ情報を IC回路部 151に記憶させ、無線タグ回路 素子(第 1サブタグ) Tolには無線タグ回路素子(第 2サブタグ) To2のポインタ情報を I C回路部 151に記憶させ、無線タグ回路素子(第 2サブタグ) Το2には無線タグ回路 素子(第 3サブタグ) Το3のポインタ情報を IC回路部 151に記憶させ、無線タグ回路 素子(第 3サブタグ) Το3には無線タグ回路素子(第 4サブタグ) Το4のポインタ情報を I C回路部 151に記憶させる。
[0495] そして、読み出し時には、不特定検索信号又は探索信号を送信して上記メインタグ である無線タグ回路素子 (メインタグ) ToO等にアクセスし、その分担した分割情報を 読み出すと共に無線タグ回路素子(第 1サブタグ) Tolのポインタ情報を取得する。そ してそのポインタ情報に基づき次の分割情報に係る無線タグ回路素子(第 1サブタグ )Tolへ特定検索信号を送信してその IC回路部 151にアクセスし、その分担した分割 情報を読み出すと共に無線タグ回路素子(第 2サブタグ) Το2のポインタ情報を取得 する。さらに同様にそのポインタ情報に基づき次の分割情報に係る無線タグ回路素 子(第 2サブタグ) Το2へ特定検索信号を送信してその IC回路部 151にアクセスし、
その分担した分割情報を読み出すと共に無線タグ回路素子 (第 3サブタグ) To3のポ インタ情報を取得する。さらに同様にそのポインタ情報に基づき次の分割情報に係る 無線タグ回路素子 (第 3サブタグ) Το3へ特定検索信号を送信してその IC回路部 151 にアクセスし、その分担した分割情報を読み出すと共に無線タグ回路素子(第 4サブ タグ) Το4のポインタ情報を取得する。さらに同様にそのポインタ情報に基づき次の分 割情報に係る無線タグ回路素子(第 4サブタグ) Το4へ特定検索信号を送信してその IC回路部 151にアクセスし、その分担した分割情報を読み出す。以上のようにして情 報の流れに沿ってメインタグ→第 1サブタグ→第 2サブタグ→第 3サブタグ→第 4サブ タグの順で情報読み取りを行うことで、大容量の情報の全貌を容易に取得することが できる。
[0496] 以上のようにして、大容量の情報を分割記憶させた複数の無線タグ回路素子を単 純にすべて呼び出して読み取りを行うのでなぐ 1つの無線タグ回路素子 (メインタグ )Το0等からポインタ情報による関連づけで他の無線タグ回路素子(サブタグ) Tol〜 Το4へ順次読み取りを行っていくことで、 1個の無線タグ回路素子 Toに記録可能な容 量は小さくても全体として多くの情報を保持でき、また迅速に効率よく上記大容量の 情報の読み取りを行うことができる。この結果、操作者の利便性を向上することができ る。サブタグの数は情報量に応じて適宜増加でき、上記第 3の実施形態のように全無 線タグ回路素子 Toを 1つの無線タグラベル Tに設ける場合には、必要な数の無線タ グ回路素子 Toが入る長さのラベルを作成するようにすればよい。
[0497] また、本変形例においては特に、図 56に示すフローのステップ S3546で、 IC回路 部 151から読み取った情報にアクセスポインタ情報が含まれるかどうかを判定する。 これにより、アクセスポインタ情報を含む無線タグ回路素子 ToO, Tol, To2, Το3とァ クセスポインタ情報を含まない無線タグ回路素子 Το4との両方に対しリーダ 500側か ら情報読み取りを行うことができる。この結果、各無線タグ回路素子からの情報読み 取りを順に円滑に行い、上記大容量の情報を確実に取得することができる。
[0498] なお、さらなる変形として、図 55 (a)〜図 55 (e)に対応する図 57 (a)〜図 57 (e)に それぞれ示すように、上記情報の読み取り順序の流れに沿って、各無線タグ回路素 子 Toごとに、当該タグの前の読み取り順の無線タグ回路素子のタグ IDも併せて書き
込むようにしてもよい(第 1サブタグにメインタグの IDを書き込み、第 2サブタグに第 1 サブタグの IDを書き込む等)。このようにすれば、仮に途中の無線タグ回路素子がラ ベル剥がれ等で読めなくなっても、オプションでサブタグ読出しコマンドで、全サブタ グを読出し、その前後関係からどの情報が抜けたかユーザに報知できる。
[0499] また通信距離が極めて短い無線タグ回路素子(いわゆる近接タグ)を用いる場合、 メインタグ→第 1サブタグ→第 2サブタグ→…と順にリーダ (例えば携帯タイプのもの) 500を当てていくこととなる力 上記のように読み取り順序を明らかにすることで、次に 読み取るべき順序を間違えたときに操作者に対して警告等を行うことが可能となる。 また上記近接タグの場合には、読み取りを行う順番を無線タグラベル Tの上記印字 領域に印字してぉレ、ても効果的である。
[0500] (3— 3)その他
以上にぉレ、ては、一の無線タグ回路素子 Toが記憶する他の無線タグ回路素子 To へのアクセスポインタ情報が、当該他の無線タグ回路素子 Toのタグ IDそのものであ る場合を例にとって説明した力 これに限られない。すなわち、タグ IDの全部ではな くその一部(下位部等)でもよい。また、当該タグ IDを取得 ·特定できる何らかの情報 でもよレ、。そのような例としては、演算関係情報 (メインタグのタグ IDに加算乗算等所 定の演算を行うとサブタグのタグ IDとなるような所定値)、差分情報(サブタグのタグ I Dを得るためにメインタグのタグ IDに加えるべき差分)等が考えられる。これ以外にも 、なんらかの演算をしてサブタグのタグ IDが得られるような情報であれば足りる。なお 、このようにしてタグ IDを取得 ·特定することが、各請求項記載の、第 1情報アクセス 手段で取得したアクセスポインタ情報に基づき、他の無線タグ回路素子の識別子を 生成する識別子生成手段を構成してレ、る。
[0501] また、メインタグとサブタグとの識別手法の他の例として、タグ IDの特定位置にメイン タグとサブタグを区別する情報があるようにしてもよい。また、タグ IDとは別にメインタ グとサブタグとを区別する情報を有していても良レ、。さらに、上記サブタグの下にさら にサブタグがあってもよい(重階層構造)
[0502] さらに、上述した第 3の実施形態、(3— :!)〜(3 _ 3)の変形例における手法を適宜 組み合わせてもよい。これらの場合も、それら組み合わせた実施形態又は変形例の
効果を併せた効果を得ることができ、上記同様、操作者の利便性を大きく向上できる という本発明本来の効果を得ることができる。
[0503] なお、以上で用いた「Scroll All ID」信号、「Scroll ID」信号、「Erase」信号、「Verify」 信号、「Program」信号等は、 EPC globalが策定した仕様に準拠しているものとする 。 EPC globalは、流通コードの国際機関である国際 EAN協会と、米国の流通コー ド機関である Uniformed Code Council (UCC)が共同で設立した非営利法人で ある。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
[0504] また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み 合わせて利用しても良い。