WO2005105620A1

WO2005105620A1 - カート搬送装置

Info

Publication number: WO2005105620A1
Application number: PCT/JP2005/008024
Authority: WO
Inventors: Shoji Yuyama; Takayuki Fujikawa; Takashi Itou; Hiromichi Tsuda
Original assignee: Yuyama Mfg. Co., Ltd.
Priority date: 2004-04-30
Filing date: 2005-04-27
Publication date: 2005-11-10
Also published as: CN1950276A; KR101167340B1; CN1950276B; TW200538377A; US7871234B2; JP4807256B2; JPWO2005105620A1; US20070297879A1; KR20070011410A

Abstract

　本発明は、薬品を収容したトレイを収納可能なカートを自動搬送することができるようにする。複数の支持パネ３８ルを並設し、各支持パネル３８の少なくとも下端部を下連結部４１で連結し、下連結部４１よりも下方に位置するキャスター４４を備えたカート８を搬送するために、回転駆動可能な車輪５０を備え、前記下連結部４０の下方に移動可能な架台５１に、前記カート８の下連結部４１を把持可能な把持部材５５を設けた構成とする。

Description

明細書

カート搬送装置

技術分野

[0001] 本発明は、カート搬送装置に関するものである。

背景技術

[0002] 従来、薬局部から薬剤を搬送する場合、トレイ内に 1患者分の薬剤を収容し、ナースステーションまで搬送装置によって自動搬送するようにしている（例えば、特許文献 1参照)。但し、ナースステーション力も各病室までの薬剤の搬送を個別に行うのは非効率であるため、ー且、トレィをカートに収納して力搬送するようにしている。

特許文献 1：特開平 8— 310625号公報

[0003] し力しながら、従来、前記カートを自動搬送するための装置はな力つた。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 本発明は、薬品を収容したトレィを収納可能なカートを自動搬送することのできる力ート搬送装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明は、前記課題を解決するための手段として、複数の収納区域を備え、各収納区域には薬品を収容されたトレイが収納されるカートを搬送するためのカート搬送装置であって、

前記カートは、複数の支持パネルを並設し、各支持パネルの少なくとも下端部を下連結部で連結し、下連結部よりも下方に位置するキャスターを備えてなり、

回転駆動可能な車輪を備え、前記下連結部の下方に移動可能な架台に、前記力一トの下連結部を把持可能な把持部材を設けたものである。

[0006] この構成により、架台をカートの下方に移動させ、把持部材を駆動することにより、カートの下連結部を把持することができる。そして、車輪を転動させて架台を移動させることにより、カートを搬送することが可能となる。架台は、下連結部の下方を移動可能であるので、複数のカートが並設されていても、所望のカートまで自由に移動することがでさる。

[0007] 前記把持部材は、下連結部を一方の側面を除く 3面でガイドする、上板部、下板部、及び側板部を有する一対の把持アームを、少なくとも 1組備え、両把持アームは同期して回動し、側面部が下連結部の両側面からそれぞれガイド可能な構成とするのが好ましい。

[0008] この構成により、下連結部と把持部材との位置関係が多少ずれていたとしても、把持アームの回動動作によって確実に把持することが可能となる。

[0009] 前記カートの下連結部を検出可能なカート検出部と、

前記カート検出部での検出信号に基づいて前記把持部材を駆動して下連結部を把持させる制御部とを備えるのが好ましい。

[0010] この構成により、より一層正確に、把持アームで下連結部を把持することが可能となる。

[0011] 前記把持部材は、前記架台の両側にそれぞれ配置される 2組の把持アームで構成し、

前記カート検出部は、前記各把持アームに対応して設けられ、前記下連結部の幅方向に並設した複数のセンサ群 2組で構成し、

前記制御部は、前記カート検出部の各センサ群での検出信号に基づいてカートが適切な位置にある力否かを判断し、適切な位置にない場合、前記把持部材の駆動を中止するのが好ましい。

[0012] この構成により、センサ群を構成する各センサで下連結部が検出される力否かの条件に基づいて、把持アームによって下連結部を確実に把持できる力否かを判断することが可能となる。したがって、把持アームを回動動作させた場合、下連結部を把持し損ねることがない。

[0013] 前記架台が移動する際、障害物を検出する探知部を備え、

前記制御部は、前記探知部での検出信号に基づいて、架台がカートに接近する際、予め設定した距離まで移動すれば、移動速度を抑制するのが好ましい。

[0014] この構成により、効率よぐかつ、確実に下連結部を把持部材で把持できるように架台を移動させることが可能となる。 [0015] 前記カートの搬送先の状況を受信可能な通信部を備え、

前記制御部は、通信部で受信した搬送先の状況に応じてカートを搬送するか否かを判断するのが好ましい。

[0016] この構成により、搬送先の状況を把握しながら効率よくカートを搬送することが可能となる。

発明の効果

[0017] 本発明によれば、カートの下方を移動可能な架台に設けた把持部材により、カートの下連結部を把持するようにしているので、カートにトレイが収納されている力否かに拘わらず、カートを搬送することができる。

図面の簡単な説明

[0018] [図 1]本実施形態に係る薬品供給システムの概略を示す全体図である。

[図 2]図 1のトレイ排出装置を示す斜視図である。

[図 3]トレィを収納したカートの斜視図である。

[図 4] (a)はトレイ搬送装置の内部構成を示した状態での平面図、 (b)はその正面図である。

[図 5]トレイ搬送装置及び床の内部構成を示した状態での正面図である。

[図 6]トレイ搬送装置に設けられる把持部材を示す部分拡大斜視図である。

[図 7]トレイ排出装置の正面図である。

[図 8] (a)は図 7の平面図、（b)はその一部を示す正面断面図である。

[図 9]図 7の第 1ガイド部材の近傍部分を示す拡大図である。

[図 10]図 7の第 2ガイド部材の近傍部分を示す拡大図である。

[図 11]本発明に係る薬品供給システムの制御機器を示すブロック図である。

[図 12]複数台のカートを重ね合わせた状態を示す平面図である。

[図 13] (a) , (b) , (c)はカートへのトレイの収納例を示す図である。

[図 14]本発明に係る薬品供給システムでの処理内容を示すフローチャート図である。

[図 15]図 14に続くフローチャート図である。

[図 16]図 15に続くフローチャート図である。

符号の説明 …供給リフター···トレイ排出装置···トレイ搬送ライン …薬品払出装置 …カード書換装置 …積上リフタ一 …トレイ

···カート …カート搬送装置0···制御装置1…鍔部

2···識別カード3···カート待機部 ···トレイ供給部5···カート移送部材6···第 1光通信部7···第 1ガイド部材8···昇降用モータ9···ギア

···ガイド片1···トレイ移送装置2…垂直レール3···水平レーノレ ···トレィ保持部材 ···アーム部 ···押出部 ···第 2光通信部 ···電磁石部 · "第 2ガイド部材· ··ガイドローラ· ··ガイドカバー· ··駆動ベルト· "スライダー · ··プッシヤー· "プーリ

· ··ギア

· ··移送用モータ· "支持パネル· ··脚部

· ··上連結部· ··下連結部· ··把手

· ··支持部

· ··キャスター· '·ガイド溝

· ··収納区域·. ··反射板

·' '·カート供給ライン·· '·カート排出ライン·- -車輪

·· -架台

·· '駆動用モータ·· -検出部材·· -制御基板·· -把持部材·· -軸受部 57· "動力伝達べノレト

58· ··カート検出センサ

59· "位置ズレ検出センサ

60· ··探知センサ

61· ··第 3光通信部

62· ,·ノノレスドライノく一

63· 信号変換器

64· ··把持アーム

65· ··駆動軸

66· ··従動軸

67· ··駆動ギア

68· ··従動ギア

69· ··支持台

70· ··センサドグ

71·' '·位置検出センサ

72· '·集電アーム

73· "スリット

74·' ■·電源供給ユニット

75·' '·ガイドレール

76·' .·トロリー

77·' '·カノく一

78·' ..サーノ

79·' -入力装置

発明を実施するための最良の形態

[0020] 以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。

[0021] 図 1は、本実施形態に係る薬品供給システムを示す。この薬品供給システムは、供給リフタ一 1とトレイ排出装置 2を結ぶトレィ搬送ライン 3の途中に、複数台の薬品払出装置 4、カード書換装置 5、及び、積上リフタ一 6が配置されている。また、図 2に示すように、トレイ排出装置 2に空のカート 8を搬送し、トレイ 7を収納されたカート 8を搬送するカート搬送装置 9を備えている。また、これらの各部材は、図 11に示すように、制御装置 10によって駆動制御されるようになって、る。

[0022] 供給リフター 1は、複数のトレイ 7が積層された状態で収容されており、順次、 1つずっトレイ搬送ライン 3へと排出する。各トレイ 7は、図 3に示すように、上面が開口する鍔部 11を備えた箱形状で、端面には識別カード 12が着脱可能となっている。識別力ード 12には、所定温度に加熱することにより書き替え自在なロイコ式や白濁式リライトカード等が使用されている。また、識別カード 12には患者情報等が記載されている。

[0023] トレイ排出装置 2は、図 2及び図 7に示すように、カート待機部 13とトレイ供給部 14とからなり、上方部にはカート移送部材 15が設けられ、空のカート 8に、薬品を収容されたトレイ 7を順次収納する。

[0024] カート待機部 13は、図 7に示すように、板状体を矩形枠状に組み立てたもので、力ート 8を次のトレィ供給部 14に迅速かつ的確に移動させるために、トレイ排出装置 2 に沿った位置に待機させておくためのスペースを確保する。カート待機部 13の下板中央部には、第 1光通信部 16が設けられている。第 1光通信部 16は、後述するカート搬送装置 9に設けた第 3光通信部 61との間でデータの送受信を行う。また、図 9に示すように、カート待機部 13の張出部 13aの中央部には第 1ガイド部材 17が設けられている。ガイド部材 17は、昇降用モータ 18の駆動により、ギア 19を介してガイド片 20を昇降させるものである。ガイド片 20は、上昇することによりカート供給ライン 48からカート待機部 13へのカート 8の進入を可能とし、降下することによりカート待機部 13 カもトレイ供給部 14に移動するカート 8をガイドすると共に、次の空のカート 8の進入を阻止する。

[0025] トレイ供給部 14は、図 7に示すように、前記カート待機部 13と同様な矩形枠状で、トレイ移送装置 21を備える。トレイ移送装置 21は、両側の板状体に設けた垂直レール 22に、上下方向にスライド可能に水平レール 23を設け、この水平レール 23に、水平方向に移動可能にトレイ保持部材 24を設けた構成である。トレイ保持部材 24は、トレィ 7の鍔部 11を保持するアーム部 25と、このアーム部 25に保持したトレイ 7を前方すなわちカート 8側に押し出す押出部 26とを備える。そして、 X(水平)方向、及び、 Y( 垂直）方向に移動し、空のカート 8の任意の収納区域 46にトレイ 7を収納する。

[0026] また、トレイ供給部 14は、後述するカート搬送装置 9に設けた第 3光通信部 61との間でデータの送受信を行う第 2光通信部 27を備え、側板上部には電磁石部 28が設けられている。電磁石部 28は、カート移送部材 15によって空のカート 8が移送されることにより通電され、カート 8を吸引して位置決めする。これにより、カート 8へのトレィ 7 収納時等に於けるカート 8の位置ずれが防止される。また、トレイ供給部 14の上板中央部には、図 10に示すように、前記第 1ガイド部材 17と同様な構成の第 2ガイド部材 29が設けられている。この第 2ガイド部材 29では、ガイド片 20に代えてガイドローラ 3 0が設けられている。そして、ガイドローラ 30は、降下することによりカート待機部 13からトレイ供給部 14に移動するカート 8をガイドし、上昇することによりトレイ供給部 14からカート排出ライン 49へのカート 8の移動を可能とする。

[0027] 図 7に示すように、カート待機部 13とトレイ供給部 14の境界上部にはガイドカバー 3 1が設けられている。ガイドカバー 31は、板状体を水平方向から鉛直下方に延設した略 L字形をしており、カート 8がカート待機部 13からトレィ供給部 14に移動する際の幅方向への位置ずれを防止する。

[0028] カート移送部材 15は、図 8に示すように、カート待機部 13とトレイ供給部 14の上部に設けた駆動ベルト 32にスライダー 33を固定し、このスライダー 33から下方に向かつてプッシヤー 34を延設したものである。ベルト 32は両側〖こ設けたプーリ 35a, 35b に掛け渡されている。一方のプーリ 35aには、軸から一対のギア 36を介して移送用モータ 37の駆動力が伝達される。プッシヤー 34は、カート待機部 13に配置された空のカート 8の一端面を押圧し、トレイ供給部 14へと移送させる。

[0029] カート 8は、図 3に示すように、 4枚の支持パネル 38を所定間隔で立設し、上端中央部と下端中央部力も突出させた脚部 39とをそれぞれ上連結部 40と下連結部 41とによって連結一体ィ匕したものである。両側に位置する支持パネル 38には、上方側縁部に把手 42がそれぞれ設けられ、脚部 39の下端カゝら延設される支持部 43の両端にはキャスター 44がそれぞれ設けられている。これにより、把手 42を掴んで、カート 8を自由に移動させることが可能となっている。また、各支持パネル 38の対向面には、上下方向に所定間隔でガイド溝 45が形成されている。そして、対向するガイド溝 45でトレィ 7の鍔部 11を支持する収納区域 46を構成している。収納区域 46にトレイ 7を収納しないときには、図 12に示すように重ね合わせておくことができ、不使用時の保管スペースを抑制することが可能である。なお、下連結部 41の下面中央部には金属製の反射板 47 (図 7参照）が設けられ、後述する位置ズレ検出センサ 59によって検出可能となっている。

[0030] トレイ搬送ライン 3は、図示しない複数のローラを回転駆動することによりトレイ 7を下流側すなわちトレィ排出装置 2へと搬送する。

[0031] 薬品払出装置 4は、サーバ 78等力入力される処方データに基づいて、該当する薬品を 1包分ずつ包装し、トレイ搬送ライン 3を搬送される該当トレィ 7に払い出すものである。各薬品払出装置 4の下方には、トレイ搬送ライン 3を移動してきたトレィ 7を必要に応じてー且停止させるためのストッパ（図示せず）が設けられて、る。

[0032] カード書換装置 5は、トレイ 7に設けた識別カード 12に所定事項を印刷するためのもので、既に印刷されていても、その内容を書き換えて印刷し直すことが可能である。

[0033] 積上リフタ一 6は、薬品を収容されて搬送されてきたトレイ 7を積み上げて待機させておく。そして、順次、トレイ排出装置 2へと供給する。

[0034] カート搬送装置 9は、カート供給ライン 48に整列された空のカート 8を搬送するための第 1カート搬送装置 9aと、トレイ排出装置 2でトレイ 7を収納されたカート 8をカート排出ライン 49に整列させる第 2カート搬送装置 9bとからなる (各カート搬送装置 9a, 9 bの配設ラインは、図 1中、 2点鎖線で示す。 )₀

[0035] 各カート搬送装置 9a, 9bは、図 4 (a)及び図 4 (b)に示すように、 4つの車輪 50によつて支持された架台 51上に、駆動用モータ 52 (パルスモータ）、検出部材 53、制御基板 54、把持部材 55等を設けたものである。車輪 50は、軸受部 56によって回転自在に支持された回転軸の両端部に設けられ、回転軸には動力伝達ベルト 57を介して駆動用モータ 52の駆動力が伝達される。検出部材 53としては、両側中央部の力ート検出センサ 58、位置ズレ検出センサ 59、探知センサ 60、及び、第 3光通信部 61 がそれぞれ設けられてヽる。

[0036] カート検出センサ 58は、発光素子と受光素子力もなる光センサを 3箇所に並設したものである。すなわち、発光素子から照射させた光をカート 8の下連結部 41の下面で反射させ、受光素子で受光することにより下連結部 41を検出する。そして、全ての光センサで、丁度、同時に、下連結部 41を検出できるように配置されている。

[0037] 位置ズレ検出センサ 59は、前記カート 8に設けた反射板 47を検出し、カート 8が力ート供給ライン 48あるいはカート排出ライン 49の中央に位置して、るか否か、すなわち各ラインに直交する方向に位置ずれして、な、か否かの判断に利用される。

[0038] 探知センサ 60には、例えば、超音波センサが使用される。探知センサ 60は、カート搬送装置 9の両端部両側の都合 4箇所にそれぞれ配設され、カート 8を検出する。例えば、カート 8を後述する把持部材 55で把持するためにカート 8に接近する際、カート 8の有無を検出する場合や、把持したカート 8を搬送する際、他のカート 8と衝突しないか否かを検出する場合等に利用する。

[0039] 第 3光通信部 61は、前記トレィ排出装置 2に設けた第 1光通信部 16あるいは第 2光通信部 27とデータの送受信を行う。

[0040] 制御基板 54は、前記第 3光通信部 61を介して受信したデータに基づ、て、パルスドライバー 62から信号変翻63を介して駆動用モータ 52に出力するパルス信号を制御し、カート搬送装置 9を駆動制御する。

[0041] 把持部材 55は、図 6に示すように、一対の把持アーム 64a, 64bからなり、架台 51 の両側中央部すなわち前記各カート検出センサ 58の近傍にそれぞれ配設されている。一方の把持アーム 64aは、図示しないモータの駆動により正逆回転する駆動軸 6 5に固定されている。他方の把持アーム 64bは従動軸 66に固定されている。そして、駆動軸 65に設けた駆動ギア 67と従動軸 66に設けた従動ギア 68とが互いに嚙合することにより、両把持アーム 64a, 64bは同期して回動するようになっている。前記各把持アーム 64a, 64bは、金属製板材を屈曲させ、カート 8の下連結部 41を、一方の側面を除く 3面（上面、下面及び他方の側面)でガイドする上板部 55a、下板部 55b、及び側板部 55cを備えた構成である。上板部 55a及び下板部 55bは、側板部 55cから先端に向力つて徐々に広がるように形成され、下連結部 41に干渉することなくスムーズに把持できるようになつている。また、把持アーム 64a, 64b自体が弾性変形するので、多少の誤差を吸収して確実に下連結部 41を把持することが可能である。また、各把持アーム 64a, 64bは、前記各軸に固定した略直方体形状の支持台 69に取り付けられている。そして、一方の把持アーム 64aの側板部 55cと、他方の把持アーム 64bの側板部 55cとで、下連結部 41を両側面力もガイドできるようになつている。したがって、カート搬送装置 9に対してカート 8が多少傾斜していたとしても、その位置を適切な位置に修正することが可能である。なお、把持アーム 64a, 64bは、従動軸 66 の一端部に設けたセンサドグ 70を掴み位置検出センサ 71によって検出されることにより回動を停止される。

[0042] 前記カート搬送装置 9の架台 51では、図 5に示すように、底面から下方に向かって集電アーム 72が延設されている。集電アーム 72は、前記モータ等に電力を供給するための電力供給経路としての役割を果たす。

[0043] カート供給ライン 48及びカート排出ライン 49を構成する床面には、図 5に示すように、スリット 73が形成され、その下方側には電源供給ユニット 74が設けられている。電源供給ユニット 74では、ガイドレール 75と、電源供給用のトロリー 76とが対向するように配設されている。ガイドレール 75は、集電アーム 72をガイドし、カート搬送装置 9を各ラインに沿って移動可能とする。トロリー 76は集電アーム 72を介してカート搬送装置 9に電力を供給する。また、スリット 73の上方開口部は、可撓性材料からなる力バー 77で覆われている。カバー 77には、前記集電アーム 72が移動可能なスリット 77 aが形成されている。

[0044] 制御装置 10は、図 11に示すように、サーバ 78等力も受信し、あるいは、入力装置 7 9 (例えば、キーボード、マウス、タツチパネル等)から入力される処方データに基づいて、薬品払出装置 4、トレイ搬送ライン 3の各ローラ、トレイ排出装置 2等を駆動制御する。

[0045] 次に、前記構成の薬品供給システムの動作について説明する。

[0046] まず、カート供給ライン 48に空のカート 8を整列させて配置する。すなわち、カート供給ライン 48に対してカート 8の下連結部 41が直交し、かつ、カート供給ライン 48に対して下連結部 41が両側にほぼ均等になるように配置する。但し、その配置は、それほど正確でなくてもよ!/、。

[0047] 制御装置 10は、図 14乃至図 16のフローチャートに示すように、サーバ 78等力も入力された処方データに基づいて (ステップ S 1)、供給リフター 1を駆動し (ステップ S2) 、トレイ 7をトレイ搬送ライン 3へと供給する。トレイ搬送ライン 3ではローラ（図示せず）が駆動することにより、供給されたトレイ 7を薬品払出装置 4へと搬送する。トレイ 7が処方データの薬品を払出可能な薬品払出装置 4まで移動してくれば、ストツバ（図示せず）によってー且停止させ、該当する薬品を払い出す (ステップ S3)。 1箇所の薬品払出装置 4で全薬品が払い出しできなければ、他の薬品払出装置 4でもトレィ 7を停止させて薬品を払い出す。

[0048] 薬品の払出が完了すれば、カード書換装置 5で、トレイ 7に取り付けた識別カード 1 2に、患者名等の患者データ、処方した薬品名称等の薬品データ、病棟名等の搬送先データ等を記載する (ステップ S4)。既に記載されたものがあれば、これを書き換える。識別カード 12への印刷が完了すれば、トレイ 7に収容された薬品が定時処方である力否かを判断する (ステップ S5— 1)。定時処方であれば次のステップに移行し、定時処方でない、すなわち臨時処方であると判断すれば、トレイ 7を積上リフタ一 6にて取出可能に積み上げておく（ステップ S5— 2)。これにより、例えば、容態が急変した患者に対する緊急処方の場合であってもカート 8に収納することなぐ積上リフタ一 6に待機させておくことができるので、迅速に対処することが可能となる。

[0049] トレイ排出装置 2では、トレイ供給部 14の第 2光通信部 27と、第 2カート搬送装置 9b の第 3光通信部 61とで交信し、第 2カート搬送装置 9bの探知センサ 60での検出結果に基づいて、トレイ供給部 14にカート 8が位置していないか否かを判断する (ステツプ S6)。トレイ供給部 14にカート 8が位置していなければ、カート待機部 13の第 1光通信部 16と、第 1カート搬送装置 9aの第 3光通信部 61で交信し、第 1カート搬送装置 9aの探知センサ 60での検出結果に基づ、て、第 1カート搬送装置 9aを最もトレィ排出装置 2に近い空のカート 8へと移動させる (ステップ S 7)。トレイ供給部 14にカート 8が位置していれば、後述するステップ S 18に移行する。

[0050] この場合、第 1カート搬送装置 9aの移動方向側に位置する探知センサ 60により、ある距離までカート 8に近づいたことが検出されるまでは、第 1カート搬送装置 9aを高速で移動させ、ある距離まで近づいたことが検出されれば速度を低下させる。詳しくは、カート 8までの距離が第 1設定寸法に到達するまでは高速 (一定速度)で移動させ、第 1寸法に到達すれば、第 1カート搬送装置 9aの移動速度を 1Z4に減速する。そして、カート 8までの距離が第 1寸法よりも近い第 2設定寸法に到達すれば、さらに移動速度を高速時の移動速度に対して 1 Z6に減速する。

[0051] 位置ズレ検出センサ 59が反射板 47を検出することなぐ所定時間経過すれば (ステツプ S8 :NO)、カート 8の位置がカート供給ライン 48に対して直交する方向に位置ずれしていると判断し、エラーを報知する (ステップ S12)。

[0052] 位置ズレ検出センサ 59が反射板 47を検出すれば (ステップ S8 : YES)、第 1カート搬送装置 9aを停止させ (ステップ S9)、カート検出センサ 58での検出信号に基づいて、把持部材 55による把持動作が可能力否かを判断する (ステップ S10)。この判断は、第 1カート搬送装置 9aの両側に位置する各カート検出センサ 58で、それぞれ少なくとも 2箇所の光センサが下連結部 41を検出しているか否かにより行う。

[0053] 把持動作が可能であると判断すれば (ステップ SIO : YES)、モータ（図示せず)を駆動して把持アーム 64a, 64bを回動させ、下連結部 41を把持する (ステップ Sl l)。このとき、下連結部 41は、各把持アーム 64a, 64bの側板部 55cによって両側面を押圧されながらガイドされるので、カート供給ライン 48に直交する方向に対して下連結部 41が多少傾斜するように配置されて、たとしても修正される。

[0054] また、把持動作が不可能すなわちカート供給ライン 48に直交する方向に対して下連結部 41の傾斜角度が大きぐ把持アーム 64a, 64bによって把持できないと判断すれば (ステップ S 10 : NO)、エラーを報知する（ステップ S 12)。

[0055] 把持アーム 64a, 64bによって下連結部 41を保持すれば、第 1カート搬送装置 9a をトレイ排出装置 2のカート待機部 13へと移動させる (ステップ S 13)。カート待機部 1 3への移動時でも、探知センサ 60での検出信号に基づいて、ある距離に接近するまでは高速で移動させ、ある距離まで接近すれば、ー且停止させるか、あるいは、速度を低下させる。詳しくは、カート待機部 13までの距離が第 1設定寸法に到達するまでは、高速で移動し、第 1設定寸法力も第 2設定寸法に到達するまでは、 1Z6に減速し、第 2設定寸法に到達することにより停止させる。このとき、カート移送部材 15のプッシヤー 34をカート待機部 13の端部に移動させておく。また、ガイド部材 17のガイド片 20を上昇させておき、カート待機部 13にカート 8が移動できるように準備する。伹し、プッシヤー 34の移動及びガイド片 20の上昇は、カート待機部 13に先行するカート 8が位置していないことが条件となる。これにより、カート 8同士が衝突するといつた不具合が防止される。

[0056] 探知センサ 60での検出信号に基づいて、さらに第 1カート搬送装置 9aを駆動して空のカート 8をカート待機部 13に移動させる。このとき、駆動用モータ 52への印加電圧のパルス数を制御して探知センサ 60での検出信号に基づいて算出した距離となるように移動量を調整する。

[0057] 空のカート 8がカート待機部 13に位置決めされれば、ガイド部材 17のガイド片 20を降下させ、カート 8を移送する際に位置ずれしないようにする。また、把持部材 55による把持状態を解除し、空のカート 8から第 1カート搬送装置 9aを退避させる。そして、第 2光通信部 27と第 3光通信部 61との交信により得た探知センサ 60での検出結果に基づいて、トレイ供給部 14にカート 8が位置している力否かを判断する。トレイ供給部 14にカート 8が位置していなければ、カート移送部材 15のプッシヤー 34を移動させてカート待機部 13からトレィ供給部 14へと空のカート 8を移動させる (ステップ S 14 ) oこのとき、空のカート 8はガイド部材 17 (ガイド片 20及びガイドローラ 30)と、ガイドカバー 31とによって側方への移動を阻止されながら移動する。

[0058] カート 8がトレイ供給部 14に移動すれば、電磁石部 28を励磁することにより、カート 8を吸引して位置決めする (ステップ S15)。そして、トレイ移送装置 21を駆動制御することにより、薬品収容済みのトレイ 7を、順次、収納区域 46に収納する (ステップ S1 6)。カート 8は電磁石部 28によって位置決めされ、ガイドローラ 30によってガイドされて、るため、トレイ 7の収納作業で位置ずれすることはな、。

[0059] ところで、トレイ 7を収納する収納区域 46の位置は、例えば、図 13 (a)乃至図 13 (c )に示すように設定することができる。

[0060] 図 13 (a)は、トレイ 7を、サーバ 78で受け付けた処方データの受付番号順に 1番から 12番まで収納する例を示す。図 13 (b)は、病棟毎に収納する段を異ならせた例を示す。 A病棟では、八ー1から八ー5までを1、 2段目、 B病棟では、ー1及びー2を 3段目、 C病棟では、 C— 1から C— 3までを 4段目に収納して、る。図 13 (c)は、病棟毎に収納する例を異ならせた例を示す。この場合、病棟毎にトレィ 7の色を異ならせれば、作業者が判別容易となる点で好ましい。また、図 8に示すカート 8であれば、ガイド溝 45がトレイ 7の収納スペースに対して半分のピッチで設けてあるので、 2点鎖線で示すように、トレイ 7を半ピッチずらせて収納し、病棟毎の識別に利用することも可能である。なお、ガイド溝 45は、設ける数を増やせば、トレイ 7の収納スペースに対して 1Z3ピッチ等、種々の設定とすることが可能である。

[0061] カート 8へのトレィ 7の収納作業が完了すれば (ステップ S17 : YES)、第 2カート搬送装置 9bを駆動し (ステップ S18)、トレイ供給部 14に位置決めされたカート 8の下連結部 41を、把持部材 55の把持アーム 64によって把持する (ステップ S19)。そして、電磁石部 28を消磁してカート 8の吸引状態を解除した後、ガイドローラ 30を上昇させ、カート排出ライン 49への移動を許容する。そこで、第 2カート搬送装置 9bを駆動し、カート排出ライン 49の所定位置に移動させる (ステップ S20)。

[0062] 以下同様にして、カート供給ライン 48の空のカート 8をカート搬送装置 9によってトレィ排出装置 2に搬送し、トレイ 7を収納した後、カート排出ライン 49へと移動させる。力ート排出ライン 49では、カート 8を等間隔で並べておいてもよいが、カート 8の搬送先等の違いに応じて、間隔を異ならせて並べておくように設定することも可能である。例えば、 A病棟に運ぶカート 8が 3台あれば、これらを等間隔で並べておき、続く B病棟に運ぶカート 8が 2台であれば、これらを等間隔で並べると共に、 A病棟に運ぶカート 8群とは間隔を大きくとるようにすることができる。この場合、カート 8を各病棟に搬送する際に判別しやすくなり便利である。

[0063] その後、制御装置 10に入力された処方データの全てについて、トレイ 7への薬品の払い出し、及び、薬品を払い出した全てのトレイ 7のカート 8への収納が完了すれば（ステップ S21 : YES)、前記処理を終了する。完了していなければ (ステップ S21 : NO )、ステップ SIに戻って前記処理を繰り返す。

[0064] なお、前記処理は、夜間等に、自動的にトレイ 7に薬品を収容し、そのトレィ 7をカート 8に収納しておく場合に有効である。

[0065] また、前記実施形態では、カート搬送装置 9に探知センサ 55等を設けたが、さらに振動センサを設けるのが好ましい。そして、振動センサにより探知センサ 55では障害物を検出できない場合であっても、カート搬送装置 9がその障害物に衝突した際に発生する振動に基づいて、エラー報知し、カート搬送装置 9の駆動を停止させる。これにより、より一層確実にカート搬送装置 9の移動に伴う不具合の発生を防止することが可能となる。

Claims

請求の範囲

[1] 複数の収納区域を備え、各収納区域には薬品を収容されたトレイが収納される力ートを搬送するためのカート搬送装置であって、

回転駆動可能な車輪を備え、前記下連結部の下方に移動可能な架台に、前記力一トの下連結部を把持可能な把持部材を設けたことを特徴とするカート搬送装置。

[2] 前記把持部材は、下連結部を一方の側面を除く 3面でガイドする、上板部、下板部、及び側板部を有する一対の把持アームを、少なくとも 1組備え、両把持アームは同期して回動し、側面部が下連結部の両側面からそれぞれガイド可能な構成としたことを特徴とする請求項 1に記載のカート搬送装置。

[3] 前記カートの下連結部を検出可能なカート検出部と、

前記カート検出部での検出信号に基づいて前記把持部材を駆動して下連結部を把持させる制御部とを備えたことを特徴とする請求項 1又は 2に記載のカート搬送装置。

[4] 前記把持部材は、前記架台の両側にそれぞれ配置される 2組の把持アームで構成し、

前記制御部は、前記カート検出部の各センサ群での検出信号に基づいてカートが適切な位置にある力否かを判断し、適切な位置にない場合、前記把持部材の駆動を中止することを特徴とする請求項 3に記載のカート搬送装置。

[5] 前記架台が移動する際、障害物を検出する探知部を備え、

前記制御部は、前記探知部での検出信号に基づいて、架台がカートに接近する際、予め設定した距離まで移動すれば、移動速度を抑制することを特徴とする請求項 3 又は 4に記載のカート搬送装置。

[6] 前記カートの搬送先の状況を受信可能な通信部を備え、

前記制御部は、通信部で受信した搬送先の状況に応じてカートを搬送するか否かを判断することを特徴とする請求項 3乃至 5のいずれか 1項に記載のカート搬送装置