WO2005075869A1

WO2005075869A1 - 部品固定具および釘打機

Info

Publication number: WO2005075869A1
Application number: PCT/JP2005/001590
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Tanaka; Yasushi Yokochi; Satoshi Osuga; Hiroshi Shiokawa
Original assignee: Max Co., Ltd.
Priority date: 2004-02-06
Filing date: 2005-02-03
Publication date: 2005-08-18
Also published as: KR100806010B1; US8308038B2; TW200533854A; JP2005249182A; JP4214967B2; AU2005210907A1; CA2555776A1; DE602005023281D1; KR20060127124A; CN100432512C; CN1918418A; EP1726858A4; TWI273197B; CA2555776C; US20120228438A1; EP1726858A1; US20090065655A1; EP1726858B1

Abstract

部品固定具は、釘打機のコンタクトアームに設けられた短円筒部に仮保持され、釘打機によって建物躯体等に釘止めされる。部品固定具は、中央に釘を挿通させるための貫通孔を有する台板部と、短円筒部に係合する係合部を備える。部品固定具を釘打機の射出部の軸方向に押し込むことにより、部品固定具が短円筒部に仮保持される。部品固定具を短円筒部に押し込んで係合させるための荷重は、コンタクトアームを押し込んで射出部に沿ってスライドさせるための荷重よりも小さい。

Description

明細書

部品固定具および釘打機

技術分野

[0001] 本発明は、配管用クリップなどの部品固定具であって、釘打機により建物の躯体壁面等に固定される部品固定具、および、部品固定具を釘打ち固定するための釘打機、に関する。

背景技術

[0002] US4, 291, 855は、複数のパイプ固定用の部品固定具を開示する。構造物や建物の躯体壁面等に配管するときには、あら力じめ躯体壁面に部品固定具が釘止めされ、これらの部品固定具に係合されてパイプが固定される。そして、このような部品固定具の釘止め作業において、作業者が釘打機を用いて部品固定具を躯体壁面等に固定するときに、作業者は片手で部品固定具を持って壁面に部品固定具を安定に保持し、他方の手で釘打機の先端をクリップの中心位置に当てて釘を打ち込む。

[0003] この場合、両手を使わなければ部品固定具を固定できないので、作業者は片手で別の自由な動作をすることができず、非常に不便である。

[0004] そこで、 US6, 371, 350は、上記不具合を改善する手段を開示する。 US6, 3 71, 350の部品固定具は、釘打機の筒状射出部の先端と係合して軽く固定する仮保持機構を有し、部品固定具が仮保持された状態で釘が打ち込まれて部品固定具が躯体壁面等に固定される。この場合、片手の行動が自由になり、作業が容易になる。

[0005] しかしながら、 US6, 371, 350の構成において、部品固定具を仮保持するためには、部品固定具を釘打機の射出部の先端に対して横からスライドさせなければならない。このため、仮保持のための作業自体が面倒であることが問題点であった。発明の開示

[0006] 本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、釘打機の射出部の軸方向に部品固定具を移動させることにより、簡単かつ安全に部品固定具を釘打機に仮保持することができる、部品固定具及び釘打機を提供する。 [0007] 本発明の実施例の部品固定具は、釘打機によって固定される固定具であって、中央に釘を揷通させるための貫通孔を有する台板部と、その両側から起立した起立片部と、両側の起立片部の内側に形成された釘打機の先端に係合すべき係合部を備える。

[0008] なお、前記係合部は弾性変形可能なリップ形状でも、前記台板部に対して垂直に突出する棒状体であっても、前記両側の起立片部の内側に、前記台板部に対して垂直に突出する、相互に向かい合う側に突部を有するものであっても、あるいは、リツプ形状に形成され、かつその内縁部は非円形状に形成されたものであってもよい。

[0009] また、前記両側の起立片部の内壁面には傾斜した案内面が形成されているのが好ましい。

[0010] さらに、本発明の実施例の部品固定具は、釘打機によって固定される固定具であって、釘を揷通させるための貫通孔を有する台板部と、台板部の周囲に形成され、釘打機の先端に対し、釘の打ち出し方向と反対側に移動したときに係合可能な係合部と、を具備する。

[0011] 更に、本発明の実施例の釘打機においては、部品固定具が釘打機の射出部の先端に配置されたコンタクトアームの短円筒部に仮保持され、上記釘打機の釘打ち込み作動により、建物躯体等の取付部の表面に釘止めされ、上記部品固定具には、釘を揷通させるための貫通孔を有する台板部を備えるとともに、部品固定具を上記射出部の軸方向に移動させ押し込むことにより上記短円筒部に係合する係合部を形成するとともに、上記係合部が上記短円筒部に押し込んで係合させるための荷重が、上記短円筒部を上記射出部の基部側に押し込むのに必要な荷重よりも小さい。

[0012] なお、前記短円筒部の外周には環状突部を形成するとともに、前記係合部は、上記環状突部に弾発的に係合可能なリップ形状とするのが好ましい。

[0013] また、前記短円筒部の周面の互いに反対側には、前記射出部の軸方向に平行な溝部を形成するとともに、前記係合部を、上記台板部の両側から垂直に突出して上記溝部に対して嵌合可能な棒状とする構成であってもよい。

[0014] さらに、前記短円筒部の周面には環状溝部を形成するとともに、前記係合部は、上記台板部の両側力垂直に突出し、上記環状溝部に対して弹発的に係合するように形成してもよい。

[0015] さらに、前記短円筒部の周面を非円形状の外形とし、前記係合部は、前記部品固定具を前記射出部の軸方向に移動させ押し込むことにより、前記短円筒部が前記台板部まで移動するのを許容し、上記短円筒部を回したときに短円筒部に係合する形状としてもよい。

図面の簡単な説明

[0016] [図 1]本発明に係る部品固定具の斜視図

[図 2]本発明に係る釘打機の要部の斜視図

[図 3]部品固定具の仮保持状態の斜視図

圆 4]部品固定具の仮保持状態の縦断面図

[図 5]部品固定具を取付部に押し付けた状態の斜視図

[図 6]部品固定具を釘止めした状態の斜視図

[図 7]部品固定具の他の例の斜視図

[図 8]部品固定具の仮保持状態の斜視図

[図 9]部品固定具の別の例の斜視図

[図 10]部品固定具の仮保持状態の斜視図

[図 11]部品固定具のさらに別の例の斜視図

[図 12]部品固定具の仮保持直前の状態の斜視図

[図 13(a)]部品固定具の押し込み状態の縦断面図

[図 13(b)]部品固定具の押し込み状態の平面の説明図

[図 14(a)]部品固定具の回し状態の縦断面図

[図 14(b)]部品固定具の回し状態の平面の説明図

[図 15]部品固定具の仮保持状態の斜視図

[図 16]部品固定具のさらに他の例の斜視図

[図 17]部品固定具のさらに別の例の斜視図

[図 18]上記部品固定具の仮保持状態の縦断面図

[図 19]図 18の P部の拡大図

[図 20]部品固定具のさらに別の例の斜視図 [図 21]部品固定具のさらに別の例の斜視図

[図 22]部品固定具のさらに別の例の斜視図

符号の説明

[0017] なお、図中の符号、具 A、 A'、 B、 B'、 C、 C、 D、 Eおよび Fは部品固定具、 1 は貫通孔、 2は台板部、 3は起立片部、 5a、 5b、 5c、 5d、 5e、および、 5fは係合部、 9は射出部、 11はコンタクトアーム、および、 12は短円筒部、を示す。

発明を実施するための最良の形態

[0018] 以下、図面に基づいて、本発明の各実施例を説明する。

実施例 1

[0019] 図 1は、本発明の実施例 1の部品固定具 Aを示す。部品固定具 Aは、例えば配線固定用のクリップなどのような、部品を固定するための固定用具を構成するもので、構造物や建物の床面や壁面などの取付部の表面に、釘打機によって釘止めされる

[0020] 部品固定具 Aは通常は合成樹脂によって構成され、中央に釘を揷通させるための貫通孔 1を有する台板部 2と、その両側から起立した起立片部 3とを備える。両側の起立片部 3の内壁面には傾斜した案内面 4が形成され、これらの案内面 4の基部内側には釘打機の先端に係合すべき係合部 5aが形成される。上記係合部 5aは弹性変形可能なリップ形状に形成され、その内縁部 6は円弧上に形成される。

[0021] 起立片部 3の先端には上記クリップのような機能部が一体または一体的に設けられることが予定されている。

[0022] 上記部品固定具 Aを建物躯体等の取付部の表面に釘止めする前に、部品固定具 Aを釘打機に仮止めする。

[0023] 図 2において符号 8は釘打機のボディの底部で、ボディの先端には射出部 9が形成される。射出部 9の内部にはドライバ 10が摺動可能に設けられ、ドライバ 10はボディ内部の打撃機構によって駆動される。射出部 9の側部には安全装置としてコンタタトアーム 11が射出部 9に沿って移動可能 (スライド可能）に配置されている。コンタクトアーム 11の先端には短円筒部 12 (コンタクトトップ）が形成される。この短円筒部 12 はコンタクトアーム 11がスライドするときに、同時に射出部 9の軸方向にスライド可能に配置される。コンタクトアーム 11先端の短円筒部 12は、通常は射出部 9の先端よりも先方に突出する。釘打ち込みのために、上記短円筒部 12が上記建物躯体等の取付部 14の表面に押し付けられたときに、コンタクトアーム 11が押し込まれて射出部 9 と相対的に移動し、これによつて安全装置が解除される。安全装置が解除されることによって、上記ドライバ 10の釘の打ち込み作動が可能となる。

[0024] 上記短円筒部 12には部品固定具 Aが仮保持される。次に、部品固定具 Aの仮保持機構について説明する。

[0025] 上記短円筒部 12の先端部の外周には環状突部 13が形成されている。環状突部 13の先端は先細となるように形成されている。これに対し、部品固定具の係合部 5 aは上記環状突部 13に弹発的に係合可能に形成されている。すなわち、上記部品固定具 Aを短円筒部 12に近づけ、さらに短円筒部 12を案内面 4に沿って移動させる。そして、図 3及び図 4に示されるように、上記係合部 5を射出部 9の軸方向に移動させ、上記短円筒部 12に押し込んで係合させる。

[0026] このように上記係合部 5を上記短円筒部 12に押し込んで係合させるためには一定の荷重が必要となる。この荷重は同時に短円筒部 12を押し込むように作用する。しかしながら、上記係合部 5を上記短円筒部 12に押し込むための荷重は、上記短円筒部 12を上記射出部 9の基部側に押し込むのに必要な荷重よりも小さくなるように設定されている。すなわち、部品固定具 Aを短円筒部 12に押し込んで係合させるための荷重は、コンタクトアーム 11を押し込んで射出部 9に沿ってスライドさせるための荷重よりも小さい。

[0027] したがって、部品固定具 Aを短円筒部 12に係合させるとき、短円筒部 12が押し込まれることはないから、安全装置が解除されることはない。しかも、部品固定具 Aを射出部 9の軸方向に移動させるとともに、小さな荷重で装着することができる。よって、部品固定具 Aを簡単かつ安全に釘打機に仮保持させることができる。

[0028] 部品固定具 Aを建物躯体等の取付部 14に固定するときは、図 5及び図 6に示されるように、仮保持された部品固定金具 Aを上記取付部 14の所定位置に当てた後、射出部 9を押し付けてコンタクトアーム 11を射出部 9と反対側に移動させて安全装置を解除し、さらに打ち込み作動させる。打ち出された釘は射出部 9の内部を通り、部品固定具 Aの貫通孔 1を貫通して建物躯体等の取付部 14に打ちこまれ、部品固定具 Aを釘止めする。

[0029] なお、部品固定具 Aの両側起立片部 3の内壁面には必ずしも傾斜した案内面 4 が形成されている必要はない。後の例（実施例 2— 6)についても同様である。

[0030] なお、上述の通り、図 1の部品固定具 Aは、台板部 2上に一対の起立片部 3を具備するが、図 20に記載の部品固定具 A'のように、台板部 2上に 3つ以上の起立片部 3を設けることもできる。起立片部 3の個数以外は、部品固定具 A'の構成は、部品固定具 Aと同様であり、各起立片部 3は係合部 5a、案内面 4、などを有する。

実施例 2

[0031] 図 7は、本発明の実施例 2の部品固定具を示す。部品固定具 Bは、台板部 2と起立片部 3とを備え、両側の起立片部 3の内側には、上記台板部 2に対して垂直に突出する棒状の係合部 5bが形成されている。係合部 5bの先端は丸く形成されている。

[0032] これに対し、図 8に示されるように、釘打機の短円筒部 12の周面の互いに反対側には、射出部 9の軸方向に平行な溝部 15が形成されている。すなわち、短円筒部 12の外周には、射出部の軸方向に平行な一対の溝部 15, 15が形成され、一方の溝部 15は、他方の溝部 15から短円筒部 12の外周面に沿って略 180度離れた位置に配置される。この溝部 15は部品固定具 Bの係合部 5bに対応するように形成されている。

[0033] 上記部品固定具 Bを釘打機の短円筒部 12に装着するときは、部品固定具 Bを短円筒部 12に近づけ、部品固定具の係合部 5bを射出部 9の軸方向に移動させ、短円筒部 12の溝部 15にややきつく嵌合するように押し込んで係合させる。

[0034] この場合も、上記係合部 5を上記短円筒部 12に押し込んで係合させるための荷重を、上記短円筒部 12を上記射出部 9の基部側に押し込むのに必要な荷重よりも小さくなるように設定されている。すなわち、部品固定具 Bを短円筒部 12に押し込んで係合させるための荷重は、コンタクトアーム 11を押し込んで前記射出部 9に沿ってスライドさせるための荷重よりも/ J、さ、。

[0035] したがって、部品固定具 Bを短円筒部 12に係合させるとき、短円筒部 12が押し込まれることはないから、安全装置が解除されることはない。しかも、部品固定具 Bを射出部 9の軸方向に移動させるとともに、小さな荷重で装着することができる。よって、部品固定具 Bを簡単かつ安全に釘打機に仮保持させることができる。

[0036] なお、図 7, 8に記載の部品固定具 Bは、台板部 2上に一対の起立片部 3および一対の係合部 5bを具備するが、図 21に記載の部品固定具 B'のように、台板部 2上に 3以上の起立片部 3および係合部 5bを設けてもよ、。起立片部 3および係合部 5b の個数以外では、部品固定具 B'の構成は、部品固定具 Bと同様である。

実施例 3

[0037] 図 9は、本発明の実施例 3の部品固定具 Cを示す。部品固定具 Cは台板部 2と起立片部 3とを備え、両側の起立片部 3の内側には、台板部 2に対して垂直に突出する係合部 5cが形成されている。各係合部 5cの、相互に向かい合う側には突部 16 が形成されている。すなわち、各突部 16は、貫通穴の方向へ突出して、各係合部 5c 上に形成される。

[0038] これに対し、図 10に示されるように、釘打機の短円筒部 12の周面には環状溝部 17が形成されている。この環状溝部 17は部品固定具の係合部 5cに対応するように形成されている。

[0039] 上記部品固定具 Cを釘打機の短円筒部 12に装着するときは、部品固定具 Cを短円筒部 12に近づけ、部品固定具 Cの係合部 5cを短円筒部 12の外側から、係合部 5cの突部 16が環状溝部 17に弹発的に係合するまで押し込む。

[0040] この場合も、上記係合部 5cを上記短円筒部 12に押し込んで係合させるための荷重を、上記短円筒部 12を上記射出部 9の基部側に押し込むのに必要な荷重よりも小さくなるように設定されている。すなわち、部品固定具 Cを短円筒部 12に押し込んで係合させるための荷重は、コンタクトアーム 11を押し込んで前記射出部 9に沿ってスライドさせるための荷重よりも小さ、。

[0041] したがって、部品固定具 Cを短円筒部 12に係合させるとき、短円筒部 12が押し込まれることはないから、安全装置が解除されることはない。しかも、部品固定具 Cを射出部 9の軸方向に移動させるとともに、小さな荷重で装着することができる。よって、部品固定具 Cを簡単かつ安全に釘打機に仮保持させることができる。 [0042] なお、図 9, 10に記載の部品固定具 Cは、台板部 2上に一対の起立片部 3および一対の係合部 5cを具備するが、図 22に記載の部品固定具 C'のように、台板部 2 上に 3以上の起立片部 3および係合部 5cを設けてもよい。起立片部 3および係合部 5 cの個数以外では、部品固定具 C'の構成は、部品固定具 Cと同様であり、各突部 16 は、貫通穴 1の方向へ突出して、各係合部 5c上に形成される。

実施例 4

[0043] 図 11は、本発明の実施例 4の部品固定部 Dを示す。部品固定具 Dは、台板部 2 と起立片部 3とを備え、両側の起立片部 3の内面には傾斜した案内面 4が形成されている。そして、両側の案内面 4の基部内側には係合部 5dが形成されている。係合部 5 dはリップ形状で、その内縁部 18は凹状に切欠き形成されている。

[0044] これに対し、図 12に示されるように、釘打機の短円筒部 12の先端周面には環状突部 19を一定の間隔で周囲の 4個所 20を切り落した形状の外形を備えている。すなわち、短円筒部 12は、非円形状の外周を有する。上記突部 19の切り落し部 20 とその両側の円弧部 21とは、上記係合部 5dよりも小さくなるように形成されている。

[0045] 上記部品固定具 Dを釘打機の短円筒部 12に装着するときは、部品固定具 Dを短円筒部 12の先端の切り落し部 20とその両側の円弧部 21とに合わせて射出部 9の軸方向に押しこむと、短円筒部 12の先端が台板部 2まで移動するのが許容されるので、図 13 (a)および図 13 (b)に示されるように、上記突部 19は係合部 5の裏側にまで移動する。さらに部品固定具 Dを 45° 回して、図 14 (a)および図 14 (b)及び図 15 に示されるように、突部 19が係合部 5dの中央の裏側に回りこんで係合される。すなわち、短円筒部 12の先端と台板部 2とが接触するまで部品固定具 Dを射出部 9の軸方向に移動させた後に、短円筒部 12と部品固定具 Dとが相対回転することによって、部品固定具 Dが短円筒部 12に係合する。

[0046] この場合も、上記係合部 5dを上記短円筒部 12に押し込んで係合させるための荷重はほとんどゼロに等しいから、上記短円筒部 12を上記射出部 9の基部側に押し込むのに必要な荷重よりも小さいことは明らかである。

[0047] したがって、部品固定具 Dを短円筒部 12に係合させるとき、短円筒部 12が押し込まれることはないから、安全装置が解除されることはない。しかも、部品固定具 Dを射出部 9の軸方向に移動させるとともに、小さな荷重で装着することができる。よって、部品固定具 Dを簡単かつ安全に釘打機に仮保持させることができる。

[0048] なお、部品固定具 Dの係合部 5dの内縁部は必ずしも上述のように、円と多角形とを結合した形状である必要はない。非円形であればよぐ例えば、多角形であっても、楕円形であってもよい。また、起立片部 3を台板部 2上に 3個以上設けてもよい。実施例 5

[0049] 図 16は、本発明の実施例 5の部品固定具 Eを示す。部品固定具 Eは、釘を揷通させるための貫通孔 1を有する台板部 2を備える。台板部 2は円板形に形成され、その周囲の相対する側にはリップ状の係合部 5eが形成されている。係合部 5eは、釘打機の先端に対し、釘の打ち出し方向と反対側に移動したときに係合可能に形成されている。

[0050] このように、係合部を台板部 2に直接に形成する構成でもよい。

[0051] 上記部品固定具 Eを釘打機の先端に仮保持させる場合、実施例 1に示されたものと同じ要領で、部品固定具 Eを釘打機の射出部の軸方向に移動させ、射出部の先端に係合させればよい。

[0052] この場合も、上述の実施例と同じ作用効果を得ることができる。なお、図 16では

、係合部 5eが 2個設けられている力台板部 2上に 3以上の係合部 5eを設けてもよい実施例 6

[0053] 図 17は、本発明の実施例 6の部品固定具を示す。部品固定具 Fは、合成樹脂からなり、台板部 2と起立片部 3とを備え、両側の起立片部 3の内面には傾斜した案内面 4が形成されている。そして、両側の案内面 4の基部内側には係合部 5fが形成されている。係合部 5fはリップ形状で、その内縁部 18は円弧状に切欠き形成されている。また、内縁部 18には断面三角形状のリブ 23が形成されている（図 17、図 19参照)。さらに、上記台板部 2の上記内縁部 18の下方に対応する位置には、開口部 24 が貫通形成されている。

[0054] これに対し、図 18に示されるように、釘打機の短円筒部 12はストレートの円筒状に形成されている。また、短円筒部 12の先端外周面は面取りされ、案内部 25が形成されている。そして、短円筒部 12の外径は上記係合部 5fの内縁部 18の径と略同じ力わずかに大きくなるように形成されている。

[0055] 上記部品固定具 Fを釘打機の短円筒部 12に装着するときは、部品固定具 Fを短円筒部 12の先端を部品固定具 Fの係合部 5fの内縁部 18に合わせて射出部 9の軸方向に押し込めばよい。短円筒部 12は、その先端案内部 25から係合部 5fの内縁部 18内に押し込まれる。このとき開口部 24も変形するので、押し込み力は小さくてもよい。そして、内縁部 18のリブ 23が図 19のように短円筒部 12の外面に食い込み状に圧接されるので、部品固定具 Fは脱落することなく短円筒部 12に仮保持される。

[0056] この場合も、上記係合部 5fを上記短円筒部 12に押し込んで係合させるための荷重は、上記短円筒部 12を上記射出部 9の基部側に押し込むのに必要な荷重よりも小さい。すなわち、部品固定具 Fを短円筒部 12に押し込んで係合させるための荷重は、コンタクトアーム 11を押し込んで射出部 9に沿ってスライドさせるための荷重よりも小さい。

[0057] したがって、部品固定具 Fを短円筒部 12に係合させるとき、短円筒部 12が押し込まれることはないから、安全装置が解除されることはない。しかも、部品固定具 Fを射出部 9の軸方向に移動させるとともに、小さな荷重で装着することができる。よって、部品固定具 Fを簡単かつ安全に釘打機に仮保持させることができる。なお、図 17 および図 18においては、台板部 2上に、起立片部 3、係合部 5fおよび開口部 24がそれぞれ 2個づっ設けられているが、台板部 2上にそれぞれ 3個以上の起立片部 3、係合部 5fおよび開口部 24を設けてもょ、。

[0058] なお、以上に詳述した部品固定具 A、 A，、 B、 B'、 C、 C、 D、 Eおよび Fを、 U S4, 291, 855に開示されている如き、建物の躯体壁面に固定される各種のクリップ部材に設けることにより、これらのクリップ部材を釘打機の先端に仮保持させることができる。その際、部品固定具 A、 A'、 B、 B'、 C、 C、 D、 Eおよび Fは、クリップ部材と一体形成される構成としてもよぐ部品固定具具 A、 A'、 B、 B'、 C、 C、 D、 Eおよび Fがクリップ部材に組みつけられる構成としてもよい。

[0059] 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。

[0060] 本出願は、 2004年 2月 6日出願の日本特許出願 (特願 2004— 031025)、および、 2004年 8月 10日出願の日本特許出願 (特願 2004— 233793)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性

[0061] 本発明の部品固定具によれば、台板部から起立する起立片部の基部側に形成された係合部を釘打機の射出部の先端に、射出部の軸方向に移動させて係合させることができるという利点がある。

[0062] また、本発明の釘打機によれば、部品固定具の係合部が釘打機の射出部の短円筒部に押し込んで係合させるための荷重を、上記短円筒部を上記射出部の基部側に押し込むのに必要な荷重よりも小さくしたので、簡単かつ安全に仮保持することができるという利点がある。

[0063] 部品固定具の係合部を釘打機のコンタクトアームの短円筒部に押し込んで係合させるための荷重を、上記短円筒部をコンタクトアームとともに上記射出部の基部側に押し込むのに必要な荷重よりも小さくした構成を採用することにより、部品工具の装着容易性を安全性を損なうことなく実現した。

Claims

請求の範囲

[1] 台板部と、

前記台板部の中央に設けられ、釘を揷通させるための貫通孔と、前記台板部から起立した起立片部と、

釘打機の先端に係合可能な係合部と、

を具備する、

釘打機によって固定される、部品固定具。

[2] 前記係合部は、前記起立片部に弾性変形可能なリップ形状に形成されている、請求項 1の部品固定具。

[3] 前記係合部は、前記台板部から垂直に突出する棒状体である、請求項 1の部品固定具。

[4] 前記係合部は、前記台板部から垂直に突出して形成され、前記貫通穴の方向へ突出する突部を有する、請求項 1の部品固定具。

[5] 前記係合部はリップ形状に形成され、かつその内縁部は非円形状に形成された、請求項 1の部品固定具。

[6] 更に、前記起立片部の内壁面に傾斜して形成された案内面、を具備する、請求項 1の部品固定具。

[7] 台板部と、

前記台板部の中央に設けられ、釘を揷通させるための貫通孔と、釘打機の先端に対して釘の打ち出し方向と反対側に押し込むことによって、釘打機の先端と係合可能な、係合部と、

を具備する、

釘打機によって固定される、部品固定具。

[8] 射出部と、

前記射出部に沿ってスライド可能に配置されたコンタクトアームと、前記コンタクトアームの前端に設けられ、釘打機によって釘止めされる部品固定具を仮保持するための短円筒部と、

を具備し、前記部品固定具は、台板部と、台板部に形成された釘を揷通させるための貫通孔と、部品固定具を前記射出部の軸方向に押し込むことにより前記短円筒部に係合する係合部と、を備え、

前記部品固定具を前記短円筒部に押し込んで係合させるための荷重は、前記コンタクトアームを押し込んで前記射出部に沿ってスライドさせるための荷重よりも小さい、

釘打機。

[9] 更に、前記短円筒部の外周に形成された環状突部、を具備し、

前記係合部は、前記環状突部に弾発的に係合可能なリップ形状に形成された、請求項 8の釘打機。

[10] 更に、前記短円筒部の外周に設けられ、前記射出部の軸方向に平行な溝部、を具備し、

前記係合部は、前記台板部から垂直に突出した棒状に形成され、上記溝部と嵌合可能である、

請求項 8の釘打機。

[11] 更に、前記短円筒部の外周に形成された環状溝部、を具備し、

前記係合部は、上記台板部の両側力垂直に突出し、上記環状溝部に対して弾発的に係合する、

請求項 8の釘打機。

[12] 前記短円筒部は、非円形状の外周を有し、

前記短円筒部の先端と前記台板部とが接触するまで前記部品固定具を前記射出部の軸方向に移動させた後に、前記短円筒部と前記部品固定具とが相対回転することによって、前記部品固定具が前記短円筒部に係合する、

請求項 8の釘打機。