WO2005002099A1 - 送信機 - Google Patents

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WO2005002099A1 PCT/JP2004/007868 JP2004007868W WO2005002099A1 WO 2005002099 A1 WO2005002099 A1 WO 2005002099A1 JP 2004007868 W JP2004007868 W JP 2004007868W WO 2005002099 A1 WO2005002099 A1 WO 2005002099A1
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Norio Hasegawa
Tetsuhiko Miyatani
Takashi Okada
Yoshihiko Akaiwa
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Hitachi Kokusai Electric Inc.
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Abstract

送信対象となる信号を送信する送信機で、送信対象となる信号のピークのレベルを抑圧することを効果的に行う。ピークファクタ生成手段31~35が送信対象となる信号のピークを判定するために送信対象信号レベル閾値と送信対象となる信号のピークのレベルとの比に応じたピークファクタを生成し、ピーク抑圧係数生成手段36、37がピークファクタ生成手段により生成されるピークファクタを所定の窓関数により重み付けした結果をピーク抑圧係数として生成し、送信対象信号レベル抑圧手段25、26がピーク抑圧係数生成手段により生成されるピーク抑圧係数により送信対象となる信号のレベルを抑圧する。

Description

技術分野 本発明は、送信対象となる信号を送信する送信機に関し、特に、送信対象と なる信号のピークのレベルを抑圧することを効果的に行う送信機に関する。 明
背景技術 送信機では、 送信対象となる信号を送書信することが行われる。
例えば、 C D MA (Code Division Multiple Access) 方式を採用した信号送 信などでは、送信対象となる信号のレベルが変動する場合があり、送信対象となる 信号のレベルがピークのレベルとなるようなところにおいて当該ピークのレベル を抑圧することが必要となる。 一例として、 従来では、 リミッタ回路付きキャリア合成送信回路において、 全てのキヤリァを多重化した信号の瞬時電力と平均電力との比率を瞬時ピークフ ァクタとして、当該瞬時ピークファタタと基準値とを比較してクリッビングの必要 程度に適合したリミット係数を求め、当該リミット係数を用いて電力増幅部による 増幅の前における各キヤリァが送信する瞬時電力のそれぞれに必要なクリッピン グを与えることが行われる (例えば、 特許文献 1参照。)。
特許文献 1
特開 2 0 0 2— 4 4 0 5 4号公報 しかしながら、従来の送信機では、例えば、 送信対象となる信号のピークの レベルを抑圧すると、 帯域外漏洩電力が増大してしまうといった不具合があった。 また、例えば、送信対象となる信号のピークのレベルを抑圧した後に、再び送信対 象となる信号を帯域制限すると、当該ピークレベルの抑圧効果が損なわれてしまう といった不具合があった。 本発明は、 このような従来の事情に鑑み為されたもので、送信対象となる信 号を送信するに際して、送信対象となる信号のピークのレベルを抑圧することを効 果的に行うことができる送信機を提供することを目的とする。
更に具体的には、本発明は、 ピークレベルの抑圧と帯域外漏洩電力の低減との 両方の効果を得ることができる送信機を提供することを目的とする。 発明の開示
上記目的を達成するため、本癸明に係る送信機では、送信対象となる信号を 送信するに際して、 次のような処理を行う。
すなわち、 ピークファクタ生成手段が、送信対象となる信号のピークを判定す るために、送信対象信号レベル閾値(送信対象となる信号のピークを判定するため の送信対象信号レベル閾値)と送信対象となる信号のピークのレベルとの比に応じ たピークファクタを生成する。 ピーク抑圧係数生成手段が、 ピークファクタ生成手 段により生成されるピークファクタを所定の窓関数により重み付けした結果をピ ーク抑圧係数として生成する。送信対象信号レベル抑圧手段が、 ピーク抑圧係数生 成手段により生成されるピーク抑圧係数により、送信対象となる信号のレベルを抑 圧する。
従って、 ピークファクタが窓関数により重み付けされることにより、 当該ピ ークファクタが帯域制限されて、当該帯域制限されたピークファクタがピーク抑圧 係数として用いられて送信対象となる信号のピーク及ぴその周辺のレベルが抑圧 されるため、 例えば、 従来と比べて、 ピークレベルの抑圧を効果的に行うことがで き、具体的には、 ピークレベルの抑圧と帯域外漏洩電力の低減との両方の効果を得 ることができる。
ここで、 送信対象となる信号としては、 種々な信号が用いられてもよい。 また、 送信としては、 無線による送信が用いられてもよく、 有線による送信が 用いられてもよい。
また、送信対象となる信号のピークとしては、比較的にレベルが大きい種々な 信号部分が用いられてもよく、例えば、送信対象信号レベル閾値と比べて大きなレ ベルの信号部分をピークとみなすような態様を用いることが可能である。
また、 送信対象信号レベル閾値としては、 種々な値が用いられてもよい。 また、 レべノレとしては、 種々なレベルが用いられてもよく、 例えば、 電力のレ ベルや、 振幅のレベルなどを用いることができる。
また、送信対象信号レベル閾値と送信対象となる信号のピークのレベルとの比 に応じたピークファクタとしては、 種々な値が用いられてもよく、 例えば、 当該比 の平方根の値や、 当該比の値を用いることができる。
また、 所定の窓関数としては、 種々な関数が用いられてもよい。
一例として、ピーク抑圧係数が小さいほど信号レベルの抑圧効果が大きいよう な場合には、送信対象となる信号のピークの時刻位置で最小となり当該時刻位置か ら離れるほど大きくなるような値を取る関数を窓関数として用いることができる。
他の例として、ピーク抑圧係数が大きいほど信号レベルの抑圧効果が大きいよ うな場合には、送信対象となる信号のピークの時刻位置で最大となり当該時刻位置 から離れるほど小さくなるような値を取る関数を窓関数として用いることができ る。
なお、 例えば、 数値を用いるなどして関数を用いない方式で、 窓関数により 重み付けを行うのと実質的に同様な処理を行うものについては、本発明に包含され る。
また、 ピーク抑圧係数としては、 種々な値が用いられてもよい。
また、送信対象となる信号のピークのレベルを抑圧する程度としては、種々な 程度が用いられてもよく、例えば、実用上で有効な程度にピークレベルを低減する ことができればよい。 本発明に係る送信機では、 一構成例として、 次のような構成とした。
すなわち、 ピークファクタ生成手段では、送信対象信号レベル検出手段が送信 対象となる信号のレベルを検出し、送信対象信号レベル平均値検出手段が送信対象 となる信号のレベルの平均値を検出し、また、送信対象信号レベル閾値生成手段が、 送信対象信号レベル平均値検出手段による検出結果に基づいて、送信対象信号レべ ル閾値を生成する。 そして、 ピークファクタ生成手段では、 ピークファクタ設定手 段が、送信対象信号レベル閾値生成手段により生成される送信対象信号レベル閾値 と送信対象信号レベル検出手段により検出される送信対象となる信号のレベルと の比に応じたピークファクタを設定する。
また、 ピーク抑圧係数生成手段では、 ピークファクタ生成手段のピークファ クタ設定手段により設定されるピークファクタを所定の窓関数により重み付けし た結果をピーク抑圧係数として生成する。
また、送信対象信号レベル抑圧手段では、送信対象となる信号とピーク抑圧係 数生成手段により生成されるピーク抑圧係数とを乗算して、 これにより、送信対象 となる信号のレベルを抑圧する。
ここで、送信対象となる信号のレベルの平均値としては、種々な平均値が用 いられてもよく、例えば、 時間的な平均値を用いることができ、 例えば、 時間的に 異なる複数の信号のレベルを総和した結果或いは当該総和結果を総和した数など で除算した結果などを用いることができる。
また、 本発明に係る送信機では、 一構成例として、 次のような構成とした。 なお、信号のレベルとして電力のレベルを用いて例示する。 また、 tは時刻を 表す。
すなわち、 ピークファクタ生成手段では、送信対象信号レベル閾値大小比較手 段が、送信対象信号レベル検出手段により検出される送信対象となる信号のレベル P i n t ( t ) と送信対象信号レベル閾値生成手段により生成される送信対象信号 レベル閾値 Th rとの大小を比較する。
また、 ピークファクタ生成手段の送信対象信号レベル閾値生成手段は、送信対 象信号レベル平均値検出手段により検出される送信対象となる信号のレベル P i n t (t) の平均値 P a v gに所定の値を演算した結果を送信対象信号レベル閾値 Th rとして生成する。
また、 ピークファクタ生成手段のピークファクタ設定手段は、送信対象信号 レベル閾値大小比較手段による比較結果に基づいて、送信対象信号レベル検出手段 により検出される送信対象となる信号のレベル P i n t ( t) が送信対象信号レべ ル閾値生成手段により生成される送信対象信号レベル閾値 Th rと比べて大きい 場合 (つまり、 P i n t (t) >Th rである場合) には、 s q r t {Th r/P i n t ( t)} の値をピークファクタ Ga i n ( t) として設定し、 送信対象信号 レベル検出手段により検出される送信対象となる信号のレベル P i n t ( t) が送 信対象信号レベル閾値生成手段により生成される送信対象信号レベル閾値 T h r 以下である場合 (つまり、 P i n t ( t) ≤Th rである場合) には、 1値をピー クファクタ G a i n (t) として設定する。 なお、 s q r tは平方根を表す。
また、 ピーク抑圧係数生成手段は、 sが (-M/2) から (+M/2) の区 間で値を取る窓関数 We i g h t (s) を用いて、 [1一 We i g h t (s) · { 1 一 G a i n ( t)}] の値をピーク抑圧係数 E x p— G a i n (t + s) として生成 する。 なお、 Mは、 窓関数 We i g h t (s) を規定する所定 である。
ここで、送信対象信号レベル閾値 T h rとしては、 例えば、 送信対象となる 信号のレベル P i n t (t) の平均値 P a v gに所定の値を乗算した結果や、送信 対象となる信号のレベル P i n t (t) の平均値 P a v gに所定の値を加算した結 果を用いることができる。
また、 窓関数 We i g h t (s) を規定する所定値 Mとしては、種々な値が用 レヽら てもよい。 なお、送信対象信号レベル検出手段により検出される送信対象となる信号の レベル P i n t (t) と送信対象信号レベル閾値生成手段により生成される送信対 象信号レベル閾値 Th rとが等しい場合 (つまり、 P i n t (t) =Th rである 場合) については、 例えば、 s q r t {Th r /P i n t (t)} の値をピークフ ァクタ Ga i n (t) として設定するような構成を用いることも可能であるが、 こ の場合には、 Ga i n (t) =1となるため、実質的には上記の構成と同様であり、 本発明に包含される。
また、上記では、信号のレベルとして電力のレベルを用いた場合の一例を示 したが、実質的に同様な処理が行われるものであれば、例えば、信号のレベルとし て振幅などの他のレベルが用いられるものや、異なる数式が用!/、られるものについ ても、 本発明に包含される。
また、送信対象となる信号のピークが近い信号位置 (近い時刻位置) に複数 存在して、或るピークに起因して生成されるピーク抑圧係数と他のピークに起因し て生成されるピーク抑圧係数が同一の信号位置(同一の時刻位置) に重なったよう な場合には、種々な態様が用いられてもよく、例えば、 当該同一の信号位置におい て、重なつた複数のピーク抑圧係数の平均値により信号レベルの抑圧を行う態様や、 重なつた複数のピーク抑圧係数のうちの任意の 1つにより信号レベルの抑圧を行 う態様や、レベルが最大となるピークに起因して生成されるピーク抑圧係数により 信号レベルの抑圧を行う態様や、レベルが最小となるピークに起因して生成される ピーク抑圧係数により信号レベルの抑圧を行う態様や、重なつた複数のピーク抑圧 係数の総和により信号レベルの抑圧を行う態様などを用いることが可能である。
以下で、 更に、 本発明に係る構成例を示す。
本発明に係る送信機では、一構成例として、 ピーク抑圧係数生成手段は、所定 の窓関数として、 三角関数を含んで構成される関数を用いる。
ここで、 三角関数としては、 正弦関数 (s i n) や、 余弦関数 (c o s) など を用いることができる。
本発明に係る送信機では、一構成例として、送信対象となる信号は、 デジタ ル直交変調により得られる I信号及び Q信号である。 また、送信対象信号レベル抑 圧手段は、 I信号及び Q信号のそれぞれについて、送信対象となる信号のレベルを 抑圧する。
ここで、 直交変調の方式としては、 種々な方式が用いられてもよい。
なお、本発明により送信対象となる信号のレベル(ピークのレベル) を抑圧 する処理は、 例えば、 変調処理の後に行われてもよく、 或いは、 変調処理の間で行 われてもよい。変調処理の間で信号レベルの抑制を行う一例としては、変調に関す る第 1の処理を行う第 1の変調処理手段と、変調に関する第 2の処理を行う第 2の 変調処理手段を備え、第 1の変調処理手段による第 1の処理結果に対して信号レべ ルの抑圧を行い、当該信号レベルの抑圧の結果に対して第 2の変調処理手段により 第 2の処理を行うような構成を用いることができる。
ここで、変調に関する第 1の処理や、変調に関する第 2の処理としては、 それ ぞれ、 種々な処理が用いられてもよく、 例えば、 変調を行う処理や、 変調に伴う他 の処理を用いることができる。
本発明に係る送信機は、一構成例として、送信対象信号レベル抑圧手段によ り信号レベルが抑圧された送信対象となる信号を増幅する増幅器を備えた送信増 幅器 (送信増幅装置) として構成される。
ここで、 このような送信増幅器は、 例えば、送信機の機能と、 増幅器の機能を 有する。
なお、 増幅器としては、 種々なものが用いられてもよい。 - 本発明に係る送信機では、一構成例として、送信対象となる信号として、複 数のキヤリァ信号を含むマルチキヤリァ信号が用いられる。
ここで、 複数のキャリア信号の数としては、 種々な数が用いられてもよい。 なお、 このようなマルチキャリア信号では、 特に、複数のキャリア信号の全体 としてのレベルが通信状況などに応じて変動し易く、 本発明が有効である。
本 明に係る送信機は、一構成例として、移動体通信システムや、移動体通 信システムの基地局装置や中継局装置などに設けられる。
ここで、移動体通信システムとしては、例えば、 携帯電話システムや、 簡易型 携帯電話システム (P H S : Personal Handypone System) などの種々なものが用 いられてもよい。
本発明に係る送信機は、一構成例として、 C DMA方式を採用した無線通信 システムに設けられる。
ここで、 C DMA方式としては、 例えば、 W (Wideband) 一 C DMA方式など の種々な方式が用いられてもよい。
また、 本発明に係る送信機は、 例えば、 O F D M (Orthogonal Frequency Division Multiplex) などの変調方式に対応することも可能である。 図面の簡単な説明
第 1図は、 本発明の第 1実施例に係る送信機の構成例を示す図である。 第 2図は、 ピーク電力の抑圧の様子の一例を示す図である。
第 3図は、 W— C DM A方式における送信機出力の周波数特性の一例を示す 図である。
第 4図は、 W— C DMA方式における送信機出力の相補累積分布関数の一例 を示す図である。
第 5図は、 本発明の第 2実施例に係る送信増幅器の構成例を示す図である。 第 6図は、 本発明の第 3実施例に係る増幅装置の構成例を示す図である。 第 7図は、 本発明の第 4実施例に係る送信機の構成例を示す図である。 第 8図は、 第 2変調部の内部構成例を示す図である。 第 9図は、 送信機の構成例を示す図である。
第 1 0図は、 ピーク電力の抑圧の様子の一例を示す図である。
第 1 1図は、 送信増幅器の構成例を示す図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
本実施例では、 C DMA方式を採用する無線通信システムの基地局装置などに 設けられる送信装置に本発明を適用した場合を示す。 このような送信装置では、一 般に、 増幅器により大電力の信号増幅を行う。 . .
なお、 ピークレベルの抑圧量が制限される場合もあり得るが、例えば、 O F D Mなどの変調方式に本発明を適用することも可能である。
本発明の第 1実施例に係る送信機を説明する。
第 1図には、 本例の送信機 1の構成例を示してある。
本例の送信機 1には、複数である N個のキャリア 1〜Nに対応して、 N個の符 号多重信号生成部 B 1〜; B Nが接続されている。 また、各符号多重信号生成部 B 1 〜B Nには、 それぞれのキヤリア 1〜N毎に、複数である (n + 1 ) 個の送信デー タが入力される。
本例の送信機 1には、 デジタル変調部 1 1と、 ピーク電力抑圧部 1 2と、周 波数変換部 1 3が備えられている。
デジタル変調部 1 1には、 N個のキヤリア 1〜Nに対応して N個の波形整形フ ィルタ C 1〜C Nと N個のデジタル直交変調部 E 1〜E Nが備えられており、 I相 の成分 (I成分) 及び Q相の成分 (Q成分) に対応して 2個の加算器 2 1、 2 2が 備えられている。
ピーク電力抑圧部 1 2には、 I成分及び Q成分に対応して 2個の遅延部 2 3、 2 4と 2個の乗算器 2 5、 2 6が備えられており、 また、 ピーク電力抑圧係数演算 部 1 4が備えられている。
ピーク電力抑圧係数演算部 1 4には、瞬時電力演算部 3 1と、平均電力演算 部 3 2と、閾値生成部 3 3と、比較部 3 4と、除算部 3 5と、窓関数生成部 3 6と、 リミッタ係数演算部 3 7が備えられている。
周波数変換部 2 9には、 I成分及び Q成分に対応して 2個の DZA (Digital to Analog) 変換器 2 7、 2 8が備えられており、 また、 アナログ直交変調部 2 9 が備えられている。
ここで、各符号多重信号生成部 B 1〜B Nは、入力されるそれぞれの送信デ ータ D ( 0 ) 〜D ( n ) に符号多重信号系列を乗算して拡散変調を行い、 各キヤリ ァ 1〜N毎に ( n + 1 ) 個の拡散変調信号を合成し、 当該合成結果の I成分 D I及 び Q成分 D Qを送信機 1の各波形整形フィルタ C 1〜C Nへ出力する。 なお、符号 多重信号系列としては、 例えば、 拡散符号が用いられる。
本例の送信機 1により行われる動作の一例を示す。
なお、 tはサンプリングの時刻を表す。
各波形整形フィルタ C 1〜C Nは、 I成分及ぴ Q成分のそれぞれについて、各 符号多重信号生成部 B 1〜B Nにより拡散変調及び合成された各キヤリア 1〜N を入力し、当該入力信号の占有帯域が予め設定された値に収まるようにスぺクトル 整形を行い、当該スぺクトル整形結果の I成分及び Q成分を各デジタル直交変調部 E 1〜E Nへ出力する。
各デジタル直交変調部 E 1〜E Nは、各波形整形フィルタ C 1〜C Nから入 力される各キヤリア 1〜N毎の信号をデジタル直交変調し、当該デジタル直交変調 結果の I成分を一方の加算器 2 1へ出力し、当該デジタル直交変調結果の Q成分を 他方の加算器 2 2へ出力する。
一方の加算器 2 1は、 I成分について、 N個のデジタル直交変調部 E 1〜E Nから入力されるデジタル直交変調結果を加算 (合成) し、 当該加算結果の信号 A I ( t) を一方の遅延部 2 3及び瞬時電力演算部 3 1へ出力する。
他方の加算器 2 2は、 Q成分について、 N個のデジタル直交変調部 E 1〜EN から入力されるデジタル直交変調結果を加算 (合成) し、 当該加算結果の信号 AQ ( t ) を他方の遅延部 24及び瞬時電力演算部 3 1へ出力する。
瞬時電力演算部 3 1は、 2個の加算器 2 1、 2 2から入力される加算結果信 号の I成分 A I ( t) 及び Q成分 AQ ( t ) に基づいて、 当該加算結果信号の瞬時 電力 P i n t ( t ) を算出し、 当該算出結果を平均電力演算部 3 2、 比較部 3 4及 ぴ除算部 3 5へ出力する。 ここで、 一例として、 瞬時電力 P i n t ( t ) は、 式 1 のように表される。
(式 1 )
Pint(t)=AI(t)2+AQ(t)2
平均電力演算部 3 2は、瞬時電力演算部 3 1により算出された瞬時電力 P i n t ( t ) に基づいて、 上記した加算結果信号の平均電力 P a v gを演算し、 当該 演算結果を閾値生成部 3 3へ出力する。ここで、一例として、平均電力 P a V gは、 式 2のように表される。 なお、 Tは、 平均化を行う信号の数を表しており、 種々な 数が用いられてもよい。
(式 2)
Pavg= (―丄 ) ∑ Pint(t)
t=i
閾値生成部 3 3は、平均電力演算部 3 2から入力される平均電力 P a V gに 基づいて、 ピーク抑圧を行うための閾値電力 Th rを設定し、 当該設定結果を比較 部 3 4及び除算部 3 5へ出力する。 ここで、 一例として、 (平均電力 P a v g + 6 d B) を閾値電力 Th rとして設定する場合、閾値電力 Th rは式 3のように表さ れる。
(式 3)
- ,+(6/10)
Thr=Pav · 10 比較部 34は、 閾値生成部 33から入力される閾値電力 T h rの
瞬時電力演算部 31から入力される瞬時電力 P i n t (t) のレベルとを比較し、 当該比較結果を除算部 35及び窓関数生成部 36へ出力する。 ここで、 本例では、 瞬時電力 P i n t (t)が閾値電力 Th rを超える部分を上記した加算結果信号の ピーク部分として検出する。
除算部 35は、 比較部 34からの入力に基づいて、 瞬時電力 P i n t (t) が閾値電力 Th rを超えて比較部 34によりピークが検出された場合には、閾値電 力 Th rと瞬時電力 P i n t (t) との除算を行って、所定のピークファクタ G a i n (t) を算出し、 当該算出結果をリミッタ演算部 37へ出力する。
また、除算部 35は、比較部 34からの入力に基づいて、瞬時電力 P i n t ( t) が閾値電力 Th r以下であり比較部 34によりピークが非検出であった (つまり、 検出されなかった) 場合には、 1の値をピークファクタ G a i n (t) として設定 し、 当該設定結果をリミッタ演算部 37へ出力する。
ここで、 一例として、 ピークファクタ G a i n (t) は、 式 4のように表さ れる。
なお、 本例では、 瞬時電力 P i n t (t) や閾値電力 T h rが電力のディメン ジョンで表されているため、電圧領域でピークレベルの抑圧を行うために、平方根 (s q r t) の演算を行っている。
(式 4)
(Thr<Pint (t))である場合
Figure imgf000014_0001
(Thr>Pint (t))である場合
Gain (t)=l
窓関数生成部 36は、比較部 34からの入力に基づいて、瞬時電力 P i n t (t) が閾値電力 Th rを超えて比較部 34によりピークが検出された場合には、 所定の窓関数 We i g h t (s) を生成して、 当該生成結果をリミッタ係数演算部 37へ出力する。 なお、 窓関数生成部 36は、 他の場合 (つまり、 ピークが非検出 であった場合) には、 例えば、 1の値をリミッタ係数演算部 37へ出力する。
ここで、一例として、 ハミング窓が用いられる場合には、 窓関数 We i g h t ( s ) の一例は式 5のように表される。
なお、 Mは、 サンプル数を表しており、 例えば、 2以上の整数を表す。
一般に、 サンプル数 Mが大きくなると、 窓関数 We i g h t (s) の帯域は狭 くなる。 また、 サンプル数 Mは、例えば、 送信スぺクトルの規格帯域幅に応じて最 適化して設定される。
(式 5)
Weight (s) =0.54+0.46cos (2 π s / M
ここで、 sは、 時刻 ( t一 M/2) から時刻 ( t +M/2) の区間に対応し て、 (-M/2)から (+M/2)の区間で値を取る ([-M/2≤ s≤+M/2])o これにより、 ピークが存在する 1つの時刻 tについて、例えば、 M個 (或いは、 (M +1) 個) のピーク電力抑圧係数 E X p一 G a i n (t + s) が生成される。
リミッタ係数演算部 37は、例えばピークが存在する時刻 tを中心とした時 刻 (t -M/2) から時刻 (t +M/2) の区間において、 除算部 35から入力さ れるピークファクタ G a i n (t) に対して窓関数生成部 36から入力される窓関 数 We i g h t ( s) により重みを与え、 当該重みを与えた結果をピーク電力抑圧 係数 Ex p— G a i n (t + s) として 2個の乗算器 25、 26へ出力する。 ここ で、 一例として、 ピーク電力抑圧係数 E X p— G a i n ( t + s) は、 式 6のよう に表さ る。
(式 6)
Exp一 Gain (t+s) = [ト Weight (s) - {l-Gain(t)}] このように、 ピーク電力抑圧係数演算部 14では、上記した加算結果信号の 瞬時電力 P i n t (t) に対して、必要なピークレベル抑圧を実現するためのピー ク電力抑圧係数 E X p— G a i n ( t + s ) を設定する。
なお、 本例では、 三角関数を含む窓関数 We i g h t ( s) を用いたが、 例え ば、 三角関数を含まない窓関数が用いられてもよい。
基本的に、窓関数の目的は、 ピークレベル抑圧を行う際に発生するスぺクト ルの拡大を防止するために、ピークレベル抑圧信号自体を帯域制限することである。 例えば、単純な矩形窓を用いる場合には、 スぺク トルの拡大を抑えるためには、 よ り長時間の窓幅が必要になる。窓関数については、従来から種々な検討が為されて おり、 一般に知られているため、 本明細書では、 詳しい説明は割愛する。
各遅延部 23、 24は、 ピーク電力抑圧係数演算部 14によりピーク電力抑 圧係数 Ex p— G a i n (t + s) が算出される処理に要する時間に対応して、各 加算器 21、 22から入力される加算結果信号 A I (t)、 AQ ( t) の遅延を調 整し、 当該遅延調整した信号を各乗算器 25、 26へ出力する。
各乗算器 25、 26は、各遅延部 23、 24から入力される加算結果信号 A
I (t + s)、 AQ (t + s) とリミッタ係数演算部 37から入力されるピーク電 力抑圧係数 Ex p— G a i n (t + s) とを乗算して、 これによりピーク及びその 周辺の信号レベルを抑圧し、 当該乗算結果 A ' I (t + s), A' Q (t + s) を 各137 変換器27、 28へ出力する。 ここで、 当該乗算結果 A' I (t + s), A' Q (t + s) は、 式 7のように表される。
(式 7)
' I (t+s) =Exp_Gain (t+s) · AI (t+s)
A' Q (t+s) =Exp_Gain (t+s) - AQ (t+s)
各13/ 変換器27、 28は、各乗算器 25、 26から入力されるデジタル 信号をアナログ信号へ変換し、当該 D/A変換結果をアナログ直交変調部 29へ出 力する。
アナログ直交変調部 29は、 2個の13/ 変換器27、 28から入力される I 成分及び Q成分から成るアナログ信号をアナログ直交変調して、これにより当該信 号を無線周波数帯の信号へ変換して出力する。
ここで、第 2図には、本例におけるピーク電力抑圧の様子の一例を示してあ る。
具体的には、 時刻 (サンプリング時間 t) に対する瞬時電力 P i n t (t)、 平均電力 P a V g ( t )、 閾値電力 T h r ( t) 及びピーク電力抑圧係数 E x p— Ga i n (t) の一例を示してあり、 また、 周波数 f に対するピーク電力抑圧係数 Ex p— Ga i n ( t) の一例を示してある。
同図に示されるように、本例では、 ピークが検出されているときには、 ピー ク電力抑圧係数 E X p— G a i n (t) は下に凸なグラフとなる。
また、本例では、 ピークが検出されていないときには、 ピークファクタ G a i n (t) は 1となり、 ピーク電力抑圧係数 E x p一 G a i n (t) は 1となる。
上述のように、 ピーク電力抑圧部 12では、上記した I成分及ぴ Q成分の加 算結果信号に含まれる突出したピーク信号部分のレベルと当該ピークの周辺の信 号部分のレベルが抑圧される。
このように、本例では、閾値電力 Th rを超えたピークの信号部分のみではな く、 当該ピークの周辺の信号部分についてもゲイン制御が行われる。
以上のように、本例の送信機 1では、例えば複数又は単数のキヤリァ周波数 を用いて送信を行うに際して、 送信対象となるデジタル変調結果 A I (t)、 AQ ( t ) の瞬時電力 P i n t (t) と平均電力 P a V gに基づく閾値電力 T h rとの 比率の平方根値をピークファクタ G a i n (t) として算出し、 当該ピークファタ タ Ga i n (t) に対して窓関数 We i g h t (s) により重みを持たせてピーク 電力抑圧係数 E X p Ga i n ( t + s ) を算出し、 当該ピーク電力抑圧係数 E x p— Ga i n (t + s) により前記したデジタル変調結果 A I (t)、 AQ (t) のピークの電圧レベル及び当該ピークの周辺の電圧レベルをレベル制御すること が行われる。
従って、本例の送信機 1では、例えば従来と比べて、 ピーク電力の低減と帯 域外漏洩電力の制限との両立が可能となり、効果的にピーク電力を低減することが できる。
また、本例の送信機 1では、 例えば従来と比べて、 回路規模の低減や、 窓関数 のメモリ容量の低減を実現することが可能である。
なお、本例のようなピーク電力抑圧の処理は非線形処理であるため、線形変 調方式を用いたシステムに影響を与え得る。 このため、 ピーク電力を低減させて増 幅器の電力効率を上昇させることと、通信品質の劣化とは、 トレードオフの関係に ある。 こうしたことから、本例のようなピーク電力抑圧の処理に用いられる具体的 な数値としては、 例えば、 本発明を採用するシステムオペレータなどに依存して 種々に決定されればよい。
ここで、 本例の送信機 1により得られる効果の具体例を示す。
第 3図には、 1キャリア送信時において、 W— CDMA通信方式を採用した送 信機から出力される信号の周波数特性の一例を示してあり、 (a) 第 9図や第 1 1 図に示されるような比較例に係る送信機等 141、 181に関する特性例と、 (b) 第 1図や第 5図や第 6図や第 7図に示されるような本提案に係る送信機等 1、 41、 81に関する特性例と、 (c) ピーク電力を抑圧する機能を有さない送信機等に関 する特性例を示してある。 なお、第 3図のグラフの横軸は規格化周波数を示してお り、 縦軸は送信レベル [dBm] を示している。
また、第 3図では、 32コードでの多重時における 1キヤリァ信号の 256 0サンプル分のデータを送信する時における周波数特性の例を示してある。 また、 第 3図では、 閾値電力 T h rとして (平均電力 + 8 d B) の値を設定した場合の例 を示してある。
第 3図に示されるように、 (a) 比較例に係る送信機等 141、 181では隣 接漏洩電力が増大しているが、 (b) 本提案に係る送信機等 1、 41、 81では、 窓関数の重みが与えられたピーク電力抑圧係数が用いられているため、当該ピーク 電力抑圧係数に帯域制限が施されて、 P舞接漏洩電力を比較的小さレヽレベルに抑える ことが可能である。
第 4図には、 1キャリア送信時において、 W— CDMA通信方式を採用した 送信機から出力される信号の相補累積分布関数 (CCDF) の一例を示してあり、 (a)第 9図や第 1 1図に示されるような比較例に係る送信機等 141、 18 1に 関する特性例と、 (b) 第 1図や第 5図や第 6図や第 7図に示されるような本提案 に係る送信機等 1、 41、 81に関する特性例と、 (c) ピーク電力を抑圧する機 能を有さない送信機等に関する特性例を示してある。 なお、第 4図のグラフの横軸 は平均電力を超えた分の電力 [dB] を示しており、 縦軸は累積的な確率 [%] を 示している。
また、第 4図では、 32コードでの多重時における 1キャリア信号の 256
0サンプル分のデータを送信する時における相補累積分布関数( C C D F ) の例を 示してある。 また、 第 4図では、 閾値電力 Th rとして (平均電力 +8 dB) の値 を設定した場合の例を示してある。
第 4図に示されるように、 (b) 本提案に係る送信機等 1、 41、 81では、 (a) 比較例に係る送信機等 141、 181と同様に、 ピーク電力が抑圧されてい る。
また、本例の送信機 1により帯域外漏洩電力が制限される理由について説明 する。
すなわち、 ピーク電力の抑圧は、帯域制限された変調部からの出力信号とピー ク電力抑圧係数との乗算 (変調) により、 実行される。 例えば、 比較例に係る第 1 0図に示されるように、 パルス信号であるピーク電力抑圧係数 G a i n (t) は、 周波数軸上で見ると全ての帯域に広がったスぺクトノレとなり、そして、 このような ピーク電力抑圧係数 Ga i n (t) の信号を変調部からの出力信号と乗算 (変調) する構成では、帯域制限されたスぺクトルを劣化させてしまう。 これに対して、本 提案に係る上記第 2図に示されるように、余弦関数などから構成される窓関数を用 いてパルス信号の帯域制限を行って生成されるピーク電力抑圧係数 E X p_Ga i n (t) の信号を変調部 11からの出力信号と乗算 (変調) する構成では、 スぺ クトルの広がりを抑えることが可能となり、帯域外漏洩電力を抑えることができる。
なお、本例の送信機 1では、瞬時電力演算部 3 1の機能により送信対象信号 レベル検出手段が構成されており、平均電力演算部 32の機能により送信対象信号 レベル平均値検出手段が構成されており、閾値生成部 33の機能により送信対象信 号レベル閾値生成手段が構成されており、比較部 33の機能により送信対象信号レ ベル閾値大小比較手段が構成されており、除算部 35の機能によりピークファクタ 設定手段が構成されており、これらの手段によりピークファクタ生成手段が構成さ れている。
また、本例の送信機 1では、窓関数生成部 36の機能ゃリミッタ係数演算部 3 7の機能によりピーク抑圧係数生成手段が構成されており、乗算器 25、 26の機 能により送信対象信号レベル抑圧手段が構成されている。
本発明の第 2実施例に係る送信増幅器を説明する。
第 5図には、 本例の送信増幅器 41の構成例を示してある。
本例の送信増幅器 41の構成や動作は、周波数変換部 13の後段に電力増幅部 42が備えられている点を除いては、上記第 1実施例の上記第 1図に示した送信機 1の構成や動作と同様である。 また、本例では、 上記第 1図に示したのと同様な構 成部分 B 1〜BN、 1 1〜: 14、 C 1〜CN、 E 1〜EN、 21〜29、 31〜 3 7については、 同一の符号を付して示す。 07868
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電力増幅部 4 2は、周波数変換部 1 3に備えられたアナ口グ直交変調部 2 9か ら出力される無線周波数信号を入力し、 当該入力した信号を増幅して出力する。
以上のように、本例の送信増幅器 4 1では、例えば複数の通信チャネルから 構成されるマルチキヤリァ信号を送信するに際して、上記第 1実施例の上記第 1図 に示した送信機と同様に窓関数を用いて送信対象となる信号のピーク及びその周 辺のレベルを抑圧し、その後、電力増幅部 4 2により送信電力を増幅することが行 われる。
従って、本例の送信増幅器 4 1では、上記第 1実施例で述べたのと同様に、 ピ ーク電力の低減と帯域外漏洩電力の制限との両立が可能となり、効果的にピーク電 力を低減することができる。
本発明の第 3実施例に係る増幅装置を説明する。
第 6図には、 本例の増幅装置の構成例を示してある。
本例の増幅装置には、デジタル変調部 5 1と、 ピーク電力抑圧部 5 2と、歪補 償回路 5 3と、 周波数変換部 5 4と、 増幅器 5 5が備えられている。
歪補償回路 5 3には、遅延部 6 1と、電力検出部 6 2と、 R AM (Random Access
Memory) テーブル 6 3と、複素乗算部 6 4と、 歪成分検出部 6 5と、制御部 6 6が 備えられている。
周波数変換部 5 4には、 D/A変換器 7 1と、 ミキサ 7 2が備えられている。 ここで、 本例の増幅装置は、 デジタルプリディストーシヨン (D P D ) 方式 により歪補償を行う回路 (歪補償回路) 5 3を備えている。
そして、本例の増幅装置は、送信対象となる信号を増幅器 5 5により増幅する に際して、 当該増幅器 5 5で発生する歪を歪補償回路 5 3により補償し、 また、歪 補償回路 5 3に入力される信号に対してピーク電力抑圧部 5 2によりピーク電力 の抑圧を行う。
なお、プリディストーション方式では、素子が発生する歪の逆特性を有する 歪を予め入力信号に加えておくことにより歪補償が行われ、入力信号のプリディス トーション処理と素子の非線系性との整合が非常に重要となる。プリディストーシ ョン方式では、例えば、素子の飽和電力以上となった場合における歪補償劣化が著 しいため、入力信号の処理において信号のピーク電力成分の抑圧処理が非常に有効 となる。
また、本例では、ベースバンド信号から入力電力を検出するデジタル方式の プリディストーシヨン方式を用いた場合の例を示すが、例えば、無線周波数(R F : Radio Frequency) 信号の入力電力を検出するアナログ方式のプリディストーショ ン方式に適用することも可能である。
本例の増幅装置により行われる動作の一例を示す。
デジタル変調部 5 1は、例えば上記第 1実施例の上記第 1図に示したデジタル 変調部 1 1と同様な構成を有しており同様な動作を行い、入力される送信対象とな る信号に対して、 デジタル変調結果の信号をピーク電力抑圧部 5 2へ出力する。
なお、 当該デジタル変調結果の信号は、例えば、 I成分と Q成分から構成さ れ、 以降の処理においても同様である。
また、 当該デジタル変調結果の信号は、デジタル信号から構成され、 後述する D/A変換器 7 1においてアナログ信号へ変換される。
ピーク電力抑圧部 5 2は、例えば上記第 1実施例の上記第 1図に示したピー ク電力抑圧部 1 2と同様な構成を有しており同様な動作を行い、デジタル変調部 5 1からの入力信号に対して、ピーク電力抑圧結果の信号を歪補償回路 5 3へ出力す る。
ここで、本例のピーク電力抑圧部 5 2は、歪補償回路 5により歪補償すること ができない領域の電力を抑圧し、これにより、増幅器 5 5の動作点を上げることや、 装置の高効率化が図られている。
歪補償回路 5 3では、ピーク電力抑圧部 5 2からの出力信号が遅延部 6 1と 電力検出部 6 2に入力される。
遅延部 6 1は、 入力される信号を遅延させて複素乗算部 6 4へ出力する。 電力検出部 6 2は、 入力される信号の瞬時電力 (包絡線) を演算し、 当該演算 結果を R AMテーブル 6 3へ出力する。
R AMテーブル 6 3は、振幅や位相の補正量を入力電力と対応させて記憶し ており、 当該対応を参照して、 電力検出部 6 2から入力される演算結果に応じて、 当該演算結果(入力電力) に対応する振幅や位相の補正量を複素乗算部 6 4へ出力 する。 これにより、入力電力のレベルに応じて振幅や位相の補正量を制御すること ができ、 動作環境に応じた補正量を制御することができる。
なお、 一例として、 振幅の補正量 (倍率) を Aで表し、 位相の補正量を Θ (ず れ) で表し、 虚数部分を jで表すと、 振幅と位相の両方の補正量は (A X e j θ ) で表される。
複素乗算部 6 4は、遅延部 6 1から入力される信号と R AMテーブル 6 3か ら入力される補正量とを複素乗算し、当該複素乗算結果を周波数変換部 5 4へ出力 する。 当該複素乗算では、補正量に応じて入力信号の振幅や位相が変化され、 これ により、増幅器 5 5の非線形特性に対する逆特性の歪を入力信号に与えることが実 現される。
歪成分検出部 6 5は、増幅器 5 5から出力される増幅信号に含まれる歪成分 を復調により検出し、当該歪成分の電力を演算して、 当該演算結果を制御部 6 6へ 出力する。当該復調では、例えば、周波数変換して、帯域制限して、 AZD (Analog to Digital) 変換する処理が行われる。 一例として、 2つの周波数 f 0、 f lの信 号により周波数 ( 2 f 0— f 1 ) 及び周波数 ( 2 f 1— f 0 ) の 3次歪が発生し、 歪成分検出部 6 5は当該 3次歪の電力を検出する。
制御部 6 6は、歪成分検出部 6 5から入力される歪成分の電力に関する情報 に基づいて、 R AMテープノレ 6 3に記憶された入力電力と振幅や位相の捕正量との 8
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対応を更新する。 これにより、環境変化に応じて、 R AMテーブル 6 3の記憶内容 が更新される。
周波数変換部 5 4では、歪補償回路 5 3からの出力信号が D Z A変換器 7 1 に入力される。
D ZA変換器 7 1は、入力される信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換 して、 ミキサ 7 2へ出力する。
ミキサ 7 2は、 D ZA変換器 7 1から入力される信号を無線周波数 (R F ) 帯 の信号へ周波数変換し、 当該周波数変換結果の信号を増幅器 5 5へ出力する。
増幅器 5 5は、 ミキサ 7 2から入力される信号を増幅し、 当該増幅信号を送 信対象として出力する。 ここで、 増幅器 5 5では、 増幅信号に歪が発生するが、 当 該歪は上記した歪補償回路 5 3で与えられた歪と打ち消し合って、 歪補償される。
また、増幅器 5 5から出力される増幅信号の一部は、例えば結合器などにより 取り出されて、 歪補償回路 5 3の歪成分検出部 6 5へ入力される。
ここで、 第 6図 (c ) には、 増幅器 5 5に関する入出力電力特性の一例を示 してある。 なお、 グラフの横軸は入力電力を示しており、縦軸は出力電力を示して おり、 後述する第 6図 (a )、 (b )、 ( d ) のグラフについても同様である。
図示されるように、増幅器 5 5では、入力電力が比較的小さい場合には入力電 力と出力電力とが比例するが、入力電力が大きくなつて非線形領域となると、 出力 電力が飽和する。
第 6図 (b ) には、歪補償回路 5 3に関する入出力電力特性の一例を示して ある。
図示されるように、 歪捕償回路 5 3では、 上記第 6図 (c ) に示した増幅器 5 5に関する入出力電力特性を打ち消す入出力電力特性 (逆特性) を有している。
第 6図 (d ) には、 本例の増幅装置 (送信増幅器) の全体に関する入出力電力 特性の一例を示してある。 P T/JP2004/007868
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図示されるように、増幅器 5 5の入出力電力特性と歪補償回路 5 3の入出力電 力特性とが組み合わされることにより、 線形な特性が得られる。
また、 第 6図 (a ) には、 本例の増幅装置 (送信増幅器) の全体に関する入 出力電力特性の一例を示してあるとともに、ピーク電力抑圧部 5 2によるピーク電 力抑圧との関係を示してある。
図示されるように、本例では、 ピーク電力抑圧前における増幅器 5 5の動作点 と比べて、 ピーク電力抑圧後における増幅器 5 5の動作点を (例えば、入力電力 P 0に対応する点に) 上げることが可能である。
これは、 第 6図 ( a ) に、 ピーク電力抑圧部 5 2によるピーク電力抑圧の一例 として、時間と瞬時電力との関係の一例を示してあるように、 ピーク電力の抑圧に より、 線形動作が可能な領域を拡大することができるためである。
以上のように、本例の増幅装置では、 ピーク電力抑圧部 5 2をデジタルプリ デイス トーション方式による歪補償回路 5 3と組み合わせて、送信対象となる信号 を増幅するに際して、 ピーク電力の抑圧処理及び歪補償処理を行う。
従って、本例の増幅装置では、 上記第 1実施例で述べたのと同様に、 ピーク電 力の低減と帯域外漏洩電力の制限との両立が可能となり、効果的にピーク電力を低 減することができる。 また、 本例の増幅装置では、 更に、 増幅器 5 5の動作点を上 げることや、 装置の高効率化を図ることができる。
本発明の第 4実施例に係る送信機を説明する。
第 7図には、 本例の送信機 8 1の構成例を示してある。
本例の送信機 8 1には、 第 1変調部 9 1と、 ピーク電力抑圧部 9 2と、第 2変 調部 9 3と、 周波数変換部 9 4が備えられている。
第 1変調部 9 1には、複数である N個の波形整形フィルタ F 1〜F Nと、 N個 のデジタル直交変調部 G 1〜G Nと、 2個の加算器 1 0 1、 1 0 2が備えられてい る。 68
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周波数変換部 9 4には、 2個の D/A変換器 1 0 3、 1 0 4と、 1個のアナ口 グ直交変調部 1 0 5が備えられている。
ここで、本例の送信機 8 1の構成や動作は、例えば、 上記第 1実施例の上記 第 1図に示した送信機 1と比べて、第 1変調部 9 1と第 2変調部 9 3を備えて、 こ れらの間にピーク電力抑圧部 9 2を備えた点を除いては、上記第 1図に示した送信 機 1の構成や動作と同様であり、 本例では、 異なる部分について詳しく説明する。
すなわち、本例の送信機 8 1では、デジタル変調に関する第 1の処理を行う 第 1変調部 9 1とデジタル変調に関する第 2の処理を行う第 2変調部 9 3との間 にピーク電力抑圧部 9 2が備えられており、つまり、第 1のデジタル変調部 9 1と 第 2のデジタル変調部 9 3から成るデジタル変調機能の内部にピーク電力抑圧機 能が備えられており、第 1のデジタル変調部 9 1による第 1の処理と第 2のデジタ ル変調部 9 3による第 2の処理から成るデジタル変調処理の中にピーク電力抑圧 処理が設けられている。
第 1変調部 9 1の概略的な構成や動作は、例えば、上記第 1実施例の上記第 1図に示した送信機 1のデジタル変調部 1 1の構成や動作と同様であり、第 1変調 部 9 1は、入力される信号に対してデジタル変調を行い、 当該デジタル変調結果の 信号をピーク電力抑圧部 9 2へ出力する。 なお、 当該信号は、 例えば、 I成分及ぴ Q成分から構成され、 以降の処理についても同様である。
ピーク電力抑圧部 9 2の概略的な構成や動作は、例えば、上記第 1実施例の 上記第 1図に示した送信機 1のピーク電力抑圧部 1 2の構成や動作と同様であり、 ピーク電力抑圧部 9 2は、第 1変調部 9 1からの入力信号に対して、 ピーク電力抑 圧結果の信号を第 2変調部 9 3へ出力する。
第 2変調部 9 3は、ピーク電力抑圧部 9 2からの入力信号に対して所定の処 理を行い、 当該処理結果の信号を周波数変換部 9 4へ出力する。
周波数変換部 9 4の概略的な構成や動作は、例えば、上記第 1実施例の上記第 1図に示した送信機 1の周波数変換部 1 3の構成や動作と同様であり、周波数変換 部 9 4は、第 2変調部 9 3からの入力信号に対して、 DZA変換及び周波数変換結 果の信号を出力する。
ここで、 第 8図 (a )、 (b )、 ( c ) には、 それぞれ、 第 2変調部 9 3の構成 例を示してある。
同図 (a ) に示した第 2変調部 9 3の構成例では、 第 2変調部 9 3は、 インタ 一ポレーシヨン部 1 1 1と、 帯域制限フィルタ 1 1 2から構成されている。
インターポレーシヨン部 1 1 1は、ピーク電力抑圧部 9 2からの入力信号の I 成分及び Q成分のそれぞれに対してィンターポレーシヨン処理を行い、当該処理結 果を帯域制限フィルタ 1 1 2へ出力する。 なお、 インターポレーシヨン処理では、 例えば、 5 0 MH zで入力信号が "X Y "のとき、 1 0 0 MH zで出力信号は "X 0 Y 0 " となり、 ここで、 空欄は信号値が無いことを表している。
帯域制限フィルタ 1 1 2は、インターポレーシヨン部 1 1 1からの入力信号 の I成分及び Q成分に対して帯域制限を行い、当該帯域制限後の信号の I成分及び Q成分を周波数変換部 9 4へ出力する。 なお、帯域制限フィルタ 1 1 2では、例え ば、 レートを上げたために、 折り返しスぺク トルを除去する。
このような第 2変調部 9 3の構成では、例えば、 ピーク電力抑圧部 9 2は低い レートで動作することが可能となり、 回路規模を低減することができる。
同図 (b ) に示した第 2変調部 9 3の構成例では、 第 2変調部 9 3は、 デジ タル直交変調部 1 2 1から構成されている。
デジタル直交変調部 1 2 1は、ピーク電力抑圧部 9 2からの入力信号の I成分 及び Q成分に対してデジタル直交変調を行い、当該デジタル直交変調結果の信号の I成分及び Q成分を周波数変換部 9 4へ出力する。
このような第 2変調部 9 3の構成では、一例として、第 1変調部 9 1では入力 信号をデジタル変調により第 1の中間周波数 (I F : Intermediate 07868
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Frequency) の信号へ変換し、 第 2変調部 9 3では当該信号をデジタル変調により 第 2の中間周波数 (I F ) の信号へ変換する。
同図 (c ) に示した第 2変調部 9 3の構成例では、 第 2変調部 9 3は、 イン ターポレーシヨン部 1 3 1と、帯域制限フィルタ 1 3 2と、デジタル直交変調部 1 3 3から構成されている。
インターポレーシヨン部 1 3 1により行われる処理及び帯域制限フィルタ 1 3 2により行われる処理は、 それぞれ、 同図 (a ) に示した構成例の場合と同様で ある。
更に、デジタル直交変調部 1 3 3は、帯域制限フィルタ 1 3 2から出力される 信号の I成分及び Q成分に対してデジタル直交変調を行い、当該デジタル直交変調 結果の信号の I成分及び Q成分を周波数変換部 9 4へ出力する。
なお、 上記第 8図 (a )、 (c ) では、 インターポレーシヨン処理を用いて低 いレートの信号を高いレートの信号へ変換した力 S、 これと共に或いは単独で、 アツ プサンプル処理を用いることも可能である。 アップサンプル処理では、例えば、 5 0 MH zで入力信号が "X Y "のとき、 1 0 O MH zで出力信号は" X X Y Y" となり、 ここで、 空欄は信号値が無いことを表している。
以上のように、本例の送信機 8 1では、デジタル変調処理を行う機能の内部 にピーク電力抑圧部 9 2を備え、送信対象となる信号に対して、 ピーク電力の抑圧 処理を行う。
従って、本例の送信機 8 1では、上記第 1実施例で述べたのと同様に、 ピーク 電力の低減と帯域外漏洩電力の制限との両立が可能となり、効果的にピーク電力を 低減することができる。
本発明の第 5実施例に係る移動体通信システム及び基地局装置を説明する。 本例では、上記第 1実施例の上記第 1図に示したような送信機 1や、上記第 2 実施例の上記第 5図に示したような送信増幅器 4 1や、上記第 3実施例の上記第 6 図に示したような増幅装置や、上記第 4実施例の上記第 7図に示したような送信機 8 1を、 移動体通信システムや、 移動体通信システムの基地局装置に設ける。
具体的には、一般に、移動体通信方式では、送信増幅器を線形領域で使用する ことが必要であることから、ピーク電力の低減と帯域外漏洩電力の制限との両立が 要求される。
そこで、本例では、上記第 1実施例の上記第 1図や上記第 2実施例の上記第 5図や上記第 3実施例の上記第 6図や上記第 4実施例の上記第 7図に示したよう な構成を備えた移動体通信システムや基地局装置を構築することにより、このよう な要求を満足する。
従って、本例の移動体通信システムや基地局装置では、例えば複数の通信チヤ ネルの信号を送受信するに際して、ピーク電力の低減と帯域外漏洩電力の制限との 両立が可能となり、 効果的にピーク電力を低減することができる。
以下で、 本発明に関する技術の背景を示す。 なお、 ここで記載する事項は、 必ずしも全てが従来の技術であるとは限定しない。
第 9図には、 C D MAシステムの送信機 1 4 1の一構成例を示してある。 本例の送信機 1 4 1の構成や動作は、ピーク電力抑圧係数演算部 1 5 4に窓関 数生成部ゃリミッタ係数演算部が備えられていないとい όた点を除いては、例えば 上記第 1実施例の第 1図に示した送信機 1の構成や動作と同様である。
具体的には、本例の送信機 1 4 1には、 Ν個の符号多重信号生成部 Η 1〜Η Νが接続されている。
また、本例の送信機 1 4 1には、 Ν個の波形整形フィルタ I 1〜 I Νと Ν個の デジタル直交変調部 J 1〜 J Nと 2個の加算器 1 6 1、 1 6 2を有したデジタル変 調部 1 5 1と、 2個の遅延部 1 6 3、 1 6 4と 2個の乗算器 1 6 5、 1 6 6とピー ク電力抑圧係数演算部 1 5 4を有したピーク電力抑圧部 1 5 2と、 2個の D/A変 換器 1 6 7 , 1 6 8とアナログ直交変調部 1 6 9を有した周波数変換部 1 5 3が備 えられている。
また、 ピーク電力抑圧係数演算部 154には、 瞬時電力演算部 171と、 平均 電力演算部 1 72と、 閾値生成部 173と、 比較部 1 74と、 除算部 1 75が備え られている。
本例の送信機 141では、 ピーク電力抑圧係数演算部 154において、例え ば、上記式 1〜上記式 4に示したのと同様な演算が行われ、除算部 175により演 算されるピークファクタ G a i n (t)がそのままピーク電力抑圧係数として 2個 の乗算器 165、 1 66へ出力される。
各乗算器 165、 166は、各遅延部 163、 164から入力される加算結 果信号 A I (t)、 AQ (t) と除算部 1 75から入力されるピーク電力抑圧係数 (ピークファクタ) Ga i n ( t) とを乗算して、 これによりピークの信号レベル を抑圧し、 当該乗算結果 A, I (t)、 A, Q (t) を各0/ 変換器167、 1 68へ出力する。 ここで、 当該乗算結果 A' I (t)、 A' Q ( t) は、 式 8のよ うに表さ: Hる。
(式 8)
A'I(t)=Gain(t) · AI (t)
A'Q(t)=Gain(t) · AQ (t)
第 10図には、 本例におけるピーク電力抑圧の様子の一例を示してある。 具体的には、 時刻 (サンプリング時間 t) に対する瞬時電力 P i n t (t)、 平均電力 P a V g ( t )、 閾値電力 T h r (t) 及びピーク電力抑圧係数 G a i n ( t ) の一例を示してあり、 また、周波数 f に対するピーク電力抑圧係数 G a i n (t) の一例を示してある。
上述のように、 ピーク電力抑圧部 1 52では、 I成分及び Q成分の加算結果 信号に含まれる突出したピーク信号部分のレベルが抑圧される。
なお、ピークが検出されていないときには、ピーク電力抑圧係数 G a i n ( t) は 1となる。
このように、本例では、閾値電力 Th rを超えたピークの信号部分のみについ てゲイン制御が行われる。
また、第 1 1図には、 CDMAシステムの送信増幅器 181の一構成例を示 してある。
本例の送信増幅器 1 81の構成や動作は、周波数変換部 153の後段に電力増 幅部 182が備えられている点を除いては、上記第 9図に示した送信機 141の構 成や動作と同様である。 また、本例では、上記第 9図に示したのと同様な構成部分 H1〜HN、 1 51〜154、 I :!〜 I N、 J" l〜: [N、 1 61〜169、 1 71 〜175については、 同一の符号を付して示す。
ここで、 無線通信において通信に使用される周波数帯域は制限されるため、 上記第 1 1図に示したような電力増幅部 1 82で発生する非線形歪による周波数 スぺクトラムの拡大を低く押さえることが要求される。 このような要求から、符号 多重信号を電力増幅部 182により増幅する場合には、線形領域で動作させること が必要となる。
しかしながら、上記第 9図に示したような送信機 141や上記第 1 1図に示' したような送信増幅器 181では、 例えば、 帯域制限された中間周波数 (I F) 領 域において閾値を設けて信号レベルに制限を与えるような方法により、送信対象と なる信号のピーク電力を抑圧するに際して、 このようなピーク抑圧により、帯城外 漏洩電力が増大してしまうといった不具合があった。
また、 例えば、 上記第 9図に示したような送信機 141からの出力に対して、 再度、 帯域制限を行う構成では、 スぺクトルが元に戻ってしまい、 時間波形も元に 戻ってしまうため、 ピーク電力の制限効果もなくなってしまう。
そこで、本発明では、上記第 9図や上記第 1 1図に示されるような構成にお いてピーク電力抑圧係数として用いられているピークファクタに窓関数の重みを 与えることにより、当該ピークファクタに対して帯域制限を行い、 当該帯域制限後 のピークファクタを新たなピーク電力抑圧係数として設定し、送信対象となる I成 分の信号や Q成分の信号のピーク及びピーク周辺の振幅を制限することを行って おり、 これにより、 効果的なピーク抑圧が実現されている。
ここで、 本発明に係る送信機や送信増幅器や増幅装置などの構成としては、 必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。 なお、本 発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、 このような方法や 方式を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本 発明は、 種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係る送信機や送信増幅器や増幅装置などにおいて行われる各 種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源におい てプロセッサが R OM (Read Only Memory) に格納された制御プログラムを実行す ることにより制御される構成が用いられてもよく、 また、例えば当該処理を実行す るための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー (登録商標) デイス クゃ C D (Compact Disc) 一 R OM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒 体や当該プログラム (自体) として把握することもでき、 当該制御プログラムを記 録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に 係る処理を遂行させることができる。 産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明に係る送信機によると、送信対象となる信号を 送信するに際して、送信対象となる信号のピークを判定するために送信対象信号レ ベル閾値と送信対象となる信号のピークのレベルとの比に応じたピークファクタ を生成し、生成したピークファクタを所定の窓関数により重み付けした結果をピー ク抑圧係数として生成し、生成したピーク抑圧係数により送信対象となる信号のレ ベルを抑圧するようにしたため、送信対象となる信号のピーク及びその周辺のレべ ルが抑圧され、例えば、従来と比べて、 ピークレベルの抑圧を効果的に行うことが でき、具体的には、 ピークレベルの抑圧と帯域外漏洩電力の低減との両方の効果を 得ることができる。

Claims

請 求 の 範 囲 送信対象となる信号を送信する送信機において、
送信対象となる信号のピークを判定するために、送信対象信号レベル閾値と 送信対象となる信号のピークのレベルとの比に応じたピークファクタを生成 するピークファクタ生成手段と、 ピークファクタ生成手段により生成されるピークファクタを所定の窓関数 により重み付けした結果をピーク抑圧係数として生成するピーク抑圧係数生 成手段と、
ピーク抑圧係数生成手段により生成されるピーク抑圧係数により送信対象 となる信号のレベルを抑圧する送信対象信号レベル抑圧手段と、 を備えたことを特徴とする送信機。
請求の範囲第 1項に記載の送信機において、
ピークファタタ生成手段は、 送信対象となる信号のレベルを検出する送信対 象信号レベル検出手段と、 送信対象となる信号のレベルの平均値を検出する送 信対象信号レベル平均値検出手段と、送信対象信号レベル平均値検出手段によ る検出結果に基づいて送信対象信号レベル閾値を生成する送信対象信号レべ ル閾値生成手段と、送信対象信号レベル閾値生成手段により生成される送信対 象信号レベル閾値と送信対象信号レベル検出手段により検出される送信対象 となる信号のレベルとの比に応じたピークファクタを設定するピークファタ タ設定手段を有して構成され、
ピーク抑圧係数生成手段は、 ピークファクタ生成手段のピークファクタ設定 手段により設定されるピークファクタを所定の窓関数により重み付けした結 果をピーク抑圧係数として生成し、
送信対象信号レベル抑圧手段は、 送信対象となる信号とピーク抑圧係数生成 手段により生成されるピーク抑圧係数とを乗算して、送信対象となる信号のレ ベルを抑圧する、
ことを特徴とする送信機。
3. 請求の範囲第 2項に記載の送信機において、
信号のレベルとして電力のレベルが用いられる場合に、
tが時刻を表すとして、
ピークファクタ生成手段は、送信対象信号レベル検出手段により検出される 送信対象となる信号のレベル P i n t (t) と送信対象信号レベル閾値生成手 段により生成される送信対象信号レベル閾値 Th r との大小を比較する送信 対象信号レベル閾値大小比較手段を有して構成され、
ピークファクタ生成手段の送信対象信号レベル閾値生成手段は、送信対象信 号レベル平均値検出手段により検出される送信対象となる信号のレベル p i n t ( t) の平均値 P a v gに所定の値を演算した結果を送信対象信号レベル 閾値 Th rとして生成し、
ピークファクタ生成手段のピークファクタ設定手段は、送信対象信号レベル 閾値大小比較手段による比較結果に基づいて、送信対象信号レベル検出手段に より検出される送信対象となる信号のレベル P i n t ( t) が送信対象信号レ ベル閾値生成手段により生成される送信対象信号レベル閾値 Th rと比べて 大きい場合には、 s q r t {Th r /P i n t (t)} の値をピークファクタ Ga i n ( t) として設定し、 送信対象信号レベル検出手段により検出される 送信対象となる信号のレベル P i n t (t) が送信対象信号レベル閾値生成手 段により生成される送信対象信号レベル閾値 Th r以下である場合には、 1値 をピークファクタ G a i n (t) として設定し、
ピーク抑圧係数生成手段は、 Mが窓関数を規定する所定値であるとして、 s 力 S (-M/2) から (+MZ2) の区間で値を取る窓関数 We i g h t (s) を用いて、 [1—We i g h t (s) · { 1 -G a i n (t)}] の値をピーク抑 圧係数 Ex p— Ga i n (t + s) として生成する、
ことを特徵とする送信機。
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121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application
122 Ep: pct application non-entry in european phase