JP2007251341A - 送信機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の手段2が前記信号のレベルを検出し、第2の手段3が検出されたレベルに基づいて前記信号のピークレベルを検出し、第3の手段4が検出されたピークレベルに基づいてピークレベルの低減に関する値を設定し、第4の手段5が前記信号についてピーク以外で増幅対象部分を決定し、第5の手段6が決定された増幅対象部分について増幅に関する値を設定し、第6の手段1、7、8が設定されたピークレベルの低減に関する値と設定された増幅に関する値の両方を用いて前記信号のレベルを補正する。
【選択図】 図1
Description
デジタル変調手段101は、入力ベースバンド信号に対して帯域制限を行い、各キャリア周波数へデジタル直交変調し、キャリア加算を行う。次に、ピーク電力抑圧手段102は、設定された閾値電力を超えるピーク電力を閾値電力以下のレベルにまで抑圧する。次に、D/A(Digital to Analog)コンバータ103は、デジタル送信信号をアナログ送信信号へ変換する。次に、周波数変換手段104は、D/Aコンバータ103からの出力信号を希望のRF周波数(無線周波数)の信号へ周波数変換する。次に、電力増幅器105は、RF送信信号を電力増幅する。このRF送信信号は、例えば、アンテナ(図示せず)から無線送信される。
なお、図9に示されるのは一構成例であり、他の構成例として、ピーク電力抑圧手段102をデジタル変調手段101の前段に設けてベースバンド信号に対してピーク電力抑圧を行う構成や、或いは、ベースバンド帯と中間周波数(IF:Intermediate Frequency)帯で併用して効果的にピーク電力抑圧する構成などが検討されている。
複数であるn個のキャリアに対応して、n個の帯域制限フィルタA1〜Anと、n個のアップサンプル手段B1〜Bnと、n個のデジタル直交変調手段C1〜Cnが備えられている。
各帯域制限フィルタA1〜Anは、入力ベースバンド信号に対して帯域制限を行う。次に、各アップサンプル手段B1〜Bnは、例えば信号に0データを挿入して低域通過フィルタ(LPF:Low Path Filter)に通すなどの方法により、希望のサンプリング周波数へアップサンプルを行う。次に、各デジタル直交変調手段C1〜Cnは、各アップサンプル手段B1〜Bnからの出力信号に対して希望のキャリア周波数へデジタル直交変調を行う。
そして、キャリア加算器211は、n個のキャリアについて、デジタル直交変調を施された各キャリア信号を加算する。
なお、ピーク電力抑圧の方法としては様々な方法が提案されているが、ここでは、IF送信信号に対して窓掛け処理を行う方式のピーク電力抑圧を例として示す。
電力算出手段312は、送信信号の瞬時電力値を算出する。次に、ピーク電力検出手段313は、入力信号の瞬時電力と閾値電力をサンプル毎に比較し、閾値電力よりも電力値の大きいサンプルをピーク電力として検出する。次に、ピーク電力低減率決定手段314は、ピーク電力を閾値まで低減するために最適な低減率を決定する。次に、窓関数乗算手段315は、ピーク電力低減率にピーク電力が窓の中心となるタイミングで窓関数を乗算し、ピーク電力の周辺のサンプルにも電力低減率を与える。窓掛けはピーク電力抑圧によって発生する歪成分をキャリア近傍に留める効果があり、歪成分の帯域が極力狭くなるような窓関数を選択することが望ましい。
また、電力算出手段312への入力信号は本線の送信信号が分岐されたものであり、本線の送信信号は遅延生成手段311により遅延させられる。ピーク抑圧乗算器316は、窓関数が乗算されたピーク電力低減率と遅延生成手段311によってタイミング調整された本線の送信信号とを乗算し、送信信号のピーク電力を抑圧する。
従来の送信機におけるピーク電力抑圧機能は、ピーク電力を抑圧することによってPAPRを低減している。
しかしながら、ピーク電力を低いレベルまで抑圧させるとピーク電力抑圧に伴う平均電力の低下も大きくなるため、信号品質が激しく劣化するにもかかわらずPAPRはなかなか低減しないという問題が生じる。
図12において、グラフの横軸はピーク抑圧のための閾値[dB]を表しており、縦軸はPAPRの値[dB]を表している。また、「実際のPAPR特性」と「理想とするPAPR特性」を示してあり、これらの差が平均電力低下量に相当する。
例えば、ピーク抑圧閾値を6.0[dB]に設定した場合にはピーク電力抑圧により平均電力が約0.3[dB]低下してPAPRは6.3[dB]となり、ピーク抑圧閾値を5.0[dB]に設定した場合にはピーク電力抑圧により平均電力が約0.7[dB]低下してPAPRは5.7[dB]となり、ピーク抑圧閾値を下げていくほどPAPRの低減効果が小さくなっていく。
図8において、グラフの横軸はピーク抑圧のための閾値[dB]を表しており、縦軸はACLRの値[dBc]を表している。
図8に示されるように、ピーク抑圧閾値を下げていくほど信号品質は急激に劣化していく。
具体的には、例えば、ピーク電力を抑圧するとともに、ピーク電力が存在しないタイミングで選択されたサンプルの電力を増幅することで平均電力の低下を抑え、信号品質の劣化に対してより効率よくPAPRを低減することが可能なピーク電力抑圧機能や、このようなピーク電力抑圧機能を具備した送信増幅器或いは送信機などを実現する。
すなわち、第1の手段が、前記信号のレベルを検出する。第2の手段が、前記第1の手段により検出されたレベルに基づいて、前記信号のピークレベルを検出する。第3の手段が、前記第2の手段により検出されたピークレベルに基づいて、ピークレベルの低減に関する値を設定する。第4の手段が、前記信号について、ピーク以外で増幅対象部分を決定する。第5の手段が、前記第4の手段により決定された増幅対象部分について、増幅に関する値を設定する。第6の手段が、前記第3の手段により設定されたピークレベルの低減に関する値と前記第5の手段により設定された増幅に関する値の両方を用いて、前記信号のレベルを補正する。
また、レベルとしては、例えば、電力のレベルや、振幅のレベルなどを用いることができる。
また、信号のレベルに基づいてピークレベルを検出する態様としては、例えば、信号のレベルが所定のピーク閾値を超える(又は、所定のピーク閾値以上である)信号部分をピーク部分として検出し、そのピーク部分のレベルをピークレベルとして検出する態様を用いることができる。
また、ピークレベルの低減に関する値を設定する態様としては、例えば、ピークレベルと所定のピーク閾値に基づいて演算により値を決定して設定する態様や、或いは、ピークレベルと値との対応をメモリに記憶しておいて、検出されたピークレベルに対応する値を記憶内容から検出して設定する態様などを用いることができる。
また、増幅に関する値としては、例えば、信号レベルの増幅率或いは増幅量を特定する値が用いられ、一例として、一定の値が設定されるように構成され、他の一例として、信号レベルなどに基づいて値が制御されるように構成される。
すなわち、第7の手段が、前記第3の手段により設定されたピークレベルの低減に関する値と前記第5の手段により設定された増幅に関する値の一方又は両方について、窓関数を乗算する。
前記第6の手段は、前記第7の手段により窓関数が乗算された値を用いて前記信号のレベルを補正する。
また、窓関数としては、種々なものが用いられてもよい。
また、ピークレベルの低減に関する値に対する窓関数と、増幅対象部分の増幅に関する値に対する窓関数としては、例えば、同一の窓関数が用いられてもよく、或いは、異なる窓関数が用いられてもよい。
以下の実施例では、W−CDMA方式等を使用する移動体通信システムの基地局装置などに適用した場合を示し、この基地局装置などは例えば図9に示されるのと概略的に同様な構成を有する送信増幅器を備えた送信機(無線送信機)を有している。
以下の実施例では、特に、ピーク電力抑圧手段の構成や動作について詳しく説明する。送信増幅器に備えられる他の処理部の構成や動作については、例えば図9に示されるものと同様である。
図1には、本発明の一実施例に係るピーク電力抑圧手段の内部構成について一構成例を示してある。
本例のピーク電力抑圧手段は、遅延生成手段1と、電力算出手段2と、ピーク電力検出手段3と、ピーク電力低減率決定手段4と、増幅サンプル選択手段5と、電力増幅率決定手段6と、加算器7と、乗算器8を備えている。
デジタル変調手段(例えば、図9に示されるデジタル変調手段101と同様なもの)から出力される送信信号が、遅延生成手段1及び電力算出手段2に入力される。
電力算出手段2は、入力される送信信号についてサンプル毎にその瞬時電力値を算出し、算出値をピーク電力検出手段3へ出力する。
ピーク電力検出手段3は、電力算出手段2からの瞬時電力値と設定された閾値電力値とをサンプル毎に比較して、瞬時電力値が閾値電力値よりも大きいサンプルの瞬時電力値をピーク電力として検出し、検出結果をピーク電力低減率決定手段4及び増幅サンプル選択手段5へ出力する。また、増幅サンプル選択手段5には、電力算出手段2及びピーク電力検出手段3を介して送信信号の瞬時電力値が入力される。
ピーク電力低減率決定手段4は、ピーク電力検出手段3からの検出結果及び閾値電力値に基づいて、ピーク電力を閾値まで低減するのに最適な低減率を算出し、算出値を加算器7へ出力する。低減率としては、例えば、(式1)に示される閾値電力値とピーク電力値との比のスクウェア・ルートの値、などを用いることができる。
電力増幅率決定手段6は、増幅サンプル選択手段5からの選択結果に基づいて、電力増幅を行うサンプル(選択されたサンプル)について電力増幅率を決定する。電力増幅率としては、例えば、電力増幅を行うサンプルの電力値に応じて電力増幅率の最適値を求める構成が用いられてもよく、或いは、電力増幅率を固定の増幅率として予め設定しておく構成が用いられてもよい。
加算器7は、電力変動率の情報を生成する電力変動率決定手段であり、ピーク電力低減率決定手段4からのピーク電力低減率の情報信号と電力増幅率決定手段6からの電力増幅率の情報信号とをタイミングを合わせて加算して、加算結果を電力変動率の情報を与える信号(電力変動率情報信号)として生成し、電力変動率情報信号を乗算器8へ出力する。
乗算器8は、振幅制御手段であり、遅延生成手段1によりタイミングを調整された本線の送信信号に対して加算器7からの電力変動率を乗算し、その結果をD/Aコンバータ(例えば、図9に示されるD/Aコンバータ103と同様なもの)へ出力する。このように、送信信号に対して電力変動率が乗算されることで、送信信号の振幅制御が行われる。
また、本例では、ピーク抑圧のための経路(本例では、ピーク電力低減率決定手段4を経由する経路)と非ピークサンプルの増幅経路(本例では、増幅サンプル選択手段5及び電力増幅率決定手段6を経由する経路)が並列に動作させられるため、処理遅延を吸収して小さくすることが可能である。
図2には、本発明の一実施例に係るピーク電力抑圧手段の内部構成について一構成例を示してある。
本例のピーク電力抑圧手段は、遅延生成手段11と、遅延生成手段12と、電力算出手段13と、ピーク電力検出手段14と、ピーク電力低減率決定手段15と、増幅サンプル選択手段16と、電力増幅率決定手段17と、加算器18と、乗算器19と、加算器20を備えている。
ここで、本例のピーク電力抑圧手段の構成と図1に示されるピーク電力抑圧手段の構成との違いを説明しておく。すなわち、図1に示されるピーク電力抑圧手段では信号の振幅値に振幅変動率(電力変動率)を乗算して振幅制御を行うが、本例のピーク電力抑圧手段では信号の振幅値から補正振幅値を引き算することで振幅制御を行う。
デジタル変調手段(例えば、図9に示されるデジタル変調手段101と同様なもの)から出力される送信信号が、遅延生成手段11と遅延生成手段12と電力算出手段13に入力される。
電力算出手段13とピーク電力検出手段14と増幅サンプル選択手段16の動作については、図1に示されるものと同様であり、本例では詳しい説明は省略する。
ピーク電力低減率決定手段15は、ピーク電力について、閾値を超える電力が占める割合を算出し、例えば、(式2)に示されるピーク電力低減率を算出する。
加算器18は、電力変動率決定手段であり、ピーク電力低減率決定手段15からのピーク電力低減率の情報信号と電力増幅率決定手段17からの電力増幅率の情報信号とをタイミングを合わせて加算して、加算結果を電力変動率の情報を与える信号(電力変動率情報信号)として生成し、電力変動率情報信号を乗算器19へ出力する。
乗算器19は、振幅変動量の情報を生成する振幅変動量決定手段であり、遅延生成手段12によりタイミングを調整された送信信号に対して加算器18からの電力変動率を乗算し、その結果をサンプル毎の振幅変動量情報信号として生成して加算器20へ出力する。
加算器20は、振幅制御手段であり、遅延生成手段11によりタイミングを調整された本線の送信信号に対して乗算器19からの振幅変動量情報信号を加算(本例では、例えば、逆相で加算つまり減算)し、その結果をD/Aコンバータ(例えば、図9に示されるD/Aコンバータ103と同様なもの)へ出力する。このように、送信信号に対して振幅変動量(補正振幅値)が合成されることで、送信信号の振幅制御が行われる。
なお、本例の送信機に備えられた送信増幅器では、遅延生成手段11や遅延生成手段12や加算器18や乗算器19や加算器20の機能により信号のレベルを補正する手段(第6の手段)が構成されている。
図3には、本発明の一実施例に係るピーク電力抑圧手段の内部構成について一構成例を示してある。
本例のピーク電力抑圧手段は、遅延生成手段31と、電力算出手段32と、ピーク電力検出手段33と、ピーク電力低減率決定手段34と、窓関数乗算手段35と、増幅サンプル選択手段36と、電力増幅率決定手段37と、窓関数乗算手段38と、加算器39と、乗算器40を備えている。
本例のピーク電力抑圧手段は、窓掛け型のIFリミッタの機能を有しており、IFの周波数帯に周波数変換されたIF送信信号を入力し、入力信号に対して窓掛け処理を施してピーク電力抑圧を行う。
なお、本例のピーク電力抑圧手段の構成や動作は、ピーク電力低減率決定手段34と加算器39との間に窓関数乗算手段35が設けられているとともに、電力増幅率決定手段37と加算器39との間に窓関数乗算手段38が設けられている点を除いては、図1に示されるピーク電力抑圧手段の構成や動作と同様であるため、異なる点について詳しく説明し、同様な点については詳しい説明は省略する。
電力増幅経路における窓関数乗算手段38は、電力増幅率決定手段37からの電力増幅率に対して、電力増幅を行うサンプル(選択された電力増幅サンプル)が窓の中心に来るタイミングで、メモリに記述された窓関数を乗算し、その結果を加算器39へ出力する。このような窓掛けにより、電力増幅サンプルの周辺のサンプルにも電力増幅率が与えられる。
また、2つの窓関数乗算手段35、38では、それぞれ異なる窓関数が用いられてもよく、或いは、同一の窓関数が用いられてもよい。
窓関数による窓掛けは、送信信号の振幅を変動させることにより発生する歪をキャリア近傍に留める効果を有しており、IF帯でピーク電力抑圧を行う際に有効な手段となる。このため、窓関数としては、歪成分の帯域が極力狭くなるようなものを用いることが望ましい。
なお、本例の送信機に備えられた送信増幅器では、窓関数乗算手段35の機能によりピークレベルの低減に関する値に窓関数を乗算する手段(第7の手段)が構成されており、窓関数乗算手段38の機能により増幅対象部分の増幅に関する値に窓関数を乗算する手段(第7の手段)が構成されている。
図4には、本発明の一実施例に係るピーク電力抑圧手段の内部構成について一構成例を示してある。
本例のピーク電力抑圧手段は、遅延生成手段51と、電力算出手段52と、ピーク電力検出手段53と、ピーク電力低減率決定手段54と、増幅サンプル選択手段55と、電力増幅率決定手段56と、加算器57と、窓関数乗算手段58と、乗算器59を備えている。
本例のピーク電力抑圧手段は、窓掛け型のIFリミッタの機能を有しており、IFの周波数帯に周波数変換されたIF送信信号を入力し、入力信号に対して窓掛け処理を施してピーク電力抑圧を行う。
なお、本例では、図3に示されるピーク電力抑圧手段の構成や動作とは異なる点について詳しく説明し、同様な点については詳しい説明は省略する。
加算器57は、ピーク電力低減率決定手段54からのピーク電力低減率情報信号と電力増幅率決定手段56からの電力増幅率情報信号とを加算し、その結果を窓関数乗算手段58へ出力する。
窓関数乗算手段58は、加算器57からの入力に対して、ピーク電力或いは電力増幅サンプルが窓の中心となるタイミングで、所定の窓関数を乗算し、その結果を乗算器59へ出力する。このような窓掛けにより、ピーク電力或いは電力増幅サンプルの周辺のサンプルにも電力変動率が与えられる。本例では、ピーク電力低減率と電力増幅率とで、同一の窓関数が用いられる。
なお、本例の送信機に備えられた送信増幅器では、窓関数乗算手段58の機能によりピークレベルの低減に関する値や増幅対象部分の増幅に関する値に窓関数を乗算する手段(第7の手段)が構成されている。
本例では、電力増幅率は固定値として設定されているものとし、0.5[dB]の増幅率に相当する値であるとする。
増幅サンプル選択手段36は、ピーク電力検出手段33においてピーク電力が検出されたことに応じて、ピーク電力抑圧の窓の終端(窓関数サンプル数Nに対して、ピーク電力が検出されてから(N/2)サンプルの後)からサンプル毎に瞬時電力と設定閾値のレベルチェックを行う。
増幅サンプル選択手段36は、内部にカウンタを有しており、1サンプルのレベルチェックを行って、瞬時電力が設定閾値よりも低い場合にはカウンタをアップする。カウンタが窓サンプル数Nに達したら、レベルチェックを行ったNサンプルの中心のサンプルを電力増幅サンプルとして選択する。この選択した電力増幅サンプルに対して増幅率(本例では、固定増幅率)を与えて、窓関数乗算手段38により電力増幅窓を掛ける。
また、レベルチェック中にピーク電力検出手段33において新たにピーク電力が検出された場合にも、カウンタを0クリアして、そのピーク抑圧窓の終端からレベルチェックを再開する。
図5(a)には、送信信号のスペクトルの一例を示してある。グラフの横軸はサンプル(sample)数を表しており、縦軸は電力(Power)を表している。また、窓幅が101サンプルに設定されている。
本例では、窓掛け範囲の設定例として、ピーク低減の窓は重なってもよいが、他については窓が重ならないように窓掛けする場合を示してある。
ここで、(非ピーク増幅閾値)=(ピーク低減閾値)−(非ピーク増幅ゲイン)という関係で各値が設定されている。つまり、非ピーク増幅閾値は、ピーク低減閾値から非ピーク増幅ゲイン分だけ低いレベルに設定されている。
この場合、ピーク低減閾値を超えるサンプル(又は、ピーク低減閾値以上のサンプル)についてはピークとみなされ、非ピーク増幅閾値未満のサンプル(又は、非ピーク増幅閾値以下のサンプル)については増幅の対象となり得て、また、ピーク低減閾値と非ピーク増幅閾値との間のサンプルについては増幅するとピーク低減閾値を超える可能性があるため増幅しないようにする。
図5(b)にはピーク電力低減率の一例を示してあり、図5(c)にはピーク電力低減率に窓関数を乗算した結果の一例を示してある。
図5(d)には電力増幅率の一例を示してあり、図5(e)には電力増幅率に窓関数を乗算した結果の一例を示してある。
図6には、ピーク抑圧閾値をPAPR6.0[dB]に設定した場合にピーク電力抑圧手段から出力される信号の相補累積分布関数(CCDF:Complementary Cummulative Distribution Function)の曲線として、ピーク抑圧が行われないときのCCDF曲線P1と、従来技術(例えば、図11の構成)におけるCCDF曲線P2と、本例(図4の構成)におけるCCDF曲線P3を示してある。グラフの横軸はPAPR[dB]を表しており、縦軸はピーク発生確率[%]を表している。
図6に示されるように、従来技術に係るピーク電力抑圧手段を使用した場合にはピーク発生確率0.0001[%]におけるPAPRは6.3[dB]であるのに対して、本例に係るピーク電力抑圧手段を使用した場合にはピーク発生確率0.0001[%]におけるPAPRは5.9[dB]であり、約0.4[dB]のPAPR改善効果が得られている。
図7に示されるように、ピーク抑圧によって発生する歪のレベルは従来技術と本例とで大きな差はなく、本例のピーク電力抑圧手段によりACLR特性やSEM特性を劣化させることなくPAPRを改善することができる。
図8に示されるように、本例のピーク電力抑圧手段では、ピーク抑圧閾値が大きい場合には、従来技術のピーク電力抑圧手段と比較して、ピークではないサンプルを電力増幅したことによって発生した歪の影響によりACLRが劣化しているが、ピーク抑圧閾値を下げていくほど、電力増幅の歪がピーク抑圧の歪に埋もれてACLR特性に差がなくなっていく。
なお、図6や図7や図8のグラフは1キャリア送信を例としたものであるが、本例のようなピーク電力抑圧手段は、例えば、4キャリア送信時などでも有効である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (2)
- 送信対象となる信号のピークレベルを抑圧する送信機において、
前記信号のレベルを検出する第1の手段と、
前記第1の手段により検出されたレベルに基づいて前記信号のピークレベルを検出する第2の手段と、
前記第2の手段により検出されたピークレベルに基づいてピークレベルの低減に関する値を設定する第3の手段と、
前記信号についてピーク以外で増幅対象部分を決定する第4の手段と、
前記第4の手段により決定された増幅対象部分について増幅に関する値を設定する第5の手段と、
前記第3の手段により設定されたピークレベルの低減に関する値と前記第5の手段により設定された増幅に関する値の両方を用いて前記信号のレベルを補正する第6の手段と、
を備えたことを特徴とする送信機。 - 請求項1に記載の送信機において、
前記第3の手段により設定されたピークレベルの低減に関する値と前記第5の手段により設定された増幅に関する値の一方又は両方について窓関数を乗算する第7の手段を備え、
前記第6の手段は、前記第7の手段により窓関数が乗算された値を用いて前記信号のレベルを補正する、
ことを特徴とする送信機。
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