JP2006237925A - 無線送信増幅装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 入力信号に入力レベルに応じた予歪を与えるプリディストータと戻り信号を記憶するメモリを備えて戻り信号に含まれる歪がより小さくなるように適応処理を行う信号処理部11と、D/A変換器2と、周波数変換器3と、増幅器4と、結合器5と、周波数変換器6と、周波数変換器6の出力を、増幅器で発生する歪が検出可能なサンプリングレート及び分解能でキャリアと共にA/D変換するA/D変換器7と、結合器5とA/D変換器7の間に設けられ、A/D変換器7のダイナミックレンジを有効に使用するように入力信号のレベルに応じて減衰量を変化させる可変減衰器8と、を備えた無線送信増幅装置である。特に信号処理部11は、電力検出部が出力する電力値、若しくは外部から送信データの有無を示す信号に基づいてメモリ書込みを行う。
【選択図】 図1
Description
信号処理部1は、送信系に関しては、基地局装置のTX(送信)部が出力するデジタル形式の送信ベースバンド信号を入力し、アップサンプル処理、振幅制限処理、フィルタ処理、デジタルプリディスト−ション処理などを施してベースバンド或いはIF(中間周波数)のデジタル信号を出力する。また戻り系に関しては、A/D変換器7で取り込まれた戻り信号を復調し、歪成分を検出し、歪成分がより小さくなるようにデジタルプリディスト−ション処理を適応制御する。
D/A変換器2は、信号処理部1により生成されたデジタル信号を、アナログ信号に変換して出力する。
周波数変換器3は、D/A変換器2が出力したアナログ信号を、RF(無線周波数)帯域に変換する。周波数変換器3は、単なるミキシングに限らず、アナログの直交信号(I相、Q相からなる信号)を入力するアナログ直交変調器等を含んでもよい。その場合、RFを直接変調してもよく、任意のIFを用いても良い。
増幅器4は、周波数変換器3の出力するRF信号を電力増幅して出力する。
結合器5は、増幅器4の出力(進行波)をアンテナに導くと共に、その一部を取り出して戻り系に出力する。
周波数変換器6は、結合器5で取り出された信号を、A/D変換可能なIF帯域にダウンコンバートする。
A/D変換器7は、周波数変換器6の出力をデジタル信号に変換する。従来の、キャリアレベルのモニタを目的としたものに比べ、A/D変換器7は、微弱な歪成分を必要な精度で検知するために、送信信号よりも広い帯域とダイナミックレンジが要求される場合があるが、コスト上の制約によりそのサンプリングレート及び分解能が決定されている。
D/A変換器2から増幅器5を送信系、周波数変換器6からA/D変換器7を戻り系と呼ぶ。
また、バースト送信のガードタイム期間に、送信系の歪補償回路を切り替える無線通信装置が知られる(例えば、特許文献2参照。)。
前記信号処理部の出力をD/A変換するD/A変換器と、
前記D/A変換器の出力を無線周波数帯域に変換する第1の周波数変換器(ミキサ4)と、
前記第1の周波数変換器の出力を増幅する増幅器と、
前記増幅器の出力の一部を取り出す結合器と、
前記結合器の出力を前記無線周波数帯域より低い周波数に変換する第2の周波数変換器(ミキサ6)と、
前記第2の周波数変換器の出力を、増幅器で発生する歪が検出可能な精度(サンプリングレート及び分解能)でキャリアと共にA/D変換するA/D変換器と、
前記結合器とA/D変換器の間に設けられ、入力信号のレベルに応じて減衰量を変化させる可変減衰器と、を備える無線送信増幅装置。
入力信号の電力値または振幅値を検出する電力検出部と、
前記電力検出部の出力を参照引数として予歪制御量記憶する歪補償テーブルと、
前記歪補償テーブルから読み出された予歪制御量に基づいて入力信号に予歪を与えるプリディストータと、
前記A/D変換器の出力の一部を一時記憶するメモリと、
前記電力検出部が出力する電力値、若しくは外部から送信データの有無を示す信号の少なくとも一方を入力し、前記メモリに書き込むためのタイミング信号を出力するタイミング信号生成回路と、
前記メモリに記憶された信号を読み出して、前記歪補償テーブルを更新する適応制御部と、を備えることを特徴とする。
信号処理部11は、従来の信号処理部1に加えて、送信信号の電力(或いは振幅)に対応する値を算出し、それに基づいて可変アッテネータ8に与える制御信号を出力する電力検出部101を備える。
可変アッテネータ(ATT)8は、従来の戻り系の中で、A/D変換器7よりも前段に挿入され、信号処理部1から通過利得の制御信号を入力し、通過させる戻り信号に対しその制御信号に対応する利得(減衰)を与える。ATT8は、制御信号をデジタル信号で与えるもの、或いはPINダイオードのバイアス電流としてアナログ信号で与えるもののどちらでも良い。後者の場合、減衰量とバイアス電流(電圧)とを対応付けるテーブル類、及びD/A変換器(いずれも図示せず)を別途設けてもよい。
D=a−(PAV−Pmax)−b (PAV<Pmax−b)
D=a (PAV≧Pmax−b)
ただしbはピークファクタ(平均電力とピーク電力の比)に相当する定数で、例えば6〜12[dB]を用いる。
また、送信電力(各キャリア毎の電力)のモニタのためにその絶対レベルが必要な場合は、A/D変換器7の出力から求めたレベルからATTに与えた通過利得Dを減算して、絶対レベルを算出することができる。
電力検出部101は、入力信号を入力し、入力信号の電力値(または振幅値)を出力する。
歪補償テーブル102は、プリディストーション方式で歪補償を行うためのテーブルが格納されたメモリで構成され、電力検出部101の出力を参照引数として入力し、テーブルから読み出した予歪制御量を出力する。テーブルが記憶する予歪制御量は、補償対象となる増幅器の非線形特性の逆特性であり、一般的に入力信号の電力または振幅を指標とするAM−AM変換(振幅)、AM−PM変換(位相)で表現される。
プリディストータ103は、入力信号及び歪補償テーブル102の参照結果(予歪制御量)を入力し、歪制御量に従って入力信号の振幅、位相を制御して出力する。プリディストータ103は、例えば複素乗算器で構成される。
キャリアリークキャンセラ104は、周波数変換器4におけるキャリアのローカルリークに代表されるようなキャリア信号の漏洩に対し、それを打ち消す処理(アフィン変換)をプリディストータ103の出力に予め施して出力する。これはゼロIF方式を採用したときに重要となる処理であり、例えば特許第3144649号や特願2004-271249に記載された構成を用いることができる。キャリアリークキャンセラ104の出力は、後段のD/A変換器2へ入力される。
メモリ制御部106は、入力信号を入力し、入力信号をメモリ108に書き込む制御を行う。入力信号の書込みは、タイミング生成回路109からのタイミング信号に基づいて行う。
メモリ107は、メモリ制御部105により入力信号が書き込まれると共に、適応制御部110により読み出される。
メモリ制御部108は、信号処理部1を出て送信された後、戻り系を経て再び信号処理部に入力された戻り信号を入力し、メモリ106に書き込む制御を行う。戻り信号の書込みは、タイミング信号生成回路は105からのタイミング信号に基づいて行う。なお、送信系と戻り系とではサンプルレートが等しいとは限らない。
メモリ109は、メモリ制御部105により戻り信号が書き込まれると共に、適応制御部110により読み出される。メモリ107、109は、例えばデュアルポートRAMが用いられる。
適応制御部110は、温度変化などの環境に適応するために、メモリ制御部106、108によってメモリ107、109に送信データと戻りデータを格納させ、それを用いて歪補償テーブル102を適応アルゴリズム(例えば摂動法、LMS法等)に基づき更新する。このとき、送信データのみ、戻り信号のみ、もしくは両方用いて適応更新する方法がある。
両方用いる方法にも、両者のシンボルの差により誤差ベクトルを算出するものや、本実施例のように戻り信号を高速フーリエ変換し、予歪制御量の更新前後で帯域外歪電力の変化を検出するものがある。それらをリアルタイムで行うにはFPGAなどによるハードウェア処理が必要になり高額となるので、通常はDSPによるバッチ処理を行う。従って、戻り信号を高速サンプルしても処理できるのはその一部に限られるので、適応処理の収束速度を高めるには戻り信号のどの部分を処理に採用するかが重要となる。
タイミング信号生成回路105は、外部から送信データの有無を示す信号を受信すると、伝送遅延や処理遅延の時間差を考慮した上で、送信データが存在する位置、若しくは存在しない位置に対応するタイミング信号(これはアドレス値で表現されてもよい)を生成し、メモリ制御部へ出力する。メモリ制御部106、108はこのタイミング信号を参照して、メモリ書込みを開始、或いは停止する。メモリへの書き込みは、1バッチ処理分だけ連続するサンプル(例えば4096サンプルであり16チップに対応する)を書込単位として行う。これにより送信データが存在するときのみメモリに書き込みが行われるようになる。
タイミング信号生成回路105が電力検出部101からの電力値も入力する場合、送信データが存在し、かつ、所望の電力値が検出された位置が書込単位(の中央)に含まれるようにタイミング信号を生成してもよい。これにより、例えば発生頻度の低い大電力値のデータを適切に捉えて、適応制御部110に渡すことができる。
メモリ109に記憶された戻り信号は、読み出された後は不要となり、その領域は次のバッチ処理のために新たな戻り信号で上書きされる。検出された歪は適応制御に参照される。そのためメモリ107、109の容量は、それぞれバッチ処理2回分あれば足りる。
なお本実施例においてタイミング信号生成回路105は、送信データの有無を示す信号と電力値の両方を入力するものとして説明したが、これに限らずどちらか一方でも良い。また両方入力する場合も、タイミング信号は双方の論理和、論理積など各種の方法で発生してもよい。例えば、高速フーリエ変換のバッチ周期内に所望の電力値が検出されない場合は、周期内の最後部のデータを書き込むようにタイミング信号を発生してもよく、メモリ容量に余裕があれば1バッチ周期内に複数回タイミング信号を発生してもよい。
101:電力検出部
2:D/A変換器
3:周波数変換器
4:増幅器
5:結合器
6:周波数変換器
7:A/D変換器
8:可変アッテネータ(ATT)
Claims (2)
- 前記入力信号にデジタルプリディスト−ション処理を施す信号処理部と、
前記信号処理部の出力をD/A変換するD/A変換器と、
前記D/A変換器の出力を無線周波数帯域に変換する第1の周波数変換器と、
前記第1の周波数変換器の出力を増幅する増幅器と、
前記増幅器の出力の一部を取り出す結合器と、
前記結合器の出力を前記無線周波数帯域より低い周波数に変換する第2の周波数変換器と、
前記第2の周波数変換器の出力を、増幅器で発生する歪が検出可能な精度でキャリアと共にA/D変換するA/D変換器と、
前記結合器と前記A/D変換器の間に設けられ、入力信号のレベルに応じて減衰量を変化させる可変減衰器と、を備える無線送信増幅装置。 - 前記信号処理部は、
入力信号の電力値または振幅値を検出する電力検出部と、
前記電力検出部の出力を参照引数として予歪制御量記憶する歪補償テーブルと、
前記歪補償テーブルから読み出された予歪制御量に基づいて入力信号に予歪を与えるプリディストータと、
前記A/D変換器の出力の一部を一時記憶するメモリと、
前記電力検出部が出力する電力値、若しくは外部から送信データの有無を示す信号の少なくとも一方を入力し、前記メモリに書き込むためのタイミング信号を出力するタイミング信号生成回路と、
前記メモリに記憶された信号を読み出して、前記歪補償テーブルを更新する適応制御部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の無線送信増幅装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005048306A JP2006237925A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | 無線送信増幅装置 |
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2005
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