JP2002232325A - プリディストーション歪み補償装置 - Google Patents

プリディストーション歪み補償装置

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JP2002232325A JP2001025419A JP2001025419A JP2002232325A JP 2002232325 A JP2002232325 A JP 2002232325A JP 2001025419 A JP2001025419 A JP 2001025419A JP 2001025419 A JP2001025419 A JP 2001025419A JP 2002232325 A JP2002232325 A JP 2002232325A
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    • H03F2201/32Indexing scheme relating to modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
    • H03F2201/3233Adaptive predistortion using lookup table, e.g. memory, RAM, ROM, LUT, to generate the predistortion

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力信号を増幅する増幅器で発生する歪みを
当該入力信号のレベルに対応した制御値を用いた制御に
より補償するプリディストーション歪み補償装置で、当
該制御値を精度のよい値へ更新する。 【解決手段】 歪み発生手段1が入力信号に歪みを発生
させ、入力信号レベル検出手段3が入力信号のレベルを
検出し、歪み制御手段4が検出される入力信号のレベル
に対応した制御値を用いて歪み発生手段1により発生さ
せる歪みを制御し、歪み成分レベル検出手段7が増幅器
2から出力される増幅信号に含まれる歪み成分のレベル
を検出し、積分手段K1〜KNが検出される入力信号の
レベル毎に検出される歪み成分のレベルを積分し、制御
値更新手段10が入力信号のレベル毎の積分結果が小さ
くなるように当該レベルに対応した制御値を更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力信号を増幅す
る増幅器で発生する歪みを当該入力信号のレベルに対応
した制御値を用いた制御により補償するプリディストー
ション歪み補償装置などに関し、特に、当該制御値を精
度のよい値へ更新する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばW−CDMA(Wide-band Code D
ivision Multiple Access:広帯域符号分割多重接続)
方式を移動通信方式として採用する移動通信システムに
備えられた基地局装置(CDMA基地局装置)では、物
理的に遠く離れた移動局装置(CDMA移動局装置)の
所まで無線信号を到達させる必要があるため、送信対象
となる信号を増幅器(アンプ)で大幅に増幅して送信出
力することが必要となる。
【0003】しかしながら、増幅器はアナログデバイス
であるため、増幅限界が存在する。この増幅限界は飽和
点とも呼ばれ、当該飽和点以降では、増幅器に入力され
る電力が増大しても出力電力が一定となり、非線型な出
力となる。そして、この非線型な出力によって非線型歪
みが発生させられる。
【0004】ここで、図7には、増幅器に入力される前
の送信信号のスペクトラムの一例を示すとともに、図8
には、歪み補償が行われない場合において当該送信信号
が当該増幅器により増幅されて出力される信号のスペク
トラムの一例を示してある。なお、図7及び図8に示し
たグラフの横軸は周波数(単位は[kHz])を示し、
縦軸は電力比(単位は[dB])を示している。
【0005】上記図7に示されるように、増幅前の送信
信号では希望信号帯域外の信号成分が帯域制限フィルタ
によって低レベルに抑えられているのに対して、上記図
8に示されるように、増幅器通過後の信号では歪みが発
生して希望信号帯域外(隣接チャネル)へ信号成分が漏
洩している。
【0006】例えば基地局装置では上記したように送信
電力が高いため、このような隣接チャネルへの漏洩電力
の大きさは厳しく規定されており、こうしたことから、
このような隣接チャネル漏洩電力(ACP:Adjacent C
hannel leak Power)をいかにして削減するかが大きな
問題となっている。
【0007】次に、上記のような隣接チャネル漏洩電力
を削減するものとして、従来の基地局装置に備えられた
歪み補償付き送信電力増幅部の一例を説明する。図9に
は、このような歪み補償付き送信電力増幅部の構成例を
示してあり、その動作を説明する。
【0008】すなわち、歪み補償付き送信電力増幅部で
は、ベースバンド信号生成部61で生成された送信信号
(I成分及びQ成分)がベクトル調整部(プリディスト
ーション部)62及び電力測定部69に入力され、ベク
トル調整部62に入力された送信信号は当該ベクトル調
整部62により歪み補償される。ここで、ベクトル調整
部62は一般に複素乗算器から構成され、後述する制御
部68からの制御に従って、振幅−位相平面の特性が後
述する増幅器64の非線型特性の逆特性となるようにし
て、その特性(すなわち、当該逆特性)を歪み補償特性
として送信信号に与えることで当該送信信号を歪み補償
する。
【0009】ベクトル調整部62により歪み補償された
送信信号は送信変調部63によりベースバンド帯から搬
送波周波数帯へアップコンバートされた後に、増幅器6
4により増幅されて図外のアンテナへ供給される。ま
た、増幅器64では送信信号を増幅する際に歪みが発生
し、歪み補償付き増幅装置には、歪み補償が適切に行わ
れたかどうかを観察するために当該歪みの残存量を検出
するフィードバック系が備えられている。
【0010】このフィードバック系はローカル周波数生
成部65や復調部66やA/D変換器67を有してお
り、上記したアンテナへ供給される増幅器64の出力信
号(増幅後の信号)の一部が例えば方向性結合器により
取り出されて復調部66に入力される構成となってい
る。
【0011】そして、フィードバック系では、方向性結
合器から復調部66に入力される増幅後の信号がローカ
ル周波数生成部65から復調部66に入力されるローカ
ル信号を用いて復調され、当該復調信号がA/D変換器
67によりアナログ信号からデジタル信号へ変換され、
当該デジタル信号が制御部68に入力される。
【0012】また、上記した電力測定部69ではベース
バンド信号生成部61から入力される送信信号の電力
(送信電力)が検出され、当該検出結果が制御部68に
通知される。制御部68は例えばDSP(Digital Sign
al Processor)から構成され、A/D変換器67から入
力されるデジタル信号から残存する歪み量を検出し、当
該検出結果に基づいて、ベクトル調整部62により適切
な歪み補償が行われるように当該ベクトル調整部62を
制御する。なお、この制御では、電力測定部69から通
知される送信電力に対応した歪み補償特性が歪み補償に
用いられるように制御される。
【0013】以上のように、上記図9に示した歪み補償
付き送信電力増幅部では、増幅器64で発生する歪みに
対して適切な歪み補償が行われることにより、効率のよ
い送信電力増幅処理が実現されている。ここで、図10
には、このような歪み補償が行われる場合において送信
信号が増幅器64により増幅されて出力される信号のス
ペクトラムの一例を示してあり、この信号スペクトラム
では隣接チャネル漏洩電力が大きく削減されている。な
お、同図に示したグラフの横軸は周波数(単位は[kH
z])を示し、縦軸は電力比(単位は[dB])を示し
ている。
【0014】なお、上記のような歪み補償に関する幾つ
かの従来技術を示す。まず、例えば特開平9−2941
44号公報に記載されたディジタル無線装置では、上記
図9に示したのと類似するフィードバック系を用いて歪
み補償を行っており、このフィードバック系では、上記
図9に示したものと同様に、隣接チャネルに発生した不
要信号(すなわち、増幅器で発生した歪み)とともに送
信対象となる所要信号(すなわち、元々の送信信号)を
ダウンコンバートして、これら全ての信号を直交復調等
する処理を行っている。
【0015】また、例えば特公昭63−10613号公
報に記載された自動追従形プリディストータにおいて
も、上記図9に示したのと類似するフィードバック系を
用いて増幅器で発生する歪みを補償しており、このフィ
ードバック系では、上記と同様に、送信信号帯域を含む
増幅後の信号を復調して(すなわち、変調前のベースバ
ンド信号を再生して)A/D変換等する処理を行ってい
る。
【0016】また、歪み補償を行うものではないが、例
えば特開平9−138251号公報に記載された隣接チ
ャンネル漏洩電力の測定装置及び測定方法では、上記と
同様に、隣接チャネルの信号(すなわち、不要信号に対
応するもの)とともにキャリアの信号(すなわち、所要
信号に対応するもの)を取り出して、これらを高速フー
リエ変換(FFT)する処理を行って、隣接チャネル漏
洩電力比(所要信号と不要信号との電力比)を測定して
いる。
【0017】上記図9に示した歪み補償付き送信電力増
幅部で行われる歪み補償の方式のように、増幅器で発生
する歪みを補償する方式の一つとして、プリディストー
ション方式がある。このプリディストーション方式で
は、増幅器の非線形特性の逆特性を予め増幅器に入力さ
れる信号に付与することにより増幅器で発生する歪みを
補償する。なお、増幅器の非線形特性としては、入力信
号のレベルに応じて出力信号のレベルが非線形に変化す
るAM−AM特性や、入力信号のレベルに応じて出力信
号の位相が非線形に変化するAM−PM特性がある。
【0018】次に、図11には、このようなプリディス
トーション方式を採用した装置(プリディストーション
歪み補償増幅装置)の他の回路構成例を示してあり、こ
のプリディストーション歪み補償増幅装置には、可変減
衰器(ATT)81及び可変移相器82を有したプリデ
ィストーション部71と、1又は複数の電力増幅器から
構成された電力増幅部(PA)72と、包絡線検出部7
3と、可変減衰器81に対応した振幅制御用のテーブル
(ATTテーブル)83及び可変移相器82に対応した
移相制御用のテーブル(移相器テーブル)84を有した
補正用テーブル74と、サイドバンド電力測定部75
と、一定時間積分回路76と、制御回路77とが備えら
れている。
【0019】同図に示したプリディストーション歪み補
償増幅装置の動作例を示す。すなわち、当該プリディス
トーション歪み補償増幅装置の入力端から入力された信
号は2つに分配されて、一方の分配信号がプリディスト
ーション部71の可変減衰器81に入力され、他方の分
配信号が包絡線検出部73に入力される。包絡線検出部
73は、入力信号の包絡線情報(瞬時電力のレベル)を
検出し、当該検出結果を補償用テーブル74へ出力す
る。
【0020】補償用テーブル74は、ATTテーブル8
3を参照して、包絡線検出部73から入力される包絡線
情報に対応した振幅制御用の制御値を読み出し、当該制
御値を振幅補償用の制御信号としてプリディストーショ
ン部71の可変減衰器81の制御端子へ出力する。ま
た、補償用テーブル74は、移相器テーブル84を参照
して、包絡線検出部73から入力される包絡線情報に対
応した移相制御用の制御値を読み出し、当該制御値を位
相補償用の制御信号としてプリディストーション部71
の可変移相器82の制御端子へ出力する。
【0021】ここで、ATTテーブル83や移相器テー
ブル84は、例えば、包絡線情報を参照アドレスとして
当該参照アドレスと制御値とを対応付けて記憶するメモ
リから構成されている。そして、補償用テーブル74
は、包絡線検出部73から入力される包絡線情報をアド
レスとして当該アドレスに対応した制御値をATTテー
ブル83や移相器テーブル84から読み出してプリディ
ストーション回路71の可変減衰器81や可変移相器8
2へ出力する。
【0022】プリディストーション部71の可変減衰器
81は、補償用テーブル74から入力される制御信号に
より制御される減衰量で、入力信号の振幅を減衰させて
可変移相器82へ出力する。また、プリディストーショ
ン部71の可変移相器82は、補償用テーブル74から
入力される制御信号により制御される移相量で、可変減
衰器81から入力される信号の位相を変化(移相)させ
て電力増幅部72へ出力する。
【0023】このように、プリディストーション部71
では、入力された信号に対して当該入力信号の包絡線情
報に応じて振幅の補正(補償)や位相の補正(補償)が
施され、当該補正後の入力信号が電力増幅部72へ出力
される。電力増幅部72は、プリディストーション部7
1の可変移相器82から入力されるプリディストーショ
ン後の入力信号を増幅し、当該増幅信号を当該プリディ
ストーション歪み補償増幅装置の出力端から出力する。
【0024】また、サイドバンド電力測定部75や一定
時間積分回路76や制御回路77は、補償用テーブル7
4が有するATTテーブル83や移相器テーブル84に
記憶される制御値を最適化する処理を行う。具体的に
は、サイドバンド電力測定部75は、電力増幅部72か
ら出力される増幅信号の一部を例えば方向性結合器によ
りカップリングして入力し、当該入力した増幅信号に含
まれる隣接チャネル漏洩電力(サイドバンド成分の電
力)を測定して、当該測定電力を一定時間積分回路76
へ出力する。ここで、隣接チャネル漏洩電力の成分に
は、電力増幅器72で発生した歪み成分が含まれてい
る。
【0025】一定時間積分回路76は、サイドバンド電
力測定部75から入力される隣接チャネル漏洩電力を予
め設定された一定時間積分し、当該積分結果を制御回路
77へ出力する。なお、ここでは隣接チャネル漏洩電力
の積分結果を制御回路77へ出力する場合を示すが、例
えばサイドバンド電力測定部75から出力される隣接チ
ャネル漏洩電力を予め設定された一定時間平均化し、当
該平均化結果を制御回路77へ出力するような構成とす
ることもでき、この場合、当該平均化結果は例えば前記
積分結果を前記一定時間で平均化したものに相当する。
【0026】制御回路77は、一定時間積分回路76か
ら入力される隣接チャネル漏洩電力の積分結果に基づい
て、例えば次のような更新手法により、補償用テーブル
74のATTテーブル83や移相器テーブル84に記憶
される制御値を更新する。
【0027】すなわち、ATTテーブル83に関して示
すと、例えばATTテーブル83に記憶された制御値の
一部を変化させ、当該変化させたATTテーブル83の
制御値を用いて歪み補償を実行した場合に一定時間積分
回路76により得られる積分結果と、当該変化を与える
前のATTテーブル83の制御値を用いて歪み補償を実
行した場合に一定時間積分回路76により得られる積分
結果とを比較する。そして、比較した2つの積分結果の
内で値が小さかった方の積分結果が得られた場合におけ
るATTテーブル83の制御値をより適切なテーブル値
であるとみなして採用する。このような動作を繰り返し
て実行していくと、ATTテーブル83に記憶される制
御値を次第に最適な値へ近づけていくことができる。
【0028】また、移相器テーブル84に関しても、同
様な動作により、当該移相器テーブル84に記憶される
制御値を次第に最適な値へ近づけていくことができる。
なお、ATTテーブル83や移相器テーブル84に記憶
される制御値は、一定時間積分回路76により得られる
積分結果が最小となるように更新されるのが好ましい。
【0029】次に、図12を参照して、増幅器で発生す
る歪みを補償する原理を説明する。同図(a)には、増
幅器の特性として、入力信号のレベル(入力レベル)に
対するゲインの特性P1の一例及び入力レベルに対する
位相変化の特性Q1の一例を示してあり、横軸は入力レ
ベルを示しており、縦軸はゲインや位相変化を示してい
る。同図(a)に示されるように、増幅器のゲインや位
相変化は、入力レベルが比較的小さい線形領域では一定
となるが、入力レベルが比較的大きい非線形領域では入
力レベルに応じて非線形に変化する。
【0030】また、同図(b)には、増幅器の入出力特
性として、入力レベルに対する出力信号のレベル(出力
レベル)の特性P2の一例及び入力レベルに対する出力
信号の位相(出力位相)の特性Q2の一例を示してあ
り、横軸は入力レベルを示しており、縦軸は出力レベル
や出力位相を示している。同図(b)に示されるよう
に、上記した線形領域では入力レベルと出力レベルとが
比例するとともに出力位相は一定となるが、上記した非
線形領域では入力レベルに応じて出力レベルや出力位相
が非線形に変化する。そして、このような増幅器では、
出力レベルの非線形な変化により振幅歪みが発生し、出
力位相の非線形な変化により位相歪みが発生する。
【0031】一方、同図(c)には、上記のような増幅
器で発生する振幅歪みや位相歪みを補償するための補償
特性として、入力レベルに対する補償ゲインの特性P3
の一例及び入力レベルに対する補償位相変化の特性Q3
の一例を示してあり、横軸は入力レベルを示しており、
縦軸は補償ゲインや補償位相変化を示している。同図
(c)に示した補償ゲインの特性P3や補償位相変化の
特性Q3は同図(a)に示した増幅器のゲインP1や位
相変化Q1を打ち消す特性(逆特性)を有しており、こ
のような逆特性を有する補償ゲインP3や補償位相変化
Q3を増幅器により増幅される信号に与えることで、総
じて、増幅器で発生する振幅歪みや位相歪みを補償する
ことができる。
【0032】同図(d)には、このようにして増幅器で
発生する振幅歪みや位相歪みを補償した場合における特
性として、入力レベルに対するゲインの特性P4の一例
及び入力レベルに対する位相変化の特性Q4の一例を示
してあり、横軸は入力レベルを示しており、縦軸はゲイ
ンや位相変化を示している。同図(d)に示されるよう
に、歪み補償後の特性では、入力レベルが比較的大きく
なってもゲインや位相変化が一定のままとなる。
【0033】また、同図(e)には、増幅器で発生する
振幅歪みや位相歪みを補償した場合における入出力特性
として、入力レベルに対する出力レベルの特性P5の一
例及び入力レベルに対する出力位相の特性Q5の一例を
示してあり、横軸は入力レベルを示しており、縦軸は出
力レベルや出力位相を示している。同図(e)に示され
るように、歪み補償後の入出力特性では、入力レベルが
比較的大きくなっても出力レベルが入力レベルに比例す
るとともに出力位相が一定のままとなる。
【0034】このように、例えば特性gを有している増
幅器により増幅される信号に対して、当該特性gとは逆
の特性となる補償特性fを与えることにより、当該信号
を歪み補償することができる。ここで、上記図11に示
した補償用テーブル74のATTテーブル83や移相器
テーブル84には、このような補償特性fを実現するこ
とができる制御値が記憶される。
【0035】なお、プリディストーションに関する従来
技術の例を示しておく。例えば特開2000−7803
7号公報に記載された増幅器のプリディストータと増幅
装置では、増幅器の入力信号を予め変形してプリディス
トーションする仕方として、入力信号の微分或いは積分
或いはこれらの両方の値に対応した補正係数に基づいて
入力信号を変形することが行われており、これにより、
信号の広帯域化による隣接チャネル漏洩電力の低減を図
り、ベースバンドでの周波数特性の改善を図っている。
【0036】また、例えば特開2000−201099
号公報に記載されたプリディストーション装置及びその
方法では、電力増幅器の入出力特性に関して線形性のよ
い小電力部分の傾きを保持した当該入出力特性の逆関数
から求めたプリディストーション関数を用いてプリディ
ストーションすることにより、精度のよいプリディスト
ーションの実現を図っている。更に具体的には、任意の
直線(例えば関数y=x)を基準として設定し、2段階
のテーブル値を用いて、まず粗くプリディストーション
部を制御した後に細かく制御することで、前記基準との
誤差を小さくしている。また、この文献には、ベースバ
ンドでの実施例や無線周波数(RF)帯での実施例が記
載されている。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
上記図11に示したようなプリディストーション歪み補
償増幅装置では、入力信号のレベルに関係無く一定時間
観測した隣接チャネル漏洩電力の積分結果を判断材料と
して補償用テーブル74の制御値を更新しているため、
例えばCDMA信号のように入力信号のピークファクタ
が大きく特定の入力レベルの発生頻度が少ないような信
号を処理する場合には、隣接チャネル漏洩電力の積分結
果の中に、このように発生頻度が少ない入力レベルに対
応した成分が含まれる比率が少なくなってしまうといっ
た不具合があった。
【0038】このため、発生頻度が少ない入力レベルに
対応した制御値を更新する場合には、当該入力レベルに
対応した隣接チャネル漏洩電力成分の密度が積分結果中
で低くなってしまうことから、補償用テーブル74の制
御値を適切な値へ更新することができなくなってしまう
ことや、最適な制御値への収束に多大な時間がかかって
しまうことや、或いは、制御値が収束しなくなってしま
うことなどの問題が生じてしまう。
【0039】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、入力信号を増幅する増幅器で
発生する歪みを当該入力信号のレベルに対応した制御値
を用いた制御により補償するに際して、当該制御値を精
度のよい値へ更新することができるプリディストーショ
ン歪み補償装置などを提供することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るプリディストーション歪み補償装置で
は、歪み発生手段が入力信号に歪みを発生させ、入力信
号レベル検出手段が入力信号のレベルを検出し、歪み制
御手段が入力信号レベル検出手段により検出される入力
信号のレベルに対応した制御値を用いて歪み発生手段に
より発生させる歪みを制御することで、入力信号を増幅
する増幅器で発生する歪みを補償する構成において、次
のようにして、当該制御値を更新する。
【0041】すなわち、歪み成分レベル検出手段が増幅
器から出力される増幅信号に含まれる歪み成分のレベル
を検出し、積分手段が入力信号レベル検出手段により検
出される入力信号のレベル毎に歪み成分検出手段により
検出される歪み成分のレベルを積分し、制御値更新手段
が積分手段により得られる入力信号のレベル毎の積分結
果が小さくなるように歪み制御手段により用いられる当
該レベルに対応した制御値を更新する。
【0042】従って、入力信号のレベル毎に増幅信号に
含まれる歪み成分のレベルが積分されて、当該積分結果
に基づいて入力信号のレベル毎に制御値が更新されるた
め、歪み補償を制御するための制御値を精度のよい値へ
更新することができ、これにより、例えば特定の入力レ
ベルの発生頻度が少ないような信号を処理する場合にお
いても、高精度な歪み補償を実現することができる。
【0043】ここで、入力信号としては、種々な信号が
用いられてもよい。また、増幅器としては、種々なもの
が用いられてもよく、例えば単数の増幅器が用いられて
もよく、複数の増幅器を組合せたものが用いられてもよ
い。また、歪み発生手段では、例えば振幅歪みと位相歪
みとの両方を発生させるのが好ましいが、いずれか一方
のみを発生させる構成とすることも可能である。
【0044】また、入力信号レベル検出手段により検出
する入力信号のレベルや、歪み成分レベル検出手段によ
り検出する歪み成分のレベルとしては、種々なレベルが
用いられてもよく、例えば電力レベルや振幅レベルなど
を用いることができる。また、歪み成分のレベルとして
は、例えば入力信号として送信信号が用いられるような
場合には、隣接チャネル漏洩電力のレベルなどを用いる
ことができる。
【0045】また、歪み発生手段により発生させる歪み
を制御するための制御値としては、例えば発生させる振
幅歪みを制御するための制御値や、発生させる位相歪み
を制御するための制御値が用いられる。また、発生させ
る振幅歪みや発生させる位相歪みを制御する仕方として
は、例えば発生させる振幅歪みの量や発生させる位相歪
みの量を制御する仕方が用いられる。
【0046】また、入力信号のレベル毎に歪み成分のレ
ベルを積分する態様としては、例えば複数の積分回路を
用いて入力信号の各レベル毎に異なる積分回路により歪
み成分のレベルを積分する態様や、また、所定のレベル
の入力信号に対応した1個の積分回路を用いて当該所定
レベルの入力信号を増幅した場合における歪み成分のレ
ベルを積分する態様などを用いることができる。
【0047】また、入力信号のレベル毎としては、例え
ば所定の範囲のレベル毎であってもよく、或いは、一点
の値のレベル毎であってもよい。つまり、本発明では、
例えば入力信号に関して所定のレベル範囲毎に歪み成分
のレベルを積分する態様が用いられてもよく、或いは、
入力信号に関して一点のレベル値毎に歪み成分のレベル
を積分する態様が用いられてもよい。
【0048】また、本発明に言う積分手段により歪み成
分のレベルを積分することには、例えば歪み成分のレベ
ルを積分時間や積分回数等で平均化することも含んでお
り、このような平均化結果は、実質的に、積分結果を積
分時間や積分回数等で除算したものに相当する。また、
入力信号のレベル毎の積分結果が小さくなるように当該
レベルに対応した制御値を更新するとは、具体的には、
例えば或るレベル範囲の入力信号に対応して得られた積
分結果が小さくなるように当該レベル範囲に対応した制
御値を更新することを言う。
【0049】また、歪み成分レベルの積分結果を小さく
する程度としては、好ましくは最小にするのがよいが、
実用上で有効に歪み補償が行われる程度であれば、必ず
しも最小にされなくともよい。同様に、歪みを補償する
程度としては、好ましくは歪みをゼロにするのがよい
が、実用上で有効な程度で歪みを低減させることができ
れば、必ずしもゼロにされなくともよい。
【0050】また、本発明に係るプリディストーション
歪み補償装置では、歪み発生手段が入力信号に歪みを発
生させ、入力信号レベル検出手段が入力信号のレベルを
検出し、歪み制御手段が入力信号レベル検出手段により
検出される入力信号のレベルに対応した制御値を用いて
歪み発生手段により発生させる歪みを制御することで、
入力信号を増幅する増幅器で発生する歪みを補償する構
成において、次のようにして、当該制御値を更新する。
【0051】すなわち、歪み成分レベル検出手段が増幅
器から出力される増幅信号に含まれる歪み成分のレベル
を検出し、カウント手段が入力信号レベル検出手段によ
り検出される入力信号のレベルが所定のレベルである入
力をカウントし、積分手段が入力信号レベル検出手段に
より検出される入力信号のレベルが当該所定レベルであ
る場合に歪み成分検出手段により検出される歪み成分の
レベルをカウント手段により所定の値がカウントされる
までの期間積分し、制御値更新手段が積分手段の積分結
果が小さくなるように歪み制御手段により用いられる当
該所定レベルに対応した制御値を更新する。
【0052】従って、所定のレベルの入力信号を増幅し
た場合における歪み成分のレベルが所定のカウント値に
対応した期間積分されて、当該積分結果に基づいて当該
所定レベルに対応した制御値が更新されるため、歪み補
償を制御するための制御値を精度のよい値へ更新するこ
とができ、これにより、例えば特定の入力レベルの発生
頻度が少ないような信号を処理する場合においても、高
精度な歪み補償を実現することができる。
【0053】ここで、入力信号の所定のレベルとして
は、種々なレベルが用いられてもよく、例えばレベル範
囲が用いられてもよく、一点のレベル値が用いられても
よい。また、入力信号のレベルが所定のレベルである入
力をカウントする仕方としては、例えば当該所定レベル
の入力信号が入力された場合にカウント値を+1増加さ
せて入力回数をカウントする仕方や、当該所定レベルの
入力信号が予め設定された時間以上続いた場合にカウン
ト値を+1増加させてこのような入力回数をカウントす
る仕方や、或いは、当該所定レベルの入力信号が入力さ
れた時間をカウントして入力時間をカウントする仕方な
どを用いることができる。
【0054】また、カウント手段によりカウントする所
定の値としては、例えば制御値の更新を適切に行うこと
ができるような値であれば、種々な値が用いられてもよ
い。上記のように、本発明では、このような所定の値が
カウント手段によりカウントされるまでの期間、入力信
号のレベルが所定レベルである場合における歪み成分の
レベルが積分されて、当該積分結果が制御値の更新に用
いられる。
【0055】また、本発明に係るプリディストーション
歪み補償装置では、好ましい態様として、歪み制御手段
を、入力信号のレベルと制御値とを対応付けて記憶する
メモリを用いて構成した。ここで、メモリとしては、種
々なものが用いられてもよい。
【0056】また、以上に示したようなプリディストー
ション歪み補償装置は、例えばW−CDMA方式等のC
DMA方式を採用した無線基地局装置や無線中継増幅装
置に適用するのに好適なものである。具体的には、本発
明に係るCDMA無線基地局装置では、以上に示したよ
うなプリディストーション歪み補償装置を備え、送信信
号を増幅する増幅器で発生する歪みを当該プリディスト
ーション歪み補償装置により補償する。また、本発明に
係るCDMA無線中継増幅装置では、以上に示したよう
なプリディストーション歪み補償装置を備え、送信信号
を増幅する増幅器で発生する歪みを当該プリディストー
ション歪み補償装置により補償する。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例に係るプリデ
ィストーション歪み補償増幅装置を図面を参照して説明
する。図1には、本発明に係るプリディストーション歪
み補償装置を適用した本例のプリディストーション歪み
補償増幅装置の回路構成例を示してあり、このプリディ
ストーション歪み補償増幅装置には、プリディストーシ
ョン方式により歪み補償して信号を増幅する歪み補償増
幅回路部として、可変減衰器(ATT)11及び可変移
相器12を有したプリディストーション部1と、1又は
複数の電力増幅器から構成された電力増幅部(PA)2
と、包絡線検出部3と、可変減衰器11に対応した振幅
制御用のテーブル(ATTテーブル)13及び可変移相
器12に対応した移相制御用のテーブル(移相器テーブ
ル)14を有した補正用テーブル4とが備えられてい
る。
【0058】また、同図に示した本例のプリディストー
ション歪み補償増幅装置には、フィードバックを用いて
補償用テーブル4のATTテーブル13や移相器テーブ
ル14に記憶される制御値を更新する制御値更新回路部
として、サイドバンド電力測定部5と、量子化回路6
と、一入力対多出力の第1の選択回路7と、N個の積分
回路K1〜KNから成る積分回路群8と、多入力対一出
力の第2の選択回路9と、制御回路10とが備えられて
いる。ここで、Nは任意の複数である。
【0059】まず、歪み補償増幅回路部の構成例や動作
例を説明する。本例の歪み補償増幅回路部の構成や動作
は、例えば上記図11に示したものとほぼ同様である。
具体的には、本例のプリディストーション歪み補償増幅
装置の入力端から入力された信号は2つに分配されて、
一方の分配信号がプリディストーション部1の可変減衰
器11に入力され、他方の分配信号が包絡線検出部3に
入力される。包絡線検出部3は、入力信号の包絡線情報
(瞬時電力のレベル)を検出し、当該検出結果を補償用
テーブル4及び量子化回路6へ出力する。
【0060】補償用テーブル4は、ATTテーブル13
を参照して、包絡線検出部3から入力される包絡線情報
に対応した振幅制御用の制御値を読み出し、当該制御値
を振幅補償用の制御信号としてプリディストーション部
1の可変減衰器11の制御端子へ出力する。また、補償
用テーブル4は、移相器テーブル14を参照して、包絡
線検出部3から入力される包絡線情報に対応した移相制
御用の制御値を読み出し、当該制御値を位相補償用の制
御信号としてプリディストーション部1の可変移相器1
2の制御端子へ出力する。
【0061】ここで、ATTテーブル13や移相器テー
ブル14は、例えば、包絡線情報を参照アドレスとして
当該参照アドレスと制御値とを対応付けて記憶するメモ
リから構成されている。そして、補償用テーブル4は、
包絡線検出部3から入力される包絡線情報をアドレスと
して当該アドレスに対応した制御値をATTテーブル1
3や移相器テーブル14から読み出してプリディストー
ション回路1の可変減衰器11や可変移相器12へ出力
する。
【0062】プリディストーション部1の可変減衰器1
1は、補償用テーブル4から入力される制御信号により
制御される減衰量で、入力信号の振幅を減衰させて可変
移相器12へ出力する。また、プリディストーション部
1の可変移相器12は、補償用テーブル4から入力され
る制御信号により制御される移相量で、可変減衰器11
から入力される信号の位相を変化(移相)させて電力増
幅部2へ出力する。
【0063】このように、プリディストーション部1で
は、入力された信号に対して当該入力信号の包絡線情報
に応じて振幅の補正(補償)や位相の補正(補償)が施
され、当該補正後の入力信号が電力増幅部2へ出力され
る。電力増幅部2は、プリディストーション部1の可変
移相器12から入力されるプリディストーション後の入
力信号を増幅し、当該増幅信号を本例のプリディストー
ション歪み補償増幅装置の出力端から出力する。
【0064】次に、制御値更新回路部の構成例や動作例
を説明する。本例の制御値更新回路部では、測定された
隣接チャネル漏洩電力を積分する積分回路K1〜KNを
複数備えており、これらN個の積分回路K1〜KNから
成る積分回路群8の入力側に一入力対多出力の第1の選
択回路7を備えるとともに、当該積分回路群8の出力側
に多入力対一出力の第2の選択回路9を備えている。ま
た、第1の選択回路7はその制御端子に量子化回路6か
ら出力されるデジタル値が入力されて制御される構成と
なっており、第2の選択回路9はその制御端子に制御回
路10から出力される選択信号が入力されて制御される
構成となっている。
【0065】具体的には、サイドバンド電力測定部5
は、電力増幅部2から出力される増幅信号の一部を例え
ば方向性結合器によりカップリングして入力し、当該入
力した増幅信号に含まれる隣接チャネル漏洩電力(サイ
ドバンド成分の電力)を測定して、当該測定電力を第1
の選択回路7へ出力する。ここで、隣接チャネル漏洩電
力の成分には、電力増幅器2で発生した歪み成分が含ま
れている。
【0066】量子化回路6は、包絡線検出部3から入力
される包絡線情報をデジタル値へ変換し、変換したデジ
タル値を第1の選択回路7の制御端子へ出力する。第1
の選択回路7は、サイドバンド電力測定部7から出力さ
れる隣接チャネル漏洩電力を入力し、量子化回路6から
入力されるデジタル値に応じて、当該隣接チャネル漏洩
電力を出力する先としてN個の積分回路K1〜KNの中
から1個の積分回路を選択して切り替える。
【0067】ここで、本例では、N個の積分回路K1〜
KNのそれぞれに対して予め異なる入力信号のレベル範
囲が設定されている。そして、第1の選択回路7は、量
子化回路6から入力されるデジタル値に応じて、当該デ
ジタル値に対応した入力信号のレベルを含むレベル範囲
が設定された積分回路を選択して、隣接チャネル漏洩電
力の出力先を当該積分回路へ切り替える。
【0068】各積分回路K1〜KNは、第1の選択回路
5から入力される隣接チャネル漏洩電力を積分し、当該
積分結果を第2の選択回路9へ出力する。なお、本例で
は隣接チャネル漏洩電力の積分結果を第2の選択回路9
を介して制御回路10へ出力する場合を示すが、例えば
第1の選択回路7から出力される隣接チャネル漏洩電力
を平均化し、当該平均化結果を第2の選択回路9を介し
て制御回路10へ出力するような構成とすることもでき
る。
【0069】第2の選択回路9は、例えば制御回路10
から入力される選択信号により制御されて、N個の積分
回路K1〜KNの中から1個の積分回路を選択して、選
択した積分回路により得られた積分結果を制御回路10
へ出力するように切り替える。制御回路10は、第2の
選択回路の制御端子へ選択信号を出力して当該第2の選
択回路9を制御することにより、更新しようとする補償
用テーブル4の制御値に対応した入力信号レベルを含む
レベル範囲が設定された積分回路による積分結果のみが
選択されて当該制御回路10に入力されるようにする。
また、制御回路10は、例えば各積分回路K1〜KN毎
に積分を継続的に行っている期間を管理する。
【0070】このようにすると、制御回路10には、入
力信号の各レベル範囲毎に分類された隣接チャネル漏洩
電力の積分結果が各積分回路K1〜KNから入力される
こととなる。また、制御回路10では、各積分回路K1
〜KNから入力される積分結果が得られた積分時間を把
握することができる。
【0071】なお、本例では、制御回路10が任意のタ
イミングで第2の選択回路9を制御して積分結果を入力
することが可能な構成としたが、例えば各積分回路K1
〜KNがそれぞれ所定の期間を計時して当該所定期間を
計時したタイミングで第2の選択回路9を制御して当該
各積分回路K1〜KNにより得られた積分結果を当該第
2の選択回路9を介して制御回路10へ出力するように
して、当該タイミングを各積分回路K1〜KN毎にずら
しておくような構成とすることも可能である。
【0072】また、例えば各積分回路K1〜KNに入力
される隣接チャネル漏洩電力や蓄積される積分値を監視
して、当該隣接チャネル漏洩電力や当該積分値が所定の
閾値を超えた場合に第2の選択回路9を制御して当該閾
値を超えた積分回路により得られた積分結果を当該第2
の選択回路9を介して制御回路10へ出力するような構
成とすることも可能である。
【0073】また、制御回路10は、第2の選択回路9
から入力される隣接チャネル漏洩電力の積分結果に基づ
いて、例えば次のような更新手法により、補償用テーブ
ル4のATTテーブル13や移相器テーブル14に記憶
される制御値を更新する。
【0074】すなわち、ATTテーブル13に関して示
すと、例えば積分結果を取得する積分回路に設定された
入力信号のレベル範囲に対応したテーブル部分につい
て、ATTテーブル13に記憶された制御値の一部を変
化させ、当該変化させたATTテーブル13の制御値を
用いて歪み補償を実行した場合に得られる積分結果と、
当該変化を与える前のATTテーブル13の制御値を用
いて歪み補償を実行した場合に得られる積分結果とを比
較する。そして、比較した2つの積分結果の内で値が小
さかった方の積分結果が得られた場合におけるATTテ
ーブル13の制御値をより適切なテーブル値であるとみ
なして採用する。このような動作を繰り返して実行して
いくと、ATTテーブル13に記憶される制御値を次第
に最適な値へ近づけていくことができる。
【0075】また、移相器テーブル14に関しても、同
様な動作により、当該移相器テーブル14に記憶される
制御値を次第に最適な値へ近づけていくことができる。
なお、ATTテーブル13や移相器テーブル14に記憶
される制御値は、各積分回路K1〜KNにより得られる
積分結果が最小となるように更新されるのが好ましい。
【0076】ここで、図2には、本例の補償用テーブル
4が有するATTテーブル13により実現される振幅歪
みの補償値の一例を(a)として示してあるとともに、
移相器テーブル14により実現される位相歪みの補償値
の一例を(b)として示してある。また、同図中の横軸
はATTテーブル13や位相器テーブル14の参照用ア
ドレスを示しており、縦軸は補償値を示している。ま
た、参照用アドレスは入力信号のレベルに対応してい
る。なお、ここでは、補償用テーブル4がDSPの内部
に16ビットを用いて構成された場合を示してある。
【0077】同図に示されるように、振幅歪みの補償値
に関しては、入力信号のレベルに対応した参照用アドレ
スに応じて補償値となるゲインが決定され、ATTテー
ブル13には当該参照用アドレスに対応して当該ゲイン
を実現する制御値が記憶される。なお、本例では、可変
減衰器11の減衰量が補償値となるゲインに相当する。
同様に、同図に示されるように、位相歪みの補償値に関
しては、入力信号のレベルに対応した参照用アドレスに
応じて補償値となる位相変化が決定され、移相器テーブ
ル14には当該参照用アドレスに対応して当該位相変化
を実現する制御値が記憶される。なお、本例では、可変
移相器12の移相量が補償値となる位相変化に相当す
る。
【0078】また、同図には、一例として、入力信号の
レベルに対応する参照用アドレスを例えば等間隔に8段
階のレベル範囲〜に分類した場合を示してあり、こ
の場合には、積分回路群8に備える積分回路K1〜KN
の個数Nを8個にして、各積分回路K1〜K8に各レベ
ル範囲〜を設定する。そして、各積分回路K1〜K
8では、各レベル範囲〜毎に当該レベル範囲に含ま
れる入力信号レベルに対応した隣接チャネル漏洩電力を
積分する。
【0079】なお、ソフトウエア的にプログラミングや
処理を行う場合には、上記した8段階のレベル分けのよ
うに、2のべき乗の値でレベル分けを行うと、プログラ
ミングや演算処理を容易に行うことができて好ましい。
また、例えば8段階のレベル分けを基本として、各レベ
ル範囲を更に細かくレベル分けして16段階等のレベル
分けを行うことにより、更に正確な制御値の更新を行う
こともできる。
【0080】また、例えば入力信号のレベルに対応する
参照用アドレスに応じた補償値が急峻な部分については
他の部分と比べてレベル範囲を細かく分類することによ
り、更に正確な制御値の更新を行うこともできる。具体
的に、同図の例では、参照用アドレスが“768”〜
“1024”辺りの部分を細かくレベル分けすると好ま
しい。
【0081】以上のように、本例のプリディストーショ
ン歪み補償増幅装置では、入力信号のレベルに対応した
制御値を用いて当該入力信号をプリディストーションし
て電力増幅部2により増幅するに際して、増幅信号に含
まれる隣接チャネル漏洩電力を入力信号のレベル毎に異
なる積分回路K1〜KNにより積分し、更新しようとす
る制御値に対応した入力信号レベルに応じてこれら複数
の積分回路K1〜KNの中から1個の積分回路を選択し
て、当該積分回路により得られた積分結果に基づいて当
該制御値を更新することが行われる。
【0082】従って、制御値を更新するために用いられ
る隣接チャネル漏洩電力の積分結果に、当該制御値に対
応した入力信号のレベル範囲に応じた成分のみが含まれ
る一方、他のレベル範囲に応じた成分が含まれなくなっ
て、つまり、更新しようとする制御値に対応した入力信
号のレベル範囲とは関係の無いレベル範囲に応じた成分
が含まれなくなるため、正確に且つスムーズに制御値を
最適な値へ更新することができる。
【0083】なお、本例では、プリディストーション部
1が有する可変減衰器11や可変移相器12が入力信号
に振幅歪みや位相歪みを発生させる機能により、歪み発
生手段が構成されている。また、本例では、包絡線検出
部3が入力信号のレベルを検出する機能により、入力信
号レベル検出手段が構成されている。
【0084】また、本例では、補償用テーブル4が入力
信号のレベルに対応した制御値を用いて入力信号に発生
させる振幅歪みや位相歪みを制御する機能により、歪み
制御手段が構成されている。なお、本例では、入力信号
のレベルと制御値とを対応付けて記憶するメモリを用い
て歪み制御手段が構成されている。また、本例では、電
力増幅部2が、歪み補償の対象となる増幅器に相当す
る。
【0085】また、本例では、サイドバンド電力測定部
5が電力増幅器2から出力される増幅信号に含まれる隣
接チャネル漏洩電力を歪み成分のレベルとして検出する
機能により、歪み成分レベル検出手段が構成されてい
る。また、本例では、複数の積分回路K1〜KNが第1
の選択回路7による選択切替により入力信号のレベル毎
に歪み成分のレベルを積分する機能により、積分手段が
構成されている。また、本例では、制御回路10が第2
の選択回路9による選択切替により入力信号のレベル毎
の積分結果が小さくなるように当該レベルに対応した補
償用テーブル4の制御値を更新する機能により、制御値
更新手段が構成されている。
【0086】次に、本発明の第2実施例に係るプリディ
ストーション歪み補償増幅装置を図3を参照して説明す
る。同図には、本例に係るプリディストーション歪み補
償増幅装置の回路構成例を示してあり、このプリディス
トーション歪み補償増幅装置は、上記第1実施例の図1
に示したものと同様な歪み補償増幅回路部と、同図に示
したものとは異なる構成を有した制御値更新回路部とか
ら構成されている。
【0087】具体的には、本例の歪み補償増幅回路部に
は、可変減衰器(ATT)11及び可変移相器12を有
したプリディストーション部1と、1又は複数の電力増
幅器から構成された電力増幅部(PA)2と、包絡線検
出部3と、可変減衰器11に対応した振幅制御用のテー
ブル(ATTテーブル)13及び可変移相器12に対応
した移相制御用のテーブル(移相器テーブル)14を有
した補正用テーブル4とが備えられている。なお、これ
らの各処理部1〜4、11〜14は、例えば上記第1実
施例の図1に示したものと同様であり、本例では説明の
便宜上から、同図に示した符号と同じ符号を用いて示
す。
【0088】また、本例の制御値更新回路部には、サイ
ドバンド電力測定部21と、量子化回路22と、比較回
路23と、カウンタ24と、切替回路25と、積分回路
26と、制御回路27とが備えられている。以下では、
上記第1実施例の図1で示したものと同様な部分の説明
を省略し、本例の特徴部分である制御値更新回路部の構
成例や動作例を詳しく説明する。
【0089】サイドバンド電力測定部21は、電力増幅
部2から出力される増幅信号の一部を例えば方向性結合
器によりカップリングして入力し、当該入力した増幅信
号に含まれる隣接チャネル漏洩電力(サイドバンド成分
の電力)を測定して、当該測定電力を切替回路25へ出
力する。ここで、隣接チャネル漏洩電力の成分には、電
力増幅器2で発生した歪み成分が含まれている。
【0090】量子化回路22は、包絡線検出部3から入
力される包絡線情報をデジタル値へ変換し、変換したデ
ジタル値を比較回路23へ出力する。比較回路23は、
制御回路27から入力される閾値情報に基づくレベル範
囲に、量子化回路22から入力されるデジタル値に対応
した入力信号のレベルが含まれるか否かを判定し、含ま
れると判定した場合には所定のオン信号を切替回路25
の制御端子及びカウンタ24へ出力する一方、含まれな
いと判定した場合には所定のオフ信号を切替回路25の
制御端子及びカウンタ24へ出力する。ここで、制御回
路27から比較回路23へは、例えば更新しようとする
制御値に対応した入力信号レベルを含むレベル範囲の上
限と下限を特定する閾値情報が出力される。
【0091】カウンタ24は、カウント値をカウントす
る機能を有しており、比較回路23からオン信号が入力
される度にカウント値を+1増加させ、当該カウント値
を制御回路27に通知する。切替回路25は、比較回路
23からオン信号が入力された場合にはスイッチを閉じ
ることにより、サイドバンド電力測定部21から入力さ
れる隣接チャネル漏洩電力を積分回路26へ出力する一
方、比較回路23からオフ信号が入力された場合にはス
イッチを開くことにより、サイドバンド電力測定部21
から入力される隣接チャネル漏洩電力を積分回路26へ
出力しないようにする。
【0092】積分回路26は、切替回路25から入力さ
れる隣接チャネル漏洩電力を積分し、当該積分結果を制
御回路27へ出力する。制御回路27は、上記のような
閾値情報を比較回路23へ出力することにより、当該閾
値情報に基づくレベル範囲の入力信号に対応した隣接チ
ャネル漏洩電力が積分回路26により積分されるように
する。このようにすると、制御回路27には、閾値情報
に応じて、入力信号の各レベル範囲毎に分類された隣接
チャネル漏洩電力の積分結果が入力されることとなる。
【0093】また、制御回路27は、カウンタ24のカ
ウント値を入力することで、閾値情報に基づくレベル範
囲の入力信号に対応した隣接チャネル漏洩電力が積分回
路26に入力されて積分された回数を把握することがで
きる。つまり、この回数はカウンタ24のカウント値に
相当する。そして、制御回路27は、積分回路26から
入力される隣接チャネル漏洩電力の積分結果に基づい
て、補償用テーブル4のATTテーブル13や移相器テ
ーブル14に記憶される制御値を更新する。また、制御
回路27は、必要に応じて、カウンタ24のカウント値
をゼロにリセットすることや、比較回路23へ出力する
閾値情報を変更することができる。
【0094】なお、本例では、カウンタ24のカウント
値が所定の値になったときに制御回路27が積分回路2
6による積分結果を取得して当該積分結果に基づいて制
御値を更新する構成としたが、例えばカウンタ24のカ
ウント値が所定の値になったことに応じて積分回路26
を動作させて当該積分回路24から制御回路27へ積分
結果を出力させる手段を備えて、制御回路27が当該積
分結果の入力に応じて制御値を更新するような構成を用
いることも可能である。
【0095】以上のように、本例のプリディストーショ
ン歪み補償増幅装置では、入力信号のレベルに対応した
制御値を用いて当該入力信号をプリディストーションし
て電力増幅部2により増幅するに際して、更新しようと
する制御値に対応した入力信号のレベル範囲毎に当該レ
ベルの入力信号の入力回数をカウンタ24によりカウン
トし、当該カウンタ24のカウント値が所定の値になっ
たときに積分回路26による隣接チャネル漏洩電力の積
分結果を制御回路27により取得して当該積分結果に基
づいて当該制御値を更新することが行われる。
【0096】従って、制御値を更新するために用いられ
る隣接チャネル漏洩電力の積分結果に、当該制御値に対
応した入力信号のレベル範囲に応じた成分のみが含まれ
る一方、他のレベル範囲に応じた成分が含まれなくなっ
て、つまり、更新しようとする制御値に対応した入力信
号のレベル範囲とは関係の無いレベル範囲に応じた成分
が含まれなくなるため、正確に且つスムーズに制御値を
最適な値へ更新することができる。
【0097】なお、本例では、サイドバンド電力測定部
21が電力増幅器2から出力される増幅信号に含まれる
隣接チャネル漏洩電力を歪み成分のレベルとして検出す
る機能により、歪み成分レベル検出手段が構成されてい
る。また、本例では、カウンタ24が比較回路23から
のオン信号に基づいて入力信号のレベルが所定のレベル
である入力をカウントする機能により、カウント手段が
構成されている。
【0098】また、本例では、積分回路26が切替回路
25による切替により入力信号のレベルが所定レベルで
ある場合における隣接チャネル漏洩電力を歪み成分のレ
ベルとして、カウンタ24により所定の値がカウントさ
れるまでの期間積分する機能により、積分手段が構成さ
れている。また、本例では、制御回路27が積分回路2
6による積分結果が小さくなるように所定の入力信号レ
ベルに対応した補償用テーブル4の制御値を更新する機
能により、制御値更新手段が構成されている。
【0099】次に、本発明の第3実施例に係る基地局装
置を図面を参照して説明する。本例では、W−CDMA
方式等のCDMA方式を採用して移動局装置と無線通信
する基地局装置を例として示す。本例の基地局装置は、
大別すると、例えば信号処理や制御を行うMDE部(無
線変復調部)と、共通増幅器(C−AMP)等を備えた
増幅器部とから構成されている。
【0100】図4には、本例の基地局装置の概略的な構
成例を示してある。同図に示されるように、本例の基地
局装置には、例えば有線伝送路を介して他の基地局装置
等との間で信号を通信するためのインタフェース部31
と、ベースバンド信号を処理するベースバンド信号処理
部32と、無線周波数帯の信号を送受信処理する無線送
受信部33と、例えば上記第1実施例や上記第2実施例
に示したプリディストーション歪み補償増幅装置と同様
な歪み補償機能を有して増幅器により送信信号を増幅す
る送信電力増幅部34と、アンテナ36を用いて無線信
号を送受信するアンテナ部35と、当該アンテナ36
と、これら各処理部31〜36により行われる各種の処
理を制御等する制御部37とが備えられている。
【0101】ここで、本例では、例えばインタフェース
部31やベースバンド信号処理部32や無線送受信部3
3や制御部37から上記したMDE部が構成されてお
り、例えば送信電力増幅部34から上記した増幅器部が
構成されている。
【0102】次に、本例の基地局装置により行われる処
理の一例を示す。すなわち、送信処理においては、例え
ばインタフェース部31により他の基地局装置等から有
線伝送路を介して受信した信号をベースバンド信号処理
部32によりベースバンド処理した後に無線送受信部3
3により無線周波数帯の信号へ変換し、当該無線周波数
帯の信号(送信信号)を送信電力増幅部34により増幅
した後に、当該増幅信号をアンテナ部35によりアンテ
ナ36から移動局装置等に対して無線送信する。
【0103】また、受信処理においては、例えば移動局
装置等から無線送信された信号をアンテナ36を介して
アンテナ部35により受信し、当該受信信号を無線送受
信部33により受信処理した後にベースバンド信号処理
部32によりベースバンド処理し、その後、当該受信信
号をインタフェース部31により有線伝送路を介して他
の基地局装置等へ送信する。
【0104】以上のように、本例の基地局装置では、例
えば上記第1実施例や上記第2実施例に示したプリディ
ストーション歪み補償増幅装置と同様な歪み補償機能を
備えて増幅器で発生する歪みを補償することが行われる
ため、上記第1実施例や上記第2実施例で述べたのと同
様に、歪み補償に用いられる制御値を正確に且つスムー
ズに最適な値へ更新することができる。
【0105】なお、本発明に係るプリディストーション
歪み補償装置は、例えばW−CDMAの基地局装置に備
えられる送信信号増幅部や共通増幅器のようにマルチチ
ャネルの信号を処理する増幅部に適用するのに特に有効
なものであるが、例えばTDMA(Time Division Mult
iple Access)方式やFDMA(Frequency DivisionMul
tiple Access)方式等といった他の通信方式を採用した
基地局装置などに本発明を適用することも可能である。
【0106】また、本例の基地局装置では、好ましい態
様として、上記したように本発明に係る歪み補償機能を
用いて送信信号を共通増幅器で増幅する構成としてあ
り、このような共通増幅器を用いた増幅器部の構成例
を、通常の増幅器(ここでは、共通増幅器ではない増幅
器)を用いた増幅器部の構成例と比較して説明する。
【0107】まず、図5には、通常の増幅器を用いた増
幅器部(個別増幅を行う増幅器部)の構成例を示してあ
り、この増幅器部では、例えば異なる周波数f1、f2
の信号をそれぞれの周波数毎に個別に増幅した後に、そ
れぞれの周波数f1、f2の増幅信号を合成する仕方を
用いる。具体的には、周波数f1の信号は増幅器41で
増幅される一方、他の周波数f2の信号は他の増幅器4
2で増幅され、これら2つの増幅信号が合成器43によ
り合成される。なお、各増幅器41、42ではその非線
型性により歪み(隣接チャネル漏洩電力)が発生する。
【0108】このような増幅器部では、広帯域合成を行
うことから、合成器43でそれぞれの周波数f1、f2
の信号に対して3dBの損失が発生する。このため、例
えば合成器43からそれぞれの周波数f1、f2の信号
をP[W]で出力する場合には、それぞれの増幅器4
1、42ではそれぞれの周波数f1、f2の信号を2P
[W]にまで増幅して出力しなければならず、増幅器効
率が単体動作の時の1/2になってしまう。
【0109】一方、図6には、共通増幅器を用いた増幅
器部(共通増幅を行う増幅器部)の構成例を示してあ
り、この増幅器部では、例えば異なる複数の周波数f
1、f2の信号をまとめて増幅(共通増幅)する仕方を
用いる。具体的には、例えば上記図6に示した増幅器部
では、異なる2つの周波数f1、f2の信号が合成され
た信号が分配器51により等分配(なお、周波数毎の分
配ではなく例えば電力の分配)され、各分配信号が各共
通増幅器52、53により増幅された後に合成器54に
より合成される。なお、各共通増幅器52、53ではそ
の非線型性により歪み(隣接チャネル漏洩電力)が発生
するとともに、2つの異なる周波数f1、f2の信号に
よる相互変調歪みが発生する。
【0110】このような増幅器部では、例えば上記のよ
うに共通増幅器52、53からの2つの出力を並列的に
合成している。そして、このような並列合成では同一信
号を合成することから、上記図5に示した増幅器部とは
異なり、合成損失は発生しない。このため、例えば合成
器54から2つの周波数f1、f2の合成信号をP
[W]で出力する場合には、各共通増幅器52、53で
はそれぞれ2つの周波数f1、f2の合成信号をP
[W]に増幅して出力すればよく、上記図5に示した増
幅器部と比べて、増幅器効率がよくて好ましい。
【0111】なお、上記第3実施例では、送信信号を増
幅する増幅器で発生する歪みをプリディストーション歪
み補償装置により補償するCDMA無線基地局装置の例
を示したが、例えば送信信号を増幅する増幅器で発生す
る歪みをプリディストーション歪み補償装置により補償
するCDMA無線中継増幅装置を構成することもでき
る。
【0112】ここで、本発明に係るプリディストーショ
ン歪み補償装置などの構成としては、必ずしも以上に示
したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示し
たものに限られず、本発明は、種々な分野に適用するこ
とが可能なものである。
【0113】一例として、本発明に係るプリディストー
ション歪み補償装置の適用分野としては、必ずしも基地
局装置や中継増幅装置に限られず、増幅器で発生する歪
みを補償することが必要な移動局装置等の種々な装置に
適用することも可能である。ここで、移動局装置として
は、例えば携帯電話端末装置やPHS(Personal Handy
phone System)端末装置などがある。
【0114】また、本発明に係るプリディストーション
歪み補償装置の技術思想を、例えば増幅器の出力側にデ
ィストーション部を備えて、当該ディストーション部が
増幅器から出力される信号に増幅器で発生する歪みと逆
の歪みを発生させることにより増幅器で発生する歪みを
補償するような歪み補償装置に適用することも可能であ
る。
【0115】また、本発明に係るプリディストーション
歪み補償装置などにおいて行われる各種の処理として
は、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア
資源においてプロセッサがROMに格納された制御プロ
グラムを実行することにより制御される構成が用いられ
てもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機
能手段が独立したハードウエア回路として構成されても
よい。また、本発明は上記の制御プログラムを格納した
フロッピーディスクやCD−ROM等のコンピュータに
より読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)
として把握することもでき、当該制御プログラムを記録
媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させ
ることにより、本発明に係る処理を遂行させることがで
きる。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るプリ
ディストーション歪み補償装置などによると、入力信号
のレベルの検出結果に対応した制御値を用いて入力信号
に発生させる歪みを制御して、入力信号を増幅する増幅
器で発生する歪みを補償する構成において、増幅器から
出力される増幅信号に含まれる歪み成分のレベルを検出
し、検出される入力信号のレベル毎に検出される歪み成
分のレベルを積分し、入力信号のレベル毎の積分結果が
小さくなるように歪み制御に用いられる当該レベルに対
応した制御値を更新するようにしたため、歪み補償を制
御するための制御値を精度のよい値へ更新することがで
き、これにより、例えば特定の入力レベルの発生頻度が
少ないような信号を処理する場合においても、高精度な
歪み補償を実現することができる。
【0117】また、本発明に係るプリディストーション
歪み補償装置などによると、入力信号のレベルの検出結
果に対応した制御値を用いて入力信号に発生させる歪み
を制御して、入力信号を増幅する増幅器で発生する歪み
を補償する構成において、増幅器から出力される増幅信
号に含まれる歪み成分のレベルを検出し、検出される入
力信号のレベルが所定のレベルである入力をカウント
し、検出される入力信号のレベルが当該所定レベルであ
る場合に検出される歪み成分のレベルを所定の値がカウ
ントされるまでの期間積分し、当該積分結果が小さくな
るように歪み制御に用いられる当該所定レベルに対応し
た制御値を更新するようにしたため、歪み補償を制御す
るための制御値を精度のよい値へ更新することができ、
これにより、例えば特定の入力レベルの発生頻度が少な
いような信号を処理する場合においても、高精度な歪み
補償を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るプリディストーシ
ョン歪み補償増幅装置の回路構成例を示す図である。
【図2】 参照用アドレスと補償値との対応の一例を示
す図である。
【図3】 本発明の第2実施例に係るプリディストーシ
ョン歪み補償増幅装置の回路構成例を示す図である。
【図4】 本発明の第3実施例に係る基地局装置の概略
的な構成例を示す図である。
【図5】 個別増幅を行う増幅器部の構成例を示す図で
ある。
【図6】 共通増幅を行う増幅器部の構成例を示す図で
ある。
【図7】 増幅器に入力される前の送信信号のスペクト
ラムの一例を示す図である。
【図8】 歪み補償が行われない場合において送信信号
が増幅器により増幅されて出力される信号のスペクトラ
ムの一例を示す図である。
【図9】 従来例に係る歪み補償付き送信電力増幅部の
構成例を示す図である。
【図10】 歪み補償が行われる場合において送信信号
が増幅器により増幅されて出力される信号のスペクトラ
ムの一例を示す図である。
【図11】 プリディストーション歪み補償増幅装置の
回路構成例を示す図である。
【図12】 歪み補償の原理を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1・・プリディストーション部、 2・・電力増幅部、
3・・包絡線検出部、 4・・補償用テーブル、5、2
1・・サイドバンド電力測定部、 6、22・・量子化
回路、7、9・・選択回路、 8・・積分回路群、 K
1〜KN、26・・積分回路、10、27・・制御回
路、 11・・可変減衰器、 12・・可変移相器、1
3・・ATTテーブル、 14・・移相器テーブル、
23・・比較回路、24・・カウンタ、 25・・切替
回路、 31・・インタフェース部、32・・ベースバ
ンド信号処理部、 33・・無線送受信部、34・・送
信電力増幅部、 35・・アンテナ部、 36・・アン
テナ、37・・制御部、 41、42・・増幅器、 4
3、54・・合成器、51・・分配器、 52、53・
・共通増幅器、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 貴 東京都中野区東中野三丁目14番20号 株式 会社日立国際電気内 (72)発明者 須藤 雅樹 東京都中野区東中野三丁目14番20号 株式 会社日立国際電気内 (72)発明者 高田 壽雄 東京都中野区東中野三丁目14番20号 株式 会社日立国際電気内 Fターム(参考) 5J090 AA04 AA41 CA21 FA08 FA18 GN03 GN04 GN07 HA40 HN01 HN07 HN08 HN15 HN19 KA16 KA17 KA23 KA31 KA32 KA34 KA55 MA08 MA14 SA14 TA01 TA02 TA03 5K022 EE25 5K060 BB08 HH06 KK06 LL22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を増幅する増幅器で発生する歪
    みを補償するプリディストーション歪み補償装置におい
    て、 入力信号に歪みを発生させる歪み発生手段と、 入力信号のレベルを検出する入力信号レベル検出手段
    と、 入力信号レベル検出手段により検出される入力信号のレ
    ベルに対応した制御値を用いて歪み発生手段により発生
    させる歪みを制御する歪み制御手段と、 増幅器から出力される増幅信号に含まれる歪み成分のレ
    ベルを検出する歪み成分レベル検出手段と、 入力信号レベル検出手段により検出される入力信号のレ
    ベル毎に歪み成分検出手段により検出される歪み成分の
    レベルを積分する積分手段と、 積分手段により得られる入力信号のレベル毎の積分結果
    が小さくなるように歪み制御手段により用いられる当該
    レベルに対応した制御値を更新する制御値更新手段と、 を備えたことを特徴とするプリディストーション歪み補
    償装置。
  2. 【請求項2】 入力信号を増幅する増幅器で発生する歪
    みを補償するプリディストーション歪み補償装置におい
    て、 入力信号に歪みを発生させる歪み発生手段と、 入力信号のレベルを検出する入力信号レベル検出手段
    と、 入力信号レベル検出手段により検出される入力信号のレ
    ベルに対応した制御値を用いて歪み発生手段により発生
    させる歪みを制御する歪み制御手段と、 増幅器から出力される増幅信号に含まれる歪み成分のレ
    ベルを検出する歪み成分レベル検出手段と、 入力信号レベル検出手段により検出される入力信号のレ
    ベルが所定のレベルである入力をカウントするカウント
    手段と、 入力信号レベル検出手段により検出される入力信号のレ
    ベルが当該所定レベルである場合に歪み成分検出手段に
    より検出される歪み成分のレベルをカウント手段により
    所定の値がカウントされるまでの期間積分する積分手段
    と、 積分手段の積分結果が小さくなるように歪み制御手段に
    より用いられる当該所定レベルに対応した制御値を更新
    する制御値更新手段と、 を備えたことを特徴とするプリディストーション歪み補
    償装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のプリディ
    ストーション歪み補償装置において、 歪み制御手段は、入力信号のレベルと制御値とを対応付
    けて記憶するメモリを用いて構成されたことを特徴とす
    るプリディストーション歪み補償装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のプリディストーション歪み補償装置を備え、 送信信号を増幅する増幅器で発生する歪みを当該プリデ
    ィストーション歪み補償装置により補償することを特徴
    とするCDMA無線基地局装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のプリディストーション歪み補償装置を備え、 送信信号を増幅する増幅器で発生する歪みを当該プリデ
    ィストーション歪み補償装置により補償することを特徴
    とするCDMA無線中継増幅装置。
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