JP2003078360A - 歪み補償装置 - Google Patents

歪み補償装置

Info

Publication number
JP2003078360A
JP2003078360A JP2001269340A JP2001269340A JP2003078360A JP 2003078360 A JP2003078360 A JP 2003078360A JP 2001269340 A JP2001269340 A JP 2001269340A JP 2001269340 A JP2001269340 A JP 2001269340A JP 2003078360 A JP2003078360 A JP 2003078360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distortion
signal
control mode
mode information
amplifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001269340A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3567148B2 (ja
Inventor
Masashi Naito
昌志 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Kokusai Electric Inc filed Critical Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority to JP2001269340A priority Critical patent/JP3567148B2/ja
Publication of JP2003078360A publication Critical patent/JP2003078360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3567148B2 publication Critical patent/JP3567148B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歪み補償用歪み発生手段2が増幅器3で増幅
される信号に歪みを発生させ、信号レベル検出手段5が
当該信号のレベルを検出し、歪み補償用歪み発生制御手
段7、8が制御態様情報記憶手段7、8に記憶される制
御態様情報に基づいて検出信号レベルに対応した制御態
様で歪み補償用歪み発生手段を制御する歪み補償装置
で、大きい信号レベルに対応した制御態様情報の更新を
効率化する。 【解決手段】 歪み検出手段11が増幅器から出力され
る信号に含まれる歪みを検出し、制御態様情報更新手段
12、13が第1の閾値を超える信号レベルに対応した
制御態様情報を第2の閾値を超える信号レベルの信号が
増幅器で増幅される際に当該増幅器から出力される信号
に含まれる歪みが小さくなるように更新する態様を用い
て、検出される歪みが小さくなるように制御態様情報を
更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば無線送信装
置に備えられた増幅器の非線形性を補償するために当該
増幅器により増幅される信号に対して予め歪み補償用の
歪みを発生させるプリディストーション型歪み補償増幅
器などに適用可能な歪み補償装置などに関し、特に、信
号レベルと歪み補償用歪みの発生の制御態様とを対応付
けた制御態様情報に基づいて歪み補償を行う場合に、発
生頻度が小さい大きい信号レベルに対応した制御態様情
報の更新を効率化することなどを可能とする技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、移動体通信システムに設けら
れる無線基地局装置などに備えられて使用される増幅器
では、増幅器の非線形性に起因して発生する隣接チャネ
ル漏洩電力や相互変調歪みなどにより送信スペクトルが
劣化してしまうことが問題となっている。ここで、増幅
器としては、例えば電力増幅器(PA:Power Amplifie
r)などが用いられる。
【0003】図7には、非線形な特性を有する増幅器の
入出力特性の一例を示してあり、横軸は増幅器に入力さ
れる信号の振幅を示しており、左側の縦軸は増幅器から
出力される信号の振幅を示しており、右側の縦軸は増幅
器から出力される信号の位相を示している。また、同図
では、AM(Amplitude Modulation)−AM変換の特性
の一例を(a)として示してあり、AM−AM変換が無
いとした場合における振幅に関する理想的な入出力特性
の一例を(b)として示してあり、AM−PM(Phase
Modulation)変換の特性の一例を(c)として示してあ
る。
【0004】同図に示されるように、通常の増幅器の入
出力特性では、AM−AM変換と呼ばれる出力振幅の飽
和特性があって、出力振幅が増大するに従って理想特性
からのずれが大きくなることが生じるとともに、AM−
PM変換と呼ばれる出力位相の入力振幅による変化があ
って、出力振幅が増大するに従って出力位相が回転する
ことが生じる。このため、増幅器では、入力振幅が飽和
点から十分に小さい点では振幅に関する入出力特性は直
線的であり出力位相の変化も無いが、入力振幅が飽和点
に近づくにつれて、出力振幅は飽和し出力位相は回転し
始めることにより、非線形特性が発生する。そして、こ
のような非線形特性の結果として、送信帯域外への電力
の漏れ込みなどによる送信スペクトルの劣化が招かれて
しまう。
【0005】このような送信スペクトルの劣化を改善す
る方法として、増幅器の非線形性を補償するように増幅
器の前段において増幅器により増幅される信号に対して
振幅の逆特性及び位相の逆特性を与えておき、これによ
り当該逆特性と増幅器の非線形特性との総和として増幅
器の出力が理想特性に従ったものとなるようにするプリ
ディストーション法が知られている。
【0006】図8には、このようなプリディストーショ
ン法において非線形増幅器の入出力特性の逆特性を与え
る歪み補償特性の一例を示してあり、横軸は入力振幅を
示しており、左側の縦軸は出力振幅を示しており、右側
の縦軸は出力位相を示している。また、同図では、AM
−AM変換に対応した歪み補償特性の一例を(a)とし
て示してあり、AM−AM変換の特性を打ち消した場合
における理想的な入出力特性の一例を(b)として示し
てあり、AM−PM変換に対応した歪み補償特性の一例
を(c)として示してある。
【0007】図9には、従来のプリディストーション型
歪み補償回路の構成例を示してあり、このプリディスト
ーション型歪み補償回路には、入力端子P11と出力端
子P12との間に設けられる回路として、遅延線41
と、可変減衰器(ATT)61及び可変移相器62を有
したプリディストーション回路42と、例えば電力増幅
器を用いて構成される増幅器43と、分配器44と、パ
ワー検出器45と、A/D(Analog/Digital)変換器4
6と、ATT制御テーブル記憶回路47と、移相制御テ
ーブル記憶回路48と、2つのD/A(Digital/Analo
g)変換器49、50と、歪み検出回路51と、歪み補
償テーブル更新制御回路52とが備えられている。
【0008】同図に示したプリディストーション型歪み
補償回路の動作例を示す。まず、入力端子P11から例
えば送信対象となる無線周波数の信号を入力する。入力
される無線周波数信号を2つに分配して、一方の分配信
号をパワー検出器45に入力し、他方の分配信号を時間
差調整用の遅延線41に入力する。なお、遅延線41
は、プリディストーション回路42により入力信号に対
して歪み補償が行われる際に、当該歪み補償が当該入力
信号のレベルに基づいて制御されるように、信号の伝送
タイミングを調整する。
【0009】パワー検出器45は、入力される無線周波
数信号のエンベロープ(包絡線)を検出し、アナログの
当該検出結果をA/D変換器46へ出力する。A/D変
換器46は、入力されるアナログのエンベロープレベル
をデジタル化し、当該デジタル化により得られるエンベ
ロープデータをATT制御テーブル記憶回路47及び移
相制御テーブル記憶回路48へ出力する。
【0010】ATT制御テーブル記憶回路47は、アド
レス値とATT制御値とを対応付けたATT制御テーブ
ルの情報をメモリに格納しており、入力されるエンベロ
ープデータをメモリのアドレス値として用いて、当該エ
ンベロープデータのアドレス値に対応して格納されてい
るテーブル値(ATT制御値)をプリディストーション
データとして読み出してD/A変換器49へ出力する。
【0011】同様に、移相制御テーブル記憶回路48
は、アドレス値と移相器制御値とを対応付けた移相制御
テーブルの情報をメモリに格納しており、入力されるエ
ンベロープデータをメモリのアドレス値として用いて、
当該エンベロープデータのアドレス値に対応して格納さ
れているテーブル値(移相器制御値)をプリディストー
ションデータとして読み出してD/A変換器50へ出力
する。
【0012】D/A変換器49は、入力されるデジタル
のATT制御値をアナログ化して可変減衰器61の制御
端子へ出力する。同様に、D/A変換器50は、入力さ
れるデジタルの移相器制御値をデジタル化して可変移相
器62へ出力する。
【0013】遅延線41を介して出力される無線周波数
信号はプリディストーション回路42に入力され、当該
プリディストーション回路42では、可変減衰器61が
入力されるATT制御値により制御される減衰率で当該
信号に対して振幅歪みを発生させ、可変移相器62が入
力される移相器制御値により制御される移相量(位相変
化量)で当該信号に対して位相歪みを発生させる。ここ
で、可変減衰器61により発生させる振幅歪みや可変移
相器62により発生させる位相歪みは、例えば上記図8
に示したようなAM−AM変換の逆特性やAM−PM変
換の逆特性を実現するようにATT制御値や移相器制御
値により制御され、これにより、送信スペクトルの劣化
が軽減させられる。
【0014】プリディストーション回路42により歪み
補償用の振幅歪みや位相歪みが発生させられた無線周波
数信号は増幅器43に入力され、当該増幅器43は当該
無線周波数信号を増幅し、当該増幅信号を分配器44を
介して出力端子P12から後段の送信アンテナ(図示せ
ず)へ出力する。ここで、上述のように、増幅器43で
発生する非線形の歪みがプリディストーション回路42
で発生させられる歪みにより打ち消される。
【0015】分配器44は、入力される増幅信号を2つ
に分配して、一方の分配信号を出力端子P12へ出力
し、他方の分配信号を歪み検出回路51へ出力する。歪
み検出回路51は、入力される増幅信号の中から、増幅
器43で発生した非線形歪みに起因する送信スペクトル
の歪みのレベルを検出し、当該検出結果を歪み補償テー
ブル更新制御回路52へ出力する。
【0016】歪み補償テーブル更新制御回路52は、歪
み検出回路51から入力される検出結果に基づいて、当
該歪み検出回路51により検出される歪みのレベルが例
えば最小となるように、ATT制御テーブル記憶回路4
7に格納されたATT制御テーブルの記憶内容や移相制
御テーブル記憶回路48に格納された移相制御テーブル
の記憶内容を更新する。このような更新により、例えば
温度変化や経年変化などに対応して増幅器43などの処
理部の特性が変化したような場合などにおいても、歪み
補償の精度を保証することができ、適切な歪み補償を実
現することができる。
【0017】また、上記した歪み補償テーブル更新制御
回路52により行われる動作の具体的な一例を示す。図
10(a)には、ATT制御テーブルの構成例を示して
あり、同図(b)には、移相制御テーブルの構成例を示
してある。
【0018】同図(a)に示されるように、ATT制御
テーブルは、例えばnワード分の領域から構成されてお
り、当該nワード分の領域が予めMブロックに等分割さ
れており、各ブロック単位でテーブル値として格納され
ているATT制御値が更新させられる。同様に、同図
(b)に示されるように、移相制御テーブルは、例えば
nワード分の領域から構成されており、当該nワード分
の領域が予めMブロックに等分割されており、各ブロッ
ク単位でテーブル値として格納されている移相器制御値
が更新させられる。
【0019】ここで、同図(a)及び同図(b)の例で
は、上記したnが16進数でアドレス00〜FF(H:
Hex)までの256(ワード)であり、上記したMが
8(ブロック)である場合を示したが、それぞれ任意の
数であってもよい。なお、通常は、nは複数であり、M
は複数である。
【0020】ブロック毎にテーブル値を更新する順序と
しては、一例として、入力振幅が小さい下位のブロック
からATT制御テーブルのテーブル値及び移相制御テー
ブルのテーブル値を交互に最適化するように更新し、次
第に入力振幅が大きい上位のブロックに関する更新を行
っていく順序が用いられ、最も上位のブロックに関する
更新を行った後には再び最も下位のブロックに関する更
新を行うように、複数のブロックをループさせて更新を
行う。なお、他の例として、これとは逆の順序で、つま
り、上位のブロックから下位のブロックへという順序
で、更新を行うことも可能である。
【0021】具体的には、同図(a)及び同図(b)の
例では、ATT制御テーブルが8個のブロック(ATT
テーブルブロック1〜8)から構成されており、移相制
御テーブルが8個のブロック(移相テーブルブロック1
〜8)から構成されており、最も下位の“ATTテーブ
ルブロック1”、最も下位の“移相テーブルブロック
1” 2番目に下位の“ATTテーブルブロック2”、
2番目に下位の“移相テーブルブロック2”、…、2番
目に上位の“ATTテーブルブロック7”、2番目に上
位の“移相テーブルブロック7”、最も上位の“ATT
テーブルブロック8”、最も上位の“移相テーブルブロ
ック8”、最も下位の“ATTテーブルブロック1”、
最も下位の“移相テーブルブロック1”、…という順序
でテーブル値を更新する。
【0022】なお、テーブル値を更新する順序として
は、上記したもの以外の順序を用いることも可能である
が、例えば上記のように下位のブロックから上位のブロ
ックへ又は上位のブロックから下位のブロックへという
順序で更新を行うと各ブロック間の境界におけるテーブ
ル値の連続性を保つことができるといった点や各ブロッ
クのテーブル値の収束性を保つことができるといった点
に鑑みると、このように下位から上位へ又は上位から下
位へとループ的に更新を行うのが好ましい。
【0023】図11を参照して、歪み補償テーブル更新
制御回路52により行われる歪み補償テーブルの更新処
理の手順の一例を示す。まず、処理の最初では更新対象
となるブロックの番号Nを1に設定し(ステップS2
1)、そして、以下に示すような処理を実行する。な
お、後述するように、更新対象となるブロックの番号N
は1つずつ更新されて、それぞれのブロック番号Nに関
して以下に示すような処理を順次実行していく。
【0024】すなわち、まず、ブロック番号Nに対応し
たATTテーブルブロックNに含まれる全てのテーブル
値(ATT制御値)に関して、前回の更新が有効に確定
されて前回の制御方向がプラス(+)であった場合には
当該テーブル値を所定量+Δだけ変化(シフト)させ、
前回の更新が有効に確定されて前回の制御方向がマイナ
ス(−)であった場合には当該テーブル値を所定量−Δ
だけ変化させ、前回の更新が無効に確定されて前回の制
御方向がマイナス(−)であった場合には制御方向をプ
ラス(+)に変更して当該テーブル値を所定量+Δだけ
変化させ、前回の更新が無効に確定されて前回の制御方
向がプラス(+)であった場合には制御方向をマイナス
(−)に変更して当該テーブル値を所定量−Δだけ変化
させる(ステップS22)。なお、ここで行っているテ
ーブル値の変更は、仮の更新であって、後述するよう
に、当該変更(仮の更新)の結果に応じて当該変更は有
効な更新として確定されるか或いは無効な更新として確
定される。
【0025】次に、このような変更(仮の更新)が行わ
れたテーブル値が用いられて歪み補償された増幅器43
の出力信号に含まれる歪みのレベルを歪み検出回路51
により検出する(ステップS23)。なお、このように
して検出される歪みレベルは、例えば同一のブロック番
号Nの移相テーブルブロックNなどの更新が次回などに
行われる際に用いられるため、メモリに記憶しておく。
【0026】次に、今回の更新処理において検出された
歪みレベルと記憶されている前回の更新処理における歪
みレベルとの大小を比較して、今回の歪みレベルが前回
の歪みレベルより小さい場合には上記で行ったテーブル
値の変更(仮の更新)を有効に確定させる一方、今回の
歪みレベルが前回の歪みレベルより大きい場合には上記
で行ったテーブル値の変更(仮の更新)を無効に確定さ
せて当該変更前のテーブル値に戻すような更新を行うこ
とにより、検出される歪みレベルが最小となるように小
さくしていく(ステップS24)。
【0027】なお、今回の歪みレベルと前回の歪みレベ
ルとが同一であった場合には、例えばテーブル値の更新
処理の方式などに応じて、テーブル値の変更(仮の更
新)が有効にされてもよく或いは無効にされてもよい。
また、本例のようなテーブル値の更新方法は、一般に、
最急勾配法(最急降下法)による制御法などを用いて実
現される。
【0028】また、前回の歪みレベルとしては、特に限
定はないが、例えば、同一のブロック番号Nの移相テー
ブルブロックNの前回の更新が有効であった場合には当
該更新を有効とした場合における歪みレベルが用いら
れ、当該前回の更新が無効であった場合には当該更新を
無効とした場合における歪みレベル、つまり、当該前回
の前における歪みレベルが用いられる。
【0029】次に、上記のようにして更新したATTテ
ーブルブロックNと同一のブロック番号Nに対応した移
相テーブルブロックNに含まれる全てのテーブル値(移
相器制御値)に関して、上記と同様なテーブル値の更新
処理を実行する。つまり、まず、テーブル値を所定の量
だけ変更(仮の更新)し(ステップS25)、当該変更
後における歪みレベルを検出し(ステップS26)、当
該検出結果と前回における歪みレベルとの大小を比較し
て、当該比較結果に基づいて当該変更(仮の更新)を有
効或いは無効に確定させてテーブル値を更新することに
より、検出される歪みレベルが最小となるように小さく
していく(ステップS27)。
【0030】次に、更新対象となるブロック番号Nを1
だけ増加させ(ステップS28)、当該増加後のブロッ
ク番号Nが最大振幅に対応した最上位のブロック(上記
図10(a)、(b)の例では、8番目のブロック)の
番号より大きいか否かを判定する(ステップS29)。
この判定の結果(ステップS29)、増加後のブロック
番号Nが最上位のブロック番号より大きい場合には、複
数のブロックの1周分のループが終了したとみなして、
ブロック番号N=1と設定して(ステップS30)、再
び上記と同様に、ATT制御テーブルの更新処理及び移
相制御テーブルの更新処理などを実行する(ステップS
22〜ステップS30)。
【0031】一方、この判定の結果(ステップS2
9)、増加後のブロック番号Nが最上位のブロック番号
以下である場合には、当該増加後のブロック番号Nに関
して、再び上記と同様に、ATT制御テーブルの更新処
理及び移相制御テーブルの更新処理などを実行する(ス
テップS22〜ステップS30)。
【0032】このように、最小振幅のブロック番号1に
対応したブロックから最大振幅のブロック番号Mに対応
したブロックまで順番に更新処理を実行した後に、再
び、ブロック番号1に対応したブロックに戻って更新処
理を実行する制御を繰り返して行うことにより、ATT
制御テーブルや移相制御テーブルといった歪み補償テー
ブルのプリディストーション用のテーブル値が適切な値
へ収束していき、これにより、適切な歪み補償が実現さ
れる。
【0033】本例のように無線周波数帯域で信号を直接
的にプリディストーション処理する構成を用いると、例
えば複数の周波数のキャリア信号を同時に歪み補償する
ことなどが可能であり、これにより、送信電力や消費電
力を改善することができ、増幅器43の高効率化を実現
することができる利点がある。
【0034】なお、例えばベースバンド信号のI成分及
びQ成分をキャリア毎に入力してその電力値(I2
2)をアドレス値としてプリディストーションを行う
歪み補償装置も検討等されているが、この構成では、複
数のキャリアを同時に扱うことが難しいと考えられる。
これは、増幅器では複数のキャリアの合成信号の振幅に
依存して歪みが発生するためである。本例のように、無
線周波数帯の信号を処理する場合には、単数のキャリア
であるか或いは複数のキャリアであるかにかかわらず、
帯域信号として扱われるため、複数のキャリアを同時に
歪み補償することが容易に可能である。また、無線帯域
で複数のキャリアを同時に処理することが可能な従来の
フィードフォワード型歪み補償方式では、電力効率の点
で不利があると考えられる。
【0035】また、歪み補償に関して、従来の技術例を
紹介しておく。例えば、特開平8−37427号公報
(以下で、文献1と言う)に記載の「非線形特性発生回
路」では、入力高周波信号の包絡線レベルを検出し、検
出された包絡線レベルに基づいて所望の入出力非線形特
性に従った制御信号を生成し、当該制御信号に従って入
力高周波信号の振幅変調や位相変調が行われている。な
お、この文献1に記載された回路では、例えば後述する
本発明と比較すると、フィードバックを用いた歪み補償
の適正化は行われていない。
【0036】また、特開2000−261252号公報
(以下で、文献2と言う)に記載の「歪補償電力増幅回
路」では、入力信号を包絡線検波した結果と出力信号を
包絡線検波した結果との差を歪み成分として検出し、検
出される歪み成分がゼロとなるような制御信号によりプ
リディストーションで発生させる3次歪みの振幅や位相
を制御することが行われている。なお、この文献2に記
載された回路では、例えば後述する本発明と比較する
と、入力信号のレベルに対応した歪み補償や、このよう
な歪み補償に対するフィードバックを用いた歪み補償の
適正化は行われていない。
【0037】また、特開2000−278190号公報
(以下で、文献3と言う)に記載の「エンベロープ検出
型リニアライザ装置及び該リニアライザ装置に用いられ
る歪み補償更新方法」では、送信回路の増幅器で発生す
る歪みを検出して歪み補償テーブルを作成し、当該歪み
補償テーブルを用いて送信するデジタル信号をプリディ
ストーション処理するに際して、同時に更新する歪み補
償テーブルの数を段階的に減らすことや、収束速度の遅
い歪み補償テーブルのテーブル値を他の歪み補償テーブ
ルのテーブル値に基づいて補間することが行われてい
る。なお、この文献3に記載された装置などでは、例え
ば後述する本発明と比較すると、収束の遅いテーブル値
を直接的に更新するのではなく補間していることからテ
ーブル値の精度が悪く、また、歪み補償テーブルを構成
する複数のブロックを順番に更新していくような更新方
法に対応したものではない。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の歪
み補償装置などを説明したが、例えば上記図9〜上記図
11を用いて示したような従来の歪み補償装置では、例
えばCDMA(Code Division Multiple Access)方式
を用いた通信のようにマルチコードの送信信号を扱う場
合や、例えばOFDM(Orthogonal Frequency Divisio
n Multiplexing)方式を用いた通信のようにマルチキャ
リアの送信信号を扱うような場合には、送信信号のピー
クレベル対平均電力の比が大きくなり、信号のピーク値
(振幅が大きい信号)の発生頻度が低くなってしまうこ
とに起因して、入力信号の振幅が大きい場合に対応した
上位のブロックのテーブル値が収束する速度が遅くなっ
てしまうといった不具合や、このようなテーブル値の精
度が悪くなってしまうといった不具合があった。
【0039】つまり、上位のブロックのテーブル値を更
新する際に振幅が大きい入力信号が発生していない場合
が多く発生するが、このような場合にはテーブル値の変
更(仮の更新)による影響を正しく判別することができ
ないため、テーブル値が正しい方向へ更新されないこと
が多く、誤制御の頻度が高くなってしまい、これに起因
して上記のような不具合が発生してしまう。
【0040】更に詳しくは、非線形歪みは増幅器の非線
形な領域を用いているときに発生するため、信号のレベ
ルが小さいときには増幅器の線形な領域しか使用してい
ないことから非線形歪みは発生せず、従って、上位のブ
ロックに関するテーブル値の変更(仮の更新)の妥当性
を判定したい場合に、小さいレベルの信号しか入力され
ないと非線形歪みが発生しないことから、当該変更の妥
当性を正しく判定することができない。
【0041】また、上記したマルチコードの通信では例
えば異なる拡散符号を用いて拡散した複数の拡散信号を
多重化して通信が行われ、上記したマルチキャリアの通
信では例えば異なる周波数のキャリアを用いた複数のキ
ャリア信号を多重化して通信が行われる。そして、この
ようなマルチコードやマルチキャリアの通信では、1つ
の拡散信号や1つのキャリア信号を通信する場合と比べ
て、通信信号のピーク値対平均電力の比が大きくなる。
【0042】一例として、1kHz、2kHz、4kH
z、8kHzの4波を合成した信号などを考えればよ
く、この場合、これら4波の合成により生じる電力増加
は6dBであるのに対して、最大の振幅値は12dBも
増大してしまう。この場合、増幅器では線形な領域が1
2dB分だけ多く必要となるのに対して、平均電力は6
dBしか増加しないが、信号の最大振幅で決まる増幅器
の消費電力は12dBだけ増加してしまうため、全体と
しては電力効率が低下してしまう。また、ピーク値が発
生する頻度は、1波の場合と比べて4波の場合には1/
4となってしまい、このように、合成される波数が増加
するほどピーク値の発生頻度が低下してしまい、上記し
た不具合が顕著に発生してしまう。
【0043】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、信号レベルと歪み補償用歪み
の発生の制御態様とを対応付けた制御態様情報に基づい
て歪み補償を行うに際して、例えばマルチコードやマル
チキャリアの送信信号を増幅器で増幅するような場合に
おいても、大きい信号レベルに対応した制御態様情報の
更新を効率化することなどができる歪み補償装置などを
提供することを目的とする。更に具体的には、例えば歪
み補償テーブルのテーブル値の収束速度を高速化するこ
とや、大きい信号レベルに対応した上位のテーブル値の
精度を向上させることなどを目的とする。
【0044】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る歪み補償装置では、増幅器により増幅
される信号のレベルと歪み補償用の歪みの発生の制御態
様とを対応付けた制御態様情報に基づいて当該信号レベ
ルに対応した制御態様で当該信号に対して歪み補償用歪
みを発生させて当該増幅器で発生する歪みを補償するに
際して、次のようにして、当該増幅器から出力される信
号に含まれる歪みが小さくなるように当該制御態様情報
を更新する。すなわち、第1の閾値を超える信号レベル
に対応した制御態様情報を、第2の閾値を超える信号レ
ベルの信号が増幅器により増幅される際に当該増幅器か
ら出力される信号に含まれる歪みが小さくなるように更
新する。
【0045】更に具体的には、第1の閾値を超える信号
レベルに対応した制御態様情報を更新する場合に、第2
の閾値を超える信号レベルの信号が増幅器により増幅さ
れるのを待機し、当該信号レベルの信号が増幅器により
増幅される際に当該増幅器から出力される信号に含まれ
る歪みが小さくなるように当該制御態様情報を更新す
る。
【0046】従って、第1の閾値を超える信号レベルに
対応した制御態様情報が、例えば第2の閾値を超える信
号レベルの信号の処理が行われるのを待機して当該処理
に基づいて更新されるため、例えばマルチコードやマル
チキャリアの送信信号を増幅器で増幅するような場合に
おいても、当該第1の閾値を超える信号レベルに対応し
た制御態様情報の精度を向上させることができ、また、
当該第1の閾値を超える信号レベルに対応した制御態様
情報の更新速度を高速化することが可能である。
【0047】ここで、増幅器としては、種々なものが用
いられてもよく、単数の増幅器ばかりでなく、複数の増
幅器の組み合わせが用いられてもよい。また、増幅器に
より増幅される信号としては、種々な信号が用いられて
もよく、例えば上述のようにマルチコードやマルチキャ
リアの信号が用いられるのに適している。また、信号の
レベルとしては、例えば振幅のレベルや電力のレベルな
どの種々なレベルを用いることが可能である。
【0048】また、歪み補償用の歪みとしては、例えば
増幅器で発生する歪みとは逆の特性を有する振幅歪みや
位相歪みが発生させられるのが好ましく、つまり、増幅
器で発生する歪みを打ち消すような振幅歪みや位相歪み
が発生させられるのが好ましい。また、歪みを補償する
程度や、増幅器から出力される信号に含まれる歪みが小
さくなるようにする程度としては、例えば当該歪みのレ
ベルがゼロとなるようにするのが好ましいが、実用上で
有効な程度で他の態様が用いられてもよい。
【0049】また、通常、増幅器で発生する歪みは当該
増幅器により増幅される信号のレベルに依存し、このた
め、当該信号レベルに対応した制御態様を用いて歪み補
償用歪みの発生を制御する。
【0050】また、第1の閾値としては、例えば更新対
象となる制御態様情報の収束速度が遅いような比較的大
きい信号レベルの値が用いられる。また、第2の閾値と
しては、例えば第1の閾値を超える信号レベルに対応し
た制御態様情報を更新するために参照するのに適した信
号レベルの値が用いられ、具体的には、例えば、第1の
閾値と同一の値を用いることができ、また、第1の閾値
より大きい値を用いることができる。
【0051】また、上記では、第1の閾値を超える信号
レベルに対応した制御態様情報を、第2の閾値を超える
信号レベルの信号が増幅器により増幅される際に当該増
幅器から出力される信号に含まれる歪みが小さくなるよ
うに更新することを述べたが、このような更新の仕方
を、第1の閾値と一致する信号レベルに対応した制御態
様情報の更新に適用するか否かや、第2の閾値と一致す
る信号レベルの信号が増幅器により増幅される際に適用
するか否かについては任意に設定されてもよい。
【0052】また、本発明に係る歪み補償装置では、具
体的な機能構成例として、次のようにして、歪み補償を
行う。すなわち、歪み補償用歪み発生手段が増幅器によ
り増幅される信号に対して歪み補償用歪みを発生させ、
信号レベル検出手段が増幅器により増幅される信号のレ
ベルを検出し、制御態様情報記憶手段が制御態様情報を
記憶し、歪み補償用歪み発生制御手段が制御態様情報記
憶手段に記憶される制御態様情報に基づいて信号レベル
検出手段により検出される信号レベルに対応した制御態
様で歪み補償用歪み発生手段を制御する。また、歪み検
出手段が増幅器から出力される信号に含まれる歪みを検
出し、制御態様情報更新手段が信号レベル検出手段によ
り検出される信号レベル及び歪み検出手段により検出さ
れる歪みに基づいて第1の閾値を超える信号レベルに対
応した制御態様情報を第2の閾値を超える信号レベルの
信号が増幅器により増幅される際に当該増幅器から出力
される信号に含まれる歪みが小さくなるように更新する
態様を用いて歪み検出手段により検出される歪みが小さ
くなるように制御態様情報記憶手段に記憶される制御態
様情報を更新する。
【0053】ここで、歪み補償用歪み発生手段として
は、例えば振幅歪みを発生させる可変減衰器や、位相歪
みを発生させる可変移相器を用いて構成することができ
る。また、この場合には、制御態様情報としては、例え
ば可変減衰器の減衰率を制御するための情報や、可変移
相器の位相変化量を制御するための情報を用いることが
できる。
【0054】また、制御態様情報記憶手段としては、例
えば制御態様情報を記憶するメモリを用いて構成するこ
とができる。また、この場合には、歪み補償用歪み発生
制御手段としては、例えば信号レベル検出手段により検
出される信号レベルに対応した制御態様情報をメモリか
ら読み出すような機能を用いて構成することができる。
【0055】また、本発明に係る歪み補償装置では、好
ましい態様例として、第1の閾値と第2の閾値として同
一の値を用いる。ここで、第1の閾値及び第2の閾値と
しては、上述のように、種々な値が用いられてもよい。
【0056】また、本発明に係る歪み補償装置では、好
ましい構成例として、次のようにして、歪み補償を行
う。すなわち、制御態様情報記憶手段に記憶される制御
態様情報は信号レベル範囲毎に複数のブロックに分割さ
れており、最大の信号レベル範囲に対応したブロックの
下限値を第1の閾値及び第2の閾値として用いる。そし
て、制御態様情報更新手段は、各ブロック毎を単位とし
て制御態様情報記憶手段に記憶される制御態様情報を更
新し、最大の信号レベル範囲に対応したブロックの制御
態様情報を当該ブロックの下限値を超える信号レベルの
信号が増幅器により増幅される際に当該増幅器から出力
される信号に含まれる歪みが小さくなるように更新す
る。
【0057】従って、制御態様情報を構成する複数のブ
ロックの中で最も上位のブロックの制御態様情報が、例
えば当該ブロックの下限値を超える信号レベルの信号の
処理が行われるのを待機して当該処理に基づいて更新さ
れるため、例えばマルチコードやマルチキャリアの送信
信号を増幅器で増幅するような場合においても、当該最
上位のブロックの制御態様情報の精度を向上させること
ができ、また、当該最上位のブロックの制御態様情報の
更新速度を高速化することが可能である。
【0058】ここで、複数のブロックの数としては、種
々な数が用いられてもよい。また、信号レベル範囲毎に
制御態様情報を複数のブロックに分割するとは、具体例
としては、信号レベルA〜B(ここで、A=A1)に対
応した制御態様情報を、信号レベルA1〜A2に対応し
たブロック1、信号レベルA2〜A3に対応したブロッ
ク2、・・・、信号レベルAk〜Bに対応したブロック
kに分割するようなことを言っており、この場合、各ブ
ロックの信号レベルの範囲が上記した信号レベル範囲に
相当し、kがブロックの総数に相当し、最上位のブロッ
クkが最大の信号レベル範囲に対応したブロックに相当
し、当該ブロックkの下限値が信号レベルAkに相当す
る。
【0059】また、制御態様情報は、例えば互いに同じ
大きさ(幅)の信号レベル範囲を有する複数のブロック
に等分割されてもよく、或いは、例えば異なる大きさ
(幅)の信号レベル範囲を有するブロックを含んだ複数
のブロックに分割されてもよい。
【0060】また、制御態様情報更新手段は、例えば各
ブロックに含まれる全ての制御態様情報をまとめて所定
の態様で更新することにより、各ブロック毎を単位とし
て制御態様情報を更新する。この場合、分割されるブロ
ックの数が多い方が制御態様情報を細かく更新すること
が可能であると考えられる一方、更新処理の負担が大き
くなると考えられることから、これらを比較考量してブ
ロックの数を設定するのがよいと考えられる。
【0061】また、本発明に係る歪み補償装置では、好
ましい機能構成例として、次のようにして、歪み補償を
行う。すなわち、制御態様情報更新手段では、比較手段
が信号レベル検出手段により検出される信号レベルと最
大の信号レベル範囲に対応したブロックの下限値とを比
較し、割り込み信号発生手段が当該比較結果に基づいて
当該信号レベルが当該下限値を超える場合に割込み信号
を発生させ、当該制御態様情報更新手段は、複数のブロ
ックの制御態様情報を信号レベル範囲が小さいものから
大きいものへ又は大きいものから小さいものへと順番に
ループさせて更新するに際して、最大の信号レベル範囲
に対応したブロックの順番になったときには、割込み信
号発生手段により割込み信号が発生させられるのを待機
して当該割込み信号が発生させられたことに応じて当該
ブロックの制御態様情報を更新する。
【0062】ここで、割り込み信号としては、種々な信
号が用いられてもよい。また、複数のブロックの制御態
様情報を順番にループさせて更新する態様としては、例
えば信号レベル範囲が大きいものから小さいものへの順
番が用いられてもよく、或いは、信号レベル範囲が小さ
いものから大きいものへの順番が用いられてもよい。な
お、他の更新の順序を用いることも可能である。
【0063】また、以上に示したような本発明に係る歪
み補償装置などは、例えばCDMA方式やOFDM方式
を用いて信号を無線送信する移動体通信システムの送信
機に適用するのに好適なものである。一例として、本発
明に係る送信機は、CDMA方式又はOFDM方式を用
いて信号を無線送信する移動体通信システムの送信機で
あり、以上に示したような歪み補償装置を備え、送信対
象となる信号を増幅する増幅器で発生する歪みを当該歪
み補償装置により補償する。
【0064】ここで、CDMA方式又はOFDM方式を
用いる移動体通信システムとしては、例えばCDMA方
式を用いるものや、OFDM方式を用いるものや、これ
ら両方の方式を用いるものに適用することができる。ま
た、移動体通信システムとしては、例えば携帯電話シス
テムや、簡易型携帯電話システム(PHS:Personal H
andy phone System)などの種々なシステムを用いるこ
とができる。また、送信機としては、例えば基地局装置
や中継局装置や移動局装置などの種々な通信装置に備え
られる送信機に適用することが可能である。
【0065】また、本発明に係る歪み補償用制御態様情
報更新方法では、増幅器により増幅される信号のレベル
と歪み補償用の歪みの発生の制御態様とを対応付けた制
御態様情報に基づいて当該信号レベルに対応した制御態
様で当該信号に対して歪み補償用歪みを発生させて当該
増幅器で発生する歪みを補償するに際して、次のように
して、当該増幅器から出力される信号に含まれる歪みが
小さくなるように当該制御態様情報を更新する。すなわ
ち、制御態様情報は信号レベル範囲毎に複数のブロック
に分割されており、複数のブロックを順番にループさせ
て、各ブロック毎を単位として制御態様情報を更新し、
これに際して、最大の信号レベル範囲に対応したブロッ
クの順番になったときには、所定の閾値を超える信号レ
ベルの信号が増幅器により増幅されるのを待機して、当
該信号レベルの信号が当該増幅器により増幅される際に
当該増幅器から出力される信号に含まれる歪みが小さく
なるように当該ブロックの制御態様情報を更新する。
【0066】従って、上記した歪み補償装置について述
べたのと同様に、例えばマルチコードやマルチキャリア
の送信信号を増幅器で増幅するような場合においても、
大きい信号レベルに対応した制御態様情報の更新を効率
化することなどができる。ここで、所定の閾値として
は、例えば上記した歪み補償装置について述べた第2の
閾値に相当する値を用いることができる。
【0067】また、本発明に係る歪み補償用制御態様情
報更新方法では、好ましい態様例として、次のような処
理を実行して、制御態様情報を更新する。すなわち、更
新対象となるブロックが最大の信号レベル範囲に対応し
たブロックであるか否かを判定する判定処理と、更新対
象となるブロックが最大の信号レベル範囲に対応したブ
ロックではないと判定した場合に増幅器から出力される
信号に含まれる歪みが小さくなるように当該更新対象と
なるブロックの制御態様情報を更新する最大信号レベル
範囲以外更新処理と、更新対象となるブロックが最大の
信号レベル範囲に対応したブロックであると判定した場
合に所定の閾値を超える信号レベルの信号が増幅器によ
り増幅されるのを待機する待機処理及び当該信号レベル
の信号が当該増幅器により増幅される際に当該増幅器か
ら出力される信号に含まれる歪みが小さくなるように当
該更新対象となるブロックの制御態様情報を更新する最
大信号レベル範囲更新処理と、を実行する。
【0068】また、本発明に係る歪み補償用制御態様情
報更新方法では、好ましい態様例として、次のような態
様により、制御態様情報を更新する。すなわち、判定処
理を実行する前に更新対象となるブロックの制御態様情
報を所定の量だけ変化させる所定量変化処理及び当該変
化前において増幅器から出力される信号に含まれる歪み
のレベルを記憶する記憶処理を実行し、最大信号レベル
範囲以外更新処理及び最大信号レベル範囲更新処理では
当該変化後において増幅器から出力される信号に含まれ
る歪みのレベルが当該変化前と比べて小さい場合には当
該変化後の制御態様情報への更新を確定させる一方、大
きい場合には当該変化前の制御態様情報のままとする更
新を確定させる確定処理を実行する態様により、制御態
様情報を更新する。
【0069】ここで、所定の量としては、種々な量が用
いられてもよく、通常は、当該量が小さい方が制御態様
情報の更新を細かく行うことができる一方、収束速度が
遅くなると考えられる。また、例えば更新処理の進み具
合などに応じて、所定の量が変化させられるような態様
が用いられてもよい。また、所定の量として、例えば同
一のブロックに含まれる制御態様情報であっても、対応
する信号レベルに応じて量が異なるようなものを用いる
ことも可能である。また、記憶処理に用いられる記憶手
段としては、例えば歪みレベルの情報を記憶するメモリ
を用いて構成することができる。
【0070】また、本発明に係る歪み補償用制御態様情
報更新方法では、好ましい態様例として、次のようにし
て、制御態様情報を更新する。すなわち、増幅器により
増幅される信号に対して歪み補償用歪みとして振幅歪み
及び位相歪みが発生させられ、制御態様情報には振幅歪
みの発生を制御するための振幅歪み発生制御態様情報及
び位相歪みの発生を制御するための位相歪み発生制御態
様情報が含まれる。そして、各ブロックの制御態様情報
の更新処理において、振幅歪み発生制御態様情報の更新
処理と位相歪み発生制御態様情報の更新処理とを実行す
る。
【0071】ここで、上記のように振幅歪み発生制御態
様情報の更新処理と位相歪み発生制御態様情報の更新処
理とが行われるような場合には、振幅歪みと位相歪みと
に関して、例えば同一の信号レベル範囲毎に分割された
複数のブロックや同一の閾値などが用いられて更新処理
が行われてもよく、或いは、例えば振幅歪みと位相歪み
とのそれぞれについて別個なブロックや別個な閾値など
が用いられて更新処理が行われてもよい。
【0072】以下で、テーブルブロックの数が4である
場合を例として、本発明の原理を具体的に説明する。こ
こでは、4つのテーブルブロックをそれぞれ、テーブル
ブロックA、テーブルブロックB、テーブルブロック
C、テーブルブロックDと表す。
【0073】図4には、各テーブルブロックA〜Dと歪
み補償特性との関係の一例を示してあり、横軸は出力振
幅のレベルを示しており、縦軸は入力振幅のレベルを示
しており、また、同図には、各テーブルブロックA〜D
に対応したレベルの範囲を示してある。また、同図で
は、歪み補償特性の一例を(a)として示してあり、増
幅器で発生する歪みが無いとした場合における理想的な
特性の一例を(b)として示してある。この例では、最
上位のブロックDに対応した振幅レベルの下限値より少
しだけ小さい振幅レベル辺りから歪み補償特性(a)が
線形な特性からずれ始めている。
【0074】また、図5(a)には、4つのテーブルブ
ロックA〜Dから構成されたATT制御テーブルの一例
を示してあり、同図(b)には、4つのテーブルブロッ
クA〜Dから構成された移相制御テーブルの一例を示し
てあり、また、これらの制御テーブルのテーブル値を下
位から上位へとループ状に更新する順序の一例を示して
ある。また、図6には、増幅対象となる送信信号の一例
を示してあり、横軸は時刻を示しており、縦軸は振幅の
レベルを示しており、また、縦軸には各テーブルブロッ
クA〜Dに対応したレベルの範囲を示してある。
【0075】まず、図6に示した時刻範囲T1における
歪み補償処理を考えると、送信信号の振幅レベルが最下
位のブロックAに対応した振幅レベル範囲内であり、例
えば微小なテーブル値の変化量を用いてブロックA及び
最上位以外の他のブロックB、Cのテーブル値を更新し
ていく。なお、本例では、最上位以外のブロックA、
B、Cのテーブル値を順番に更新していっても、これら
のブロックA、B、Cのテーブル値の精度や収束速度に
関しては特に問題は生じない。
【0076】次に、図6に示した時刻範囲T2における
歪み補償処理を考えると、例えばマルチキャリアなどの
伝送に見られるように、急激に最下位のブロックAに対
応した振幅レベルから最上位のブロックDに対応した振
幅レベルへと変化するような送信信号が入力されること
が生じる。本発明の一例では、最上位のブロックDに対
応した振幅レベルの下限値を閾値として、最上位以外の
ブロックA、B、Cについて一通りテーブル値の更新処
理を実行した後には、当該閾値を超える振幅レベルを有
する送信信号が入力されるのを待って、このような入力
があったときに当該入力信号の増幅結果に含まれる歪み
のレベルに基づいて最上位のブロックDのテーブル値の
更新処理を実行する。
【0077】なお、最上位のブロックDのテーブル値を
更新するために前記閾値を超える振幅レベルを有する送
信信号が入力されるのを待っている間の時間において
は、例えばテーブル値の更新処理は行われず、また、こ
のような時間において増幅器の線形性が保たれているよ
うな場合には、例えば歪み補償処理を行うことを省略す
ることも可能である。
【0078】
【発明の実施の形態】本発明に係る一実施例を図面を参
照して説明する。図1には、本発明に係る歪み補償装置
の一例として、入力パワー検出機能を有するプリディス
トーション型歪み補償回路の構成例を示してあり、この
プリディストーション型歪み補償回路には、入力端子P
1と出力端子P2との間に設けられる回路として、例え
ば上記図9に示したものと同様な機能を有するものとし
て、遅延線1と、可変減衰器(ATT)21及び可変移
相器22を有したプリディストーション回路2と、例え
ば電力増幅器を用いて構成される増幅器3と、分配器4
と、パワー検出器5と、A/D(Analog/Digital)変換
器6と、ATT制御テーブル記憶回路7と、移相制御テ
ーブル記憶回路8と、2つのD/A(Digital/Analog)
変換器9、10と、歪み検出回路11と、歪み補償テー
ブル更新制御回路13とが備えられている。
【0079】そして、本例のプリディストーション型歪
み補償回路では、例えば上記図9に示した回路と同様な
動作として、入力端子P1から入力される無線周波数信
号を2つに分配し、遅延線1が一方の分配信号の遅延時
間を調整し、プリディストーション回路2の可変減衰器
21が当該遅延線1から入力される信号を減衰させ、プ
リディストーション回路2の可変移相器22が当該可変
減衰器21から入力される信号の位相を変化させ、パワ
ー検出器5が他方の分配信号の包絡線のレベルを検出
し、A/D変換器6が当該検出レベルをデジタル値へ変
換してアドレス値として出力し、ATT制御テーブル記
憶回路7が可変減衰器21を制御するためのテーブル値
(ATT制御値)の情報を記憶して当該アドレス値に対
応したテーブル値を出力し、D/A変換器9が当該出力
されるテーブル値をアナログ化して可変減衰器21へ出
力し、移相制御テーブル記憶回路8が可変移相器22を
制御するためのテーブル値(移相器制御値)の情報を記
憶して当該アドレス値に対応したテーブル値を出力し、
D/A変換器10が当該出力されるテーブル値をアナロ
グ化して可変移相器22へ出力する。
【0080】また、本例のプリディストーション型歪み
補償回路では、分配器4が増幅器3から出力される信号
の一部を取得し、歪み検出回路11が当該一部の信号に
含まれる歪みのレベルを検出し、歪み補償テーブル更新
制御回路13が、後述するような本例に特徴的な制御方
式を用いて、当該検出される歪みレベルが例えば最小と
なるようにATT制御テーブル記憶回路7に記憶される
ATT制御テーブルのテーブル値(ATT制御値)や移
相制御テーブル記憶回路8に記憶される移相制御テーブ
ルのテーブル値(移相器制御値)を更新する。
【0081】なお、本例のプリディストーション型歪み
補償回路では、信号を増幅する増幅器3についても当該
回路に組み込んで増幅装置とした構成を示したが、例え
ば増幅器3については、本発明に係る歪み補償装置に備
えられていてもよく、或いは、備えられていなくてもよ
い。
【0082】また、図1に示したプリディストーション
型歪み補償装置には、本例に特徴的な回路として、アド
レス値監視回路12が備えられている。また、本例のプ
リディストーション型歪み補償回路では、パワー検出器
5の検出結果がA/D変換器6によりデジタル化された
値が、ATT制御テーブル記憶回路7及び移相制御テー
ブル記憶回路8へ出力されるとともに、アドレス値監視
回路12へ出力される。
【0083】また、本例のプリディストーション型歪み
補償回路では、歪み補償テーブル更新制御回路13によ
り用いられる制御アルゴリズムが例えば上記図9に示し
たものとは異なっており、本例の歪み補償テーブル更新
制御回路13では、アドレス値監視回路12から入力さ
れる割込み信号に基づく更新処理が行われる。
【0084】アドレス値監視回路12は、A/D変換器
6から入力されるデジタル値と所定の閾値とを比較し、
当該デジタル値が当該閾値を超える場合には所定の割込
み信号を歪み補償テーブル更新制御回路13へ出力す
る。ここで、本例では、所定の閾値としては、歪み補償
テーブル(ATT制御テーブル及び移相制御テーブル)
を構成する最上位のブロックに対応した信号レベル範囲
の下限値に対応した値が設定されている。
【0085】また、本例では、ATT制御テーブルや移
相制御テーブルのアドレス値が大きいほど大きい信号レ
ベルに対応した制御値(ATT制御値及び移相器制御
値)が格納されており、前記所定の閾値を超えるデジタ
ル値がアドレス値として用いられる場合は、当該閾値に
対応した信号レベルを超える信号レベルの信号が入力さ
れていて増幅処理される場合に相当し、つまり、最上位
のブロックに対応した信号レベル範囲の信号レベルの信
号が入力されていて増幅処理される場合に相当する。
【0086】図2には、本例のアドレス値監視回路12
の構成例を示してあり、このアドレス値監視回路12に
は、比較閾値記憶回路31と、比較回路32と、割込み
信号発生器33とが備えられている。比較閾値記憶回路
31は、例えばメモリから構成されており、予め設定さ
れた閾値を記憶しており、本例では、当該閾値として上
記したように最上位のブロックに対応した信号レベル範
囲の下限値が用いられている。そして、比較閾値記憶回
路31は、記憶している閾値を例えばデジタル値として
比較回路32へ出力する。
【0087】比較回路32は、A/D変換器6から入力
されるデジタル値と比較閾値記憶回路31から入力され
る閾値との大小を比較し、当該デジタル値が当該閾値よ
り大きくなったときに、割込み信号発生器33に対して
割り込みの指示を出力する。なお、A/D変換器6から
入力されるデジタル値は、上述のように、増幅器3によ
り増幅される送信信号の包絡線のレベルを示しており、
ATT制御テーブル記憶回路7及び移相制御テーブル記
憶回路8から制御値(ATT制御値及び移相器制御値)
を読み出すためのメモリのアドレス値として用いられ
る。
【0088】割込み信号発生器33は、比較回路32か
ら割り込みの指示が入力されたことに応じて、所定の割
込み信号を歪み補償テーブル更新制御回路13へ出力す
る。なお、具体的には、割込み信号発生器33は、例え
ば、比較回路32から入力される信号がハイ(Hig
h)レベルの信号である場合にパルス状の割込み信号を
出力する一方、比較回路32から入力される信号がロウ
(Low)レベルの信号である場合には当該パルス状の
割込み信号を出力しない。
【0089】ここで、他の例として、比較回路32とし
ては、例えば歪み補償テーブル(ATT制御テーブル及
び移相制御テーブル)のサイズ(アドレス値の範囲)が
rであるような場合には、1つのブロック内で不変な
ビット部分であって他のブロックでは異なるビット部分
となる上位アドレスバスに対するAND演算を行うよう
な回路を用いることができる。具体的には、例えば上記
図10(a)、(b)に示したように、r=8であって
歪み補償テーブルが8つのブロックから構成されてお
り、アドレス値として00(H:16進数)〜FF
(H:16進数)が用いられる場合には、最上位のブロ
ックであるテーブルブロック8(ATTテーブルブロッ
ク8及び移相テーブルブロック8)のアドレス値の範囲
はE0(H)〜FF(H)となることから、アドレスバ
スの上位3ビットが全て1であればテーブルブロック8
の領域となり、このため、当該上位3ビットのAND操
作を行って、その結果が例えば1(例えばハイレベル)
である場合にテーブルブロック8に対応したデジタル値
であると判定して割り込みの指示を出力することができ
る。
【0090】次に、図3を参照して、本例の制御アルゴ
リズムに基づいて本例の歪み補償テーブル更新制御回路
13により行われる歪み補償テーブルの更新処理の手順
の一例を示す。まず、処理の最初では、更新対象となる
ブロックの番号Nを1に設定し(ステップS1)、そし
て、以下に示すような処理を実行する。なお、後述する
ように、更新対象となるブロックの番号Nは1つずつ更
新されて、それぞれのブロック番号Nに関して以下に示
すような処理を順次実行していく。
【0091】すなわち、まず、ブロック番号Nに対応し
たATTテーブルブロックNに含まれる全てのテーブル
値(ATT制御値)に関して、前回の更新が有効に確定
されて前回の制御方向がプラス(+)であった場合には
当該テーブル値を所定量+Δだけ変化(シフト)させ、
前回の更新が有効に確定されて前回の制御方向がマイナ
ス(−)であった場合には当該テーブル値を所定量−Δ
だけ変化させ、前回の更新が無効に確定されて前回の制
御方向がマイナス(−)であった場合には制御方向をプ
ラス(+)に変更して当該テーブル値を所定量+Δだけ
変化させ、前回の更新が無効に確定されて前回の制御方
向がプラス(+)であった場合には制御方向をマイナス
(−)に変更して当該テーブル値を所定量−Δだけ変化
させる(ステップS2)。なお、ここで行っているテー
ブル値の変更は、仮の更新であって、後述するように、
当該変更(仮の更新)の結果に応じて当該変更は有効な
更新として確定されるか或いは無効な更新として確定さ
れる。
【0092】次に、ブロック番号Nが最大の振幅に対応
した最上位のブロックの番号であるか否かを判定し(ス
テップS3)、当該最大振幅に対応したブロック番号で
ある場合には、A/D変換器6から出力される現在のア
ドレス値が所定の閾値を超えてアドレス値監視回路12
から割込み信号が入力されるのを待機する(ステップS
6)。なお、例えば上記図10(a)、(b)に示した
歪み補償テーブルの構成では、最大振幅に対応したブロ
ックの番号は8となる。
【0093】次に、上記の判定の結果(ステップS3)
としてブロック番号Nが最大振幅に対応したブロック番
号ではない場合や、或いは、最大振幅に対応したブロッ
ク番号であってアドレス値監視回路12から割込み信号
が入力された場合には(ステップS6)、上記のような
変更(仮の更新)が行われたテーブル値が用いられて歪
み補償された増幅器3の出力信号に含まれる歪みのレベ
ルを歪み検出回路11により検出する(ステップS
4)。なお、このようにして検出される歪みレベルは、
例えば同一のブロック番号Nの移相テーブルブロックN
などの更新が次回などに行われる際に用いられるため、
メモリに記憶しておく。
【0094】また、本例では、上記の判定の結果(ステ
ップS3)としてブロック番号Nが最大振幅に対応した
ブロック番号であってアドレス値監視回路12から割込
み信号が入力された場合には(ステップS6)A/D変
換器6からのアドレス値が所定の閾値を超えたときの送
信信号が増幅器3により増幅されて出力された際におけ
る歪みのレベルが歪み検出回路11により検出されるよ
うに、信号処理のタイミングが設定されており、これに
より、このような場合において所定の信号レベルを超え
る信号が増幅器3により増幅された際に当該増幅器3か
ら出力される信号に含まれる歪みのレベルが歪み検出回
路11により検出されることが確保されている。
【0095】次に、今回の更新処理において検出された
歪みレベルと記憶されている例えば前回の更新処理にお
ける歪みレベルとの大小を比較して、今回の歪みレベル
が前回の歪みレベルより小さい場合には上記で行ったテ
ーブル値の変更(仮の更新)を有効に確定させる一方、
今回の歪みレベルが前回の歪みレベルより大きい場合に
は上記で行ったテーブル値の変更(仮の更新)を無効に
確定させて当該変更前のテーブル値に戻すような更新を
行うことにより、検出される歪みレベルが最小となるよ
うに小さくしていく(ステップS5)。
【0096】なお、今回の歪みレベルと前回の歪みレベ
ルとが同一であった場合には、例えばテーブル値の更新
処理の方式などに応じて、テーブル値の変更(仮の更
新)が有効にされてもよく或いは無効にされてもよい。
また、本例のようなテーブル値の更新方法は、一般に、
最急勾配法(最急降下法)による制御法などを用いて実
現される。
【0097】また、前回の歪みレベルとしては、特に限
定はないが、例えば、同一のブロック番号Nの移相テー
ブルブロックNの前回の更新が有効であった場合には当
該更新を有効とした場合における歪みレベルが用いら
れ、当該前回の更新が無効であった場合には当該更新を
無効とした場合における歪みレベル、つまり、当該前回
の前における歪みレベルが用いられる。
【0098】次に、上記のようにして更新したATTテ
ーブルブロックNと同一のブロック番号Nに対応した移
相テーブルブロックNに含まれる全てのテーブル値(移
相器制御値)に関して、上記と同様なテーブル値の更新
処理を実行する。つまり、まず、テーブル値を所定の量
だけ変更(仮の更新)し(ステップS7)、ブロック番
号Nが最大振幅に対応した最上位のブロックの番号であ
るか否かを判定して(ステップS8)、そうである場合
には割込み信号が入力されるまで待機する(ステップS
11)。そして、前記変更後における歪みレベルを検出
し(ステップS9)、当該検出結果と前回における歪み
レベルとの大小を比較して、当該比較結果に基づいて当
該変更(仮の更新)を有効或いは無効に確定させてテー
ブル値を更新し、このような更新処理により、検出され
る歪みレベルが最小となるように小さくしていく(ステ
ップS10)。
【0099】次に、更新対象としたブロック番号Nが最
大振幅に対応した最上位のブロック(上記図10
(a)、(b)の例では、8番目のブロック)の番号で
あるか否かを判定する(ステップS12)。この判定の
結果(ステップS12)、ブロック番号Nが最上位のブ
ロック番号と一致する場合には、複数のブロックの1周
分のループが終了したとみなして、ブロック番号N=1
と設定して(ステップS13)、再び上記と同様に、A
TT制御テーブルの更新処理及び移相制御テーブルの更
新処理などを実行する(ステップS2〜ステップS1
4)。
【0100】一方、この判定の結果(ステップS1
2)、ブロック番号Nが最上位のブロック番号と一致せ
ずに当該ブロック番号より小さい場合には、更新対象と
なるブロック番号Nを1だけ増加させ(ステップS1
4)、当該増加後のブロック番号Nに関して、再び上記
と同様に、ATT制御テーブルの更新処理及び移相制御
テーブルの更新処理などを実行する(ステップS2〜ス
テップS14)。
【0101】このように、本例の歪み補償テーブル更新
処理では、更新対象となってテーブル値の変更(仮の更
新)を行ったブロックが最大振幅に対応したブロックで
ある場合には、歪みレベルの検出の前に、アドレス値監
視回路12からの割込み信号の入力を待機することが行
われ、これにより、最大振幅に対応したブロックの変更
(仮の更新)によって歪みレベルに与えられる影響を確
実に判断することができ、テーブル値の適切な制御方向
を正確に判断することができることから、ATT制御テ
ーブルのテーブル値や移相制御テーブルのテーブル値の
収束速度を高速化することや、これらのテーブル値を精
度のよい値へ収束させることができる。
【0102】以上のように、本例のプリディストーショ
ン型歪み補償回路では、例えば無線送信装置により送信
される無線周波数信号を増幅出力する送信増幅器3の前
段及び後段に設けられた回路により、当該送信増幅器3
で発生する歪みを補償するために増幅対象となる信号に
対して振幅歪み及び位相歪みを発生させ、また、このよ
うな歪み補償を適正化するように振幅歪みの発生を制御
するためのテーブル値や位相歪みの発生を制御するため
のテーブル値を更新し、当該更新に際して、最上位のブ
ロックのテーブル値については当該ブロックに対応した
振幅レベルの信号の処理に基づいて更新が行われるよう
に保証した。
【0103】具体的には、本例のプリディストーション
型歪み補償回路では、最大の信号レベル範囲に対応した
ブロックの制御態様情報を更新する場合に、当該ブロッ
クに対応した信号レベルの信号が増幅対象となる信号と
して入力されて増幅器3により増幅されるまで待機し、
そして、当該信号レベルの信号が増幅器3により増幅さ
れる際に当該増幅器3から出力される信号に含まれる歪
みが小さくなるように、当該ブロックの制御態様情報を
更新することが行われる。
【0104】従って、本例のプリディストーション型歪
み補償回路では、例えばマルチコードやマルチキャリア
の送信信号を増幅器3により増幅するような場合におい
ても、発生頻度が小さい大きい信号レベルに対応した制
御態様情報の更新を効率化することなどができ、具体的
には、歪み補償テーブルのテーブル値の収束速度を高速
化することや、歪み補償テーブルのテーブル値の精度を
向上させることができる。
【0105】ここで、本例では、増幅器3が歪み補償対
象となる増幅器に相当し、ATT制御テーブルのテーブ
ル値が振幅歪みの発生に関する制御態様情報に相当し、
移相制御テーブルのテーブル値が位相歪みの発生に関す
る制御態様情報に相当し、最上位のブロックに対応した
振幅レベル範囲の下限値が第1の閾値及び第2の閾値及
び所定の閾値として用いられている。
【0106】また、本例では、可変減衰器21及び可変
移相器22から構成されるプリディストーション回路2
の機能により歪み補償用歪み発生手段が構成されてお
り、パワー検出器5の機能により信号レベル検出手段が
構成されており、ATT制御テーブル記憶回路7の機能
により振幅歪みに関する制御態様情報記憶手段及び歪み
補償用歪み発生制御手段が構成されており、移相制御テ
ーブル記憶回路8の機能により位相歪みに関する制御態
様情報記憶手段及び歪み補償用歪み発生制御手段が構成
されており、歪み検出回路11の機能により歪み検出手
段が構成されており、アドレス値監視回路12の機能及
び歪み補償テーブル更新制御回路13の機能により制御
態様情報更新手段が構成されている。
【0107】また、本例では、比較閾値記憶回路31の
機能及び比較回路32の機能により比較手段が構成され
ており、割込み信号発生器33の機能により割込み信号
発生手段が構成されている。
【0108】ここで、本発明に係る歪み補償装置などの
構成や本発明に係る歪み補償用制御態様情報更新方法な
どの態様としては、必ずしも以上に示したものに限られ
ず、種々な構成や態様が用いられてもよい。また、本発
明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限
られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能な
ものである。
【0109】また、本発明に係る歪み補償装置や歪み補
償用制御態様情報更新方法などにおいて行われる各種の
処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハ
ードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Onl
y Memory)に格納された制御プログラムを実行すること
により制御される構成が用いられてもよく、また、例え
ば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハー
ドウエア回路として構成されてもよい。また、本発明は
上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商
標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコン
ピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラ
ム(自体)として把握することもでき、当該制御プログ
ラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサ
に実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させ
ることができる。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る歪み
補償装置などによると、増幅器により増幅される信号の
レベルと歪み補償用の歪みの発生の制御態様とを対応付
けた制御態様情報に基づいて当該信号レベルに対応した
制御態様で当該信号に対して歪み補償用歪みを発生させ
て当該増幅器で発生する歪みを補償するに際して、第1
の閾値を超える信号レベルに対応した制御態様情報を、
例えば第2の閾値を超える信号レベルの信号が増幅器に
より増幅されるのを待機し、当該第2の閾値を超える信
号レベルの信号が増幅器により増幅される際に当該増幅
器から出力される信号に含まれる歪みが小さくなるよう
に更新するようにしたため、例えばマルチコードやマル
チキャリアの送信信号を増幅器で増幅するような場合に
おいても、当該第1の閾値を超える信号レベルに対応し
た制御態様情報の精度を向上させることができ、また、
当該第1の閾値を超える信号レベルに対応した制御態様
情報の更新速度を高速化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るプリディストーショ
ン型歪み補償回路の構成例を示す図である。
【図2】 アドレス値監視回路の構成例を示す図であ
る。
【図3】 本発明の一実施例に係る歪み補償テーブルを
更新する処理の手順の一例を示すフローチャート図であ
る。
【図4】 テーブルブロックと歪み補償特性との関係の
一例を示す図である。
【図5】 ATT制御テーブル及び移相制御テーブルの
一例を示す図である。
【図6】 送信信号の一例を示す図である。
【図7】 非線形増幅器の入出力特性の一例を示す図で
ある。
【図8】 非線形増幅器の入出力特性の逆特性を与える
プリディストーション特性の一例を示す図である。
【図9】 従来例に係るプリディストーション型歪み補
償回路の構成例を示す図である。
【図10】 ATT制御テーブル及び移相制御テーブル
の一例を示す図である。
【図11】 従来例に係る歪み補償テーブルを更新する
処理の手順の一例を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1・・遅延線、 2・・プリディストーション回路、
3・・増幅器、4・・分配器、 5・・パワー検出器、
6・・A/D変換器、7・・ATT制御テーブル記憶
回路、 8・・移相制御テーブル記憶回路、9、10・
・D/A変換器、 11・・歪み検出回路、12・・ア
ドレス値監視回路、 13・・歪み補償テーブル更新制
御回路、P1・・入力端子、 P2・・出力端子、 3
1・・比較閾値記憶回路、32・・比較回路、 33・
・割込み信号発生器、
フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA21 CA65 FA20 GN03 KA15 KA16 KA23 KA33 KA34 MA20 SA14 TA01 TA02 TA06 TA07 5J091 AA01 AA41 CA21 CA65 FA20 KA15 KA16 KA23 KA33 KA34 MA20 SA14 TA01 TA02 TA06 TA07 5J500 AA01 AA41 AC21 AC65 AF20 AK15 AK16 AK23 AK33 AK34 AM20 AS14 AT01 AT02 AT06 AT07 5K060 BB07 CC11 HH06 HH31 HH34 HH37 KK04 KK06 LL22 LL24 LL30 PP05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅器により増幅される信号のレベルと
    歪み補償用の歪みの発生の制御態様とを対応付けた制御
    態様情報に基づいて当該信号レベルに対応した制御態様
    で当該信号に対して歪み補償用歪みを発生させて当該増
    幅器で発生する歪みを補償し、当該増幅器から出力され
    る信号に含まれる歪みが小さくなるように当該制御態様
    情報を更新する歪み補償装置において、 第1の閾値を超える信号レベルに対応した制御態様情報
    を、第2の閾値を超える信号レベルの信号が増幅器によ
    り増幅される際に当該増幅器から出力される信号に含ま
    れる歪みが小さくなるように更新する、 ことを特徴とする歪み補償装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の歪み補償装置におい
    て、 増幅器により増幅される信号に対して歪み補償用歪みを
    発生させる歪み補償用歪み発生手段と、 増幅器により増幅される信号のレベルを検出する信号レ
    ベル検出手段と、 制御態様情報を記憶する制御態様情報記憶手段と、 制御態様情報記憶手段に記憶される制御態様情報に基づ
    いて信号レベル検出手段により検出される信号レベルに
    対応した制御態様で歪み補償用歪み発生手段を制御する
    歪み補償用歪み発生制御手段と、 増幅器から出力される信号に含まれる歪みを検出する歪
    み検出手段と、 信号レベル検出手段により検出される信号レベル及び歪
    み検出手段により検出される歪みに基づいて第1の閾値
    を超える信号レベルに対応した制御態様情報を第2の閾
    値を超える信号レベルの信号が増幅器により増幅される
    際に当該増幅器から出力される信号に含まれる歪みが小
    さくなるように更新する態様を用いて、歪み検出手段に
    より検出される歪みが小さくなるように制御態様情報記
    憶手段に記憶される制御態様情報を更新する制御態様情
    報更新手段と、 を備えたことを特徴とする歪み補償装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の歪み補償装置におい
    て、 第1の閾値と第2の閾値とは同一の値である、 ことを特徴とする歪み補償装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の歪み補償装置におい
    て、 制御態様情報記憶手段に記憶される制御態様情報は、信
    号レベル範囲毎に複数のブロックに分割されており、 最大の信号レベル範囲に対応したブロックの下限値を第
    1の閾値及び第2の閾値として用い、 制御態様情報更新手段は、各ブロック毎を単位として制
    御態様情報記憶手段に記憶される制御態様情報を更新
    し、最大の信号レベル範囲に対応したブロックの制御態
    様情報を当該ブロックの下限値を超える信号レベルの信
    号が増幅器により増幅される際に当該増幅器から出力さ
    れる信号に含まれる歪みが小さくなるように更新する、 ことを特徴とする歪み補償装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の歪み補償装置におい
    て、 制御態様情報更新手段は、信号レベル検出手段により検
    出される信号レベルと最大の信号レベル範囲に対応した
    ブロックの下限値とを比較する比較手段と、当該比較結
    果に基づいて当該信号レベルが当該下限値を超える場合
    に割込み信号を発生させる割込み信号発生手段とを有
    し、 当該制御態様情報更新手段は、複数のブロックの制御態
    様情報を信号レベル範囲が小さいものから大きいものへ
    又は大きいものから小さいものへと順番にループさせて
    更新するに際して、最大の信号レベル範囲に対応したブ
    ロックの順番になったときには、割込み信号発生手段に
    より割込み信号が発生させられるのを待機して当該割込
    み信号が発生させられたことに応じて当該ブロックの制
    御態様情報を更新する、 ことを特徴とする歪み補償装置。
  6. 【請求項6】 CDMA方式又はOFDM方式を用いて
    信号を無線送信する移動体通信システムの送信機におい
    て、 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の歪み補償
    装置を備え、 送信対象となる信号を増幅する増幅器で発生する歪みを
    当該歪み補償装置により補償する、 ことを特徴とする移動体通信システムの送信機。
  7. 【請求項7】 増幅器により増幅される信号のレベルと
    歪み補償用の歪みの発生の制御態様とを対応付けた制御
    態様情報に基づいて当該信号レベルに対応した制御態様
    で当該信号に対して歪み補償用歪みを発生させて当該増
    幅器で発生する歪みを補償するに際して、当該増幅器か
    ら出力される信号に含まれる歪みが小さくなるように当
    該制御態様情報を更新する歪み補償用制御態様情報更新
    方法において、 制御態様情報は、信号レベル範囲毎に複数のブロックに
    分割されており、 複数のブロックを順番にループさせて、各ブロック毎を
    単位として制御態様情報を更新し、 最大の信号レベル範囲に対応したブロックの順番になっ
    たときには、所定の閾値を超える信号レベルの信号が増
    幅器により増幅されるのを待機して、当該信号レベルの
    信号が当該増幅器により増幅される際に当該増幅器から
    出力される信号に含まれる歪みが小さくなるように当該
    ブロックの制御態様情報を更新する、 ことを特徴とする歪み補償用制御態様情報更新方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の歪み補償用制御態様情
    報更新方法において、 増幅器により増幅される信号に対して歪み補償用歪みと
    して振幅歪み及び位相歪みが発生させられ、 制御態様情報には、振幅歪みの発生を制御するための振
    幅歪み発生制御態様情報、及び、位相歪みの発生を制御
    するための位相歪み発生制御態様情報が含まれ、 各ブロックの制御態様情報の更新処理において、振幅歪
    み発生制御態様情報の更新処理と位相歪み発生制御態様
    情報の更新処理とを実行する、 ことを特徴とする歪み補償用制御態様情報更新方法。
JP2001269340A 2001-09-05 2001-09-05 歪み補償装置 Expired - Fee Related JP3567148B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269340A JP3567148B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 歪み補償装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269340A JP3567148B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 歪み補償装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003078360A true JP2003078360A (ja) 2003-03-14
JP3567148B2 JP3567148B2 (ja) 2004-09-22

Family

ID=19095180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001269340A Expired - Fee Related JP3567148B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 歪み補償装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3567148B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004091094A1 (ja) * 2003-04-07 2004-10-21 Hitachi Kokusai Electric Inc. 歪補償装置
JP2005072747A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 非線形歪補償装置
WO2006033256A1 (ja) * 2004-09-21 2006-03-30 Hitachi Kokusai Electric Inc. 歪補償増幅装置
JP2006525706A (ja) * 2003-05-02 2006-11-09 ノキア コーポレイション アンテナ装置および基地局
JP2008508786A (ja) * 2004-07-28 2008-03-21 エムケイエス インストゥルメンツ, インコーポレイテッド 増幅器を安定化する方法およびシステム
JP2008511212A (ja) * 2004-08-19 2008-04-10 ザ、リージェンツ、オブ、ザ、ユニバーシティ、オブ、カリフォルニア 直交周波数分割多重システム用のプリディストータおよびその作動方法
JPWO2007036990A1 (ja) * 2005-09-28 2009-04-02 富士通株式会社 歪補償装置
WO2009096040A1 (en) * 2008-01-30 2009-08-06 Fujitsu Limited Distortion compensation device
JP2018133603A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 株式会社日立国際電気 プリディストータ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0637551A (ja) * 1992-07-17 1994-02-10 Fujitsu Ltd 歪み補償回路
JP2000068753A (ja) * 1998-08-19 2000-03-03 Ntt Mobil Communication Network Inc 送信増幅器
JP2001203539A (ja) * 2000-01-19 2001-07-27 Japan Science & Technology Corp 非線形歪み補償電力増幅器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0637551A (ja) * 1992-07-17 1994-02-10 Fujitsu Ltd 歪み補償回路
JP2000068753A (ja) * 1998-08-19 2000-03-03 Ntt Mobil Communication Network Inc 送信増幅器
JP2001203539A (ja) * 2000-01-19 2001-07-27 Japan Science & Technology Corp 非線形歪み補償電力増幅器

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100440727C (zh) * 2003-04-07 2008-12-03 株式会社日立国际电气 失真补偿装置
WO2004091094A1 (ja) * 2003-04-07 2004-10-21 Hitachi Kokusai Electric Inc. 歪補償装置
JP4681540B2 (ja) * 2003-05-02 2011-05-11 スパイダー ナビゲイションズ エルエルシー アンテナ装置および基地局
JP2006525706A (ja) * 2003-05-02 2006-11-09 ノキア コーポレイション アンテナ装置および基地局
JP2005072747A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 非線形歪補償装置
JP2008508786A (ja) * 2004-07-28 2008-03-21 エムケイエス インストゥルメンツ, インコーポレイテッド 増幅器を安定化する方法およびシステム
JP2008511212A (ja) * 2004-08-19 2008-04-10 ザ、リージェンツ、オブ、ザ、ユニバーシティ、オブ、カリフォルニア 直交周波数分割多重システム用のプリディストータおよびその作動方法
JP2008295089A (ja) * 2004-09-21 2008-12-04 Hitachi Kokusai Electric Inc 歪補償増幅装置
US7514996B2 (en) 2004-09-21 2009-04-07 Hitachi Kokusai Electric Inc. Distortion compensation amplifying apparatus
WO2006033256A1 (ja) * 2004-09-21 2006-03-30 Hitachi Kokusai Electric Inc. 歪補償増幅装置
JPWO2007036990A1 (ja) * 2005-09-28 2009-04-02 富士通株式会社 歪補償装置
JP4935677B2 (ja) * 2005-09-28 2012-05-23 富士通株式会社 歪補償装置
WO2009096040A1 (en) * 2008-01-30 2009-08-06 Fujitsu Limited Distortion compensation device
JP2011510524A (ja) * 2008-01-30 2011-03-31 富士通株式会社 歪み補償装置
US8004358B2 (en) 2008-01-30 2011-08-23 Fujitsu Limited Distortion compensation device
JP2018133603A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 株式会社日立国際電気 プリディストータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3567148B2 (ja) 2004-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7561636B2 (en) Digital predistortion apparatus and method in power amplifier
JP4183364B2 (ja) 歪補償装置
US6925106B2 (en) Predistortion type distortion compensation apparatus
US8022763B2 (en) Amplifier failure detection apparatus
EP1292019B1 (en) Multiple stage and/or nested predistortion system and method
US7613250B2 (en) Distortion compensation apparatus
US20040264597A1 (en) Digital pre-distortion for the linearization of power amplifiers with asymmetrical characteristics
WO2010035065A1 (en) Wireless communication unit, integrated circuit and method of power control of a power amplifier therefor
US7729668B2 (en) Independence between paths that predistort for memory and memory-less distortion in power amplifiers
US6856196B2 (en) Distortion compensator
JP5124655B2 (ja) 歪補償増幅器
JP4641715B2 (ja) 歪補償装置及び無線基地局
JP3939888B2 (ja) 非線形歪み補償電力増幅器
JP2003078360A (ja) 歪み補償装置
JP4043824B2 (ja) 非線形歪補償装置および非線形歪補償方法
JP3643803B2 (ja) 増幅装置
JP4841115B2 (ja) 拡張された予歪方法および装置
US20040264596A1 (en) Digital pre-distortion for the linearization of power amplifiers with asymmetrical characteristics
US8004358B2 (en) Distortion compensation device
JP2001284976A (ja) アダプティブプリディストーション歪補償方法及び装置
JP4722146B2 (ja) 歪補償装置
JPWO2007049474A1 (ja) プリディストーション方式歪補償増幅装置
JP2001326541A (ja) 振幅位相変化装置
JP2011135143A (ja) プリディストーション方式の歪補償装置
JP2004104401A (ja) 歪補償増幅装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090618

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100618

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110618

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120618

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees