JP2018133603A - プリディストータ - Google Patents

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Osamu Yasui
理 安井
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Abstract

【課題】増幅器で発生する歪を効率よく補償することが可能なプリディストータを提供する。【解決手段】プリディストータ1への入力信号の振幅に対応する歪補償係数に基づいて、当該入力信号に予歪を付加する予歪付加手段11と、入力信号と増幅器2による増幅後の信号を帰還させた帰還信号とを比較して増幅器2で発生する歪を検知し、当該歪の逆特性を予歪として入力信号に付加するように歪補償係数を学習する歪検知及び学習適用手段12とを備える。また、プリディストータ1は、許容する最大振幅値または最大振幅値に対して予め低く設定された値を目的値として有しており、歪検知及び学習適用手段12は、歪補償係数を学習する際の入力信号の振幅の最大値が、目的値に対して予め低く設定された閾値に届かない場合に、目的値に対応する歪補償係数は現在の係数値が最適であるものとして歪補償係数の学習を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、非線形歪を有する増幅器を用いて信号を線形増幅するために、増幅器に対して前置され、増幅対象となる信号に増幅器の非線形歪の逆特性を与えて増幅器に出力することで、増幅器で発生する歪を補償するプリディストータに関する。
プリディストータは、近年の高速伝送の要求による信号の広帯域化に伴い、信号の増幅に用いる増幅器で発生する非線形歪を補償する手段として用いられている。
一方で、増幅器の非線形歪の特性は、環境負荷低減又は放熱特性の改善の要求による増幅器の消費電力に対する増幅率の高効率化によって複雑化し、加えて、信号の広帯域化によってメモリ効果の影響が顕著になっている。
上記のような非線形歪を補償するために、プリディストータは、検知した増幅器の非線形歪を増幅前のデータと増幅後のデータの対から適応的に学習して、複数の歪補償係数の調整で増幅器の非線形歪の逆特性を入力信号に予め与えて、増幅器に出力することで非線形歪補償を行う(特許文献1参照)。
特開2005−333353号公報
従来のプリディストータの問題点として、以下のような問題点が挙げられる。
(1)学習用のデータにおいて或る範囲の振幅値のデータが存在しない場合に、歪補償係数が発散してしまう。
(2)検知した増幅器の非線形歪の最小二乗法などの最適化問題として歪補償係数を算出する構成が考えられるが、学習用のデータに対して似たような非線形歪を与える歪補償係数の組み合わせが複数存在することがあり、歪補償係数がしばしば発散する。また、歪補償係数の発散を防ぐために歪補償係数の値を最適化問題に含めると、逆特性の予測能力が落ちてしまう。
(3)増幅器による増幅後のデータの取得タイミングを外部の機能で動的に最適化する構成が考えられるが、学習時の環境に応じた取得タイミングの変動が歪補償係数の学習に影響を及ぼすことまでは考慮されていない。このため、経年劣化したにも関わらず過去に学習した歪補償係数を最適と評価してしまうことや、取得タイミングのばたつきによって歪補償係数の更新が頻繁に行われることがある。
(4)複雑で多様な非線形歪の特性を実装しようとすると、従来の手法では回路規模が大きくなってしまう。
本発明は、上記のような従来の事情に鑑みて為されたものであり、増幅器で発生する歪を効率よく補償することが可能なプリディストータを提供することを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために、プリディストータを以下のように構成した。
すなわち、増幅器により増幅される対象の信号が入力され、当該入力信号に予歪を付加して前記増幅器に与えることで前記増幅器で発生する歪を補償するプリディストータにおいて、前記入力信号の振幅に対応する歪補償係数に基づいて、前記入力信号に予歪を付加する予歪付加手段と、前記入力信号と前記増幅器による増幅後の信号を帰還させた帰還信号とを比較して前記増幅器で発生する歪を検知し、当該歪の逆特性を予歪として前記入力信号に付加するように歪補償係数を学習する歪検知及び学習適用手段とを備えると共に、下記(構成1)〜(構成4)の少なくとも1つを有することを特徴とする。
(構成1)では、当該プリディストータが許容する最大振幅値または前記最大振幅値に対して予め低く設定された値を目的値として有しており、前記歪検知及び学習適用手段が、歪補償係数を学習する際の前記入力信号の振幅の最大値が、前記目的値に対して予め低く設定された閾値より小さい場合には、前記目的値に対応する歪補償係数は現在値が最適であるものとして歪補償係数の学習を行う。
(構成2)では、前記歪検知及び学習適用手段が、複数ある歪補償係数の各々に個別の重み付けをして加えた最適化問題を用いて歪補償係数の学習を行う。
(構成3)では、前記プリディストータに、前記帰還信号の取得タイミングを調整するタイミング調整手段を介して前記帰還信号が入力され、前記歪検知及び学習適用手段が、前記タイミング調整手段によってタイミング調整された帰還信号を用いて学習した歪補償係数と、前記取得タイミングを示すタイミング情報とを対応付けて記憶し、学習した歪補償係数を評価する場合に、評価対象の歪補償係数に対応するタイミング情報を前記タイミング調整手段に適用し、当該タイミング情報に従ってタイミング調整された帰還信号を用いて歪補償係数の評価を行う。
(構成4)では、前記プリディストータは、複数ある歪補償係数の中から所定数の歪補償係数を選択する制限選択手段を更に備え、前記予歪付加手段と前記歪検知及び学習適用手段が、前記制限選択手段により選択された歪補償係数に基づいて処理を行う。
本発明によれば、増幅器で発生する歪を効率よく補償することが可能なプリディストータを提供することができる。
本発明を適用したプリディストータ付き増幅装置の構成例を示す図である。 第1実施例に係るプリディストータの構成例を示す図である。 第2実施例に係るプリディストータの構成例を示す図である。 従来例に係るプリディストータの構成例を示す図である。 第3実施例に係るプリディストータの構成例を示す図である。 最大振幅値のレプリカデータの追加例を示す図である。 最大振幅値のレプリカデータを追加した場合のLUTの値を示す図である。 最大振幅値のレプリカデータを追加しない場合のLUTの値を比較例として示す図である。 本発明を適用したプリディストータ付き増幅装置の別の構成例を示す図である。
本発明に係るプリディストータについて図面を参照して説明する。
[第1実施例]
図1には、本発明を適用したプリディストータ付き増幅装置の構成例を示してある。
本例のプリディストータ付き増幅装置は、プリディストータ1と、増幅器2と、方向性結合器3とを備えている。
増幅器2の前段に配置されるプリディストータ1は、増幅器2で信号を増幅する際に発生する非線形歪の補償を行うものであり、予歪付加手段11と、歪検知及び学習適用手段12とを備える。増幅器2の後段に配置される方向性結合器3は、増幅器2による増幅後の信号を2つに分岐する。方向性結合器3によって分岐された2つの信号のうちの一方は、帰還信号としてプリディストータ1に入力される。
予歪付加手段11は、増幅器2により増幅される対象の信号が入力され、当該入力信号の振幅に対応する歪補償係数に基づいて、入力信号に予歪を付加して増幅器2に出力する。具体的には、入力信号の振幅が取り得る範囲が規定され、当該範囲内で所定幅刻みの各振幅値に対応させて歪補償係数を設定してあり、入力信号から検出された振幅値に対応する係数値を適用することで、増幅器2で発生する歪の逆特性を予歪として入力信号に付加する。
歪検知及び学習適用手段12は、増幅器2より前段のプリディストータ1の入力信号と、方向性結合器3を介して得た増幅器2より後段の帰還信号とが入力され、これらの信号を比較して増幅器2で発生する歪を検知し、当該歪の逆特性を予歪として入力信号に付加するように歪補償係数を学習し、予歪付加手段11に出力して設定する。歪補償係数の学習では、入力信号の振幅が取り得る範囲において、増幅器2で発生する非線形歪の逆特性を与える歪補償係数の計算が行われる。
図2には、本発明を適用したプリディストータの構成例を示してある。
第1実施例に係るプリディストータの予歪付加手段11は、遅延器111A〜111Fと、歪検知及び学習適用手段12により設定される選択器112Aと、振幅算出器113と、歪検知及び学習適用手段12により設定されるLUT(ルックアップテーブル)114A〜114Eと、多入力加算器115Aと、二入力乗算器116Aとを備えている。
遅延器111A〜111Fは、入力を一定時間遅延処理して出力する。遅延量は、所定の時間長Dの整数倍である。
選択器112Aは、複数の入力の中から、いずれかを選択して出力する。
振幅算出器113は、入力の絶対値を計算して振幅値として出力する。
LUT114A〜114Eは、増幅器2の歪の逆特性を与えるための係数値が設定されており、アドレスとして入力されたアドレス値に設定された係数値を出力する。
多入力加算器115Aは、複数の入力を同一タイミングで加算して出力する。
二入力乗算器116Aは、2つの入力の積を出力する。
第1実施例に係るプリディストータの予歪付加手段11により行われる動作について説明する。
予歪付加手段11への入力信号は2分岐され、その一方は振幅算出器113へ入力され、他方は更に分岐されて選択器112A、遅延器111A〜111Bへ入力される。
選択器112Aは、無遅延の入力信号と、遅延器111Aで遅延Dを施した入力信号と、遅延器111Bで遅延2Dを施した入力信号とが入力され、歪検知及び学習適用手段12の指示に従って、いずれか1つの入力信号を選択して二入力乗算器116Aへ出力する。なお、各素子間で発生する遅延は考慮しておらず、無遅延といえども遅延が全く無いことを意味するものではない。
振幅算出器113は、入力信号の絶対値を振幅値として出力する。振幅算出器113から出力された振幅値は分岐され、LUT114A、遅延器111C〜111Fへ入力される。
LUT114A〜114Eには、それぞれに対応する処理を施した振幅値が入力される。すなわち、振幅値として、無遅延の振幅値、遅延器111Cで遅延Dを施した振幅値、遅延器111Dで遅延2Dを施した振幅値、遅延器111Eで遅延3Dを施した振幅値、遅延器111Fで遅延4Dを施した振幅値のいずれかが入力される。LUT114A〜114Eは、それぞれ、入力された振幅値をアドレス値として設定された係数値を多入力加算器115Aへ出力する。
多入力加算器115Aは、LUT114A〜114Eの各々から出力された係数値を全て加算し、その結果を二入力乗算器116Aへ出力する。
二入力乗算器116Aは、選択器112Aで選択された信号と、多入力加算器115Aで演算された信号との積を求め、その結果を出力する。
第1実施例に係る予歪付加手段11では、二入力乗算器116Aから出力される信号を、予歪付加手段11の出力信号として出力する。
ここで、第1実施例に係るプリディストータは、複数ある歪補償係数の全ての組み合わせの中から、所定数の歪補償係数を選択する制限選択手段13を更に備えている。
すなわち、従来であれば、無遅延、遅延D、遅延2D、・・・、遅延6Dの各振幅値に対応して7個の歪補償係数を用いていたところを、本例の制限選択手段13では、その中から5個の歪補償係数を選択する。歪補償係数の選択は、後述する式(3)で表される評価関数Sを最小化する選択値Qを特定した上で、その選択値Qに対応する歪補償係数の組み合わせを選択することで行われる。
制限選択手段13により選択された歪補償係数の情報は歪検知及び学習適用手段12に伝達され、歪検知及び学習適用手段12や予歪付加手段11の動作に反映される。
具体的には、歪検知及び学習適用手段12は、選択された5個の歪補償係数について係数値を学習し、予歪付加手段11内のLUT114〜114Eにそれぞれ設定する。また、歪検知及び学習適用手段12は、予歪付加手段11内の選択器112Aを、無遅延〜遅延4Dについての歪補償係数が選択された場合は無遅延の入力信号を選択し、遅延D〜遅延5Dについての歪補償係数が選択された場合は遅延Dの入力信号を選択し、遅延2D〜遅延6Dについての歪補償係数が選択された場合は遅延2Dの入力信号を選択するように設定する。
制限選択手段13による歪補償係数の選択は、種々の基準に従って行うことができる。例えば、非線形歪の逆特性における寄与度が高い順に選択すればよい。
[第2実施例]
図2には、本発明を適用したプリディストータの別の構成例を示してある。
第2実施例に係るプリディストータの予歪付加手段11は、遅延器111A〜111Nと、歪検知及び学習適用手段12により設定される選択器112A〜112Eと、振幅算出器113と、歪検知及び学習適用手段12により設定されるLUT114A〜114Iと、多入力加算器115A〜115Bと、二入力乗算器116A〜116Eとを備えている。
遅延器、選択器、振幅算出器、LUT、多入力加算器、二入力乗算器の機能は、第1実施例の同名部品と同様なため、説明を省略する。
第2実施例に係るプリディストータの予歪付加手段11により行われる動作について説明する。
予歪付加手段11への入力信号は2分岐され、その一方は振幅算出器113へ入力され、他方は更に分岐されて選択器112A、遅延器111A〜111B、選択器112B、遅延器111G〜111Jへ入力される。
選択器112Aは、無遅延の入力信号と、遅延器111Aで遅延Dを施した入力信号と、遅延器111Bで遅延2Dを施した入力信号とが入力され、歪検知及び学習適用手段12の指示に従って、いずれか1つの信号を選択して二入力乗算器116Aへ出力する。
振幅算出器113は、入力信号の絶対値を振幅値として出力する。振幅算出器113から出力された振幅値は分岐され、LUT114A、遅延器111C〜111F、選択器112D、遅延器111K〜111Nへ入力される。
LUT114A〜114Eには、それぞれに対応する処理を施した振幅値が入力される。すなわち、振幅値として、無遅延の振幅値、遅延器111Cで遅延Dを施した振幅値、遅延器111Dで遅延2Dを施した振幅値、遅延器111Eで遅延3Dを施した振幅値、遅延器111Fで遅延4Dを施した振幅値のいずれかが入力される。LUT114A〜114Eは、それぞれ、入力された振幅値をアドレス値として設定された係数値を多入力加算器115Aへ出力する。
多入力加算器115Aは、LUT114A〜114Eの各々から出力された係数値を全て加算し、その結果を二入力乗算器116Aへ出力する。
二入力乗算器116Aは、選択器112Aで選択された信号と、多入力加算器115Aから出力された信号との積を求め、その結果を多入力加算器115Bへ出力する。
選択器112Bは、無遅延の入力信号と、遅延器111Gで遅延Dを施した入力信号とが入力され、歪検知及び学習適用手段12の指示に従って、選択器112Aで選択されていない1つの入力信号を選択して二入力乗算器116Bへ出力する。
選択器112Cは、遅延器111Gで遅延Dを施した入力信号と、遅延器111Hで遅延2Dを施した入力信号とが入力され、歪検知及び学習適用手段12の指示に従って、選択器112A〜112Bで選択されていない残りの入力信号を選択して二入力乗算器116Cへ出力する。
選択器112Dは、無遅延の振幅値と、遅延器111Kで遅延Dを施した振幅値とが入力され、歪検知及び学習適用手段12の指示に従って、選択器112Bで選択された入力信号と同じ遅延量の振幅値を選択してLUT114Fへ出力する。
選択器112Eは、遅延器111Kで遅延Dを施した振幅値と、遅延器111Lで遅延2Dを施した振幅値とが入力され、歪検知及び学習適用手段12の指示に従って、選択器112Cで選択された入力信号と同じ遅延量の振幅値を選択してLUT114Gへ出力する。
LUT114F〜114Iには、それぞれに対応する処理を施した振幅値が入力される。すなわち、振幅値として、選択器112Dで選択された振幅値、選択器112Eで選択された振幅値、遅延器111Mで遅延3Dを施した振幅値、遅延器111Nで遅延4Dを施した振幅値のいずれかが入力される。LUT114A〜114Eは、それぞれ、入力された振幅値をアドレス値として設定された係数値を多入力加算器115Aへ出力する。
二入力乗算器116B〜115Eには、それぞれに対応する処理を施した振幅値と、それぞれに対応するLUT114F〜114Iから出力された係数値とが入力される。すなわち、振幅値として、選択器112Bで選択された振幅値、選択器112Cで選択された振幅値、遅延器111Iで遅延3Dを施した振幅値、遅延器111Jで遅延4Dを施した振幅値のいずれかが入力される。二入力乗算器116B〜115Eは、それぞれ、入力された信号同士の積を求め、その結果を多入力加算器115Bへ出力する。
多入力加算器115Bは、二入力乗算器116A〜116Eの各々から出力された信号を全て加算し、その結果を出力する。
第2実施例に係る予歪付加手段11では、多入力加算器115Bから出力される信号を、予歪付加手段11の出力信号として出力する。
ここで、第2実施例に係るプリディストータは、第1実施例と同様に、複数ある歪補償係数の全ての組み合わせの中から、所定数の歪補償係数を選択する制限選択手段13を更に備えている。
すなわち、従来であれば、13個の歪補償係数を用いていたところを、本例の制限選択手段13では、その中から8個の歪補償係数を選択する。歪補償係数の選択は、後述する式(3)で表される評価関数Sを最小化する選択値Qを特定した上で、その選択値Qに対応する歪補償係数の組み合わせを選択することで行われる。
制限選択手段13により選択された歪補償係数の情報は歪検知及び学習適用手段12に伝達され、歪検知及び学習適用手段12や予歪付加手段11の動作に反映される。
[第2実施例と比較するための比較例]
図4には、比較のために、第2実施例と同等の非線形歪の特性を与えるために必要な従来例に係るプリディストータの構成例を示してある。
従来例に係るプリディストータの予歪付加手段11は、遅延器111a〜111qと、振幅算出器113と、歪検知及び学習適用手段12により設定されるLUT114a〜114mと、多入力加算器115A〜115Bと、二入力乗算器116a〜116gとを備えている。
遅延器、振幅算出器、LUT、多入力加算器、二入力乗算器の機能は、第1実施例の同名部品と同様なため、説明を省略する。
従来例に係るプリディストータの予歪付加手段11により行われる動作について説明する。
予歪付加手段11への入力信号は2分岐され、その一方は振幅算出器113へ入力され、他方は更に分岐されて遅延器111a、二入力乗算器116b、遅延器111h〜111lへ入力される。
振幅算出器113は、入力信号の絶対値を振幅値として出力する。振幅算出器113から出力された振幅値は分岐され、LUT114a、遅延器111b〜111g、LUT114h、遅延器111m〜111qへ入力される。
LUT114a〜114gには、それぞれに対応する処理を施した振幅値が入力される。すなわち、振幅値として、無遅延の振幅値、遅延器111bで遅延Dを施した振幅値、遅延器111cで遅延2Dを施した振幅値、遅延器111dで遅延3Dを施した振幅値、遅延器111eで遅延4Dを施した振幅値、遅延器111fで遅延5Dを施した振幅値、遅延器111gで遅延6Dを施した振幅値のいずれかが入力される。LUT114a〜114gは、それぞれ、入力された振幅値をアドレス値として設定された係数値を多入力加算器115Aへ出力する。
多入力加算器115Aは、LUT114a〜114gの各々から出力された係数値を全て加算し、その結果を二入力乗算器116aへ出力する。
二入力乗算器116aは、遅延器111aで遅延2Dを施した入力信号と、多入力加算器115Aから出力された信号との積を求め、その結果を多入力加算器115Bへ出力する。
LUT114h〜114mには、それぞれに対応する処理を施した振幅値が入力される。すなわち、振幅値として、無遅延の振幅値、遅延器111mで遅延Dを施した振幅値、遅延器111nで遅延3Dを施した振幅値、遅延器111oで遅延4Dを施した振幅値、遅延器111pで遅延5Dを施した振幅値、遅延器111qで遅延6Dを施した振幅値のいずれかが入力される。LUT114h〜114mは、それぞれ、入力された振幅値をアドレス値として設定された係数値を、対応する二入力乗算器116b〜116gへそれぞれ出力する。
二入力乗算器116b〜115gには、それぞれに対応する処理を施した入力信号と、それぞれに対応するLUT114F〜114Iから出力された係数値とが入力される。すなわち、入力信号として、無遅延の入力信号、遅延器111hで遅延Dを施した入力信号、遅延器111iで遅延3Dを施した入力信号、遅延器111jで遅延4Dを施した入力信号、遅延器111kで遅延5Dを施した入力信号、遅延器111lで遅延6Dを施した入力信号のいずれかが入力される。二入力乗算器116b〜115gは、それぞれ、入力された信号同士の積を求め、その結果を多入力加算器115Bへ出力する。
多入力加算器115Bは、二入力乗算器116a〜116gの各々から出力された信号を全て加算し、その結果を出力する。
従来例に係るプリディストータの予歪付加手段11では、多入力加算器115Bから出力される信号を、予歪付加手段11の出力信号として出力する。
[第1実施例及び第2実施例が回路規模を節約していることの解説]
以下の説明において、x(n)はプリディストータ1の入力信号であり、u(n)はプリディストータ1の出力信号(入力信号に予歪を付加した信号)であり、y(n)は増幅器2より後段の帰還信号である。また、〜(チルダ)は複素数であることを表す。
第1実施例では、入力信号x(n)に下記の式(1)で表されるメモリ効果付き非線形歪の特性を与えて出力信号u(n)を得ている。
ここで、関数fLUT i(|・|)の出力は、入力をアドレス値としたLUTの値である。
また、第2実施例では、同様に入力信号x(n)に下記の式(2)で表されるメモリ効果付き非線形歪の特性を与えて出力信号u(n)を得ている。
ここで、上記の式(1)、(2)では、下記の式(3)で表される評価関数Sを最小化する選択値Qが選択される。ここで、Nは、学習に用いる信号の個数(サンプル数)である。また、選択値Qは、選択器112Aの選択肢に対応しており、Q=0の場合は無遅延の入力信号、Q=1の場合は遅延Dの入力信号、Q=2の場合は遅延2Dの入力信号が選択されることになる。
LUTと二入力乗算器の使用個数に注目すると、第2実施例は、9個のLUTと5個の二入力乗算器を使用している。一方、従来のプリディストータで、第2実施例と同等のメモリ効果付き非線形歪の特性を与えようとすると、図4の比較例で示した回路が必要であり、13個のLUTと7個の二入力乗算器を使用することになる。したがって、従来のプリディストータと比較して、第2実施例では4個のLUTと2個の二入力乗算器を節約できる。
また、図4の構成において、遅延器111a〜111gと、振幅算出器113と、LUT114a〜114gと、多入力加算器115Aと、二入力乗算器116aとで構成された部分により、第1実施例と同等の非線形歪の特性が与えられる。すなわち、従来のプリディストータで第1実施例と同等のメモリ効果付き非線形歪の特性を与えようとすると、7個のLUTと1個の二入力乗算器を使用することになる。一方、第1実施例は、5個のLUTと1個の二入力乗算器を使用している。したがって、従来のプリディストータと比較して、第1実施例では2個のLUTを節約できる。
更に、評価関数Sを最小化する学習において、高速な計算を行うために、入力信号x(n)における各LUTの値をキャッシュメモリに格納する必要がある。このキャッシュメモリの容量は、LUTを節約した場合に比例して削減することができるため、歪検知及び学習適用手段12において使用するメモリ容量についても節約できる。
[第3実施例]
図5には、本発明を適用したプリディストータの更に別の構成例を示してある。
第3実施例に係るプリディストータの予歪付加手段11は、遅延器111A〜111Fと、歪検知及び学習適用手段12により設定される選択器112A〜112Pと、振幅算出器113と、多入力加算器115Aと、二入力乗算器116A〜116Pと、二乗器117A〜117Bと、定数118とを備えている。
遅延器、選択器、振幅算出器、LUT、多入力加算器、二入力乗算器の機能は、第1実施例の同名部品と同様なため、説明を省略する。
二乗器117A〜117Bは、入力の2乗を計算して出力する。2乗の計算は、二入力乗算器に同一の入力を与えることで行う。
定数118は、定数を出力する。
第3実施例に係る予歪付加手段11により行われる動作について説明する。
予歪付加手段11への入力信号は2分岐され、その一方は振幅算出器113へ入力され、他方は更に分岐されて選択器112A〜112H、遅延器111A〜111Bへ入力される。
選択器112A〜112Hの各々には、無遅延の入力信号と、遅延器111Aで遅延Dを施した入力信号と、遅延器111Bで遅延2Dを施した入力信号とが入力される。選択器112A〜112Hは、それぞれ、歪検知及び学習適用手段12の指示に従って、入力された信号の中から1つの信号を選択して、対応する二入力乗算器116B,116D,116F,116H,116J,116L,116N,116Pへ出力する。
振幅算出器113は、入力信号の絶対値を振幅値として出力する。振幅算出器113から出力された振幅値は二乗器117Aへ入力される。
二乗器117Aは、振幅値の2乗を計算して出力する。二乗器117Aから出力された振幅2乗値は分岐され、選択器112I〜112P、遅延器111C〜111D、二乗器117Bへ入力される。
二乗器117Bは、振幅2乗値の2乗、すなわち、振幅値の4乗を計算して出力する。二乗器117Bから出力された振幅4乗値は分岐され、選択器112I〜112P、遅延器111E〜111Fへ入力される。
選択器112I〜112Pの各々には、定数118から出力される定数、無遅延の振幅2乗値、遅延器111Cで遅延Dを施した振幅2乗値、遅延器111Dで遅延2Dを施した振幅2乗値、無遅延の振幅4乗値、遅延器111Eで遅延Dを施した振幅4乗値、遅延器111Fで遅延2Dを施した振幅4乗値が入力される。選択器112I〜112Pは、それぞれ、歪検知及び学習適用手段12の指示に従って、入力された信号の中から1つの信号を選択して、対応する二入力乗算器116A,116C,116E,116G,116I,116K,116M,116Oへ出力する。
二入力乗算器116A,116C,116E,116G,116I,116K,116M,116Oには、それぞれに対応する選択器112I〜112Pで選択された信号と、歪検知及び学習適用手段12により設定される信号(歪補償係数の係数値)とが入力される。二入力乗算器116A,116C,116E,116G,116I,116K,116M,116Oは、それぞれ、入力された信号同士の積を求め、その結果を対応する二入力乗算器116B,116D,116F,116H,116J,116L,116N,116Pへ出力する。
二入力乗算器116B,116D,116F,116H,116J,116L,116N,116Pには、それぞれに対応する選択器112A〜112Hで選択された信号と、それぞれに対応する二入力乗算器116A,116C,116E,116G,116I,116K,116M,116Oから出力された信号とが入力される。二入力乗算器116B,116D,116F,116H,116J,116L,116N,116Pは、それぞれ、入力された信号同士の積を求め、その結果を多入力加算器115Aへ出力する。
多入力加算器115Aは、二入力乗算器116B,116D,116F,116H,116J,116L,116N,116Pの各々から出力された信号を全て加算し、その結果を出力する。
第3実施例に係る予歪付加手段11では、二入力乗算器116Aから出力される信号を、予歪付加手段11の出力信号として出力する。
ここで、第3実施例に係るプリディストータは、第1実施例や第2実施例と同様に、複数ある歪補償係数の全ての組み合わせの中から、所定数の歪補償係数を選択する制限選択手段13を更に備えている。
すなわち、従来であれば、21個の歪補償係数を用いていたところを、本例の制限選択手段13では、その中から8個の歪補償係数を選択する。歪補償係数の選択は、後述する式(5)や式(6)に基づいて行われる。
制限選択手段13により選択された歪補償係数の情報は歪検知及び学習適用手段12に伝達され、歪検知及び学習適用手段12や予歪付加手段11の動作に反映される。
[第3実施例が回路規模を節約していることの解説]
第3実施例は、入力信号x(n)に下記の式(4)で表されるメモリ効果付き非線形歪の特性を与えて出力信号u(n)を得ている。
ここで、選択器112A〜112Hの選択肢は、j=0,1,2に対応する。また、選択器112I〜112Pの選択肢は、(i,k)=(0,0),(0,1),(0,2),(1,1),(1,2),(2,1),(2,2)に対応する。また、二入力乗算器116A、116C、・・・、116Oの2番目の入力は、選択器112A〜112Hの選択肢(j)及び選択器112I〜112Pの選択肢(i,k)に応じた歪補償係数bijk に対応する。これらは、歪検知及び学習適用手段12によって設定される。
二入力乗算器(二乗器を含む)の使用個数に注目すると、第3実施例は、18個の二入力乗算器を使用している。
一方、従来のプリディストータで、第3実施例と同等のメモリ効果付き非線形歪の特性を与えようとすると、歪補償係数bijk の組み合わせ全ての回路が必要であり、41個の二入力乗算器を使用することになる。
上記のことから、従来のプリディストータと比較して、第3実施例は、23個の二入力乗算器を節約できる。
[第3実施例で選択する歪補償係数の総数に上限を設けた場合の学習方法の例示]
歪検知及び学習適用手段12が最小化すべき評価関数Sは、出力信号u(n)と帰還信号y(n)を用いて下記の式(5)で表される。
歪補償係数bijk は、例えば、リッジ回帰やラッソ回帰のような公知の最適化問題の解法を用いてもよい。また、主成分回帰や偏最小二乗回帰のような公知の手法で次元削減を行ってもよい。ここでは、下記の式(6)の正規方程式の解より求める。上付きHと上付きTは、それぞれ、行列の複素共役転置と転置を表す。
ここで、総数21個の歪補償係数bijk から8個を選択する。この選択は、モデルの複雑さを低減する意味で次元削減を行う方法であり、一般に公知な貪欲探索(greedy search)アルゴリズムを使用できる。以下では、前進選択法について説明する。
(アルゴリズム:前進選択法)
ステップ1:変数であるkを0で初期化する。
ステップ2:k個の選択済の歪補償係数に1個の歪補償係数を加えて正規方程式の解を求める。歪補償係数の総数をLとしたとき、k個の歪補償係数に1個の歪補償係数を加える組み合わせは(L−k)個存在するので、(L−k)個の解が得られる。
ステップ3:得られた(L−k)個の解を評価関数Sに代入し、最小となる解を得る(k+1)個の歪補償係数を新しい歪補償係数として選択する。
ステップ4:(k+1)が目的の歪補償係数の制限値と等しくなれば終了する。そうでなければkに(k+1)を代入し、ステップ2に戻る。
なお、ステップ2において正規方程式の解を求めるとき、高速な計算を行うために、計算に用いるYとuの値をキャッシュメモリに格納する必要がある。このキャッシュメモリの容量は、kのオーダーに比例し、選択する歪補償係数の割合k/Lに比例して削減することができるため、歪検知及び学習適用手段12において使用するメモリ容量を節約できる。
[第4実施例:瞬時値の歪に偏った非線形歪補償1(一括法)]
第4実施例は、予歪付加手段11に第3実施例を用い、歪検知及び学習適用手段12に最適化問題を適用し、その問題に求める歪補償係数の値を含めるにあたって、重み付けを行う例である。
第4実施例では、下記の式(7)で表される方程式の解から歪補償係数bijk を求めることができる。
ここで、kinsは、瞬時値の非線形歪に関する歪補償係数の重みであり、kmemは、メモリ効果の影響に関する歪補償係数の重みである。また、本例では、λとして固定値を用いるが、λの値を適宜変更するようにしてもよい。
ここでは、増幅器2の非線形歪の特性を、素早く収束する瞬時値の非線形歪と、緩やかに収束するメモリ効果の影響との2つに分けて重み付けを行った。なお、メモリ効果の影響を、更に、短時間のメモリ効果と長時間のメモリ効果に分けてもよい。また、瞬時値の非線形歪とメモリ効果の影響との間に相関があることを仮定して、行列Kの対角成分以外に重み付けを行ってもよい。
[第5実施例:瞬時値の歪に偏った非線形歪補償2(遂次法)]
第5実施例は、予歪付加手段11に第3実施例を用い、歪検知及び学習適用手段12に最適化問題を適用し、その問題に求める歪補償係数の値を含めるにあたって、重み付けを行う別の例である。
第4実施例では、歪補償係数bijk を一括して求めていた。
第5実施例では、下記の式(8)で表すように遂次的に更新する。
[第6実施例:瞬時値の歪に偏った非線形歪補償3(ダイレクトラーニング)]
第6実施例は、予歪付加手段11に第3実施例を用い、歪検知及び学習適用手段12に最適化問題を適用し、その問題に求める歪補償係数の値を含めるにあたって、重み付けを行う更に別の例である。
第4実施例及び第5実施例では、歪補償係数bijk について、プリディストータ1の出力信号と帰還信号に歪を与えた信号とを用いてインダイレクトラーニングの方法で歪検知及び学習適用を行っていた。
第6実施例では、ダイレクトラーニングの方法で、下記の式(9)で表すように歪補償係数を求める。
[第4実施例〜第6実施例が安定的かつ効率的に学習していることの解説]
従来のプリディストータの歪検知及び学習適用手段では、安定的に解を求めるために、下記の式(10)で表されるリッジ回帰で解を求めていた。
しかしながら、増幅器2の非線形歪の特性は、瞬時値の非線形歪とメモリ効果による影響を比較すると、瞬時値の非線形歪の方が大きいことが多い。このことが予め分かっている場合、瞬時値の非線形歪の特性を与える歪補償係数の重みをメモリ効果を与える歪補償係数の重みよりも小さくして最適化問題に加えることで、安定的に解を求めながら、より効率的に非線形歪補償を行うことができる。
[第7実施例:レプリカデータ追加方法]
第7実施例は、予歪付加手段11に第1実施例を用いて、入力信号の振幅が閾値より小さい信号で歪検知及び学習適用する場合に、歪検知及び学習適用手段12に目的値のレプリカデータを追加する例である。ここで、目的値としては、プリディストータ1の許容する最大振幅値、または最大振幅値に対して予め低く設定された値(例えば、最大振幅値の90%)が用いられる。また、閾値としては、目的値に対して予め低く設定された値(例えば、目的値の75%)が用いられる。なお、閾値は、状況に応じて目的値の50%以上100%未満で設定されることが想定される。
レプリカデータは、歪補償係数を学習する際の入力信号の振幅の最大値が閾値に届かない場合に、各LUTで独立に追加されるデータであり、目的値における各LUTの現在の係数値が最適であるという情報を有する。このようなレプリカデータを用いて歪補償係数の学習を行うことで、目的値の条件が拘束されるため、自由度がなくなって不安定な動作を抑えることができ、安定的に歪補償係数を学習できる。本例では、目的値として、入力信号の振幅が取り得る範囲の最大振幅値(すなわち、上限値)を用いるが、最大振幅値の90%等の他の値を目的値としてもよく、歪補償係数の発散を抑制できればよい。
Q=0のとき、下記の式(11)で表される方程式から、レプリカデータを追加した場合の歪補償係数bijk を求めることができる。関数fLUT i(|・|)は、線形結合で表される公知の曲線関数でよい。ここでは、5個のLUTを用いる場合について示してある。
図6には、歪検知データに最大振幅値のレプリカデータを追加した例を示してある。ここで、図6のデータ群Xにデータ群Xrを追加したものが式(11)のX’であり、図6のデータ群eにデータ群erを追加したものが式(11)のe’である。
このように、LUTの個数に応じて5つのレプリカデータを追加することで、各LUTの独立した誤差を追加学習できる。x_maxは、入力信号の最大振幅値であり、最大振幅値における入力信号と帰還信号の誤差(er)が0になるように設定してある。これは、目的値である最大振幅値における各LUTの現在の係数値が最適であるということを意味する。したがって、fLUT i(x_max)の値は学習によって変化しない。
[レプリカデータの追加で安定的に学習できることの解説]
予歪付加手段11に第2実施例を用いて、歪検知及び学習適用手段12において入力信号の振幅が閾値(ここでは、プリディストータ1の許容する最大振幅値の50%)より小さい信号であって、最大振幅値のレプリカデータを追加した場合のLUTの値を図7に示す。同様に、最大振幅値のレプリカデータを追加しない場合のLUTの値を比較例として図8に示す。
図7、図8において、(a)はI成分(同相成分)に関するメモリレスLUTの値を示し、(b)はQ成分(直交成分)に関するメモリレスLUTの値を示し、(c)はI成分に関するメモリLUTの値を示し、(d)はQ成分に関するメモリLUTの値を示している。なお、メモリレスLUTは、瞬時値の非線形歪の特性を与える歪補償係数について設定したものであり、メモリLUTは、メモリ効果を与える歪補償係数について設定したものである。
これらの図に示されるように、目的値(例えば最大振幅値)における各LUTの現在の係数値が最適であることを示すレプリカデータを追加することで、データの存在しない振幅値の周辺における非線形歪の特性が安定し、目的値における各LUTの値が現在の係数値に収束する。これは、歪補償係数の発散を防ぐことにもなる。
[第8実施例:遅延調整タイミングの保持]
図9には、本発明を適用したプリディストータ付き増幅装置の別の構成例を示してある。
本例のプリディストータ付き増幅装置は、プリディストータ1と、増幅器2と、方向性結合器3と、タイミング調整手段4とを備えている。
増幅器2の前段に配置されるプリディストータ1は、増幅器2で信号を増幅する際に発生する非線形歪の補償を行うものであり、予歪付加手段11と、歪検知及び学習適用手段12とを備える。増幅器2の後段に配置される方向性結合器3は、増幅器2による増幅後の信号を2つに分岐する。方向性結合器3によって分岐された2つの信号のうちの一方は、帰還信号としてプリディストータ1に入力される。
予歪付加手段11は、増幅器2により増幅される対象の信号が入力され、当該入力信号の振幅に対応する歪補償係数に基づいて、入力信号に予歪を付加して増幅器2に出力する。具体的には、入力信号の振幅が取り得る範囲が規定され、当該範囲内で所定幅刻みの各振幅値に対応させて歪補償係数を設定してあり、入力信号から検出された振幅値に対応する係数値を適用することで、増幅器2で発生する歪の逆特性を予歪として入力信号に付加する。
歪検知及び学習適用手段12は、増幅器2より前段のプリディストータ1の入力信号と、方向性結合器3を介して得た増幅器2より後段の帰還信号とが入力され、これらの信号を比較して増幅器2で発生する歪を検知し、当該歪の逆特性を予歪として入力信号に付加するように歪補償係数を学習し、予歪付加手段11に出力して設定する。歪補償係数の学習では、入力信号の振幅が取り得る範囲において、増幅器2で発生する非線形歪の逆特性を与える歪補償係数の計算が行われる。このとき、帰還信号の取得タイミングを示すタイミング情報をタイミング調整手段4から取得し、学習した歪補償係数とセットpにして保持しておくようにする。
また、歪検知及び学習適用手段12は、保持した歪補償係数を予歪付加手段11に出力して適用する場合には、複数の歪補償係数とタイミング情報のセットpの非線形歪補償性能の確認(評価)を事前に行っておく。学習結果の非線形歪補償性能の確認を行う際には、普段は自立してタイミング調整を行っているタイミング調整手段4に対して、一時的にタイミング情報を出力して設定し、そのタイミング情報に従って取得タイミングを調整した帰還情報を入力して確認を行う。
非線形歪補償性能は、下記の式(12)で表される評価関数Spを最小化する歪補償係数とタイミング情報のセットpを最も優れているとする。
例えば、或るタイミングで取得した帰還信号を用いて作成した歪補償係数B1と、その取得タイミングを示すタイミング情報D1とのセットと、別のタイミングで取得した帰還信号を用いて作成した歪補償係数B2と、その取得タイミングを示すタイミング情報D2とのセットとがある場合に、B1とB2の非線形歪補償性能を比較するとする。B1の非線形歪補償性能を評価する場合は、B1を予歪付加手段11に適用し、且つ、D1をタイミング調整手段4に設定して、歪検知を行う。また、B2の非線形歪補償性能を評価する場合は、B2を予歪付加手段11に適用し、且つ、D2をタイミング調整手段4に設定して、歪検知を行う。このように、B1及びB2のそれぞれの学習を行った環境を再現して歪検知を行い、より歪が少なかった方を歪補償性能のよい歪補償係数と判断する。
[第8実施例で安定的に学習できることの解説]
ある歪補償係数は学習した入力信号と帰還信号に最適化されているので、帰還信号のタイミング情報にも最適化されている。
タイミング情報を考慮しない従来のプリディストータの場合、例えば、毎回の学習において、前回の学習結果との比較を行ってより優れた性能を有する歪補償係数を予歪付加手段11に出力して適用するにあたって、しばしば前回の学習結果の歪補償係数を、最適化されていないタイミング情報を有するセットpを用いて評価を行う可能性がある。
第8実施例によると、ある歪補償係数に対して最適化されたタイミング情報を有するセットpを用いて評価を行うことができるため、より妥当な結果になり、安定的に歪補償係数を学習することができる。
[まとめ]
各実施例のプリディストータ1は、増幅器により増幅される対象の信号が入力され、当該入力信号に予歪を付加して前記増幅器に与えることで前記増幅器で発生する歪を補償するプリディストータである。プリディストータ1は、基本的な構成として、入力信号の振幅に対応する歪補償係数に基づいて、入力信号に予歪を付加する予歪付加手段11と、入力信号と増幅器2による増幅後の信号を帰還させた帰還信号とを比較して増幅器2で発生する歪を検知し、当該歪の逆特性を予歪として入力信号に付加するように歪補償係数を学習する歪検知及び学習適用手段12とを備える。
そして、第1実施例〜第3実施例で説明したように、プリディストータ1が、複数ある歪補償係数の中から所定数の歪補償係数を選択する制限選択手段13を更に備え、予歪付加手段11と歪検知及び学習適用手段12が、制限選択手段13により選択された歪補償係数に基づいて処理を行うよう構成されている(以下、構成Aという)。
これにより、歪補償係数の全ての組み合わせの数が大量であっても、所定数の歪補償係数しか用いずに増幅器の歪を補償することができる。したがって、予歪付加手段や歪検知及び学習適用手段の回路規模や使用メモリを削減することができる。
また、第4実施例〜第6実施例で説明したように、歪検知及び学習適用手段12が、複数ある歪補償係数の各々に個別の重み付けをして加えた最適化問題を用いて歪補償係数の学習を行うよう構成されている(以下、構成Bという)。
これにより、小さい重み付けをした歪補償係数の予測能力を上げながら、歪補償係数の発散を防ぐことができる。例えば、増幅器の非線形歪のメモリ効果は瞬時値が与える非線形歪よりも影響が小さいため、瞬時値の非線形歪を調整する歪補償係数については、重み付けを小さくして或る程度自由に値が動くように学習することができる。
また、第7実施例で説明したように、プリディストータ1が許容する最大振幅値または最大振幅値に対して予め低く設定された値を目的値として有しており、歪検知及び学習適用手段12が、歪補償係数を学習する際の入力信号の振幅の最大値が、目的値に対して予め低く設定された閾値より小さい場合には、目的値に対応する歪補償係数は現在値が最適であるものとして歪補償係数の学習を行うよう構成されている(以下、構成Cという)。
これにより、入力信号の振幅の最大値が閾値に届かない場合には、目的値における歪補償係数は現在の係数値が最適であるものとして学習が行われるので、歪補償係数が発散することがなく、歪補償係数の学習を安定的に行うことができる。
また、第8実施例で説明したように、プリディストータ1に対して帰還信号の取得タイミングを調整するタイミング調整手段4を介して帰還信号が入力され、歪検知及び学習適用手段12が、タイミング調整手段4によってタイミング調整された帰還信号を用いて学習した歪補償係数と、取得タイミングを示すタイミング情報とを対応付けて記憶し、学習した歪補償係数を評価する場合に、評価対象の歪補償係数に対応するタイミング情報をタイミング調整手段4に適用し、当該タイミング情報に従ってタイミング調整された帰還信号を用いて歪補償係数の評価を行うよう構成されている(以下、構成Dという)。
これにより、学習した歪補償係数の評価を、学習時と同じタイミング調整を施した帰還信号を用いて行えるので、学習時の環境に応じた取得タイミングの変動が及ぼす影響を考慮して歪補償係数の学習できる。したがって、経年劣化したにも関わらず過去に学習した歪補償係数を最適と評価してしまうことや、取得タイミングのばたつきによって歪補償係数の更新が頻繁に行われることを抑制できる。
上記の構成A〜構成Dは、それぞれ単独でプリディストータに適用してもよいが、幾つか又は全てを組み合わせて適用してもよく、これにより、各構成による効果を複合的に得ることができる。
以上のように、構成A〜構成Dの少なくとも1つをプリディストータに設けることで、増幅器で発生する歪を効率よく補償することが可能なプリディストータを提供することができる。
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。
また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法や方式、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記憶する記憶媒体などとして提供することも可能である。
本発明は、増幅器により増幅される対象の信号が入力され、当該入力信号に予歪を付加して前記増幅器に与えることで前記増幅器で発生する歪を補償する形式のプリディストータに適用することができる。
1:プリディストータ、 2:増幅器、 3:方向性結合器、 4:タイミング調整手段、 11:予歪付加手段、 12:歪検知及び学習適用手段、 13:制限選択手段、 111(111A〜111N,111a〜111q):遅延器、 112(112A〜112P):選択器、 113:振幅算出器、 114(114A〜114I,114a〜114m):LUT、 115(115A〜115B):多入力加算器、 116(116A〜P,116a〜116g):二入力乗算器、 117(117A〜117B):二乗器、 118:定数

Claims (4)

  1. 増幅器により増幅される対象の信号が入力され、当該入力信号に予歪を付加して前記増幅器に与えることで前記増幅器で発生する歪を補償するプリディストータにおいて、
    前記入力信号の振幅に対応する歪補償係数に基づいて、前記入力信号に予歪を付加する予歪付加手段と、
    前記入力信号と前記増幅器による増幅後の信号を帰還させた帰還信号とを比較して前記増幅器で発生する歪を検知し、当該歪の逆特性を予歪として前記入力信号に付加するように歪補償係数を学習する歪検知及び学習適用手段とを備え、
    当該プリディストータが許容する最大振幅値または前記最大振幅値に対して予め低く設定された値を目的値として有しており、
    前記歪検知及び学習適用手段は、歪補償係数を学習する際の前記入力信号の振幅の最大値が、前記目的値に対して予め低く設定された閾値より小さい場合には、前記目的値に対応する歪補償係数は現在値が最適であるものとして歪補償係数の学習を行うことを特徴とするプリディストータ。
  2. 請求項1に記載のプリディストータにおいて、
    前記歪検知及び学習適用手段は、複数ある歪補償係数の各々に個別の重み付けをして加えた最適化問題を用いて歪補償係数の学習を行うことを特徴とするプリディストータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプリディストータにおいて、
    前記帰還信号の取得タイミングを調整するタイミング調整手段を介して前記帰還信号が入力され、
    前記歪検知及び学習適用手段は、前記タイミング調整手段によってタイミング調整された帰還信号を用いて学習した歪補償係数と、前記取得タイミングを示すタイミング情報とを対応付けて記憶し、学習した歪補償係数を評価する場合に、評価対象の歪補償係数に対応するタイミング情報を前記タイミング調整手段に適用し、当該タイミング情報に従ってタイミング調整された帰還信号を用いて歪補償係数の評価を行うことを特徴とするプリディストータ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプリディストータにおいて、
    複数ある歪補償係数の中から所定数の歪補償係数を選択する制限選択手段を更に備え、
    前記予歪付加手段と前記歪検知及び学習適用手段は、前記制限選択手段により選択された歪補償係数に基づいて処理を行うことを特徴とするプリディストータ。
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