JP2005020373A - 適応プリディストータ型の歪補償装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アナログ増幅回路部と歪補償制御部とが別体に構成された適応プリディストータ型の歪補償送信装置に関し、各アナログ増幅回路部の特性の違いに対応して歪補償のパラメータ調整を行い、アナログ増幅回路部を取り替えたときの調整時間を短縮する。
【解決手段】各アナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41に、自己の固有の歪補償係数を含む特性情報設定値を格納し、歪補償制御部1−1の制御バスを該アナログ増幅回路部1−4に接続し、アナログ増幅回路部1−4を別のものに切替えたときに、プロセッサ1−16が、切替え後のアナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41からその特性情報設定値を読み込み、該設定値を、歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15にロードする。また、各アナログ増幅回路部1−4の特性情報設定値をネットワークからダウンロードして設定可能にする。
【選択図】 図1
【解決手段】各アナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41に、自己の固有の歪補償係数を含む特性情報設定値を格納し、歪補償制御部1−1の制御バスを該アナログ増幅回路部1−4に接続し、アナログ増幅回路部1−4を別のものに切替えたときに、プロセッサ1−16が、切替え後のアナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41からその特性情報設定値を読み込み、該設定値を、歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15にロードする。また、各アナログ増幅回路部1−4の特性情報設定値をネットワークからダウンロードして設定可能にする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、適応プリディストータ型の歪補償装置に関し、特に、移動通信システム用の送信装置における電力増幅器を含むアナログ回路系の非線形歪を適応的に補償して送信する歪補償装置に係り、歪補償テーブル、位相制御部、遅延制御部及びディジタルフィルタを有する歪補償制御部と、該歪補償制御部とは別個に備えられ、各個体別に歪特性が異なるアナログ増幅回路部とから構成され、該アナログ増幅回路部が適宜交換される適応プリディストータ型の歪補償装置に好適に適用される。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来の適応プリディストータ型の歪補償装置の構成を示す。同図において、ベースバンド部から出力される送信信号は、歪補償制御部5−1内の乗算器5−11により歪補償係数と乗算され、乗算後の信号は直交変調部5−2により直交変調され、ディジタルアナログ変換器5−3によりディジタル信号からアナログ信号に変換され、アナログ増幅回路部5−4により電力増幅され、アンテナ(ANT)から無線周波数出力信号として送信される。
【0003】
一方、アナログ増幅回路部5−4から出力される信号を一部フィードバック信号として取り出し、アナログディジタル変換器5−5によりアナログ信号からディジタル信号に変換し、直交復調部5−6により直交復調し、歪補償制御部5−1内のディジタルフィルタ5−15、遅延調整・位相調整部5−14を通してタイミング調整を行い、ベースバンド部から出力される送信信号とのタイミングを合わせ、該送信信号とフィードバック信号との誤差を差分算出部5−13により算出し、この誤差信号を歪補償テーブル5−12に入力する。なお、ディジタルフィルタ5−15は、1クロック以下の位相微調整のために備えられている。
【0004】
歪補償テーブル5−12では、入力される誤差信号を基に、適応アルゴリズムにより該誤差信号がゼロとなるように歪補償係数を更新し、更新した歪補償係数を歪補償テーブル5−12に格納し、爾後の歪補償係数として乗算器5−11に出力する。
【0005】
本発明に関連する先行技術は下記の文献に記載されている。下記の特許文献1は、動作開始時から一定時間内は定数α1を偏差に乗算し、一定時間経過後は定数α2(α2<α1)を偏差に乗じ、補償値が一定に収束するまでの時間を短縮し、かつ、収束した後の歪補償装置の安定度を向上させる歪補償回路が記載されている。
【0006】
また、特許文献2は、参照テーブル内の全歪補償係数が均等に当たるようなテーブル調整用信号を送信信号とは別に生成し、歪補償係数を調整する際に、該テーブル調整用信号を選択出力することにより、参照テーブル内の歪補償係数を瞬時に調整するディジタル送信装置が記載されている。
【0007】
また、特許文献3は、歪補正量を格納するメモリの初期値を、温度等に応じた予め歪補償効果の期待できる値にプリセットし、歪補償動作を開始させる歪補償回路が記載されている。また、特許文献4は、センサ部に設けられているデータ担持体に担持されているセンサ素子の感度データ或いは固体識別データを読み取り、該読み取りデータに基づいて利得可変増幅器の増幅率を設定する半導体センサ装置が記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−310946号公報
【特許文献2】
特開2002−64411号公報
【特許文献3】
特開平6−310947号公報
【特許文献4】
特開平8−82637号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような歪補償制御部5−1とアナログ増幅回路部5−4とが別個に構成されたプリディストータ型の歪補償装置では、アナログ増幅回路部5−4の歪特性が個々のアナログ増幅回路部毎に異なり、また、同一のアナログ増幅回路部5−4を使用している場合でも、使用環境の変化等により歪特性が変化するため、歪補償テーブル5−12に格納した歪補償係数を一定の値に保持したままとしておくことはできない。
【0010】
そのため、歪補償テーブル5−12に保持した歪補償係数を適応的に変化させて、アナログ増幅回路部5−4の固体差や動作条件による歪特性の変化に対応させているが、歪補償テーブル5−12に歪補償係数を設定する場合、送信信号とそのフィードバック信号との誤差を基に歪補償係数を徐々に更新して調整していくため、調整を開始してから最適な設定値になるまで多くの時間が掛かる。
【0011】
また、アナログ増幅回路部5−4の特性は、温度・湿度の変化で変動するため、製造時に最適な設定値に調整してあっても、実動作時に送信信号とフィードバック信号とに誤差が生じ、一定期間毎に設定値の再調整が必要になる。そのため、動作開始後に歪補償テーブル5−12の歪補償係数値、フィードバック信号の位相設定値、遅延設定値及びディジタルフィルタのパラメータを調整する必要があり、調整に多くの時間が掛かっていた。
【0012】
また、その対策として、標準的な初期値或いは動作条件に応じた随時設定可能なロード値を設定して動作開始させる方式があるが、アナログ増幅回路部5−4と歪補償制御部5−1との組み合わせが変更された場合、アナログ増幅回路部5−4は個々に特性が異なるため、初期状態又は以前使用していたアナログ増幅回路部5−4の設定値からパラメータを調整する手段では同様に多くの時間が掛かっていた。
【0013】
また、同一のアナログ増幅回路部5−4を使用していた場合でも、使用環境の変化による特性の変化に対しても同様にパラメータの調整に多くの時間が掛かっていた。歪補償特性の調整を行っている期間は歪補正が適正でないため、その期間が長くなるほど、歪んだ送信信号が長く送出されることとなる。
【0014】
本発明は、個々のアナログ増幅回路部5−4がそれぞれ個別に異なる特性を有するため、一定の初期値・ロード値を基に歪補償のパラメータ調整を行ったのでは多くの時間が掛かっていた従来の問題を解決し、アナログ増幅回路部5−4を別のアナログ増幅回路部に切替えたときの各アナログ増幅回路部の特性の違いに対応して歪補償のパラメータ調整を行い、調整時間を短縮することができる適応プリディストータ型の歪補償装置を提供することを目的とする。
【0015】
また、アナログ増幅回路部5−4の修理やアップグレード等による特性の変化に対して、更に、環境の変化による特性の変換に対しても、同様に歪補償のパラメータの調整時間を短縮することができる適応プリディストータ型の歪補償装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の適応プリディストータ型の歪補償装置は、(1)送信信号を電力増幅するアナログ増幅回路部と、該アナログ増幅回路部で発生する非線形歪を補償する歪補償制御部とを備え、前記アナログ増幅回路部は自己の固有の歪補償係数を含む特性情報を格納する記憶手段を有し、前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部の記憶手段から該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を読み出して前記補償に用いることを特徴とする。
【0017】
また、(2)前記アナログ増幅回路部は自己の固有の識別情報を保持した識別情報保持手段を有し、前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部の識別情報保持手段から該アナログ増幅回路部固有の識別情報を読み出し、該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報をネットワークからダウンロードし、該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を初期値として前記補償に用いることを特徴とする。
【0018】
また、(3)前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報として、アナログ増幅回路部の出力信号と送信信号との偏差信号を得るための位相設定情報、遅延設定情報又はフィルタ設定情報を取得し、該設定情報を用いて前記アナログ増幅回路部の歪補償を行うことを特徴とする。
【0019】
また、(4)前記歪補償制御部は、更新後の歪補償係数と共に、位相設定情報、遅延設定情報、フィルタ設定情報又は環境情報を、ネットワークを介して保守管理システムへ通知する設定情報通知手段を有することを特徴とする。
【0020】
また、(5)前記設定情報通知手段は、歪補償制御プロセッサ、歪補償制御プロセッサの上位装置、及びネットワークを介した保守管理システムのうちのいずれかの指令に応じて、前記更新後の歪補償係数、位相設定情報、遅延設定情報、フィルタ設定情報又は環境情報を保守管理システムへ通知する構成を有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施形態を示す。本発明の第1の実施形態は、それぞれのアナログ増幅回路部1−4に、自己の固有の歪補償係数を含む特性情報設定値を格納したメモリ1−41を有するものを用い、歪補償制御部1−1の制御バスを該アナログ増幅回路部1−4に接続し、アナログ増幅回路部1−4を別のものに切替えたときには、歪補償制御部1−1のプロセッサ1−16が、切替え後のアナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41からその特性情報設定値を読み込み、読み込んだ設定値を、歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15にロードする。
【0022】
アナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41に保持される特性情報設定値としては、歪補償テーブル5−12の歪補償テーブル値(歪補償係数)、遅延調整・位相調整部5−14の位相情報及び遅延情報、ディジタルフィルタ5−15のフィルタ係数、及び歪補償の処理動作手順等を示すプログラム情報等である。なお、メモリ1−41にはEEPROM(Electrically Erasable Programable Read−Only Memory)、フラッシュメモリ等の書替え可能な不揮発性メモリを用いることができる。
【0023】
更に、歪補償制御部及びアナログ増幅回路部が二重化構成された適応プリディストータ型の歪補償送信装置(図示省略)等において、動作開始後、現用系の歪補償制御部1−1において随時更新される歪補償テーブル5−12の歪補償係数を、プロセッサ1−16により一定間隔で現用系及び予備系のアナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41に保存しておき、歪補償制御部1−1が現用系から予備系に切替わったときに、これまでの使用環境等に応じた最適な特性情報設定値により近い設定値を、アナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41から読み出して歪補償テーブル5−12に設定して調整を開始することにより、迅速に調整を完了することができる。
【0024】
なお、図1の本発明の第1の実施形態の構成において、図5に示した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。次に、本発明の第2の実施形態について図2を参照して説明する。図2においても、図5に示した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0025】
本発明の第2の実施形態は、アナログ増幅回路部2−4の切替え時に、該アナログ増幅回路部2−4の個別の特性に応じた設定値をネットワーク経由して取得し、取得した特性情報設定値を、歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15にロードするようにしたものである。
【0026】
本発明の第2の実施形態において、アナログ増幅回路部2−4は、自己の識別情報を例えばメモリ2−41等に保持し、歪補償制御部2−1のプロセッサ2−16は、アナログ増幅回路部2−4のメモリ2−41から該アナログ増幅回路部2−4の識別情報を読み出し、該アナログ増幅回路部2−4の識別情報を、対上位装置インタフェース部2−17及び上位装置2−7を介し、ネットワークを経由して保守管理システム(図示省略)に送信し、保守管理システムでは該アナログ増幅回路部2−4の識別情報を基に、該アナログ増幅回路部2−4固有の特性情報設定値を、ネットワークを経由して上位装置2−7及び対上位装置インタフェース部2−17を介し、プロセッサ2−16にダウンロードする。
【0027】
ネットワークを経由してダウンロードするアナログ増幅回路部2−4固有の特性情報設定値としては、第1の実施形態と同様、歪補償テーブル5−12の歪補償テーブル値(歪補償係数)、遅延調整・位相調整部5−14の位相情報及び遅延情報、ディジタルフィルタ5−15のフィルタ係数、及び歪補償の処理動作手順等を示すプログラム情報等である。
【0028】
また、ネットワークを経由してダウンロードする特性情報設定値として、適応プリディストータ型の歪補償送信装置の実動作に使用される周波数帯域に応じたアナログ増幅回路部2−4固有の上記歪補償テーブル値(歪補償係数)、位相情報及び遅延情報、フィルタ係数、及び歪補償の処理動作手順等を示すプログラム情報等とすることができる。
【0029】
次に本発明の第3の実施形態について図3を参照して説明する。図3においても、図2等に示した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付している。本発明の第3の実施形態は、第2の実施形態と同様に、アナログ増幅回路部2−4の切替え時に、該アナログ増幅回路部2−4の個別の特性に応じた設定値をネットワーク経由して取得し、取得した特性情報設定値を、歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15にロードするとともに、動作開始後、歪補償制御部3−1において順次更新される歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15の設定値情報を、一定間隔でネットワークを経由して保守管理システムに報告するようにしたものである。
【0030】
保守管理システムでは、ネットワークを経由して収集した各アナログ増幅回路部2−4の更新された特性情報設定値を基に、アナログ増幅回路部2−4毎の特性情報設定値としてより最適なものを作成し、保持する。そして、アナログ増幅回路部2−4が切替わったときに、プロセッサ3−16はこれまでの使用環境等に応じた最適な特性情報設定値により近い設定値を、ネットワークを経由してダウンロードして取得し、歪補償テーブル5−12に設定して調整を開始し、適応プリディストータ型の歪補償装置の構成に変更があった場合に、迅速に最適な特性情報を設定することができる。
【0031】
次に本発明の第4の実施形態について図4を参照して説明する。図4においても、図3等に示した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付している。本発明の第4の実施形態は、アナログ増幅回路部4−4に温度湿度センサ4−41を備え、該温度湿度センサ4−41による使用環境情報(使用時の温度・湿度等)を歪補償制御部4−1において記録しておき、第3の実施形態と同様に、動作開始後の歪補償制御部4−1において順次更新される歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15の設定値情報を、一定間隔でネットワークを経由して保守管理システムに報告する際に、該使用環境情報(使用時の温度・湿度等)も保守管理システムに報告するようにしたものである。
【0032】
保守管理システムでは、使用環境情報(使用時の温度・湿度等)に対応した個々のアナログ増幅回路部4−4の特性情報設定値を保持しておき、アナログ増幅回路部4−4が切り替えられたときに、該アナログ増幅回路部4−4で検知される温度・湿度等の使用環境情報をネットワークを経由して保守管理システムに通知し、保守管理システムから該使用環境と同じ使用環境の特性情報設定値をダウンロードすることにより、迅速により最適な特性情報を歪補償テーブル5−12等に設定して調整を開始することができる。
【0033】
図6に各アナログ増幅回路部の特性情報設定値が安定した値に達するまで様子を示している。同図に示すように、アナログ増幅回路部の特性情報設定値が全くの初期状態から安定した最適値(a)に達するまでに、(t1+t2+t3)時間掛かり、予めアナログ増幅回路部の代表的な特性情報設定値(c)を設定してから調整を開始した場合に安定した最適値 (a)に達するまでに、(t2+t3)時間掛かるものとすると、本発明は、アナログ増幅回路部毎の固有の特性情報設定値(b)を設定してから調整を開始するため、安定した最適値(a)に達するまでに掛かる時間はt3のみであり、歪補償の調整時間を大幅に短縮することができる。
【0034】
また、適応プリディストータ型の歪補償装置と保守管理システムとをネットワークを介して相互に情報送受が可能な構成とすることにより、適応プリディストータ型の歪補償装置において異常に多くの歪が発生したり、送信出力制御の異常が発生するなどしてアラームが発生した場合に、異常の発生の原因によって、特性情報設定値の取得の制御の主体を、歪補償制御部4−1のプロセッサ4−16、上位装置2−7又はネットワークに有る保守管理システムの何れかに変更し、適切に異常に対処することが可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、各アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報設定値をそれぞれのアナログ増幅回路部のメモリに保持し、歪補償制御部は、該アナログ増幅回路部のメモリからその特性情報設定値を読み出して初期値として歪補償テーブル等に設定することにより、全くの初期状態又は各アナログ増幅回路部の代表的な特性情報設定値を設定してから調整するのに比べて、調整時間を短縮することができる。
【0036】
また、アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報設定値をネットワークを介して取得することにより、装置や回路に変更(アップグレード又は修理等)があった場合、該変更に対応した特性情報設定値を簡便に迅速に入手することができる。
【0037】
更に、アナログ増幅回路部に温度や湿度等の使用環境を検知するセンサを備え、該使用環境情報をネットワークを介して保守管理システムに通知し、保守管理システムでは使用環境に応じた特性情報設定値を保持し、使用環境に応じた特性情報設定値を歪補償制御部にダウンロードすることにより、使用環境に応じた最適な特性情報設定値を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態を示す図である。
【図5】従来の適応プリディストータ型の歪補償装置の構成を示す図である。
【図6】各アナログ増幅回路部の特性情報設定値が安定した値に達するまで様子を示す図である。
【符号の説明】
1−1 歪補償制御部
1−16 プロセッサ
1−4 アナログ増幅回路部
1−41 メモリ
5−11 乗算器
5−12 歪補償テーブル
5−13 差分算出部
5−14 遅延調整・位相調整部
5−15 ディジタルフィルタ
5−2 直交変調部
5−3 ディジタルアナログ変換器
5−5 アナログディジタル変換器
5−6 直交復調部
【発明の属する技術分野】
本発明は、適応プリディストータ型の歪補償装置に関し、特に、移動通信システム用の送信装置における電力増幅器を含むアナログ回路系の非線形歪を適応的に補償して送信する歪補償装置に係り、歪補償テーブル、位相制御部、遅延制御部及びディジタルフィルタを有する歪補償制御部と、該歪補償制御部とは別個に備えられ、各個体別に歪特性が異なるアナログ増幅回路部とから構成され、該アナログ増幅回路部が適宜交換される適応プリディストータ型の歪補償装置に好適に適用される。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来の適応プリディストータ型の歪補償装置の構成を示す。同図において、ベースバンド部から出力される送信信号は、歪補償制御部5−1内の乗算器5−11により歪補償係数と乗算され、乗算後の信号は直交変調部5−2により直交変調され、ディジタルアナログ変換器5−3によりディジタル信号からアナログ信号に変換され、アナログ増幅回路部5−4により電力増幅され、アンテナ(ANT)から無線周波数出力信号として送信される。
【0003】
一方、アナログ増幅回路部5−4から出力される信号を一部フィードバック信号として取り出し、アナログディジタル変換器5−5によりアナログ信号からディジタル信号に変換し、直交復調部5−6により直交復調し、歪補償制御部5−1内のディジタルフィルタ5−15、遅延調整・位相調整部5−14を通してタイミング調整を行い、ベースバンド部から出力される送信信号とのタイミングを合わせ、該送信信号とフィードバック信号との誤差を差分算出部5−13により算出し、この誤差信号を歪補償テーブル5−12に入力する。なお、ディジタルフィルタ5−15は、1クロック以下の位相微調整のために備えられている。
【0004】
歪補償テーブル5−12では、入力される誤差信号を基に、適応アルゴリズムにより該誤差信号がゼロとなるように歪補償係数を更新し、更新した歪補償係数を歪補償テーブル5−12に格納し、爾後の歪補償係数として乗算器5−11に出力する。
【0005】
本発明に関連する先行技術は下記の文献に記載されている。下記の特許文献1は、動作開始時から一定時間内は定数α1を偏差に乗算し、一定時間経過後は定数α2(α2<α1)を偏差に乗じ、補償値が一定に収束するまでの時間を短縮し、かつ、収束した後の歪補償装置の安定度を向上させる歪補償回路が記載されている。
【0006】
また、特許文献2は、参照テーブル内の全歪補償係数が均等に当たるようなテーブル調整用信号を送信信号とは別に生成し、歪補償係数を調整する際に、該テーブル調整用信号を選択出力することにより、参照テーブル内の歪補償係数を瞬時に調整するディジタル送信装置が記載されている。
【0007】
また、特許文献3は、歪補正量を格納するメモリの初期値を、温度等に応じた予め歪補償効果の期待できる値にプリセットし、歪補償動作を開始させる歪補償回路が記載されている。また、特許文献4は、センサ部に設けられているデータ担持体に担持されているセンサ素子の感度データ或いは固体識別データを読み取り、該読み取りデータに基づいて利得可変増幅器の増幅率を設定する半導体センサ装置が記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−310946号公報
【特許文献2】
特開2002−64411号公報
【特許文献3】
特開平6−310947号公報
【特許文献4】
特開平8−82637号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような歪補償制御部5−1とアナログ増幅回路部5−4とが別個に構成されたプリディストータ型の歪補償装置では、アナログ増幅回路部5−4の歪特性が個々のアナログ増幅回路部毎に異なり、また、同一のアナログ増幅回路部5−4を使用している場合でも、使用環境の変化等により歪特性が変化するため、歪補償テーブル5−12に格納した歪補償係数を一定の値に保持したままとしておくことはできない。
【0010】
そのため、歪補償テーブル5−12に保持した歪補償係数を適応的に変化させて、アナログ増幅回路部5−4の固体差や動作条件による歪特性の変化に対応させているが、歪補償テーブル5−12に歪補償係数を設定する場合、送信信号とそのフィードバック信号との誤差を基に歪補償係数を徐々に更新して調整していくため、調整を開始してから最適な設定値になるまで多くの時間が掛かる。
【0011】
また、アナログ増幅回路部5−4の特性は、温度・湿度の変化で変動するため、製造時に最適な設定値に調整してあっても、実動作時に送信信号とフィードバック信号とに誤差が生じ、一定期間毎に設定値の再調整が必要になる。そのため、動作開始後に歪補償テーブル5−12の歪補償係数値、フィードバック信号の位相設定値、遅延設定値及びディジタルフィルタのパラメータを調整する必要があり、調整に多くの時間が掛かっていた。
【0012】
また、その対策として、標準的な初期値或いは動作条件に応じた随時設定可能なロード値を設定して動作開始させる方式があるが、アナログ増幅回路部5−4と歪補償制御部5−1との組み合わせが変更された場合、アナログ増幅回路部5−4は個々に特性が異なるため、初期状態又は以前使用していたアナログ増幅回路部5−4の設定値からパラメータを調整する手段では同様に多くの時間が掛かっていた。
【0013】
また、同一のアナログ増幅回路部5−4を使用していた場合でも、使用環境の変化による特性の変化に対しても同様にパラメータの調整に多くの時間が掛かっていた。歪補償特性の調整を行っている期間は歪補正が適正でないため、その期間が長くなるほど、歪んだ送信信号が長く送出されることとなる。
【0014】
本発明は、個々のアナログ増幅回路部5−4がそれぞれ個別に異なる特性を有するため、一定の初期値・ロード値を基に歪補償のパラメータ調整を行ったのでは多くの時間が掛かっていた従来の問題を解決し、アナログ増幅回路部5−4を別のアナログ増幅回路部に切替えたときの各アナログ増幅回路部の特性の違いに対応して歪補償のパラメータ調整を行い、調整時間を短縮することができる適応プリディストータ型の歪補償装置を提供することを目的とする。
【0015】
また、アナログ増幅回路部5−4の修理やアップグレード等による特性の変化に対して、更に、環境の変化による特性の変換に対しても、同様に歪補償のパラメータの調整時間を短縮することができる適応プリディストータ型の歪補償装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の適応プリディストータ型の歪補償装置は、(1)送信信号を電力増幅するアナログ増幅回路部と、該アナログ増幅回路部で発生する非線形歪を補償する歪補償制御部とを備え、前記アナログ増幅回路部は自己の固有の歪補償係数を含む特性情報を格納する記憶手段を有し、前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部の記憶手段から該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を読み出して前記補償に用いることを特徴とする。
【0017】
また、(2)前記アナログ増幅回路部は自己の固有の識別情報を保持した識別情報保持手段を有し、前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部の識別情報保持手段から該アナログ増幅回路部固有の識別情報を読み出し、該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報をネットワークからダウンロードし、該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を初期値として前記補償に用いることを特徴とする。
【0018】
また、(3)前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報として、アナログ増幅回路部の出力信号と送信信号との偏差信号を得るための位相設定情報、遅延設定情報又はフィルタ設定情報を取得し、該設定情報を用いて前記アナログ増幅回路部の歪補償を行うことを特徴とする。
【0019】
また、(4)前記歪補償制御部は、更新後の歪補償係数と共に、位相設定情報、遅延設定情報、フィルタ設定情報又は環境情報を、ネットワークを介して保守管理システムへ通知する設定情報通知手段を有することを特徴とする。
【0020】
また、(5)前記設定情報通知手段は、歪補償制御プロセッサ、歪補償制御プロセッサの上位装置、及びネットワークを介した保守管理システムのうちのいずれかの指令に応じて、前記更新後の歪補償係数、位相設定情報、遅延設定情報、フィルタ設定情報又は環境情報を保守管理システムへ通知する構成を有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施形態を示す。本発明の第1の実施形態は、それぞれのアナログ増幅回路部1−4に、自己の固有の歪補償係数を含む特性情報設定値を格納したメモリ1−41を有するものを用い、歪補償制御部1−1の制御バスを該アナログ増幅回路部1−4に接続し、アナログ増幅回路部1−4を別のものに切替えたときには、歪補償制御部1−1のプロセッサ1−16が、切替え後のアナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41からその特性情報設定値を読み込み、読み込んだ設定値を、歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15にロードする。
【0022】
アナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41に保持される特性情報設定値としては、歪補償テーブル5−12の歪補償テーブル値(歪補償係数)、遅延調整・位相調整部5−14の位相情報及び遅延情報、ディジタルフィルタ5−15のフィルタ係数、及び歪補償の処理動作手順等を示すプログラム情報等である。なお、メモリ1−41にはEEPROM(Electrically Erasable Programable Read−Only Memory)、フラッシュメモリ等の書替え可能な不揮発性メモリを用いることができる。
【0023】
更に、歪補償制御部及びアナログ増幅回路部が二重化構成された適応プリディストータ型の歪補償送信装置(図示省略)等において、動作開始後、現用系の歪補償制御部1−1において随時更新される歪補償テーブル5−12の歪補償係数を、プロセッサ1−16により一定間隔で現用系及び予備系のアナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41に保存しておき、歪補償制御部1−1が現用系から予備系に切替わったときに、これまでの使用環境等に応じた最適な特性情報設定値により近い設定値を、アナログ増幅回路部1−4のメモリ1−41から読み出して歪補償テーブル5−12に設定して調整を開始することにより、迅速に調整を完了することができる。
【0024】
なお、図1の本発明の第1の実施形態の構成において、図5に示した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。次に、本発明の第2の実施形態について図2を参照して説明する。図2においても、図5に示した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0025】
本発明の第2の実施形態は、アナログ増幅回路部2−4の切替え時に、該アナログ増幅回路部2−4の個別の特性に応じた設定値をネットワーク経由して取得し、取得した特性情報設定値を、歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15にロードするようにしたものである。
【0026】
本発明の第2の実施形態において、アナログ増幅回路部2−4は、自己の識別情報を例えばメモリ2−41等に保持し、歪補償制御部2−1のプロセッサ2−16は、アナログ増幅回路部2−4のメモリ2−41から該アナログ増幅回路部2−4の識別情報を読み出し、該アナログ増幅回路部2−4の識別情報を、対上位装置インタフェース部2−17及び上位装置2−7を介し、ネットワークを経由して保守管理システム(図示省略)に送信し、保守管理システムでは該アナログ増幅回路部2−4の識別情報を基に、該アナログ増幅回路部2−4固有の特性情報設定値を、ネットワークを経由して上位装置2−7及び対上位装置インタフェース部2−17を介し、プロセッサ2−16にダウンロードする。
【0027】
ネットワークを経由してダウンロードするアナログ増幅回路部2−4固有の特性情報設定値としては、第1の実施形態と同様、歪補償テーブル5−12の歪補償テーブル値(歪補償係数)、遅延調整・位相調整部5−14の位相情報及び遅延情報、ディジタルフィルタ5−15のフィルタ係数、及び歪補償の処理動作手順等を示すプログラム情報等である。
【0028】
また、ネットワークを経由してダウンロードする特性情報設定値として、適応プリディストータ型の歪補償送信装置の実動作に使用される周波数帯域に応じたアナログ増幅回路部2−4固有の上記歪補償テーブル値(歪補償係数)、位相情報及び遅延情報、フィルタ係数、及び歪補償の処理動作手順等を示すプログラム情報等とすることができる。
【0029】
次に本発明の第3の実施形態について図3を参照して説明する。図3においても、図2等に示した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付している。本発明の第3の実施形態は、第2の実施形態と同様に、アナログ増幅回路部2−4の切替え時に、該アナログ増幅回路部2−4の個別の特性に応じた設定値をネットワーク経由して取得し、取得した特性情報設定値を、歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15にロードするとともに、動作開始後、歪補償制御部3−1において順次更新される歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15の設定値情報を、一定間隔でネットワークを経由して保守管理システムに報告するようにしたものである。
【0030】
保守管理システムでは、ネットワークを経由して収集した各アナログ増幅回路部2−4の更新された特性情報設定値を基に、アナログ増幅回路部2−4毎の特性情報設定値としてより最適なものを作成し、保持する。そして、アナログ増幅回路部2−4が切替わったときに、プロセッサ3−16はこれまでの使用環境等に応じた最適な特性情報設定値により近い設定値を、ネットワークを経由してダウンロードして取得し、歪補償テーブル5−12に設定して調整を開始し、適応プリディストータ型の歪補償装置の構成に変更があった場合に、迅速に最適な特性情報を設定することができる。
【0031】
次に本発明の第4の実施形態について図4を参照して説明する。図4においても、図3等に示した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付している。本発明の第4の実施形態は、アナログ増幅回路部4−4に温度湿度センサ4−41を備え、該温度湿度センサ4−41による使用環境情報(使用時の温度・湿度等)を歪補償制御部4−1において記録しておき、第3の実施形態と同様に、動作開始後の歪補償制御部4−1において順次更新される歪補償テーブル5−12、遅延調整・位相調整部5−14、又はディジタルフィルタ5−15の設定値情報を、一定間隔でネットワークを経由して保守管理システムに報告する際に、該使用環境情報(使用時の温度・湿度等)も保守管理システムに報告するようにしたものである。
【0032】
保守管理システムでは、使用環境情報(使用時の温度・湿度等)に対応した個々のアナログ増幅回路部4−4の特性情報設定値を保持しておき、アナログ増幅回路部4−4が切り替えられたときに、該アナログ増幅回路部4−4で検知される温度・湿度等の使用環境情報をネットワークを経由して保守管理システムに通知し、保守管理システムから該使用環境と同じ使用環境の特性情報設定値をダウンロードすることにより、迅速により最適な特性情報を歪補償テーブル5−12等に設定して調整を開始することができる。
【0033】
図6に各アナログ増幅回路部の特性情報設定値が安定した値に達するまで様子を示している。同図に示すように、アナログ増幅回路部の特性情報設定値が全くの初期状態から安定した最適値(a)に達するまでに、(t1+t2+t3)時間掛かり、予めアナログ増幅回路部の代表的な特性情報設定値(c)を設定してから調整を開始した場合に安定した最適値 (a)に達するまでに、(t2+t3)時間掛かるものとすると、本発明は、アナログ増幅回路部毎の固有の特性情報設定値(b)を設定してから調整を開始するため、安定した最適値(a)に達するまでに掛かる時間はt3のみであり、歪補償の調整時間を大幅に短縮することができる。
【0034】
また、適応プリディストータ型の歪補償装置と保守管理システムとをネットワークを介して相互に情報送受が可能な構成とすることにより、適応プリディストータ型の歪補償装置において異常に多くの歪が発生したり、送信出力制御の異常が発生するなどしてアラームが発生した場合に、異常の発生の原因によって、特性情報設定値の取得の制御の主体を、歪補償制御部4−1のプロセッサ4−16、上位装置2−7又はネットワークに有る保守管理システムの何れかに変更し、適切に異常に対処することが可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、各アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報設定値をそれぞれのアナログ増幅回路部のメモリに保持し、歪補償制御部は、該アナログ増幅回路部のメモリからその特性情報設定値を読み出して初期値として歪補償テーブル等に設定することにより、全くの初期状態又は各アナログ増幅回路部の代表的な特性情報設定値を設定してから調整するのに比べて、調整時間を短縮することができる。
【0036】
また、アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報設定値をネットワークを介して取得することにより、装置や回路に変更(アップグレード又は修理等)があった場合、該変更に対応した特性情報設定値を簡便に迅速に入手することができる。
【0037】
更に、アナログ増幅回路部に温度や湿度等の使用環境を検知するセンサを備え、該使用環境情報をネットワークを介して保守管理システムに通知し、保守管理システムでは使用環境に応じた特性情報設定値を保持し、使用環境に応じた特性情報設定値を歪補償制御部にダウンロードすることにより、使用環境に応じた最適な特性情報設定値を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態を示す図である。
【図5】従来の適応プリディストータ型の歪補償装置の構成を示す図である。
【図6】各アナログ増幅回路部の特性情報設定値が安定した値に達するまで様子を示す図である。
【符号の説明】
1−1 歪補償制御部
1−16 プロセッサ
1−4 アナログ増幅回路部
1−41 メモリ
5−11 乗算器
5−12 歪補償テーブル
5−13 差分算出部
5−14 遅延調整・位相調整部
5−15 ディジタルフィルタ
5−2 直交変調部
5−3 ディジタルアナログ変換器
5−5 アナログディジタル変換器
5−6 直交復調部
Claims (5)
- 送信信号を電力増幅するアナログ増幅回路部と、該アナログ増幅回路部で発生する非線形歪を補償する歪補償制御部とを備え、
前記アナログ増幅回路部は自己の固有の歪補償係数を含む特性情報を格納する記憶手段を有し、
前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部の記憶手段から該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を読み出して前記補償に用いることを特徴とする適応プリディストータ型の歪補償装置。 - 送信信号を電力増幅するアナログ増幅回路部と、該アナログ増幅回路部で発生する非線形歪を補償する歪補償制御部とを備え、
前記アナログ増幅回路部は自己の固有の識別情報を保持した識別情報保持手段を有し、
前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部の識別情報保持手段から該アナログ増幅回路部固有の識別情報を読み出し、該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報をネットワークからダウンロードし、該アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を初期値として前記補償に用いることを特徴とする適応プリディストータ型の歪補償装置。 - 前記歪補償制御部は、前記アナログ増幅回路部固有の歪補償係数を含む特性情報として、アナログ増幅回路部の出力信号と送信信号との偏差信号を得るための位相設定情報、遅延設定情報又はフィルタ設定情報を取得し、該設定情報を用いて前記アナログ増幅回路部の歪補償を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の適応プリディストータ型の歪補償装置。
- 前記歪補償制御部は、更新後の歪補償係数と共に、位相設定情報、遅延設定情報、フィルタ設定情報又は環境情報を、ネットワークを介して保守管理システムへ通知する設定情報通知手段を有することを特徴とする請求項3に記載の適応プリディストータ型の歪補償装置。
- 前記設定情報通知手段は、歪補償制御プロセッサ、歪補償制御プロセッサの上位装置、及びネットワークを介した保守管理システムのうちのいずれかの指令に応じて、前記更新後の歪補償係数、位相設定情報、遅延設定情報、フィルタ設定情報又は環境情報を保守管理システムへ通知する構成を有することを特徴とする請求項4に記載の適応プリディストータ型の歪補償装置。
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2003
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