JP5012581B2 - 歪補償増幅装置および補正方法 - Google Patents
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Description
図1に示すように歪補償増幅装置は、補正手段1、変調手段2、補正値算出手段3、テスト信号出力手段4、および増幅手段5を有している。図1では図示を省略しているが、歪補償増幅装置は、増幅手段5の出力をフィードバックし、増幅手段5の歪を補償する歪補償処理手段を備えている。
テスト信号出力手段4は、上位装置から送信信号が送信されていない場合、補正値算出手段3の補正値を算出するためのテスト信号を補正手段1に出力する。すなわち、補正値算出手段3は、上位装置から端末に無線送信する送信信号が送信されている場合、その送信信号により補正値を算出し、上位装置から端末に無線送信する送信信号が送信されていない場合、テスト信号により補正値を算出する。
図2は、第1の形態に係る歪補償増幅装置を備えた無線基地局と端末との無線システムを示した図である。図2には、無線基地局10および端末20が示してある。端末20は、例えば、携帯電話などの無線端末である。無線基地局10は、制御部11およびRF(Radio Frequency)部12を有している。
QMOD35は、発振器34から出力される信号によって、ベースバンド信号の周波数を無線周波数に変換し、アンプ37に出力する。
アンプ37は、RF−SW36から出力される信号を増幅し、図示していないアンテナに出力する。アンプ37は、CPU50の制御によって、増幅した信号を出力したり、出力しなかったり(例えば、出力の振幅をゼロにする)、出力をオン・オフする。ここで、アンプ37から出力される信号成分について説明する。
RF−SW39は、CPU50の制御によって、DC38から出力される信号と、RF−SW36から出力される信号との一方を切り替えて周波数変換部41に出力する。すなわち、周波数変換部41には、アンプ37を介した信号と、アンプ37を介さない信号との一方がフィードバック信号として入力される。
補正値演算部43は、復調部44から出力されるデジタルのフィードバック信号に基づいて、RF補正部32の信号を補正する補正値を算出する。例えば、補正値演算部43は、前述したように、オフセットを除去するためのオフセット値、IQ振幅のバランスを同じにする係数、IQデータの直交度を90度にする位相値を算出する。
遅延部45は、歪補償増幅装置に入力されるベースバンドデータX(I,Q)を遅延し、減算器46に出力する。遅延部45は、例えば、nタップの遅延フィルタであり、回路動作クロック周波数の1/n倍の精度で、ベースバンドデータX(I,Q)を遅延することができる。これにより、歪補償増幅装置に入力されるベースバンドデータX(I,Q)と、復調部44から出力される遅延したフィードバック信号とのタイミングを合わせることができる。
LMS部47は、LMSに基づいて、減算器46から出力される差分値がゼロとなるように、LUT49の歪補償係数を更新する。すなわち、歪補償増幅装置は、入力されるベースバンドデータX(I,Q)に、LUT49に記載されている歪補償係数を乗算してアンプ37に出力する。そして、LMS部47は、入力されたベースバンドデータX(I,Q)と、アンプ37の出力からのフィードバック信号との差分がゼロとなるように、LMSによる適応信号処理によって、LUT49の歪補償係数を更新する。
LUT49は、歪補償係数を記憶しており、アドレス生成部48から出力されるアドレスに対応した歪補償係数を乗算器31に出力する。また、LUT49は、LMS部47によって更新される歪補償係数を、アドレス生成部48によって指定されるアドレスに格納する。LUT49は、例えば、RAM(Random Access Memory)などの記憶装置によって構成される。
図5は、歪補償増幅装置の動作を示したフローチャートである。
ステップS1において、歪補償増幅装置(RF部12)は、起動または再起動される。
なお、アンプ37の出力をオン・オフ制御するのは、制御部11から送信開始指示があるまで不要な無線信号を送信しないようにするためである。アンプ37の出力は、起動または再起同時にはオフ状態となっている。
図6は、図5のRF補正の詳細な処理を示したフローチャートである。以下の処理は、上位装置からベースバンドデータX(I,Q)が送信されていない場合の、図5のステップS2の詳細な処理を示している。
ステップS14において、補正値演算部43は、フィードバックされたテストデータTEST(I,Q)に基づいて、キャリアリークおよびイメージを除去するための補正値を算出する。CPU50は、補正値演算部43によって算出された補正値をRF補正部32に出力する。
ステップS16において、CPU50は、QMOD35から出力される信号を、アンプ37に出力するように、RF−SW36を切り替える。また、CPU50は、アンプ37から出力される信号を周波数変換部41に出力するように、RF−SW39を切り替える。
なお、CPU50は、上位装置からベースバンドデータX(I,Q)が送信されている場合、ステップS13において、テストデータ出力部52からテストデータTEST(I,Q)を出力しない。この場合、上位装置からのベースバンドデータX(I,Q)は、ステップS11でのRF−SW36,39の切り替えにより、アンプ37に出力されることなく周波数変換部41にフィードバックされ、補正値演算部43は、ベースバンドデータX(I,Q)に基づいて、補正値を算出することになる。
ステップS21において、歪補償増幅装置は、起動または再起動される。
ステップS22において、CPU50は、制御部11から、送信開始の制御信号を受けて、アンプ37の出力をオフからオンに切り替える。
ここで、RF−SW36,39を備えない歪補償増幅装置では、上記の通り、アンプ37の出力がDC38によって周波数変換部41にフィードバックされることになる。従って、歪補償増幅装置は、ステップS22の送信開始処理によってアンプ37の出力がオンされない限り、RF補正の処理を行うことができない。すなわち、RF−SW36,39を備えない歪補償増幅装置では、制御部11からの送信開始指示がないかぎり、RF補正を行うことができない。
図5の処理と図7の処理とを比較すると、図7の処理では、制御部11からの送信開始指示(ステップS22の処理)を受けて、RF補正の処理を行い、その後、歪補償係数の更新処理を行う。すなわち、RF−SW36,39を備えない歪補償増幅装置では、制御部11から送信開始指示を受けたにもかかわらず、直ちに歪補償係数更新の処理に進むことができない。一方、RF−SW36,39を備えた歪補償増幅装置では、図5に示すように制御部11からの送信開始指示を受けると、直ちに歪補償係数更新の処理に進むことができる。これによって、RF−SW36,39を備えた歪補償増幅装置では、RF−SW36,39を備えない歪補償増幅装置に対し、歪補償を行った無線信号の送信開始を数秒短縮することができる。
また、補正値演算部43で算出された補正値を、CPU50によってRF補正部32に出力するとしたが、補正値演算部43が直接補正値をRF補正部32に出力するようにしてもよい。
次に、第2の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。QMODの出力は、アンプと異なり線形である。従って、RF補正時では、ベースバンドデータおよびテストデータに歪補償係数を乗算する必要がない。そこで、第2の実施の形態では、歪補償係数を乗算する乗算器に信号のパス経路を設ける。
図8では、乗算器31の前段にSEL(セレクタ)61が設けられている。SEL61は、CPU50の制御によって、入力されるベースバンドデータX(I,Q)およびテストデータTEST(I,Q)の一方を乗算器31に入力し、また、RF補正部32に入力する。
図9では、LUT49と乗算器31の間にSEL71が設けられている。SEL71には、LUT49から出力される歪補償係数が入力されるとともに、1+j0の係数が入力される。SEL71は、CPU50の制御によって、入力される1+j0の係数と、LUT49の歪補償係数との一方を乗算器31に出力する。
補正値に基づいて前記送信信号のキャリアリークおよびイメージを補正する補正手段と、
前記補正手段から出力される前記送信信号を変調する変調手段と、
前記変調手段から出力される前記送信信号に基づいて前記補正値を算出する補正値算出手段と、
前記送信信号が送信されていない場合、前記補正値算出手段の前記補正値を算出するためのテスト信号を前記補正手段に出力するテスト信号出力手段と、
を有することを特徴とする歪補償増幅装置。
前記増幅手段は、増幅した前記送信信号の出力をオンにすることを特徴とする付記3記載の歪補償増幅装置。
前記歪補償処理手段を経由せずに前記送信信号を前記補正手段に出力する送信信号経路切り替え手段と、
を有することを特徴とする付記1記載の歪補償増幅装置。
(付記10) 増幅する送信信号の歪を補償して出力する歪補償増幅装置のキャリアリークおよびイメージの補正方法において、
前記送信信号が送信されていない場合テスト信号を出力し、
前記送信信号が送信されている場合は前記送信信号に基づいて、前記送信信号が送信されていない場合は前記テスト信号に基づいて前記送信信号の前記キャリアリークおよび前記イメージを除去するための補正値を算出する、
ことを特徴とする補正方法。
2 変調手段
3 補正値算出手段
4 テスト信号出力手段
5 増幅手段
Claims (7)
- 増幅する送信信号の歪を補償して出力する歪補償増幅装置において、
補正値に基づいて前記送信信号のキャリアリークおよびイメージを補正する補正手段と、
前記補正手段から出力される前記送信信号を変調する変調手段と、
前記変調手段から出力される前記送信信号に基づいて前記補正値を算出する補正値算出手段と、
前記送信信号が送信されていない場合、前記補正値算出手段の前記補正値を算出するためのテスト信号を前記補正手段に出力するテスト信号出力手段と、
前記補正手段の前段に設けられ、前記送信信号に歪補償処理を施す歪補償処理手段と、
前記歪補償処理手段を経由せずに前記送信信号を前記補正手段に出力する送信信号経路切り替え手段と、
を有することを特徴とする歪補償増幅装置。 - 増幅する送信信号の歪を補償して出力する歪補償増幅装置において、
補正値に基づいて前記送信信号のキャリアリークおよびイメージを補正する補正手段と、
前記補正手段から出力される前記送信信号を変調する変調手段と、
前記変調手段から出力される前記送信信号に基づいて前記補正値を算出する補正値算出手段と、
前記送信信号が送信されていない場合、前記補正値算出手段の前記補正値を算出するためのテスト信号を前記補正手段に出力するテスト信号出力手段と、
前記補正手段の前段に設けられ、前記送信信号をそのまま前記補正手段に出力する係数および歪補償係数を前記送信信号に施す歪補償処理手段と、
を有することを特徴とする歪補償増幅装置。 - 前記補正値算出手段が前記補正値を算出する間出力をオフする、前記変調手段から出力される前記送信信号を増幅する増幅手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の歪補償増幅装置。
- 前記変調手段から出力される前記送信信号を前記補正値算出手段および前記増幅手段の一方に出力する出力切り替え手段を有することを特徴とする請求項3記載の歪補償増幅装置。
- 前記出力切り替え手段は、前記補正値算出手段の前記補正値の算出が完了すると、前記送信信号の出力先を前記増幅手段に切り替え、
前記増幅手段は、増幅した前記送信信号の出力をオンにすることを特徴とする請求項4記載の歪補償増幅装置。 - 増幅する送信信号の歪を補償して出力する歪補償増幅装置のキャリアリークおよびイメージの補正方法において、
補正手段によって、補正値に基づいて前記送信信号のキャリアリークおよびイメージを補正し、
変調手段によって、前記補正手段から出力される前記送信信号を変調し、
補正値算出手段によって、前記変調手段から出力される前記送信信号に基づいて前記補正値を算出し、
テスト信号出力手段によって、前記送信信号が送信されていない場合、前記補正値算出手段の前記補正値を算出するためのテスト信号を前記補正手段に出力し、
前記補正手段の前段に設けられる歪補償処理手段によって、前記送信信号に歪補償処理を施し、
前記補正値算出手段が前記補正値を算出する間、送信信号経路切り替え手段によって、前記歪補償処理手段を経由せずに前記送信信号を前記補正手段に出力する、
ことを特徴とする補正方法。 - 増幅する送信信号の歪を補償して出力する歪補償増幅装置のキャリアリークおよびイメージの補正方法において、
補正手段によって、補正値に基づいて前記送信信号のキャリアリークおよびイメージを補正し、
変調手段によって、前記補正手段から出力される前記送信信号を変調し、
補正値算出手段によって、前記変調手段から出力される前記送信信号に基づいて前記補正値を算出し、
テスト信号出力手段によって、前記送信信号が送信されていない場合、前記補正値算出手段の前記補正値を算出するためのテスト信号を前記補正手段に出力し、
前記補正値算出手段が前記補正値を算出する間、前記補正手段の前段に設けられる歪補償処理手段によって、前記送信信号をそのまま前記補正手段に出力する係数を前記送信信号に施す、
ことを特徴とする補正方法。
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