JP2020141379A - 歪み補償装置及び歪み補償方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピーク抑圧されない送信信号の歪み補償を実現すること。【解決手段】歪み補償装置は、送信信号の電力が所定の閾値未満であるか否かを判定する判定部と、送信信号が増幅器によって増幅される際に発生する非線形歪みをあらかじめ補償する歪み補償を実行する歪み補償部と、前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された際に前記歪み補償部が実行する歪み補償に関するゲイン又は歪み補償結果を保持する保持部と、前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された場合に、前記歪み補償部による歪み補償結果を前記増幅器へ出力する一方、前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値以上であると判定された場合に、前記保持部によって保持されたゲインを用いた歪み補償結果又は前記保持部によって保持された歪み補償結果を前記増幅器へ出力する出力部とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、歪み補償装置及び歪み補償方法に関する。
近年、送信装置の小型化、運用コストの削減及び環境問題などの観点から、高効率で動作するパワーアンプのニーズが高くなっている。パワーアンプを高効率で動作させる場合、入力電力が比較的大きい領域では、入力電力が線形増幅されずに非線形歪みが発生する。そこで、パワーアンプで発生する非線形歪みの逆特性の歪みをあらかじめ送信信号に付与するデジタルプリディストーション(Digital PreDistortion:DPD)を併用した増幅方法が用いられることがある。DPDにおいてあらかじめ送信信号に付与される歪みは、歪み補償係数とも呼ばれ、ルックアップテーブル(Look Up Table:LUT)から読み出されたり、多項式を用いて算出されたりする。そして、歪み補償係数は、例えば温度などの環境に応じて変動する非線形歪みを十分に補償するように、適切に更新される。
最近では、送信信号のダイナミックレンジが大きくなる傾向があるため、送信信号にDPDが施される場合には、あらかじめ送信信号のビーク抑圧が実行されることがある。具体的には、例えば図9に示すように、ピーク抑圧部10によって送信信号のピークが抑圧された後、DPD部20によって送信信号の歪み補償が実行される。歪み補償された送信信号は、パワーアンプ30によって増幅され、アンテナから送信される。このように、ピーク抑圧を施すことにより、高ダイナミックレンジの送信信号の歪み補償が可能となる。
以下、ピーク抑圧とDPDについて、図10を参照して詳細に説明する。図10は、パワーアンプ30及びDPD部20の入出力特性の一例を示す図である。図10に示すように、パワーアンプ30の入出力特性40においては、入力電力が比較的小さい場合には線形増幅されるのに対し、入力電力が大きくなるに連れて非線形歪みが大きくなり、パワーアンプ30の出力電力は飽和電力PSに漸近する。パワーアンプ30で理想的な線形増幅が行われる場合には、パワーアンプ30の入力電力と出力電力の関係が直線50のようになるため、DPD部20では入出力特性60によって示される歪み補償が実行される。すなわち、入出力特性60によって示される歪み補償が施されたプリディストーション信号(以下「PD信号」という)が、入出力特性40を有するパワーアンプ30に入力されることにより、送信信号の入力電力に対するパワーアンプ30からの出力電力は直線50上の点となる。
ここで、パワーアンプ30の出力電力が飽和電力PSに漸近するため、上記のようなPD信号が得られる入力電力にも上限があり、図10においては上限電力PAが示されている。DPD部20へ入力される送信信号の電力が上限電力PA未満であれば、この送信信号にDPDを施してPD信号を得ることができる。換言すれば、送信信号のダイナミックレンジが大きく、DPD部20へ入力される送信信号の電力が上限電力PA以上となる場合には、十分に歪み補償されたPD信号を得ることが困難である。このため、ピーク抑圧部10は、送信信号のピーク抑圧を実行して、送信信号のピーク電力が上限電力PA未満となるようにする。
国際公開第2003/103166号
Flex5Gware, "WP 2-RF front-ends and antennas; D 2.1 Requirements and concepts for the analogue HW in 5G mobile systems", 2015年12月 J. S. Walling and D. J. Allstot, "Pulse-Width Modulated CMOS Power Amplifiers", IEEE Microwave Magazine, vol. 12, pp. 52-60, 2011年2月 Lei Ding et al., "A Robust Digital Baseband Predistorter Constructed Using Memory Polynomials", IEEE Transaction On Communications, Vol. 52, No 1, 2004年1月 Hsin-Hung Chen, Chih-Hung Lin, Po-Chiun Huang, and Jiunn-Tsair Chen, "Joint Polynomial and Look-Up-Table Predistortion Power Amplifier Linearization", IEEE TRANSACTIONS ON CIRCUITS AND SYSTEMS-II: EXPRESS BRIEFS, VOL. 53, NO. 8, 2006年8月 L. Ding, H. Qian, N. Chen and G. T Zhou, "A Memory Polynomial Predistorter Implemented Using Tms320c67xx", Proceedings of Texas Instruments Developer Conference, 2004年
しかしながら、送信信号のピーク抑圧には比較的大きな電力が消費されるため、DPDの前段でピーク抑圧する場合には、電力効率が低下するという問題がある。すなわち、DPDによってパワーアンプを高効率で動作させるにもかかわらず、ピーク抑圧の実行に伴って消費電力が増大し、総合的な電力効率が低下することがある。このため、送信信号のダイナミックレンジが大きい場合でも、ピーク抑圧することなく送信信号の歪み補償をすることが望まれる。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、ピーク抑圧されない送信信号の歪み補償を実現することができる歪み補償装置及び歪み補償方法を提供することを目的とする。
本願が開示する歪み補償装置は、1つの態様において、送信信号の電力が所定の閾値未満であるか否かを判定する判定部と、送信信号が増幅器によって増幅される際に発生する非線形歪みをあらかじめ補償する歪み補償を実行する歪み補償部と、前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された際に前記歪み補償部が実行する歪み補償に関するゲイン又は歪み補償結果を保持する保持部と、前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された場合に、前記歪み補償部による歪み補償結果を前記増幅器へ出力する一方、前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値以上であると判定された場合に、前記保持部によって保持されたゲインを用いた歪み補償結果又は前記保持部によって保持された歪み補償結果を前記増幅器へ出力する出力部とを有する。
本願が開示する歪み補償装置及び歪み補償方法の1つの態様によれば、ピーク抑圧されない送信信号の歪み補償を実現することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1に係る歪み補償方法を示すフロー図である。 図3は、実施の形態2に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。 図4は、実施の形態2に係る歪み補償方法を示すフロー図である。 図5は、実施の形態3に係るプロセッサの構成を示すブロック図である。 図6は、実施の形態3に係る歪み補償方法を示すフロー図である。 図7は、実施の形態4に係るプロセッサの構成を示すブロック図である。 図8は、他の実施の形態に係るプロセッサの構成を示すブロック図である。 図9は、歪み補償処理の例を示す図である。 図10は、パワーアンプ及びDPD部の入出力特性を説明する図である。
以下、本願が開示する歪み補償装置及び歪み補償方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る無線送信装置100の構成を示すブロック図である。図1に示す無線送信装置100は、プロセッサ110、メモリ120、DA(Digital Analog)変換部130、パワーアンプ140及びAD(Analog Digital)変換部150を有する。
プロセッサ110は、例えばCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はDSP(Digital Signal Processor)などを備え、無線送信装置100の全体を統括制御する。具体的には、プロセッサ110は、送信信号生成部111、電力算出部112、LUT(Look Up Table)113、DPD(Digital PreDistortion)ゲイン保持部114、LUT更新部115、電力判定部116、選択部117及び乗算部118を有する。
送信信号生成部111は、送信データを符号化及び変調し、送信信号を生成する。送信信号生成部111は、生成した送信信号をピーク抑圧することなく、そのまま乗算部118へ出力する。なお、本実施の形態においては送信信号生成部111が送信信号を生成するものとしたが、無線送信装置100は、例えばCU(Central Unit)又はBBU(BaseBand Unit)などの他の装置から、有線インタフェースを介してベースバンドの送信信号を取得しても良い。このように他の装置から送信信号が取得される場合も、送信信号のピーク抑圧は実行されず、ダイナミックレンジが大きい送信信号がそのまま乗算部118へ出力される。
電力算出部112は、送信信号の電力を算出する。送信信号の電力は、歪み補償係数を記憶するLUT113のアドレスに対応する。
LUT113は、複数のアドレスそれぞれに対応付けて歪み補償係数を記憶する。そして、LUT113は、送信信号の電力に対応するアドレスから歪み補償係数を読み出し、DPDゲイン保持部114及び選択部117へ出力する。
DPDゲイン保持部114は、LUT113から歪み補償係数が出力されるたびに、最新の歪み補償係数をDPDゲインとして保持する。すなわち、DPDゲイン保持部114は、LUT113から歪み補償係数が出力されると、この歪み補償係数によって保持しているDPDゲインを更新する。ただし、DPDゲイン保持部114は、電力判定部116によって送信信号の電力が閾値未満であると判定される間のみDPDゲインを更新し、電力判定部116によって送信信号の電力が閾値以上であると判定される場合には、DPDゲインの更新を停止する。したがって、DPDゲイン保持部114は、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際にLUT113から出力された歪み補償係数をDPDゲインとして保持する。
LUT更新部115は、送信信号とパワーアンプ140から出力されてフィードバックされるフィードバック信号(以下「FB信号」と略記する)とに基づいて、LUT113に記憶された歪み補償係数を更新する。具体的には、LUT更新部115は、例えばLMS(Least Means Square)アルゴリズムなどを用いて、送信信号とFB信号の誤差を小さくする歪み補償係数を算出し、LUT113に記憶させる。LUT更新部115は、電力判定部116によって送信信号の電力が閾値未満であると判定される間のみLUT113を更新し、電力判定部116によって送信信号の電力が閾値以上であると判定される場合には、LUT113の更新を停止する。
電力判定部116は、送信信号の電力と閾値とを比較し、送信信号の電力が閾値未満であるか否かを判定する。このとき、電力判定部116は、送信信号の平均電力よりもパワーアンプ140の出力バックオフだけ大きい電力を閾値として用いる。換言すれば、電力判定部116は、パワーアンプ140の飽和電力に対応する電力を閾値として用いる。なお、電力判定部116は、送信信号の平均電力よりもパワーアンプ140の出力バックオフだけ大きい電力から所定値αを減算した電力を閾値として用いても良い。電力判定部116は、送信信号の電力が閾値未満であるか否かの判定結果を、DPDゲイン保持部114、LUT更新部115及び選択部117へ通知する。
選択部117は、電力判定部116から通知される判定結果に応じて、LUT113から出力される歪み補償係数及びDPDゲイン保持部114に保持されたDPDゲインのいずれか一方を選択し、乗算部118へ出力する。具体的には、選択部117は、送信信号の電力が閾値未満である場合には、LUT113から出力される歪み補償係数を選択して乗算部118へ出力する。一方、選択部117は、送信信号の電力が閾値以上である場合には、DPDゲイン保持部114に保持されたDPDゲインを選択して乗算部118へ出力する。結果として、選択部117は、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際にLUT113から出力された歪み補償係数を乗算部118へ出力する。
乗算部118は、ピーク抑圧されていない送信信号を歪み補償する。したがって、乗算部118は、ダイナミックレンジが大きい送信信号の歪み補償を実行する。具体的には、乗算部118は、選択部117から出力される歪み補償係数又はDPDゲインを送信信号に乗算し、送信信号の歪み補償を実行する。すなわち、乗算部118は、送信信号の電力が閾値未満である場合には、LUT113から出力される歪み補償係数によって送信信号の歪み補償を実行する。また、乗算部118は、送信信号の電力が閾値以上である場合には、DPDゲイン保持部114に保持されたDPDゲインによって送信信号の歪み補償を実行する。
メモリ120は、例えばRAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)などを備え、プロセッサ110によって処理が実行される際に、種々の情報を記憶する。
DA変換部130は、プロセッサ110から出力される送信信号をDA変換し、得られたアナログの送信信号をパワーアンプ140へ出力する。
パワーアンプ140は、送信信号を増幅する。パワーアンプ140によって増幅された送信信号は、アンテナを介して送信される。パワーアンプ140が送信信号を増幅する際には、信号電力に応じた非線形歪みが発生するが、送信信号があらかじめ歪み補償されているため、パワーアンプ140で発生する非線形歪みが相殺される。結果として、送信信号の非線形歪みが低減され、隣接帯域の放射を抑制することができる。
AD変換部150は、パワーアンプ140によって増幅された送信信号をフィードバックさせ、FB信号をAD変換する。そして、AD変換部150は、得られたデジタルのFB信号をプロセッサ110のLUT更新部115へ出力する。
次いで、上記のように構成された無線送信装置100における歪み補償方法について、図2に示すフロー図を参照しながら説明する。
送信データは、送信信号生成部111によって符号化及び変調され、送信信号が生成される(ステップS101)。送信信号は、ピーク抑圧されることなくそのまま乗算部118へ出力されるとともに、電力算出部112へも出力され電力が算出される(ステップS102)。算出された電力はLUT113のアドレスに対応するため、送信信号の電力に対応する歪み補償係数がLUT113からDPDゲイン保持部114及び選択部117へ出力される(ステップS103)。
また、電力算出部112によって算出された電力は、電力判定部116によって、閾値と比較され(ステップS104)、送信信号の電力が閾値未満であるか否かの判定結果がDPDゲイン保持部114、LUT更新部115及び選択部117へ通知される。この判定に用いられる閾値は、送信信号の平均電力よりもパワーアンプ140の出力バックオフだけ大きい電力か、この電力から所定値αを減算した電力である。
送信信号の電力が閾値未満である場合には(ステップS104Yes)、LUT113から出力される歪み補償係数がDPDゲインとしてDPDゲイン保持部114に記憶される(ステップS105)。また、選択部117によって、LUT113から出力された歪み補償係数が選択され(ステップS106)、乗算部118へ出力される。そして、乗算部118によって、送信信号に歪み補償係数が乗算されることにより、送信信号の歪み補償が実行される(ステップS107)。歪み補償された送信信号は、DA変換部130によってDA変換され、パワーアンプ140によって増幅され、アンテナから送信される(ステップS108)。
パワーアンプ140によって増幅された信号はフィードバックされ、FB信号がAD変換部150によってAD変換される。そして、FB信号はLUT更新部115へ出力され、送信信号とFB信号の誤差が小さくなるように、LUT113に記憶された歪み補償係数が更新される(ステップS109)。すなわち、送信信号の歪み補償に用いられた歪み補償係数が更新される。このように、送信信号の電力が閾値未満である場合には、LUT113から出力される歪み補償係数が用いられて歪み補償が実行されるとともに、LUT113の更新が実行される。
一方、送信信号の電力が閾値以上である場合には(ステップS104No)、LUT113から出力される歪み補償係数は、DPDゲイン保持部114に記憶されずDPDゲインの更新が停止される。また、選択部117によって、DPDゲイン保持部114に保持されたDPDゲインが選択され(ステップS110)、乗算部118へ出力される。すなわち、現在の送信信号の電力に対応する歪み補償係数ではなく、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際にLUT113から出力された歪み補償係数が乗算部118へ出力される。このため、ピーク抑圧されない送信信号の電力がパワーアンプ140の飽和電力に対応する電力以上に大きい場合でも、送信信号を歪み補償するための歪み補償係数が乗算部118へ出力される。
そして、乗算部118によって、送信信号にDPDゲインが乗算されることにより、送信信号の歪み補償が実行される(ステップS111)。歪み補償された送信信号は、DA変換部130によってDA変換され、パワーアンプ140によって増幅され、アンテナから送信される(ステップS112)。送信信号の電力が閾値以上である場合には、FB信号がフィードバックされても、LUT更新部115によるLUT113の更新が停止されているため、LUT113に格納された歪み補償係数の更新は行われない。
以上のように、本実施の形態によれば、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際の歪み補償係数をDPDゲインとして記憶しておき、送信信号の電力が閾値以上になると、記憶されたDPDゲインを用いて歪み補償を実行する。このため、送信信号の電力が大きくなっても歪み補償が実行され、ピーク抑圧されない送信信号の歪み補償を実現することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2の特徴は、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際のプリディストーション信号を記憶しておき、送信信号の電力が閾値以上になると、記憶されたプリディストーション信号を最新のプリディストーション信号の代わりに送信する点である。
図3は、実施の形態2に係る無線送信装置100の構成を示すブロック図である。図3において、図1と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図3に示す無線送信装置100は、図1に示す無線送信装置100のDPDゲイン保持部114、電力判定部116及び選択部117に代えて、プリディストーション信号(以下「PD信号」と略記する)保持部201、電力判定部202及び選択部203を有する。
PD信号保持部201は、LUT113から出力される歪み補償係数によって送信信号の歪み補償が実行されるたびに、得られた最新のPD信号を保持する。すなわち、PD信号保持部201は、乗算部118によって送信信号に歪み補償係数が乗算されてPD信号が得られると、このPD信号によって保持しているPD信号を更新する。ただし、PD信号保持部201は、電力判定部202によって送信信号の電力が閾値未満であると判定される間のみPD信号を更新し、電力判定部202によって送信信号の電力が閾値以上であると判定される場合には、PD信号の更新を停止する。したがって、PD信号保持部201は、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際に乗算部118から出力されたPD信号を保持する。
電力判定部202は、送信信号の電力と閾値とを比較し、送信信号の電力が閾値未満であるか否かを判定する。このとき、電力判定部202は、送信信号の平均電力よりもパワーアンプ140の出力バックオフだけ大きい電力を閾値として用いる。換言すれば、電力判定部202は、パワーアンプ140の飽和電力に対応する電力を閾値として用いる。なお、電力判定部202は、送信信号の平均電力よりもパワーアンプ140の出力バックオフだけ大きい電力から所定値αを減算した電力を閾値として用いても良い。電力判定部202は、送信信号の電力が閾値未満であるか否かの判定結果を、PD信号保持部201、LUT更新部115及び選択部203へ通知する。
選択部203は、電力判定部202から通知される判定結果に応じて、乗算部118から出力される最新のPD信号及びPD信号保持部201に保持された過去のPD信号のいずれか一方を選択し、DA変換部130へ出力する。具体的には、選択部203は、送信信号の電力が閾値未満である場合には、乗算部118から出力される最新のPD信号を選択してDA変換部130へ出力する。一方、選択部203は、送信信号の電力が閾値以上である場合には、PD信号保持部201に保持された過去のPD信号を選択してDA変換部130へ出力する。結果として、選択部203は、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際に乗算部118から出力されたPD信号をDA変換部130へ出力する。
次いで、上記のように構成された無線送信装置100における歪み補償方法について、図4に示すフロー図を参照しながら説明する。図4において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
送信信号生成部111によって送信信号が生成されると(ステップS101)、電力算出部112によって送信信号の電力が算出される(ステップS102)。算出された電力はLUT113のアドレスに対応するため、送信信号の電力に対応する歪み補償係数がLUT113から乗算部118へ出力される(ステップS103)。そして、乗算部118によって、送信信号に歪み補償係数が乗算されることにより、送信信号の歪み補償が実行される(ステップS201)。歪み補償により得られたPD信号は、PD信号保持部201及び選択部203へ出力される。
また、電力算出部112によって算出された電力は、電力判定部202によって、閾値と比較され(ステップS104)、送信信号の電力が閾値未満であるか否かの判定結果がPD信号保持部201、LUT更新部115及び選択部203へ通知される。
送信信号の電力が閾値未満である場合には(ステップS104Yes)、乗算部118から出力されるPD信号がPD信号保持部201に記憶される(ステップS202)。また、選択部203によって、乗算部118から出力された最新のPD信号が選択され(ステップS203)、DA変換部130へ出力される。そして、PD信号は、DA変換部130によってDA変換され、パワーアンプ140によって増幅され、アンテナから送信される(ステップS108)。
パワーアンプ140によって増幅された信号はフィードバックされ、FB信号がAD変換部150によってAD変換される。そして、FB信号はLUT更新部115へ出力され、送信信号とFB信号の誤差が小さくなるように、LUT113に記憶された歪み補償係数が更新される(ステップS109)。このように、送信信号の電力が閾値未満である場合には、乗算部118から出力される最新のPD信号が送信されるとともに、LUT113の更新が実行される。
一方、送信信号の電力が閾値以上である場合には(ステップS104No)、乗算部118から出力されるPD信号は、PD信号保持部201に記憶されずPD信号の更新が停止される。また、選択部203によって、PD信号保持部201に保持された過去のPD信号が選択され(ステップS204)、DA変換部130へ出力される。すなわち、現在の送信信号が歪み補償されたPD信号ではなく、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際に乗算部118から出力されたPD信号がDA変換部130へ出力される。このため、ピーク抑圧されない送信信号の電力がパワーアンプ140の飽和電力に対応する電力以上に大きい場合でも、歪み補償された送信信号がDA変換部130へ出力される。
PD信号は、DA変換部130によってDA変換され、パワーアンプ140によって増幅され、アンテナから送信される(ステップS112)。送信信号の電力が閾値以上である場合には、FB信号がフィードバックされても、LUT更新部115によるLUT113の更新が停止されているため、LUT113に格納された歪み補償係数の更新は行われない。
以上のように、本実施の形態によれば、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際のPD信号を記憶しておき、送信信号の電力が閾値以上になると、最新のPD信号の代わりに、記憶された過去のPD信号を出力する。このため、送信信号の電力が大きくなっても歪み補償された送信信号が出力され、ピーク抑圧されない送信信号の歪み補償を実現することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3の特徴は、パワーアンプにおけるメモリ効果に起因する非線形歪みを補償する点である。
実施の形態3に係る無線送信装置100の全体構成は、実施の形態1(図1)と同様である。図5は、実施の形態3に係るプロセッサ110の構成を示すブロック図である。図5において、図1と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図5に示すプロセッサ110は、送信信号生成部111、電力算出部112、遅延部301、302、LUT303、乗算部304、合成部305、DPDゲイン算出部306、DPDゲイン保持部307、乗算部308、LUT更新部309、電力判定部310及び選択部311を有する。
遅延部301は、電力算出部112によって算出された電力を遅延させ、送信信号の複数のサンプルタイミングの電力をLUT303へ出力する。具体的には、遅延部301は、送信信号の現在のサンプルの電力と、送信信号の1サンプルタイミング前のサンプルの電力と、送信信号の2サンプルタイミング前のサンプルの電力とをLUT303へ出力する。なお、遅延部301は、送信信号の3サンプルタイミング以上前のサンプルの電力をさらにLUT303へ出力しても良い。
遅延部302は、送信信号を遅延させ、送信信号の複数のサンプルタイミングのサンプルをそれぞれ対応する乗算部304へ出力する。具体的には、遅延部302は、送信信号の現在のサンプルと、送信信号の1サンプルタイミング前のサンプルと、送信信号の2サンプルタイミング前のサンプルとを乗算部304へ出力する。また、遅延部302は、送信信号の現在のサンプルをDPDゲイン算出部306、乗算部308及びLUT更新部309へも出力する。なお、遅延部302は、送信信号の3サンプルタイミング以上前のサンプルをさらに乗算部304へ出力しても良い。
LUT303は、送信信号のサンプルタイミングごとに設けられ、サンプルタイミングごとの複数のアドレスそれぞれに対応付けて歪み補償係数を記憶する。そして、送信信号の各サンプルタイミングに対応するLUT303は、サンプルごとの電力に対応するアドレスから歪み補償係数を読み出し、それぞれの歪み補償係数を対応する乗算部304へ出力する。
乗算部304は、送信信号のサンプルタイミングごとに設けられ、送信信号の各サンプルに、対応する歪み補償係数を乗算する。すなわち、乗算部304は、送信信号の現在のサンプルに、対応するLUT303から読み出された歪み補償係数を乗算し、送信信号の過去のサンプルそれぞれにも、対応するLUT303から読み出された歪み補償係数を乗算する。
合成部305は、乗算部304からの出力を合成し、パワーアンプ140のメモリ効果に起因する非線形歪みを補償するプリディストーション信号(PD信号)を生成する。そして、合成部305は、LUT303を用いて生成されたPD信号をDPDゲイン算出部306及び選択部311へ出力する。
DPDゲイン算出部306は、合成部305からPD信号が出力されるたびに、送信信号の現在のサンプルとPD信号とからDPDゲインを算出する。すなわち、DPDゲイン算出部306は、合成部305からPD信号が出力されると、PD信号を送信信号の現在のサンプルで除算することにより、DPDゲインを算出する。ただし、DPDゲイン算出部306は、電力判定部310によって送信信号の電力が閾値未満であると判定される間のみDPDゲインを算出し、電力判定部310によって送信信号の電力が閾値以上であると判定される場合には、DPDゲインの算出を停止する。
DPDゲイン保持部307は、DPDゲイン算出部306によって算出されたDPDゲインを保持する。送信信号の電力が閾値以上である場合には、DPDゲイン算出部306がDPDゲインの算出を停止するため、DPDゲイン保持部307は、最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際のDPDゲインを保持する。
乗算部308は、送信信号の現在のサンプルにDPDゲイン保持部307に保持されたDPDゲインを乗算し、DPDゲインによるPD信号を生成する。DPDゲイン保持部307が最も近時に送信信号の電力が閾値未満であった際のDPDゲインを保持するため、乗算部308は、送信信号の現在のサンプルの電力が閾値以上であっても、DPDゲインによるPD信号を生成することができる。
LUT更新部309は、送信信号とパワーアンプ140から出力されてフィードバックされるFB信号とに基づいて、サンプルタイミングごとのLUT303に記憶された歪み補償係数を更新する。具体的には、LUT更新部309は、例えばLMSアルゴリズムなどを用いて、送信信号とFB信号の誤差を小さくする歪み補償係数を算出し、サンプルタイミングごとのLUT303に記憶させる。LUT更新部309は、電力判定部310によって送信信号の電力が閾値未満であると判定される間のみLUT303を更新し、電力判定部310によって送信信号の電力が閾値以上であると判定される場合には、LUT303の更新を停止する。
電力判定部310は、送信信号の電力と閾値とを比較し、送信信号の電力が閾値未満であるか否かを判定する。このとき、電力判定部310は、送信信号の平均電力よりもパワーアンプ140の出力バックオフだけ大きい電力を閾値として用いる。換言すれば、電力判定部310は、パワーアンプ140の飽和電力に対応する電力を閾値として用いる。なお、電力判定部310は、送信信号の平均電力よりもパワーアンプ140の出力バックオフだけ大きい電力から所定値αを減算した電力を閾値として用いても良い。また、電力判定部310は、遅延部301によって遅延される各サンプルタイミングの電力すべてについて、閾値と比較する。電力判定部310は、送信信号の電力が閾値未満であるか否かの判定結果を、DPDゲイン算出部306、LUT更新部309及び選択部311へ通知する。
選択部311は、電力判定部310から通知される判定結果に応じて、合成部305から出力されるPD信号及び乗算部308から出力されるPD信号のいずれか一方を選択し、DA変換部130へ出力する。具体的には、選択部311は、送信信号のすべてのサンプルタイミングの電力が閾値未満である場合には、合成部305から出力されるPD信号を選択してDA変換部130へ出力する。一方、選択部311は、送信信号の少なくともいずれか1つのサンプルタイミングの電力が閾値以上である場合には、乗算部308から出力されるPD信号を選択してDA変換部130へ出力する。結果として、選択部311は、最も近時に送信信号のすべてのサンプルタイミングの電力が閾値未満であった際のDPDゲインによって歪み補償されたPD信号をDA変換部130へ出力する。
次いで、上記のように構成された無線送信装置100における歪み補償方法について、図6に示すフロー図を参照しながら説明する。図6において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
送信信号生成部111によって送信信号が生成されると(ステップS101)、電力算出部112によって送信信号の電力が算出される(ステップS102)。算出された電力は、遅延部301へ出力され、遅延部301から送信信号の現在のサンプル及び過去のサンプルの電力がLUT303へ出力される。サンプルごとの電力は、それぞれのサンプルタイミングに応じたLUT303のアドレスに対応するため、サンプルタイミングごとの歪み補償係数がLUT303から各乗算部304へ出力される(ステップS301)。そして、サンプルタイミングごとの乗算部304によって、送信信号のそれぞれのサンプルに歪み補償係数が乗算され、乗算結果が合成部305によって合成されることにより、PD信号が生成される(ステップS302)。このPD信号は、サンプルタイミングごとのLUT303を用いて生成されたPD信号であり、パワーアンプ140におけるメモリ効果に起因する非線形歪みを補償するPD信号である。PD信号は、DPDゲイン算出部306及び選択部311へ出力される。
また、遅延部301から出力される各サンプルタイミングの電力は、電力判定部310によって、閾値と比較され(ステップS303)、すべてのサンプルタイミングの電力が閾値未満であるか否かの判定結果がDPDゲイン算出部306、LUT更新部309及び選択部311へ通知される。
送信信号の全サンプルの電力が閾値未満である場合には(ステップS303Yes)、合成部305から出力されるPD信号が送信信号の現在のサンプルで除算されることにより、DPDゲインが算出される(ステップS304)。算出されたDPDゲインは、DPDゲイン保持部307によって記憶される(ステップS305)。また、選択部311によって、合成部305から出力されるPD信号が選択され(ステップS306)、DA変換部130へ出力される。そして、PD信号は、DA変換部130によってDA変換され、パワーアンプ140によって増幅され、アンテナから送信される(ステップS108)。
パワーアンプ140によって増幅された信号はフィードバックされ、FB信号がAD変換部150によってAD変換される。そして、FB信号はLUT更新部309へ出力され、送信信号とFB信号の誤差が小さくなるように、サンプルタイミングごとのLUT303に記憶された歪み補償係数が更新される(ステップS109)。このように、送信信号のすべてのサンプルの電力が閾値未満である場合には、LUT303を用いて生成されたPD信号が送信されるとともに、LUT303の更新が実行される。
一方、送信信号の少なくともいずれか1つのサンプルの電力が閾値以上である場合には(ステップS303No)、DPDゲイン算出部306によるDPDゲインの算出が停止される。そして、乗算部308によって、DPDゲイン保持部307に保持されたDPDゲインが送信信号の現在のサンプルに乗算されることにより、送信信号の歪み補償が実行される(ステップS307)。また、選択部311によって、乗算部308から出力されるPD信号が選択され(ステップS308)、DA変換部130へ出力される。すなわち、現在のLUT303による歪み補償が施されたPD信号ではなく、過去のDPDゲインによる歪み補償が施されたPD信号がDA変換部130へ出力される。このため、ピーク抑圧されない送信信号の電力がパワーアンプ140の飽和電力に対応する電力以上に大きい場合でも、歪み補償された送信信号がDA変換部130へ出力される。
PD信号は、DA変換部130によってDA変換され、パワーアンプ140によって増幅され、アンテナから送信される(ステップS112)。送信信号の少なくとも1つのサンプルの電力が閾値以上である場合には、FB信号がフィードバックされても、LUT更新部309によるLUT303の更新が停止されているため、LUT303に格納された歪み補償係数の更新は行われない。
以上のように、本実施の形態によれば、送信信号の複数のサンプルすべての電力が閾値未満である間にDPDゲインを算出して記憶しておき、少なくともいずれか1つのサンプルの電力が閾値以上になると、LUTを用いたPD信号の代わりに、記憶されたDPDゲインを用いたPD信号を出力する。このため、複数のLUTを用いてメモリ効果に起因する非線形歪みを補償する場合に、送信信号の電力が大きくなっても歪み補償された送信信号が出力され、ピーク抑圧されない送信信号の歪み補償を実現することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4の特徴は、送信信号のすべてのサンプルの電力が閾値未満であった際のPD信号を記憶しておき、送信信号の少なくともいずれか1つのサンプルの電力が閾値以上になると、記憶されたPD信号を最新のPD信号の代わりに送信する点である。
図7は、実施の形態4に係るプロセッサ110の構成を示すブロック図である。図7において、図1、5と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図7に示す無線送信装置100は、図5に示す無線送信装置100のDPDゲイン算出部306、DPDゲイン保持部307、乗算部308及び選択部311に代えて、PD信号保持部401及び選択部402を有する。
PD信号保持部401は、合成部305からPD信号が出力されるたびに、最新のPD信号を保持する。すなわち、PD信号保持部401は、LUT303を用いた歪み補償によってPD信号が得られると、このPD信号によって保持しているPD信号を更新する。ただし、PD信号保持部401は、電力判定部310によって送信信号のすべてのサンプルの電力が閾値未満であると判定される間のみPD信号を更新し、電力判定部310によって送信信号の少なくともいずれか1つのサンプルの電力が閾値以上であると判定される場合には、PD信号の更新を停止する。したがって、PD信号保持部401は、最も近時に送信信号の全サンプルの電力が閾値未満であった際に合成部305から出力されたPD信号を保持する。
選択部402は、電力判定部310から通知される判定結果に応じて、合成部305から出力される最新のPD信号及びPD信号保持部401に保持された過去のPD信号のいずれか一方を選択し、DA変換部130へ出力する。具体的には、選択部402は、送信信号のすべてのサンプルの電力が閾値未満である場合には、合成部305から出力される最新のPD信号を選択してDA変換部130へ出力する。一方、選択部402は、送信信号の少なくともいずれか1つのサンプルの電力が閾値以上である場合には、PD信号保持部401に保持された過去のPD信号を選択してDA変換部130へ出力する。結果として、選択部402は、最も近時に送信信号のすべてのサンプルの電力が閾値未満であった際に合成部305から出力されたPD信号をDA変換部130へ出力する。
実施の形態4においては、実施の形態2と同様に、送信信号のすべてのサンプルの電力が閾値未満である場合には、LUT303を用いて歪み補償されたPD信号がPD信号保持部401に記憶される。また、選択部402によって、LUT303を用いて歪み補償された最新のPD信号が選択され、DA変換部130へ出力される。
一方、送信信号の少なくともいずれか1つのサンプルの電力が閾値以上である場合には、合成部305から出力されるPD信号は、PD信号保持部401に記憶されずPD信号の更新が停止される。また、選択部402によって、PD信号保持部401に保持された過去のPD信号が選択され、DA変換部130へ出力される。すなわち、現在の送信信号が歪み補償されたPD信号ではなく、最も近時に送信信号の全サンプルの電力が閾値未満であった際に合成部305から出力されたPD信号がDA変換部130へ出力される。このため、ピーク抑圧されない送信信号の電力がパワーアンプ140の飽和電力に対応する電力以上に大きい場合でも、歪み補償された送信信号がDA変換部130へ出力される。
以上のように、本実施の形態によれば、送信信号の複数のサンプルすべての電力が閾値未満であった際のPD信号を記憶しておき、少なくともいずれか1つのサンプルの電力が閾値以上になると、最新のPD信号の代わりに、記憶された過去のPD信号を出力する。このため、複数のLUTを用いてメモリ効果に起因する非線形歪みを補償する場合に、送信信号の電力が大きくなっても歪み補償された送信信号が出力され、ピーク抑圧されない送信信号の歪み補償を実現することができる。
なお、上記各実施の形態においては、LUTを用いて送信信号の歪み補償をする場合について説明したが、多項式を用いて送信信号の歪み補償をする場合にも、各実施の形態と同様の処理を実行することができる。すなわち、送信信号の電力が閾値未満の際に、多項式によるDPDゲイン又はPD信号を記憶しておき、送信信号の電力が閾値以上となると、記憶したDPDゲイン又はPD信号を利用することができる。
また、上記各実施の形態においては、送信信号の電力と閾値の比較の結果に応じて、DPDゲイン又はPD信号を選択するものとしたが、リミッタを用いて選択と同様の機能を実現することも可能である。
図8は、他の実施の形態に係るプロセッサ110の構成を示すブロック図である。図8において、図1、5と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図8に示す無線送信装置100は、図5のLUT303、DPDゲイン算出部306、DPDゲイン保持部307、乗算部308及び選択部311に代えて、LUT501、リミッタ部502及びビット調整部503を有する。
LUT501は、送信信号のサンプルタイミングごとに設けられ、サンプルタイミングごとの複数のアドレスそれぞれに対応付けて歪み補償係数を記憶する。また、LUT501は、送信信号の各サンプルの電力が入力されると、所定の上限以上の電力を抑圧する。すなわち、LUT501は、サンプルごとの電力をリミッタにかける。そして、送信信号の各サンプルタイミングに対応するLUT501は、リミッタにかけられたサンプルごとの電力に対応するアドレスから歪み補償係数を読み出し、それぞれの歪み補償係数を対応する乗算部304へ出力する。
リミッタ部502は、サンプルタイミングごとの乗算部304から出力される乗算結果をリミッタにかける。すなわち、リミッタ部502は、乗算結果が所定の上限以上である場合に、乗算結果の値を所定の上限に等しい値に抑圧する。
ビット調整部503は、DA変換部130のビット分解能に合わせて、合成部305から出力されるPD信号のビットを調整する。リミッタ部502において乗算結果をリミッタにかけてPD信号が抑圧されると、DA変換部130のビット分解能との不整合が生じることがある。そこで、ビット調整部503は、PD信号のビットを調整して、PD信号とDA変換部130のビット分解能との整合をとる。
このように、送信信号のサンプルの電力にリミッタをかけるとともに、サンプルごとの歪み補償係数との乗算結果にもリミッタをかけることにより、送信信号の電力が大きい場合でも必要に応じて電力が抑圧され、歪み補償された送信信号を出力することが可能となる。
110 プロセッサ
111 送信信号生成部
112 電力算出部
113、303、501 LUT
114、307 DPDゲイン保持部
115、309 LUT更新部
116、202、310 電力判定部
117、203、311、402 選択部
118、304、308 乗算部
120 メモリ
130 DA変換部
140 パワーアンプ
150 AD変換部
201、401 PD信号保持部
301、302 遅延部
305 合成部
306 DPDゲイン算出部
502 リミッタ部
503 ビット調整部

Claims (8)

  1. 送信信号の電力が所定の閾値未満であるか否かを判定する判定部と、
    送信信号が増幅器によって増幅される際に発生する非線形歪みをあらかじめ補償する歪み補償を実行する歪み補償部と、
    前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された際に前記歪み補償部が実行する歪み補償に関するゲイン又は歪み補償結果を保持する保持部と、
    前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された場合に、前記歪み補償部による歪み補償結果を前記増幅器へ出力する一方、前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値以上であると判定された場合に、前記保持部によって保持されたゲインを用いた歪み補償結果又は前記保持部によって保持された歪み補償結果を前記増幅器へ出力する出力部と
    を有することを特徴とする歪み補償装置。
  2. 前記歪み補償部は、
    送信信号の電力に対応する歪み補償係数を記憶する記憶部と、
    前記記憶部から出力される歪み補償係数を送信信号に乗算する乗算部と
    を有することを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  3. 前記保持部は、
    前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された際に前記乗算部が送信信号に乗算する歪み補償係数をゲインとして保持することを特徴とする請求項2記載の歪み補償装置。
  4. 送信信号と前記出力部から出力される信号が前記増幅器による増幅後にフィードバックされて得られるフィードバック信号とに基づいて、前記記憶部に記憶された歪み補償係数を更新する更新部をさらに有し、
    前記更新部は、
    前記判定部によって送信信号の電力が所定の閾値以上であると判定された場合に、歪み補償係数の更新を停止する
    ことを特徴とする請求項2記載の歪み補償装置。
  5. 前記歪み補償部は、
    送信信号の現在のサンプル及び過去のサンプルそれぞれに対応する複数の記憶部であって、送信信号のサンプルごとの電力に対応する歪み補償係数を記憶する複数の記憶部と、
    前記複数の記憶部から出力される歪み補償係数を送信信号の対応するサンプルに乗算する複数の乗算部と、
    前記複数の乗算部による乗算結果を合成する合成部と
    を有することを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  6. 前記保持部は、
    前記判定部によって送信信号の現在のサンプル及び過去のサンプルの電力が所定の閾値未満であると判定された際に前記合成部から出力される信号を、送信信号の現在のサンプルで除算してゲインを算出する算出部を含み、
    前記算出部によって算出されるゲインを保持することを特徴とする請求項5記載の歪み補償装置。
  7. 前記判定部は、
    送信信号の平均電力よりも送信信号を増幅する増幅器の出力バックオフだけ大きい電力を所定の閾値として用いることを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  8. 送信信号が増幅器によって増幅される際に発生する非線形歪みをあらかじめ補償する歪み補償を実行し、
    送信信号の電力が所定の閾値未満であるか否かを判定し、
    送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された際に実行される歪み補償に関するゲイン又は歪み補償結果を保持し、
    送信信号の電力が所定の閾値未満であると判定された場合に、最新の歪み補償結果を前記増幅器へ出力する一方、送信信号の電力が所定の閾値以上であると判定された場合に、保持されたゲインを用いた歪み補償結果又は保持された歪み補償結果を前記増幅器へ出力する
    処理を有することを特徴とする歪み補償方法。
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