JP6657595B2 - 歪み補償装置及び歪み補償方法 - Google Patents

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Description

本発明は、歪み補償装置及び歪み補償方法に関する。
無線通信システムにおける送信装置には、通常、送信信号を増幅する電力増幅器が設けられる。電力増幅器は、入力信号の電力が比較的小さい場合には、入力信号を線形増幅するため、入力電力と出力電力の線形性が保たれる。しかし、入力信号の電力が比較的大きい場合には、入出力特性の飽和領域に達して入力電力と出力電力の線形性が崩れる。このため、一般に効率が良い飽和領域で電力増幅器を稼働させると、電力増幅器によって増幅される送信信号に非線形歪みが発生する。非線形歪みは、隣接チャネル漏洩電力(ACLR:Adjacent Channel Leakage Ratio)を増大させる一因となるため、低減することが好ましい。
そこで、電力増幅器において発生する非線形歪みの逆特性の歪みをあらかじめ送信信号に付与することにより非線形歪みを補償するプリディストーション方式の歪み補償技術が送信装置に採用されることがある。プリディストーション方式において送信信号にあらかじめ付与される歪みは、歪み補償係数などとも呼ばれ、例えば送信信号の電力レベルに応じた歪み補償係数がルックアップテーブルから読み出されて送信信号に乗算される。そして、歪み補償係数が乗算された送信信号が電力増幅器によって増幅されると、電力増幅器において発生する非線形歪みによって歪み補償係数による歪みが相殺され、送信信号の歪みが低減される。
また、電力増幅器の出力はフィードバックされることにより、ルックアップテーブルに記憶された歪み補償係数の更新に用いられる。すなわち、電力増幅器からのフィードバック信号と歪み補償係数乗算前の元の送信信号との誤差を小さくするように歪み補償係数が更新され、歪み補償の精度向上が図られる。歪み補償の精度向上のためには、例えば過去に電力増幅器へ入力された送信信号の影響に依存した非線形性に相当するメモリ効果に対応した歪み補償係数を用いて歪み補償を行うことなども検討されている。
特開2012−90158号公報
ところで、送信信号に発生する歪みには、電力増幅器において発生する非線形歪みの他にも、例えばTDD(Time Division Duplex)通信などで送信されるバースト信号において発生するバースト歪みがある。バースト歪みは、バースト信号の立ち上がり時に電力が大きくなり、時間が経過するに連れて電力が低下していく歪みである。具体的には、バースト信号の送信開始時には電力増幅器が動作を開始し急激に暖まるため、送信開始から50ナノ秒(ns)程度の間は、バースト信号の電力が突出して大きくなる。そして、送信開始から数十から数百ミリ秒(ms)が経過すると、電力増幅器が全体的に暖まりゲインが徐々に低下するため、バースト信号の電力も徐々に低下する。このように経過時間によって信号の電力が変化する現象は、一般にドループ現象として知られている。
しかしながら、このようなバースト歪みをプリディストーション方式で補償することは困難であり、送信装置の歪み補償性能の向上に限界があるという問題がある。すなわち、上述したように、プリディストーション方式の歪み補償では、電力増幅器の出力をフィードバックして歪み補償係数が更新されるが、このような歪み補償係数の更新では、バースト歪みに対する歪み補償係数が適切に更新されない。結果として、プリディストーション方式の歪み補償ではバースト歪みが十分に補償されず、電力増幅器によって増幅されたバースト信号に歪みが残存することがある。
以下、この問題について、図10を参照して具体的に説明する。図10は、バースト信号の時間波形の具体例を示す図である。図10に示すように、バースト信号10及びバースト信号20は、所定の時間間隔を空けて間欠的に発生する。そして、バースト信号10及びバースト信号20の立ち上がり部分においては、バースト歪みによって電力が一時的に大きくなっており、時間が経過するに連れて電力が徐々に低下する。このようなバースト歪みに対してプリディストーション方式を適用する場合には、バースト信号10、20が発生している区間において歪み補償係数の更新が実行される。すなわち、例えばバースト信号10の末尾部分11においては、末尾部分11におけるバースト歪みを補償するように歪み補償係数の更新が実行される。このため、バースト信号10の送信が完了する時点では、ルックアップテーブルに記憶される歪み補償係数は、末尾部分11のバースト歪みに対応するものとなっている。
そして、バースト信号20の送信が開始されると、先頭部分21のバースト歪みが歪み補償係数によって補償される。このとき、先頭部分21においては、バースト歪みが突出して大きくなっているにもかかわらず、ルックアップテーブルに記憶された歪み補償係数は、バースト信号10の末尾部分11におけるバースト歪みに対応している。このため、バースト信号20の先頭部分21のバースト歪みは十分に補償されず、バースト信号20のバースト歪みが残存する。つまり、バースト信号20の送信開始直後は、プリディストーション方式によってバースト歪みを十分に補償することが困難である。
なお、プリディストーション方式には、ルックアップテーブルから歪み補償係数を読み出して歪み補償する方法の他にも、例えば多項式を用いてあらかじめ送信信号に歪みを付与する方法がある。このように多項式を用いる方法においても、電力増幅器の出力をフィードバックすることにより多項式の係数が更新されるため、バースト歪みを適切に補償することが困難である。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、バースト歪みを十分に補償し歪み補償性能を向上することができる歪み補償装置及び歪み補償方法を提供することを目的とする。
本願が開示する歪み補償装置は、1つの態様において、一定の電力レベルが継続するバースト信号の先頭からの経過時間に応じて変化する第1の歪みを補償する第1歪み補償係数を複数の時間区間ごとに保持する第1保持部と、バースト信号の先頭からの経過時間によらない第2の歪みを補償する第2歪み補償係数を保持する第2保持部と、前記第1保持部によって保持された第1歪み補償係数のうちバースト信号の先頭からの経過時間に対応する1つの時間区間の第1歪み補償係数と、前記第2保持部によって保持された第2歪み補償係数とを合成する合成部と、前記合成部によって合成されて得られた係数を用いて、前記1つの時間区間の歪み補償を実行する歪み補償部とを有する。
本願が開示する歪み補償装置及び歪み補償方法の1つの態様によれば、バースト歪みを十分に補償し歪み補償性能を向上することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1に係る係数保持部の構成を示す図である。 図3は、実施の形態1に係る歪み補償処理を示すフロー図である。 図4は、実施の形態1に係る係数群の使用タイミングを説明する図である。 図5は、実施の形態2に係る係数保持部の構成を示す図である。 図6は、係数更新タイミングを説明する図である。 図7は、実施の形態3に係る初期係数更新処理を示すフロー図である。 図8は、実施の形態4に係る係数保持部の構成を示す図である。 図9は、実施の形態4に係る係数群の使用タイミングを説明する図である。 図10は、バースト信号の時間波形の具体例を示す図である。
以下、本願が開示する歪み補償装置及び歪み補償方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置100の構成を示すブロック図である。図1に示す無線通信装置100は、バースト信号生成部101、プリディストーション信号(以下「PD信号」と略記する)生成部102、DA(Digital Analogue)コンバータ103、発振器104、ミキサ105及び電力増幅器106を有する。これらのバースト信号生成部101から電力増幅器106までの各部は、無線通信装置100の送信系を構成する。また、無線通信装置100は、ミキサ107及びAD(Analogue Digital)コンバータ108からなるフィードバック系を有する。さらに、無線通信装置100は、係数更新部109、アドレス生成部110及び係数保持部111を有する。なお、バースト信号生成部101、PD信号生成部102、係数更新部109、アドレス生成部110及び係数保持部111は、例えばCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はDSP(Digital Processing Unit)などを備えたプロセッサに含まれる。
バースト信号生成部101は、送信データを含むバースト信号を生成する。バースト信号とは、一定の電力レベルが所定時間継続する信号であり、例えばTDD通信において間欠的に送信される。バースト信号生成部101は、生成したバースト信号をPD信号生成部102へ送出する。また、バースト信号生成部101は、バースト信号をPD信号生成部102へ送出開始してからの経過時間を示す経過時間情報を係数更新部109及びアドレス生成部110へ出力する。すなわち、バースト信号は一定の電力レベルが所定時間継続する信号であるため、バースト信号生成部101は、一定の電力レベルを出力し始めてからの経過時間を示す経過時間情報を係数更新部109及びアドレス生成部110へ出力する。
PD信号生成部102は、係数保持部111から出力される歪み補償係数をバースト信号の各サンプルに乗算することにより、歪みが付与されたPD信号を生成する。このとき、PD信号生成部102は、バースト信号の現在のサンプルのみではなく、過去のサンプルにも歪み補償係数を乗算し、歪み補償係数乗算後の各サンプルを加算することにより、メモリ効果を考慮したPD信号を生成する。バースト信号の各サンプルに乗算される歪み補償係数は、電力増幅器106において発生する非線形歪みとバースト信号の経過時間に応じて変化するバースト歪みとに対応する。したがって、PD信号生成部102によって生成されるPD信号は、非線形歪みとバースト歪みとの双方が補償された信号となる。
DAコンバータ103は、PD信号生成部102によって生成されたPD信号をDA変換し、得られたアナログ信号をミキサ105へ出力する。
発振器104は、所定周波数のローカル信号を生成する。具体的には、発振器104は、無線周波数のローカル信号を生成してミキサ105へ出力するとともに、ベースバンド周波数のローカル信号を生成してミキサ107へ出力する。
ミキサ105は、発振器104によって生成された無線周波数のローカル信号を用いて、DAコンバータ103から出力されるアナログ信号をアップコンバートする。そして、ミキサ105は、得られた無線信号を電力増幅器106へ出力する。
電力増幅器106は、ミキサ105から出力される無線信号を増幅し、アンテナを介して送信するとともに、ミキサ107へフィードバックする。このとき、電力増幅器106においては、非線形歪み及びバースト歪みが発生するが、電力増幅器106に入力される信号は、PD信号生成部102においてあらかじめ歪み補償されているため、非線形歪み及びバースト歪みが相殺される。
ミキサ107は、発振器104によって生成されたベースバンド周波数のローカル信号を用いて、電力増幅器106からフィードバックされる無線信号をダウンコンバートする。そして、ミキサ107は、得られたベースバンド信号をADコンバータ108へ出力する。
ADコンバータ108は、ミキサ107から出力されるベースバンド信号をAD変換し、得られたデジタルのベースバンド信号を係数更新部109へ出力する。
係数更新部109は、バースト信号生成部101によって生成されたバースト信号とADコンバータ108から出力されるベースバンド信号との誤差が小さくなるように、係数保持部111に記憶された歪み補償係数を更新する。後述するように、係数保持部111には、バースト信号の経過時間に応じた複数の係数群が保持されているため、係数更新部109は、バースト信号生成部101から出力される経過時間情報を参照して、経過時間に対応する係数群の歪み補償係数を更新する。
アドレス生成部110は、バースト信号生成部101から送出されるバースト信号の経過時間情報及び瞬時電力に基づいて、歪み補償係数を読み出すためのアドレスを生成する。具体的には、アドレス生成部110は、バースト信号の経過時間に応じた係数群を選択し、選択された係数群においてバースト信号のサンプルタイミングに対応する歪み補償係数を指定するアドレスを生成する。さらに、メモリ効果に対応するため、アドレス生成部110は、バースト信号の現在のサンプルのみではなく、過去のサンプルについても経過時間に応じた係数群を選択し、サンプルタイミングに対応する歪み補償係数を指定するアドレスを生成する。そして、アドレス生成部110は、現在及び過去のサンプルに対応するアドレスを係数保持部111へ通知する。
係数保持部111は、バースト信号の非線形歪み及びバースト歪みを補償する歪み補償係数を記憶する。そして、係数保持部111は、アドレス生成部110から通知されるアドレスに記憶された歪み補償係数をPD信号生成部102へ出力する。具体的には、係数保持部111は、図2に示すように、バースト信号の経過時間に応じたN組(Nは2以上の整数)の係数群#1〜#Nを有する。すなわち、係数群#1〜#Nは、例えばバースト信号の時間長をN等分して得られるそれぞれの区間に対応する。したがって、例えば係数群#1は、バースト信号の先頭の区間に対応する係数群であり、係数群#Nは、バースト信号の末尾の区間に対応する係数群である。
それぞれの係数群#1〜#Nは、M個(Mは2以上の整数)の歪み補償係数を有する。各歪み補償係数は、バースト信号のサンプルタイミングに対応し、例えばそれぞれの係数群における最も手前の歪み補償係数は、バースト信号の現在のサンプルに対応し、手前から2番目の歪み補償係数は、バースト信号の1サンプル分過去のサンプルに対応する。
このように、係数保持部111は、バースト信号の経過時間に応じた複数の係数群#1〜#Nを保持し、各係数群#1〜#Nは、バースト信号の現在から過去のサンプルに対応する複数(M個)の歪み補償係数を有する。そして、アドレス生成部110からは、バースト信号の現在のサンプルの歪み補償に用いられる複数のサンプルについて、各サンプルの経過時間とサンプルタイミングに応じたアドレスが出力される。このため、係数保持部111は、バースト信号の経過時間に応じて異なる係数群から、それぞれのサンプルのサンプルタイミングに対応する歪み補償係数をPD信号生成部102へ出力する。
次いで、上記のように構成された無線通信装置100における歪み補償処理について、図3に示すフロー図を参照しながら説明する。
無線通信装置100がバースト信号を送信する場合には、バースト信号生成部101によって、一定の電力レベルが所定時間継続するバースト信号が生成される。生成されたバースト信号がバースト信号生成部101から送出され始めると(ステップS101)、所定時間継続して一定の電力レベルがバースト信号生成部101から出力される。また、バースト信号生成部101によって、バースト信号の送出が開始してからの経過時間を示す経過時間情報が係数更新部109及びアドレス生成部110へ出力される。
経過時間情報がアドレス生成部110へ入力されると、アドレス生成部110によって、経過時間情報に基づいて、バースト信号の経過時間に応じたアドレスが生成される(ステップS102)。具体的には、例えばバースト信号の全区間をN等分した区間のうちバースト信号の送出が開始されてからの経過時間が属する区間に対応する係数群を選択し、選択した係数群においてサンプルタイミングに対応する歪み補償係数を指定するアドレスが生成される。したがって、例えば経過時間が先頭の区間に属する間は、係数保持部111の係数群#1を選択し、係数群#1において現在のサンプルに対応する歪み補償係数を指定するアドレスが生成される。
各係数群には、現在のサンプルに対応する歪み補償係数のみではなく、過去のサンプルに対応する歪み補償係数も含まれる。このため、メモリ効果の影響による非線形歪みの補償を行うために、バースト信号の過去のサンプルについても当該サンプルが属する区間に対応する係数群を選択し、当該サンプルのサンプルタイミングに応じた歪み補償係数を指定するアドレスが生成される。すなわち、アドレス生成部110によって生成されるアドレスは、バースト信号のサンプルが属する区間に対応する係数群を選択し、選択した係数群においてサンプルタイミングに対応する歪み補償係数を選択するアドレスである。
具体的に例を挙げると、例えば現在のサンプルがバースト信号の先頭から2番目の区間に含まれる場合は、現在のサンプルに対応するアドレスとして、図2における係数群#2の最も手前の歪み補償係数に係るアドレスが生成される。そして、過去のサンプルに対応するアドレスとして、図2における係数群#2の手前から2番目の歪み補償係数に係るアドレスが生成される。以下同様に、それぞれのサンプルが属する区間に対応する係数群のサンプルタイミングに対応する歪み補償係数を指定するアドレスが生成される。
そして、現在及び過去のサンプルに対応して生成されたアドレスは、係数保持部111へ出力され、それぞれのアドレスによって指定される歪み補償係数がPD信号生成部102へ出力される。各サンプルに対応する歪み補償係数は、PD信号生成部102によって、対応するサンプルに乗算され、乗算結果が加算されることにより、PD信号が生成される(ステップS103)。すなわち、バースト信号の現在のサンプルについて、過去のサンプルによるメモリ効果の影響を加味するとともに、バースト信号の送出が開始されてからの経過時間に応じた歪み補償係数を用いたPD信号のサンプルが生成される。
このようにして生成されたPD信号は、DAコンバータ103によってDA変換され(ステップS104)、ミキサ105によってアップコンバートされる(ステップS105)。そして、アップコンバートによって得られた無線信号は、電力増幅器106によって増幅され、アンテナを介して送信される(ステップS106)。電力増幅器106における増幅では、非線形歪み及びバースト歪みが発生するが、PD信号生成部102によってバースト信号の経過時間に応じた歪み補償が行われているため、非線形歪み及びバースト歪みは相殺される。
無線信号は、アンテナから送信される一方、ミキサ107へフィードバックされ、ミキサ107によってダウンコンバートされる(ステップS107)。そして、ダウンコンバートによって得られたベースバンド信号は、ADコンバータ108によってAD変換され(ステップS108)、係数更新部109へ入力される。係数更新部109では、フィードバックされたベースバンド信号とバースト信号生成部101によって生成されたバースト信号とが比較され、両信号の誤差を小さくするように係数保持部111に保持された歪み補償係数が更新される(ステップS109)。このとき、係数更新部109によって、経過時間情報が参照され、バースト信号のサンプルの歪み補償に用いられた係数群の歪み補償係数が更新される。すなわち、例えば図2における係数群#1の歪み補償係数によって歪み補償されたバースト信号のサンプルが係数更新部109によってベースバンド信号のサンプルと比較された際には、係数群#1の歪み補償係数が更新される。
このように、本実施の形態においては、係数保持部111がバースト信号の全区間をN等分した各区間に対応するN組の係数群#1〜#Nを保持している。そして、図4に示すように、バースト信号の先頭の区間151においては、係数群#1を使用して歪み補償が行われ、先頭から2番目の区間152においては、係数群#2を使用して歪み補償が行われる。さらに、バースト信号の末尾の区間153においては、係数群#Nを使用して歪み補償が行われる。このため、バースト信号の経過時間に応じて異なる係数群を用いた歪み補償が行われ、図4の斜線部に示すようにバースト信号の経過時間によって変化するバースト歪みを十分に補償することが可能となる。
以上のように、本実施の形態によれば、バースト信号の経過時間ごとに異なる係数群を保持し、バースト信号の経過時間に対応するアドレスを生成することにより、経過時間ごとの係数群を用いた歪み補償を実行する。このため、プリディストーション方式によって非線形歪みを補償するとともに、経過時間によって変化するバースト歪みを補償することができる。結果として、バースト歪みを十分に補償し歪み補償性能を向上することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2の特徴は、非線形歪みの歪み補償係数とバースト歪みの歪み補償係数とを別々に記憶し、それぞれの歪み補償係数を合成してバースト信号の歪み補償を実行する点である。
実施の形態2に係る無線通信装置の構成は、実施の形態1(図1)と同様であるため、その説明を省略する。実施の形態2においては、係数保持部111の構成が実施の形態1とは異なる。
図5は、実施の形態2に係る係数保持部111の構成を示す図である。図5に示すように、係数保持部111は、バースト係数保持部201、非線形係数保持部202及び合成部203を有する。
バースト係数保持部201は、バースト信号の経過時間によって変化するバースト歪みを補償する歪み補償係数(以下「バースト係数」という)を記憶する。具体的には、バースト係数保持部201は、バースト信号の全区間をN等分した区間のうち、先頭からN−1番目までの(N−1)個の区間に対応する歪み補償係数#1〜#N−1を保持する。各歪み補償係数は、対応する区間におけるバースト歪みの逆特性の歪みに相当する。
非線形係数保持部202は、バースト信号の経過時間によらない非線形歪みを補償する歪み補償係数(以下「非線形係数」という)を記憶する。具体的には、非線形係数保持部202は、バースト信号の全区間をN等分した区間のうち、バースト歪みが最も小さくなる末尾の区間に対応する係数群#Nを保持する。係数群#Nは、バースト信号の現在から過去のサンプルのサンプルタイミングに対応するM個の非線形係数を有する。例えば係数群#Nにおける最も手前の非線形係数は、バースト信号の現在のサンプルに対応し、手前から2番目の非線形係数は、バースト信号の1サンプル分過去のサンプルに対応する。このように、非線形係数保持部202は、メモリ効果を考慮して非線形歪みを補償するためにサンプルタイミングごとの非線形係数を記憶する。
合成部203は、バースト係数保持部201からアドレスに応じて出力されるバースト係数と非線形係数保持部202からアドレスに応じて出力される非線形係数とを合成し、得られた歪み補償係数をPD信号生成部102へ出力する。
本実施の形態においては、バースト信号の全区間をN等分した区間のうち、末尾の区間に発生する歪みを非線形歪みとして、非線形係数保持部202に保持された非線形係数によって補償する。そして、1〜(N−1)番目の区間に関しては、非線形係数による歪み補償に加えて、バースト係数保持部201に保持されたバースト係数によってバースト歪みを補償する。すなわち、合成部203によって、非線形係数とバースト信号の区間に応じて出力されるバースト係数とが合成されることにより、バースト信号の各区間のサンプルを歪み補償する歪み補償係数が得られる。
このとき、アドレス生成部110は、経過時間情報を参照してバースト信号の経過時間に応じたバースト係数を指定するアドレスを生成する。また、このアドレスは、非線形係数保持部202に保持された係数群#Nのサンプルタイミングに対応する非線形係数を指定する。このようなアドレスによって指定されたバースト係数及び非線形係数が合成部203によって合成されることにより、バースト歪み及び非線形歪みの双方を補償する歪み補償係数が得られる。
また、本実施の形態においては、バースト係数及び非線形係数を別々に記憶することにより、バースト係数保持部201は、バースト信号の先頭からN−1番目までの(N−1)個の歪み補償係数を記憶すれば良い。このため、実施の形態1においては、係数保持部111が(N×M)個の歪み補償係数を記憶していたのに対し、実施の形態2においては、係数保持部111が{(N−1)+M}個の歪み補償係数を記憶すれば良い。結果として、係数保持部111の規模を小さくすることができ、回路規模を削減することができる。
次に、実施の形態2に係るバースト係数及び非線形係数の更新タイミングについて、図6を参照しながら説明する。
本実施の形態においても実施の形態1と同様に、電力増幅器106から出力される無線信号がフィードバックされ、係数更新部109によってバースト信号と比較されることにより、係数保持部111に記憶されたバースト係数及び非線形係数が更新される。ここで、非線形係数は、バースト信号の経過時間によらない非線形歪みを補償する係数であるため、図6に示すように、例えばバースト信号1の全区間251において係数群#Nの非線形係数の更新が実行される。一方、バースト係数は、バースト信号の経過時間によって変化するバースト歪みを補償する係数であるため、図6に示すように、例えばバースト信号2の区間ごとに更新対象のバースト係数が異なる。具体的には、バースト信号2の全区間をN等分した区間のうち、先頭の区間252においては、バースト係数#1が更新され、先頭から2番目の区間253においては、バースト係数#2が更新される。そして、末尾の区間254においては、バースト係数ではなく、非線形係数保持部202に保持された係数群#Nが更新される。
このように、バースト係数については、バースト信号のそれぞれの区間において区間に対応する歪み補償係数#1〜#N−1が更新され、非線形係数については、バースト信号の全区間又はバースト歪みが最小となる末尾の区間において係数群#Nが更新される。これにより、バースト係数及び非線形係数を最適な状態に保つことが可能となる。
なお、図6においては、バースト信号1の全区間251において係数群#Nの非線形係数を更新するものとしたが、このように非線形係数を更新するためのバースト信号を設けなくても良い。すなわち、バースト信号2を用いた更新のように、すべてのバースト信号の各区間においてそれぞれ対応する歪み補償係数#1〜#N−1及び係数群#Nを更新するようにしても良い。また、バースト信号ごとに歪み補償係数#1〜#N−1及び係数群#Nのいずれか1つを更新することも可能である。
以上のように、本実施の形態によれば、バースト信号の経過時間ごとに異なるバースト歪み補償用の歪み補償係数と経過時間によらない非線形歪み補償用の係数群とを分けて保持し、バースト歪み及び非線形歪みの歪み補償を実行する。このため、プリディストーション方式によってバースト歪み及び非線形歪みを補償するために記憶される歪み補償係数の数を少なくすることができ、回路規模を削減することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3の特徴は、無線通信装置の起動時などに、最初に非線形歪みを補償する歪み補償係数を集中的に更新し、その後にバースト歪みを補償する歪み補償係数を更新する点である。
実施の形態3に係る無線通信装置の構成は、実施の形態1(図1)と同様であるため、その説明を省略する。また、実施の形態3に係る係数保持部111の構成は、実施の形態2(図5)と同様であるため、その説明を省略する。実施の形態3においては、無線通信装置100が起動された場合の動作が実施の形態1、2とは異なる。
図7は、実施の形態3に係る初期係数更新処理を示すフロー図である。
無線通信装置100の起動時などにおいては、係数保持部111のバースト係数保持部201及び非線形係数保持部202には歪み補償係数の初期値が記憶されている。初期値は、バースト歪み及び非線形歪みを十分に補償する歪み補償係数ではないため、歪み補償係数の更新処理を行って、迅速に適切な歪み補償係数が記憶された状態にするのが好ましい。そこで、無線通信装置100の起動後にバースト信号生成部101によってバースト信号が生成されると、このバースト信号の全区間を対象にして、係数更新部109によって非線形係数の更新が実行される(ステップS201)。すなわち、バースト信号と電力増幅器106からフィードバックされたフィードバック信号との誤差が小さくなるように、非線形係数保持部202に保持された係数群#Nの更新が行われる。この処理がバースト信号の各サンプルについて繰り返される際には、係数更新部109によってバースト信号とフィードバック信号との誤差が算出され(ステップS202)、算出された誤差が所定の閾値1未満になったか否かが判定される(ステップS203)。
この判定の結果、誤差が所定の閾値1以上である場合には(ステップS203No)、引き続き非線形係数の更新が繰り返される。一方、誤差が所定の閾値1未満となった場合には(ステップS203Yes)、非線形係数が収束したと判断されるため、係数更新部109によってバースト係数の更新が実行される(ステップS204)。すなわち、バースト信号とフィードバック信号との誤差が小さくなるように、バースト係数保持部201に保持された歪み補償係数#1〜#N−1の更新が行われる。バースト係数の更新に際しては、既に収束した非線形係数を用いた非線形歪みの補償が実行されつつ、バースト信号の経過時間に応じたバースト係数が更新される。この処理がバースト信号の各サンプルについて繰り返される際には、係数更新部109によってバースト信号とフィードバック信号との誤差が算出され(ステップS205)、算出された誤差が所定の閾値2未満になったか否かが判定される(ステップS206)。ここで、誤差と所定の閾値2との比較は、バースト歪みの補償に用いられるバースト係数が異なる区間ごとに実行されても良い。
この判定の結果、誤差が所定の閾値2以上である場合には(ステップS206No)、引き続きバースト係数の更新が繰り返される。一方、誤差が所定の閾値2未満となった場合には(ステップS206Yes)、非線形係数及びバースト係数の双方が収束したことになる。このため、以降は、実施の形態1及び2と同様に、バースト信号ごとに更新対象の歪み補償係数を変更したり、各バースト信号の区間ごとに対応する歪み補償係数を更新したりする定常状態に移行する。
以上のように、本実施の形態によれば、無線通信装置の起動時には、最初に非線形係数を更新し、非線形係数が収束することにより誤差が所定の閾値未満となった後に、バースト係数を更新する。このため、非線形係数及びバースト係数が収束して定常状態になるまでの時間を短縮することができ、迅速にバースト歪み及び非線形歪みの十分な補償を開始することができる。
なお、上記実施の形態3においては、非線形係数の更新中にバースト信号とフィードバック信号の誤差が所定の閾値未満になった場合にバースト係数の更新に移行するものとした。しかしながら、バースト係数の更新への移行は、例えば所定数のバースト信号を用いた非線形係数の更新完了後や所定回数又は所定時間の非線形係数の更新完了後になされるようにしても良い。
(実施の形態4)
実施の形態4の特徴は、電力レベルが異なるバースト信号に合わせて、電力レベルごとの歪み補償係数を記憶しておき、バースト信号の電力レベルに応じた歪み補償を実行する点である。
実施の形態4に係る無線通信装置の構成は、実施の形態1(図1)と同様であるため、その説明を省略する。実施の形態4においては、係数保持部111の構成が実施の形態1とは異なる。
図8は、実施の形態4に係る係数保持部111の構成を示す図である。図8に示すように、係数保持部111は、電力別係数保持部401−1〜401−L(Lは2以上の整数)を有する。
電力別係数保持部401−1〜401−Lは、それぞれバースト信号の電力レベルごとの歪み補償係数を記憶する係数群#1〜#Nを記憶する。係数群#1〜#Nは、バースト信号の全区間をN等分して得られる各区間に対応する。すなわち、実施の形態4では、電力レベルが異なるL種類のバースト信号が送信されるため、電力別係数保持部401−1〜401−Lは、それぞれのバースト信号の電力レベルに対応する歪み補償係数をバースト信号の経過時間ごとに記憶している。
本実施の形態においては、バースト信号の電力レベルが1種類ではなく、電力レベルが異なるバースト信号が無線通信装置100から送信される。このため、バースト信号の電力レベルを示す電力情報が、バースト信号生成部101から係数更新部109及びアドレス生成部110へ通知される。そして、アドレス生成部110は、電力情報を参照してバースト信号の電力レベルに対応する電力別係数保持部401−1〜401−Lのいずれかを選択するアドレスを生成する。また、このアドレスは、実施の形態1と同様に、バースト信号の経過時間に応じた係数群を選択し、選択された係数群においてサンプルタイミングに対応する歪み補償係数を指定する。このようなアドレスによって指定された歪み補償係数がPD信号生成部102へ出力されてバースト信号の歪み補償が行われることにより、バースト信号の電力レベルが変化する場合でもバースト歪み及び非線形歪みを十分に補償することができる。
次に、実施の形態4に係る係数群の使用タイミングについて、図9を参照しながら説明する。
図9に示すように、実施の形態4では、バースト信号1とバースト信号2とでは電力レベルが異なる。このため、バースト信号1が送信される際には、バースト信号1に関する電力情報がアドレス生成部110へ通知され、アドレス生成部110によって、バースト信号1の電力レベルに対応する電力別係数保持部401−1を指定するアドレスが生成される。また、バースト信号1の先頭の区間451においては、電力別係数保持部401−1の係数群#1を選択し、先頭から2番目の区間452においては、電力別係数保持部401−1の係数群#2を選択するアドレスが生成される。同様に、バースト信号1の末尾の区間453においては、電力別係数保持部401−1の係数群#Nを選択するアドレスが生成される。このように、電力情報に基づいて電力別係数保持部401−1〜401−Lが指定される点以外は実施の形態1と同様に、バースト信号の経過時間に応じた係数群を選択し、サンプルタイミングに対応する歪み補償係数を指定するアドレスが生成される。
また、バースト信号1とは電力レベルが異なるバースト信号2が送信される際には、バースト信号2に関する電力情報がアドレス生成部110へ通知される。そして、アドレス生成部110によって、バースト信号2の電力レベルに対応する電力別係数保持部401−2を指定するアドレスが生成される。また、バースト信号2の先頭の区間454においては、電力別係数保持部401−2の係数群#1を選択し、先頭から2番目の区間455においては、電力別係数保持部401−2の係数群#2を選択するアドレスが生成される。同様に、バースト信号2の末尾の区間456においては、電力別係数保持部401−2の係数群#Nを選択するアドレスが生成される。
このように、バースト信号の電力レベルを示す電力情報に従って、異なる電力別係数保持部401−1〜401−Lを指定するアドレスが生成されるため、電力レベルが異なるバースト信号のバースト歪み及び非線形歪みを補償することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、バースト信号の電力レベルごと及び経過時間ごとに異なる係数群を保持し、バースト信号の電力レベル及び経過時間に対応するアドレスを生成することにより、電力レベル及び経過時間ごとの係数群を用いた歪み補償を実行する。このため、バースト信号の電力レベルが変化する場合でも、プリディストーション方式によって非線形歪みを補償するとともに、経過時間によって変化するバースト歪みを補償することができる。
なお、上記実施の形態4においては、係数保持部111がバースト信号の電力レベルごとに電力別係数保持部401−1〜401−Lを有するものとしたが、電力レベルが最大のバースト信号に対応する係数群のみを記憶するようにしても良い。すなわち、バースト歪みはバースト信号の電力レベルが大きい場合に大きくなる傾向があるため、電力レベルが最大のバースト信号に適合する歪み補償係数のみを記憶するようにしても良い。この場合には、係数更新部109は、電力情報に基づいて、バースト信号の電力レベルが最大の電力レベルである場合にのみ、係数保持部111に記憶された係数群を更新する。
上記各実施の形態は、適宜組み合わせて実施することが可能である。すなわち、例えば実施の形態2と実施の形態4とを組み合わせて、係数保持部111は、バースト信号の電力レベルごとにバースト係数及び非線形係数を記憶するようにしても良い。また、例えば実施の形態3と実施の形態4とを組み合わせて、無線通信装置100の起動時には、電力レベルごとの歪み補償係数を実施の形態3の初期係数更新処理によって更新しても良い。
また、上記各実施の形態においては、バースト信号の経過時間ごとに歪み補償係数を記憶しておき、歪み補償係数をバースト信号の各サンプルに乗算するプリディストーション方式について説明した。しかしながら、例えば多項式を用いるプリディストーション方式において、バースト信号の経過時間ごとの多項式の係数を記憶しておき、バースト信号の各サンプルに対して、サンプルが属する区間に対応する係数の多項式を用いて歪み補償することも可能である。
さらに、上記各実施の形態においては、バースト信号生成部101から経過時間情報又は電力情報が出力されるものとしたが、バースト信号生成部101は、必ずしも無線通信装置100が有していなくても良い。すなわち、例えばベースバンドユニット(BBU:Base Band Unit)と遠隔無線部(RRH:Remote Radio Head)とが光ファイバなどで接続される無線通信システムにおいては、RRHは、経過時間情報又は電力情報をBBUから取得しても良い。また、RRHは、光ファイバからの入力電力を監視し、入力電力が所定の閾値以上となった場合にバースト信号がBBUから受信されたと判定し、バースト信号の経過時間を計測することにより経過時間情報を取得しても良い。同様に、RRHは、光ファイバからの入力電力を監視し、バースト信号の電力レベルを測定することにより電力情報を取得しても良い。
101 バースト信号生成部
102 PD信号生成部
103 DAコンバータ
104 発振器
105、107 ミキサ
106 電力増幅器
108 ADコンバータ
109 係数更新部
110 アドレス生成部
111 係数保持部
201 バースト係数保持部
202 非線形係数保持部
203 合成部
401−1〜401−L 電力別係数保持部

Claims (6)

  1. 一定の電力レベルが継続するバースト信号の先頭からの経過時間に応じて変化する第1の歪みを補償する第1歪み補償係数を複数の時間区間ごとに保持する第1保持部と、
    バースト信号の先頭からの経過時間によらない第2の歪みを補償する第2歪み補償係数を保持する第2保持部と、
    前記第1保持部によって保持された第1歪み補償係数のうちバースト信号の先頭からの経過時間に対応する1つの時間区間の第1歪み補償係数と、前記第2保持部によって保持された第2歪み補償係数とを合成する合成部と、
    前記合成部によって合成されて得られた係数を用いて、前記1つの時間区間の歪み補償を実行する歪み補償部と
    を有することを特徴とする歪み補償装置。
  2. 前記第1保持部は、
    複数の時間区間ごとに、バースト信号の複数のサンプルタイミングに対応する複数の第1歪み補償係数からなる係数群を保持することを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  3. 前記第1保持部は、
    一定の第1の電力レベルが継続するバースト信号の複数の時間区間ごとに第1歪み補償係数を保持する第保持部と、
    前記第1の電力レベルとは異なる一定の第2の電力レベルが継続するバースト信号の複数の時間区間ごとに第1歪み補償係数を保持する第保持部とを有し、
    前記合成部は、
    バースト信号の電力レベルに応じた前記第保持部又は前記第保持部によって保持された歪み補償係数のうち、前記1つの時間区間の第1歪み補償係数と、前記第2保持部によって保持された第2歪み補償係数とを合成する
    ことを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  4. 前記歪み補償部による歪み補償実行前のバースト信号の前記1つの時間区間と前記歪み補償部による歪み補償実行後の前記1つの時間区間を増幅する電力増幅器の出力とに基づいて、前記第1保持部に保持された前記1つの時間区間に対応する第1歪み補償係数を更新する更新部
    をさらに有することを特徴とする請求項記載の歪み補償装置。
  5. 前記更新部は、
    前記歪み補償部による歪み補償実行前のバースト信号と前記歪み補償部による歪み補償実行後の前記バースト信号を増幅する電力増幅器の出力とに基づいて、前記第2保持部に保持された第2歪み補償係数を更新し、前記第2歪み補償係数が収束した後に、前記第1歪み補償係数を更新することを特徴とする請求項記載の歪み補償装置。
  6. 一定の電力レベルが継続するバースト信号を取得し、
    前記バースト信号の先頭からの経過時間に応じて変化する第1の歪みを補償する第1歪み補償係数を複数の時間区間ごとに保持する第1保持部によって保持された1つの時間区間の第1歪み補償係数と、バースト信号の先頭からの経過時間によらない第2の歪みを補償する第2歪み補償係数を保持する第2保持部によって保持された第2歪み補償係数とを合成し、
    合成されて得られた係数を用いて、前記1つの時間区間の歪み補償を実行する
    処理を有することを特徴とする歪み補償方法。
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