WO2005001759A2

WO2005001759A2 - 画像処理装置、原稿読取装置、電子機器及び原稿読取方法

Info

Publication number: WO2005001759A2
Application number: PCT/JP2004/008965
Authority: WO
Inventors: Katsuhiko Kyuken; Yoshinobu Umetani; Yukihiko Sugimoto
Original assignee: Sharp Kabushiki Kaisha
Priority date: 2003-06-27
Filing date: 2004-06-18
Publication date: 2005-01-06
Also published as: WO2005001759A3; JP2005020592A; US8002277B2; CN100464560C; JP4005534B2; US20060181745A1; CN1813469A

Description

明細書画像処理装置、原稿読取装置、電子機器及び原稿読取方法技術分野

本発明は、原稿等の用紙が 2枚以上重なった状態で送られてくる重送を検出する機能を備えた画像処理装置、原稿読取装置、電子機器及び原稿読取方法に関する。背景技術

スキャナ装置、複写装置、ファクシミリ装置、またはこれら装置のいずれかを組み合わせた複合機などには、原稿を読み取るための原稿読取装置が搭載されている。 . この原稿読取装置は、原稿載置台に载置された複数枚の原稿から 1枚ずつ原稿を給紙する際、重なり合った原稿同士の摩擦等によって 2枚以上の原稿が重なり合ったまま給紙される重送を検出し、防止するための機構を備えているのが一般的である。

このような重送の検出及び防止機構を備えた原稿読取装置として、例えば原稿給紙時に重送が発生した場合でも、原稿の搬送を停止することなく読み取りを継続し、排出時に他の原稿と仕分けすることで原稿の読み取り効率を向上させた装置が提案されている（例えば、特開 2 0 0 0— 1 6 5 5 9, 4号公報参照。）。

また、原稿の給紙時に原稿の重送を検出すると、原稿を逆搬送して原稿の給紙台に戻し、再搬送することにより、重送を防止する装置も開示されている (例えば、特開平 6— 2 1 9 6 0 0号公報参照。）。

上記の特開 2 0 0 0— 1 6 5 5 9 4号公報に記載されている装置では、重送が発生した場合であっても原稿の読み取りは行うため、例えば重送された原稿が元々の読み取り原稿の上に重なっていた場合には、 2枚の原稿にわたつて一連に画像を読み取ることになる。そのため、正しい原稿画像が読み取 PC蘭 00棚 965

2 れず、重なり合った 2枚の原稿の両方が読み取り不良となってしまうといつた問題があった。つまり、再度の読み取りでは、この 2枚の原稿の両方を読み取る必要があるため、原稿の読み取り効率が必ずしも良いとは限らないといった問題があった。また、最初の読み取りによって画像成形された記録紙も無駄になってしまうといった問題もあった。

また、上記の特開平 6— 2 1 9 6 0 0号公報に記載されている装置では、原稿の給紙時に原稿の重送を検出すると、原稿を逆搬送して原稿の給紙台に戻し、再搬送する構成としているが、重送の状態によっては逆搬送しても重送原稿が給紙台に正しく戻るとは限らず、再搬送しても再び重送になる可能性もある。つまり、重送を確実に解消し得るとは限らないといった問題があつた。発明の開示

本発明は係る問題点を解決すべく創案されたもので、その目^は、原稿搬送時に重送が発生した場合でも、重送された原稿が読み取り原稿の読取面を遮らない場合には原稿の読み取りを継続することによって、読み取り効率の向上を図るとともに、読み取られた画像を印刷する場合の記録紙の無駄などを極力防止する画像処理装置、原稿読取装置、電子機器及ぴ原稿読取方法を提供することにある。また、他の目的は、重送された原稿が読み取り原稿の読取面を覆う場合でも、重送された原稿の読み取りを行うことで、読み取り効率の向上を図るとともに、読み取られた画像を印刷する場合の記録紙の無駄なども極力防止する画像処理装置、原稿読取装置、電子機器及び原稿読取方法を提供することにある。

本発明の画像処理装置は、用紙を搬送する用紙搬送機構と、この用紙搬送機構で搬送された用紙に対して画像読取処理を行う画像処理機構とを備えた画像処理装置において、前記用紙搬送機構で第 1の用紙を搬送する時に他の用紙も搬送される重送が発生した場合であって、前記他の用紙が前記第 1の用紙と前記画像処理機構の作用部との間に位置しない場合には、前記画像処理機構の作用部を作動させることを特徴とする。あるいは、本発明の原稿読取装置は、原稿を搬送する原稿搬送手段と、この原稿搬送手段で搬送された原稿の画像を読み取る原稿読取手段とを備えた原稿読取装置において、前記原稿搬送手段で第 1の原稿を搬送する時に他の原稿も搬送される重送が発生した場合であって、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取手段の読取部との間に位置しない場合には、前記原稿読取手段による前記第 1の原稿の画像の読み取り動作を継続することを特徴とする。

ここで、原稿搬送手段とは、例えば、原稿载置台に載置される原稿と接触する可動部材を有するとともに、この可動部材の動きをこの可動部材に接触している原稿との間の摩擦力によってその原稿に伝達することにより、その原稿を前記原稿載置台から送り出して搬送する原稿搬送機構のようなものをいう。原稿搬送手段とは、例えば、原稿を照明する光源と、光学センサと、前記光源で照明される原稿からの反射光を前記光学センサへ導く光学系とを有レ、前記原稿搬送機構で搬送される原稿の画像を読み取る原稿読取機構のようなものをいう。以下における原稿搬送手段や原稿搬送手段についても同様である。

また、他の原稿が第 1の原稿と原稿読取手段の読取部との間に位置しない場合とは、原稿搬送手段が、原稿面を上にして原稿載置台に載置された複数枚の原稿を上方のものから 1枚ずつ給紙して搬送する構造、または原稿面を下にして原稿載置台に載置された複数枚の原稿を下方のものから 1枚ずつ給紙して搬送する構造である場合をいう。

このような特徴を有する原稿読取装置によれば、用紙である原稿が重送した場合であっても装置の動作を停止させないので、原稿の読み取り効率を向上させることができる。また、読取部に滞留した原稿を取り除かせたり、読み取り原稿の順位を整列させるなどの無駄な作業を操作者にさせることもない。

あるいは、本発明の原稿読取装置は、原稿を搬送する原稿搬送手段と、この原稿搬送手段で搬送された原稿の画像を読み取る原稿読取手段とを備えた原稿読取装置において、前記原稿搬送手段で第 1の原稿を搬送する時に他の原稿も搬送される重送が発生した場合であって、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取手段の読取部との間に位置する場合には前記原稿読取手段による前記第 1の原稿の画像の読み取り動作を停止することを特徴とする。このような特徴を有する原稿読取装置によれば、他の原稿が第 1の原稿と原稿読取手段の読取部との間に位置する場合には、第 1の原稿を読み取っても他の原稿に遮られるため、本来読み取るべき原稿の全ての画像が読み取れず、不良として処理することになるが、読み取り動作を停止することで、このような作業の無駄を抑制することができる。

あるいは、本発明の原稿読取装置は、原稿を搬送する原稿搬送手段と、この原稿搬送手段で搬送された原稿の画像を読み取る原稿読取手段とを備えた原稿読取装置において、前記原稿搬送手段で第 1の原稿を搬送する時に他の原稿も搬送される重送が発生した場合であって、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取手段の読取部との間に位置する場合には、前記原稿読取手段により前記他の原稿の画像の読み取り動作を継続することを特徴とする。ここで、他の原稿が第 1の原稿と原稿読取手段の読取部との間に位置する場合とは、原稿搬送手段が、原稿面を上にして原稿載置台に載置された複数枚の原稿を下方のものから 1枚ずつ給紙して搬送する構造、または原稿面を下にして原稿载置台に載置された複数枚の原稿を上方のものから 1枚ずつ給紙して搬送する構造である場合を言う。

このような特徴を有する原稿読取装置によれば、他の原稿が第 1の原稿と原稿読取手段の読取部との間に位置する場合に読み取り動作を停止したのでは、本来読み取るべき原稿と他の原稿の双方を読み直す必要があるが、重送した場合に重送側の他の原稿を読み取ることで、読み直す原稿は本来読み取るべき原稿 1枚だけとなる。これにより、全体として読み取り効率を向上させることができる。

また、本発明の原稿読取装置において、前記原稿読取手段は、前記第 1の原稿の読み取り時に前記他の原稿の先端部を検出することで重送を検出することを特徴としてもよい。

このような特徴を有する原稿読取装置によれば、原稿読取手段によって重送検出を兼用することで、重送検知手段を別途設ける場合に比べて部品点数が削減され、装置の低価格化、小型化が可能となる。

また、本発明の原稿読取装置において、前記原稿読取手段は、前記第 1の原稿の読み取り中に前記他の原稿の先端部を検出した場合には、前記第 1の原稿の読み取り動作を中止するとともに、読み取った画像を消去することを特徴としてもよい。

このような特徴を有する原稿読取装置によれば、他の原稿を読み取る場合に、本来読み取るべき第 1の原稿の読み取り画像データを消去することで、他の原稿の画像と第 1の原稿の画像とが混在しないので、原稿読み取り後の編集作業が不要となる。

また、本発明の原稿読取装置において、重送により原稿の読み取り動作が行えなかった場合には、その旨を報知する報知手段を備えたことを特徴としてもよい。

このような特徴を有する原稿読取装置によれば、重送により読み取りが行えなかった原稿があることを操作者に報知することにより、読み取れなかつた原稿の再読み取りを指示することができるとともに、操作者の不安感も解消することができる。

また、本発明の原稿読取装置において、前記報知手段は、重送により読み取りが行われなかった原稿の情報を報知することを特徴としてもよい。

このような特徴を有する原稿読取装置によれば、重送により読み取りが行えなかった原稿の情報（例えば、何頁目等）を操作者に報知することにより、操作者に読み取れなかった原稿の再読み取りを明確に指示することができるあるいは、本発明の原稿読取方法は、原稿搬送手段にて原稿を搬送するステツプと、搬送された原稿の画像を原稿読取手段にて読み取るステップと、前記原稿搬送手段で第 1の原稿を搬送時に他の原稿の重送を検出するステツプと、重送を検出した場合であっても、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取手段の読取部との間に位置しない場合には、前記原稿読取手段による前記第 1の原稿の画像の読み取り動作を継続するステップとを含むことを特徴とする。 PC漏 00傷 ₈₉₆₅

6 このような特徴を有する原稿読取方法によれば、用紙である原稿が重送した場合であっても装置の動作を停止させないので、原稿の読み取り効率を向上させることができる。また、読取部に滞留した原稿を取り除かせたり、読み取り原稿の順位を整列させるなどの無駄な作業を操作者にさせることもなレ、。

あるいは、本発明の原稿読取方法は、原稿搬送手段にて原稿を搬送するステツプと、搬送された原稿の画像を原稿読取手段にて読み取るステップと、前記原稿搬送手段で第 1の原稿を搬送時に他の原稿の重送を検出するステツプと、重送を検出した場合であって、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取手段の読取部との間に位置する場合には、前記原稿読取手段により前記他の原稿の画像の読み取り動作を継続するステップとを含むことを特徴とする。

このような特徴を有する原稿読取方法によれば、他の原稿が第 1の原稿と原稿読取手段の読取部との間に位置する場合に読み取り動作を停止したのでは、本来読み取るべき原稿と他の原稿の双方を読み直す必要があるが、重送した場合に重送側の他の原稿を読み取ることで、読み直す原稿は本来読み取るべき原稿 1枚だけとなる。これにより、全体として読み取り効率を向上させることができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の画像処理装置である原稿読取装置を上から見た平面図でめる。

図 2は、 "U " 字状タイプ上取り方式の原稿読取装置の概略断面図である図 3は、 "U " 字状タイプ下取り方式の原稿読取装置の概略断面図である図 4は、ストレートタイプ上取り方式の原稿読取装置の概略断面図である図 5は、ストレートタイプ下取り方式の原稿読取装置の概略断面図である図 6は、 " U" 字状タイプ上取り方式の原稿読取装置の断面図である。図 7は、 "U" 字状タイプ上取り方式の原稿読取装置における片面原稿の読み取り動作を示すフローチャートである。 2004/008965

7 図 8は、 "U" 字状タイプ上取り方式の原稿読取装置における両面原稿の読み取り動作を示すフローチヤ一トである。

図 9は、図 2で示した "U " 字状に原稿を搬送する原稿読取装置の搬送路の概略構造と原稿が重送した状態を示す模式図である。

図 1 0は、図 3で示した "U" 字状に原稿を搬送する原稿読取装置の搬送路の概略構造と原稿が重送した状態を示す模式図である。

図 1 1は、図 4で示したストレートに原稿を搬送する原稿読取装置の搬送路の概略構造と原稿が重送した状態を示す模式図である。

図 1 2は、図 5で示したストレートに原稿を搬送する原稿読取装置の搬送路の概略構造と原稿が重送した状態を示す模式図である。

図 1 3は、実施例 1における重送発生時の原稿読み取り動作の概略フローチヤ一トである。

図 1 4は、実施例 2における重送発生時の原稿読み取り動作の概略フローチャートである。

図 1 5は、実施例 3における重送発生時の原稿読み取り動作の概略フローチヤ一トである。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。

図 1は、本実施形態の画像処理装置である原稿読取装置 1を上から見た平面図である。

原稿読取装置 1には、原稿を順次搬送するピックアップローラ R l、原稿の横方向を規制する原稿規制板 3 1、原稿の搬送確認や長手方向の原稿サイズを検出する原稿入紙センサ 2 6などが設けられ、原稿規制板³ 1と原稿入紙センサ 2 6により規定の記録紙が判別される。

図 2ないし図 5は、各種タイプの原稿読取装置の概略断面図であり、図 2 に示す原稿読取装置 1は、搬送路が "U" 字状タイプであって、原稿面を上にして原稿载置台に载置された複数枚の原稿 Pを上方のものから 1枚ずつ給紙する上取り方式のものを示している。図 3に示す原稿読取装置 1 0 1は、搬送路が "U" 字状タイプであって、原稿面を上にして原稿載置台に載置された複数枚の原稿 Pを下方のものから 1枚ずつ給紙する下取り方式のものを示している。図 4に示す原稿読取装置 2 0 1は、搬送路がストレートタイプであって、原稿面を下にして原稿載置台に載置された複数枚の原稿 Pを上方のものから 1枚ずつ給紙する上取り方式のものを示している。図 5に示す原稿読取装置 3 0 1は、搬送路がストレートタイプであって、原稿面を下にして原稿载置台に載置された複数枚の原稿 Pを下方のものから 1枚ずつ給紙する下取り方式のものを示している。

ここで、図 2に示す "U" 字状タイプ上取り方式の原稿読取装置 1について、図 6ないし図 8を参照してさらに詳しく説明する。なお、図 6はこの原稿読取装置 1の断面図であり、図 7はこの原稿読取装置 1における片面原稿の読み取り動作を示すフローチャートであり、図 8はこの原稿読取装置 1における両面原稿の読み取り動作を示すフローチャートである。

この原稿読取装置 1は、原稿台 2に载置された原稿 Pを、静止した状態で読み取ることができるとともに、もう 1つの原稿台 3上を、原稿 Pを搬送しつつ読み取ることができるようになつている。その読み取りのために、原稿台 2、 3の下方には、光源 4及びミラー 5からなる光源ュニット 6と、ミラ一 7、 8から成るミラーユニット 9と、結像レンズ 1 0と、 C C D読取りュニット 1 1とを備える原稿読取機構 3 0が設けられている。

原稿台 2を使用した静止読み取り時には、この原稿台 2の下方を、光源ュニット 6が速度 Vで走査するとともに、ミラーュ-ット 9が速度 VZ 2で走查することで、 C C D読取りュ-ット 1 1までの光路長を一定に保持しつつ、原稿全面の画像が読み取られる。また、原稿台 3を使用した移動読み取り時には、この原稿台 3の下方に光源ユニット 6が停止され、後述するように原稿 Pが搬送されることで原稿全面の画像が読み取られる。また、原稿台 2に対向して、原稿力パー 1 2の裏面に設けられた原稿押え板 1 3が配置され、原稿台 3に対向して、バイアスばね 1 4で原稿台 3側に付勢された原稿押え板 1 5が配置されている。

この原稿読取装置 1におけるシート搬送機構 2 0は、大別すると、相対的 P 霞 004/008965

9 に上方に配置される原稿収容トレイ 2 1と、この原稿収容トレイ 2 1の下方に配置される原稿排出トレィ 2 2と、これらの間を接続する湾曲搬送路 2 3 とを備えて構成されている。

. 原稿収容トレィ 2 1に載置された原稿 Pに接触するように、回転可能なピックアップローラ R 1が配置されている。このピックアップローラ R 1が回転すると、ピックアップローラ R 1と原稿 Pとの間の摩擦力によってピックアップローラ R 1の動きが原稿 Pに伝達され、その原稿 Pが原稿収容トレイ 2 1力ら取り出される。さらに、サバキローラ R 2及びサバキ板 1 6によつて 1枚ずつに分離され、湾曲搬送路 2 3を形成する主搬送路 2 4に搬送される。搬送された原稿 Pは、原稿入紙センサ（用紙長さ検出センサ） 2 6で原稿 Pの搬送が確認された後、斜行による原稿 Pの先端を揃えるとともに、規定の画像読み取りタイミングで原稿 Pを送出するタイミングローラ ( P S口ーラ) となる駆動ローラ R 3及びこれに対を成す従動ローラ R 4を介して、原稿台 3の原稿読取部へと搬送され、原稿画像の読み取りが行われる。

読み取りの終了した原稿 Pは、一対の搬送ローラ R 5、 R 6によって原稿読取部から引き出され、排出路 2 7を介して、可逆回転可能な一対の排出口ーラ R 7、 R 8によって原稿排出トレイ 2 2上に排出される。

また、この原稿読取装置 1では、原稿収容トレィ 2 1と原稿排出トレィ 2 2との間に中間トレィ 2 8が設けられるとともに、排出ローラ R 7、 R 8に臨んで揺動板 2 9が設けられている。図 6において実線で示すように、揺動板 2 9が上方に跳ね上がっていると（ホームポジション 1 ) 、排出ローラ R 7、 R 8から排出された原稿 Pは原稿排出トレィ 2 2上に排出される。一方、 2点鎖線（想像線）で示すように、揺動板 2 9が下方に傾斜していると（ホームポジション 2 ) 、排出ローラ R 7、 R 8から排出された原稿は摇動板 2 9ですくい上げられて、中間トレィ 2 8上に排出される。

中間トレイ 2 8及び揺動板 2 9は、原稿 Pの表裏両面の読み取りを可能にするために設けられるものであり、排出路 2 7を搬送され、排出ローラ R 7、 R 8から排出された原稿 Pは、この中間トレィ 2 8上に排出されてゆき、その後端が排出ローラ R 7、 R 8で挟持された状態で一旦停止する。その後、 00価 8965

10 排出ローラ R 7、 R 8が反転することで、原稿 Pは副搬送路 2 5に進入し、この副搬送路 2 5から湾曲搬送路 2 3に合流する。このようにして、先ず原稿収容トレィ 2 1に載置された原稿 Pの表面の画像が読み取られ、続いて排出路 2 7、排出ローラ R 7、 R 8、揺動板 2 9、中間トレイ 2 8及び副搬送路 2 5によってスィッチバック搬送されることで、原稿 Pの裏面の画像が読み取られる。

一原稿読取装置 1の読み取り動作の説明一

図 7は、上記のように構成された原稿読取装置 1における片面原稿の読み取り動作を示すフローチヤ一トである。以下、このフローチャートを参照して片面原稿の読み取り動作を説明する。

先ず、片面読み取り処理が選択されると、原稿排紙部の中間トレィ 2 8の揺動板 2 9がホームポジション 1にあるか否かの判定を行う (ステップ S 5 0 1 ) 。このとき、ホームポジション 1は、上記したように図 6において実線で示す位置であり、読み取り後の原稿を原稿排出トレィ 2 2に導くための位置である。

ステップ S 5 0 1での判定の結果、中間トレイ 2 8の揺動板 2 9がホームポジション 1にないときは、摇動板 2 9をホームポジション 1に移動する (ステップ S 5 0 9 ) 。

このようにして摇動板 2 9の位置を決定した後、原稿給紙用のピックアツプローラ R 1によって原稿は搬送され（ステップ S 5 0 2 ) 、上記したように駆動ローラ R 3で一且停止し（ステップ S 5 0 3 ) 、原稿読み取りタイミングに合わせて再搬送される（ステップ S 5 0 4 ) 。

搬送された原稿は、原稿読取部において読み取られる（ステップ S 5 0 5 ) 。このとき、読み取られた原稿を制御部におけるメモリに入力するか否かの判定を行う（ステップ S 5 0 6 ) 。この判定は、印字枚数を設定した際のシングル印字かマルチ印字かの枚数設定によつて決定される。ステップ S 5 0 6においてメモリ入力が行われるときはマルチ印字を示し、メモリ入力を行わず、読み取った原稿の画像情報を制御部において画像処理した後に、直接、画像形成部のレーザ発光部に送信するときはシングル印字を示す。そして、シングル印字の場合 (ステップ S 5 0 6で N 0と判断された場合) には、読み取った原稿情報を画像処理し、レーザ発光部に送信する（ステップ S 5 1 0 )

このように画像処理が行われている間に、原稿は搬送ローラ R 5、 R 6を介して原稿排紙方向に回転している排出ローラ R 7、 R 8に搬送され、摇動板 2 9がホームポジション 1にあることから、原稿排出トレイ 2 2上に排出される (ステップ S 5 0 7 ) 。

さらに、次の原稿があるか否かが判定され、次の原稿がある場合にはステップ S 5 0 1に戻り、次の原稿がなければリターンする (ステップ S 5 0 8 ) 。

このような原稿搬送機構及び原稿読取部の動作によって、片面原稿の読み取りが行われる。このような片面読み取りが行われる原稿は、原稿画像が片面にしかないときと、両面にあってもユーザの読み取り要求が片面だけの指 • 定であるときとの両方であることは、言うまでもない。

図 8は、原稿読取装置 1における両面原稿の読み取り動作を示すフローチヤートである。以下、このフローチャートを参照して両面原稿の読み取り動作を説明する。

先ず、両面読み取り処理が選択されると、両面原稿は原稿給紙用ピックァップローラ R 1によって搬送され（ステップ S 6 0 1 ) 、上記したように駆動ローラ R 3で一且停止する（ステップ S 6 0 2 ) 。次に、原稿排紙部の中間トレイ 2 8の摇動板 2 9がホームポジション 2にあるか否かの判定を行う (ステップ S 6 0 3 ) 。このとき、ホームポジション 2は、図 6において 2 点鎖線（想像線）で示す位置であり、読み取り後の原稿を中間トレィ 2 8に導くための位置である。

ステップ S 6 0 3での判定の結果、揺動板 2 9がホームポジション 2にないときは、摇動板 2 9をホームポジション 2に移動する（ステップ S 6 2

4 ) 。

このようにして中間トレイ 2 8の揺動板 2 9の位置が決定した後、原稿は原稿読み取りタイミングに合わせて再搬送される（ステップ S ⁶ 0 4 ) 。搬送された原稿は、原稿読取部において原稿の表面側の画像情報が読み取られる（ステップ S 6 0 5 ) 。このとき、読み取られた表面側の画像情報は、制御部におけるメモリに入力される（ステップ S 6 0 6 ) 。この場合、メモリされる表面側の画像情報は、画像処理された状態である。

このように画像処理及びメモリされる間に、原稿は搬送ローラ R 5、 R 6 を介して原稿排紙方向に回転している排出ローラ R 7、 R 8に搬送され、揺動板 2 9がホームポジション 2にあることから、中間トレイ 2 8に導かれる (ステップ S 6 0 7 ) 。中間トレィ 2 8に導かれた原稿は、原稿搬送方向の後端を排出ローラ R 7、 R 8に挟まれた状態で一旦停止する（ステップ S 6 0 8 ) 。

以上が表面側の読み取り用搬送工程である。

その後、排出ローラ R 7、 R 8がステップ S 6 0 7における回転方向とは逆の回転を行うことによって、原稿は副搬送路 2 5を介して搬送される（ステツプ S 6 0 9 ) 。搬送された原稿は、駆動ローラ R 3でー且停止し（ステップ S 6 1 0 ) 、原稿読み取りタイミングに合わせて再搬送される（ステツプ S 6 1 1 ) 。

搬送された原稿は、原稿読取部において、裏面側の画像情報が読み取られる（ステップ S 6 1 2 ) 。このとき、読み取られた裏面の画像情報は、制御部において画像処理した後に画像形成部のレーザ発光部に送信される（ステップ S 6 1 3 ) 。

このように画像処理及び送信が行われている間に、原稿は搬送ローラ R 5、 R 6を介して再ぴ原稿排紙方向に回転している排出ローラ R 7、 R 8に搬送され、揺動板 2 9がホームポジション 2にあることから、中間トレィ 2 8に導かれる（ステップ S 6 1 4 ) 。中間トレィ 2 8に導かれた原稿は、原稿搬送方向の後端を排出ローラ R 7、 R 8に挟まれた状態で一且停止する（ステップ S 6 1 5 ) 。

以上が裏面の読み取り搬送工程である。

この後、一旦停止した原稿は、排出ローラ R 7、 R 8がステップ S 6 1 4 における回転方向とは逆の回転を行うことによって、副搬送路 2 5を介して搬送される (ステップ S 6 1 6 ) 。このようにして搬送された原稿は、原稿入紙センサ 2 6によって、通過原稿の後端がこの原稿入紙センサ 2 6を通過したか否かの判定が行われる (ステップ S 6 1 7 ) 。このとき、原稿後端が通過し、さらに次原稿がある場合（ステップ S 6 1 8で Y e sと判断される場合）には、次原稿は原稿給紙用ピックアップローラ R 1によって搬送され (ステップ S 6 1 9 ) 、駆動ローラ R 3でー且停止した状態で（ステップ S 6 2 0 ) 、読み取りタイミングが来るまで待機する。このように、次原稿の搬送中においても、表裏を読み取られた後の原稿は、搬送路を搬送される。このように搬送される原稿が原稿入紙センサ 2 6を通過すると、摇動板 2 9がホームポジション 1にあるか否かの判定を行う (ステップ S 6 2 1 ) o このとき、摇動板 2 9はステップ S 6 0 3においてホームポジション 2に配置された状態であるため、ホームポジション 1に移動する (ステップ S 6 2 5 ) 。

このようにして揺動板 2 9の位置が決定される。この間においても原稿は搬送され、搬送ローラ R 5、 R 6を介して排出ローラ R 7、 R 8に搬送され、原稿排紙用回転と揺動板 2 9の位置とによって、原稿排出トレィ 2 2上に排出される (ステップ S 6 2 3 ) 。なお、原稿が原稿読取部を超えたか否かの判定 (ステップ S 6 2 2 ) において原稿が原稿読取部を超えたと判定されたとき、次の原稿があればその読み取りを開始させるようにしてもよい。

以上が原稿の空搬送工程である。

以上のような原稿搬送動作及び原稿読取部の動作によって、両面原稿の読み取りが行われる。

このように、両面原稿の読み取りには、「表面原稿読み取り搬送」、「裏面原稿読み取り搬送」、及び「原稿の空搬送」の 3工程の搬送がある。このような搬送を行う理由は、「表面原稿読み取り搬送」及び「裏面原稿読み取り搬送」の搬送は当然必要であるが、「裏面原稿読み取り搬送」工程を終了した後に揺動板 2 9の位置を移動させて原稿排出トレイ 2 2に原稿を排紙すると、複数枚の原稿を処理したときに原稿の表裏順番が合わず、頁揃えが出来ない状態となる。このような不都合を解消するために、「原稿の空搬送」の工程が必要となる。

なお、図 3に示した "U" 字状タイプ下取り方式の原稿読取装置 1 0 1による原稿読み取り動作も、上記で説明した "U" 字状タイプ上取り方式の原稿読取装置 1と同様である。また、図 4に示したストレートタイプ上取り方式の原稿読取装置 2 0 1、及ぴ図 5に示したストレートタイプ下取り方式の原稿読取装置 3 0 1についても、原稿の搬送経路は異なるものの、原稿読み取り動作（特に、片面読み取り処理）は基本的には上記で説明した "U " 字状タイプ上取り方式の原稿読取装置 1と同じである。

図 2及び図 3に示すように、原稿 Pを "U" 字状に搬送する搬送路を備えた原稿読取装置 1、 1 0 1においては、原稿 Pを上向きに載置することにより、給紙された原稿 Pの原稿面が原稿読取部（具体的には、原稿台 3の光源ユニット 6 ) と対向することが可能となり、原稿 Pの読み取りが行える。また、図 4及ぴ図 5に示すように、原稿 Pを右から左にストレートに搬送する搬送路を備えた原稿読取装置 2 0 1、 3 0 1においては、原稿 Pを下向きに載置することにより、給紙された原稿 Pの原稿面が原稿読取部（具体的には、原稿台 3の光源ユニット 6 ) と対向することが可能となり、原稿 Pの読み取りが行える。

一各原稿読取装置と重送発生時の原稿の状態の説明一

< " U" 字状タイプ >

図 9及び図 1 0は、上記図 2及ぴ図 3で示した "U" 字状に原稿を搬送する原稿読取装置 1、 1 0 1の各搬送路の概略構造と原稿が重送した状態を示す模式図である。 "U" 字状の搬送路を備えた反転給紙の場合には、原稿収容トレイ 2 1に载置される原稿は上面が読取面（原稿面）となる。

図 9は原稿収容トレイ 2 1上の原稿を上取りする場合を示している。上取り時に重送が発生した場合、今回読み取るべき原稿 P 1 (以下「読取原稿 P 1」という。）と、重送されてしまった他の原稿 P 2 (以下「重送原稿 P 2」という。）とは、原稿読取部（光源ユニット 6 ) を通過するとき、読取原稿 P 1の上に重送原稿 P 2が重なり合った状態となる。このとき、重送原稿 P 2が読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aと原稿読取部（光源ュニット 6 ) との間を遮ることはない。従って、そのまま読み取り動作を継続しても、読取原稿 P 1の読み取り動作には影響を与えないことが分かる。

一方、図 1 0は原稿収容トレィ 2 1上の原稿を下取りする場合を示している。下取り時に重送が発生した場合、重送原稿 P 2と読取原稿 P 1とは、原稿読取部（光源ユニット 6 ) を通過するとき、重送原稿 P 2の上に読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aが重なり合った状態となる。このときは、重送原稿 P 2が読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aと原稿読取部（光源ュニット 6 ) との間を遮ることになる。従って、そのまま読み取り動作を継続しても、読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aを読み取ることができない。しかしながら、重送原稿 P 2については、重送原稿 P 2の読取面（原稿面） P 2 aと原稿読取部（光源ュニット 6 ) との間を遮るものが無いので、重送原稿 P 2の読み取り動作は可能であることが分かる。

くストレートタイプ〉

図 1 1及び図 1 2は、上記図 4及び図 5で示したストレートに原稿を搬送する原稿読取装置 2 0 1、 3 0 1の各搬送路の概略構造と原稿が重送した状態を示す模式図である。ストレートタイプの搬送路を備えた原稿読取装置の場合には、原稿収容トレイ 2 1に載置される原稿は下面が読取面（原稿面）となる。

図 1 1は、原稿収容トレイ 2 1上の原稿を上取りする場合を示している。上取り時に重送が発生した場合、重送原稿 P 2と読取原稿 P 1とは、原稿読取部（光源ユニット 6 ) を通過するとき、重送原稿 P 2の上に読取原稿 P 1 の読取面（原稿面） P 1 aが重なり合った状態となる。このときは、重送原稿 P 2が読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P I aと原稿読取部（光源ュ-ット 6 ) との間を遮ることになる。従って、そのまま読み取り動作を継続しても、読取原稿 P 1の読敢面（原稿面） P 1 aを読み取ることができない。しかしながら、重送原稿 P 2については、重送原稿 P 2の読取面（原稿面） P 2 aと原稿読取部（光源ユニット 6·) との間を遮るものが無いので、重送原稿 P 2の読み取り動作は可能であることが分かる。

一方、図 1 2は原稿収容トレィ 2 1上の原稿を下取りする場合を示してい PC蘭画画

16 る。下取り時に重送が発生した場合、重送原稿 P 2と読取原稿 P 1とは、読取原稿 P 1の上に重送原稿 P 2が重なり合った状態となる。このとき、重送原稿 P 2が読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aと原稿読取部（光源ュニット 6 ) との間を遮ることはない。従って、そのまま読み取り動作を継続しても、読取原稿 P 1の読み取り動作には影響を与えないことが分かる。以上説明した各原稿読取装置による重送発生時の原稿の状態を踏まえ、次に各原稿読取装置による重送発生時の原稿読み取り動作の各種実施例について説明する。

一重送発生時の原稿読み取り動作の説明一

<実施例 1〉

本実施例 1は、図 2及び図 9に示す " U" 字状タイプ上取り方式の原稿読取装置 1による重送発生時の原稿読み取り動作の実施例である。

すなわち、 " U" 字状タイプの搬送路を備えた上取り方式の原稿読取装置 1では、重送を検出しても、図 9に示すように、重送原稿 P 2が読取原稿 P 1と原稿台 3の原稿読取部（光源ユニット 6 ) との間に位置しないので、この場合には通常通り、読取原稿 P 1の画像の読み取り動作を継続する。この場合、重送原稿 P 2は画像の読み取りが行えず、読み取り不良として処理することになる。

ここで、重送検出について説明する。

本実施形態では、重送検出のための新たな検出部を設けず、原稿読取部 (光源ユニット 6等)を重送検出部として兼用している。この場合、原稿の読み取り時（読み取り中）に、重送部分の原稿の端部の陰影等を検出することで重送を検出している。なお、本発明者らは、実験の結果、原稿読取部を重送検出部として兼用しても、原稿の重送を確実に検出できることを確認している。

本実施例 1では、図 9に示すように、読取原稿 P 1の後端部 P 1 2を検出することで、重送を検出することになる。

図 1 3は、本実施例 1における重送発生時の原稿読み取り動作の概略フロ一チヤ一トである。図 1 3に示すように、まず、読取原稿 P 1の読取開始のための処理を行う (ステップ S 70 1) 。次に、 CCD読取りュ-ット 1 1からデータを取り込む（ステップ S 702) 。取り込んだデータを解析して（ステップ S 70 2) 、原稿の端部の陰影等の検出によって重送が検出されると（ステップ S 704) 、ステップ S 706に進み、重送が検出されなければステップ S 7 0 5に進む。

重送が検出された場合は、重送発生を記憶するが（ステップ S 706) 、読取原稿 P 1の読み取り動作はそのまま継続するためにステップ S 70 5に進む。

そして、読取原稿： P 1の読取が終了したか否かを判断し（ステップ S 70 5) 、まだ終了していなければステップ S 702へ戻って処理を繰り返す。

<実施例 2 >

本実施例 2は、図 3及ぴ図 10に示す "U" 字状タイプ下取り方式の原稿読取装置 1 0 1による重送発生時の原稿読み取り動作の実施例である。すなわち、 "U" 字状タイプの搬送路を備えた下取り方式の原稿読取装置 1 0 1では、重送を検出した場合、重送原稿 P 2と読取原稿 P 1とは、図 1 0に示すように、原稿読取部（光源ユニット 6) を通過するとき、重送原稿 P 2の上に読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aが重なり合った状態となり、重送原稿 P 2が読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aと原稿読取部 (光源ユニット 6) との間を遮ることになる。従って、この場合には読取原稿 P 1の読み取り動作を停止する。なお、本実施例 2では、読取原稿 P 2の先端部 P 2 1を検出することで、重送を検出することになる。

図 14は、本実施例 2における重送発生時の原稿読み取り動作の概略フロ一チヤ一トである。

図 1 4に示すように、まず、読取原稿 P 1の読取開始のための処理を行う (ステップ S 80 1 ) 。次に、 C CD読取りュニット 1 1からデータを取り込む（ステップ S 802) 。取り込んだデータを解析して（ステップ S 80 2) 、原稿の端部の陰影等の検出によって重送が検出されると（ステップ S 804) 、ステップ S 806に進み、重送が検出されなければステップ S 8 0 5に進む。

重送が検出されなかった場合は、読取原稿 P 1の読取が終了したか否かを判断し（ステップ S 8 0 5 ) 、まだ終了していなければステップ S 8 0 2へ戻って処理を繰り返す。

重送が検出された場合は、重送発生を記憶し（ステップ S 8 0 6 ) 、読取原稿 P 1の読み取りを停止して、読み取り動作を終了する。

<実施例 3 >

本実施例 3は、図 3及び図 1 0に示す " U " 字状タイプ下取り方式の原稿読取装置 1 0 1による重送発生時の原稿読み取り動作の他の実施例である。すなわち、上記実施例 2では、重送を検出した場合に読取原稿 P 1の読み取り動作を停止しているが、このとき重送原稿 P 2については、図 1 0に示すように、重送原稿 P 2の読取面（原稿面） P 2 aと原稿読取部（光源ュ- ット 6 ) との間を遮るものが無いので、重送原稿 P 2については読み取り動作が可能である。従って、本実施例 3では、本来の読取原稿 P 1の読み取りを飛ばして、代わりに重送原稿 P 2の読み取り動作を実行する。

この場合、図 1 0に示すように、読取原稿 P 1と重送原稿 P 2との重なりのズレ長さ D a分だけ読み取り開始のタイミングを遅らせる必要があるが、重送検出は重送原稿 P 2の先端部 P 2 1を検出することで行うことになるので、その検出タイミングに基づいて重送原稿 P 2の画像を読み取ることができる。なお、重送を検出するまでにすでに読取原稿 P 1の原稿読み取りを開始していた場合には、重送を検出した時点で読み取り動作を一旦中止するとともに、それまでに読み取った画像を消去し、続けて重送原稿 P 2の読み取りを開始する。

図 1 5は、本実施例 3における重送宪生時の原稿読み取り動作の概略フロ一チャートである。

図 1 5に示すように、まず、読取原稿 P 1の読取開始のための処理を行う (ステップ S 9 0 1 ) 。次に、 C C D読取りュ-ット 1 1からデータを取り込む（ステップ S 9 0 2 ) 。取り込んだデータを解析して（ステップ S 9 0 2 ) 、原稿の端部の陰影等の検出によって重送が検出されると（ステップ S 9 0 4 ) 、ステップ S 9 0 6に進み、重送が検出されなければステップ S 9 0 5に進む。

重送が検出されなかった場合は、読取原稿 P 1の読取が終了したか否かを判断し (ステップ S 9 0 5 ) 、まだ終了していなければステップ S 9 0 2 へ戻って処理を繰り返す。

重送が検出された場合は、重送発生を記憶し（ステップ S 9 0 6 ) 、読取原稿 P 1の読み取りを停止するとともに、新たに重送原稿 P 2の読取開始のための処理を行う（ステップ S 9 0 7 ) 。このとき、それまでに読み取っていた画像データも消去する。

そして、 C C D読取りユニット 1 1からデータを取り込み（ステップ S 9 0 8 ) 、重送原稿 P 2の読取が終了したか否かを判断し（ステップ S 9 0 9 ) 、まだ終了していなければステップ S 9 0 8へ戻って処理を繰り返す。く実施例 4 >

本実施例 4は、図 4及ぴ図 1 1に示すストレートタイプ上取り方式の原稿読取装置 2 0 1による重送発生時の原稿読み取り動作の実施例である。すなわち、ストレートタイプの搬送路を備えた上取り方式の原稿読取装置 2 0 1では、重送を検出した場合、重送原稿 P 2と読取原稿 P 1とは、図 1 1に示すように、原稿読取部（光源ュ -ット 6 ) を通過するとき、重送原稿 P 2の上に読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aが重なり合った状態となり、重送原稿 P 2が読取原稿 P 1の読取面（原稿面） P 1 aと原稿読取部 (光源ユニット 6 ) との間を遮ることになる。従って、この場合には読取原稿 P 1の読み取り動作を停止する。なお、本実施例 4では、重送原稿 P 2の先端部 P 2 1を検出することで、重送を検出することになる。

また、本実施例 4における重送発生時の原稿読み取り動作の概略フローチヤートは、図 1 4と同様である。

ぐ実施例 5 >

本実施例 5は、図 4及び図 1 1に示すストレートタイプ上取り方式の原稿読取装置 2 0 1による重送発生時の原稿読み取り動作の他の実施例である。すなわち、上記実施例 4では、重送を検出した場合に読取原稿 P 1の読み取り動作を停止しているが、このとき重送原稿 P 2については、図 1 1に示すように、重送原稿 P 2の読取面（原稿面） P 2 aと原稿読取部（光源ュ- ット 6 ) との間を遮るものが無いので、重送原稿 P 2については読み取り動 ,作が可能である。従って、本実施例 5では、本来の読取原稿 P 1の読み取りを飛ばして、代わりに重送原稿 P 2の読み取り動作を実行する。

この場合、図 1 1に示すように、読取原稿 P 1と重送原稿 P 2との重なりのズレ長さ D b分だけ読み取り開始のタイミングを遅らせる必要があるが、重送検出は重送原稿 P 2の先端部 P 2 1を検出することで行うことになるので、その検出タイミングに基づいて重送原稿 P 2の画像を読み取ることができる。なお、重送を検出するまでにすでに読取原稿 P 1の原稿読み取りを開始していた場合には、重送を検出した時点で読み取り動作を一旦中止するとともに、それまでに読み取った画像を消去し、続けて重送原稿 P 2の読み取りを開始する。

また、本実施例 5における重送発生時の原稿読み取り動作の概略フローチヤートは、図 1 5と同様である。

<実施例 6 >

本実施例 6は、図 5及び図 1 2に示すストレートタイプ下取り方式の原稿読取装置 3 0 1による重送発生時の原稿読み取り動作の他の実施例である。すなわち、ストレートタイプの搬送路を備えた下取り方式の原稿読取装置 3 0 1では、重送を検出しても、重送原稿 P 2が読取原稿 P 1と原稿台 3の原稿読取部（光源ユニット 6 ) との間に位置しないので、この場合には通常通り、読取原稿 P 1の画像の読み取り動作を継続する。この場合、重送原稿 P 2は画像の読み取りが行えず、読み取り不良として処理することになる。なお、本実施例 6では、図 1 2に示すように、読取原稿 P 1の後端部 P 1 2 を検出することで、重送を検出することになる。

また、本実施例 6における重送発生時の原稿読み取り動作の概略フローチヤートは、図 1 3と同様である。

<実施例 1〜 6の変形例など >

また、上記各実施例のようにして重送を検出した場合には、重送が発生し 08965

21 た旨を操作者に報知するようにしてもよい。報知方法としては、図 1に示す原稿読取装置の操作入力部 3 2に設けられている表示パネル部 3 3に重送が発生した旨のエラーメッセージ等を表示するようにしてもよい。また、内蔵されている図示しないブザー等からブザー音を発生させたり、電子音を発生させたりして、操作者に報知することも可能である。なお、エラーメッセ一ジの表示と報知音の両方で知らせるようにすればより効果的である。さらに、表示パネル部 3 3に表示する内容としては、エラーメッセージに限らず、重送により読み取りが行われなかった原稿の情報を表示するようにしてもよい。例えば、重送により読み取りが行われなかった原稿の頁を表示する。これにより、操作者は、何頁目を再読み取りしなければならないかを明確に把握することができるので、再読み取り処理の効率が向上する。

また、本実施形態の原稿読取装置を、スキャナ装置、複写装置、ファクシミリ装置、またはこれら装置のいずれかを組み合わせた複合機に搭載することで、原稿の読み取り効率の向上を図った電子機器を提供することができる。本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態および各実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。

なお、この出願は、日本で 2 0 0 3年 6月 2 7日に出願された特願 2 0 0 3 - 1 8 5 3 6 0号に基づく優先権を請求する。その内容はこれに言及することにより、本出願に組み込まれるものである。また、本明細書に引用された文献は、これに言及することにより、その全部が具体的に組み込まれるものである。産業上の利用可能性

以上のように、本発明の画像処理装置、原稿読取装置、電子機器及び原稿読取方法は、例えば、スキャナ装置、複写装置、ファクシミリ装置や、あるいはこれらのいずれか 2つ以上を組み合わせた複合機などに極めて好適である。

Claims

請求の範囲用紙を搬送する用紙搬送機構と、この用紙搬送機構で搬送された用紙に対して画像読取処理を行う画像処理機構とを備えた画像処理装置において、前記用紙搬送機構で第 1の用紙を搬送する時に他の用紙も搬送される重送が発生した場合であって、前記他の用紙が前記第 1の用紙と前記画像処理機構の作用部との間に位置しない場合には、前記画像処理機構の作用部を作動させることを特徴とする画像処理装置。

原稿載置台に載置される原稿と接触する可動部材を有するとともに、この可動部材の動きをこの可動部材に接触している原稿との間の摩擦力によつてその原稿に伝達することにより、その原稿を前記原稿載置台から送り出して搬送する原稿搬送機構と、

原稿を照明する光源と、光学センサと、前記光源で照明される原稿からの反射光を前記光学センサへ導く光学系とを有し、前記原稿搬送機構で搬送される原稿の画像を読み取る原稿読取機構とを備える原稿読取装置において、

前記原稿搬送機構で第 1の原稿を搬送する時に他の原稿も搬送される重送が発生した場合であって、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取機構の読取部との間に位置しない場合には、前記原稿読取機構による前記第 1の原稿の画像の読み取り動作を継続することを特徴とする原稿読取請求項 2に記載の原稿読取装置において、

前記原稿搬送機構は、原稿面を上にして原稿載置台に載置された複数枚の原稿を上方のものから 1枚ずつ給紙して搬送する構造、または、原稿面を下にして原稿載置台に載置された複数枚の原稿を下方のものから 1枚ずつ給紙して搬送する構造であることを特徴とする原稿読取装置。 ' 原稿載置台に載置される原稿と接触する可動部材を有するとともに、この可動部材の動きをこの可動部材に接触している原稿との間の摩擦力によつてその原稿に伝達することにより、その原稿を前記原稿载置台から送り出して搬送する原稿搬送機構と、

前記原稿搬送機構で第 1の原稿を搬送する時に他の原稿も搬送される重送が発生した場合であって、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取機構の読取部との間に位置する場合には、前記原稿読取機構による前記第 1の原稿の画像の読み取り動作を停止することを特徴とする原稿読取装原稿載置台に载置される原稿と接触する可動部材を有するとともに、この可動部材の動きをこの可動部材に接触している原稿との間の摩擦力によつてその原稿に伝達することにより、その原稿を前記原稿載置台から送り出して搬送する原稿搬送機構と、

前記原稿搬送機構で第 1の原稿を搬送する時に他の原稿も搬送される重送が発生した場合であって、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取機構の読取部との間に位置する場合には、前記原稿読取機構による前記他の原稿の画像の読み取り動作を継続することを特徴とする原稿読取装置。請求項 4または請求項 5に記載の原稿読取装置において、

前記原稿搬送機構は、原稿面を上にして原稿载置台に載置された複数枚の原稿を下方のものから 1枚ずつ給紙して搬送する構造、または、原稿面を下にして原稿載置台に载置された複数枚の原稿を上方のものから 1枚ずつ給紙して搬送する構造であることを特徴とする原稿読取装置。

請求項 4または請求項 5に記載の原稿読取装置において、

前記原稿読取機構は、前記第 1の原稿の読み取り時に前記他の原稿の先端部を検出することを特徴とする原稿読取装置。

請求項 5に記載の原稿読取装置において、

前記原稿読取機構は、前記第 1の原稿の読み取り中に前記他の原稿の先端部を検出した場合には、前記第 1の原稿の読み取り動作を中止するとともに、読み取った画像を消去することを特徴とする原稿読取装置。

請求項 2、請求項 4または請求項 5のいずれか 1項に記載の原稿読取装置において、

前記重送により前記第 1の原稿の読み取り動作が行えなかった場合には、その旨を報知する報知器を備えたことを特徴とする原稿読取装置。

請求項 9に記載の原稿読取装置において、

前記報知器は、前記重送により読み取りが行われなかった原稿の情報を報知することを特徴とする原稿読取装置。

請求項 1に記載の画像処理装置が、

スキャナ装置、複写装置、ファクシミリ装置、またはこれらのいずれか

2つ以上を組み合わせた複合機に搭载されていることを特徴とする電子機請求項 2ないし請求項 9のいずれか 1項に記載の原稿読取装置が、スキャナ装置、複写装置、ファクシミリ装置、またはこれらのいずれか 2つ以上を組み合わせた複合機に搭載されていることを特徴とする電子機原稿搬送機構にて原稿を搬送するステップと、

搬送された原稿の画像を原稿読取機構にて読み取るステップと、前記原稿搬送機構で第 1の原稿を搬送時に他の原稿の重送を検出するステツプと、

重送を検出した場合であっても、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取機構の読取部との間に位置しない場合には、前記原稿読取機構による前記第 1の原稿の画像の読み取り動作を継続するステップとを含むことを特徴とする原稿読取方法。

原稿搬送機構にて原稿を搬送するステップと、搬送された原稿の画像を原稿読取機構にて読み取るステツプと、前記原稿搬送機構で第 1の原稿を搬送時に他の原稿の重送を検出するステップと、

重送を検出した場合であって、前記他の原稿が前記第 1の原稿と前記原稿読取機構の読取部との間に位置する場合には、前記原稿読取機構により前記他の原稿の画像の読み取り動作を継続するステップとを含むことを特徴とする原稿読取方法。