WO2005000594A1

WO2005000594A1 - インク受容層形成剤及び水性インク

Info

Publication number: WO2005000594A1
Application number: PCT/JP2004/009345
Authority: WO
Inventors: Kazue Watanabe
Original assignee: Denenchofu Roman Co. Ltd.
Priority date: 2003-06-24
Filing date: 2004-06-24
Publication date: 2005-01-06
Also published as: EP1650043A1; DE602004025816D1; CN1839050A; KR20060093014A; EP1650043B1; US20060234075A1; EP1650043A4; JPWO2005000594A1

Abstract

アニオン性色剤を含むインクによる着色がなされる被着色材のインク受容面に予め付与されるインク受容層形成剤は、炭素数４～１２のアルキル基を有する１種又は２種以上の（メタ）アクリル酸エステルとビニル系モノマーとを共重合させて得られる弱酸性の水性エマルジョン型アクリル系粘着剤と、カチオン性水溶性ポリマーと、水性媒体とを含み、水性エマルジョン型アクリル系粘着剤は、固形分が約５０％のエマルジョン状態における粘度が４０００～２００００mPa・s/30℃であり、且つ、その乾燥皮膜のガラス転移温度が−１０～−５０℃の範囲内にある。

Description

明細書

ィンク受容層形成剤及び水性ィンク

技術分野

本発明は、インクによる染色、印刷、ペインティング等に好適に用いることができるインク受容層形成剤、該インク受容層形成剤を付与した被着色材及び該被着色材を用いる着色方法に関し、さらに、水性インク、該水性インクで着色した着色物及ぴ該水性ィンクを用いる着色方法に関する。背景技術

紙の印刷分野ではインクジェットによる印刷方式が発達し、広く実用化しているが、布帛は紙とは異なり、素材の種類も広範囲にわたり、且つ、編織された組織の粗さ状態も極めて多様で、その上方向性が顕著であるため、インクジェットによる印刷方式を布帛の染色に適用してもインク滲みや濃度むら等のない鮮明な図柄を得ることが困難である。

特開昭 6 1— 5 5 2 7 7号公報にほ、色の滲み防止を目的としたィンクジヱット染色用布帛が示されている。このインクジット染色用布帛は布帛素材に、染料に対し非染着性である化合物を 0 . 1〜5 0重量％含有させてインク保持層を形成するものである力このインク保持層は一般的な捺染法で用いられる捺染のりと同じ働きをするものであり、インク保持層で保持し染料を繊維に染着させる役割を果たすが、印刷後に湿熱処理をして染着固定をする必要があると共に、その後水洗をして余分の染料やインク保持層（非染着性化合物）を除去する必要がある。また、染着と湿熱による染着固定処理とが 2工程に分かれていることから、微細なインクドット単位の繊細且つ鮮明な図柄を得るには限界がある。

特開平 8— 1 0 0 3 7 9号公報に示されるインクジヱット捺染用布帛は、布帛素材上にインク保持層を形成する前に浸透剤としての界面活性剤を布帛素材の単繊維表面に被' 覆しておくことにより、インク保持層の浸透性を良くしょうとするものである。しかし、ここで用いられるインク保持層も一般的な捺染のりと同じ機能を果たすものであり、ィンクジヱット捺染をした後に湿熱処理をして染着固定する必要があるとともに、捺染のりであるインク保持層を除去するための洗浄（水洗）を必.要とする。また、染着と湿熱による染着固定処理とが 2工程に分かれていることから、微細なインクドット単位の繊細且つ鮮明な図柄を得るには限界がある。

特開 2 0 0 0— 4 3 2 4 4号公報に示されるインクジエツト捺染方法は、ポリエステル布帛上にインク保持剤とガラス転移温度が 6 0〜1 3 0 °Cの合成樹脂からなる処理液を付与し、インクジエツト捺染後に 150〜190°Cの温度で湿熱処理を行うものである。この湿熱処理により、ガラス転移温度が 60〜130°Cの合成樹脂を被膜化させることから、布帛自体が持つ風合いやしなやかさが大きく損なわれ（硬くなり）、衣服用の布帛には適さないものと思われる。

一方、紙、繊維等の多孔質基材上にインク受容層を形成したインクジェット印刷用記録材が数多く提案されている（特開平 10— 182962 公報、特開平 1 1— 180 036号公報、特開 2000— 296666号公報、特開 2 001— 260523号公報、特開 2001— 353956号公報等参照）。これらのインクジェット印刷用記録材におけるインク受容層は、バインダーとしてガラス転移温後が 20°C以上の水性ポリウレタン樹脂を含有し、更に、無機質充填材ゃ染料固着剤等を含有したものとなっているが、ガラス転移温後が 20°C以上の水性ポリウレタン樹脂と無機質充填材を用いているのは、常温で硬く安定したインク受容層を形成するためであり、衣服等に用いられる布帛にこの種のィンク受理層を適用すると、生地自体の風合いやしなやかさが大きく損なわれることとなる。

したがって、本発明の目的は、イングによる着色（例えば染色、印刷、ペインティング等）がなされる被着色用基材のインク受容面に予め付与されることにより、インクが染料タイプ又は顔料タイプの何れであっても各種基材に対し画像鮮明性、耐水性、耐候性及び発色性に優れた着色適正を付与することができ、し力も、軟らかい基材においてはその風合いやしなやかさを保ちつつ画像鮮明.性、耐水性、耐侯性及ぴ発色性に優れた着色適性を付与することができるインク受容層形成剤を提することにある。

本発明の他の目的は、各種基材に対し画像鮮明性、耐水 1¾、耐候性及び発色性に優れた染色、印刷、ペインティング等を行うことができ、しかも、軟らかい紙、布帛、毛髪等に対してはその風合いやしなやかさを保ちつつ画像鮮明' fe、耐水性、耐候性及ぴ発色性に優れた染色、印刷、ペインティング等を行うことができる水性ィンクを提供することにある。 '

本願発明の他の目的は、以下の説明から明らかになるであろう。発明の開示

上記目的を達成するために、本発明は、ァニオン性色剤を含むインクによる着色がなされる被着色用基材のインク受容面に予め付与されるインク受容層形成剤であって、炭素数 4〜 12のアルキル基を有する 1種又は 2種以上の（メタ）アクリル酸エステルとビュル系モノマーとを共重合させて得られる弱酸性の水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤と、水溶性力チオンポリマーと、水性媒体とを含み、前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤は、固形分が約 5 0 %のェマルジョン状態における粘度が 4 0 0 0〜 2 0 O O OmPa . s/30°Cであり、且つ、その乾燥皮膜のガラス転移温度（T_g)が— 1 0 " ^— 5 0 °Cの範囲内にあることを特徴とするィンク受容層形成剤を提供する。

上記構成を有するインク受容層形成剤は、インクによる着色（ィ列えば染色、印刷、ぺインティング等）がなされる被着色用基材のインク受容面に予め付与されることにより、被着色用基材のインク受容面に透明な乾燥皮膜を形成し、インクが染料タイプ又は顔料タィプの何れであつても各種基材に対し画像鮮明性、耐水性、耐-候性及ぴ発色性に優れた着色適正を付与することができる。しかも、軟らかい基材においてはその風合いやしなやかさを保ちつつ画像鮮明性、耐水性、耐候性及ぴ発色性に優れた着色適性を付与することができる。

前記ィンク受容層形成剤における水溶性カチオンポリマーは水分の存在下で、被着色用基材に対するァクリル系粘着剤のェマルジヨン粒子の吸着力を高める役割を果たすとともに、ァクリル系粘着剤の乾燥皮膜上へのァニオン性色剤の吸着力を高める役割を果たすものと考えられる。前記インク受容層形成剤の乾燥皮膜は、ァニオン性色剤を含むインクが水性インクの場合であっても、また、レーザープリンター、カラーコピー機等で印刷をする場合であっても、効果的である。

前記水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤は、固形分が約 5 0 %のェマルジョン状態における粘度が 4 0 0 O mPa · s/30°Cよりも小さい場合においても、また、 2 0 0 0 0 mPa . s/30°Cよりも大きい場合においても、被着色用基材及ぴインクのァニオン性色剤に対する吸着力が低下し、粘着力若しくは接着力が不十分となる。さらに、固形分が約 5 0 %のェマルジョン状態における粘度が 2 0 0 0 O mPa · s/30°Cよりも大きい場合は、被着色用基材特に布、紙、皮革等の繊維構造物に対する浸透性が低下するとともに、特に布のしなやかさが損なわれる原因となる。したがって、より好ましくは、固形分が約 5 0 %のェマルジヨン状態における前記水性工マルジョン型ァクリル系粘着剤の粘度が 1 0 0 0 0〜 1 5 0 0 O mPa · s/30°Cである。

前記水性ェマルジヨン型ァクリル系粘着剤は、その乾燥皮膜のガラス転移温度（Tg)が — 1 0 °Cよりも高い場合においても、また、 _ 5 O tよりも低い場合においても、被着色用基材及びインクのァニオン性色剤に対する吸着力が低下し、粘着力若しくは接着力が不十分となる。また、乾燥皮膜のガラス転移温度 (Tg)が一 1 0 °Cよりも高い場合は、被着色用基材として布を対象とする場合に、その繊維表面に形成される乾燥皮膜が布の風合いを損ねる原因となる。また、乾燥皮膜のガラス転移温度（Tg)が一 5 0 °Cよりも低いと、被着色用基材に形成される乾燥皮膜が 5〜 3 0 °Cの温度環境において手で触ったときに不快な粘着感を生じるようになる。したがって、より好ましくは、前記水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤はその乾燥皮膜のガラス転移温度（Tg)がー 4 0〜一 4 0 °C の範囲内となるものである。

好ましくは、前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着斉 IJは、ノ二オン性界面活性剤の存在下、又は、ノニオン性界面活性剤及びァニオン性界面活性剤の存在下に、炭素数 4 〜 1 2のアルキル基を有する 1種又は 2種以上の（メタ）アクリル酸エステルとビニル系モノマーとを共重合させたものである。前記水性エマノレジョン型ァクリル系粘着剤がノニオン性界面活性剤の存在下でェマルジヨン重合されている場合であっても、また、前記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤がノニオン性界面活性剤及びァニオン性界面活性剤の存在下でェマルジヨン重合されている場合であっても、弱酸性（pHが 4〜 6 ) の水性媒体中で、該水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と前記水溶性カチオンポリマーとの混合物が実用上支障を来すほどの凝集物を生成することはなく、該水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤は長期間にわたり、実用上十分な分散性を維持し得る。好ましくは、前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤の固形分の含有量が 0 . 5〜 5 wt¾であり、前記水溶性カチオンポリマーの含有量が 0 . l〜3 wt°/。であり、残りが水系媒体である。前記水性ェマルジヨン型ァグリル系粘着剤の固形分の含有量が 5 wt%よりも多い場合は、特に布の繊維間へのェマルジヨン粒子の浸透性が悪くなる。前記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤の固形分の含有量が 0 . 5 wt°/。よりも少ない場合は、インクによる着色濃度を確保するためには、被着色用基林への前記ィンク受容層形成剤の付与を繰り返す回数を増やす必要が生じ、非効率的になる。前記水溶性カチオンポリマーの含有量が 0 . l wt。/。よりも少ないと、インクに含まれる色剤に対する吸着力若しくは接着力が低下し、水洗堅牢度、洗濯堅牢度等が悪化する原因となる。一方、前記水溶性カチオンポリマーの含有量が 3 wt°/。よりも多いと、前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤の固形分の含有量に対して過剰となり、着色（染色、印刷、ペインティング等）をした後に被着色用基材が水に濡れたとき、過剰な水?容性カチオンポリマーが流れ出て周囲を汚染する原因となる。

好ましくは、前記水性エマルジョン型アタリル系粘着剤は、その数平均分子量 (Mn)が 3 0 0 0〜 2 0 0 0 0の範囲内にあり、且つ、重量平均分子量（Mw)が 1 0 0 0 0〜 1 0 0 0 0 0の範囲内にある。

好ましくは、前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤の平均粒子径が、レーザー拡散法による測定において 0 . 1〜3 /i mの範囲内にある。

好ましくは、前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤は、その乾燥皮膜の最低造膜温度（MFT)が 0 °C以下である。

好ましくは、前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤は、アタリル酸 2—ェチルへキシルと、アクリル酸ブチルと、酢酸ビュルとをエマノレジョンとを共重合させたものであな。

好ましくは、前記水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤における共重合体全体に対する酢酸ビニルの含有量が 2 0〜 3 0 セ％である。

好ましくは、前記水溶性カチオンポリマーは、第 4井及アンモニゥム塩の重合体である。好ましくは、前記水溶性カチオンポリマーは、一般式が、

C H₂ = C H - C H₂- N H R

(式中 Rは水素又は炭素数 1〜 1 8のアルキル基、置換アルキル基、ァラルキル基、シクロアルキル基を表す）

で示されるモノアリルアミン誘導体又はその塩の重合体、又は、前記モノァリルアミン誘導体又はその塩の重合体と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を持つモノマーとの共重合体からなる。

好ましくは、前記水溶性力チオンポリマーは、重量均分子量（Mw)が 1 0 0 0〜 5 0 0 0の範囲内にあるポリアリルアミン塩酸塩である。

好ましくは、前記インク受容層形成剤には、弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンである変性シリコン樹脂の水性エマノレジョンが添加される。

好ましくは、前記インク受容層形成剤には、弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンであるフッ素樹脂の水性ェマルジョンが添加される。

好ましくは、前記ィンク受容層形成剤には、弱酸性であり 1つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンであるポリ乳酸の永性ェマルジヨンが添加される。

好ましくは、前記ァニオン性色剤がァニオン基を有するものであり、さらに好ましくは、顔料、機能性色素、直接染料、酸性染料又は反応染料の中から選択される少なくとも何れか 1つである。

さらに本発明は、ァニォン性色剤を含むインクによる着色がなされる被着色用基材のィンク受容面に前記ィンク受容層形成剤を付与しその乾燥皮膜を形成してなる被着色材を提供する。

さらに本発明は、ァニオン性色剤を含むインクにより着色される被着色用基材のインク受容面に前記インク受容層形成剤を付与しその乾燥皮膜を形成するインク受容層形成剤の形成方法であって、前記被着色用基材のインク受容面に前記インク受容層形成剤を付与しその乾燥皮膜を形成する工程を数回繰り返すことを特徴とするィンク受容層形成剤の形成方法を提供する。

好ましくは、前記被着色用基材が、天然又は合成樹旨、天然、合成又は混紡繊維、天然、合成又は混紡繊維からなる布、紙、木、皮革、合成皮革、ガラス、貝殻、石、金属又はそれらの複合材料から選択される。

さらに本発明は、浸染、捺染、インクジェット印刷、レーザープリンタ一印^]、塗布、又は噴霧から選択される何れか 1つの方法で前記被着色材にィンクを付与することを特徴とする着色方法を提供する。

さらに、本発明は、炭素数 4〜1 2のアルキル基を有する 1種又は 2種以上 ( (メタ）ァクリル酸エステルとビュル系モノマーとを共重合させて得られる弱酸性の水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と、水溶性力チオンポリマーと、ァニオン性色斉と、水性媒体とを含み、前記水性ェマルジヨン型ァクリル系粘着剤は、固形分が約 5 O %のェマルジヨン状態における粘度が 4 0 0 0〜2 0 0 0 0mPa . s/30°Cであり、且つ、その乾燥皮膜のガラス転移温度（Tg)が一 1 0〜一 5 0 °Cの範囲内にあることを特徴とする水性インクを提供する。

好ましくは、前記水性ィンクにおける前記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤は、ノニオン性界面活性剤の存在下に炭素数 4〜 1 2のアルキル基を有する 1種又 «: 2種以上の（メタ）アクリル酸エステルとビニル系モノマーとを共重合させたものでる。好ましくは、前記水性ィンクにおける前記水性ェマルジヨン型ァクリル系粘着剤は、ノ二オン性界面活性剤及びァニオン性界面活性剤の存在下に炭素数 4 ~ 1 2の^ルキル基を有する 1種又は 2種以上の（メ,タ）アクリル酸エステルとビニル系モノマーとを共重合させたものである。

好ましくは、前記水性ィンクにおける前記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤の固形分の含有量が 0 . 2〜 3 wt/。であり、前記水溶性カチオンポリマーの含有量が 0 . 1 〜3 wt。/。であり、前記ァニオン性色剤の含有量が 1〜5 wt%であり、残りが水系媒体である。 '

好ましくは、前記水性ィンクにおける前記水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤は、その数平均分子量 (Mn)が 3 0 0 0〜2 0 0 0 0の範囲内にあり、且つ、重量平均分子量 (Mw)が 1 0 0 0 0.〜 1 0 0 0 0 0の範囲内にあ.る。

好ましくは、前記水性ィンクにおける前記水性ェマルジヨン型ァクリル系粘着剤の平均粒子径が、レーザー拡散法による測定において 0 . 1〜3 μ mの範囲内にある。

好ましくは、前記水性ィンクにおける前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤は、その乾燥皮膜の最低造膜温度 (MFT)が 0 °C以下である。

好ましくは、前記水性ィンクにおける前記水性ェマルジヨン型ァクリル系粘着剤は、アクリル酸 2—ェチルへキシルと、アクリル酸ブチルと、酢酸ビニルとを共重合させたものである。

好ましくは、前記水性ィンクにおける前記水性ェマルジヨン型ァクリル系粘着剤における共重合体全体に対する酢酸ビュルの含有量が 2 0〜3 0 ％である。

好ましくは、前記水性インクにおける前記水溶性カチオンポリマ一は、第 4殺了ンモニゥム塩の重合体である。

好ましくは、前記水性インクにおける前記水溶性カチオンポリマーは、一般式;^、 C H₂ = C H - C H₂- N H R

(式中 Rは水素又は炭素数 1〜1 8のアルキル基、置換アルキル基、ァラルキル基、シクロアルキル基を表す）

好ましくは、前記水性インクにおける前記水溶性カチオンポリマーは、重量平均分子量が 1 0 0 0〜5 0 0 0の範囲内にあるポリアリルアミン塩酸塩である。

好ましくは、前記水性ィンクには、弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンである変性シリコン樹脂の水性エマルジョンが添加される。

—好ましくは、前記水性インクには、弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンであるフッ素樹脂の水性ェマルジョンが添加される。

好ましくは、前記水性ィンクには、弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンであるポリ乳酸の水性ェマルジヨンが添加される。

好ましくは、前記水性インクにおける前記ァニオン性色剤が、ァニオン基を有するものであり、さらに好ましくは、顔料、機能性色素、直接染料、酸性染料又は反応染料の中から選択される少なくとも何れか 1つである。

さらに、本発明は、被着色用基材のインク受容面に前記水性インクを付与してなる着色物を提供する。

好ましくは、前記着色物における前記被着色用基材が、天然又は合成樹脂、天然、合成又は混紡繊維、天然、合成又は混紡繊維からなる布、紙、木、皮革、合成皮革、ガラス、貝殻、石、金属又はそれらの複合材料から選択される。

さらに、本発明は、被着色用基材のインク受容面に、浸染、捺染、インクジュット印刷、レーザープリンター印刷、塗布、又は嘖霧から選択される何れか 1つの方法で前記インクを付与することを特徴とする着色方法を提供する。

好ましくは、前記着色方法において、前記被着色用基材が、天然又は合成樹脂、天然、合成又は混紡繊維、天然、合成又は混紡繊維からなる布、紙、木、皮革、合成皮革、ガラス、貝殻、石、金属又はそれらの複合材料から選択選択される。発明を実施するための最良の形態

本発明に用いられる固形分が炭素数 4〜 1 2のアルキル基を有する（メタ）アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸ェチル、アクリル酸プル、ァクリル酸 2—ェチルへキシル、アクリル酸へキシル、アクリル酸へプチノレ、ァグリノレ酸ォクチル、アクリル酸ォクタデシル等が例示されるが、特に、アクリル酸 2— チルへキシル及びアクリル酸ブチルが好適である。また、本発明に用いられるビニルモノマーとしては、スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、塩化ビニル等が例示されるが、特に酢酸ビエルが好適である。

例えば、アクリル酸ブチルと、アクリル酸 2—ェチルへキシルと、酢酸ビニルとの共重合体を選択する場合、各モノマーの含有量は、共重合体のガラス転移温度 (Tg)がー 1 0〜一 5 0 °Cの範囲内、さらに好ましくはガラス転移温度（Tg)が一 3 0〜一 5 0 °Cの範囲内にあり、且つ、固形分が 5 O wt。/。の状態のェマルジョンの粘度が 4 0 0 0—2 0 0 0 O mPa · s/30°Cの範囲内となるように、配合比を適宜に選択することができる。またその際、各種材料に対する粘着力を向上させるために、水性媒体に酢酸ェチ/レ、アタリル酸、メタクリル酸、又はマレイン酸等を加えても良い。上記重合性モノマーの重合に用いるノニオン性界面活性剤としては各種のものが使用可能であるが、例え ί ポリェキシエチレンアルキルエーテル、ポリエキシエチレン脂肪酸エステル等を用い ξ>ことができる。また、上記重合性モノマーの重合に用いるァニオン性界面活性剤とし匸は各種のものが使用可能であるが、例えばポリエキシェチレンアルキルエーテルエタスルホン酸ナトリウム、ァシルグルタミン酸ナトリウム等を用いることができる。そして、弱酸性（ ρ Ηが 4〜 6 ) となるように調整して、固形分が 4 0〜 6 0重量％の水' ェマルジヨン型アクリル系粘着剤（A) を得る。

また、本発明において、酸性若しくは弱酸性の水溶性カチオンポリマー（B ) として用いる第 4級アンモニゥム塩の重合体（B 1 ) としては、塩化アルキルトリ ^ルアンモニゥム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニゥム、塩化ステアリル卜リメチルアンモニゥム等を例示することができる。

また、本発明において、酸性若しくは弱酸性の水溶性カチオンポリマー（B ) として用いる、一般式が、 C H₂ = C H _ C H₂—N H R (式中 Rは水素又は炭着数 1 ~ 1 8のアルキル基、置換アルキル基、ァラルキル基、シクロアルキル基を表す）で示されるモノアリルアミン誘導体又はその塩の重合体（B 2 ) としては、ァリルアミン重合体、ァリルアミン塩酸塩重合体、ァリルアミン硫酸塩重合体、ァリルアミン燐酸重合体、 N—メチルァリルアミン重合体等を例示することができる。また、該モノアルァミン誘導体又はその塩の重合体と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を持つノマーとの共重合体（B 3) としては、ァリルアミン ZN—メチルァリルアミン重合体、該共重合体の塩酸 C塩、燐酸塩、硫酸塩等を挙げることができるが、更に、特開平 2— 8068 1号公報に例示されるたもの、特に、式（1) 又は（2) の分子構造を有するポリカチオン水溶液を好適 Cに-用いることができる。

(1) 2一

HH₃ - GI

n

(2)

上記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤（A) と、酸性老しくは弱酸性の水溶性力チオンポリマー（B) とは、水性媒体中に凝集物生ずることなく均一に混合させることができる。この混合物を水性媒体で 20倍〜 50倍に希釈し、この希釈液（M) をインクで着色（染色、印刷、ペインティング等）を行うべき被着色材に予め含浸、塗布、噴霧等の方法を用いて付着させ、その後被着色材を乾燥させることにより、被着色材の表面にインク受容層形成剤からなる乾燥皮膜を形成する。完成した希釈液（M) すなわちインク受容層形成剤において、好ましくは、水性エマルジョン型アクリル系粘着剤

(A) の固形分の含有量が 0. 5〜5wt°/。であり、水溶性カチオンポリマー（B) の含有量が 0. l〜3wt%であり、残りが水系媒体である。

被着色材の墓材としては、各種繊維からなる布、紙、木材、ガラス材、プラスチック材、石材、金属材等を用いることができる。上記水性媒体としては水でよいが、水性媒体の蒸発速度を早めるために、水にエチルアルコール、メチルアルコール等のアルコ一ルを 1 0〜3 0 %加えてもよレヽ。

上記被着色材の何れにおいても、上記希釈液中に浸けた瞬間に希釈液中のエマルジョン粒子が上記被着色材の表面に吸着し膜を形成することが肉眼観察及び顕微鏡観察により確認されている。上記被着色材が各種繊維からなる場合、上記希釈液中のエマルジョン粒子は浸透性にも優れており、単繊維毎にその表面に被膜を作る性質がある。したがつて、その後上記被着色材を乾燥させて希釈液中の水分を蒸発させると上記被着色材の表面に非常に薄く厚みが均一で透明度のある皮膜が形成される。また、上記被着色材が各種繊維からなる場合、単繊維毎にその表面を被覆する皮膜を形成することができる。また、この皮膜は上記被着色材の何れに対しても強力に接着し、 P P、 P E等の難接着被着体や、撥水加工を施したシート表面等に対しても強力に接着する。

上記皮膜が形成された被着色材にィンクジェット印刷を行うと、水性ィンクの成分が染料系及び顔料系の何れの場合においても、インクドットが皮膜に付着した瞬間に皮膜に吸着され定着される。したがって、色の滲みがなく走着性、画像鮮明性、耐水性、耐候性及び発色性に優れた印刷物を得ることができる。

このようにして得られた印刷物はィンクが乾燥したらすぐに使用にすることができる力インクが付着していない領域の皮膜表面に若干の粘着性が残ることがある。したがつて、 8 0〜1 0 0 °Cの高温水、蒸熱、熱風等を用いて印刷後の上記皮膜を 8 0〜1 0 0 °Cの温度に加熱すると、皮膜が安定化し、特にインクが付着していない領域の粘着性が除かれて触感が良好になるとともに、汚れも付きにくくなり、更に、インク付着面は表面が滑らかになるとともに、光沢が現れて発色性も良好となる。

上記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤（ A) と上記水溶性力チオンポリマー

( B ) との混合物からなる皮膜に印刷を行った場合と、上記水性ェマルジヨン型アタリル系粘着剤（A) のみからなる皮膜に印刷を行った場合とを比較すると、インクの定着性、画像鮮明性、耐水性、耐候性及び発色性の何れにおいても、上記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤（A) と上記水溶性カチオンポリマー（B ) との混合物からなる皮膜の方が優れていることが確認された。

更に、本発明における上記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤（A) と、上記水溶性カチオンポリマー（B ) と、少なくとも染料、無機顔料、有機顔料、機能性色素のうちの何れかを含む色剤（C ) との混合物からな.る水性インク剤（N) において、色剤

( C ) は更に芳香剤、脱臭剤、薬効剤等を含有していても良い。さらに、色剤（C) はメタリック効果を得るための光沢性金属粉を含有していてもよい。固形分が 4 0〜5 0重量％である上記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤（A) と、上記水溶性カチオンポリマー（B ) と、少なくとも染料、無機顔料、有機顔料、機能性色素のうちの何れかを含む色剤（C ) との混合物からなる水性インク剤を製造する場合、上記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤（A) を予め水性媒体（D ) で希釈することなく、上記水溶性カチオンポリマー（B ) 及び上記色剤（C ) と混合することが望ましく、その場合、上記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤（A) に対して上記水溶性力チオンポリマー（B ) 及び上記色剤（C ) の何れを先に混合させても良い。そして、その後、水性媒体（D ) で 2 0〜4 0倍に希釈することが望ましい。上記水性媒体（D ) としては水でよいが、水にアルコール等を加えて蒸発速度を早めるようにしてもよい。上記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤（A) を予め水性媒体（D ) で希釈した後に上記水溶性カチオンポリマー（B ) 及び上記色剤（C ) を混合すると、上記色剤

( C ) が凝集を起こす。また、上記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤（A) と上記水溶性カチオンポリマー（B ) とを混合したものを予め水性媒体（D) で希釈した後に上記色剤（C ) を混合すると、同様に上記色剤（C ) が凝集を起こす。

上記方法で製造された水性インク剤（N) は、各種繊維からなる布帛、紙、木材、ガラス材、プラスチック材、石材、金属材、毛髪等の表面に印刷、塗布、ペインティング等の方法で用いることにより、色の滲みがなく定着性、画像鮮明性、耐水性、耐候性及び発色性に優れた着色体を得ることができる。したがって、この水性インク剤（N) をィンクジェット用インクとして用いれば、ィンクドットレベルで色滲みがなく定着性、画像鮮明性、耐水性、耐侯性及び発色性に優れた印刷体を得ることができる。

また、上記水性インク剤（N) を毛髪に塗布すると、上記水性ェマルジヨン型アタリル系粘着剤（A) の浸透作用により、キューティクルの中に染料又は顔料が導かれることが確認された。したがって、上記水性インク'剤 (N) を用いれば、一般的な染料による毛髪の.染色と同等の着色効果を得ることができることがわかった。

上記被着色材の何れにおいても、上記水性インク剤（N) を上記被着色材に付着させた瞬間に水分がインク成分の周囲に拡散し、一方、インク成分の結合したェマルジヨン粒子が周囲に拡がることなく上記被着色材の表面（各種繊維からなる布帛、紙等の場合は単繊維の表面）に吸着し色膜を形成することが肉眼観察及び顕微鏡観察により確認されている。

また、上記水性インク剤（N) は水で濡れている被着色材の表面に対して強い吸着力があるので、水で濡れている被着色材の表面に対しても、色が流れたりすることなく印刷や塗装を行うことができる。

更に、上記水性インク剤（N) は、 P P、 P E等の難接着被着体や、撥水加工を施したシート表面等に対しても強力に接着し、定着性、画像鮮明性、耐水性、耐候性及び発色性に優れた印刷面、装面等を形成すること.ができる。

このようにして上記 zl 性インク剤（N) によって得られた印刷物、塗装物、着色物等はインクが乾燥したらすぐに使用にすることができるが、その後、 8 0〜 1 0 0 °Cの高温水、蒸熱、熱風等を用いてインク膜を 8 0〜 1 0 0 °Cの温度に加熱すると、インク膜が安定化し、粘着性が除かれてすべすべした触感が得られるとともに、インク膜面に汚れも付きにくくなり、更に、インク膜面は表面が滑らかになるとともに、沢が現れて発色性も良好となる。

上記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤（A) と上記水溶性カチオン ,ポリマー ( B ) と上記色剤（C ) との混合物からなる水性インク剤（N) は、上記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着斉 lj ( A) と上記色剤（C ) との混合物のみからなる水性インク剤と比較すると、インクの定着性、画像鮮明性、耐水性、耐候性及ぴ発色性の何れにおいても、上記水性エマ/レジヨン型アクリル系粘着剤（A) と上記水溶性力チ才ンポリマー ( B ) と上記色剤（C ) との混合物からなる水性インク剤（N) の方が優れていることが確認された。その理由は定かではないが、上記水溶性カチオンポリマー（B ) が上記水性ェマルジヨン型ァグリル系粘着剤（A) に対する上記色剤（C ) の固着力を強める働きをしているとともに、被着物表面に対する上記水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤（A) の固着力をも強める働きをしていると考えられる。

また、上記水性エマノレジョン型アクリル系粘着剤（A) と上記水溶性カチオンポリマ — ( B ) と上記色剤（C ) との混合物からなる水性インク剤（N) は、被着色材の表面、例えば、単繊維の表面に対して、 5 0 0ナノ程度の非常に薄い粘着剤（A) の分子膜を形成し、且つ、粘着剤（A) の分子が良く整列して膜を形成していること i 0 0 0 0 倍の電子顕微鏡で確認された。更に、粘着剤（A) の分子膜の上に顔料若しくは染料の分子の薄、膜が形成されていることが確認された。産業上の利用可能性

以上の説明から明ら力なように、本発明によれば、各種基材に染料タイプ、顔料タイプの何れのィンクにおレヽても画像鮮明性、耐水性、耐候性及ぴ発色性に優れた印刷適性を付与することができ、しかも、軟らかい基材においてはその風合いやしなやかさを保ちつつ画像鮮明性、耐性、耐候性及ぴ発色性に優れた印刷適性を付与することができるインク受容層形成剤を提供することができる。

また、本発明によれば、各種基材に画像鮮明性、耐水性、耐候性及び発色性に優れた印刷、ペインティング等を行うことができ、しかも、軟らかい紙、布帛、毛髪等に対してはその風合いやしなやかさを保ちつつ画像鮮明性、耐水性、耐候†生及び発色性に優れた印刷、ペインティング'等を行うことができる水性ィンク剤を提供することができる。

Claims

請求の範囲

1 . ァニオン性色斉 jを含むインクにより着色される被着色用基材のインク受容面に予め付与されるインク受容層形成剤であって、炭素数 4〜1 2のアルキル基を有する 1種又は 2種以上の（メタ）アクリル酸エステルとビエル系モノマーとを共重合させて得られる弱酸性の水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と、水溶†生力チオンポリマーと、水性媒体とを含み、前言己水性ェマルジヨン型ァクリル系粘着剤【ま、固形分が約 5 0 %のェマルジン状態における粘度が 4 0 0 0〜2 0 0 0 0mPa · s/30°Cであり、且つ、その乾燥皮膜のガラス転移温度がー 1 0〜一 5 0 °Cの範囲内にあることを特徴とするインク受容層形成剤。

2 . 前記水性エマノレジョン型ァクリル系粘着剤は、ノ二オン性界面活性剤の存在下に炭素数 4〜 1 2のァノレキル基を有する 1種又は 2種以上の（メタ）アクリル酸エステルとビニル系モノマーとを共重合させたものであることを特徴とする請求項 1記載のインク受容層形成剤。

3 . 前記水性エマノレジョン型ァクリル系粘着剤は、ノ二オン性界面活性剤及びァニォン性界面活性剤の存在下に炭素数 4〜1 2のアルキル基を有する 1種又は 2種以上の

(メタ）ァクリル酸エステルとビニル系モノマーとを共重合させたものであることを特徴とする請求項 1記载のィンク受容層形成剤。

4 . 前記水性エマノレジョン型ァクリル系粘着剤の固形分の含有量が 0 . 5〜 5 wt%であり、前記水溶性カチオンポリマーの含有量が 0 . l〜3 wt½であり、残りが水系媒体であることを特徴とする請求項 1、 2又は 3記載のィンク受容層形成剤。

5 . 前記水性エマノレジョン型ァクリル系粘着剤は、その数∑P均分子量が 3 0 0 0〜 2 0 0 0 0の範囲内にあり、且つ、重量平均分子量が 1 0 0 0〇〜 1 0 0 0 0 0の範囲内にあることを特徴とする請求項 1、 2又は 3記載のィンク受容層形成剤。

6 . 前記水性エマノレジョン型ァクリル系粘着剤の平均粒子径が 0 . 1〜 3 μ mの範囲内にあることを特徴とする請求項 1、 2又は 3記載のインク受容層形成剤。

7 . 前記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤は、その乾燥皮膜の最低造膜温度が 0 °C以下であることを特徴とする請求項 1、 2又は 3記載のインク受容層形成剤。

8 . 前記水性エマノレジョン型ァクリル系粘着剤は、アタリ /レ酸 2—ェチルへキシルと、アクリル酸ブチルと、酢酸ビニルとをェマルジヨンとを共重合させたものであることを特徴とする請求項 1、 2又は 3記載のインク受容層形成剤。

9 . 前記水性エマノレジョン型ァクリル系粘着剤における共重合体全体に対する酢酸ビニルの含有量が 2 0〜3 0 wt%であることを特徴とする請求項 8記載のインク受容層形成剤。

10. 前記水溶性カチオンポリマーは、第 4級アンモ-ゥム塩の重合体であることを特徴とする請求項 1記載のィンク受容層形成剤.。

1 1. 前記水溶性カチオンポリマーは、一般式が、

CH₂ =CH-CH₂-NHR

(式中 Rは水素又は炭素数 1〜 18のアルキル基、置換アルキル基、ァラルキル基、シクロアルキル基を表す）

で示されるモノアリルアミン誘導体又はその塩の重合体、又は、前記モノァリルアミン誘導体又はその塩の重合体と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を持つモノマーとの共重合体からなることを特徴とする請求項 1記載のィンク受容層形成剤。

12. 前記水溶性カチオンポリマーは、重量平均分子量が 1000〜 5000の範囲內にあるポリアリルァミン塩酸塩であることを特徴とする請求項 1又は 11記载のィンク受容層形成剤。

13. 弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しく ίま弱ァニオンである変性シリコン樹脂の永性ェマルジヨンをさらに含むことを特徴とする請求項 1、 2又は 3記載のインク受容層形成剤。 ·

14. 弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しく弱ァニオンであるフッ素樹脂の水性ェマルジヨンをさらに含むことを特徴とする請求項 1、 2、 3又は 13記載のインク受容層形成剤。

15. 弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しく ί 弱ァニオンであるポリ乳酸の水性ェマルジヨンをさらに含むことを特徵とする請求項 1、 2、 3、 13、又は 14記载のインク受容層形成剤。

16. 前記ァニオン性色剤が、ァ-オン基を有するものであることを特徴とする請求項 1、 2又は 3記載のインク受容層形成剤。

17. 前記ァニオン性色剤が、顔料、機能性色素、直接染料、酸性染料又は反応染料の中から選択される少なくとも何れか 1つであることを特徴とする請求項 16記載のィンク受容層形成剤。

18. ァニオン性色剤を含むインクにより着色される被着色用基材のインク受容面に請求項 1から 15までの何れか 1つに記載のインク受容層形成剤を付与しその乾燥皮膜を形成してなる被着色材。

19. ァニオン性色剤を含むインクにより着色される被着色用基材のインク受容面に請求項 1から 15までの何れか 1つに記載のィンク受容層形成剤を付与しその乾燥皮膜を形成するインク受容層形成剤の形成方法であって、前記被着色用基材のィンク受容面に前記ィンク受容層形成剤を付与しその乾燥皮膜を形成する工程を数回繰り返すことを特徴とするインク受容層形成剤の形成方法。

2 0 . 前記被着色用基材が、天然又は合成樹脂、天然、合成又は混紡繊維、天然、合成又は混紡繊維からなる布、紙、木、皮革、合成皮革、ガラス、貝殻、石、金属又はそれらの複合材料から選択されることを特徴とする請求項 1 8又は 1 9記載の被着色材。

2 1 . 浸染、捺染、インクジエツト印刷、レーザープリンター印刷、塗布、スは嘖霧から選択される何れか 1つの方法で請求項 1 8、 1 9又は 2 0記載の被着色材こァニォン性色剤を含むィンクを付与することを特徴どする着色方法。

2 2 . 炭素数 4〜 1 2のアルキル基を有する 1種又は 2種以上の（メタ）アクリル酸エステルとビニル系モノマーとを共重合させて得られる弱酸性の水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤と、水溶性カチオンポリマーと、ァニオン性色剤と、水性媒体とを含み、前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤は、固形分が約 5 0 %のェマルジョン状態における粘度が 4 0 0 0〜2 0 0 0 0mPa · s/30°Cであり、且つ、その乾燥皮膜のガラス転移温度が一 1 0〜一 5 0 °Cの範囲内にあることを特徴とする水性インク。

2 3 . 前記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤-は、ノニオン性界面活性剤の存在下に炭素数 4〜 1 2のアルキル基を有する 1種又は 2種以上の（メタ）アクリル酉変エステルとビニル系モノマーとを共重合させたものであることを特徴とする請求項 2 2記載の水性ィンク。

2 4 . 前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤は、ノ二オン性界面活性剤及びァニオン性界面活性剤の存在下に炭素数 4〜 1 2のアルキル基を有する 1種又は 2種以上の (メタ）ァクリル酸エステルとビ二/レ系モノマーとを共重合させたものであることを特徴とする請求項 2 2記載の水性ィンク。

2 5 . 前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤の固形分の含有量が 0 . 2〜 3 wt% であり、前記水溶性カチオンポリマーの含有量が 0 . l〜3 wt°/。であり、前記二オン性色剤の含有量が 1〜 5 wt。/。であり、残りが水系媒体であることを特徴とする請求項 2 2、 2 3又は 2 4記載の水性インク。

2 6 . 前記水性エマルジョン型ァクリル系粘着剤は、その数平均分子量が 3 Ο 0 0〜 2 0 0 0 0の範囲内にあり、且つ、重量平均分子量が 1 0 0 0 0〜： 1 0 0 0 0 Oの範囲内にあることを特徴とする請求項 2 2、 2 3又は 2 4記載の水性インク。

2 7 . .前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤の平均粒子径が 0 . 1〜 3 mの範囲内にあることを特徴とする請求項 2 2、 2 3又は 2 4記載の水性インク。

2 8 . 前記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤は、その乾燥皮膜の最低造膜温度が 0 °C以下であることを特徴とする請求項 2 2、 . 2 3又は 2 4記載の水性インク。

2 9. 前記水性ェマルジヨン型アクリル系粘着剤は、アクリル酸 2—ェチルへキシルと、アクリル酸ブチルと、酉乍酸ビニルとをェマルジヨンとを共重合させたものであることを特徴とする請求項 22、 2 3又は 24記載の水性インク。

30. 前記水性ェマルジョン型ァクリル系粘着剤における共重合体全に対する酢酸ビニルの含有量が 20〜3 Owt%であることを特徴とする請求項 29記載の水性インク。

3 1. 前記水溶性カチオンポリマーは、第 4級アンモニゥム塩の重合ィであることを特徴とする請求項 22記載の水性ィンク。

3 2. 前記水溶性カチオンポリマーは、一般式が、

CH₂ =CH-CH₂-1 HR

で示されるモノアリルアミン誘導体又はその塩の重合体、又は、前記モゾァリルアミン誘導体又はその塩の重合体と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を持つモノマーとの共重合体からなることを特徴とする請求項 22記載の水性ィンク。

3 3. 前記水溶性カチオンポリマーは、重量平均分子量が 1 000〜 5 0 00の範囲内にあるポリアリルアミン塩酸塩であることを特徴とする請求項 22又ま 3 2記載の水性インク。

34. 弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンである変性シリコン樹脂の水性エマルジョンをさらに含むことを特徴とする請求項 22、 23又は 24記载の水性インク。

3 5. 弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンであるフッ素樹脂の水性ェマルジヨンをさらに含むことを特徴とする請求項 22、 2 3、 24又は 34記載の水性ィンク。

36. 弱酸性であり且つ粒子荷電がノニオン若しくは弱ァニオンであるポリ乳酸の水性ェマルジヨンをさらに含むことを特徴とする.請求項 22、 23、 24、 34又は 3 5 記載の水性インク。

3 7. 前記ァニオン性色斉 IJが、ァニオン基を有するものであることを待徴とする請求項 22、 23又は 24記載の水性インク。

3 8. 前記ァニオン性色斉 Ijが、顔料、機能性色素、直接染料、酸性染料又は反応染料の中から選択される少なくとも何れか 1つであることを特徴とする請求項 3 7記載の水性インク。

3 9. 被着色用基材のインク受容面に請求項 2 2から 3 8までの何れ力 1つに記載の水性ィンクを付与してなる着色物。

4 0 . 前記基材が、天然繊維からなる布、合繊繊維からなる布、混紡繊維からなる布、紙、木、皮革、合成皮革、ガラス、石、金属又はプラスチックから選択されることを特徴とする請求項 3 9記載の被着色材。

4 1 . 被着色用基材のインク受容面に、浸染、捺染、インクジュット印刷、レーザープリンター印刷、塗布、又は噴霧から選択される何れか 1つの方法で請求項 2 2から 3 8までの何れか 1つに記載の水性ィンクを付与することを特徴とする着色方法。

4 2 . 前記被着色用基材が、天然又は合成樹脂、天然、合成又 fま混紡繊維、天然、合成又 ίま混紡繊維からなる布、紙、木、皮革、合成皮革、ガラス、貝殻、石、金属又はそれらの複合材料から選択されることを特徴とする請求項 4 1記載の着色方法。