WO2004098234A1 - 超音波センサ - Google Patents

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Hidetomo Nagahara
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Abstract

 超音波の送信及び/又は受信を行う超音波送振動子(2)と、超音波の伝搬経路を形成する伝搬媒質部(6)とを備えており、伝搬媒質部(6)の密度ρ1及び音速C1、並びに周囲空間を満たす流体の密度ρ2及び音速C2の相互関係が適切に設定され、かつ超音波を適切な角度に屈折させることにより、流体中への超音波の伝搬損失がほぼゼロに低減される。

Description

明 細 書 超音波センサ 技術分野
本発明は、 超音波の送波又は受波を行う超音波センサ、 詳しくは、 超音波の送 波を行う超音波送波器、 又は、 超音波の受波を行う超音波受波器、 又は、 そのい ずれ力若しくは両方を行う超音波送受波器に関する。 背景技術
近年、 超音波送受波器は、 距離測定、 物体検知、 流量計測、 ロボット制御など の広い分野で工業的に利用されている。
第 1の超音波送受波器としては、 例えば特公平 6— 1 0 1 8 8 0号公報に記載 されている超音波送受波器がある。 以下、 図 1 0を参照して従来の超音波送受波 器の構成及び動作について説明する。
図 1 0は、 第 1の従来の超音波送受波器の断面図である。 図 1 0において、 1 0 0は超音波送受波器、 1 0 1は超音波振動子、 1 0 2は音響整合層、 1 0 3は ハウジングを示している。
図 1 0の構成において、 最初に送波時の動作について説明する。 超音波振動子 1 0 1は、 信号線 1 0 4を経由して、 駆動回路 (送信回路 7 0 1 ) 力 らの駆動信 号が与えられ、 一般的には超音波振動子 1 0 1の共振周波数近傍の周波数で超音 波振動を発生する。 超音波振動子 1 0 1において発生した超音波振動は、 音響整 合層 1 0 2を経由して超音波送受波器の周囲の流体に送波される。 音響整合層 1 0 3は、 周囲の流体の音響ィンピーダンスと超音波振動子 1 0 1の音響ィンピー ダンスの中間の音響インピーダンスを持つ材料で構成され、 周囲の流体への送波 効率を向上させる機能を有している。
超音波振動を発生する超音波振動子 1 0 1は、 典型的には圧電セラミックが用 いられ、 その音響インピーダンスは、 例えば、 3 0 X 1 0 6 k g · m— 2 · s つ 程度である。 周囲の流体が空気などの気体の場合、 例えば空気の音響インピーダ ンスは 400 k g ■ m— 2■ s— 程度であり、 音響整合層 1 02の音響インピ 一ダンスは 0. 1 1 X 106 k g · m"2 · s-1) 程度に設定され、 かつ厚みが想 定された超音波の周波数における波長の 1 Z4に設定されることが好ましい。 従来、 圧電振動子及び空気の中間的な音響ィンピーダンスを持つ整合層を形成 するため、 密度が比較的小さな材料 (例えばガラスバル一ンゃプラスチックバル ーン) を樹脂で固めた材料が使用されている。
次に、 超音波受波時の動作を説明する。 周囲の流体中を伝搬して超音波送受波 器 1 00に到達した超音波は、 超音波送波時とは逆に音響整合層 102を経由し て超音波振動子 1 01に伝えられる。 超音波振動子 1 01は、 超音波による力学 的作用を電気信号に変換し、 信号線 1 04を経由して、 図示していない電気処理 部へ信号が伝達される。
以上の超音波送受波器 1 00の送受信動作において、 超音波の送受信は超音波 振動子 1 01と音響整合層 102の積層方向、 すなわち音響整合層 102の垂線 リ 方向に行われる。
第 2の従来の超音波送受波器としては、 例えば、 特開 2000— 30458 1 号公報に記載の超音波流量計にぉ 、て公開された超音波送受波器がある。 以下、 図 1 1を参照して従来の超音波送受波器の構成及び動作について説明する。 図 1 1は、 第 2の従来の超音波送受波器の断面図である。 図 1 1において、 1 04は第 1音響整合層、 1 05は第 2音響整合層を示している。 第 1音響整合層 104は、 音速と密度の異なる材料板 (104 a、 104b, 104 c、 ■ ■ ·) を複数積層した構造であり、 音速の大きな材料から順次小さい材料に積層されて いる。
以下、 図 1 1の構成における超音波送受波器 100の動作を説明する。 送波時 には、 図示されていない信号線によって印加された駆動信号により、 超音波振動 子 1 0 1で発生した超音波は、 第 1音響整合層 104 (104 a、 1 04 b、 1 04 c · · ■) を伝搬し、 第 2音響整合層 1 05に入射する。 積層された第 1 音響整合層 104の各層 (104 a、 104 b、 104 c、 · · ·) を超音波が 通過する時間は等しくなるよう設定されており、 第 1音響整合層 104と第 2音 響整合層 105の界面では超音波の波面が一致する。 すなわち、 第 2音響整合層 1 0 5内では、 第 1整合層 1 0 4との界面の垂線方向に伝搬する。
第 2音響整合層 1 0 5内を伝搬した超音波は、 第 2音響整合層 1 0 5と周囲の 流体の界面との音速の違いにより屈折し、 方向を変えて周囲の流体へ放射される。 受波時においては、 送波時と逆の過程により、 周囲の流体を伝搬して超音波送 受波器 1 0 0に到達した超音波は、 第 2音響整合層 1 0 5との界面で屈折して第 2音響整合層 1 0 5に入射し、 第 1音響整合層 1 0 4を経由して超音波振動子 1 0 1で電気信号に変換される。 この場合には、 送波方向から到達した音波が選択 的に受波される。
第 2の従来の超音波送受波器の場合には、 屈折を利用して音波の方向を変えて いることから超音波流量計に応用する際には、 超音波送受波器を計測流路の壁に 一体化させることができるため、 計測対象の流体の流れの乱れを発生させない利 点がある。
しかしながら、 第 1の従来の超音波送受波器のような低密度の整合層を用いて も、 圧電セラミックなどの超音波振動子から空気などの気体中に超音波を伝搬さ せる場合には、 どうしても伝搬損失が生じ、 送受波の効率が低下するという問題 があった。 超音波を固体から気体へ効率よく伝搬させることが難しい理由は、 固 体の音響ィンピーダンスに比べて気体の音響ィンピーダンスが格段に小さく、 中 間に整合層を介在させても界面で超音波の強い反射が生じてしまうためである。 さらに、 上記の第 2の従来の超音波送受波器に示す屈折を利用して超音波の偏 向を行うタイプの超音波送受波器では、 偏向角に伴う損失が加わり偏向角が大き くなると送受波効率が極端に低下して実質的に適用できないという 題があつた。 従って、 本発明は、 上記問題に鑑みてなされたものであり、 その目的とすると ころは、 超音波の偏向が可能であり、 かつ送受波の効率が高い高感度な超音波セ ンサを提供することにある。 発明の開示
本発明は、 上記目的を達成するため、 以下のように構成している。
本発明は、 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送信又は受信を行う超 音波センサであって、 超音波振動子と、
上記超音波振動子と上記周囲空間との間の空間に充填されて上記超音波の伝搬 経路を形成する伝搬媒質部とを備える超音波センサを提供する。
また、 本亮明による超音波センサは、 流体で満たされた周囲空間に対して超音 波の送信又は受信を行う超音波センサであって、
超音波振動子と、
上記超音波振動子と上記周囲空間との間に配置されて上記超音波の伝搬経路を 形成する伝搬媒質部とを備え、
上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部における音速 Cい 上記空間を満 たす流体の密度 p 2、 及ぴ上記空間を満たす流体における音速 C 2が、 (p 2/p < (Cx/C2) < 1の関係を満足するように構成する。
また、 本発明の超音波センサは、 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の 送信又は受信を行う超音波送センサであって、
超音波振動子と、
上記超音波振動子と上記周囲空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を 形成する伝搬媒質部と、
上記伝搬媒質部に接して配置され上記超音波の伝搬経路を制御する反射体を備 上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部における音速 Cい 上記空間を満 たす流体の密度 p 2、 及ぴ上記空間を満たす流体における音速 C2が、 p .ノ p く (c c2) く 1の関係を満足するように構成する。
本発明によれば、 被測定流体の流路を規定する内壁を有する流量測定部と、 上記流量測定部の内壁に囲まれた流路空間の外側に設けられ、 超音波の送信又 は受信を行う少なくとも 1つの超音波振動子と、
上記超音波振動子と上記流路空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を 形成する伝搬媒質部と、
を備えた超音波流量計であって、
上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部における音速。い 上記被測定流 体の密度 p 2、 及び上記被測定流体における音速 C2が、 2ZP l) < (Cノ C 2) < 1の関係を満足するように構成する超音波流量計を提供する。
本発明の第 2 7態様によれば、 ガスの流路を規定する内壁を有する流量測定部 と、
上記流量測定部の内壁に囲まれた流路空間の外側に設けられ、 超音波の送信又 は受信を行う一対の超音波振動子と、
上記一対の超音波振動子の各々と上記流路空間との間に配置され、 上記超音波 の伝搬経路を屈折させる一対の伝搬媒質部と、
を備え、
上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振動面に対向する第 1表面領域 と、 上記流路空間に対向する第 2表面領域とを有しており、
上記伝搬媒質部の第 1表面領域は、 上記流路空間内における上記ガスの流速方 向に対して傾斜し、 上記第 2表面領域は、 上記流路空間内における上記ガスの流 速方向に対してほぼ平行である超音波流量計を提供する。
本発明の第 2 9態様によれば、 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送 信又は受信を行う超音波センサであって、
超音波振動子と、
上記超音波振動子と上記周囲空間との間の空間に充填されて上記超音波の伝搬 経路を形成する伝搬媒質部とを備え、
上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振動面に対向する第 1表面領域 と、 上記周囲空間を満たす流れに対向する第 2表面領域とを有しており、 上記伝 搬媒質部の上記第 2表面領域は、 上記第 1表面領域に対して傾斜している超音波 センサを提供する。 図面の簡単な説明
本発明のこれらと他の目的と特徴は、 添付された図面についての好ましい実施 形態に関連した次の記述から明らかになる。 この図面においては、
図 1 Aは、 本発明の第 1実施形態にかかる超音波送受波器の概観の斜視図であ り、
図 1 Bは、 上記第 1実施形態の超音波送受波器の長手方向に直交する図 1 Aの B— B線断面図であり、
図 2は、 上記超音波送受波器の伝搬媒質部と周囲空間の流体との界面における 超音波の屈折を示す断面図であり、
図 3 Aは、 本発明の第 2実施形態による超音波送受波器の概観の斜視図であり、 図 3 Bは、 上記第 2実施形態の超音波送受波器の円筒中心線上の断面図であり、 図 3 Cは、 上記第 2実施形態の超音波送受波器の超音波振動子の電極構造の一 例を示した斜視図であり、
図 4 Aは、 本発明の第 3実施形態による 1つの超音波送受波器の概観の斜視図 であり、
図 4 Bは、 上記第 3実施形態の図 4 Aの超音波送受波器の円筒中心線上の断面 図であり、
図 5 Aは、 本発明の上記第 3実施形態による他の超音波送受波器の概観の斜視 図であり、
図 5 Bは、 上記第 3実施形態の図 5 Aの超音波送受波器の円筒中心線上の断面 図であり、
図 6 Aは、 本発明の第 4実施形態のにかかる超音波送受波器の概観の斜視図で あり、
図 6 Bは、 上記第 4実施形態の超音波送受波器の円筒中心線上の断面図であり、 図 6 Cは、 上記第 4実施形態における別の円筒形の超音波送受波器の中心軸を 含む断面図であり、
図 6 Dは、 上記第 4実施形態の超音波送受波器の超音波振動子の電極面の一例 を示す斜視図であり、
図 7は、 本発明の第 5実施形態にかかる超音波送受器の一部断面斜視図であり、 図 8 A, 8 Bは、 本発明の第 6実施形態にかかる超音波送受器の概観図であり、 図 9 A, 9 B, 9 Cは、 本発明の第 7実施形態にかかる超音波送受器をそれぞ れ異なる分野に適用した場合の説明図であり、
図 1 0は、 従来の超音波送受波器の断面図であり、
図 1 1は、 従来の他の超音波送受波器の断面図であり、
図 1 2 A, 1 2 Bは、 本発明の第 8実施形態にかか超音波流量計の長手方向に 沿った断面図、 第 8実施形態の超音波流量計の長手方向に直交する、 図 1 2 Aの B— B線断面図であり、
図 1 3は、 伝搬媒質部と被測定流体との界面における超音波の屈折を示す図で あり、
図 1 4は、 本発明の第 9実施形態による超音波流量計の断面図であり、 図 1 5 A, 1 5 B , 1 5 Cは、 本発明の第 8, 9実施形態の変形例にかかる超 音波流量計の断面図であり、
図 1 6 A, 1 6 Bは、 本発明の第 8 , 9実施形態の他の変形例にかかる超音波 流量計の断面図であり、
図 1 7は、 従来の超音波流量計の断面図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明の記述を続ける前に、 添付図面において同じ部品については同じ参照符 号を付している。
以下、 図面を参照しながら、 本発明の好ましい実施形態を説明するが、 その前 に、 本発明の様々な態様について説明する。
本発明の第 1態様によれば、 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送信 又は受信を行う超音波センサであって、
超音波振動子と、
上記超音波振動子と上記周囲空間との間の空間に充填されて上記超音波の伝搬 経路を形成する伝搬媒質部とを備える超音波センサを提供する。
本発明の第 2態様によれば、 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送信 又は受信を行う超音波センサであって、
超音波振動子と、
上記超音波振動子と上記周囲空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を 形成する伝搬媒質部とを備え、
上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部における音速 Cい 上記空間を満 たす流体の密度 p 2、 及び上記空間を満たす流体における音速 C 2が、 ( p 2 / p , ) < ( C , / C 2 ) く 1の関係を満足するように構成する超音波センサを提供す る。
本発明の第3態様によれば、 上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振 動面に対向する第 1表面領域と、 上記周囲空間を満たす流れに対向する第 2表面 領域とを有しており、 上記伝搬媒質部の上記第 2表面領域は、 上記第 1表面領域 に対して傾斜している第 2の態様に記載の超音波センサを提供する。
本発明の第 4態様によれば、 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送信 又は受信を行う超音波センサであって、
超音波振動子と、
上記超音波振動子と上記周囲空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を 形成する伝搬媒質部と、
上記伝搬媒質部に接して配置され上記超音波の伝搬経路を制御する反射体とを 備え、
上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部における音速 cい 上記空間を満 たす流体の密度 Ρ 2、 及び上記空間を満たす流体における音速 C 2が、 ( p 2 / p ,) < {c 2) < 1の関係を満足するように構成する超音波センサを提供す る。
本発明の第 5態様によれば、 上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振 動面に対向する第 1表面領域と、 上記周囲空間を満たす流れに対向する第 2表面 領域と、 上記超音波の伝搬経路の上記第 1表面領域と上記第 2表面領域との間に 配置され、 上記反射体と接する少なくとも 1つの第 3表面領域を有しており、 上 記伝搬媒質部の上記第 2表面領域は、 上記第 1表面領域及び上記第 3表面領域の うち少なくとも 1つの領域に対して傾斜している第 4の態様に記載の超音波セン サを提供する。
本発明の第 6態様によれば、 上記伝搬媒質部の密度 pい 上記伝搬媒質部と上 記周囲空間を満たす流体との界面への超音波の入射角 θ 1、 上記周囲空間を満た す流体の密度 p 2、 及び、 上記界面から上記周囲空間を満たす流体への上記超音 波の進入角 θ 2が、
Figure imgf000010_0001
o t S sZ c o t e の関係をほぼ満足するよう に構成する第 1〜 5いずれか 1つの態様に記載の超音波センサを提供する。 本発明の第 7態様によれば、 上記伝搬媒質部は、 無機酸ィ匕物又は有機高分子の 乾燥ゲルから形成されている第 1〜 5のいずれか 1つの態様に記載の超音波セン サを提供する。
本発明の第 8態様によれば、 上記乾燥ゲルの固体骨格部は疎水化されている第 6の態様に記載の超音波送センサを提供する。
本発明の第 9態様によれば、 上記乾燥ゲノレの密度は、 5 0 0 k g Zm 3以下で あり、 上記乾燥ゲルの平均細孔直径は、 1 0 0 n m以下である第 7の態様に記載 の超音波センサを提供する。
本発明の第 1 0態様によれば、 上記超音波振動子と上記伝搬媒質部との間に設 けられ、 上記超音波振動子と上記伝搬媒質部とを音響的に整合させる音響整合層 を有している第 1 ~ 5のいずれか 1つの態様に記載の超音波センサを提供する。 本宪明の第 1 1態様によれば、 上記周囲空間を満たす流体は、 密度 p 2が 1 0 k g /m 3以下の気体である第 1〜 5のいずれか 1つの態様に記載の超音波セン サを提供する。
本発明の第 1 2態様によれば、 上記超音波の送波又は受波方向が、 上記第 2表 面領域にほぼ平行である第 1 ~ 5のいずれか 1つの態様に記載の超音波センサを 提供する。
以下、 本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第 1実施形態)
以下、 図面を参照して本発明における第 1実施形態にかかる超音波センサの一 例としての超音波送受波器を詳細に説明する。
本発明者は、 超音波送受波器において、 適切な材料からなる伝搬媒質部を用い て超音波を適切に屈折させれば、 界面における損失をほとんど発生させることな く、 固体から流体 (特に気体) へ超音波を伝搬させることができることを見出し て、 本発明を想到するに到った。
本発明の第 1実施形態にかかる超音波送受波器では、 超音波振動子の振動面に 平行な面と (第 1表面領域) と、 周囲空間を満たす流体と接する面 (第 2表面領 域) とを有する伝搬媒質部を、 超音波振動子と周囲空間を満たす流体との間に配 置する。 なお、 本出願の明細書及び請求の範囲で、 「周囲空間を満たす流体」 と は、 少なくとも第 2表面領域に接する流体を意味し、 必ずしも、 超音波送センサ (例えば超音波送受波器) の周囲全てを満たす流体を意味するものではなく、 そ の周囲の一部を満たす流体を意味する。
まず、 図 1 A及び図 1 Bを参照しな力 Sら、 本発明の第 1実施形態にかかる超音 波送受波器を説明する。 図 1 Aは、 上記第 1実施形態における超音波送受波器 1 の概観の斜視図を示し、 図 1 Bは、 図 1 Aの B— B ' に沿った上記超音波送受波 器 1の断面図を示している。
図 1 A及ぴ図 1 Bに示されている超音波送受波器 1は、 電気信号を超音波振動 に変換あるいは超音波振動を電気信号に変換する超音波振動子 2と、 周囲空間の 流体と超音波振動子 2の間に配置されて超音波の伝搬経路を形成する伝搬媒質部 6と、 超音波振動子 2と伝搬媒質部 6との間に配置されて超音波振動子 2と伝搬 媒質部 6の音響インピーダンスの整合を取る音響整合層 3と、 超音波振動子 2を 内包しかつ超音波振動子 2との電気的な導通経路を兼ねる振動子ケース部 4と、 端子板 9 Xに配置されかつ超音波振動子 2へ信号の入出力を行う 2本の信号線 5 と信号線 5間の電気的ショートを防ぐための絶縁部 1 0と、 2本の信号線 5の一 部と超音波振動子 2と伝搬媒質部 6と音響整合層 3と振動子ケース部 4とを収納 するハウジング 9とを備えている。 ハウジング 9は、 図 1 A及び 1 Bに示される ように軸方向に対して所定角度に傾斜するように切断された円筒形状の側部 9 y と、 側部 9 yの底部に固定され、 ハウジング 9の一部として機能する端子板 9 X とで構成されている。
伝搬媒質部 6は、 端子板 9 Xと側部 9 yとによるハウジング 9で囲まれかつ振 動子ケース部 4の外側の空間でかつ該空間内に配置された音響整合層 3以外の空 間に満たされ、 かつ、 音響整合層 3と超音波振動子 2に対向する (ただし、 直接 的には音響整合層 3に対向する) 第 1表面領域 7と、 周囲空間を満たす流体に面 する第 2表面領域 8とを有している。 さらに、 上記伝搬媒質部 6の上記第 2表面 領域 8は、 上記第 1表面領域 7に対して、 平行とならないように、 所定角度だけ 傾斜している。 ここで、 所定角度とは、 一例として、 0 ° より大きくかつ 9 0 ° より小さい角度であるが、 実質的には 8 0 ° より小さいほうが好ましい。 上記第 1実施形態では、 伝搬媒質部 6の密度を Pい 伝搬媒質部 6の音速を C 1 周囲空間を満たす流体の密度を p 2、 周囲空間を満たす流体の音速を C 2とした とき、 以下の式 (1) に示す関係が満足されるように、 伝搬媒質部 6の材料を選 択している。
(p 2/p x) < (Cノ C2) < 1 (1) 流体が空気などの気体の場合、 上記条件を満足する材料を見つけることは難し い。 その理由は、 気体の音速 C2よりも音速 が小さな固体材料が少ないから である。 上記第 1実施形態では、 上記条件を満足する伝搬媒質部 6を実現するた め、 無機酸化物又は有機高分子の乾燥ゲルから伝搬媒質部 6を形成している。 上 記第 1実施形態で用いる乾燥ゲルの固体骨格部は疎水化されており、 その密度は 5 0 0 k g/m3以下である。 この乾燥ゲルは、 平均細孔直径が 1 00 nm以下 のナノ多孔体乾燥ゲル (ナノ多孔質乾燥ゲル) である。
なお、 無機酸化物の乾燥ゲルの固体骨格部は、 少なくとも酸化ケィ素 (シリ 力) 又は酸化アルミニウム (アルミナ) を成分とすることが好ましい。 また、 有 機高分子の乾燥ゲルの固体骨格部は、 一般的な熱硬化性樹脂、 熱可塑性樹脂によ り構成することができる。 例えば、 ポリウレタン、 ポリウレア、 フエノール硬化 樹脂、 ポリアタリルァミド、 又は、 ポリメタタリル酸メチルなどを用いることが できる。
伝搬媒質部 6を、 例えばシリカを主成分とするナノ多孔体乾燥ゲルから形成す る場合、 その密度 p が 200 k g/m3であれば、 音速じ を 1 0 OmZsから 1 8 0 m/ s程度の範囲に設定することができる。 周囲空間を満たす流体が空気 である場合、 空気の密度 p 2は 1. 2 2 k g/m3、 音速 C2は 34 Om/sであ るので、 上記の伝搬媒質部 6を採用することにより、 P s p 及ぴ、 Ca<C 2の関係を同時に満足させ、 力 、 (p 2/P l) <
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の関係を満足さ せることができる。 天然ガスなどのガスを測定する場合には、 伝搬媒質部 6とし ては、 密度 p が 1 00〜 300 k g/m3、 音速 が 1 00〜30 Om/ sの 範囲にあることが好ましい。
超音波振動子 2は圧電体であり、 電気信号の印加により、 超音波振動の発生及 ぴ/又は超音波の到来により電気信号の発生を行うことができる。 圧電体として は、 圧電セラミックスが好適に用いられる。 共振特性を制御し、 機械的な Q値を 下げたレ、場合には、 吸収材を周囲に配置してもよい。 なお、 上記第 1実施形態の超音波送受波器 1では、 伝搬媒質部 6と超音波振動 子 2との間に音響整合層 3を設け、 超音波発生源である超音波振動子 2と伝搬媒 質部 6との間における音響的整合を高める機能を有している。
シリカを主成分とするナノ多孔体乾燥ゲル' (音響ィンピーダンス 3 X 1 0 4 k g ■ m- 2 · s - 1 ) ) 力 ら伝搬媒質部 6を形成し、 力、つ超音波振動子 1が圧電セ ラミックス (音響インピーダンス : 3 0 X 1 0 6 k g ■ m— 2 ■ s " 1 ) ) で構成さ れている場合、 音響ィンピーダンスが 1 X 1 0 6 k g - m— 2 ■ s -1) 付近の材料 から作製した音響整合層 3を採用することにより、 超音波エネルギの伝搬効率を ほぼ 1、 具体的には 0 . 9 5以上とすることができる。 このような材料は、 中空 ガラス球を樹脂材料で固めた複合材料や、 多孔質セラミックで実現できる。 音響 整合層 3の厚さは、 使用する超音波の 1 / 4波長に設定することが好ましい。 さらに、 上記第 1実施形態の超音波送受波器 1では、 超音波振動子 2を振動子 ' ケース 4内に内包しており、 超音波振動子 2は振動子ケース 4の天面内側に、 音 響整合層 3は振動子ケース 4の天面外側に側に接合され積層構造となる。 振動子 ケース 4は好ましくはステンレス材などの導電性の金属材料で形成され、 その厚 みは、 想定される超音波の波長の 1 / 1 0以下、 好ましくは 1 / 2 0以下にする ことにより、 超音波振動子 2と音響整合層 3の間の音響的整合を良好な状態に保 持することができる。
振動子ケース 4は、 電気溶接などの工法によりハウジング 9の端子板 9 Xと接 合されており、 かつ乾燥窒素やアルゴン等の不活性ガスを注入した密封構造にす ることができる。 上記の構成により、 超音波振動子 2は物理的に外気環境と遮断 され信頼性の向上が達成でき、 かつ電気的にもシールドされた構造になるため、 周囲空間を満たす流体が、 天然ガス等の可燃性の流体である場合にも高い安全性 を確保できる。
次に、 図 2を参照しながら、 超音波が伝搬媒質部 6から周囲空間を満たす流体 へ伝搬する様子を詳細に説明する。
前述した配置関係から、 超音波は、 超音波振動子 1の振動面と対面しかつ平行 である第 1表面領域 7の法線方向から入射するため、 伝搬媒質部 6と周囲空間を 満たす流体との界面である第 2表面領域 8の法線方向から傾斜した方向に沿って 超音波が入射する。 第 2表面領域 8の法線方向に対する超音波の入射角を Θ iと する (0° く e g cT ) 。 このとき、 超音波は、 伝搬媒質部 6と周囲空間を 満たす流体との界面である第 2表面領域 8で屈折し、 法線方向に対する角度 (進 入角) θ 2で被測定流体に進入することになる (θ ,< θ 2) 。
上記第 1実施形態では、 周囲空間を満たす流体の密度 ρ 2が与えられたとき、 以下の式 (2) の関係をほぼ満足するように各種のパラメータ い Θ い 及 び Θ 2) が設定されている。
( ρ 2/ Ρ!) = (c o t 02/c o t θ (2) このような設定により、 超音波エネルギの伝搬媒質部 6から周囲空間を満たす 流体への伝搬効率は、 ほぼ 1になる。 このとき、 入射角 0 は次式 (3) で表さ れる条件を満足する。
(c o t ) 2 =
[ (C lXc 2) 2 - 1] / [ ( p 2/ P l) 2— (cノ c 2) 2]
(3) 従って、 伝搬媒質部 6の pい C1 及び周囲空間を満たす流体の p 2、 C2が 定まったならば、 入射角 0ェは式 (3) によって決定される。 また、 入射角 が決まれば、 式 (2) によって進入角 02も決定される。 入射角 6 及び進入角 θ 2が定まると、 伝搬媒質部 6の第 2表面領域 8の傾斜角度なども決定できる。 以上のことは、 周囲空間を満たす流体を伝搬してきた超音波を受波する場合に も、 そのまま適用されるため、 進入角 02の方向から到来する超音波が選択的に 受波される。
上記第 1実施形態では、 前述した材料から伝搬媒質部 6を形成することにより、 伝搬媒質部 6の音速 Ciを 1 8 Om/s、 密度 p を 200 k gZm3に設定する ことができる。 周囲空間が空気で満たされている通常空間の場合、 空気の密度 p 2は 1. 22 k g/m3、 音速 C2は 34 Om/sであるので、 式 (2) 及び式
(3) の関係から、 入射角 は 3 2° 、 進入角 02は 89° に設定すればよい。 進入角 02は 90° に近いため、 空気中に送波された超音波は、 送波面である第 2表面領域 8とほぼ平行に進行する。 したがって、 上記第 1実施形態の音波の送 受波方向は、 図 1 Aのに示される第 2表面領域 8を含む平面内の B— B' 線分に 沿った図 1 Aの矢印 9 0の方向となる。
上記第 1実施形態によれば、 伝搬媒質部 6と周囲空間を満たす流体との界面で ある第 2表面領域 8での伝搬損失はほとんど生じないため、 この界面において双 方の音響インピーダンスを整合させる必要はない。 従って、 伝搬媒質部 6内から 発射される超音波が、 伝搬媒質部 6と周囲空間を満たす流体との界面である第 2 表面領域 8で屈折して、 第 2表面領域 8を含む平面沿いの方向に超音波の偏向が 可能であり、 かつ第 2表面領域 8での伝搬損失はほとんど生じないため、 送受波 の効率が高い高感度な超音波センサを提供することができる。
なお、 伝搬媒質部 6は、 密度 及び音速 が全体に渡って均質な材料から 構成されている必要はなく、 密度. p i及び音速 C が異なる複数種類の材料層が 重ねられた積層構造を有していても良い。 このような積層構造を有している場合、 超音波は伝搬媒質部 6を直進しない場合があるが、 特に問題はない。 重要な点は、 伝搬媒質部 6と被測定流体との界面近傍領域において、 前述の式を満足するよう に伝搬媒質部 6の密度 P 及び音速 並びに入射角 Θ S設定されることにある。 次に、 上記第 1実施形態における超音波送受波器の動作を説明する。
まず、 周囲空間を満たす流体に対して送波する場合は、 図 9 Cに示すの駆動回 路を兼ねる送信回路 7 0 1から信号線 5を介して超音波振動子 2 (図 9 Cでは 8 1 ) に対して、 共振周波数近傍 (例えば 1 0 0 k H z〜: L MH Z程度) の周波数 を持つ交流電圧、 パルス電圧、 バースト電圧が印加される。 これにより、 超音波 振動子 2は共振周波数付近の振動を励振され、 この振動が超音波として、 振動子 ケース 4及び音響整合層 3を通して伝搬媒質部 6にほぼ効率 1の条件で放射され る。 伝搬媒質部 6を伝搬した音波は、 伝搬媒質部 6と周囲空間を満たす流体との 界面である第 2表面領域 8で屈折し、 ほぼ効率 1の状態で周囲空間を満たす流体 に放射される。
次に、 周囲空間を満たす流体中を伝搬して超音波送受波器 1に到達する超音波 を受波する場合には、 送波方向から伝搬してきた超音波に関して送波の場合と逆 の経路が成立し、 超音波送受波器 1に入射した超音波はほぼ効率 1の条件で超音 波振動子 2に到達し、 電気信号に変換され信号線 5を通して外部の電気回路 (例 えば受信回路 7 0 2 ) に伝達される。 上記第 1実施形態によれば、 適切な密度 p 及び音速 C xを示す伝搬媒質部 6 を設け、 超音波を適切な角度に屈折させるため、 物質の界面における伝搬損失を ほぼ 0にし、 良好な SZN比で流量測定を達成することができる。 そして、 上記 第 1実施形態によれば、 上記伝搬媒質部 6を用いて超音波を適切に屈折させるこ とにより界面における損失をほとんど発生させることなく、 従来の超音波送受波 器では超音波の送受波が極めて困難であつた気体 (例えば水素ガスなど) の超音 波の送受波が可能になるため、 これらの気体を計測できる流量計測等への応用が 可能になる。
更に、 上記第 1実施形態の超音波送受波器 1では、 伝搬媒質部6内から発射さ れる超音波が、 伝搬媒質部 6と周囲空間を満たす流体との界面である第 2表面領 域 8で屈折して、 第 2表面領域 8を含む平面沿いの方向に超音波の送受信方向が 偏向されるため、 例えば流量計においては、 計測流路に送受波器取り付けに関わ る凹凸がなくなり、 流体流れの乱れがない流量計が構成できる。 また、 水平部を 有する各種機器の水平面に整合させて取り付けても、 水平方向の物体検知などに 応用が可能である。
(第 2実施形態)
図 3 A, 図 3 B, 図 3 Cを参照しながら、 本発明の第 2実施形態にかかる超音 波センサの一例としての超音波送受波器を説明する。 図 3 Aは、 第 2実施形態に おける超音波送受波器 1 1の外観の斜視図、 図 3 Bは、 円筒形の超音波送受波器 1 1の中心軸を含む断面図、 図 3 Cは超音波振動子 1 2の電極構造の一例を示し た斜視図である。 第 2実施形態と第 1実施形態との間で共通する部材について同 様の参照符号を与えている。 なお、 伝搬媒質部 6 Aは第 1実施形態の伝搬媒質部 6に対応し、 ハウジング 9 Aは第 1実施形態のハウジング 9に対応する。
以下、 第 2実施形態の超音波送受波器 1 1に特徴的な点を説明し、 第 1実施形 態における超音波送受波器 1と同様の部分及び上記対応部分については説明を省 略する。
第 2実施形態の超音波送受波器 1 1は、 円筒形状の側部 9 Zが円板形状の端子 板 9 Xに固定されてハウジング 9 Aを構成されており、 端子板 9 Xの中央に固定 された中心軸 9 aの周りに軸対称に構成されている。 したがって、 ハウジング 9 Aの円板形状の端子板 9 x上に配置された、 超音送振動子 1 2及び音響整合層 1 3はリング形状に構成されている。 また、 ハウジング 9 Aの一部である中心軸 9 aに中央部が結合された円板状保護部 1 5をさらに設けて、 第 2表面領域 8を保 護し、 ハウジング 9 Aと保護部 1 5の間にリング状の開口部 1 4を設け、 開口部 1 4を通して超音波の送受波を矢印 9 O Aの方向に行う。 ハウジング 9 A内の空 間でかつ超音送振動子 1 2及び音響整合層 1 3以外の空間には伝搬媒質部 6 Aが ほぼ満たされている。 そして、 伝搬媒質部 6 Aは、 音響整合層 1 3と超音波振動 子 1 2とに対向する (ただし、 直接的には音響整合層 1 3に対向する) 第 1表面 領域 7と、 周囲空間を満たす流体に面する第 2表面領域 8とを有している。 さら に、 上記伝搬媒質部 6 Aの上記第 2表面領域 8は、 上記第 1表面領域 7に対して、 平行とならないように、 中心軸 9 aに対して大略均等に周囲から中心側に向けて 所定角度だけ傾斜している。
上記第 2実施形態において、 具体的な超音波の送受波は上記第 1実施形態と同 様に高効率に行われて、 上記第 1実施形態と同様の効果を奏することができる。 上記第 1実施形態との違いは、 超音波送受波器 1 1が中心軸 9 aの周りに軸対称 な構造であること力、ら、 中心軸 9 aの周り全方位への送受波ができる構造になつ ている点であり、 周囲空間が気体の場合には、 送受波はほぼ水平になり、 全方位 の物体感知等への応用が可能になる。
また、 図 3 Cは超音波振動子 1 2の電極構造の一例を示しており、 1 6は電極 面上に構成された分割電極部である。 図 3 Cに示されるよう電極部 1 6を分割す ることにより、 振動発生部を制御できることから、 円周方向の超音波による走査 が可能になり、 方向を特定した物体感知などへの応用が可能になる。
電極部の分割は裏表に形成される電極部 1 6の少なくとも 1面でよく、 また、 超音波振動子 1 2自体を分割して配置することによつても、 同様の効果が得られ る。 図 3 Cでは、 電極部 6の分割数は 4であるが、 分割数については任意であり、 また必ずしも同形、 対称形である必要はない。
(第 3実施形態)
図 4 A, 4 B及ぴ図 5 A, 5 Bを参照しながら、 本発明の第 3実施形態にかか る超音波センサの一例としての超音波送受波器を説明する。 図 4 Aは、 上記第 3 実施形態における超音波送受波器 2 1の外観の斜視図、 図 4 Bは、 円筒形の超音 波送受波器 2 1の中心軸を含む断面を示している。 また、 図 5 Aは、 上記第 3実 施形態における別の超音波送受波器 3 1の外観の斜視図、 図 5 Bは、 円筒形の超 音波送受波器 3 1の中心軸 9 bを含む断面を示している。 上記第 3実施形態と前 述の上記第 1及び第 2実施形態との間で共通する部材について同様の参照符号を 与えている。 なお、 伝搬媒質部 6 B , 6 Cは先の実施形態の伝搬媒質部 6又は 6 Aに対応し、 ハウジング 9 B, 9 Cは先の実施形態のハゥジング 9又は 9 Aに対 応する。
以下、 上記第 3実施形態の超音波送受波器 2 1及び超音波送受波器 3 1に特徴 的な点を説明し、 上記第 1実施形態における超音波送受波器 1並びに上記第 2実 施形態の超音波送受波器 1 1と同様の部分及び上記対応部分については説明を省 略する。
上記第 3実施形態の超音波送受波器 2 1のハウジング 9 Bは、 図 4 A, 図 4 B に示すように、 円筒形状の側部 9 gの下端に端子板 9 Xが固定され、 側部 9 gの 上端に、 中央部に円形開口部 2 4を有する円板状上板 9 hが固定されて、 仮想中 心軸の周りにハウジング 9 Bが軸対称に構成されている。 ハウジング 9 Bの側部 9 gの内面に固定された超音送振動子 2 2及び音響整合層 2 3は円筒形状で構成 されている。 また、 ハウジング 9 Bの円板状上板 9 bの中央部開口部 2 4よりも 内向きに伝搬媒質部 6 Bが突出しないように、 伝搬媒質部 6 Bがハウジング 9 B 内に収納酉己置されて、 ハウジング 9 B全体で第 2表面領域 8を保護し、 ハウジン グ 9 Bの上板 9 bの中央部開口部 2 4を通して超音波の送受波を矢印 9 0 Bの方 向に行う。 すなわち、 ハウジング 9 B内に配置された超音送振動子 2 2及ぴ音響 整合層 2 3及び中央部以外の空間には伝搬媒質部 6 Bが満たされている。 そして、 伝搬媒質部 6 Bは、 音響整合層 2 3と超音波振動子 2 2に対向する (ただし、 直 接的には音響整合層 2 3に対向する) 第 1表面領域 7と、 周囲空間を満たす流体 に面する (図 4 Bでは中央部の空間に面する) 第 2表面領域 8とを有している。 さらに、 上記伝搬媒質部 6 Bの上記第 2表面領域 8は、 上記第 1表面領域 7に対 して平行とならないように、 中心軸に対して大略均等に上端から下端に向けて広 がるように、 所定角度だけ傾斜して円錐面を形成している。 一方、 図 5 A, 図 5 Bに示すように、 上記第 3実施形態の別の超音波送受波器 3 1のハウジング 9 Cは、 円筒形状の側部 3 5の下端に端子板 9 Xが固定され、 端子板 9 Xの中央部に固定された中心軸 9 bに円板状上板 9 iの中央部が固定さ れて、 中心軸 9 bの周りにハウジング 9 Cが軸対称に構成されている。 中心軸 9 bの周りに固定された超音送振動子 3 2及び音響整合層 3 3は円筒形状で構成さ れている。 また、 ハウジング 9 Cの上板 9 iの周囲よりも外向きに伝搬媒質部 6 Cが突出しないように、 伝搬媒質部 6 Cがハゥジング 9 C內に収納配置されて、 ハウジング 9 Cの端子板 9 Xに固定された円筒状の側部である保護部 3 5で第 2 表面領域 8を保護し、 ハゥジング 9 Cと保護部 3 5の間にリング状の開口部 3 4 を設け、 開口部 3 4を通して超音波の送受波を矢印 9 0 Cの方向に行う。 すなわ ち、 ハウジング 9 C内に配置された超音送振動子 3 2及び音響整合層 3 3及び周 囲部以外の空間には伝搬媒質部 6 Cが満たされている。 そして、 伝搬媒質部 6 C は、 音響整合層 3 3と超音波振動子 3 2に対向する (ただし、 直接的には音響整 合層 3 3に対向する) 第 1表面領域 7と、 周囲空間を満たす流体に面する (図 5 Bでは周囲部の空間に面する) 第 2表面領域 8とを有している。 さらに、 上記伝 搬媒質部 6 Cの上記第 2表面領域 8は、 上記第 1表面領域 7に対して平行となら ないように、 中心軸に対して大略均等に下端から上端に向けて広がるように、 所 定角度だけ傾斜して円錐面を形成している。
上記第 3実施形態において、 具体的な超音波の送受波は、 上記第 1実施形態及 び上記第 2実施形態と同様に高効率に行われて、 上記第 1実施形態及び上記第 2 実施形態と同様の効果を奏することができる。 上記第 2実施形態との違いは、 超 音波送受波器 2 1 , 3 1の正面方向 (図 4 B , 図 5 Bの上方向) へ超音波の送受 波行われる点であり、 一般に実現されている超音波送受波器の応用が可能である。
(第 4実施形態)
図 6 A, 図 6 B , 図 6 C, 図 6 Dを参照しながら、 本発明の第 4実施形態にか かる超音波センサの一例としての超音波送受波器を説明する。 図 6 Aは、 上記第 4実施形態における超音波送受波器 4 1及び超音波送受波器 5 1の外観の斜視図、 図 6 Bは、 円筒形の超音波送受波器 4 1の中心軸を含む断面図、 また、 図 6 Cは、 上記第 4実施形態における別の円筒形の超音波送受波器 5 1の中心軸を含む断面 図、 図 6 Dは上記第 4実施形態の超音波送受波器の超音波振動子 4 2、 5 2の電 極面の一例の斜視図を示している。 上記第 4実施形態と前述の第 1 ~ 3実施形態 との間で共通する部材について同様の参照符号を与えている。 なお、 伝搬媒質部 6 D , 6 Eは先の実施形態の伝搬媒質部 6又は 6 Aなどに対応し、 ハゥジング 9 D , 9 Eは先の実施形態のハゥジング 9又は 9 Aなどに対応する。
以下、 上記第 4実施形態の超音波送受波器 4 1及び超音波送受波器 5 1に特徴 的な点を説明し、 上記第 1実施形態における超音波送受波器 1並びに上記第 2実 施形態の超音波送受波器 1 1、 2 1と同様の部分及び上記対応部分については説 明を省略する。
上記第 4実施形態の超音波送受波器 4 1のハウジング 9 Dは、 図 6 A, 図 6 B に示すように、 円筒形状の側部 9 gの下端に端子板 9 Xが固定され、 端子板 9 X の中央部に円錐台形状の反射体 4 4が固定されて、 反射体 4 4の中心軸の周りに ハウジング 9 Dが軸対称に構成されている。 ハウジング 9 Dの側部 9 g及び端子 板 9 Xの内面に固定された超音送振動子 4 2及び音響整合層 4 3は円筒形状であ り、 超音波振動子 4 2の内側に音響整合層 4 3が配置されている。 また、 ハウジ ング 9 Dの反射体 4 4の上端面及び側部 9 gの上端面よりも伝搬媒質部 6 Dが突 出しないように、 伝搬媒質部 6 Dがハウジング 9 D内に収納配置されている。 そ して、 伝搬媒質部 6 Dは、 超音波振動子4 2の振動面に平行な第 1表面領域 7と、 周囲空間を満たす流体と接する第 2表面領域 8とを有し、 かつ伝搬媒質部 6 Dに 隣接して設けられた上記反射体 4 4と第 3表面領域 4 5で接している。
反射体 4 4は、 ステンレス材などの金属材料で構成されており、 伝搬媒質部 6 を例えばシリ力を主成分とするナノ多孔体乾燥ゲルから形成する場合には、 第 3 表面領域 4 5での反射効率ほぼ 1となる。 反射体 4 4は、 第 2表面領域 8への超 音波の入射角度が式 (3 ) を満足するように第 1表面領域 7及び第 2表面領域 8 に対して傾斜角が設定されている。
超音波振動子 4 2は共振周波数付近の振動で励振され、 この振動が超音波とし て音響整合層 4 3を通して伝搬媒質部 6 Dの大略中心側にほぼ効率 1の条件で放 射される。 伝搬媒質部 6 Dを伝搬した音波は、 反射体 4 4との界面である第 3表 面領域 4 5でほぼ効率 1で反射されて、 その方向を大略第 2表面領域 8側に変え て伝搬し、 伝搬媒質部 6 Dと周囲空間を満たす流体との界面である第 2表面領域 8で屈折し、 ほぼ効率 1の状態で周囲空間を満たす流体に放射される。
また、 周囲空間を満たす流体中を伝搬して超音波送受波器 4 1に到達する超音 波を受波する場合には、 送波方向から伝搬してきた超音波に関して送波の場合と 逆の経路が成立し、 超音波送受波器 4 1の第 2表面領域 8にほぼ効率 1で入射し た超音波は、 伝搬媒質部 6 Dを伝搬して反射体 4 4との界面である第 3表面領域 4 5でほぼ効率 1の条件で反射されて、 その方向を大略超音波振動子 4 2側に変 えて伝搬し、 超音波振動子 4 2に到達し、 超音波振動子 4 2で電気信号に変換さ れる。
以上の構成により、 超音波送受波器 4 1においても、 周囲空間を満たす流体に 対して高効率の超音波の送受波が可能となり、 上記第 1実施形態と同様の効果を 奏することができる。
一方、 図 6 A及び図 6 Cに示されるように、 上記第 4実施形態の別の超音波送 受波器 5 1のハウジング 9 Eは、 断面三角形状でかつ円筒形状の反射体 5 4の下 端に端子板 9 Xが固定され、 端子板 9 Xの中央部に円柱状の中心軸 9 kが固定さ れ、 中心軸 9 kの上端に円板状上板 9 mがフランジのように突出して固定されて、 反射体 5 4の中心軸の周りにハウジング 9 Eが軸対称に構成されている。 ハウジ ング 9 Eの中心軸 9 k及び上板 9 m及び端子板 9 xの内面に固定された超音送振 動子 5 2及び音響整合層 5 3は円筒形状であり、 超音波振動子 5 2の外側に音響 整合層 5 3が配置されている。 また、 ハウジング 9 Eの反射体 5 4の上端面及び 上板 9 mの上端面よりも伝搬媒質部 6 Eが突出しないように、 伝搬媒質部 6 が ハウジング 9 E内に収納配置されている。 そして、 伝搬媒質部 6 Eは、 超音波振 動子 5 2の振動面に平行な第 1表面領域 7と、 周囲空間を満たす流体と接する第 2表面領域 8とを有し、 かつ伝搬媒質部 6 Eに隣接して設けられた上記反射体 5 4と第 3表面領域 5 5で接している。 反射体 5 4は反射体 4 4と同様な材質及び 傾斜角度を有するものである。
超音波振動子 5 2は共振周波数付近の振動で励振され、 この振動が超音波とし て音響整合層 5 3を通して伝搬媒質部 6 Eの大略周囲側にほぼ効率 1の条件で放 射される。 伝搬媒質部 6 Eを伝搬した超音波は、 反射体 5 4との界面である第 3 表面領域 5 5でほぼ効率 1で反射されて、 その方向を大略第 2表面領域 8側に変 えて伝搬し、 伝搬媒質部 6 Eと周囲空間を満たす流体との界面である第 2表面領 域 8で屈折し、 ほぼ効率 1の状態で周囲空間を満たす流体に放射される。
また、 周囲空間を満たす流体中を伝搬して超音波送受波器 5 1に到達する超音 波を受波する場合には、 送波方向から伝搬してきた超音波に関して送波の場合と 逆の経路が成立し、 超音波送受波器 5 1の第 2表面領域 8にほぼ効率 1で入射し た超音波は、 伝搬媒質部 6 Eを伝搬して反射体 5 4との界面である第 3表面領域 5 5でほぼ効率 1の条件で反射されて、 その方向を大略超音波振動子 5 2側に変 えて伝搬し、 超音波振動子 5 2に到達し、 超音波振動子 5 2で電気信号に変換さ れる。
以上の構成により、 超音波送受波器 5 1においても、 周囲空間を満たす流体に 対して高効率の超音波の送受波が可能となり、 上記第 1実施形態と同様の効果を 奏することができる。
なお、 上記第 4実施形態の反射体 4 4, 5 4は複数配置してもよく、 その場合 には、 第 3表面領域 4 5 , 5 5が複数個存在する構成となる。 また、 この場合に は、 第 1表面領域 7と第 2表面領域 8が平行である構成も成立し、 複数の第 3表 面領域 4 5 , 5 5の少なくとも 1つが第 2表面領域 8に対して所定の角度に傾斜 しておればよい。
超音波送受波器 4 1及び超音波送受波器 5 1は、 上記第 2実施形態と同様に中 心軸周りの全方位への送受波ができる構造になっており、 周囲空間が気体の場合 には、 送受波はほぼ水平になり、 全方位の物体感知等への応用が可能になる。 また、 図 6 Dは超音波振動子 4 2、 5 2の電極構造の一例を示しており、 4 6 は円筒形の超音波振動子 4 2、 5 2の内側面に構成された分割電極であり、 4 7 は外側面に構成された共通電極である。 図 6 Dに示されるよう電極部 4 6を分割 することにより、 振動究生部を制御できることから円周方向の超音波による走査 が可能になり、 方向を特定した物体感知などへの応用が可能になる。
図 6 Dに示すように電極部 4 6の分割は内外側面に形成される電極部の少なく とも 1面でよく、 また超音波振動子 4 2、 5 2自体を分割して配置することによ つても同様の効果が得られる。 電極の分割数は任意であり、 また必ずしも同形、 対称形である必要はない。
(第 5実施形態)
図 7を参照しながら、 本発明の第 5実施形態にかかる超音波センサの一例とし ての超音波送受波器を説明する。 図 7は、 上記第 5実施形態における超音波送受 波器 6 1の外観の斜視図であり、 図 7の手前側の面 Aに関しては、 内部構造の説 明をするための断面図であり、 実際はハウジング側部で覆われている。 また、 上 記第 5実施形態と前述の上記第 1〜 4実施形態との間で共通する部材について同 様の参照符号を与えている。 なお、 伝搬媒質部 6 Fは第 1実施形態の伝搬媒質部 6又は 6 Aなどに対応し、 ハウジング 9 Fは第 1実施形態のハウジング 9又は 9 Aなどに対応する。
以下、 上記第 5実施形態の超音波送受波器 6 1に特徴的な点を説明し、 上記第 1実施形態における超音波送受波器 1、 上記第 2実施形態の超音波送受波器 1 1、 2 1、 上記第 3実施形態の超音波送受波器 3 1、 並びに上記第 4実施形態の超音 波送受波器 4 1、 5 1と同様の部分及び上記対応部分については説明を省略する。 上記第 5実施形態の超音波送受波器 6 1は、 上記第 4実施形態における超音波 送受波器 4 1、 5 1で円筒あるいは円錐形状であった部分を矩形状にしたもので あり、 矩形板状の側部 6 9 gの下端に矩形板状の端子板 6 9 Xが固定され、 側部 6 9 g及び端子板 6 9 Xの周囲部に三角柱形状の反射体 6 4が固定され、 矩形板 状の中心軸 6 9 kの上端に矩形板状の円板状上板 6 9 mがフランジのように突出 して固定されて、 中心線 Cに対して対称に構成されている。 各超音送振動子 6 2 及び各音響整合層 6 3はそれぞれ矩形板状であり、 中心軸 6 9 kの内面に固定さ れ、 各超音波振動子 6 2の外側に各音響整合層 6 3が配置されている。 各伝搬媒 質部 6 Fは、 各超音波振動子 6 2の振動面に平行な第 1表面領域 7と、 周囲空間 を満たす流体と接する第 2表面領域 8とを有し、 かつ伝搬媒質部 6 Fに隣接して 設けられた反射体 6 4と第 3表面領域 6 5で接している。 反射体 6 4は反射体 4 4と同様な材質及び傾斜角度を有するものである。
上記第 5実施形態の上記第 4実施形態との違いは、 上記第 5実施形態の超音波 送受波器 6 1における超音波の送受波は、 中心線 Cに対して対称に図 7の左右方 向に行われることであり、 この場合も超音波は、 それぞれ、 音響整合層 6 3を通 して伝搬媒質部 6 Fにほぼ効率 1の条件で放射され、 伝搬媒質部 6 Fを伝搬した 超音波は、 反射体 6 4との界面である第 3表面領域 6 5でほぼ効率 1で反射され て、 大略第 2表面領域 8側に方向を変える。 さらに、 伝搬媒質部 6 Fと周囲空間 を満たす流体との界面である第 2表面領域 8で超音波が屈折し、 ほぼ効率 1の状 態で周囲空間を満たす流体に放射される。 また、 送波方向から伝搬してきた超音 波に関して、 送波の場合と逆の経路が成立し、 超音波送受波器 6 1に第 2表面領 域 8にほぼ効率 1で入射した超音波は、 伝搬媒質部 6 Fを伝搬して反射体 6 4と の界面である第 3表面領域 6 5でほぼ効率 1の条件で反射されて超音波振動子 6 2に到達し、 超音波振動子 6 2で電気信号に変換される。
以上の構成により、 超音波送受波器 6 1においても、 周囲空間を満たす流体に 対して高効率の超音波の送受波が可能となり、 上記第 1実施形態と同様の効果を 奏することができる。 また、 超音波送受波器 6 1は、 左右方向への送受波ができ る構造になっており、 周囲空間が気体の場合には、 送受波はほぼ水平になり、 左 右方向の物体感知等への応用が可能になる。
(第 6実施形態)
図 8 A, 図 8 Bを参照しながら、 本発明の第 6実施形態にかかる超音波センサ の一例としての超音波送受波器を説明する。 図 8 A, 図 8 Bは、 上記第 6実施形 態における超音波送受波器 7 1— 1, 7 1 - 2 , 7 1 - 3 , 7 1— 4を複数個配 置した場合の斜視図であり、 また、 上記第 6実施形態と前述の上記第 1〜 5実施 形態との間で共通する部材について同様の参照符号を与えている。 なお、 伝搬媒 質部 6 Gは第 1実施形態の伝搬媒質部 6又は第 5実施形態の伝搬媒質部 6 Fなど に対応し、 ハウジング 9 Gは第 1実施形態のハゥジング 9又は第 5実施形態のハ ゥジング 9 Fなどに対応し、 中心軸 7 9 kは第 5実施形態の中心軸 6 9 kに対応 し、 側部 7 9 gは第 5実施形態の側部 6 9 gに対応し、 端子板 7 9 Xは第 5実施 形態の端子板 6 9 Xに対応し、 反射体 7 4は第 5実施形態の反射体 6 4に対応し、 上板 7 9 mは第 5実施形態の上板 6 9 mに対応する。
以下、 上記第 6実施形態の超音波送受波器 7 1 - 1 , 7 1 - 2 , 7 1 - 3 , 7 1一 4に特徴的な点を説明し、 他の実施形態と同様の部分及び上記対応部分につ いては説明を省略する。 上記第 6実施形態の各超音波送受波器 71— 1, 71-2, 71-3, 71- 4は、 上記第 5実施形態における超音波送受波器 61を中心線 C上で分割した構 造である。 したがって、 超音波の送受波は一方向だけに制限されるが、 超音波の 送受信は上記第 5実施形態と同様に高効率で行われ、 上記第 1実施形態と同様の 効果を奏することができる。 周囲空間が気体の場合には、 送受波はほぼ水平にな り、 物体感知等への応用が可能になる。
図 8 Aは、 超音波送受波器 71— 1, 71— 2, 71— 3, 71— 4を 4個用 いて、 前後左右に超音波を送受波できる構成であり、 図 8 Bは超音波送受波器 7 1— 1, 71-2, 71—3を 3個用いて、 120度間隔に 3方向に送受波でき る構成である。 図 8A, 図 8 Bのように、 複数の超音波送受波器 71を任意の数、 任意の方向に配置することにより、 アプリケーションに対応した指向性の制御が 可能になり、 応用範囲を広げることができる。
(第 7実施形態)
図 9A, 9B, 9 Cを参照しながら、 本発明の第 7実施形態にかかる超音波セ ンサの一例としての超音波送受波器の応用機器について説明する。 図 9 Aは掃除 ロボットなどの自走型ロボットの障害物検知システム、 図 9 Bは自動車の周囲障 害物検知システム、 また、 図 9 Cは超音波流量計への適用した場合を示している。 図 9A, 9B, 9 Cにおいて、 81, 81 A, 81 B, 81 C, 81 D, 81 Eは本発明の第 7実施形態において、 特に、 上記第 1実施形態、 上記第 2実施形 態、 上記第 4実施形態、 上記第 5実施形態、 上記第 6実施形態のいずれかに示し たほぼ水平方向に超音波の送受波を行うことができる超音波送受波器を示してい る。 82, 82 A, 82B, 82 C, 82D, 82 Eは超音波送受波器 81, 8 1 A, 81B, 81 C, 8 ID, 81 Eが送受波する超音波の指向特性領域、 8 3は自走型ロボット、 84A, 84B, 84C, 84D, 84Eは障害物、 85 は自動車、 86は計測用流路である。
図 9 Aにおいて、 超音波送受波器 81 Aは、 自走型ロボット 83の筐体部の頂 点付近に、 筐体部の面と第 2表面領域 8とがほぼ面一に配置されている。 本発明 の第 7実施形態の超音波送受波器 81 Aによれば、 超音波の送受波の指向特性領 域 82Aは図 9 Aに示されるとおり、 床面 88Aとほぼ水平 (平行) にすること ができ、 かつ円周方向の走査が可能である。 したがって、 超音波送受波器 8 1 A を筐体部周囲に分散して配置することなく、 また、 筐体部に超音波送受波器 8 1 Aを周囲に向けるための特別な機構系を設けることなく、 自走型ロボット 8 3の 全周方向の障害物を検知することができる。
図 9 Bにおいて、 超音波送受波器 8 I D, 8 1 E , 8 1 B, 8 1 Cは、 自動車
8 5のボディ前後端のバンパー部の下面、 及びボディの屋根の前後端に近い部分 の壁面に、 特別な突起を設けることなく、 ほぼ面一に配置されている。 図 9 Aと 同様に、 送受波される超音波の指向特性領域 8 2 D, 8 2 E , 8 2 B , 8 2 Cは、 地上面 8 8 Bに対してほぼ水平 (平行) にできる。 したがって、 図 9 Bに示され るように、 自動車 8 5の前後の死角に存在する地上の障害物 8 4 D, 8 4 Eや、 ガードゃ看板などの屋根に対する障害物 8 4 B, 8 4 Cなどの検知が可能になり、 また、 特に屋根部に超音波送受波器のための突起部等を設けることなく実現でき るため、 デザイン等の自由度を損なうことがない。
図 9 Cにおいて、 超音波送受波器 8 1は、 計測用流路 8 6の内壁面に対して面 一に配置されている。 送受波される超音波の指向性領域 8 2はほぼ流路に平行で、 対面する超音波送受波器 8 1との間で超音波の送受波が行われる。 この場合に、 超音波送受波器 8 1を正対させる必要がないため、 通常の流路内に凹部あるいは 凸部を設ける必要がなく、 流路内での流体の移動状態を定常的に保ち精度の高い 流量計測が可能である。 これについては、 以下、 第 8実施形態として詳細に説明 する。 なお、 超音波振動子 8 1を駆動するための送信回路 7 0 1と、 他方の超音 波振動子 8 1により受信した超音波を増幅、 帯域制限等を行う受信回路 7 0 2と、 送受信の方向を変えるための切り替え回路 7 0 3と、 受信回路 7 0 2からの出力 をもとに伝搬時間を計測する時間計測部 7 0 4と、 上記時間計測部 7 0 4からの 出力値をもとに流量を求める流量演算部 7 0 5と、 流量演算部 7 0 5で演算され た流量等を表示する表示部 7 0 6と、 計測のタイミング等を制御する制御部 7 0 7とを備えている。 よって、 一方の超音波振動子 8 1から他方の超音波振動子 8 1に向けて超音波を送信し、 ガスなどの被測定流体を通過した超音波が上記他方 の超音波振動子 8 1で受信されることにより、 時間計測部 7 0 4で超音波振動子 8 1、 8 1間の伝搬時間を計測する。 次いで、 逆に、 上記他方の超音波振動子 8 1から上記一方の超音波振動子 8 1に向けて超音波を送信し、 ガスなどの被測定 流体を通過した超音波が上記一方の超音波振動子 8 1で受信されることにより、 時間計測部 7 0 4で超音波振動子 8 1、 8 1間の伝搬時間を計測する。 このよう に所定回数だけ、 上記一対の超音波振動子 8 1、 8 1間で超音波の伝搬時間を計 測し、 流量演算部 7 0 5でその値を基に、 ガスなどの被測定流体の流量を流量演 算部 7 0 5により算出するようにしている。 よって、 各超音波振動子 8 1、 8 1 は送受信を行えるようにしている。 ここで、 上記送信回路 7 0 1〜制御部 7 0 7 とより流量算出システムを構成している。
(第 8実施形態)
図 1 2 A〜図 1 7を参照しながら、 本発明の第 8実施形態にかかる超音波セン サの一例としての超音波送受波器の応用機器の一例である、 超音波により流体の 流量を計測する超音波流量計について説明する。
まず、 第 8実施形態の超音波流量計について説明する前に、 従来の超音波流量 計について説明する。
近年、 所定の伝搬路を超音波が伝達する時間を計測することにより、 流体の移 動速度を測定し、 その測定値から流量を計測する超音波流量計がガスメータや化 学反応の制御等に利用されつつある。
以下、 図 1 7を参照しながら、 従来の超音波流量計の測定原理を説明する。 図 1 7に示されている超音波流量計では、 管内の流体が速度 Vにて図 1 7中の矢印 Vで示す方向に流れている。 超音波流量計の管壁 4 0 3には、 一対の超音波送受 波器 4 0 1及び 4 0 2が相対して設置されている。 超音波送受波器 4 0 1及び 4 0 2の各々は、 電気工ネルギを機械工ネルギに変換するとともに、 機械工ネルギ を電気工ネルギに変化する変換素子 (トランスデューサ) を備えている。 この変 換素子は、 例えば、 圧電セラミック等の圧電振動子で構成され、 圧電ブザーや圧 電発振子と同様に共振特性を示す。
まず、 超音波送受波器 4 0 1を超音波の送波器として用い、 超音波送受波器 4 0 2を超音波の受波器として用いる場合について、 超音波流量計の動作を説明す る。
超音波送受波器 4 0 1の共振周波数近傍における周波数を持つ交流電圧を超音 波送受波器 4 0 1の圧電振動子に印加すると、 超音波送受波器 4 0 1は管内の流 体中に超音波を放射する。 この超音波は、 伝搬経路 L 1に沿って伝搬し、 超音波 送受波器 4 0 2に到達する。 超音波送受波器 4 0 2の圧電振動子は、 この超音波 を受けて電圧信号を出力する。
この後、 超音波送受波器 4 0 2を超音波の送波器として動作させる。 具体的に は、 超音波送受波器 4 0 2の共振周波数近傍における周波数を持つ交流電圧を超 音波送受波器 4 0 2の圧電振動子に印加することにより、 超音波送受波器 4 0 2 は管内の流体中に超音波を放射する。 超音波は伝搬経路 L 2に沿って伝搬し、 超 音波送受波器 4 0 1に到達する。 超音波送受波器 4 0 1の圧電振動子は、 この超 音波を受けて電圧信号を出力する。
このように、 超音波送受波器 4 0 1及び 4 0 2は、 それぞれ、 1つの超音波振 動子でありながら、 受波器としての機能と送波器としての機能を果たすことがで きる。 この超音波流量計では、 連続的に交流電圧を印加すると超音波送受波器か ら連続的に超音波が放射されて伝搬時間を測定することが困難になるので、 通常 はパルス信号を搬送波とするバースト電圧信号を駆動電圧として用いる。
駆動用のバースト電圧信号を超音波送受波器 4 0 1に印加して超音波送受波器 4 0 1から超音波バースト信号を放射すると、 この超音波バースト信号は距離が Lの伝搬経路 L 1を伝搬して t時間後に超音波送受波器 4 0 2に到達する。
超音波送受波器 4 0 2では伝達して来た超音波バースト信号のみを高い S /N 比で電気バースト信号に変換することができる。 この電気パースト信号をトリガ として、 再び超音波送受波器 4 0 1に駆動用バースト電圧信号を印加して超音波 パースト信号を放射する。
このような装置を 「シング 'アラウンド装置」 と呼ぶ。 また、 超音波パルスが 超音波送受波器 4 0 1から超音波送受波器 4 0 2に到達するまでに要する時間を 「シング ·アラウンド周期」 といい、 その逆数を 「シング .アラウンド周波数」 という。
図 1 7の超音波流量計において、 管の中を流れる流体の流速を V、 流体中の超 音波の速度を C、 流体の流れる方向と超音波パルスの伝搬方向の角度を 0とする。 更に、 超音波送受波器 4 0 1を送波器、 超音波送受波器 4 0 2を受波器として用 いたとき、 超音波送受波器 401から出た超音波パルスが超音波送受波器 402 に到達する時間 (シング ·アラウンド周期) を tい シング■アラウンド周波数 f ェとする。 このとき、 次式 (4) が成立する。
f ! == 1 / t , = (C + V c o s Θ ) /L ■ · · (4) 逆に、 超音波送受波器 402を送波器として、 超音波送受波器 401を受波器 として用いたときのシング■アラウンド周期を t 2、 シング ·アラウンド周波数 f 2とすれば、 次式 (5) の関係が成立する。
f 2= 1/t 2= (C-V c o s 0) /L · · · (5) 上記式 (4) 及び式 (5) に基づいて、 両シング ·アラウンド周波数の周波数 差 Δ f は、 次式 (6) で示される。
厶 f = ί丄一 f 2=2Vc o s 0/L ■ ■ · (6) 式 (6) からわかるように、 超音波の伝搬経路の距離 L及び周波数差 Λ f から、 流体の流速 Vを求めることができる。 そして、 流速 Vから流量を決定することが できる。
図 17の超音波流量計では、 超音波送受波器の圧電振動子における超音波の送 受波面に整合層 (不図示) が設けられている。 これは、 測定対象となる流体と圧 電素子との間にある固有音響インピーダンス (以下、 「音響インピーダンス」 と 称する) の差異を中間的な音響インピーダンスを持つ層 (整合層) で緩和し、 異 なる音響インピーダンスを持つ媒質間の界面における超音波の反射を抑制するた めである。 超音波の伝搬経路中に音響インピーダンスの差が大きな界面が存在す ると、 超音波送受波器から出た超音波が測定対象の流体中に充分に進入しないと いう不都合が生じ、 流量の測定が不能になるか、 又は、 測定精度が大きく低下し てしまうことになる。 従って、 このような不都合を避け、 超音波流量計の測定精 度を向上させるためには、 整合層の音響ィンピーダンスを適切に設定することが 重要となる。 なお、 音響インピーダンスは、 一般に、 次式 (7) で定義される。 音響インピーダンス = (密度) X (音速) · · · ■ (7) 超音波振動を発生する圧電振動子の音響インピーダンスは、 例えば、 30X 106 k g · m— 2 · s—つ 程度であり、 空気の音響ィンピーダンスは 400 k g - m— 2 · s一1) 程度である。 空気の流速を測定する場合、 整合層の音響イン ピーダンスは 0 . 1 1 X 1 0 6 k g · m— 2 · s—つ 程度に設定されることが好ま しい。
従来、 圧電振動子及ぴ空気の中間的な音響ィンピーダンスを持つ整合層を形成 するため、 密度が比較的小さな材料 (例えばガラスバノレーンやプラスチックバノレ ーン) を樹脂で固めた材料が使用されている。
しかしながら、 上記のような整合層を用いても、 圧電振動子から空気などの気 体中に超音波を伝搬させる場合には、 どうしても伝搬損失が生じ、 測定感度が低 下するという問題があった。 超音波を固体から気体へ効率よく伝搬させることが 難しい理由は、 固体の音響ィンピーダンスに比べて気体の音響ィンピーダンスが 格段に小さく、 中間に整合層を介在させても界面で超音波の強い反射が生じてし まうためである。
また、 図 1 7に示すタイプの超音波流量計では、 超音波送受波器を配置するた めの空洞部が流量測定部の流路内部に必要であり、 この空洞部の存在が被測定流 体の流れの乱れの原因となる場合がある。 また、 微量化学分析のためには、 流量 自体が極微量となるため、 流路を微細化する必要がある。 そのような場合、 従来 の構成では、 超音波送受波器を流路内に配置できないため、 極少量の流量測定に は適用できないという問題があつた。
本発明の第 8実施形態は、 上記問題に鑑みてなされたものであり、 その目的と するところは、 流量計測部である流路内部の流れを乱すことなく、 極少量の流量 計測にも対応できる高感度な超音波流量計を提供することを目的とするものであ る。
本発明の第 8実施形態による超音波流量計は、 被測定流体の流路を規定する内 壁を有する流量測定部と、 上記流量測定部の内壁に囲まれた流路空間の外側に設 けられ、 超音波の送信及び Z又は受信を行う少なくとも 1つの超音波振動子と、 上記超音波振動子と上記流路空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を形 成する伝搬媒質部とを備えた超音波流量計であって、 上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部における音速 Cい 上記被測定流体の密度 p 2、 及び上記被測定 流体における音速 C 2が、 ( p 2/ P l ) < { C x / C 2) < 1の関係を満足するよ うに構成する。 好ましい実施形態において、 上記超音波振動子の数は複数であり、 上記複数の 超音波振動子のうちの第 1の超音波振動子は、 上記複数の超音波振動子のうちの 第 2の超音波振動子に対して超音波を出射するように配置され、 上記第 2の超音 波振動子は、 上記第 1の超音波振動子に対して超音波を出射するように配置され ている。
好ましい実施形態において、 上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振 動面に対向する第 1表面領域と、 上記流路空間に対向する第 2表面領域とを有し ており、 上記伝搬媒質部の上記第 2表面領域は、 上記第 1表面領域に対して傾斜 している。
好ましい実施形態において、 上記伝搬媒質部の第 1表面領域は、 上記流路空間 内における上記被測定流体の流速方向に対して傾斜し、 上記第 2表面領域は、 上 記流路空間内における上記被測定流体の流速方向に対して平行である。
好ましい実施形態において、 上記伝搬媒質部の第 2表面領域は、 上記流量測定 部の上記内壁との間で段差を実質的に形成していない。
好ましい実施形態において、 上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部と上 記被測定流体との界面への超音波の入射角 Θい 上記被測定流体の密度 p 2、 及 ぴ、 上記界面から上記被測定流体への上記超音波の進入角 0 2が、
Figure imgf000032_0001
p - c o t e 2/ c o t eェの関係をほぼ満足するように構成している。
好ましい実施形態において、 上記被測定流体は、 密度 P 2が 1 0 k g · m一3以 下の気体である。
好ましい実施形態において、 上記伝搬媒質部は、 無機酸ィヒ物又は有機高分子の 乾燥ゲルから形成されている。
好ましい実施形態において、 上記乾燥ゲルの固体骨格部は疎水ィ匕されている。 好ましい実施形態において、 上記乾燥ゲルの密度は、 5 0 0 k g //m3以下で あり、 上記乾燥ゲルの平均細孔直径は、 1 0 0 n m以下である。
好ましい実施形態において、 上記超音波振動子と上記伝搬媒質部との間に設け られ、 上記超音波振動子と上記伝搬媒質部とを音響的に整合させる整合層を有し ている。
好ましい実施形態において、 上記被測定流体の流速方向に垂直な方向に測定し た上記流速測定部における流路空間のサイズは、 上記超音波の中心周波数におけ る上記被測定流体中の波長の 1 Z 2以下である。
好ましい実施形態において、 上記超音波振動子は、 収束音場を形成するように 構成されている。
好ましい実施形態において、 上記伝搬媒質部の第 1表面領域は、 レンズ面を形 成するように湾曲している。
本発明による超音波流量計は、 ガスの流路を規定する内壁を有する流量測定部 と、 上記流量測定部の内壁に囲まれた流路空間の外側に設けられ、 超音波の送信 及び/又は受信を行う一対の超音波振動子と、 上記一対の超音波振動子の各々と 上記流路空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を屈折させる一対の伝搬 媒質部とを備え、 上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振動面に対向す る第 1表面領域と、 上記流路空間に対向する第 2表面領域とを有しており、 上記 伝搬媒質部の第 1表面領域は、 上記流路空間内における上記ガスの流速方向に対 して傾斜し、 上記第 2表面領域は、 上記流路空間内における上記ガスの流速方向 に対してほぼ平行である。
本発明者は、 超音波送受波器において、 適切な材料からなる伝搬媒質部を用い て超音波を適切に屈折させれば、 界面における損失をほとんど発生させることな く、 固体から流体 (特に気体) へ超音波を伝搬させることができることを見出し て、 本発明を想到するに到った。
本発明の第 8実施形態にかかる超音波送受波器では、 被測定流体の流れ方向に 対して傾斜した面 (第 1表面領域) と、 被測定流体の流れ方向にほぼ平行な面
(第 2表面領域) とを有する伝搬媒質部を超音波振動子と被測定流体との間に配 置する。 伝搬媒質部の第 2表面領域は、 好ましくは、 流体の流れを撹乱しないよ うに流体の流路を規定する面に整合させられている。
以下、 図面を参照しながら、 本発明の第 8実施形態を説明する。
まず、 図 1 2 A及び 1 2 Bを参照しながら、 本発明の第 8実施形態による超音 波流量計を説明する。 図 1 2 Aは、 上記第 8実施形態における超音波流量計 3 1 0の長手方向に沿った断面を示し、 図 1 2 Bは、 超音波流量計 3 1 0の長手方向 と図 1 2 Aの B— B線で直交する断面を示している。 図示されている超音波流量計 310は、 被測定流体の流路を規定する内壁 34 0を有する管状の流量測定部 304と、 流量測定部 304の内壁 340に囲まれ た流路空間 309の外側に設けられ、 超音波の送信及び/又は受信を行う一対の 超音波送受波器 (超音波振動子) 30 1 a及ぴ 301 bと、 超音波送受波器 30 1 a及び 301 bと流路空間 309との間に配置され、 超音波の伝搬経路を形成 する伝搬媒質部 303 a、 303 bとを備えている。 被測定流体は、 流量測定部 304の内壁 340に囲まれた流路空間 30 9の内部を矢印 305の方向に流れ るものとする。 この超音波送受波器 (超音波振動子) 30 1 a及び 30 1 bは、 上記第 1実施形態〜上記第 6実施形態のいずれかの超音波送受波器である。 伝搬 媒質部 303 a、 303 bは、 伝搬媒質部 6, 6 A, 6 B, 6 C, 6D, 6 E,
6 F, 6 Gに対応する。 なお、 簡略化のため、 ケーシングについては図示を省略 している。
上記第 8実施形態では、 超音波送受波器 301 aの超音波放射面が被測定流体 の流れ方向 305に対して傾斜しており、 超音波送受波器 30 1 aから出た超音 波は、 流量測定部 304の内壁に対して斜めに入射する。 そして、 超音波は、 伝 搬媒質部 303 aと被測定流体との界面で屈折し、 伝搬経路 306を通って一方 の超音波送受波器 301 bで受け取られる。
上記第 8実施形態における流路空間 309の断面 (流れ方向 305に垂直な断 面) は、 図 1 2 Bに示されるように矩形である。 上記第 8実施形態の流量測定部 304は、 部品 304 a及び 304 bをシール材 304 cによって固着すること によって作製される。 なお、 流路空間 306の形状は、 図示されているものに限 定されず、 他の形状 (例えば円形) であってもよい。
伝搬媒質部 303 a、 303 bは、 超音波送受波器 3 O l a及び 30 1 bの超 音波振動面に対向する第 1表面領域 3 3 1と、 流路空間 309に対向する第 2表 面領域 332とを有している。 上記第 8実施形態では、 伝搬媒質部 30 3 a、 3 03 bの密度を p 1、 伝搬媒質部 303 a、 303 bの音速を C ,、 被測定流体 の密度を P 2、 被測定流体の音速を C2としたとき、 以下の式 (8) に示す関係 が満足されるように、 伝搬媒質部 30 3 a、 303 bの材料を選択している。
( P 2/ P 1) < (Cノ C2) < 1 (8) 気体の流量を測定対象とする場合、 上記条件を満足する材料を見つけることは 難しい。 その理由は、 気体の音速 C2よりも音速〇ェが小さな固体材料が少ない 力 らである。 上記第 8実施形態では、 上記条件を満足する伝搬媒質部 3 0 3 a、 30 3 bを実現するため、 無機酸化物又は有機高分子の乾燥ゲルから伝搬媒質部 30 3 a、 30 3 bを形成している。 上記第 8実施形態で用 Vヽる乾燥ゲルの固体 骨格部は疎水化されており、 その密度は 50 0 k g/m3以下である。 この乾燥 ゲルは、 平均細孔直径が 1 00 nm以下のナノ多孔体乾燥ゲル (ナノ多孔質乾燥 ゲル) である。
なお、 無機酸化物の乾燥ゲルの固体骨格部は、 少なくとも酸化ケィ素 (シリ 力) 又は酸ィ匕アルミニウム (アルミナ) を成分とすることが好ましい。 また、 有 機高分子の乾燥ゲルの固体骨格部は、 一般的な熱硬化性樹脂、 熱可塑性樹脂によ り構成することができる。 例えば、 ポリウレタン、 ポリウレア、 フエノール硬化 樹脂、 ポリアクリルアミド、 又は、 ポリメタクリノレ酸メチルなどを用いることが できる。
伝搬媒質部 3 0 3 a、 3 0 3 bを、 例えばシリ力を主成分とするナノ多孔体乾 燥ゲルから形成する場合、 その密度 p が 20 0 k g/m3であれば、 音速 を 1 00 sから 1 80 m/ s程度の範囲に設定することができる。 非測定流体 が空気である場合、 空気の密度 p 2は 1. 2 2 k g/m3、 音速 C2は 340m/ sであるので、 上記の伝搬媒質部 30 3 a、 30 3 bを採用することにより、 p 2く /0い 及び、 C Csの関係を同時に満足させ、 かつ、 (P SZP く (C
X/C 2) の関係を満足させることができる。 天然ガスなどの気体流量を測定す る場合、 伝播媒質部 30 3 a、 30 3 bとしては、 密度 p が 1 00〜3 00 k g/m3、 音速〇ェが 1 00〜3 0 OmZsの範囲にあることが好ましい。
超音波送受波器 30 1 a、 3 0 1 bは、 超音波振動子として機能する圧電体を 有しており、 超音波の送信及ぴ Z又は受信を行うことができる。 圧電体としては、 圧電セラミックスが好適に用いられる。
なお、 上記第 8実施形態の超音波流量測定装置 3 1 0では、 伝搬媒質部 3 0 3 aと超音波送受波器 3 O l aとの間に整合層 3 0 2 aを設け、 伝搬媒質部 3 0 3 bと超音波送受波器 30 1 bとの間に整合層 30 2 bを設けている。 整合層 30 2 a、 3 0 2 bは、 超音波送受波器 3 0 1 a、 3 0 1 bの超音波発生源である圧 電セラミックス (音響インピーダンス : 3 0 X 1 06 k g ' m— 2 ■ s— ) と伝 搬媒質部 3 0 3 a , 3 0 3 bとの間における音響的整合を高める機能を有してい る。
シリカを主成分とするナノ多孔体乾燥ゲル (音響インピーダンス 3 X 1 04 k g · m— 2 · s—1〕 ) から伝搬媒質部 3 0 3 a、 3 0 3 bを形成する場合、 音響 ィンピーダンスが 1 X 1 06 k g ■ m一2 - s—1) 付近の材料から作製した整合層 3 0 2 a、 3 0 2 bを採用することにより、 超音波エネルギの伝搬効率をほぼ 1、 具体的には 0. 9 5以上とすることができる。 このような材料は、 中空ガラス球 を樹脂材料で固めた複合材料で実現できる。 整合層 3 0 2 a、 3 0 2 bの厚さは、 使用する超音波の 1 / 4波長に設定することが好ましい。
次に、 図 1 3を参照しながら、 超音波が伝搬媒質部 3 0 3 aから被測定流体中 に伝搬する様子を詳細に説明する。
前述した配置関係から、 超音波は、 伝搬媒質部 3 0 3 aと被測定流体との界面 Sの法線方向から傾斜した方向に沿って界面 Sに入射する。 界面との法線方向に 対する超音波の入射角を Θ とする (0° < θ く 9 0° ) 。 このとき、 超音波 は伝搬媒質部 3 0 3 aと被測定流体との界面 Sで屈折し、 界面 Sの法線方向に対 する角度 (進入角) Θ2で被測定流体に進入することになる (e s^ 。
上記第 8実施形態では、 被測定流体の p 2が与えられたとき、 以下の式 (9) の関係をほぼ満足するように各種のパラメータ (pい Θ 及び θ 2) が設定さ れている。
2/ β r = ( c o t Θ 2Zc o t Θ J (9) このような設定により、 超音波エネルギの伝搬媒質部 3 0 3 aから被測定流体 への伝搬効率は、 ほぼ 1になる。 このとき、 入射角 6 は次式 (1 0) で表され る条件を満足する。
( c o t ) 2
= [ (cノ c 2) 2 - 1 ] / [ 2 2— (c 2) 2]
( 1 0) 従って、 伝搬媒質部 3 0 3 の い Cい 及び被測定流体の p 。、 C2が定ま つたならば、 入射角 0 は式 (1 0) によって決定される。 また、 入射角 0 が 決まれば、 式 (9) によって進入角 θ 2も決定される。
入射角 Θェ及び進入角 θ 2が定まると、 伝搬媒質部 30 3 aの第 1表面領域 3 3 1の傾斜角度や 2つの超音波送受波器 3 0 1 a、 3 0 1 bの間隔なども決定で さる。
以上のことは、 超音波を受け取る場合にも、 そのまま適用される。
上記第 8実施形態では、 前述した材料から伝搬媒質部 30 3 a、 3 0 3 bを形 成することにより、 伝搬媒質部 30 3 a、 3 0 3 bの音速 C iを 1 8 0 / s、 密度 p を 2 00 k gZm3に設定することができる。 空気の流量を測定する場 合、 被測定流体 (空気) の密度 p 2は 1. 2 2 k g / 音速 C 2は 340 sであるので、 式 (9) 及び式 (1 0) の関係から、 入射角 Θ iは 3 2° 、 進入 角 0 2は 8 9° に設定すればよい。 進入角 θ 2は 9 0° に近いため、 被測定流体 中の超音波は、 流れ方向 3 05とほぼ平行な方向に伝搬することになる。
上記第 8実施形態における流量測定部 304の内壁 340に囲まれた流路空間 3 0 9のサイズ H (図 1 2 A参照) は、 被測定流体における超音波の 1/2波長 以下、 理想的には 1 / 4波長以下に設定することが好ましい。 流路空間 3 0 9の サイズをこのような大きさに設定することにより、 流路空間 3 0 9での音波反射 による伝搬モードの出現を抑制し、 時間計測の制度を上げることができる。 例え ば、 用いる超音波の波長; Lが 4 mm程度である場合、 流路空間 30 9のサイズ H は 2 mm程度に設定され得る。 この場合、 計測対象の最低流速が 1 mm/ s、 伝 搬時間の計測制度が I n s (ナノセカンド) であるとすると、 超音波送受波器 3 0 1 a及ぴ 30 1 bの横方向の間隔は 1 20 mm程度に設定され得る。
上記第 8実施形態によれば、 伝搬媒質部 3 0 3 a 30 3 bと被測定流体との 界面 Sで伝搬損失がほとんど生じないため、 この界面 Sにおいて双方の音響ィン ピーダンスを整合させる必要はない。
なお、 伝搬媒質部 30 3 a、 30 3 bは、 密度 p i及び音速 C iが全体に渡つ て均質な材料から構成されている必要はなく、 密度 p i及ぴ音速 Ciが異なる複 数種類の材料層が重ねられた積層構造を有していも良い。 このような積層構造を 有している場合、 超音波は伝搬媒質部 30 3 a、 3 0 3 b中を直進しない場合が ある力 特に問題はない。 重要な点は、 伝搬媒質部 3 0 3 a , 3 0 3 bと被測定 流体との界面近傍領域において、 前述の式を満足するように伝搬媒質部 3 0 3 a、 3 0 3 bの密度 p i及び音速 C並びに入射角 Θ iが設定されることにある。
また、 図 1 2 Aに示されるように、 超音波流量測定装置 3 1 0は、 超音波振動 子 8 1を駆動するための送信回路 7 0 1と、 他方の超音波振動子 8 1により受信 した超音波を増幅、 帯域制限等を行う受信回路 7 0 2と、 送受信の方向を変える ための切り替え回路 7 0 3と、 受信回路 7 0 2からの出力をもとに伝搬時間を計 測する時間計測部 7 0 4と、 上記時間計測部 7 0 4からの出力値をもとに流量を 求める流量演算部 7 0 5と、 流量演算部 7 0 5で演算された流量等を表示する表 示部 7 0 6と、 計測のタイミング等を制御する制御部 7 0 7とを備えている。 よ つて、 一方の超音波振動子 3 0 1 a又は 3 0 1 bから他方の超音波振動子 3 0 1 b又は 3 0 1 aに向けて超音波を送信し、 ガスなどの被測定流体を通過した超音 波が上記他方の超音波振動子 3 0 1 bで受信されることにより、 時間計測部 7 0 4で超音波振動子 3 0 1 a又は 3 0 1 b間の伝搬時間を計測する。 次いで、 逆に、 上記他方の超音波振動子 3 0 1 bから上記一方の超音波振動子 3 0 1 aに向けて 超音波を送信し、 ガスなどの被測定流体を通過した超音波が上記一方の超音波振 動子 3 0 1 a又は 3 0 1 bで受信されることにより、 時間計測部 7 0 4で超音波 振動子 3 0 1 a , 3 0 1 b間の伝搬時間を計測する。 このように所定回数だけ、 上記一対の超音波振動子 3 0 1 a, 3 0 1 b間で超音波の伝搬時間を計測し、 流 量演算部 7 0 5でその値を基に、 ガスなどの被測定流体の流量を流量演算部 7 0 5により算出するようにしている。 よって、 各超音波振動子 3 0 1 a , 3 0 1 b は送受信を行えるようにしている。 ここで、 上記送信回路 7 0 1〜制御部 7 0 7 とより流量算出システムを構成している。
次に、 上記第 8実施形態における超音波流量計の動作を説明する。
まず、 図 1 2 Bの駆動回路を兼ねる送信回路 7 0 1から超音波送波器 3 O l a に対して、 共振周波数近傍 (例えば 1 0 0 k H z〜l MH z程度) の周波数を持 つ交流電圧が印加される。 これにより、 超音波送受波器 3 0 1 aは、 整合層 3 0 2 aを通して伝搬媒質部 3 0 3 aにほぼ効率 1の条件で超音波を放射する。
伝搬媒質部 3 0 3 aを伝搬した音波は、 伝搬媒質部 3 0 3 aと流路空間 3 0 9 との界面で屈折し、 ほぼ効率 1の状態で流路空間 3 0 9内に放射され、 被測定流 体の内部を伝搬する。 その後、 超音波は、 対向する側に設けられた伝搬媒質部 3 0 3 b及び整合層 3 0 2 bを通って超音波送受波器 3 O l bに到達する。 超音波 送受波器 3 0 1 bは、 受け取った超音波を電圧に変換し、 電圧信号 (電気信号) を生成する。 この電気信号に基づいて超音波の伝搬時間が流量演算部 7 0 5で計 測され、 流速から流量に換算される方法は、 従来技術と同様である。 駆動回路の 構成例は、 特開 2 0 0 0—2 9 8 0 4 5号公報及び特開 2 0 0 0— 2 9 8 0 4 7 号公報に記載されている。
上記第 8実施形態によれば、 適切な密度 pェ及び音速じェを示す伝搬媒質部 3 0 3 a , 3 0 3 bを設け、 超音波を適切な角度に屈折させるため、 物質の界面に おける伝搬損失をほぼ 0にし、 良好な S /N比で流量測定を達成することができ る。 そして、 上記第 8実施形態によれば、 従来の超音波流量計では測定が極めて 困難であった気体 (例えば水素ガスなど) の流量を容易に測定することが可能に なる。
更に、 上記第 8実施形態によれば、 流量計測部 3 0 4の流路空間 3 0 9の内部 に、 流れを乱す大きな凹凸や段差が存在せず、 極めて安定した流量測定が可能に なる。 また、 超音波送受波器が流路空間 3 0 9の外側に配置されているため、 超 音波送受波器のサイズによらず、 流路空間 3 0 9のサイズを任意に設計できる。 その結果、 流路空間 3 0 9のサイズを小さくして極少量の流量計測を行うことが 可能になる。
(第 9実施形態)
図 1 4を参照しながら、 本発明の第 9実施形態にかかる超音波センサの一例と しての超音波流量計を説明する。 図 1 4は、 上記第 9実施形態における超音波流 量計 3 2 0の長手方向に沿った断面を示している。 上記第 9実施形態と前述の上 記第 8実施形態との間で共通する部材について同様の参照符号を与えている。 以下、 上記第 9実施形態の超音波流量計 3 2 0に特徴的な点を説明し、 上記第 8実施形態における超音波流量計 3 1 0と同様の部分については説明を省略する。 上記第 9実施形態の超音波流量計 3 2 0では、 超音送受波器 3 0 1 a、 3 0 1 bが収束音場を形成するように構成されている。 具体的には、 伝搬媒質部 3 0 8 a、 308 bの第 1表面領域がレンズ面を形成するように湾曲している。 これに 伴って、 整合層 308における被測定流体側の表面が凹面型になっている。 この ような構成により、 超音波送受波器 3 O l aから送波された超音波は伝搬媒質部 308 a内で収束することになる。 このの収束効果により、 同- -性能の超音波振 動子を用いて、 より大きな音圧で超音波の送受波が可能になるため、 SZN比を 更に向上させることができる。
以上説明してきた上記第 8, 9実施形態では、 いずれも、 伝搬媒質部の第 1表 面領域 331は、 流路空間 309における被測定流体の流速方向 305に対して 傾斜し、 第 2表面領域 332は、 流路空間 309における被測定流体の流速方向 305に対して平行であるが、 本発明は、 このような構成に限定されるわけでは ない。 例えば、 図 15 Aに示すように、 伝搬媒質部 303 a、 303bの第 2表 面領域 332が流路空間 309における被測定流体の流速方向 305に対して傾 斜するような構成を採用しても良い。 このような構成によれば、 2つの超音波送 受波器の間隔を短縮することができる。 ただし、 図 15Aの構成では、 流量測定 部 304の内壁 340と伝搬媒質部 303 a、 303 bの第 2表面領域 332と の間に段差が形成されている。 この段差を低減又は解消するためには、 例えば、 図 15Bや図 15Cに示すように流量測定部 304の内壁 340の一部に傾斜面 を形成し、 その傾斜面を伝搬媒質部 303 a、 303 bの第 2表面領域 332と 整合させればよい。
伝搬媒質部 303 a、 303 bの第 2表面領域 332は、 流量測定部 304の 内壁 340との間で段差を実質的に形成していないことが好ましいが、 流れの乱 れが大きな問題にならない場合は、 図 16 A, 16 Bに示すような段差又は凹凸 が存在しても良い。
上記いずれの上記第 8, 9実施形態でも、 一対の超音波送受波器の構成を実質 的に同一なものとし、 180° の回転対称な配置構成を採用している力 本発 明は、 このような構成に限定されない。 一対の超音波送受波器の一方については、 上記第 8, 9実施形態における構成を適用し、 他方の超音波送受波器については、 異なる構成 (例えば図 15A〜15Cに示す構成) を与えてもよい。 また、 上記 第 8, 9実施形態では、 超音波振動子を超音波送受波器として用いることより、 超音波の送信だけではなく受信をも同じ超音波振動子によって行っている力 本 発明の上記第 8 , 9実施形態はこのような構成に限定されない。 送波用及ぴ受波 用として、 別々の超音波振動子を用いても良い。
本発明の上記第 8, 9実施形態によれば、 被測定流量中へ超音波を伝播する際 の損失をほぼゼ口に低減することができるため、 気体を含む種々の流体の流量を 高感度で測定することができる。
また、 本発明の上記第 8 , 9実施形態によれば、 流路内部に段差や凹凸を設け る必要がなくなるので、 被測定流体の流れを乱すことなく、 極少量の流量計測に も対応できる。
本発明によれば、 超音波の送信及び/又は受信を行う超音波送振動子と、 超音 波の伝搬経路を形成する伝搬媒質部とを備え、 伝搬媒質部の密度 P 及び音速 C い 並びに周囲空間を満たす流体の密度 p 2及び音速 C 2の相互関係が適切に設定 され、 かつ超音波を適切な角度に屈折させることにより、 周囲空間を満たす流体 へ超音波を放射する際の損失をほぼゼロに低減でき、 また/あるいは周囲空間を 満たす流体から超音波の入射を受ける際の損失をほぼゼロに低減することができ るため、 気体を含む種々の流体に対して高効率な送受波が可能となる。 また、 流 体が気体の場合には、 超音波送受波器の送受波面に対してほぼ水平 (平行) に送 受波が可能であり、 各種の応用展開に利用できる。
なお、 上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることに より、 それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、 添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載さ れているが、 この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。 そのような変形や修正は、 添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない 限りにおいて、 その中に含まれると理解されるべきである。

Claims

請 求 の 範 囲
1. 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送信又は受信を行う超音波 センサであって、
超音波振動子 (2, 1 2, 22, 3 2, 42, 52, 62, 72) と、 上記超音波振動子と上記周囲空間との間の空間に充填されて上記超音波の伝搬 経路を形成する伝搬媒質部 (6, 6 A, 6 B, 6 C, 6D, 6 E, 6 F, 6 G) とを備える超音波センサ。
2. 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送信又は受信を行う超音波 センサであって、
超音波振動子 (2, 1 2, 22, 3 2, 42, 52, 62, 72) と、 上記超音波振動子と上記周囲空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を 形成する伝搬媒質部 (6, 6A, 6 B, 6 C, 6D, 6E, 6 F, 6 G) とを備 え、
上記伝搬媒質部の密度 pい 上記伝搬媒質部における音速 Cい 上記空間を満 たす流体の密度 p 2、 及び上記空間を満たす流体における音速 C 2が、 (p 2/P
,) < {c c^ く 1の関係を満足するように構成する超音波センサ。
3. 上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振動面に対向する第 1表 面領域 (7) と、 上記周囲空間を満たす流れに対向する第 2表面領域 (8) とを 有しており、 上記伝搬媒質部の上記第 2表面領域は、 上記第 1表面領域に対して 傾斜している請求項 2に記載の超音波センサ。
4. 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送信又は受信を行う超音波 センサであって、
超音波振動子 (42, 5 2, 62, 72) と、
上記超音波振動子と上記周囲空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を 形成する伝搬媒質き (6D, 6 E, 6 F, 6 G) と、
上記伝搬媒質部に接して配置され上記超音波の伝搬経路を制御する反射体 ( 4 4, 54, 64, 74) とを備え、
上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部における音速 Cい 上記空間を満 たす流体の密度 p 2、 及び上記空間を満たす流体における音速 C 2が、 (p 2/p く ic c2) < 1の関係を満足するように構成する超音波センサ。
5. 上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振動面に対向する第 1表 面領域 (7) と、 上記周囲空間を満たす流れに対向する第 2表面領域 (8) と、 上記超音波の伝搬経路の上記第 1表面領域と上記第 2表面領域との間に配置され、 上記反射体と接する少なくとも 1つの第 3表面領域 (4 5, 5 5) を有しており、 上記伝搬媒質部の上記第 2表面領域は、 上記第 1表面領域及び上記第 3表面領域 のうち少なくとも 1つの領域に対して傾斜している請求項 4に記載の超音波セン サ。
6. 上記伝搬媒質部の密度 p τ、 上記伝搬媒質部と上記周囲空間を満たす流 体との界面への超音波の入射角 Θい 上記周囲空間を満たす流体の密度 ρ 2、 及 び、 上記界面から上記周囲空間を満たす流体への上記超音波の進入角 0 2が、 ρ 2/P l= c o t Θ 2/c o t Θェの関係をほぼ満足するように構成する請求項 1 〜 5いずれか 1つに記載の超音波センサ。
7. 上記伝搬媒質部は、 無機酸化物又は有機高分子の乾燥ゲルから形成され ている請求項 1〜 5のいずれか 1つに記載の超音波センサ。
8. 上記乾燥ゲルの固体骨格部は疎水化されている請求項 6に記載の超音波 送センサ。
9 · 上記乾燥ゲルの密度は、 5 0 0 k g Zm3以下であり、 上記乾燥ゲルの 平均細孔直径は、 1 00 n m以下である請求項 7に記載の超音波センサ。
1 0. 上記超音波振動子と上記伝搬媒質部との間に設けられ、 上記超音波振 動子と上記伝搬媒質部とを音響的に整合させる音響整合層 (3, 1 3, 2 3, 3 3, 4 3, 5 3, 6 3, 7 3) を有している請求項 1〜 5のいずれか 1つに記載 の超音波センサ。
1 1. 上記周囲空間を満たす流体は、 密度 p 2が 1 0 k g Zm 3以下の気体 である請求項 1〜 5のいずれか 1つに記載の超音波センサ。
1 2. 上記超音波の送波又は受波方向が、 上記第 2表面領域にほぼ平行であ る請求項 1〜 5のいずれか 1つに記載の超音波センサ。
1 3. 被測定流体の流路を規定する内壁を有する流量測定部 (3 04) と、 上記流量測定部の内壁 (340) に囲まれた流路空間 (3 0 9) の外側に設け られ、 超音波の送信又は受信を行う少なくとも 1つの超音波振動子 (3 0 1 a , 3 0 1 b) と、
上記超音波振動子と上記流路空間との間に配置され、 上記超音波の伝搬経路を 形成する伝搬媒質部 (30 3 a、 30 3 b) と、
を備えた超音波流量計であって、
上記伝搬媒質部の密度 Pい 上記伝搬媒質部における音速 Cい 上記被測定流 体の密度 p 2、 及び上記被測定流体における音速 c 2が、 ( p 2 p ,) < (c c2) <ιの関係を満足するように構成する超音波流量計。
1 4. 上記超音波振動子の数は複数であり、
上記複数の超音波振動子のうちの第 1の超音波振動子は、 上記複数の超音波振 動子のうちの第 2の超音波振動子に対して超音波を出射するように配置され、 上記第 2の超音波振動子は、 上記第 1の超音波振動子に対して超音波を出射す るように配置されている、 請求項 1 3に記載の超音波流量計。
1 5. 上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振動面に対向する第 1 表面領域 (3 3 1) と、 上記流路空間に対向する第 2表面領域 (3 3 2) とを有 しており、
上記伝搬媒質部の上記第 2表面領域は、 上記第 1表面領域に対して傾斜してい る請求項 1 3又は 1 4に記載の超音波流量計。
1 6. 上記伝搬媒質部の第 1表面領域は、 上記流路空間内における上記被測 定流体の流速方向に対して傾斜し、 上記第 2表面領域は、 上記流路空間内におけ る上記被測定流体の流速方向に対して平行である請求項 1 5に記載の超音波流量 計。
1 7. 上記伝搬媒質部の第 2表面領域は、 上記流量測定部の上記内壁との間 で段差を実質的に形成していない、 請求項 1 5又は 1 6に記載の超音波流量計。
1 8. 上記伝搬媒質部の密度 p J、 上記伝搬媒質部と上記被測定流体との界 面への超音波の入射角 Θい 上記被測定流体の密度 p 2、 及び、 上記界面から上 記被測定流体への上記超音波の進入角 θ 2が、
p2/P l=c o t 02/c o t 0 の関係をほぼ満足するように構成する請求項 1 3〜1 6のいずれかに記載の超音波流量計。
1 9. 上記被測定流体は、 密度 p 2が 10 k g · m— 3以下の気体である請求 項 1 3〜 1 6のいずれかに記載の超音波流量計。
20. 上記伝搬媒質部は、 無機酸化物又は有機高分子の乾燥ゲルから形成さ れている請求項 1 3〜: 16のいずれかに記載の超音波流量計。
2 1. 上記乾燥ゲルの固体骨格部は疎水化されている請求項 20に記載の超 音波流量計。
22. 上記乾燥ゲルの密度は、 500 k g /m 3以下であり、
上記乾燥ゲルの平均細孔直径は、 1 00 nm以下である請求項 21に記載の超 音波流量計。
23. 上記超音波振動子と上記伝搬媒質部との間に設けられ、 上記超音波振 動子と上記伝搬媒質部とを音響的に整合させる整合層を有している請求項 1 3〜 1 6のいずれかに記載の超音波流量計。
24. 上記被測定流体の流速方向に垂直な方向に測定した、 上記流速測定部 における流路空間のサイズは、 上記超音波の中心周波数における上記被測定流体 中の波長の 1/2以下である請求項 1 3〜 1 6のいずれかに記載の超音波流量計。
2 5. 上記超音波振動子は、 収束音場を形成する請求項 1 3〜 1 6のいずれ 力、に記載の超音波流量計。
26. 上記伝搬媒質部 (308 a、 308 b) の第 1表面領域は、 レンズ面 を形成するように湾曲している請求項 24に記載の超音波流量計。
2 7. ガスの流路を規定する内壁を有する流量測定部 (304) と、 上記流量測定部の内壁 (340) に囲まれた流路空間 (309) の外側に設け られ、 超音波の送信又は受信を行う一対の超音波振動子 (30 1 a, 301 b) と、
上記一対の超音波振動子の各々と上記流路空間との間に配置され、 上記超音波 の伝搬経路を屈折させる一対の伝搬媒質部 (303 a, 30 3 b) と、
を備え、
上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振動面に対向する第 1表面領域 (3 3 1) と、 上記流路空間に対向する第 2表面領域 (332) とを有しており、 上記伝搬媒質部の第 1表面領域は、 上記流路空間内における上記ガスの流速方 向に対して傾斜し、 上記第 2表面領域は、 上記流路空間内における上記ガスの流 速方向に対してほぼ平行である超音波流量計。
28. 請求項 13〜 16のいずれかに記載の超音波流量計と、
上記超音波流量計に被測定流体を供給する管 (304) と、
上記超音波流量計によって測定された流量を表示する表示部 (703) と、 を備えた装置。
29. 流体で満たされた周囲空間に対して超音波の送信又は受信を行う超音 波センサであって、
超音波振動子 (2, 12, 22, 32, 42, 52, 62, 72) と、 上記超音波振動子と上記周囲空間との間の空間に充填されて上記超音波の伝搬 経路を形成する伝搬媒質部 (6, 6 A, 6B, 6C, 6D, 6E, 6F, 6 G) とを備え、
上記伝搬媒質部は、 上記超音波振動子の超音波振動面に対向する第 1表面領域 (7) と、 上記周囲空間を満たす流れに対向する第 2表面領域 (8) とを有して おり、 上記伝搬媒質部の上記第 2表面領域は、 上記第 1表面領域に対して傾斜し ている超音波センサ。
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