WO2004096536A1 - 透湿性エラストマーシート - Google Patents

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Atsushi Yoshida
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    • B32B27/40Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyurethanes

Description

透湿性エラス トマーシート
技術分野
本発明は、 透湿性エラストマ一シートに関するものであり、 より詳細に は、 透湿フィルムと多孔質エラス トマ が複合されてなり、 救急絆 明 一シート
創膏、 貼付材等の用途に有用な、 柔軟性、 耐水性、 透湿性を有する透湿性 エラス トマーシートに関する。 田
背景技術
従来、 傷を保護したり治療するための救急絆創膏は、 皮膚表面あるいは 指等の関節屈曲部分に貼り付けて使用するため、 柔軟性に富み、 かつ耐水 性、 透湿性を有する必要があり、 透湿性のフィルムを使用することが多か た
しかしながら、 これらのフィルムは柔軟性に富んでいるが、 厚みが数十 μ ιηと薄いために、 取扱い性が悪く、 フィルムの両面をコシのあるプラス チック製のフィルムを貼り付けることで取扱い性を向上させていた。 これら問題を解消するために、 繊維質の不織布を支持層としてその上に 透湿性フイルムをラミネートし、 さらに不織布面側に粘着剤を塗布した救 急絆創膏が提案されている (例えば特開平 8— 1 0 2 8 3号公報、 特開平
8— 3 3 6 7 3号公報参照) 。
また、 透湿性ポリウレタンフィルムと不織布を積層する方法として、 ポ リウレタン樹脂溶液を支持体や離型紙に塗布し、 加熱乾燥によりポリウレ タン樹脂溶液が半乾燥状態になった時点で不織布を重ね合わせて押圧する 方法や透湿性ポリウレタンフィルムの表面に線状に接着剤を塗布した後、 不織布を複合させる方法が提案されている (例えば特許第 2 9 9 3 1 7 0 号公報、 特開 2 0 0 2— 1 7 8 4 2 7号公報参照) 。
現在でも不織布等の支持層の上にフィルムを製膜直後に重ね合わせてラ ミネ一トする方法が主として取られているが、 この方法では不織布とフィ ルム間の接着強力が小さく、救急絆創膏、貼付材等への使用を考えた場合、 使用中もしくは使用後に皮膚から剥がす際に、 フィルムと不織布が剥離し てしまうことがある。
また、 ラミネート後、 さらに力レンダー処理する方法もあるが、 フィル ムと不織布との間の充分な接着強力を得るためには、 かなりの高温、 高圧 が必要となり、不織布自体がフィルム化し支持体としてのコシが低減する。 さらに、 力レンダ一による全面熱圧着のために伸長応力が高くなりすぎ て、 関節等屈曲部への装着時に不快感を与える。
一方、 繊維形態を残すために、 圧力をコントロールしょうとすると、 力 レンダ一斑が生じて、 外観が悪くなる。 さらに、 接着剤にて複合する方法 は温度、 湿度により接着剤が変質し、 はがれやすくなる。
支持体として伸縮性の織布、 編布等を使用することもあるが、 伸縮性が 充分でなく、 使用時に不快感を与えるという問題点が指摘されていた。 発明の開示
本発明の目的は、 透湿性、 防水性に優れ、 かつ使用時、 使用後も透湿フ イルムと基材とが剥離することなく、 また、 適度なコシを有しているため 取扱い性に優れた救急絆創膏等の粘着シートに有用な透湿性エラストマ一 シートを提供することにある。
すなわち本発明は、 質量 1 0〜1 5 0 g Zm 2の多孔質エラストマーシ 一トと厚さ 5〜 5 0 μ mの熱可塑性エラストマ一からなる透湿フィルムと が融着接合面積 1〜7 0 %で複合されてなり、 透湿度が 1 0 0 0 g Zm 2 · 2 4 h以上、 耐水圧が 5 0 0 m m H 2 O以上であることを特徴とする透 湿性エラストマ一シートである。
多孔質エラストマーシートと透湿フィルム間の剥離強度は 8 NZ 5 c m 以上であることが好ましく、 熱可塑性エラストマ一としては熱可塑性ポリ ゥレタンが特に好ましい。
本発明の透湿性エラストマーシートは、 熱可塑性エラストマ一からなる 透湿フィルムと多孔質エラストマーシートを積層し、 熱融着により複合す る際に、 2対の熱ロール間に 5〜 5 0 μ mのクリァランスを設けて複合処 理することにより、 好適に製造することができる。
かかる本発明により、 防水性、 透湿性、 伸縮性に優れた透湿性エラスト マーシートを提供することができ、本発明の透湿性エラストマーシートは、 特に救急絆創膏、 貼付材あるいは手袋等の用途に好適に用いることができ る。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明に使用することのできる多孔質エラストマ一シートの一 例を示す断面拡大図である。
図 2は、 本発明に使用することのできる多孔質エラストマーシートのー 例を示す表面拡大図である。
図 3は、 本発明に使用することのできる多孔質エラストマ一シートの一 例を示す表面拡大図である。
図 4は、 本発明に使用する多孔質エラストマ一シートの製造方法の一例 を示す工程概略図である。
図 5は、 本発明に使用する多孔質エラストマ一シートの製造方法の一例 を示す工程概略図である。
図 6は、 本発明の透湿性エラストマ一シートの製造方法の一例を示すェ 程概略図である 発明を実施するための最良の態様
本発明の透湿性エラストマーシートは透湿フィルムと多孔質エラストマ ーシートとが融着により複合されてなることを特徴とし、柔軟性、伸縮性、 さらに、 透湿性を有しながら、 取扱い性にも優れ、 強度的にも救急絆創膏 等の粘着シート用途に充分に耐えうるものである。
以下、 本発明の透湿性エラストマーシートを構成する各シート及び製造 法について説明する。
<透湿フィルム〉
本発明に用いる透湿フィルムを構成する熱可塑性エラストマ一としては ポリウレタン系、 ポリエステル系、 ポリアミ ド系、 ポリオレフイン系の各 種エラストマ一樹脂を用いることができるが、 伸縮性、 成形性、 耐水性等 を考慮するとポリウレタン系の透湿フィルムが好ましい。
透湿フィルムの透湿度は 1 0 0 0 g /m 2 · 2 4 h以上が好ましく、 さ らに好ましくは 1 5 0 0 g /m 2 · 2 4 h以上である。
また、 透湿フィルムの厚みは 5〜5 0 μ πιであり、 薄ければ薄いほど透 湿性も高くなるが、 効率よく成形するために 2 0〜4 0 // mが好ましい。 該透湿フィルムは、 単体での取扱いが困難であること、 また、 透湿フィ ルム単体と後述する多孔質エラストマーシートとを複合する際、 透湿フィ ルムに孔があきやすいので、 ポリプロピレン等からなる非伸縮性のフィル ムを 離層 (セパレータ) とし、 その剥離層フィルム上に成形することが 好ましレ、。該剥離層フィルムの厚みはコスト的にも薄いことが好ましいが、 多孔質エラストマーシートと複合する際に剥離層フィルムが薄過ぎると剥 離層フィルム自体に孔があきやすいので 2 0〜1 5 0 μ πι、 好ましくは 5 0〜1 Ο Ο μ πιがよい。 該剥離層フィルムの厚みが厚過ぎると複合時に熱 がかかりにくく、 多孔質エラストマーシートとの接着が弱くなる場合があ る。
く多孔質エラストマーシート >
本発明に用いる多孔質エラストマ一シートは伸縮性、 通気性を有するも のであれば特に限定されないが、 メルトブローン法を用いると、 比較的容 易に製造できるため好ましい。また、用途に応じて、毛羽立ちを抑える等の 処理を施してもよい。
特に、 透湿フィルムと複合して得られる透湿性エラストマーシートの強 度、 表面磨耗性を考慮すると、 下記のような多孔質エラストマ一シートが 好ましい。
以下、 図面を用いて本発明に好適に用いることのできる多孔質エラスト マーシートについて説明する。
図 1は、 本発明に使用することのできる多孔質エラストマーシートのー 例を示す断面拡大図であり、 シート断面 (1 ) において、 ポリマーが存在 していない空間 (空隙部) とポリマーが比較的大きな面積で存在する部分
( 2 ) 、 ポリマーが小さな面積で存在する部分 (3 ) が観察される。 本発 明では該シート断面におけるポリマー充填率は、 3 0〜9 5 %が好ましい。 ポリマー充填率が 3 0 %未満の場合は、 シートに占める空隙部の比率が 多すぎ、 また、 そのような低い充填率のシートは、 断面を観察したときに ポリマーが小さな面積で存在する部分(3 )の個数が多くなる傾向となり、 シートの耐磨耗性が低下し、 所望の通気度を得ることが困難となる場合が ある。 また、 伸長回復性に劣る場合がある。 このような観点から、 ポリマ 一充填率は 4 0〜9 0 %がより好ましい。
なお、 本発明にいうポリマー充填率 (多孔質エラストマ一シート断面に おける充填率) は、 後述する方法により測定することができる。
図 2は本発明に使用することのできる多孔質エラストマ一シートの一例 を示す表面拡大図である。 シート表面には線状体が不規則に配列し、 該線 状体同士の交点が、 それぞれの線状体を構成するポリマーが溶け合って一 体となっているネットワーク構造 ( a ) が形成されている。
また、 図 3も本発明に使用することのできる多孔質ェラス トマ——ン一ト の一例を示す表面拡大図であるが、 図 3は図 2よりも進んだ溶融状態とな つているものであり、線状隆起部により形成されたネットワーク構造 ( b ) が存在している。
本発明に使用される多孔質エラストマ一シートにおいては、 上記 (a ) 及びノ又は (b ) のようなネットワーク構造をシート表面に形成させるこ とが好ましく、 これらネットワーク構造の存在によって、 摩擦時のケパの 発生が極めて少なく、 しかも外観が布のようなソフトタツチの風合いを発 現することが可能である。
本発明に使用される多孔質エラス トマ一シートの質量は支持体としての 性能を発揮するために、 1 0〜1 5 0 g /m 2であることが重要であり、 好ましくは 3 0〜 1 0 0 g /m 2である。
該多孔質エラストマ一シートを構成する樹脂は、 熱可塑性エラストマ一 であれば特に限定されず、 エチレン一ォレフィン系共重合体等のポリォレ フィン系エラストマ一、 ポリ ウレタン系エラストマ一、 ポリスチレン系共 重合体、 ポリエステル系エラストマ一、 ポリアミ ド系エラストマ一等の各 種熱可塑性エラストマ一を用いることができるが、 伸縮性、 耐水性、 取扱 い性等を考慮するとポリウレタン系エラストマ一が好ましく使用される。 また、 後述する製造工程において形成した多孔質エラストマーシート自 身の自己膠着性改良のために、 熱可塑性エラストマ一に滑剤等の添加剤を 添加しても構わない。
本発明に用いる多孔質エラストマーシートの製法は、 上記のようなネッ トワーク構造を容易に形成することが可能な点から、 例えば図 4や図 5に 示すような工程を経て製造することが好ましい。 一列に並んだオリフィス を有する溶融吐出装置 (4 ) から溶融したポリマーを押し出し、 同時に該 装置 ( 4 ) のノズル出口に形成されているスリッ トから高温、 高圧のエア 一を吹き出すことで、吐出されたポリマーから、微細な線状物を形成させ、 該微細線状物を図 4に示すようなコンベアネット (5 ) 、 又は図 5に示す ような捕集ロール ( 8 ) 等の捕集装置上に捕集、 積層させて多孔質エラス トマ一シート ( 6 ) とし、 さらに卷取機 ( 7 ) により卷き取ることで製造 することができる。 .
本発明では、 該多孔質エラストマーシート断面におけるポリマーの充填 率、 特定微小断面部の存在割合、 及び該シート表面における特定のネット ワーク構造を形成させ易くするために、 捕集距離を極端に短くすることが 好ましく、 溶融吐出装置出口と捕集面の距離を 8 c m以内、 好ましくは 5 c m以内、 特に好ましくは 4 . 5 c m以内にするのがよい。 しかしながら 捕集距離が短かすぎると、 装置 (4 ) のノズル表面にポリマーが付着した り、 捕集装置上でのシートの形成が困難となるので、 好ましくは l c m以 上の捕集距離を保つことが好ましい。
捕集装置としては、 上記したように図 4に示すようなコンペァネッ ト ( 5 ) を使用することができるが、 多孔質エラストマ一シートを形成した 後、 巻き取りのために剥離することが困難である場合には、 コンペァネッ トの表面にオイル塗布、 テフロン (登録商標) 処理、 剥離剤塗布、 水散布 など、 剥離性向上のための処理を施すことが好ましい。
さらに捕集装置として、 図 5に示すような直径 5〜1 0 0 c mの金属製 の捕集ロール (8 ) を用い、 支持ロール (9 ) で支持しながら巻き取って もよレ、。 この捕集ロール (8 ) も前記コンベアネッ トの場合と同様に、 剥 離性を向上するためにロール自身を水冷可能にし、 表面をテフロン加工等 の処理を施しても構わない。 また、 場合によりフィルム化を促進させるた めに、 ロールを加温しても構わない。
捕集ロール (8) を使用する場合、 その表面は鏡面であってもよく、 意 匠性を付与するために、 表面に模様が施されていてもよい。
また、 溶融吐出装置 (4) におけるノズル部の温度は、 使用するポリマ 一の種類や目的とする多孔質エラストマ一シートの構造に応じて適宜変更 することができるが、 本発明に適した多孔質エラストマーシートを製造す るには、 ノズルから吐出する時点での溶融粘度が好ましくは 5〜 5 0 P a · s、 特に 5〜30 P a · sとなるようにノズル温度を設定することが 好ましい。 また、 ノズル出口のスリットから吐出する高圧エアーは、 温度 がノズル温度とほぼ同温度とすることが好ましく、 さらにスリ ッ ト単位長 さ当たりのエア量は 0. 01〜0. 2 Nm3Z c m .分とすることが品質 の高い多孔質エラストマ一シートを安定して製造する点から好ましい。 さ らに、 捕集面の温度はノズル温度より、 100〜 200°C程度低く してお くことが好ましい。
<透湿性エラストマーシート >
本発明の透湿性エラストマーシートは、 上記多孔質エラストマーシート の片面に上記透湿フィルムを複合することで得ることができる。 なお、 透 湿性エラストマ一シートを形成後、 透湿フィルム側に粘着剤を塗布し粘着 シートとしてもよい。
多孔質エラストマーシートと透湿フィルムを複合する方法としては、 熱 接着による複合方法が好ましく、 特に熱エンボス法、 超音波エンボス法が 好ましい。 すなわち、 本発明においては、 該透湿フィルムと該多孔質エラ ストマ一シートを複合する際、 実質的に接着剤を介さずに複合することが 好ましい。
本発明の透湿性エラストマ一シートは、 透湿度は 1 000 gZm2 · 2 4 h以上であり、好ましくは 5000〜 9000 g/m2 · 24 hである。 透湿度が 1 00 0 g/"m2 · 24 h未満であると透湿性が乏しく、 蒸れや すくなり、 着用感が悪い。
また、 多孔質エラストマ一シートと透湿フィルム間の剥離強度は 8 N/ 5 c m以上が好ましい。剥離強度が 8 N/5 c m未満であると、着用時、水 に濡れると層間剥離が生じたり、 着用後透湿性エラストマ一シートを剥が す時に、 やはり層間剥離が生じる可能性がある。
該透湿性エラストマーシートの耐水圧は 5 0 0 mmH20以上であり、 好ましくは 1 000〜 2000mmH2Oである。耐水圧が 5 00 mmH2 O未満であると防水性に乏しく、 救急絆創膏等の用途に適さない。
図 6は本発明の透湿性エラストマーシートの製造方法の一例を示す工程 概略図である。 剥離層フィルム上に成形した透湿フィルム ( 1 0) と、 多 孔質エラス トマ一シート (1 1) を透湿フィルムが多孔質エラス トマーシ 一トに接するようにエンボスロール (1 2) とフラッ トロール (1 3) の 間に導いて複合して剥離層フィルム付透湿性エラストマ一シートを製造す る。
エンボスロール (1 2) の融着接合面積としては 1〜 70%とすること が重要であり、 好ましくは 1 0〜 5 0 %であり、 さらに好ましくは 5〜 3 0%である。 融着接合面積が 1 %未満になると多孔質エラストマーシート と透湿フィルム間の剥離強度が低下し、 充分な強度が得られない。 一方、 融着接合面積が 70 %を超えると圧着による融着部分が多くなりすぎて質 感がフィルムライクになり、 取扱い性に欠ける。
熱ドットエンボス柄に複合する時は、 エンボス柄を押す面とは反対側に 凸部が形成されるため、 最終製品の形態を考慮しエンボス方向を決めるよ うにする。
さらに複合する際、 エンボスロール ( 1 2) とブラッ トロール ( 1 3) 間に適度なクリアランスを設けることで本発明の透湿性エラストマーシー トに適度なコシと優れた接着強力を付与することが可能となる。 かかるク リァランスの値はエンボスする材料の厚み合計の 1 2 0〜1ノ1 0程度、 すなわち 5〜5 0〃· mとするのが重要であり、 好ましくは 1 5〜3 0 μ πι である。
このクリアランスが短かすぎると透湿フィルムに孔があきやすく、 逆に 長すぎると透湿フィルムと多孔質エラス トマ一シートの剥離強度が弱くな る。
また、 多孔質エラストマ一シートを形成直後にインラインで透湿フィル ムを複合しても構わない。 実施例
以下、 本発明を実施例により具体的に説明するが、 本発明はこれら実施 例に何ら限定されるものではない。 なお、 本実施例における各物性値は以 下の方法により測定した。
[測定方法]
( 1 ) 多孔質エラストマ一シート断面におけるポリマー充填率の測定: 多孔質エラストマーシートの断面を電子顕微鏡写真で 5 0 0倍に拡大撮 影し、 イメージアナライザー (東洋紡績社製) を用いて、 ポリマーが占め る各断面積とその総和、 及ぴシート断面積を計算し、 以下の式によりポリ マー充填率を算出した。 また、 断面積 0 . 0 0 1 mm 2以下であるポリマ 一断面のシート断面積範囲内の個数も算出した。
(シート断面積の算出) :
多孔質エラストマーシートの任意の断面を電子顕微鏡で 5 0 0倍に拡大 観察し、 該シートの表面及ぴ裏面の両面について、 シート面方向の l mm 以上の長さに亘つて 5 0 μ m土 1 0 μ mの間隔でシート最外面上の点を結 んで得られる表裏側の線分を見掛けのシート断面とみなし、 この線分には さまれる部分からシート断面積 (見掛けの断面積) を求めた。
また、 多孔質エラストマ一シートに透湿フィルムが積層されて複合体と なっている場合は複合体のままで断面を観察し、 多孔質エラストマーシー トの断面部から同様の方法でシート断面積を算出した。
(ポリマー充填率の算出) :
以下の式により、 ポリマー充填率を算出した。
ポリマー充填率 (%) = { (ポリマー断面積総和) Z (シート断面積) }
X 1 0 0
( 2 ) 耐水圧測定:
J I S L 1 0 9 2 A法に準じて測定した。 多孔質エラス トマーシー ト面を水面に接するようにサンプルをセットし、 測定した。
( 3 ) 破断強力 ·伸度の測定:
J I S L 1 0 9 6に準じ、 引張り試験機 (オートグラフ、 島津製作所 製) を用いて測定した。
( 4 ) 剥離強度の測定:
多孔質エラストマーシート面及ぴ透湿フィルム面にクラフトテープを貼 り付け、 J I S L 1 0 8 6に準じて多孔質エラストマ一シートと透湿フ イルムとの界面の剥離強度を測定した。
( 5 ) 透湿性エラストマ一シートの層間剥離評価:
透湿性エラストマーシートの透湿フィルム面にァクリル系粘着剤を厚さ 6 0 μ πιとなるよう塗布した 2 0 mm幅 X 5 0 m m長のサンプルをモニタ 一の人指し指に巻きつけてもらい、 2 4時間通常の生活をした後、 剥がし た時の多孔質エラストマーシートと透湿フィルム間の剥離の有無を確認し た。
( 6 ) 透湿度の測定:
J I S L 1 0 9 9に準じて、 塩化カルシウムを使用し力ップ法により 測定した。
[実施例 1 ]
熱可塑性ポリ ウレタン (クラレ社製、 「クラミロン u」 ) を原料とし、 一列に配列した直径 0 . 3 m mのオリフイスの両側に加熱気体の噴射用ス リットを有する溶融吐出装置を用い、 溶融温度 2 4 0 °C、 単孔当たり、 毎 分 0 . 5 gの割合でポリマーを吐出し、 同温度に加熱した空気をスリ ット から噴射して細化した。 細化した微細線状体を溶融吐出装置の下方 3 . 5 c mに設置した直径 1 6 c mのスチール製ロール上で捕集し質量 6 2 . 9 g /m 2、 厚み 0 . 1 3 5 m mの多孔質エラストマ一シートを得た。 この 多孔質エラストマーシートのポリマー充填率は 7 0 . 1 %であった。
—方、 熱可塑性ポリウレタン (大日精化社製、 「レザミン」 ) を原料と して厚さ 2 5 μ mの透湿フィルムを成形した。
なお、上記透湿フィルムは、膜厚 7 0 μ πιのポリプロピレンフィルム(剥 離層) 上に成形一体化し、 ロールとして巻き取った。
得られた多孔質エラストマーシートと剥離層フィルム付透湿フィルムと を圧着面積 9 %のドット柄熱エンボスロールとフラットロールの間に導い て複合し、 剥離層フィルム付透湿性エラストマ一シートを製造した。 この 時、 エンボスロール、 フラットロール間のクリアランスは 2 0 ^ m、 温度 はそれぞれ 1 2 5 °C、 速度 1 O mZ分に調整した。 また、 エンボスロール 側に多孔質エラストマ一シートを配置した。
この時の 2 5 %伸長応力は 5 . 3 N/ 5 c mであった。
[実施例 2 ]
実施例 1で製造した多孔質エラストマーシート及ぴ透湿フィルムを使用 し、 圧着面積 1 9 %の熱エンボスロールを用いたこと以外は、 実施例 1と 同様にして透湿性エラストマ一シートを得た。
[実施例 3 ] エンボスロール側に透湿フィルムを配置したこと以外は、 実施例 1 と同 様の方法で透湿性エラストマーシートを得た。
[実施例 4]
熱可塑性ポリ ウレタン (クラレ社製、 「クラミロン U」 ) を原料とし、 一列に配列した直径 0. 3 mmのオリフイスの両側に加熱気体の噴射用ス リッ トを有する溶融吐出装置を用い溶融温度 2 4 0°C、 単孔当たり、 毎分 0. 5 gの割合でポリマーを吐出し、 同温度に加熱した空気をスリ ッ トか ら噴射して細化した。 細化した微細線状体を溶融吐出装置の下方 3 O c m に設置したコンベアネット上で捕集し、 質量 6 0. 2 g / 厚み 0. 2 6 1 mmのポリ ウレタンメルトブローン不織布を得た。 多孔質エラス ト マーシートとして得られたポリウレタンメルトブローン不織布を使用した こと以外は、 実施例 1 と同様の方法で透湿性エラストマ一シートを得た。 この時、 2 5 %伸長応力は 5. O N/ 5 c mであった。
[比較例 1 ]
実施例 1で製造した多孔質エラストマーシ ト及び透湿フィルムを使用 し、 熱エンボス加工にて透湿性エラストマ一シートを製造した。
この時、 熱エンボスの圧着面積は 9 %、 ロール間のクリアランスは取ら なかった。
得られた透湿性エラストマ一シートは、 耐水圧が 3 1 9 mmH20であ り耐水性に劣るものであった。
[比較例 2 ]
実施例 1で製造した多孔質ェラス トマーシート、透湿フィルムを使用し、 熱力レンダー加工にて透湿性エラス トマーシートを作製した。
得られた透湿性エラストマーシートは、 シート全面が融着しておりフィ ルムライクで腰がなく取扱い性が悪かった。 また、 表面にカレンダ一斑が できて外観も悪かった。 この時、 2 5 %伸長応力は 7. 5 N/ 5 c mで応力 が高く、 フィット性が悪かった。 (同様に、 実施例 4で製造したポリウレ タンメルトブローン不織布と透湿フィルムを熱力レンダー加工した透湿ェ ラストマーシートの 2 5 %伸長応力は 6 . 7 N/ 5 c mと高く、 フイツト性 が悪かった。 )
[比較例 3 ]
多孔質エラス トマーシートの上に直接透湿フィルムをラミネ一トして透 湿性エラストマ一シートを得た。 なお、 エンボス加工は行わなかった。
[比較例 4 ]
実施例 1で製造した多孔質エラストマ一シートに透湿フィルムを複合し ないで評価を行った。 '
[比較例 5 ]
実施例 4で製造したポリウレタンメルトブローン不織布に透湿フィルム を複合しないで評価を行つた。 上記実施例及び比較例で得られた透湿性エラストマーシートの各物性を 表 1に示した。 なお、 測定には透湿フィルムに付いている剥離層フィルム を除去して測定した。
表 1
Figure imgf000017_0001
産業上の利用可能性
本発明の透湿性エラストマ一シートは、 透湿性、 防水性に優れ、 かつ透 湿フィルムと基材となる多孔質ェラストマーシートが剥離することなく、 また適度なコシを有しているため、 救急絆創膏、 貼付材等の医療材、 レイ ンコート、 ウィンドブレーカ一等防水性、 伸縮性の必要な衣料素材、 手袋 等にも好適に用いることができる。

Claims

請 求 の 範 囲
1 · 質量 1 0〜: 1 5 0 g /m 2の多孔質エラス トマーシートと厚さ 5 ~ 5 0 μ mの熱可塑性エラストマ一からなる透湿フィルムとが融着接合面 積 1〜7 0 %で複合されてなり、 透湿度が 1 0 0 0 g /m 2 · 2 4 h以上、 耐水圧が 5 0 0 m m H 2〇以上であることを特徴とする透湿性エラストマ ーシート。
2 . 多孔質エラストマーシートと透湿フィルム間の剥離強度が 8 N / 5 c m以上である請求の範囲 1記載の透湿性エラストマーシート。
3 . 透湿フィルムの熱可塑性エラストマ一が熱可塑性ポリウレタンで ある請求の範囲 1又は 2に記載の透湿性エラストマーシート。
4 . 請求の範囲 1〜3のいずれか一に記載の透湿性エラストマーシー トのいずれか一方の面に粘着剤を塗布してなる粘着シート。
5 . 請求の範囲 4に記載の粘着シートを用いてなる救急絆創膏。 -
6 . 請求の範囲 4に記載の粘着シートを用いてなる貼付材。
7 . 請求の範囲 1〜 3のいずれか一に記載の透湿性エラストマーシー トを用いてなる手袋。
8 . 熱可塑性エラストマ一からなる透湿フィルムと多孔質エラストマ 一シートを積層し、 熱融着により複合する際に、 2対の熱ロール間に 5〜 5 0 u rnのクリアランスを設けて複合処理することを特徴とする透湿性ェ ラス トマ一シートの製造方法。
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