プラズマ処理 ¾置及び方法
技術分野 本発明は 、 被処理基板にプラズマ処理を施す技術に関 し、 特に高 )岡{=>}波を電極に供給してプラズマを生成する方式のブラ ズマ処理技術に関する。 本発明は、 特に、 半導体デバイ スを 明
製造する半導体処理において利用されるプラズマ処理技術に 田
関する で、 半導体処理と は、 半導体ウェハや L C D
(Liqui d crystal disp l ay)や F P D ( F lat P anel D i sp lay) 用のガ ラ ス基板などの被処理基板上に半 体層ヽ 絶 ί像層、 导 ¾1層な どを所定のパターンで形成する こ と によ り 、 該被処理基板上 に半導体デバイ スや 、 半導体デバィス に接 される配線ヽ ¾ 極な どを含む構造物を製造するために実施される種々 の処理 を意味する
背景技術
半導体デバイ スや F P D の製造プ TP- セスに けるェッチン グ、 堆積、 酸化、 スパッタ リ ングなどの処理では、 処理ガス に比較的低温で良好な反応を行わせるためにプラズマが多く 利用 されている。 枚葉式のプラズマ処理装置の中では、 容量 結合型の平行平板プラズマ処理装置が主流である。
一般に、 型の平行平板プラズマ処理装置では 、 減 圧可能な処理容器または反応室内に上部 極と下部電極とが 平行に配置される。 下部電極は接地されヽ その上に被処理基 板 (半導体ウエノヽヽ ガラス基板な ど ) が載置される 。 上部 ¾ 極及び Zまたは下部電極に魁 A を介 して高 BJ波電圧が供給
される。 これと 同時に、 上部電極に設けたシャ 一 へッ ドょ り 処理ガスが嘖射される。 上部 極と下部電極と の間に形成 された電界によ り電子が加速され 、 電子と処理ガス との衝突 電離によってプラズマが発生する o そ して プラズマ中の中 性ラジカルゃィォンなどによつて基板表面に所定の微細加ェ が施される。 なお ヽ こで、 両電極はコ ン 7*ンサと して作用 する。
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最近では 、 製造プ πセスにおける了ザィ ンル一ルの微細化 につれてヽ プラズマ処理には 、 低圧下で高密度プラズマを生 成する こ と が要求されている 。 このため、 上記のよ な容量 結合型の平行平板プラズマ処理装置では、 上部電極に対 して 従来 (一般に 2 7 M H Z 以下) よ り ち格段に高い高周波数領 域 (例えば 5 0 M H z 以上 ) の高周波を供給する よ になつ てき ている 。 し力 しなが らヽ 上部電極に供給す 闽波の周 波数が高 < なる と、 高周波電源 ら 電棒を通つて電極背面 に供給される高周波がヽ 表皮効果によ り 電極表面を伝わつて 電極下面 (プラズマ接触面 ) の中心部に集中する o のため、 電極下面の中心部の電界強度が外周部の電界強度よ り あ高く な り 、 生成されるプラズマの密度も電極中心部の方が電極外 周部よ り 高く なる。 更にヽ プラズマが半径方向で高密度空間 から低密度空間へ拡散するため、 プラズマ密度はますます電 極中心部で相対的に高 < 極外周部で相対的に低い分布にな 。
こ の問題を解消するため 、 _t ¾極の下面中心部を高抵抗 部材で構成する ものが知られている (例えば、 特開 2 0 0 0
- 3 2 3 4 5 6 号公報参照 、
) の技法では、 上部 極の下 面中央部を高抵抗部材で構成しヽ そこでよ り 多く の高周波電 カをジユール熱と して消費させる 。 これによ り 、 上部電極の 下面 (プラズマ接触面) の 界強度を電極外周部よ り あ電極 中心部で相対的に低下させ 、 上記のよ う なプラズマ密度の不 均一性をネ甫正する。
しかしなが ら、 上記のよ に上部電極の下面中心部を高抵 抗部材で構成する ものにおいては 、 ジ ノレ熱による高周波 電力の消費 (エネルギー損失) が多く なる可能性がある。 た、 上部電極に対する給電ラィ ンを構成する給電棒な どの誘 導性リ ァク タ ンス成分の影響がヽ R F周波数を高く する ほど 大き く なる。 このため、 給電ラィ ンないし上部電極の不定な 箇所で共振ポイ ン ト を生じさせヽ その共振ポイ ン ト付近で異 常に大き な電流が流れて しま ラ 可能性も出て く る。.
また 、 最近のプラ ズマ処理 置では、 上部電極が多数のガ ス通気孔を有し、 これらの 孔から処理ガスを下部電極側 に向けて噴射するいわゆるシャ V ッ ドを兼ねる - と が多 、。 この よ う なシャ ワ ッ ド、兼用型の上部電極はヽ プラズ マ力 らのイ オンのァタ ック を受けてス ノヽ。ッタ されるため、 消 耗品 と して扱われている。 特 ί' ガス通気孔の吐出 口 (角 部) が電界を集中させるためスパッタ されやすい。 ガス吐出 口が削られる と、 ガスがラ パ状に広がる よ う にな り 、 ブラ ズマを安定に生成する こ と ができない。 このため、 ガス吐出 口のスパッタ進行度 (広が り 合) が電極寿命の指 ITT:と なつ ている 。 このよ う なシャ ヮ へ V ド構造の上部電極にめって
は、 上記のよ う にプラズマの高密度化を図ろ う とする と 、 電 極寿命がますます短く なる可能性がある。
発明の開示
本発明の 目的は、 上部電極に供給する.高周波の伝送効率を 向上させるプラズマ処理装置及び方法を提供する こ と にある。
本発明の別の 目的は、 プラズマ密度の均一化を容易に実現 でき る よ う に したプラズマ処理装置及び方法を提供する こ と にある。
本発明の第 1 の視点は、 プラズマ処理装置であって、 真空雰囲気を有する よ う に設定可能な処理容器と、
前記処理容器内で所定位置に配置される被処理基板と対向 する よ う に配置された上部電極と 、
前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、 第 1 の高周波を出力する第 1 の高周波電源と、
前記上部電極に周回方向で実質的に連続的に接続された第
1 の筒状導電部材を具備し、 前記第 1 の高周波電源からの前 記第 1 の高周波を前記上部電極に供給する給電部と、
を具備する。
本発明の第 2 の視点は、 プラズマ処理方法であって、 真空雰囲気を有する よ う に設定可能な処理容器内で所定位 置に被処理基板を配置する工程と、
前記処理容器内で前記基板と対向する よ う に配置された上 部電極に、 前記上部電極に周回方向で実質上連続的に接続さ れた第 1 の筒状導電部材を具備する給電部を介して、 高周波 電源からの高周波を供給する工程と、
前記上部電極 刖記高周波を供給するの と dth、にヽ 記処理 容器内に所定の処理ガスを供給し 、 tw記上部 極の直下付近 で前記処理ガスをプラズマ化する工程と、
前記プラズマを拡散させなが ら前記プラズマによつて刖 S己 基板に所定のプラズマ処理を施す工程と、
を具備する
上述の第 1 及び笛 2 の視点によれば、 高周波電源からの高 周波が第 1 の筒状導 部材を介して周回方向の全域から上部 電極に供給されヽ 上部電極の直下でプラズマが生成され 0 。 生成されたプラズマは主に内側または中心側に拡散される こ と によ り プラズマの密度が半径方向で均一化される このよ う に して得られたプラズマによ り 、 上部電極と対向する基板 の被処理面に所定の処理が施される。 基板に対する上部電極 のサイズ及び距離間 、 ブラズマ生成率等を適宜調整する こ と によって 、 プラズマ密度の均一化をはかる とがでさ る。 上部電極の材質はヽ 高周波電源からの高周波 圧に対して 電圧降下または 力損失の小さい低抵抗の導電体または半導 体が好ま しレ、 またヽ 上部電極の構造は、 好適にはジ ング形 状に配置される 1 つまたは複数の電極からなる こ とがでさ、 特に 1 つの V ング形電極で構成するのが好ま しレ、
上記のよ う に上部電極を リ ング形に構成する場合はヽ リ ン グ内側カゝらプラズマ生成空間内に処理ガスを送り 込む とが でき る。 好適にはヽ 処理ガスを多数のガス噴出孔から均一に 噴出するシャ V へク ドを配置する こ とがでさ る のシャ フー へッ ド-を電極で構成し、 この内側の電極にも高周波電源
力 らの高周波を分割供給しても よい。
第 1 の筒状導電部材の半径方向外側に、 グラ ン ド、電位に接 れ こ第 2 の筒状導電部材を配置する こ とがで * - さ の 口 ヽ 1 及び第 2 の筒状導電部材によ り 、 前者を導波路と する同軸線路が形成される。 この同軸線路においては、 高周 波電源から上部電極への電力伝送効率を極大化する つ X.で 第 1 の筒状導電部材の半径に対する第 2 の筒状導電部材の半 径の比を 、 1 . 2 〜 2 - 0 の範囲内に設定するのが好ま し <
1 . 5 〜 1 . 7 の範囲内に設定するのが更に好ま しい。 な 第 2 の筒状導電部材は処理容器と一体に構 - 成する とがでさ w 。
上部電極は、 処理ガスを供給するシャ ヮ一 、ソ ド、を包囲 し 且つシャ フ一へッ ドの下面よ り も下方に突出する突出部を 用す。 と ができ る。 > - の上部電極における突出部によ り プラズマ生成空間に対して周辺側から半径方向内向きの電界 を与える こ と によ り プラズマを閉 じ込めて 、 プラズ 密度の 向上化と均 化を効果的に実現する こ とができ る 特に 上 部電極に ける突出部の突出量と半径方向における基板との 相対位置関係は、 ブラズマ密度の空間分布特性を左右する重 要なフ ァ ク タ と なる。 好ま しく は、 シャ ヮ へッ ド、の下面に 対する、 突出部の下方への突出量は 2 5 m m以下に βΧ疋され よ 好ま しく は 突出部の内径部分は 、 基板の外周端 よ り も半径方向外側に 2 4 m m ~ 3 0 m m離れた位置に配置 される。
上部電極の下にシール ド部材を設ける こ とができ る。 上記
のよ う に上部電極に突出部を設ける場合は、 この突出部の下 面を覆う よ う にシール ド部材を配置する こ とがでさ る o この シ一ノレ ド、部材によれば、 プラズマ生成空間の外側で第 1 の上 部電極付近の高周波放電路を遮断または封印 して 、 その直下 におけるプラズマ生成を抑制する こ と が可能と なる ο れに よ り 、 プラズマを基板直上に閉 じ込める効果を一層高め られ る と共に 、 処理容器への不所望な重合膜の堆積を効果的に防 止できる o
上述の第 1 及び第 2 の視点のある態様によれば 、 上部電極 に供給するプラズマ生成用高周波の伝送効率を向上させる こ と力 Sでさ る。 別の態様によれば、 高周波エネルギ の損失を 少な く してプラズマ密度の均一化を容易に実現でさ る o 図面の簡単な説明
図 1 は 、 本発明の第 1 の実施形態に係るプラズマェ クチン グ装置を示す縦断面図。
図 2 は 、 図 1 図示のプラズマェッチング装置の-要部を示す 部分拡大断面図。
図 3 は 、 第 1 の実施形態におけるプラズマ生成手段の要部 の等価回路を示す回路図。
図 4 は 、 第 1 の実施形態における電界強度バラ ンス調整機 能による電界強度 (相対値) 分布特性を示す図。
図 5 は 、 第 1 の実施形態における電界強度バラ ンス 整機 能による電界強度比率特性を示す図。
図 6 A及び図 6 B は、 第 1 の実施形態における電子密度の 空間分布特性を示す図。
図 7 A及び図 7 B は、 第 1 の実施形態におけるエツチング レ一 卜の空間分布特性を示す図
図 8 は、 本発明の第 2 の実施形態に係るプラズマエツチン グ装置を示す断面図。
図 9 A及び図 9 B は、 第 2 の実施形態におけるエツチング レ一 卜 の空間分布特性を示す図
図 1 O A及び図 1 0 B は、 第 2 の実施形態におけるエッチ ングレ一 ト の空間分布特性を示す図。
図 1 1 は、 第 2 の実施形態における可変キヤノヽ0シタ ンス ー 内側投入電力特性を示す図。
図 1 2 は、 第 2 の実施形態に けるプラズマ生成用の高周 波給電回路の等価回路を示す回路図。
図 1 3 は、 第 2 の実施形態に いて上部給電棒の回 り に設 けられる導体部材の作用を示す図
図 1 4 は、 第 2 の実施形態で られる可変キヤパシタ ンス 一ボ 卜ム 自 己バイアス電圧特性を示す図
図 1 5 A及び図 1 5 Bは、 第 2 の実施形態における ロ ーパ ス フィルタ の回路構成を示す図
図 1 6 は、 第 2 の実施形態に ける 口一パスフ ィルタ内の 抵抗の作用を示す図。
図 1 7 は、 第 2 の実施形態における 口一ノヽ0ス フ ィルタ内の 抵抗値の最適範囲を示す図。
図 1 8 は、 第 2 の実施形態に係るブラズマエッチング装置 の要部を示す縦断面図。
図 1 9 A〜図 1 9 Eは、 第 2 の実施形態における上部電極
突出部の内径及ぴ突出量をパラ メ ータ とする電子密度空間分 布特性を示す図。
図 2 O A及び図 2 0 Bは、 第 2 の実施形態における上部電 極突出部の内径及び突出量を ——次元パラメ ータ とする電子密 度均一性の特性曲線を示す図
図 2 1 は、 本発明の第 3 の実施形態に係るプラズマエッチ ング装置の要部を示す縦断面図 □
図 2 2 A及ぴ図 2 2 Bは、 第 3 の実施形態におけるシール ド部材の作用を実証するための電子密度の空間分布特性を示 す図。
図 2 3 は、 本発明の第 4 の実施形態における内側 /外側投 入パワー比をパラ メ一タ とする電子密度の空間分布特性を示 す図。
図 2 4 は、 第 4 の実施形態における内側 /外側投入パワー 比をパラ メ ータ とする重合膜堆積速度の空間分布特性を示す 図。
図 2 5 は、 第 4 の実施形態における内側 /外側投入パワー 比をパラ メ ータ とするエッチング深さの空間分布特性を示す 図。
図 2 6 は、 本発明の第 5 の実施形態における中心 周辺ガ ス流量比をパラ メ ータ とする C F 2 ラジカル密度の空間分布 特性を示す図。
図 2 7 は、 第 5 の実施形態における中心/周辺ガス流量比 をノヽ °ラ メ ータ とする A r ラシ力ル密度の空間分布特性を示す
0 図 2 8 は 、 第 5 の実施形態における 中心/周辺ガス流量比 をパラメ 一タ とする N 2 ラジ力 /レ密度の空間分布特性を示す 図 o
図 2 9 は 、 第 5 の実施形態における 中心 周辺ガス流量比 を ラメ 一タ とする S i F 4 反応生成物の空間分布特性を示 す図 o
図 3 0 は 、 第 5 の実施形態における中心/周辺ガス流量比 をパラメ タ とする C O反応生成物の空間分布特性を示す図。
図 3 1 は 、 第 5 の実施形態のシミ ュ レーシヨ ンにおける ラ ジ力ル生成 (解離) の仕組みを示す図。
図 3 2 A 〜図 3 2 Cは、 本発明の第 6 の実施形態における
B A R Cェッチングの評価モデル及び測定データ を示す図。
図 3 3 A 〜図 3 3 Cは、 本発明の第 7 の実施形態における
S i O 2 'ェツチングの評価モデル及ぴ測:定データ を示す図。 図 3 4 は 、 プラズマ密度分布及びラジカ ル密度分布の 2系 統独 制御の適用例をマップ形式で示す図。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。 なわ 以下の説明において、 略同一の機能及び構成を有す,る 構成要素については、 同一符号を付し、 重複説明は必要な場 ムにのみ行 Ό。
(第 1 の実施形態)
図 1 は 、 本発明の第 1 の実施形態に係る-プラズマェ ッチン グ衣置を示す縦断面図である。 こ のプラズマエツチング装置 は 、 容 -曰ー結合型の平行平板プラズマエツチ ング装置と して構
成される。 この装置は、 例えば表面がアルマイ ト処理 (陽極 酸化処理) さ れたアルミ ニ ゥ ムか ら なる 円筒形のチャ ンバ
(処理容器 ) 1 0 を有する チャ ンノ^ 1 0 は保安接地 れ ό。 チャ ンバ 1 0 の底部には セラ ミ yクな どの絶縁板 1 2 を 介して円柱状のサセプタ支持台 1 4が配置される サセプタ 支持台 1 4 の上に、 例えばァル 、 、 - クムからなるサセプタ 1
6 が配置される 。 サセプタ 1 6 は下部 ¾極を構成 し 、 この上 に被処理基板と して例えば半導体ゥェノヽ Wが載置される。
サセプタ 1 6 の上面にはヽ 半導体クェハ Wを静電吸着力で 保持するための静電チャ ック 1 8 が配置される。 静電チヤ ッ ク 1 8 は、 導電膜からなる電極 2 0 を一対の絶縁層または絶 縁シー トの間に挟み込んだものである 電極 2 0 には直流電 源 2 2が電 的 Vし接 される 直流電源 2 2 力 らの直流電圧 によ り 、 半導体ウェハ がク一口 ン力で静電チヤ ク ク 1 8 に 吸着保持される 。 静電チャ クク 1 8 の周囲でサセプタ 1 6 の 上面には、 ェッチングの均一性を向上させるため 、 例えばシ リ コ ン力 らなる フォー力ス V ング 2 4 が配置される サセプ タ 1 6及びサセプタ支持台 1 4 の側面には、 例えば石英から なる円筒状の内壁部材 2 6 が貼り 付け られる。
サセプタ支持台 1 4 の内部には、 例えば円周方向に延在す る冷媒室 2 8 が配置される。 冷媒室 2 8 には、 外付けのチラ 一ユニッ ト (図示せず) よ り配管 3 0 a 、 3 0 b を介して所 定温度の冷媒例えば冷却水が循環供給される。 冷媒の温度に よってサセプタ 1 6 上の半導体ウェハ Wの処理温度を制御で き る。 更に、 伝熱ガス供給機構 (図示せず) からの伝熱ガス
2 例 ば H e ガスが 、 ガス供給ラィ ン 3 2 を介して静電テャ ッ ク 1 8 の上面と半導体クエ ノ、 wの裏面との間に供給される。
サセプタ 1 6 の上方には、 このサセプタ と平行に対向 して 上部電極 3 4が配置される。 両電極 1 6 、 3 4 の間の空間は プラズマ生成空間である 。 上部電極 3 4 はヽ サセプタ (下部 電極 ) 1 6 上の半導体クエ ノ、 wと対向 してプラズマ生成空間 と接する面つま り 対向面を形成する 上部電極 3 4 は 、 サセ プタ 1 6 と所定の間隔を置いて対向配置される リ ング形状ま たは ドーナツ形状の外側 ( outer ) 上部電極 3 6 と 、 外側上 部電極 3 6 の半径方向内側に絶縁して配置される 円板形状の 内側 ( inner ) 上部電極 3 8 と で構成される。 これら外側上 部電極 3 6 と 内側上部電極 3 8 と は、 プラズマ生成に関 して、 前者 ( 3 6 ) が主で、 後者 ( 3 8 ) が補助の関係を有する。
図 2 は、 図 1 図示のプラズマエッチング装置の要部を示す 部分拡大断面図である。 図 2 に明示する よ う に、 外側上部電 極 3 6 と 内側上部電極 3 8 との間には例えば 0 . 2 5 〜 2 . 0 m mの環状ギャ ップ (隙間) が形成され、 このギャ ップに 例えば石英からなる誘電体 4 0 が設け られる。 こ のギャ ップ にセラ ミ ック 9 6 を設ける こ と もでき る。 誘電体 4 0 を挟ん で両電極 3 6 、 3 8 の間にコンデンサが形成される。 このコ ンデンサのキヤ ノ、。シタ ンス C 40 は、 ギャ ップのサイズと誘電 体 4 0の誘電率に応 じて所定の値に選定または調整される。 外側上部電極 3 6 と チャ ンバ 1 0 の側壁と の間には、 例えば アルミ ナ ( A 1 2 O 3 ) からなる リ ング形状の絶縁性遮蔽部 材 4 2が気密に取り 付け られる。
3 外側上部電極 3 6 は、 ジュール熱の少ない低抵抗の導電体 または半導体例えばシ リ コ ンで構成される のが好ま しい。 外 側上部電極 3 6 には、 整合器 4 4 、 上部給電棒 4 6 、 コネク タ 4 8及ぴ給電筒 5 0 を介して第 1 の高周波電源 5 2 が電気 的に接続される。 第 1 の高周波電源 5 2 は、 1 3 . 5 M H z 以上の周波数例えば 6 0 M H z の高周波電圧を出力する。 整 合器 4 4 は、 高周波電源 5 2 の内部 (または出力) イ ンピー ダンスに負荷イ ンピーダンス を整合させるためのものである。 整合器 4 4 は、 チャ ンパ 1 0 内にプラズマが生成される時、 高周波電源 5 2 の出カイ ンピーダンス と負荷ィ ンピーダンス とが見かけ上一致する よ う に機能する。 整合器 4 4 の出力端 子は上部給電棒 4 6 の上端に接続される。
給電筒 5 0 は、 円筒状または円錐状或いはそれらに近い形 状の導電板例えばアルミ ニウム板または銅板からなる。 給電 筒 5 0 の下端は、 周回方向で連続的に外側上部電極 3 6 に接 続される。 給電筒 5 0 の上端は、 コネク タ 4 8 によって上部 給電棒 4 6 の下端部に電気的に接続される。 給電筒 5 0 の外 側では、 チャ ンパ 1 0 の側壁が上部電極 3 4 の高さ位置よ り も上方に延びて円筒状の接地導体 1 0 a を構成する。 円筒状 接地導体 1 0 a の上端部は、 筒状の絶縁部材 5 4 によ り 上部 給電棒 4 6 から電気的に絶縁される。 かかる構成においては、 コネク タ 4 8 からみた負荷回路において、 給電筒 5 0及び外 側上部電極 3 6 と 円筒状接地導体 1 0 a と で、 前者 ( 3 6、 5 0 ) を導波路とする同軸線路が形成される。
再び図 1 において、 内側上部電極 3 8 は、 多数のガス通気
孔 5 6 a を有する電極板 5 6 と電極板 5 6 を着脱可能に支持 する電極支持体 5 8 と を有する。 電極板 5 6 は、 例えば S i S i Cな どの半導体材料からな り 、 電極支持体 5 8 は、 導電 材料例えば表面がアルマイ ト処理されたアルミ ニウムからな る。 電極支持体 5 8 の内部には、 例えば O リ ングからなる環 状隔壁部材 6 0 で分割された 2 つのガス導入室、 つま り 中心 ガス導入室 6 2 と周辺ガス導入室 6 4 とが配置される 。 中心 ガス導入室 6 2 とその下面 Ϊ Pスけ られる多数のガス噴出孔 5
6 a とで中心シャ ヮ一へ ドが構成される 。 周辺ガス導入室
6 4 とその下面に設け られる多数のガス噴出孔 5 D a とで周 辺シャ ワーへク が構成される
ガス導入室 6 2 、 6 4 には、 共通の処理ガス供給源 6 6 か らの処理ガスが所定の流量比で供給される リ 詳細には、 処理ガス供給源 6 6 からのガス供給管 6 8 が途中で 2つに分 岐してガス導入室 6 2 6 4 に接続され 夫々の分岐管 6 8 a 、 6 8 b に流 制御弁 7 0 a 、 7 0 b が配置される 。 処理 ガス供給源 6 6 からガス導人室 6 2 , 6 4 までの流路のコ ン ダク タ ンスは等 しいので 流量制御弁 7 0 a 7 0 b の調整 によ り 、 両ガス導入室 6 2 、 6 4 に供給する処理ガスの流量 比を任意に調整でき る なお 、 ガス供給管 6 8 にはマス フ口 一 : 3 ン 卜 ロ ーラ ( M F C ) 7 2及び開閉バルブ 7 4が配置さ れる。
このよ う に 中心ガス導入室 6 2 と周辺ガス導入室 6 4 と に導入する処理ガスの流 比を調整する これによ り 、 中心 ガス導入室 6 2 に対応する 極中心部のガス通気孔 5 6 a つ
5 ま り 中心シャ ヮ一へク ドょ り 噴出されるガスの流量 F c と ヽ 周辺ガス導入室 6 4 に対応する電極周辺部のガス通気孔 5 6 a つま り 周辺シャ ヮ一へッ ドょ り 噴出されるガス の流量 F E との比率 ( F c / F E ) を任意に調整でき る。 なお、 中心シャ ヮ一へッ ド及び周辺シャ ヮ一へッ ドょ り 夫々噴出させる処理 ガスの単位面積当た り の流量を異ならせる こ と も可能である。 更に 、 中心シャ ワーへッ ド及び周辺シャ ワーへッ ドょ り 夫々 噴出させる処理ガスのガス種またはガス混合比を独立または 別個に選定する こ と も可能である。
内側上部電極 3 8 の霉極支持体 5 8 には、 整合器 4 4 、 上 部給電棒 4 6 、 コネク タ 4 8及び下部給電筒 7 6 を介 して第
1 の高周波電源 5 2 が電気的に接続される。 下部給電筒 7 6 の途中には、 キヤパシタ ンス を可変調整でき る可変コ ンデン サ 7 8 が配置される
図示省略するが、 外側上部電極 3 6 及ぴ内側上部電極 3 8 にも適当な冷媒室または冷却ジャケッ ト (図示せず) を設け ても よい。 この冷媒室または冷却ジャケッ ト に、 外部のチラ 一ュニッ トから冷媒を供給する こ と によ り 、 電極の温度を制 御で 3 0。
チヤ ンノ 1 0 の底部には排気口 8 0 が設け られ、 排 P 8
0 に排気管 8 2 を介して排気装置 8 4 が接続される。 排 5 装 置 8 4 は、 ターボ分子ポンプな どの真空ポンプを有してお り 、 チャ ンバ 1 0 内のプラズマ処理空間を所定の真空度まで減圧 でき る。 また、 チヤ ンバ 1 0 の側壁には半導体ウェハ Wの搬 入出口 を開閉するゲ一 ト ノ ルブ 8 6 が取り 付け られる
6 この実施形態のプラズマェ チング では、 下部電極と してのサセプタ 1 6 に整合器 8 8 を介 して 2 の高周波電源
9 0 が電気的に接続される ο 2 の高周波 源 9 0 は 、 2〜
2 7 M H z の範囲内の周波数ヽ 例えば 2 M H z の高周波電圧 を出力する 。 整合器 8 8 は 、 高周波電源 9 0 の内部 (または 出力) イ ン ピ一ダンスに負荷 ン ピ一ダンスを整合させるた めのものである 。 整 Π器 8 8 は 、 チャンノ 1 0 内にプラズマ が生成される時ヽ r¾周波電源 9 0 の内部ィ ンピ一ダンス と負 荷イ ン ピーダンスが見かけ上一致する よ う に機能する
內側上部電極 3 8 には、 第 1 の高周波電源 5 2 からの高周 波 ( 6 0 M H z ) を通さずにヽ 第 2の高周波電源 9 8 力 らの 高周波 ( 2 M H z ) をグラ ン ド、へ通すための P一パス フ イ スレ タ ( L P F ) 9 2 が電気的に接 e れる。 ―パスフイ ノレタ
( L P F ) 9 2 は、 好適には L Rフィルタまたは L C フィノレ タで構成される 。 しかし、 1 本の導線だけでも第 1 の高周波 電源 5 2 からの高周波 ( 6 0 M H z ) に対しては十分大きな リ アク タ ンスを与える こ とができ るので、 それで済ますこ と も でき る。 一方 、 サセプタ 1 6 には 、 第 1 の高周波電源 5 2 からの高周波 ( 6 0 M H z ) をグラ ン ドへ通すためのノヽィパ ス フ イ ノレタ ( H P F ) 9 4 が電気的に される o
こ のプラズマェッチング装置レおいて、 ェッチングを行う には、 先ずゲー トバルブ 8 6 を開状態に して加ェ対象の半導 体ウェハ wをチャンパ 1 0 内に搬入して、 サセプタ 1 6 の上 に載置する 。 そ してヽ 処理ガス供給源 6 6 よ り ェクチングガ ス (一般に混合ガス ) を所定の流量及び流 比でガス道入室
7
6 2 、 6 4 に導入し、 排気装置 8 4 によ り チャ ンバ 1 0 内の 圧力つま り エ ッ チング圧力を設定値 (例えば数 mTorr 1
Torr の範囲内) とする。 更に、 第 1 の高周波電源 5 2 よ り ブラズマ生成用の高周波 ( 6 0 MH z ) を所定のパヮ で上 部電極 3 4 ( 3 6 、 3 8 ) に供給する と共に、 第 2の高周波 電源 9 0 よ り 高周波 ( 2 MH z ) を所定のパワーでサセプタ
1 6 に供給する。 また、 直流電源 2 2 よ り 直流電圧を静 チ ャ ック 1 8 の電極 2 0 に供給して、 半導体ウェハ Wをサセプ タ 1 6 に固定する。 内側上部電極 3 8 のガス通気孔 5 6 a よ り 吐出 されたエ ッチングガス は、 上部電極 3 4 ( 3 6 ヽ 3
8 ) とサセプタ 1 6 間のグロ一放電中でプラズマ化する o こ のプラズマで生成される ラジカルやイ オンによつて半導体ゥ 工ノヽ Wの被処理面がエッチングされる。
·>- のプラズマエッチング装置では、 上部電極 3 4 に対して 高い周波数領域 (イ オンが動けない 5 〜 1 0 M H z 以上 ) の 高周波を供給する。 これによ り 、 プラズマを好ま しい解離状 態で高密度化し、 よ り 低圧の条件下でも高密度プラズマを形 成する こ とができる。
また、 上部電極 3 4 において、 半導体ウェハ Wと真正面に 対向する内側上部電極 3 8 はシャ ワーへッ ド兼用型をな しヽ 中心シャ ワーヘッ ド ( 6 2、 5 6 a ) と周辺シャ ヮ一へク ド、
( 6 4、 5 6 a ) と でガス吐出流量の比率を任意 Ιί R¾J整でき る。 このため、 ガス分子またはラジカル密度の空間分 を半 径方向で制御し、 ラ ジカルベースによ るエツチング特性の空 間的な分布特性を任意に制御する こ と ができ る。
一方、 上部 極 3 4 においては、 後述する よ う に、 プラズ 生成のための高周波電極と して外側上部電極 3 6 を主、 内 側上部 極 3 8 を副 と し 、 両高周波電極 3 6 、 3 8 よ り 電極 直下の電子に与える電界強度の比率を調整可能に している。 このためヽ プラズマ密度の空間分 を半径方向で制御 し、 反 応性ィォンェッチングの空間的な特性を任意且つ精細に制御 する こ とがでさ る
でヽ 重要なこ と は 、 ブラズマ密度空間分布の制御が、 ラジカル密度空間分布の制御に実質的な影響を及ぼさ ないこ とである o プラズマ密度空間分布の制御は、 外側上部電極 3
6 と 内側上部 ¾極 3 8 と の間で電界強度または投入電力の比 率を可変する と によつて行われる ラジカル密度空間分布 の制御はヽ 中心シャ ヮ一ヘッ ド ( 6 2 、 5 6 a ) と周辺シャ
Ή · "~へ V ド、 ( 6 4 、 5 6 a ) と の間で処理ガスの流量やガス 密度またはガス混合比の比率を可変する こ と によって行われ
O。
つま ヽ 中心シャ ヮ一ヘッ ド、 ( 6 2 、 5 6 a ) と周辺シャ ヮ · ~へッ ド、 ( 6 4 、 5 6 a ) よ り 噴出される処理ガスの解離 が内側上部電極 3 8 直下のエ リ ア内で行われる。 このため、 内側上部電極 3 8 と外側上部電極 3 6 との間で電界強虎のバ ラ ンスを変 てあ、 内側上部電極 3 8 内 (同一エ リ ア内) の 中心シャ フ ―へッ ド、 ( 6 2 、 5 6 a ) と周辺シャ ワーへッ ド
( 6 4 ヽ 5 6 a ) と の間のラジカル生成量ない し密度のノ ラ
·
ンス にはさ ほど影響しない。 このよ つ に、 プラズマ密度の空 間分布と ラジ力ル密度の空間分布と を実質上独立に制御する
こ と ができ る ο
また -
、 のプラズマエッチング装置はゝ 外側上部電極 3 6 の直下でプラズマの大部分ない し過半を生成して内側上部電 極 3 8 の直下に拡散させる方式をなす 0 この方式による と、 シャ フ を兼ねる内側上部電極 3 8 が受けるプラズマ のィォンからのァタ ックが少ない - のため、 交換部 P
OPであ 極板 5 6 のガス吐出口 5 6 a のスノ タ進行度を効果的 に抑制し、 極板 5 6 の寿命を大幅に延ばすこ とができ る。 一方 、 外側上部電極 3 6 は、 電界の集中するガス吐出 Π を有 していない のため、 イオンのァタ クク は少な く 、 内側上 部電極 3 8 の代わり に電極寿命が短 < なる よ う なこ と はない 図 2 は、 先に述 たよ う に、 このプラズマエツチング装置 の要部 (特に 、 プラズマ生成手段を構成する要部) の構成を 示す o 図 2 中ヽ 内側上部電極 3 8 のシャ V 一 へッ ド部 ( 5 6 ヽ 6 2 、 6 4 ) の構造を省略している 0 図 3 は、 第 1 の実 施形態におけるプラズマ生成手段の要部の等価回路を示す回 路図である o の等価回路では各部の抵抗を省略している。
の実施形態では 、 上記のよ う に、 ネク タ 4 8 からみた 負荷回路に いて 、 外側上部電極 3 6及び給電筒 5 0 と 円筒 状接地導体 1 0 a と で、 前者 ( 3 6 、 5 0 ) を導波路 r J 0 と する同軸線路が形成さ る。 で、 給電筒 5 0 の半径 (外 径) を a 0 ヽ 円筒状接地導体 1 0 a の半径を b とする とヽ 11 ~ の同軸線路の特性ィ ンピーダンス またはィ ンダク タ ンス L 0 は下記の式 ( 1 ) で近似でき る。
L 0 = K - I n ( b / a 0 ) . · ' · ( 1 )
ただし、 Kは導電路の移動度及び誘電率で決ま る定数であ る。
一方、 コネク タ 4 8 からみた負荷回路において、 下部給電 棒 7 6 と 円筒状接地導体 1 0 a と の間でも、 前者 ( 7 6 ) を 導波路 J i とする同軸線路が形成される。 内側上部電極 3 8 も下部給電棒 7 6 の延長上にあるが、 直径が違いすぎてお り 、 下部給電棒 7 6 のイ ンピーダンスが支配的になる。 こ こで、 下部給電棒 7 6 の半径 (外径) を a i とする と、 この同軸線 路の特性ィ ンピーダンス またはィ ンダク タ ンス L i は下記の 式 ( 2 ) で近似でき る。
L; = K · I n ( b / a ; ) —— —— ( 2 ) 上記の式 ( 1 ) 、 ( 2 ) よ り 理解される よ う に、 内側上部 電極 3 8 に高周波を伝える内側導波路 J i は、 従来一般の R F システム と 同様のイ ンダク タ ンス L i を与える。 一方、 外 側上部電極 3 6 に高周波を伝える外側導波路 J Q は、 径が大 きい分だけ著 し く 小さなイ ンダク タ ンス L。 を与える。 これ によ り 、 整合器 4 4 からみてコネク タ 4 8 よ り先の負荷回路 では、 低イ ンピーダンスの外側導波路 】 。 で高周波が伝播し やすい (電圧降下が小さ く ) 。 このため、 外側上部電極 3 6 に多めの高周波電力 Ρ。 を供給して、 外側上部電極 3 6 の下 面 (プラズマ接触面) に強い電界強度 E Q を得る こ と ができ る。 一方、 高イ ンピーダンスの内側導波路 J i では、 高周波 が伝播しにく い (電圧降下が大き く ) 。 こ のため、 内側上部 電極 3 8 に外側上部電極 3 6 に供給される高周波電力 P。 よ り も小さい高周波電力 P i を供給 して、 内側上部電極 3 8 の
2 下面 (プラズマ接触面) に得られる電界強度 E i を外側上部 電極 3 6側の電界強度 E。 よ り も小さ く する こ とができ る。
こ のよ う に、 上部電極 3 4では、 外側上部電極 3 6 の直下 で相対的に強い電界 E Q で電子を加速させる と 同時に、 内側 上部電極 3 8 の直下では相対的に弱い電界 E i で電子を加速 させる。 これによ り 、 外側上部電極 3 6 の直下でプラズマ P の大部分ない し過半が生成され、 内側上部電極 3 8 の直下で は補助的にプラズマ P の一部が生成される。 そして、 外側上 部電極 3 6 の直下で生成された高密度のプラズマが半径方向 の内側と外側に拡散する こ と によ り 、 上部電極 3 4 とサセプ タ 1 6 と の間のプラズマ処理空間においてプラズマ密度が半 径方向で均される。
と ころで、 外側上部電極 3 6及び給電筒 5 0 と 円筒状接地 導体 1 0 a とで形成される同軸線路における最大伝送電力 P max は、 給電筒 5 0 の半径 a 。 と 円筒状接地導体 1 0 a の半 径 b と に依存し、 下記の式 ( 3 ) で与えられる。
P max Z E 0 2 max = a 0 " L i n ( b / a 0 ) ] 2 / 2 Z o · · · ■ ( 3 )
こ こで、 Z。 は整合器 4 4側からみた当該同軸線路の入力 イ ンピーダンスであ り 、 E a max は R F伝送系の最大電界強 度である。
上記の式 ( 3 ) において、 最大伝送電力 P max は ( b a 0 ) ^ 1 - 6 5 で極大値と なる。 即ち、 給電筒 5 0 の半径 に対 して円筒状接地導体 1 0 a の半径の比 ( b Z a Q ) が約 1 . 6 5 の時、 外側導波路 J 。 の電力伝送効率が最も良好と
なる。 かかる観点から、 外側導波路 J Q の電力伝送タカ率を向 上させるため、 給電筒 5 0及び/または円筒状接地導体 1 0 a の半径を選定し、 比 ( b / a 。 ) を、 少なく と も 1 • 2 〜
2 • 0 の範囲内に入る よ う に構成する のが好ま しく ヽ 1 . 5
〜 1 . 7 の範囲内に入る よ う に構成するのが更に好ま しい。
この実施形態では、 プラズマ密度の空間分布を任 fe、且つ精 細に制御するため、 外側上部電極 3 6 直下の外側電界強度 E
0 (または外側上部電極 3 6側への投入電力 P 0 ) と 内側上 部電極 3 8 直下の内側電界強度 E i (または内側上部 it極 3
8側への投入電力 P i ) と の比率つま り バラ ンス を調 する ための手段と して、 下部給電棒 7 6 の途中に可変コン了 ンサ
7 8 を挿入 している。 可変コ ンデンサ 7 8 のキャパシタ ンス
C 78 を変える こ と によ り 、 内側導波路 J i のイ ンピ一ダンス またはリ アク タ ンスを増減させ、 外側導波路 J 。 の電圧降下 と 内側導波路 J i の電圧降下と の相対比率を変える れに よ り 、 外側電界強度 E Q (外側投入電力 P Q ) と 内側電界強 度 E i (内側投入電力 P i ) と の比率を調整する こ と ができ なお、 プラズマの電位降下を与えるイオンシースのィ ンピ 一ダンス は一般に容量性である。 図 3 の等価回路では 外側 上部電極 3 6 直下におけるシースイ ンピーダンス のキャパシ タ ンスを C p。、 内側上部電極 3 8 直下におけるシースィ ンピ 一ダンス のキャパシタ ンス を C p i と仮定 (擬制) してレ、る。 また 、 外側上部電極 3 6 と 内側上部電極 3 8 との間に形成さ れる コ ンデンサのキヤ ノ、。シタ ンス C 4 Q は、 可変コ ン了 ンサ 7
8 のキャ パシタ ンス C 78 と組み合わさ って上記のよ う な外側 電界強度 E。 (外側投入電力 P c ) と 内側電界強度 E i (内 側投入電力 P i ) と のバ ラ ンスを左右する。 キャ パシタ ンス C 40 は、 可変コンデンサ 7 8 によ る電界強度 (投入電力) バ ラ ンス調整機能を最適化でき る よ う な値に選定または調整す る こ とができ る。
図 4及び図 5 は、 この実施形態の可変コ ンデンサ 7 8 によ る電界強度バ ラ ンス調整機能の検証例 (シミ ュ レーショ ンデ ータ) を示す。 図 4 は、 可変コ ンデンサ 7 8 のキャパシタ ン ス C 78 をパラ メ ータに して電極の半径方向における電界強度 (相対値) の分布特性を示す。 図 5 は、 可変コ ンデンサ 7 8 のキ ャパシタ ンス C 78 を変えた時の外側電界強度 E Q と 内側 電界強度 E i と の相対比率を示す。
なお、 こ のシ ミ ュ レーシ ョ ンでは、 半導体ウェハ Wの 口径 を 2 0 O m mと し、 円板形状の内側上部電極 3 8 の半径を 1 0 0 m m、 リ ング形状の外側上部電極 3 6 の内側半径及び外 側半径を夫々 1 0 l m m、 1 4 l mmに選んだ。 この場合、 半導体ウェハ Wの面積 ( 3 1 4 c m2 ) に対して、 内側上部 電極 3 8 の面積は 3 1 4 c m2 でウェハ Wと 同 じであ り 、 外 側上部電極 3 6 の面積は 3 0 4 c m2 でウェハ Wよ り も幾ら か小さい。 概して、 ウェハ Wと対向する面において、 外側上 部電極 3 6 の平面積は内側上部電極 3 8 の平面積の約 1 ノ 4 倍〜約 1 倍に選ばれるのが好ま しい。
図 4 に示すよ う に、 外側上部電極 3 6直下の外側電界強度 E 0 の方が内側上部電極 3 8 直下の内側電界強度 E i よ り も
大き く 、 両電極 3 6 、 3 8 の境界付近で電界強度に大きな段 差が生じる。 特に、 外側上部電極 3 6 直下の外側電界強度 E 0 は内側上部電極 3 8 と の境界付近で最大にな り 、 半径方向 の外側にいく ほど低く なる傾向がある。 この例では、 図 5 に 示すよ Ό に 、 可変コ ンデンサ 7 8 のキヤノヽ0シタ ンス C 7 8 を 1
8 0 〜 3 5 O p F の範囲内で変える と 、 電界強度 E E 0 の比率 E i / E 0 を約 1 0 %〜 4 0 %の範囲内で連続的に制 御でき る o なお、 C 7 8 = 1 2 5 〜 1 8 0 p F は負荷回路が共 振する領域であ り 、 制御不能と なっている。 基本的に 、 安定 領域では 、 可変コ ンデンサ 7 8 のキャパシタ ンス C 7 S を大き く する ほど 、 内側導波路 J i の リ アク タ ンス を減少させて、 内側上部電極 3 8 直下の内側電界強度 E i を相対的に増大さ せ、 外側電界強度 E。 と 内側電界強度 E i の比率 E i / ' E 0 を 高く する方向に制御でき る。
この実施形態においては、 給電筒 5 0 によ り構成される外 側導波路 J 0 の リ アク タ ンスを著しく 小さ く でき るため 、 整 合器 4 4 の出力端子からみた負荷回路のィ ンピーダンスの リ ァク タ ンスを容量性の負値にする こ とができ る。 この とは、 整合器 4 4 の出力端子から容量性のイオンシースに至るまで の導波路において、 リ ァク タ ンスが誘電性の正値から負値に 極性反転する よ う な共振ポイ ン トが存在しないこ と を mr、味す ih振ポイ ン ト の発生を回避する こ とで、 共振電流の発生 を回避し 、 高周波エネルギーの損失を低減でき る と共にブラ ズマ密度分布制御の安定性を確保でき る。
図 6 A (バイ アスオン) 、 図 6 B (バイ アスオフ) 及び図
7 A ( X方向) 、 図 7 B ( Y方向) に、 こ の実施形態のブラ ズマエッチング装置において得られる電子密度分布特性及び ェッチングレー ト分布特性の一例 (実験データ ) を示す。 こ の実験では、 図 4及ぴ図 5 の電界強度分布特性と 同様に、 可 変コ ンデンサ 7 8 のキャパシタ ンス C 78 をノヽ0ラメ ータ と した。 そ して、 プラズマ吸収プロ プ ( P A P ) を用レ、て半径方向 の各位置における電子密度を測定した よ 、 半導体ウェハ 上のシリ コ ン酸化膜をエツチングして半径方向の各ウェハ位 置におけるエッチング速度を測定した 。 こ の実験でも、 内側 上部電極 3 8 の半径を 1 0 0 m m、 外側上部電極 3 6 の内側 半径及ぴ外側半径を夫々 1 0 1 m mヽ 1 4 1 m mに選んだ。 主なエッチング条件は下記のとお り である。
ウ エ ノヽ口径 = 2 0 0 m m
チャ ンノ 内の圧力 = 1 5 m Torr
温度 (上部電極/チヤ ンバ側壁 /下部電極 ) = 6 0 / 5
0 / 2 0 °C
伝熱ガス ( H e ガス ) 供給圧力 (セ ンタ 一部/エ ツ ジ 部) = 1 5 2 5 Torr
上部及び下部電極間距離 = 5 0 m m
プロ セ ス ガス ( C 5 F 8 / K X / O 2 ) =流量 2 0 ノ 3
8 0 , 2 0 sccm
高周波電力 ( 6 0 M H Z / 2 M H z ) = 2 2 0 0 W/ 1
5 0 0 W ( C 78= 5 0 0 p F 、 1 0 0 0 p F ) 、 1 8 0 0 W
( c 78= 1 2 0 p F )
図 6 A及び図 6 B において 、 可変コ ンデンサ 7 8 のキヤノ
シタ ンス C 7 S を 1 22 00 Pp F に選んだ時は、 外側電界強度 E 0 と 内側電界強度 E i の比 E 0 を高めに選んだ場合で ある 。 この場合、 電極中 最大で、 半径方向外側にい く ほ ど単調に減少する よ 密度つま り プラズマ密度の 分布特性を得る こ と がで の場合、 主プラズマ生成部 である外側上部電極 3 6 おけるプラズマ生成率と、 副プラズマ生成部である 電極 3 8 の直下におけるプ ラズマ生成率と の差をプ 拡散率が上回って、 全方向 から集ま る 中心部のプラ が周 り よ り も相対的に高く なる もの と考えられる
一方、 キャパシタ ンス 7 8 を 1 0 0 0 p F に選んだ時は、 外側電界強度 E。 と 内側' 界強度 E i と の比率 E i Z E o を低 めに選んだ場合である の場合、 半径方向でウェハの内側 よ り も外側の位置 (中心 ら 1 4 0 m mの位置付近) で電子 密度を極大化させ、 ゥェ の内側 ( 0 〜 : L 0 0 m m ) ではほ ぼ均一な電子密度分 を る - とができ る。 これは、 内側上 部電極 3 8 の直下に け プラズマ生成率の増大によ って半 径 JJ向外側への拡散が強 るため と考え られる。 いずれに し ても 、 可変コンデンサ 7 のキャパシタ ンス C 78 を適当な範 囲内で細かく 可変調整す こ と によ り 、 電子密度つま り ブラ ズマ密度の空間分布特性性を自在且つ精細に制御でき る。
また、 下部電極 1 6 に高周波バィ ァス ( 2 M H z ) を供給 した場合 (図 6 A ) は 、 供給しない場合 (図 6 B ) と比較 し て、 各位置の電子密度ががある程度 大する こ と と、 分布バタ
―ンはほと んど変わらな
図 7 A及び図 7 B の実験データによればヽ 可変 ンデンサ
7 8 のキヤ ノヽ0シタ ンス C 78 を可変 整する とでヽ 図 6 A及 び図 6 B の電子密度空間分布特性に対応するパタ ンのエツ チングレ一 ト空間分布特性が得られる 。 即ち 可変 ンデン サ 7 8 のキヤノヽ。シタ ンス C 78 を適当な範囲内で細か < 可変調 整する *> - と によ り 、 ウェハ面内のェクチングレ一 卜空間分布 特性 白在且つ精細に制御可能でき る
また 、 この実施形態のプラズマェクチング装置では 、 SL したよ う に内側上部電極 3 6 のシャ V ' ~へク ド、機構において、 中心部と外周部とでガス吐出流量の比率を可変調整する こ と がでさ る 。 この機能によ り 、 ラ ジ力ルベ一スでェ Vチングレ 一 ト空間分布特性の制御を併せて行う こ と 可能である
(第 2 の実施形態)
図 8 は 、 本発明の第 2 の実施形態に係るプラズマェッチン グ装置を示す断面図である。 図 8 中 、 上記した 1 実施形態 の装置 (図 1 ) における も の と 同様の構成または機能を有す る部分には同一の符号を付してある
第 2 の実施形態における特徴の一つは、 高 J闽i=tJ波電源 5 2 力 らの高 波を外側上部電極 3 6 に伝送するための伝送路つま り 給電 5 0 に鎳物を用いる構-成である。 の鏡物の材質は 導電性と加ェ性に優れた金属が好ま し < 、 例 ばァルミ ニゥ ムでよい 。 铸物の利点の一つはコス 卜が低いこ と であ り 、 板 材製の のと比べて 1 / 7 以下の ス ト に抑える こ とができ る。 別の利点と して、 鎳物は一体化が容易で 、 R F接面を低 減でき るため、 R F損失を少なく する こ とができ る o
更に、 給電筒 5 0 を鎊物で構成しても、 高周波伝送効率が 低下する こ と はない。 即ち、 図 9 A (铸物) 、 図 9 B (板) 及ぴ図 1 O A (錡物) 、 図 1 0 B (板) の実験データに示す よ う に、 給電筒 5 0 を板材で構成しても铸物で構成しても、 エッチングレー トは殆ど違わないこ と が確認される。 なお、 図 9 A及ぴ図 9 B はシ リ コ ン酸化膜 ( S i 02 ) に係るエ ツ チングレー トの空間分布特性を示し、 図 1 O A及ぴ図 1 0 B はフ ォ ト レジス ト ( P R ) に係るエッチングレー トの空間分 布特性を示す。 こ の検証例における主なエッチング条件は下 記の とお り である。
ウェハ口径 = 3 0 O m m
チャンノ 内の圧力 = 2 5 m Torr
温度 (上部電極/チャ ンバ側壁 Z下部電極) = 6 0 / 6 0 / 2 0 。C
伝熱ガス ( H e ガス ) 供給圧力 (セ ン タ ー部/エ ッ ジ 部) = 1 5 / 4 0 Torr
上部及び下部電極間距離 = 4 5 m m
プ ロ セ ス ガス ( C J F 8 / A r / O 2 ) 流量 3 0 / 7 5 0 / 5 0 sccm
高周波電力 ( 6 0 M H z _ 2 MH z ) = 3 3 0 0 W/ 3 8 0 0 W
測定時間 = 1 2 0秒
第 2 の実施形態における第 2 の特徴は、 給電筒 5 0 内で給 電棒 7 6 の回 り に リ ング状の導体部材 1 0 0 を設ける構成で ある。 導体部材 1 0 0 の主たる役目 は、 以下に述べる よ う に
給電棒 7 6 回り のイ ンダク タ ンス を小さ く して、 可変コ ンデ ンサ 7 8 による外側 内側投入電力バラ ンス調整機能の レン ジを改善する こ と にある。
このプラズマ処理装置では、 上記のよ う に、 可変コ ンデン サ 7 8 のキャパシタ ンス C 78 を変える こ と で、 外側上部電極 3 6 に対する投入電力 P。 と 内側上部電極 3 8 に対する投入 電力 P i と の比率を任意に調節する こ と ができ る。 一般に、 可変コ ンデンサ 7 8 におけるキヤ ノ シタ ンス C 78 の可変調整 は、 ステ ップモータな どを用いてステ ップ的に行われる。 こ のキャパシタ ンス可変調整では、 上記のよ う に制御不能な共 振領域 (図 5 では 1 2 5 p F < C 7S< 1 8 0 p F の領域) を 避ける必要がある。 このため、 上記第 1 の実施形態における 実験検証例 (図 6 A、 図 6 B、 図 7 A、 図 7 B ) では主に共 振領域よ り右側の安定領域 ( C 78≥ 1 8 0 p F ) を使用 した。 しか しなが ら、 右側安定領域は内側投入電力 P i の比率を上 げるのに限界がある う え、 電力の損失も大きいとい う側面が ある。 こ の点、 図 4及び図 5 から も明 らかなよ う に共振領域 よ り 左側の領域 ( C 7S≤ 1 2 5 p F ) は内側投入電力 P i の 比率を上げるのに有利である う え、 電力損失も少ないとい う 利点がある。 ただし、 共振領域よ り 左側の領域では、 内側投 入電力 P i の比率を上げるほ ど共振領域に近づく ため、 図 1 1 の特性曲線 Aのよ う な変化率 (傾斜) の大きな特性曲線の 下では共振領域手前での微調整が非常に難しく なる と い う側 面がある。
これを解決するには、 図 1 1 の特性曲線 Bで示すよ う にキ
ャパシタ ンス —内側投入電力比率特性曲線において、 共振領 域よ り左側の領域の変化率 (傾斜) を小さ く して調整レンジ を広げる こ と が有効である。 そ して、 図 1 1 の特性曲線 Bの よ う な傾斜の緩いブロー ドの特性曲線を得るには、 以下に述 ベる よ う に給電棒 7 6 回 り のイ ンダク タ ンス L i を小さ く す るのが有効である。
図 1 2 は、 第 2 の実施形態におけるプラズマ生成用の高周 波給電回路の等価回路を示す回路図である。 給電棒 7 6 回 り の リ ア ク タ ンス o L i はコ ンデンサ 7 8 の リ アク タ ンス 1 Z ω C 78 よ り も常に大きい絶対値を と る こ と から、 内側導波路 J ; の合成 リ ア ク タ ンス Xは常に誘導性であ り 、 Χ = ω L a と表すこ と ができ る。 この見かけ上のイ ンダク タ ンス !1 と キャパシタ ンス C 40 と で形成される並列回路が共振状態にな る時は、 イ ンダク タ ンス L a のサセプタ ンス l Z co L a と キ ャパシタ ンス C 40 のサセプタ ンス ω C 40 と が相殺して零にな る時、 つま り l Z co L a : :!^ ( co L i — l Z oo C ?^ = ω C 40 が成立する時である。 こ こで、 L i を小さ く する ほど、 上記共振条件を成立させる C 78 の値が大き く な り 、 図 1 1 の 特性曲線 B に示すよ う な共振領域の手前で傾斜の緩やかなプ ロー ドの特性曲線が得られる。 なお、 図 1 2 の等価回路では、 説明を簡単にするため、 外側導波路 J 0 のイ ンダク タ ンス L 0 を省いている。 こ の等価回路にイ ンダク タ ンス L。 が入つ ていても原理は同じであ.る。
図 1 3 は、 この実施形態における導体部材 1 0 0 の作用を 示す。 給電棒 7 6 に時間的に変化する電流 I が流れる時、 給
3 電棒 7 6 の回 り にはループ状の磁束 Bが生成される と共に、 電磁誘導によって導体部材 1 0 0 の内部では磁束 B と鎖交す る誘導電流 i が流れる。 そ うする と、 誘導電流 i によって導 体部材 1 0 0 の内外にループ状の磁束 b が生成され、 導体部 材 1 0 0 の内部では磁束 b の分だけ磁束 Bが相殺される。 こ う して、 給電棒 7 6 の回 り に導体部材 1 0 0 を設ける こ と で、 給電棒 7 6 回 り の正味の磁束発生量を低減してイ ンダク タ ン ス L i を小さ く する こ とができ る。
導体部材 1 0 0 の外観構造は、 周回方向に連続した単一の リ ング形体が好ま しいが、 複数の導体部材を周回方向に並べ て配置する構造であつても よい。 また 、 導体部材 1 0 0 の内 部構造は、 図 1 3 に示すよ う な リ ング状の空洞を有する中空 体でも よいが、 図 8 に示すよ う な内部の埋まつたブロ ック体 構造の方がよ り 大さなイ ンダク タ ンス低減効果を得る こ とが でき る。 導体材料 1 0 0 の容積は大さいほど好ま しく 、 理想 的には給電筒 5 0 内側の空間を埋め尽 < すのが最 好ま しい 実用的には、 給電筒 5 0 と外側上部電極 3 6 とで囲まれる空 間の 1 1 0 〜 1 / 3 を導体部材 1 0 0 で埋めるのが好ま し い。 導体部材 1 0 0 の材質は任意の導 材料でよ < 、 例えば アルミ ニ ウムの铸物でも よい。 なおヽ 導体部材 1 0 0 は、 付 近の導体即ち給電棒 7 6や内側上部電極 3 8 などと電気的に 絶縁された状態で配置される。
図 1 4 は、 この実施形態における導体部材 1 0 0 による上 記ブロー ド効果の実証例を実験データで示す。 図 1 4 におい て、 特性曲線 B ' はこの実施形態の装置構造で得られたもの
であ り ヽ 特性曲線 A は導体部材 1 0 0 を設けない装置構造 で得られたものである 。 これらの特性曲線 A ' 、 B ' は夫々 図 1 1 の特性曲線 A 、 B を上下にひつ く り 返したものに対応 する 即ち、 この種の平行平板型プラズマ装置では、 上部電 極 3 4 の中心部への投入電力 (内側投入電力 P i ) の比率を 上げるほど、 サセプタ 1 6側では基板 W近傍のプラズマ密度 が高 < な り 、 これによ り 、 (プラズマ密度と反比例する) サ セプタ 1 6側のバイ ァス周波数の V p p が低く なる とい う 関 係がある の関係から、 可変コ ンデンサ 7 8 のパリ コ ンス テ ップ値 (キャノ シタ ンス C 78 の値に比例する制御量) を可 変 して各ステ ップ値で得られる V p p の測定値をプロ ッ ト し て得られる特性曲線 A ' 、 B ' (図 1 4 ) は、 図 1 1 の特性 曲線 A 、 B を上下にひつ く り 返したものに夫々対応する。 図
1 4 の特性曲線 B , から実証される よ う に、 この実施形態に よればヽ 棒 7 6 の回 り に導体部材 1 0 0 を設ける こ とで、 可変コ ンデンサ 7 8 による外側/内側投入電力バランス調整 において 、 内側投入電力 P i の比率を共振領域の手前で可及 的に高レ、値まで安定且つ精細に制御する こ とができ る。
第 2 の実施形態に ける第 3 の特徴は、 内側上部電極 3 8 と グラ ン ド電位との間に接続される ロ ーパス フ ィ ルタ 9 2 に 関する 図 1 5 Aに示すよ う に、 この実施形態における ロ ー ノヽ。ス フ ィ ルタ 9 2 はヽ 可変抵抗器 9 3 と コイル 9 5 と を直列 接続してな り 、 ブラズマ生成用の高周波 ( 6 0 M H z ) を通 さずヽ ノ ィァス用の高周波 ( 2 M H z ) 以下の交流周波数と 直流と を通すよ う に 1 成される。 ロ ー ノヽ。ス フ ィ ルタ 9 2 によ
れば、 可変抵抗器 9 3 の抵抗値 R 93 を可変調整する こ と によ つて、 内側上部電極 3 8 の直流電位または自 己バイァス電圧
V d cを調整できる。
よ り詳細には、 図 1 6 に示すよ う に 、 抵 几器 9 3 の抵抗値
R 93 を小さ く するほど 、 抵抗器 9 3 の電圧降下が小さ く な り 、 負の直流電位 V dc は上昇する (ダラ ン ド、電位に近づく ) 。 逆 に、 抵抗器 9 3 の抵抗値 R 93 を大き < する ほど 、 抵抗器 9 3 の電圧降下が大き く な り 、 直流電位 V dc は下が o。 ち つ と も、 直流電位 V d e が高く な り すぎる と (通常は ― 1 5 0 V よ り あ 高く なる と) 、 ブラズマポテンシャルが上昇して、 異常放電 またはアーキングが発生する。 一方 、 直流電位 V dc が低く な り すぎる と (通常は ― 4 5 0 Vよ り 低 < なる と) 、 内側上 部電極 3 8 へのィォンのアタ ック が強 < なつて電極の消耗が 早まる。
別な見方をすれば 、 図 1 7 に示すよ に 、 直流電位 V dc に は上記のよ う な異常放電及ぴ電極消耗のいずれも防止ないし 抑制でき る適性範囲 (一 4 5 0 V〜一 1 5 0 V ) があ り 、 こ の適性範囲に対応する抵抗値 R 93 の範囲 ( a 〜 R b ) が存 在する。 従っ て、 抵抗器 9 3側か ら抵抗値 R 93 を上記範囲 ( R a 〜 R b ) 内に選定または調整する こ と で、 直流電位 V dc を上記適性範囲 (一 4 5 0 V 1 5 0 V ) 内に調整する こ とができ る。 また、 上部電極 3 4 (外側上部電極 3 6及び 内側上部電極 3 8 ) 全体に供給する高周波電力の値によって も抵抗値 R 93 の適性範囲 ( R a 〜 R b ) が変わる。 一例と し て、 3 0 0 0 Wの高周波パワーに対して、 下限抵抗値 R a =
約 1 Μ Ωの実験結果が得られている。
また、 図 1 5 B に示すよ う に、 内側上部電極 3 8 を可変直 流電源 9 7 を介してグラ ン ドに接地し、 直流電位 V dc を電源 電圧によって直接的に制御する こ と も可能である。 可変直流 電源 9 7 は、 バイポーラ電源で構成するのが好ま しい。
第 2 の実施形態における第 4 の特徴は、 上部電極 3 4 にお いて、 外側上部電極 3 6 の下面を内側上部電極 3 8 の下面よ り も下方つま り サセプタ 1 6側に突出させる構成である。 図 1 8 は、 第 2 の実施形態に係るプラズマエッチング装置の要 部を示す縦断面図である。 この例では、 外側上部電極 3 6 を 上側の第 1 の電極部材 3 6 A と 下側の第 2 の電極部材 3 6 B と からなる上下 2分割構造と している。 本体の第 1 の電極部 材 3 6 Aは、 例えばアルマイ ト処理されたアルミ ニウムで構 成され、 給電筒 5 0 に接続される。 交換部品の第 2 の電極部 材 3 6 B は、 例えばシ リ コ ンで構成され、 内側上部電極 3 8 の下面よ り も所定値 Hだけ突出 した状態でボル ト (図示せ ず) などによ り 第 1 の電極部材 3 6 Aに着脱可能に密着 して 固定される。 両電極部材 3 6 A、 3 6 Bの間には、 熱コ ンダ ク タ ンスを高めるための部材 1 0 2 と して、 シリ コーンラバ 一シー トな どが設け られる。 また、 両電極部材 3 6 A、 3 6 B の接触面をテフ ロ ン (商品名) でコーティ ングする こ と で、 熱抵抗を低く する こ と も可能である。
外側上部電極 3 6 における突出部 3 6 B の突出量 H及び内 径 (直径) Φは、 外側上部電極 3 6 ないし上部電極 3 4 よ り プラズマ生成空間に与える電界の強度や方向などを規定し、
ひいてはプラズマ密度の空間分布特性を左右する重要なファ ク タである
図 1 9 A〜図 1 9 Eは 、 突出部 3 6 B の突出量 H及ぴ内径
(直径) Φ をノ ラメ タ とする電子密度空間分布特性の一例
(実験データ) を示す。 こ の実験でもプラズマ吸収プロープ
( P A P ) を用いて半径方向の各位置にねける電子密度を測 定した。 7 しヽ 半導体ウエノヽの 口径を 3 0 0 m mと した。 主たるパラ メ ータ Φ 、 Hは、 図 1 9 Aの実験例では Φ = 3 2
9 rti m、 H = 1 5 m mヽ 図 1 9 B の実験例では Φ = 3 2 9 m m、 H = 2 0 m m 図 1 9 Cの実験例では Φ = 3 3 9 m mヽ
H = 2 0 m m、 図 1 9 Dの実験例では Φ = 3 4 9 mm 、 H =
2 0 mm 、 図 1 9 E の実験例では Φ = 3 5 9 m m、 H = 2 5 m mと し よ 7"— 副次的なパラ メ タ と して、 内側投入電 力 P i と外側投入電力 P Q の比率 P i / P 0 ( R Fノヽ °ヮ 比) を ( 3 0 / 7 0 ) ( 2 7 / 7 3 ) 、 ( 2 0 / 8 0 ) s ( 1
4 / 8 6 ) の 4通 り に選ん 7こ 。
図 1 9 Α〜図 1 9 Eの実験データ に いて、 電子密度の急 激に ド口 ップする変曲点 Fが、 外側上部電極 3 6 における突 出部 3 6 B の内径 (直径 ) Φを大き く するほど半径方向外側 移励し 、 突出部 3 6 Bの突出量 Hを大さ く する ほど上がる 理想的な特性は、 曲点 Fがウェハェクジ位置 ( 1 5 0 m m 位置) の真上に位置し、 且つ中心部側との フ ラ ッ トな関係を 高い位置で維持している分布特性である その点では 、 図 1
9 Dの特性 ( Φ = 3 4 9 m mヽ rf = 2 0 m m) 、 特に R Fパ ヮー比 P i ノ P。 を 3 0 / 7 0 に選んだ場合の特性が最も理
想値に近い。
図 2 0 Aに、 Φ、 Ηを二次元パラメ ータ とする電子密度空 間分布の トータル均一性 U τ 及びエッジ均一性 U Ε の特性を 示す。 こ こで、 トータル均一性 U T と は、 図 2 0 B に示すよ う に、 ウェハ中心位置 ( R。 ) か ら ウェハエ ッ ジ位置 ( R 1 50 ) までの半径方向全区間の面内均一性である。 また、 ェ ッジ均一性 U E は、 ウェハエッジ付近の領域例えば半径 1 3 O m mの位置 ( R 13。 ) から ウェハエ ッ ジ位置 ( R 1 50 ) ま での区間における面内均一性である。
図 2 O Aの特性に示すよ う に、 突出部 3 6 B の突出量 Hは ト一タル均一性 u τ を大き く 左右し ェッジ均 性 U E に対 して も大き な影響力を有する。 -方、 突出部 3 6 B の内径
(直径) Φは、 ェッジ均一性 Eに対して作用する ものの 、 卜 一タル均一性 Tには殆ど影響しない o 総し 、 突出部 3 6 B の突出量 Hは、 2 5 m m以下とするのが好ま し < 、 特に 2 0 m m付近に設定する のが最も好ま しレ、 o よ /し、 突出部 3 6 B の內径 (直径) Φは、 3 4 8 m m 3 6 0 m mの範囲内 HX 定するのが好ま しく 、 特に 3 4 9 m m付近に設疋するのが最 も好ま しい。 なお 、 Φ = 3 4 8 m m 3 6 0 m mは、 突出部
3 6 Bカ ウエノヽのエッジよ り も半径方向外側に 2 4 m 〜 3
0 m m離れた位置に配置される と を意味する ο
重要なこ と は、 外側上部電極 3 6 の突出部 3 6 Bはヽ ブラ ズマ生成空間に対して周辺側から半径方向内向さの電界を与 える こ と によ り プラズマを閉 じ込める作用を奏する点である。 このこ と 力 ら、 突出部 3 6 B は 、 プラズマ密度空間分布特性
の均 性を図る にはゥェノヽのェッジよ り も半径方向外側に位 置する · - と が必須といえるほど望ま しい。 一方で 突出部 3
6 Bの半径方向の幅は重要ではな く 、 任, の幅に選んでよい
(第 3 の実施形態)
図 2 1 は 、 本発明の第 3 の実施形態に係るブラズマェッチ ング装置の要部を示す縦断面図である。 特徴以外の部分は、 上 5し笛 2 の実施形態のもの と 同 じでよい。 第 3 の実施形態の 特徴は 上記第 2 の実施形態における外側上部電極 3 6 の突 出部 3 6 B回 り にシール ド、部材 1 0 4 を設ける構成である。
シ ル 部材 1 0 4 は 例えば表面をァルマイ 卜処理され たァル 二 ゥム板力ゝらな り 、 処理容器 1 0 の側壁に物理的且 つ電 的に結合される。 シ ―ル ド部材 1 0 4 は、 容器側壁か ら外側上部電極 3 6 の突出部 3 6 B の下までほぼ水平に延び てお り 突出部 3 6 B及びリ ング形遮蔽部材 4 2 の下面を非 接触または絶縁状態で覆ラ 。 外側上部電極 3 6 の第 2 の電極 部材 3 6 B は断面 L形に構成され、 外周側の部分が垂直下方 に延びて突出部を形成する - o の突出部の突出量 H及び内径
Φは上記第 2実施形態と 様の数値条件で 定する こ とがで き る 0
シ ル ド、部材 1 0 4 の機能は 、 外側上部 m極 3 6 の突出部
3 6 B の下面及ぴリ ング形遮蔽部材 4 2 の下面からの高周波 放電を遮断また封印 して その直下におけるブラズマ生成を 抑制する とである。 これによ り 、 一次的にはプラズマをゥ ェハ直上に閉 じ込める効果を一層高める こ と がでさ る。
図 2 2 A (シール ド部材あ り ) 及ぴ図 2 2 B (シ ―ノレ ド部
材な し) は、 シール ド部材 1 0 4 によ るプラズマ閉 じ込め効 果の実験テ タ を示す シ一ル ド部材 1 0 4 を設けない場合 は、 図 2 2 Bに示すよ つ に 、 半径方向に いてプラズマ電子 密度がゥェハェ ッジ位置 ( 1 5 0 m m ) の外側でいったん ド、 口 ップしてから再び上昇して山を形成する れは、 外側上 部電極 3 6 の突出部 3 6 B の下面及び V ング形遮蔽部材 4 2 の下面から垂直下方に高周波電力が放出される ·>- と によ り 、 その直下で プラス、マが生成され、 電子ゃィォンが存在 して いるためである 。 このよ つ に 、 ウェハェッジ位置よ り 半径方 向外側に相当離れた空間内に相当量のプラズマが存在する と によ り 、 その分だけクェハ直上のプラズマ密度が薄め られ - れに対してヽ こ の実施形態のよ う にシ ル ド部材 1 0 4 をき けた場合はヽ 図 2 2 Aに示すよ う に 、 電子密度 (ブラズ マ密度 ) はゥェノヽェッシ 11L置 ( 1 5 0 m ) の外側では半径 方向外側に向つて実質的に単調減少 し、 逆にウェハ直上では 全体的に増大している。 これは、 シ一ル 部材 1 0 4 の存在 によ り 、 外側上部電極 3 6 の突出部 3 6 B の下面及びリ ング 形遮蔽部材 4 2 の下面が高周波の通 り 路ではなく な り 、 その 直下でのプラズマ生成が大幅に減少するためである。 また、 高周波電源 5 2 の R F パ ヮーを大さ く するほど、 シール ド部 材 1 0 4 によるプラズマ閉 じ込め効果ない しプラズマ拡散防 止効果も大き く なる。
更に 、 二次的効果と して 、 上目しのよ つ にシ一ル ド部材 1 0
4 によ り ウェハェッン 1AZ.置の外側でブラズマ生成を大幅に弱
め られる こ と によ り 、 その付近でのフジカルゃィォンなどの ェッチング種も少な く なる のため 、 不所望な重合膜が容 器内の各部 (特にシ一ノレ ド部材 1 0 4付近) に付着するのを 効果的に防止する とができ る
. 例えば、 従来よ り 、 Low- ■k 膜 (低誘電率眉間絶縁膜) のェ ッチング加ェではヽ プラズマェッチングの後に同一チャ ンバ 内で O 2 ガスを用いてア ツシング ( レジス ト除去) を行つ この IT; 、 先のプラズマエッチングで容器内にポリ マーの形態 で付着していた反応種 (例えば C F、 Fな ど) が、 プラズマ 中の活性な酸素原子によ り誘起され、 Low-k 膜の ビァホ一ル をポ一ィ ング形状に削つた り 膜内に侵入して k値を変 るな どのダメ ーン ( JL O W - k ダメ ージ) を生 じさせる こ とがある。 しかしヽ こ の実施形態によれば、 プラズマエツチングにおけ る反応種の不所望な堆積をシール ド部材 1 0 4で効果的に抑 止でさ るため、 上記のよ う な Low-k ダメ ージの問題あ解決 する こ とができ る。 なお、 シール ド部材 1 0 4 は、 任 の導 電材または半導体 (例えばシ リ コ ン) を材質とする こ と が可 能でめ り 、 異なる材質を組み合わせて構成しても よい
図 2 1 では、 上部電極 3 4 ( 3 6、 3 8 ) に冷媒通路 1 0
6、 1 0 8 を設ける構成も示す。 冷媒通路 1 0 6、 1 0 8 に は、 夫々配管 1 1 0、 1 1 2 を介 してチラ一装置 (図示せ ず〉 よ り 温調された冷却媒体が循環供給される 。 外側上立 R雷 極 3 6 においては、 第 1 の電極部材 3 6 Aに冷媒通路 1 0 6 が設けられる。 第 2 の電極部材 3 6 B は、 熱コンダク タ ンス を高める コ ーティ ングまたはシー ト 1 0 2 によつて第 1 の電
極部材 3 6 Aに結合されるため、 冷却機構による冷却を効果 的に受ける こ と ができ る。
なお、 高周波電源 5 2、 9 0 をオフに している間も、 各電 極には冷媒が供給される。 従来よ り 、 この種のブラズマ処理 置において、 例えばガルデンな どの絶縁性の冷媒が使用さ れる - の場合、 冷媒が冷媒通路を流れる際に摩擦で発生す る静電気によって電極が異常な高電圧状態と な り 、 高周波電 源ォフ中のメ ンテナンスな どで人の手が触れる と感 1 る それがある 。 しかし、 この実施形態のプラズマ処理装置にお いては、 一パス フ ィ ルタ 9 2 (図 8参照) 内の抵抗器 9 3 を通 して内側上部電極 3 8 に発生した静電気をグラ ン ドに逃 がすこ と が可能であ り 、 感電の危険性を防止でき る
(第 4 の実施形態)
上記第 3 の実施形態におけるプラズマエツチング装置 (図
8、 図 2 1 ) を使用 し、 シ リ コ ン酸化膜 ( S i O 2 ) に開 口 径 ( Φ ) 0 . 2 2 μ πιの孔を形成するエッチングの実験を行
- つた の実験において、 外側上部電極 3 6 及ぴ内側上部電 極 3 8 に対する R F電力の投入比率 ( P i / P 0 ) をパラ メ 一タ にしてエツヂング特性 (特にエツチングレ一 ト ) を評価 した 。 他のエッチング条件は下記のとおり であ り 、 図 2 3〜 図 2 5 に実験結果のデータ を示す。
ゥェノヽ口径 = 3 0 O m m
チヤ ンノ 内の圧力 = 2 0 m T orr
温度 (上部電極 Zチャ ンバ側壁 Z下部電極 ) = 2 0 / 6
0 / 6 0 °C
4 伝熱ガス ( H e ガス ) 供給圧力 (セ ン タ ー部 Zエ ッ ジ 部) = 2 0ノ 3 5 Torr
上部及び下部電極間距離 = 4 5 m m
外側上部電極の突出量 (H ) = 1 5 m m
プ ロ セ ス ガス ( C s F s Z C H s F s Z N z / A r Z O 2 ) = 1 0 / 2 0 / 1 1 0 / 5 6 0 / 1 0 seem
高周波電力 ( 6 0 MH zノ 2 MH z ) = 2 3 0 0 W/ 3 5 0 0 W
エツチング時間 = 1 2 0秒
図 2 3 に示すよ う に、 内側投入電力 P i の比率を 1 4 %、 1 8 %、 3 0 °/0 と上げていく と、 電子密度つま り プラズマ密 度は、 ウェハ中心部付近では P i の比率に比例 して高 く なる 一方で、 ウェハエッジ部付近ではそれほど変わらない。 これ に基づいて、 R F電力の投入比率 ( P i Z P。 ) を可変する こ と で、 半径方向におけるプラズマ密度の空間分布特性を制 御でき る。
図 2 4 は、 ラジカル密度と比例関係にある反応生成物や反 応種で形成される重合膜の堆積速度を半径方向の各位置で測 定した結果を示す。 こ の実験は、 R F電力の投入比率 ( P i / P 0 ) を可変した時にラジカル密度の受ける影響をみるた めである。 なお、 重合膜を堆積させるサンプル基板にベアシ リ コ ンウェハを用いた。 図 2 4 の実験データから、 R F電力 の投入比率 ( P i / P o ) を可変 しても、 重合膜の堆積速度 つま り ラジカル密度の空間分布特性に与える影響は非常に少 ないこ と が確認された。
図 2 5 は、 上記 S i O 2 のエッチングにおいて、 ウェハ上 の半径方向の各位置で測定したエッチング深さ を示す。 図 2 5 図示のよ う に、 内側投入電力 P i の比率を 1 4 %、 1 8 %、 3 0 %と上げていく と、 エッチング深さは、 ウェハ中心部付 近では P i の比率に比例 して大き く なる一方で、 ウェハエツ ジ部付近ではそれほど変わらない。 つま り 、 電子密度 (図 2 4 ) と 同様の傾向を示す。
このよ う に、 図 2 3 〜図 2 5 の実験データから、 次のこ と が確認された。 即ち、 外側上部電極 3 6及ぴ内側上部電極 3 8 に対する R F電力の投入比率 ( P i Z P o ) を可変する こ と で、 ラジカル密度の空間分布特性に実質的な影響を及ぼす こ と なく 、 つま り ラジカル密度の空間分布制御から独立して、 半径方向におけるプラズマ密度の空間分布を制御する こ とが でき る。 従って、 R F電力の投入比率 ( P i Z P。 ) を可変 する こ と によ り 、 エッチング深さつま り エッチングレー トの 均一性を改善する こ とができる。 なお、 上記第 1 または第 2 の実施形態におけるプラズマエッチング装置 (図 1 、 図 8 、 図 1 8 ) を使用 しても、 上記と 同様の実験結果が得られる。
(第 5 の実施形態)
上記第 3 の実施形態のプラズマエッチング装置 (図 8 、 図 2 1 ) を使用 し、 C F系の処理ガスでシ リ コ ン酸化膜 ( S i O 2 ) をエッチングする シ ミ ュ レーシ ョ ンを行った。 こ のシ ミ ュ レーシ ヨ ンにおいて、 中心シャ ワ ーヘ ッ ド ( 6 2 、 5 6 a ) よ り 噴射される処理ガス の流量 F c と周辺シャ ワ ー へッ ド ( 6 4 、 5 6 a ) よ り 噴射される処理ガス の流量 F E と の
比率 ( F c Z F E ) をパラ メ ータ に して、 各ラジカルまたは 各反応生成物の分布を評価した。 このシミ ュ レーショ ンでは, ウェハ表面では反応が起こ らず反応生成物や反応種の吸着も 生じないものと し、 プラ ンケッ ト S i O 2 膜上で単純に下記 の反応が起きている ものと仮定した。
2 C F 2 + S i O 2 → S i F 4 + 2 C O
他の主なエッチング条件は下記のとおり であ り 、 図 2 6 〜 図 3 0 に各ラジカルまたは各反応生成物についてのシミ ュ レ ーシヨ ン結果を示す。 図 3 1 には、 主エ ッチングガス ( C 4 F 8 ) の分子から段階的な解離によって生成される ラジカル の種類と発生率 (括弧内%数字) と を示す。
ウェハ口径 = 2 0 O m m
チャ ンノ 内の圧力 = 5 0 m Torr
温度 (上部電極/チャ ンバ側壁 Z下部電極) = 2 0 / 6 0 / 6 0 °C
伝熱ガス ( H e ガス) 供給圧力 (センター部/エ ッ ジ 部) = 1 0 Z 3 5 Torr
上部及ぴ下部電極間距離 = 3 O mm
外側上部電極の突出量 ( H ) - 1 5 mm
プロ セ スガス ( C 4 F 8 / N 2 / A r ) = 5 / 1 2 0 / 1 0 0 0 sccm
高周波電力 ( 6 0 MH z Z 2 M H z ) = 1 2 0 0 W/ l 7 0 0 W
図 2 6 に示すよ う に、 主たる反応種である C F 2 の密度分 布特性は、 中心/周辺ガス流量比率 ( F c / F E ) に大き く
左右される。 即ち、 中心ガス流量 F c の比率を上げる ほどゥ ェハ中心部付近の C F 2 密度は高く なる一方で 、 ク工ハェッ ジ部付近の C F 2 密度は殆ど変わらない。 図 2 8 に示すよ う に、 C O ラ ジカルの密度分布特性も中心 Z周辺ガス流量比率
( F c / F E ) に対して同様の変化を示す。 もつ と あ、 図 2
7 に示すよ う に、 A r ラ ジカルの密度分布特性は中心/周辺 ガス流量比率 ( F c Z F E ) に対して殆ど変化しない。
反応生成物についてみる と、 図 2 9 及び図 3 0 に示すよ う に、 S i F 4 密度及ぴ C O密度のいずれも 中心 Z周辺ガス流 量比率 ( F c Z F E ) に大き く 左右される。 よ り 詳細には、 中心ガス流量 F c の比率を下げる ほどウェハ中心部付近の S i F 4 、 C Oの密度は高く なる一方で、 ウェハエ ッジ部付近 では殆ど変わ らない。 中心ガス流量 F c と周辺ガス流量 F E と を同 じ ( F c / F E 5 0 / 5 0 ) に しても 、 ゥェ ノヽ中心 部付近の方がゥェノ ェ Vジ部付近よ り も高く なる ·> - のよ ラ に中心部側に反応生成物が溜ま り やすいのはヽ 上方からの新 鮮なガス流で反応生成物が側方へ押しのけ られる作用が周辺 部よ り も弱いためである
ゥェハ上で反応生成物が不均一に分布する と 、 各位置の処 理ガス供給率や化学反応の均一性に影響するだけでな < ヽ ェ ッチング形状や選択性などが直接影響を受ける と あある この実施形態では 、 図 2 9及び図 3 0 に示すよ に、 中心ガ ス流量 F c を周辺ガス流量 F E よ り も多めに (図示の例では
F c / F E = 7 0 . / 3 0近辺に) 設定する こ とで 、 反応生成 物の空間密度分布を均 化する こ と力 Sでき る な ヽ 上記笛
1 または第 2 の実施形態における プラズマエ ッチング装置 (図 1 、 図 8、 図 1 8 ) を使用 しても、 上記と 同様のシミ ュ レーショ ン結果が得られる。
(第 6 の実施形態)
上記第 3 の実施形態のプラズマエッチング装置 (図 8 、 図 2 1 ) を使用 し、 B A R C (反射防止膜) をエッチングする 実験を行った。 この実験において、 中心 Z周辺ガス流量比率 ( F c / F E ) をパラ メ ータ に してエッチング形状と選択性 を評価した。 図 3 2 Aに評価サンプルを示す。 マス ク開 口径 ( Φ ) 0 . 1 2 μ tn フォ ト レジス ト の膜厚 3 5 0 n m、 B A R C の膜厚 8 0 n m、 S i 02 の膜厚 7 0 0 n mと した。 選択性の評価項目 と して 「オキサイ ドロ ス 」 と 「レジス ト残 量」 と を測定し、 エッチング形状または寸法精度の評価項目 と して 「ボ トム C D」 を測定した。 図 3 2 B に F C / F E = 5 0 / 5 0 に設定した時の各評価項目の測定値を示し、 図 3 2 Cに F C Z F E = 7 0 / 3 0 に設定した時の各評価項目 の 測定値を示す。 測定ポイ ン ト の 「センター」 はウェハの中心 点の位置であ り 、 「エッジ」 はウェハのノ ッチ端から中心点 に向って 5 m mの位置である。 主なエッチング条件は下記の とお り である。
ウェハ 口径 = 3 0 O m m
チャ ンノ 内の圧力 = 1 5 0 m Torr
伝熱ガス ( H e ガス ) 供給圧力 (セ ンタ ー部/エ ッ ジ 部) = 1 0 / 2 5 Torr
上部及び下部電極間距離 = 3 0 m m
外側上部電極の突出量 ( H ) = 1 5 m m
プロセスガス ( c F 4 ) - 2 0 0 sccm
高周波電力 ( 6 0 M H z / 2 M H z ) = 5 0 0 W / 6 0
0 W
エツチング時間 = 3 0秒
この B A R Cエッチングの評価項目 に いて、 厂ォキサイ ドロ ス」 は B A R Cェツチングの延長と して下地膜の S i O
2 を削った深さである , , この値は小さレヽほど好ま しいが、 そ れ以上にウェハ上のばらつき (特にセンタ一とェクジ間のば らつき) が小さいほど好ま しい。 「レジス ト残量 J はエ ッチ ングの終了後に残っているフォ ト レジス 卜の厚さでめる。 の値は大きいほど好ま しく 、 やは り ばらつきが小さいほど好 ま しい。 「ボ トム C D 」 は B A R Cに形成された孔の底の直 径である。 この値はマスク径 Φに近いほど好ま しいが 、 やは り ばらつきが小さいほど好ま しい。
図 3 2 B に示すよ う に、 中心ガス流量 F c と周辺ガス流量
F E と を同量 ( 5 : 5 ) に設定した時は 、 全ての評価項目 に おいて、 センターとェッジ間のばらつきが大き く 、 特に 「レ ジス ト残量」 のばらつきが大きい。 これに対して 中心ガス 流量 F c を周辺ガス流量 F E よ り も多め ( 7 : 3 ) に設定し た場合は、 図 3 2 Cに示すよ う に、 全ての評価項目が良好な 値で均一に安定し、 選択性及びェッチング形状が著しく 改善 される。
こ のよ う に、 この実施形態によれば、 処理容器 1 0 内で、 特に上部電極 3 4 と下部電極 1 6 と の間に設定されたプラズ
マ生成空間において、 上部電極 3 4 の内側上部電極 3 8 に設 けられた中心シャ ワーヘッ ド ( 6 2、 5 6 a ) よ り 噴射され る処理ガス の流量 F c と、 周辺シャ ワーヘッ ド ( 6 4、 5 6 a ) よ り 噴射される処理ガスの流量 F E と の比率 ( F c / F E ) を調整する。 これによ り 、 ラジカル密度の空間分布を制 御し、 ラジカルベースによ るエッチング特性 (選択性、 エツ チング形状な ど) の均一化を達成する こ とができ る。 なお、 上記第 1 または第 2 の実施形態におけるプラズマエッチング 装置 (図 1 、 図 8 、 図 1 8 ) を使用 しても、 上記と 同様の測 定結果が得られる。
(第 7 の実施形態)
上記第 3 の実施形態のプラズマエッチング装置 (図 8 、 図 2 1 ) を使用 し、 S i 〇 2 膜をエ ッチングする実験を行った。 この実験において、 中心 Z周辺ガス流量比率 ( F c / F E ) をパラメ ータ に してエッチング形状を評価した。 図 3 3 Aに 評価サンプルを示す。 マス ク開口径 ( Φ ) 0 . 2 2 μ ιη、 フ オ ト レジス ト の膜厚 5 0 0 n m、 B A R C の膜厚 1 0 0 n m、 S i O 2 の膜厚 1 μ πιと した。 エッチング形状の評価項目 と して 「エ ッチング深さ」 、 「 ト ップ C D」 、 「ボ トム C D」 を測定した。 図 3 3 Β に F C / F E = 5 0 / 5 0 に設定した 時の各評価項目 の測定値を示し、 図 3 3 C に F C / F E = 1 0 / 9 0 に設定した時の各評価項目 の測定値を示す。 主なェ ツチング条件は下記の とお り である。
ウェハ口径 = 3 0 0 m m
チャ ンパ内の圧力 = 2 0 m Torr
温度 (上部電極 Zチャンバ側壁 Z下部電極) = 2 0 Z 6 0 / 6 0 °C
伝熱ガス ( H e ガス ) 供給圧力 (セ ン タ ー部/エ ッ ジ 部) = 2 0 Z 3 5 Torr
上部及び下部電極間距離 = 4 5 m m
外側上部電極の突出量 ( H ) = 1 5 m m
プ ロ セ ス ガス ( C 5 F 8 / C H 2 F 2 / N 2 / A r / 0 2 ) = 1 0 / 2 0 / 1 1 0 / 5 6 0 / 1 0 sccm
高周波電力 ( 6 0 MH zノ 2 MH z ) = 2 3 0 0 W/ 3 5 0 0 W
R Fパワー比 (内側投入電力 P i ノ外側投入電力 P o ) = 3 0 : 7 0
エツチング時間 = 1 2 0秒
こ の S i O 2 エッチングの評価項目 において、 「エツチン グ深さ」 は、 エ ツチング時間 ( 1 2 0秒) の間に S i O 2 膜 に形成された孔の深さであ り 、 エ ッチング速度に相当する。
「 ト ップ C D」 及ぴ 「ボ トム C D」 は、 S i 〇 2 膜に形成さ れた孔の上端及び下端 (底) の直径であ り 、 両者の値が近い ほど垂直形状性 (異方性) にすぐれている。 もちろん、 いず れの評価項目 も、 「センター」 と 「エ ッジ」 との間でばらつ きが小さいほど好ま しい。
図 3 3 B に示すよ う に、 中心ガス流量 F c と周辺ガス流量 F E と を同量 ( 5 : 5 ) に設定 した時は、 「エ ッチング深 さ」 のばらつきがあるだけでなく 各位置でボ トム C D / ト ツ プ C D比が小さ く テーパ化の傾向が大きい。 これに対して、
中心ガス流量 F c を周辺ガス流量 F E よ り も少なめ ( 1 : 9 ) に設定した場合は、 図 3 3 Cに示すよ う に、 「エツチン グ深さ」 つま り エッチング速度が均一化される と共に、 垂直 形状性の向上と均一化も図れる。
このよ う に、 この実施形態でも、 内側ガス流量 F c と外側 ガス流量 F E の比率 ( F C Z F E ) を調整する こ と で、 ラ ジ カル密度の空間分布を制御 し、 ラ ジカルベースによるエッチ ング特性 (特にエッチング形状) の均一化を達成でき る。 な お、 上記第 1 または第 2 の実施形態におけるプラズマエッチ ング装置 (図 1 、 図 8 、 図 1 8 ) を使用 しても、 上記と 同様 の測定結果が得られる。
以上に述べた実施形態によれば、 処理容器 1 0 内に設定さ れたプラズマ生成空間においてプラズマ密度分布の制御と ラ ジカル密度分布の制御と を独立に行える。 このこ と によ り 、 例えば図 3 4 のマップに示すよ う に多種多用なプラズマ処理 のアプリ ケーショ ンに 2系統の独立制御で好適に対応する こ とができ る。
以上に述べた実施形態は、 本発明の技術思想に基づいて 種々 の変形が可能である。 例えば、 第 1 の高周波電源 5 2か らの高周波を整合器 4 4や給電筒 5 0 などを介して外側上部 電極 3 6 だけに供給し、 内側上部電極 3 8 には供給しない構 成も可能である。 その場合でも、 内側上部電極 3 8 はシャ ヮ 一へッ ド と して機能した り 、 第 2 の高周波電源 9 0 か らの高 周波をグラ ン ドへ流すための電極と して機能する こ と ができ る。 或いは、 內側上部電極 3 8 を、 電極機能を有しない専用
のシャ ヮ一へ、ソ ド、に置き換える と 可能である。 また、 上 記した実施形態では外側上部電極 3 6 を 1 つまたは単体のリ ング状電極で構成したが、 全体で V ング状に配置される複数 の電極で構成する と も可能である また、 外側上部電極 3
6 の内径を非常に小さ く する構成や 、 外側上部電極 3 6 を円 盤形状にする構成も採用可能である また、 アプリ ケーショ ンによつては、 第 2 の高周波電源 9 0 を省く こ と ができ る。 本発明は、 ブラズマエツチングに限らず、 プラズマ C V D 、 プラズマ酸化、 プラズマ窒化、 スパ Vタ リ ングな ど種々 のプ ラズマ処理に適用可能である。 またヽ 本発明における被処理 基板は 、 半導体ゥェハに限る ものではなく 、 フラ ッ ト ノヽネル ディ スプレィ用の各種基板や、 フォ 卜マス ク 、 C D基板、 プ リ ン 卜基板などであつても よい