WO2003092666A1 - Agents de renforcement de tissus contenant du calcium et utilisation correspondante - Google Patents

Description

明 細 書 含カルシウム組織強化剤並びにその用途 技術分野

本発明は、 骨又は歯の組織などの含カルシウム組織における力ルシゥ ム量を增加させる こ と に用いる こ とができる含カルシウム組織強化剤、 並びにその用途に関するものである。 背景技術

一般に、 高齢化に伴い、 骨や歯などの含カルシウム組織の脆弱化が起 こ る。 骨組織においては、 絶えず骨形成と骨吸収が営まれており 、 通常、 若い時には骨形成と骨吸収のパランスがとれている。 しかしながら、 極 端なダイエツ トゃ加齢に伴う ホルモンのア ンパランスなど種々 の原因に よ り骨形成と骨吸収のバラ ンスが崩れ、 骨吸収に傾いてく る。 こ の状態 が長く 続く と、 骨や歯などの含カルシウム組織から重要な構成成分であ るカルシウムが減少し、 骨粗鬆症、 骨折、 腰痛等の骨疾患、 あるいは虫 歯、 歯周病などの歯疾患を生じやすく なる。

生体内のカルシウムは、 含カルシウム組織においては、 ヒ ドロキシァ パタイ トなどの リ ン酸カルシウム塩の形態で固体状態と して存在し骨及 び歯を形成し、 それらの組織を強化する役割を担う だけでなく 、 身体に と って必要なカルシウムイオンの供給源になっている。 我国のカルシゥ ム摂取量は不足気味である といわれており 、 カルシウムを強化した各種 健康飲食物が市販されている。 しかしなが ら、 単にカルシウムを摂取し ただけでは、 吸収効率の点からよい効果は望めず、 また、 摂取しすぎた 場合には高カルシウム血漿に陥る危険性もあり 、 カルシウムの摂取方法 には慎重を要する。 よって、 骨や歯などの含カルシウム組織にカルシゥ ムを沈着させるために、 栄養素と して適度のカルシウムを摂取し、 さ ら に吸収 · 代謝をよく するためにマグネシウムなど他のミ ネラルの摂取が 推奨されている。 しかしながらその効果は充分ではない。 また、 前記ミ ネラルに加えて、 ビタ ミ ン D、 カルシ トニン製剤、 エス ト ロゲン製剤、 蛋白質同化ホルモン製剤、 ビスホスホネー トなどの油性ビタ ミ ンゃホル モン剤を投与するこ と も行われている。 この方法は、 単にミネラルを摂 取するこ と よ り は効果的である ものの、 油溶性ビタ ミ ン剤ゃホルモン剤 を使用する場合、 その投与スケジュールが煩雑であ り 、 過剰投与等によ る副作用の恐れもあ り、必ずしも満足する方法とはいえない状況である。 本発明は、 無毒で安全かつ作用効果の高い含カルシウム組織強化剤と これを配合してなる飲食物、 化粧品及び医薬品などへの用途を提供する こ と を課題とする。 発明の開示

本発明者等が植物成分に着目 して鋭意検索したと ころ、 意外にも、 後 述する一般式 1 乃至 5のいずれかで表される基本構造を有する物質又は その前駆体 （以後、 本明細書では一般式 1 乃至 5 の物質と記述する こ と もある） は、 動物のカルシウム代謝をカルシウム沈着方向に誘導し、 含 カルシウム組織にカルシウムを沈着させ組織を強化し、 その結果骨重量 を増加させる こ と を発見した。 さ らに、 イ ソフラボン類を、 一般式 1 乃 至 5 の物質と共に用いれば、 動物のカルシウム代謝をカルシウム沈着方 向に誘導し、 含カルシウム組織にカルシウムを沈着させ組織を強化し、 その結果骨重量を増加させる こ と を発見し、 本発明に至った。

すなわち、 本発明は、 有効成分と して、 一般式 1 乃至 5 の物質、 例え ば、 フラボン類、 フラボノール類、 フラバノ ン類、 フラパノ ノール類、 3 アン トシァニジン類、 フラバノール類、 カルコン類又はオーロン類、 又 はその前駆体を 1 種又は 2種以上を含有する含カルシウム組織強化剤を 提供する ものである。

さ らに本発明は、 上記物質と と もにィ ソフラボン類を含有する含カル シゥム組織強化剤を提供する ものである。

さ らに本発明は、前記含カルシウム組織強化剤を配合してなる飲食物、 化粧品、 医薬品などへの用途を提供する ものである。 図面の簡単な説明

図 1 は、 アルカ リ フォスファターゼ活性增強作用におけるケンフエ 口 ール、 ヘスペレチン又はィ プリ フラボンの各濃度での経日変化を示す図 . である。

図 2 は、 カルシウム沈着増強作用におけるケンフエロール又はィプリ フラボンの各濃度での経日変化を示す図である。

図 3 は、 カルシウム沈着增強作用におけるケンフエロールとィ プリ フ ラボンと の各濃度での併用効果について示す図である。

図 4は、 カルシウム沈着増強作用におけるヘスペレチンとィプリ フラ ボンとの各濃度での併用効果について示す図である。 発明を実施するための最良の形態

この発明の実施の形態について説明するに、 この発明に使用 される一 般式 1 乃至 5の物質は、 元来、 植物成分と して広く 分布している フラボ ノイ ドに属する物質である。 一般式 1 の基本構造を有する物質は、 フラ ボン類、 フラボノール類、 フラバノ ン類、 フラバノ ノール類と呼称され る も のであり 、 例えば、 R が水素原子であ り 、 かつ Xが 2重結合であ る こ とを特徴とする フラボン類、 R がヒ ドロキシ基 （若しく は何らか の糖類によ り配糖化されている ものも含む） であ り 、 かつ Xが ²重結合 であるこ と を特徴とする フラボノ ール類、 R iが水素原子であ り 、 かつ Xが単結合である こ と を特徴とするフラバノ ン類、 R がヒ ドロキシ基

(若しく は何らかの糖類によ り配糖化されている ものも含む） であり 、 かつ Xが単結合であるこ と を特徴とする フラパノ ノール類と呼称される , 本発明では、 一般式 1 の基本構造を有する物質と して表 1 に示される物 質を用いるこ とができる。 なお、 表 1 中、 Hは水素原子、 O Hはヒ ドロ キシ基、 O C H ₃はメ ト キシ基、 O G 1 uは配糖化されたグルコース、 O R h a は配糖化されたラムノース、 O R u t は配糖化されたルチノ一 スを示す。

一般式 1 ：

式中、 Xは単結合又は 2重結合を示し、 乃至 。は任意の置換基を 示す。）

表 1 T JP02/04407

一般式 2 の基本構造を有する物質は、 アン ト シァニジン類と呼称され る物質であり 、 本発明においては、 例えば、 表 2 に示す化合物が用いら れる。 なお、 表 2 中、 Hは水素原子、 O Hはヒ ドロキシ基、 O C H ₃は メ トキシ基、 O G 1 uは配糖化されたグルコースを示す。 般式 2

(式中、 R i乃至 R i 。は任意の置換基を示す。）

表 2

一般式 3 の基本構造を有する物質は、 フ ラパノール類と呼称される物 質であり 、 本発明においては、 例えば、 表 3 に示す化合物が用いられる。 なお、 表 3 中、 Hは水素原子、 O Hはヒ ドロキシ基を示す。

一般式 3 ：

Re R7

Rio Rg (式中、 乃至 。は任意の置換基を示す。）

表 3

一般式 4の基本構造を有する物質は、 カルコン類と呼称される物質であ り、 本発明においては、 例えば、 表 4に示す化合物が用いられる。 なお、 表 4 中、 Hは水素原子、 O Hはヒ ドロキシ基を示す。

一般式 4 ：

(式中、 乃至 は任意の置換基を示す。）

表 4

一般式 5 の基本構造を有する物質は、 オーロ ン類と呼称される物質で あり 、 本発明においては、 例えば、 表 5 に示す化合物が用いられる。 な お、 表 5 中、 Hは水素原子、 O Hはヒ ドロ キシ基、 〇 C H ₃はメ トキシ feを示す。 般式 5 ：

(式中、 R ₂乃至 。は任意の置換基を示す。）

表 5

本発明に用いられる一般式 1 乃至 5 の物質、 つま り 、 フラボン類、 フ ラボノール類、 フラパノ ン類、 フラバノ ノール類、 アン ト シァニジン類、 フラパノ ール類、 カルコ ン類及ぴオーロ ン類、 又はその前駆体は、 通常 は、 ァグリ コンあるいは配糖体の形態のものが用いられる。 また、 それ らの重合体などの天然に存在する誘導体であっても、 また、 一般式 1 乃 至 5で表される基本構造を有してなく と も、 摂取後に生体内の代謝によ り 、 構造が変化して一般式 1 乃至 5で表される基本構造を有する物質に 変化する物質、 いわゆる誘導体であっても よく 、 含カルシウム組織の力 ルシゥムを増強できる ものであればよい。 このよ う なものにアン ト シァ 二ジン類の一種のシァニジンの前駆体であるプロアン トシァニジンや、 プロア ン ト シァニジンの重合体であるプロ アン トシァニジンポ リ マー (柿のタ ンニン） などがある。 一般式 1 乃至 5 の物質又はその誘導体は、 その由来や純度は問わず、 必要に応じて、 例えば、 比較的多量に含まれ る植物材料を適宜の溶媒で抽出し、得られた抽出液をそのまま用いたり 、 さ らに精製して純度を高めて用いるこ とができ る。 また、 人工的に合成 されて得られたものであってもよ く 、 市販品も好適に用いる こ とができ る。 また、 必要に応じて、 適宜な化学的又は生化学的な手法によ り 、 メ チル化、 ェチル化、 メ トキシ化、 エ トキシ化、 硫酸化、 配糖化などの誘 導体化や、 ポ リ エチレングリ コールなどの水溶性高分子を結合させ、 水 溶性及び/又は安定性を向上させた誘導体と して利用する こ と も有利に 実施にできる。 このよ う な例と して、 α —ダルコシルルチン （商品名 『 Gルチン』、 株式会社林原商事販売）、 _α — ダルコ シルヘスペリ ジン (商 品名 『 _a Gヘスペリ ジン』、 株式会社林原商事販売）、 メチル化ヘスペリ ジン （アルプス薬品工業販売）、 _α — グリ コ シルケルセチン、 _α -グリ コ シルナリ ンジンなどがある。 水に溶解しにく い物質を用いる場合には、 必要に応じて、 本発明の効果を損ねない範囲内で、 ジメチルスルホキシ ド、 エタ ノ ールな どの溶媒によって溶解したり 、 ト レハロースな どの糖 質と と もに溶解して利用する こ と も、 懸濁状態で利用する こ と も有利に 実施でき る。

また、 本発明に用いられる一般式 1 乃至 5の物質は、 骨粗鬆症治療又 は予防作用の知 られているイ ソフラボン類と併用 した場合、 含カルシゥ ム組織を強化する作用が相乗的に著しく増強される という特徴を持って いる。 イ ソフラボン類は、 一般式 6 に示される構造を有する物質の総称 であり 、 本発明の含カルシウム組織強化剤に配合される物質と しては、 そのァグリ コン及び/又はその配糖体が用いられる。 例えば、 本発明に おいては、 表 6 に示される物質が挙げられ、 本発明の含カルシウム組織 強化剤に好適に配合される。 イ ソフラボン類は、 本発明に用いられる一 般式 1 乃至 5 の物質が発揮する含カルシウム組織へのカルシウム沈着作 用をさ らに増強でき る ものであればよく'、 その由来や純度は問わず、 必 要に応じて、 例えば、 比較的多量に含まれている植物材料を適宜の溶媒 で抽出し、 得られた抽出液をそのまま用いた り 、 さ らに精製して純度を 高めて用いる こ とができ る。 この例と しては、 大豆イ ソフラボンがある。 また、 人工的に合成されて得られたものであっても よ く 、 さ らには、 市 販品も好適に用いる こ とができる。水に溶解しにく い物質を用いる場合、 必要に応じて、 本発明の効果を損ねない範囲内で、 ジメチルスルホキシ ド、 エタ ノールなどの溶媒を用いて溶解して利用する こ と も、 a , a — ト レハロースなどの糖質と と もに溶解させた り 、 また、 懸濁状態で利用 する こ と も有利に実施でき る。 また、 必要に応じて、 適宜な化学的又は 生化学的な手法によ り更に修飾して、 例えば、 メ チル化、 ェチル化、 メ トキシ化、 エ トキシ化、 硫酸化、 配糖化などの処理を行ない、 水溶性及 ぴノ又は安定性を向上させた誘導体と して利用する こ と も有利に実施に できる。 このよ う な例と して、 α —グリ コシルイ ソフラボンがある。 一般式 6 ：

(式中、 R 乃至 R i 。は任意の置換基を示す。） 表 6

本発明でいう含カルシウム組織とは、 固体結晶状のカルシウム、 例え ば、 ヒ ドロキシァパタイ トなどの リ ン酸カルシウム塩が比較的多量に存 在する組織であ り 、 このよ う な組織と して、 骨組織、 と り わけ硬骨組織、 及び歯の組織が挙げられ、 これら組織において本発明の含カルシウム組 織強化剤の有する効果が発揮される。

本発明の含カルシウム組織強化剤は、 有効成分である一般式 1 乃至 5 の物質、 又は、 一般式 1 乃至 5 の物質及びイ ソフラボン類以外に、 必要 に応じて、 例えば、 無水ケィ酸、 合成ケィ酸アルミ ニウム、 乳糖、 α ， α 一 ト レハ ロース 、 _α , 0 — ト レノヽロ ース 、 ア ラ ビア ゴム 、 コー ンス タ ーチ、 結晶セル ロ ース等の賦形剤、 カルボキシメチルセル ロース 、 ポリ ビニルピロ リ ドン等の結合剤、 ステア リ ン酸マグネシウム、 タルク等の 滑沢剤、 澱粉、 カルボキシメ チルセルロースカルシウム等の崩壊剤、 水、 エタノ ール等の溶媒等を含有させるこ とができる。 また、 これらによつ て、 粉末、 顆粒、 錠剤、 顆、 液状、 ペース ト状、 懸濁状な ど、 適宜な形 態とするこ とができ る。 と り わけ、 α ， 一 ト レハ ロ ースについては、 特開 2 0 0 0 — 3 8 3 4 3号公報及び特開 2 0 0 0 — 1 9 8 7 3 6 号公 報に開示されている よ う に骨粗鬆症予防、 治療薬と して有利に利用でき る こ とから、 有利に利用できる。

本発明の含カルシウム組織強化剤の有効成分と して含まれる一般式 1 乃至 5 の物質、 又は、 一般式 1乃至 5 の物質及ぴイ ソフラボン類は、 有 効成分のみの配合、 又は、 有効成分と製剤上許容し得る担体又は希釈剤 と の混合物の何れでも製剤と して使用でき る。製剤中の有効成分の量は、 無水物換算で、 0 . 0 0 0 1 重量％以上、 望ま しく は 0 . 0 0 1 重量。 /₀ 以上である。 本発明の含カルシウム組織強化剤は、 経口、 非経口何れで も投与できる。 本発明の含カルシウム組織強化剤の投与量は、 投与形態、 投与対象者に応じて、 本発明の効果が発揮するのに十分な量を投与すぺ きであるので、 投与量を限定する こと は無意味である ものの、 一般的な 目安と して表記するならば、 ヒ ト を対象にする場合、 通常は、 1 回又は 数回に分けて投与し、 1 日 あたり 有効成分量と して 0 . l 〜 5 0 0 m g / k g体重、 好ま しく は 0 . 5〜 2 0 0 m g / k g体重である。

本発明の含カルシウム組織強化剤の有効成分と して用い られる一般式 1 乃至 5 の物質、 又は一般式 1 乃至 5 の物質及ぴイ ソフラボン類は、 食 品添加物、 化粧品原料、 医薬品原料などと して、 既にその多く が、 安全 性を確認されてお り 、 含カルシウム組織強化剤と してはも と よ り 、 これ を配合してなる飲食物、 化粧品又は医薬品と しても、 極めて安全に投与、 摂取若しく は使用するこ とができ る。

本発明の含カルシウム組織強化剤の適用対象と しては、 固体状のカル シゥムを主成分と した骨組織や歯組織を有する動物、 つま り 、 人若しく は人以外の哺乳類を含む脊椎動物全般に対して適用するこ とができ る。 本発明の含カルシウム組織強化剤は、 骨粗鬆症、 骨折などの骨に関す る疾患、 虫歯及び歯周病に伴う歯槽骨の弱体化などの歯に関する疾患の 治療、 回復促進、 または、 それらの予防に効果を発揮する。 さ らに、 他 の疾患の治療などに投与されたホルモン剤、 サイ トカイン剤などの薬剤 の副作用による骨吸収や脱灰による骨量低下の防止、 天然骨又は人工骨 の移植時の定着促進にも用いられる。 また、 健常者においても、 さま ざ まな骨量低下を防止するこ とに用いる こ とができ、 例えば、 閉経後又は 産前産後の女性におけるホルモン分泌異常による骨量の低下、 過度のダ イエッ トゃ栄養失調などに起因するホルモン分泌異常による骨量の低下、 高齢者の寝たき り 、 上下肢の麻痺や長期入院などによる寝たき り による 運動不足による骨量の低下、 宇宙や水中生活による無重力若しく は低重 力による骨量の低下、 過度の運動 ト レーニング ¾どに起因する骨量の低 下を回復させたり 、 骨量低下を事前に防止する効果を発揮する。 また、 幼少者の成長時の骨形成促進、 高齢者の骨量維持にも効果的である。 さ らに、 血漿中のカルシウムを含カルシウム組織に沈着させるので、 使用 方法によっては、 高カルシウム血漿を改善する効果も期待できる。 以上 の効果は、 人にのみに限定される こ とはなく 、 例えば、 ィヌ、 ネコ、 ゥ シ、 プタ、 ゥマ、 シカ、 サイ、 ゾゥ、 イ ノ シシなどを含む脊椎動物全般 に対しても有利に適用でき る。

医薬品に配合させる本発明の含カルシウム組織強化剤は、 本発明の含 カルシウム組織強化剤の有効量と と もに、 必要に応じて、 従来知られて いる骨粗鬆症治療薬を併用する こ とによ り 、 さ らに高い効果が期待でき る。 骨粗鬆症治療薬と しては、 例えば、 カルシ トニン製剤、 エス ト ロゲ ン製剤、 ビスホスホネー ト製剤、 ビタ ミ ン D製剤、 ビタ ミ ン K製剤など が挙げられる。 また、 この他に医薬品に通常用いられる、 例えば、 麻酔 剤、 催眠鎮痛剤、 抗不安剤、 抗てんかん剤、 解熱鎮痛消炎剤、 興奮剤、 覚醒剤、 抗パーキン ソン剤、 精神神経用剤、 中枢神経用剤、 骨格筋弛緩 剤、 自律神経用剤、 鎮痙剤、 眼科用剤、 耳鼻科用剤、 鎮暈剤、 強心剤、 不整脈用剤、 利尿剤、 血圧降下剤、 血管収縮剤、 冠血管拡張剤、 末梢血 管拡張剤、 高脂血症剤、 呼吸促進剤、 鎮晐去痰剤、 気管支拡張剤、 ァ レ ルギー用剤、 止瀉剤、 整腸剤、 消化性潰瘍治療剤、 健胃消化剤、 制酸剤、 利胆剤、 脳下垂体ホルモン剤、 唾液腺ホルモン剤、 甲状腺ホルモン剤、 04407

14 抗甲状腺ホルモン剤、 蛋白同化ステロイ ド剤、 副腎皮質ホルモン剤、 男 性ホルモン剤、 卵胞ホルモン剤、 黄体ホルモン剤、 混合ホルモン剤、 泌 尿生殖器剤、 肛門剤、 外科用殺菌消毒剤、 創傷保護剤、 化膿性疾患用外 用剤、 鎮痛剤、 鎮痒剤、 収斂剤、 消炎剤、 寄生虫皮膚疾患外用剤、 皮膚 軟化剤、 腐蝕剤、 歯科 · 口腔用剤、 ビタ ミ ン剤、 無機質製剤、 補液剤、 止血剤、 血液凝固阻止剤、 肝臓疾患用剤、 解毒剤、 習慣性中毒用剤、 痛 風治療剤、 酵素製剤、 糖尿病用剤、 抗悪性腫瘍剤、 抗ヒスタ ミ ン剤、 刺 激療法剤、 抗生物質、 化学療法剤、 生物学的製剤、 駆虫剤、 抗原虫剤、 調製用剤、 X線造影剤及び診断用薬などの薬剤、 さ らに、 本発明の含力 ルシゥム組織強化剤の摂取を容易にさせる、 例えば、 補助剤、 増量剤、 希釈剤、 賦形剤、 安定剤、 防腐剤、 着色剤、 着香剤などの 1 又は複数を 適宜配合し、 使用形態に応じて、 例えば、 エキス剤、 エ リ キシル剤、 力 プセル剤、 顆粒剤、 丸剤、 眼軟膏剤、 懸濁剤、 乳剤、 硬膏剤、 坐剤、 散 剤、 酒精剤、 錠剤、 シロ ッ プ剤、 浸剤、 煎剤、 注射剤、 チンキ剤、 点眼 剤、 ト ローチ剤、 軟膏剤、 パップ剤、 芳香水剤、 リ ニメ ン ト剤、 リモナ —デ剤、 流エキス剤、 ローショ ン剤、 ド リ ンク剤、 さ らには、 必要に応 じて、 点鼻剤、 鼻噴霧剤、 下気道用吸入剤、 眼科用徐放剤、 口腔粘膜貼 付剤、 浣腸剤などに調製する こ と ができ る。

本発明の含カルシウム組織強化剤は、 その調製が完了するまでの工程 において、 例えば、 混和、 混捏、 溶解、 浸漬、 散布、 塗布、 噴霧、 注入 などの方法によ り所定量の有効成分を含有させればよい。

また、 本発明に用いられる一般式乃至 5 の物質、 又は、 一般式 1 乃至 5 の物質及びイ ソ フラボンは、 その有する作用効果、 すなわち含カルシ ゥム組織にカルシウムを沈着させる作用を十分に発揮させるために、 ミ ネラル、と り わけカルシウム化合物と 同じに摂取させるこ とが望ま しく 、 本発明の含カルシウム組織強化剤に含有させるのが好ま しい。 また、 こ T JP02/04407

15 の含カルシウム組織強化剤を配合させた飲食物、 化粧品又は医薬品に更 に配合する こ と も有利に実施でき る。 カルシウム化合物と しては、 塩化 カルシウム、 グ リ セ 口 リ ン酸カルシウム、 ダルコン酸カルシウム、 乳酸 カルシウム、 炭酸カルシウム、 リ ン酸水素カルシウム、 リ ン酸二水素力 ルシゥム、 ホパンテン酸カルシウム、 ノ、。ン トテン酸カルシウム、 フ ツイ匕 カルシウム、 チォグリ コール酸カルシウム、 硫酸カルシウム、 ケィ酸力 ルシゥム、 酢酸カルシウム、 L —ァスパラ ギン酸カルシウム、 ク ェン酸 カルシウム、 リ ンゴ酸カルシウム、 コハク酸カルシウム等が挙げられ、 これらの 1 種又は 2種以上を組み合わせて用いるこ とができ る。

さ らに、 本発明の含カルシウム組織強化剤の作用効果を さ らに発揮さ せるためには、 前記のカルシウム化合物と と もに、 カルシウム以外のミ ネラル、 例えば、 カ リ ウム、 ナ ト リ ウム、 マグネシウム、 マンガン、 リ ン、 鉄、 亜鉛な どをバランス良く 配合する のが好ま しい。 特に、 マグネ シゥム化合物は、 高カルシウム血漿などを防止する う えでもカルシウム と同時に摂取するのが望ま しく 、 マグネシウム化合物の本発明の含カル シゥム組織強化剤への配合量は、カルシウム化合物に対して等モル以下、 望ま しく は、 カルシウム化合物 1 モルに対し、 0 . 5 モル乃至 0 . 0 5 モルの範囲で配合される。 マグネシウム化合物と しては、 酸化マグネシ ゥム、 塩化マグネシウム、 炭酸マグネシウム、 硫酸マグネシウム等が挙 げられ、 これらの 1 種又は 2種以上を適宜組み合わせて用いる こ とがで きる

また、 ミネラルは腸内において不溶化しやすく 、 そのため吸収効率が 低下しやすいこ とから、 腸管吸収を助け、 生体への利用性を高める ミネ ラル吸収促進作用を有する物質を本発明の含カルシウム組織強化剤に含 有させる こ と も有利に実施できる。 例えば、 カゼイ ンホスホペプチ ドな どの蛋白質若しく はオリ ゴペプチ ド、 イ ソマル トオリ ゴ糖、 フラク トォ . 0204407

16 リ ゴ糖、 キシロオリ ゴ糖、 ラク ト スク ロース、 大豆オリ ゴ糖、 a > a― ト レハロース、 _α ， — ト レハロース、 乳糖などのオリ ゴ糖、 乳酸、 酢 酸、 クェン酸、 ダルコン酸、 コハク酸などの有機酸が挙げられ、 有利に 利用でき る。

また、 本発明の含カルシウム組織強化剤の作用効果をさ らに発揮させ るためにビタ ミ ン類を、 本発明の含カルシウム組織強化剤に含有させる こ とが望ま しい。 ビタ ミ ン類と しては、 活性型ビタ ミ ン D、 ビタ ミ ン 、 L ーァスコルビン酸、 又はそれらの誘導体などが挙げられる。

以下、 実験によって本発明を説明する。 実験 1 アル力 リ ホスファターゼ活性を指標とする各種有機化合物の検 索

カルシウム沈着作用を有する骨芽細胞を数的に増加させるこ とが骨量 増加において重要である こ とから、 マ ウス前骨芽細胞株 M C 3 Τ 3 — Ε 1 細胞 （ R C Β 1 1 2 6 、 理研ジーンパンク） を骨芽細胞へ分化させる 物質を、 植物成分と して知られている有機化合物について検索した。 そ の指標と して、 前骨芽細胞では活性が低く 、 前骨芽細胞が分化した骨芽 細胞においては活性が高いこ とが知られているアル力 リ ホスファターゼ 活性の測定を採用 した。

マウス前骨芽細胞の培養

マウス前骨芽細胞株 M C 3 T 3 — E 1 を 1 O mM H E P E S、 l 0 ( v / v ) 。/。牛胎児血清 （ギブコ ビーアールエル社販売） を含む表 7 に示 す組成の α — M E M培地 p H 6 . 8 によって、 細胞濃度 5 X 1 0 ⁴個/ m l に調製し、 2 4穴プレー ト （ファルコ ン べク トン ディ ツキンソ ン社販売） に 1 穴当 り 1 m 1 ずつ 5 X 1 0 ⁴個の細胞を播種し、 細胞が プレー ト底面に付着するまで、 3 7 °C、 5 %炭酸ガス雰囲気中で培養し た。 培地除去後、 エタノールに溶解した有機化合物、 すなわち、 イ ン ド メ タシン (フナコシ株式会社販売） (陽性対照）、 ゲンフエ ロール (フナ コ シ株式会社販売）、 没食子酸 （ナカ ライテスク株式会社販売）、 カ フ ェ 酸 （和光純薬工業株式会社販売）、 4 ーメチルゥ ンベリ フュ ロ ン （和光純 薬工業株式会社販売）、 カ フ ェ イ ン (和光純薬工業株式会社販売）、 β — カ ロチン （シグマ社販売）、 グリ チルリ チン （片山化学工業株式会社販売）. メ ン トール (和光純薬工業株式会社販売）、 テオフ ィ リ ン (和光純薬工業 株式会社販売）、 トコフ ェ ロ ーノレ (シグマ社販売）、 バニ リ ン (和光純薬 工業株式会社販売） をそれぞれ 2 0 μ Μの濃度で含有する _α — M E M培 地 （ 1 0 % ( V / V ) 牛胎児血清、 1 0 mM |3 —グリ セ口ホス フェー ト を含む） を 1 m 1 ずつ添加 した。 なお、 培地中には最終濃度 0 · ² % ( V / V ) エタ ノ ールを含有するので、 陰性対照と しては、 0 . 2 % ( V / V ) エタ ノールを含有する _α — M EM培地と した。 3 日おきに新鮮な各 試料を含む培地、 又は含まない培地に交換しつつ 8 日 間連続培養した。

表 7

アル力 リ ホスファターゼ活性の測定

アル力 リ ホスファターゼ活性の測定は、 アル力 リ ホスファ B—テス ト ヮコー （和光純薬工業株式会社販売） を用いて、 カジィ らの方法に準じ て行った (アーチープズ · ォプ ' オーラル · バイオロジー (A r c h i v e s o f O r a l B i o l o g y )、 第 4 4卷、 2 3 3乃至 2 4 1 頁 （ 1 9 9 9 ))。 すなわち、 上記マウス前骨芽細胞から培地を除去し、 0 . 2 5 Mス ク ロース溶液 l m l で 3 回洗浄し、 I mM塩化マグネシゥ ム、 5 0 mMス ク ロースを含む 5 0 mM炭酸塩緩衝液 p H 9 . 8 を 0 . 4 5 m l 、 3 . 4 mM p —二 トロ フエ二ルリ ン酸ニナ ト リ ウムを 0 . 0 5 m I 順次添加し、 2 5 °C、 5分間放置した後、 0 . 6 N水酸化ナ ト リ ゥム 1 . 5 m 1 を添加する こ とで反応を停止させた。 上記反応液中にお いて、 アル力 リ ホスファターゼの作用によって生成した； —二 ト ロフエ P T/JP02/04407

19 ノ ールの量を波長 4 0 5 n mの吸光度を測定し、 その値をアル力 リ フォ スファターゼ活性と した。 表 8 には、 各試料におけるアルカ リ ホスファ ターゼ活性と 0 . 2 % ( V Z V ) エタ ノールを含有する培地のみ添加し た陰性対照の活性との比を示した相対活性を纏めた。

表 8

表 8 の結果から、 ケンフエ ロールは、 陽性対象であるイ ン ドメ タシンよ り も、 マウス前骨芽細胞株 （M C 3 T 3 — E 1 ) のアルカ リ ホス ファ タ ーゼ活性を増強させた。 この結果から、 ヶンフエロールは、 マウス前骨 芽細胞のアル力 リ ホスファ ターゼ活性を增強させる こ とから、 前骨芽細 胞を骨芽細胞に分化させる作用を有するこ とが判明 した。 実験 2 カルシウム沈着作用を指標にした各種有機化合物の検索

実験 1 では、 各種有機化合物を含有する被験試料の有する前骨芽細胞 から骨芽細胞への分化誘導促進作用を調べた。 次に、 実際にカルシウム 沈着作用を增強させているかを調べた。 有機化合物と して、 イ ン ドメ タ シン （フナコシ株式会社販売販売） （陽性対照）、 ケンフエロール （フナ コシ株式会社販売）、 ヘスペレチン (フナコ シ株式会社販売）、 没食子酸 (ナカライテスタ株式会社販売）、カフ 酸（和光純薬工業株式会社販売） を用いた。 これらをそれぞれ 2 0 z Mの濃度で含有する α — M E M培地 ( 1 0 % ( V / V ) 牛胎児血清、 l O mM /3 —グリ セ口ホス フェー トを 含む） を l m l ずつマ ウス M C 3 T 3 — E 1細胞株に添力!]した。 なお、 培地中には最終濃度 0 . 2 % ( V / V ) エタノ ールを含有するので、 陰 性対照と しては、 0 . 2 % ( V / V ) エタ ノ ールを含有する "一 M E M 培地と した。 3 日おきに新鮮な各試料を含む培地、 又は含まない培地に 交換しつつ 8 日 間連続培養 した。 これらを常法にしたがって、 ァ リ ザリ ンレッ ド— S染色法を行い、 カルシウム沈着量を測定した。 すなわち、 培養プレー トから培地を除去した後、 ダルべッ コー リ ン酸緩衝生理食塩 水 l m l で 2回洗浄 し、 5 0 ( V / V ) %エタ ノ ール水溶液を 1 m 1 添 加して 1 0分間室温で放置した。 添加した 5 0 ( V / V ) %エタ ノ ール 水溶液を除去した後、 蒸留水 1 m 1 を添加 して再ぴ 1 0分間室温で放置 した。 添加した蒸留水を除去した後、 1 % ( w / V ) ァ リ ザリ ン レッ ド 一 S (和光純薬工業株式会社販売） 溶液 l m l を添加して 1 0分間放置 した後、 ァ リザリ ン レッ ド一 S溶液を除去し、 蒸留水 l m l で 3 回洗浄 した。 上記の処理によって、 沈着したカルシウムは培養プレー ト底面に おいて赤色に染色される ので、 カルシウム沈着量を赤色化の度合いによ り 肉眼判定した。 判定基準は陰性対照 （ 0 . 2 % ( V / V ) エタ ノ ール を含む培地のみ） と 同程度の染色を +、 陽性対照 （イ ン ドメ タシン） と 同程度の染色を + + +と して、 陽性対照の染色の 5割程度の染色の度合 いを + + と した。 結果を表 9に示す。 表 9

表 9 の結果から、 ケンフ エ ロールとヘス ペ レチンは、 陽性対照と して 採用 したイ ン ドメ タシンと ほぼ同等のカルシウム沈着量である と判定さ れた。 この結果力 ら、 ケンフエロールとヘスペ レチンは、 前骨芽細胞の カルシウム沈着を增強する作用がある こ と が判明した。

実験 1 及び 2 の結果から、 ケンフエ ロールは、 前骨芽細胞のアルカ リ フォスフ ァ ターゼ活性を增加させる作用、 つま り、 前骨芽細胞を骨芽細 胞に分化させる作用を有する こ と、 また、 ケンフエ ロールやヘスペレチ ンはカルシウム沈着を増強させる作用を有する ことが判明 した。 実験 3 各種フ ラボノイ ドでの比較

ケンフエロールやヘスペレチン以外の他のフラボノイ ドに属する化合 物についても同様の効果を有するかどう か調べた。 フラボン （関東化学 株式会社販売）、 ァピゲニン （フナコ シ株式会社販売）、 フラボノ ール （東 京化成工業株式会社販売）、 ケルセチン （関東化学株式会社販売）、 ケン フユロール （フナコ シ株式会社販売）、 ルチン （関東化学株式会社販売）、 フラパノ ン （関東化学株式会社販売）、ナリ ンゲニン （アル ド リ ツチ販売）、 ヘスペレチン （フナコ シ株式会社販売）、 ヘスペリ ジン （関東化学株式会 社販売）、 カルコン （メルク社販売）、 フロ レチン (シグマ社販売）、 カテ キン (シグマ社販売）、 イブリ フラボン (ダイ ト株式会社販売）、 タキシ ホ リ ン （フナコシ株式会社販売）、 スルフ レチン （フナコシ株式会社販売）、 シァニジン （フナコシ株式会社販売） を被験試料と して採用 した。 アル 力 リ フォス ファ タ一ゼ活性は実験 1 の方法で測定した。 一方、 カルシゥ ム沈着量の測定は、 カルシウム Cテス ト ヮ コー （和光純薬社製） を用い て常法にしたがって行なった。 すなわち、 培養細胞から培地を除去して、 ダルべッコー リ ン酸緩衝生理食塩水 1 m 1 で 3 回洗浄した後、 沈着した カルシウムを溶解させるために、 2 N塩酸 0. 5 m l を添加した。 この 溶解液から 5 1 を採取し、 0 . 8 8 Μモノエタノールァミ ン緩衝液（ ρ H I 1 ) を 0. 5 m l 、 6 9 mM 8 —キノ リ ノ ールを含む 0. 6 3 m M オル トク レゾーノレフタ レイ ンコ ンプレク ソ ン (カノレシゥムイオンと キ レ — ト複合体を形成する。） 0. 0 5 m l を添加 ' 混合した。 これを、 波長 5 7 0 n mの吸光度を測定し、 標準カルシウム溶液を同波長で測定した 値と比較して、 プレー ト 1 穴あたり のカルシウム量を算出 した。 評価方 法は、 各試料におけるアル力 リ ホスファターゼ活性及びカルシウム沈着 量について、 それぞれ、 0 . 2 % ( V / V ) エタノールを含有する培地 のみ添加した陰性対照アル力 Vホスファターゼ活性及びカルシウム沈着 量に対する相対活性及ぴ相対量で比較する こ とでおこなった。 結果を表 1 0 に示す。 表 1 0

表 1 0 の結果よ り 、 本発明の有効成分とする フラボノイ ドには、 カル シゥム沈着量の増加が認められた。 この結果から、 前骨芽細胞を骨芽細 胞に分化させ、 カルシウムの沈着を増強する作用効果は、 フラボン類、 フラボノ ール類、 フラバノ ン類、 フラパノ ノール類、 アン トシァニジン 類、 フラバノール類、 カルコン類又はオーロン類に共通する ものである こ とが判明 した。 実験 4 アルカ リ フォスファターゼ活性増強におけるケンフエロール、 ヘスペレチン又はィ プリ フラボンの作用効果の比較

ケンフエロール又はヘスペレチンと、 すでに骨粗鬆症の治療薬と して 知られるィプリ フラボンを被験試料と して用いて、 前骨芽細胞を骨芽細 胞に分化誘導させる作用の強度を比較した。 各被験試料を含有する培地 中での培養 日数を 3 日、 6 日及び 9 日、 培地中の被験試料濃度を 5、 1 0、 2 0 μ Μと した以外は、 実験 1 の方法に準じて行った。 培地のエタ ノ ール濃度は、 各披検試料濃度が 5 μ Μの時に 0 . 0 5 % ( V / V ) , 1 Ο μ Μの時に 0 . 1 % ( V / V ) , 2 0 Μの時に 0. 2 % ( ν / ν ) と なる。 これらエタノール濃度と同一の培地であって被験試料を含まない ものを対照と して設け、 対照の活性に対する相対活性を求めた。 結果を 図 1 に示す。

図 1 の結果から、 被験試料がケンフ - ロールでは、 濃度 2 0 μ Μの場 合で、 やや遅れて培養 6 日で著しいアル力 リ ホスファターゼ活性の増強 が認められ、 また、 被験試料がヘスペレチンでは、 イブリ フラボンに比 ベてやや活性は劣る ものの、 培養 3 日で著しいアルカ リ ホスファ ターゼ 活性の增強が認められた。 この結果から、 ケンフユ ロール及びヘスペレ チンの、 マ ウス前骨芽細胞株 (M C 3 T 3 - E 1 ) のアルカ リ フォス フ ァターゼ活性を增強させる効果は、 骨粗鬆症剤と してのイ ブリ フラボン の効果に匹敵する こ と が判明 した。 実験 5 カルシウム沈着増強におけるケンフエ ロールとィ プリ フラボン の作用効果の比較

カルシウム沈着量増強作用ついて、 ケンフエ ロールとィ プリ フ ラボン と を比較した。 被験試料及び被験試料の添加方法は実験 4 と 同様にして 行った。 カルシウム沈着量の測定は、 カルシウム Cテス ト ヮコー （和光 純薬社製） を用いて常法にしたがって行なった。 すなわち、 培養細胞か ら培地を除去して、 ダルべッ コー リ ン酸緩衝生理食塩水 1 m I で 3 回洗 浄した後、 沈着したカルシウムを溶解させるために、 2 N塩酸 0 . 5 m 1 を添加した。 この溶解液力 ら 5 1 を採取し、 0 · 8 8 Μモノ エタ ノ ールァ ミ ン緩衝液 （ p H l l ) を 0 . 5 m l、 6 9 mM 8 —キノ リ ノ一 ルを含む 0 . 6 3 m Mォノレ トク レゾーノレフタ レイ ンコンプレク ソ ン （力 ルシゥムイオンとキレ一 ト複合体を形成する。） 0 . 0 5 m l を添加 '混 合した。 これを、 波長 5 7 0 n mの吸光度を測定し、 標準カルシウム溶 液を同波長で測定した値と比較して、 プレー ト 1 穴あたり のカルシウム 量を算出 した。 ケンフエ ロールとィプリ フラボンの比較したものを図 2 に示す。 なお、 図には、 対照のエタノールのみで処理したものも示して ある。

図 2 の結果から、 ケンフエ ロールはィプリ フラボンよ り も、 優れた力 ルシゥム沈着増強作用を示した。

実験 4及び 5 から、 ケンフェロール及びヘスペレチンは、 マウス前骨 芽細胞に対して、 従来の抗骨粗鬆症薬と して知られているイブリ フラボ ンと同様のアル力 リ ホスファターゼ活性の上昇、 及びカルシウム沈着增 強作用を有しており 、 含カルシウム組織を強化する作用を有する こ と が 示された。 実験 6 カルシウム沈着増強におけるケンフヱ ロールとィ プリ フラボン、 又はヘスペレチンとィプリ フラボンの併用効果

ケンフエロール又はヘスペレチンを用いて、 ィ ソフラボン類であるィ プリ フラボンと の併用によるカルシウム沈着の増強作用を調べた。 試料 の調製方法、 細胞の培養方法は、 各被験試料を含有する培地中での培養 日数を 5 日間のみと した以外は実験 1 に準じて、 カルシウムの測定方法 は実験 3及び実験 5 に準じて行なった。 なお、 各披検試料を含有する培 地に含まれるエタノール濃度は同一に した。 被験試料と して、 ケンフエ ロール 5 i M、 1 0 i M、 2 0 M単独、 ィプリ フラボン 5 μ Μ、 1 0 j Μ、 2 単独、 又はケンフエロールと と もにィプリ フラボンをそ れぞれ 5 μ Μ、 1 0 μ Μ、 2 Ο μ Μ併用 したものを図 3 に、 ヘスペレチ ン 5 μ Μ、 1 0 /ί Μ、 2 0 /i M単独、 ィプリ フラボン 5 μ Μ、 1 0 μ Μ、 2 0 μ Μ単独、 又はヘスペレチンと と もにィプリ フラボンをそれぞれ 5 μ Μ、 1 0 β 2 Ο μ Μ併用 したものを図 4 に示した。

図 3及び図 4 の結果から、 前骨芽細胞に対し、 ケンフエロール及びへ スぺレチンはィプリ フラボンと併用する と単独の場合よ り著しく カルシ ゥム沈着が増強され、 併用による相乗効果が認められた。 実験 7 ラッ ト大腿骨及び脛骨におけるカルシウム沈着増強効果

3週齢雌性ウィスター系ラ ッ ト 6 匹を 1 群と して用いた。各被験試料、 すなわち、 ヘスペレチン (フナコシ株式会社販売）、 ケルセチン (株式会 社東京化成販売）、 _α —グリ コ シルヘスペリ ジン （商品名 『 a Gヘスペ リ ジン Ρ』、 林原商事株式会社販売）、 α —グ リ コシルルチン （商品名 『 α Gルチン Ρ』、 林原商事株式会社販売）、 イブリ フラボン （ダイ ト株式会 社販売） （陽性対照） 各 1重量部を、 表 1 1 に示す配合比率の高スク ロー ス添加飼料 （表 1 1 における各数値は重量。 /₀を示す） に配合し、 それを 餌と してラッ トに与えた。 被験試料の代わり にスク ロース 1 重量部を添 加した餌を与えたラ ッ トを対照と した。 水は自 由摂取と した。 試験開始

8週間後にラッ トを屠殺し、 大腿骨及び脛骨を摘出 した。 摘出した大腿 骨及ぴ脛骨は 1 0 0 °Cで約 6 時間乾燥させた後、 高精度分析用上皿電子 天秤 （商品名 『H A 1 8 O M / 1 2 Q M』、 株式会社エーアン ドディー販 売） で乾燥重量を計測した。 次に、 大腿骨及び脛骨をるつぼに入れ、 灰 化炉で 9 5 0 °C、 6 時間処理して、 十分に灰化した後に塩酸液に溶解さ せ、 これを試料液と して、 カルシウム量を原子吸光光度計で定量した。 カルシウム量は、 乾燥骨一本当 り のカルシウム量を算出し、 対照と比較 した。 結果を表 1 2 に示す。 表 1 1

表 1 2

表 1 2 の結果から、 大腿骨及び脛骨のカルシウム沈着量は各被験試料 のいずれの場合も陰性対照に比べて増強し、 陽性対照のィプリ フラボン と同等又は同等以上であった。 また、 ヘスペリ ジン、 _α — グリ コ シルへ スぺリ ジン及び _α —グリ コ シルルチンといった配糖体においても、 カル シゥム沈着量の増加が認められた。 なお、 これらの配糖体を用いて、 ィ ンビ ト ロ のアル力 リ ホスファターゼ活性及びカルシウム沈着増強作用を 調べたと ころ、 有意な増強作用は認められなかった。 したがって、 これ らの効果を発揮するには、 各フラボノイ ドがァグリ コンの形態を と つて いる必要があり 、 イ ンビボ投与では、 腸管内若しく は生体内の酵素によ つて、 糖の部分が分解され、 ァグリ コンとなって作用 しているこ とが推 察される。 実験 8 急性毒性試験

4週齢ゥイスター系雌性ラ ッ トを 1群 5匹使用 した。被験試料と して、 実験 3で用いた各有機化合物、 すなわち、 フラボン （関東化学株式会社 販売）、 ァ ピゲニン (フナコ シ株式会社販売）、 フラボノール (東京化成 工業株式会社販売）、 ケルセチン （関東化学株式会社販売）、 ケンフユ 口 —ル （フナコシ株式会社販売）、 ルチン （関東化学株式会社販売）、 フラ パノ ン （関東化学株式会社販売）、 ナリ ンゲニン （アル ドリ ッチ販売）、 ヘスペレチン （フナコ シ株式会社販売）、 ヘスペ リ ジン （関東化学株式会 社販売）、 カルコ ン （メルク社販売）、 フ ロ レチン （シグマ社販売）、 カテ キン (シグマ社販売）、 イブリ フラボン (ダイ ト株式会社販売）、 タキシ ホ リ ン （フナコ シ株式会社販売）、 スルフ レチン （フナコ シ株式会社販売） 又はシァニジン （フナコシ株式会社販売） を各 1重量部を 5 ( w / V ) % アラ ビア ゴム溶液 2 5重量部に溶解若しく は懸濁し、 1 8 時間絶食した ラッ トに、 胃ゾンデを用いて 1 0 m 1 Z k g ラ ッ ト体重の用量で強制経 口投与した。 以後、 ラ ッ トは恒温恒湿の条件で飼育し、 餌と水は自 由に 与えた。 投与日 を 0 日 と して各個体の体重を測定しつつ、 1 4 日 間一般 症状及び生死の状態を観察した。 02 04407

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2週間飼育した後、 どの被験試料においても死亡例はなく 、 また、 体 重減少はなく 、 外観は良好であり 、 一般症状と して顕著なものは認めら れなかった。 よって、 本発明の含カルシウム組織強化剤に有効成分と し て用いる一般式 1 乃至 5 の物質は極めて安全性が高いもの と判断される。 以下、 本発明の実施例を説明する。 実施例 1 液剤

α — グ リ コ シルルチン （商品名 『 a Gルチン Ρ』、 株式会社林原商事販 売） 1 重量部及ぴケルセチン （フナコシ株式会社販売） 0 . 1 重量部を エタノール 5 0重量部に溶解させた後、 さ らに、 水 5 ， 0 0 0重量部、 a , α — ト レハ ロ ース （商品名 『 ト レハ』、 株式会社林原商事販売） 5 0 重量部、 乳酸カルシウム 3重量部、 塩化マグネシウム 1 · 5重量部及び カゼイ ンホスホペプチ ド 1 0重量部を添加 し、 混合溶解させ、 液状の含 カルシウム組織強化剤を得た。

手軽に服用でき、 吸収効率に優れるカルシウ ムが配合されている本品 は、 含カルシウム組織を維持 · 增強する効果があるため、 骨粗鬆症、 骨 折などの治療 · 予防又は回復促進などに有利に利用できる。 実施例 2 液剤

α—グリ コ シルヘスペリ ジン （商品名 『 a Gヘスペ リ ジン P A』、 株式 会社林原商事販売） 1重量部及びヘスペレチン (フナコシ株式会社販売） 0 . 1 重量部をエタ ノール 5 0重量部に溶解させた後、 さ らに、 水 5 ， 0 0 0重量部、 α , α — ト レハ ロース （商品名 『 ト レハ』、 株式会社林原 商事販売） 2 0重量部、 塩化カルシゥム 5重量部、 塩化マグネシゥム 2 . 5重量部及ぴラク 卜ス ク ロ ース 1 0重量部を添加し、 混合溶解させ、 液 状の含カルシゥム組織強化剤を得た。 手軽に服用でき、 吸収効率に優れるカルシウムが配合されている本品 は、 含カルシウム組織を維持 · 増強する効果があるため、 骨粗鬆症、 骨 折などの治療 · 予防又は回復促進などに有利に利用できる。 実施例 3 液剤

塩化ナ ト リ ウム 6 重量部、 塩化力 リ ウム 0 . 3重量部、 塩化カルシゥ ム 0 . 2重量部、 乳酸ナ ト リ ウム 3 . 1 重量部、 α ， ；3 — ト レハロース 4 5重量部及ぴ特開平 5 — 3 2 6 9 0公報の実施例 Α— 2 の方法で得た 粉末状 一ダルコシルケルセチン 1重量部を水 1 , 0 0 0重量部に溶解 し、 常法にしたがって、 精製濾過 してパイ ロジェンフ リーと し、 この溶 液を滅菌した 2 5 m 1 アンプルに充填して注射用の含カルシウム組織強 化剤を得た。

本品は、 注射剤と して、 カルシウム組織を維持 · 增強する効果がある ため、 骨粗鬆症、 骨折などの治療 · 予防又は回復促進などに有利に利用 できる。 実施例 4 粉剤

α ーグリ コシルルチン （商品名 『 _a Gルチン Η』、 株式会社林原商事贩 売） 1 重量部、 大豆ィ ソ フラボン (不二製油株式会社販売） 5重量部、 a , α — ト レハ ロース粉末 （商品名 『 ト レハ』、 株式会社林原商事販売） 1 0 0 0重量部、 乳酸カルシウム 1重量部、 硫酸マグネシウム 0 . 5重 量部を均一に混ぜ合わせたのち、 乾燥し、 粉末状の含カルシウム組織強 化剤を製造した。

安定な本品は、 水に対して易溶であ り 、 カルシウム及ぴマグネシウム も含有するため、 含カルシウム組織を強化する優れた効果を有する。 骨 粗鬆症、 骨折などの治療 · 予防するための含カルシゥム組織強化剤と し て、 又は健康補助食品、保健機能食品などの健康食品と して有用である。 実施例 5 粉剤

' α —グリ コシルヘスペリ ジン （商品名 『 a Gヘスペリ ジン H』、 株式会 社林原商事販売） 1 重量部、 α ， _α — ト レハロ ース粉末 (商品名 『 ト レ ハ』、 株式会社林原商事販売） 1 0 0 0重量部、 乳酸カルシウム 1重量部、 硫酸マグネシウム 0 . 5重量部、 L — ァス コノレビン酸一 2 —グルコシ ド

(商品名 『A A 2 G』、 株式会社林原商事販売） 3重量部を均一に混ぜ合 わせた後、 乾燥し、 粉末状の含カルシウム組織強化剤を製造した。

安定な本品は、 水に対して易溶であ り 、 カルシウム及びマグネシウム も含有するため、 含カルシウム組織を強化する優れた効果を有する。 骨 粗鬆症、 骨折な どの治療 · 予防するための含カルシゥム組織強化剤と し て、 又は健康補助食品、保健機能食品などの健康食品と して有用である。 実施例 6 トローチ剤

α — グ リ コシルヘスペ リ ジン （商品名 『 _a Gヘスペ リ ジン Ρ Α』、 株式 会社林原商事販売） 1重量部、 及びヘスペ レチン （フナコシ株式会社販 売） 0 . 1重量部をエタ ノール 1 重量部に溶解し、 乳酸カルシウム 2重 量部、 ア ラ ビア ゴム 1 0重量部、 α , a - ト レハロース粉末 （商品名 『 ト レハ』、株式会社林原商事販売） 1 0重量部、スク ラ ロース （三栄源エ フ · エフ · アイ株式会社販売） 5重量部、 水 3重量部を よく 混合し、 常法に よ り成形し、 ト ローチ剤を得た。

安定な本品は、 歯槽骨及び歯のカルシウム量を維持 · 增強する トロー チ剤と して有用である。 実施例 7 ト ローチ剤 _α—グリ コシルルチン （商品名 『 _α Gルチン Ρ』、 株式会社林原商事販 売） 1重量部、 及びケルセチン （フナコシ株式会社販売） 0 . 1 重量部 をエタ ノ ール 1 重量部に溶解し、 これに乳酸カルシウム 2重量部、 ァラ ビアゴム 1 0重量部、 _α， α — ト レハロース粉末 （商品名 『 ト レハ』、 株 式会社林原商事販売） 1 0重量部、 糖転移ステビア 2重量部、 水 3重量 部をよく 混合し、 常法によ り成形し、 ト ローチ剤を得た。

安定な本品は、 歯槽骨及び歯のカルシウム量を維持 . 增強する ト ロー チ剤と して有用である。 実施例 8 健康補助食品

a , a - ト レハロース粉末 （商品名 『 ト レハ』、 株式会社林原商事販売） 5 2重量部、 コーンスターチ 4 0重量部、 α — グリ コシルルチン （商品 名 『 a Gルチン Ρ』、 株式会社林原商事販売） 0 . 5重量部、 _α—グリ コ シルヘスペリ ジン （商品名 『 a Gヘスペリ ジン P A』、 株式会社林原商事 販売） 0 . 5重量部、 L ーァス コルビン酸— 2 —ダルコシ ド （商品名 『 A A 2 G』、 株式会社林原商事販売） 塩化カルシウム 0 . 1重量部及び結晶 セル口一ス 2 . 5重量部を混合し、 常法に したがって、 適量の水を噴霧 滴下しながら混練し、 流動層造粒したのち、 粉砕し、 整粒して打錠用粉 体を得た。 これに潤沢剤と して蔗糖脂肪酸エステル 2重量部を均一に混 合した後、 直径 1 1 m mの杵を装着した打錠機によ り打錠して錠剤 （約 3 0 0 m g /錠） を得た。

摂取し易く 、 消化管における崩壊性に優れた本品は、 骨量を維持 ·増強 する健康補助食品、 保健機能食品などの健康食品と して有用である。 実施例 9 ドリ ンク剤

α—グリ コシルルチン （商品名 『 _α Gルチン Ρ』、 株式会社林原商事販 売） 1 重量部、 特開平 4 一 1 3 6 9 1 号公報実施例 A— 2 に記载された 方法に準じて製造した _α —ダリ コシルナリ ンジン 1 重量部、 グレープフ ルーツ果汁 2 0重量部、 a , _α — ト レハロース粉末 （商品名 『 ト レハ』、 株式会社林原商事販売） 2重量部、 クェン酸 2重量部、 L 一ァス コルビ ン酸ー 2—ダルコシ ド （商品名 『A A 2 G』、 株式会社林原商事販売） 1 重量部、 異性化糖 5重量部、 海水 6重量部、 塩化カルシウム 2重量部及 ぴ水 1 6 0重量部を混合し、 ガラス瓶に 1 0 0 m 1 ずつ充填した後、 密 栓し ド リ ンク剤を得た。

本品は、 風味良好の う え、 含カルシウム組織を強化する作用があるの で、 骨粗鬆症、 骨折などの治療 · 予防するための ド リ ンク剤と して有用 である。 実施例 1 0 ド リ ンク剤

α—ダリ コシルヘスペリ ジン （商品名 『 Gヘスペリ ジン Ρ Α』、 株式 会社林原商事販売） 1重量部、 リ ンゴ果汁 5 0重量部、 異性化糖 5重量 部、 L ーァ ス コルビン酸 2重量部、 α ， a — ト レハ ロース （商品名 『 ト レハ』、 株式会社林原商事販売） 3重量部、 L ー ァ スパラギン酸ナ ト リ ウ ム 2重量部、 水 3 5重量部を混合し、 ガラ ス瓶に 1 0 O m l ずつ充填し た後、 密栓し ド リ ンク剤を得た。

本品は、 風味良好の う え、 含カルシウム組織を強化する作用があるの で、 骨粗鬆症、 骨折などの治療 · 予防するための ド リ ンク剤と して有用 である。 実施例 1 1 ペース ト剤

常法にしたがって、 第二リ ン酸カルシウム 4 5重量部、 プルラン 3重 量部、 ラ ウ リル硫酸ナ ト リ ウム 1 . 5重量部、 グ リ セ リ ン 2 0重量部、 ,

O 03/092666

34 ポ リ オキシエチレンソルビタ ンラ ウ レー ト 0 . 5重量部、 ソルビ トール 1 0重量部、 マルチ トール 7重量部及び精製水 1 2重量部に _α -グリ コ シルヘスべリ ジン （商品名 『 a Gヘスペリ ジン Ρ Α』、 株式会社林原商事 販売） を 0 . 4重量部及ぴヘスペレチン （フナコシ株式会社販売） 0 . 1 重量部を含有するエタノ ール溶液 1重量部を配合してペース ト剤を得 た。

安定な本品は、 歯槽骨及ぴ歯のカルシゥム量を維持 · 增強する練歯磨 と して有用である。

実施例 1 2 ペース ト剤

常法に したがって、 第二 リ ン酸カルシウム 4 5重量部、 プルラン 3重 量部、 ラ ウ リ ル硫酸ナ ト リ ウム 1 . 5重量部、 グ リ セ リ ン 2 0重量部、 ポ リ オキシエチレンソノレビタ ンラ ウ レー ト 0 . 5重量部、 ソルビ トール 1 0重量部、 マルチ トール 7重量部及ぴ精製水 1 2重量部に _α —グリ コ シルルチン （商品名 『 a Gルチン Ρ』、 株式会社林原商事販売） を 0 . 4 重量部及びケルセチン （フナコシ株式会社販売） 0 . 1重量部を含有す るエタ ノール溶液 1重量部を配合して練歯磨を得た。 安定な本品は、 歯槽骨及び歯のカルシウム量を維持 ' 增強する練歯磨 と して有用である。

産業上の利用の可能性

一般式 1 乃至 5 の物質又はその前駆体を含有する含カルシウム組織強化 剤は、 前骨芽細胞若しく は骨芽細胞において、 強いカルシウム沈着活性 を示し、 さ らにその作用はイ ソフラボン類を添加するこ と によって相乗 的に著しく 増強されるので、 骨成長並びに骨形成促進効果及び骨量増加 効果を有し、 健康補助食品、 保健機能食品などの健康食品に含有させて 摂取することができるのみならず、 日常的に食する飲食物と しても違和 感なく容易に摂取できる。 本発明のカルシウム組織強化剤は、 特に高齢 者の骨や歯の弱体化を防ぐとともに、 骨粗鬆症の治療及び予防にも有用 である。 さ らに、 若年層においても、 食生活の変調によ り生じる骨成長 や骨形成の遅延を予防する のに高い効果を奏する。

Claims

求 の 範

¹ - 有効成分と して、 一般式 1 乃至 5 のいずれかで表される基本構造 を有する物質又はその前駆体を 1 種又は ²種以上含有する こ と を特徴と する含カルシウム組織強化剤。

一般式 1 ：

、式中、 Xは単結合又は ²重結合を表し、 乃至 。は任意の置換基 を表す。）

—般式 2 ：

(式中、 乃至 R _{1 0}は任意の置換基を表す。）

一般式 3 ：

(式中、 R i乃至 R i。は任意の置換基を表す。） 一般式 4 ：

(式中、 Rェ乃至 R は任意の置換基を表す。）

O 03/092666

38 一般式 5 ：

(式中、 R ₂乃至 。は任意の置換基を表す。）

2 . —般式 1 乃至 5 で表される基本構造を有する物質又はその前駆体 が、 フラボン類、 フラボノ ール類、 フラバノ ン類、 フラバノ ノ ール類、 アン ト シァニジン類、 フラバノール類、 カルコ ン類及びノ又はォ一口 ン 類、 又はその前駆体である こ とを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の 含カルシゥム組織強化剤。

3 . フラ ボン類、 フラボノ ール類、 フラバノ ン類、 フラバノ ノ ール類、 アン ト シァニジン類、 フラバノール類、 カルコ ン類及び/又はオーロ ン 類が、 ァグリ コン、 配糖体、 重合体及びノ又は誘導体である こ と を特徴 とする請求の範囲第 2項に記載の含カルシウム組織強化剤。

4 . フラボノ ール類がケンフエ ロール、 ケルセチン又は α — グ リ コシ ルルチンである請求の範囲第 2項又は第 3項に記載の含カルシウム組織 強化剤。

5 . フラノくノ ン類がヘスペ レチン、 ナ リ ンゲニン又は α —グリ コ シル ヘスペリ ジンである請求の範囲第 2項又は第 3項に記載の含カルシウム 組織強化剤。

6 . アン トシァニジン類又はその前駆体がシァニジン又はプロアン ト シァニジンである請求の範囲第 2項又は第 3項に記載の含カルシウム組 織強化剤。

7 . フラバノール類がカテキンである請求の範囲第 2項又は第 3項に 記載の含カルシウム組織強化剤。

8 . さ らに有効成分と してイ ソフラボン類を含有してなる請求の範囲 第 1項、 第 2項、 第 3項、 第 4項、 第 5項、 第 6項又は第 7項に記載の 含カルシウム組織強化剤。

9 . イ ソフラボン類がィプリ フラボン又は大豆イ ソフラボンである請 求の範囲第 8項に記載の含カルシウム組織強化剤。

1 0 . イ ソフラボン類が、 ァグリ コン、 配糖体、 重合体及び/又は誘 導体であるである こ とを特徴とする請求の範囲第 8項又は第 9項に記载 の含カルシゥム組織強化剤。

1 1 . さ らに、 ミ ネラル、 ミ ネラル吸収促進作用を有する物質、 オリ ゴ糖及びビタ ミ ンから選ばれる 1 種又は 2種以上を含有する請求の範囲 第 1項、 第 2項、 第 3項、 第 4項、 第 5項、 第 6項、 第 7項、 第 8 項、 第 9項又は第 1 0項に記載の含カルシウム組織強化剤。

1 2 . ミ ネラルが、 カルシウム化合物及び/又はマグネシウム化合物 である こ と を特徴とする請求の範囲第 1 1 項に記載の含カルシウム組織 強化剤。

1 3 . ミ ネラル吸収促進作用を有する物質が、 カゼインホスホぺプチ ド及びノ又はオリ ゴ糠である こ と を特徴とする請求の範囲第 1 1 項又は 第 1 2項に記載の含カルシウム組織強化剤。

1 4 . オリ ゴ糖が、 フラク トオリ ゴ糖、 イ ソマル トオリ ゴ糖、 キシロ オリ ゴ糖、 ラク トスク ロース、 大豆オリ ゴ糖、 α， α — ト レハロース及 び/又は _α， 0 — ト レハロースである こと を特徴とする請求の範囲第 1 1項、 第 1 2項又は第 1 3項に記載の含カルシウム組織強化剤。

1 5 . ビタ ミ ンが、 ビタ ミ ン D 、 ビタ ミ ン 、 Lーァス コルビン酸及 ぴノ又はその誘導体である こ とを特徴とする請求の範囲第 1 1項、 第 1 2項、 第 1 3項又は第 1 4項に記載の含カルシウム組織強化剤。

1 6 . 請求の範囲第 1 項、 第 2項、 第 3項、 第 4項、 第 5項、 第 6項、 第 7項、 第 8項、 第 9項、 第 1 0項、 第 1 1 項、 第 1 2項、 第 1 3項、 第 1 4項第 1 5項に記載の含カルシウム組織強化剤を配合してなる飲食 物、 化粧品又は医薬品。

1 7 . 飲食物が健康食品,である こ と を特徴とする請求の範囲第 1 6項 に記載の飲食物。