明細 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン 技 分野
本発明は、 化粧料、. 繊維処理剤等として有用な、 分岐ポリグリセロール 変性シリコーン及びその製法、 並びにそれを含有する化粧料に関する。 従来の技術
シリコーンは、 低分子間相互作用、 低反応性、 無害かつ低刺激性、 低摩 擦係数、 高潤滑性、 低粘度、 高展延性、 高絶縁性等、 様々な利点を有する 汎用素材であり、 産業上、 各方面で利用されている。 しかし、 疎水性が高 すぎるため水系溶媒に馴染みにくく、 また、 高極性無機化合物や毛髪、 皮 膚、 繊維等の基材又は基質表面への濡れ性や吸着性に著しく欠けるという 重大な欠点を有している。 これに対して、 水系溶媒への親和性については ポリエチレンォキシド鎖を導入する、 所謂、 ポリエーテル変性を施すこと により多少改善されるが、 本質的に親水性の低いポリエチレンォキシド基 では多量の変性が必要で、 シリコーン含率が相対的に低下し、 本来のシリ コーン由来の利点を大きく損なうという問題を有していた。 また、 各種基 材への濡れ性や吸着性の改善には、 ァミノ基等の高極性の官能基での変性 が行われてきたが、 これらは基本的に、 特異臭を有する、 経時的に黄変し 易い等の問題を有していた。
これまでに、 グリセロール基を有するシリコーン化合物については、 幾
つか報告されている。 特開昭 5 7— 1 4 9 2 9 0号公報では、 ォキシアル キレン基を連結基として、 ポリグリセ口一ル基を有するシリコーン化合物 の製法を開示しており、 特開平 9— 2 7 8 8 9 2号公報では、 エステル基 を連結基として、 ポリダリセロ一ル基を有するシリコ一ン化合物及びその 製法について開示している。
また、 特開平 1 0— 3 1 6 5 2 6号公報及び特開平 9 一 7 1 5 0 4号公 報ではその化粧料への応用について開示している。 これらはいずれも、 直 鎖状に連結されたポリグリセロール基で変性されたシリコーンを利用した ものであり、 本発明で記述する、 分岐基を有することを特徴とするものと は異なっている。 直鎖状に連結されたポリグリセロール基は、 ヒ ドロキシ 基を含有することにより前述のポリォキシエチレン基に比べて親水性は高 いが、 骨格となるポリアルキレン鎖が極めて柔軟で摺動性に富むため、 基 材への吸着性という観点からは、 熱力学的に極めて不利な分子構造となつ ている。 従って、 親水性溶媒中に分散/可溶化することにより取り扱いの 利便性を高めながら、 各種基材表面に吸着、 乾燥 残留化、 被覆又は膜形 成させるという目的からすると、 満足する性能ではなかった。
さらに、 前述の直鎖状ポリグリセロール変性シリコーンの製法はいずれ も、 水素化シリコーンと、 予めァリル基を導入した直鎖状ポリグリセロー ル誘導体とのヒドロシリル化反応を適用したものであるが、 これを実施す ると、 極めて反応性に富む水素化シリコーンの水素原子と、 ポリグリセ口 ール基中に多数存在するヒドロキシ基との副反応が避けられず、 反応生成 物が再現性なく増粘したり、 多官能反応によるゲル状不溶物が大量に生成 するという欠点を有していた。
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本発明の開示
本発明の課題は、 低刺激性、 低黄変性であり、 シリコーン本来の利点と 高親水性を両立しつつ、 各種基材への濡れ性や吸着性にも優れる、 極めて 応用範囲の広い新規な親水性シリコーン化合物を提供することにある。 特に、 各種の基材や、 皮膚、 毛髪、 繊維等を、 親水性溶媒中で処理したり 、 塗布後、 流水で洗浄するといつた状況下に於いても、 高効率でそれらの 表面に吸着残留し、 シリコーン特有の諸物性や良好な感触を濃厚に発現で きる、 化学的安定性に優れた、 分岐ポリグリセロール変性シリコーンを提 供することにある。
さらに本発明の課題は、 懸かる有用なシリコーン化合物を、 増粘したり ゲル化したりすることなく、 安価、 安定に'、 再現性良く、 高収率で提供で きる製造法を提供することにある。
本発明者等は、 単独、 あるいは分子鎖の運動の自由度が極めて大きい直 鎖状に配列させた状態では極めて小さな吸着性しか示さないグリセロール 基を、 本来、 2価のアルコールであることを利用して双方のヒドロキシ基 に対して次のグリセ口一ル残基を付加させることにより分岐構造を積極的 に派生させ、 多分岐型のポリグリセロール鎖とすることにより、 多数の末 端ヒドロキシ基が自由な運動を規制されて狭い空間領域に密集して存在す ることになるため、 キレート的な多元吸着が可能となり、 顕著な吸着促進 効果を発現することを見出した。 特に、 この親水性に富む多分岐ポリグリ セロ一ル基を、 シリコーンのような疎水性ユニッ トに連結させると、 少量 の変性でシリコーンを親水性溶媒中に可溶化できるだけでなく、 劇的にそ
の吸着効果を高められることを見出した。
また本発明者らは、 ヒ ドロキシ基、 カルポキシ基、 アミノ基、 イミノ基 、 メルカプト基及びエポキシ基からなる群から選ばれる官能基を、 少なく とも 1個有するシリコーンに、 酸性又は塩基性触媒の存在下、 ヒ ドロキシ 基含有エポキシ化合物である 2, 3 一エポキシ一 1 一プロパノールを添加 Zグラフト重合させると、 増粘やゲル化等の副反応を伴うことなく、 高純 度の本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンを得ることができるこ とを見出した。
また本発明者らは、 少なくとも 1個の、 ヒ ドロキシ基又は末端にヒドロ キシ基を有するポリォキシアルキレン基で置換されたフエ二ル基を有する シリコーンに、 酸性又は塩基性触媒の存在下、 ヒドロキシ基含有エポキシ 化合物である 2 , 3 一エポキシ一 1 一プロパノールを添加 グラフト重合 させると、 増粘やゲル化等の副反応を伴うことなく、 また反応中の顕著な シリコーン鎖の分解を引き起こすことなく、 再現性良く極めて高収率で、 高純度の本発明の分岐ポリグリセ口一ル変性シリコーンを得ることができ ることを見出した。
即ち、 本発明は、 シリコーンのケィ素原子に、 連結基、 好ましくはォキ シフエ二レン基を含有する連結基、 を介して、 下記構造式 ( 1 ) で表わさ れる分岐グリセロール基を 1個以上含有する分岐ポリグリセロール鎖が少 なく とも 1つ結合した、 分岐ポリグリセロール変性シリコーン、 その製法 及びそれを含有する化粧料を提供する。
(式中、 2つの酸素原子には、 同一又は異なって、 上記構造式 ( 1 ) 、 下 記構造式 ( 2 ) 、 ( 3 ) 又は (4 )
OH
-C¾CHCHつ O- ( 3 )
で表されるグリセロール基又はダリシドール基が結合する。
構造式 ( 2 ) の酸素原子には、 前記構造式 ( 1 ) 、 上記構造式 ( 2 ) 、 ( 3 ) 又は ( 4 ) で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合し、 構造式 ( 3 ) の酸素原子には、 前記構造式 ( 1 ) 、 上記構造式 ( 2 ) 、 ( 3 ) 又は (4 ) で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合する 0 )
発明の詳細な説明
[分岐ポリグリセロール鎖]
本発明において、 分岐ポリグリセロール鎖は、 分岐基として 1個以上の 構造式 ( 1 ) で表わされる分岐グリセロール基 (以下、 基 ( 1 ) という) を含有するものである。 分岐ポリグリセロール鎖の構造は、 a個の基 ( 1 ) 、 b個の構造式 ( 2 ) で表されるグリシドール基 (以下、 基 ( 2 ) とい う) 、 c個の構造式 ( 3 ) で表されるグリセロール基 (以下、 基 ( 3 ) と いう) 、 及び末端基として d個の構造式 (4) で表されるグリセロール基 (以下、 基 (4) という) が結合してなるものである。
分岐ポリグリセロール鎖中において、 基 ( 1 ) 、 ( 2 ) 及び ( 3 ) は、 任 意の配列で相互に結合していてもよい。 基 ( 1 ) の数が多いほど分岐構造 が発達しており、 各分岐鎖の末端に、 基 (4) が存在する。
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンが、 基 ( 1 ) の分岐構造 を 1個以上含有することは、 後述するように1 3 C— NMR解析において、 基 ( 1 ) 特有のピークが見られることから容易に証明することができる。 好ましくは、 分岐ポリグリセロール鎖当たりの平均の基 ( 1 ) の含有数が 1以上である。
本発明において、 分岐ポリグリセロール鎖中の、 基 ( 1 ) 、 ( 2) 、 ( 3 ) 及び (4) の平均結合総数 ( a + b + c + d) は、 後述する NMR解 析ないし前駆体シリコーンとの分子量比較により求められ、 好ましくは 3 以上であり、 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンが適度なシリ コ一ン的性質を堅持するためには、 3〜 2 0 1であることがより好ましく 、 3〜 1 0 1であることが更に好ましく、 3〜 5 1であることが特に好ま しく、 3〜 2 1であることが最も好ましい。
分岐ポリグリセロール鎖中、 分岐の割合は、 十分な吸着効果を有するた
0303629 めに、 a / (a + b + c + d) 力 1/2 0〜; L Z2が好ましく、 1/ 1 0〜 1 Z 2が更に好ましく、 1 / 5〜 1 / 2が特に好ましい。
分岐ポリグリセロール鎖中において、 基 ( 1 ) 、 (2) 、 (3) 及び ( 4) は、 任意に結合していてもよい。
基 ( 1 ) の数 (即ち、 a ) は、 分岐ポリグリセロール鎖中、 1〜 1 0 0 個存在することが好ましく、 2〜 1 00個存在することがより好ましく、 2〜 50個存在することが更に好ましく、 2〜 2 5個存在することが特に 好ましく、 2〜 1 0個存在することが最も好ましい。 基 (4) の数 (即ち 、 d) は、 分岐ポリグリセロール鎖中、 2〜 1 0 1個存在することが好ま しく、 3〜 1 0 1個存在することがより好ましく、 3〜 5 1個存在するこ とが更に好ましく、 3〜 2 6個存在することが特に好ましく、 3〜 1 1個 存在することが最も好ましい。 基 (2) の数 (即ち、 b) 、 基 (3) の数 (即ち、 c ) は、 同一又は異なって、 0〜 1 9 8個存在することが好まし く、 0〜 1 9 6個存在することがより好ましく、 0〜9 6個存在すること が更に好ましく、 0〜 46個存在することが特に好ましく、 0〜 1 6個存 在することが最も好ましい。
[連結基]
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンにおける、 シリコーンの ケィ素原子と、 前述の分岐ポリグリセロール鎖を結合する連結基は、 エー テル基又はエステル基を有する 2価の基であることが好ましい。
エーテル基を有する 2価の基としては、 一般式 (5) で表わされる基 ( 以下、 連結基 (5) という) が好ましい。 なお、 連結基 (5) は、 (R' ) p側がシリコーン鎖のゲイ素原子に結合し、 (AO) 。側が分岐ポリダリ
JP03/03629 セロール鎖に結合する。
一 (R') p— 0- (AO) 。一 ( 5 )
(式中、 R1は、 置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 2 2の直鎖若し くは分岐鎖のアルキレン基、 アルケニレン基又は炭素数 6〜 2 2のァリー レン基、 好ましくは炭素数 1〜 2 2の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基 又はアルケニレン基、 AOは炭素数 1〜4のアルキレンォキシ基 (ォキシ アルキレン基ともいう) 又は炭素数 6〜 1 0のァリ一レンォキシ基 (才キ シァリ一レン基ともいう) 、 好ましくは炭素数 1〜4のアルキレンォキシ 基、 pは 0又は 1の数、 qは 0〜 3 0の数を示し、 q個の AOは同一でも 異なっていてもよい。 )
エステル基を有する 2価の基としては、 一般式 ( 6 ) で表わされる基 ( 以下、 連結基 ( 6 ) という) が好ましい。 なお、 連結基 ( 6 ) は、 R2側 がシリコーン鎖のケィ素原子に結合し、 (AO) 側が分岐ポリグリセ口 ール鎖に結合する。
- R2- C OO - (AO) r- ( 6 )
(式中、 R2は、 置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 2 2の直鎖若し くは分岐鎖のアルキレン基、 アルケニレン基又は炭素数 6〜 2 2のァリ一 レン基、 好ましくは炭素数 1〜 2 2の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基 又はアルケニレン基、 rは 0〜 3 0の数、 AOは前記の意味を示し、 r個 の AOは同一でも異なっていてもよい。 )
連結基 ( 5 ) 及び ( 6 ) において、 R1及び R2中のァリーレン基は、 ァ ルキレンァリーレン基、 ァリーレンアルキレン基、 アルキレンァリ一レン アルキレン基を含む。 R1及び R 2としては、 好ましくは炭素数 1〜 1 6、
特に好ましくは 1〜 1 2のアルキレン基又はアルケニレン基であり、 メチ レン、 エチレン、 プロピレン、 トリメチレン、 テ卜ラメチレン、 ペンタメ チレン、 へキサメチレン、 ヘプタメチレン、 ォクタメチレン、 ノナメチレ ン、 デカメチレン、 ゥンデカメチレン、 ドデカメチレン、 トリデカメチレ ン、 テトラデカメチレン、 ペン夕デカメチレン、 へキサデカメチレン基等 が挙げられる。 これらの中ではエチレン、 プロピレン又はトリメチレン基 がさらに好ましく、 合成の容易さの観点から、 エチレン基又はトリメチレ ン基が特に好ましい。
pは 0又は 1であるが、 合成の容易さの観点から、 1が好ましい。 Q及 び rは、 同一又は異なって、 0〜 1 5が好ましく、 0〜 8が更に好ましく 、 0〜5が特に好ましく、 合成の容易さの観点からは 0が最も好ましい。
Q個の A O、 r個の A Oは、 同一又は異なって、 交互、 ランダム又はブ ロックあるいはこれら以外の周期配列であっても良いし、 何れの形態で結 合していてもよい。 A Oは、 好ましくはエチレンォキシ基、 プロピレンォ キシ基又はフエ二レンォキシ基であり、 更に好ましくはエチレンォキシ基 である。
連結基 ( 5 ) 及び連結基 ( 6 ) において、 A Oのアルキレンォキシ基又 はァリ一レンォキシ基の酸素側で分岐ポリグリセロール鎖に結合し、 アル キレンォキシ基又はァリーレンォキシ基のアルキレン又はァリーレン側で 、 連結基が含有するエーテル基又はエステル基に結合する。
R 1及び R 2中の置換基として、 ヒドロキシ基、 アミノ基 (炭素数 1〜2 2 ) 、 イミノ基 (炭素数 1〜2 2 ) 、 カルポキシ基、 アルコキシ基 (炭素 数 1〜 2 2 ) 、 ァシル基 (炭素数 1〜 2 2 ) 等が挙げられる。
最も好ましい連結基は、 下記一般式 ( 7 ) で表される連結基 (以下、 連 結基 ( 7 ) という) である。 なお、 連結基 ( 7 ) では、 トリメチレン側が シリコーン鎖のケィ素原子に結合し、 酸素原子側が分岐ポリ'グリセロール 鎖に結合する。
一 CH2 CH2 C H2 - 0 - CH2 CH2〇— ( 7 )
また、 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンにおける、 シリコ —ン鎖のケィ素原子と前述の分岐ポリグリセロール鎖を結合する連結基 は、 ォキシフエ二レン基を含有することが好ましい。 そのような連結基の 中では、 下記一般式 ( 8 ) で表される基 (以下、 連結基 ( 8 ) という) 又 は一般式 ( 9 ) で表わされる基 (以下、 連結基 ( 9 ) という) が好まし い。 なお、 連結基 ( 8 ) では、 (R
3)
u側がシリコーン鎖のケィ素原子に 結合し、 (AO)
v側が分岐ポリグリセロール鎖に結合する。 また、 連結 基 ( 9 ) では、 (R
4)
2側がシリコーン鎖のケィ素原子に結合し、 (A O)
x及び (AO)
y側が分岐ポリグリセロール鎖に結合する。
(式中、 R
3は、 置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 2 2の直鎖若し くは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基、 uは 0又は 1の数、 Vは 0〜 3 0の数、 AOは前記の意味を示し、 V個の AOは同一でも異なって いてもよい。 )
(式中、 R4は、 置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 2 2の直鎖若し くは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基、 zは 0又は 1の数、 は 0〜 3 0の数、 yは 0〜 3 0の数、 AOは前記の意味を示し、 x個及び y 個の AOは同一でも異なっていてもよい。 )
連結基 ( 8 ) 及び連結基 ( 9 ) に於いて、 (R3) u及び (R4) zは、 シ リコーン鎖のケィ素原子と、 本発明の連結基が含有するォキシフエ二レン 基のフエ二レン基とを結ぶ基であるが、 R3及び R4は、 好ましくは、 炭素 数 1〜 1 6、 特に好ましくは 1〜 1 2のアルキレン基又はアルケニレン基 であり、 エチレン、 プロピレン、 トリメチレン、 テトラメチレン、 ペン夕 メチレン、 へキサメチレン、 ヘプタメチレン、 ォクタメチレン、 ノナメチ レン、 デカメチレン、 ゥンデカメチレン、 ドデカメチレン、 トリデカメチ レン、 テトラデカメチレン、 ペン夕デカメチレン、 へキサデカメチレン基 等が挙げられる。 これらの中ではエチレン、 プロピレン又はトリメチレン 基がさらに好ましく、 合成の容易さの観点から、 エチレン基又はトリメチ レン基が特に好ましい。
R3及び R4上に存在していても良い置換基として、 ヒ ドロキシ基、 アミ ノ基 (炭素数 1〜 2 2 ) 、 イミノ基 (炭素数 1〜 2 2) 、 カルポキシ基、 アルコキシ基 (炭素数 1〜 2 2 ) 、 ァシル基 (炭素数 1〜 2 2 ) 等が挙げ られる。
u及び zは、 0又は 1であるが、 合成の容易さの観点から何れも、 1がよ り好ましい。
連結基 ( 8 ) 及び連結基 ( 9 ) に於いて、 AOは、 分岐ポリグリセ口一 ル鎖と、 本発明の連結基が含有するォキシフエ二レン基の酸素原子とを結 ぶォキシアルキレン基又はォキシァリ一レン基であり、 ォキシアルキレン 基又はォキシァリ一レン基の酸素側で分岐ポリグリセロール鎖に結合し、 ォキシアルキレン基又はォキシァリーレン基のアルキレン又はァリーレン 側でォキシフエ二レン基の酸素原子に結合する。 AOとして、 ォキシェチ レン基、 ォキシプロピレン基又はォキシフエ二レン基が好ましく、 これら の中ではォキシエチレン基が特に好ましい。
v、 X及び yはそれぞれ、 0〜 3 0の数であるが、 0〜 1 5が好まし く、 0〜 5が更に好ましく、 合成の容易さ、 反応のし易さの観点からは 0 が最も好ましい。 v、 X並びに yが 0以外の数である場合、 V個の AO、 X個の A〇、 y個の AOは、 同一又は異なっていても良く、 異なる場合、 それら AOの相互の結合様式は、 交互型、 ブロック型あるいはこれら以外 の周期配列であっても良いし、 又はランダム型であってもよい。
連結基 ( 8 ) に於いて、 ォキシフエ二レン基のフエ二レン基に結合し た、 酸素原子と (R3) u基 (uが 0の場合はシリコーン鎖上のケィ素原 子) の結合様式は、 互いにオルト位、 メタ位、 パラ位の何れであっても良 く、 又これらの混合であっても良い。 また連結基 ( 9 ) に於いて、 ォキシ フエ二レン基のフエ二レン基に結合した、 2個の酸素原子と (R4) z基 ( z力 0の場合はシリコーン鎖上のケィ素原子) のうち何れの 2個につい ても、 その結合様式は、 互いにオルト位、 メタ位、 パラ位の何れであって
も良く、 又これらの混合であっても良い。
本発明のォキシフエ二レン基含有連結基の中で、 最も好ましいものは、 下記一般式 ( 1 0 ) で表される連結基 下、 連結基 ( 1 0 ) という) で ある。 なお、 連結基 ( 1 0 ) では、 トリメチレン側がシリコーン鎖のケィ 素原子に結合し、 酸素原子側が分岐ポリダリセロール鎖に結合する。
連結基 ( 1 0 ) に於いて、 ォキシフエ二レン基のフエ二レン基に結合し た、 酸素原子と トリメチレン基の結合様式は、 オルト位、 メタ位、 パラ位 の何れであっても良く、 又これらの混合であっても良いが、 合成の容易さ の観点から、 オルト位、 パラ位又はこれらの混合物であることがより好ま しい。
[分岐ポリグリセロール変性シリコーン]
本発明の分岐ポリグリセ口一ル変性シリコーンを形成するシリコーンは
、 ケィ素原子を 2つ以上有するポリシロキサンから誘導されるものであり 、 ポリシロキサンの形状は直鎖状、 分岐鎖状、 環状の何れであってもよい 。 また、 ポリシロキサンの数平均分子量は、 好ましくは 3 0 0〜 7 0万、 より好ましくは 3 0 0〜 2 0万、 更に好ましく は 1 0 0 0〜 2万である。 数平均分子量は、 後述するゲル · パーミエシヨ ン · クロマトグラフ (以下 、 G P Cという) 法や、 光散乱法等により求めることが出来る。
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンとしては、 一般式 ( 1 1
) で表わされる直鎖状シリコーン (以下、 シリコーン ( 1 1 ) という) が 好ましい。
10
R。 R
R5 ~ SiO-f ~ Sio — Si— R12 ( 11 )
17 19
R R9 人 1„
R11
(式中、 R5、 R6、 R7、 t個の R8、 t個の R9、 R1Q、 Rn、 R12は、 同一 又は異なって、 分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基、 置換基を有し ていてもよく、 フッソ原子で置換されていてもよい、 炭素数 1〜 2 2の直 鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、 アルケニル基又はアルコキシ基、 あるい は炭素数 6〜 2 2のァリ一ル基を示し、 R5、 R6、 R7、 t個の R8、 t個 の R9、 R1D、 R"、 R12のうち少なくとも 1つは分岐ポリグリセ口一ル鎖 が結合した連結基である。 tは 0〜 1 0 , 0 0 0の数を示す。 )
シリコーン ( 1 1 ) において、 R 5、 R R7、 t個の R8、 t個の R9、 R10, R1 R12のうち分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基以外の 基は、 同一又は異なって、 置換基を有していてもよく、 フッソ原子で置換 されていてもよい、 炭素数 1〜 2 2の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、 アルケニル基又はアルコキシ基、 あるいは炭素数 6〜 2 2のァリール基で あり、 炭素数 1〜 2 2のアルキル基としては、 例えばメチル、 ェチル、 プ 口ピル、 イソプロピル、 ブチル、 t —ブチル、 ペンチル、 へキシル、 ヘプ チル、 ォクチル、 ノエル、 卜リフルォロプロピル等が挙げられ、 炭素数 1 〜 2 2のアルケニル基としては、 ビニル基ゃァリル基が挙げられ、 炭素数
9
1〜 2 2のアルコキシ基としては、 例えばメ 卜キシ、 エトキシ、 プロポキ シ、 ブトキシ、 ペンチルォキシ、 へキシルォキシ、 ヘプチルォキシ、 ォク チルォキシ、 フエノキシ基等が挙げられる。 これらの中では、 炭素数 1〜 1 2の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、 ビニル基、 ァリル基、 又は炭素 数 6〜 1 2のァリール基が好ましく、 更に好ましくは炭素数 〜 3のアル キル基又はフエニル基であり、 特に好ましくはメチル基、 プロピル基又は フエニル基である。 このうち、 汎用性及び価格の点からはメチル基がより 好ましいが、 耐熱性の点からはフエニル基がより好ましい。
シリコーン ( 1 1 ) において、 R5〜R 12が有していても良い置換基とし て、 フエニル基、 フエノール基、 ヒ ドロキシ基、 カルポキシ基、 アミノ基 (炭素数 0〜 1 4) 、 イミノ基、 (アミノエチル) アミノ基、 (ジメチル アミノエチル) アミノ基、 ポリオキシアルキレン基、 メルカプト基、 及び エポキシ基等が挙げられる。 これらの置換基を有する場合、 R5〜R12とし てプロピル基が特に好ましい。
シリコ一ン ( 1 1 ) において、 R5、 R6、 R7、 t個の R8、 t個の Rg、 R10, R 、 R12のうち少なく とも 1つ、 好ましくは 1〜 : L 0個、 更に好 ましくは 1〜 5個、 特に好ましくは 1〜 2個は、 分岐ポリグリセロール鎖 が結合した連結基である。 この連結基は、 シリコーン ( 1 1 ) の側鎖、 片 末端及び/又は両末端のいずれに位置していても良いし、 またその混合物 でも良い。
R5〜R7からなる群から選ばれる 1個と、 R1(1〜R12からなる群から選 ばれる 1個が、 分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基を示し、 残余の R5〜R7及び R1Q〜R12、 t個の R8、 t個の R9が他の基を示す場合、 本発
PC蒙雇 29 明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、 両末端置換型の分岐ポリグ リセロール変性シリコーンとなり、 水中やその他溶媒中に於いて相互に連 結して高次構造を採り易く非常に好ましい。 その際、 残余の R5〜R7及び Rlfl〜R12、 t個の Rs、 t個の Rsは、 メチル基であることが特に好まし い。
また、 分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基が、 t個の R8、 及び t個の R9から選ばれる 3個以上に存在する場合、 本発明の分岐ポリダリ セロール変性シリコーンは側鎖多置換型の分岐ポリダリセロール変性シリ コーンとなり、 親水性や吸着能が高まり、 好ましい。
シリコーン ( 1 1 ) 中の tは、 0〜 1 0, 0 0 0の数を示し、 好ましく は 1〜 3 , 0 0 0の数を、 更に好ましくは 5〜 5 0 0の数を、 特に好まし くは 1 0〜 1 5 0の数を示す。
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの数平均分子量は、 好ま しくは 5 0 0〜 5 0万、 更に好ましくは 7 5 0〜 2 0万、 特に好ましくは 1 0 0 0〜 1 0万である。 この数平均分子量の測定方法は、 後述するよう に、 G P C (ポリスチレン又はポリエチレングリコール換算) による。 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、 シリコーン中のケィ 素原子数 (S i ) と分岐ポリグリセロール鎖中の基 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3 ) 及び (4) の合計数 (以下グリセロール基数という) (G) の比 (GZ S i ) が、 0. 0 0 1〜 5 0が好ましく、 0. 0 5〜 1 0がより好ましく 、 0. :!〜 3が更に好ましく、 0. 1 5〜 1が特に好ましい。 この範囲内 では、 各種の基材や、 皮膚、 毛髪や繊維への吸着残存率が高い。
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンに於いて、 本発明の分岐
PC画藤 29 ポリグリセロール変性シリコ一ンの特徴である、 前記のシリコーン的特徴 や、 前記の親水的性質や高吸着性を著しく阻害しない限りに於いて、 分岐 ポリダリセロール鎖中に、 少量のエチレンォキシ基及び/又はプロピレン ォキシ基が存在していてもよい。 エチレンォキシ基及び/又はプロピレン ォキシ基が分岐ポリグリセ口一ル鎖中にランダムに存在してもよいし、 複 数のエチレンォキシ基及び/ /又はプロピレンォキシ基が連鎖をなして分岐 ポリグリセロール鎖中にブロック的に存在していてもよい。 この際、 複数 のエチレンォキシ基及び/又はプロピレンォキシ基からなるブロックは、 分岐ポリグリセロール鎖の連結基の近傍に存在してもよいし、 末端に存在 してもよいし、 あるいは中程に存在していてもよい。 エチレンォキシ基及 び/又はプロピレンォキシ基が存在する場合は、 グリセロール基 1モル当 量に対して、 エチレンォキシ基及び/又はプロピレンォキシ基は 0 . 0 0 1 〜 0 . 5モル当量存在することが好ましく、 0 . 0 2〜 0 . 2モル当量 存在することが更に好ましい。
[分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法]
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、 変性シリコーンのェ 業的合成法の通念からすれば、 水素化シリコーンとァリルポリグリセ口一 ルエーテルを原料としてヒ ドロシリル化法によつて合成するのが容易であ ると考えられるが、 ポリグリセロール鎖上のヒ ドロキシ基と水素化シリコ —ンが縮合し易く、 増粘、 ゲル化等の問題を引き起こし易いため、 以下の 製法によって合成するのが好ましい。
すなわち、 ヒドロキシ基、 カルポキシ基、 アミノ基、 イミノ基、 メルカ ブト基及びエポキシ基からなる群から選ばれる 1つ以上の官能基を有する
シリコーン (以下、 前駆体シリコーンという) に、 酸性又は塩基性触媒の 存在下、 2 , 3 —エポキシ一 1 一プロパノール (以下、 グリ シドールとい う) を添加し、 グラフ卜重合させれば良く、 これによつて、 上記問題を派 生することなく本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンを得ること ができる。
前駆体シリコーンとしては、 シリコーンのゲイ素原子に下記一般式 ( 1 2 ) で表される基が結合したヒドロキシ基を有するシリコーン、 下記一般 式 ( 1 3 ) で表される基が結合した力ルポキシ基 (又はその塩) を有する シリコーン、 下記一般式 ( 1 4 ) で表される基が結合したアミノ基又はィ ミノ基を有するシリコーン、 下記一般式 ( 1 5 ) で表される基が結合した メルカプト基を有するシリコーン、 下記一般式 ( 1 6 ) 又は ( 1 7 ) で表 される基が結合したエポキシ基を有するシリコーンが好ましく挙げられる 。 これらの官能基の位置としては、 シリコーン鎖の側鎖、 両末端および片 末端いずれのものも用いることが出来る。 反応開始の容易さの観点からは 、 官能基として、 ヒ ドロキシ基、 エポキシ基を有するものが好ましい。
- (R1) P- 0- (AO) G-H ( 1 2 )
(式中、 R1, p、 Q、 AOは前記の意味を示す。 )
一 R2— C O O - (AO) R- H ( 1 3 )
(式中、 R
2、 r、 AOは前記の意味を示す。 )
(式中、 R 13は炭素数 1〜 2 2の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基又は アルケニレン基、 あるいは炭素数 6〜 2 2のァリ一レン基、 X及び Yは同 一又は異なって、 水素原子、 ヒ ドロキシ基を有していてもよい炭素数 1〜 2 2の炭化水素基、 又はヒドロキシ基を有していてもよい炭素数 1〜 2 2 のァミノアルキル基を示す。 但し、 Xと Yは、 少なくとも一方は、 水素原 子、 又はアミノ基に水素原子を有するアミノアルキル基である。 )
- (R ') P- S - (AO) Q- H ( 1 5 )
(式中、 R1, p、 q、 AOは前記の意味を示す。 )
— (R】)p— 0— (AO)q— CH2CH— CH2 ( 16 )
O
(式中、 R p、 Q、 AOは前記の意味を示す。 )
― (CH2) SCH— CH2 ( 17 )
O
(式中、 sは 1以上の数を示す。 )
一般式 ( 1 2 ) 、 一般式 ( 1 3 ) 、 一般式 ( 1 5 ) 、 及び一般式 ( 1 6 ) において、 1^及び1 2は、 好ましくは炭素数 1〜 1 2、 特に好ましくは
藝 29
1〜 8のアルキレン基であり、 エチレン、 プロピレン、 トリメチレン、 テ トラメチレン、 ペンタメチレン、 へキサメチレン、 ヘプタメチレン、 ォク タメチレン基等が挙げられる。 これらの中ではエチレン、 プロピレン又は トリメチレン基がさらに好ましく、 合成の容易さの観点から、 エチレン基 又はトリメチレン基が特に好ましい。
R 1及び R2上に存在していても良い置換基として、 ヒドロキシ基、 ァミノ 基 (炭素数 1〜 2 2 ) 、 イミノ基 (炭素数 1〜 2 2 ) 等が挙げられる。 pは 0又は 1であるが、 合成の容易さの観点から、 1がより好ましい。 一般式 ( 1 2 ) 、 一般式 ( 1 3 ) 、 一般式 ( 1 5 ) 及び一般式 ( 1 6 ) に於いて、 AOは、 アルキレンォキシ又はァリーレンォキシ基であり、 ェ チレンォキシ基、 プロピレンォキシ基又はフエ二レンォキシ基が好ましく 、 これらの中ではエチレンォキシ基が特に好ましい。
一般式 ( 1 2 ) 、 一般式 ( 1 5 ) 、 及び一般式 ( 1 6 ) において、 Qは 0〜 3 0の数で、 0〜 5が特に好ましいが、 合成の容易さの観点からは 0 又は 1が最も好ましい。 q [が 0以外の数である場合、 Q個の AOは同一又 は異なっていても良く、 異なる場合、 それら AOの相互の結合様式は、 交 互型、 ブロック型あるいはこれら以外の周期配列であっても良いし、 又は ランダム型であってもよい。
一般式 ( 1 3 ) において、 rは 0〜 3 0の数で、 0〜 5が特に好ましい 。 r個の AOは同一又は異なっていても良く、 異なる場合、 それら AOの 相互の結合様式は、 交互型、 ブロック型あるいはこれら以外の周期配列で あっても良いし、 又はランダム型であってもよい。
一般式 ( 1 4) のァミノ基又はイミノ基を有するシリコーンにおいて、
藝 29
R13として、 好ましくは炭素数 1〜 1 2のアルキレン基が挙げられ、 例え ばメチレン、 エチレン、 プロピレン、 卜リメチレン、 テトラメチレン、 ぺ ン夕メチレン、 へキサメチレン、 ヘプタメチレン、 ォクタメチレン基が挙 げられる。
一般式 ( 1 4) で表される基の具体例としては、 3—ァミノプロピル基 、 N— ( 2—アミノエチル) — 3—ァミノプロピル基、 N— ( 2—ジメチ ルアミノエチル) 一 3 —ァミノプロピル基、 N—アルキル (炭素数 1〜 ) ァミノプロピル基等が挙げられる。 中でも 3 —ァミノプロピル基、 N— ( 2 —アミノエチル) — 3—ァミノプロピル基、 N— ( 2 —ジメチルアミ ノエチル) — 3 —ァミノプロピル基、 特に 3—ァミノプロピル基が入手し 易さの点で好ましい。
アミノ基又はイミノ基を有するシリコーンのァミン当量 (窒素原子 1個 当りの分子量) は、 変性率と反応効率の観点から、 300〜50, 000 gZino 1 が好ましく、 300〜10, 000 gZmol がより好ましく、 さらに好ましく は 300〜5, 000 g /molである。 また、 反応効率向上のため、 25°Cにおけ る粘度は、 10〜し 000, 000 mn^Z sが好ましく、 20〜10, 000 mm2/ sが より好ましい。 粘度は、 測定試料の粘度 (25°C) が 100, 000 mni2/ s未満 の場合、 B型粘度計で測定し、 測定試料の粘度 (25で) が 100, 000 mm2/ s以上の場合は E型粘度計で測定する。
一般式 ( 1 7 ) 中の s は、 好ましくは 1〜 1 2の数である。
前駆体シリコーンとして最も好ましいものは、 シリコーンのケィ素原子 に、 下記式 ( 1 8 ) で表される基 (以下基 ( 1 8 ) という) が結合したシ リコーンである。
— C H 2 C H 2 C H 2— O - C H 2 C H2 O - H ( 1 8 ) また、 好ましい前駆体シリコーンとして、 少なく とも 1個の、 ヒ ドロキ シ基又は末端にヒ ドロキシ基を有するポリォキシアルキレン基で置換され たフエ二ル基を有するシリ コーンが挙げられる。
この前駆体シリコーンとしては、 シリコーンのケィ素原子に、 下記一般 式 ( 1 9 ) で表される基 (以下、 基 ( 1 9 ) という) が結合したシリコ一 ン、 又は下記一般式 ( 2 0 ) で表される基 (以下、 基 ( 2 0 ) という) が 結合したシリコーンが好ましく挙げられる。
(式中、 R3、 u、 v、 AOは前記の意味を示す。 )
(式中、 R4、 z、 x、 y、 A〇は前記の意味を示す。 )
基 ( 1 9 ) 及び基 ( 2 0 ) に於いて、 1 3及び尺4は、 好ましくは、 炭素 数 1〜 1 2、 特に好ましくは 1〜 8のアルキレン基であり、 エチレン、 プ ロピレン、 トリメチレン、 テトラメチレン、 ペンタメチレン、 へキサメチ レン、 ヘプタメチレン、 ォクタメチレン基等が挙げられる。 これらの中で はエチレン、 プロピレン又はトリメチレン基がさらに好ましく、 合成の容
易さの観点から、 エチレン基又はトリメチレン基が特に好ましい。
R3及び R4上に存在していても良い置換基として、 ヒドロキシ基、 アミ ノ基 (炭素数 1〜 2 2 ) 、 イミノ基 (炭素数 1〜 2 2 ) 等が挙げられる。 u及び zは、 0又は 1であるが、 合成の容易さの観点から何れも、 1がよ り好ましい。
基 ( 1 9 ) 及び基 ( 2 0 ) に於いて、 A〇は、 ォキシアルキレン又はォ キシァリ一レン基であり、 ォキシエチレン基、 ォキシプロピレン基又はォ キシフエ二レン基が好ましく、 これらの中ではォキシエチレン基が特に好 ましい。
v、 X及び yは、 0〜 3 0の数で、 0〜 5が特に好ましいが、 反応開始 の容易さの観点からは 0が最も好ましい。 v、 x、 並びに yが 0以外の数 である場合、 V個の AO、 X個の AO、 y個の AOは、 同一又は異なって いても良く、 異なる場合、 それら AOの相互の結合様式は、 交互型、 プロ ック型あるいはこれら以外の周期配列であっても良いし、 又はランダム型 であってもよい。
基 ( 1 9 ) に於いて、 フエ二レン基に結合した、 酸素原子と (R3) u基 ( Uが 0の場合はシリコーン鎖上のケィ素原子) の結合様式は、 互いにォ ルト位、 メタ位、 パラ位の何れであっても良く、 又これらの混合であって も良い。 また、 基 ( 2 0 ) に於いて、 フエ二レン基に結合した、 2個の酸 素原子と (R4) z基 ( zが 0の場合はシリコーン鎖上のケィ素原子) の.う ち何れの 2個についても、 その結合様式は、 互いにオルト位、 メタ位、 パ ラ位の何れであっても良く、 又これらの混合であっても良い。
以上の基の中で、 最も好ましいものは、 下記一般式 ( 2 1 ) で表される
基 (以下、 基 ( 2 1 ) という) である。
基 ( 2 1 ) に於いて、 フエ二レン基に結合した、 ヒ ドロキシ基と トリ メ チレン基の結合様式は、 オルト位、 メタ位、 パラ位の何れであっても良 く、 又これらの混合物であっても良いが、 合成の容易さの観点から、 オル ト位、 パラ位又はこれらの混合物であることがより好ましい。
前駆体シリコーンに於いて、 前述の一般式 ( 1 2 ) 〜 ( 2 1 ) で表わさ れる基は、 シリコーン鎖の側鎖、 又は末端のいずれであってもよいし、 こ れらの混合物であってもよい。 また、 前述の一般式 ( 1 2 ) 〜 ( 2 1 ) で 表わされる基は、 1つであってもよいし複数であってもよく、 1種類であ つても複数種であってもよい。
前駆体シリコーンに於いて、 前述の一般式 ( 1 2) 〜 ( 2 1 ) で表わさ れる基以外の、 ケィ素原子上の置換基は、 シリコーンの一般的置換基とし て用いられる如何なる基であってもよく、 メチル基、 ェチル基、 ブチル基 、 ォクチル基、 ビニル基、 ァリル基、 フエニル基、 メ トキシ基、 エトキシ 基、 フエニルプロピル基、 ァミノプロピル基、 ジメチルァミノプロピル基 、 アミノエチルァミノプロピル基、 ポリオキシエチレンプロピル基等が好 ましく例示されるが、 価格低減と汎用性の観点からはメチル基が特に好ま しく、 耐熱性の観点からはフエニル基が特に好ましく、 疎水性向上の観点 からはブチル基ゃォクチル基が特に好ましく、 酸性下での吸着性向上の観
P 漏藤 29 点からはァミノプロピル基、 ジメチルァミノプロピル基や、 アミノエチル ァミノプロピル基が特に好ましく、 親水性向上の観点からはポリォキシェ チレンプロピル基が特に好ましい。
本発明の前駆体シリコーンとして、 基 ( 1 8 ) が直鎖状のポリジメチル シロキサンの両端に 1つずつ存在する、 両末端カルビノール変性ポリジメ チルシロキサン、 及び基 (2 1 ) が直鎖状のポリジメチルシロキサンの両 端に 1つずつ存在する、 両末端フエノール変性ポリジメチルシロキサンは 、 分岐ポリグリセロール鎖の導入反応後、 水中やその他溶媒中に於いて相 互に連結して高次構造を採り易い分岐ポリダリセロール変性シリコーンを 与えるため、 非常に好ましい。 また、 基 ( 1 8 ) 又は基 ( 2 1 ) が直鎖状 のポリジメチルシロキサンの側鎖上に 3個以上存在する、 側鎖多置換型の カルビノール又はフエノール変性ポリジメチルシロキサンは、 分岐ポリグ リセロール鎖の導入反応後、 親水性や吸着能が特に優れた分岐ポリダリセ ロール変性シリ ά—ンを与えるため、 好ましい。
前駆体シリコーンとダリシドールとの反応に用いる酸性触媒としては、 B F 3 ' O E t 2、 HP F6 ' O E tい T i C l 4、 S n C lい 硫酸、 P h C O S b F6、 過塩素酸、 フルォロ硫酸、 トリフルォロ酢酸、 トリ フルォ 口メ夕ンスルホン酸等のルイス酸が挙げられる (ここで、 E tはェチル基 、 P hはフエ二ル基を示す) 。 前駆体シリコーンとグリシドールとの反応 に用いる塩基性触媒としては、 L i OH、 N a OH、 KOH、 C s OH等 の金属水酸化物、 L i 、 N a、 K、 C s等のアルカリ金属単体又はこれら の水銀アマルガム、 一般式 ROM1 (R : アルキル基、 好ましくは炭素数 1〜 4のアルキル基、 M1 : アルカ リ金属) で表わされる金属アルコラ一
ト、 アルカリ金属又はアルカリ土類金属の金属水素化物、 n—プチルリチ ゥム、 t 一ブチルリチウム、 ペン夕ジェニルカリウム、 ナフタレン力リウ ム、 グリニャール試薬等の有機金属化合物等が挙げられる。 これらの中で は、 アルカリ金属単体、 金属水酸化物、 金属アルコラ一トゃ有機金属化合 物が、 高活性で好ましく、 中でも、 K、 KOH、 C s OH、 カリウム水素 化物、 カリウムメ トキシド、 カリウムイソプロポキシド、 カリウムブトキ シドが、 利便性と高活性を兼備した触媒種として特に好ましい。
これらの触媒の使用量は、 使用する触媒の重合活性や、 前駆体シリコー ン中の、 ヒ ドロキシ基 (フエ二ル基上及び 又はフエニル基に結合したポ リオキシアルキレン基端に存在するヒ ドロキシ基を含む) 、 力ルポキシ基 、 アミノ基、 イミノ基、 メルカプト基及びエポキシ基等の反応性官能基の 総量並びに濃度等により、 適宜選択すればよいが、 概ね、 これら官能基の 総モル当量に対して、 酸性触媒では、 0. 0 0 1〜 2モル当量が好ましく 、 0. 0 1〜 2. 0モル当量が更に好ましく、 0. 0 1〜 1. 0モル当量 が特に好ましく、 0. 0 3〜 0. 3モル当量が最も好ましく、 塩基性触媒 では、 0. 0 1〜 2モル当量が好ましく、 0. 0 3〜 1. 0モル当量が更 に好ましく、 0. 0 5〜 0. 8モル当量が特に好ましい。 これらの範囲内 では、 円滑に高収率で反応が進行し、 副反応も生じにく く、 高純度の分岐 ポリグリセロール変性シリコーンが得られる。 なお、 ここで起こりうる副 反応として、 グリセロールの巨大環状化反応や、 シリコーンの分解反応、 シリコーンに結合しない、 あるいは分解した短いシリコーン鎖に結合した グリセロール重合体の生成反応等が挙げられる。 ,
ここで、 塩基性触媒のうち、 金属水酸化物又は金属アルコラ一トを用い
ると、 これらの触媒種と前駆体シリコーンとの混合により水又はアルコー ルが生成する。 水及び/又はアルコールは、 前記の副反応を引き起こす一 因となるため、 出来るだけ存在量を減少させることが好ましい。 故にこれ らの触媒を使用する際には、 これらの触媒と前駆体シリコーンとの混合後 、 グリシドールの添加を開始する前に、 水又はアルコールを除去すること が好ましい。 水又はアルコールを除去するには、 これらの沸点以上に混合 物を加熱してもよいし、 前駆体シリコーンに添加後、 例えば減圧下、 脱水 又は脱アルコールを行うことが好ましい。
本発明で用いるダリシドールは、 市販品をそのまま用いることができる が、 脱水乾燥/脱酸素後、 減圧不活性気流下に 5 0で以下で蒸留するなど して精製するなどして用いると、 より好ましい。 これらの精製処理は、 使 用の直前に行うのがより好ましいが、 やむを得ず貯蔵する場合は、 乾燥し た不活性ガス雰囲気下に一 2 0 °C以下で貯蔵するのがよい。
グリシドールの使用量は、 目的とするポリダリセロ一ル基の導入量によ り適宜選択すればよい。 前駆体シリコーンが含有する、 ヒドロキシ基 (フ ェニル基上及び Z又はフエニル基に結合したポリォキシアルキレン基端に 存在するヒドロキシ基を含む) 、 カルポキシ基、 アミノ基、 イミノ基、 メ ルカプト基及びエポキシ基等の反応性官能基の総モル数に対する、 ダリシ ドールの使用モル数で、 分岐ポリダリセロール鎖当たりの平均のグリセ口 ール基数を調節することが可能で、 反応性官能基 1モル当量に対して、 グ リシド一ルは、 0 . 1モル当量以上、 好ましくは 3モル当量以上であり、 3 〜 2 0 0モル当量であることがより好ましく、 3 〜 1 0 0モル当量であ ることがさらに好ましく、 3〜 5 0モル当量であることが特に好ましく、
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3〜 2 0モル当量であることが最も好ましい。 他方、 前駆体シリコーン中 のケィ素原子の総モル数に対する、 グリシドールの使用モル数で、 分岐ポ リグリセロール変性シリコーン中の分岐ポリグリセロール鎖の割合、 すな わち、 親/疎水性を調節することが可能で、 ケィ素原子 1モル当量に対し て、 グリシドールは、 0 . 0 0 1 〜 5 0モル当量が好ましく、 0 . 0 5〜 1 0モル当量が更に好ましく、 0 . 1 〜 3モル当量が更に好ましく、 0 . 1 5〜 1 モル当量が特に好ましい。 この範囲内では、 親水性溶媒への親和 性を良好に保ちつつ、 各種の基材や、 皮膚、 毛髪や繊維への吸着残存率に 優れた分岐ポリグリセロール変性シリコ一ンが得られる。
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製造を実施するには、 前駆体シリコーンに上記酸性触媒又は塩基性触媒を添加混合後、 ダリシド ールを添加 重合すればよい。 重合温度は、 使用する触媒の重合活性や、 前駆体シリコーンの分子量、 並びに、 前駆体シリコーン中の、 ヒ ドロキシ 基 (フエ二ル基上及び z又はフエニル基に結合したポリォキシアルキレン 基端に存在するヒ ドロキシ基を含む) 、 カルポキシ基、 アミノ基、 ィミノ 基、 メルカプト基及びエポキシ基等の反応性官能基の濃度等により、 適宜 決定すればよいが、 一 7 8〜 2 2 0 °C、 一 3 0〜 1 5 0 °Cがより好ましい 。 酸性触媒や前記有機金属系触媒を使用する際の重合温度としては、 一 3
0〜 7 0でが好ましく、 有機金属系以外の塩基性触媒を使用する際の重合 温度としては、 3 0〜 1 3 0でが好ましく、 さらに好ましくは 6 0〜 1 1
0 °Cである。
グリシドールを添加するには、 好ましくは攪拌しながら添加するのがよ く、 総量を一度に添加するのではなく、 滴下するかあるいは分割して間欠
的に添加する。 滴下時間は、 グリシドールの添加量や触媒の使用量及び重 合活性に依存するが、 好ましくは 0 . 2 5〜 2 4時間、 更に好ましくは 1 〜 1 2時間かけて添加する。 長時間に亘つて滴下するほど、 均一な組成分 布の分岐ポリグリセロール変性シリコーンが得られる。 また、 グリシドー ルの添加完了後、 0 . 1〜 3時間熟成してもよい。
本発明の、 前駆体シリコーンへのダリシドールのグラフ ト重合反応は、 窒素、 アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うか、 脱気減圧下で行うこと が、 重合活性を高める上で、 より好ましい。
本発明の、 前駆体シリコーンへのグリシドールのグラフ ト重合反応は、 無溶媒下で行った方が工業的利便性に優れるが、 前駆体シリコーンの組成 や触媒種、 触媒量、 グリシドールの添加量により、 反応系が著しく高粘度 又は固体状、 ないし不均一なスラリー混合物となる場合は、 適当な溶媒を 用いてその中で重合を行うことができる。 そのような溶媒として、 テトラ ヒドロフラン (T H F ) 、 ジォキサン、 エチレングリコールジメチルエー テル等の両極性溶媒 ; へキサン、 ヘプタン、 シクロへキサン、 メチルシク 口へキサン、 イソオクタン、 水添トリイソブチレン等の脂肪族炭化水素、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 ェチルベンゼン等の芳香族炭化水素、 等 の炭化水素系溶媒 ; ォクタメチルシクロテトラシロキサン、 デカメチルシ ク口ペン夕シロキサン等のシリコーン系溶媒等が挙げられる。 溶媒は前駆 体シリコーンに予め添加して使用してもよいし、 その一部又は全てを予め グリシドールの稀釈溶媒として用いてもよい。 溶媒を用いる場合は、 前駆 体シリコーン 1質量部に対して、 溶媒を 0 . 0 1〜 1 0 0 0質量部、 好ま しくは 0 . 1〜 1 0 0質量部、 さらに好ましくは 0 . 2〜 2 0質量部使用
する。 なお、 これらの溶媒は通常、 十分に脱水、 脱気して用いるのがよい 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法に於いて、 グリシ ドールを添加/グラフ 1、重合する際に、 本発明の分岐ポリグリセロール変 性シリコーンの特徴である、 前記のシリコーン的特徴や、 前記の親水的性 質や高吸着性を著しく阻害しない限りに於いて、 エチレンォキシド又はノ 及びプロピレンォキシドを共重合することができる。 エチレンォキシド又 は Z及びプロピレンォキシドとダリシドールを予め混合して添加してもよ いし、 エチレンォキシド又は/及びプロピレンォキシドを添加後ダリシド —ルを添加してもよいし、 また、 グリシドールの添加後にエチレンォキシ ド又は 及びプロピレンォキシドを添加してもよい。 エチレンォキシド又 は/及びプロピレンォキシドの使用量は、 グリシドール 1モル当量に対し て、 エチレンォキシド又はプロピレンォキシドを 0 . 0 0 1〜 0 . 5モル 当量、 好ましくは 0 . 0 2〜 0 . 2モル当量である。
[化粧料]
本発明の化粧料中、 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの含 有量は、 その化粧料の目的に応じて適宜選択することができ、 特に限定さ れるものではないが、 0 . 0 0 1〜 5 0質量%が好ましく、 0 . 0 1〜 3 0質量%が更に好ましく、 0 . 1〜 1 0質量%が特に好ましく、 0 . 5〜 1 0質量%が最も好ましい。
本発明の化粧料の形態は特に限定されず、 油中水型又は水中油型の乳化 化粧料、 油性化粧料、 スプレー化粧料、 スティ ック状化粧料、 水性化粧料 、 シート状化粧料、 ゲル状化粧料等のいずれでもよい。 また本発明の化粧
料の種類も特に限定されず、 例えばパック、 ファンデーショ ン、 口紅、 口 —シヨ ン、 コールドクリーム、 ハンドクリーム、 皮膚洗浄剤、 柔軟化化粧 料、 栄養化粧料、 収斂化粧料、 美白化粧料、 シヮ改善化粧料、 老化防止化 粧料、 洗浄用化粧料、 制汗剤、 デオドラント剤等の皮膚化粧料 ; シャンプ ―、 リンス、 トリートメント、 整髪剤、 養毛剤等の毛髪化粧料が挙げられ る。
本発明の化粧料は、 アルコールを含有していてもよい。 アルコールとし ては、 エタノール、 グリセ口一ル、 1 , 3—ブチレングリコール、 プロピ レングリコール、 ソルビトール等の炭素数 1〜 6の一価又は多価アルコー ルが挙げられ、 中でも一価アルコール、 特にエタノールが好ましい。 アル コールの配合量は、 本発明の化粧料中 5〜 3 0質量%が好ましく、 また本 発明に係わる分岐ポリダリセロール変性シリコーンの 2〜 5 0質量倍とす ることが特に好ましい。
本発明の化粧料には、 更に化粧料成分として一般に使用されているその 他の成分を、 本発明の効果を損なわない範囲で、 上記化粧料の形態、 種類 等に応じて適宜配合することができる。
かかる化粧料成分としては、 例えばマイ力、 タルク、 セリサイ ト、 カオ リ ン、 ナイロンパウダー、 ポリメチルシルセスキォキサン、 硫酸バリウム 等の体質顔料 ; 酸化チタン、 亜鉛華、 酸化鉄等の無機顔料 ; これら粉体を シリコーン処理、 金属石鹼処理、 N—ァシルグルタミン酸処理等の表面疎 水化処理した粉体 ; 固体状又は液状のパラフィ ン、 マイクロクリスタリ ン ワックス、 ワセリ ン、 セレシン、 ォゾケライ ト、 モンタンろう等の炭化水 素類 ; オリ一ブ、 地ろう、 カルナゥバろう、 ラノ リ ン、 鯨ろう等の植物性
油脂、 動物性油脂又はろう ; ステアリ ン酸、 パルミチン酸、 ォレイン酸、 グリセ口一ルモノステアリ ン酸エステル、 グリセロールジステアリン酸ェ ステル、 グリセロールモノォレイン酸エステル、 イソプロピルミ リスチン 酸エステル、 イソプロピルステアリン酸エステル、 プチルステアリン酸ェ ステル等の脂肪酸又はそのエステル類 ; セチルアルコール、 ステアリルァ ルコール、 パルミチルアルコール、 へキシルドデシルアルコール等の高級 アルコール類 ; カチオン化セルロース、 カルボキシベタイン型ポリマー、 カチオン化シリコーン等の吸着又は増粘剤 ; グリコール、 ソルビトール等 の保湿作用を有する多価アルコール類 ; 美白剤、 鎮痛消炎剤、 鎮痒剤、 殺 菌消毒剤、 収斂剤、 皮膚軟化剤、 ホルモン剤等の薬効成分 ; 水 ; 界面活性 剤 ; W/ O又は 0 / W型乳化剤 ; ポリエーテル変性シリコーン、 ポリェ一 テル · アルキル変性シリコーン、 グリセリルエーテル変性シリコーン等の シリコーン油用の乳化剤 ; メチルセルロース、 ェチルセルロース、 力ルポ キシメチルセルロース、 ポリアクリル酸、 トラガント、 寒天、 ゼラチン等 の増粘剤 ; その他、 乳化安定剤、 キレート剤、 紫外線防御剤、 P H調整剤 、 防腐剤、 色素類、 香料等が挙げられる。
[分岐ポリグリセロール変性シリコーンのその他の用途]
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、 親水性が著しく高め られたシリ コーン化合物として、 各種基材への吸着性や被覆性能が顕著に 改善された親水性変性シリコーン化合物として、 シリコーン固有の各種特 性を濃厚に堅持した変性シリコーン化合物として、 上記化粧料以外にも、 これら従来のシリコーン化合物が使用されていたさまざまな産業分野で、 より好ましいシリコーン化合物として使用することができる。 またこれら
従来のシリコーン化合物が使用されなかった幾つかの産業分野に於いても 、 それらの課題を克服した好ましい素材として使用することができる。 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンを、 上記化粧料以外の産 業分野で使用する際の形態は特に限定されず、 単独、 シリコーン及び/又 はアルコール等の溶液又は分散液や油性ゲル、 水溶液又は水分散液又は他 の油相を含んだ乳化液や含水ゲル、 ヮックス又はその他固体状物質との混 合又は浸潤 Z浸透、 等いかなる状態/形態であってもよい。
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの、 上記化粧料以外の用 途としては、 例えば、 耐熱 Z耐侯/電気特性に優れたワニスや塗料添加剤
、 各種のウレタンや発泡材用のポリオ一ル主剤や整泡剤ゃ改質剤、 離型剤 や剥離剤、 消泡剤、 グリースやオイルコンパウンド、 絶縁 Z艷出し 撥水 /熱媒 · 冷媒 Z潤滑用等のオイル、 ゴムや樹脂用の改質剤や添加剤や表面 処理剤、 シランカップリング剤用の配合物や改質剤や前駆体、 建築ノライ ニング用のコ一ティ ング材ゃシーリ ング材、 光ファイバ一 Z電線用の保護 剤や潤滑剤ゃバッファー剤等が例示できるが、 これらに限定されるもので はない。
木発明の分岐ポリグリセロール変性シリ コーンの親水性溶媒への溶解性 は、 直鎖ポリグリセロール変性シリ コーンと大差ないが、 親水性溶媒中で 皮膚や繊維等への高い吸着性を有する。 これは、 本発明の分岐ポリグリセ ロール変性シリ コーンが分子の慣性半径が小さく、 運動の自由度が著しく 制限されているためであり、 このような状態で、 複数個あるヒ ドロキシ基 のうち一端が基材表 ιιΐίに水素結合を形成して吸着した場合、 運動が制限さ れ局在化した近隣のヒ ドロキシ基も次々と連鎖的に吸着し、 全体として強
力な吸着基として働く寄与を^すると考えられる。
特に、 シリ コーン鎖と分岐ポリグリセロール鎖を繋ぐ逑結基がォキシフ ェニレン基を含 する場合、 組成分布が狭くその本来の特質をより顕著に 示す分岐ポリ グリセロール変性シリコーンが得られ、 また木発明が記載す る分岐ポリグリセロール変性シリ コーンの製法に於いて、 |)ίί駆体シリコ一 ンが反応性官能基としてフエノール基を有する場合、 分岐ポリグリセ口一 ル変性シリ コーンの合成反応はシリコーン鎖の熱分解やその他の副反応を ほとんど伴わず ^卜: に高収率で、 ほぼ定量的に進行し、 高純度で組成分布 の狭い分岐ポリグリセロール変性シリ コーンを与える、 産業上、 極めて優 秀な製造方法となる。 ·
図面の簡単な説明
図 1は、 実施例 1で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン A の1 H— N M Rスペク トルである。 図 2は、 実施例 1で得られた分岐ポリ グリセロール変性シリコーン Aの 1 :t C一 N M Rスぺク トルである。 II! 3は 、 実施例 3で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン Cの G P Cの 結果を示す図である。 図 4は、 実施例 9で得られた分岐ポリグリセロール 変性シリコーン I の ' H— N M Rスペク トルである。 図 5は、 実施例 9で 得られた分岐ポリグリセロール変性シリ コ一ン I の G P Cの結果を示す図 である。 図 6は、 実施例 1 0で得られた分岐ポリグリセロール変性シリ コ ーン J の 1 H— N M Rスペク トルである。 図 7は、 実施例 1 0で得られた 分岐ポリグリセロール変性シリコーン J の 1 3 C— N M Rスぺク トルである 。 図 8は、 実施例 1 1 で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン K の 1 H— N M Rスぺク トルである。 図 9は、 実施例 1 1 で得られた分岐ポ
リグリセロール変性シリコ一ン Kの 1 3 C— N M Rスぺク トルである。 図 1 0は、 実施例 1 2で得られた分岐ボリ グリセロール変性シリ コーンし一 1 の 1 H— N M Rスペク トルである。 図 1 1 は、 実施例 1 2で得られた分岐 ポリ グリセロール変性シリコーン L _ 1の ' C— N M Rスぺク トルである 。 図 1 2は、 実施例 1 2で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン L一 2の 1 H— N M Rスペク トルである。 図 1 3は、 実施例 1 2で得られ た分岐ポリ グリセロール変性シリコーン L一 2の 1 3 C _ N M Rスぺク 卜ル である。 図 1 4は、 実施例 1 3で得られた分岐ポリ グリセロール変性シリ コーン Mの 1 3 C— N M Rスペク トルである。 図 1 5は、 実施例 1 5で得ら れた分岐ポリグりセロール変性シリ コーン〇一 1 の G P Cの結果を示す図 である。 図 1 6は、 実施例 1 5で得られた分岐ポリ グリセロール変性シリ コーン〇 _ 2の G P Cの結果を示す図である。 図 1 7は、 実施例 1 6で得 られた分岐ポリグリセロール変性シリ コーン Pの 1 H— N M Rスぺク トル である。 図 1 8は、 実施例 1 6で得られた分岐ボリ グリセロール変性シリ コーン P— 1の ' 3 C— N M Rスペク トルである。 図 1 9は、 実施例 1 6で 得られた分岐ポリグリセロール変性シリ コーン P— 2の G P Cの結果を示 す図である。 図 2 0は、 実施例 1 7で得られた分岐ポリグリセロール変性 シリコーン Q— 1の 1 3 C— NMRスぺク トルである。
実施例
以下の実施例において、 前駆体シリコーン、 カリウムメ トキシド · メタ ノール溶液、 及びカリウムは市販品をそのまま用いた。 グリシドールは使 用直前にアルゴン雰囲気中、 水素化カルシウム存在下に 4 0〜4 2°Cで減 圧蒸留精製して用いた。
また、 以下の実施例で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーンの 1
H— NMRスぺク トル中の各ピークの帰属は、 溶媒により多少シフ トする が、 概ね以下の通りである。
0. 0 — 0. 2 ρ p m : S i - C H.3
0. 6 - 0. 7 p pm : S i - C H.2 - C H2 - ( 4 H)
1. 5 - 1. 7 p p m : S i - CH2 - C H.2 - ( 4 H)
2. 4 - 2. 7 p p m : S i 一 C H 2— C H 2— C旦2— ( 4 H)
3. 3— 4. 0 11 : 分岐ポリグリセロ一ル鎖の1^ (末端ヒ ドロキシ基 除く、 5 H Xダリセロール基の数)
6. 7 — 7. 2 p p m : フエノール ( 8 H)
また、 1 3 C— NMRスペク トル中、 分岐ポリグリセロール鎖を形成する 基 ( 1 ) 〜 (4) の各炭素由来のピークの帰属は、 Macromolecules, 1 9 9 , 32, 4 2 4 0記載の値を参考にした。
実施例 1 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン A (連結基として、 一 C H2C H2CH2— O— CH2C H2〇一を有する)
G E東芝シリコ一ン (株) 製カルビノール変性シリコーン X F 4-2 - B 0 9 7 0 (両末端変性、 ヒ ドロキシ基当量 = 6 0 mg-K〇H/ g (平 均分子量 = 1 8 7 0相当) ) 1 8 7 gをフラスコに取り、 カリウムメ トキ シド ( 3 0 %メタノール溶液) 4 2. l gを加え、 攪拌しながら減圧下に 6 まで加温して、 メタノールを全て留去し、 黄色油状物として力リウ ム化カルビノール変性シリコーンを得た。 9 5 °Cまで昇温し、 激しく攪拌 しながらアルゴン気流下にグリシドール 7 4. 1 g ( 5当量) を定量液送 ポンプを用いて 5時間にわたり添加した。 2 0分間さらに加熱攪拌後、 室
温まで放冷し、 エタノール 6 0 0 mLを加え淡黄色溶液とした。 これにク ェン酸 34. 6 gを添加/攪拌し、 析出した塩を濾別した。 濾液を濃縮し (少量のポリグリセロール誘導体が析出すれば除去する) 、 淡黄色油状物 として分岐ポリグリセロール変性シリコーン Aを得た。 収率 9 5 %。 この 分岐ポリグリセロール変性シリコーン Aの1 H— NMRスぺク トル (メタ ノ一ルー d4溶液) を図 1に、 13C— NMRスペク トル (メタノール一 d4 溶液) を図 2に示す。 また1 H— NMRスペク トル中の各ピークの帰属、 及び13 C— NMRスペク トル中の基 ( 1 ) のメチン炭素由来のピークの帰 属を以下に示す。
'Η— NMRスぺク トル
0.05-0.25ppm (Si-CH3)
0.6-0.7ppm (4H, Si-CH2-CH2-)
1. 6-1.8ppm (4H, Si-CH2-CH2-)
3. 35-4. Oppm (12H, S i-CH2-CH2-CH1-0-CH CHr0, 分岐ポリグリセ口 ール鎖の H)
13 C— N M Rスぺク トル
フ 8.0-81. Oppm
13 C— NMRスぺク トルの解析により、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリダリ セロール変性シリコーンであることを確認した。 また1 H— NMRスぺク トルの解析により、 平均グリセロール基数 (G) = 9 - 8 (片側 4. 9 )
29
、 平均ケィ素原子数 ( S i ) = 2 2。 G/S i 比は、 0. 4 5であり、 G P C解析 (カラム : K F— 8 0 4 L ( X 2 ) 、 脂肪族アミン /クロ口ホル ム溶液、 4 0 °C、 ポリスチレン換算) に依れば、 数平均分子量 (Mn) は 、 2 6 0 0であった。
実施例 2 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン B (連結基として、 ― CH2CH2CH2— 0— CH2CH20—を有する)
信越化学工業 (株) 製カルビノール変性シリコーン K F - 6 0 0 1 ( 両末端変性、 ヒ ドロキシ基当量 = 6 2 mg-KOH/g (平均分子量 = 1 8 1 0相当) ) 1 8 1 gをフラスコに取り、 カリウムメ トキシド ( 3 0 % メタノール溶液) 4 6. 7 gを加え、 攪拌しながら減圧下に 6 0 °Cまで加 温して、 メタノールを全て留去した。 微黄色油状物としてカリウム化カル ピノール変性シリコーンを得た。 9 5 °Cまで昇温し、 激しく攪拌しながら アルゴン気流下にグリシドール 1 7 7. 8 g ( 1 2当量) を定量液送ボン プを用いて 8時間にわたり添加した。 2 0分間さらに加熱攪拌後、 室温ま で放冷して、 乳濁色ペース ト状組成物を得た。 エタノール 8 0 O mLを加 ぇカチオン交換樹脂によりカリウムを除去後、 濃縮し、 微黄色粘稠油状物 として分岐ポリグリセロール変性シリコーン Bを得た。 収率 9 2 %。 C 一 NMRスペク トルの解析により、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリグリセロー ル変性シリ コーンであることを確認した。 また1 H— N M Rスぺク トルの 解析により、 平均グリセロール基数 (G) = 2 3. 6 (片側 1 1. 8 ) 、 平均ケィ素原子数 (S i ) = 2 2。 GZS i比は、 1. 0 7であり、 G P C解析 (カラム : 04 0 0 0 ?1\¥ + 02 5 0 0 ?1\¥ 1^、 ァセ トニト リル Zリ ン酸緩衝液、 4 0で、 ポリエチレングリコール換算) に依れば、
3629 数平均分子量 (Mn) は、 3 5 9 0であった。
実施例 3 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン C (連結基として、 _ CH2CH2C H2— 0— CH2C H20—を有する)
信越化学工業 (株) 製カルビノール変性シリコーン K F - 6 0 0 3 ( 両末端変性、 ヒドロキシ基当量 = 2 2 mg-KOHZg (平均分子量 = 5 1 0 0相当) ) 2 0 0 gをフラスコに取り、 アルゴン置換後、 細断した力 リウム 2. 4 5 gを加え、 6 0 °Cでカリウム片が消失するまで攪拌するこ とで油状物として力リゥム化カルビノール変性シリコーンを得た。 9 5 °C まで昇温し、 激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグリシド一ル 2 9. 1 g ( 5当量) を 5時間にわたり添加した。 1 0分間さらに加熱攪拌後、 3 0 °Cまで放冷し、 エタノール 8 0 0 mLを加えカチオン交換樹脂により力 リウムを除去後、 濃縮し.、 微黄色粘稠油状物として分岐ポリグリセロール 変性シリコーン Cを得た。 収率 8 8 %。 13C— NMRスぺク トルの解析に より、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリグリセロール変性シリコーンであること を確認した。 また1 H— NMRスペク トルの解析により、 平均グリセ口一 ル基数 (G) = 1 0. 2 (片側 5. 1 ) 、 平均ケィ素原子数 (S i ) = 6 9。 G/S i比は、 0. 1 5であり、 この分岐ポリグリセロール変性シリ コ一ン Cの G P C (溶媒クロ口ホルム) の結果を図 3に示す。 G P C解析 (カラム : KF— 8 0 4 L (X 2 ) 、 脂肪族ァミン/クロ口ホルム溶液、 4 0。じ、 ポリスチレン換算) に依れば、 数平均分子量 (Mn) は、 6 2 8 0であった。
実施例 4 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン D (連結基として、 一 CH2— 0— CH2CH20—を有する)
0303629 東レ . ダウコ一二ング . シリコーン (株) 製エポキシ変性シリコーン
S F 8 4 1 1 (側鎖グリシジル変性、 エポキシ当量 = 3 0 0 0 ) 3 0 0 g をフラスコに取り、 カリウムメ トキシド ( 3 0 %メタノール溶液) 2 3. 4 gを加え、 8 0 °Cで 3 0分間攪拌した。 次いで 6 0 で減圧下にメタノ —ルを全て留去し、 微黄色油状物としてカリウム化シリコーンを得た。 9 5 °Cまで昇温し、 激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグ'リシドール 1 1 1. 1 g ( 1 5当量) を定量液送ポンプを用いて 8時間にわたり添加した 。 2 0分間さらに加熱攪拌後、 室温まで放冷し、 乳濁色ペース ト状物を得 た。 エタノール 8 0 O mLを加えカチオン交換樹脂によりカリゥムを除去 後、 濃縮し、 微黄色粘稠油状物として分岐ポリグリセロール変性シリコー ン Dを得た。 収率 8 7 %。 13C— NMRスぺク トルの解析により、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリグリセロール変性シリコーンであることを確認した。 また1 H— NMRスペク トルの解析により、 平均グリセロール基数 (G) = 1 3. 6、 GZS i比は、 0. 3 5であった。
実施例 5 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン E (連結基として、 一 C H2— 0— C H2C H20—を有する)
東レ · ダウコーニング · シリコーン (株) 製ポリエーテル変性シリコー ン S H 3 7 7 5 M (側鎖ポリエーテル変性、 親疎水性バランス値 ; HL B = 5 ) 2 0 0 gをフラスコに取り、 カリウムメ トキシド ( 3 0 %メ夕ノ —ル溶液) 1 4. 2 gを加え、 8 0 Όで 3 0分間攪拌した。 次いで 6 0 °C で減圧下にメタノールを全て留去し、 やや白濁した微黄色スラリーとして カリウム化シリコーンを得た。 9 5 °Cまで昇温し、 激しく攪拌しながらァ ルゴン気流下にダリシドール 2 8. 1 gを定量液送ポンプを用いて 5時間
PC翻雇 29 にわたり添加した。 1 0分間さらに加熱攪拌後、 室温まで放冷し、 乳濁色 ペースト状物を得た。 エタノール 8 0 0 mLを加えカチオン交換樹脂によ りカリウムを除去後、 濃縮し、 微黄色粘稠油状物として分岐ポリグリセ口 —ル変性シリコーン Eを得た。 収率 8 7 %。 13C— NMRスペク トルの解 析により、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリグリセロール変性シリコーンである ことを確認した。 ここにへキサン 3 0 0 mLを加えて攪拌後、 静置し、 可 溶部のみを取り分けて濃縮して分岐ポリグリセロール変性シリコ一ン Eを 得た。 'Η— NMRスペク トルの解析により、 この変性シリコーンは、 平 均エチレンォキシド基数 = 1 6. 8、 平均グリセロール基数 (G) = 5. 1、 GZS i比は、 0. 6 1であった。 G P C解析 (カラム : G 4 O 0 0 HX L + G 2 0 0 0 HX L、 T H F溶液 (50 mmo 1 Z L酢酸) 、 4 0で、 ポリスチレン換算) に依れば、 数平均分子量 (M n ) は、 1 7 0 0であつ た。
実施例 6 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン F (連結基として、 一 CH2— O— CH2CH2〇一を有する)
信越化学工業 '(株) 製カルビノール変性シリコ一ン K F 6 0 0 3 2 O O gをフラスコに取り、 カリウムメ トキシド ( 3 0 %メタノール溶液) 1 4. 7 gを加え、 8 0 °Cで 3 0 間攪拌した。 6 0 で減圧下にメタノ —ルを全て留去した後、 蒸留精製したジォキサン 1 0 0 mLを加え、 微黄 色溶液としてカリウム化シリコーンを得た。 9 5 °Cまで昇温し、 激しく攪 拌しながらアルゴン気流下にグリシドール 40. 7 g ( 7当量) を定量液 送ポンプを用いて 6時間にわたり添加した。 1 0分間さらに加熱攪拌後、 3 0 °Cまで放冷し、 エタノール 4 0 O mLを加えた。 不溶性固体を除去後
、 カチオン交換樹脂によりカリウムを除去し、 濃縮して黄白濁ペーストと して分岐ポリグリセロール変性シリコーン Fを得た。 収率 8 5 %。 13 C— NMRスペク トルの解析により、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリグリセロール 変性シリコーンであることを確認した。 'Η— NMRスぺク トルの解析に より、 平均グリセロール基数 (G) = 1 3. 5、 G/S i比は、 0. 3 9 であった。
実施例 7 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン G (連結基として、 一 CH2— 0— CH2C H2〇—を有する)
東レ . ダウコーニング · シリコーン (株) 製カルビノール変性シリコ一 ン B Y 1 6— 2 0 1 (両末端変性、 ヒドロキシ基当量 = 9 5 0 (平均分 子量 = 1 9 0 0相当) ) 2 0 0 gをフラスコに取り、 アルゴン置換後、 氷 冷し、 四塩化チタン 1. 4 7 gを 1 0分間かけて滴下した。 得られたやや 濁った淡黄色液を 4 5 °Cで 3 0分間熟成すると、 無色となった。 9 5 °Cま で昇温し、 激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグリシドール 2 7. 3 g ( 5当量) を定量液送ポンプを用いて 5時間にわたり添加した。 1 0分間 さらに加熱攪拌後、 室温まで放冷し、 エタノール 4 0 0 mLを加えた、 酸 化チタン等の不溶性固体を濾別した。 濃縮後、 黄白濁ペーストとして分岐 ポリグリセロール変性シリコーン Gを得た。 収率 8 5 %。 13C— NMRス ベク トルの解析により、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリグリセロール変性シリ コーンであることを確認した。 'Η— NMRスペク トルの解析により、 平 均グリセロール基数 (G) = 9. 5、 G/ S i 比は、 0. 4 4であった。 実施例 8 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン H (連結基として、 一 CH2— 0— C H2CH20 _を有する)
P 漏藤 29 信越化学工業 (株) 製カルビノール変性シリ コーン K F 6 0 0 3 1 5 O gをフラスコに取り、 アルゴン置換後、 氷冷し、 B F 3 ' O E t 2 0 . 4 1 7 gを 1 0分間かけて滴下した。 得られたやや濁った無色の高粘度 液に、 激しく攪拌しながら 5 0 °Cでグリシドール 2 1. 8 g ( 5当量) を 定量液送ポンプを用いて 4時間にわたり添加した。 1 0分間さらに加熱攪 拌後、 室温まで放冷し、 エタノール 2 0 0 mLを加え、 不溶性固体を濾別 した。 濃縮後、 無色油状物として分岐ポリグリセロール変性シリコーン H を得た。 収率 8 2 %。 13C— NMRスぺク トルの解析により、 基 ( 1 ) を 有する分岐ポリグリセロール変性シリコーンであることを確認した。 'Η 一 NMRスペク トルの解析により、 平均グリセロール基数 (G) = 7. 6 、 GZS i比は、 0. 1 2であった。
実施例 9 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン I (連結基 ; ー CH2 CH2 CH2 - C 6H4 - 0— )
東レ . ダウコーニング · シリコーン (株) 製フエノ一ル変性シリコーン B Y.1 6 - 7 5 2 [両末端変性、 比重 = 0. 9 9 g /mL、 粘度 = 1 1 0 c S t、 ヒ ドロキシ基当量 = 1 5 0 0 (平均分子量 = 3 0 0 0相当) 、 G P C (カラム : G 4 0 0 0 HXL + G 2 0 0 0 HXL (東ソ一 (株) 製) 、 TH F溶液 ( 5 0 mm o 1 /L酢酸添加) 、 4 0 °C、 ポリスチレン 換算) 実測値 ; 数平均分子量 (Mn) = 2 3 4 0、 重量平均分子量 (M w) = 4 7 8 0 ] 1 5 0 gをフラスコに取り、 カリウムメ トキシド 3 0 % メタノ一ル溶液 5. 6 1 gを加え、 攪拌しながら減圧下に 6 0 X まで加温 して、 メタノールを全て留去し、 黄色油状物としてカリウム化フエノール 変性シリコーンを得た。 9 5でまで昇温し、 激しく攪拌しながらアルゴン
PC蘭雇 29 気流下にグリシドール 3 1. 0 g (4. 2当量) を定量液送ポンプを用い て 3. 5時間にわたり添加した。 2 0分間さらに加熱攪拌後、 室温まで放 冷すると、 淡黄白色固体状生成物が得られた。 得られたポリグリセロール 変性シリコーンはこのまま用いてもよいが、 共存する力リゥムを除去する には、 例えば、 エタノール 5 0 0 mLを加えカチオン交換樹脂によりカリ ゥムを除去後、 濃縮すればよく、 微黄色油状物として分岐ポリグリセ口一 ル変性シリコーン Iが得られた。 収率 9 8 %。 1 3 C— N M Rの測定によ り、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリグリセロール変性シリコーンであることが 確認できた。 また 1 H— NMRの測定により、 平均グリセロール基数
(G) = 8. 6 (片側 4. 3 ) 、 平均ケィ素原子数 (S i ) = 3 1. 9 で、 GZS i比は、 0. 2 7であった。 G P C解析 [カラム : G 40 0 0 HXL + G 2 0 0 O HXL, T H F溶液 ( 5 0 mm o 1 /L酢酸添加) 、 4 0 t:、 ポリスチレン換算] に依れば、 Mn = 2 6 5 0、 Mw= 5 8 2 0 であった。
得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン I の 1 H— NMRスぺク トル [メタノール一 d 4 /クロ口ホルム一 d (4/ 1 ) 溶液] を図 4に、 G P Cの結果を図 5に示す。
実施例 1 0 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン J (連結基 ; ー CH 2 C H2 CH2— C 6H4 - O )
東レ · ダウコ一二ング ' シリコーン (株) 製フエノール変性シリコーン B Y 1 6 - 7 5 2 1 0 0 0 gをフラスコに取り、 カリウムメ トキシド 3 0 %メタノール溶液 4 6. 8 gを加え、 攪拌しながら減圧下に 6 0 °Cまで 加温して、 メタノールを全て留去し、 黄色油状物としてカリウム化フエノ
—ル変性シリコーンを得た。 9 5 まで昇温し、 激しく攪拌しながらアル ゴン気流下にグリシドール 1 4 8. 1 g ( 3. 0当量) を定量液送ポンプ を用いて 4. 3時間にわたり添加した。 1 0分間さらに加熱攪拌後、 室温 まで放冷すると、 淡黄色ペースト状生成物が得られた。 得られたポリダリ セロール変性シリコーンはこのまま用いてもよいが、 共存する力リウムを 除去するには、 実施例 9記載のカチオン交換樹脂処理を行えばよく、 微黄 色油状物として分岐ポリグリセロール変性シリコーン Jが得られた。 収率 9 9. 7 %。 1 3 C— NM Rの測定により、 基 ( 1 ) を有する分岐ポリグリ セロール変性シリコーンであることが確認できた。 また1 H— NMRの測 定により、 G = 6. 2 (片側 3. 1 ) > S i = 3 2. 3で、 G / S i比は 0. 1 9であった。
ここで得られた分岐ボリグリセロール変性シリコ一ン J 1 1 4 5 gに エタノール 4 0 0 mLを加え、 高速遠心分離機に掛けると ( 2 X 1 0 4 G、 6 0分、 2 0 °C) 、 混合物は 2相に分かれ、 その上相を濃縮すると、 易溶性の親水性成分が黄色油状物として得られた (4 3 8 g ; 分岐ポリグ リセロール変性シリコーン J一 1 ) 。 一方、 下相を濃縮すると難溶性の疎 水性成分が淡黄白色油状物として得られたが、 これを遠心分離処理 ( 2 X 1 04 G、 6 0分、 2 0 °C) することにより微量の親水性成分を除去する と、 淡黄色油状物として分岐ポリダリセロール変性シリコーン J 一 2が得 られた ( 6 9 8 g ) 。
上記で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン Jの1 H— NMR スペク トル (アセトン一 d 6溶液) を図 6に、 1 3 C— NMRスペク トルを 図 7に示す。
実施例 1 1 : 分岐ポリグリセロール変性シリ コーン K (連結基 ; — C H 2 C H2 CH2 - C 6H4 - 0 -)
東レ · ダウコ一ニング · シリ コーン (株) 製フエノール変性シリコーン B Y 1 6 - 7 5 2 9 1 3 gをフラスコに取り、 カリウムメ トキシド 3 0 %メタノール溶液 4 2. 7 gを加え、 攪拌しながら減圧下に 6 0 ^まで 加温して、 メタノールを全て留去し、 黄色油状物としてカリウム化フエノ —ル変性シリコーンを得た。 9 5でまで昇温し、 激しく攪拌しながらアル ゴン気流下にグリシドール 2 3 6. 7 g ( 5. 3当量) を定量液送ポンプ を用いて 5. 7時間にわたり添加した。 1 0分間さらに加熱攪拌後、 室温 まで放冷すると、 淡黄白色ペース ト状生成物が得られた。 得られた分岐ポ リグリセ口一ル変性シリコーン Kはこのまま用いてもよいが、 ここではェ 夕ノール 2 0 0 0 mLを加えて攪拌後、 静置して 3相に分離した。 透明な 黄色上澄み、 高粘度橙色油状の中相、 白濁油状下相のそれぞれを、 実施例 9記載のカチオン交換処理で脱塩後に濃縮し、 高粘度微黄色油状物質 ( 6 3 7 g ; 分岐ポリグリセロール変性シリコ一ン K一 1 ) 、 透明淡黄色油状 物質 ( 1 6 7 g ; 分岐ポリグリセロール変性シリコーン K一 2 ) 、 白色べ 一ス ト ( 2 8 0 g ; 分岐ポリダリセロール変性シリコーン K一 3 ) とし た。 総収率 9 4. 3 %。
上記で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン Kの 1 H— NMR スペク トル (クロロホルム一 dZメタノール一 d 4 ( 4 / 1 ) 溶液) を図 8 に、 1 3 C— NMRスペク トルを図 9に示す。 ここで、 a = 4. 2 4 , b = 1. 2 2, c = 2. 0 3 , d = 5. 2 4で、 aZ a + b + c + d) ^ 0. 3 3であった。
実施例 1 2 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン L (連結基 ; — CH
実施例 1 1記載と同様の重合を 6 0 °Cで行うと、 淡黄白色固体状生成物 が得られた。 得られた分岐ポリグリセ口一ル変性シリコーンに、 エタノー ル 1 0 0 0 mLを加えて攪拌後、 静置すると 2相に分離した。 透明な微黄 色上澄みと橙色油状の下相を、 それぞれ実施例 9記載のカチオン交換処理 で脱塩後に濃縮し、 微黄色油状物質 ( 8 6 0 g ; 分岐ポリグリセロール変 性シリコーン L一 1 ) と、 橙色ペースト ( 2 7 5 g ; 分岐ポリグリセロー ル変性シリコーン L— 2 ) を得た。 収率 9 9. 0 %。
得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン L— 1の 1 H— NMRス ベク トル (クロ口ホルム一 d /メタノール一 d 4 ( 9 / 1 ) 溶液) を図 1 0に、 1 3 C— NMRスペク トルを図 1 1に示す。 また、 分岐ポリ グリセ口 —ル変性シリコ一ン L一 2の 1 H— NMRスペク トル (クロ口ホルム一 d Zメタノール一 d 4 ( 1 / 1 ) 溶液) を図 1 2に、 1 3 C一 NMRスぺク 卜 ルを図 1 3に示す。
実施例 1 3 : 分岐ポリグリセロ一ル変性シリコ一ン M (連結基 ; ー C H 2 CH2 CH2 - C 6H4—〇—)
東レ · ダウコ一二ング ' シリコーン (株) 製フエノール変性シリコーン B Y 1 6 - 7 9 9 [両末端変性、 比重 = 0. 9 9 g /mL、 粘度 = 8 0 c S t、 ヒ ドロキシ基当量 = 7 5 0 (平均分子量 = 1 5 0 0相当) 、 G P C (カラム : G 4 0 0 0 HXL + G 2 0 0 0 HXL、 TH F溶液 ( 5 0 mm o 1 ZL酢酸添加) 、 4 0 °C、 ポリスチレン換算) 実測値 ; Mn = 1 2 2 0、 Mw= 2 0 1 0] 6 0 3 gをフラスコに取り、 カリウムメ トキシド 3
0 %メタノール溶液 1 6. 9 gを加え、 攪拌しながら減圧下に 6 0 °Cまで 加温して、 メタノールを全て留去し、 黄色油状物としてカリウム化フエノ ール変性シリコーンを得た。 9 5 °Cまで昇温し、 激しく攪拌しながらアル ゴン気流下にグリシドール 1 1 9. 1 g ( 2当量) を定量液送ポンプを用 いて 5時間にわたり添加した。 1 5分間さらに加熱攪拌後、 室温まで放冷 すると、 黄白色ワックス状生成物が得られた。 得られた分岐ポリグリセ口 —ル変性シリコ一ンはこのまま用いてもよいが、 ここでは実施例 9記載の カチオン交換処理で脱塩後に濃縮し、 高粘度黄色油状物質として分岐ポリ グリセロール変性シリコーン M ( 7 1 3 g) を得た。 収率 9 6. マ%。
得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン Mの 1 3 C— N MRスぺク トルを図 1 4に示す。
実施例 1 4 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン N (連結基 ; ー C H 2 C ri h 2― 6 H ^―リ一)
信越化学工業 (株) 製フエノール変性シリコーン X - 2 2 - 1 8 2 1 [両末端変性、 比重 = 0. 9 9 gZmL、 粘度 = 1 1 0 c S t、 ヒ ドロキ シ基当量 = 3 2 m g KOH/ g (平均分子量 = 3 5 0 0相当) ] 2 0 0 g をフラスコに取り、 カリウムメ トキシド 3 0 %メタノール溶液 8. 0 1 g を加え、 攪拌しながら減圧下に 6 0 °Cまで加温して、 メタノールを全て留 去し、 黄色油状物としてカリウム化フエノール変性シリコーンを得た。 9 5 まで昇温し、 激しく攪拌しながらアルゴン気流下にダリシドール 2 1. 2 g ( 2. 5当量) を定量液送ポンプを用いて 4時間にわたり添加し た。 1 5分間さらに加熱攪拌後、 室温まで放冷すると、 透明微黄色ペース 卜状生成物が得られた。 得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーンは
9 このまま用いてもよいが、 ここでは実施例 9記載のカチオン交換処理で脱 塩後に濃縮し、 高粘度微黄色油状物質として分岐ポリグリセ口一ル変性シ リコ一ン N ( 2 1 3 g ) を得た。 収率 9 6. 2 %。
実施例 1 5 : 分岐ポリダリセロール変性シリコーン〇 (連結基 ; ー C H s Cri;^ H2— C 6 rl yi ―リ 一 )
東レ ' ダウコーニング · シリコーン (株) 製フエノール変性シリコーン
BY 1 6 - 7 5 2 1 5 0 gをフラスコに取り、 1 M水酸化カリウム ' ェ 夕ノール溶液 3 0 m Lを加え、 攪拌しながら減圧下に 9 0 °Cまで加温し て、 発生する水とエタィ一ルを全て留¾し、 橙赤色べ一ス トとして力リ ウ ム化フエノール変性シリコーンを得た。 9 5 °Cまで昇温し、 激しく攪拌し ながらアルゴン気流下にグリ シドール 2 3 0. 6 g ( 4. 1当量) を定量 液送ポンプを用いて 3. 7時間にわたり添加した。 1 0分間さらに加熱攪 拌後、 室温まで放冷すると、 淡黄白色固体状生成物が得られた。 得られた 分岐ポリグリセロール変性シリコーン 0はこのまま用いてもよいが、 ここ ではエタノール 4 0 O mLを加えて攪拌後、 静置して 2相に分離した。 透 明な黄色上澄みと高粘度無色油状の下相をそれぞれ、 実施例 9記載のカチ オン交換処理で脱塩後に濃縮し、 黄色ペース ト ( 1 4 3 g ; 分岐ポリダリ セロール変性シリコーン O— 1 ) 、 白濁油状物質 ( 2 9 g ; 分岐ポリダリ セロール変性シリコーン〇一 2 ) を得た。 総収率 9 5. 2 %。
得られた分岐ポリグリセロール変性シリコ一ン〇ー 1の G P C [カラ ム : G 4 0 0 0 HX L + G 2 0 0 0 HXL、 THF溶液 ( 5 0 mm o 1 / L酢酸添加) 、 4 0 °C、 ポリスチレン換算] の結果を図 1 5に、 分岐ポリ グリセロール変性シリコーン 0— 2の G P C [カラム : G 4 0 0 0 HX L
+ G 2 0 0 0 HX L、 TH F溶液 ( 5 0 mm o 1 / L酢酸添加) 、 4 0 °C, ポリスチレン換算] の結果を図 1 6に示す。
実施例 1 6 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン P (連結基 ; ー C H
2 C ri 2 ^ 2―し β Η —リ一 )
東レ · ダウコーニング · シリコーン (株) 製フエノール変性シリコーン
B Y 1 6 - 7 5 2 5 0 0 gをフラスコに取り、 カリウムメトキシド 3 0 %メタノール溶液 2 3. 4 gを加え、 攪拌しながら減圧下に 6 0 °Cまで 加温して、 メタノールを全て留去し、 黄色油状物としてカリウム化フエノ ール変性シリコーンを得た。 9 5 まで昇温し、 攪拌しながらアルゴン気 流下にグリシドール 1 9 7. 5 g ( 8当量) を定量液送ポンプを用いて 6 . 5時間にわたり添加した。 2 0分間さらに加熱攪拌後、 室温まで放冷 すると、 微黄白色固体状生成物が得られた。 得られたポリグリセロール変 性シリコーンはこのまま用いてもよいが、 ここではェタノール/メ夕ノー ル ( 4 / 1 ) 混合液 1 0 0 O mLを加え、 実施例 9記載のカチオン交換処 理で脱塩後に濃縮し、 微黄白色粘性油状物として分岐ポリグリセロール変 性シリコーン Pを得た。 収率 9 8 %。 1 3 C— N M Rの測定により、 基
( 1 ) を有する分岐ポリグリセ口一ル変性シリコーンであることが確認で きた。 1 H— NM Rの測定により、 G- 1 7 . 3 (片側 8 . 7 ) , S i = 3 8 . 5で、 G/ S i比は、 0 . 4 5であった。
, ここで得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン P 3 0 0 gにィ ソプロピルアルコール 1 0 0 mLを加え、 高速遠心分離機に掛けると ( 2 X 1 0 4 G、 6 0分、 2 0 °C) 、 混合物は 2相に分かれ、 それぞれを濃縮 すると、 上相からは易溶性の疎水性成分が白濁油状物として得られ ( 2 0
9. 1 g ; 分岐ポリグリセロール変性シリコーン P— 1 ) 、 下相からは難 溶性の高親水性成分が高粘度白色べ一ス トとして得られた ( 9 0. 9 g ; 分岐ポリグリセロール変性シリコーン P— 2 ) 。
上記で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン Pの1 H— NMR スペク トル (メタノール— d 4 /クロ口ホルム一 d ( 4 / 1 ) 溶液) を図 1 7に、 分岐ポリグリセロール変性シリコーン P— 1の1 3 C— N M Rスぺ ク トルを図 1 8に、 分岐ポリグリセロール変性シリコーン P— 2の G P C [カラム : ひ — M (東ソ一 (株) 製) X 2、 DMF溶液 ( 5 0 mm o 1 / L L i B r添加) 、 4 0 °C、 ポリエチレンォキシド換算] の結果を図 1 9に示す。
実施例 1 .7 : 分岐ポリグリセロール変性シリコーン Q (連結基 ; ー C H 2 CH2 CH2— C 6H4 - 0-)
信越化学工業 (株) 製フエノール変性シリコーン X— 2 2— 1 8 9 7 [両末端変性、 比重 = 0. 9 8 g/mL、 粘度 = 3 1 7 c S t、 ヒドロキ シ基当量 = 1 1. 5 m g KOH/ g (平均分子量 = 9 7 6 0相当) 、 G P C (カラム : G 4 0 0 0 HXL + G 2 0 0 0 HXL、 THF溶液 ( 5 0 m m o 1 L酢酸添加) 、 4 0 °C、 ポリスチレン換算) 実測値 ; M n = 6 5 2 0、 Mw= 1 4 7 5 0 ] 2 0 0 gをフラスコに取り、 カリウムメ トキシ ド 3 0 %メ夕ノ一ル溶液 2. 9 gを加え、 攪拌しながら減圧下に 6 0 ^ま で加温して、 メタノールを全て留去し、 淡黄褐色油状物としてカリウム化 フエノール変性シリコーンを得た。 9 5 ^まで昇温し、 激しく攪拌しなが らアルゴン気流下にグリシドール 3 0. 4 g ( 1 0当量) を定量液送ボン プを用いて 5時間にわたり添加した。 1 5分間さらに加熱攪拌後、 室温ま
29 で放冷すると、 .高粘度半透明ペースト状生成物が得られた。 得られた分岐 ポリグリセロール変性シリコーンはこのまま用いてもよいが、 ここでは実 施例 9記載のカチオン交換処理で脱塩後に濃縮し、 高粘度白色油状物質と して分岐ポリグリセロール変性シリコーン Q ( 2 2 6 g ) を得た。 収率 9 8. 1 %。 分岐ポリグリセロール変性シリコーン Qは G P C測定溶媒には 均一に溶解しないため、 そのうちの 1 0 0 gを遠心分離 ( 2 X 1 04 G、 6 0分、 2 0 °C) に掛け 2相に分割したところ、 上相は乳白色の油状物質 ( 9 1. 9 g ; 分岐ポリグリセロール Q— 1 ) 、 下相は淡橙色ペースト状 物質 ( 8. 1 g ;分岐ポリグリセロール Q— 2 ) となった。
得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン Q— 1の 1 3 C— NMRス ぺク トルを図 2 0に示す。
実施例 9〜 1 7で得られた各種分岐ポリグリセロール変性シリコーンの 組成、 分子量をまとめて表 1 に示す。
表 1 実施例 分岐ポリ :3グ ~ リセロール 組 成 ノ、 Γ旦 *
No. 変性ス:厂シ: ; Iリコーン
i C G Si G Si比 η w
9 I 8.6 31.9 0.27 2650 5820
J一 1 6.9 0.23 1030 2690
10
7.6 0. 16 1820 5820
K-1 10.9 1410 3580
11 12. 1 ;;ォD C 0.60 990 1740
::nD C i
3.4 寸:
; 0.008 5950 9350
L-1 7.2 0. 18 2560 6450
12
:寸
16.4 12.2 1.34 880 1800
13 M 4.0 13.0 0.31 1280 7900
14 N 5.2 38.5 0. 14 1690 4830
0-1 10.0 0.37 1440 3560
15
0-2 6.2 230.2 0.027 4360 13170
P-1 8.7 0. 13 2040 6990
16
28.8 7.0 4.11 1480 2710
Q 20.4 125.7 0. 16
17 Q-1 8.5 125.3 0.068 8160 18190
Q-2 1480 2680
* : Mnは数平均分子量を、 Mwは重量平均分子量を意味する。 また G P Cによる分子量解析条件は以下の通りである。
P— 2及び Q— 2のみ、 カラム : Q! _M (東ソ一 (株) 製) X 2、 溶離 液: DM F ( 5 0 mm o 1 /L L i B r添加) 、 4 0。C、 ポリェチレン ォキシド換算、 それ以外は、 カラム : G 4 0 0 0 HX L + G 2 0 0 0 HX L (東ソ一 (株) 製) 、 溶離液: TH F ( 5 0 mm o 1 ZL酢酸添加) 、 4 0 °C、 ポリスチレン換算による。
比較例 1 : 直鎖ポリグリセロール変性シリコーン
特公昭 6 2— 3 4 0 3 9号公報の実施例 1の処方に従いァリルポリダリ セロールエーテルを得た。 これと 1, 1 , 1 , 3 , 5, 7 , 7, 7—ォクタメ チルテトラシロキサン (信越化学工業 (株) 製 L S— 8 6 3 0 ) を、 同公 報実施例 8記載の方法で反応させ、 直鎖ポリグリセロール変性シリコーン 状化合物を得た (以下、 比較シリコーン 1 という) 。
試験例 1
実施例 1〜 4で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン A〜D、 また比較のために比較シリコーン 1及び下記に示す比較シリコーン 2〜 4 を用い、 下記方法で繊維への吸着残留性を評価した。 結果を表 2に示す。 ぐ比較シリコーン >
比較シリコーン 2 : 両末端ボリエーテル変性シリコーン、 東レ · ダウコー ニング ' シリコーン (株) 製 S F 8 4 2 7 ; OH当量 = 1 2 0 0 (平均 分子量 = 2 4 0 0相当)
比較シリコーン 3 : 側鎖アミノ変性シリコーン、 GE東芝シリコーン (株 ) 製 T S F 4 7 0 2 ; 〇H当量 = 1 6 0 0、 粘度 = 5 0 0mP a ' s。 比較シリコーン 4 : ジメチルシリコーン、 G E東芝シリ コーン (株) 製 T S F 4 5 1— 1 0 0 0 ; 粘度 = 1 0 0 0 m P a · s。
<繊維への吸着残留性の評価法 >
上記各シリコーン素材 0. 0 1 3 3 gを 6 Lの水に添加したもの (シリ コーン単独) 、 各シリコーン素材 0. 0 1 3 3 gとノニオン活性剤 (ポリ ォキシエチレンラウリルエーテル) 0. 0 0 1 3 gとを 6 Lの水に添加し たもの (ノニオン活性剤 1 0 %添加) 、 又は各シリコーン素材 0. 0 1 3 3 gとカチオン活性剤 (ジメチルジステアリルアンモニゥムクロライ ド) 0. 0 2 6 7 gとを 6 Lの水に添加したもの (カチオン活性剤 2 0 0 %添 加) を、 1分間予備攪拌する。 これらにパイル織り綿布 (予め繰り返し洗 浄後、 十分に濯ぎ、 乾燥したもの) 2 0 0 gを投入して 5分間攪拌後、 綿 布を取り出し、 脱水後、 2 0 °C/湿度 3 5 %の恒温室で 2 4時間風乾する 。 こうして得た各試験布中に残留するケィ素原子量を、 I C P分析により 定量する。 なお、 綿布に元々含有されるケィ素量は水処理のみの綿布の分 析値から把握しておく。 他方、 同量のシリコーン素材を綿布に直接塗布し たものについてもケィ素量を定量し、 各シリコーン素材の吸着残存率を求 めた。
表 2
実施例 1で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコ一ン A、 また比較 のために上記比較シリコーン 1及び 2を、 それぞれ市販の全身洗浄料 「弱 酸性ビオレ "マイルドフローラルの香り " 」 に 0 . 5質量%配合し、 下記 方法で皮膚洗浄試験を行った。 結果を表 3に示す。
ぐ皮膚洗浄試験 >
3名のパネラーを使い、 泡立ち、 泡質、 すすぎ後のしっとり感の 3点を それぞれシリコーン化合物未配合品と比較し、 以下の指標に従って指数化 した後、 その合計点 (+ 6点満点) で評価する。
+ 2点 : 市販品に比べ、 非常によい
+ 1点 : 市販品に比べ、 よい
0点 : 市販品と同等
丄ハ、ヽ * 市販品の方が、 よい
— 2点 : 市販品の方が、 非常によい
表 3
表 3から明らかなように、 本発明品を配合した全身洗浄料は、 泡立ち、 泡質が格段に向上し、 すすぎ後に非常に良好なしつとりとした皮膚保護感 を与えることがわかった。
試験例 3
実施例で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン I 、 J — 1 、 K、 L— l 、 M、 N、 0、 P、 P— 1、 及び上記比較シリコーン 1 、 2 、 下記比較シ ι】コーン 5について、 下記の方法でメチルシクロへキサン 水
界面、 及びジメチルシリコーン/水界面の界面張力を測定した。 結果を表 に示す。
ぐ比較シリコーン >
比較シリ コーン 5 : 市販両末端フエノール変性シリコーン、 信越化学ェ 業 (株) 製 X— 2 2— 1 8 2 1
<界面張力測定法 >
界面張力測定はスピニング · ドロップ法 (A. C. S. S ymp. S e r . 8 , "Adsorpt ion at Interfa 8ces" , p 2 3 4 ( 1 9 7 5 ) ) によって行った。 屈折率 = 1. 3 3 2のガラスチューブ (内径 = 3. 0 0 mm、 外径 = 6. 0 0 mm, 長さ = 9 5. 5 0 mm) に充填した蒸留精製 水の中に、 予めシリコーン素材 0. 2 %を溶解させた油相 (メチルシクロ へキサン又はジメチルシリコーン [粘度 = 1 0 c S t ] ) を 1滴注入し、 高速回転させる。 平衡に達した後 ( 3 0分以上経過後) 、 実測した油滴の 変形度から界面張力を算出する。 温度 : 2 5. 0 °C、 回転速度 : 8 8 8 8. 9 r / m i n。
表 4
表 4から明らかなように、 既存の変性シリコーンに比べ、 分岐ポリダリ セロール変性シリコーン J 一 1、 M、 Oはとりわけ高い界面活性を有す る。
試験例 4
実施例で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーン J 、 K、 L - 1、 M、 Q _ l、 また比較のために上記比較シリコーン 1〜 4について、 下記方法でそれぞれ綿繊維を処理し、 各シリコーン素材の吸着残留率と処 理繊維の感触 (肌触り) を評価した。 結果を表 5に示す。
ぐ評価法 >
( 1 ) 各種シリコーン素材による綿繊維処理
6 0 Lの水を満たした全自動洗濯機に、 上記各シリコーン素材 0 . 1 3
3 g (シリコーン単独) 、 各シリコーン素材 0. 1 3 3 gとノニオン活性 剤 (ポリオキシエチレンラウリルエーテル) 0. 0 1 3 3 g (ノニオン活 性剤 1 0 %添加) 、 又は各シリコーン素材 0. 1 3 3 gとカチオン活性剤 (ジメチルジステアリルアンモニゥムクロリ ド) 0. 2 6 7 g (カチオン 活性剤 2 0 0 %添加) をそれぞれ投入し、 3分間予備攪拌する。 これらに パイル織り綿布 ( 3 2 X 7 5 c m、 約 7 5 g ; 予め市販衣料用洗剤で繰り 返し洗浄後、 十分に濯ぎ、 乾燥したもの) 2 7枚を投じて 5分間攪拌後、 排水 · 脱水 ( 3分間) し、 これを取り出して 2 0 /湿度 3 5 %の恒温室 で 2 4時間乾燥する。 比較のため、 水洗いのみ、 及び前記ノエオン活性剤 0. 0 1 3 3 g又は前記カチオン活性剤 0. 2 6 7 gだけを添加して同様 に処理した綿布 (標準綿布) も用意する。
(2) 繊維吸着残存率の測定
前記処理布中に吸着残留するシリコーン素材の吸着残存量を、 I C P法 によるケィ素元素分析で定量する: なお、 綿布に元々含有されるケィ素量 を水処理のみの綿布の分析値から求め、 これを各測定値から差し引く。 他 方、 同量のシリコーン素材を綿布に直接塗布したものについてもケィ素量 を定量することにより、 水浴処理に伴う各シリコーン素材の吸着残存率を 求める。
(3) 感触評価法
前記の方法でシリコーン処理した綿布の感触 (肌触り) を、 それぞれ対 応する標準綿布 (水処理のみ、 ノニオン活性剤処理、 カチオン活性剤処 理) と比較する。 1 0人の評価パネラーを使い、 各 3枚の綿布について感 触評価を行う。 感触評価結果は以下の指標に従って指数化し、 その合計点
(+ 6 0点満点) で評価する。
+ 2点 : 標準綿布に比べ、 非常に好ましい + 1点 : 標準綿布に比べ、 好ましい
0点 : 標準綿布と同等
一 1点 : 標準綿布の方が、 好ましい 一 2点 : 標準綿布の方が、 非常に好ましい
表 5から明らかなように、 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコー ンは非常に稀薄な水浴中での処理でも、 既存の変性シリコーン素材に比べ 格段に高い割合で繊維に吸着残留することができる。 その程度は、 一般に 繊維や毛髪 · 皮膚に高い吸着性を示すとされる比較シリコーン 3 (ァミノ 変性シリコーン) と比べても遙かに高いことがわかった。 なお、 類似の組 成を有する直鎖状ポリグリセロール変性シリコーンである比較シリコーン 1ではこのような高い吸着残留性は再現されないことから、 この高い繊維 吸着能は分岐構造の発達したポリグリセロール基に由来するものであり、 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンに特有の特質であると考え られる。
また、 本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは極めて優れた繊 維処理能を有し、 少量の使用でも非常に好ましい肌触り感を繊維上に創出 することができる。 産業上、 極めて有用なこの特性をもたらす要因のひと つは、 前述の非常に高い吸着残留性にあると思われる。 ただ、 同様に高親 水性の変性シリコーンとして各分野でこれまで用いられてきた比較シリコ ーン 2 (ポリエ一テル変性シリコーン) が吸着残留率が高いほど (単独系 <ノ二オン活性剤系ぐカチオン活性剤系) 処理布の感触が悪化することや 、 類似の構造を有する直鎖状ポリグリセロール変性シリコーン (比較シリ コーン 1 ) による処理布では懸かる好感触が達成できないことから、 本発 明品の分岐ポリグリセロール基が多数の ( 1級ヒドロキシ基の割合が高い ことに起因して) 吸着性に富む末端ヒドロキシ基群を繊維表面上に配列さ せて強固に吸着することで柔軟なシリコーン骨格を効率よく繊維外層に配 向させ得ることも、 前記の良好な繊維処理効果を発現させる大きな要因に
なっていると考えられる