JPH0971504A - 油性化粧料 - Google Patents

油性化粧料

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JPH0971504A
JPH0971504A JP7231256A JP23125695A JPH0971504A JP H0971504 A JPH0971504 A JP H0971504A JP 7231256 A JP7231256 A JP 7231256A JP 23125695 A JP23125695 A JP 23125695A JP H0971504 A JPH0971504 A JP H0971504A
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Kiyomi Tachibana
清美 橘
Koji Sakuta
晃司 作田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】しっとりした肌触りでありながらべたつかず、
さらっとした軽い感触を有し、肌への付着性が良く、更
に、化粧持ちの非常に優れた油性化粧料を提供する。 【構成】下記一般式(1)で表されるポリグリセリン変
性シリコーン化合物を油剤成分として含有することを特
徴とする油性化粧料。 【化1】 〔式中R1は炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基
又はフッ素置換アルキル基、R2は下記式(A)、
(B)又は(C)、 【化2】 (但し、Qは炭素数1〜10の2価炭化水素基、lは2
〜20、mは1〜20の正の整数である。)で示される
基、R3は炭素数1〜10の1価炭化水素基、又は上記
式(A)、(B)、(C)で示される基、a、bはそれ
ぞれ0以上の整数であるが、bが0のときR3の少なく
とも1つ以上は上記式(A)、(B)、(C)で示され
る基を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリグリセリン変性シ
リコーン化合物を油剤成分として含有した油性化粧料に
関する。
【0002】
【従来の技術】化粧品に使用される油剤成分には、動植
物性油脂、動植物性ロウ、高級脂肪酸類、炭化水素類、
高級アルコール類、合成エステル類、シリコーン油など
各種の化合物が用いられている。そして、シリコーン油
は、医薬品、化粧品をはじめとする広い分野において各
種組成物の基剤等として使用されている。特に、100
cs以下の低粘度シリコーン油は、その優れた伸展性、
さっぱり感、安全性の高さなどから、その使用が広く検
討されている。しかしその一方、シリコーン油は、化粧
料等に配合した場合、肌へのなじみが悪く、しっとり感
に欠け、きしむ等官能特性的にマイナスの面もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
のシリコーン油を化粧品に油剤成分として配合したとき
の問題点である、肌へのなじみが悪く、しっとり感に欠
け、きしむ等官能特性的なマイナスの面を補った油性化
粧料を提供することを目的とする。すなわち、しっとり
した肌触りでありながら、べたつかず、さらっとした軽
い感触を持ち、肌への付着性に優れ、さらに、化粧持ち
の非常に優れた油性化粧料を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記実情に鑑み、鋭意研
究した結果、特定構造を有するポリグリセリン変性シリ
コーン化合物を油剤成分として用いることにより、肌に
なじみが良く、しっとりする等の使用感に優れ、且つ、
化粧持ちの良い油性化粧料が得られることを見出し、本
発明を完成するに至った。すなわち本発明は、下記一般
式(1)で表されるポリグリセリン変性シリコーン化合
物を油剤成分として含有することを特徴とする油性化粧
料である。
【0005】
【化3】
【0006】〔式中、R1は炭素数1〜10のアルキル
基、フェニル基又はフッ素置換アルキル基、R2は下記
式(A)、(B)又は(C)
【0007】
【化4】
【0008】(但し、Qは炭素数1〜10の2価炭化水
素基、lは2〜20、mは1〜20の正の整数であ
る。)で示される基、R3は炭素数1〜10の1価炭化
水素基、又は上記式(A)、(B)、(C)で示される
基、a、bはそれぞれ0以上の整数であるが、bが0の
ときR3の少なくとも1つは上記式(A)、(B)、
(C)で示される基を示す。〕
【0009】以下、詳細に説明する。本発明で用いられ
るポリグリセリン変性シリコーン化合物は、上記の一般
式(1)に示すごとく、シリコーン鎖にポリグリセリン
がスペーサーを介して結合している化合物である。上記
一般式(1)で表される化合物において、R1は炭素数
1〜10のアルキル基、フェニル基又はフッ素置換アル
キル基であるが、具体的には例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デケル基、フェニル基、トリフ
ロロプロピル基などが挙げられる。またR2が上記式
(A)又は(B)である一般式(1)のポリグリセリン
変性シリコーン化合物は特公昭62−34039号に、
またR2が上記式(C)である一般式(1)のポリグリ
セリン変性シリコーン化合物は特開平4−20531号
に、各々界面活性剤としての利用が提案されており、そ
れらの製造方法が開示されているが、その製法に限定さ
れるものではない。
【0010】本発明の油性化粧料には、クリーム、ファ
ンデーション、アイシャドウ、口紅、アイライナーなど
が挙げられる。油性化粧料は、油剤を主成分として殆ど
水を含まない化粧料である。本発明では、ポリグリセリ
ン変性シリコーン化合物をこの油剤成分に用いるもので
ある。ポリグリセリン変性シリコーン化合物は、構造式
中に占めるポリグリセリン骨格の比率により水溶性から
水不溶性まで親水性の度合いを変えることができる。し
かし、本発明では油性化粧料の油剤成分として用いるた
め、水に対して不溶もしくは難溶性であることが好まし
い。本発明の油性化粧料におけるポリグリセリン変性シ
リコーン化合物の配合量は、特に限定されないが、好ま
しくは油剤成分として全成分中に0.1〜70重量%
(以下、単に%で示す)、特に1〜50%が好ましい。
【0011】さらに、本発明の油性化粧料には、上記必
須成分の他に、通常使用される化粧料成分を配合するこ
とができる。このような化粧料成分としては、例えば、
油脂、ロウ、炭化水素、シリコーン油、脂肪酸、アルコ
ール、エステル、ラノリン等の油剤、白色顔料、着色顔
料、体質顔料、有機粉末、パール剤等の粉体原料、金属
石鹸、界面活性剤、多価アルコール、高分子化合物、
水、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、タール色素、
美容成分、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で
適宜選択して配合することができる。
【0012】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
【0013】参考例1 撹拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを付した四
つ口フラスコにグリセリン92g(1モル)を仕込み、
これに、BF310gを加え加熱昇温した。内容物の温
度を80±5℃に保持し、滴下ロートからアリルグリシ
ジルエーテル103g(0.9モル)を4時間を要して
徐々に滴下した。滴下終了後、上記温度に3時間保持し
反応を行った後、分離精製工程を行い、下記式化5のア
リルジグリセリンエーテルが得られた。
【0014】
【化5】
【0015】撹拌機、温度計、還流冷却器及びストッパ
ーを付した四つ口フラスコに上記アリルジグリセリンエ
ーテル100g、下記化学式化6
【0016】
【化6】
【0017】で表されるメチルハイドロジェンポリシロ
キサン273.3g、イソプロピルアルコール200
g、酢酸カリウムの10%エタノール溶液0.5g及び
塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金濃度2
%以上、以下白金触媒と記載する)0.5gを仕込み、
加熱し、イソプロピルアルコールの還流温度で3時間反
応を行った。反応終了後、ストリップし、下記式化7の
ジグリセリン変性シリコーン化合物が得られた。
【0018】
【化7】
【0019】参考例2 参考例1と同様に、撹拌機、温度計、還流冷却器及び滴
下ロートを付した四つ口フラスコにグリセリン92g
(1モル)を仕込み、これに、BF310gを加え加熱
昇温した。内容物の温度を80±5℃に保持し、滴下ロ
ートからアリルグリシジルエーテル103g(0.9モ
ル)を4時間を要して徐々に滴下した。滴下終了後、上
記温度に3時間保持し反応を行った後、精製し、下記式
化8のアリルジグリセリンエーテルを得た。
【0020】
【化8】
【0021】撹拌機、温度計、還流冷却器及びストッパ
ーを付した四つ口フラスコに上記アリルジグリセリンエ
ーテル100g、上述した化学式化6で表されるメチル
ハイドロジェンポリシロキサン273.3g、イソプロ
ピルアルコール200g、酢酸カリウムの10%エタノ
ール溶液0.5g及び塩化白金酸のイソプロピルアルコ
ール溶液(白金濃度2%以上、以下白金触媒と記載す
る)0.5gを仕込み、加熱し、イソプロピルアルコー
ルの還流温度で3時間反応を行った。反応終了後、スト
リップし、下記式化9のジグリセリン変性シリコーン化
合物を得た。得られたジグリセリン変性シリコーン化合
物は、透明で、粘度が7590cs(25℃)、屈折率
1.4224(25℃)の液体であった。
【0022】
【化9】
【0023】参考例3 撹拌機、温度計、還流冷却器を付したフラスコに、下記
式化10
【0024】
【化10】
【0025】で表されるメチルハイドロジェンポリシロ
キサン276.5g、アリル化ジイソプロピリデントリ
グリセリン50g、イソプロピルアルコール200g、
酢酸カリウムの10%エタノール溶液1.0g及び白金
触媒0.5gを仕込み、加熱し、イソプロピルアルコー
ルの還流温度で5時間反応を行った。次に、0.01N
塩酸水100gを加え、イソプロピルアルコールの還流
下、5時間脱アセトン化を行った。反応終了後、ストリ
ップする事により、下記式化11のトリグリセリン変性
シリコーン化合物を得た。得られたトリグリセリン変性
シリコーン化合物は、粘度が3.7万cs(25℃)、
屈折率1.4164(25℃)の粘ちょうな液体であっ
た。
【0026】
【化11】
【0027】実施例1及び比較例1〜2 (油性ファン
デーション) 次の表1に示す各組成のファンデーションを製造し、そ
の使用性について評価した。
【0028】
【表1】
【0029】(製造方法) A:成分1〜7を加熱溶解し、成分8〜12を加えて三
本ローラーにて均一分散した。 B:Aを加熱溶解し、脱泡した後、金皿に充填し、冷却
した。
【0030】(評価)女性50名のパネルにより使用性
テストを行い、肌へののび、付着性、おさまりの良さ、
べたつきのなさ、しっとり感、仕上がりの美しさ、化粧
持ちの良さについて表2の基準で評価を行い、その平均
点で判定した。その結果を表3に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】表3の結果より明らかなように、本発明の
ポリグリセリン変性シリコーン化合物を配合した実施例
1は、従来のシリコーン化合物を配合した比較例1〜2
に比べ、肌へののび、付着、おさまりに優れ、べたつき
がなく、しっとりした仕上がりの美しい油性ファンデー
ションであり、また、化粧持ちも非常に良いものである
ことがわかった。
【0034】実施例2〜3及び比較例3〜4 (口紅) 次の表4に示す各組成の口紅を製造し、その使用性につ
いて評価した。
【0035】
【表4】
【0036】(製造方法) A:成分1〜11を加熱溶解し、成分12〜13を加え
て三本ローラーにて均一に混合分散した。 B:Aを加温溶解し、脱泡した後充填して成型した。
【0037】(評価)女性50名のパネルに、使用性の
良さ、色移りのなさ、色落ちのなさ、にじみのなさにつ
いて表5の基準で評価を行い、その平均点で判定した。
その結果を表6に示す。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】表6の結果より明らかなように、本発明の
ポリグリセリン変性シリコーン化合物を配合した実施例
2〜3は、従来のシリコーン化合物を配合した比較例3
及びシリコーン化合物を配合しない比較例4に比べ、色
移り、色落ち、にじみがなく、良好な使用性、化粧持ち
の良い口紅が得られることがわかった。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、特定化学構造のポ
リグリセリン変性シリコーン化合物を油剤成分として含
有させた本発明の油性化粧料は、しっとりした肌触りで
ありながら、べたつかず、さらっとした軽い感触を有
し、肌への付着性が良く、更に、化粧持ちの非常に優れ
たものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表されるポリグリセリ
    ン変性シリコーン化合物を油剤成分として含有すること
    を特徴とする油性化粧料。 【化1】 〔式中R1は炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基
    又はフッ素置換アルキル基、R2は下記式(A)、
    (B)又は(C) 【化2】 (但し、Qは炭素数1〜10の2価炭化水素基、lは2
    〜20、mは1〜20の正の整数である。)で示される
    基、R3は炭素数1〜10の1価炭化水素基、又は上記
    式(A)、(B)、(C)で示される基、a、bはそれ
    ぞれ0以上の整数であるが、bが0のときR3の少なく
    とも1つは上記式(A)、(B)、(C)で示される基
    を示す。〕
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