明 細 書 感光性樹脂組成物 技術分野
本発明は、 リジット及びフレキシブルプリント配線板、 又はポールグリッドァ レイ (B GA) 、 チップサイズパッケージ (C S P ) 等の L S Iパッケージの製 造に使用されるソルダ一レジスト組成物として好適に用いられる感光性樹脂組成 物に関する。 背景技術
ソルダーレジストは、 L S Iパッケージの製造におけるソルダリング工程でハ ンダが不必要な部分に付着するのを防ぐ絶縁保護膜であり、 永久マスクとして用 いられるものである。 近年、 B GAや C S P等の微細化 ·薄片化が進んだ新しい パッケージ形態が普及してきている。 それに伴い、 ソルダーレジストに要求され る特性も厳しいものとなっている。 例えば、 耐熱衝撃性に関して、 配線の微細化 が進んできているため、 配線の凹凸に起因したクラック発生が問題になっており、 又、 耐電食性等の点でも配線の微細化に伴い、 より高度な特性が求められている。 更には高解像度化も要求されている。 これらソルダーレジストに期待される要求 に対しては、 従来の技術では未だに未達であり、 近年及び今後展開されると考え られるパッケージに対して実用性に劣るという問題がある。
一方、 近年、 配線の高密度化に伴いスクリーン印刷法では角像度の点で限界が あり、 写真法でパターン形成するフォトソルダ一レジス卜が盛んに用いられるよ うになつている。 中でも、 例えば特開昭 6 1 - 2 4 3 8 6 9号公報、 特開平 1— 1 4 1 9 0 4号公報等に示されるように、 炭酸ソーダ溶液等の弱アルカリ溶液で 現像可能なアル力リ現像型のものが作業環境保全、 地球環境保全の点から主流に なっている。 しかし、 アルカリ現像型のフォトソルダ一レジストは、 Ϊ»久性の点 ではまだまだ問題がある。 すなわち、 従来の熱硬化型のものに比べて耐熱衝撃性 (耐 T C T性) 、 耐リフロークラック性が劣る。 これらの欠点を改良したものに、
エラストマ一を導入したアルカリ現像型のフォトソルダーレジス卜があり、 例え ば特開平 1 1 - 2 8 8 0 9 0号公報及び特開平 1 1— 2 8 8 0 8 7号公報に記載 されているように、 エラストマ一含有タイプの感光性樹脂が提示されている。 し かしながらこのタイプは、 実用感度が低い、 電食性に劣るという欠点がある。 発明の開示
本発明は、 耐加水分解性が良好なフォトソルダーレジスト用組成物として好適 な感光性榭脂組成物を提供することを目的とするものである。 又、 本発明は、 光 硬化により耐電食性及び耐熱衝撃性に優れた硬化膜が得られる感光性樹脂組成物 を提供することを目的とするものである。
更に、 本発明は、 感度が高く及び耐溶剤性が良好なソルダーレジスト用組成物 として好適な感光性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、 上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、 (メタ) ァ クリロイル基を有するポリエステルを成分として含む組成物が、 上記の各目的を 達成し得ることを見出だし、 この知見に基づいて本発明を完成するに至った。 すなわち、 本発明は、 (A) (メタ) ァクリロイル基を有するポリエステル、
( B) 力ルポキシル基を有する感光性樹脂及び (C) 光開始剤を含有してなる感 光性樹脂組成物を要旨とする。
又、 本発明の組成物は、 上記ポリエステルがその分子両末端の少なくとも一方 に (メタ) ァクリロイル基を有することを特徵とする。
又、 本発明の組成物は、 上記ポリエステルが 8 0 0〜 5 , 0 0 0の範囲の重量 平均分子量を有することを特徴とする。
又、 本発明の組成物は、 上記ポリエステルが (a ) 2価アルコールと (b ) 2 塩基酸との重縮合反応で得られるポリエステルポリオールに (メタ) アクリル酸 を脱水縮合させて得られるポリエステル (メタ) ァクリレートであることを特徴 とする。
又、 本発明の組成物は、 (a ) 2価アルコールがジエチレングリコールを必須 成分とするものであり、 (b ) 2塩基酸がイソフタル酸を必須成分とするもので あることを特徴とする。
又、 本発明の組成物は、 (a ) 2価アルコールが 2 , 4—ジェチル— 1, 5— ペン夕ンンジオール及び/又はネオペンチルジオールを必須成分とするものであ り、 (b) 2塩基酸がフタル酸、 イソフタル酸、 アジピン酸、 セバシン酸、 コハ ク酸及びフマリレ酸からなる群より選択される少なくとも 1種の 2塩基酸を必須成 分とするものであることを特徴とする。
又、 本発明の組成物は、 上記ポリエステルが下記式 (1 ) で表される化合物で あることを特徴とする。
式 (1 ) 中、 尺2及び尺3は、 それぞれ下記群から選ばれ、 1^及び1^ 2は それぞれ繰り返し単位ごとに異なっていてもよく、 R 3のいずれか 1つは水素原 子でもよい。 nは 1以上の整数である。
R,= - (CH2) 20 (CH2) 2-, -CH2CH (C2H5) CH2CH (C2H5) CH厂, -CH2C (CH3) 2CH厂
R2= -C6H , -CH=CH-, - (CH2) 2-, - (CH2) , - (CH2) 8 - R3= -C0CH=CHz, -C0C (CH3) =CH2
更に、 本発明は、 (D) エポキシ硬化剤を含むことを特徴とする感光性樹脂組 成物を要旨とする。
更に、 本発明は、 (E) エラストマ一を含むことを特徴とする感光性樹脂組成 物を要旨とする。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明について詳細に説明する。 なお、 本発明において、 (メタ) ァク リロイル基とはァクリロイル基及びそれに対応するメ夕クリロイル基を、 (メタ ) アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を、 (メタ) ァク リレートとはァクリレート及びそれに対応するメタクリレートを、 それぞれ意味 する。
本発明の組成物の一成分である (A) (メタ) ァクリロイル基を有するポリエ
ステルは、 その分子両末端の少なくとも一方、 好ましくは両方に (メタ) ァクリ ロイル基を有するものであるのが望ましい。 このような (メタ) ァクリロイル基 を有するポリエステルは、 (a ) 2価アルコールと (b ) 2塩基酸との重縮合反 応で得られるポリエステルポリオールに (メタ) アクリル酸を脱水縮合させて得 られるポリエステル (メタ) ァクリレートであるのが好適である。
前記 (a ) 2価アルコールとしては、 例えば、 エチレングリコール、 ジェチレ ングリコール、 トリエチレングリコ一ル、 ポリエチレングリコール、 プロピレン グリコール、 ジプロピレングリコール、 1 , 3—ブタンジォーリレ、 1 , 4ーブ夕 ンジオール、 ネオペンチルダリコール、 ネオペンチルジオール、 3—メチルー 1 , 5—ペンタンジオール、 メチルオクタンジオール、 1, 6—へキサンジオール、 1 , 9ーノナンジオール、 2 , 4—ジェチルー 1, 5—ペンタンジオール、 ビス フエノール Aのエチレンォキサイド変性化合物、 ビスフエノール Aのプロピレン オキサイド変性化合物、 ビスフエノール Aのエチレンオキサイド、 プロピレンォ キサイド共重合変性化合物、 エチレンォキサイドとプロピレンォキサイドとの共 重合系ポリエーテルポリオールなどが挙げられる。 これらは、 単独又は 2種以上 を組み合わせて用いることができる。
前記 (b ) 2塩基酸としては、 例えば、 脂肪族ジカルボン酸、 芳香族ジカルボ ン酸、 これらのカルボン酸の無水物等が挙げられる。 具体的には、 アジピン酸、 セバシン酸、 コハク酸、 フマル酸、 イソフタル酸、 フタル酸、 無水コハク酸、 無 水フタル酸、 テトラヒドロ無水フタル酸、 へキサヒドロ無水フタル酸、 メチルテ トラヒドロ無水フ夕ル酸、 メチルへキサヒドロ無水フタル酸、 エンドメチレンテ トラヒドロ無水フタル酸、 エンドメチレンへキサヒドロ無水フタル酸等が挙げら れる。 これらは、 単独又は 2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ポリエステルは、 上記の (a ) 2価アルコールの任意の 2価アルコールと 上記の (b) 2塩基酸の任意の 2塩基酸との重縮合反応で得られるポリエステル ポリオールに (メタ) アクリル酸を脱水縮合させて得られるポリエステル (メタ ) ァクリレートであるのが望ましく、 その際、 (1 ) ( a ) 2価アルコールとし てジエチレングリコールを必須成分として用い、 2塩基酸としてイソフ夕ル酸を 必須成分として用いる場合、 更に、 (2 ) 2価アルコールとして 2, 4一ジェチ
ルー 1 , 5—ペンタンジオール及び/又はネオペンチルジオールを必須成分とし て用い、 2塩基酸としてフタル酸、 イソフタル酸、 アジピン酸、 セバシン酸、 コ ハク酸及びフマル酸からなる群より選択される少なくとも 1種の 2塩基酸を必須 成分として用いる場合が特に好ましい。
本発明における (Α) (メタ) ァクリロイル基を有するポリエステルは、 好ま しくは下記式 (1 ) で表される化合物である。
式 (1 ) 中、 Rい 尺2及び1^は、 それぞれ下記群から選ばれ、 1^及び1 2は それぞれ繰り返し単位ごとに異なっていてもよく、 R 3のいずれか 1つは水素原 子でもよい。 nは 1以上の整数である。
R,= - (CH2) 20 (CH2)「, -CH2CH (C2H5) CH2CH (C2H5) CH2-, -CH2C (CH3) 2CH「
R2= -C6H4 -, -CH=CH -, - (CH2)厂, - (CH2) 4 -, - (CH2) 8 - R3= -COCH=CH2, -COC(CH3) =CH2
( a ) 2価アルコールと上記の (b) 2塩基酸からポリエステルポリオールを 製造する方法は、 公知の方法が採用できるが、 (a ) 2価アルコールと上記の ( b ) 2塩基酸の反応割合は、 (b ) 2塩基酸 1モルに対して、 (a ) 2価アルコ ールが 1 . 0〜1 . 5モルの範囲になるように行うのが好ましい。 又、 上記 (2 ) の組み合わせにおいて、 (a ) 2価アルコール中、 2 , 4—ジェチルー 1 , 5 一ペンタンジオール及びネオペンチルジオール以外の 2価アルコールを 8 1〜9 4モル%の割合になるような範囲で用いるのが好ましく、 その使用割合が 8 1モ ル%未満では、 硬化塗膜特性全般が低下する傾向にあり、 9 4モル%を超えると、 ポリエステル (メタ) ァクリレートの合成時に樹脂液層と洗浄水層との分離が困 難になりがちとなり、 生産効率に劣ると共に、 得られるポリエステル (メタ) ァ クリレートの粘度が高くなり、 ハンドリング性に劣る傾向がある。
上記ポリエステル、 特に上記のようにして得られたポリエステル (メタ) ァク リレートは、 8 0 0〜5 , 0 0 0、 好ましくは 8 0 0〜2, 0 0 0、 より好まし
くは 1, 000〜1, 800、 特に好ましくは 1, 300~1, 600の範囲の 重量平均分子量を有するものである。 この重量平均分子量が 800未満であると、 硬化膜の耐熱衝撃性が劣る傾向にあり、 又、 5, 000を超えると、 結晶化によ り光硬化性樹脂組成物として三本ロールにより混練する際に分散しづらくなる傾 向がある。 なお、 上記重量平均分子量は、 ゲルパーミエ—シヨンクロマトグラフ ィ一 (GPC) によって測定し、 標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値 である。
又、 前記ポリエステル (メタ) ァクリレートの合成時や合成後のラジカル重合 を抑制することを目的として、 市販のラジカル重合禁止剤、 抑制剤、 酸化防止剤 等を 0. 01〜0. 5質量%添加することができる。 この添加量が 0. 01質量 %未満ではゲル化抑制効果が低くなる傾向があり、 0. 5質量%を超えると硬化 特性全般が低下する傾向がある。
(A) (メタ) ァクリロイル基を有するポリエステルの含有量は、 感光性樹脂 組成物中の 1〜20質量%が好ましく、 更に好ましくは 2〜10質量%である。 前記ポリエステル (メタ) ァクリレートの合成方法は公知の方法で合成できる。 本発明で用いられるカルボキシル基を有する感光性樹脂 (B) としては、 ェポ キシ化合物 (c) 不飽和モノカルボン酸のエステル化物に飽和又は不飽和多塩基 酸無水物を付加した付加反応物等が好適に用いられる。
エポキシ化合物 (c) としては、 例えば、 フエノール、 クレゾール、 ハロゲン 化フエノール及びアルキルフェノール類とホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反 応して得られるノポラック類とェピクロルヒドリンを反応させて得られるノボラ ック型エポキシ化合物が適しており、 東都化成社製、 商品名: YDCN— 701 , 704、 YDPN- 638, 602、 ダウケミカル社製、 商品名: DEN— 4 31, 439、 チバ ·ガイギ社製、 商品名: EPN— 1299、 大日本インキ化 学工業社製、 商品名: N— 730, 770, 865, 665, 673、 VH— 4 150, 4240、 日本化薬社製、 商品名: EOCN— 120、 BREN等が挙 げられる。 又、 ノポラック型エポキシ化合物以外にも、 例えば、 サリチルアルデ ヒド—フエノール或いはクレゾール型エポキシ化合物 (日本化薬社製、 商品名: EPPN502H、 FAE2500等) が好適に用いられる。 又、 例えば、 油化
シェル社製、 商品名:ェピコート 8 2 8 , 1 0 0 7 , 8 0 7、 大日本インキ化学 工業社製、 商品名:ェピクロン 8 4 0, 8 6 0 , 3 0 5 0、 ダウ 'ケミカル社製、 商品名: D E R— 3 3 0 , 3 3 7, 3 6 1、 ダイセル化学工業社製、 商品名:セ ロキサイド 2 0 2 1、 三菱ガス化学社製、 商品名: T E T R AD— X, C、 日本 曹達社製、 商品名: E P B— 1 3, 2 7、 チバ ·ガイギ社製、 商品名: GY— 2 6 0 , 2 5 5、 X B— 2 6 1 5等のビスフエノール A型、 ビスフエノール F型、 水添ビスフエノール A型、 臭素化ビスフエノール A型、 アミノ基含有、 脂環式或 いはポリブタジエン変性等のグリシジルエーテル型等のエポキシ化合物も好適に 用いられる。 更に、 特開平 8— 2 6 0 0 0 8号公報に記載されているポリアミド 系、 ポリアミドイミド系エポキシ化合物も使用できる。 これらの混合物或いはブ ロック共重合物も使用できる。
前記不飽和モノカルボン酸としては、 (メタ) アクリル酸、 クロトン酸、 桂皮 酸及び飽和又は不飽和多塩基酸無水物と 1分子中に 1個の水酸基を有する (メ夕 ) ァクリレート類或いは飽和又は不飽和二塩基酸と不飽和モノダリシジル化合物 との半エステル化合物類との反応物、 例えば、 フ夕ル酸、 テトラヒドロブタル酸、 へキサヒドロフタル酸、 マレイン酸又はコハク酸等とヒドロキシェチル (メタ) ァクリレート、 ヒドロキシプロピル (メタ) ァクリレート、 トリス (ヒドロキシ ェチル) イソシァヌレートジ (メタ) ァクリレート又はグリシジル (メタ) ァク リレート等を常法により等モル比で反応させて得られる反応物が挙げられる。 これらの不飽和モノカルボン酸は単独又は混合して用いることができる。 これら の中でァクリル酸を必須成分として使用することが好ましい。
前記飽和又は不飽和多塩基酸無水物としては、 フタル酸、 テトラヒドロフ夕ル 酸、 へキサヒドロフタル酸、 マレイン酸、 コハク酸、 トリメリット酸等の無水物 が用いられる。
上記の力ルポキシル基を含有する感光性樹脂に、 更に、 イソシァネートェチル (メタ) ァクリレート、 或いはトリレンジイソシァネート又はイソホロンジイソ シァネートと 1分子中に水酸基を 1個以上有する (メタ) ァクリレート類、 例え ば、 ヒドロキシェチル (メタ) ァクリレートとの等モル反応物を反応させてウレ タン結合を介して不飽和結合を導入したものでもよい。
カルボキシル基を含有する感光性樹脂 (B) としては、 上記以外にカルボキシ ル基と (メタ) ァクリレート基を有する特公平 7— 92603号公報或いは特開 昭 63— 205649号公報に示されるアクリル系、 スチレン系樹脂を使用して もよい。 感光性樹脂 (B) の具体例として、 日本化薬社製、 商品名: ZFR— 1 1 58、 ZFR— 1 122等のビスフエノール F型エポキシァクリレートの樹脂 が挙げられる。
感光性樹脂 (B) の酸価は、 アルカリ現像性と電気特性他の特性バランス上、 40〜250mg . K〇H/g、 好ましくは 50〜; L 50mg ' KOHZgであ る。 感光性樹脂 (B) の好ましい配合割合は、 本発明の感光性樹脂組成物におい て、 10~90質量%である。
本発明に使用される光開始剤 (C) としては、 ベンゾイン、 ベンゾインメチル エーテル、 ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、 ァセトフエノン、 2, 2—ジメトキシ一 2—フエニルァセトフエノン、 2, 2—ジエトキシー 2_ フエニルァセトフエノン、 1, 1—ジクロロアセトフエノン、 1ーヒドロキシシ クロへキシルフェニルケトン、 2—メチル— 1 _ [4— (メチルチオ) フエニル ] _ 2—モルホリノプロパン一 1—オン、 2, 2—ジエトキシァセトフエノン、 N, N—ジメチルアミノアセトフエノン等のァセトフエノン類、 2—メチルアン トラキノン、 2—ェチルアントラキノン、 2— t e r t—プチルアントラキノン、 1—クロ口アントラキノン、 2—アミルアントラキノン、 2—アミノアントラキ ノン等のアントラキノン類、 2, 4一ジメチルチオキサントン、 2, 4一ジェチ ルチオキサントン、 2—クロ口チォキサントン、 .2, 4ージイソプロピルチォキ サントン等のチォキサントン類、 ァセトフエノンジメチルケタール、 ベンジルジ メチルケタール等のケタール類、 ベンゾフエノン、 メチルベンゾフエノン、 4, 4 ' —ジクロ口べンゾフエノン、 4, 4' —ビス (ジェチルァミノ) ベンゾフエ ノン、 ミヒラーズケトン、 4—ベンゾィル—4' ーメチルジフエニルサルフアイ ド等のベンゾフエノン類、 2— (o—クロ口フエニル) —4, 5—ジフエ二ルイ ミダゾ一ルニ量体、 2— (0—クロ口フエニル) —4, 5—ジ (m—メトキシフ ェニル) イミダゾールニ量体、 2— (o_フルオロフェニル) —4, 5—ジフエ 二ルイミダゾ一ルニ量体、 2— (o—メトキシフエ二ル) 一 4, 5—ジフエニル
イミダゾ一ルニ量体、 2— (p—メトキシフエ二ル) 一 4, 5—ジフエニルイミ ダゾールニ量体、 2, 4—ジ (p—メトキシフエ二ル) 一 5—フエ二ルイミダゾ —ルニ量体、 2_ (2, 4ージメトキシフエ二ル) —4, 5—ジフエ二ルイミダ ゾール二量体等の 2 , 4, 5 _トリァリ一ルイミダゾ一ルニ量体、 9一フエニル ァクリジン、 1, 7—ビス (9, 9 ' —ァクリジニル) ヘプタン等のァクリジン 誘導体、 2, 4, 6—トリメチルベンゾィルジフエニルホスフィンオキサイド等 が挙げられ、 これらは単独で或いは 2種以上を組み合わせて用いることができる。 光重合開始剤 (C) の好ましい配合割合は、 感光性樹脂組成物に対して 0. 1〜 20質量%、 更に好ましくは 1〜10質量%である。
更に、 光開始助剤を併用することができ、 光開始助剤として N, N—ジメチル ァミノ安息香酸ェチルエステル、 N, N—ジメチルァミノ安息香酸イソアミルェ ステル、 ペンチルー 4ージメチルァミノべンゾエート、 ジメチルエタノールアミ ン、 トリェチルァミン、 トリエタノールァミン等の 3級ァミン類がある。 これら は、 単独或いは混合して感光性樹脂組成物中の 0. 1〜20質量%の範囲で用い ることができる。
本発明に使用されるエポキシ硬化剤 (D) は、 分子内に 2個以上のエポキシ基 を有するエポキシ樹脂が好ましく、 東都化成社製、 商品名: YDC 1312、 新 日鐡化学社製、 商品名: ESLV - 80XY、 ESLV— 90 CR等のビスフエ ノール F型エポキシ樹脂が使用できる。 又、 ビスフエノール Α型、 S型エポキシ 樹脂及びその臭素化物等の誘導体、 フエノール或いはクレゾ一ルノポラック型ェ ポキシ樹脂、 ビフエ二ル型エポキシ樹脂、 例えば、 商品名: YX4000 (油化 シェルエポキシ社製) 、 特殊グリシジルエーテル系エポキシ樹脂、 例えば、 商品 名: TACT I X742 (ダウケミカル社製) 、 商品名: ZX 1257 (東都化 成社製) 、 商品名: ESLV— 120TE、 ESLV— 8 ODE (新日鐵化学社 製商品名) 等のダリシジルエーテル系エポキシ樹脂;ダリシジルエステル系ェポ キシ樹脂、 例えば、 商品名:デナコール EX 711 (ナガセ化成工業社製) 、 グ リシジルァミン系エポキシ樹脂、 例えば、 商品名: YH434 (東都化成社製) 、 ナフ夕レン型エポキシ樹脂、 例えば、 商品名:ェピクロン HP— 4032 (大日 本インキ化学工業社製) 、 ジシクロ型エポキシ樹脂、 例えば、 商品名:ェピクロ
ン H P 7 2 0 0 H (大日本インキ化学工業社製) 、 環式脂肪族エポキシ樹脂、 複 素環式エポキシ樹脂、 ヒダントイン型エポキシ樹脂、 トリグリシジルイソシァヌ レート等の特殊エポキシ樹脂等が挙げられる。 好ましくは 2〜 3官能性基を有す るエポキシ樹脂を必須成分として使用することが、 耐湿熱性、 耐 T C T性、 機械 特性の点から好適である。
上記のエポキシ硬化剤の一部 (5 0 %以下) を、 他のエポキシ硬化剤に替えて 使用しても良い。 感光基を有していてもよいし、 有していなくてもよい。 感光基 を有するエポキシ硬化剤としては力ルポキシル基を有する感光性樹脂 (B) を得 る前段階の酸無水物を反応させないノポラック型エポキシ化合物と不飽和モノ力 ルボン酸のエステル化物であるエポキシァクリレート化合物が好適に用いられる。 更に、 エポキシァクリレート化合物、 イソシァネートェチルメタクリレート等を ウレタン結合を介して導入したウレタン化物等も好適に用いられる。 エポキシ硬 化剤 (D) の好ましい配合割合は、 感光性樹脂組成物に対して 0 . 1〜4 0質量 %、 更に好ましくは 1 ~ 3 0質量%である。
本発明に用いられるエラストマ一 (E) としては、 スチレン系エラストマ一、 ォレフィン系エラストマ一、 ウレタン系エラストマ一、 ポリエステル系エラスト マー、 ポリアミド系エラストマ一、 アクリル系エラストマ一及びシリコーン系ェ ラストマ一が挙げられる。
スチレン系エラストマ一としては、 スチレン一ブタジエン一スチレンブロック コポリマー、 スチレン一^ Tソプレン一スチレンブロックコポリマー、 スチレン一 エチレンーブチレン—スチレンブロックコポリマ一、 スチレン一エチレン一プロ ピレン一スチレンブロックコポリマーが挙げられる。 スチレン系エラストマ一を 構成する成分であるスチレンの他に、 α—メチルスチレン、 3—メチルスチレン、 4—プロピルスチレン、 4—シクロへキシルスチレン等のスチレン誘導体を用い ることができる。
具体的には、 商品名であるタフプレン、 ソルプレン Τ、 アサプレン Τ、 夕フテ ック (以上、 旭化成工業社製) 、 エラストマ一 A R (ァロン化成社製) 、 クレイ トン G (以上、 シェルジャパン社製) 、 J S R— T R、 T S R— S I S、 ダイナ ロン (以上、 日本合成ゴム社製) 、 デンカ S T R (電気化学社製) 、 クインタツ
ク (日本ゼオン社製) 、 TPE— SBシリーズ (住友化学社製) 、 ラバロン (三 菱化学社製) 、 セプトン、 ハイブラ一 (以上、 クラレ社製) 、 スミフレックス (住友べ一クライト社製) 、 レオストマー、 ァクティマー (以上、 理研ビニルェ 業社製) 等が挙げられる。
ォレフィン系エラストマ一は、 エチレン、 プロピレン、 1—ブテン、 1—へキ セン、 4一メチル— 1一ペンテン等の炭素数 2〜20の ひーォレフインの共重 合体であり、 例えば、 エチレン一プロピレン共重合体 (EPR) 、 エチレン—プ ロピレン一ジェン共重合体 (EPDM) 等が挙げられ、 又、 ジシクロペンタジェ ン、 1, 4一へキサジェン、 シクロォク夕ジェン、 メチレンノルポルネン、 ェチ リデンノルポルネン、 ブタジエン、 イソプレン等の炭素数 2〜20の非共役ジェ ンと ひーォレフイン共重合体が挙げられる。 又、 ブタジエン一ァクニロニトリ ル共重合体にメタクリル酸を共重合した力ルポキシ基変性 NBR (ブタジエン一 アクリロニトリル共重合体ゴム) が挙げられる。 具体的には、 エチレン一 α—ォ レフィン共重合体ゴム、 エチレン— Q!—才レフィンー非共役ジェン共重合体ゴム、 プロピレン一 α—才レフイン共重合体ゴム、 ブテン一 α—ォレフィン共重合体ゴ ム等が挙げられる。 更に、 具体的には、 商品名: ミラストマ (三井石油化学製) 、 商品名: EXACT (ェクソン化学社製) 、 商品名: ENGAGE (ダウケミカ ル製) 、 水添スチレン—ブタジエン共重合体ゴム、 商品名: DYNABON H SBR (日本合成ゴム社製) 、 ブタジエン—アクリロニトリル共重合体、 商品名 : NBRシリーズ (日本合成ゴム社製) 、 或いは架橋点を有する変性 NBR、 商 品名: XERシリーズ (日本合成ゴム社製) 等が挙げられる。
ウレタン系エラストマ一は、 低分子のエチレングリコールとジイソシァネート からなるハードセグメントと高分子 (長鎖) ジオールとジイソシァネートからな るソフトセグメントとの構造単位からなり、 高分子 (長鎖) ジオールとして、 ポ リプロピレングリコール、 ポリテトラメチレンオキサイド、 ポリ (1, 4一プチ レンアジペート) 、 ポリ (エチレン一 1, 4—ブチレンアジペート) 、 ポリカブ ロラクトン、 ポリ (1, 6—へキシレンカーボネート) 、 ポリ (1, 6_へキシ レン一ネオペンチレンアジペート) 等が挙げられる。 高分子 (長鎖) ジオールの 数平均分子量は、 500〜10, 000が好ましい。 エチレングリコールの他に、
プロピレングリコ一ル、 1, 4一ブタンジオール、 ビスフエノール A等の短鎖ジ オールを用いることができ、 短鎖ジオールの数平均分子量は、 4 8〜5 0 0が好 ましい。
ウレタン系エラストマ一の具体例として、 商品名: P AND E X T - 2 1 8 5、 P AND E X T - 2 9 8 3 N (以上、 大日本インキ化学工業社製) 等が挙 げられる。
ポリエステル系エラストマ一としては、 ジカルボン酸若しくはその誘導体及び ジオール化合物若しくはその誘導体を重縮合して得られる。 ジカルボン酸の具体 例として、 テレフタル酸、 イソフタル酸、 ナフ夕レンジカルボン酸等の芳香族ジ カルボン酸及びこれらの芳香環の水素原子がメチル基、 ェチル基、 フエ二ル基等 で置換された芳香族ジカルボン酸、 アジピン酸、 セバシン酸、 ドデカンジカルボ ン酸等の炭素数 2〜 2 0の脂肪族ジカルボン酸及びシク口へキサンジカルボン酸 等の脂環式ジカルボン酸等が挙げられる。 これらの化合物は 2種以上用いること ができる。 ジオール化合物の具体例として、 エチレングリコール、 1 , 3—プロ パンジオール、 1 , 4—ブタンジオール、 1, 6—へキサンジオール、 1 , 1 0 ーデカンジオール、 1, 4ーシクロへキサンジオール等の脂肪族ジオール及び脂 環式ジオール、 又は、 その具体例として、 ビスフエノール A、 ビス (4ーヒドロ キシフエニル) 一メタン、 ビス (4—ヒドロキシ— 3—メチルフエニル) 一プロ パン、 レゾルシン等が挙げられる。 これらの化合物は 2種以上用いることができ る。 又、 芳香族ポリエステル (例えば、 ポリブチレンテレフタレート) 部分をハ —ドセグメント成分に、 脂肪族ポリエステル (例えば、 ポリテトラメチレンダリ コール) 部分をソフトセグメント成分にしたマルチブロック共重合体を用いるこ とができる。 ハードセグメントとソフトセグメントの種類、 比率、 分子量の違い によりさまざまなグレードのものがあり、 それらはそれぞれ使用可能である。 具 体例として、 商品名:ハイトレル (デュポン一柬レ社製) 、 商品名:ペルプレン (東洋紡績社製) 、 商品名:エスペル (日立化成工業社製) 等が挙げられる。 ポリアミド系エラス卜マーは、 ハード相にポリアミドを、 ソフト相にポリエー テルゃポリエステルを用いたポリエーテルブ口ックアミド型とポリエーテルエス テルブロックアミド型の 2種類に大別され、 ポリアミドとしては、 ポリアミド一
6、 11、 12等が用いられ、 ポリエーテルとしては、 ポリオキシエチレン、 ポ リオキシプロピレン、 ポリテトラメチレングリコール等が用いられる。 具体的に は、 商品名: UBEポリアミドエラストマ (宇部興産社製) 、 商品名:ダイアミ ド (ダイセル ·ヒュルス社製) 、 商品名: PEBAX' (東レ社製) 、 商品名:グ リロン ELY (ェムスジャパン社製) 、 商品名:ノバミツド (三菱化学社製) 、 商品名:グリラックス (大日本インキ化学工業社製) 等が挙げられる。
アクリル系エラストマ一は、 アクリル酸エステルを主成分とし、 ェチルァクリ レート、 ブチルァクリレート、 メトキシェチルァクリレート、 エトキシェチルァ クリレート等が用いられ、 又、 架橋点モノマとして、 グリシジルメタクリレート、 ァリルグリシジルエーテル等が用いられる。 更に、 アクリル二トリルやエチレン を共重合することもできる。 具体的には、 アクリロニトリル一プチルァクリレー ト共重合体、 ァクリロニ卜リル一プチルァクリレートーェチルァクリレート共重 合体、 アクリロニトリル一ブチルァクリレートーグリシジルメタクリレート共重 合体等が挙げられる。
シリコーン系エラストマ一としては、 オルガノポリシロキサンを主成分したも ので、 ポリジメチルシロキサン系、 ポリメチルフエニルシロキサン系、 ポリジフ ェニルシロキサン系に分けられる。 一部をビニル基、 アルコキシ基等で変性した ものも使用可能である。 具体例として、 商品名: SYシリーズ (ヮッカー社製) 、 商品名: KEシリーズ (信越化学工業社製) 、 商品名: SEシリーズ、 CYシリ —ズ、 SHシリーズ (以上、 東レ .ダウコ一ニングシリコーン社製) 等が挙げら れる。
又、 上記のエラストマ一以外に、 ゴム変性したエポキシ化合物を用いることが できる。 ゴム変性エポキシ化合物として以下のものが使用できる。 例えば、 ェポ キシ化ポリブタジエン、 商品名: PB 3600、 PB4700 (以上、 ダイセル 化学工業社製) 、 エポキシ化ブタジエン一スチレン共重合体、 商品名:ェポブレ ンド AT014等 (ダイセル化学工業社製) 、 或いはポリジメチルシロキサンの エポキシ化合物、 商品名: X22— 163B、 KF 100T (以上、 信越シリコ ン社製) が挙げられる、 又、 両末端がカルボキシ基のアクリロニトリル—ブ夕ジ ェン共重合体ゴムに上述のビスフエノール F型、 A型エポキシの一部を反応させ
ることにより得られるものも使用できる。 なお、 これらゴム変性エポキシ化合物 は、 感光性樹脂 (B) を製造する際に用いられるエポキシ化合物 (c) として使 用することもできる。
これらのエラストマ一の中で、 耐 TCT性、 耐リフロー性 (封止材とのせん断 密着性) の点で、 ブタジエン—ァクニロニトリル共重合体系エラストマ一、 ポリ エステル系エラストマ一、 シリコーン系エラストマ一が好ましい。
エラストマ一 (E) の配合量は、 感光性樹脂樹組成物中、 好ましくは 1〜50 質量%、 更に好ましくは 2〜40質量%になる範囲で用いられる。 1質量%未満 では、 耐 TCT性に効果が無く、 50質量%を越えると耐熱性、 現像性等が劣る 傾向がある。
本発明の組成物は、 上記以外に、 メラミン、 トリアジン化合物及びその誘導体 を配合することができる。 具体的には、 メラミン、 ァセトグアナミン、 ベンゾグ アナミン、 メラミン一フエノールーホルマリン樹脂、 商品名: 2MZ— AZ I N E、 2E4MZ— AZ INE、 C11Z—AZ I NE、 2MA— OK (以上、 四国 化成工業社製) 、 ェチルジアミノー S—トリアジン、 2, 4ージアミノー S—ト リアジン、 2、 4—ジァミノ— 6—キシリル一 S—トリアジン等が挙げられる。 これらの化合物は銅回路との密着性を上げ耐 PC T性を向上させ、 電食性にも効 果がある。 これらの化合物は感光性樹脂組成物に対して 0. 1〜10質量%で使 用されるのが好ましい。
又、 必要に応じて、 硬化剤、 熱硬化促進剤が使用できる。 硬化剤としては、 三 フッ化ホウ素一アミンコンプレックス、 ジシアンジアミド、 有機酸ヒドラジド、 ジァミノマレオニトリル、 尿素、 ァミンイミド、 へキサメトキシメチル化メラミ ン等のアルキル化メラミン樹脂、 ポリアミンの塩類、 ジアミノジフエ二ルメタン、 メタフエ二レンジァミン、 ジアミノジフエ二ルメタン、 メタキシレンジァミン、 ジアミノジフエニルスルホン、 商品名:ハードナー HT 972 (チバガイギ一社 製) 等の芳香族ァミン類、 無水フタル酸、 無水卜リメリツ卜酸、 エチレングリコ 一ルビス (アンヒドロトリメリテート) 、 グリセロールトリス (アンヒドロトリ メリテート) 、 ベンゾフエノンテトラカルボン酸無水物等の芳香族酸無水物、 無 水マレイン酸、 テトラヒドロ無水フタル酸等の脂肪族酸無水物類、 ポリビニルフ
ェノール、 ポリビニルフエノール臭素化物、 フエノールノボラック、 アルキルフ エノールノボラック等のポリフエノール類等がある。 熱硬化促進剤としては、 ァ セチルァセトナート亜鉛等のァセチルアセトンの金属塩、 ェナミン、 ォクチル酸 錫、 第 4級ホスホニゥム塩、 トリフエニルホスフィン等の第三級ホスフィン類、 卜リー n—ブチル (2, 5—ジヒドロキシフエニル) ホスホニゥムブロマイド、 へキサデシルトリブチルホスホニゥムクロライド等のホスホニゥム塩類、 ベンジ ルトリメチルアンモニゥムクロライド、 フエニルトリプチルアンモニゥムクロラ ィド等の第四級アンモニゥム塩類、 ジフエ二ルョードニゥムテトラフルォロポロ ェ一卜、 トリフエニルスルホニゥムへキサフルォロアンチモネ一ト等のポロエー ト、 アンチモネ一ト類、 ジメチルペンジルァミン、 1 , 8—ジァザビシクロ [ 5 , 4, 0 ] ゥンデセン、 m—ァミノフエノール、 2 , 4 , 6—トリス (ジメチル ァミノフエノール) 、 テトラメチルダァニジン等の第三級ァミン類、 2—ェチル 一 4ーメチルイミダゾール、 2—メチルイミダゾール、 1一べンジルー 2—メチ ルイミダゾール、 2—フエ二ルイミダゾ一ル、 2 _フエニル— 4一メチル—5— ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾ一ル類が挙げられ、 単独或いは混合 系で使用できる。 硬化剤、 熱硬化促進剤はそれぞれ感光性樹脂組成物の 0 . 0 1 質量%から 1 0質量%の範囲で使用できる。
本発明の感光性樹脂組成物は、 必要に応じて光感度、 各種特性を向上させる目 的で、 各種光重合性モノマーを加えて使用することもできる。 該光重合性モノマ —としては、 例えば、 2—ヒドロキシェチル (メタ) ァクリレート、 トリメチロ ールプロパントリ (メタ) ァクリレート、 ペンタエリスリトールトリ (メタ) ァ クリレート、 ジペン夕エリスリ ] ^一ルへキサ (メタ) ァクリレート、 N, N—ジ メチル (メタ) ァクリレート、 N—メチロール (メタ) アクリルアミド、 ウレタ ン (メタ) ァクリレー卜、 ポリエチレングリコール、 ポリプロピレングリコール、 ビスフエノール Aのポリエチレングリコール或いはプロピレングリコ一ル、 トリ ス (2—ヒドロキシェチル) イソシァヌル酸のモノ若しくは多官能 (メタ) ァク リレー卜類、 卜リダリシジルイソシァヌレー卜等のグリシジルェ一テルの (メタ ) ァクリレート類、 ジァリルフ夕レ一ト等が挙げられる。 これらは単独或いは混 合系で使用できる。
3
本発明の感光性樹脂組成物は、 必要に応じて有機溶剤で希釈することができる。 有機溶剤としては、 例えば、 ェチルメチルケトン、 シクロへキサノン等のケトン 類、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素、 メチルセ口ソルブ、 プチルセロソ ルブ、 メチルカルビ! ^一ル、 プチルカルビトール、 プロピレングリコールモノメ チルェ一テル、 ジプロピレングリコ一ルモノェチルエーテル、 トリエチレンダリ コールモノェチルエーテル等のダリコールエーテル類、 酢酸エヂル、 酢酸プチル、 プチルセ口ソルブアセテート、 カルビ] ^一ルアセテート等のエステル類、 ェ夕ノ ール、 プロパノール、 エチレングリコール、 プロピレングリコール等のアルコー ル類、 オクタン、 デカン等の脂肪族炭化水素、 石油エーテル、 石油ナフサ、 水添 石油ナフサ、 ソルベントナフサ等の石油系溶剤等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、 密着性、 硬度等の特性を向上する目的で、 必要 に応じて、 硫酸バリウム、 チタン酸バリウム、 粉状酸化珪素、 無定形シリカ、 夕 ルク、 クレー、 焼成カオリン、 炭酸マグネシウム、 炭酸カルシウム、 酸化アルミ 二ゥム、 水酸化アルミニウム、 雲母粉等の無機充填剤が使用できる。 その使用量 は、 好ましくは感光性樹脂組成物の 6 0質量%以下である。 更に、 必要に応じて、 フタロシアニンフ レー、 フタロシアニングリーン、 アイォジングリーン、 ジスァ ゾイェロー、 クリスタルバイオレット、 酸化チタン、 カーボンブラック、 ナフタ レンブラック等の着色剤等を用いることができる。 更に、 ハイドロキノン、 ハイ ドロキノンモノメチルエーテル、 t e r tーブチルカテコール、 ピロガロール、 フエノチアジン等の重合禁止剤、 ベントン、 モンモリロナイト、 エアロジル等の チキソ性付与剤、 シリコーン系、 フッ素系、 高分子系等の消泡剤、 レべリング剤、 及びイミダゾール系、 チアゾ一ル系、 トリァゾール系、 シランカップリング剤等 の密着性付与剤のような添加剤類を用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、 上記各成分を前記の割合で配合し、 ロールミル、 ビーズミル等で均一に混合することにより製造することができる。 この感光性樹 脂組成物は、 例えば、 次のように硬化させて、 硬化物とすることがでさる。 すな わち、 プリント配線板等に、 スクリーン印刷法、 スプレー法、 静電スプレー法、 エアレススプレー法、 カーテンコ一夕法、 ロールコート法等の方法により 1 0 ~ 1 6 0 mの膜厚で本発明の組成物を塗布し、 塗膜を 6 0〜 1 1 0でで乾燥させ
た後、 ネガフィルムを塗膜の上に置き、 紫外線等の放射線を照射し次いで、 未露 光部分を希アルカリ水溶液 (例えば、 0. 5〜 2質量%炭酸ソーダ水溶液等) で 溶解除去 (現像) した後、 更に、 通常、 紫外線の照射及び/又は加熱 (例えば、 100〜200° で0. 5〜1. 0時間) によって十分な硬化を行い硬化皮膜を 得る。
本発明の感光性樹脂組成物は、 プリント配線板及び BGA、 CSP等のパッケ ージ用のソルダーレジスト組成物として特に有用であるが、 その他にも塗料ゃガ ラス、 セラミック、 プラスチック、 紙等のコーティング材として使用できる。 実施例
以下、 本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、 本発明はこれらに限定さ れるものではない。 なお、 以下の例において、 「部」 及び 「%」 は、 特に断りの ない限り、 全て質量基準である。
(製造例 1 ) (ポリエステルァクリレート— 1の製造)
攪拌機、 温度計、 冷却管及び窒素ガス導入管を装備した反応容器に窒素ガスを 導入させた後、 下記表 1に記載されている 2価アルコール、 2塩基酸を仕込み、 200〜240でで加熱攪拌させ、 縮合水を留出させながら酸価が 5mgK〇H /g以下になるまで合成を継続し、 ポリエステルポリオールを得た。
次に、 撹拌機、 温度計、 冷却管及び空気導入管を装備した反応容器に、 空気を 導入させた後、 上記のポリエステルポリオ一^/— 1254部、 パラべンゾフエノ ール 1部、 パラトルエンスルホン酸 26部、 アクリル酸 72部、 トルエン 80部 を仕込み、 80〜90 、 圧力 34. 7 kPa〜74. 6 kP aで 10時間、 減 圧還流脱水させて酸価が 45mgK〇HZgに至ったところで反応を完了させ、 トルエンを 400部投入した。 反応液を冷却後、 10%食塩水と 10%無水炭酸 水素ナトリウム水溶液で、 次いで 10%硫酸アンモニゥム水溶液で洗浄した。 下 層の洗浄水層を抜き出した後、 パラべンゾフエノール 0. 25部を投入し、 6. 67 hP aの減圧下、 85 でトルエンを留去させて、 ポリエステルァクリレー ト― 1を得た。
(製造例 2 ) (ポリエステルァクリレートー 2の製造)
製造例 1の配合を表 1に記載されている配合 2に代えた以外は製造例 1と同様 にして、 ポリエステルァクリレート— 2を合成した。
(製造例 3 ) (ポリエステルァクリレート— 3の製造)
製造例 1の配合を表 1に記載されている配合 3に代えた以外は製造例 1と同様 にして、 ポリエステルァクリレートー 3を合成した。
(製造例 4 ) (ポリエステルァクリレート— 4の製造)
製造例 1の配合を表 1に記載されている配合 4に代えた以外は製造例 1と同様 にして、 ポリエステルァクリレートー 4を合成した。
(製造例 5 ) (ポリエステルァクリレートー 5の製造)
製造例 1の配合を表 1に記載されている配合 5に代えた以外は製造例 1と同様 にして、 ポリエステルァクリレートー 5を合成した。
(製造例 6 ) (ポリエステルァクリレートー 6の製造)
製造例 1の配合を表 1に記載されている配合 6に代えた以外は製造例 1と同様 にして、 ポリエステルァクリレートー 6を合成した。
(製造例 7 ) (ポリエステルァクリレートー 7の製造)
製造例 1の配合を表 1に記載されている配合 7に代えた以外は製造例 1と同様 にして、 ポリエステルァクリレートー 7を合成した。
得られたポリエステルァクリレート 1〜7の重量平均分子量と酸価を測定し、 それらの値も表 1に記載した。
配 合 配 合 1 配 合 2 配 合 3 配 合 4 配 合 5 配 合 6 配 合 7 イ ソフタル酸 166 166 166 166 166 166 166
(1, 0モル) (1. 0モル) (1. 0モル) (1. 0モル) (1. 0モル) (1. 0モル) (1. 0モル) ジエチレンダリ コール 212 169. 6 137. 8 159 148 106 106
(2. 0モル) (1. 6モル) (1. 3モル) (1. 5モル) (1. 4モル) (1. 0モル) (1. 0モル)
2, 4—ジェチルー 1, 0 0 0 16 32 96 0 5—ペンタンジオール (0. 1モル) (0. 2モル) (0. 6モル)
ネオペンチルジオール 0 " 0 0 0 0 0 62. 4
(0. 6モル) ジブチル錫ジラウレート 0. 17 0. 17 0. 17 0. 17 0. 17 0. 17 0. 17 重量平均分子量 800 1, 400 1, 700 1, 300 1, 300 1, 400 1, 400 酸 価 3 17 20 2 3 2 2
(実施例 1〜 7、 比較例 1, 2)
製造例 1〜 7で得られたポリエステルァクリレート 1〜 7又は非光架橋性ポリ エステル樹脂 (エスペル 1 108、 日立化成工業社製、 商品名) を使用するか、 それらを使用しないで、 下記表 2に示す配合で樹脂組成物を配合し、 3本ロール ミルで混練し、 本発明に関わる実施例 1〜 7並びに比較例 1, 2のソルダ一レジ ストインキを調整した。
次に、 これらの組成物をスクリーン印刷法により、 120メッシュのポリエス テル製スクリーンを用いて、 乾燥後の厚さが約 30 mになるように銅張り積層 板に塗布し、 80 で 30分間、 熱風循環式乾燥機で乾燥させた。 次に、 所定の パターンを有するネガマスクを塗膜に密着させ、 紫外線露光装置を用いて、 所定 の感度量で露光した。 このときにタック性を観察した。 その後、 1%炭酸ナトリ ゥム水溶液剤で 60秒間スプレー現像を行い、 未露光部を溶解現像した。 得られ た像を用いて現像性を評価し、 次いで 150°Cで 1時間加熱し、 更に 1 JZcm 2の紫外線を照射して試験板を作成した。
ソルダ一レジストインキ及びその光硬化膜の諸特性について下記表 3に記載し た。 なお表 2内の数字は部数であり、 全て固形分に換算した値である。
なお、 表 2に示す各成分は以下のものを用いた。
感光性樹脂 (B)
ZFR— 1 122樹脂:商品名 (日本化薬社製)
光開始剤 (C)
ィルガキュア 907 :商品名 (チバガイキー社製)
エポキシ硬化剤 (D)
ESLV— 80XY:商品名 (新日鐵化学社製)
YX-4000 :商品名 (油化シェルエポキシ社製)
エラス卜マー (E)
XER 91 :商品名 (日本合成ゴム社製、 アクリロニトリル—ブタジエン共重 合体ゴム)
実施例 1 雞 実施例 3 錢例 4 実施例 6 魏例 7 比較例 1 比較例 2 ポリエステルァク リ レー トー 1 3
ポリエステルァク リ レー ト一 2 3
ポリエステルァク リ レー トー 3 3
ポリエステルァク リ レー 卜一 4 3
ポリエステルァク リ レー トー 5 3
ポリ エステルァク リ レー ト一 6 3
ポリエステルァク リ レ一 トー 7 3
非光架橋性ポ リ エステル 3 ジペンタエリスリ 卜一 キサァクリレート 3 3 3 2 2 2 2 . 3 6
Z F R — 1 1 2 2 樹脂 43 43 43 43 43 43 43 . 43 43
t ィ ル ガ キ ュ ア 一 9 0 7 5 5 5 - 4.5 4.5 4.5 4.5 5 4.5
2, 4一ジェチルチオキサントン 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
E S L V - 8 0 X Y 6 6 6 、 6 6 6 6
X Y 4 0 0 0 6 6
X E R 9 1 3 3 3 3 1 シ リ 力 19 19 19 20 20 20 20 19 20 沈降性硫酸バ リ ウ ム 18 18 18 .15 15 15 15 18 15 フタロシアニングリーン 1 1 1 1 フ タ ロ シアニンブルー 1 1 1 1 1 メ ラ ミ ン 2 2 2 2 2 2 2 2 3
難例 1 実施例 2 実施例 3 麵例 4 麵 |J5 辦 1J6 実施例 7 比翻 1 比较例 2 感 度 400 400 .400 400 400 400 400 600 400 現 像 性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 0 〇 0
解 像 度 55/45 52/^18 50/50 51/49 ' 54/46 51/49 52/48 57/43 53/47 耐溶剤性 ' 〇 〇 〇 〇 〇 0 〇 〇 〇 耐フラックス性 〇 〇 〇 〇 CO
0 〇 〇 X 〇 耐アルカ リ性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 0 〇
耐めっき性 m 良好 良好 ' 良好 贿 • 前 良好 白化 餅.
耐熱衝撃性 Δ 〇 0 〇 0 〇 〇 〇 X 耐電食性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 X X
なお、 表 3に示した評価は以下の試験法で行った。
(試験法)
[感度] :アルカリ現像よるに像を得ることが可能で、 その後のめっき工程、 リフロー工程等に十分耐え得ることができる適正露光量。 なお、 アルカリ現像の 条件は 1 %の N a 2 C〇3水溶液で 6 0秒間スプレー現像により行う。
[現像性] :未露光部の現像残りを観察した。
〇 . . .良好
[解像度] :前記の UV硬化条件の際に得られる解像度。 ラインとスペースが 5 0 / mずつ交互となっているネガマスクを用いて光硬化を行い、 アルカリ現像 後に得られたレジスト残り部分 (L) とアルカリ現像液に溶かされた部分の幅 ( S ) をそれぞれ示した。 ラインの幅が多く残っているほど解像性が悪いことを示 す。
[耐溶剤性] :試験片をイソプロピルアルコールに室温で 3 0分間浸漬し、 外 観に異常がないかを確認後、 セロハンテープにより剥離試験を行った。
〇 · · '塗膜外観に異常がなく、 剥離のないもの
△ · · ·塗膜外観にわずかに異常があるか、 一部剥離するもの
X · · ·塗膜外観に異常があるか、 剥離するもの
[耐フラックス性] : レジストを銅基板上に塗布し、 硬化させた膜にロジン系 フラックス (千住金属社製) を塗布し、 ハンダ浴 (2 8 00 に 3 0秒間浸積し た後のフクレゃ変色を評価する。
〇 · · ·フクレ及び変色無し
△ · · ·フクレ無し、 変色有り
X · · ·フクレ及び変色有り
[耐アル力リ性] :試験片を 5 %水酸化ナトリゥム水溶液に室温で 3 0分間浸 漬し、 外観に異常がないかを確認後、 セロハンテープにより剥離試験を行った。 〇 · · '塗膜外観に異常がなく、 剥離のないもの
△ · · ·塗膜外観にわずかに異常があるか、 一部剥離するもの
X · · ·塗膜外観に異常があるか、 剥離するもの
[耐めっき性] : レジスト硬化膜に金めつき処理を行った後の変色を目視によ
り評価する。
[耐熱衝撃性] :碁盤目状にレジストが残るように現像し、 所定の硬化を経て 作製した試験片を、 — 55 で 30分間、 125°Cで 30分間放置することを 1 サイクルとした熱衝撃を加え、 1, 000サイクル後に、 碁盤目の角に生じるク ラック数を顕微鏡で観察する。
〇 · · · 40個中 0個
△ · · · 40個中 1個〜 10個
X · · · 40個中 20個以上
[耐電食性] :櫛形銅配線上にレジスト硬化膜を作製し、 121 、 101 k P a、 85 %水蒸気濃度の条件下で 6〜 7 Vの電圧を印加し、 500時間後の抵 抗値を測定する。
〇 · · · 1 X 10"" Ω以上
△ · · · 1 X 1 0—9以上 1 X 1 0—11 Ω未満
X · · · 1 X 1 0— 9 Ω未満 産業上の利用可能性
本発明の光硬化性樹脂組成物は、 耐熱衝撃性に優れ、 かつ耐電食性に関して従 来の問題点の克服を実現し、 又、 高解像度化を実現する等、 近年、 より微細化が 進む L S Iパッケージ等の製造に用いられるソルダ一レジスト組成物として有用 である。
又、 本発明の感光性樹脂組成物は、 電食性、 密着性、 耐熱性、 耐 TCT性、 現 像性に優れ、 LS Iパッケージ等の製造に用いられるソルダーレジスト用組成物 として好適である。