JP2020117640A - (メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高分子量で、かつ着色が少ない高品質の(メタ)アクリレート系オリゴマーを得ることができる製造方法、好ましくはポリカーボネートジ(メタ)アクリレート及びポリエステルジ(メタ)アクリレートを得ることができる製造方法の提供。【解決手段】下記触媒X及び下記触媒Yの存在下に、数平均分子量が500〜10,000のポリオールと1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物をエステル交換反応させる、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。触媒X:アザビシクロ構造を有する環状3級アミン又はその塩若しくは錯体、アミジン又はその塩若しくは錯体、ピリジン環を有する化合物又はその塩若しくは錯体、及びホスフィン又はその塩若しくは錯体からなる群から選ばれる1種以上の化合物。触媒Y:亜鉛を含む化合物。【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリレートの製造方法に関し、より具体的には、高分子量ポリオールと単官能(メタ)アクリレートをエステル交換反応させて得られる2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の製造方法に関し、好ましくは、高分子量ジオールと単官能(メタ)アクリレートをエステル交換反応させて得られる2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の製造方法に関し、(メタ)アクリレートを製造及び使用する技術分野に属する。
尚、本明細書においては、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と表し、アクリレート及び/又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表し、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表す。
又、本明細書において、「単官能」とは、(メタ)アクリロイル基等のエチレン性不飽和基を1個有する化合物を意味し、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を多官能(メタ)アクリレートと表すこともある。
ポリカーボネートジ(メタ)アクリレート及びポリエステルジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系オリゴマーは、有用な化合物である。(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射により、又は加熱によって硬化するため、塗料等のコーティング剤、インキ、接着剤、光学レンズ、充填剤及び成形材料等の配合物の架橋成分として、又は反応性希釈剤成分として使用されている。
(メタ)アクリレート系オリゴマーの製造方法としては、通常、ジオールと(メタ)アクリル酸を酸触媒の存在下に脱水エステル化反応させる製造方法、及びジオールと(メタ)アクリレートをエステル交換反応触媒の存在下にエステル交換反応させる製造方法があるが、使用する目的及び用途によっては、問題を有する場合があった。
脱水エステル化反応による製造方法の具体例としては、ポリカーボネートジ(メタ)アクリレートを製造する方法としては、例えば、ポリカーボネートジオールとアクリル酸をp−トルエンスルホン酸等のプロトン酸触媒の存在下で脱水エステル化反応させる製造方法が知られている(特許文献1)。
ポリエステルジ(メタ)アクリレートを製造する方法としては、例えば、ポリエステルジオールと(メタ)アクリル酸とを直接脱水反応する製造方法が知られている(特許文献2)。
しかし、これら脱水エステル化方法では、得られるジ(メタ)アクリレートが着色してしまうという問題を有しており、ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレートの場合は、茶色に着色してしまうという問題があった。
エステル交換反応による製造方法の具体例としては、例えば、ポリカーボネートジオールと(メタ)アクリレートを、有機金属触媒存在下、生成するアルコールを抜き出しながら反応させるエステル交換反応による製造方法が知られている(特許文献3)。しかしながら、当該製造方法では、有機溶媒としてトルエン等の芳香族溶媒が使用されており、近年環境負荷物質に対する有害意識が高まっており、芳香族系溶媒の使用は好ましくない。
さらに、本発明らの検討結果によれば、エステル交換反応触媒の種類によっては、得られるジ(メタ)アクリレートの分子量が低下したり、着色してしまうという問題を有する場合があった。
前記した以外にも、ポリエステルジオールとメタクリル酸無水物を、金属触媒存在下反応させる製造方法が知られている(特許文献4)。
しかしながら、当該製造方法では、不安定かつ高価な酸無水物を使用する必要があり、反応終了後に抽出洗浄するため、多量の廃水が発生するという問題があった。
特開平4−208251号公報 特開2000−311516号公報 特開2001−151730号公報 特開2013−116933号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、高分子量で、かつ着色が少ない高品質の(メタ)アクリレート系オリゴマーを得ることができる製造方法、好ましくはポリカーボネートジ(メタ)アクリレート及びポリエステルジ(メタ)アクリレートを得ることができる製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するためには、特定の塩基性触媒又はホスフィン系触媒、及び亜鉛系触媒を併用し、特定の数平均分子量(以下、「Mn」という)のポリオールと単官能(メタ)アクリレートとをエステル交換反応させることで、高分子量で、かつ着色の少ない多官能(メタ)アクリレートが得られることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によれば、得られる多官能(メタ)アクリレートは高分子量で、かつ着色が少ない高品質の製品とすることができる。
本発明は、下記触媒X及び下記触媒Yの存在下に、Mnが500〜10,000のポリオールと単官能(メタ)アクリレートをエステル交換反応させる、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法に関する。
触媒X:アザビシクロ構造を有する環状3級アミン又はその塩若しくは錯体、アミジン又はその塩若しくは錯体、ピリジン環を有する化合物又はその塩若しくは錯体、及びホスフィン又はその塩若しくは錯体からなる群から選ばれる1種以上の化合物。
触媒Y:亜鉛を含む化合物。
以下、ポリオール、単官能(メタ)アクリレート、触媒、製造方法、及び用途について説明する。
1.製造方法
1−1.ポリオール
本発明においては、(A)成分の原料としてMnが500〜10,000のポリオールを使用する。ポリオールのMnとしては、1,000〜6,000が好ましい。
尚、本発明において、Mnとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)により測定した数平均分子量をポリスチレン換算した値を意味する。
本発明におけるポリオールとしては、前記Mnを満たす化合物であれば種々のポリオールを使用できる。
本発明は、ポリオールとしてジオールを使用する製造方法に好ましく適用できる。
本発明の製造方法は、ポリオールとして、カーボネート骨格又はエステル骨格を有するポリオールを使用する製造方法に好ましく適用でき、より好ましくは、カーボネート骨格又はエステル骨格を有するジオールを使用する製造方法に好ましく適用できる。
カーボネート骨格又はエステル骨格を有するポリオールを使用して(メタ)アクリレートを製造する場合、カーボネート骨格又はエステル骨格の結合が切断してしまうためか、得られる(メタ)アクリレートが低分子量化し易いという問題があったが、本発明では、そのような問題がない。
以下、カーボネート骨格を有するポリオール及びエステル骨格を有するポリオールについて説明する。
1−1−1.カーボネート骨格を有するポリオール
カーボネート骨格を有するポリオールとしては、公知の方法で製造されたものを使用することができる。
例えば、ポリオールと炭酸エステルとのエステル交換反応、アルキレン基を有する環状炭酸エステルの開環重合、及びポリオールとクロロギ酸エステル又はホスゲンとの反応等を挙げることができ、ポリオールと炭酸エステルのエステル交換反応により製造されたものが好ましい。
ポリオールとしては、ジオールが好ましい。ジオールとしては、脂肪族ジオール、脂環族ジオール、及びアルキレン基の炭素原子が酸素原子で置換されているジオール等が挙げられる。
脂肪族ジオールとして、アルキレン基がトリメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基であるジオール等が挙げられる。
アルキレン基がトリメチレン基であるジオールとしては、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
アルキレン基がペンタメチレン基であるジオールとしては、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、及び1,5−ヘキサンジオール等が挙げられる。
アルキレン基がヘキサメチレン基であるジオールとしては1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
アルキレン基がヘプタメチレン基であるジオールとしては、1,7−ヘプタンジオール等が挙げられる。
アルキレン基がオクタメチレン基であるジオールとしては、1,8−オクタンジオール、及び2−メチル−1,8−オクタンジオール等が挙げられる。
これら以外にも、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,20−エイコサンジオール等が挙げられる。
脂環族ジオールとしては、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、シクロヘキサン−1,4−ジエタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン及び、2,7−ノルボルナンジオール等が挙げられる。
アルキレン基の炭素原子が酸素原子で置換されているジオールとしては、ポリアルキレングリコールが挙げられる。
ポリアルキレングリコールの具体例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
上記以外の化合物の例としては、2,5−テトラヒドロフランジメタノール、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン等のアルキレン基の炭素原子が酸素原子で置換されていると共に脂肪族環を形成している化合物等が挙げられる。
ジオールとしては、炭素数2〜30を有する脂肪族ジオールが好ましく、より好ましくは炭素数3〜12を有する脂肪族ジオールである。さらに、脂肪族ジオールとしては、炭素数2〜30を有する直鎖状脂肪族ジオールが好ましく、より好ましくは炭素数3〜12を有する直鎖状脂肪族ジオールであり、特に好ましくは、1,10−デカンジオールである。
炭酸エステルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジブチル、及び炭酸ジフェニル等が挙げられる。
カーボネート骨格を有するジオールとしては、下記式(5)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2020117640
〔式(5)において、R15及びR16は、炭素数2〜30を有する2価の炭化水素基を意味する。R15及びR16は、同一でも異なっていても良い。nは平均重合度を表し、1〜50の数である。〕
15及びR16は、炭素数2〜30を有する2価の炭化水素基を意味する。
当該炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐状脂肪族炭化水素基及び環状脂肪族炭化水素基が挙げられる。
さらに、炭化水素基としては、炭素骨格中に酸素、窒素、及び硫黄からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含んでいてもよい。
直鎖状脂肪族炭化水素基の具体例としては、エチレン基、1,3−プロピレン基(トリメチレン基)、1,4−ブチレン基(テトラメチレン基)、1,5−ペンチレン基(ペンタメチレン基)、1,6−ヘキシレン基(ヘキサメチレン基)、1,8−オクチレン基(オクタメチレン基)、1,9−ノニレン基、及び1,10−デカニレン基等が挙げられる。
分岐状脂肪族炭化水素基の具体例としては、1,2−プロピレン基(イソプロピレン基)、
1,1−ジメチルエチレン基(イソブチレン基)、エチルエチレン基、イソペンテン基、3−メチルペンテン基、2,4−ジエチル−1,5−ペンテン基等が挙げられる。
環状脂肪族炭化水素基としては、炭素原子数3〜12個のシクロアルキレン基(シクロアルカンジイル基)が好ましく、例えば、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、及びシクロオクチレン基等が挙げられる。
15及びR16としては、前記したものの中でも、炭素数2〜30を有する2価の直鎖状脂肪族炭化水素基が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12を有する2価の直鎖状脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくは1,10−デカニレン基である。
1−1−2.エステル骨格を有するポリオール
エステル骨格を有するポリオールとしては、ポリオールと有機多塩基酸の反応物であるポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリオールとしては、低分子量ポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリオールが挙げられる。
低分子量ポリオールとしては、分子量50〜300程度のポリオールが挙げられ、低分子量ジオールが好ましい。
低分子量ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等の脂肪族ジオール;
水素化ビスフェノールA、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオール、2,6−デカリングリコール及び2,7−デカリングリコール等の脂環式ジオール;並びに
パラキシレングリコール等の芳香族ジオール等が挙げられる。
ジオールとしては、これら化合物の中でも脂肪族ジオールが好ましく、さらに、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールがより好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、オキシアルキレン単位を3個以上有するポリアルキレングリコールが挙げられる。具体例として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、前記で挙げた化合物等が挙げられる。
有機多塩基酸としては、多塩基酸又は多塩基酸無水物が挙げられ、二塩基酸又は二塩基酸無水物が好ましい。
二塩基酸又は二塩基酸無水物としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、ハイミック酸及びエンドヘット酸、並びにこれら化合物の無水物等が挙げられる。
二塩基酸又は二塩基酸無水物としては、これら化合物の中でも、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸及びセバシン酸が好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、ポリエステルジオールが好ましい。
ポリエステルジオールとしては、ジオールと二塩基酸又は二塩基酸無水物との反応により得られるポリエステルジオールが挙げられる。
当該化合物において、ジオールとしては、前記した化合物が例示され、二塩基酸又は二塩基酸無水物としては、前記した化合物が例示される。
さらに、ポリエステルジオールとしては、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと、コハク酸又はセバシン酸の反応物であるポリエステルジオールがより好ましい。
エステル骨格を有するジオールとしては、下記式(6)で表される化合物が好ましい。
Figure 2020117640
〔式(6)において、R17、R18及びR19は、炭素数2〜30の2価の炭化水素基を意味する。R17、R18及びR19は、同一でも異なっていても良い。nは平均重合度を表し、1〜50の数である。〕
17、R18及びR19は、炭素数2〜30を有する2価の炭化水素基を意味する。
当該炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐状脂肪族炭化水素基及び環状脂肪族炭化水素基が挙げられる。
さらに、炭化水素基としては、炭素骨格中に酸素、窒素、及び硫黄からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含んでいてもよい。
17、R18及びR19の具体例としては、前記においてR15及びR16の具体例として例示した2価の炭化水素基と同じ官能基が挙げられる。
さらに、式(6)におけるR17、R18及びR19の好ましい例について説明する。
17及びR18としては、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、3−メチル−1,5−ペンチレン基及び2,4−ジエチル−1,5−ペンチレン基からなる群から選択される基が好ましい。
これらの官能基は、原料化合物である1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールにそれぞれ由来する基である。
19としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基及び1,8−オクチレン基からなる群から選択される基が好ましい。
これらの官能基は、原料化合物であるコハク酸、グルタル酸、アジピン酸及びセバシン酸にそれぞれ由来する基である。
さらに、式(6)におけるR17、R18及びR19の好ましい組み合わせとしては、R17及びR18としては、2,4−ジエチル−1,5−ペンチレン基であり、R19がエチレン基又は1,8−オクチレン基が好ましい。
即ち、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと、コハク酸又はセバシン酸の反応物であるポリエステルジオールが好ましい。
1−2.単官能(メタ)アクリレート
(A)成分の原料として使用する単官能(メタ)アクリレートは、分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、例えば、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2020117640
式(1)において、R1は水素原子又はメチル基を表す。R2は炭素数1〜50の有機基を表す。
上記一般式(1)におけるR2の好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、及び2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜8のアルキル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基及び2−メトキシブチル基等のアルコキシアルキル基、並びにN,N−ジメチルアミノエチル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、N,N−ジメチルアミノプロピル基及びN,N−ジエチルアミノプロピル基等のジアルキルアミノ基等が挙げられる。
上記一般式(1)におけるR2の具体例としては、前記以外にも特開2017−39916号公報、特開2017−39917号公報及び国際公開第2017/033732号で挙げた官能基が挙げられる。
本発明ではこれらの単官能(メタ)アクリレートを単独で又は二種以上を任意に組み合わせて使用できる。
これらの単官能(メタ)アクリレートの中では、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、又は、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートが好ましく、特にポリオールに対して良好な反応性を示し、入手が容易な炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、又は、炭素数1〜2のアルキル基を有するアルコキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
さらに、ポリオールの溶解を促進し、極めて良好な反応性を示す炭素数1〜2のアルキル基を有するアルコキシアルキル(メタ)アクリレートがより好ましく、2−メトキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
さらに又、単官能(メタ)アクリレートとしては、アクリレートが反応性に優れるため特に好ましい。
(A)成分の製造方法におけるポリオールと単官能(メタ)アクリレートの使用割合は特に制限はないが、ポリオールの水酸基1モルに対して単官能(メタ)アクリレートを0.4〜10.0モルが好ましく、より好ましくは0.6〜5.0モルである。単官能(メタ)アクリレートを0.4モル以上にすることにより副反応を抑制することができる。又、10.0モル以下とすることで、(A)成分の生成量を多くすることができ、生産性を向上させることができる。
1−3.触媒
(A)成分の製造方法におけるエステル交換反応触媒としては、高収率でジ(メタ)アクリレートを含む反応生成物を製造できるとの理由で、触媒として下記触媒X及びYを併用する。
触媒X:アザビシクロ構造を有する環状3級アミン又はその塩若しくは錯体(以下、「アザビシクロ系化合物」という)、アミジン又はその塩若しくは錯体(以下、「アミジン系化合物」という)、ピリジン環を有する化合物又はその塩若しくは錯体(以下、「ピリジン系化合物」という)、及びホスフィン又はその塩若しくは錯体(以下、「ホスフィン系化合物」という)よりなる群から選ばれる一種以上の化合物。
触媒Y:亜鉛を含む化合物。
以下、触媒X及び触媒Yについて説明する。
1−3−1.触媒X
(A)成分の製造方法における触媒Xは、アザビシクロ系化合物、アミジン系化合物、ピリジン系化合物、ホスフィン系化合物よりなる群から選ばれる一種以上の化合物である。
触媒Xとしては、前記した化合物群の中でも、アザビシクロ系化合物、アミジン系化合物及びピリジン系化合物よりなる群から選ばれる一種以上の化合物が好ましい。これら化合物は、触媒活性に優れ(A)成分を好ましく製造できる他、反応中及び反応終了後に後記する触媒Yと錯体を形成し、当該錯体は吸着等による簡便な方法により反応終了後の反応液から容易に除去できる。特に、アザビシクロ系化合物は、その触媒Yとの錯体が反応液に難溶解性となるため、ろ過及び吸着等によりさらに容易に除去することができる。
一方、ホスフィン系化合物は、触媒活性に優れるものの、触媒Yと錯体を形成し難いか、又は、錯体を形成した場合は反応液に易溶解性であり、反応終了後の反応液中にホスフィン系化合物又は錯体の大部分が溶解したままとなるため、ろ過及び吸着等による簡便な方法により反応液から除去し難い。このため、最終製品中にもホスフィン系触媒が残存してしまい、これにより製品の保存中に、濁りや触媒の析出が発生したり、経時的に増粘又はゲル化してしまうという保存安定性の問題を生じることがある。
アザビシクロ系化合物の具体例としては、アザビシクロ構造を有する環状3級アミン、当該アミンの塩、又は当該アミンの錯体を満足する化合物であれば種々の化合物が挙げられ、好ましい化合物としては、キヌクリジン、3−ヒドロキシキヌクリジン、3−キヌクリジノン、1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボン酸、及びトリエチレンジアミン(別名:1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン。以下、「DABCO」という)等が挙げられる。
アザビシクロ系化合物の具体例としては、前記以外にも特開2017−39916号公報、特開2017−39917号公報及び国際公開第2017/033732号で挙げた化合物等が挙げられる。
アミジン系化合物の具体例としては、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ビニルイミダゾール、1−アリルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(以下、「DBU」という)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(以下、「DBN」という)、N−メチルイミダゾール塩酸塩、DBU塩酸塩、DBN塩酸塩、N−メチルイミダゾール酢酸塩、DBU酢酸塩、DBN酢酸塩、N−メチルイミダゾールアクリル酸塩、DBUアクリル酸塩、DBNアクリル酸塩、及びフタルイミドDBU等が挙げられる。
ピリジン系化合物の主な具体例としては、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、3−エチルピリジン、4−エチルピリジン、及びN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(以下、「DMAP」という)等が挙げられる。
ピリジン系化合物の具体例としては、前記以外にも特開2017−39916号公報、特開2017−39917号公報及び国際公開第2017/033732号で挙げた化合物等が挙げられる。
ホスフィン系化合物は、下記一般式(2)で示される構造を含む化合物等が挙げられる。
Figure 2020117640
〔式(2)において、R3、R4及びR5は、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルケニル基、炭素数6〜24のアリール基、若しくは、炭素数5〜20のシクロアルキル基を意味する。R3、R4及びR5としては、同一であっても異なっていても良い。〕
ホスフィン系化合物の具体例としては、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、トリ(m−トリル)ホスフィン、トリス(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、及びトリシクロヘキシルホスフィン等が挙げられる。
ホスフィン系化合物の具体例としては、前記以外にも特開2017−39916号公報、特開2017−39917号公報及び国際公開第2017/033732号で挙げた化合物等が挙げられる。
本発明ではこれらの触媒Xを単独で又は二種以上を任意に組み合わせて使用できる。これらの触媒Xの中では、キヌクリジン、3−キヌクリジノン、3−ヒドロキシキヌクリジン、DABCO、N−メチルイミダゾール、DBU、DBN及びDMAPが好ましく、特に殆どの多価アルコールに対して良好な反応性を示し、入手が容易な3−ヒドロキシキヌクリジン、DABCO、N−メチルイミダゾール、DBU及びDMAPが好ましい。
(A)成分の製造方法における触媒Xの使用割合は特に制限はないが、ポリオールの水酸基1モルに対して、触媒Xを0.0001〜0.5モル使用することが好ましく、より好ましくは0.0005〜0.2モルである。触媒Xを0.0001モル以上使用することで、目的のジ(メタ)アクリレートを含む反応生成物の収率を高めることができ、0.5モル以下とすることで、副生成物の生成や反応液の着色を抑制し、反応終了後の精製工程を簡便にすることができる。
1−3−2.触媒Y
触媒Yは、亜鉛を含む化合物である。
触媒Yとしては、亜鉛を含む化合物であれば種々の化合物を使用することができるが、反応性に優れることから有機酸亜鉛及び亜鉛ジケトンエノラートが好ましい。
有機酸亜鉛としては、蓚酸亜鉛等の二塩基酸亜鉛及び下記一般式(3)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2020117640
〔式(3)において、R6及びR7は、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルケニル基、炭素数6〜24のアリール基、若しくは、炭素数5〜20のシクロアルキル基を意味する。R6及びR7としては、同一であっても異なっていても良い。〕
前記式(3)の化合物としては、R6及びR7が、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基又はアルケニル基である化合物が好ましい。R6及びR7において、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基又はアルケニル基は、フッ素及び塩素等のハロゲン原子を有しない官能基であり、当該官能基を有する触媒Yは、高収率で目的のジ(メタ)アクリレートを含む反応生成物を製造できるため好ましい。
亜鉛ジケトンエノラートとしては、下記一般式(4)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2020117640
〔式(4)において、R8、R9、R10、R11、R12及びR13は、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルケニル基、炭素数6〜24のアリール基、若しくは炭素数5〜20のシクロアルキル基を意味する。R8、R9、R10、R11、R12及びR13としては、同一であっても異なっていても良い。〕
上記一般式(3)で表される亜鉛を含む化合物の具体例としては、酢酸亜鉛、酢酸亜鉛二水和物、プロピオン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、シクロヘキサン酪酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、t−ブチル安息香酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、アクリル酸亜鉛、及びメタクリル酸亜鉛等が挙げられる。
尚、これらの亜鉛を含む化合物について、その水和物又は溶媒和物又は触媒Xとの錯体が存在する場合には、該水和物及び溶媒和物及び触媒Xとの錯体も(A)成分の製造方法における触媒Yとして使用できる。
上記一般式(4)で表される亜鉛を含む化合物の具体例としては、亜鉛アセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート水和物、ビス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)亜鉛、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)亜鉛、及びビス(5,5−ジメチル−2,4−ヘキサンジオナト)亜鉛等が挙げられる。尚、これらの亜鉛を含む化合物について、その水和物又は溶媒和物又は触媒Xとの錯体が存在する場合には、該水和物及び溶媒和物及び触媒Xとの錯体も(A)成分の製造方法における触媒Yとして使用できる。
触媒Yにおける、有機酸亜鉛及び亜鉛ジケトンエノラートとしては、前記した化合物を直接使用することができるが、反応系内でこれら化合物を発生させ使用することもできる。
例えば、金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、塩化亜鉛及び硝酸亜鉛等の亜鉛化合物(以下、「原料亜鉛化合物」という)を原料として使用し、有機酸亜鉛の場合は、原料亜鉛化合物と有機酸を反応させる方法、亜鉛ジケトンエノラートの場合は、原料亜鉛化合物と1,3−ジケトンを反応させる方法等が挙げられる。
本発明ではこれらの触媒Yを単独で又は二種以上を任意に組み合わせて使用できる。これらの触媒Yの中では、酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、亜鉛アセチルアセトナートが好ましく、特に殆どの多価アルコールに対して良好な反応性を示し、入手が容易な酢酸亜鉛、アクリル酸亜鉛、亜鉛アセチルアセトナートが好ましい。
(A)成分の製造方法における触媒Yの使用割合は特に制限はないが、ポリオールの水酸基合計1モルに対して、触媒Yを0.0001〜0.5モル使用することが好ましく、より好ましくは0.0005〜0.2モルである。触媒Yを0.0001モル以上使用することで、目的のジ(メタ)アクリレートを含む反応生成物の収率を高めることができ、0.5モル以下とすることで、副生成物の生成や反応液の着色を抑制し、反応終了後の精製工程を簡便にすることができる。
1−4.製造方法
本発明は、前記触媒X及びYの存在下に、ポリオールと単官能(メタ)アクリレートをエステル交換反応させる製造方法である。
(A)成分の製造方法における触媒Xと触媒Yの使用割合は特に制限はないが、触媒Yの1モルに対して、触媒Xを0.005〜10.0モル使用することが好ましく、より好ましくは0.05〜5.0モルである。0.005モル以上使用することで、目的のジ(メタ)アクリレートを含む反応生成物の収率を高めることができ、10.0モル以下とすることで、副生成物の生成や反応液の着色を抑制し、反応終了後の精製工程を簡便にすることができる。
本発明で併用する触媒Xと触媒Yの組合せとしては、触媒Xがアザビシクロ系化合物で、触媒Yが前記一般式(3)で表される化合物の組み合わせが好ましく、さらに、アザビシクロ系化合物がDABCOであり、前記一般式(3)で表される化合物が酢酸亜鉛及び/又はアクリル酸亜鉛である組み合わせが特に好ましい。
この組合せが、ジ(メタ)アクリレートを含む反応生成物を収率よく得られることに加え、反応終了後の色調に優れる(黄色味が小さい)ことから、無色透明性が重要視されるコーティング用途等に好適に使用できる。さらには比較的安価に入手可能な触媒であることから、経済的に有利な製造方法となる。
本発明で使用する触媒X及び触媒Yは、上記反応の最初から添加してもよいし、途中から添加してもよい。又、所望の使用量を一括で添加してもよいし、分割して添加してもよい。
(A)成分の製造方法における反応温度は40℃〜180℃であることが好ましく、より好ましくは60℃〜160℃である。反応温度を40℃以上にすることで、反応速度を速くすることができ、180℃以下とすることで、原料や生成物中の(メタ)アクリロイル基の熱重合を抑制し、反応液の着色を抑制でき、反応終了後の精製工程を簡便にすることができる。
(A)成分の製造方法における反応圧力は、所定の反応温度を維持できれば特に制限はなく、減圧状態で実施してもよく、又加圧状態で実施してもよい。反応圧力としては、0.000001〜10MPa(絶対圧力)が好ましい。
(A)成分の製造方法においては、エステル交換反応の進行に伴い単官能(メタ)アクリレートに由来する1価アルコールが副生する。
ポリオールの水酸基の一部(例えば50モル%程度)を(メタ)アクリレート化する場合、該1価アルコールを反応系内に共存させて平衡状態とし、触媒を吸着除去又は失活操作した後、該1価アルコール及び原料の単官能(メタ)アクリレートを留去することで、アクリレート化率が制御された生成物を安定的に製造することが出来る。
一方、ポリオールの水酸基を積極的に(メタ)アクリレート化する場合には、該1価アルコールを反応系外に排出し、エステル交換反応の進行をより促進させることが好ましい。
(A)成分の製造方法では溶媒を使用せずに反応させることもできるが、必要に応じて溶媒を使用してもよい。
溶媒の具体例としては、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、アミルベンゼン、ジアミルベンゼン、トリアミルベンゼン、ドデシルベンゼン、ジドデシルベンゼン、アミルトルエン、イソプロピルトルエン、デカリン及びテトラリン等の炭化水素類;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジエチルアセタール、ジヘキシルアセタール、t−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、トリオキサン、ジオキサン、アニソール、ジフェニルエーテル、ジメチルセロソルブ、ジグライム、トリグライム及びテトラグライム等のエーテル類;18−クラウン−6等のクラウンエーテル類;安息香酸メチル及びγ−ブチロラクトン等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン及びベンゾフェノン等のケトン類;炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート等のカーボネート化合物;スルホラン等のスルホン類;ジメチルスルホキサイド等のスルホキサイド類;尿素類又はその誘導体;トリブチルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類、イミダゾリウム塩、ピペリジニウム塩及びピリジニウム塩等のイオン液体;シリコンオイル並びに;水等が挙げられる。
これらの溶媒の中では、炭化水素類、エーテル類、カーボネート化合物及びイオン液体よりなる群から選ばれた少なくとも1種の溶媒が好ましい。
これらの溶媒は単独で使用してもよく、二種以上を任意に組み合わせて混合溶媒として使用してもよい。
(A)成分の製造方法においては、反応液の色調を良好に維持する目的で系内にアルゴン、ヘリウム、窒素及び炭酸ガス等の不活性ガスを導入してもよいが、(メタ)アクリロイル基の重合を防止する目的で系内に含酸素ガスを導入してもよい。含酸素ガスの具体例としては、空気、酸素と窒素の混合ガス、酸素とヘリウムの混合ガス等が挙げられる。含酸素ガスの導入方法としては、反応液中に溶存させたり、又は反応液中に吹込む(いわゆるバブリング)方法がある。
(A)成分の製造方法においては、(メタ)アクリロイル基の重合を防止する目的で反応液中に重合禁止剤を添加することが好ましい。
重合禁止剤の具体例としては、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチルカテコール、ベンゾキノン、フェノチアジン、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等の有機系重合禁止剤、塩化銅、硫酸銅及び硫酸鉄等の無機系重合禁止剤、並びにジブチルジチオカルバミン酸銅、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等の有機塩系重合禁止剤が挙げられる。
重合禁止剤は、一種を単独で添加しても又は二種以上を任意に組み合わせて添加してもよく、本発明の最初から添加してもよいし、途中から添加してもよい。又、所望の使用量を一括で添加してもよいし、分割して添加してもよい。又、精留塔を経由して連続的に添加してもよい。
重合禁止剤の添加割合としては、反応液中に5〜30,000wtppmが好ましく、より好ましくは25〜10,000wtppmである。この割合を5wtppm以上とすることで、重合禁止効果を十分発揮することができ、30,000wtppm以下にすることで、反応液の着色を抑制でき、反応終了後の精製工程を簡便にすることができ、又、得られる(A)成分の硬化速度の低下を防止することができる。
(A)成分の製造方法における反応時間は、触媒の種類と使用量、反応温度、反応圧力等により異なるが、0.1〜150時間が好ましく、より好ましくは0.5〜80時間である。
(A)成分の製造方法は、回分式、半回分式及び連続式のいずれの方法によっても実施できる。回分式の一例としては、反応器にポリオール、単官能(メタ)アクリレート、触媒及び重合禁止剤を仕込み、含酸素ガスを反応液中にバブリングさせながら所定の温度で撹拌する。その後、エステル交換反応の進行に伴い副生した1価アルコールを所定の圧力にて反応器から抜出すことで目的の(A)成分を生成させる等の方法で実施できる。
(A)成分の製造方法で得られた反応生成物に対しては、分離・精製操作を実施することが目的のジ(メタ)アクリレートを含む反応生成物を純度よく得ることができるため好ましい。
分離・精製操作としては、吸着操作、晶析操作、ろ過操作、蒸留操作及び抽出操作等が挙げられ、これらを組合わせることが好ましい。吸着操作としては、吸着剤による触媒の吸着が挙げられ、吸着剤としてはケイ酸アルミニウム等が挙げられる。晶析操作としては、冷却晶析及び濃縮晶析等が挙げられる。ろ過操作としては、加圧ろ過、吸引ろ過及び遠心ろ過等が挙げられる。蒸留操作としては、単式蒸留、分別蒸留、分子蒸留及び水蒸気蒸留等が挙げられる。抽出操作としては、固液抽出、液液抽出等が挙げられる。
該分離精製操作においては溶媒を使用してもよい。又、本発明で使用した触媒及び/又は重合禁止剤を中和するための中和剤や、副生成物を分解又は除去するための酸及び/又はアルカリ、色調を改善するための活性炭、ろ過効率及びろ過速度を向上するためのケイソウ土等を使用してもよい。
1−5.(A)成分
前記した製造方法により、原料であるMnが500〜10,000のポリオールを骨格として有する多官能(メタ)アクリレートの混合物である(A)成分が得られる。
(A)成分のMnとしては、500〜10,000が好ましく、より好ましくは1,000〜6,000である。Mnが500〜10,000の範囲にある多官能(メタ)アクリレートは、低粘度であるため前記分離・精製操作が容易になる点で好ましい。
(A)成分としては、2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましい。
2.用途
本発明の製造方法で得られた(A)成分は、種々の用途に使用することができる。
例えば、熱又は活性エネルギー線硬化性化合物、及び架橋剤等として使用することができ、又、その他の樹脂等の原料として使用することができる。
又、(A)成分を含む組成物は、例えば、インキ、塗料等のコーティング剤、接着剤、充填剤、封止剤及びパターン形成用剤等といった種々の用途に使用することができる。
本発明の製造方法で得られた(A)成分は、これら用途の中でも、硬化型組成物の構成成分として使用することが好ましい。
以下、硬化型組成物について説明する。
3.硬化型組成物
(A)成分は、硬化型組成物の構成成分として使用することが好ましい。
組成物の粘度としては、目的に応じて適宜設定すれば良い。
(A)成分をコーティング剤、インキ及びパターン形成等の好ましい用途に使用する場合には、目的に応じて適宜設定すれば良く、1〜100,000mPa・sが好ましく、より好ましくは5〜50,000mPa・sである。当該粘度範囲とすることで、組成物の塗工時のレベリング性に優れ、硬化物の外観に優れるものとすることができる。
尚、本発明における粘度とは、E型粘度計を使用して25℃で測定した値を意味する。
本発明の組成物は、活性エネルギー線硬化型組成物及び熱硬化型組成物のいずれにも使用することができるが、活性エネルギー線硬化型組成物が好ましい。
本発明の組成物は、前記(A)を必須成分とするものであるが、目的に応じて種々の成分を配合することができる。
その他成分としては、具体的には、光重合開始剤〔以下、「(B)成分」という〕、熱重合開始剤〔以下、「(C)成分」という〕、前記(A)成分以外のエチレン性不飽和基を有する化合物〔以下、「(D)成分」という〕及び有機溶剤〔以下、「(E)成分」という〕等が挙げられる。
以下、これらの成分について説明する。
尚、後記するその他の成分は、例示した化合物の1種のみを使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
3−1.(B)成分
本発明の組成物を活性エネルギー線硬化型組成物として使用し、さらに電子線硬化型組成物として使用する場合は、(B)成分(光重合開始剤)を含有させず、電子線により硬化させることも可能である。
本発明の組成物を活性エネルギー線硬化型組成物として使用する場合において、特に、活性エネルギー線として紫外線及び可視光線を用いたときには、硬化の容易性やコストの観点から、(B)成分を更に含有することが好ましい。
活性エネルギー線として電子線を使用する場合には、必ずしも配合する必要はないが、硬化性を改善させるため必要に応じて少量配合することもできる。
(B)成分の具体例としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−1−(メチルビニル)フェニル]プロパノン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチループロピオニル)ベンジル]フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール、フェニルグリオキシル酸メチル、エチルアントラキノン及びフェナントレンキノン等の芳香族ケトン化合物;
ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)フェニルフェニルメタン、メチル−2−ベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパン−1−オン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン及び4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン、3−[3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イル−オキシ]−2−ヒドロキシプロピル−N,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド及びフルオロチオキサントン等のチオキサントン系化合物等が挙げられる。
これら化合物の中でも、α−ヒドロキシフェニルケトン類が、大気下において、薄膜のコーティングであっても表面硬化性が良好で好ましく、具体的には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンがより好ましい。
又、硬化膜の膜厚を厚くする必要がある場合、例えば50μm以上とする必要がある場合は、硬化膜内部の硬化性を向上させる目的や、紫外線吸収剤や顔料を併用する場合は、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物や、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン等を併用することが好ましい。
(B)成分の含有割合は、硬化性成分合計量100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜8重量部である。(B)成分の割合を0.1重量部以上にすることで、組成物の光硬化性を良好にし、密着性に優れるものとすることができ、10重量部以下とすることで、硬化膜の内部硬化性が良好にすることができ、基材との密着性を良好にすることができる。
尚、本発明において「硬化性成分」とは、熱又は活性エネルギー線により硬化する成分であり、(A)成分を意味し、後記する(D)成分を配合する場合は、(A)及び(D)成分を意味する。
3−2.(C)成分
本発明の組成物を熱硬化型組成物として使用する場合には、熱重合開始剤を配合することができる。
熱重合開始剤としては、種々の化合物を使用することができ、有機過酸化物及びアゾ系開始剤が好ましい。
有機過酸化物の具体例としては、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、α、α‘−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
アゾ系化合物の具体例としては、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾジ−t−オクタン、アゾジ−t−ブタン等が挙げられる。
これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。又、有機過酸化物は還元剤と組み合わせることによりレドックス反応とすることも可能である。
これら熱重合開始剤の使用量としては、硬化性成分合計量100重量部に対して、10重量部以下が好ましい。
熱重合開始剤を単独で用いる場合は、通常のラジカル熱重合の常套手段にしたがって行えばよく、場合によっては(B)成分(光重合開始剤)と併用し、光硬化させた後にさらに反応率を向上させる目的で熱硬化を行うこともできる。
3−3.(D)成分
(D)成分は、前記(A)成分以外のエチレン性不飽和化合物であり、組成物の硬化物に種々の物性を付与する目的で配合する。
(D)成分におけるエチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基及び(メタ)アリル基等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
尚、下記において、「単官能」とは、エチレン性不飽和基を1個有する化合物を意味し、「○官能」とはエチレン性不飽和基を○個有する化合物を意味し、「多官能」とはエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を意味する。
(D)成分において、単官能エチレン性不飽和化合物の具体例としては、前記した単官能(メタ)アクリレートと同様の化合物が挙げられ、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート及びtert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート及び2−メトキシエチルアクリレートが好ましい。
前記した単官能(メタ)アクリレート以外の化合物としては、(メタ)アクリル酸、アクリル酸のマイケル付加型のダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、ブチルカルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、アルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、パラクミルフェノールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、オルトフェニルフェノール(メタ)アクリレート、オルトフェニルフェノールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンメチロール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、N−(2−(メタ)アクリロキシエチル)ヘキサヒドロフタルイミド、N−(2−(メタ)アクリロキシエチル)テトラヒドロフタルイミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルカプロラクタム等が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート及びノナンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。このほかに、ビスフェノール骨格や、ポリエーテル骨格、ポリアルキレン骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル骨格、ポリエーテル骨格又はポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレート等も用いることができる。
3官能以上(メタ)アクリレート化合物としては、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば種々の化合物が挙げられ、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンのトリ又はテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのトリ、テトラ、ペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加物のトリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンアルキレンオキサイド付加物のトリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールアルキレンオキサイド付加物のトリ、テトラ、ペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールアルキレンオキサイド付加物のポリ(メタ)アクリレート;
イソシアヌル酸アルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート;並びにペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の水酸基を有し3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物と有機ポリイソシアネートとの反応物であるウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
前記における、アルキレンオキサイド付加物の例としては、エチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、並びに、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
又、前記有機ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体等を挙げることができる。
(D)成分の含有割合は、硬化性成分の合計量100重量部中に0〜60重量%含むことが好ましく、より好ましくは0〜30重量%である。
(D)成分の含有割合が60重量%以下とすることで、特に(D)成分が多官能エチレン性不飽和化合物の場合には、硬化膜が脆くなることを防止することができる。
3−4.(E)成分
本発明の組成物は、基材への塗工性を改善する等の目的で、(E)成分の有機溶剤を含むことができる。
(E)成分の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びブタノール等のアルコール化合物;エチレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノエーテル化合物;ダイアセトンアルコール等のアセトンアルコール;ベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族化合物;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等のケトン化合物;ジブチルエーテル等のエーテル化合物;並びにN−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらの中でも、アルキレングリコールモノエーテル化合物、ケトン化合物が好ましく、アルキレングリコールモノエーテル化合物がより好ましい。
(E)成分の含有割合は、硬化性成分の合計量100重量部に対して、10〜1,000重量部であることが好ましく、50〜500重量部であることがより好ましく、50〜300重量部であることがさらに好ましい。上記範囲であると、組成物を塗工に適当な粘度とすることができ、後記する公知の塗布方法で組成物を容易に塗布することができる。
3−5.硬化型組成物の用途
本発明の組成物は、種々の用途に使用可能である。
具体的な用途の例としては、コーティング用組成物、成形材用組成物、インキ用組成物、パターン形成用組成物、接着剤、充填剤、及び封止剤等が挙げられ、コーティング用組成物、インキ用組成物及びパターン形成用組成物が好ましい。
以下、好ましい用途について説明する。
3−5−1.コーティング用組成物
本発明の組成物は、薄膜硬化性が優れ、硬化物の硬度が高いため、コーティング用組成物として好ましく使用することができ、(A)成分は低粘度であるため無溶剤型のコーティング用組成物としてより好ましく使用することができる。
コーティング用組成物は、ハードコート用途として好ましく使用でき、無溶剤型のハードコート剤としてより好ましく使用することができ、基材としては、偏光子保護フィルムや反射防止フィルムに用いられるプラスチックフィルム、家電製品や自動車内外装部品に用いられる樹脂成型品等が挙げられる。
コーティング用組成物は、前記(A)を必須成分とするものであるが、目的に応じて種々の成分を配合することができる。
その他成分としては、具体的には、前記した(B)、(C)、(D)及び(E)成分の他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料・染料、シランカップリング剤、表面改質剤、ポリマー及び重合禁止剤等が挙げられる。
酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料・染料、シランカップリング剤、表面改質剤、ポリマー及び重合禁止剤の具体例としては、国際公開WO2017/002964号パンフレットの段落番号[0086]〜[0094]で挙げた化合物と同様の化合物が挙げられる。
尚、これらその他の成分は、例示した化合物の1種のみを使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
コーティング用組成物の他の用途としては、金属基材のコーティング剤として好ましく使用することができる。
これにより、金属基材表面に、硬化型組成物の硬化膜が形成された金属基材を製造することができる。
本発明の組成物を使用する硬化膜を有する金属基材の製造方法としては、金属基材上の一部又は全部に、硬化型組成物を塗工する工程、及び、塗工された組成物に活性エネルギー線を照射するか又は加熱により硬化させる工程を含むことが好ましい。
本発明の組成物から得られた硬化膜を有する金属基材は、金属基材、特にフィルム状金属基材の変形に対する追従性や耐溶剤性に優れているため、PDP(プラズマディスプレイパネル)用電極保護材、電動自転車用基板回路保護材及びリチウムイオン電池等に用いる電極保護コーティング剤に好適に使用できる。
3−5−2.成形材用組成物
本発明の組成物は、低粘度で、硬化物の硬度が高いため、金型転写やナノインプリント等で使用する成形材用組成物として好ましく使用することができる。尚、本発明では、ナノインプリント等の微細加工用途も、便宜上成形材と称する。
成形材用組成物は、前記(A)を必須成分とするものであるが、目的に応じて種々の成分を配合することができる。
その他成分としては、具体的には、前記した(B)、(C)、(D)及び(E)成分の他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料・染料、シランカップリング剤、表面改質剤、ポリマー及び重合禁止剤等が挙げられる。
3−5−3.インキ用組成物
本発明の組成物は、薄膜硬化性に優れるため、単色又は多色印刷後さらに印刷機で印刷される透明なオーバープリントニスインキや黄、紅、藍、墨等のカラー印刷用インキ用として好ましく使用することができる。
印刷方式としては、オフセット印刷(湿し水を使用する通常の平版及び湿し水を使用しない水無し平版)、凸版印刷(平圧凸版、凸版半輪転、輪転、間欠輪転、フレキソ)、凹版印刷(グラビア印刷)、孔版印刷(スクリーン印刷)、インクジェット印刷等種々の印刷方式が挙げられ、乳化安定性に優れるために、湿し水を使用するオフセット印刷用として、好ましく使用することができる。又、低粘度であるため、インクジェット印刷としても好ましく使用することができる。
インキ用組成物は、前記(A)を必須成分とするものであるが、目的に応じて種々の成分を配合することができる。
インキ用組成物の製造方法としては、従来のインキ用組成物の製造方法に従えば良く、(A)成分、(B)成分(活性エネルギー線が紫外線の場合)、(F)成分、(G)成分、重合禁止剤及びワックスその他添加剤等を配合した後、顔料を加えて、三本ロールミル、ビーズミル等の分散機で分散する方法等が挙げられる。
その他成分としては、具体的には、前記した(B)、(C)及び(D)成分の他、バインダー〔以下「(F)成分」という〕、顔料〔以下「(G)成分」という〕、可塑剤及び耐摩擦剤等が挙げられる。
(F)成分、(G)成分、可塑剤及び耐摩擦剤の具体例としては、国際公開WO2017/002964号パンフレットの段落番号[0101]〜[0107]で挙げた化合物と同様の化合物が挙げられる。
尚、これらその他の成分は、例示した化合物の1種のみを使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
3−5−4.パターン形成用組成物
本発明の組成物は、露光感度が高く現像性に非常に優れ、精密で正確なパターンを形成することができるため、パターン形成用組成物として好ましく使用することができる。
パターン形成用組成物は、前記(A)を必須成分とするものであるが、目的に応じて種々の成分を配合することができる。
その他成分としては、具体的には、前記した(B)、(D)、(E)成分、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、表面改質剤及び重合禁止剤の他、アルカリ可溶性樹脂〔以下「(H)成分」という〕等が挙げられる。
(H)成分の具体例としては、国際公開WO2017/002964号パンフレットの段落番号[0110]〜[0122]で挙げた化合物と同様の化合物が挙げられる。
尚、これらその他の成分は、例示した化合物の1種のみを使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
3−6.使用方法
3−6−1.コーティング用組成物の使用方法
本発明の組成物の使用方法としては、常法に従えば良い。
例えば、基材に組成物を塗布した後、活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより硬化させて硬化させる方法等が挙げられる。
具体的には、適用される基材に組成物を通常の塗装方法により塗布した後、活性エネルギー線硬化型組成物の場合には活性エネルギー線を照射して硬化させる方法、又熱硬化型組成物の場合は加熱して硬化させる方法等が挙げられる。
活性エネルギー線の照射方法や加熱方法は、従来の硬化方法として知られている一般的な方法を採用すれば良い。
又、組成物に(C)成分(光重合開始剤)及び(D)成分(熱重合開始剤)を併用し、これを活性エネルギー線照射した後、加熱硬化させることにより、基材との密着性を向上させる方法も採用することができる。
本発明の組成物が適用できる基材としては、種々の材料に適用でき、プラスチック、木材、金属、無機材料及び紙等が挙げられる。
プラスチックの具体例としては、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース及びジアセチルセルロース等のセルロースアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルサルホン、ノルボルネン等の環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂及びポリウレタン樹脂等が挙げられる。
木材としては、自然の木材及び合成木材等が挙げられる。
金属としては、鋼板、アルミ及びクロム等の金属、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化インジウムスズ(ITO)等の金属酸化物等が挙げられる。
無機材料としては、ガラス、モルタル、コンクリート及び石材等が挙げられる。
これらの中でも、プラスチック基材が特に好ましい。
基材に対する組成物硬化膜の膜厚は、目的に応じて適宜設定すればよい。硬化膜の厚さとしては、使用する基材や製造した硬化膜を有する基材の用途に応じて選択すればよいが、1〜500μmであることが好ましく、5〜200μmであることがより好ましい。
本発明の組成物の基材への塗工方法としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、バーコーター、アプリケーター、ドクターブレード、ディップコーター、ロールコーター、スピンコーター、フローコーター、ナイフコーター、コンマコーター、リバースロールコーター、ダイコーター、リップコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター及びインクジェット等で塗工する方法が挙げられる。
本発明の組成物を硬化させるための活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線及び電子線等が挙げられるが、紫外線が好ましい。
紫外線照射装置としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、紫外線(UV)無電極ランプ、発光ダイオード(LED)等が挙げられる。
照射エネルギーは、活性エネルギー線の種類や配合組成に応じて適宜設定すれば良く、一例として高圧水銀ランプを使用する場合を挙げると、UV−A領域の照射エネルギーで100〜5,000mJ/cm2が好ましく、200〜1,000mJ/cm2がより好ましい。
3−6−2.成形材用組成物の使用方法
本発明の組成物を成形材用途で使用する場合の使用方法としては、常法に従えば良い。
具体的には、目的の形状を有するスタンパを称される金型に組成物を塗布し、フィルム又はシート基材(以下これらをまとめて「フィルム基材」という。)でラミネートした後に、活性エネルギー線を照射し硬化させる方法、所定の型枠に組成物を注入した後、活性エネルギー線硬化型組成物の場合には活性エネルギー線を照射することにより硬化させる方法、又熱硬化型組成物の場合は加熱して硬化させる方法等が挙げられる。
本発明に使用できるフィルム基材としては、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート−スチレン共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリアクリルニトリル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックフィルムが好ましく、必要であれば、ガラス系基材を使用することができる。
フィルム基材は透明もしくは半透明(例えば、乳白色)のものが好ましい。フィルム基材の厚さとしては20〜500μmが好ましい。
本発明の組成物を硬化させるための活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線及び電子線等が挙げられるが、紫外線が好ましい。
紫外線照射装置としては、前記と同様の装置が挙げられる。
照射エネルギーとしては、活性エネルギー線の種類や配合組成に応じて適宜設定すれば良く、前記と同様の照射エネルギーが挙げられる。
本発明の組成物を使用してレンズシートを製造する例について説明する。
比較的膜厚の薄いレンズシートを製造する場合は、本発明の組成物を透明基板に塗布した後、目的のレンズの形状を有するスタンパと称される金型を密着させる。
次いで、透明基板側から活性エネルギー線を照射して、組成物を硬化させ、この後、金型から剥離させる。
一方、比較的膜厚の厚いレンズシートを製造する場合は、目的のレンズの形状を有する金型と透明基板の間に、本発明の組成物を流し込む。
次いで、透明基板側から活性エネルギー線を照射して組成物を硬化させ、この後金型を脱型させる。
前記金型としては、その材質は特に限定されないが、例えば真鍮及びニッケル等の金属、並びにエポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。金型の寿命が長い点で、金属製であることが好ましい。
本発明の組成物をナノインプリント用途で使用する場合は、常法に従えば良い。
例えば、基材に組成物を塗布した後、微細加工パターンを有し透明性を有する型(モールド)をプレスする。
次いで、透明のモールド上から活性エネルギー線を照射して組成物を硬化させ、この後モールドを脱型させる方法等を使用することができる。
3−6−3.インキ用組成物の使用方法
本発明の印刷物で使用する印刷基材としては、特に限定は無く、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、模造紙、薄紙、厚紙等の紙、各種合成紙、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、ナイロン、ポリ乳酸、ポリカーボネート等のフィルム又はシート、セロファン、アルミニウムフォイル、その他従来から印刷基材として使用されている各種基材を挙げることが出来る。
これらの中でも、紙基材が特に好ましい。
基材に対する組成物硬化膜の膜厚は、目的に応じて適宜設定すればよい。硬化膜の厚さとしては、使用する基材や製造した硬化膜を有する基材の用途に応じて選択すればよいが、1〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。
本発明の組成物をオフセットインキ用として使用する場合、基材への塗工方法としては、版面上に水を連続供給するオフセット印刷機を用いて好適に使用することが出来る。又、シート形態の印刷用紙を用いる枚葉オフセット印刷機、リール形態の印刷用紙を用いるオフセット輪転印刷機、いずれの用紙供給方式においても好適に利用することが可能である。
本発明の組成物をインクジェットインキ用として使用する場合、基材への塗工方法としては、インクジェット方式により吐出して画像を形成する公知のインクジェット記録装置等を用いて好適に使用することが出来る。
インクジェット方式では、吐出性を考慮し、吐出時の温度(例えば、40℃〜80℃、好ましくは25℃〜30℃)において、組成物の粘度が、7mPa・s〜30mPa・sであることが好ましい。より好ましくは7mPa・s〜20mPa・sである。
本発明の組成物を硬化させるための活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線及び電子線等が挙げられるが、紫外線が好ましい。
紫外線照射装置としては、前記と同様の装置が挙げられる。
照射エネルギーとしては、活性エネルギー線の種類や配合組成に応じて適宜設定すれば良く、前記と同様の照射エネルギーが挙げられる。
3−6−4.パターン形成用組成物の使用方法
パターン形成用組成物としては、感光性平版印刷版、エッチングレジスト及びソルダーレジスト等のレジスト、液晶パネル製造における、柱状スペーサー、カラーフィルターにおける画素やブラックマトリックス等を形成のための着色組成物、及びカラーフィルター保護膜等が挙げられる。
本発明の組成物は、これらの用途の中でも、液晶パネル製造における、柱状スペーサー用、カラーフィルター用着色組成物、及びカラーフィルター用保護膜の用途により好ましく使用できる。
柱状スペーサー及びカラーフィルター保護膜用途で使用する場合には、塗工性、現像性を改良するために、組成物にポリオキシエチレンラウリルエーテル等のノニオン系界面活性剤や、フッ素系界面活性剤を添加することもできる。又、必要に応じて、接着助剤、保存安定剤及び消泡剤等を適宜添加してもよい。
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。
尚、以下において、「部」とは重量部を意味し、「%」の表示は「重量%」、「ppm」の表示は「重量ppm」を意味する。
1.各種の定義
1)略号
実施例における略号は、下記を意味する。
・MCA:2−メトキシエチルアクリレート
・MEL:2−メトキシエタノール
・DABCO:トリエチレンジアミン
・MEHQ:ハイドロキノンモノメチルエーテル
・TEMPOL:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル
・DEHA:N,N−ジエチルヒドロキシルアミン
2)反応収率
実施例1及び同2並びに比較例1〜同4におけるエステル交換反応の反応収率は、エステル交換反応の進行に伴い副生したMEL〔原料として使用したMCAに由来する〕を定量し、下記式(1)を用いて算出した。
尚、MELの定量は、示差屈折率検出器を備えた高速液体クロマトグラフ(カラム:日本ウォーターズ(株)製 Atlantis(Part No.186003748、カラム内径4.6mm、カラム長さ250mm)、溶媒:純水又は10容量%イソプロパノール水溶液)を使用し、内部標準法にて実施した。

反応収率(モル%)=エステル交換反応の進行に伴い副生したMELのモル数/(原料として使用したジオールのモル数×2(原料として使用したジオールの有するアルコール性水酸基数))×100 ・・・(1)
3)数平均分子量(Mn)の測定
日本ウォーターズ(株)製GPCシステム:検出器=RI、ウォーターズ2414、カラム:日本ウォーターズ(株)製 STYRAGEL HR1(カラム内径7.8mm、カラム長さ300mm、THF溶媒)を使用し、ポリスチレン標準サンプルを基準として数平均分子量を算出した。
4)色調の測定
色差計(日本電色工業製 石油製品色試験器OME−2000)を使用し、APHA及びa1値を測定した。
2.実施例及び比較例
1)実施例1
撹拌機、温度計、ガス導入管、精留塔及び冷却管を取付けた3リットルのフラスコに、ポリカーボネートジオール〔商品名:NL3010DB、三菱ケミカル(株)社製、Mn:3,542、水酸基価38.3mgKOH/g〕を240.00g(0.082モル)、MCAを665.17g(5.11モル)、触媒XとしてDABCOを0.19g(0.0017モル)、触媒Yとしてアクリル酸亜鉛を0.68g(0.0033モル)、MEHQを0.15g(仕込んだ原料の総重量に対して239ppm)、TEMPOLを0.050g(仕込んだ原料の総重量に対して55ppm)仕込み、含酸素ガス(酸素を5容量%、窒素を95容量%)を液中にバブリングさせた。
反応液温度125〜130℃の範囲で加熱撹拌させながら、反応系内の圧力を30.7×10-3〜32.0×10-3MPa(230〜240mmHg)の範囲で調整し、エステル交換反応の進行に伴い副生したMELとMCAの混合液を精留塔及び冷却管を介して反応系から抜出した。
又、該抜出液と同重量のMCAを反応系に随時追加した。又、MEHQ及びTEMPOLを含むMCAを精留塔を介して反応系に随時追加した。反応系からの抜出液に含まれるMELを定量した結果、加熱撹拌開始から12時間後に反応収率は93%に到達したので、反応液の加熱を終了するとともに、反応系内の圧力を常圧に戻して抜出を終了した。
尚、反応液の合計100gに対して、MEHQ0.00055g及びTEMPOL0.00061gの割合で使用した。
ろ液に吸着剤として珪酸アルミニウム〔協和化学工業(株)製キョーワード700(商品名)〕を11.5部投入し、内温80〜105℃の範囲で常圧下1時間加熱撹拌して接触処理した後、内温20〜40℃の範囲で水酸化カルシウムを0.23部投入し、常圧下1時間撹拌した。
加圧ろ過により不溶物を分離した後、ろ液に乾燥空気をバブリングさせながら、温度70〜98℃、圧力0.001〜100mmHgの範囲で16時間の減圧蒸留を行い、未反応のMCAを含む留出液を分離した。
得られた釜液を室温まで冷却してDEHAを0.081部(得られた釜液に対して350ppm)添加し、内温80℃で常圧下3時間撹拌した。その後、加圧ろ過により固形物を分離した。
1H NMRを用いて、加圧ろ過後のろ液の組成分析を行った結果、ポリカーボネートジアクリレートを主要成分として含むことを確認した。該ろ液を精製処理物とみなして算出した精製収率は93%であった。
2)比較例1及び同2
触媒の種類を下記表1に示す通りに変更する以外は、実施例1と同様の方法でエステル交換反応を行い、目的のアクリレートを含む精製処理物を得た。
Figure 2020117640
3)実施例2
実施例1と同様のフラスコに、ポリエステルジオール〔商品名:HS 2N−220S、豊国製油(株)製、Mn:2,461、水酸基価56.2mgKOH/g〕を240.00g(0.082モル)、MCAを650.70g(5.00モル)、触媒XとしてDABCOを0.24g(0.0021モル)、触媒Yとしてアクリル酸亜鉛を0.88g(0.0042モル)、MEHQを0.15g(仕込んだ原料の総重量に対して241ppm)、TEMPOLを0.18g(仕込んだ原料の総重量に対して202ppm)仕込み、含酸素ガス(酸素を5容量%、窒素を95容量%)を液中にバブリングさせた。
反応液温度125〜130℃の範囲で加熱撹拌させながら、反応系内の圧力を31.2×10-3〜32.1×10-3MPa(237〜244mmHg)の範囲で調整し、エステル交換反応の進行に伴い副生したMELとMCAの混合液を精留塔及び冷却管を介して反応系から抜出した。
又、該抜出液と同重量のMCAを反応系に随時追加した。又、MEHQ及びTEMPOLを含むMCAを精留塔を介して反応系に随時追加した。反応系からの抜出液に含まれるMELを定量した結果、加熱撹拌開始から16時間後に反応収率は91%に到達したので、反応液の加熱を終了するとともに、反応系内の圧力を常圧に戻して抜出を終了した。
尚、反応液の合計100gに対して、MEHQ0.00055g及びTEMPOL0.00061gの割合で使用した。
ろ液に吸着剤として珪酸アルミニウム(キョーワード700)を14部投入し、内温80〜105℃の範囲で常圧下1時間加熱撹拌して接触処理した後、内温20〜40℃の範囲で水酸化カルシウムを0.36部投入し、常圧下1時間撹拌した。
加圧ろ過により不溶物を分離した後、ろ液に乾燥空気をバブリングさせながら、温度70〜98℃、圧力0.001〜100mmHgの範囲で16時間の減圧蒸留を行い、未反応のMCAを含む留出液を分離した。
得られた釜液を室温まで冷却してDEHAを0.19部(得られた釜液に対して850ppm)添加し、内温80℃で常圧下3時間撹拌した。その後、加圧ろ過により固形物を分離した。
1H NMRを用いて、加圧ろ過後のろ液の組成分析を行った結果、ポリエステルジアクリレートを主要成分として含むことを確認した。該ろ液を精製処理物とみなして算出した精製収率は91%であった。
4)比較例3及び同4
触媒の種類を下記表2に示す通りに変更する以外は、実施例2と同様の方法でエステル交換反応を行い、目的のアクリレートを含む精製処理物を得た。
Figure 2020117640
3.まとめ
実施例1及び同2の結果から明らかな通り、本発明の製造方法によれば、得られるジアクリレートが、低分子量化を抑制でき、しかも着色の問題がない。
これに対して、触媒としてスズ系触媒を使用して製造した比較例1及び同3の製造方法では、得られるジアクリレートが、分子量が低下してしまい、しかも着色を有するものであった。
又、触媒としてチタン系触媒を使用して製造した比較例2及び同4の製造方法では、得られるジアクリレートが高分子量であるものの、大きく着色してしまうものであった。
本発明の製造方法は、(メタ)アクリレートの製造に使用することができる。
さらに、本発明の製造方法により得られた(メタ)アクリレートは、コーティング剤、成形剤、インキ、パターン形成用、接着剤、充填剤及び封止剤等の種々の用途に使用可能である。

Claims (20)

  1. 下記触媒X及び下記触媒Yの存在下に、数平均分子量(以下、「Mn」という)が500〜10,000のポリオールと1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物をエステル交換反応させる、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
    触媒X:アザビシクロ構造を有する環状3級アミン又はその塩若しくは錯体、アミジン又はその塩若しくは錯体、ピリジン環を有する化合物又はその塩若しくは錯体、及びホスフィン又はその塩若しくは錯体からなる群から選ばれる1種以上の化合物。
    触媒Y:亜鉛を含む化合物。
  2. 前記Mnが500〜10,000のポリオールが、ジオールである請求項1に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  3. 前記Mnが500〜10,000のポリオールが、カーボネート骨格又はエステル骨格を有するポリオールである請求項1又は請求項2に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  4. 前記カーボネート骨格を有するポリオールが、下記式(5)で表されるポリカーボネートジオールである請求項2又は請求項3に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
    Figure 2020117640
    〔式(5)において、R15及びR16は、炭素数2〜30の2価の炭化水素基を意味する。R15及びR16は、同一でも異なっていても良い。nは平均重合度を表し、1〜50の数である。〕
  5. 前記式(5)で表されるポリカーボネートジオールにおいて、R15及びR16が1,10−デカニレン基である請求項4に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  6. 前記エステル骨格を有するポリオールが、下記式(6)で表されるポリエステルジオールである請求項2又は請求項3に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
    Figure 2020117640
    〔式(6)において、R17、R18及びR19は、炭素数2〜30の2価炭化水素基を意味する。R17、R18及びR19は、同一でも異なっていても良い。nは平均重合度を表し、1〜50の数である。〕
  7. 前記式(6)で表されるポリエステルジオールにおいて、R19がエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基及び1,8−オクチレン基からなる群から選択される基である請求項6に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  8. 前記式(6)で表されるポリエステルジオールにおいて、R17、R18が1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、3−メチル−1,5−ペンチレン基及び2,4−ジエチル−1,5−ペンチレン基からなる群から選択される基である請求項6又は請求項7に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  9. 前記式(6)で表されるポリエステルジオールにおいて、R17及びR18が2,4−ジエチル−1,5−ペンチレン基であり、R19がテトラメチレン基又は1,8−オクチレン基である請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  10. 前記エステル交換反応により得られる2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)のMnが500〜10,000である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  11. 前記1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、アルコキシアルキル(メタ)アクリレートである請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  12. 前記触媒Xが、アザビシクロ構造を有する環状3級アミン又はその塩若しくは錯体、アミジン又はその塩若しくは錯体、及びピリジン環を有する化合物又はその塩若しくは錯体よりなる群から選ばれる一種以上の化合物である請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  13. 前記触媒Xが、アザビシクロ構造を有する環状3級アミン又はその塩若しくは錯体である請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  14. 前記触媒Yが、有機酸亜鉛及び/又は亜鉛ジケトンエノラートである請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)の製造方法。
  15. 下記触媒X及び下記触媒Yの存在下に、Mnが500〜10,000のポリオールと1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物をエステル交換反応させて得られる2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の混合物(A)を含む硬化型組成物。
    触媒X:アザビシクロ構造を有する環状3級アミン又はその塩若しくは錯体、アミジン又はその塩若しくは錯体、ピリジン環を有する化合物又はその塩若しくは錯体、及びホスフィン又はその塩若しくは錯体からなる群から選ばれる1種以上の化合物。
    触媒Y:亜鉛を含む化合物。
  16. 前記Mnが500〜10,000のポリオールが、ジオールである請求項15に記載の硬化型組成物。
  17. 前記Mnが500〜10,000のポリオールが、カーボネート骨格又はエステル骨格を有するポリオールである請求項15又は請求項16に記載の硬化型組成物。
  18. 前記1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、アルコキシアルキル(メタ)アクリレートである請求項15〜請求項17のいずれか1項に記載の硬化型組成物。
  19. 前記触媒Xとして、下記化合物を使用したものである請求項15〜請求項18のいずれか1項に記載の硬化型組成物。
    触媒X:アザビシクロ構造を有する環状3級アミン又はその塩若しくは錯体、アミジン又はその塩若しくは錯体、及びピリジン環を有する化合物又はその塩若しくは錯体からなる群から選ばれる一種以上の化合物。
  20. 前記触媒Yが、有機酸亜鉛又は/及び亜鉛ジケトンエノラートである請求項15〜請求項19のいずれか1項に記載の硬化型組成物。
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