JP5632978B1 - 光硬化性組成物およびその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化性に優れる光硬化性組成物、および、それを硬化してなる硬化物を提供する。【解決手段】オキシムエステル系光重合開始剤、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、および、チタノセン系光重合開始剤、よりなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤と、下記一般式(I)で表される光重合開始剤と、を含有する光硬化性組成物である。(式中、Rは下記式(II)で示される構造を表し、l1は2〜4の整数、m1は1以上の整数を表す。)【選択図】図1

Description

本発明は光硬化性組成物およびその硬化物に関する。
光重合開始剤を成分として含み、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化する光硬化性組成物は、速硬化性に優れるといった利点を有していることから、塗料、樹脂絶縁層、ソルダーレジスト、電極形成用ペースト等の幅広い分野において利用されている(例えば、特許文献1、2)。
特開2000−214584号公報 特開2001−075281号公報
近年、生産性や作業性等の観点から、光硬化性組成物の硬化性の改良が一層求められている。例えば、消費電力やランニングコストの低減等を目的として、従来のUVランプに代えて、LED−UVランプを光源として用いる硬化方法が注目されている。しかしながら、かかる光源から照射される光は長波長であるため、硬化能が低く、従来のUVランプを用いた場合と比べて十分に光硬化性組成物を硬化させることができなかった。
そこで本発明の目的は、硬化性に優れる光硬化性組成物、および、それを硬化してなる硬化物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を鑑みて鋭意検討した結果、特定の光重合開始剤を組み合わせて用いることにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の光硬化性組成物は、オキシムエステル系光重合開始剤、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、および、チタノセン系光重合開始剤、よりなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤と、下記一般式(I)で表される光重合開始剤と、を含有することを特徴とするものである。
Figure 0005632978
(式中、Rは下記式(II)で示される構造を表し、lは2〜4の整数、mは1以上の整数を表す。)
Figure 0005632978
本発明の光硬化性組成物は、さらに、感光性(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。
本発明の光硬化性組成物は、さらに、有機バインダーを含有することが好ましい。
本発明の硬化物は、前記光硬化性組成物を硬化してなることを特徴とするものである。
本発明によれば、硬化性に優れる光硬化性組成物、および、それを硬化してなる硬化物を提供することができる。
参考例で用いた光重合開始剤の示差熱−熱重量同時測定(TG/DTA測定)によって得られた加熱減量曲線を示すチャートである。横軸は温度(Cel:セ氏温度)を、縦軸は熱重量の減少割合(%)を示す。
以下、本発明の光硬化性組成物について詳細に説明する。
[光重合開始剤]
本発明の光硬化性組成物は、オキシムエステル系光重合開始剤、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、および、チタノセン系光重合開始剤、よりなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤を含有する。
オキシムエステル系光重合開始剤としては、市販品として、BASFジャパン社製のCGI−325、イルガキュアOXE01、イルガキュアOXE02、ADEKA社製のN−1919等が挙げられる。
また、分子内に2個のオキシムエステル基を有する光重合開始剤も好適に用いることができ、具体的には、下記一般式(2)で表されるカルバゾール構造を有するオキシムエステル化合物が挙げられる。
Figure 0005632978
(式中、Xは、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)を表し、Y、Zはそれぞれ、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、アンスリル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基を表し、Arは、炭素数1〜10のアルキレン、ビニレン、フェニレン、ビフェニレン、ピリジレン、ナフチレン、チオフェン、アントリレン、チエニレン、フリレン、2,5−ピロール−ジイル、4,4’−スチルベン−ジイル、4,2’−スチレン−ジイルを表し、nは0または1の整数である)
特に、上記式中、X、Yが、それぞれ、メチル基またはエチル基であり、Zがメチルまたはフェニルであり、nが0であり、Arが、フェニレン、ナフチレン、チオフェンまたはチエニレンであるオキシムエステル系光重合開始剤が好ましい。
オキシムエステル系光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。オキシムエステル系光重合開始剤を使用する場合の配合量は、固形分換算で、光硬化性組成物中に、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは5〜15質量%である。25質量%以下だと、塗膜形成が良好となる。また、0.1質量%以上だと、充分な光硬化性が得られ、パターン形成性が良好となる。
アルキルフェノン系光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンジルジメチルケタール系光重合開始剤;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のα−アミノアセトフェノン系光重合開始剤が挙げられる。ベンジルジメチルケタール系光重合開始剤の市販品としてはBASFジャパン社製のイルガキュア651等が挙げられる。α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤の市販品としては、BASFジャパン社製のイルガキュア184、ダロキュア1173、イルガキュア2959、イルガキュア127等が挙げられる。α−アミノアセトフェノン系光重合開始剤の市販品としては、BASFジャパン社製のイルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379等が挙げられる。
アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド等が挙げられる。市販品としては、BASFジャパン社製のルシリンTPO、イルガキュア819等が挙げられる。
チタノセン系光重合開始剤としては、ビス(シクロペンタジエニル)−ジ−フェニル−チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ジ−クロロ−チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,3,4,5,6ペンタフルオロフェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム等が挙げられる。市販品としては、BASFジャパン社製のイルガキュア784等が挙げられる。
アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤およびチタノセン系光重合開始剤はそれぞれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記各光重合開始剤を用いる場合の配合量は、固形分換算で、光硬化性組成物中に、好ましくは2〜25質量%、より好ましくは5〜15質量%である。25質量%以下の場合、塗膜形成が良好となる。また、2質量%以上であると、充分な光硬化性が得られ、パターン形成性にも優れたものとなる。
また、本発明の光硬化性組成物は、下記一般式(I)で表される光重合開始剤を含有する。
Figure 0005632978
(式中、Rは下記式(II)で示される構造を表し、lは2〜4の整数、mは1以上の整数を表す。)
Figure 0005632978
上記一般式(I)中のlは2または4であることが好ましく、mは1〜5であることが好ましく、1〜3であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
上記一般式(I)で表される光重合開始剤は、室温で液状であることが好ましい。ここで室温で液状とは、10〜40℃のいずれかの温度において、内径30mmの試験管に高さ55mmまでサンプルを入れ試験管を水平にした場合、底から85mmの部分を通過するまで90秒以内である状態をいう。
上記一般式(I)で表される光重合開始剤は、5%減量温度が260℃以上であることが好ましい。また上限としては500℃以下が好ましい。本明細書において、5%減量温度とは、示差熱−熱重量同時測定(TG/DTA測定)によって得られた加熱減量曲線において、熱重量が5%減少した時の温度である(測定条件:10℃/分)。
上記一般式(I)で表される光重合開始剤の例としては、カルボキシメトキシチオキサントンとポリテトラメチレングリコール250のジエステル等が挙げられる。
上記一般式(I)で表される光重合開始剤の具体例の化学式を記載する。ただし、本発明は以下の化合物により制限を受けるものではない。
Figure 0005632978
(式中、nは1以上の整数を表す。)
上記一般式(I)で表される光重合開始剤の市販品の例としては、IHT社製のOmnipol TX等が挙げられる。
上記一般式(I)で表される光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記一般式(I)で表される光重合開始剤の配合量は、固形分換算で、光硬化性組成物中に、好ましくは0.01〜15質量%、より好ましくは0.1〜15質量%である。15質量%以下だと、塗膜形成が容易となる。また、0.01質量%以上だと、充分な光硬化性が得られ、パターン形成性が良好になる。
(感光性(メタ)アクリレート化合物)
本発明の光硬化性組成物は、さらに感光性(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。感光性(メタ)アクリレート化合物は、活性エネルギー線照射により、光硬化して、上記カルボキシル基含有樹脂を、アルカリ水溶液に不溶化、または不溶化を助けるものである。感光性(メタ)アクリレート化合物は、光硬化性組成物の希釈剤としても用いられる。
上記感光性(メタ)アクリレート化合物として用いられる化合物としては、例えば、慣用公知のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カーボネート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシメチルメタクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコールのジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート等のアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコールまたはこれらのエチレオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、もしくはε−カプロラクトン付加物等の多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、およびこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物等の多価アクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等のグリシジルエーテルの多価アクリレート類;上記に限らず、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール、水酸基末端ポリブタジエン、ポリエステルポリオール等のポリオールを直接アクリレート化、もしくは、ジイソシアネートを介してウレタンアクリレート化したアクリレート類およびメラミンアクリレート、および上記アクリレートに対応する各メタクリレート類の少なくとも何れか1種等が挙げられる。
さらに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂に、アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート樹脂や、さらにそのエポキシアクリレート樹脂の水酸基に、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のヒドロキシアクリレートとイソホロンジイソシアネート等のジイソシアネートのハーフウレタン化合物を反応させたエポキシウレタンアクリレート化合物等を感光性モノマーとして用いてもよい。このようなエポキシアクリレート系樹脂は、タック性(指触乾燥性)を低下させることなく、硬化性を向上させることができる。
特に本発明では、多価アルコールまたはこれらのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、もしくはε−カプロラクトン付加物等の多価アクリレート類や、フェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物等の多価アクリレート類、更には(メタ)アクリレート含有ウレタンオリゴマー類が、低そり性、折り曲げ性の観点から好適に用いることができる。
上記感光性(メタ)アクリレート化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記感光性(メタ)アクリレート化合物の配合量は、固形分換算で、光硬化性組成物中に、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは2〜20質量%、特に好ましくは5〜15質量%である。30質量%以下だと、表面のべたつきを生ずることがなく、指触乾燥性が良好である。また、1質量%以上だと、露光時に充分な光硬化性が得られ、パターン形成性が良好になる。
(有機バインダー)
本発明の光硬化性組成物は、さらに、有機バインダー樹脂を含有することが好ましい。有機バインダー樹脂としては、カルボキシル基含有樹脂を用いることが好ましく、光硬化性組成物をアルカリ現像可能な光硬化性組成物とすることができる。その場合、解像性に優れた光硬化性組成物を得ることができる。カルボキシル基含有樹脂としては特に限定されず、ソルダーレジスト用や、層間絶縁層用の光硬化性組成物において使用されている公知のカルボキシル基含有樹脂を採用することができる。
また、光硬化性や耐現像性の観点から、カルボキシル基の他に、分子内にエチレン性不飽和結合を有することが好ましいが、エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂であってもよい。カルボキシル基含有樹脂がエチレン性不飽和結合を有さない場合に、組成物を光硬化性とするためには、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(光反応性モノマー)を併用することが好ましい。エチレン性不飽和二重結合としては、アクリル酸もしくはメタアクリル酸またはそれらの誘導体由来のものが好ましい。
上記分子中にカルボキシル基を含有し、分子内にエチレン性不飽和結合を有さないカルボキシル基含有樹脂としては、
(1)アクリル酸、メタアクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得られるカルボキシル基含有樹脂、
(2)不飽和二重結合を有する化合物と、グリシジル(メタ)アクリレートの共重合体のエポキシ基に、1分子中に1つのカルボキシル基を有し、エチレン性不飽和結合を持たない有機酸、例えば炭素数2〜17のアルキルカルボン酸、芳香族基含有アルキルカルボン酸等を反応させ、生成した二級の水酸基に飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂、
(3)水酸基含有ポリマー、例えばオレフィン系水酸基含有ポリマー、アクリル系ポリオール、ゴム系ポリオール、ポリビニルアセタール、スチレンアリルアルコール系樹脂、セルロース類等に、飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂、
(4)ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂等のビスエポキシ化合物と、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸との反応生成物に、飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂、および、
(5)二官能エポキシ化合物と、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール類との反応生成物に、飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂などが挙げられる。
また、前記分子中にカルボキシル基と、分子内にエチレン性不飽和結合を有するカルボキシル基含有感光性プレポリマーとしては、
(1)ノボラック型エポキシ樹脂などの1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物に、(メタ)アクリル酸などの不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した水酸基にさらに、ヘキサヒドロフタル酸無水物やテトラヒドロフタル酸無水物などの飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られたカルボキシル基含有感光性プレポリマー、
(2)ノボラック型エポキシ樹脂などの1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する多官能のエポキシ化合物に、(メタ)アクリル酸などの不飽和モノカルボン酸と、ノニルフェノールなどの1分子中にエポキシ基と反応するアルコール性水酸基以外の1個の反応性基を有する化合物、より好ましくは、p−ヒドロキシフェネチルアルコールなどの1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と、エポキシ基と反応するアルコール性水酸基以外の1個の反応性基を有する化合物を反応させた後、ヘキサヒドロフタル酸無水物やテトラヒドロフタル酸無水物などの飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られたカルボキシル基含有感光性プレポリマー、
(3)(メタ)アクリル酸やマレイン酸などの不飽和カルボン酸とメチル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物との共重合体のカルボキシル基の一部に、グリシジル(メタ)アクリレートなどの1分子中に1個のエポキシ基とエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られたカルボキシル基含有感光性プレポリマー、
(4)(メタ)アクリル酸やマレイン酸などの不飽和カルボン酸とメチル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に、グリシジル(メタ)アクリレートなどの1分子中に1個のエポキシ基とエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を反応させ、生成した水酸基にヘキサヒドロフタル酸無水物やテトラヒドロフタル酸無水物などの飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られたカルボキシル基含有感光性プレポリマー、および、
(5)無水マレイン酸等の不飽和二塩基酸無水物とメチル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを反応させて得られたカルボキシル基含有感光性プレポリマーなどを挙げることができる。
また、上記樹脂の合成に用いられる多官能エポキシ樹脂がビスフェノールA構造、ビスフェノールF構造、ビフェノール構造、ビフェノールノボラック構造、ビスキシレノール構造、特にビフェニルノボラック構造を有する化合物およびその水添化合物であると、得られる光硬化性組成物の硬化物が低反り、折り曲げ耐性に優れることから好ましい。
なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語で、以下他の類似の表現についても同様である。
また、上記有機バインダーの酸価は、20〜200mgKOH/gの範囲が好ましく、より好ましくは40〜150mgKOH/gの範囲である。有機バインダーの酸価が20mgKOH/g以上だと、塗膜の密着性が得られ、光硬化性組成物の場合にはアルカリ現像が良好となる。また、酸価が200mgKOH/g以下だと、現像液による露光部の溶解が抑えられ、必要以上にラインが痩せたりせず、また、露光部と未露光部の区別なく現像液で溶解剥離することが抑えられ、正常なレジストパターンの描画が容易となる。
上記有機バインダーの重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、一般的に2,000〜150,000であることが好ましい。重量平均分子量が2,000以上だと、タックフリー性能に優れ、露光後の塗膜の耐湿性が良好となり、現像時に膜減りも生ずることがなく、解像度が良好となる。また、重量平均分子量が150,000以下であると、現像性が良好であり、貯蔵安定性にも優れるものとなる。より好ましくは、5,000〜100,000である。
(その他の成分)
本発明の光硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない限り、上記成分以外の公知の添加剤を配合してもよい。添加剤としては熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、老化防止剤、抗菌・防黴剤、消泡剤、レベリング剤、フィラー、増粘剤、密着性付与剤、チキソ性付与剤、着色剤、上記以外の光重合開始剤、光開始助剤、増感剤等が挙げられる。ソルダーレジストのように、基材表面に塗布、乾燥後、光硬化する場合は、溶剤を用いてもよい。また、ソルダーレジストとして用いる場合は、エポキシ化合物等の熱硬化性樹脂等の熱硬化性成分を配合することが好ましい。
(フィラー)
本発明の光硬化性組成物は、フィラー(無機充填剤)を含有していてもよい。フィラーは、光硬化性組成物の硬化物の硬化収縮を抑制し、密着性、硬度等の特性を向上させるために使用される。フィラーとしては、例えば、硫酸バリウム、無定形シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ノイブルグシリシャスアース等が挙げられる。
フィラーの平均粒径(D50)は1μm以下であることが好ましく、0.7μm以下であることがより好ましく、0.5μm以下であることがさらに好ましい。平均粒径が1μmを超える場合、光硬化性組成物が白濁する恐れがあり、用途によっては好ましくない。平均粒径(D50)は、レーザー回折/散乱法により測定することができる。平均粒径が上記範囲にあることにより、屈折率が樹脂成分と近くなり、透過性が向上する。
(熱硬化性成分)
本発明の光硬化性組成物には、耐熱性を付与するために、熱硬化性成分を加えることができる。本発明に用いられる熱硬化性成分としては、ブロックイソシアネート化合物、アミノ樹脂、マレイミド化合物、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、多官能エポキシ化合物、多官能オキセタン化合物、エピスルフィド樹脂等の公知慣用の熱硬化性樹脂等が挙げられる。これらの中でも好ましい熱硬化性成分は、1分子中に複数の環状エーテル基および環状チオエーテル基(以下、環状(チオ)エーテル基と略称する)の少なくとも何れか1種を有する熱硬化性成分である。これら環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分は、市販されている種類が多く、その構造によって多様な特性を付与することができる。
このような分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分は、分子中に3、4または5員環の環状エーテル基、または環状チオエーテル基のいずれか一方または2種類の基を2個以上有する化合物であり、例えば、分子中に複数のエポキシ基を有する化合物、すなわち多官能エポキシ化合物、分子中に複数のオキセタニル基を有する化合物、すなわち多官能オキセタン化合物、分子中に複数のチオエーテル基を有する化合物、すなわちエピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記多官能エポキシ化合物は、1分子中に2個以上のエポキシ基(オキシラン環)を有する多官能エポキシ化合物、または該多官能エポキシ化合物を重合して得られる樹脂である。上記多官能エポキシ化合物としては、エポキシ化植物油;ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、チオエーテル型エポキシ樹脂;ブロム化エポキシ樹脂;ノボラック型エポキシ樹脂;ビフェノールノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;グリシジルアミン型エポキシ樹脂;ヒダントイン型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;ビスフェノールS型エポキシ樹脂;ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;複素環式エポキシ樹脂;ジグリシジルフタレート樹脂;テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;ナフタレン基含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂;エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体、CTBN変性エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特にビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
上記多官能オキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂とのエーテル化物等が挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等も挙げられる。
上記分子中に複数の環状チオエーテル基を有するエピスルフィド樹脂としては、例えば、三菱化学社製のYL7000(ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂)や、東都化成社製のYSLV−120TE等が挙げられる。また、同様の合成方法を用いて、ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置き換えたエピスルフィド樹脂等も用いることができる。
また、本発明の光硬化性組成物は、上記熱硬化性成分に加えて、メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体といったアミノ樹脂等の熱硬化性成分を用いることができる。そのような熱硬化性成分としては、例えばメチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物、メチロール尿素化合物、アルコキシメチル化メラミン化合物、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン化合物、アルコキシメチル化グリコールウリル化合物、アルコキシメチル化尿素化合物等が挙げられる。上記アルコキシメチル基の種類については特に限定されるものではなく、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等とすることができる。特に人体や環境に優しいホルマリン濃度が0.2%以下のメラミン誘導体が好ましい。上記熱硬化性成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(溶剤)
本発明の光硬化性組成物は、組成物の粘度を調整するために有機溶剤を含んでいてもよい。有機溶剤としては、本発明にかかる光重合開始剤を溶解できるものであれば公知慣用のものが使用可能である。例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、1−ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テルピネオール、メチルエチルケトン、カルビトール、カルビトールアセテート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の光硬化性組成物は、例えば、下記の塗工方法で基材等に塗工後、紫外線、好ましくは波長10〜420nm、より好ましくは250〜420nmの紫外線を照射し、硬化することができる。本発明の光硬化性組成物は、320〜420nmの長波長の紫外線の照射でも、硬化性に優れる。
紫外線の照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプまたはメタルハライドランプ、レーザー、UV−LED等が挙げられる。
塗布方法は、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等の任意の方法を適用することができる。
本発明の光硬化性組成物は、ソルダーレジスト用であることが好ましい。ソルダーレジストは、上記本発明の光硬化性組成物を基板上に塗布、硬化してなることを特徴とするものである。
ソルダーレジスト用の光硬化性組成物の塗布、硬化の方法についても公知の方法をいずれも採用することができる。例えば、下記のような方法によることができる。
必要に応じて溶剤により希釈して塗布方法に適した粘度に調整し、これを例えば、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の方法により塗布し、例えば約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥させることにより、タックフリーの塗膜を形成できる。その後、レーザー光等の活性エネルギー線をパターン通りに直接照射するか、またはパターンを形成したフォトマスクを通して選択的に紫外線により露光して硬化する。光硬化性組成物がアルカリ現像型である場合は、未露光部を希アルカリ水溶液により現像してレジストパターンを形成できる。さらに、所望により、紫外線の照射後加熱硬化もしくは最終硬化(本硬化)させることにより、硬化膜(硬化物)が形成される。
本発明の光硬化性組成物は、ソルダーレジストの他、プリント配線板の層間絶縁層や、プラズマディスプレイパネル、タッチパネルにおける電極形成用の導電性ペーストといった用途に用いることができる。また、本発明の光硬化性組成物は、液状で直接基材に塗布する方法以外にも、予めポリエチレンテレフタレートフィルム等のフィルムに光硬化性組成物を塗布乾燥して形成した塗膜層を有するドライフィルムの形態で使用することもできる。
以下、実施例、比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例、比較例により何ら制限されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は質量部を、「%」は質量%を意味する。
[参考例]
(光重合開始剤の5%減量温度の測定)
IHT社製のOmnipol TXの5%減量温度を、示差熱−熱重量同時測定装置(TG/DTA)を用い、下記条件で、一定速度で昇温時の重量減少を測定し、熱重量が5%減少した時の温度を求めた。得られた加熱減量曲線を図1に示す。5%減量温度は318℃であった。
測定サンプル:光重合開始剤(サンプルパンに該サンプルを10mg計量)。
測定機器:日立ハイテクサイエンス社製TG/DTA6200。
測定範囲:30℃〜600℃。昇温速度:10℃/分。
[実施例1〜5および比較例1〜4]
(光硬化性組成物の調製)
下記表1記載の各成分を三本ロールミルにより混錬し、光硬化性組成物を調製した。表中の配合量の単位は質量部である。なお、上記一般式(I)で表される光重合開始剤として、上記化学式No.1の光重合開始剤を用いた。
得られた光硬化性組成物について、下記の評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
<硬化性>
実施例および比較例の光硬化性組成物を、銅べた基板上にアプリケーターで塗布し、LED光源による波長395nmおよび405nmの光を照射した。硬化した塗膜のタック性を確認し、以下の基準に従って評価した。
○:べたつきがないもの。
△:僅かにべたつきがあるもの。
×:べたつきがあるもの。
Figure 0005632978
※1:M−350(東亞合成社製);トリメチロールプロパンEO変性(3モル)トリアクリレート
※2:イルガキュアOXE01(BASFジャパン社製);1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]
※3:イルガキュア907(BASFジャパン社製);2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
※4:ルシリンTPO(BASFジャパン社製);エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート
※5:イルガキュア784(BASFジャパン社製);ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム
※6:イルガキュア127(BASFジャパン社製);2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン
※7:OMNIPOL TX(IHT社製);カルボキシメトキシチオキサントンとポリテトラメチレングリコール250のジエステル
※8:DETX−S(日本化薬社製);2,4−ジエチルチオキサントン
※9:ITX(日本化薬社製);2−イソプロピルチオキサントン
表1に示す結果から、オキシムエステル系、アルキルフェノン系、アシルホスフィンオキサイド系およびチタノセン系光重合開始剤の何れかと、上記一般式(I)で表される光重合開始剤とを組み合わせた実施例の光硬化性組成物は、硬化性に優れることがわかる。
また光感光性モノマー等を主成分とした低粘度で構成されるインクジェット組成物に、本発明で用いられる開始剤を配合したものとDETX−Sを配合したものをそれぞれ用意しインクジェットによる印刷性の比較をしたところ、前者を用いると問題なく印刷できたのに対し、後者を用いるとノズル詰まりが発生し、印刷できなかった。
このような本発明の硬化物は、上記特性が要求される成形品の分野、例えば携帯電話のボタン、各種ケース等、またはUV成形品材料、光造形用材料、インクジェット用材料、3Dインクジェットプリンター用材料などの用途等に特に有用である。

Claims (4)

  1. オキシムエステル系光重合開始剤、
    アルキルフェノン系光重合開始剤、
    アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、および、
    チタノセン系光重合開始剤、
    よりなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤と、
    下記一般式(I)で表される光重合開始剤と、
    を含有することを特徴とするプリント配線板用光硬化性組成物。
    Figure 0005632978
    (式中、Rは下記式(II)で示される構造を表し、lは2〜4の整数、mは1以上の整数を表す。)
    Figure 0005632978
  2. さらに、感光性(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とする請求項1記載のプリント配線板用光硬化性組成物。
  3. さらに、有機バインダーを含有することを特徴とする請求項1または2記載のプリント配線板用光硬化性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載のプリント配線板用光硬化性組成物を硬化してなることを特徴とする硬化物。
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