WO2003072230A1 - Dispositif de fabrication de module a membrane a fibres creuses et procede de fabrication - Google Patents

Dispositif de fabrication de module a membrane a fibres creuses et procede de fabrication Download PDF

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Yoshihito Nakahara
Satoshi Suzuki
Kenji Watari
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Definitions

  • FIG. 2 is a processing explanatory view schematically showing a centrifugal manufacturing apparatus of the present invention and an operation state when potting processing is performed on both ends of the hollow fiber membrane module in the longitudinal direction of the hollow fiber membrane module using the same. is there.
  • the rotation drive unit 14 rotates the rotation shaft 16 like a motor, for example.
  • the type can be selected by various rotation control methods.
  • the centrifugal force is applied to the potting section together with the heating of the potting resin filled in the potting section. Since the addition mechanism is used, the potting resin can forcibly enter between the hollow fiber membranes. Thereby, even if a large number of hollow fiber membranes are filled in the module case or the filling rate of the hollow fiber membranes is high, a good potting portion can be formed.

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Description

明 細 書 中空糸膜モジュールの製造装置並びに製造方法 技術分野
本発明は、 液体又は気体の滤過ゃ分離処理等に用いられる中空糸膜モ ジュールの製造方法に関する。
背景技術
膜モジュールは、 近年、 工業分野、 医療分野、 食品分野等における液 体や気体の濾過或いは分離等に多用されており、 特に工業分野において は、 溶剤濾過、 液体中の気体分離、 パーベーパレーシヨン等の機能を備 えた膜モジュールが要求されている。
このような分野に用いられる膜モジュールとしては、 従来、 平膜を用 いた膜モジュールが一般的であった。 しかし、 最近では、 膜モジュール 容積あたりの膜面積が平膜よりも多くなる中空糸膜を用いた膜モジユー ル、 すなわち、 モジュールケース内に中空糸膜を配置し、 このモジユー ルケースと中空糸膜相互とを、 ポッティング用樹脂によって液密或いは 気密に接合固定するポッティング部を形成して構成される中空糸膜モジ ユールが利用されている。
ところで、 中空糸膜モジュールを用いる濾過或いは分離は、 一次側か ら二次側への圧力がかかる条件下で実施されるものであるために、 モジ ユールケースと中空糸膜相互との間に高い封止性及び接着性が要求され ており、 前記ポッティング用樹脂として、 従来、 エポキシ樹脂やウレタ ン樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられている。
ここで、 この中空糸膜モジュールをポッティング材によりポッティン グする際、 前述の如く高い封止性を実現させるため、 ポッティング樹脂 の中空糸膜束間への含浸が良好となるように、 中空糸膜モジュールを遠 心機に配置し、 これを回転させることにより中空糸膜モジュールに遠心 力を付加する方法が一般的であった。
従来から用いられてきたエポキシ樹脂やウレタン樹脂等の熱硬化性樹 脂を遠心方式でポッティングする場合、 室温における熱硬化性樹脂の粘 度については、 通常、 中空糸膜間への含浸不良を起こさない範囲を選択 しているため、 基本的に含浸不良が起こることは無く、 極めて稀れに含 浸不良が起きる程度のことであった。 このため、 得られる中空糸膜モジ ユールに封止性や接着性に関する問題の生ずることは概ね無かった。 すなわち、 これら熱硬化性樹脂を用いた中空糸膜モジュールにあって は、 温度精度を高精度に保つような制御を行うことは中空糸膜モジユー ルの品質管理面で好ましいことであるにも関わらず、 遠心ポッティング 方式における許容温度範囲が比較的広いため、 その制御の必要性は高く なく、 従ってその制御を行う手段を備えた遠心式製造装置は未だ提案さ れていないのが現状である。
ところで、 これらポッティング樹脂に熱硬化性樹脂を用いた中空糸膜 モジュールをパーベーパレーションゃ溶剤濾過、 溶剤処理等に利用する と、 溶剤や薬液によっては前記ポッティング用樹脂が膨潤、 溶出してク ラック等が発生し、 これに伴って接着性の低下、 リークの発生、 処理物 の純度低下等の問題を生じる。
前記ェポキシ樹脂やウレタン樹脂等のポッティング用樹脂による欠点 を改善する目的で、 ポリエチレン樹脂等の熱可塑性榭脂をポッティング 用樹脂として使用し、 該ポッティング用榭脂の溶融物をポッティング加 ェ部の中空糸膜相互の間に侵入させ、 これを冷却固化してポッティング 部を形成することによって中空糸膜モジュールを得る方法が提案されて いる。
例えば、 J P, A, 1 一 2 9 3 1 0 5によれば、 中空糸膜端部の内面 に、 炭酸カルシウム、 または炭酸カルシウムに焼き石膏を予め充填する ことにより中空糸膜端部を目止めし、 次に、 熱可塑性樹脂からなるポッ ティング榭脂を中空糸膜間に充填させ、 中空糸膜を構成する樹脂の融点 の 5 0〜1 5 0 %に加熱し、 中空糸膜束の外周を熱収縮テープにより締 め付けながらポッティングを行った後、 薬液を用いて目止め材を除去す る方法にあって、 前述のポッティング榭脂の加熱手段として中空糸膜モ ジュールを部分的に加熱可能とする炉を用い、 その温度範囲を、 中空糸 膜を構成する樹脂の融点より 1 0〜 1 0 o °c高い温度に設定し、 より望 ましくは融点より 2 0〜5 0 °C高い温度に設定することが提案されてい る。 このような部分的加熱とその温度設定により、 静置状態においてポ ッティング榭脂の中空糸膜間への含浸を行うことができるとしている。 しかしながら、 この製造装置によれば、 加熱温度の範囲に 9 0 °Cの温 度差があり、 好ましいとする場合にも 3 0 °Cの温度差を許容するという 、 いまだに広い温度範囲に設定されており、 これら温度範囲内における 中空糸膜の収縮や溶融の度合いは一定ではない。
また更には、 この製造装置においては静置状態でのポッティング加工 により、 ポッティング樹脂の中空糸膜間への含浸が良好ではない場合が あり、 得られる中空糸膜モジュールの品質も一定ではなかった。
また、 例えば J P, A , 8 - 2 6 6 8 7 2には、 熱可塑性樹脂粉末を ポッティング用樹脂として用いるポッティング方法において、 予めばら ばらにしておいた中空糸膜間にポッティング樹脂を侵入させた後、 静置 状態でヒータプロックを用いてポッティング樹脂が溶融する温度下にお き、 次いで中空糸膜束をモジュールケースに引き込み、 さらにその冷却 時に遠心をかけ、 冷却固化収縮時に発生するボイ ドを無くす製造方法が 開示されている。
この公報に用いられる製造装置の構成部材であるヒータプロックにつ いては、 ポッティング樹脂の溶融加熱温度の制御に関する記載は全くな く、 その温度制御に対して何ら着目されておらず、 用いるポッティング 樹脂を溶融することのみが記載されているに過ぎない。
しかしながら、 この製造装置にあっては、 格別に温度制御をしないか ぎりヒ^ "タブ口ックの温度は通常大きく振れる場合があり、 溶融したポ ッティング樹脂の粘度もその温度に伴って変動する。
このため、 得られる中空糸膜モジュールのポッティング榭脂含浸性や 接着性等の品質は安定しない。 また、 この製造装置においては静置での ポッティングにより、 ポッティング樹脂の中空糸膜間への含浸が良好に 行われない場合があり、 得られる中空糸膜モジュールの品質が一定では な力 つた。
更に、 この公報に用いられる製造装置にあって、 遠心機の使用に関し ても、 特に加温やその温度制御をする意図はなく、 単に遠心冷却を行う ものであるとの記載がなされているに過ぎない。
しかして、 この公報に開示された製造装置においては、 延伸と冷却と を同時に行うことによりポッティング樹脂の粘度が急激に上昇し、 前述 したポッティング樹脂の中空糸膜間への未含浸を回避するには至らず、 結果として、 得られる中空糸膜モジュールの品質を向上させることはで きなかった。
また、 例えば J P , A , 6 4— 4 7 4 0 9では、 中空糸膜よりも低い 融点のポッティング樹脂をもって中空糸膜の端部が固定されている中空 糸膜モジュールに関する記載がなされており、 ポッティング樹脂の溶融 や中空糸膜間への溶着固定に関しては、 各種のヒータやオーブン、 超音 波溶着器などで加熱するとともに、 これに所要の加圧下や減圧下を組み 合わせて行われるものである。
一方、 その凡例には、 振動や遠心をかけて溶着固定を実施することも 可能であると記載され、 具体的な製造装置としては、 電気炉を用いて、 真空条件下で加熱を行うか、 更には加熱を行う際にバイブレータを用い てパウダ状のポッティング樹脂を中空糸膜間に充填させる記載がある。
しかしながら、 この製造装置の構成部材である電気炉について見ると 、 加熱温度を制御する点に関する記載はない。 一般的に電気炉を高温で 用いた場合、 設定温度を上回る温度となったりする場合があるが、 この とき溶融したポッティング樹脂の粘度もその温度に伴って変動するため 、 得られる中空糸膜モジュールのポッティング樹脂含浸性や接着性等の 品質が安定レない。
また、 この製造装置においては、 真空状態であっても、 静置状態にお けるポッティング加工により、 ポッティング樹脂の中空糸膜間への含浸 が良好でない場合があり、 得られる中空糸膜モジュールの品質も一定で はなかった。
更に、 この公報に用いられる製造装置において、 バイブレータと真空 源とを併用した場合についても、 ポッティング樹脂の粘度が不均一であ ることから、 ポッティング樹脂の中空糸膜間への含浸を均一に行うには 至らず、 結果として、 得られる中空糸膜モジュールの品質を安定化させ ることはできなかった。
更に、 例えば J P, A , 4— 6 3 1 1 7並びに J P, A , 8— 3 1 8 1 3 9でも、 ポッティング樹脂として熱可塑性樹脂粉末を使っており、 同樹脂粉末の高濃度懸濁液を調製してから、 該高濃度懸濁液を中空糸膜 束のポッティング加工部に含浸させ、 ポッティング樹脂の融点以上で、 かつ中空糸膜を構成する樹脂の融点以下で加熱し、 徐冷固化させる製造 方法が開示されている。 その具体的な製造方法としては、 1 1 0 〜 1 2 0 °Cに加熱したオーブ ンを用い、 ポリプロピレン製中空糸膜間にポリエチレン製ポッティング 樹脂を静置状態で含浸させる方法が記載されている。
しかしながら、 この製造方法によれば、 一般的なオーブンの温度制御 範囲である 1 1 0 〜 1 2 0 °Cの間に温度斑が存在し、 そのためポッティ ング樹脂の粘度が異なり、 静置状態ではポッティング樹脂の含浸不良を 回避することは困難であった。 発明の開示
本発明は、 かかる従来の問題点を解決すべくなされたものであり、 使 用する中空糸膜の特性を損なうことなく、 しかもポッティング用樹脂に よって、 モジュールケースと中空糸膜相互とを高度に液密或いは気密に 接着固定された中空糸膜モジュールの製造装置と、 その製造方法とを提 供すること目的としている。
この課題は、 以下に記載する構成を備えた本発明の中空糸膜モジユー ルの製造装置と同中空糸膜モジュールの製造方法によって効果的に解決 することができる。
すなわち本発明装置の基本構成は、 遠心力を利用して、 ポッティング 用樹脂を用いて、 モジュールケース内に収納された中空糸膜の少なく と も一端とモジュールケースとを接着固定する中空糸膜モジュールの遠心 式製造装置において、 中空糸膜の端部とモジュールケースとを接着固定 するポッティング加工部が固定される固定用治具を有し、 同固定用治具 力 加熱手段、 並びに温度検知手段を具備し、 温度検出手段にて検出さ れた該固定用治具の温度と、 予め設定した該固定用治具の設定温度との 差を算出し、 その算出値の大きさに基づき前記加熱手段の加熱能力を制 御する制御手段を備えていることを特徴とする中空糸膜モジュールの製 造装置を主要な構成としている。
かかる中空糸膜モジュールの製造装置は、 設定温度に対する温度精度 範囲を ± 4 °Cで制御することが好ましい。 また、 前記ポッティング加工 部に付加される遠心力が、 重力の 1 0〜 1 0 0倍の範囲であることが好 ましい。
更に、 前記ポッティング加工部を配する固定用治具には、 加熱手段及 ぴ温度検知手段を固定用治具に対して密着状態で担持させることが好ま しい。 そして、 該加熱手段が電気式ヒータであれば制御がしゃすいため 望ましい。
また、 前記固定用治具に流体を封入しておくことが望ましく、 更に前 記固定用治具の回転数を制御する手段と、 該固定用治具の温度を検出し 、 かつ、 その検出情報に基づき、 該加熱手段の出力を制御する出力制御 手段を有することが望ましい。 前記固定用治具は少なく とも 2個以上の プロックから構成され、 各プロックをそれぞれ異なった温度となるよう に制御する温度制御手段を有していることが材質に応じた加熱ができる ため好ましい。
更に、 遠心力を付加した状態でポッティング加工する際、 ポッティン グ加工部の環境を、 5 0 0 h P a以下の減圧雰囲気下となす減圧機構を 有する中空糸膜モジュールの製造装置を用いることが好ましい。 更にま た、 前述の遠心式製造装置が、 前述のポッティング加工部の環境を、 3 5 0 h P a以下の減圧雰囲気下となす減圧機構を有することがより好ま しい。
このように遠心力の付加と同時にポッティング加工部の環境を減圧状 態とし、 ポッティング樹脂が中空糸膜間に十分に行き渡った後に常圧に 戻すと、 大気圧によりポッティング樹脂内部に介在する気泡が大幅に減 容され、 気泡が連通することによるリークの発生が確実に低減する。 前述のポッティング用樹脂が熱可塑性樹脂である場合に、 ポッティン グ用樹脂の分散性を向上させるには該ポッティング用樹脂が熱可塑性樹 脂微粒子からなることが好ましく、 該熱可塑性樹脂微粒子と液体との混 合物をポッティング加工部に充填する。 前記ポッティング用樹脂がポリ ォレフィン系樹脂あるいはポリエチレン樹脂であることが好ましい。 一方、 前述の中空糸膜を構成する樹脂も熱可塑性樹脂であることが好 ましく、 この場合にはポッティング用樹脂と同様に、 ポリオレフイン系 樹脂あるいはポリエチレン樹脂であることが望ましい。
また、 前記中空糸膜のモジュールケース容積に対する充填率を 2 0 % 以上 6 0 %以下とすることが好ましい。
本発明の中空糸膜モジュールにおいて用いられる中空糸膜は種々のも のが使用でき、 例えばセルロース系、 ポリオレフイン系、 ポリビュルァ ルコール系、 P MM A (ポリ メタク リル酸メチル) 系、 ポリスルフォン 系, P V D Fや P T F E等のフッ素系など、 各種材科からなる中空糸膜 が使用できる。 中でも、 該中空糸膜を得るときの製膜の安定性、 耐薬品 性、 一般的な分離性能や処理性能等の点から、 熱可塑性樹脂製の中空糸 膜を使用する。
中空糸膜モジュールを得るための加工時に要求される中空糸膜の柔軟 性、 強度、 素材の耐薬品性、 低コス ト性等の点から、 特にテトラフロロ エチレン系樹脂やポリオレフイン系樹脂による中空糸膜が好ましく、 中 でもポリエチレン、 ポリプロピレン、 ポリ (4ーメチルー 1 —ペンテン) 等による中空糸膜が好適である。
なお、 中空糸膜は、 通常の濾過に用いるような多孔質膜であっても、 或いはガス分離等に用いるような非多孔の均質膜であつてもよい。 また 、 膜の構造は、 均一な内部構造を有する膜であっても、 或いは多孔質層 と均質層との両方を具備する複合膜であってもよい。 中空糸膜を収納するモジュールケースとしては、 金属製や樹脂製のケ ースが使用されるが、 モジュールケース自体の加工性や価格等の点から 樹脂製であることが好ましく、 例えばポリ塩化ビニル樹脂、 ポリカーボ ネート樹脂、 A B S樹脂、 アクリル系樹脂、 ポリオレフイン系樹脂、 ポ リスルホン系樹脂、 ポリ フエ二レンオキサイ ド系樹脂、 ポリアセタール 系樹脂等によるケースが好適である。
なお、 特に溶剤濾過や溶剤からのガス分離、 パーベーパレーシヨン等 の用途に供される中空糸膜モジュールとするときには、 該中空糸膜モジ ユールに耐溶剤性や低溶出性が要求されるために、 ポッティング用樹脂 との接着性等をも考慮すると、 ポリエチレンやポリプロピレン等のポリ ォレフィン系榭脂製のモジュールケースであることが好ましい。
また、 中空糸膜モジュールには、 モジュール内への被処理流体の導入 、 及びモジュール内からの処理流体の排出のために、 キャップや入口、 出口等が取り付けられる。 このときのキャップの素材は特に制限される ものではないが、 モジュールケースへの取り付け易さや、 中空糸膜モジ ユールの用途等を考慮して、 モジュールケースの素材に応じた素材によ るキャップを選択するのがよく、 接着、 溶着、 螺着等任意の方法で取り 付ければよい。
モジュールケース内に収納してある熱可塑性樹脂製の中空糸膜の片端 或いは両端をモジュールケースに接着固定するためのポッティング用榭 脂として、 熱可塑性樹脂のほかに熱硬化性樹脂を用いることができる。 熱硬化性樹脂としては、 エポキシ樹脂、 不飽和ポリエステル樹脂、 ポ リ ウレタン樹脂等を用いることができ、 適宜選定することが可能である 。 また、 ポッティングされる固化前の熱硬化性樹脂の粘度としては、 特 に限定はされないが、 遠心力や樹脂温度の影響を受けにく く、 結果とし て中空糸膜間への樹脂含浸性が良好であり、 同時に、 例えば中空糸膜内 部への浸透により中空糸膜内部の閉塞を起こしにくい粘度範囲として、
5 0 〜 5 0 0 0 m P a · sで使用すること.が好ましく、 2 0 0 〜 3 0 0 0 m P a · s での使用がより好ましい。
—方、 ポッティング用樹脂としての熱可塑性樹脂には、 シリコーン系 充填剤や各種ホッ トメルト樹脂を用いることが可能であり、 各種溶剤や 薬品への耐久性や機械的な強度等の点から、 ポリオレフイン系樹脂が好 ましい。 ポリオレフイン系樹脂の中でも、 ポッティング加工時の取り扱 い性、 薬液への溶出の低さ等の点から、 ポリエチレン樹脂やポリプロピ レン樹脂が好ましい。
ポッティング用樹脂として使用する熱可塑性樹脂の重量平均分子量が 1 0 0 0 0より小さいと、 得られる中空糸膜モジユーノレのポッティング 部の機械的強度ゃ靭性が不十分になり、 長期間の使用に耐え得る耐久性 ゃ耐衝撃性等が得られなくなる。 このために、 重量平均分子量が 1 0 0 0 0以上の熱可塑性樹脂をポッティング用樹脂として使用することが好 ましい。
本発明の中空糸膜モジュールの製造方法において、 ポッティング用樹 脂による中空糸膜の端部相互及びモジュールケースとの接着固定は、 次 のようにして行なわれる。
例えば、 複数本の中空糸膜を総取り して中空糸膜集束体となし、 この 中空糸膜集束体の少なく とも一方の端部を揃え、 適宜接着剤ゃ熱融着に よって該集束体端部、 及び中空糸膜開口部があるときには、 その開口部 の閉塞をも含めて、 仮固定しても良い。
または、 1本或いは複数本の中空糸膜が所定の長さで折り返され、 そ の折り返されたループ状をなす隣接する端部の相互を糸条で拘束したシ —ト状の中空糸膜編織物を、 中空糸膜の配列方向と平行に渦巻状に巻き 束ねて、 つまりシート状の中空糸膜編織物を中空糸膜の配列方向と平行 に簾巻き状に巻き束ねて、 中空糸膜集束体にする。
このようにシート状の中空糸膜編織物からなる中空糸膜を利用するこ とにより、 モジュールケース内にて均一に中空糸膜を配置することがで きるだけでなく、 端部を揃えるための工程や開口部閉塞を目的とした仮 固定工程等が不要になる。
ポッティング用榭脂としての熱可塑性樹脂をポッティング加工部に充 填する操作は、 中空糸膜を集束させて中空糸膜束にするのと同時であつ ても、 或いは中空糸膜束を形成した後であってもよく、 ポッティング用 樹脂としての熱可塑性樹脂を、 ポッティング加工部における中空糸膜束 の外表面及ぴ中空糸膜間に、 均一に充填させればよい。 このとき、 粉末 状の熱可塑性樹脂を、 液体に分散させた懸濁液を使用すると、 均一に充 填しやすくなる。
ポッティング加工部に前記ポッティング用樹脂を充填した後には、 そ のまま加熱及ぴ遠心力の付加を行なってもよいが、 この加熱及び遠心力 の付加に先立って、 ポッティング加工部に熱可塑性樹脂と共に充填され ている液体の一部を脱液することにより、 効果的なポッティング加工を 行なうことができる。
つまり、 ポッティング加工部に熱可塑性樹脂と共に充填されている液 体の一部を予め脱液しておくことにより、 加熱及ぴ遠心力の付加工程で 蒸発させる液体を最小限に抑えることができる。 このためにエネルギー 効率が向上し、 液体が蒸発する時間を短縮させることができ、 これによ つて生産性の向上を図ることが可能になるため好ましい。
続いて、 ポッティング加工部における中空糸膜間にポッティング用樹 脂が均一に充填された中空糸膜束をモジュールケースに収納した後、 加 熱しながら該モジュールケースを回転させてポッティング加工部に遠心 力を付加するポッティング加工を行う。 かく して、 ポッティング加工部に充填してあるポッティング用樹脂に 遠心力を付加して、 ポッティング用樹脂を中空糸膜相互間に均一に十分 に行き渡らせた後、 遠心力の付加を止めて冷却することにより、 ポッテ ィング用樹脂としての熱可塑性樹脂を固化させる。 遠心力の付加を止め た後の冷却の方法は任意であり、 急速冷却であっても、 或いは徐冷であ つてもよレヽ。
続いて、 ポッティング用榭脂の冷却固化後、 ポッティング加工した部 分の中空糸膜の端面を常法によってカツトして開口端面を形成し、 目的 とするポッティング部を得る。
モジュールケース内のポッティング加工部における中空糸膜の充填率 は特に制限されるものではないが、 モジュール 1本あたりの処理性能、 モジュール内での中空糸膜の分散の均一性、 ポッティング用樹脂の加熱 、 冷却による体積収縮による内部応力の緩和等を考慮すると、 充填率 2 0 %以上が好ましく、 又ポッティング用樹脂の中空糸膜間相互への均一 な侵入を考慮すると、 充填率 6 0 %以下が好ましい。
これら中空糸膜モジュールは、 ポッティング榭脂の中空糸膜間への良 好な含浸性が実現されることから、 遠心式製造装置によって製造される
図面の簡単な説明
第 1図は、 本発明の遠心式製造装置と該装置による中空糸膜モジユー ルの中空糸膜長手方向の一端ポッティング加工部の加工状態を示す概要 説明図である。
第 2図は、 本発明の遠心式製造装置と該装置による中空糸膜モジユー ルの中空糸膜長手方向の両端ポッティング加工部の加工状態を示す概要 説明図である。 第 3図は、 本発明の遠心式製造装置に適用される一体型固定用治具の 一例を示す断面図である。
第 4図は、 本発明の遠心式製造装置に適用される分割型固定用治具の 一例を示す断面図である。
第 5図は、 本発明の遠心式製造装置と該装置による中空糸膜モジユー ルの中空糸膜長手方向の一端ポッティング加工部の加工状態、 並びに低 圧機構等を示す概要説明図である。
第 6図は、 本発明の遠心式製造装置と該装置による中空糸膜モジユー ルの中空糸膜長手方向の両端ポッティング加工部の加工状態、 並びに低 圧機構等を示す概要説明図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明を実施するための最良の形態である中空糸膜モジュール の遠心式製造装置について、 図を参照しながら具体的に説明する。
図 1は、 本発明の遠心製造装置と、 同装置を使って中空糸膜モジユー ルの中空糸膜長手方向の片端部をポッティング加工するときの操作状態 とを概要で示す加工説明図である。
図 2は、 同じく本発明の遠心製造装置と、 同装置を使って中空糸膜モ ジュールの中空糸膜長手方向の両端部をポッティング加工するときの操 作状態とを概要で示す加工説明図である。
本発明の遠心式製造装置 1 0は、 遠心機 1 1と温度制御部 1 2と回転 制御部 1 3とを有している。 遠心機 1 1には、 前記回転制御部 1 3から の指令を受けて、 その駆動回転速度が制御される回転駆動部 1 4と、 同 回転駆動部 1 4の出力軸に連動して回転する垂直回転軸 1 5と、 同回転 軸 1 5から水平に延設されたシャフト 1 6とを有し、 同水平シャフト 1 6の先端部に、 多数本の中空糸膜 1が充填された中空糸膜モジュール 2 のポッティング加工部 3を固定支持する固定用治具 4が固設される。 前記固定用治具 4は内部には、 例えば電熱ヒータなどの加熱手段 7と 測温抵抗体などの温度検知手段 8が埋設され、 温度検出手段 8にて検出 された固定用治具 4の検出温度信号が温度制御部 1 2に送られる。 この 温度制御部 1 2には固定用治具 4の好適な温度が予め設定されており、 前記検出温度信号で送られてくる実温度と設定温度との差異を図示せぬ 演算部で算出し、 その算出値の大きさが予め設定された値の範囲に沿う ように上記加熱手段 7の出力を制御する。
本発明では、 前記算出値の大きさを固定用治具 4の設定温度に対して ± 4 °C以内の範囲として、 固定用治具 4の温度制御を行うことが好まし く、 ± 2 °C以内の範囲として、 固定用治具 4の温度制御を行うことがよ り好ましレ、。
ポッティング加工部 3を固定支持する固定用治具 4は、 主にポッティ ング加工部 3を包み込むような形状であり、 通常、 有底円筒体からなる ことが多いがこれに限定されるものではない。 また、 ポッティング加工 部 3における中空糸膜 1の長手方向の深さに関しても特に限定されるも のではないが、 加熱された状態のポッティング用樹脂がポッティング加 ェ部 3の中空糸膜 1間に充填されたときの、 中空糸膜長手方向の長さと 等しいか、 その長さより若干長くすることが好ましい。 このような長さ にすると、 ポッティング加工部 3以外の中空糸膜 1に対する加熱による 影響を最小限とすることができる。
即ち、 使用した中空糸膜 1の耐熱性が低く、 加熱によって収縮、 溶融 、 性能低下等を引き起こすようなときには、 ポッティング加工部 3だけ を局部的に加熱すると共に遠心力を付加することが好ましい。
このような形状の固定用治具 4は、 その断面図である図 3に示すよう な一体構造でも構わないが、 例えば、 その断面図である図 4に示すよう な、 ポッティング加工部 3の周囲と接する側壁部 4 a と、 ポッティング 加工部 3の断面方向に接する底部 4 bとに分割された構造とすることも 好ましい。
なぜなら、 側壁部 4 aはモジュールケース 5を介してポッティング加 ェ部 3に位置するポッティング樹脂に熱影響を及ぼしている。 これに対 し、 ポッティング加工部 3の断面方向にモジュールケースがない場合に は、 底部 4 bがポッティング樹脂に直接の熱影響を及ぼすことになる。 このため、 用いるモジュールケース 5の材質や寸法によっては、 側壁部 4 a と底部 4 b との材質や構造を異なるものとし、 各々に加熱手段 7と 温度検出手段 8を直接担持させ、 温度の制御部 1 1も独立させることに より、 種々の中空糸膜モジュールに対応した製造条件を設定可能とする ことができるようになる。
また、 これら分割された構造については、 2分割に限定されるもので はなく、 側壁部 4 aや底部 4 bを更に分割して各々の温度を制御するこ とも好ましい。
また、 本発明の製造装置を構成するような直接の伝熱による製造方法 と比較して、 空気層を介して加熱するような間接加熱を行った場合、 伝 熱の効率は自ずと低下し生産効率が格段に劣るため、 固定用治具 4を介 してポッティング加工部 3を支持することが重要である。
固定用治具 4は、 支持するポッティング加工部 3に部分的な温度斑を 生じさせない面からも、 極力、 ポッティング加工部 3と固定用治具 4の 間隙を生じさせない密着状態にすることが好ましく、 この実現のために 、 例えばポッティング加工部 3の種類や形状に応じて固定用治具 4を適 用することは好ましい。
固定用治具 4の材質は特に限定されるものではないが、 固定用治具 4 は加熱手段 7を具備し、 その熱量をポッティング加工部 3に伝熱させる 機能を有するため、 該固定用治具 4の材質は、 例えば金属のような高伝 熱性の材質を用いることが好ましく、 その中でもアルミニウム製である ことが更に好ましい。
固定用治具 4は加熱手段 7を具備していることが必要である。 すなわ ち、 加熱手段 7については、 固定用治具 4は、 少なく ともポッティング 加工部 3を加熱する性能が要求されるものではあるが、 例えば遠赤外線 加熱のように、 固定用治具 4自体が加熱手段を担持せず外部から加熱す るような場合、 空気層が伝熱抵抗となり十分な加熱が与えられなくなる 恐れがある。 しかも、 遠心式製造装置 1 0においては回転による風速の 発生により、 固定用治具 4のポッティング加工部 3と接しない外面が冷 却され、 結果として得られる温度が設定温度と大きく異なる。 また、 回 転数を変更した時に得られる固定用治具 4の温度が変化する上、 同時に 、 固定用治具 4の部分的な温度斑の原因となる。 これらの結果として良 好な中空糸膜モジュールを得ることができなくなったり、 生産歩留まり が低下するなどの恐れが発生してしまう。 しかも、 これらを回避するこ とは大変困難なことである。
これら空気を介することのない加熱手段 7については、 その方法が限 定されるものではなく、 例えば電気ヒータや熱媒通液、 誘導加熱等の公 知の方法を用いることが可能であるが、 図 1に示すように、 本発明の製 造装置にあっては固定用治具 4がシャフト 1 5を介して回転軸 1 6を中 心に回転するため、 加熱方法に熱媒を用いる場合には、 その供給配管の 施工やシール性の問題を解決することが容易でない。
また、 誘導加熱方式を用いることは、 先に述べたような、 回転軸 1 6 周辺の配線施工等が不要になる面から好ましいが、 一方では、 回転速度 を変化させた場合、 それに伴って供給エネルギも制御させる必要があり 、 制御面で複雑になる場合がある。 これらを踏まえたとき、 加熱手段 7に電気式ヒータを用いることは、 加熱手段用ケーブル 9 aや温度検出手段用ケーブル 9 bの施工面でも回 転軸 1 6周辺部にスリ ツプリング等の公知の技術を用いることで施工可 能であり、 該ヒータ自体の価格も安価であるうえ、 固定用治具 4の回転 数の影響を受けることがないため好ましい。
ポッティング加工を行なうときの加熱に関しては、 ポッティング加工 部 3が、 加熱手段 7が密着した固定用治具 4に配置され加熱されること が好ましい。 すなわち、 ポッティング加工部 3においては、 加熱手段 7 により固定用治具 4を介してポッティング樹脂が溶融軟化するのに十分 な熱量が必要であると共に、 均一に加熱されることが重要である。
' そのためには、 加熱手段 7に対し、 固定用治具 4を介しポッティング 加工部 3までの間に、 直接伝熱を行うことが好ましく、 また加熱手段 7 により加熱される固定用治具 4の温度を十分管理することにより、 ポッ ティング加工部 3の温度管理が可能になることから、 固定用治具 4と加 熱手段 7を密着させるとともに、 該固定用治具 4にポッティング加工部 3を密着支持させることが好ましい。
一方、 固定用治具 4の温度管理を行うための温度検出手段 8について も、 加熱手段 7と同様に固定用治具 4に密着させることで、 正確な温度 検出が可能となるため好ましい。
固定用治具 4は温度検出手段 8を具備していることが必要である。 な ぜなら、 本発明の製造装置においては、 ポッティング加工部 3が固定用 治具 4に支持されるが、 本発明の主要な目的の一つはポッティング加工 部 3の温度を検出し制御することにある。 しかるに、 ポッティング加工 部 3の内部温度を直接計測することは、 中空糸膜モジュール 2の欠陥に つながるため事実上困難であることから、 極力ポッティング加工部 3の 近傍の温度を検出することが重要である。 このため、 固定用治具 4に温 度検出手段 8を具備させている。
温度検出手段 8について、 その種類は特に限定されるものではなく、 測温抵抗体や熱電対等の公知の検出手段を用いることが可能であるが、 検出される温度精度ゃ検出再現性の面から測温抵抗体を用いることが最 も好ましく、 応答性やコス トパフォーマンスの面からは熱電対を用いる ことが好ましい。
これら温度検出手段 8の固定用治具 4に対する取り付け位置は、 前述 した通りポッティング加工部 3の温度を極力正確に検出するため、 担持 される加熱手段 7とポッティング加工部 3との間であることが好ましく 、 特にギッティング加工部 3の近傍位置とすることが更に好ましい。 本発明の遠心式製造装置 1 0は、 これら固定用治具 4に装着された加 熱手段 7と温度検出手段 8を用いて、 温度制御部 1 2により固定用治具 4の加熱温度を制御する。 固定用治具 4の温度制御については、 要求す る設定温度データと、 好ましくは昇温到達時間データを予め温度制御部 1 2に入力しておき、 その演算比較部において温度検出手段 8から検出 された温度データを該設定温度データと比較し、 検出温度データの設定 温度データに対する過不足を判断し、 加熱手段 7の運転の制御を行う。 該制御の手法については特に限定されることはなく、 公知の方法を用 いることが可能であり、 例えば、 検出温度データが設定温度データに対 し不足しているときは、 例えば、 電気ヒータを O Nとし、 逆に超過して いるときは O F Fとするような、 一般的に O N— O F F制御と呼ばれる ような方法を用いることができる。
これら制御方法のうち、 特に固定用治具 4の温度を、 設定温度に対し ± 4 °Cとすることを可能にする方法としては、 検出温度と設定温度の差 異に特定の係数を掛け、 その算出結果から電気ヒータに付加する電圧を 制御する方法や、 あるいは同様に、 該算出結果から電気ヒータを O Nに する時間を制御する方法が挙げられる。
これら方法は P I D制御と呼ばれ、 固定用治具の温度を精度良く制御 する面で重要である。
固定用治具 4の温度精度を、 設定温度に対し ± 4 °Cとするこれらの制 御について重要な点の一つは、 前述した特定の係数の決定にあり、 該係 数は常に補正されることが好ましい。
その補正方法については、 係数を適当に定め、 固定用治具 4の温度精 度を計測しながら徐々に係数を変化させるような手入力による方法があ るが、 固定用治具 4の温度精度を温度制御部 1 2に取り込み、 該係数を 自動的に補正する方法を採用すれば、 該温度精度がより高くなるため好 ましい方法である。
また、 設定温度に対し ± 4 °Cとするこれらの制御についてのその他の 重要な点としては、 温度検出部にて検出される温度データの、 単位時間 当たりに読み取る読取り回数、 即ちサンプル回数である。 このサンプル 回数が少ないと、 検出された温度データを反映した加熱手段の運転を行 う際に、 次のサンプル検出までに固定用治具 4の温度が変化してしまつ た場合に、 適正に加熱手段を運転することが困難になり、 結果として固 定用治具 4の温度精度を悪化させることになる。
従って、 サンプル回数を十分に多く とり'、 より厳密な検出温度データ に基づく加熱手段の作動をさせることが好ましく、 温度検出を行う間隔 は、 1秒以下がよく、 0 . 1秒以下が好ましく、 0 . 0 1秒以下とする ことがより好ましい。
本発明の遠心式製造装置 1 0においては、 以上述べたように、 これら の制御が可能な温度制御部 1 2を備えることにより、 設定温度に対する 固定用治具 4の温度を ± 4 °C以内の範囲に制御できる。 この温度範囲に ついては、 中空糸膜モジュールに用いられるポッティング樹脂の種類に よって要求される温度範囲が異り、 特定温度条件下で比較的低い粘度の ポッティング樹脂を用いた場合は、 要求される温度範囲が比較的広範囲 であっても得られる中空糸膜モジュールの品質を概ね良好に、 かつ安定 的に製造することが可能である。
しかし、 特定温度条件下で比較的高い粘度のポッティング樹脂を用い た場合は、 中空糸膜 1間への含浸性が良好ではなく、 特に、 高温で低粘 度化するポッティング樹脂を用いた場合は、 中空糸膜 1が溶融軟化する ことによる潰れの不具合が発生しない範囲で、 極力高温でポッティング 榭脂を加熱することが中空糸膜モジュールの良好な品質を確保するため に好ましく、 僅かな温度の変動や狂いにより中空糸膜の溶融軟化が起こ つたり、 あるいはポッティング樹脂含浸性に不良が発生することから、 極めて微妙な熱パランスを保つことが重要であるため、 要求される温度 範囲は狭いことが必要である。
従って、 本発明の遠心式製造装置 1 0を用い、 設定温度に対し ± 4 °C の範囲内で温度を制御することが極めて有効な手段となる。
また更には該温度範囲を ± 2 °C以内とすることは、 良好な品質の中空 糸膜モジュールを得るためにより好ましい。
以上述べたように、 固定用治具 4の材質や構造面で良好な熱伝達を行 レ、、 かつ加熱温度の制御を行うことにより、 固定用治具 4は設定温度に 対し、 良好な温度範囲とすることができるが、 これら以外の方法を用い ることも可能であり好ましい。
例えば、 固定用治具の内部に流動性が良好な気体や液体といった流体 を封入することで、 例えば、 複数個の発熱ヒータの一部が断線等により 加熱能力を損失し、 固定用治具の一部が加熱されなくなった場合でも、 固定用治具 4に封入された流体が速やかに移動し、 結果として固定用治 具 4の温度を均一にすることが可能である。 一方で、 先に述べた如く、 粘度の高いポッティング樹脂を用いる場合 、 中空糸膜が溶融軟化しない範囲で加熱しても、 中空糸膜 1間へのポッ ティング樹脂の含浸が十分ではないことが多く発生し、 従って、 本発明 の製造装置の機能の一つである遠心方式を採用することが重要である。 遠心式製造装置 1 0において、 該ポッティング加工部 3に重力の 1 0
〜 1 0 0倍の遠心力を付加することが好ましい。 すなわち、 ポッティン グ加工部 3に重力の 1 0倍未満の遠心力を付加した場合は、 前述した加 ェ温度範囲に加熱された軟化状態のポッティング樹脂であっても、 中空 糸膜束が多数本の中空糸膜 1から構成されている場合や中空糸膜 1の充 填率が高い場合には、 ポッティング樹脂が中空糸膜束間に含浸すること が困難となり、 ポッティング加工部においてボイ ドや、. すを発生させる 場合があり、 一方、 ポッティング加工部に重力の 1 0 0倍を上回る重力 を付加した場合は、 重力による中空糸膜 1の挫屈を発生させる恐れがあ り、 中空糸膜の分離性能や流体の透過性能の低下、 或いは中空糸膜の損 傷等の原因となる。
このために、 ポッティング加工を行なうときに付加する遠心力は、 重 力の 1 0〜 1 0 0倍にすることが好ましく、 重力の 2 0〜8 0倍にする ことがより好ましい。
本発明の遠心式製造装置 1 0は、 シャフ ト 1 5を介し回転軸 1 6を中 心に回転し、 既述したとおり、 温度制御部 1 2等を介して力 []熱手段 7に より加熱される固定用治具 4を有する。 すなわち、 該装置は、 固定用治 具 4に回転を与える回転駆動部 1 4の回転数を制御する回転制御部 1 3 と、 該固定用治具 4の温度を検出し、 かつ、 その検出情報に基づき、 該 加熱手段 7の出力を制御する温度制御部 1 2を有し、 回転制御部 1 3は 温度制御部 1 2とは独立したものであることが好ましい。
回転駆動部 1 4は、 例えばモータのように、 回転軸 1 6を回転させる ものであり、 各種回転制御方法により形式を選択することができる。 ま た、 回転駆動部 1 4は、 その回転数により、 図面には記載せず省略する 力 減速機などを介して回転軸 1 6を回転させることは好ましい。
前述した回転制御方法としては、 一般的な方法であるインバータ制御 を用いることが、 コス ト面や装置設計製作の簡便性から好ましい。
本発明の遠心式製造装置 1 0は、 ポッティング樹脂を前述の遠心力を 付加した状態でポッティングする場合に、 図 5あるいは図 6に示すよう な、 上述のポッティング加工部の環境を減圧雰囲気下となす減圧機構 1 7を備えるようにしてもよい。
このときのポッティング加工部の環境は、 5 0 0 h P a以下の減圧雰 囲気下とすることが好ましい。 すなわち、 前述のポッティング用樹脂が 多数本の中空糸膜間へ含浸する際、 含浸効果をより高めるために、 先に 述べたごとく遠心力を作用させると同時に、 減圧状態としておき、 ポッ ティング樹脂が中空糸膜間に十分に行き渡った後に、 ポッティング加工 終了時に常圧に戻す。 このことで、 大気圧によりポッティング樹脂内部 に介在する気泡が大幅に減容され、 その結果として気泡が連通すること に起因するリークを低減させる傾向が生じる。
これら減圧機構 1 7を有することは、 前述のポッティング樹脂の粘度 、 あるいは、 膜の充填率が高い場合に有効な手段となる。 なお、 図 5に は中空糸膜モジュールの片端部にポッティング加工部がある場合の低圧 機構の一例を、 図 6には中空糸膜モジュールの両端部にポッティング加 ェ部がある場合の低圧機構の一例を示している。
これら低圧機構 1 7については、 例えばポッティング加工部を内包す る状態で予め減圧しておいた密閉容器を設置しておく方法や、 該密閉容 器に減圧保持機能を担持させる方法、 すなわち例えば小型の真空ポンプ や、 パネの力を利用したシリンダにより常に減圧容器 1 7の内部を減圧 保持状態とする方法を用いることができる。
しかして、 遠心ポッティング加工を行う際には、 被遠心物は軽量であ るほうが、 遠心装置の振れや耐久性の面で好ましいことから、 図示した ごとく、 減圧発生器 1 9により作りだした減圧状態を、 減圧配管 1 8を 通じて低圧機構 1 7に反映させる方法を用いることが好ましい。
この場合、 遠心装置の回転運動中に減圧を行うために減圧配管 1 8を 接続する方法として、 特に限定されるものではないが、 ロータリージョ イント (図示せず) 等の公知の方法を用いることが好ましい。
低圧機構 1 7に用いられる密閉容器の材質については特に限定される ものではなく、 樹脂材料や金属材料、 F R P等の複合材料を用いること が可能であるが、 遠心加熱ポッティング加工を行うことから、 用いられ る材料は軽量で、 かつ断熱性能を有することが好ましく、 榭脂材料ゃ複 合材料を用いることが好ましい。
この場合、 ポッティング加工に必要な温度に耐え得る材料を用いるこ とが好ましいことは言うまでもない。
また、 低圧機構 1 7に用いられる密閉容器の形状についても、 特に限 定されるものではなく円筒形や矩形、 球形やその組み合わせを用いるこ とが可能であり、 内部を減圧環境化とするための必要な耐圧性能を有す ることが好ましい。 また、 該耐圧性能を発現可能とすべく、 該密閉容器 は必要な厚みを有することが好ましい。
該密閉容器は、 前述した通り、 ポッティング加工部を減圧環境化とな す形状であって、 一体化された形状であっても良いし、 例えばポッティ ング加工部を加熱する加熱機構と気密性を有するよう設置しても良い。 気密性を有する方法としては、 シール部材を用いることは好ましい方 法である。
本発明の遠心式製造装置 1 0においては、 低圧機構 1 7によりポッテ ィング加工部の環境を 5 0 0 h P a以下の減圧雰囲気下となした状態で 、 さらに前述したように該ポッティング加工部 3に重力の 1 0〜 1 0 0 倍の遠心力を付加することがより好ましい。
すなわち、 ポッティング加工部 3に重力の 1 0倍未満の遠心力を付加 した場合は、 ポッティング樹脂の粘度がやや高い場合、 あるいは、 中空 糸膜束が多数本の中空糸膜 1から構成されている場合や中空糸膜 1の充 填率が高い場合にも、 該ポッティング加工部 3に重力の 1 0〜 1 0 0倍 の遠心力を付加するのみならず、 ポッティング加工部の環境を前述の減 圧雰囲気下となした場合は、 ポッティング樹脂の中空糸膜束間への含浸 に対し更に良好な結果をもたらす傾向にある。
なお、 ポッティング加工部 3に重力の 1 0倍未満の遠心力を付加した 場合は、 ポッティング加工部の環境を前述の減圧雰囲気下となした状態 であっても、 ポッティング樹脂の粘度、 あるいは、 中空糸膜束が多数本 の中空糸膜 1から構成されている場合や中空糸膜 1の充填率が極めて高 い場合には、 ポッティング樹脂が中空糸膜束間に含浸することが困難と なり、 ポッティング加工部においてボイ ドゃ巣を発生させる場合があり 、 一方、 ポッティング加工部に重力の 1 0 0倍を上回る重力を付加した 場合は、 重力による中空糸膜 1の挫屈を発生させる恐れがあり、 中空糸 膜の分離性能や流体の透過性能の低下、 或いは中空糸膜の損傷等の原因 となる傾向にある。 このために、 ポッティング加工を行なうときに付加 する遠心力は、 重力の 1 0〜 1 0 0倍にすることが好ましく、 重力の 2 0〜 8 0倍にすることがより好ましい。
本発明の遠心式製造装置 1 0は、 前述のポッティング樹脂に前述の遠 心力を付加する機構を有し、 また、 前述のポッティング加工部の環境を 5 0 0 h P a以下の減圧雰囲気下とする低圧機構 1 7を有し、 更に、 前 述のポッティング加工部を担持する固定用治具 4の温度を、 設定温度に 対し ± 4 °C以内の制御する機構を有することが、 含浸効果をより高め、 得られる中空糸膜モジュールの生産歩留まりをより高めるために好まし い。
すなわち、 先に述べた如く、 本発明の遠心式製造装置 1 0においては 、 制御が可能な温度制御部 1 2により、 設定温度に対する固定用治具 4 の温度を ± 4 °C以内の範囲に制御すると同時に、 ポッティング加工部に 遠心力を付与し、 更にポッティング加工部の環境を減圧雰囲気下とする ことで、 要求される温度範囲の異なる前述のポッティング榭脂の種類に 対しても、 僅かな温度の変動や狂いを生ずることなく、 更にポッティン グ樹脂含浸性の不良の発生を抑制することができ、 得られる中空糸膜モ ジュールの生産歩留まりをより高める傾向にある。
また、 低圧機構 1 7により達成されるポッティング加工部の減圧雰囲 気としては、 3 5 0 h P a以下であることが更に好ましい。 すなわち、 このことは前述のポッティング榭脂内部に介在する気泡の減容に関して 更に大きな効果が得やすくなる傾向にあり、 従って中空糸膜エレメント のリークの発生を大幅に低減すると同時に、 前述した如く、 ポッティン グ榭脂の粘度、 あるいは、 膜の充填率が高い場合に極めて有効な手段で ある。
本発明の遠心式製造装置 1 0においては、 固定用治具 4の温度が、 設 定温度に対し ± 4 °C以内の範囲に制御することが可能であり、 特に、 ポ ッティング用樹脂に熱可塑性樹脂を用いた場合に、 その効果を発揮する ことができる。
すなわち、 熱可塑性樹脂は、 一般的に粘度が高いことから中空糸膜間 への含浸性が良好ではなく、 従って、 中空糸膜が溶融軟化することによ る潰れの不具合が発生しない範囲で、 極力高温でポッティング用樹脂を 加熱することが中空糸膜モジュールの良好な品質を確保するために好ま しく、 僅かな温度の変動や狂いにより中空糸膜の溶融軟化が起こったり 、 あるいはポッティング用樹脂の含浸性に不良が発生するため、 要求さ れる温度範囲は狭いことが必要であり、 従って、 本発明の遠心式製造装 置 1 0を用い、 設定温度に対し ± 4 °Cの範囲内で温度を制御することが 極めて有効な手段である。
以上述べたように、 本発明の遠心式製造装置 1 0において、 中空糸膜 モジュール 2のポッティング加工部 3を直接加熱する固定用治具 4と、 この固定用治具 4を加熱する加熱手段 7、 並びに温度を検出する温度検 出手段 8と、 固定用治具 4の温度精度を制御する温度制御部 1 2と、 シ ャフト 1 5を介して回転軸 1 6を中心に固定用治具 4を回転させる回転 駆動部 1 4と、 その回転制御部 1 3とを、 それぞれ個別に作動させ、 そ れらの各構成部が相互関連して十分に性能を発現したとき、 ポッティン グ加工部 3の温度精度を設定温度に対し ± 4 °Cの範囲とすることが可能 となり、 用いるポッティング用樹脂のポッティング温度を中空糸膜 1の 構成榭脂の融点の近傍まで加熱することができ、 先行技術で達成し得な かった中空糸膜モジュール 2の鬆ゃ中空糸膜の潰れなどの問題が解決さ れる。
熱可塑性のポッティング用樹脂は、 これが加熱及び遠心力の付加によ るポッティング加工を受ける前に、 ポッティング加工部 3に予め充填さ れる。 この充填方法としては、 特に限定されるものではなく、 例えば、 中空糸膜に予めフィルム状のポッティング榭脂を巻き付けておく方法や 、 繊維状物を巻き付けておく方法、 あるいは、 ペレットを中空糸膜間に 配置する方法、 粉体を中空糸膜間に配置する方法、 また、 粉体と液体を 混ぜたペースト状物を配置する方法、 予め溶融させたポッティング樹脂 を中空糸膜間に導入する方法等が挙げられる。
中でも、 熱可塑性樹脂微粒子をポッティング用樹-脂として使用し、 該 熱可塑性樹脂微粒子と液体との混合物をポッティング加工部 3に充填す るようにすることは、 ポッティング用樹脂を中空糸膜相互の間隙に均一 に侵入させ易くなるため好ましい。
前記熱可塑性樹脂微粒子と液体との混合物は、 熱可塑性樹脂微粒子が 液体中に単に分散しているスラ リー、 熱可塑性樹脂微粒子が乳化剤や分 散剤等によって均一に乳化しているェマルジョン、 或いは熱可塑性樹脂 微粒子に少量の液体を添加したペースト状等のいずれであっても差し支 えない。
熱可塑性樹脂微粒子と液体との混合物を調製するときの液体は特に限 定されるものではないが、 水、 或いはアルコール類やエステル系溶媒等 の有機系溶媒を利用することができる。 熱可塑性樹脂微粒子と液体との 混合物を調製するときの液体は、 単一の液体であっても或いは混合液体 でもよい。
なお、 熱可塑性樹脂微粒子と液体との混合物として、 熱可塑性榭脂微 粒子が液体中に単に分散しているスラリーを使用するときには、 分散さ せる熱可塑性樹脂微粒子の密度に合わせた比重を有する液体を調整し、 これを使用して混合物とすることができる。
例えば、 ポリオレフイン系の熱可塑性樹脂微粒子に対しては、 水とメ タノール或いはェタノールとの混合液体にすることによって分散させる 熱可塑性樹脂微粒子の密度に合わせた比重を有する液体を調整し、 該液 体と熱可塑性樹脂微粒子との混合物を作成することが好ましい。
熱可塑性樹脂微粒子と液体との混合物において、 該混合物中の熱可塑 性樹脂微粒子の濃度が 1 0 W t %よりも低くなると、 ポッティング加工 時に蒸発して消失する液体によって生じる体積の減少が大きくなるため に、 それだけ余分に中空糸膜間に前記混合物を塗布、 含浸させなければ ならない。 これはポッティング用樹脂で固定されていない中空糸膜の外 表面の物性を損なうことに繋がる恐れがある。
また、 該混合物中の熱可塑性樹脂微粒子の濃度が 9 5 w t %よりも高 くなると、 熱可塑性樹脂微粒子同士の凝集が大きくなるために、 前記混 合物の均一な塗布が困難になる傾向にある。 このために、 熱可塑性樹脂 微粒子と液体との混合物としては、 熱可塑性樹脂微粒子濃度 1 0〜 9 5 w t %の混合物を使用することが好ましい。
更に、 熱可塑性樹脂微粒子と液体との混合物は、 該混合物中のポッテ ィング用樹脂である熱可塑性樹脂微粒子を塗ることのできる柔らかさを 具備し、 かつ中空糸膜に塗布したときに、 塗布された場所から流れ出し 難くその場所に保持されているものであることが好ましい。 このために 、 積極的な外力がないと流動することがなく、 ビンガム流動を示す熱可 塑性樹脂微粒子ペース ト、 つまり熱可塑性樹脂微粒子濃度 4 ·0〜 9 5 w t %のペース トが好ましレ、。
ポッティング加工部に充填されるポッティング用樹脂が液体との混合 物でるときは、 ポッティング加工によって該混合物中の液体が完全に除 去されることが好ましい。 すなわち、 ポッティング加工によって得られ たポッティング部に液体が残存していると、 この残存液体に起因するポ ッティング加工部 3の強度低下が生じたり、 或いは残存液体が溶出した り して、 モジュールの性能が低下することがある。
従って、 ポッティング加工部 3にポッティング用樹脂と共に充填され た液体は、 ポッティング加工の際の加熱によって全て蒸発させることが 好ましい。
ポッティング用樹脂として使用する熱可塑性樹脂微粒子の形状は、 球 状、 矩形状、 針状、 楕円状等のいかなるものであっても使用可能である 更に、 この熱可塑性榭脂微粒子は、 そのサイズがあまりに小さいと、 利用する中空糸膜によっては、 該熱可塑性樹脂微粒子が膜に形成されて いる細孔を通り抜けて中空糸膜の中空内部を閉塞する恐れが出る。 また 大き過ぎると、 中空糸膜間に保持された微粒子同士の間に隙間が生じ易 く、 この隙間を残してポッティング加工されてしまうと、 得られるポッ ティング部に、 「す」が生じることがあり、 リークの原因になる恐れがあ る。 このために、 例えば球状の熱可塑性樹脂微粒子としては、 平均粒子 径 0 . 1〜 5 0 0 0 μ m程度のものが好適であり、 また、 その他の形状 の熱可塑性榭脂微粒子としては、 最も短い辺の平均径が 0 . 0 1〜 5 0 O O /z mであって、 最も長い辺の平均径が 0 . 1〜 5 0 0 0 μ πιの範囲 内にあるものが好ましい。
従って、 このポッティング用樹脂としての熱可塑性樹脂は、 特に限定 されるものではないが、 前述した通り、 シリコーン系充填剤や各種ホッ トメルト樹脂を用いることが可能であり、 各種溶剤や薬品への耐久性や 機械的な強度等の点から、 ポリオレフイン系樹脂が好ましい。 ポリオレ フィン系樹脂の中でも、 ポッティング加工時の取り扱い性、 薬液への溶 出の低さ等の点から、 ポリエチレン樹脂が好ましい。
本発明の遠心式製造装置 1 0においては、 固定用治具 4の温度が、 設 定温度に対し ± 4 °C以内の範囲に制御することが可能であり、 特に、 中 空糸膜 1を構成する樹脂に熱可塑性樹脂を用いる場合に、 その効果を発 揮することができる。 また、 該樹脂はポッティング樹脂と同種類のもの を用いることが、 中空糸膜モジュールの耐薬品性や強度等の物性が均一 となるため好ましく、 該遠心式製造装置 1 0を用いることで、 その中空 糸膜モジュールにおける均一なポッティング加工が可能になる。
従って中空糸膜 1は、 前述したように、 該中空糸膜 1を得るときの製 膜の安定性、 耐薬品性、 一般的な分離性能や処理性能等の点から、 熱可 塑性榭脂製の中空糸膜を使用する。 中空糸膜モジュールを得るための加 ェ時に要求される中空糸膜の柔軟性、 強度、 素材の耐薬品性、 低コス ト 性等の点から、 特にポリオレフイン系樹脂による中空糸膜が好ましく、 中でもポリエチレンによる中空糸膜が好適である。
本発明の遠心式製造装置 1 0を用いた中空糸膜モジュール 2の製造に ついて、 中空糸膜を構成する樹脂、 並びにポッティング用樹脂の双方に ポリエチレン樹脂を用いて製造される中空糸膜モジュールは、 強度、 耐 薬品性、 低コス トの面で良好である。 このとき、 ポッティング用樹脂の 融点は、 中空糸膜を構成する樹脂の融点より 1 0 °C以上低いことが好ま しく、 更に 2 0 °C以上低いことがより好ましい。
この場合、 ポッティング加工部を加熱する温度は、 中空糸膜を構成す る樹脂の融点近傍であることが、 先に述べたように、 ポッティング樹脂 の粘度を低く させ中空糸膜間への含浸を良好とすることが可能になる点 から好ましい。
具体的には、 中空糸膜を構成する樹脂の融点より 1 5 °C低い温度以上 の設定温度範囲内でポッティング加工部を加熱することが好ましく、 9 °C以上低い温度以上の設定温度範囲であることがより好ましく、 7 °C 以上低い温度以上の設定温度範囲であることが更に好ましい。 ただし加 熱温度については、 加熱手段の温度精度が必ず存在するので、 中空糸膜 を構成する樹脂の融点近傍にて加熱温度を設定した場合、 該温度精度範 囲の上限値となったときに、 中空糸膜が溶融軟化し変形や潰れを生ずる ことがあり、 従って、 設定加熱温度は、 加熱手段の温度精度を加味し中 空糸膜の溶融軟化による潰れ等が発生しない範囲であることが好ましく
、 該遠心式製造装置 1 0により、 ポッティング樹脂の中空糸膜間への含 浸が可能になる。 '
このような点から従来技術によるポッティング加工では、 数百本程度 の中空糸膜を充填した中空糸膜モジュールの加工例が示されているが、 モジュールケース内にそれ以上の本数の中空糸膜を充填すると、 中空糸 膜間相互間にポッティング用榭脂が均一に浸入しにく くなるために、 得 られる中空糸膜モジュールのポッティング部に 「す」 が形成される可能 性が高くなる。
これに対して、 本発明の中空糸膜モジュールの遠心式製造装置 1 0を 用いた製造においては、 ポッティング加工部に充填してあるポッティン グ用榭脂の加熱と共に、 ポッティング加工部に遠心力を付加する機構を 用いているので、 中空糸膜相互間に強制的にポッティング用樹脂を侵入 させることができる。 これによつて、 モジュールケース内に多数本の中 空糸膜が充填されていても、 或いは中空糸膜の充填率が高くても、 良好 なポッティング部を形成することができる。
本発明の中空糸膜モジュールの遠心式製造装置 1 0を用いた製造にお いては、 モジュールケース内の中空糸膜の本数が 1 0 0 0 ~ 1 0 0 0 0 0本程度であることが好ましく、 またポッティング加工部容積に対する 中空糸膜の充填率が 2 0 〜 6 0 %程度であることが好ましい。 なお、 中 空糸膜の太さについては特にこだわるものではないが、 中空糸膜の外径 が細いと中空糸膜間の隙間が小さくなって、 ポッティング用樹脂が浸入 しにく くなる。
また中空糸膜の外径が太すぎると、 多数本の中空糸膜によるモジユー ルにしたときのモジュール全体のサイズが大きくなり、 ポッティング加 ェ部の容積も大きくなるために、 ポッティング加工時の収縮による寸法 精度の低下が生じる。 このために、 中空糸膜の外径は、 1 .0 0 〜 2 0 0 0 μ m程度であることが好ましい。
以下、 本発明の中空糸膜モジュールの製造方法の具体的な構成 ·を、 実 施例に基づいて詳しく説明する。 (実施例 1 )
外径 3 2 0 m、 内径 2 0 0 μ m、 孔径 0 . 0 3 /z mのポリエチレン 製 (融点: 1 3 2 °C) 多孔質中空糸膜 6 4 0 0本からなる中空糸膜束の 1 6束を、 連続的に所定の長さで規則正しく折り返し、 その折り返され た隣り合う端部の相互を糸で拘束したシート状の中空糸膜編織物からな る中空糸膜の片端部のポッティング加工部に、 ポリエチレン微粉末から なるポッティン用樹脂を分散させたェマルジョンを、 均一に塗布した。 なお、 ポッティン用樹脂として使用したポリエチレン微粉末は、 重量 平均分子量 8 4 0 0 0のポリエチレン樹脂の球状微粉末 (平均粒子径: 6 m) であり、 該ポリエチレン微粉末の濃度 3 0 w t %の水分散液か らなるエマルジョンをポッティング加工部に塗布した。
次いで、 前記中空糸膜編織物を中空糸膜の配列方向に簾巻き状に巻き 、 これをポリプロピレン製モジュールケース内に挿入した。 このときの モジュールケース内の中空糸膜の充填率は 3 8 %であった。
然る後に、 前記中空糸膜が収納されているモジュールケースを、 図 1 に示すポッティング加工遠心式製造装置 1 0のモジュールケース固定用 治具 4に固定し、 その全体を加熱しながら回転軸 1 6を回転させて、 ポ ッティング加工部に遠心力を付加して、 ポッティング加工を行なった。 なお、 このポッティング加工の際の固定用治具の加熱温度を 1 2 7士 3 °Cとなるよう P I D制御を行い、 ポッティング加工部に加わる遠心力 を重力の 3 0倍にして、 4時間の加熱及ぴ遠心力の付加を行なった。 続いて、 室温まで徐冷した後、 ポッティング加工した部分の中空糸膜 の端部を常法によって切断して開口部を形成することにより、 中空糸膜 モジユーノレを得た。
同様の方法で、 中空糸膜モジュールを 1 0体製作した。
得られた中空糸膜モジュールは、 液体やガスの濾過に用いることがで き、 ポッティング部では、 一次側と二次側とに密にシールされており、 1 0体すべてにおいてリークはなかった。 なお、 中空糸膜モジュールの リーク検査は、 0 . 5 M P aの水圧を中空糸膜の外側から加えて、 端面 での氷漏れのチェックによって行なった。
また、 中空糸膜の開口部の目止めを行なった後、 中空糸膜の外側から
0 . 5 M P aの水圧を 1 0秒間加えた後 1 0秒間開放するといぅサイク ルを繰り返し加圧試験を行なったところ、 1 0 0 , 0 0 0回の繰り返し によっても、 ポッティング部でのポッティング用樹脂の割れゃモジユー ルケースとの間の剥離等によるリークの発生は、 1 0体すべてにおいて 無かった。
(比較例 1 )
ポッティング加工の際にポッティング加工部への加熱温度制御を、 P
1 D制御を取りやめて O N— O F F制御とする以外は、 全て前記実施例 1 と同じ条件によるポッティング加工を施すことにより、 中空糸膜モジ ユールを得た。 そのときの固定用治具の温度を検出すると、 設定温度 1
2 7 °Cに対し、 ± 5 °Cであった。 同様の方法で、 中空糸膜モジュールを 1 0体製作した。
得られた中空糸膜モジュールについて、 実施例 1 と同様のリ一ク検查 を行なったところ、 1 0体のうち 6体に、 中空糸膜モジュールの端面部 からの水漏れがあり、 中空糸膜モジュールを観察した結果、 3体にポッ ティング部に一次側と二次側とが連通する 「す」 の存在が確認され、 4 体に中空糸膜が溶融したことが原因と考えられる中空糸膜の潰れが確認 された。
(実施例 2 ) 実施例 1で用いたポッティング榭脂に代えて 2液硬化型ウレタン樹脂 (混合樹脂粘度 1 9 0 0 m P a · s ) を用い、 ポッティング加工の際に ポッティング加工部への加熱温度制御を、 P I D制御を取りやめて O N 一 O F F制御とし、 ポッティング加工を実施する際、 減圧発生器 (真空 機構製 G V D 0 5 0 A ) と減圧配管とを有する低圧機構によりポッティ ング加工部を 4 9 0 h P aとする以外は、 全て前記実施例 1と同じ条件 によるポッティング加工を施し、 中空糸膜モジュールを 1 0体製作した 。 そのときの固定用治具の温度を検出すると、 設定温度 3 0 °Cに対し、 土 5 °Cであった。
得られた中空糸膜モジュールについて、 実施例 1と同様のリーク検査 を行なったところ、 水漏れのチェックによるリーク不良はなく、 また、 実施例 1と同様に繰り返し加圧試験を行なったところ、 ポッティング部 でのポッティング用樹脂の割れやモジュールケースとの間の剥離等によ るリークの発生は、 1 0体すべてにおいてなかった。
(実施例 3 )
実施例 1で用いた、 ポリエチレン微粉末の水分散液からなるェマルジ ョン濃度を 5 0 w %とし、 モジュールケース内の中空糸膜の充填率を 4 0 %とし、 ポッティング加工を実施する際、 減圧発生器 (真空機構製 G V D 0 5 0 A ) と減圧配管とを有する低圧機構によりポッティング加工 部を 4 9 0 h P a とする以外は、 全て前記実施例 1 と同じ条件によるポ ッティング加工を施し、 中空糸膜モジュールを 1 0体製作した。
得られた中空糸膜モジュールについて、 実施例 1 と同様のリーク検査 を行なったところ、 水漏れのチェックによるリーク不良はなく、 また、 実施例 1と同様に繰り返し加圧試験を行なつたところ、 ポッティング部 でのポッティング用樹脂の割れやモジュールケースとの間の剥離等によ るリークの発生は、 1 0体すべてにおいてなかった。 (実施例 4 )
モジュールケース内の中空糸膜の充填率を 4 5 %とし、 低圧機構によ りポッティング加工部を 3 3 0 h P aとする以外は、 全て前記実施例 1 と同じ条件によるポッティング加工を施し、 中空糸膜モジュールを 1 0 体製作した。
得られた中空糸膜モジュールについて、 実施例 1と同様のリーク検査 を行なったところ、 水漏れのチェックによるリーク不良はなく、 また、 実施例 1 と同様に繰り返し加圧試験を行なったところ、 ポッティング部 でのポッティング用樹脂の割れやモジュールケースとの間の剥離等によ るリークの発生は、 1 0体すべてにおいてなかった。
以上の説明から明らかなように、 本発明のごとく所定温度に対する高 精度の温度制御が可能な遠心式製造装置を用いることにより、 使用する 中空糸膜の特性を損なうことなく、 しかもポッティング用樹脂によって 、 モジュールケースと中空糸膜相互とを高度に液密或いは気密に接着固 定したポッティング部を備えた高品質の中空糸膜モジユールの製造が可 能となる。
また、 遠心力の付加と同時に、 ポッティング加工部を所要の減圧状態 とすることにより、 ポッティング部におけるポッティング用樹脂の割れ やモジュールケースとの間の剥離等によるリークの発生がなくなる。

Claims

a* 求 の 範 囲
1 . 遠心力を利用して、 モジュールケース内に収納された中空糸膜の 少なく とも一端部とモジュールケースとの相互間をポッティング用樹脂 により接着固定する中空糸膜モジュールの遠心式製造装置において、 中空糸膜モジュールの端部ポッティング加工部を支持する固定用治具 を有し、
同固定用治具が、 加熱手段と温度検出手段とを具備してなり、 同温度検出手段にて検出された前記固定用治具の温度と、 予め設定さ れた同固定用治具の設定温度との差異を算出し、 その算出値の大きさに 基づき前記加熱手段の加熱能力を制御する制御手段を備えてなることを 特徴とする中空糸膜モジュールの製造装置。
2 . 請求の範囲第 1項記載の中空糸膜モジュールの製造装置であって 、 前記制御手段の、 設定温度に対する温度精度範囲が ± 4 °Cであること を特徴とする製造装置。
3 . 請求の範囲第 1項記載の中空糸膜モジュールの製造装置であって 、 前記ポッティング加工部に付加される遠心力が、 重力の 1 0〜 1 0 0 倍の範囲であることを特徴とする製造装置。
4 . 請求の範囲第 1項記載の中空糸膜モジュールの製造装置であって 、 前記加熱手段及び温度検出手段が、 固定用治具に密着状態で担持され てなることを特徴とする製造装置。
5 . 請求の範囲第 1項又は第 4項記載の中空糸膜モジュールの製造装 置であって、 前記加熱手段が電気式ヒータであることを特徴とする製造
6 . 請求の範囲第 1項記載の中空糸膜モジュールの製造装置であって 、 前記固定用治具に流体が封入されてなることを特徴とする製造装置。
7 . 請求の範囲第 1項記載の中空糸膜モジュールの製造装置であって 、 前記固定用治具の回転数を制御する回転数制御手段と、 上記温度検出 '手段により検出された固定用治具の温度検出情報に基づき、 上記加熱手 段の出力を制御する出力制御手段とを有してなることを特徴とする製造
8 . 請求の範囲第 1項記載の中空糸膜モジュールの製造装置であって 、 前記固定用治具が少なく とも 2個以上のブロック体から構成され、 各 プロック体をそれぞれ異なる設定温度とする温度制御手段を有してなる ことを特徴とする製造装置。
9 . 請求の範囲第 1項〜第 8項のいずれかに記載の中空糸膜モジユー ルの製造装置であって、 ポッティング加工部の環境を、 5 0 0 h P a以 下の減圧雰囲気下となす減圧機構を有することを特徴とする製造装置。
1 0 . 遠心力を利用して、 モジュールケース内に収納された中空糸膜 の少なく とも一端部とモジュールケースとの相互間をポッティング用榭 脂により接着固定する中空糸膜モジュールの遠心式製造装置において、 ポッティング加工部の環境を、 5 0 0 h P a以下の減圧雰囲気下となす 減圧機構を有することを特徴とする中空糸膜モジュールの製造装置。
1 1 . 請求の範囲第 1項〜第 1 0項のいずれかに記載の中空糸膜モジ ユールの製造装置を用い、 ポッティング用樹脂として熱可塑性樹脂を用 いて、 温度検出手段にて検出された固定用治具の温度と、 予め設定され た同固定用治具の設定温度との差異を算出し、 その算出値の大きさに基 づき加熱手段の加熱能力を制御しながら中空糸膜の端部とモジュールケ ースとを接着固定することを含んでなることを特徴とする中空糸膜モジ ユールの製造方法。
1 2 . 請求の範囲第 1 1項記載の中空糸膜モジュールの製造方法であ つて、 前記ポッティング用樹脂が熱可塑性樹脂微粒子からなり、 該熱可 塑性樹脂微粒子と液体との混合物をポッティング加工部に充填すること を含んでなることを特徴とする製造方法。
1 3 . 請求の範囲第 1 1項又は第 1 2項記載の中空糸膜モジュールの 製造方法であって、 前記ポッティング用樹脂がポリオレフイン系樹脂で あることを特徴とする製造方法。
1 4 . 請求の範囲第 1 3項記載の中空糸膜モジュールの製造方法であ つて、 前記ポッティング用樹脂がポリエチレン樹脂であることを特徴と する製造方法。
1 5 . 請求の範囲第 1 1項記載の中空糸膜モジュールの製造方法であ つて、 前記ポッティング加工部容積に対する中空糸膜の充填率が 2 0 % 以上 6 0 %以下であることを特徴とする製造方法。
1 6 . 請求の範囲第 1項〜第 1 ひ項のいずれかに記載の中空糸膜モジ ユールの製造装置を用い、 前記中空糸膜の構成樹脂として熱可塑性樹脂 を用いて、 温度検出手段にて検出された固定用治具の温度と、 予め設定 された同固定用治具の設定温度との差異を算出し、 その算出値の大きさ に基づき加熱手段の加熱能力を制御しながら中空糸膜の端部とモジユー ルケースとを接着固定することを含んでなることを特徴とする中空糸膜 モジュールの製造方法。
1 7 . 請求の範囲第 1 6項記載の中空糸膜モジュールの製造方法であ つて、 前記中空糸膜の構成樹脂がポリオレフイン系樹脂であることを特 徴とする製造方法。
1 8 . 請求の範囲第 1 7項記載の中空糸膜モジュールの製造方法であ つて、 前記中空糸膜の構成樹脂がポリエチレン樹脂であることを特徴と する製造方法。
1 9 . 請求の範囲第 1 6項記載の中空糸膜モジュールの製造方法であ つて、 前記ポッティング加工部容積に対する中空糸膜の充填率が 2 0 % 以上 6 0 %以下であることを特徴とする製造方法 c
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