明 細 書 硬化性樹脂及びそれを含有する硬化性樹脂組成物 技術分野
本発明は、 硬化性樹脂及びそれを含有する硬化性樹脂組成物に関し、 特に、 耐熱性、 強靱性に優れると共に、 高い硬度を有し、 しかも密着性、 耐薬品性、 耐水性にも優れ、 接着剤や注型剤、 積層材、 封止剤、 配線板用レジスト材な ど種々の用途に有用な硬化物を得るための技術に関する。
さらに本発明は、 アル力リ可溶性の光硬化性熱硬化性樹脂及びそれを含有 する硬化性樹脂組成物に関し、 特に、 優れたはんだ耐熱性や密着性、 硬度、 耐薬品性、 無電解金めつき耐性、 電気絶縁性、 耐吸湿性、 強靱性等を有する 硬化皮膜を与えるアル力リ可溶性の光硬化性熱硬化性樹脂及びそれを含有す る硬化性樹脂組成物に関する。 背景技術
一般に、 接着剤や注型剤、 積層材、 封止剤、 配線板用レジスト材などの電 子材料では、 優れた密着性や耐熱性、 耐薬品性、 電気絶縁性を有することか ら、 ビスフエノール A型エポキシ樹脂に代表されるエポキシ樹脂、 エポキシ 樹脂と (メタ) アクリル酸から誘導されたエポキシ (メタ) ァクリレ一ト樹 脂などが従来から広く用いられている。
これらの樹脂に関し、 最近では、 電子産業や半導体産業の発展に伴い、 例 えば耐熱性、 強靱性、 耐水性、 耐薬品性などの特性向上が要求され、 かかる 特性を満足すべく種々の新規なエポキシ樹脂やエポキシ (メタ) ァクリレー ト樹脂などが提案されている。
例えば、 耐熱性の優れたエポキシ樹脂やエポキシ (メタ) ァクリレート樹 脂としては、 ノボラヅク型エポキシ樹脂などの多核エポキシ樹脂ゃノボラヅ ク型エポキシ (メタ) ァクリレート樹脂などの多核エポキシ (メタ) ァクリ
レート樹脂などが提案されている。 しかし、 これらの樹脂は、 確かに耐熱性 には優れているものの、 硬化時の収縮が大きく、 伸びが少なく、 強靱性に欠 けるため、 熱衝撃によるクラックが発生し易いという欠点があった。
これに対し、 上記欠点を解消し得る方法として、 エポキシ樹脂にゴム成分 をプレンドする方法 (特開昭 6 3 - 1 9 9 2 1 8号公報) 、 二種類のェポキ シ樹脂をプレンドする方法 (特許第 2 7 8 3 1 1 6号公報) 、 ビフエニル骨 格とビスフヱノール骨格との共重合エポキシ樹脂 (特許第 2 7 8 9 3 2 5号 公報) などが提案されている。
しかし、 これらの方法によっても、 依然として耐熱性と強靱性とを共に満 足し得るエポキシ化合物を提供できないというのが実情であった。
一方、 光硬化性熱硬化性材料については、 ノボラック型エポキシ樹脂とァ クリル酸の反応生成物に酸無水物を付加してなる感光性樹脂を主成分とする ソルダ一レジストインキ組成物 (特開昭 6 1 - 2 4 3 8 6 9号公報参照) は、 その硬化皮膜が耐熱性や電気絶縁性、 耐薬品性などの特性に優れているため、 プリント配線板用ソルダ一レジストゃテープキヤリァパッケージ用永久マス クなど、 電子材料の多くの分野に広く使用されている。
しかしながら、 近年の電子産業や半導体産業の発展に伴い、 例えば密着性 やはんだ耐熱性などの特性向上がますます要求されるようになり、 これらを 満足すべく種々の組成物が開発されている。
例えば、 特に密着性やはんだ耐熱性に優れた組成物として、 クレゾ一ルノ ボラヅク型エポキシ樹脂とジメチロールプロピオン酸とァクリル酸の反応生 成物に酸無水物を付加してなる感光性樹脂を主成分として含む組成物 (特閧 平 6— 3 2 4 4 9 0号公報参照) 、 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂と ァクリル酸と P -ヒ ドロキシフヱネチルアルコールの反応生成物に酸無水物 を付加してなる感光性樹脂を主成分として含む組成物 (特閧平 1 1 一 2 8 8 0 9 1号公報参照) 、 ビスフヱノール型エポキシ樹脂の側鎖水酸基を部分ェ ポキシ化した樹脂に (メタ) アクリル酸、 次いで多塩基酸無水物を反応させ て得られる感光性樹脂を主成分として含む組成物 (特開平 9 一 5 4 4 3 4号
公報、 特開 2 0 0 1— 1 3 6 8 4号公報参照) などが提案されている。
しかしながら、 これらの組成物でも、 バランスのとれたはんだ耐熱性と密 着性、 強靭性を有する硬化皮膜を得るには、 まだまだ不充分であった。
本発明は、 上記のような実情に鑑みなされたものであり、 その第一の目的 は、 バランスのとれた耐熱性と強靱性に加え、 硬度、 密着性、 耐薬品性、 耐 水性等に優れた硬化物が得られ、 かつ良好な成形性を持つ硬化性樹脂及びそ れを含有する硬化性樹脂組成物を提供することにある。
また、 本発明の第二の目的は、 バランスのとれたはんだ耐熱性と密着性、 強靱性に加え、 良好な耐吸湿性、 耐薬品性等を有し、 かつ良好な無電解金め つき耐性、 電気絶縁特性を持つ新規なアル力リ可溶性の光硬化性熱硬化性樹 脂を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、 このような光硬化性熱硬化性樹脂を含有し、 基材との密着性、 はんだ耐熱性、 強靱性、 耐吸湿性、 耐薬品性、 無電解金め つき耐性、 電気絶縁特性等の諸特性に優れた硬化皮膜が得られる硬化性樹脂 組成物を提供することにある。 発明の開示
前記目的を達成するために、 本発明の第一の側面によれば、 1分子中に 1 個以上のフエノール性水酸基を有する化合物 (a ) とグリシドール (b ) の 反応物 ( c ) に不飽和基含有モノカルボン酸 (d ) を反応させて得られる硬 化性樹脂が提供される。
また、 本発明の第二の側面によれば、 前記硬化性樹脂を含有する硬化性樹 脂組成物が提供される。
上記硬化性樹脂は、 フエノール性水酸基含有化合物へのグリシドールの付 加反応、 それに続く不飽和基含有モノカルボン酸の付加によって得られる化 合物であるため、 その組成物は、 活性エネルギー線の照射による光硬化及び /又は熱硬化反応によって、 またエポキシ樹脂と併存することにより、 残存 する水酸基、 特に残存フエノール性水酸基とエポキシ樹脂との熱硬化反応に
よって、 高いレベルで耐熱性、 強靱性のバランスがとれ、 高い硬度を有し、 基材に対する密着性に優れると共に、 耐薬品性、 耐水性等にも優れた硬化物 が得られる。
さらに本発明の第三の側面によれば、 1分子中に 1個以上のフエノール性 水酸基を有する化合物 ( a ) とグリシドール (b ) との反応物 ( c ) に不飽 和基含有モノカルボン酸 (d ) を反応させ、 得られた反応物 ( e ) と多塩基 酸無水物 (: f ) とを反応させて得られる光硬化性熱硬化性樹脂が提供される。 前記硬化性樹脂及び光硬化性熱硬化性樹脂のより具体的な好適な態様によ れば、 不飽和基含有モノカルボン酸 (d ) がアクリル酸又は/及びメタクリ ル酸である。
さらに本発明の第四の側面によれば、 上記光硬化性熱硬化性樹脂を含有す る硬化性樹脂組成物が提供される。
上記光硬化性熱硬化性樹脂は、 前記硬化性樹脂に多塩基酸無水物を付加さ せることによって得られる樹脂であるため、 アル力リ水溶液での現像が可能 であると共に、 光硬化及び/又は熱硬化によって、 高いレベルではんだ耐熱 性、 強靱性のバランスがとれ、 高い硬度を有し、 基材に対する密着性に優れ ると共に、 耐薬品性、 耐水性、 無電解金めつき耐性、 電気絶縁性等にも優れ た硬化物が得られる。 図面の簡単な説明
図 1は、 合成例 1で得たノボラック型ァクリレート樹脂の赤外線吸収スぺ クトルである。
図 2は、 合成例 2で得たノボラック型ァクリレート樹脂の赤外線吸収スぺ クトルである。
図 3は、 合成例 3で得たノボラック型ァクリレート樹脂の赤外線吸収スぺ クトルである。
図 4は、 合成例 4で得たカルボキシル基含有感光性樹脂の赤外線吸収スぺ クトルである。
図 5は、 合成例 5で得たカルボキシル基含有感光性樹脂の赤外線吸収スぺ ク トルである。 発明を実施するための最良の形態
本発明者らは、 前記の課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、 1分子 中に 1個以上のフエノール性水酸基を有する化合物 (a ) へのグリシドール ( b ) の付加反応物 ( c ) に、 不飽和基含有モノカルボン酸 (d ) を反応さ せて得られる硬化性樹脂 (e ) が、 優れた耐熱性と強靱性を併せ持つ硬化物 を与えることを見出し、 また、 上記硬化性樹脂 (e ) に多塩基酸無水物 (f ) を反応させて得られる光硬化性熱硬化性樹脂 (g ) 、 特に不飽和基含有モノ カルボン酸がァクリル酸又は/及びメ夕クリル酸である光硬化性熱硬化性樹 脂が、 バランスのとれたはんだ耐熱性と各種基材に対する密着性、 強靱性を 併せ持つ硬化物を与えることを見出し、 本発明を完成するに至ったものであ る
即ち、 本発明の硬化性樹脂 ( e ) は、 上記化合物 (a ) のフヱノール性水 酸基にグリシドール (b ) のエポキシ基を開環付加することにより、 熱的に 安定なエーテル結合を介して導入された側鎖部分の水酸基に、 不飽和基含有 モノカルボン酸 (d ) が付加反応することにより不飽和基が導入されたもの であり、 この不飽和基による光硬化及び/又は熱硬化反応によって、 またェ ポキシ樹脂が添加されて併存している場合には、 残存するフヱノール性水酸 基や生成するアルコール性水酸基、 特に残存するフエノール性水酸基とェポ キシ樹脂との熱硬化反応によって、 耐熱性、 強靱性に優れるとともに、 高い 硬度を有し、 しかも密着性、 耐薬品性、 耐水性にも優れる硬化物が得られる ものである。
さらに、 本発明の光硬化性熱硬化性樹脂 (g ) は、 上記化合物 ( a ) への グリシドール (b ) の付加により導入される 1級及び 2級のアルコール性水 酸基に不飽和基含有モノカルボン酸 (d ) 、 さらに多塩基酸無水物 (f ) が 付加反応することにより、 カルボキシル基が導入され、 これによつて希アル
カリ水溶液による現像が可能となり、 また、 これら水酸基やカルボキシル基 の存在により、 得られる塗膜は各種基板に対する密着性に優れたものとなる。 以下、 本発明の硬化性樹脂 ( e) 及び光硬化性熱硬化性樹脂 (g) につい て詳細に説明する。
まず、 本発明の硬化性樹脂 ( e) は、 前記したように、 1分子中に 1個以 上のフエノール性水酸基を有する化合物 (以下、 フエノール性水酸基含有化 合物という) ( a) とグリシドール (b) の反応物 ( c) に不飽和基含有モ ノカルボン酸 (d) を反応させて得られるが、 各反応は、 後述するような触 媒を用い、 溶媒中又は無溶媒下で行なわれる。
さらに本発明の光硬化性熱硬化性樹脂 ( g) は、 上記硬化性樹脂 ( e ) と 多塩基酸無水物 (f ) とを反応させて得られるが、 この反応も後述するよう な触媒を用い、 溶媒中又は無溶媒下で行なわれる。
これらの反応について詳しく説明すると、 まず、 フエノール性水酸基含有 化合物 (a) とグリシドール (b) の反応は、 例えば以下のように進行する。 下記反応式において、 式 ( 1 ) はフエノール性水酸基含有化合物 ( a) のフ エノ一ル性水酸基 1当量に対して、 グリシドール (b) のエポキシ基 1. 0 当量未満の割合で反応させた場合、 式 ( 2 ) はグリシドール (b) のェポキ シ基 1. 0当量の割合で反応させた場合、 式 ( 3 ) はグリシドール (b) の エポキシ基 1. 0当量を超える割合で反応させた場合を概略的に示している。
H
o
s一 H 2 H H H s
oq o o cllll
G q o o oolllllI
〇
(ε) H H
o oll
¾〇
(z)
S6M0/C0df/X3d 0080.0/C0 OAV
次に、 前記式 ( 1 ) 、 ( 2 ) 又は ( 3 ) の反応生成物 ( c ) に対する不飽 和基含有モノカルボン酸 (d) の反応は、 例えばアクリル酸を用いた場合、 以下のように進行する。 すなわち、 前記式 ( 1 ) のようにフヱノール性水酸 基含有化合物 (a) に対するグリシドール (b) の付加が部分的に行なわれ た場合、 その付加反応物 ( c) に対する不飽和基含有モノカルボン酸 (d) の付加は、 下記式 (4) のように、 前記フエノール性水酸基含有化合物 (a) へのグリシドール (b) の付加により導入される 1級のアルコール性水酸基 に優先的に生起する。 また、 式 ( 2 ) の反応物 ( c ) に対する不飽和基含有 モノカルボン酸 (d) の反応は、 その付加率に応じて下記式 ( 5 ) 、 ( 6 ) 又は ( 7 ) のように進行する。 また、 式 ( 3 ) の反応物 ( c ) に対する不飽 和基含有モノカルボン酸 (d) の反応は、 その付加率に応じて下記式 ( 8 ) 又は ( 9 ) のように進行する。
CH2
(4)
CH-OH
(1) + CH2=CHCOOH
CH2
0
I
c=o
CH II
CH2
eoccccc llll =
H H H -
H
.l I l H H H H H (6)
2 - ? ?
co Ic l =
¾ H H
2
.I llll
一一
最後に、 前記式(4) 〜 ( 9 ) の反応物 ( e) に対する多塩基酸無水物 (f ) の反応は、 例えばテトラヒドロ無水フ夕ル酸を用いた場合、 以下のように進
行する。 多塩基酸無水物の付加は、 アルコール性水酸基に優先的に生起する ので、 下記式 ( 1 0 ) 〜 ( 1 5 ) のように進行するが、 その付加率に応じて 種々のバリエ一ションが可能である。
ccl =
II
CH, coccll l
¾ _一
0= o .〇—〇 o
フエノール性水酸基含有化合物 ( a ) としては、 キシレノール、 p— (ひ —クミル) フエノール、 クレゾ一ル、 2 , 4—ジー t一プチルフエノール、 2, 6—ジ一 t一ブチルフエノール、 p— ドデシルフエノ一ル、 ナフ トール、 フエニルフエノ一ル、 フエノール、 4—フエノキシフエノール、 p— t—ブ チルフエノ一ル、 2—メチルー 6— t一ブチルフエノール、 力テコ一ル、 レ ゾルシノール、 ヒドロキノン、 ジヒ ドロキシトルエン、 ナフ夕レンジオール、 tーブチルカテコール、 t一プチルヒドロキノン、 ピロガロ一ル、 フロログ ルシノール、 ビスフエノール A、 ビスフエノール F、 ビスフエノール S、 4 , 4 ' —ジヒ ドロキシベンゾフエノン、 4 , 4 '一ジヒ ドロキシジフェニルェ一 テル、 フエノールフタレイン、 ノボラック型フエノール樹脂、 フエノール類 とフエノール性水酸基を有する芳香族アルデヒ ドとの縮合物、 ポリ一 p—ヒ ドロキシスチレン、 1 _ナフ トール又は 2—ナフ トールとアルデヒ ド類など の縮合物 (すなわちナフ トール型ノボラック樹脂) 、 1, 2—、 1 , 3—、 1 , 4一、 1 , 5—、 1 , 6—、 2 , 3—、 2, 6—、 2 , 7—ジヒ ドロキ シナフ夕レンとアルデヒ ド類との縮合物、 モノナフ トールと上記のジヒ ドロ キシナフ夕レンとのアルデヒ ド類との縮合物、 モノ又はジヒ ドロキシナフ夕 レンとキシリレングリコール類との縮合物、 モノ又はジヒ ドロキシナフ夕レ ンとジェン化合物との付加物などを挙げることができるが、 これらに限られ るものではない。
上記のようなフエノール性水酸基含有化合物には、 フエノール環上又はフ ェノール環に結合した炭化水素骨格に、 ハロゲン原子、 酸素、 窒素、 ィォゥ 等を含む官能基、 例えばハロゲン基、 ェ一テル基、 エステル基、 カルボニル 基、 水酸基、 アルデヒ ド基、 アミノ基、 アミ ド基、 二ト リル基、 二トロ基、 チォ一ル基、 チォェ一テル基、 その他ピリジル基やイ ミダゾール基などのへ テロ芳香族基を有するものを含む。
これらのフエノール性水酸基含有化合物の中でも好ましいのは、 1分子中 に 1個のフエノール性水酸基を有する化合物ではクレゾ一ル、 1分子中に 2 個のフエノール性水酸基を有する化合物ではヒ ドロキノン、 1分子中に 3個
以上のフエノール性水酸基を有する化合物ではノボラック型フヱノール化合 物である。
前記フヱノール性水酸基含有化合物 ( a ) に対するグリシ ドール (b ) の 付加量は、 フヱノール性水酸基含有化合物 (a ) のフエノール性水酸基 1当 量に対して、 グリシドール (b ) のエポキシ基 0 . 3 ~ 1 0当量の割合が好 ましい。 0 . 3当量未満の場合、 その後の不飽和基含有モノカルボン酸 (d ) との付加反応で導入される不飽和基が充分でなく、 優れた光硬化性が得られ 難くなる。 フヱノール性水酸基含有化合物 (a ) に対するグリシドール (b ) の付加が部分的に行なわれる場合、 付加物 ( c ) にはフヱノール性水酸基が 残存することになるが、 この残存フエノール性水酸基は後述するエポキシ樹 脂と熱硬化反応を生起するので、 硬化塗膜の耐熱性、 強靭性、 硬度、 耐薬品 性等の特性面で有利である。 一方、 1 0当量を超える場合、 ベンゼン環の存 在が薄れ、 耐水性を損なう恐れがある。
前記フヱノール性水酸基含有化合物 (a ) に対するグリシドール (b ) の 付加反応は、 約 4 0 °C;〜 1 8 0 °C、 常圧〜 2 k g Z c m 2で行なうのが好まし い。 反応溶媒としては、 メチルェチルケトン、 シクロへキサノン、 メチルイ ソブチルケトン等のケトン類、 トルエン、 キシレン、 テトラメチルペンゼン 等の芳香族炭化水素類等の有機溶剤が好適に用いられる。 これらの有機溶剤 は、 単独で又は 2種類以上を混合して用いることができる。
反応触媒としては、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム等のアルカリ金属 化合物、 トリェチルァミン等の三級ァミン、 2 —ェチルー 4 —メチルイミダ ゾール等のィミダゾ一ル化合物、 トリフエニルホスフィン等のリン化合物、 テトラメチルアンモニゥムクロライ ド、 テトラプチルアンモニゥムブロマイ ド、 トリメチルベンジルアンモニゥムハライ ド、 テトラメチルアンモニゥム バイカーボネート、 テトラメチルアンモニゥムベンゾェ一ト、 テトラメチル アンモニゥムハイ ドロォキサイ ド、 テトラェチルアンモニゥムハイ ドロォキ サイ ド、 テトラメチルホスホニゥムハイ ドロォキサイ ド等の第 4級塩基性塩 化合物等が好適に用いられる。 これらの触媒は、 単独で又は 2種類以上を混
合して用いることができる。
前記フエノール性水酸基含有化合物 ( a) のグリシドール付加物 ( c ) に 対する不飽和基含有モノカルボン酸 (d) の付加量は、 上記 ( c) 成分のァ ルコール性水酸基 1当量に対して、 上記 (d) 成分の力ルポキシル基 0. 1 5〜 1. 0当量の割合が好ましいが、 その後の多塩基酸無水物の付加を行な う光硬化性熱硬化性樹脂の場合には 0. 5 ~ 0. 9当量の割合が好ましい。 この不飽和基含有モノカルボン酸 (d) の付加によって、 得られる樹脂は光 硬化性を有することになる。 前記したようにフエノ一ル性水酸基含有化合物 (a) に対するグリシドール (b) の付加が部分的に行なわれた場合、 その 付加物 ( c) に対する不飽和基含有モノカルボン酸 (d) の付加は、 前記フ ヱノール性水酸基含有化合物 ( a) へのグリシドール (b) の付加により導 入されるアルコール性水酸基に生起するので、 得られる付加物 ( c ) にはフ ェノール性水酸基が残存することになる。 この残存フエノール性水酸基は、 後述するエポキシ樹脂との熱硬化反応に利用される。 一方、 前記フエノール 性水酸基含有化合物 (a) のフヱノール性水酸基 1当量に対してグリシドー ル (b) のエポキシ基を 1. 0当量を超える割合で反応させて得られる付加 物 ( c) のアルコール性水酸基 1当量に対して、 上記 (d) 成分のカルボキ シル基を約 1. 0当量の割合で反応させて得られる硬化性樹脂は、 感光性モ ノマ一として有用である。
前記フエノール性水酸基含有化合物のグリシドール付加物 ( c) に対する 不飽和基含有モノカルボン酸 (d) のエステル化反応における反応温度は約 5 0〜 1 2 0 °Cが好ましく、 減圧下、 常圧下、 加圧下のいずれでも反応を行 なうことができる。 反応溶媒としては、 トルエン、 キシレン、 テトラメチル ベンゼン等の芳香族炭化水素類等の有機溶剤が好適に用いられる。 より好適 には、 これら芳香族炭化水素類等にメチルェチルケトン、 シクロへキサノン、 メチルイソブチルケトン等のケ トン類、 酢酸ェチル、 酢酸ブチル、 セロソル ブアセテート、 ブチルセ口ソルブアセテート、 カルビトールアセテート、 プ チルカルビト一ルァセテ一ト、 プロピレングリコールモノメチルエーテルァ
セテート、 ジプロピレングリコールモノメチルエーテルァセテ一ト等の酢酸 エステル類等を混合した有機溶剤が用いられる。
エステル化触媒としては、 硫酸、 塩酸、 燐酸、 フッ化ホウ素、 メタンスル ホン酸、 ベンゼンスルホン酸、 p— トルエンスルホン酸、 カチオン交換樹脂 等が適宜用いられる。 また、 エステル化反応は重合禁止剤の存在下で行なう ことができる。 重合禁止剤としては、 ハイ ドロキノン、 メチルハイ ドロキノ ン、 ハイ ドロキノンモノメチルェ一テル、 カテコール、 ピロガロ一ル等が好 適に用いられる。
前記不飽和基含有モノカルボン酸 (d ) の代表的なものとしては、 ァクリ ル酸、 メタクリル酸、 クロ トン酸、 桂皮酸、 ひ —シァノ桂皮酸、 ^—スチリ ルアクリル酸、 ?一フルフリルアクリル酸などが挙げられる。 ここで特に好 ましいのはァクリル酸及び/又はメ夕ク リル酸である。 これら不飽和基含有 モノカルボン酸は、 単独で又は 2種類以上を組み合わせて用いることができ o
前記グリシドール付加物 ( c ) と不飽和基含有モノカルボン酸 ( d ) の反 応物 (硬化性樹脂 e ) と、 多塩基酸無水物 ( f ) とを反応させて本発明の光 硬化性及び 又は熱硬化性樹脂が得られるが、 反応は、 後述する有機溶剤の 存在下又は非存在下で、 ハイ ドロキノンゃ酸素等の重合禁止剤の存在下、 通 常約 5 0 ~ 1 2 0 °Cで行なう。 このとき必要に応じて、 ト リェチルァミン等 の三級ァミン、 ト リエチルベンジルアンモニゥムクロライ ド等の 4級アンモ ニゥム塩、 2ーェチルー 4ーメチルイ ミダゾ一ル等のィ ミダゾール化合物、 ト リフヱニルホスフィン等のリン化合物等を触媒として添加してもよい。 上記多塩基酸無水物 ( f ) としては、 メチルテトラヒ ドロ無水フタル酸、 テトラヒ ドロ無水フ夕ル酸、 へキサヒ ドロ無水フタル酸、 メチルへキサヒ ド 口無水フ夕ル酸、 無水ナジック酸、 3 , 6—エンドメチレンテ トラヒ ドロ無 水フタル酸、 メチルエン ドメチレンテトラヒ ドロ無水フ夕ル酸、 テ トラブロ モ無水フタル酸等の脂璟式ニ塩基酸無水物;無水コハク酸、 無水マレイン酸、 無水ィタコン酸、 ォクテニル無水コハク酸、 ペン夕 ドデセニル無水コハク酸、
無水フ夕ル酸、 無水ト リメ リ ッ ト酸等の脂肪族又は芳香族二塩基酸無水物、 あるいはビフエ二ルテトラカルボン酸二無水物、 ジフェニルエーテルテトラ カルボン酸二無水物、 ブタンテ トラカルボン酸二無水物、 シクロペン夕ンテ トラカルボン酸二無水物、 無水ピロメリ ッ ト酸、 ベンゾフエノンテ トラカル ボン酸二無水物等の脂肪族又は芳香族四塩基酸二無水物が挙げられ、 これら のうち 1種又は 2種以上を使用することができる。
前記反応物 (硬化性樹脂 e ) に対する多塩基酸無水物 ( f ) の付加量は、 本発明の光硬化性熱硬化性樹脂の酸価が 3 0 ~ 2 0 0 m g K O H / gとなる ような付加量とすることが好ましい。 この多塩基酸無水物 ( f ) の付加によ つてカルボキシル基が導入され、 得られる樹脂はアルカリ水溶液に可溶とな るが、 酸価が 3 0 m g K 0 H Z g未満では充分なアル力リ可溶性が得られな くなる。
本発明の硬化性樹脂 ( e ) や光硬化性熱硬化性樹脂 ( g ) を溶解させるた めに、 有機溶剤を使用することができる。 有機溶剤としては、 例えば、 メチ ルェチルケトン、 シクロへキサノン等のケ トン類 ; トルエン、 キシレン、 テ トラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類; セロソルプ、 メチルセ口ソルブ、 プチルセ口ソルブ、 カルビトール、 メチルカルビトール、 プチルカルビト一 ル、 プロピレングリコールモノメチルエーテル、 プロピレングリコールモノ ェチルエーテル、 ジプロピレングリコールジェチルェ一テル、 トリエチレン グリコ一ルモノエチルェ一テル等のグリコールェ一テル類 ; 酢酸ェチル、 酢 酸プチル、 セロソルブアセテート、 ブチルセ口ソルブアセテート、 カルビト —ルアセテート、 プチルカルビトールアセテート、 プロピレングリコールモ ノメチルェ一テルアセテート、 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル アセテート等の酢酸エステル類 ; エタノール、 プロパノール、 エチレングリ コール、 プロピレングリコール等のアルコール類; オクタン、 デカン等の脂 肪族炭化水素類 ;石油エーテル、 石油ナフサ、 水添石油ナフサ、 ソルベント ナフサ等の石油系溶剤類などが挙げられる。 これらの有機溶剤は、 単独で又 は 2種類以上の混合物として使用することができる。 有機溶剤の使用量は特
定の割合に限定されるものではないが、 前記硬化性樹脂及び/又は光硬化性 熱硬化性樹脂 1 0 0質量部 (固形分として、 以下同様) に対して 3 0〜 3 0 0質量部程度の範囲が適当であり、 選択する塗布方法に応じて適宜設定でき 本発明の硬化性樹脂及びノ又は光硬化性熱硬化性樹脂は、 光重合開始剤と 共に配合することにより光硬化性樹脂組成物を構成することができ、 活性ェ ネルギ一線の照射により光硬化させることができる。 光硬化させるための照 射光源としては、 低圧水銀灯、 中圧水銀灯、 高圧水銀灯、 超高圧水銀灯、 キ セノンランプ又はメタルハライ ドランプなどが適当である。 その他、 レーザ —光線なども活性エネルギー線として利用できる。
光重合開始剤としては、 例えば、 ベンゾイン、 ベンゾインメチルエーテル、 ベンゾィンェチルェ一テル、 ベンゾィンィソプロピルェ一テル等のベンゾィ ンとべンゾィンアルキルエーテル類 ; ァセ トフエノン、 2, 2—ジメ トキシ 一 2—フエ二ルァセ トフエノン、 2, 2—ジェトキシ一 2—フエ二ルァセ ト フエノン、 1 , 1—ジクロロアセ トフエノン等のァセ トフエノン類 ; 2—メ チルー 1— [ 4 一 (メチルチオ) フエニル] 一 2 —モルホリノアミノプロパ ノン一 1、 2—べンジル _ 2 —ジメチルァミノ一 1— ( 4—モルホリノフエ ニル) 一ブタン一 1—オン、 N, N—ジメチルアミノアセ トフエノン等のァ ミノァセ トフエノン類 ; 2—メチルアン トラキノン、 2—ェチルアン トラキ ノン、 2— t —ブチルアントラキノン、 1—クロ口アントラキノン等のアン トラキノン類 ; 2 , 4 —ジメチルチオキサン トン、 2, 4―ジェチルチオキ サン トン、 2 —クロ口チォキサントン、 2 , 4 —ジイソプロピルチオキサン トン等のチォキサントン類 ; ァセ トフエノンジメチルケタール、 ベンジルジ メチルケタール等のケタール類 ; 2, 4 , 5 — ト リァリ一ルイ ミダゾ一ルニ 量体、 リボフラビンテトラブチレ一ト、 2 —メルカプトべンゾイミダゾ一ル、 2—メルカプトべンゾォキサゾール、 2—メルカプトべンゾチアゾ一ル等の チオール化合物 ; 2 , 4, 6 — トリス— s — ト リアジン、 2, 2 , 2 — ト リ ブロモエタノール、 ト リブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化
合物 ; ベンゾフエノン、 4 , 4 ' ―ビスジェチルァミノべンゾフエノン等の ベンゾフエノン類又はキサントン類; 2 , 4 , 6 — トリメチルベンゾィルジ フエニルホスフィンォキサイ ドなどが挙げられる。 これら公知慣用の光重合 開始剤は、 単独で又は 2種類以上の混合物として使用でき、 さらには N , N —ジメチルァミノ安息香酸ェチルエステル、 N , N—ジメチルァミノ安息香 酸イソアミルエステル、 ペンチル一 4—ジメチルァミノベンゾェ一ト、 ト リ ェチルァミン、 トリエ夕ノールアミン等の三級アミン類などの光開始助剤を 加えることができる。また可視光領域に吸収のある C G I— 7 8 4等(チバ ' スペシャルティ ■ケミカルズ社製) のチタノセン化合物等も、 光反応を促進 するために添加することもできる。 特にこれらに限られるものではなく、 紫 外光もしくは可視光領域で光を吸収し、 (メタ) ァクリロイル基等の不飽和 基をラジカル重合させるものであれば、 光重合開始剤、 光開始助剤に限らず、 単独であるいは複数併用して使用できる。
前記光重合開始剤 (光開始助剤を用いる場合にはそれらの合計量) の使用 量は、 前記硬化性樹脂及びノ又は光硬化性熱硬化性樹脂 1 0 0質量部に対し て 0 . 1〜3 0質量部、 好ましくは 0 . 5〜 2 0質量部の割合が望ましい。 光重合開始剤の配合量が上記範囲よりも少ない場合、 活性エネルギー線の照 射を行なっても硬化しないか、 もしくは照射時間を増やす必要があり、 適切 な皮膜特性が得られ難くなる。 一方、 上記範囲よりも多量に光重合開始剤を 添加しても、 光硬化性に変化は無く、 経済的に好ましくない。
本発明の硬化性樹脂組成物には、 前記硬化性樹脂及び/又は光硬化性熱硬 化性樹脂、 光重合開始剤に加えて、 他の感光性 (メタ) ァクリレート化合物 を配合して光硬化性を向上させることができる。
前記感光性 (メタ) ァクリレート化合物としては、 例えば、 2—ヒドロキ シェチルァクリレート、 2 —ヒ ドロキシプロビルァクリレート、 ペン夕エリ スリ トールト リァクリ レート、 ジペン夕エリスリ ト一ルペン夕ァクリレート などの水酸基含有のァクリレート類;ポリエチレングリコ一ルジァクリレ一 ト、 ポリプロピレングリコールジァクリレートなどの水溶性のァクリレート
類; トリメチロールプロパント リァクリレート、 ペン夕エリスリ ト一ルテト ラァクリレート、 ジペンタエリスリ トールへキサァクリレートなどの多官能 アルコールの多官能ポリエステルァクリレート類; トリメチロールプロパン、 水添ビスフエノール A等の多官能アルコールもしくはビスフエノール A、 ビ
5 フエノールなどの多官能フヱノールのエチレンォキサイ ド付加物もしくはプ ロピレンォキサイ ド付加物のァクリレート類;上記水酸基含有ァクリレート のイソシァネート変成物である多官能もしくは単官能ポリウレ夕ンァクリレ —ト類; ビスフエノール Aジグリシジルエーテル、 水添ビスフエノール Aジ グリシジルェ一テル又はフエノールノボラヅクエポキシ樹脂の (メタ) ァク
L0 リル酸付加物であるエポキシァクリレート類、 及び上記ァクリレート類に対 応するメタクリレート類などが挙げられ、 これらは単独で又は 2種類以上を 組み合わせて使用することができる。 前記のような感光性 (メタ) ァクリレ —ト化合物は、 前記硬化性樹脂及び Z又は光硬化性熱硬化性樹脂 1 0 0質量 部に対して 1 0〜 6 0質量部、 好ましくは 1 5〜 5 0質量部の割合が望まし
L5 く、 これより多量に使用した場合は、 塗膜の指触乾燥性が悪くなるので好ま しくない。
また、 本発明の硬化性樹脂及びノ又は光硬化性熱硬化性樹脂は、 単独で又 はスチレンなどのようなラジカル重合性架橋剤を配合し、又は他の感光性(メ 夕) ァクリレート化合物との併用で、 有機過酸化物ゃァゾ化合物などによる 1 加熱重合法、 有機過酸化物と促進剤による常温重合法によって硬化させるこ とができる。
有機過酸化物としては、 tーブチルバ一ォキシベンゾ'ェ一ト、 t—ブチル パーォキシ一 2—ェチルへキサノエート、 ベンゾィルパ一オキサイ ド、 シク 口へキサノンパーオキサイ ド、 メチルェチルケトンパーォキサイ ド、 ビス- 4 - tーブチルシクロへキシルバーォキシジカーポネ一トなどが挙げられ、 ァゾ化合物としては、 ァゾビスイソプチロニトリルなどが挙げられる。 これ ら公知の有機過酸化物ゃァゾ化合物は、 単独で又は 2種類以上を組み合わせ て用いることができ、 その使用量は通常の量的割合で充分であり、 一般には、
前記硬化性樹脂及び/又は光硬化性熱硬化性樹脂 1 0 0質量部に対して 0. 1〜 1 0質量部の割合で用いられる。
促進剤としては、 コバルト、 鉄、 マンガンなどのォクチル酸、 ナフテン酸 の塩などの多価金属の塩類、 ジ'メチルァニリン、 ジェチルァニリン、 p— ト ルイジン、 エタノールァミンなどの有機アミン類など公知のものを単独で又 は 2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の硬化性樹脂及び Z又は光硬化性熱硬化性樹脂は、 硬化性樹脂組成 物を構成するため、 あるいはまた硬化皮膜の耐熱性、 強靱性等の特性を向上 させるために、 エポキシ樹脂を配合することができる。
エポキシ樹脂としては、 ジャパンエポキシレジン (株) 製のェビコート 8 2 8、 ェピコ一ト 8 3 4、 ェピコ一ト 1 0 0 1、 ェピコ一ト 1 0 0 4、 大日 本ィンキ化学工業 (株) 製のェピクロン 8 4 0、 ェピクロン 8 5 0、 ェピク ロン 1 0 5 0、 ェピクロン 2 0 5 5、 東都化成 (株) 製のェポトート YD— 0 1 1、 YD— 0 1 3、 YD— 1 2 7、 YD— 1 2 8、 住友化学工業 (株) 製のスミ—エポキシ E S A— 0 1 1、 E S A— 0 1 4、 E L A— 1 1 5、 E L A- 1 2 8 (何れも商品名) 等のビスフヱノール A型エポキシ樹脂; ジャ パンエポキシレジン (株) 製のェピコ一ト Y L 9 0 3、 大日本ィンキ化学ェ 業 (株) 製のェピクロン 1 5 2、 ェピクロン 1 6 5、 東都化成 (株) 製のェ ポトート YD B— 40 0、 YD B— 5 0 0、 住友化学工業 (株) 製のスミー エポキシ E S B— 4 0 0、 E S B - 7 0 0 (何れも商品名) 等のブロム化工 ポキシ樹脂; ジャパンエポキシレジン (株) 製のェピコ一ト 1 5 2、 ェピコ ート 1 5 4、 大日本ィンキ化学工業 (株) 製のェピクロン N— 7 3 0、 ェピ クロン N— 7 7 0、 ェピクロン N— 8 6 5、 東都化成 (株) 製のェポトート YD CN— 7 0 1、 YD CN— 7 0 4、 日本化薬 (株) 製の E P P N— 2 0 1、 E O CN - 1 0 2 5、 E O CN - 1 0 2 0、 E O CN— 1 04 S、 R E - 3 0 6 , 住友化学工業 (株) 製のスミーエポキシ E S CN— 1 9 5 X、 E S C N- 2 2 0 (何れも商品名) 等のノボラック型エポキシ樹脂;大日本ィ ンキ化学工業 (株) 製のェビクロン 8 3 0、 ジャパンエポキシレジン社製の
ェピコート 8 0 7、 東都化成 (株) 製のェポトート YD F— 1 70、 YD F — 1 7 5、 YD F - 2 0 04 (何れも商品名) 等のビスフエノール F型ェポ キシ樹脂;東都化成 (株) 製のェポトート S T— 2 004、 S T— 2 0 07、 S T— 3 00 0 (何れも商品名)等の水添ビスフエノール A型エポキシ樹脂; ジャパンエポキシレジン (株) 製のェビコ一ト 6 0 4、 東都化成 (株) 製の ェポトート YH— 4 34、 住友化学工業 (株) 製のスミーエポキシ E LM— 1 2 0 (何れも商品名) 等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ダイセル化 学工業(株) 製のセロキサイ ド 2 02 1 (商品名)等の脂環式エポキシ樹脂; ジャパンエポキシレジン (株) 製の YL— 9 3 3、 日本化薬 (株) 製の E P PN— 5 0 1、 E P PN- 5 0 2 (何れも商品名) 等のトリヒ ドロキシフエ ニルメタン型エポキシ樹脂; ジャパンエポキシレジン (株) 製の Y L— 6 0 5 6、 YX— 4 0 0 0、 Y L - 6 1 2 1 (何れも商品名) 等のビキシレノー ル型もしくはビフヱノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物 ; 日本化薬 (株) 製の E B P S— 2 0 0、 旭電化工業 (株) 製の E PX— 30、 大日本 インキ化学工業 (株) 製の EX A— 1 5 1 4 (何れも商品名) 等のビスフヱ ノール s型エポキシ樹脂; ジャパンエポキシレジン (株) 製のェビコ一ト 1 5 7 S (商品名) 等のビスフエノール Aノボラック型エポキシ樹脂; ジャパ ンエポキシレジン (株) 製のェピコ一ト Y L— 9 3 1 (商品名) 等のテトラ フエ二ロールェ夕ン型エポキシ樹脂;日産化学工業 (株)製の TE P I C (商 品名) 等の複素環式エポキシ樹脂; 日本油脂 (株) 製のブレンマ一 D GT (商 品名) 等のジグリシジルフ夕レート樹脂;東都化成 (株) 製の ZX— 1 0 6 3 (商品名)等のテトラグリシジルキシレノィルェタン樹脂;新日鉄化学(株) 製の E S N— 1 9 0、 E S N— 3 6 0、 大日本ィンキ化学工業 (株) 製の H P— 40 3 2、 EXA— 47 5 0、 EXA- 47 0 0 (何れも商品名) 等の ナフタレン基含有エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業 (株) 製の HP— 7 20 0、 HP - 7 2 0 0 H (何れも商品名) 等のジシクロペンタジェン骨格 を有するエポキシ樹脂; 日本油脂(株)製の CP— 5 0 S、 CP— 5 0 M (何 れも商品名) 等のグリシジルメタァクリレ一ト共重合系エポキシ樹脂; さら
にシクロへキシルマレイ ミ ドとグリシジルメ夕ァク リレ一トの共重合ェポキ シ樹脂等が挙げられるが、 これらに限られるものではない。 これらのェポキ シ樹脂は、 単独で又は 2種類以上を組み合わせて用いることができ、 その配 合量は用途に応じて適宜設定できるが、 一般には、 前記硬化性樹脂及び/又 は光硬化性熱硬化性樹脂 1 0 0質量部に対して 5〜 1 0 0質量部の割合が適 当である。
また、 本発明の硬化性樹脂及び Z又は光硬化性熱硬化性樹脂とエポキシ樹 脂との反応を促進させるために、 硬化触媒を用いることができる。 硬化触媒 としては、 例えば、 イ ミダゾ一ル、 2—メチルイ ミダゾ一ル、 2—ェチルイ ミダゾ一ル、 2—ェチル— 4—メチルイ ミダゾ一ル、 2—フエ二ルイ ミダゾ —ル、 4—フエ二ルイ ミダゾ一ル、 1—シァノエチルー 2 _フエ二ルイ ミダ ゾ一ル、 1一 ( 2—シァノエチル) — 2—ェチル— 4—メチルイミダゾ一ル 等のイ ミダゾ一ル誘導体; ジシアンジアミ ド、 ベンジルジメチルァミン、 4 - (ジメチルアミノ) — N, N—ジメチルベンジルアミン、 4—メ トキシー N, N—ジメチルベンジルァミ ン、 4—メチルー N, N—ジメチルベンジル ァミン等のアミン化合物、 アジピン酸ヒ ドラジド、 セバシン酸ヒ ドラジ ド等 のヒ ドラジン化合物 ; ト リフヱニルホスフィ ン等のリン化合物など、 また巿 販されているものとしては、 例えば四国化成 (株) 製の 2 MZ— A、 2 MZ -OK, 2 P H Z、 2 P 4 B H Z、 2 P 4 MH Z (いずれもイ ミダゾ一ル系 化合物の商品名) 、 サンァプロ社製の U— CAT 3 5 0 3 X、 U- C AT 3 5 0 2 X (いずれもジメチルアミンのブ口ヅクイソシァネート化合物の商品 名) 、 D BU、 DBN、 U— CAT SA 1 0 2、 U- CAT 5 0 0 2 (いず れもニ環式アミジン化合物及びその塩) などが挙げられる。 これらは単独で 又は 2種類以上を混合して使用してもかまわないが、 特に、 これらに限られ るものではない。 また、 密着性付与剤としても機能するグアナミン、 ァセ ト グアナミン、 ベンゾグアナミン、 メラミン、 2 , 4—ジァミノー 6—メ夕ク リロイルォキシェチルー S—ト リアジン、 2—ビニルー 2, 4—ジァミノ一 S—ト リアジン、 2—ビニル一4 , 6—ジアミノー S—トリアジン · イソシ
ァヌル酸付加物、 2 , 4 —ジァミノ— 6—メタクリロイルォキシェチルー S 一ト リアジン · ィソシァヌル酸付加物等の S —トリァジン誘導体を用いるこ ともでき、 好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を前記硬 化触媒と併用する。 これらの使用量は、 通常の量的割合で充分であり、 一般 には、 前記硬化性樹脂及び/又は光硬化性熱硬化性樹脂 1 0 0質量部に対し て 0 . 1〜2 0質量部、 好ましくは 0 . 5〜 1 5質量部の割合が適当である。 本発明の硬化性樹脂組成物は、 さらに、 密着性、 硬度などの特性を向上さ せる目的で、 必要に応じて、 硫酸バリウム、 チタン酸バリウム、 酸化ケィ素 粉、 微粉状酸化ケィ素、 無定形シリカ、 タルク、 クレー、 炭酸マグネシウム、 炭酸カルシウム、 酸化アルミニウム、 水酸アルミニウム、 雲母粉等の公知慣 用の無機充填剤を配合できる。 その使用量は、 本発明の組成物全体の 0〜 6 0質量%が好ましく、 特に好ましくは 5〜4 0質量%である。
さらに本発明の硬化性樹脂組成物は、 必要に応じて、 フタロシアニン ' プ ル一、 フタロシアニン ' グリーン、 アイォジン ' グリーン、 ジスァゾイエロ 一、 クリスタルバイオレッ ト、 酸化チタン、 カーボンブラック、 ナフ夕レン ブラヅクなどの公知慣用の着色剤、 ハイ ドロキノン、 ハイ ドロキノンモノメ チルエーテル、 t e r t—ブチルカテコール、 ピロガロール、 フエノチアジ ン等の公知慣用の重合禁止剤、 アスベスト、 オルベン、 ベントン、 モンモリ ロナイ ト等の公知慣用の増粘剤、 シリコーン系、 フッ素系、 高分子系等の消 泡剤及び/又はレベリング剤、 イミダゾ一ル系、 チアゾ一ル系、 トリァゾ一 ル系、 シランカツプリング剤等の密着性付与剤のような公知慣用の添加剤類 を配合することができる。
また、 ァクリル酸エステル類などのエチレン性不飽和化合物の共重合体類 や、 多価アルコール類と多塩基酸化合物から合成されるポリエステル樹脂類 等の公知慣用のバインダー樹脂、 及びポリエステル (メタ) ァクリレート、 ポリウレタン (メタ) ァクリレート、 エポキシ (メ夕) ァクリレート等の光 重合性ォリゴマ一類も、 ソルダ一レジストとしての諸特性に影響を及ぼさな い範囲で用いることができる。
また、 本発明の光硬化性熱硬化性樹脂を含有する硬化性樹脂組成物の場合、 引火性の低下のために、 水を添加することもできる。 水を添加する場合には、 本発明の光硬化性熱硬化性樹脂のカルボキシル基を トリメチルアミン、 トリ ェチルァミン等のアミン類、 N , N—ジメチルアミノエチル (メタ) アタ リ レート、 N, N —ジメチルァミノプロピル (メタ) アクリルアミ ド、 N , N ージメチル (メタ) ァクリルアミ ド、 ァクリロイルモルホリン、 N —イソプ 口ピル (メタ) アクリルアミ ド、 N—メチ口一ルァクリルアミ ド等の 3級ァ ミノ基を有する (メタ) ァクリレート化合物で造塩することにより、 本発明 の光硬化性熱硬化性樹脂を水に溶解するようにすることが好ましい。
このように、 本発明の硬化性樹脂及びノ又は光硬化性熱硬化性樹脂、 有機 溶剤、 光重合開始剤、 感光性 (メタ) ァクリレート化合物、 エポキシ樹脂、 硬化触媒もしくは硬化促進剤、 さらに必要により無機及び 又は有機充填剤、 その他の添加剤等が配合された硬化性樹脂組成物は、 従来知られている方法 と同様の方法で光硬化及び Z又は熱硬化させることにより、 容易に硬化物を 得ることができる。 例えば、 硬化性樹脂組成物をロールを用いて均一になる まで充分に混合し、 用途に応じて所望の基材に、 例えばスクリーン印刷法、 カーテンコート法、 スプレーコート法、 ロールコート法等の公知の塗工方法 により塗布し、 例えば約 6 0〜 1 0 0 °Cの温度で組成物中に含まれる有機溶 剤を揮発乾燥させる。 その後、 活性エネルギー線により露光して光硬化させ る。 例えば、 所定の露光パターンを形成したフォ トマスクを塗膜に直接接触 させ (又は、 接触しない状態で塗膜の上に置き) 、 選択的に紫外線等の活性 エネルギー線により露光し、 未露光部分を希アルカリ水溶液により現像 (溶 解除去) する。 あるいは、 レーザ一光線によって直接パターン通りに露光 ' 描画することもできる。 次いで、 紫外線の照射及び/又は加熱 (例えば、 約 1 0 0 °C;〜 2 0 0 °Cで 0 . 5〜 1時間) によって充分に硬化させることによ り、 高いレベルで耐熱性、 強靱性のバランスがとれ、 高い硬度を有し、 基材 に対する密着性に優れると共に、 耐薬品性、 耐水性等にも優れた硬化物を得 ることができる。
なお、 上記現像に使用されるアルカリ水溶液としては、 水酸化カリウム、 水酸化ナトリウム、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム、 リン酸ナトリウム、 ケ ィ酸ナトリウム、 アンモニア、 アミン類などのアルカリ水溶液が使用できる。 以下、 実施例を示して本発明についてさらに具体的に説明するが、 本発明 が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。 なお、 以下に おいて 「部」 とあるのは、 特に断りのない限り全て質量部である。
合成例 1
撹袢機、 滴下ロート、 温度計を取り付けたォ一トクレーブに、 ノボラック 型クレゾ一ル樹脂 (昭和高分子 (株) 製、 商品名 「ショーノール CRG 95 1」 、 OH当量 : 1 19. 4) 1 1 9. 4部を入れ、 シクロへキサノン 1 1 8部を加え、 撹抨しながら、 1 00~1 1 0°Cに加熱昇温した。 次に、 テト ラメチルアンモニゥムクロライ ド 2. 0部を加え、グリシドール 74部を徐々 に滴下し、 1 50〜180で、 0〜: L k gZc m2で 6時間反応させた。 その 後、 得られた反応溶液を室温まで冷却し、 0. 1 N塩酸水溶液で中和した。 次に、 この反応溶液を 3回水洗し、 エバポレー夕一にてシクロへキサノンを 留去し、 ノボラック型クレゾ一ル樹脂のグリシドール付加物を得た。
得られたノボラック型クレゾ一ル樹脂のグリシドール付加物 19 3部、 ァ クリル酸 36部、 メタンスルホン酸 9. 0部、 メチルハイ ドロキノン 0. 0 5部、 トルエンノシクロへキサノン (質量比 5ノ1) 混合溶媒 120部を、 撹拌機、 温度計、 空気吹き込み管を備えたフラスコに仕込み、 空気を吹き込 み、 撹拌しながら、 80〜 1 1 0 °Cで 12時間反応させた。 その間、 ァクリ ル酸の消費に伴う増粘を抑えるため、 トルエン/シクロへキサノン (質量比 5/ 1 ) 混合溶媒を 3回に分け計 1 18部加えた。 反応により生成した水は トルエン/シクロへキサノン混合溶媒との共沸混合物として、 約 7. 6部の 水が留出した。 その後、 室温まで冷却し、 得られた反応溶液を 3 %水酸化ナ トリウム水溶液 133部で中和し、 次いで水洗した。 その後、 エバポレ一夕 一にてトルエン/シクロへキサノン混合溶媒をジエチレングリコールモノェ
チルエーテルアセテート 1 6 2部で置換しつつ留去し、 不揮発分 5 8 %のノ ボラック型ァクリレート樹脂溶液を得た。 以下、 この反応溶液を A— 1ヮニ スと称す。
なお、 本合成例で得られたノボラック型ァクリレート樹脂の赤外線吸収ス ぺク トル (フーリエ変換赤外分光光度計 F T— I Rを用いて測定) を図 1に 示す。
合成例 2
合成例 1と同様にして得られたノボラック型クレゾ一ル樹脂のグリシドー ル付加物 1 9 3部、 アクリル酸 7 2部、 メタンスルホン酸 1 8. 0部、 メチ ルハイ ドロキノン 0. 0 5部、 トルエン Zシクロへキサノン (質量比 5/ 1 ) 混合溶媒 1 2 0部を、 撹拌機、 温度計、 空気吹き込み管を備えたフラスコに 仕込み、 空気を吹き込み、 撹拌しながら、 8 0〜 1 1 0 °Cで 1 2時間反応さ せた。 その間、 アクリル酸の消費に伴う増粘を抑えるため、 トルエン/シク 口へキサノン (質量比 5Z1) 混合溶媒を 3回に分け計 1 1 8部を加えた。 反応により生成した水はトルエン Zシクロへキサノン混合溶媒との共沸混合 物として、 約 1 5部の水が留出した。 その後、 室温まで冷却し、 得られた反 応溶液を 3 %水酸化ナトリゥム水溶液 2 6 6部で中和し、 次いで水洗した。 その後、 エバポレー夕一にてトルエン Zシクロへキサノン混合溶媒をジェチ レングリコ一ルモノエチルェ一テルアセテート 1 8 0部で置換しつつ留去 し、 不揮発分 5 8 %のノボラヅク型ァクリレート樹脂溶液を得た。 以下、 こ の反応溶液を A— 2ワニスと称す。
なお、 本合成例で得られたノボラック型ァクリレート樹脂の赤外線吸収ス ぺク トル (フ一リエ変換赤外分光光度計 F T I Rを用いて測定) を図 2に 示す。
合成例 3
撹拌機、 滴下ロート、 温度計を取り付けたオートクレ一ブに、 ノボラック 型クレゾール樹脂 (昭和高分子 (株) 製、 商品名 「ショ一ノール C R G 9 5 1」 、 O H当量 : 1 1 9. 4) 1 1 9. 4部を入れ、 シクロへキサノン 1 1
8部を加え、 撹拌しながら、 1 00 ~ 1 1 0 °Cに加熱昇温した。 次に、 テト ラメチルアンモニゥムクロライ ド 1 · 5部を加え、 グリシドール 37部を徐々 に滴下し、 1 50〜 180° 0〜; ί k g/c m2で 6時間反応させた。 その 後、 得られた反応溶液を室温まで冷却し、 0. 1 N塩酸水溶液で中和した。 次に、 この反応溶液を 3回水洗し、 エバポレー夕一にてシクロへキサノンを 留去し、 ノボラック型クレゾ一ル樹脂のグリシドール付加物を得た。
得られたノボラック型クレゾ一ル樹脂のグリシドール付加物 15 6部、 ァ クリル酸 36部、 メタンスルホン酸 9. 0部、 メチルハイ ドロキノン 0. 0 5部、 トルエン シクロへキサノン (質量比 5Z1 ) 混合溶媒 120部を、 撹拌機、 温度計、 空気吹き込み管を備えたフラスコに仕込み、 空気を吹き込 み、 撹拌しながら、 80〜 1 1 0 °Cで 12時間反応させた。 その間、 ァクリ ル酸の消費に伴う増粘を抑えるため、 トルエン/シクロへキサノン (質量比 5/1) 混合溶媒を 3回に分け計 1 18部を加えた。 反応により生成した水 はトルエン シクロへキサノン混合溶媒との共沸混合物として、 約 7. 6部 の水が留出した。 その後、 室温まで冷却し、 得られた反応溶液を 3 %水酸化 ナトリウム水溶液 1 33部で中和し、 次いで水洗した。 その後、 エバポレ一 夕一にて トルエン Zシクロへキサノン混合溶媒をジエチレングリコールモノ ェチルエーテルァセテ一ト 1 5 8部で置換しつつ留去し、 不揮発分 54 %の ノボラック型ァクリレート樹脂溶液を得た。 以下、 この反応溶液を A— 3ヮ ニスと称す。
なお、 本合成例で得られたノボラック型ァクリレート樹脂の赤外線吸収ス ぺク トル (フーリエ変換赤外分光光度計 F T— I Rを用いて測定) を図 3に 示す。
実施例 1〜 3
前記合成例 1〜 3で得られた各ワニスを用いた表 1に示す配合成分を、 3 本ロールミルで混練し、 硬化性樹脂組成物を得た。 各組成物の特性値を表 2 に示す。
組 成 実施例 No.
(質量部) 丄 Π Q
Ο
A— 1 1 72
ワニス A- 2 1 7 2 .
A— 3 18 5 ィルガキュア一 9 0 7 1 6 1 6 1 6 シリコーン K S— 6 6 2 2 2 ァエロジル 3 8 0 5 5 5
D P H A 2 0 2 0 2 0 ェポトート YD CN— 7 04 P 5 0 5 0 5 0
2 P H Z 2 2 2 ィルガキュア一 9 0 7 : 2—メチル一 1一 [4 _ (メチル チォ) フエ二ル] - 2—モルフオリノアミノプロパノン
― 1 (チバ · スペシャルティ · ケミカルズ (株) 製) シリコーン K S - 6 6 : シリコーン系消泡剤 (信越シリ コーン (株) 製)
ァエロジル 3 8 0 :無水シリカ (日本ァエロジル (株) 製) D P H A : ジぺン夕エリスリ ト一ルへキサ及びペン夕ァクリ レート混合物 (日本化薬 (株) 製)
ェポト一ト Y D CN- 7 04 P : ノボラヅク型エポキシ 樹脂 (東都化成 (株) 製)
2 P H Z : イ ミダゾ一ル系化合物 (四国化成工業 (株) 製)
表 2
なお、 上記表 2中の各性能の試験は、 以下のように行なった。
予め水洗 ·乾燥を行なった P T F Ε板に、 上記各実施例の組成物をスクリ ーン印刷法で塗布し、 熱風循環式乾燥炉で 8 0 °Cで 3 0分乾燥させた。 これ を室温まで冷却した後、 露光量 1 0 0 0 m J c m 2の条件で露光し、 熱風循 環式乾燥炉で 1 5 0 °Cで 6 0分間加熱硬化を行なった。 これを室温まで冷却 した後、 P T F E板から硬化塗膜をはがし、 ガラス転移点、 引張弾性率、 引 張強度 (引張破壊強さ.) 、 伸び率 (引張破壊伸び) 用評価サンプルを得た。 ガラス転移点 :
上記評価サンプルのガラス転移点を D M A法により測定した。
引張弾性率、 引張強度 (引張破壊強さ) 、 伸び率 (引張破壊伸び) : 上記評価サンプルの引張弾性率、 引張強度 (引張破壊強さ) 、 伸び率 (引 張破壊伸び) を引張—圧縮試験機 (株式会社島津製作所製) によって測定し た。
上記各実施例の組成物を、 銅箔基板上にスクリーン印刷で部分塗布し、 8 0 °Cで 3 0分乾燥し、 室温まで放冷した。 この基板を露光量 1 0 0 0 m J /
cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で 150°Cで 60分間加熱して硬化 し、 鉛筆硬度、 密着性、 耐酸性及び耐アルカリ性用評価基板を得た。
J I S K 5400の試験方法に従って鉛筆硬度試験機を用い、 上記評 価基板に荷重 1 k gをかけた際の皮膜にキズが付かない最も高い硬度を求め た。
密着性 :
上記評価基板を J I S D 0202の試験法に従い碁盤目状にクロス力 ヅ トを入れ、 セロハン粘着テープによるピールテス トを行ない、 レジス ト層 の剥がれについて評価した。 判定基準は以下のとおりである。
〇 : 100/ 100で全く剥れのないもの
Δ: 50Z100〜 90/100が残つている
X : 0Z100〜50/100が残っている
耐酸性試験:
上記評価基板を 1 0容量%硫酸水溶液に 2 0°Cで 30分間浸漬後取り出 し、 塗膜の状態と密着性とを総合的に判定評価した。 判定基準は以下のとお りである。
〇 :変化が認められないもの
△ :ほんの僅か変化しているもの
X :塗膜にフクレあるいは膨潤脱落があるもの
耐アルカリ性試験:
10容量%硫酸水溶液を 10容量%水酸化ナトリゥム水溶液に変えた以外 は、 耐酸性試験と同様に試験評価した。
吸水率:
予め質量を測定したガラス板に、 上記各実施例の組成物をスクリーン印刷 法で塗布し、 熱風循環式乾燥炉で 80°Cで 30分乾燥させた。 これを室温ま で冷却した後、 露光量 100 OmJ/cm2の条件で露光し、 熱風循環式乾燥 炉で 1 5 0°Cで 60分間加熱硬化を行ない、 評価サンプルを得た。 これを室
温まで冷却した後、 評価サンプルの質量を測定した。 次に、 この評価サンプ ルを P C T装置 (T AB A I E SPE C HAS T SYS TEM TP C一 41 2MD) を用いて 1 2 1°C:、 100 %R. H. の条件で 24時間処 理し、 処理後の硬化物の質量を測定し、 下記算式により硬化物の吸水率を求 めた。
吸水率 (%) = [ (W2 -W 1) / (Wl— Wg) ] X 100
ここで、 W 1は評価サンプルの質量、 W 2は P C T処理後の評価サンプル の質量、 Wgはガラス板の質量である。
合成例 4
撹拌器及び還流冷却器の付いた 4つ口フラスコに、 前記合成例 1で得られ たノボラック型ァクリレート樹脂化合物 380部、 メチルハイ ドロキノン 0. 05部、 トリフエニルホスフィ ン 1. 7部、 テトラヒドロフ夕ル酸無水物 8 2部を仕込み、 空気を吹き込み、 撹拌しながら、 80〜90°Cで 6時間反応 させた。 このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、 固形分 66 %、 酸価 1 03mgKOH/gであった。 以下、 この反応溶液を A_ 4 ワニスと称す。
なお、 本合成例で得られたカルボキシル *含有感光性樹脂の赤外線吸収ス ベクトル (フーリエ変換赤外分光光度計 F T— I Rを用いて測定) を図 4に 示す。
合成例 5
撹拌器及び還流冷却器の付いた 4つ口フラスコに、 前記合成例 2で得られ たノボラック型ァクリレート樹脂化合物 425部、 メチルハイ ドロキノン 0. 05部、 トリフエニルホスフィ ン 1. 9部、 テトラヒドロフ夕ル酸無水物 9 2部を仕込み、 空気を吹き込み、 撹袢しながら、 80〜90°Cで 6時間反応 させた。 このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、 固形分 66%、 酸価 1 0 lmgKOH/gであった。 以下、 この反応溶液を A— 5 ワニスと称す。
なお、 本合成例で得られたカルボキシル基含有感光性樹脂の赤外線吸収ス
ベク トル (フ一リェ変換赤外分光光度計 F T— I Rを用いて測定) を図 5に 示す。
実施例 4及び 5
前記合成例 4及び 5で得られた各ワニスを用いた表 3に示す配合成分を、 3本ロールミルで混練し、 硬化性樹脂組成物を得た。 各組成物の特性値を表 4に示す。
表 3
組 成 実施例 No.
(質量部) 4 5
A— 4 15 1
ワニス
A- 5 1 5 1
ィルガキュア— 907 1 5 1 5
シリコーン KS— 6 6 2 2
ァエロジル 380 5 5
硫酸バリゥム 50 50
D P H A 20 20
YX - 4000 50 50
メラミン 1 1
2 P H Z 1 1
ィルガキュア一 907 : 2—メチル— 1— [4—
(メチルチオ) フエニル] - 2—モルホリノアミノ プロパノン一 1
(チバ ' スペシャルティ 'ケミカルズ (株) 製) シリコーン K S— 6 6 : シリコ一ン系消泡剤
備 (信越シリコーン (株) 製)
ァエロジル 380 :無水シリ力 (日本ァエロジル (株) 製) 考
DPHA:ジペン夕エリスリ トールへキサ及びペン夕ァクリ レート混合物 (日本化薬 (株) 製)
ェピコート YX— 4000 : ビフエニル型エポキシ樹脂
(ジャパンエポキシレジン (株) 製)
2 PHZ :イミダゾール系化合物 (四国化成工業 (株) 製)
4
実施例 No.
特 性
4 5
はんだ耐熱性 〇 〇
密着性 〇 〇
鉛筆硬度 5 H 5 H
耐酸性 〇 〇
耐ァルカリ性 ひ 〇
無電解金めつき耐性 〇 〇
電気絶縁性 〇 〇
吸水率 (%) 1. 2 1. 0
引張弾性率 (MP a) 24 10 2431 引張強度 (MP a) 65 60
伸び率 (%) 2. 9 2, 8 なお、 上記表 4中の各性能の試験は、 以下のように行なった。
上記各実施例の組成物をスクリーン印刷法により、 1 00メッシュのポリ エステルスクリーンを用いて 20〜 30 /mの厚さになるように、 パ夕一ン 形成されている銅スルホールプリント配線基板に全面塗布し、 80°Cで 30 分間乾燥し、 室温まで放冷した。 次いで、 レジストパターンを有するネガフ イルムを塗膜に密着させ、 紫外線露光装置 ( (株) オーク製作所製、 型式 H MW- 680 GW)を用いて紫外線を照射し(露光量 1000mJ/cm2)、 1 %の炭酸ナトリウム水溶液で 60秒間、 2. 0 k g/cm2のスプレ一圧で 現像し、 未露光部分を溶解除去した。 その後、 1 50°Cで 60分間加熱硬化 を行ない、 はんだ耐熱性、 密着性、 鉛筆硬度、 耐酸性及び耐アルカリ性、 無 電解金めつき耐性用評価基板を得た。
得られた評価基板に対して、 密着性、 鉛筆硬度、 耐酸性、 耐アルカリ性、 引張弾性率、 引張強度 (引張破壊強さ) 、 伸び率 (引張破壊伸び) について は前述した方法により、 またはんだ耐熱性、 無電解金めつき耐性については 以下の方法で試験し、 評価した。
はんだ耐熱性:
J I S C 64 8 1の試験方法に従って、 上記評価基板を 2 6 0 °Cのは んだ浴へ 1 0秒間、 3サイクル浸漬し、 外観の変化を評価した。 判定基準は 以下のとおりである。 なお、 ポス トフラックス (ロジン系) としては、 J I S C 648 1に従ったフラックを使用した。
〇 :外観変化なし
△:硬化膜の変色が認められるもの
X :硬化膜の浮き、 剥れ、 はんだ潜りあり
無電解金めつき耐性:
上記評価基板を下記の工程に従って無電解金めつきを行ない、 その外観の 変化及びセロハン粘着テープを用いたピーリング試験によるレジス トの剥離 状態で判定した。
〇 :外観変化もなく、 レジストの剥離も全くない。
△ :外観の変化はないが、 レジストにわずかに剥れがある。
X : レジストの浮きが見られ、 めっき潜りが認められ、 ピーリング試験で レジストの剥れが大きい。
<無電解金めつき工程 >
1. 脱脂:上記評価基板を 3 0°Cの酸性脱脂液 ( (株) 日本マクダーミッ ド製、 Me t e x L— 5 Bの 2 0 v o l %水溶液) に 3分間、 浸漬。
2. 水洗:流水中に上記基板を浸漬、 3分間。
3. ソフ トエッチ : 1 4. 3 wt %過硫酸アンモン水溶液に室温で上記基 板を 3分間、 浸漬。
4. 水洗:流水中に上記基板を浸漬、 3分間。
5. 酸浸漬: 1 0 V o 1 %硫酸水溶液に室温で上記基板を 1分間、 浸漬。 6. 水洗:流水中に上記基板を浸漬、 3 0秒〜 1分間。
7. 触媒付与 :上記基板を 3 0°Cの触媒液 ( (株) メルテックス製、 メタ ルプレートァクチべ一夕一 3 5 0の l O v o l %水溶液) に 7分間、 浸漬。
8. 水洗:流水中に上記基板を浸漬、 3分間。
9. 無電解ニッケルめっき :上記基板を 8 5 °C、 p H = 4. 6のニッケル
めっき液 ( (株) メルテックス製、 メルプレート N i— 86 5 M、 20 v o 1%水溶液) に 20分間、 浸漬。
10. 酸浸漬: 10 V o 1 %硫酸水溶液に室温で上記基板を 1分間、 浸漬。
1 1. 水洗:流水中に上記基板を浸漬、 30秒〜 1分間。
12. 無電解金めつき :上記基板を 95°C、 pH= 6の金めつき液 ( (株) メルテヅクス製、 ォゥロレク ト口レス UP 1 5 vo l%、 シアン化金力 リウム 3 V 01 %水溶液) に 10分間、 浸漬。
1 3. 水洗:流水中に上記基板を浸漬、 3分間。
14. 湯洗: 60°Cの温水に上記基板を浸潰し、 3分間充分に水洗後、 水 を良くきり、 乾燥し、 無電解金めつきした評価基板を得る。
上記各実施例の組成物をスクリーン印刷法により、 1 00メッシュのポリ エステルスクリーンを用いて 2 0〜30 111の厚さになるように、 I P Cで 定められたプリント回路基板 (厚さ 1. 6 mm) の Bパターン上に全面塗布 し、 80°Cで 30分間乾燥し、 室温まで放冷した。 次いで、 レジス トパ夕一 ンを有するネガフィルムを塗膜に密着させ、 紫外線露光装置 ( (株) オーク 製作所製、 型式 HMW— 680 GW) を用いて、 紫外線を照射し (露光量 1 000mJ/cm2) 、 1 %の炭酸ナトリウム水溶液で 60秒間、 2. 0 kg Zc m2のスプレー圧で現像し、 未露光部分を溶解除去した。 その後、 1 5 0°C、 60分間加熱硬化を行ない、 電気絶縁性用評価基板を得た。
電気絶縁性:
上記評価基板の硬化膜の電気絶縁性を以下の基準にて評価した。
加湿条件:温度 85 °C、 湿度 85 %RH、 印加電圧 100 V、 500時間。 測定条件:測定時間 60秒、 印加電圧 500 V。
〇 :加湿後の絶縁抵抗値 109 Ω以上、 銅のマイグレーションなし。
△:加湿後の絶縁抵抗値 109 Ω以上、 銅のマイグレーションぁり。
X :加湿後の絶縁抵抗値 108 Ω以下、 銅のマイグレーションあり。 . 合成例 6
撹拌機、 温度計を取り付けたォ一トクレーブに、 ヒドロキノン 5 5部、 水
酸化カリウム 0 . 5 5部、 シクロへキサノン 5 5部、 及びグリシドール 1 4 8部を仕込み、 撹拌しながら、 1 5 0〜 1 8 0 °Cで 8時間反応させた。 その 後、 室温まで冷却し、 この反応溶液に 8 9 %リン酸 0 . 8 2部を添加混合し て水酸化カリウムを中和した。
得られたヒドロキノンのグリシドール反応溶液 8 6部、 ァクリル酸 7 6部、 メタンスルホン酸 9部、 メチルハイ ドロキノ ン 0 . 1部、 トルエン 9 2部を、 撹拌機、 温度計、 空気吹き込み管及び水分離器を備えた反応器に仕込み、 空 気を 1 0 m l /分の速度で吹き込み、 撹拌しながら、 8 0 °C〜 1 1 0 °Cで約 1 0時間反応させた。 その間、 アクリル酸の消費に伴って、 トルエン/シク 口へキサノン (質量比 5 / 1 ) 混合溶媒を 3回に分け、 計 9 3部加えた。 反 応により生成した水は、 トルエン/シクロへキサノン混合溶媒との共沸混合 物として、 1 8 . 2部の水が留出した。 その後、 室温まで冷却し、 1 5 %水 酸化ナトリウム水溶液 2 6部で中和し、 次いで水洗した。 その後、 エバポレ 一夕一にて トルエンノシクロへキサノン混合溶媒をジェチレングリコ一ルモ ノエチルエーテルァセテ一トで置換しつつ留去し、 不揮発分 8 0 %のァクリ レート樹脂溶液を得た。 以下、 この反応溶液を A— 6ワニスと称す。
実施例 6
前記合成例 6で得られたワニスを用いた表 5に示す配合成分を、 3本口一 ルミルで混練し、 硬化性樹脂組成物を得た。 組成物の特性値を表 6に示す。
表 5
なお、 上記表 6中の各性能の試験は、 以下のように行なった。
上記実施例の組成物を、銅箔基板上にスクリーン印刷で部分塗布し、 8 0°C で 3 0分乾燥し、 室温まで放冷した。 この基板を露光量 1 00 0mJ/cm2 の条件で露光し、 前記と同様の方法で試験評価した。
合成例 7
撹拌装置、 温度計を取り付けたォ一トクレーブに、 ノボラック型クレゾ一 ル樹脂 (昭和高分子 (株) 製、 商品名 「ショーノール CRG 9 5 1」 、 0H : 1 1 9. 4 ) 1 1 9. 4部、 グリシドール 1 1 1部、 シクロへキサノ
ン 1 20部、 水酸化力リウム 1. 1 9部を入れ、 撹拌しながら、 1 50〜 1 80°Cで 8時間反応させた。 その後、 得られた反応溶液を室温まで冷却し、 この反応溶液に 89 %リン酸 1. 87部を添加混合して水酸化力リウムを中 和した。 次に、 この反応溶液を 3回水洗し、 エバポレー夕一にてシクロへキ サノンを留去し、 ノボラヅク型クレゾール樹脂のグリシドール付加物を得た。 得られたノボラック型クレゾ一ル樹脂のグリシドール付加物 13 9部、 ァ クリル酸 75. 3部、 メタンスルホン酸 10. 2部、 メチルハイ ドロキノン 0. 18部、 トルエン/シクロへキサノン (質量比 5ノ 1) 混合溶媒 417 部を、 撹拌機、 温度計、 空気吹き込み管及び水分離器を備えた反応器に仕込 み、 空気を吹き込み、 撹拌しながら、 80°C〜 1 1 0°Cで約 8時間反応させ た。 その間、 アクリル酸の消費に伴って、 トルエンを 3回に分け、 計 120 部加えた。 反応により生成した水は、 トルエン/シクロへキサノン混合溶媒 との共沸混合物として、 約 1 8. 4部の水が留出した。 その後、 室温まで冷 却し、 得られた反応溶液を 1 5 %水酸化ナトリゥム水溶液 30部で中和し、 次いで水洗した。 その後、 エバポレー夕一にて トルエン/シクロへキサノン 混合溶媒をジエチレングリコールモノェチルエーテルァセテ一トで置換しつ っ留去し、 不揮発分 50%のノボラヅク型ァクリレート樹脂溶液を得た。 撹拌器、 温度計、 空気吹き込み管及び還流冷却器の付いた反応器に、 上記 ノポラック型ァクリレート樹脂溶液 260部、 メチルハイ ドロキノン 0. 0 5部、 ト リフヱニルホスフィ ン 1. 7部、 テトラヒ ドロフ夕ル酸無水物 45. 6部を仕込み、 空気を吹き込み、 撹拌しながら、 80〜90°Cで 6時間反応 させた。 このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、 固形分 58 %、 酸価 98mgKOH/gであった。 以下、 この反応溶液を A— 7ヮ ニスと称す。
合成例 8
撹拌機、 温度計を備えた反応器に、 フエノール類とフエノール性水酸基を 有する芳香族アルデヒドとの縮合物であるポリフエノ一ル樹脂 (ジャパンェ ポキシレジン (株) 製、 商品名 「ェピキュア一 Y L 606 5」 、 〇H当量:
98 ) 98部、 グリシドール 8 1部、 シクロへキサノン 98部、 水酸化力リ ゥム 0. 98部を入れ、 撹袢しながら、 100〜 1 20°Cで 1 5時間反応さ せた。 その後、 得られた反応溶液を室温まで冷却し、 この反応溶液に 89% リン酸 1. 56部を添加混合して水酸化カリウムを中和した。 次に、 この反 応溶液を 3回水洗し、 エバポレーターにてシクロへキサノンを留去し、 ポリ フヱノール樹脂のグリシドール付加物を得た。
得られたポリフヱノール樹脂のグリシドール付加物 1 28部、 アクリル酸 75部、 メタンスルホン酸 10. 1部、 メチルハイ ドロキノン 0. 18部、 トルエン/シクロへキサノン (質量比 5/1 ) 混合溶媒 384部を、 撹拌機、 温度計、 空気吹き込み管及び水分離器を備えた反応器に仕込み、 空気を吹き 込み、 撹拌しながら、 80°C〜 1 1 0°Cで約 7時間反応させた。 その間、 ァ クリル酸の消費に伴って、 トルエンを 3回に分け、 計 120部加えた。 反応 により生成した水は、 トルエン/シクロへキサノン混合溶媒との共沸混合物 として、 約 1 9部の水が留出した。 その後、 室温まで冷却し、 得られた反応 溶液を 1 5%水酸化ナト リウム水溶液 30部で中和し、 次いで水洗した。 そ の後、 エバポレー夕一にてトルエンノシクロへキサノン混合溶媒をジェチレ ングリコ一ルモノエチルェ一テルァセテ一トで置換しつつ留去し、 不揮発分 58 %のポリフヱノール樹脂溶液を得た。
撹拌器、 温度計、 空気吹き込み管及び還流冷却器の付いた反応器に、 上記 ポリフエノール樹脂溶液 2 12部、 メチルハイ ドロキノン 0. 05部、 トリ フエニルホスフィン 1. 7部、 テトラヒドロフタル酸無水物 45. 6部を仕 込み、 空気を吹き込み、 撹拌しながら、 80〜90°Cで約 6時間反応させた。 このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、 固形分 67 %、 酸価 1 02mgKOHZgであった。 以下、 この反応溶液を A— 8ワニスと 称す。
実施例 7及び 8
前記合成例 7及び 8で得られた各ワニスを用いた表 7に示す配合成分を、 3本ロールミルで混練し、 硬化性樹脂組成物を得た。
得られた各硬化性組成物を用いて前記方法と同様にして得られた評価基板 について、 前記と同様の方法で試験評価した各組成物の特性値を表 8に示す。
表 7
組 成 実施例 No.
(質量部) 7 8
172.0
ワニス
A— 8 149.0
D P H A ト 1 .U 上 U
ィルガキュア— 9 0 7 15.0 15.0
D E T X - S 0.5 0.5
ジエチレングリコールモノ
ェチルエーテルァセテ一ト 15.0 15.0
フタ口シアニングリーン 1.5 1.5
シリコーン K S— 6 6 2.0 2.0
ァエロジル 3 8 0 2.0 2.0
硫酸バリゥム 100.0 100.0
メラミン 1.5 1.5
R E 3 0 6 14.7 15.3
ェポト一ト YDCN—704P 36.7 38.2
D P H A : ジペン夕エリスリ トールへキサ及びペン夕
ァクリレ一ト混合物 (日本化薬 (株) 製)
ィルガキュア一 9 0 7 : 2—メチルー 1 一 [ 4 — (メチル チォ) フエニル] ― 2—モルホリノアミノプロパノン一 1
(チバ · スペシャルティ ·ケミカルス' (株) 製)
備 D E T X - S : 2 , 4 一ジェチルチオキサントン
(日本化薬 (株) 製)
シリコーン K S _ 6 6 : シリコ一ン系消泡剤
(信越シリコーン (株) 製)
ァエロジル 3 8 0 :無水シリ力 (日本ァエロジル (株) 製) R E - 3 0 6 :ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製) ェポトート Y D C N— 7 0 4 P : ノボラック型エポキシ樹脂
(東都化成 (株) 製)
8
実施例 No.
特 性
7 8
はんだ耐熱性 〇 〇
密着性 〇 〇
鉛筆硬度 6 H 6 H
耐酸性 〇 〇
耐ァルカリ性 〇 〇
無電解金めつき耐性 〇 〇
電気絶縁性 〇 ' 〇
吸水率 (%) 0 . 9 0 . 9
産業上の利用分野
以上のように、 本発明の硬化性樹脂は、 フエノール性水酸基含有化合物へ のグリシドールの付加反応、 それに続く不飽和基含有モノカルボン酸の付加 によって得られる化合物で'あるため、 その組成物は、 活性エネルギー線の照 射による光硬化及び/又は熱硬化反応によって、 またエポキシ樹脂と併存す ることにより、 残存する水酸基、 特に残存フエノール性水酸基とエポキシ樹 脂との熱硬化反応によって、 高いレベルで耐熱性、 強靱性のバランスがとれ、 高い硬度を有し、 基材に対する密着性に優れると共に、 耐薬品性、 耐水性等 にも優れた硬化物が得られる。 また、 本発明の光硬化性熱硬化性樹脂は、 上 記硬化性樹脂に多塩基酸無水物を付加させることによって得られる樹脂であ るため、 アルカリ水溶液での現像が可能であると共に、 光硬化及び/又は熱 硬化によって、 高いレベルではんだ耐熱性、 強靱性のバランスがとれ、 高い 硬度を有し、 基材に対する密着性に優れると共に、 耐薬品性、 耐水性、 無電 解金めつき耐性、 電気絶縁性等にも優れた硬化物が得られる。 従って、 この ような硬化性樹脂及び Z又は光硬化性熱硬化性樹脂を硬化性成分として含有 する硬化性樹脂組成物は、 接着剤、 コ一ティング剤、 プリン ト配線板の製造 時に使用されるソルダ一レジス ト、 エッチングレジスト、 ビルドアヅプ基板 用層間絶縁材、 メヅキレジス ト、 ドライフィルム、 カラ一フィルタ一部材な ど広範囲に利用可能である。