WO2003067087A1 - Compresseur a plateau oscillant a capacite variable - Google Patents

Description

明細書 可変容量型斜板式圧縮機 技俯分野

こ の発明は可変容 型斜板式圧縮機に関する 背景技術

従来の可変容量型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機は、 斜板 と ビス 卜 ン と を備えてい る

斜板はシ ャ フ ト に傾斜可能に装着さ れ、 シ ャ フ ト と一 体に回転する 。 ピス 卜 ンは斜板を挟むよ う に配置さ れる 一対の シユ ー 介 して斜板に連結さ れる 。 こ の可変容量 型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機では、 斜板の傾斜角 に応 じ て ピス 卜 ンのス 卜 ローク 量が決ま る 。

可変容量型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機では最小吐出容 量の と き、 斜板の傾斜角がほぼ 0 ° の状態にな る。

斜板の傾斜角がほぼ 0 ° の と き の可変容量型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機各部の消 力 を測定 し た と こ ろ 、 シ ュ一が斜板上を相対的に摺動する と き の潤滑油の粘性抵 饥によ る消費動力が、 全体の消費動力 の半分近 く を 占め る こ とが判明 し た

こ の消費動力 を低減する には次の 3 つ の手段が考え ら れる 。

①シュ一のサイ ズを小さ く してシユーの斜板に対する 接触面積を減 ら す。 ②シユ ー と斜板と の間の ク リ ア ラ ンス を大き く する 。

③斜板に シユーの直径よ り も幅の狭い環状帯を形成 し その環状帯の外側及び内側にそれぞれ環状凹部を形成 し て、 環状帯の部分だけがシユー と接触する よ う に し 、 斜 板の シユ ー に対する接触面積,を減 ら す。

しか し、 これ ら の手段では次のよ う な問題が生 じ る 。

①の手段では最大吐出容量時の シユーの摺動面にかか る面圧が通常の大き さ の シュ一の摺動面にかか る面圧よ り も高 く な る ので、 シユーの摺動面が傷み易 く 、 シユ ー の信頼性が低下する 。

②の手段では斜板の摺動面 と ピス ト ンの シュ一受け面 と の間で シュ一がばたつ いて異音が発生する と と も に、 ま にシュ一が損傷する等の問題が生 じ る 。

③の手段では環状帯の面積の設定が困難であ る。 例え ば、 最小吐出容量時の消費動力 を よ り 小さ く する ため に 環状帯の面積を小 さ く する と、 最大吐出容量時に環状帯 にかかる 面圧が高 く な り 、 シュ一ゃ斜板に悪影響をお よ ぼす。 反対に最大吐出容量時に環状帯にかか る 面圧を下 げるため に環状帯の面積を大き く する と 、 最小吐出容量 時の消費動力 を十分に低減する こ と ができない。

③の手段に近似する発明が特開平 8 _ 1 5 9 0 2 4 号 公報に開示されてい る 。

こ の公報に開示さ れる発明 は固定容量型斜板式圧縮機用 に関する の も のであ り 、 最小吐出容量時の消費動力 の低 減については一切考慮さ れていない。 こ の公報には、 単 に斜板と シユー と の間の潤滑性を良 く し、 その発明の副- 次的な効果 と して、 消費動力 の低減効果が開示さ れてい る 。 こ の効果は、 環状帯の外側部分を彫つ た分だけ斜板 の厚みが薄 く な り 、 斜板の外周面 と両頭 ピス ト ン と の接 触面積が小 さ く なる こ と によ っ て生 じ る も のであ る 。 し たがっ て、 こ の公報に開示さ れた発明 を単に可変容量型 斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機に適用 して も最小吐出容量時 の動力低減効果をそれ程得 ら れない。 最小吐出容量時の 潤滑油の粘性抵抗によ る消費動力 を低減する には、 やは り 環状帯の面積を狭く しなければな ら ないが、 その よ う にする と上述のよ う に最大吐出容量時に環状帯にかかる 面圧が高 く なる。

こ の発明 は、 最大吐出容量時の シユ ー及び斜板にかか る面圧を高 く せずに、 最小吐出容量時の消費動力 を低減 でき る 可変容量型斜板式圧縮機を提供する こ と を 目 的 と する 。 発明の 開示

前述の 目 的を解決する ため に こ の発明は、 シ ャ フ ト に 傾斜可能に装着され、 前記シ ャ フ ト と一体に回転する斜 板 と、 こ の斜板を むよ う に配置される一対の シユー を 介 して前記斜板に連結される ピス ト ン と を備え、 前記斜 板の傾斜角 に応 じて前記ピス ト ンのス ト ローク 量が決ま る可変容量型斜板式圧縮機にお いて、 少な く と も前記一 対の シユーの う ち の一方の シユーの平面部が接触する前 記斜板の フ ロ ン ト側摺動面に、 前記斜板の傾斜角が最大 の と き前記一方の シユーの平面部 と の接触面積を最大に し、 刖 ύ斜板の傾斜角が最小の と さ ρύ一方の シユーの 平面部 と の接触面積を最小にする溝を形成した

斜板の傾斜角 が最大の と き一方の ン 一の平面部 と の 接触面積が最大にな り 、 斜板の傾斜角が最小の と き一方 の シユーの平面部 と の接触面積が最小になる。

こ のため、 最大吐出容量時はシュ— の平面部 と斜板と の接触面積が大き く な り 、 最小吐出容量時はシユーの平 面部 と斜板 と の接触面積が小さ く な る ので、 最大吐出容 量時の シュ一及び斜板にかか る面圧を高 く させずに最小 吐出容量時の消費動力 を低減する こ と がでさ る

好ま し ^ 【ま、 HU 己淸か m gd斜板の中心点を中心 とする 環状の溝であ り 、 こ の溝が前記斜板の フ ロ ン 卜側摺動面 の 中心部側領域にだけ位置 してい る こ と を特徴 とする 。

上述のよ う に溝を斜板の 中心点を 中心とする環状の溝 と し、 こ の溝を斜板の フ ロ ン ト 側摺動面の 中心部側領域 にだけ位置させれば、 斜板の傾斜角が最大の と き一方の シユ ーの平面部 と斜板 と の接触面積を纖大にする こ と が でき、 斜板の傾斜角が最小の と き一方の シュ一の平面部 と斜板と の接触面積を最小 にする こ と がでさ る

こ のため、 溝を斜板の 中心点を 中心 とする環状の溝と し 、 こ の溝を斜板の フ ロ ン ト側摺動面の 中心部側領域に だけ位.置させれば、 斜板の傾斜角が最大の と さ一方の シ ユーの平面部 と斜板と の接触面積を 大にする こ とがで き、 斜板の傾斜角が最小の と き一方の シュ一の平面部 と 斜板 と の接触面積を最小 にする こ とができ る ので、 簡単 な構成で所期の効果を奏する こ とができ る 好ま し く は、 圧縮機がク ラ ッ チ レス圧縮機であ る。 図面の簡単な説明

第 1 図は こ の発明の第 1 実施形態に係る可変容量型斜 板式ク ラ ッ チ レス圧縮機を示す縦断面図であ る 。

第 2 図は斜板及びシユーの断面図であ る 。

第 3 図は斜板の摺動面 と シユー と を示 し、 同図 （ a ) はフ ロ ン ト側摺動面 と シュ一 と の位置関係を示す概念図 同図 （ b ) は リ ャ側摺動面 と シユー と の位置関係を示す 概念図であ る。

第 4 図は斜板の傾斜角が最小の と きの第 2 図の A部の 拡大断面図であ る

第 5 図は斜板の傾斜角が最大の と き の第 2 図の A部の 拡大断面図であ る

第 6 図は こ の発明の第 2 実施形態に係る可変容量型斜 板式ク ラ ッ チ レス圧縮機の斜板及びシユーの断面図であ る 。

第 7 図は斜板の摺動面 と シユー と を示 し、 同図 （ a ) はフ ロ ン ト側摺動面 と シユー と の位置関係を示す概念図 同図 （ b ) は リ ャ側摺動面 と シュ一 と の位置関係を示す 概念図であ る 。

第 8 図は斜板の傾斜角が最小の と ぎの第 6 図の B 部の 拡大断面図であ る

第 9 図は斜板の傾斜角が最大の と き の第 6 図の B 部の 拡大断面図であ る 発明 を実施する ため の最良の形態

以下 こ の発明の実施の形態を図面に基づいて説明する 第 1 図 は こ の発明の第 1 実施形態に係る可変容量型斜 板式ク ラ ッ チ レス圧縮機を示す縦断面図、 第 2 図は斜板 及びシュ一の断面図、 第 3 図は斜板の摺動面 と シユー と を示 し、 同図 （ a ；) はフ ロ ン 卜側摺動面 と シユー と の位 置関係を示す概念図、 同図 ( b ) はリ ャ側摺動 と シュ 一 と の位置関係を示す概念図、 第 4 図は斜板の傾斜角が 最小の と き の第 2 図 の A部の拡大断面図、 第 5 図 は斜板 の傾斜角が最大の と きの第 2 図の A部の拡大断面図であ る。 '

こ の可変容量型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機の シ リ ンダ ブロ ッ ク 1 の一端面にはバルブプレー ト 2 を介 して リ ャ ヘ ッ ド 3 が、 他端面にはフ ロ ン ト ヘ ッ ド 4 が配置さ れて い る 。 フ ロ ン ト ヘ ッ ド 4 、 シ リ ンダブロ ッ ク 1 、 ノ ルブ プレー 卜 2 及び リ ャへ ッ ド 3 は通 しポル ト 3 1 で軸方向 に一体的に結合さ れてい る。

シ リ ンダブロ ッ ク 1 には、 シャ フ ト 5 を 中心 とする 円 周 に沿つ て一定間隔お き に シ リ ンダポア 6 が形成さ れて い る。

また、 第 1 図 に示すよ う に、 シ リ ンダプロ ッ ク 1 の中 央部には中央孔 1 a が形成さ れてい る 。 こ の中央孔 1 a はシ リ ンダブロ ッ ク 1 の厚さ方向へ貫通 してい る 。 また 後述する ス ラ ス ト軸受 2 4 及びラ ジアル軸受 2 5 は中央 孔 1 a に収容さ れてい る。

各シ リ ンダポア 6 内 には ピス ト ン 7 が摺動可能に挿入 されてい る 。 ピス ト ン 7 の一端部に は、 後述する 2 つ一 組の シュ ' ~ 6 0 , 6 1 を転動可能に支持する 凹面部 5 0 a， 5 0 b が形成さ れてい る。

フ 口 ン 卜 ヘ ッ ド 4 には、 後述する斜板 1 0 ゃス ラ ス ト フ ラ ンジ 4 0 等を収容する ク ラ ンク 室 8 が形成されてい る。 また、 フ ロ ン ト へ ッ ド 4 の先端部にはシ ャ フ ト シ一 ル 1 9 が設け ら れてい る。 また、 リ ャヘ ッ ド 3 に は吸入 室 1 3 と 吐出室 1 2 とが形成さ れてい る。

吸入室 1 3 には圧縮室 2 2 に供給する低圧の冷媒ガス が溜 ま る。 吐出室 1 2 は吸入室 1 3 の周囲 に位置 してい る。 吐出室 1 2 には圧縮室 2 2 か ら 高圧の冷媒ガス が吐 出さ れる。

シ ャ フ 卜 5 の一端部はラ ジアル軸受 2 6 を介 して フ ロ ン 卜 へ ッ ド 4 に回転可能に支持され、 シャ フ ト 5 の他端 部はラ ジァル軸受 2 5 及びス ラ ス 卜軸受 2 4 を介 して シ リ ンダブ口 ッ ク 1 に回転可能に支持さ れてい る。

ス ラ ス 卜 フ ラ ンジ 4 0 は、 シ ャ フ ト 5 に固定され、 シ ャ フ 卜 5 と一体に回転する 。

斜板 1 0 は、 リ ンク機構 4 1 を介 してス ラ ス 卜 フ ラ ン ジ 4 0 に連結さ れ、 ス ラ ス ト フ ラ ンジ 4 0 の回転につれ て一体に回転する

斜板 1 0 は、 ヒ ンジボール 9 を介 してシ ャ フ ト 5 に傾 斜かつ摺動可能に取 り 付け られてい る。

斜板 1 0 はフ ロ ン ト側摺動面 1 0 a 及び リ ャ側摺動面 1 0 b を有する 。 第 3 図 に示すよ う に、 フ 口 ン 卜側摺動 面 1 0 a には環状の溝 1 0 c が形成されてお り 、 リ ャ側 摺動面 1 0 b には溝が形成されていない。 溝 1 0 c は斜 板 1 0 の シ ュ 一 6 0 に対する接触面積を小 さ く する ため に形成さ れ、 フ ロ ン ト 側摺動面 1 0 a 上の シ ユ ー 6 0 の 環状の摺動領域 F (第 3 図 （ a ) の 2 つの 2 点鎖線の間 に形成さ れる領域） よ り も小さ い。 こ の実施形態では、 最小吐出容量時、 後述する シュ一 6 0 の平面部 6 0 a の およそ 1 Z 3 の部分が溝 1 0 c 上に位置 してい る 。 フ ロ ン ト側摺動面 1 0 a 上のシユ ー 6 0 の環状の摺動領域 F よ り も外側の部分には溝は形成さ れていない。 なお、 リ ャ側摺動面 1 0 b 上の シユ ー 6 1 の環状の摺動領域を第 3 図 （ b ) において F ' で示す。

斜板 1 0 の周縁部と ピス ト ン 7 の一端部 と はシユ ー 6 0 , 6 1 を介 して連結 さ れてい る 。

各 ビス ト ン 7 に対 してそれぞれ一組の シ ュ 一 6 0 ， 6 1 が斜板 1 0 を挟むよ う に配置さ れ、 シユ ー 6 0 ， 6 1 はシ ャ フ 卜 5 の回転につれて斜板 1 0 の摺動面 1 0 a ， 1 0 b 上を相対回転する 。

第 4 図及び第 5 図 に示すよ う に、 シュ一 6 0 , 6 1 は それぞれ平面部 6 0 a , 6 l a 及び球面部 6 0 b ， 6 1 b を有する 。 平面部 6 0 a ， 6 1 a はそれぞれ斜板 1 0 の摺動面 1 0 a , 1 0 b に接触する 。 球面部 6 0 b , 6 1 b は前述のよ う にそれぞれ ピス ト ン 7 の凹面部 5 0 a 5 0 b に転動可能に支持さ れる。

バルブプレー ト 2 に は、 圧縮室 2 2 と吐出室 1 2 と を 連通させる 吐出ポー ト 1 5 と、 圧縮室 2 2 と吸入室 1 3 と を連通させる吸入ポー ト 1 6 とが、 それぞれ周方向に 容行スポ出

沿つ て一定間隔おき に設け ら れている 。

吐出ポー 卜 1 5 は吐出弁 1 7 によ り 開閉 され、 吸入ポ 卜 1 6 は吸入弁 2 1 によ り 開閉 される 。

シ ャ フ ト 5 の フ ロ ン ト側端部に固定さ れたス ラス ト フ ンジ 4 0 はス ラ ス ト軸受 3 3 を介してフ ロ ン ト へ ッ ド

4 の内壁面に回転可能に支持されてい る。 '

ス ラ ス 卜 フ ラ ン ジ 4 0 に リ ンク 機構 4 1 を介 して連結 さ れてい る斜板 1 0 はシャ フ ト 5 と直角な面に対 して傾 斜可能であ る。

次 に、 こ の可変容量型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機の作 を説明する 。

図示 しない車載ェ ンジ ン の回転力がシ ャ フ ト 5 に伝達 さ れる と 、 シ ャ フ ト 5 の回転カはス ラ ス 卜 フ ラ ンジ 4 0 か ら リ ンク 機構 4 1 を介 して斜板 1 0 に伝達さ れ、 斜板 0 が シ ャ フ 卜 5 を 中心 と して回転する。 こ の斜扳 1 0 の回転によ り シュ一 6 0 , 6 1 が斜板 1 0 の摺動面 1 0 a ， 1 0 b 上を相対回転 し、 斜板 1 0 力 ら の回転カ は ピ ス 卜 ン 7 の直線往復運動に変換さ れる 。

ビス 卜 ン 7 はシ リ ンダポア 6 内 を往復運動 し、 その結 シ リ ンダポア 6 内の圧縮室 2 2 の容積が変化 し、 こ の 積変化によ っ て冷媒ガス の吸入、 圧縮及び吐出が順次 なわれ、 斜板 1 0 の傾斜角 に応 じた容量の高圧冷媒ガ が吐出 さ れる 。

吸入時、 吸入弁 2 1 が開 き、 吸入室 1 3 か ら シ リ ンダ ァ 6 内の圧縮室 2 2 へ低圧の冷媒ガスが吸入され、 吐 時、 吐出弁 1 7 が開 き、 圧縮室 2 2 か ら 吐出室 1 2 へ 高圧の冷媒ガスが吐出される 。

ク ラ ンク 室 8 内の圧力が増加 した と き、 斜板 1 0 はデ ス ト ローク 方向 （斜板 1 0 の傾斜角が小さ く な る方向） へ動き、 その結果 ピス ト ン 7 のス ト ロ 一ク 量が少な く な つ て吐出容量が減少する。

反対に ク ラ ンク 室 8 内の圧力が減少 した と き、 斜板 1

0 はス ト 口 —ク方向 （傾斜角が大き く なる方向） へ動き、 その結果 ピス ト ン 7 の ス ト ロー ク 量が増えて吐出容量が 多 く なる 。

シュ一 6 0 , 6 1 は ピス 卜 ン 7 の凹面部 5 0 a ， 5 0 b によ っ て転動可能に保持されてい る ので、シュ一 6 0 , 6 1 はピス ト ン 7 と と も に シャ フ 卜 5 の軸線 a と平行な 方向へ直 ϋ的に動 く 。 一方、 斜板 1 0 はヒ ンジポール 9 に転動可能に取 り 付け られてい る ので、 斜板 1 0 が傾 く と き斜板 1 0 の外周部はヒ ンジポ—ル 9 を 中心に して円 弧を描く 。 こ のよ う な シユ ー 6 0 ， 6 1 の動き と斜板 1 0 の外周部の動き と の違い によ り 、 斜板 1 0 の傾斜角が 大き く な る ほ どシユ ー 6 0 ， 6 1 は斜板 1 0 の外周部の 方へ相対的に移動する

第 4 図 に示すよ う に 、 斜板 1 0 の傾斜角度が最小の と き、 溝 1 0 c の外周緣はシユ ー 6 0 の 中心部近 く に位置 してお り 、 シュ一 6 0 の斜板 1 0 に対する接触面積 A 2 はシュ一 6 0 の平面部 6 0 a の面積 A 1 のお よそ 2 Z 3 程度になつ ている。

第 4 図 に示す状態か ら第 5 図 に示す状態 （斜板 1 0 の 傾斜角が最大の状態） になる と き、 シユ ー 6 0 ， 6 1 は 斜板 1 0 の外周部の方へ相対的に移動する 。 こ の結果、 溝 1 0 c の外周緣はシュ 一 6 0 の外周縁近 く に移動 し、 こ れに伴い シユー 6 0 の斜板 1 0 に対する接触面積 A 3 はシュ一 6 0 の平面部 6 0 a の面積 A 1 よ り も僅か に小 さ い程度にな る 。

以上のよ う に、 最小吐出容量時に はシ ュ 一 6 0 の接触 面積 A 2 が小さ く なる ので、 消費動力 を低減する こ とが でき る

また 、 最大吐出容量時に はシ ュ 一 6 0 の接触面積 A 3 が最小吐出容量時よ り も大き く な る ので、 シ ユ ー 6 0 に か る面圧を下げる こ とができ る 。

第 6 図 は こ の発明の第 2 実施形態に係る可変容量型斜 板式ク ラ ッ チ レス圧縮機の斜板及びシユー の断面図、 第 7 図は斜板の摺動面 と シ ュ一 と を示 し、 同図 （ a ) はフ ロ ン 卜側摺動面 どシユー と の位置関係を示す概念図、 同 図 （ b ) は リ ャ側摺動面 と シユー と の位置関係を示す概 念図、 第 8 図は斜板の傾斜角が最小の と き の第 6 図 の B 部の拡大断面図、 第 9 図は斜板の傾斜角が最大の と き の 第 6 図 の B 部の拡大断面図であ る 。

第 2 実施形態の可変容量型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機 は一部を除いて第 1 実施形態の可変容量型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機 と 同 じ構成であ る ので、 同 じ部分には同一 符号を付 してその説明 を省略する 。 以下、 第 1 実施形態 と構成の異な る部分についてだけ説明する 。

実施形態では斜板 1 0 の フ ロ ン ト側摺動面 1 0 a だけに 溝 1 0 c を形成 してあ る が、 第 2 実施形態では、 斜板 2 1 0 の リ ャ側摺動面 1 0 b にあ環状の溝 2 1 0 d が形成 してあ る 。 こ の溝 2 1 0 d の内径は溝 1 0 c の内 径 と等 し いが、 溝 2 1 0 d の外径は溝 1 0 c の外径よ り も小さ く し た。 こ のため、 最小吐出容量時には、 第 8 図 に示すよ う に、 溝 2 1 0 d の外周緣はシユ ー 6 1 の外周 縁の内側に位置 してい るが、 最大吐出容量時には、 第 9 図 に示すよ う に、 溝 2 1 0 d の外周緣はシユ ー 6 1 の外 周縁に ほぼ一致する 。 こ の よ う に構成する のは、 リ ャ側 摺動面 1 0 b に は フ ロ ン ト 側摺動面 1 0 a よ り も強 く 圧 縮反力が作用する ので、 最大吐出容量時に シュ一 6 1 に 力 力 る ®圧を高 く しない よ う にする ためであ る 。

第 2 実施形態に よれば、 最小吐出容量時の消費動力 を よ り 一層低減する こ とができ る。

なお、 第 1 及び第 2 実施形態では、 溝 1 0 c ， 2 1 0 d は 1 つ の環状溝であ るが、 溝は これに限 らず、 例えば、 同一円周上 に複数の 円弧状の溝を設ける よ う に して も よ い 。

また、 第 1 実施形態では、 斜板 1 0 のフ ロ ン ト側摺動 面 1 0 a に だけ溝 1 0 c を形成 し、 第 2 実施形態では、 斜板 2 1 0 の フ ロ ン ト 側摺動面 1 0 a 及び リ ャ側摺動面 1 0 b にそれぞれ溝 1 0 c , 2 1 0 d を設けてあ る が、 斜板 1 0 の リ ャ側摺動面 1 0 b にだけ溝を設ける よ う に して も よい。

また、 第 1 及び第 2 実施形態は、 可変容量型斜板式ク ラ ッ チ レス圧縮機であ るが、 こ の発明は可変容量型斜板 式ク ラ ッ チ レス圧縮機に限 られず、 ク ラ ッ チを備え る 夕 イ ブの可変容量型斜板式圧縮機に も適用でき る。 産業上の利用可能性

以上の よ う に、 本発明 に係る可変容量型斜板式圧縮機 は乗用車、 ノ ス又は ト ラ ッ ク等の車両に搭載される エア コ ンの冷媒圧縮機 と して有用であ り 、 特に冷房能力 の必 要量に応 じて冷媒ガス の吐出量を コ ン ト ロールする圧縮 機 と して適してい る 。

Claims

請求の範囲

1 . シ ャ フ ト に傾斜可能に装着さ れ、 前記シ ャ フ ト と一 体に回転する斜板 と、

こ の斜板を挟むよ う に配置さ れる一対の シユ ー を介 し て前記斜板に連結さ れる ピス ト ン と を備え、

前記斜板の傾斜角 に応 じて前記 ピス ト ン のス ト ロ 一ク 量が決ま る可変容量型斜板式圧縮機にお いて、

少な く と も前記一対の シュ一の う ち の一方の シユーの 平面部が接触する 前記斜板の フ ロ ン ト側摺動面に、 前記 斜板の傾斜角が最大の と き前記一方の 、シユーの平面部 と の接触面積を最大に し、 前記斜板の傾斜角が最小の と き 前記一方の シユーの平面部 と の接触面積を最小にする溝 を形成 した

こ と を特徴とする可変容量型斜板式圧縮機。

2 . 前記溝が前記斜板の 中心点を 中心とする環状の溝で あ り 、 こ の溝が前記斜板の フ ロ ン ト側摺動面の 中心部側 領域にだけ位置 してい る こ と を特徴 とする請求の範囲第 1 項記載の可変容量型斜板式圧縮機。

3 . 前記圧縮機がク ラ ッ チ レス圧縮機であ る こ と を特徴 とする請求の範囲第 1 項記載の可変容量型斜板式圧縮機 4 . 前記圧縮機がク ラ ッ チ レス圧縮機であ る こ と を特徴 とする請求の範囲第 2 項記載の可変容量型斜板式圧縮機