JP2006250027A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 サイドフォースによるピストンの摩耗を抑制した信頼性の高い斜板式圧縮機を提供する。
【解決手段】 シリンダボア6と、シリンダボア6内を往復動するピストン8と、ピストン8の一端側に摺動自在に係合する斜板10と、斜板10を回転させる駆動軸12とを備えており、シリンダボア6は、その中心軸線が駆動軸12の中心軸線に対し、斜板10に近い側が斜板10の回転方向と逆方向に傾斜している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体の圧縮を行うための斜板式圧縮機であって、例えば空調装置の冷凍回路などに用いられる斜板式圧縮機に関する。
従来、この種の斜板式圧縮機としては、例えば図7に示すように、圧縮機102のシリンダブロック104内に、周方向に配列された複数のシリンダボア106と、各シリンダボア106内を往復動するピストン108と、各ピストン108の一端側に摺動可能に係合する斜板110と、斜板110を回転させる駆動軸112とを備え、外部動力源からの動力をプーリ114に入力し、電磁クラッチ116をオン作動させることにより駆動軸112を回転させるようにしたものが知られている。
この圧縮機102では、シリンダブロック104の一端側にクランクケース118が連結されている。クランクケース118内では、駆動軸112と一体に回転するロータ120に、ヒンジ122を介して斜板110が連結されており、駆動軸112の回転に伴い、斜板110が傾動可能な状態で回転するようになっている。各ピストン108の一端側にはテール124が形成されており、テール124内に保持されているシュー126によって、斜板110が摺動可能な状態で挟持されている。
一方、シリンダブロック104の他端側には、バルブプレート128を介してシリンダヘッド130が連結され、各シリンダボア106内でピストン108とバルブプレート128との間に圧縮室134が形成される。このシリンダヘッド130内には、吸入弁132を介して各圧縮室134と連通可能な吸入室136、及び吐出弁138を介して圧縮室134と連通可能な吐出室140が形成されている。
このように構成された圧縮機102において、外部動力源からの動力がプーリ114に入力され、電磁クラッチ116がオン作動すると、駆動軸112と共に斜板110が回転し、斜板110の傾斜によって各ピストン108がシリンダボア106内を軸線方向に往復動する。ここで、ピストン108が圧縮室134の容積を増加させる方向に移動すると、吸入弁132が開いて吸入室136から圧縮室134に冷媒が吸入される。この後ピストン108が圧縮室134の容積を減少させる方向に移動すると、圧縮室134内に吸入された冷媒は圧縮され、この圧縮圧が吐出弁138の締切圧を超えた時点で吐出弁138が開き、圧縮された冷媒が吐出室140に吐出される。
圧縮機102において、各シリンダボア106の中心軸線と駆動軸112の中心軸線とは平行になっており、このようなシリンダボア106内に収容されたピストン108の一端を、駆動軸112に対して傾斜した斜板110により駆動して往復動させるため、各ピストン108にはその中心軸線に対して直交する方向の力であるサイドフォースが発生する。
図8は圧縮機102において発生する上記サイドフォースを示す要部模式図である。図8において、シリンダボア106の中心軸線Sは図示していない駆動軸112の中心軸線と平行であり、斜板110は軸線Sに直交する面Pに対して角度θをもって傾斜した状態でピストン108の一端を押し、圧縮室134内の冷媒を圧縮している。
斜板110がシュー126を介してピストン108を押す力F10は、斜板110が角度θだけ傾斜していることから、シリンダボア106の中心軸線Sに平行な力F11と、シリンダボア106の中心軸線Sに直交する力F12とに分解され、以下の関係が成り立つ。
12=F11・tanθ …(1)
一方、ピストン108は圧縮室134内の冷媒の圧縮に伴い力F13を上記力F11とは逆方向に受けており、冷媒を圧縮している際、ピストン108は力F13に抗して圧縮室134の容積を減少させる方向に移動していることから、力F11は力F13より大となっている。
また、シリンダボア106の中心軸線Sに直交する力F12がピストン108の一端側に作用することにより、ピストン108は他端を中心に回動しようとし、シリンダボア106の開放縁部106aに押しつけられる。この結果、ピストン108は開放縁部106aから反力、即ちサイドフォースF14を受けることとなる。
ここで、ピストン108の他端から斜板110までの距離をL1とし、ピストン108の他端から開放縁部106aまでの距離をL2とすると、ピストン108におけるモーメントの釣り合いから、力F12とF14トの間には以下の関係が成り立つ。
12・L1−F14・L2=0 …(2)
上記式(1)及び(2)から、サイドフォースF14は以下の式によって表される。
14=F11・tanθ・L1/L2 …(3)
ピストン108の側面は、このようなサイドフォースF14を受けながらシリンダボア106に摺動することによって摩耗が促進され、ピストン108とシリンダボア106との間に生じた隙間から圧縮室134内の冷媒が漏出して圧縮効率が低下したり、圧縮機102の耐久性が低下するなどの問題があった。
特に、近年では環境保護の観点から非フロン系の冷媒として二酸化炭素の実用化が進められており、二酸化炭素を冷媒とした場合には圧縮圧力がフロン系の冷媒の場合に比較してかなり高くする必要がある。従って、斜板110がピストン108を押す力F10もフロン系の冷媒の場合に比べてかなり大きくする必要があり、上記式(1)乃至(3)から明らかなように、サイドフォースF14もフロン系の冷媒の場合に比べてかなり大きなものとなる。このため、冷媒として二酸化炭素を用いる場合には、上記問題が顕著なものとなる。
このような問題を解決するため、ピストンの外周面にフッ素樹脂のコーティングを施してピストンの摩耗を抑制するようにした斜板式圧縮機が提案されている(例えば特許文献1)。
特開平11−294322号公報
上記特許文献1に記載された圧縮機のように、ピストンにコーティングを施すことにより、ピストンとシリンダボアとの金属同士の直接的な接触をなくせば、ある程度の摩耗の抑制が可能であるが、上述したような比較的大きなサイドフォース自体はピストンに作用し続ける。このため、ピストンに施されたコーティングの摩耗を回避することはできず、いずれはコーティングがなくなってピストンとシリンダボアとの金属同士の直接的な接触が生じるようになってしまう。このように、単にピストン外周にコーティングを施すだけでは、ピストンの摩耗に伴う圧縮効率や耐久性の低下といった問題を十分に防止することができない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、サイドフォースによるピストンの摩耗を抑制した信頼性の高い斜板式圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の斜板式圧縮機は、シリンダボアと、前記シリンダボア内を往復動するピストンと、前記ピストンの一端側に摺動自在に係合する斜板と、前記斜板を回転させる駆動軸とを備えており、前記シリンダボアは、その中心軸線が前記駆動軸の中心軸線に対し、前記斜板に近い側が前記斜板の回転方向と逆方向に傾斜していることを特徴とする(請求項1)。
更に、これに加えて前記シリンダボアは、その中心軸線が前記駆動軸の中心軸線に対し、前記斜板に近いほど前記駆動軸の径方向外方に向けて離間する方向に傾斜していることを特徴とする(請求項2)。
また、より具体的には、前記シリンダボアは、前記駆動軸と中心軸線を共有して外周面が前記駆動軸の中心軸線と平行な円柱状のシリンダブロックに形成されている(請求項3)。或いは、前記シリンダボアは、板状のベースプレートから前記斜板に向けて延設される筒体からなる(請求項4)。
更に、前記斜板及び駆動軸を収容するクランクケースを備え、前記クランクケースは、前記駆動軸の中心軸線に対し、前記シリンダボアから離間するほど径方向外方に離間し前記ピストンの前記斜板との係合側端部が摺動する内周面を有することを特徴とする(請求項5)。
また、本発明の斜板式圧縮機によって圧縮される流体は二酸化炭素からなる冷媒である(請求項6)。
請求項1乃至4の斜板式圧縮機によれば、シリンダボアが、その中心軸線が駆動軸の中心軸線に対し、斜板の回転方向と逆方向に傾斜していることにより、斜板がピストンを押す際のサイドフォースを、従来のシリンダボアの軸線と駆動軸の軸線とが平行な圧縮機に比べて減少させ、サイドフォースによるピストンの摩耗を抑制することができる。また、このような効果は、シリンダボアを駆動軸の径方向外方にも傾斜させることによって、より高めることができる。
また、請求項5の斜板式圧縮機のように、クランクケースの内周面を傾斜させてピストンの斜板との係合側端部を内周面に摺動させるようにした場合には、ピストンの動きがクランクケースの内周面にガイドされ、斜板によるピストンの駆動時にピストン端部のがたつきをなくして斜板による駆動力をピストン端部に確実に伝達することができる。
更に、請求項6の斜板式圧縮機のように、フロン系冷媒に比べて高い圧力を必要とする二酸化炭素からなる冷媒を流体として用いる場合であっても、サイドフォースによるピストンの摩耗を抑制することが可能である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る車両空調装置用の斜板式圧縮機を示す。
圧縮機2は二酸化炭素からなる冷媒を圧縮するものであって、図1に示すように、シリンダブロック4を備え、このシリンダブロック4の一端側にはクランクケース18が、他端側にはシリンダヘッド30が連結されている。
クランクケース18内には中央に駆動軸12が配置され、クランクケース18に回転可能に支持されている。駆動軸12の一端は、電磁クラッチ16を介してプーリ14に連結可能となっており、プーリ14が外部動力源であるエンジンからの動力を受けて回転し、電磁クラッチ16がオン作動すると駆動軸12が回転する。駆動軸12には、駆動軸12と一体に回転するロータ20が取り付けられており、駆動軸12に対して傾斜した斜板10が、ヒンジ22を介してロータ20に連結されている。これにより、駆動軸12の回転に伴い、斜板10が傾動可能な状態で回転するようになっている。
一方、シリンダブロック4は駆動軸12と中心軸線を共有するように円柱状とし、その外周面を駆動軸12の中心軸線と平行に形成することにより、圧縮機2のレイアウトの自由度を増すようにしている。このシリンダブロック4には、周方向に配列された例えば6個のシリンダボア6が形成されると共に、各シリンダボア6内を往復動するピストン8が設けられている。
図2は、図1中のII−II線断面におけるシリンダブロック4と各シリンダボア6との関係を示すものであって、図2に示すように、各シリンダボア6はその中心軸線が、駆動軸12の中心軸線に対し、斜板側が斜板10の回転方向Dとは逆方向に傾斜すると共に、図1及び2に示すように、駆動軸12の径方向外方に向けて離間するように傾斜して形成されている。
また、各ピストン8の一端側には斜板10と係合するためのテール24が形成されており、テール24内に保持されているシュー26によって、斜板10が摺動可能な状態で保持されている。
クランクケース18の内周面は、図1に示すように、駆動軸12の中心軸線に対し、各シリンダボア6から離間するにつれて径方向外方に離間するように傾斜して形成されており、ピストン8の一端に形成されたテール24が、ピストン8の往復動の際にこの内周面に沿って摺動するようになっている。このため、斜板10によるピストン8の駆動時にテール24のがたつきをなくし、斜板10による駆動力がテール24に確実に伝達されるので、駆動機構の信頼性を向上させることができる。
シリンダブロック4とシリンダヘッド30との間には、バルブプレート28が挟持されており、各シリンダボア6内でピストン8とバルブプレート28との間に圧縮室34が形成される。このシリンダヘッド30内には、吸入弁32を介して各圧縮室34と連通可能な吸入室36、及び吐出弁38を介して圧縮室34と連通可能な吐出室40が形成されている。
このような圧縮機2において、エンジンからの動力がプーリ14に入力され、電磁クラッチ16がオン作動すると、駆動軸12と共に斜板10が回転し、斜板10の傾斜によって各ピストン8がシリンダボア6内をシリンダボア6の中心軸線方向に往復動する。ここで、ピストン8が圧縮室34の容積を増加させる方向に移動すると、吸入弁32が開いて吸入室36から圧縮室34に冷媒が吸入される。この後ピストン8が圧縮室34の容積を減少させる方向に移動すると、圧縮室34内に吸入された冷媒は圧縮され、この圧縮圧が吐出弁38の締切圧を超えた時点で吐出弁38が開き、圧縮された冷媒が吐出室40に吐出される。
図3は、上述のようにしてピストン8が圧縮室34内の冷媒を圧縮する際に発生するサイドフォースを示した要部模式図であり、斜板10がピストン8を押し付けて冷媒の圧縮を行っているとき、駆動軸12とシリンダボア6とがほぼ重なり合う方向から見た斜板10、シリンダボア6及びピストン8の関係を示す模式図である。
即ち、図3を参照して斜板10、シリンダボア6及びピストン8の関係を説明すると、シリンダボア6の中心軸線Sは、図中にはない駆動軸12の中心軸線と平行な線Hに対して角度αだけ斜板10の回転方向Dとは逆方向に傾斜している。また、斜板10は上記線Hと直交する面Pに対して角度θをもって傾斜した状態でピストン8の一端を押し、圧縮室34内の冷媒を圧縮している。
このとき斜板10がシュー26を介してピストン8を押す力F0は、シリンダボア6が駆動軸12に対して角度αだけ傾斜すると共に、斜板10が角度θだけ傾斜していることから、ピストン8のの中心軸線Sに平行な分力F1と、ピストン8の中心軸線Sに直交する方向の分力F2とに分解され、以下の関係が成り立つ。
2=F1・tan(θ−α) …(4)
一方、ピストン8は圧縮室34内の冷媒の圧縮に伴う力F3を上記分力F1とは逆方向に受けており、冷媒を圧縮している際、ピストン8は力F3に抗して圧縮室34の容積を減少させる方向に移動していることから、分力F1は力F3より大となっている。
また、ピストン8の中心軸線Sに直交する分力F2がピストン8の一端側に作用することにより、ピストン8は他端を中心に回動しようとし、ピストン8がシリンダボア6の開放縁部6aに押し付けられる。この結果、ピストン8は開放縁部6aから反力、即ちサイドフォースF4を受けることとなる。
ここで、ピストン8の他端から斜板までの距離をL1とし、ピストン8の他端から開放縁部6aまでの距離をL2とすると、ピストン8におけるモーメントの釣り合いから、分力F2とサイドフォースF4との間には以下の関係が成り立つ。
2・L1−F4・L2=0 …(5)
上記式(4)及び(5)から、サイドフォースF4は以下の式によって表される。
4=F1・tan(θ−α)・L1/L2 …(6)
分力F1は冷媒を圧縮するために必要な力であり、角度αに依存して変化するものではないので、上記(6)式から明らかなように、シリンダボア6の駆動軸12に対する傾斜角度αが斜板10の傾斜角度θに近づくほどサイドフォースF4が小さくなる。即ち、角度αが0°であれば、シリンダボア6と駆動軸12とが平行であるので、シリンダボア6を駆動軸12に対して斜板10の回転方向Dとは逆方向に傾斜させることにより、シリンダボア6と駆動軸12とが平行な場合に比べてサイドフォースF4を減少させることができる。
このようにしてピストン8に作用するサイドフォースF4を低減することにより、ピストン8やピストン8の外周面に施されたコーティングの摩耗を防止し、信頼性の高い斜板式圧縮機を提供することができる。
これまでに述べたサイドフォースF4は、斜板10の周方向に発生するものであったが、図1に示す斜板10とピストン8との関係から明らかなように、図1の紙面に対して直交する方向から見たときにも、斜板10は傾斜しながらピストン8を押し付けることになるため、斜板10の径方向にもサイドフォースが発生する。
このときに発生するサイドフォースF4と、斜板10がピストン8を押す力F0、同力F0によるピストン8の中心軸線方向の分力F1、ピストン8の中心軸線に直交する方向の分力F2、及び圧縮室34内の冷媒の圧縮に伴う力F3の関係は、前述の関係式(4)乃至(6)と同じになる。ただし、このとき発生するサイドフォースF4は斜板10或いは駆動軸12の径方向に沿って発生する。
従って、この場合も、シリンダボア6の傾斜角度αが斜板10の傾斜角度θに近づくほどサイドフォースF4が小さくなる。即ち、角度αが0°であれば、シリンダボア6と駆動軸12とが平行であるので、シリンダボア6を駆動軸12の中心軸線に対して駆動軸12の径方向外方に傾斜させることにより、シリンダボア6と駆動軸12とが平行な場合に比べて、斜板10や駆動軸12の径方向に生じるサイドフォースF4を減少させることができる。
このようにして、前述の斜板10の周方向に発生するサイドフォースの低減に加え、斜板10の径方向に発生するサイドフォースをも低減することにより、ピストン8やピストン8の外周面に施されたコーティングの摩耗防止の効果がより一層高められ、より信頼性の高い斜板式圧縮機を提供することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、各シリンダボア6の中心軸線を、斜板10の回転方向Dとは逆方向に傾斜させると共に、駆動軸12の径方向外方に向けて傾斜させているが、図4に示すように各シリンダボア6の中心軸線を斜板10の回転方向Dとは逆方向に傾斜させるのみとし、駆動軸12の径方向外方に向けては傾斜させないようにしてもよい。
この場合にも、斜板10の周方向に発生するサイドフォースが低減されるので、信頼性の高い斜板式圧縮機を提供することができる。また、各シリンダボア6が駆動軸12の径方向外方に向けては傾斜していないので、上記実施形態に比べシリンダブロック4の径方向寸法をコンパクトにすることができる。
また、上記実施形態では円柱状のシリンダブロック4にシリンダボア6を周方向に配列して形成したが、図5に示すように、シリンダブロック4をベースプレート4aと、クランクケース側に向けて延設されると共に、中心軸線が駆動軸の中心軸線に対し、クランクケース側、即ち斜板側が、斜板の回転方向Dとは逆方向に傾斜すると共に、駆動軸の径方向外方に向けて離間するように傾斜した複数の円筒部(筒体)4bとで構成し、各円筒部4bにシリンダボア6を形成するようにしてもよい。
この場合には、クランクケース18の周壁をシリンダヘッド30側に延長し、クランクケース18とバルブプレート28との間にベースプレート4aを挟持する。
このような構造とすることにより、シリンダブロック4の重量を軽減することができ、圧縮機2の軽量化を図ることが可能となる。
また、このようにベースプレート4aに円筒部4bを延設した場合も、図6に示すように、中心軸線が駆動軸の中心軸線に対し、駆動軸の径方向外方に向けては傾斜させず、斜板側が斜板の回転方向Dとは逆方向に傾斜するようにして、各円筒部4bにシリンダボア6を形成するようにしてもよい。
さらに、図5或いは図6に示す変形例では各シリンダボア6ごとに独立して設けられた円筒部4bがベースプレート4aと一体に形成されているが、各円筒部4bをベースプレート4aと分離し、ベースプレート4aに対して各円筒部4bを揺動可能に支持する可変機構を設け、この可変機構を手動にて操作することにより適宜シリンダボア6の傾斜角度を可変したり、圧縮機の吐出圧、吸入圧力、或いはクランク圧力などの情報に基づき可変機構を制御して、圧縮機の運転状態に応じた最適なシリンダボア6の傾斜角度を設定するようにしてもよい。
また、このような可変機構を設けた場合の円筒部4bの揺動はピストン8の上死点付近や下死点付近、或いはその中間部分を支点として行うようにしてもよい。
各実施形態ではいずれもシリンダボア6の数を6個としたが、その数はこれに限定されるものではない。
また、本発明を車両空調装置用の斜板式圧縮機に適用したものを各実施形態として示したが、本発明を適用可能な斜板式圧縮機はこれに限定されるものではなく、種々の用途に用いられる斜板式圧縮機に同様に適用可能である。
さらに、各実施形態では斜板式圧縮機により圧縮する流体として二酸化炭素からなる冷媒を例示したが、流体についてもこれに限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る車両空調装置用の斜板式圧縮機の断面構成図である。 図1のII−II線断面におけるシリンダブロックとシリンダボアとの関係を示す図である。 図1の斜板式圧縮機において、ピストンが冷媒を圧縮する際に発生するサイドフォースを示した要部模式図である。 図1の実施形態の変形例におけるシリンダブロックとシリンダボアとの関係を示す図である。 図4とは別の変形例であるシリンダブロックの構造を示す図である。 図4及び5とは別の変形例であるシリンダブロックの構造を示す図である。 従来の斜板式圧縮機の断面構成図である。 従来の斜板式圧縮機において、ピストンが冷媒を圧縮する際に発生するサイドフォースを示した要部模式図である。
符号の説明
2 圧縮機
4 シリンダブロック
6 シリンダボア
8 ピストン
10 斜板
12 駆動軸

Claims (6)

  1. シリンダボアと、前記シリンダボア内を往復動するピストンと、前記ピストンの一端側に摺動自在に係合する斜板と、前記斜板を回転させる駆動軸とを備え、流体の圧縮を行う斜板式圧縮機において、
    前記シリンダボアは、その中心軸線が前記駆動軸の中心軸線に対し、前記斜板に近い側が前記斜板の回転方向と逆方向に傾斜していることを特徴とする斜板式圧縮機。
  2. 前記シリンダボアは、その中心軸線が前記駆動軸の中心軸線に対し、前記斜板に近いほど前記駆動軸の径方向外方に向けて離間する方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の斜板式圧縮機。
  3. 前記シリンダボアは、前記駆動軸と中心軸線を共有して外周面が前記駆動軸の中心軸線と平行な円柱状のシリンダブロックに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の斜板式圧縮機。
  4. 前記シリンダボアは、板状のベースプレートから前記斜板に向けて延設される筒体からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の斜板式圧縮機。
  5. 前記斜板及び駆動軸を収容するクランクケースを更に備え、
    前記クランクケースは、前記駆動軸の中心軸線に対し、前記シリンダボアから離間するほど径方向外方に離間し前記ピストンの前記斜板との係合側端部が摺動する内周面を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の斜板式圧縮機。
  6. 前記流体は二酸化炭素からなる冷媒であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の斜板式圧縮機。
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