WO1999050857A1 - Poudre magnetique, son procede de preparation et aimant agglomere contenant cette poudre - Google Patents

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Description

明 細 書
磁石粉末とその製造方法、 およびそれを用いたボンド磁石 技術分野
本発明は、 高性能永久磁石として用いられる磁石粉末とその製造方 法、 およびそれを用いたポンド磁石に関する。 背景技術
従来から、 高性能永久磁石の一種として、 S m— C o系磁石、 N d - F e _ B系磁石などの希土類系磁石が知られている。 これらの磁石に は F eや C oが多量に含まれ、 飽和磁束密度の増大に寄与している。 ま た、 N dや S mなどの希土類元素は、 結晶場中における 4f電子の挙動に 由来して、 非常に大きな磁気異方性をもたらす。 これにより保磁力の増 大が図られている。
このような高性能磁石は、 主としてスピーカ、 モータ、 計測器などの 電気機器に使用されている。 近年、 各種電気機器への小形化の要求が高 まり、 それに対応するためにより高性能な永久磁石が求められている。 このような要求に対して、 磁石特性に優れた T b C u 7 型結晶構造を有 する化合物やそれに窒素を含有せしめた化合物が提案されている (特開 平 6- 172936号公報、 同 9- 74006号公報、 米国特許第 5, 480, 495号、 同第 5, 482, 573号、 同第 5, 549, 766号、 同第 5, 658, 396号、 同第 5, 716, 462 号など参照) 。
T b C u 7 型結晶相を主相とする磁石材料は、 通常、 液体急冷法ゃメ 力二カルァロイング法などによる母合金の作製工程、 母合金の金属組織 の制御を主たる目的とした熱処理工程、 さらに主相の格子間位置に窒素 を導入して主相の結晶磁気異方性を高めることを主たる目的とした窒化 処理工程などを経て作製される。
窒化処理工程では、 通常以下のようにして磁石材料中に窒素を導入し ている。 すなわち、 窒素ガスもしくはアンモニアなどの窒素化合物ガス を含む雰囲気中で、 材料を熱処理して窒素を吸収させる。 この際、 従来 は窒素の吸収効率を高めるために、 急冷薄帯などの母合金材料を平均粒 子径が数 〜数 100 m 程度となるように粉砕して、 比表面積を大 きくした後に、 窒化処理工程としての熱処理を実施している。
上述したような磁石材料の窒化処理工程において、 粒子径が小さい粉 末は熱処理時に過剰に窒素を吸収するなどして、 磁気特性が劣化してし まう。 従来の窒素含有の磁石材料は、 過剰に窒素を吸収するなどして磁 気特性が劣化した微粉を比較的多量に含有している。 このような微粉を 多量に含有していると、 磁石材料全体としての磁気特性が劣化してしま う。 このようなことから、 窒化処理を施す磁石材料においては、 窒素を 過剰に吸収する微粉量を低減することによって、 磁気特性の低下を抑制 することが求められている。
さらに、 上記した磁石材料の製造工程のうち、 急冷工程では例えばメ ルトスパン法により薄帯状の合金が作製される。 このような合金薄帯 (急冷薄帯) においては、 数 nmから数 10nmというような平均結晶粒径を 持つ微細な結晶相 (例えば T b C u 7 型結晶相) が生成される。 このよ うな微細な結晶相は、 磁石材料の高い残留磁化、 ひいては高い最大磁気 エネルギー積を得るための必要条件となっている。
しかしながら、 従来のメルトスパン法などによる急冷工程では、 T b C u 7 型結晶相などからなる主相の結晶粒径にばらつきが生じやすく、 これが磁石材料の残留磁化や最大磁気エネルギー積の低下原因となって いる。 このように、 T b C u 7 型結晶相を主相とする磁石材料の特性を 向上させる上で、 磁石材料の形成材料となる急冷薄帯、 ひいてはそれを 用いた磁石材料の結晶粒径の制御が重要である。 そこで、 結晶粒径を再 現性よくかつ均一に微細化した磁石材料が求められている。
本発明の目的は、 窒化処理で磁気特性が劣化する微粉の量を少なくす ることによって、 優れた磁気特性を再現性よく得ることを可能にした磁 石粉末とその製造方法を提供することにある。 本発明の他の目的は、 急 冷薄帯の結晶粒径を均一に微細化することによって、 優れた磁気特性を 再現性よく得ることを可能にした磁石粉末とその製造方法を提供するこ とにある。 本発明のさらに他の目的は、 そのような磁石粉末を用いるこ とによって、 高性能のボンド磁石を提供することにある。 発明の開示
本発明者らは、 上記した目的を達成するために鋭意研究を重ねた結 果、 母合金として液体急冷法により作製した急冷合金 (例えば急冷薄帯) を用い、 この急冷合金を従来のように平均粒子径が数 1 0〜数 I O O DI 程 度となるように粉砕することなく、 窒化処理工程に供することによって、 高い磁気特性を有する磁石粉末が得られることを見出した。
すなわち、 急冷合金薄帯などの急冷合金の表面積を Sとしたとき、 表 面積 Sの平均値が 0. 5ΜΙ 2 以上である急冷合金、 または表面積 Sが 0. 1 mm^ 以上の粒子が 50%以上である急冷合金に対して、 窒素を含有させる 熱処理を施すことによって、 過剰に窒素を吸収したり、 また酸化の影響 を受けるなどして磁気特性が劣化した微粉量を低減することができる。 このような微粉量を低減した磁石粉末によれば、 磁石粉末全体としての 磁気特性を高めることが可能である。
この際、 急冷薄帯などの急冷合金は窒素を含有することにより割れる ため、 当初の急冷合金の表面積 Sの平均値が 0. 5mm2 以上と大きくても、 あるいは表面積 Sが 0. Ι ιηπΓ 以上の粒子が 50%以上であっても、 窒素の 吸収効率を低下させることはない。 よって、 所望量の窒素を含有せしめ た磁石粉末を得ることができる。
第 1の発明はこのような知見に基いてなされたものである。 本発明の 第 1の磁石粉末は、
1 2
- (R χ R γ Βζ Τ 100-Χ-Υ-Ζ ) 100- Q NQ
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 は Z r、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Y、 Ζお よび Qはそれぞれ 2原子% ≤Χ 、 0.01原子% ≤Y 、 4≤ 原子% 、
0≤ Ζ≤ 10原子% 、 0. 1≤ Q≤20原子% を満足する数である)
で表される組成を有し、 かつ T b C u„ 型結晶相を主相とする磁石粉 末であって、 最大径が 22 im 以下の微小粒子の比率が 20重量% 以下であ ることを特徴としている。
あるいは、 上記した一般式で表される組成を有し、 かつ T b C u 7 型 結晶相を主相とする磁石粉末であって、 前記磁石粉末の平均窒素含有量 に対する、 最大径が 以下の微小粒子中の窒素含有量の比率が 1.3 以下であることを特徴としている。
本発明の第 1の磁石粉末の製造方法は、
1 ?
^ · R X R Y BZ T 100-X-Y-Z
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 R2 は Z r 、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Yおよび
Zはそれぞれ 2原子% ≤X 、 0.01原子 ≤Y 、 4≤ 原子% 、 0
≤ 原子% を満足する数である)
で表される組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相を主相とする合金を、 急冷法により作製する工程と、 前記急冷合金の表面積を Sとしたとき、 前記表面積 Sの平均値が 0. 5mm2 以上である前記急冷合金に対して、 窒 素を吸収させるための熱処理を施す工程とを有することを特徴としてい る。 さらに本発明者らは、 液体急冷法などにより作製した急冷薄帯 (合金 薄帯) の表面粗さとそれを用いて得られる磁石粉末の磁気特性との間に 密接な相関があることを見出した。 急冷薄帯ひいてはそれを用いた磁石 粒子の表面粗さを小さくすることによって、 磁石粉末の磁気特性を再現 性よく向上させることができる。
急冷薄帯の表面の平滑性は、 急冷時における溶湯とロールとの濡れ性 に密接に関係する。 一般に、 溶湯の濡れ性が悪いと急冷薄帯の平滑性が 悪く、 濡れ性がよい場合には表面が平滑な急冷薄帯が製造される。 ロー ルとの濡れ性が良好で表面粗さが小さい急冷薄帯は、 ロールに接触する 面と自由凝固面との冷却速度の差が小さいため、 例えば薄帯の厚さが厚 くても材料全体が均一かつ十分に急冷される。 従って、 急冷薄帯全体と して結晶粒径を再現性よくかつ均一に微細化することができる。
さらに、 表面を平滑化した急冷薄帯は、 その後の窒化処理工程におい て、 材料全体を均一に窒化するという観点からも好都合である。 これら の理由によって、 表面粗さが小さい急冷薄帯を用いた磁石粉末によれば、 高い磁気特性を再現性よく得ることが可能となる。
第 2の発明はこのような知見に基いてなされたものである。 本発明の 第 2の磁石粉末は、
1 2
一舟又 ( R X - γ Β Ζ τ ι οθ-Χ-Υ- Ζ ) 1 00- Q N Q
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 R " は Z r 、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なく とも 1種の元素を示し、 X、 Y、 Ζお よび Qはそれぞれ 2原子 ¾; ≤Χ 、 0. 0 1原子% ≤Y 、 4≤ 原子% 、 0≤ Z≤10原子% 、 0. 1≤ Q≤20原子 ¾ を満足する数である)
で表される組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相を主相とする磁石粉 末であって、 前記磁石粉末を構成する粒子の表面粗さが S B 0601で規 定する最大高さ Ry で 5 m 以下であることを特徴としている。
本発明の第 2の磁石粉末の製造方法は、
1 2
一 式 : 丄、 χ R γ Bz T100— X—
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 は Z r、 H f および S cから選ばれる少なく とも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Yおよび
Zはそれぞれ 2原子% ≤X 、 0.01原子 ≤Y 、 4≤ X+Y 20原子% 、 0 ≤ Ζ≤10原子% を満足する数である)
で表される組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相を主相とする急冷合 金を、 その表面粗さが JIS B 0601で規定する最大高さ R で 5 111 以下 となるように、 液体急冷法で作製する工程と、 前記急冷合金に対して窒 素を吸収させるための熱処理を施す工程とを有することを特徴としてい る。
本発明のボンド磁石は、 上記した本発明の磁石粉末とバインダとの混 合物を具備し、 前記混合物は磁石形状の成形体を有することを特徴とし ている。
図面の簡単な説明
図 1は本発明の第 2の磁石粉末の作製に用いた急冷薄帯の微細構造 を模式的に示す図、
図 2は本発明との比較として示した表面粗さが大きい急冷薄帯の微 細構造を模式的に示す図、
図 3は磁石材料 ffl急冷薄帯および磁石粒子の表面粗さとそれを用い たボンド磁石の最大磁気エネルギー積との関係を示す図である。
発明を実施するための形態
以下、 本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の第 1の磁石粉末は、
1 2
— fe : (- χ R γ D z Τ100_χ_γ_ζ ) 100_Q NQ (1)
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 R は Z r、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Y、 Ζお よび Qはそれぞれ 2原子% ≤Χ 、 0.01原子% ≤Υ 、 4≤ Χ+Υ≤20原子 ¾ 、 0≤ Ζ≤10原子% 、 0.1≤ Q≤20原子 ¾ を満足する数である) で表される組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相 (T b C u7 型結晶 構造を有する相) を主相とするものである。 このような磁石粉末におい て、 第 1の発明では最大径が 22 m 以下の微小粒子の比率を 20重量% 以 下としている。 あるいは、 上記した微小粒子中の窒素含有量の磁石粉末 の平均窒素含有量に対する比率を 1.3以下としている。
まず、 本発明の磁石粉末を構成する各成分の配合理由および配合量の 規定理由について述べる。
R 1 元素としての希土類元素は、 磁石材料に大きな磁気異方性をもた らし、 ひいては高い保磁力を与える成分である。 このような R 1 元素と しては、 L a、 C e、 P r、 N d、 Sm、 E u、 G d、 T b、 D y、 H o、 E r、 Tm、 L u、 Yなどの希土類元素が挙げられる。 これらのう ち、 特に R 1 元素の 50原子% 以上が S mであることが好ましい。 これに より主相の磁気異方性を高め、 保磁力を増大させることができる。
R 1 元素の含有量 X は金属成分の 2原子% 以上とする。 ここで言う金 属成分とは、 窒素および後述する X元素を除く全ての成分を含むものと し、 便宜的に硼素を含むものとする。 金属成分中の R 1 元素の含有量が 2原子% 未満であると磁気異方性の低下が著しく、 大きな保磁力を有す る磁石粉末を得ることが困難になる。 一方、 R 1 元素を過剰に含むと磁 石粉末の飽和磁束密度が低下する。 金属成分中の R 1 元素の含有量 X は 4≤ x≤16原子 の範囲とすることがより好ましい。
R2 元素は Z r 、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素 である。 このような R2 元素は、 主相の希土類サイ 卜を占有して希土類 サイ 卜の平均原子半径を小さくするなどの作用を有する。 これにより、 T b C u ? 型結晶相からなる主相中の F eや C 0の濃度が高められる。 さらに、 R2 元素は結晶粒を微細化するなど、 磁石材料の微細組織に好 影響を及ぼし、 保磁力や残留磁化の向上にも寄与する。
金属成分中の R2 元素の含有量 Y は、 上記したような効果を得る上で 0.01原子% 以上とする。 より好ましい金属成分中の R2 元素の含有量 Y は 0. 1≤ Y≤ 10原子% の範囲である。 さらに、 Υは 1≤ Υ≤ 3原子% の 範囲とすることが望ましい。
R 1 元素と R2 元素の合計量(Χ+Υ) は、 磁石粉末を高保磁力化するた めに、 金属成分の 4原子% 以上とする。 金属成分中の R 1 元素と R2 元 素の合計量(Χ+Υ) が 4原子 未満であると α— F e (C o ) の析出が著 しくなり、 保磁力などの磁気特性が劣化する。 一方、 20原子% を超える と飽和磁化の低下が大きくなる。 よって、 金属成分中の R 1 元素と 元素の合計量(X+Y) は 4≤ 原子% の範囲とする。 Xと Yの合計 量は X+Y≤ 16原子% の範囲とすることがより好ましい。
Τ元素は、 F eおよび C οから選ばれる少なくとも 1種の元素であり、 磁石粉末の飽和磁化を増大させる働きを有する。 飽和磁化の増大は残留 磁化の増大をもたらし、 これに伴って最大磁気エネルギー積も増大する。 このような T元素は磁石粉末中に 70原子;!; 以上含有させることが好まし く、 これにより効果的に飽和磁化を増大させることができる。 さらに、 磁石粉末の飽和磁化をより一層増大させる上で、 T元素の 50原子% 以上 を F eとすることが好ましい。
T元素の一部は T i 、 V、 C r 、 M o , W、 M n、 G a、 A l 、 S n、 T a 、 N b 、 S i および N i から選ばれる少なくとも 1種の元素 (以下 M元素と記す) で置換してもよい。 このような M元素で T元素の一部を 置換することにより、 耐食性や耐熱性などの実用上重要な諸特性を改善 することができる。 ただし、 T元素をあまり多量の M元素で置換すると 磁気特性の低下が顕著となるため、 M元素による T元素の置換量は 20原 子% 以下とすることが望ましい。
B (硼素) は、 磁石材料の残留磁化の向上に有効な元素であるが、 必 ずしも本発明の磁石粉末中に配合しなければならないものではない。 B を過剰に含有すると、 熱処理工程で R 2 F e 14 B相の生成が顕著になり、 磁石粉末の磁気特性が劣化するおそれがある。 従って、 Bを配合する場 合の含有量 Z は金属成分の 10原子% 以下とする。 金属成分中の Bの含有 量 Z は 0. 001≤ 1≤ 4原子% の範囲とすることがより好ましい。 さらに 好ましくは 0. 00 1≤ Z≤ 2原子% の範囲である。
N (窒素) は、 主として主相の格子間位置に存在し、 Nを含まない場 合と比較して主相のキユリ一温度や磁気異方性を向上させる働きを有す る。 このうち、 磁気異方性の向上は磁石粉末に大きな保磁力を付与する 上で重要である。 Nは少量の配合でその効果を発揮するが、 あまり過剰 に含有させるとアモルファス相やひ一 F e相が生成しやすくなり、 磁石 粉末の磁気特性を劣化させる。 よって、 磁石粉末中の窒素の含有量 Q は 0. 1≤ Q 20原子% の範囲とする。 より好ましい窒素の含有量 Q は Z≤20原子% の範囲であり、 さらに好ましくは Z≤20原子% の範囲 である。 窒素 (N ) の一部は、 水素 (H ) 、 炭素 (C ) およびリン (P ) から 選ばれる少なくとも 1種の元素 (X元素) で置換してもよい。 これによ り、 保磁力などの磁気特性を改善することができる。 ただし、 X元素に よる Nの置換量があまり多いと、 主相のキユリ一温度や磁気異方性の向 上効果が低下する。 このため、 X元素による Nの置換量は Nの 50原子% 以下とする。
なお、 上記した (1)式で表される磁石粉末は、 酸化物などの不可避的 不純物を含有することを許容する。
窒素は上述した各元素を所定量含む急冷薄帯などに熱処理を施すこと により導入される。 この際、 窒素は表面積 Sの平均値が 0. 5mi^ 以上で ある急冷薄帯、 あるいは表面積 Sが 0. 1mm2 以上の粒子が 50%以上であ る急冷薄帯に対して熱処理を施すことにより導入される。 このように、 急冷薄帯を微粉砕することなく、 粗大な急冷薄帯に窒素導入処理 (窒化 処理) を施すことによって、 過剰に窒素を吸収するなどして磁気特性が 劣化した微粉量が低減される。 具体的には、 最大径が 22 ^ m 以下の微小 粒子の比率を 20重量 以下とした、 磁気特性に優れる薄片状の磁石粉末 を得ることができる。
急冷薄帯は窒素を含有させることにより割れる。 このような窒素の吸 収に伴う薄帯の破断は、 窒化処理時間の経過と共に順次進行する。 従つ て、 表面積 Sの平均値が 0. 5mm2 以上、 あるいは表面積 Sが Q. lmm2 以 上の粒子が 50 以上というように、 当初の急冷薄帯が比較的粗大であつ ても、 言い換えると当初の急冷薄帯の比表面積が小さくても、 窒素の吸 収効率を低下させることはない。 すなわち、 所望量の窒素を含有させる ことができる。
窒化処理を施す急冷薄帯の表面積が大きければ、 窒化処理後に得られ る磁石粉末の粒子径を大きく保つことができる。 すなわち、 磁石粉末を 構成する磁石粒子において、 過剰に窒素を吸収したり、 また酸化の影響 を受けるなどして磁気特性が劣化する、 最大径が 22 111 以下の微小粒子 の比率を 20重量% 以下とすることができる。
このような微粉量を低減した磁石粉末によれば、 磁石粉末全体として の磁気特性を向上させることができる。 磁石粉末の磁気特性は T元素中 の C o量を増大することによつても向上させることができるが、 C oは F eに比べて高価であるため、 磁石粉末の製造コストの増大を招く。 本 発明の磁石粉末によれば、 C o量の増大などを図ることなく、 安価に磁 気特性を向上させることができる。 さらに、 微粉量を低減した磁石粉末 は取扱い性に優れることから、 それを用いたボンド磁石の製造コス 卜の 低減などに寄与する。
最大径が 22 z m 以下の微粉の比率が 20重量% を超えると、 そのような 微粉が磁石粉末全体の磁気特性に及ぼす影響が大きくなり、 磁石粉末全 体としての磁気特性が低下する。 さらに、 窒素含有量が多い微粉の比率 が 20重量% を超えると、 磁石粉末中の窒素量の分布が不均一になり、 こ れが磁石粉末の磁気特性を劣化させる。 上記した微粉の磁石粉末中の比 率は 10重量% 以下とすることがさらに好ましい。 ここで、 磁石粒子の最 大径とはそれを含む最小円の直径を示すものとする。
本発明において、 最大径が 22 m 以下の微小粒子の比率は磁石粉末を 画像処理し、 その結果に基づいて算出することができる。 また、 本発明 における最大径が 以下の微小粒子の比率は、 目開き 22 2 111 の篩 ( # 22 の篩) で磁石粉末を篩い分けし、 この篩を通過した粒子の比率で 近似することができる。
本発明の磁石粉末は、 さらに表面積 Sが 1 Χ 1 (Γ32 以下の微小粒子 の比率が 20重量% 以下であることが好ましい。 これにより、 さらに磁石 粉末の磁気特性を高めることができる。 表面積が 1 X 1 0—3顏" 以下の微 小粒子の比率は 10重量% 以下であることがさらに好ましい。 急冷薄帯に 窒化処理を施して得られる磁石粒子の形状はおおよそ平板状 (薄片状) であるため、 光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いて磁石粒子を観察し、 その厚さおよび平板面の面積を測定することにより、 磁石粒子の表面積 を算出することができる。
本発明の磁石粉末は、 T b C u7 型結晶相を主相とするものである。 T b C u7 型結晶相を主相とする磁石材料は、 Th2 Ζ η π結晶相を主 相とする磁石材料などに比べて、 飽和磁化などの磁気特性に優れる。 さ らに、 T b C u7 型結晶相は格子定数の比 cノ aが 0.847以上であるこ とが好ましい。 このような場合に、 より大きな飽和磁化を得ることがで き、 さらに残留磁化を増大させることができる。 T b C u7 型結晶相の 格子定数の比 cノ aは、 磁石粉末の成分組成や製造方法により制御する ことができる。
なお、 本発明の磁石粉末における主相とは、 合金中のアモルファス相 を含む構成相中の体積比が最大のものであり、 具体的には体積比が 50% 以上であることが好ましい。 T b C u7 型結晶相の体積比は 80 以上で あることがより好ましい。 磁石粉末の構成相は X線回折などにより容易 に確認することができる。 磁石材料中に生成する各相の体積占有率は、 磁石材料の断面の透過型電子顕微鏡写真から面積分析法で求めることが できる。 面積分析法による断面積比で体積比を近似的に表すことができ る。 本発明における体積占有率は 10点を測定した平均値とする。
本発明において、 窒素が導入された薄片状の磁石粉末は、 ボンド磁石 などを作製するにあたって、 さらに粉砕して使用してもよい。 本発明の 磁石粉末は上述したように、 予め比較的粗大な急冷薄帯に対して窒化処 理を施し、 磁気特性が劣化した微小粒子の比率を低減しているため、 そ の後に粉砕しても従来の磁石粉末のように、 磁石粉末全体としての磁気 特性が劣化することはない。
本発明によれば、 最大径が 以下の微小粒子中の窒素含有量を、 磁石粉末の平均窒素含有量に対して 1. 3倍以下とすることができる。 こ のように、 微粉中の窒素量が過剰となることを抑制することによって、 磁石粉末全体としての磁気特性の向上を図ることができる。 ここで、 微 小粒子中の窒素含有量の平均窒素含有量に対する比率とは、 磁石粉末の 平均窒素含有量を χ、 微小粒子中の窒素含有量を yとしたとき、 y Z x で表される値である。
本発明の磁石粉末の粉砕は、 例えば最大径が 10〜 500 / πι の範囲とな るように実施することが好ましい。 磁石粉末の最大径を 未満とす ると、 酸化などの影響で磁気特性が劣化するおそれがある。 一方、 磁石 粉末の最大径が を超える場合には、 粉砕による効果を十分に得 ることができない。 すなわち、 磁石粉末の粒子径を上記した範囲に調整 することによって、 本発明の磁石粉末を用いてボンド磁石を成形する際 に、 充填密度を高めて磁気特性を向上させたり、 生産性を高めることが できる。
本発明の第 1の磁石粉末は、 例えば以下のようにして製造される。 まず、 所定量の R 1 、 R 2 、 T、 Βの各元素、 さらには必要に応じて Μ元素などを含有するィンゴッ トを、 アーク溶解または高周波溶解にて 調製する。 このインゴッ トを小片に切り出し、 高周波誘導溶解などによ り溶融した後、 ノズルから溶湯を高速で回転する金属製ロール上に噴出 させて急冷薄帯を作製する。 このような単ロール法の他に、 急冷薄帯は 双ロール法、 回転ディスク法、 ガスアトマイズ法などを適用して作製し てもよい。
急冷工程は A r 、 H eなどの不活性ガス雰囲気中で行うことが望まし い。 このような雰囲気中で急冷させることによって、 酸化による磁気特 性の劣化を防止することができる。 急冷工程で得られた急冷薄帯には、 必要に応じて A r 、 H eなどの不活性ガス雰囲気中または真空中にて、 300〜1000で程度の温度で 0. 1〜10時間の熱処理を施してもよい。 この ような熱処理を施すことにより、 急冷工程で生成されるアモルファス相 を結晶化したり、 また保磁力などの磁気特性を向上させることができる。 熱処理条件は 700〜 800での温度で 0. 2〜 1時間とすることがより好ま しい。
上述したような急冷および熱処理工程によって、
一般式 : R χ R γ Β ζ 1 00_χ_γ_ζ …(2)
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 は Z r、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Yおよび Zはそれぞれ 2原子% ≤X 、 0. 01原子% ≤Y 、 4≤ Χ+Υ≤20原子% 、 0 ≤ Ζ≤10原子 を満足する数である)
で表される組成を有し、 かつ T b C u 7 型結晶相を主相とする合金薄 帯を作製する。
次に、 急冷薄帯に窒化処理を施して窒素を吸収させることによって、 本発明の薄片状の磁石粉末が得られる。 窒化処理は 0. 001〜 100気圧の 窒素ガス雰囲気中にて、 400〜 500^の温度下で実施することが好まし い。 窒化処理は 0. 1〜 300時間の範囲で実施することが好ましい。
窒化処理時の雰囲気は窒素ガスに代えて、 アンモニアガスなどの窒素 化合物ガスを用いてもよい。 アンモニアガスを用いた場合、 窒化反応速 度を高めることができる。 この際、 水素、 窒素、 アルゴンなどのガスを 同時に用いることによって、 窒化反応速度を制御することもできる。 さ らに、 窒化処理の前工程として 0. 001〜 100気圧の水素ガス雰囲気中に て 100〜 700での温度で熱処理を行ったり、 あるいは窒素ガスに水素ガ スを混合したガスを用いることによって、 窒化処理の効率を高めること ができる。
上記した窒化処理は、 従来のように粉末の平均粒子径を数 10〜数 100 m とするような粉碎工程を行うことなく、 表面積 Sの平均値が 0. 5匪 2 以上である急冷薄帯、 あるいは表面積 Sが 0. l mn^ 以上の粒子が 50% 以上である急冷薄帯に対して実施する。
窒化処理を施す急冷薄帯の表面積 Sの平均値が 0. 5mm2 未満であると、 あるいは表面積 Sが 0. lmm2 以上の粒子が 50%未満であると、 熱処理時 に過剰に窒素を吸収するなどして磁気特性が劣化する微紛が結果的に増 大する。 これによつて、 磁石粉末全体としての磁気特性が劣化する。 窒 化処理を施す急冷薄帯の表面積 Sの平均値は 1. 0mm2 以上であることが さらに好ましい。
この際、 急冷薄帯は窒素を含有することにより割れる。 このような窒 素含有に伴う薄帯の破断は窒化処理時間の経過と共に順次進行する。 従 つて、 当初の急冷薄帯の表面積 Sの平均値が 0. 5匪2 以上と大きくても、 窒素の吸収効率を低下させることはない。 すなわち、 前述したような所 望量の窒素を含有させることができる。 これらによって、 磁石粉末全体 として磁気特性を向上させることができる。
本発明においては、 窒化処理工程の前処理工程として、 急冷薄帯に対 して最大径が 以下の比較的微細な粒子が多量に発生しないような 破砕工程を実施してもよい。 このような前処理工程は急冷薄帯の表面積 Sの平均値が 0. 5mm2 以上を維持するように実施する。 あるいは、 表面 積 Sが 0. l mnT 以上である粒子の比率が 50%以上となるようように、 破 砕工程を実施する。 破砕工程は、 最大径が 50 ,' m 以下の粒子の比率が 1 0 重量 ¾ί 以下となるように調整することが好ましい。
窒化処理工程を絰た薄片状の磁石粉末は、 必要に応じてさらに粉砕さ
1 δ れる。 この際、 前述したように磁石粒子の最大径は 10〜 500 m の範囲 とすることが好ましい。 このような粉砕工程を実施しても、 本発明の磁 石粉末は予め急冷薄帯の段階で窒素導入処理が施されているため、 従来 の磁石粉末のように磁気特性が劣化することはない。
次に、 本発明の第 2の磁石粉末の実施形態について説明する。
本発明の第 2の磁石粉末は、 前述した (1)式で組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相を主相とするものである。 このような磁石粉末において、 第 2の発明では磁石粉末を構成する粒子の表面粗さを JIS B 0601で規定 する最大高さ Ry で 5 ΠΙ 以下としている。 磁石粒子の表面粗さは最大 高さ R で 以下とすることがより好ましく、 さらには最大高さ R で 以下とすることが望ましい。 なお、 主相としての T b C u7 型結晶相の体積占有率や格子定数比などについては、 第 1の磁石粉末と 同様とすることが好ましい。
磁石粒子の表面粗さは、 例えば最大径が 150 im 以上の粒子を用いる ことで測定することができる。 前述したように、 急冷薄帯に窒化処理を 施して得られる磁石粒子の形状はおおよそ平板状 (薄片状) であるため、 そのうち例えば最大径が 150wm 以上の粒子を用いることによって、 最 大高さ Ry を測定することができる。
上述したような磁石粉末は、 最大高さ Ry 力 5 z m 以下の合金薄帯 (急冷薄帯) に窒素を含有させることにより得ることができる。 前述し た (2)式で表される組成を有する急冷薄帯を、 単ロール法や双ロール法 などの液体急冷法を適用して作製する場合、 急冷時の溶湯とロールとの 濡れ性を改善することによって、 急冷薄帯の表面平滑性を向上させるこ とができる。
一般に、 溶湯の濡れ性が悪いと急冷薄帯の平滑性が悪く、 濡れ性がよ い場合には表面が平滑な急冷薄帯が製造される。 ロールとの濡れ性が良 好で表面粗さが小さい急冷薄帯 (合金薄帯) 、 具体的には最大高さ R y が 5 m 以下の急冷薄帯は、 ロールに接触する面 (ロール面) と自由凝 固面との冷却速度の差が小さい。 従って、 薄帯の厚さが厚くても材料全 体が均一かつ十分に急冷される。
図 1に模式的に示すように、 表面が平滑な急冷薄帯 1は薄帯全体とし て結晶粒径を再現性よくかつ均一に微細化することができる。 一方、 図 2に示すように、 表面粗さが大きい合金薄帯 2は十分に急冷されていな い部分を有する。 そのような部分では結晶粒径が粗大化してしまう。 表面粗さを最大高さ R y で 5 m 以下とした急冷薄帯 1は、 薄帯全体 として微細かつ均一な結晶粒径を有するものである。 このような急冷薄 帯 1に窒化処理を施すことによって、 表面粗さが最大高さ R y で 以下の平坦な磁石粒子が得られる。 このような磁石粒子は平均結晶粒径 が数 nmから数 10nmの微細な T b C u 7 型結晶相を有する。 表面を平滑化 した急冷薄帯 1は、 その後の窒化処理工程で材料全体を均一に窒化する という観点からも好都合である。 これらによって、 磁石粉末の残留磁化 や最大磁気エネルギー積などの磁気特性を再現性よく高めることが可能 となる。
さらに、 第 2の発明で用いられる磁石材料用急冷薄帯は、 厚さが厚く ても材料全体が均一かつ十分に急冷されている。 例えば、 厚さが 以上というような厚い急冷薄帯であっても、 結晶粒径を再現性よくかつ 均一に微細化することができる。 このような急冷薄帯に窒化処理を施し た磁石粉末によれば、 それを用いてボンド磁石を作製する際に、 ボンド 磁石中の磁石粉末の充填率を高めることができる。 従って、 優れた磁気 特性を有するボンド磁石を得ることができる。
磁石材料用急冷薄帯の表面粗さを低減するためには、 急冷工程におけ る製造条件を適切に制御することが有効である。 急冷工程における製造 条件としては、 例えば射出圧力、 ロールの材質、 ロール周速、 ロールの 表面状態、 ノズル穴の形状と大きさ、 ロールとノズルとの間のギャップ、 射出時の雰囲気圧、 溶湯温度などが挙げられる。
前述したように、 表面粗さは特に溶湯とロールとの濡れ性と密接に関 係することから、 例えば射出時の溶湯温度をできるだけ高めて溶湯の粘 性を低下させることが有効である。 ただし、 希土類元素 R 1 として S m を用いる場合、 過剰に溶湯温度を高めると揮発量が大きくなり、 組成の 制御が困難となるおそれがある。 溶湯の粘性を低下させるという観点か ら、 合金組成中の Z r量や B量、 また必要に応じて T元素の配合量を調 節して材料の融点を低下させることも有効である。
第 2の発明で用いられる磁石材料用急冷薄帯およびそれを使用した磁 石材料は、 例えば以下のようにして製造される。
まず、 第 1の発明と同様に、 前述した (2)式で表される組成を有する 合金溶湯を、 ノズルから高速で回転する金属製ロール上に噴出させて急 冷薄帯を作製する。 この際、 合金組成、 溶湯温度、 ノズルの穴径、 ロー ル周速、 ロール材質、 射出圧力などを制御することによって、 溶湯と口 ールとの濡れ性を高める。 これら以外の条件は第 1の発明と同様とする ことが好ましい。 熱処理などについても同様である。
次に、 上記した急冷薄帯を必要に応じて、 ボールミル、 ブラウンミル、 スタンプミル、 ジェッ トミルなどにより粉砕する。 このような合金粉末 に窒化処理を施して窒素を吸収させる。 窒化処理条件は前述した通りで ある。 窒化処理は急冷薄帯を粉砕した後に実施してもよいし、 第 1の発 明と同様に急冷薄帯もく しはそれを破砕した程度のものに対して実施し てもよい。 比較的粗大な急冷薄帯に対して窒化処理を施すことによって、 第 1の発明で述べたように、 過剰に窒素を吸収するなどして磁気特性が 劣化した微小粒子の比率を低減することができる。 本発明の磁石材料は、 例えばボンド磁石の構成材料として好適である。 以下に本発明の磁石粉末からボンド磁石を製造する方法について説明す る。 なお、 ボンド磁石を製造する場合、 通常、 磁石材料を粉砕して用い る。 ただし、 前述した磁石材料の製造工程において、 既に粉砕が行われ ている場合にはこれを省略することができる。
(a) 本発明の磁石粉末を有機系のバインダと混合し、 これを所望の形 状に圧縮成形または射出成形することによりボンド磁石を製造する。 バ インダとしては、 例えばエポキシ系、 ナイロン系などの樹脂を使用する ことができる。 バインダとしてエポキシ系樹脂のような熱硬化性樹脂を 用いる場合には、 所望形状に成形した後に 100〜 200で程度の温度でキ ユア処理を施すことが好ましい。
(b) 本発明の磁石粉末を低融点金属または低融点合金と混合した後、 圧縮成形することによりメタルポンド磁石を製造する。 この場合、 低融 点金属や低融点合金がバインダとして機能する。 低融点金属としては例 えば A し P b、 S n、 Z n、 C u、 M gなどを、 また低融点合金とし ては上記低融点金属を含む合金などを用いることができる。
次に、 本発明の第 1の磁石粉末の具体的な実施例およびその評価結果 について説明する。
実施例 1 〜 1 1
まず、 高純度の各原料をそれぞれ所定の割合で調合し、 A r雰囲気中 で高周波溶解して原料インゴッ トをそれぞれ作製した。 次いで、 これら 各原料ィンゴッ トを A r雰囲気中で高周波誘導加熱により溶融した後、 穴径 0. 6IMのノズルから周速 40m/s で回転する金属ロール上に溶湯を噴 射して、 それぞれ急冷薄帯を作製した。
引き続いて、 上記各急冷薄帯を A r雰囲気中にて 770でで 35分間熱処 理した。 熱処理後の各急冷薄帯の X線回折を行った結果、 全ての急冷薄 帯において微小な α— F e相の回折ピークの他は全て T b C u ? 型結晶 構造で指数付けされ、 その格子定数の比 c / aは 0.856〜 0.868の範囲 にあることが分かった。
次いで、 上記各急冷薄帯について、 光学顕微鏡および S EMを用いた 観察を行い、 急冷薄帯の厚さおよび凝固面の面積を測定することにより 急冷薄帯の表面積を算出した。 表面積は各実施例の急冷薄帯に対して 20 〜30ケ所について計算を行い、 その平均値とした。 この値をそれぞれ表 1に示す。 また、 表面積が 0. 1mm2 以上の粒子はいずれも 50%以上存在 していた。
次に、 上記各急冷薄帯に窒素を含有させるために、 各急冷薄帯をアン モニァガスと水素ガスの混合気流中で 430で X 3時間の条件で熱処理し た。 その後、 同温度でアルゴン気流中にて 3時間の熱処理を施して、 そ れぞれ薄片状の磁石粉末を作製した。
得られた磁石粉末の組成を表 1 に示す。 なお、 表 1に示す組成は、 I C P発光分光法、 燃焼赤外線吸収法および高周波加熱熱伝導検出法によ り分析した結果である。 上記した窒化処理により各材料の重量が 3.2〜 3.9%増加した。 アンモニアガスと水素ガスの流量比は 1: 15とした。
また、 各磁石粉末を目開き 22 /m の篩で篩い分けした。 この篩を通過 した粒子の比率を、 最大径が 以下の微小粒子の比率として求めた。 さらに、 光学顕微鏡および S EMを用いた観察に基づいて磁石粉末の表 面積を算出し、 表面積が 1X 10 ύΐΜ2 以下の微小粒子の比率を求めた。 これらの結果をそれぞれ表 1 に示す。
この後、 薄片状磁石粉末をそれぞれ平均粒径が 15θ ίΐη 程度となるよ うに粉砕した。 これら各粉砕粉末について、 磁石粉末の平均窒素含有量 Xに対する最大径が 22, m 以下の微小粒子中の窒素含有量 yの比率 (y /x ) を測定した。 その結果を表 1 に示す。 粉砕した各磁石粉末にエポキシ樹脂を 2. 5重量% 添加、 混合した後、 1 200MPa の圧力条件で圧縮成形し、 さらに 1 50での温度で 2. 5時間キュ ァ処理した。 このようにして、 それぞれボンド磁石を作製した。 得られ た各ボンド磁石の保磁力、 残留磁束密度、 最大磁気エネルギー積をそれ ぞれ測定した。 それらの結果を表 1に併せて示す。
比較例 1〜 2
上記した実施例 1 と同様な方法で作製した各急冷薄帯を、 実施例 1 と 同様に A r雰囲気中で熱処理した後、 それぞれ平均粒子径が 250 x m 程 度となるように粉砕した。 これら各合金粉末に対して実施例 1 と同一条 件で窒化処理を施した後、 実施例 1 と同様にしてボンド磁石をそれぞれ 作製した。 これら各ボンド磁石の保磁力、 残留磁束密度、 最大磁気エネ ルギ一積を表 1に併記する。
Figure imgf000024_0001
表 1から明らかなように、 粉砕した母合金に対して窒化処理を施した 比較例によるボンド磁石と比べて、 急冷薄帯の段階で窒化処理を施した 各実施例によるボンド磁石は磁気特性に優れていることが分かる。 これ は、 各実施例による磁石粉末は窒化処理時点で過剰に窒素を吸収するな どして磁気特性が劣化しやすい微粉量が極めて少ないためである。
次に、 本発明の第 2の磁石粉末の具体的な実施例およびその評価結果 について説明する。
実施例 1 2〜: L 6 まず、 高純度の各原料をそれぞれ所定の割合で調合し、 A r雰囲気中 で高周波溶解して原料インゴッ トをそれぞれ作製した。 次いで、 これら 各原料ィンゴッ トを A r雰囲気中で高周波誘導加熱により溶融した後、 穴径 0. 5mniのノズルから周速 35m/s で回転する直径 300匪の銅ロール上 に溶湯を噴射して、 それぞれ急冷薄帯を作製した。 噴射時の溶湯温度は 1400 :以上とした。 このようにした得た各急冷薄帯の平均表面粗さ (R y ) を測定した。 その結果を表 2に示す。
次に、 上記した各急冷薄帯を A r雰囲気中にて 780 :で 30分間熱処理 した。 熱処理後の各急冷薄帯に対して X線回折を行った結果、 全ての急 冷薄帯において微小な α — F e相の回折ピークの他は全て T b C u„ 型 結晶構造で指数付けされ、 その格子定数の比 c Z aは 0. 856〜 0. 868の 範囲にあることが分かった。 次いで、 各急冷薄帯に窒素を含有させるために、 各急冷薄帯にアンモ ニァと水素との混合ガス中にて 430で X 3時間の条件で熱処理を施した。 このようにして、 薄片状の磁石粉末をそれぞれ作製した。 得られた磁石 粉末の組成を表 2に示す。 また、 得られた各薄片状磁石粉末の最大高さ
R を最大径が 1 50 , m 以上の粒子を用いて測定したところ、 それぞれ y
急冷薄帯の表面粗さを維持していた。 なお、 表 2に示す組成は、 I C P 発光分光法、 燃焼赤外線吸収法および高周波加熱熱伝導検出法により分 祈した結果である。
上記した各薄片状磁石粉末をそれぞれ粉砕し、 これら各磁石粉末にェ ポキシ樹脂を 2重量 添加、 混合した。 この後、 1 200MPaの圧力条件で 圧縮成形し、 さらに 1 50での温度で 2. 5時間キュア処理することにより、 それぞれボンド磁石を作製した。 得られた各ボンド磁石の保磁力、 残留 磁束密度、 最大磁気エネルギー積を表 2に示す。
比較例 3
上記した実施例 1 2と同様な方法で急冷薄帯を作製した。 ただし、 溶 湯噴射時の溶湯温度は 1 300〜1400でとした。 次に、 この急冷薄帯に実施 例 1 2と同様な方法で A r中熱処理および窒化処理を施して磁石粉末を 作製した。 そして、 実施例 1 2と同様な方法でポンド磁石を作製した。 この比較例 3における急冷薄帯の平均表面粗さ (R y ) およびポンド磁 石の磁気特性を表 2に併せて示す。
表 2
Figure imgf000027_0001
表 2から明らかなように、 表面粗さが小さい急冷薄帯 (合金薄帯) を 使用した各実施例の磁石粉末およびそれを用いたボンド磁石は、 表面粗 さが大きい急冷薄帯を使用した比較例 3の磁石粉末およびそれを用いた ボンド磁石に比べて、 磁気特性に優れることが分かる。
実施例 1 Ί
実施例 1 4と同様な組成の合金薄帯を作製する際に、 射出圧力、 ロー ル周速、 ノズルの穴径、 ロールとノズルとの間のギャップ、 射出時の溶 湯温度を変化させることによって、 表面粗さが異なる複数の急冷薄帯を 作製した。 これら各急冷薄帯に実施例 1 2と同様な方法で A r中熱処理 および窒化処理を施して磁石粉末を作製し、 また実施例 1 2と同様な方 法でボンド磁石を作製した。
このようにして得た複数のボンド磁石の最大磁気エネルギー積を測定 した。 その結果を急冷薄帯の表面粗さ (磁石粒子の表面粗さ) とボンド 磁石の最大磁気エネルギー積との関係として図 3に示す。 図 3から明ら かなように、 急冷薄帯 (磁石粒子) の表面粗さの低下に伴ってボンド磁 石の特性は向上する。 そして、 最大高さ R が 5 t m 以下の急冷薄帯 (磁石粒子) を使用することによって、 良好な磁気特性が得られる。 産業上の利用可能性
本発明の第 1の磁石粉末は、 過剰に窒素を吸収して磁気特性の劣化 原因となる微粉量を低減している。 従って、 材料全体として優れた磁気 特性を有する磁石粉末を提供することができる。 そして、 そのような磁 石粉末を使用することによって、 優れた磁気特性を有するボンド磁石を 安定して提供することが可能となる。
また、 本発明の第 2の磁石粉末は、 各磁石粒子の表面粗さを小さくす ることによって、 材料全体の結晶粒径を均一にかつ再現性よく微細化し ている。 従って、 優れた磁気特性を有する磁石粉末を提供することがで きる。 そして、 そのような磁石粉末を使用することによって、 優れた磁 気特性を有するボンド磁石を安定して提供することが可能となる。

Claims

請 求 の 範 囲 、 1
1. 一般式 : (R χ I γ Τ100_χγ_ζ ) 100_Q NQ
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 R^" は Z r、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C 0から選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Y、 Ζお よび Qはそれぞれ 2原子% ≤Χ 、 0.01原子% ≤Y 、 4≤ 原子% 、
0≤ Ζ≤10原子% 、 0. 1≤ Q≤20原子% を満足する数である) で表される組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相を主相とする磁石粉 末であって、 最大径が 22^111 以下の微小粒子の比率が 20重量% 以下であ ることを特徴とする磁石粉末。
2. 請求項 1記載の磁石粉末において、
前記最大径が 22 im 以下の微小粒子の比率が 10重量 ¾ 以下であること を特徴とする磁石粉末。
3. 請求項 1記載の磁石粉末において、
表面積が 1X 10— 3mm2 以下の微小粒子の比率が 20重量% 以下であるこ とを特徴とする磁石粉末。
4. 請求項 3記載の磁石粉末において、
前記表面積が 1X 10 "mm" 以下の微小粒子の比率が 10重量 以下であ ることを特徴とする磁石粉末。
5. 請求項 1記載の磁石粉末において、
前記磁石粉末の平均窒素含有量に対する、 前記最大径が 22,' m 以下の 微小粒子中の窒素含有量の比率が 1.3以下であることを特徴とする磁石 粉末。
6. 請求項 1記載の磁石粉末において、
前記 B量を表す Zの値が 0.001≤ 1≤ 4原子% の範囲であることを特 徴とする磁石粉末。
7. 請求項 1記載の磁石粉末において、
さらに、 T i 、 V、 C r、 Mo、 W、 Mn、 G a、 A l、 S n、 T a、 N b、 S i および N i から選ばれる少なくとも 1種の M元素を含有し、 前記 T元素の 20原子% 以下が前記 M元素で置換されていることを特徴と する磁石粉末。
8. 請求項 1記載の磁石粉末において、
さらに、 H、 Cおよび Pから選ばれる少なくとも 1種の X元素を含有 し、 前記 N元素の 50原子% 以下が前記 X元素で置換されていることを特 徴とする磁石粉末。
, 1 2
. 一 ¾C : ( χ ^ γ Τ100-Χ-Υ-Ζ ) 100- Q NQ
(式中、 R1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 は Z r、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Y、 Ζお よび Qはそれぞれ 2原子% ≤Χ 、 0.01原子% ≤Υ 、 4≤ Χ+Υ≤20原子% 、
0≤ Ζ≤10原子% 、 0.1≤ Q≤20原子% を満足する数である) で表される組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相を主相とする磁石粉 末であって、 前記磁石粉末の平均窒素含有量に対する、 最大径が 以下の微小粒子中の窒素含有量の比率が 1.3以下であることを特徴とす る磁石粉末。
10. 請求項 9記載の磁石粉末において、
前記 B量を表す Zの値が 0.001≤ Z≤ 4原子 ¾; の範囲であることを特 徴とする磁石粉末。
11. 請求項 9記載の磁石粉末において、
さらに、 T i 、 V、 C r、 M o、 W、 M n、 G a、 A 1 、 S n、 T a、 N b、 S i および N i から選ばれる少なくとも 1種の λΐ元素を含有し, 前記 T元素の 20原子% 以下が前記 Μ元素で置換されていることを特徴と する磁石粉末。
12. 請求項 9記載の磁石粉末において、
さらに、 H、 Cおよび Ρから選ばれる少なくとも 1種の X元素を含有 し、 前記 Ν元素の 50原子% 以下が前記 X元素で置換されていることを特 徴とする磁石粉末。
1 1
13. —般 : ( R X R γ T100-X-Y-Z ) 100- Q NQ
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 は Z r、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Y、 Ζお よび Qはそれぞれ 2原子% ≤Χ 、 0.01原子% ≤Y 、 4≤ 原子% 、
0≤ Ζ≤10原子% 、 0.1≤ Q≤20原子% を満足する数である) で表される組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相を主相とする磁石粉 末であって、 前記磁石粉末を構成する粒子の表面粗さが JIS B 0601で規 定する最大高さ R で 5^m 以下であることを特徴とする磁石粉末。
14. 請求項 1 3記載の磁石粉末において、
前記磁石粒子の表面粗さは前記最大高さ Ry で 2^πι 以下であること を特徴とする磁石粉末。
15. 請求項 1 3記載の磁石粉末において、
前記 B量を表す Zの値が 0.001≤ 1≤ 4原子% の範囲であることを特 徴とする磁石粉末。
16. 請求項 1 3記載の磁石粉末において、
さらに、 T し V、 C r、 M o、 W、 M n、 G a、 A 1 、 S n、 T a、 N b、 S i および N i から選ばれる少なくとも 1種の M元素を含有し、 前記 T元素の 20原子% 以下が前記 M元素で置換されていることを特徴と する磁石粉末。
17. 請求項 1 3記載の磁石材料において、
さらに、 H、 Cおよび Pから選ばれる少なくとも 1種の X元素を含有 し、 前記 N元素の 50原子% 以下が前記 X元素で置換されていることを特 徴とする磁石粉末。
, 1 2
18. —般式 . χ R γ Βζ Τ100_χ_γ_ζ
(式中、 R 1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 は Z r、 H f および S cから選ばれる少なくとも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Yおよ び Zはそれぞれ 2原子% ≤X 、 0.01原子% ≤Y 、 4≤ Χ+Υ≤20原子% 、 0≤ Ζ≤10原子% を満足する数である)
で表される組成を有し、 かつ Tb Cu7 型結晶相を主相とする合金を、 急冷法により作製する工程と、
前記急冷合金の表面積を Sとしたとき、 前記表面積 Sの平均値が 0.5 腿ム 以上である前記急冷合金に対して、 窒素を吸収させるための熱処理 を施す工程と
を有することを特徴とする磁石粉末の製造方法。
19. 請求項 1 8記載の磁石粉末の製造方法において、
さらに、 前記熱処理工程の前処理工程として、 前記表面積 Sの平均値 が 0.5ππη 以上を維持するように、 前記急冷合金を破碎する工程を有す ることを特徴とする磁石粉末の製造方法。
20. 請求項 1 8記載の磁石粉末の製造方法において、
さらに、 前記熱処理工程の前処理工程として、 前記表面積 Sが 0.1匪
2 以上である粒子の比率が 5( 以上となるようように、 前記急冷合金を 破砕する工程を有することを特徴とする磁石粉末の製造方法。
21. 請求項 1 9記載の磁石粉末の製造方法において、
前記破砕工程は、 最大径が 50/i m 以下の粒子の比率が 10重量% 以下と なるように実施することを特徴とする磁石粉末の製造方法。
22. 請求項 1 8記載の磁石粉末の製造方法において、
前記熱処理工程で、 前記急冷合金に 0.1〜20原子% の範囲の窒素を吸 収させることを特徴とする磁石粉末の製造方法。
1 2
23· —般式 . χ R γ Βζ Τ100χ— γ一 z
(式中、 R1 は希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を、 は Z r、 H f および S cから選ばれる少なく とも 1種の元素を、 Tは F eおよび C oから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 X、 Yおよ び Zはそれぞれ 2原子 ≤X 、 0.01原子% ≤Y 、 4≤ Χ+Υ≤20原子 、 0≤ Ζ≤10原子% を満足する数である)
で表される組成を有し、 かつ T b C u7 型結晶相を主相とする急冷合 金を、 その表面粗さが JIS B 0601で規定する最大高さ Ry で 以下 となるように液体急冷法で作製する工程と、
前記急冷合金に対して窒素を吸収させるための熱処理を施す工程と を有することを特徴とする磁石粉末の製造方法。
24. 請求項 1ないし請求項 1 7のいずれか 1項記載の磁石粉末とバイ ンダとの混合物を具備し、 前記混合物は磁石形状の成形体を有すること を特徴とするボンド磁石。
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