JP2004063666A - 等方性希土類磁石粉末の製造方法 - Google Patents

等方性希土類磁石粉末の製造方法 Download PDF

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大松澤 亮
Yasuhiko Iriyama
入山 恭彦
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Abstract

【課題】溶湯のロール急冷とそれに続いて窒化を行なうSmFeN系磁石粉末の製造方法において、すぐれた磁気特性とくに高い保磁力と有し角形性が改善された等方性磁石粉末を製造し、高性能なボンド磁石を得ること。
【解決手段】(1)SmFe100−x−v (2)SmFe100−x−v  (3)SmFe100−x−v  [原子%、MはHfおよび(または)Zr、MはAlおよび(または)Ga、7≦x≦12、0.1≦y≦1.5、0.1≦z≦1.0、かつ、0.5≦v≦20]の合金組成とTbCu構造を有するように成分を配合した合金の溶湯を、ロール急冷法により粉末化し、得られた粉末を不活性雰囲気下に加熱処理してから、アンモニアと水素との混合ガスを使用して窒化し、ついで、真空中、アルゴンまたは窒素の雰囲気中で100〜500℃に加熱処理する。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気特性が良好で、とくに大きな最大エネルギー積と高い保磁力とを示し、角型性が改善されており、安価に製造することができる等方性希土類磁石粉末の製造方法に関する。本発明はまた、この磁石粉末を使用して製造した、角型性が改善された等方性ボンド磁石と、その製造方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】
希土類系の等方性ボンド磁石は、エネルギー積の高いことと成形性がよいことが取柄であって、各種の電子機器やOA機器類に使用するモータ部品を中心に、広く使用されている。等方性磁石は、異方性磁石に比べれば最大エネルギー積は小さいものの、成形時に磁場を印加する必要がないため、生産性が高く、また着磁パターンの自由度が高いという利点があり、こうした利点が市場に受け入れられて、希土類ボンド磁石の大部分に等方性磁石材料が使用されている。上記の機器類は、ますます高性能化や小型化が進み、それに伴って、使用するボンド磁石のいっそうの高性能化が要求されている。
【0003】
近年、希土類ボンド磁石の材料として、従来主流であったNdFeB系磁石に代わって、SmFeN系磁石が注目されるようになり、その開発が進められている。特許第2703218号公報およびそれに対応するアメリカ特許第5,186,766号明細書には、ThZn17型結晶構造をもつSmFeN系異方性磁石材料が開示されている。
【0004】
等方性のSmFeN系磁石材料については、J.Appl.Phys.(ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス)70巻6号(1991年)3188〜3196頁に研究報告がある。この論文には、ロール急冷法により製造されるSm−Feの粉末と、それを窒化して得られるSmFeNの結晶構造は、組成および冷却条件によって、ThZn17型またはTbCu型になるということが記載されている。
【0005】
この論文に発表された磁石材料は、まだ実用的なレベルに達していなかった。その後、SmFeN系急冷粉末磁石の性能を高める努力が続けられ、実用的な磁気特性が得られた。たとえば、「粉体および粉末冶金」第46巻第6号(1999年)第581〜588頁や、アメリカ特許第5,750,044号である。これらに開示のSmZrFeCoN系の等方性ボンド磁石は、上記の論文に記載されたSmFeN系急冷粉末を用いた磁石にくらべて磁気特性が改善されており、NdFeB系等方性ボンド磁石に近い性能を示す。
【0006】
しかし、上記アメリカ特許に記載の磁石材料を製造するためには、ロール急冷を、ロール周速50〜100m/秒という高速で行なわなければならず、メカニカルな問題に加えて、急冷リボンの製品歩留まりが悪かったり、製品品質がよくなかったりするという問題がある。原料に比較的高価なZrをかなりの量必要とすることも、SmZrFeCoN系磁石の難点であった。
【0007】
発明者らは、SmFeN系磁石材料における上記の問題を解消し、磁気性能の高いSmFeN系等方性磁石材料を安価に提供することを意図して研究し、既知の製造方法とは異なる条件を採用することによって、高価な原料を使用する必要がなく、また、極端に高い冷却速度で冷却しなくても高い磁気特性が得られるという点で、工業的実施に有利なSmFeN系粉末磁石材料を製造できることを見出して、すでに開示した(特開2002−57017)。
【0008】
さらに研究を続けた発明者らは、さきの発明すなわち上記開示の技術により製造したSmFeN系磁石粉末に対して、ボンド磁石の製造に先立って加熱処理を加えることにより、磁石粉末の、したがってボンド磁石の保磁力と角型性が改善されることを見出し、また、この加熱処理による改善は、ボンド磁石製造に先立って行なった場合に限らず、ボンド磁石に成形した後に行なっても可能であることを見出した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した発明者らの得た新知見を活用し、溶湯のロール急冷による粉末の製造と、それに続いて窒化を行なうことからなる磁石粉末の製造において、極端に速くはない冷却速度で冷却したにもかかわらず、高い磁気特性をそなえたボンド磁石が得られるという、さきに開示の発明の利益をすべて享受した上で、さらに保磁力と角型性が改善された磁石粉末およびボンド磁石を実現する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のSmFeN系磁石粉末の製造方法は、下記の式のいずれかにより表される組成(原子%)と、TbCu構造を有するように成分を配合した合金の溶湯を、
(1)SmFe100−x−v[式中、7≦x≦12、かつ0.5≦v≦20で]
(2)SmFe100−x−v [式中、Mは、HfおよびZrからなるグループから選んだ1種または2種、7≦x≦12、0.1≦y≦1.5、かつ、0.5≦v≦20]
(3)SmFe100−x−v [式中、Mは、AlおよびGaからなるグループから選んだ1種または2種、7≦x≦12、0.1≦z≦1.0、かつ、0.5≦v≦20]
ロール急冷法により粉末化し、得られたフレーク状の粉末を不活性雰囲気下に加熱処理してから窒化して等方性SmFeN系磁石粉末を製造する方法において、アンモニアと水素との混合ガスを使用して窒化を行なったのち、真空中またはアルゴンもしくは窒素の雰囲気中で100〜500℃に加熱することにより保磁力と角型性を改善した磁石粉末を得ることを特徴とする等方性希土類磁石粉末の製造方法である。
【0011】
【発明の実施形態】
上掲の式であらわされる磁石合金組成において、Feの35原子%以下をCoで置き換えることができる。この置換により、製品磁石粉末の磁気特性を、ひいてはボンド磁石の磁気特性を高めることができる。Feの一部をCoで置き換えることは、キュリー点を高めて、磁石に耐高温性を与えるという利点もある。しかし、多量のCoの添加は残留磁束密度を低下させ、コストを高めるから不利であって、置換量は35%が実用上の限界である。
【0012】
溶湯のロール急冷は、Arガスの雰囲気下に、圧力0.0001Torrないし2気圧の範囲で、高速で回転する冷却ロール上に合金の溶湯を噴射して急冷することにより実施すればよい。操業が容易な常圧で、通常は差し支えない。ロール周速は、20〜45m/秒の範囲から選ぶのがよい。最も適切なロール周速は、合金の組成によって若干異なるようであって、適切なロール周速が存在する範囲について一般的な傾向を示せば、前記式(1)の組成の合金に関しては下限が若干高まって、30〜45m/秒であり、式(2)および式(3)の組成の合金に関しては20〜45m/秒である。この範囲内で、必要により多少の実験を行なって、最適値を決定すべきである。
【0013】
冷却ロールの材質は、従来は、できるだけ速やかな冷却を行なうことを意図して、熱伝導度が高い純Cuが用いられてきたが、さきの発明の完成時に発明者らが経験したところによれば、Cr−Cu合金またはBe−Cu合金で製造した冷却ロールを使用した方が、かえって適切な場合がある。これらの合金は、熱伝導度が純Cuの50〜60%しかない。このことは、急冷といっても、冷却速度が高いほどよいわけではなく、ある好適な範囲が存在することを物語っている。
【0014】
さらに本発明の粉末磁石材料は、フレーク状粉末の厚さが10〜40μmであることが好ましい。この厚さは、極端に急速なロール急冷を行なわない製法、具体的には、上記の20〜45m/秒というロール周速がもたらしたものである。
【0015】
窒化に先立つフレーク状粉末の加熱処理は、粉末を不活性雰囲気下に500〜900℃に加熱することによって実施する。
【0016】
本発明の等方性希土類ボンド磁石は、上記の方法により製造した磁石粉末を、バインダーとともに磁石形状に成形してなるものである。バインダーおよび成形の手段は任意であって、たとえばエポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂と混合して圧縮成形すること、ナイロンのような熱可塑性樹脂と混合して射出成形または押出成形することなど、既知のボンド磁石製造技術のいずれによることもできる。
【0017】
ボンド磁石を形成した後に加熱処理を行なう本発明の等方性希土類ボンド磁石の製造方法は、下記の式のいずれかにより表される組成(原子%)と、TbCu構造を有するように成分を配合した合金の溶湯を、
(1)SmFe100−x−v
(2)SmFe100−x−v
(3)SmFe100−x−v
[式中、MおよびMの意味、ならびにx、y、zおよびvの値は、前記したとおりである。]
ロール急冷法により粉末化し、得られたフレーク状の粉末を不活性雰囲気下に加熱処理してから窒化して等方性SmFeN系磁石粉末を製造し、この磁石粉末をバインダーとともに磁石形状に成形してボンド磁石を得、ついでこのボンド磁石を真空中またはアルゴンもしくは窒素の雰囲気中で、バインダーの耐熱温度に応じた限度内の温度、たとえばエポキシ樹脂であれば200℃までの温度に加熱することにより、保磁力と角型性を改善したボンド磁石を得ることを特徴とする。
【0018】
本発明の磁石粉末において、合金組成を前記のように限定した理由は、さきの発明の開示に当たって記述したところと異ならないが、再掲すれば、つぎのとおりである。
【0019】
Sm:7〜12原子%
Smが7%に満たない少量では、不純物としてα−Feが多量に混入し、磁石の保磁力が低い。12%を超える多量になると残留磁束密度が低下し、大きな最大エネルギー積(BH)maxを得ることができなくなる。
【0020】
すなわちHfおよびZrからなるグループから選んだ1種または2種:0.1〜1.5原子%
これらの元素を適量添加することによって、角型性と保磁力が高まり、最大エネルギー積が増大する。この効果は0.1%以上の添加で明白になるが、過大に添加するとかえって角型性と保磁力とを低くし、最大エネルギー積も減少に向かう。そこで、1.5%を上限とした。
【0021】
すなわちAlおよびGaからなるグループから選んだ1種または2種:0.1〜1.0原子%
これらの元素は、この磁石合金を急冷したときに結晶粒を微細化するはたらきがあって、極端な急冷を不要にする。この効果は0.1%以上の添加で明白になる。磁気特性の観点からは、いずれも好ましくない存在であるから、高い残留磁束密度を確保するため、1.0%の添加を限度とする。
【0022】
本発明の方法により製造した磁石粉末は、TbCu構造をとり、平均結晶粒径が10nm〜0.5μmである。これらの特徴に関しては、さきの発明の開示において述べたところが、ここでもあてはまる。すなわち、一般に等方性磁石材料において高い磁気性能を発揮させるためには、材料のもつ飽和磁化が高いことと、保磁力が大きいことが必要である。飽和磁化を高くするには、SmFeNの結晶格子中に含まれるFeの割合を極力高くすることをはかるべきであって、この目的にとっては、TbCu型が好ましい。大きな保磁力を実現するには、材料の結晶粒径を適度に微細にすることが望ましく、従来は、粒径10〜50nmの範囲が好適とされてきたが、本発明の磁石材料においては、結晶粒径の好適範囲がそれよりも大きく、結晶粒径10nm〜0.5μmと、上限が高くなっている。
【0023】
【発明の効果】
本発明の磁石粉末の製造方法は、溶湯のロール急冷と、それに続く窒化によりSmFeN系磁石粉末を製造するに当り、実施が容易な低い冷却速度を採用することができ、結晶が適度に微細であって、しかもある程度の厚さをもったフレークが得られるという、さきに開示した発明の利益をすべて享受できる。したがって、磁石粉末製造上のメカニカルな問題が軽減されるだけでなく、フレークの歩留まりや製品品質上の問題を原理的に避けることができ、常に高い磁気特性をそなえた磁石粉末が得られるという点は共通である。フレーク状粉末の厚さが比較的厚い本発明の粉末を使用すれば、従来技術による薄い粉末を使用するよりも、充填性が良好であるし、ボンド磁石の成形が容易である。これらの利点もまた、さきの発明から引き継いだものである。
【0024】
磁気特性に関していえば、さきの発明においては固有保磁力の向上が顕著であって、保磁力が7kOe以上の磁石粉末を得ることが容易になった。本発明においては、それに加えて、角型性が改善され、そのこと自身がまた、保磁力のさらなる改善につながった。それゆえ、本発明の磁石粉末を使用したボンド磁石においても、高い最大エネルギー積とともに、すぐれた保磁力をもった製品を得ることができる。
【0025】
角型性の改善は、バインダーを使用してボンド磁石を形成した後に加熱処理を行なっても実現する。この効果が得られる機構は明確でないが、いずれにせよボンド磁石製造の自由度を高めるものである。
【0026】
このようにして本発明は、高性能のボンド磁石を安価に提供し、ボンド磁石が使用されるさまざまな機器類のいっそうの高性能化・小型化およびコスト低減を実現する。
【0027】
【実施例】
下記の各実施例に共通な、磁石粉末の製造方法、窒化前の熱処理の条件、窒化処理の条件、加熱処理の条件、ボンド磁石の製造方法およびその熱処理方法、ならびに、磁石粉末およびボンド磁石の磁気特性の測定方法は、それぞれ次のとおりである。
【0028】
[磁石粉末の製造]
磁石合金の原料を、底部に直径0.5mmの細孔をそなえた石英製のノズルに入れ、Ar雰囲気中で高周波溶解した後、高速回転している銅製ロール上に溶湯を噴射することにより急冷して、リボンを得た。ロール周速は、各合金組成に応じて、これまでの経験で最適であることがわかっている値を中心に選んだ。集めたリボンをピンミルで粉砕し、得られたフレーク状の粉末の中から、約300μmのふるい目を通過するものを採取した。フレークの厚さを、マイクロメータで測定した。
【0029】
[窒化前の熱処理]
採取した粉末を、アルゴン雰囲気中で加熱した。条件は、750℃×10分間である。
[窒化処理]
熱処理をへた粉末を管状炉に入れ、アンモニア:水素=1:3(容積比)の混合ガスを通過させつつ、450℃に30分間加熱した。
[窒化後の熱処理]
真空中(圧力10−2Torr)、アルゴン雰囲気下または窒素雰囲気下において、100〜500℃に30分間加熱した。窒化後の組成を、フレークの厚さとともに各実施例の表に示す。
【0030】
[ボンド磁石の製造方法]
磁石粉末に2重量%のエポキシ樹脂を混合し、プレス金型に入れて、10t/cmの圧力で圧縮成形することにより、直径10mm、高さ7mmの円柱状をした成形体を得た。この成形体を、窒素雰囲気中で150℃×1時間の加熱をして、エポキシ樹脂を硬化させた。
[ボンド磁石製造後の熱処理]
窒化後の熱処理を受けていない磁石粉末を使用した場合、ボンド磁石の製造後に、エポキシ樹脂成形品の劣化が実質上進まない条件である、200℃×30分間の加熱を行なった。
【0031】
[磁石粉末の磁気特性の測定]
磁石粉末の磁気特性は、振動試料型磁力計(VSM)で測定した。ここでは磁石合金の真密度を、7.6g/cmとして計算した。
[ボンド磁石の磁気特性の測定]
ボンド磁石の磁気特性は、BHループトレーサーにより測定した。
【0032】
[実施例1] SmFeN磁石粉末
表1に示す組成の磁石合金を製造した。急冷ロールの周速、フレーク状の磁石粉末の厚さおよび磁石粉末の磁気特性(加熱処理品および未処理品)を、表1にまとめて示す。No.5の磁石粉末をボンド磁石に成形したものについて、ヒステリシス曲線を、図1(窒化後の加熱処理をしてない粉末を使用)および図2(加熱処理した粉末を使用)にそれぞれ示す。表および図のデータから、加熱処理により保磁力が向上し、角形性が改善されたことがわかる。
【0033】
[実施例2] SmFeCoN磁石粉末
表2に示す組成の磁石合金を製造した。急冷ロールの周速、フレーク状の磁石粉末の厚さ、磁石粉末の磁気特性(同上)を、表2にまとめて示す。
【0034】
[実施例3] SmFeZrN磁石粉末
表3に示す組成の磁石合金を製造した。急冷ロールの周速、フレーク状の磁石粉末の厚さ、磁石粉末の磁気特性(同上)を、表3にまとめて示す。
【0035】
[実施例4] SmFeHfN磁石粉末
表4に示す組成の磁石合金を製造した。急冷ロールの周速、フレーク状の磁石粉末の厚さ、磁石粉末の磁気特性(同上)を、表4にまとめて示す。
【0036】
[実施例5] SmFeAlN磁石粉末
表5に示す組成の磁石合金を製造した。急冷ロールの周速、フレーク状の磁石粉末の厚さ、磁石粉末の磁気特性(同上)を、表5にまとめて示す。
【0037】
[実施例6] SmFeGaN磁石粉末
表6に示す組成の磁石合金を製造した。急冷ロールの周速、フレーク状の磁石粉末の厚さ、磁石粉末の磁気特性(同上)を、表6にまとめて示す。
【0038】
[実施例7] ボンド磁石(1)
上記各実施例から1例ずつ選んだ磁石粉末(いずれも窒化後に加熱処理したもの)を使用し、ボンド磁石を製造した。その磁気特性を、表7に示す。
【0039】
[実施例8] ボンド磁石(2)
上記各実施例から1例ずつ選んだ磁石粉末(いずれも窒化後の加熱処理をしてないもの)を使用し、ボンド磁石を製造した。その磁気特性を、表8に示す。
【0040】
Figure 2004063666
【0041】
Figure 2004063666
【0042】
Figure 2004063666
【0043】
Figure 2004063666
【0044】
Figure 2004063666
【0045】
Figure 2004063666

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のNo.5で製造した磁石粉末の、窒化後の加熱処理を施してないものを用いて製造したボンド磁石のヒステリシス曲線。
【図2】本発明の実施例1のNo.5で製造した磁石粉末の、窒化後の加熱処理を施したものを用いて製造したボンド磁石のヒステリシス曲線。

Claims (6)

  1. 下記の式のいずれかにより表される組成(原子%)と、TbCu構造を有するように成分を配合した合金の溶湯を、
    (1)SmFe100−x−v[式中、7≦x≦12、かつ、0.5≦v≦20]
    (2)SmFe100−x−v [式中、Mは、HfおよびZrからなるグループから選んだ1種または2種、7≦x≦12、0.1≦y≦1.5、かつ、0.5≦v≦20]
    (3)SmFe100−x−v [式中、Mは、AlおよびGaからなるグループから選んだ1種または2種、7≦x≦12、0.1≦z≦1.0、かつ、0.5≦v≦20]
    ロール急冷法により粉末化し、得られたフレーク状の粉末を不活性雰囲気下に加熱処理してから窒化して等方性SmFeN系磁石粉末を製造する方法において、アンモニアと水素との混合ガスを使用して窒化を行なったのち、真空中またはアルゴンもしくは窒素の雰囲気中で100〜500℃に加熱することにより、保磁力と角型性を改善した磁石粉末を得ることを特徴とする等方性希土類磁石粉末の製造方法。
  2. Feの35原子%以下をCoで置換した磁石合金を使用して実施する請求項1の製造方法。
  3. ロール急冷を、周速20〜45m/秒で回転する冷却ロール上に合金の溶湯を噴射して急冷することにより実施する請求項1の製造方法。
  4. フレークの厚さが10〜40μmとなるように実施する請求項1の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の方法により製造した磁石粉末を、バインダーとともに磁石形状に成形してなることを特徴とする等方性希土類ボンド磁石。
  6. 下記の式のいずれかにより表される組成(原子%)と、TbCu構造を有するように成分を配合した合金の溶湯を、
    (1)SmFe100−x−v
    (2)SmFe100−x−v
    (3)SmFe100−x−v
    [式中、MおよびMの意味、ならびにx、y、zおよびvの値は、請求項1に記載したとおりである。]
    ロール急冷法により粉末化し、得られたフレーク状の粉末を不活性雰囲気下に加熱処理してから窒化して等方性SmFeN系磁石粉末を製造し、この磁石粉末をバインダーとともに磁石形状に成形してボンド磁石を得、ついでこのボンド磁石を、真空中またはアルゴンもしくは窒素の雰囲気中で、バインダーの耐熱温度に応じた限度内の温度に加熱することにより角型性を改善したボンド磁石を得ることを特徴とする等方性希土類ボンド磁石の製造方法。
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