明細書
クマリ ン誘導体及びそれらの用途 技術分野
本発明は、 1 2 — リポキシゲナーゼを選択的に阻害する新規クマ リ ン誘導体、 及びこれらの化合物を有効成分として含有する医薬に 関するものであり、 更に詳しく は、 本発明は、 1 2 — リ ポキシゲナ ーゼ経路における 1 2 — リポキシゲナーゼの活性を選択的に阻害す る作用を有するクマリ ン誘導体、 及び当該化合物を有効成分として 含有する動脈硬化、 血管攣縮等の循環器系各種疾患の予防、 治療、 ある種の癌 (ルイス肺癌等) の転移の予防等を目的とした薬剤とし て有用な 1 2 — リポキシゲナーゼを選択的に阻害する医薬に関する ものである。
また、 本発明は、 生体内で修飾部分が開裂 , 切断され、 1 2 — リ ポキシゲナーゼを選択的に阻害する物質を生成し得る新規クマリ ン 誘導体、 及びこれらの化合物を有効成分として含有する医薬に関す るものであり、 更に詳しく は、 本発明は、 生体内で修飾部分が開裂 • 切断され、 1 2 — リポキシゲナーゼ経路における 1 2 — リポキシ ゲナーゼの活性を選択的に阻害する化合物に変換し得るクマリ ン誘 導体 (以下前駆体と記載することがある) 、 及び当該前駆体を有効 成分として含有する動脈硬化、 血管攣縮等の循環器系各種疾患の予 防、 治療、 ある種の癌 (ルイス肺癌等) の転移の予防等を目的とし た薬剤として有用な 1 2 — リポキシゲナーゼを選択的に阻害する医 薬に関するものである。
本明細書において、 百分率の表示は、 特に断りのない限り、 重量 による値を意味するものであり、 また、 I C 5 Q値は、 ある物質が 5 — リボキシゲナーゼ又は 1 2 — リポキシゲナ一ゼ活性を 5 0 %阻害 するのに必要なモル濃度である。
背景技術
ァラキ ドン酸カスケ一 ドには、 5 — リポキシゲナーゼ経路と呼ば れる代謝経路が存在し、 ァラキ ドン酸は、 5 — リ ポキシゲナーゼの 作用により 5 — ヒ ドロペルォキシエイコサテトラェン酸 (以下 5 — H P E T Eと記載することがある) に変換されること等が知られて いる (室田誠逸編, 「ブロス夕グランデイ ンと病態」 , 東京化学同 人, 1 9 8 4年) 。
この化合物を中間体として、 各種ロイコ ト リェン類が生合成され ることが知られており (室田誠逸編, 「プロスタグランディ ンと病 態」 , 東京化学同人, 1 9 8 4年) 、 それらのロイコ ト リェン類の うち、 例えば、 ロイコ ト リェン B 4は、 強力な白血球遊走作用を有 し、 炎症のメデイエ一夕一であること、 また、 ロイコ ト リェン C 4 及び D 4 は、 喘息のメデイエ一夕一であること等が知られている ( 室田誠逸編, 「プロス夕グランデイ ンと病態」 , 東京化学同人, 1 9 8 4年) 。
従って、 これらのロイコ ト リェン類の生合成系の初発酵素である 5 — リポキシゲナーゼを有効に阻害し得る薬剤があれば、 ロイコ ト リエン類の過剰産生に起因する種々の疾患 (例えば、 アレルギー性 疾患、 気管支喘息、 浮腫、 各種炎症性疾患等) の予防、 治療効果を 期待し得るとの観点から、 5 — リポキシゲナーゼに対して阻害作用 を有する薬物の探索が広範に行われている。
一方、 ァラキ ドン酸カスケー ドには、 1 2 — リポキシゲナーゼ経 路と呼ばれる代謝経路が存在する。 1 2— リポキシゲナーゼは、 血 小板等に多く存在する酵素であり、 ァラキドン酸に作用して 1 2 — ヒ ドロペルォキシエイコサテ トラェン酸 (以下 1 2 — H P E T Eと 記載することがある) を生成させ、 この化合物は、 還元されて 1 2 ー ヒ ドロキシエイコサテ トラェン酸 (以下 1 2 — H E T Eと記載す るこ とがある) となる。
この 1 2 — リポキシゲナーゼ経路における代謝産物の生理的意義
については、 5 — リポキシゲナーゼ経路におけるそれと比較して、 従来、 明確にされていなかつたが、 最近、 その主要代謝産物である 1 2 — Η Ρ Ε Τ Ε、 及び 1 2— Η Ε Τ Εを中心として、 当該代謝産 物の種々の生理活性が明らかにされている。
それらの生理活性を例示すれば、 次のとおりである。 すなわち、 1 2 - リポキシゲナーゼの代謝産物は、 血小板の凝集、 粘着等の機 能調節、 及び血管平滑筋細胞の遊走を促進して動脈硬化に関与して いる可能性が指摘されており (現代医療, 第 2 1 巻, 第 1 i号, 第 3 1 0 9〜 3 1 1 3頁, 1 9 8 9年) 、 また、 く も膜下出血後の血 管攣縮の発生に 1 2 — H P E T Eが何らかのイニシエータ一となつ ている可能性が示唆されており (現代医療, 第 2 1 巻, 第 1 1 号, 第 3 1 2 7〜 3 1 3 0頁, 1 9 8 9年) 、 更に、 1 2 — H £: T Eが ある種の癌細胞の血管内皮細胞への粘着、 転移を促進することが示 されている (現代医療, 第 2 2巻, 増刊, 第 5 6〜 5 7頁, 1 9 9 0年) 。 以上のような事実から、 1 2—リポキシゲナーゼを阻害す る物質が、 動脈硬化、 血管攣縮等の循環器系各種疾患の予防、 治療 、 又はある種の癌の転移の予防を目的とした薬物として有効に使用 し得るものと期待されている。
1 2—リポキシゲナ一ゼに対して阻害作用を有する物質としては 、 天然フラボノイ ドの 1 種であるバイ力 レンが知られている [バイ ォケミ カル ' アン ド · バイオフィ ジカル . リサーチ ' コ ミ ュニケ一 ショ ンス (Biochemical and BiophysicalResearch Communications) , 第 1 0 5巻, 第 3号, 第 1 0 9 0〜 1 0 9 5頁, 1 9 8 2年] 。 その他、 ヒ ドロキサム酸誘導体 (特開平 1 — 2 1 6 9 6 1号公報、 特開平 2 - 7 5 2号公報、 特開平 2 - 1 9 6 7 6 7号公報等) 、 コ 一ヒー酸誘導体 (特開平 1 — 2 7 5 5 5 2号公報、 特開平 2 - 2 3 5 8 5 2号公報等) 等が知られている。
一方、 クマリ ン誘導体に関しては、 一般に、 当該化合物は、 化学 的に合成又は天然界から分離、 精製されているが、 リポキシゲナ一
ゼ阻害作用に言及した従来技術としては、 例えば、 次の 1 ) の事項 が知られている。
1 ) エスク レチ ン ( 6, 7— ジヒ ドロキシクマ リ ン) [ピオキ ミ 力 ' エ ト · ビオフイ ジ力 · ァクタ ( Biochimica et Biophysica Acta) , 第 7 5 3巻, 第 1号, 第 1 3 0〜 1 3 2頁, 1 9 8 3年] に関す る知見が知られており、 当該化合物は、 肥満細胞腫細胞の 5— リポ キシゲナ一ゼ、 及び 1 2— リポキシゲナーゼに対し、 各々 4 X 1 0 -6M及び 2. 5 X 1 0 -6Mの I C 50値を示したことが報告されてい る o
しかしながら、 後述するように、 当該化合物の示すこの I C 50値 は、 本発明化合物のそれに比べてかなり大きい値であり、 1 2— リ ポキシゲナ一ゼに対する選択性もあるとは言い難い。 実際、 本発明 者らが行った比較実験においても、 エスク レチンの 1 2— リ ポキシ ゲナ一ゼ阻害作用は、 本発明化合物に比べてかなり弱く、 また 5— リボキシゲナーゼ阻害作用との選択性もみられないことが判明した また、 本発明の化合物に近似したクマリ ン誘導体として、 例えば 、 次の 2 ) 〜 1 0 ) の化合物が知られている。
2 ) 6 , 7—ジヒ ドロキシー 3—フエニルクマリ ン [①ジャーナル • ォブ . ザ . ケミ カル . ソシエティ · c ' オーガニッ ク ' ケ ミ ス ト リ一 ( Journal of the Chemical Society. C. Organic Chemistry ) , 第 1 6巻, 第 2 0 6 9〜 2 0 7 0頁, 1 9 6 9年、 及び②ッァ ーナル ' プリ クラ ドノィ · スぺク トロスコピィ (Zhurnal Prikladn oi Spektroskopii) , 第 8巻, 第 6号, 第 1 0 6 3〜 1 0 6 6頁, 1 9 6 8年]
3 ) 7, 8—ジヒ ドロキシ一 3—フエニルクマリ ン [①カ レン ト . サイエンス (Current Science) , 第 3 5巻, 第 2 2号, 第 5 5 7 〜 5 5 9頁, 1 9 6 6年、 ②ッァ一ナル ' プリ クラ ドノィ · スぺク トロスコ ピィ (Zhurnal Prikladnoi Spektroskopii) , 第 8巻, 第
6号', 第 1 0 6 3〜 1 0 6 6頁, 1 9 6 8年、 ③プロシ一デイ ング ス ' ォブ ' ザ ' イ ンディ アン ' アカデミ ー ' ォブ ' サイェンシズ ' セクショ ン A (Proceedings of the Indian Academy of Sciences.
Section A) , 第 5 6巻、 第 7 1〜 8 5頁, 1 9 6 2年、 ④プロシ 一ディ ングス ' ォブ ' ザ ' イ ンディ アン ' アカデミ ー ' ォブ ' サイ ェンシズ · セク ショ ン A ( Proceedings of the Indian Academy of
Sciences. Section A) , 第 5 9巻, 第 3号, 第 1 8 5〜 1 8 9頁 , 1 9 6 4年、 及び⑤ジャーナル ' ォブ ' オーガ二ッ ク ' ケ ミ ス ト リ一 (Journal of Organic Chemistry) , 第 1 9巻, 第 1 5 4 8〜 1 5 5 2頁, 1 9 5 4年]
4 ) 6 , 7—ジヒ ドロキシー 3— (フラ ン一 2—ィル) クマ リ ン、 及び 7, 8—ジヒ ドロキン一 3— (フラ ン一 2—ィル) クマ リ ン [ ツアーナル · プリ クラ ドノィ · スぺク トロスコ ピィ (Zhurnal Prik ladnoi Spektroskopi i) , 第 8巻, 第 6号, 第 1 0 6 3〜 1 0 6 6 頁, 1 9 6 8年]
5 ) 6, 7—ジヒ ドロキシ一 3— ( 3—ニ トロフ エニル) クマ リ ン [ジャーナル . ォブ . ザ . ケ ミ カル . ソシエティ · c . ' オーガ二 ッ ク , ケ ミ ス ト リ 一 Journal of the Chemical Society. C. Orga nic Chemistry) , 第 1 6巻, 第 2 0 6 9〜 2 0 7 0頁, 1 9 6 9 年]
6 ) 7, 8—ジヒ ドロキシ一 4一メチル一 3— ( 4—ニ トロフエ二 ル) クマ リ ン [アナレス ' デ ' ラ ' ソシェテ ' サイェンティ フィ ケ • デ · フ 'ノレクセレス · シリ ーズ 1 (Annales de la Societe Scient if ique de Bruxelles. Series 1 ) , 第 8 4巻, 第 3号, 第 3 8 3 〜 3 8 8頁, 1 9 7 1年]
7 ) 6, 7—ジヒ ドロキシ一 4ーメチルー 3—フエニルクマ リ ン [ ①フ ァ一マコ · ィル ' ノ、。ヴィ ァ ' エディ ツイ オーネ ' サイェンティ フイ カ (Farmaco, 11 (Pavia). Edizione Scientif ica) , 第 1 2巻, 第 6 9 1〜 6 9 4頁, 1 9 5 7年、 及び②ァッティ ' デラ . ァカデ
ミ ア ' ナツィ ォナ レ ' ディ · リ ンセィ · レ ンデイ コ ンティ · ク ラ ッ セ ' ディ ' サイェンツエ ' フ ィ ッ シェ · マテマティ ケ ' ェ ' ナツラ リ (Atti del la accademia nazionale dei Lincei. Rendiconti. C lasse di scienze f isiche, matematiche e natural i ) , 第 1 0 巻, 第 2 3 0〜 2 3 5頁, 1 9 5 1年]
8 ) 6 , 7—ジヒ ドロキシ一 3 , 4—ジフエニルクマ リ ン [①パブ リ カツイ ォ一二 ' デル ' セン ト口 ' ディ ' スッディ ォ ' ノ、°ー ' ラ · シ トゲネティ カ ' べゲタ レ · デル ' コンシグリ オ · ナツィ ォナーレ • デレ · リサーチ (Pubbl icazioni del centro di studio per la ci togenetica vegetale del consigl io nazionale delle ricerche ) , 第 1 8 2号, 第 3 5 0〜 3 8 7頁, 1 9 5 5年、 及び②アツテ ィ · デラ · ァカデミ ア ' ナツイ ォナレ ' ディ · リ ンセィ · レ ンディ コ ンティ · クラ ッセ ' ディ ' サイェンツエ · フィ ッ シェ ' マテマテ ィ ケ · ェ · ナツラ リ (Atti del la accademia nazionale dei し ince i . Rendiconti, Classe di scienze f isiche, matematiche e natu rali) , 第 1 6巻, 第 6 4 5〜 6 4 9頁、 1 9 5 4年]
9 ) 6, 7—ジヒ ドロキシ一 3— (ピリ ジン一 3—ィル) クマ リ ン [ジャーナル ' ォブ · ザ · ケ ミ カル ' ソシエティ · C . · オーガ二 ッ ク , ケ ミ ス ト リ ー ( Journal of the Chemical Society. C. Orga nic Chemistry) , 第 1 6巻, 第 2 0 6 9〜 2 0 7 0頁、 1 9 6 9 年]
1 0 ) 7, 8—ジヒ ドロキシ— 4一フエニルクマ リ ン (米国特許第 2, 8 0 9 , 2 0 1号明細書)
しかしながら、 これらの化合物が 1 2— リ ポキシゲナーゼ阻害活 性を有するこ とのみならず、 5— リ ポキシゲナーゼ阻害活性を有す るこ とは、 従来全く知られていない。
また、 クマ リ ン誘導体ではないが、 本発明の化合物に比較的近似 しており、 かつ 1 2— リ ポキシゲナーゼ又は 5— リ ボキシゲナーゼ 阻害活性に言及されているものとして、 前述のバイカ レンを含めて
次の 1 1 ) 〜 1 3 ) のような化合物が知られている。
1 1 ) ノくイカ レ ン ( 5 , 6 , 7 — ト リ ヒ ド ロキシフ ラボン) [バイ ォケミカル ' アン ド ' ノくィォフィ ジカル ' リサーチ ' コ ミ ュニケ一 ショ ンズ (Biochemical and Biophysical Research Communications :) , 第 1 0 5巻, 第 3号, 第 1 0 9 0〜 0 9 5頁, 1 9 8 2年]
1 2 ) 4 ' , 6, 7 — ト リ ヒ ドロキシイソフラバン [プロス夕グラ ンジンズ (Prostaglandins) , 第 2 8巻, 第 6号, 第 7 8 3〜 8 0 4頁, 1 9 8 4年]
1 3 ) 4 ' , 7 , 8 — ト リ ヒ ドロキシイソフ ラノくン、 及び 6 , 7 - ジヒ ドロキシー 3 ' , 4 ' —ジメ トキシイソフラバン [イ ンターナ ショナル ' ジャーナル ' ォブ ' ティ ッシュー ' リアクショ ンズ (In ternational Journal of Tissue React ions) , 第 1 1 巻, 第 3号 , 第 1 0 7〜 1 1 2頁, 1 9 8 9年]
このうち、 前記 1 2 ) に記載の化合物については、 当該化合物が ヒ ト末梢血白血球において 5 — リポキシゲナーゼ代謝産物の生成を 1 0 Mの濃度で完全に抑制したが、 一方血小板においては、 1 2 一 リポキシゲナーゼ代謝産物の生成を、 同一濃度でわずかに 2 5 % しか抑制しなかったことから、 当該化合物は 5 — リポキシゲナーゼ に選択的であることが知られている [プロスタグランジンズ (Pros taglandins) 第 2 8巻, 第 6号, 第 7 8 3〜 8 0 4頁, 1 9 8 4年 ] 。 また、 前記 1 3 ) 記載の化合物については、 当該化合物のヒ ト 腹膜マクロファージにおける 5 — リポキシゲナ一ゼ阻害作用が I C 50値で 1〜 2 Mであったのに対し、 当該化合物の 1 2 — リポキシ ゲナーゼ阻害作用は I C 50値で 1 6〜 2 0 Z/ Mであったことが報告 されている [インターナショナル ' ジャーナル ' ォブ ' ティ ッ シュ — · リアクショ ンズ ( International Journal of Tissue Reaction s) , 第 1 1 巻, 第 3号, 第 1 0 7〜 1 1 2頁, 1 9 8 9年] 。
本発明の化合物は、 後述するように I C s。値で 1 0 - 9乃至 1 0 - 8 Mオーダーと、 極めて強力な 1 2 — リポキシゲナーゼ阻害作用を有
する。 一方、 5 — リポキシゲナーゼに対する I C 5 0値は 1 2 — リ ポ キシゲナーゼに対するそれに比べて 1 0〜 6 0倍以上大き く、 1 2 一 リポキシゲナ一ゼに選択的な阻害作用を有している。
本発明の化合物がこのような作用を有していることは、 従来の知 見からは到底想到し得ないことである。 発明の開示
ところで、 1 2 — リポキシゲナ一ゼは、 5 — リ ポキシゲナーゼの 近縁酵素であり、 いずれかの酵素を阻害する物質は、 他方も阻害す る可能性がある。 事実、 5 — リポキシゲナ一ゼ阻害活性を有するこ とが報告されている物質であって、 1 2 — リポキシゲナ一ゼに対し ても阻害活性を示すものが知られており、 大部分のヒ ドロキサ厶酸 誘導体がその例である。
このような阻害活性の選択性に関しては、 その利用目的にもよる が、 前記循環器系疾患、 癌の転移等のように主として 1 2 — リポキ シゲナーゼ代謝産物に起因すると考えられている疾病の予防、 治療 には、 1 2 — リポキシゲナーゼを強力、 かつ選択的に阻害する物質 が望ま しい。
このような状況を踏まえ、 本発明者らは、 天然フラボノイ ドの 1 種であるバイ力レンが比較的強い 1 2 — リ ポキシゲナーゼ阻害活性 、 及び比較的高い選択性を有していることに着目 し、 この化合物を 先導化合物として使用し、 その部分構造の改変、 又は修飾を行う こ とにより、 強力、 かつ高い選択性を有する 1 2 — リポキシゲナ一ゼ 阻害化合物を創出するこ とに成功し、 本発明を完成した。
また、 一般に、 ある化合物を医薬、 例えば経口剤として利用する 場合、 その化合物が効率よく体内に吸収されるこ とが、 重要な要件 の一つである。 その効率的な吸収を左右する重要な因子として、 そ の化合物の有する脂溶性、 極性等の性質がある。
ところで、 前記の化合物は、 置換基の多様性からも類推されるよ
うに、 脂溶性又は極性の程度が多岐にわたっている。 従って、 これ らの化合物を、 例えば経口剤として使用する場合、 その化合物が腸 管等からの吸収に必ずしも適当な脂溶性、 極性等の性質を有してい るとは限らない。
そこで、 本発明者らは、 これらの化合物の種々の修飾 合物につ いて、 医薬として適当な脂溶性又は極性を付与することにより、 効 率よく生体内に吸収され、 吸収後生体内に存在する酵素等の作用に より、 修飾部分が速やかに、 又は目的によっては徐々に、 開裂 · 切 断されて修飾前の化合物が生成し得る、 いわゆるプロ ドラッグの検 討を行った結果、 これらの化合物が共通して有するカテコール型水 酸基のモノァシル体及びジァシル体が、 前記目的に適合する化合物 群であることを見出し、 本発明を完成した。
本発明の目的は、 1 2 — リポキシゲナーゼを強力、 かつ高い選択 性をもって阻害し得る化合物を提供することである。
本発明の他の目的は、 生体内に効率よく吸収され、 生体内で修飾 部分が開裂 · 切断されて 1 2 — リボキシゲナーゼを阻害する物質を 生成し得る、 いわゆるプロ ドラッグとしての用途を有する新規化合 物のクマリク誘導体を提供することである。
本発明の他の目的は、 1 2— リポキシゲナーゼの代謝産物によつ てもたらされる動脈硬化、 血管攣縮等の循環器系各種疾患の予防、 治療、 及びある種の癌の転移の予防等を目的とした薬剤として有用 であり、 また、 低毒性であり、 かつ副作用の少ない 1 2 - リポキシ ゲナーゼを選択的に阻害する医薬を提供することである。
前記課題を解決する本発明の第 1 の態様は、 次の式 9の一般式
[ただし、 式中 R 1 は、 水素原子又は低极アルキル基を示し、 R 2
及び R 3 は、 水素原子又は水酸基を示し (ただし、 R 2 と R 3 が同 時に水素原子であることはない) 、 A rは、 次の式 1 0、 式 1 1 又 は式 1 2の一般式 式 1 0
式 1 1
式 1 2
で示される基であり、 式中 R
4 は、 低級アルキル基、 低級アルコキ シ基、 ハロゲン原子、 ト リ フルォロメチル基又はシァノ基を示す。 ]
で示されるクマリ ン誘導体、 である。
前記課題を解決する本発明の第 2の態様は、 次の式 1 3の一般式
[ただし、 式中 R
1 は、 水素原子又は低級アルキル基を示し、 R
2 及び R
3 は、 水素原子又は水酸基を示し (ただし、 R
2 と R
3 が同 時に水素原子であるこ とはない) 、 A r は、 次の式 1 4、 式 1 5又 は式 1 6の一般式 式 1 4
式 1 5
式 1 6
で示される基であり、 式中 R
4 は、 水素原子、 低級アルキル基、 低 級アルコキシ基、 ハロゲン原子、 ト リ フルォロメチル基、 シァノ基 又はニトロ基を示す。 ] で示されるクマリ ン誘導体からなる群より 選択される化合物、 又はそれらの混合物を有効成分として含有する 医薬、 である。
本発明の第 1 の態様の化合物は、 次の式 1 7の一般式
で示されるクマリ ン誘導体であり、 クマリ ン環の 6、 7、 及び 8位 に少なく とも 2つのカテコ一ル型水酸基を有し、 クマリ ン環の 3位 に芳香族置換基を有することを特徴とするクマリ ン誘導体であり、 その製造方法を例示すれば次のとおりである。
次の式 1 8の一般式
(前記化学式において、 3 及び 4 は、 水素原子又は水酸基を示 し、 A r は次の式 1 9、 式 2 0又は式 2 1 の一般式
式 1 9
式 2 0
式 2 1
で示される基であり、 式中 R
4 は、 水素原子、 低級アルキル基、 低 級アルコキシ基、 ハロゲン原子、 ト リ フルォロメチル基、 シァノ基 又は二 ト口基を示す。 )
で示される本発明の化合物は、 次の式 2 2、 及び式 2 3の化学式に 示される工程により合成することができる。
式 2 2
(1)〇Η'
(2) Η30+
(前記化学式において、 ' 及び 2 は、 水素原子又はァセ トキシ 基を示し、 且 3 及び 4 は、 水素原子又は水酸基を示す) 。
ァセチルサリチルアルデヒ ド誘導体 ( I I ) と所望のァ リ ール酢 酸 ( I I I ) とを、 パ一 ン反応として知られている反応条件下に て縮合させる。 すなわち、 無水酢酸中、 ト リェチルァ ミ ン等の塩基 の存在下に通常 1 2 0 °C前後で、 1時間乃至数時間穏やかに加熱還 流させることにより、 化合物 ( I V) を得ることができる (工程 I
) o
ァセチルサリチルアルデヒ ド誘導体 ( I I ) は、 対応するサリチ ルアルデヒ ド誘導体 ( I ) を、 無水酢酸、 又は塩化ァセチルなどの ァセチル化剤を用いてァセチル化することによって得ることができ るが、 サリチルアルデヒ ド誘導体 ( I ) を氷冷、 又は室温下に、 無 水酢酸中にて ト リェチルァ ミ ンなどの塩基存在下にァセチル化し、 生成したァセチルサリチルアルデヒ ド誘導体 ( I I ) を単離するこ となく、 そのまま上述のパーキン反応条件へ移行させることにより 、 直接化合物 ( I ) から化合物 ( I V) へ導く こ ともできる。 この 場合、 もう一方の原料であるァリール酢酸 ( I I I ) は、 パーキン 反応条件への移行時に添加してもよいが、 化合物 ( I ) のァセチル 化の段階、 すなわち最初から共存させておいてもよい。 また、 前記 の反応は、 ト リェチルァ ミ ン等の塩基の代わりに、 ァリ ール酢酸の アルカ リ金属塩等を用いることもできる。
このようにして得た化合物 ( I V ) は、 酸性条件下、 又は塩基性 条件下に加水分解 (あるいはエステル交換) して、 本発明化合物 (
V ) へ導く ことができる。 まず、 酸性条件下に脱ァセチル化を行う 場合は、 例えば、 エタノールと塩酸との混合液中にて、 3 0分間乃 至 2時間加熱還流することにより目的が達成される (工程 I I ) 。 一方、 塩基性条件下に脱ァセチル化を行う場合は、 エタノールと 水との混合液などを溶媒として、 水酸化ナ ト リ ウム、 又は水酸化リ チウムなどの塩基とともに室温にて 1 時間乃至 3時間反応させる。 この際、 クマリ ン環は開環しているものと考えられるが、 塩酸など を添加して酸性処理することにより再閉環させて目的物 (V ) を得 ることができる (工程 1 1 1 ) 。
また、 '前記の式 1 8の一般式で示される本発明化合物は、 次の式 2 4、 及び式 2 5の化学式に示される工程により合成するこ ともで きる。
(前記式中 R 5 及び R 6 は水素原子又はメ トキシ基を示す。 )
(V) '、
(前記式中 5 及び 6 は水素原子又はメ トキシ基を、 R3 及び R 4 は水素原子又は水酸基を示す。 )
サリチルアルデヒ ド誘導体のメチルエーテル (V I ) と、 所望の ァ リールァセ トニ ト リル (V I I ) とをクネーべナ一ゲル反応とし て知られる反応条件下にて縮合させる。 すなわち、 例えばェタノ一 ル等を溶媒として両者を加熱溶解し、 触媒量の水酸化ナ ト リ ウム、 又はピぺリ ジンのような塩基を添加して撹拌することにより、 化合 物 (V I I I ) を得ることができる (工程 I V) 。 次に化合物 ( V I I I ) を例えば塩化ピリ ジニゥム等の脱メチル化剤と反応させ、 中間に生じていると考えられるィ ミ ン ( I X) を塩酸等の酸で処理 し、 加水分解することにより、 本発明化合物 (V) を得ることがで きる (工程 V) 。
また、 前記の式 1 8の一般式で示される本発明化合物は、 縮合反 応に使用するァリールァセ トニト リル (V I I ) が比較的反応性に 富む場合には、 次の式 2 6の化学式
式 2 6
(V)
(前記式中、 3 及び 4 は、 水素原子又は水酸基を示す。 ) に示される工程により、 サリチルアルデヒ ド誘導体 ( I ) とクネ一 ペナ一ゲル反応により縮合させて、 直接中間体 ( I X) を経て、 本 発明化合物 (V) を得ることができる (工程 V I ) 。
更に、 次の式 2 7の一般式
(前記化学式において 1 は水素原子又は低級アルキル基を示し、 R 2 及び 3 は水素原子又は水酸基を示す。 )
で示される化合物は、 次の式 2 8の化学式に示される工程により合 成するこ とができる。
2 8
(前記化学式において ' は水素原子又は低級アルキル基を示し、 且
2 及び且
3 は水素原子又は水酸基を示す。 )
メァヴァイ ンのァリール化反応により、 クマリ ン誘導体 ( X ) の 3位にァ リ ール基を導入する。 すなわち、 塩酸酸性条件下に所望の 芳香族ァ ミ ンと亜硝酸ナ ト リ ウムとから調製したジァゾ二ゥ厶塩 ( X I ) とクマリ ン誘導体 (X) とを、 塩化第二銅共存下に反応させ ることにより、 本発明化合物 (X I I ) を得るこ とができる。
以上のようにして得られた本発明の化合物を、 再結晶、 クロマ ト グラフィ 一等の公知の精製方法により精製するこ とができる。
本発明の上記化合物は、 1 2— リポキシゲナーゼ活性の選択的な 阻害作用を有しているので、 生体内における 1 2— H P E T E、 1 2— HE TE等の 1 2— リポキシゲナーゼ代謝産物の生成を抑制す る作用を有し、 当該化合物を有効成分として含有する本発明の 1 2 一 リ ポキシゲナーゼを選択的に阻害する医薬は、 これらの代謝産物 に起因する動脈硬化、 血管攣縮等の循環器系各種疾患の治療薬、 又 は予防薬として、 更に、 ある種の癌 (ルイス肺癌等) の転移の予防 等を目的とした薬剤として有効に利用することができる。
前記課題を解決する本発明の第 3の態様は、 次の式 1 5 bの一般 式
式 1 5 b
[ただし、 式中 R
1 は、 水素原子又は低級アルキル基を示し、 R
2 及び R
3 は、 水素原子又は O Zを示し (ただし、 R
2 と R
3 が同時 に水素原子であることはない) 、 A rは、 次の式 1 6 b、 式 1 7 b 又は式 1 8 bの一般式
式 1 6 b
式 1 7 b
式 1 8 b
で示される基であり、 式中 R
4 は、 低級アルキル基、 低級アルコキ シ基、 ハロゲン原子、 ト リ フルォロメチル基、 ニ トロ基又はシァノ 基を示し、 Zは、 各々独立に水素原子又は次の式 1 9 bの一般式
O
R。― c— 式 1 9 b で示される基であり (ただし、 全てが水素原子であることはない) 、 式中 R 5 は、 炭素数 1〜 2 0の直鎖又は分技アルキル基又はアル ケニル基を示す。 ]
で示されるクマリ ン誘導体、 である。
前記課題を解決する本発明の第 4の態様は、 次の式 2 0 bの一般 式
[ただし、 式中 R
1 は、 水素原子又は低級アルキル基を示し、 R
2 及び R
3 は、 水素原子又は O Zを示し (ただし、 R
2 と R
3 が同時 に水素原子であることはない) 、 A r は、 次の式 2 1 b、 式 2 2 b 又は式 2 3 bの一般式
式 2 1 b
ザ 式 2 2 b
\〇ノ 式 2 3 b
で示される基であり、 式中 R 4 は、 水素原子、 低級アルキル基、 低 級アルコキシ基、 ハロゲン原子、 ト リ フルォロメチル基、 ニ トロ基 又はシァノ基を示し、 Zは、 各々独立に水素原子又は次の式 2 4 b の一般式
〇
II
R— C——
式 2 4 b で示される基であり (ただし、 全てが水素原子であるこ とはない) 、 式中 R 5 は、 炭素数 1 〜 2 0の直鎖又は分技アルキル基又はアル ケニル基を示す。 ]
で示されるクマリ ン誘導体からなる群より選択される化合物を有効 成分として含有する医薬、 である。
本発明の第 3の態様の化合物 (前駆体) の製造法を例示すれば、 次のとおりである。 すなわち、 本発明の化合物は、 次の式 2 5 の 化学式に示される工程により合成することができる。
工程 A
(ァ)
(前記化学式において、 R
8 は水素原子又は低級アルキル基を示し 、 R
9 及び R '。は水素原子又は水酸基を示し、 R ' '及び R
12は水素 原子又は O Zを示し、 A rは次の式 2 6 b、 式 2 7 b又は式 2 8 b の一般式 式 2 6 b
式 2 8 b
で示される基であり、 式中 R
13は、 水素原子、 低級アルキル基、 低 級アルコキシ基、 ハロゲン原子、 ト リ フルォロメチル基、 シァノ基 又はニ トロ基を示し、 Zは各々独立に水素原子又は次の式 2 9 bの 一般式
〇 式 2 9 b で示される基であり、 式中 R 14は、 炭素数 1〜 2 0の直鎖又は分技 アルキル基又はアルケニル基を示す。 ) 。
すなわち、 ヒ ドロキシクマリ ン誘導体 (ァ) を ト リエチルア ミ ン 等の塩基の存在下で、 所望の酸無水物又は酸クロ リ ド等のァシル化 剤と反応させることにより、 本発明の化合物 (ィ) を得ることがで きる。 この場合、 ァシル化剤の当量関係を調節することにより、 部 分的にァシル化された化合物を得るこ ともできる (工程 A) 。
原料となる ヒ ドロキシクマリ ン誘導体 (ァ) は、 R 8 が水素原子 である場合、 次の式 3 O bの化学式で示される工程により製造する ことができる。
工程 B
(力) (キ)
(前記化学式において、 R 1 5及び R 1 6は、 水素原子又はメ トキシ基 を示し、 R 9 及び R は水素原子又は水酸基を示す) 。
すなわち、 サリチルアルデヒ ド誘導体のメチルエーテル (ゥ) と 、 所望のァリールァセ トニト リル (ェ) とをクネーべナ一ゲル縮合 させることにより、 スチルベン誘導体 (ォ) を得た後、 これを例え ば塩化ピリ ジニゥ厶等を用いて脱メチル化し、 中間に生じているィ ミ ン (力) を塩酸等の酸で処理し、 加水分解し、 ヒ ドロキシクマリ ン誘導体 (キ) を得ることができる (工程 B ) 。
原料となるヒ ドロキシクマリ ン (ァ) の R 8 が水素原子又は低級 アルキル基である場合、 次の式 3 1 bの化学式で示される工程によ り製造するこ とができる。
(ク) (ァ) 工程 C
メ ァヴァ イ ンのァ リ ール化反応によ り、 クマ リ ン誘導体 ( ク) の 3位にァ リ ール基を導入する。 すなわち、 塩酸酸性下で所望の芳香 族ァ ミ ンと亜硝酸ナ ト リ ウムとから調製したジァゾ二ゥム塩 (ケ) とクマ リ ン誘導体 (ク) とを、 塩化第二銅共存下で反応させ、 ヒ ド ロキシクマ リ ン誘導体 (ァ) を得るこ とができる (工程 C ) 。
また、 目的とする本発明の化合物が、 式 1 bの一般式において Z がァセチル基であって、 R 1 が水素原子である場合、 次の式 3 2 b の化学式で示される工程により製造するこ ともできる (工程 D ) 。 工程 D
(コ) (前記化学式において、 R 1 7及び R 1 8は、 水素原子又は水酸基を示 し、 R 1 S及び R 2 eは水素原子又はァセ トキシ基を示す) 。
ァセチルザリ チルアルデヒ ド誘導体 (サ) と所望のァ リ ール酢酸 (シ) とを、 パーキン反応と して知られている反応条件下にて縮合 させる。 すなわち、 無水酢酸中、 ト リェチルア ミ ン等の塩基の存在 下に通常 1 2 0 °C前後で、 1 時間乃至数時間穏やかに加熱還流させ るこ とによ り、 化合物 (ス) を得るこ とができる。
ァセチルサリ チルアルデヒ ド誘導体 (サ) は、 対応するサリ チル アルデヒ ド誘導体 (コ) を、 無水酢酸、 又は塩化ァセチル等のァセ チル化剤を用いてァセチル化するこ とによって得るこ とができるが
、 サリチルアルデヒ ド誘導体 (コ) を氷冷、 又は室温下に、 無水酢 酸中にて ト リエチルァ ミ ン等の塩基存在下にァセチル化し、 生成し たァセチルサリチルアルデヒ ド誘導体 (サ) を単離することなく、 そのまま上述のパーキン反応条件へ移行させるこ とにより、 直接化 合物 (コ) から化合物 (ス) へ導く こともできる。 この場合、 もう 一方の原料であるァリール酢酸 (シ) は、 パーキン反応条件への移 行時に添加してもよいが、 化合物 (コ) のァセチル化の段階、 すな わち最初から共存させておいてもよい。 また、 前記の反応は、 ト リ ェチルア ミ ン等の塩基の代わりに、 ァリール酢酸のアルカ リ金属塩 等を用いるこ ともできる。
このようにして得られた本発明の化合物 (ス) は、 次の式 3 3 b の化学式に示されるように、 工程 E
(ス) (セ)
例えば、 エタノールと塩酸との混合液中で 3 0分間〜 4時間加熱還 流するこ とにより、 脱ァセチル化し、 生成したヒ ドロキシクマリ ン 誘導体 (セ) を、 工程 Aにおける原料として用いることもできる ( 工程 E ) 。
本発明の上記化合物の修飾部分としてのァシル基は、 種々の炭素 数のものが用いられ、 モノァシル体、 ジァシル体、 ト リァシル体等 種々のものが用いられ、 所望の脂溶性、 極性等を有する化合物を製 造することができる。 また、 ァシル基としては、 生体内で吸収され 、 開裂 , 切断され、 生成する遊離酸が、 医学的、 薬学的に許容し得 るものであれば、 特に制限はないが、 ァシル基が立体的に嵩高い場 合、 エステラーゼ等による加水分解速度の低下が認められる。 従つ
て、 この事実を利用 して、 修飾部分と してのァシル基の種類を種々 選択するこ とにより、 本発明の上記化合物の生体内における開裂 ' 切断を制御することも可能である。
以上のようにして得られた本発明の化合物を、 再結晶、 クロマ ト グラフィ 一等の公知の精製方法により精製するこ とができる。 精製 された本発明の化合物は、 極めて安定であり、 ρ Η 1〜 8の水溶液 と接触させても長時間、 何らの変化もせずに存在し得る。
本発明の上記化合物は、 生体内に吸収され、 生体内に存在する酵 素等の作用によりァシル基が開裂 · 切断され、 その結果生成する化 合物が、 強力な 1 2 — リポキシゲナ一ゼの阻害作用を選択的に有し ているので、 1 2 — H P E T E、 1 2 — H E T E等の 1 2 — リ ポキ シゲナーゼ代謝産物の生成を抑制する作用を有し、 これらの代謝産 物に起因する動脈硬化、 血管攣縮等の循環器系各種疾患の治療薬、 又は予防薬として、 更に、 ある種の癌 (ルイス肺癌等) の転移の予 防等を目的とした薬剤として有効に利用することができる。
前記課題を解決する本発明の第 5の態様は、 次の式 1 1 cの一般 式
[ただし、 式中 R 2 及び R 3 は、 水素原子又は水酸基を示し (ただ し、 R 2 と R 3 とが同時に水素原子であることはない) 、 A r は、 次の式 1 2 c又は式 1 3 cの一般式
式 1 2 c
式 1 3 c
で示される基であり、 式中 Xは、 酸素原子、 硫黄原子を示す。 ] で示されるクマリ ン誘導体、 である。
前記課題を解決する本発明の第 6の態様は、 次の式 1 4 cの一般 式
[ただし、 式中 R
2 及び R
3 は、 水素原子又は水酸基を示し (ただ し、 R
2 と R
3 とが同時に水素原子であることはない) 、 A r は、 次の式 1 5 c又は式 1 6 cの一般式 式 1 5 c
式 1 6 c
で示される基であり、 式中 Xは、 酸素原子、 硫黄原子を示す。 ] で示されるクマリ ン誘導体からなる群より選択される化合物、 又は それらの混合物を有効成分として含有する医薬、 である。
本発明の第 5の態様の化合物の製造法を例示すれば、 次のとおり である。 すなわち、 本発明の化合物は、 式 1 7 cの化学式に示され る工程により合成することができる。
工 A
1 7 c
(前記化学式において、 R 5 及び R 6 は、 水素原子又はメ トキシ基 を示し、 R 7 及び R 8 は水素原子又は水酸基を示す) 。
すなわち、 サリチルアルデヒ ド誘導体のメチルエーテル (ァ) と 、 所望のァリールァセ トニト リル (ィ) とをクネーべナ一ゲル縮合 させるこ とにより、 , ^一ジァリールアク リ ロニ ト リ ル誘導体 ( ゥ) を得た後、 これを例えば塩化ピリ ジニゥム等を用いて脱メチル 化し、 中間に生成しているィ ミ ン (ェ) を塩酸等の酸で処理し、 加 水分解し、 本発明の化合物 (ォ) を得ることができる (工程 A ) 。
また、 次の式 1 8 C及び式 1 9 cの化学式
工程 B
c
(ケ) (才)
(前記化学式において、 R 7 及び R 8 は水素原子又は水酸基を示し 、 R 9 及び R i eは、 水素原子又はァセ トキシ基を示す)
に示される工程により製造するこ ともできる。
ァセチルザリチルアルデヒ ド誘導体 (キ) と所望のァ リ ール酢酸 (ク) とを、 パーキン反応と して知られている反応条件下で縮合さ せる。 すなわち、 無水酢酸中で ト リェチルア ミ ン等の塩基の存在下 に通常 1 2 0 °C前後で、 1 時間乃至数時間穏やかに加熱還流させる こ とにより、 化合物 (ケ) を得るこ とができる (工程 B ) 。
ァセチルサリ チルアルデヒ ド誘導体 (キ) は、 対応するサリ チル アルデヒ ド誘導体 (力) を、 無水酢酸、 又は塩化ァセチル等のァセ チル化剤を用いてァセチル化するこ とによって得るこ とができるが
、 サリ チルアルデヒ ド誘導体 (力) を氷冷、 又は室温下に、 無水酢 酸中で ト リエチルアミ ン等の塩基存在下にァセチル化し、 生成した ァセチルサリチルアルデヒ ド誘導体 (キ) を単離することなく、 そ のまま前記のパーキン反応条件へ移行させることにより、 化合物 ( 力) から化合物 (ケ) へ直接導く こともできる。 この場合、 もう一 方の原料であるァリール酢酸 (ク) は、 パーキン反応条件への移行 時に添加してもよいが、 化合物 (力) のァセチル化の段階、 すなわ ち最初から共存させておいてもよい。 また、 前記の反応は、 ト リヱ チルァ ミ ン等の塩基の代わりに、 ァリール酢酸のアル力 リ金属塩等 を用いることもできる。
このようにして得た化合物 (ケ) は、 酸性条件下に加水分解 (あ るいはエステル交換) して、 本発明の化合物 (ォ) へ導く ことがで きる。 例えば、 エタノールと塩酸との混合液中で、 3 0分間乃至数 時間加熱還流することにより目的が達成される (工程 C ) 。
以上のようにして得られた本発明の化合物を、 再結晶、 クロマ ト グラフィ 一等の公知の精製方法により精製することができる。
本発明の上記化合物は、 1 2 - リポキシゲナーゼ活性の選択的な 阻害作用を有しているので、 生体内における 1 2 — H P E T E、 1 2 — H E T E等の 1 2 — リポキシゲナーゼ代謝産物の生成を抑制す る作用を有し、 当該化合物を有効成分として含有する本発明の 1 2 一リポキシゲナーゼを選択的に阻害する医薬は、 これらの代謝産物 に起因する動脈硬化、 血管攣縮等の循環器系各種疾患の治療薬、 又 は予防薬として、 更に、 ある種の癌 (ルイス肺癌等) の転移の予防 等を目的とした薬剤として有効に利用することができる。
本発明の化合物は、 そのまま、 又は薬学的に許容される公知の担 体、 賦形剤等と混合し、 錠剤、 カプセル剤、 注射剤、 顆粒剤、 坐剤 等の適宜の形態の医薬として用いることができる。
本発明の化合物を有効成分とする医薬は、 経口的に、 又は注射、 吸入、 塗布等により非経口的に投与することができる。
本発明の化合物を有効成分とする前記 1 2— リ ポキシゲナーゼを 選択的に阻害する医薬の投与量は、 治療対象、 症状、 年齢、 治療期 間等により異なるが、 好適には、 通常 1 回につき約 0. l m gから 5 O m gを 1 日 1〜 3回程度投与する。
次に試験例を示して本発明を更に詳述する。
試験例 1
この試験は、 種々の化合物の 1 2 — リポキシゲナーゼ阻害作用を 調べるために行った。
1 ) 酵素液の調製
エーテル麻酔下で、 S p r a g u e D aw l e y雄性ラッ トの 腹大動脈から、 約 1 0分の 1 容の 3. 8 %クェン酸ソーダ溶液の入 つた注射筒にて採血し、 室温、 1 8 0 gで 1 5分間遠心し、 多血小 板血漿を分離し、 4。C、 1 8 0 0 gで 1 0分間遠心し、 得られた沈 渣を洗浄用緩衡液 ( 1 5 4 mM塩化ナ ト リ ウム、 2 mME D TAを 含む 5 0 mMト リス塩酸バッフ ァー : p H 7. 4 ) で洗浄し、 血小 板を得た。 得られた血小板を、 採血量の 2 0分の 1 容の再浮遊緩衡 液 ( 1 5 4 mM塩化ナ ト リ ウム、 5. 5 mMグルコースを含む 5 0 mMト リス塩酸バッファー : p H 7. 4 ) に懸濁し、 超音波破砕し 、 1 0 0, 0 0 0 gで 3 0分間遠心し、 上清を分離し、 酵素液を調 製した。
2 ) 酵素活性の測定方法
前記再浮遊緩衡液で酵素活性を約 2 mUZm 1 に調製した酵素液 3 0 0 z l に、 3 mMイ ン ドメタシンエタノ ール溶液 1 / 1、 3 0 O mM還元型グル夕チオン溶液 1 1 及び各種濃度の被検物質のェ タノ一ル溶液 3 a 1 を添加し、 3 7 で 5分間保持し、 次いで 2. 5 mMァラキ ドン酸エタノール溶液 3 fi 1 を添加し、 3 7 °Cで 5分 間保持して反応させた後、 6 0 0 z l のメタノールを添加して反応 を停止させた。 反応液を 1 0 , 0 0 O gで 5分間遠心し、 上清の 1 2— ヒ ドロキシエイコサテ トラエン酸を C— 1 8 カラムを用いた逆
相高速液体クロマ トグラフィ ーで分離し、 ジェンを 2 3 4 n mの吸 収で定量し、 酵素活性を測定した。
被検物質として、 実施例 4、 実施例 5及び実施例 8 と同一の方法 で製造した本発明の化合物、 比較例 1 〜 5 と同一の方法で製造した 化合物、 及び対照として次の式 2 9の化学式
式 2 9
で示される公知のエスク レチン (東京化成社製) を用い、 各種濃度 で試験し、 各被検物質の測定値から、 5 0 %の 1 2 — リ ポキシゲナ ーゼ阻害率を示す濃度 (以下 I C
5 0値と記載するこ とがある) を求 めた。
3 ) 試験結果
この試験の結果は表 1 に示すとおりである。 表 1 は、 本発明の実 施例 4、 5、 及び 8の化合物と、 比較例 3〜 5の化合物、 比較のた めの公知化合物であるエスク レチン (東京化成社製) の 1 2 — リ ポ キシゲナーゼの I C 5。値、 及び I C 5。値が求められなかった比較例 1 及び 2の化合物についての 1 2 - リポキシゲナ一ゼ阻害率を示し た。
表 1 阻害作用に関する試験桔果 化合物 1 2―リポキシゲナーゼ
の I Cs。値(M) 実施例 4 7.6 X 10 -S 実施例 5 9.2 X 10 -9 実施例 8 7.0 X 10 -0 比 $交例 1 氺
比铰例 2 * *
比幸侧 3 2.6 X 10 -7 比铰例 4 1.2 X 10 -7 比铰例 5 1.1 X 10 -6 エスクレチン 4.4 X 10 一 6
(注)
* : I C5。値は求められなかったが、 その最大の阻害率は 化合物濃度 1 0— 5Mで 5%であった。
* *: I CS()値は求められなかったが、 その最大の阻害率は 化合物濃度 1 0— 5Mで 7 %であつた。
本発明の実施例 4及び実施例 8 と同一の方法により製造した化合 物の 1 2— リポキシゲナーゼ阻害作用は、 I C5。値で各々 7. 6 X 1 0 M及び 7. 0 X 1 0 Mであったのに対して、 比較例 1 及び 比較例 2と同一の方法により製造した化合物は、 化学的構造が本発 明の化合物に類似しているにもかかわらず、 その 1 2— リポキシゲ ナーゼ阻害作用は非常に弱いか、 又は無く、 1 0— 5Mの濃度におい てさえもわずかに 1 0 %以下の阻害率を示したにすぎなかった。
この結果は、 本発明の化合物が強力な 1 2 - リポキシゲナ一ゼ阻 害作用を発現するために、 クマリ ン環の 6〜 8位に、 少なく とも 2 つのカテコール型水酸基を有することが必須であることを示唆して いる。
また、 比較のために用いた公知の化合物であり、 1 2 — リポキシ ゲナーゼ阻害作用に関して既に報告のあるエスク レチンの 1 2 — リ ポキシゲナーゼ阻害作用は、 I C5。値で 4. 4 X 1 0 - 6Mであった 。 これに対し、 本発明の実施例 4及び実施例 8 と同一の方法により 製造した化合物の 1 2 — リポキシゲナーゼ阻害作用は、 いずれも 1 0 _SMオーダ一の I C 50値を示し、 極めて強力である。
本発明の化合物は、 クマリ ン環の 3位にァリ一ル基を有すること を特徴としている。 これに対し、 4位にァリール基を有する比較例 3 と同一の方法により製造した化合物の 1 2— リ ポキシゲナーゼ阻 害作用は、 I C 5。値で 2. 6 X 1 0 _7Mと比較的強いものではある が、 本発明の化合物の 1 2 - リボキシゲナーゼ阻害作用の比ではな い。
また、 表 1 には示していないが、 エスク レチン及び比較例 3 と同 一の方法により製造した化合物の 5— リポキシゲナ一ゼ阻害作用は 、 I C 5。値で各々 4. 3 X 1 0 -7M及び 6. 4 x l O -7Mであり、 1 2— リポキシゲナ一ゼと 5— リポキシゲナ一ゼに対する阻害作用 に選択性が見られなかった。 これに対し、 本発明の化合物は、 後述 するように 1 2— リポキシゲナーゼを選択的に阻害する。
従って、 本発明化合物が強力な 1 2— リポキシゲナーゼ選択的阻 害作用を発現するためには、 クマリ ン環の 3位にァリール基を有す ることが必須である。
次に、 クマリ ン環の 3位と 4位のいずれの位置にもァリール基を 有する化合物の例として、 比較例 4 と同一の方法により製造した化 合物の 1 2 — リボキシゲナーゼ阻害作用は、 I C 5。値で 1 . 2 X 1 0 つであった。 一方、 実施例 4及び実施例 8と同一の方法により 製造した化合物に加えて、 クマリ ン環の 4位にメチル基を有する実 施例 5の化合物の 1 2 - リポキシゲナーゼ阻害作用も、 I C 5。値で 9. 2 X 1 0 _βΜと極めて強力な値を示した。 この結果は、 本発明 の化合物が強力な 1 2— リポキシゲナ一ゼ阻害作用を発現するため には、 クマリ ン環の 4位は無置換であるか、 低級アルキル基の様な 立体的に小さな置換基が好ましいことを示唆している。
後述するように、 本発明化合物のクマリ ン環の 3位のァリール基 についての特徴として、 当該ァリール基のパラ位又はメタ位に、 あ る程度のかさ高さを持つ置換基を有しているものの方が、 無置換の ものに比較して、 より強力な 1 2 — リポキシゲナーゼ阻害作用を示 す傾向がみられた。 中でも好ましい置換基については後述するが、 比較例 5と同一の方法により製造した化合物の例に示すように、 当 該ァ リール基のパラ位又はメタ位の置換基が水酸基である場合には 、 その 1 2— リポキシゲナーゼ阻害作用は大幅に低下する。 試験例 2
この試験は、 本発明の第 1の態様の化合物の 1 2— リポキシゲナ ーゼ阻害作用の選択性を調べるために行った。
1 ) 酵素液の調製
① 5— リポキシゲナ一ゼ酵素液の調製
ラ ッ ト好塩基性白血病細胞 (R a t B a s o p h i l i c L e u k em i a C e l 1 : R B L- 1. ATC C C R L 1 3 7
8 ) ^. 1 0 %牛新生仔血清を含むダルベッ コ改変イーグル培地で 常法により培養し、 1 5 4 mM塩化ナ ト リ ウムを含む 5 O mM ト リ ス塩酸緩衝液 ( p H 7. 4、 以下 T B S と記載する) で 2回洗浄し 、 細胞を 1 m 1 当たり 4 X 1 07 個の割合で同一の緩衝液に浮遊さ せ、 超音波で細胞を破砕し、 1 0 , 0 0 0 gで 1 0分間遠心して上 清を分離し、 酵素液を調製した。
② 1 2 — リ ポキシゲナーゼ酵素液の調製
試験例 1 と同一の方法により調製した。
2 ) 酵素活性の測定方法
① 5 - リポキシゲナ一ゼ酵素活性の測定方法
前記酵素液 ( 4 0 mU/m l 相当) 1 5 1 に、 T B S 1 8 5 〃 1 、 2 mMアデノ シン三リ ン酸 T B S 5 0 1 、 1 2 mM塩化カル シゥム T B S 5 0 z l 、 3 mMイ ン ドメ タ ン 1 1 、 3 0 0 mM還 元型グルタチオン水溶液 1 1 及び各種濃度の被検物質のエタノー ル溶液 3 1 を添加し、 3 7 °Cで 5分間保持し、 次いで 2. 5 mM ァラキ ドン酸エタノール溶液 3 〃 1 を添加し、 3 7 °Cで 2分間保持 して反応させた後、 6 0 0 fx 1 のメタノールを添加して反応を停止 させた。 反応液を 1 0 , 0 0 0 gで 5分間遠心し、 上清の 5 — ヒ ド ロキシエイコサテ トラエン酸を C一 1 8 カラムを用いた逆相高速液 体クロマ トグラフィ ーで分離し、 2 3 4 n mの吸収で定量し、 酵素 活性を測定した。
被検物質として、 実施例 1 〜実施例 3 0、 実施例 3 3〜実施例 3 6 と同一の方法で製造した本発明の化合物、 並びに対照として、 次 の式 3 0の化学式
式 3 0
で示される公知のバイカ レ ン (和光純薬工業社製) を用い、 各種濃 度で試験し、 I C
5 0値を求めた。
② 1 2 — リポキシゲナーゼ酵素活性の測定方法
前記 5一リポキシゲナーゼ酵素活性の測定方法に使用したものと 同一の被検物質を用いた以外は、 試験例 1 と同一の方法により測定 し、 5 — リボキシゲナーゼ酵素活性の測定方法と同様に I C 5。値を 求めた。
3 ) 試験結果
この試験の結果は、 表 2に示すとおりである。 表 2から明らかな ように、 本発明の化合物は、 1 2 — リボキシゲナーゼに対して極め て強力な阻害作用が認められ、 I C 5。値は、 ほぼ 1 0 - 9 Mのオーダ 一であり、 公知のバイカレンのそれに比して同等以上であった。 一 方、 本発明の化合物は、 5 — リポキシゲナ一ゼに対しても阻害作用 を有するが、 その I C 5。値は、 1 2— リポキシゲナーゼに対するそ れより も 1 0〜 6 0倍以上の値であった。 従って、 本発明の化合物 は、 1 2 — リポキシゲナーゼに対して選択的に阻害作用を有するも のであることが判明した。
また本発明の化合物の中でも、 クマリ ン環の 3位のァリール基上 にある程度の大きさの置換基を有する化合物の方が、 より強力な 1 2 — リポキシゲナ一ゼ阻害作用を示す傾向があり、 置換基の位置と してはパラ位又はメタ位が望ましく、 置換基の種類としてはハロゲ ン原子の場合はフッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 及びヨウ素原子 のいずれもが、 アルキル基の場合はメチル基及びェチル基が、 特に 顕著な 1 2 — リボキシゲナーゼ阻害作用を示した。
表 2 阻害作用の選択性に関する試験結果
1 2—リポキシゲ 5—リポキシゲ 化合物 ナーゼの I C50値 ナーゼの I C5。値
(M) (M)
-9
実施例 1 4.4 人 丄 1 Π u 丄. y X -7
1U 実施例 4 1 Q
/- Ό A lu Λ IU 実施例 5 -9 1
ύ 丄 U 4.11 A 1U -7 実施例 6 丄. t) A ん ί A ιϋ
-
10 実施例 7 9
0. U X 1
iU 4. U X IU一 7 実施例 8 7
1. u X lU一 9
ί.0 X 10 実施例 9 4.3 X 10 1.6 X 10 実施例 10 5.8 X 10 1.4 X 10
—8
実施例 1 1 1.1 X 10 1.8 X 10 , o o
実施例 1 2 1.1 X 10 2.8 X 10
15
実施例 14 1. X 10 L.7 X 10 実施例 15 o
L 1 X 1U 0.0 X IU 実施例 16 し L X 1U -8 4. L X IU 実施例 1 9 c
1. X 丄 n U —8 0
L. D X 丄 υ一 7 実施例 2 2 9.6 X 10 -9 2.7 X 10 -7
20 実施例 2 3 3.4 X 10 5.3 X 10一7
実施例 25 1.3 X 10 -8 4.2 X 10 - 7 実施例 27 2.7 X 10 -8
6.6 X 10 -7 実施例 33 1.2 X 10 -8 3.6 X 10 -7 実施例 34 5.2 X 10 1.5 X 10 "7 実施例 3 5 1.5 X 10 3.4 X 10 -7
25
実施例 36 1.4 X 10 -8
2.5 X 10 -7 バイカレン 4.2 X 10 2.4 X 10 -6
本発明の第 1の態様の化合物及び比較のための化合物の核磁気共 鳴スぺク トル及び赤外線吸収スぺク トルの測定値を表 3〜表 1 0に 示した。 尚、 核磁気共鳴スぺク トル [ — NMR ( 5 0 0 MH z ) ] は、 重 DM S 0溶媒中で、 赤外線吸収スぺク トルは、 K B r錠 剤法で、 それぞれ測定した。
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<Ρ) (ΡΉ)22 - - - - 菌I -
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この試験は、 本発明の第 3の態様の化合物が、 生体内に吸収され 、 そののち脱ァシル化されて生成する化合物の.1 2 — リ ポキシゲナ ーゼ阻害作用を調べるために行った。
1 ) 酵素液の調製
試験例 1 と同一の方法により調製した。
2 ) 酵素活性の測定方法
試験例 1 と同一の方法により測定し、 各被検物質の測定値から、 I C 5。値を求めた。
3 ) 試験結果
この試験の結果は、 表 1 1 に示すとおりである。 表 1 1 は、 本発 明の実施例 3 7〜 4 0、 4 3、 5 4及び 5 6〜 5 8の化合物が、 生 体内に吸収され、 そののち脱ァシル化されて生成する化合物と、 比 較のために公知の化合物であるバイカレン (和光純薬工業社製) と の 1 2 — リ ボキシゲナーゼの I C 5 0値を対比して示した。
表 1 1 から明らかなように、 本発明の各実施例の化合物の 1 2 — リポキシゲナーゼ阻害作用は、 バイカレンのそれより も格段に優れ ているこ とが判明した。 尚、 本発明の他の化合物についても試験し たが、 ほぼ同様の結果が得られた。
表 11
(注) *印は I C 50値 試験例 4
この試験は、 本発明の第 3の態様の化合物を、 試験例 3 と同一の 酵素液で処理したとき、 この酵素液中に存在するエステラ一ゼの作 用により脱ァシル体が生成するか否かを調べるために行った。
1 ) 酵素液の調製
試験例 1 と同一の方法により調製した。
2 ) 試験方法
前記酵素液 1 . 0 m 1 を、 再浮遊緩衝液 1 1 m 1 で希釈し、 この 醇素液 3 0 0 〃 1 に被験物質の 1 . 0 X 1 0 —3 Mジメチルスルホキ シ ド溶液 3 1 を添加し、 3 7 °Cで一定時間保持し、 そののち l m 1 のァセ トニ ト リ ルを添加して反応を停止した。 この反応液 2 0 a 1 を C一 1 8 カラムを用いた次の条件の逆相高速液体クロマ ト グラ フ ィ 一にかけ、 脱ァシル体の生成量を定量した。 尚、 前記酵素液の 代りに、 再浮遊緩衝液 3 0 0 1 を用いて同様の試験を行い、 対照
と した。
逆相高速液体ク口マ トグラフィ一の条件
カ ラ ム Superspher RP-18(e) (メルク社製) 、 直径 4
. 0 mm、 長さ 1 2 5 mm
流 1 . 0 m l 分
離 液 5 0 mMN a C 1 04 及び 5 0 mMオル ト リ ン 酸含有ァセ トニト リル—水 ( 5 5 : 4 5 ) 力ラ厶温度 3 0。C
検 U4 2 8 0 n mの吸光度
3 ) 試験結果
本発明の化合物のうち、 実施例 4 0 (式 4 3 b ) 及び実施例 5 7 (式 7 4 b ) の化合物の試験結果を例示する。 実施例 4 0 (式 4 3 b ) 及び実施例 5 7 (式 7 4 b ) の化合物は、 脱ァシル化反応によ り、 いずれも参考例 8の化合物 (式 3 4 b ) が生成するものと推定 されるので、 参考例 8の化合物の標品を用いて前記逆相高速液体ク 口マ トグラフィ 一の条件における保持時間を確認し (保持時間は 2 . 4 9分であった) 、 検量線を作成した。
次に実施例 4 0 (式 4 3 b ) 及び実施例 5 7 (式 7 4 b ) の化合 物について、 酵素液の代りに再浮遊緩衝液を用いて脱ァシル化の可 否を検討した結果、 いずれの化合物も全く脱ァシル化体 (式 3 4 b ) の生成が認められなかった。
更に前記酵素液を用いて同様の試験を行った結果、 表 1 2に示す ように、 いずれの化合物も経時的に脱ァシル化され、 脱ァシル化体 (式 3 4 b ) が反応液中に生成することが認められた。
この結果から明らかなように、 本発明の化合物は、 ラッ ト血小板 から調製した酵素液 (この酵素液には、 1 2 — リ ポキシゲナーゼの 他に、 ある種のエステラーゼが含まれている) と接触することによ り、 比較的速やかに修飾部分が開裂し、 脱ァシル化体が生成するこ とが判明した。
一方、 脱ァシル化反応により生成した化合物は、 試験例 3に示し たように、 極めて強力な 1 2 — リポキシゲナーゼ阻害活性を有して いる。 従って、 本発明の化合物は、 1 2 — リ ボキシゲナーゼ活性を 阻害する化合物の前駆体としての効果を有し、 いわゆるプロ ドラ ッ グとして利用するこ とができる。
尚、 本発明の他の化合物についても、 同様に試験したが、 ほぼ同 様な結果が得られた。
表 12
反 応 時 間(分)
化 合 物
30 60
式 4 3 b 70. 7 72. 8
式 74 b 4 2. 4 60. 4
(注) 数値は、式 4 3 b又は式 7 4 bから式 34 bへの変換率(%) を示す c
本発明の第 3の態様の化合物及び比較のための化合物の核磁気共 鳴スぺク トル及び赤外線吸収スぺク トルの測定値を表 1 3〜表 2 1 に示した。 尚、 核磁気共鳴スぺク トル ['Η— NMR ( 5 0 0 ΜΗ Ζ ) ] は、 テ トラメチルシランを内部標準として重ジメチルスルホ キシ ド (DMS O— d 6 ) 溶媒中で、 赤外線吸収スぺク トルは、 K B r錠剤法で、 それぞれ測定した。
900/f6df/13J 6UPZIH OM
99
SI900/f6<if/XDd 6imiP6 O
この試験は、 本発明の第 5の態様の化合物の 1 2 — リ ポキシゲナ ーゼ及び 5 — リポキシゲナーゼの阻害作用を調べるために行った。 1 . 試料の調製
1 ) 被検試料
実施例 6 1 〜 6 4 と同一の方法により被検試料を調製した。 尚、 対照として次の式 2 0 cの化学式
で示される公知のバイカ レン (和光純薬工業社製) 及び次の式 2 1 cの化学式 、
式 2 1 c で示される公知のエスク レチン (東京化成社製) を用いた。
2 ) 1 2 — リポキシゲナーゼ酵素液の調製
試験例 1 と同一の方法により調製した。
3 ) 5 — リ ポキシゲナ一ゼ酵素液の調製
試験例 2 と同一の方法により調製した。
2 . 試験方法
1 ) 1 2 - リ ポキシゲナーゼ酵素活性の測定方法
試験例 1 と同一の方法により測定した。
2 ) 5 — リポキシゲナ一ゼ酵素活性の測定方法
試験例 2 と同一の方法により測定した。
3 ) 酵素活性の測定
被検物質として、 実施例 6 1 〜 6 4 と同一の方法で製造した本発
明の化合物、 バイ力 レ ン及びエスク レチ ンの各種濃度における酵素 活性を前記の方法により測定し、 各被検物質の測定値から、 1 2 - リポキシゲナーゼ及び 5 — リポキシゲナーゼに対する I C 5。値を求 めた。
3 . 試験結果
この試験の結果は、 表 2 2に示すとおりである。 表 2 2から明ら かなように、 本発明の化合物は、 1 2 — リポキシゲナーゼに対して 極めて強力な阻害作用が認められ、 I C 5。値は、 ほぼ 1 0— 9モル乃 至 1 0 モル前半のオーダーであり、 公知のバイカ レ ンのそれ ( 4 . 2 X 1 0 モル) に比して小さい値を示した。 一方、 本発明の化 合物は、 5 — リポキシゲナーゼに対しても阻害作用を有するが、 そ の I C 5。値は、 1 2 — リポキシゲナ一ゼに対するそれより も約 7〜 2 0倍の値であった。 従って、 本発明の化合物は、 1 2 — リポキシ ゲナ一ゼに対して選択的に阻害作用を有することが判明した。
表 22
I 2—リポキンケ 5 -リポキシゲ
化合物 ナーゼ阻害作用 ナーゼ阻害作用
I C50値(M) I C50値 (M) 式 22 c 3.4 10-8 2.3X10 -7
(実施例 61)
式 23 c 4.6X10-9 6.5X10-8
(実施例 62)
式 24 c I. IX 10 -8 1.9X10-7
(実施例 63)
式 25 c 1.0X10-8 1.8X10 -7
(実施例 64) 式 2 0 c 4.2X10- 8 2.4X10— 6
バイカレン
式 2 1 c 4.4X10一6 4.3 10"6
エスクレチン
本発明の第 5の態様の化合物の核磁気共鳴スぺク トル及び赤外線 吸収スぺク トルの測定値を表 2 3に示した。 尚、 核磁気共鳴スぺク トル [ 〗H— NMR ( 5 0 0 MH z) ] は、 テ ト ラ メ チルシラ ンを 内部標準として重メチルスルホキシ ド (DMS O— d 6 ) 溶媒中で 、 赤外線吸収スペク トルは、 K B r錠剤法で、 それぞれ測定した。
次に、 参考例 (本発明の化合物を製造するための中間体の製造例 ) 、 比較例 (本発明の化合物と比較するための公知化合物の製造例 ) 及び実施例を示して本発明を更に詳述するが、 本発明は、 以下の 実施例に限定されるものではない。
(参考例 1 )
1 . 9 6 g ( 1 0. O mm o l ) の 2, 4, 5 — ト リ メ トキシべ ンズアルデヒ ド (ランカスター社製) と 1 . 9 6 g ( 1 0. 0 mm o 1 ) の 4 —プロモフヱ二ルァセトニト リル (東京化成社製) とを 、 5 m 1 のエタノール (国産化学社製) に加熱溶解させ、 撹拌下に 2 0 %水酸化ナ ト リゥム水溶液を 2滴加えて、 そのまま放冷下に一 晚撹拌した。 固化した反応物にェタノ一ルを添加してよく粉砕し、 結晶を瀘別し、 この結晶をエタノールで 2回、 次いでへキサンで 2 回洗浄後乾燥して、 3. 5 8 g (収率 9 5. 6 %) の —シァノ ー 4 —プロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベン (黄色結 晶) を得た。
(参考例 2 )
7 7 1 m g ( 5. O mm o l ) の 2 , 3 , 4 — ト リ ヒ ドロキシべ ンズアルデヒ ド (アルドリ ッチ社製) と、 8 5 3 m g ( 5. 0 mm o l ) の 4 一クロロフェニル酢酸 (東京化成社製) との 1 0 m 1 無 水酢酸 (和光純薬社製) 混合物に、 氷冷下、 5 m 1 の ト リエチルァ ミ ン (国産化学社製) を添加して、 塩化カルシウム管保護下に 1 時 間撹拌した後、 予め 1 2 0 °Cに加熱した油浴中で 4時間加熱還流し た。 空冷後、 反応物を 1 0 0 m l の氷冷した 1 0 %塩酸中に添加し て激しく撹拌し、 析出した結晶を瀘別し、 水洗した。 得られた茶褐 色結晶をェタノール中にてよく粉砕し、 結晶を瀘別してエタノール で洗浄した。 得られた薄褐色の結晶をクロロホルムとエタノールの
混合溶液を用いて再結晶し、 し 1 7 g (収率 6 2. 9 の 7, 8 —ジァセ トキシ一 3 — ( 4 —クロ口フエニル) クマ リ ン (淡褐色 結晶) を得た。
(参考例 3 )
[ 4 ーョー ドフヱ二ルァセ トニ ト リ ルの合成]
4. 3 6 g ( 2 0. 0 mm 0 1 ) の p—ョー ド トルエン (東京化 成社製) 、 3. 9 2 g ( 2 2. O mm o l ) の N—プロモコハク酸 ィ ミ ド (東京化成社製) 及び 6 0 m 1 の四塩化炭素 (和光純薬工業 社製) の混合物を白熱灯照射下で 4時間加熱還流し、 2. 6 7 g ( 収率 4 5. 0 % ) の 4 一ョー ドベンジルブロ ミ ド (白色結晶) を得 た。 次いで予め 5 0 °Cに加温した 0. 4 9 g ( 1 0. O mm o l ) のシアン化ナ ト リ ウム (国産化学社製) の 1 0 m 1 ジメチルスルホ キシ ド (ァル ドリ ッチ社製) 溶液に、 前記 4 —ョー ドベンジルブ口 ミ ド 1 . 4 8 g ( 5. O mm o l ) を添加し、 放冷下で 3時間攪拌 し、 固化した反応生成物を水に溶解し、 へキサンで抽出し、 へキサ ンを留去し、 4 一ョー ドフエ二ルァセ トニ ト リルの白色結晶 0. 8 4 g (収率 6 8. 9 % ) を得た。
(参考例 4 )
[ 4 一ェチルフエ二ルァセ トニ ト リ ルの合成]
2. 7 2 g ( 2 0. O mm o l ) の 4 一ェチルベンジルアルコ一 ル (アル ドリ ッチ社製) に、 5 0 m 1 の 4 7 %臭化水素酸 (和光純 薬工業社製) を添加し、 室温下で 3 0分間激しく攪拌した後、 へキ サンで抽出し、 無色油状の 4 —ェチルベンジルブロ ミ ド 3. 9 8 g を得た。 次いで予め 5 0 °Cに加温した 1 . 9 6 g ( 4 0. 0 mm 0 1 ) のシアン化ナ ト リ ウム (国産化学社製) の 2 0 m l ジメチルス ルホキシ ド (アル ドリ ッチ社製) 溶液に、 前記の 4 一ェチルベンジ ルブロ ミ ド 3. 9 8 を加え、 放冷下で 3時間攪拌し、 固化した反
応生成物を水に溶解し、 へキサンで抽出し、 へキサンを留去し、 4 一ェチルフヱニルァセ トニト リ ルの淡黄色油状物 2. 7 0 g (収率 9 3. 1 % ) を得た。 (参考例 5 )
[ 4ーブロモチオフヱンー 2—酢酸の合成]
1. 2 0 g ( 3 0 mm o l相当) の水素化ナ ト リ ウム ( 6 0 %油 性、 和光純薬工業社製) の 1 2 m 1無水ジォキサン (アルドリ ッチ 社製) 懸濁液に、 9. 9 4 g ( 3 0. O mm o l ) のテ トラェチル ジメチルア ミ ノ メチレンジホスホネー ト (ラ ンカスター社製) の 9 m 1無水ジォキサン溶液を添加して室温にて 1 0分間撹拌した。 次 いで 5. 7 3 g ( 3 0. O mm o l ) の 4一ブロモ— 2—チォフエ ンカルボキサアルデヒ ド (アルドリ ッチ社製) の 9 m 1無水ジォキ サン溶液を添加して 6 0 °Cにて 1時間撹拌した。 空冷後、 反応混合 物を 1 0 0 m 1 の水に添加し、 エーテルで 3回抽出し、 無水硫酸ナ ト リ ゥ厶で乾燥した後、 溶媒留去して黒色油状物 1 4. 8 5 gを得 た。
この油状物に 1 5 m lの濃塩酸を添加して 1 5分間加熱還流した 後、 反応混合物を 1 0 0 m lの冷水に添加し、 エーテル、で 3回抽出 した。 この抽出液より 2 N水酸化ナ ト リ ウム溶液で 2回逆抽出し、 6 N塩酸にて p H I に調製した後、 再びエーテルで 3回抽出した。 飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸ナ ト リ ウムで乾燥し、 溶媒を留去し て茶褐色油状物を得た。 この油状物を、 シリカゲルカラムクロマ ト グラフィ ー (溶出液は酢酸ェチル : へキサンの比が 1 : 1を用いた ) により精製して 4—プロモチオフヱン— 2—酢酸の黄白色結晶 1 . 2 9 g (収率 1 9. 5 % ) を得た。
(参考例 6 )
[ 5— メチルフラ ン一 2—ィルァセ トニ ト リルの合成 1
5—メチルフラ ンー 2—カルボキサアルデヒ ド (和光純薬工業社 製) 5. 5 1 ( 5 0. O mm o l ) 、 口ダニン (東京化成社製) 6. 6 6 g ( 5 0. O mm o l ) 、 無水酢酸ナ ト リ ウム (国産化学 社製) 1 2. 3 g ( 1 5 0 mm 0 1 ) 及び酢酸 (和光純薬工業社製 ) 3 5 m 1 の混合物を 3 0分間加熱還流し、 空冷し、 5 0 0 m 1 の 水に添加し、 析出した結晶を瀘取し、 水、 エタノ ール、 エーテルで 順次洗浄した後、 乾燥し、 ( 5 —メチルフルフ リ リデン) ロダニン の橙褐色結晶 1 0. 0 4 2 (収率 8 9. 1 %) を得た。
この全量を 1 5 %水酸化ナ ト リ ウム水溶液 6 5 m l に懸濁し、 1 0 0でで 3 0分間加熱し、 空冷した後、 5 0 0 m 1 の 1 0 %塩酸に 添加し、 析出した結晶を瀘取し、 水洗し、 乾燥し、 3 — ( 5 —メチ ルフ リ ル) — 2 —チオケ トプロピオン酸の黄色結晶 8. 2 2 gを得 た。
この全量にエタノール 4 5 m l 及び塩酸ヒ ドロキシルァミ ン (和 光純薬工業社製) 1 0. l g ( 1 4 6 mm o l ) を添加し、 更にナ ト リ ウムエ トキシ ド (アル ドリ ッチ社製、 2 1 %変性エタノ ール溶 液) 5 5 m l ( 1 4 7 mm o l 相当) を徐々に添加し、 1 0 0 °Cで 1 時間加熱し、 空冷し、 減圧下で濃縮した。 残渣に 5 %水酸化ナ ト リ ウム水溶液 2 0 m 1 を添加して懸濁し、 氷冷下で注意しながら 1 0. %塩酸 2 0 m l を添加し、 ェ一テルで 3回抽出し、 エーテル層を 飽和食塩水洗浄し、 無水硫酸ナ ト リ ウムを添加して乾燥した後、 ェ 一テルを留去した。
残渣を少量のエーテルに溶解し、 白濁が生じるまでトルエンを徐 々 に添加し、 静置し、 析出した結晶を回収し、 トルエンで十分洗浄 し、 乾燥し、 3 — ( 5—メチルー 2—フ リル) 一 2 -ヒ ドロキシィ ミ ノプロピオン酸の黄色結晶 4. 5 5 g (収率 5 3. 3 %) を得た o
この全量をベンゼン 6 0 m 1 に溶解し、 1, 1 ' —カルボニルジ ィ ミ ダゾール (アルドリ ッチ社製) 3. 9 7 g ( 2 4. 8 mm o 1
) を徐々に添加し、 7 0 °Cで 1 時間加熱し、 空冷し、 5 O m l の氷 水に添加し、 ベンゼンで 3回抽出し、 ベンゼン層を重曹水、 飽和食 塩水、 1 %塩酸、 水で順次洗浄し、 無水硫酸ナ ト リ ゥムで乾燥し、 減圧下で溶媒を留去し、 油状物 2. 4 0 gを得た。 この油状物をシ リカゲルカラムクロマ トグラフィ ー (溶出液は酢酸ェチル : へキサ ンの比が 1 : 4を用いた) で精製し、 5 —メチルフラン— 2 —ィル ァセ トニ ト リルの無色油状物 2. 0 0 g (収率 6 6. 6 を得た
(比較例 1 )
実施例 1 7 と同一の方法によって得た式 5 2の化学式に示す化合 物 1 5 0 m g ( 0. 5 9 mm 0 1 ) と 3 m l のアセ ト ン (関東化学 社製) の混合物に、 予めよく粉砕した 2 0 7 m g ( 1 . 5 mm o 1 ) の無水炭酸力 リ ウム (和光純薬社製) を添加し、 更に 0. 1 4 m 1 ( 1 . 5 mm 0 1 相当) のジメチル硫酸 (東京化成社製) を添加 して、 窒素ガス雰囲気下にて 2時間加熱環流した。 空冷後、 反応物 を 2 0 m l の予め氷冷した希塩酸中に添加して、 析出した結晶を瀘 別した。 得られた瀘別物をよく.水洗し、 少量のエタノールで洗浄し 、 乾燥して、 次の化学式
式 3 1
で示される白色結晶の化合物 1 3 0 m g (収率 7 8. 1 を得た 。 得られた化合物の融点は、 1 4 7〜 1 4 8 °Cであった。
(比較例 2 )
2 , 3, 4 一 ト リ ヒ ドロキシベンズアルデヒ ドの代わりに 9 1
m g ( 5. O mm o l ) の 2 , 4 —ジヒ ドロキシベンズアルデヒ ド (東京化成社製) を用いたことを除き、 参考例 2 と同一の方法によ り、 7 —ァセ トキシー 3 — ( 4 —クロ口フエニル) クマ リ ンの白色 結晶 9 8 8 m g (収率 6 2. 8 を得た。 7 , 8 —ジァセ トキシ 一 3 — ( 4 一フルオロフェニル) クマリ ンの代りに 3 1 4 m g ( 1 . O mm o l ) の前記 7 —ァセ トキシ— 3 — ( 4 — クロ口フ エニル ) クマリ ンを用いたことを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次 の化学式
式 3 2
で示される淡黄色結晶の化合物 2 3 6 m g (収率 8 6. 5 %) を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 9 6〜 2 9 7 °Cであった。
(比較例 3 )
1 . 2 6 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) のピロガロール (東京化成社製 ) と 1 . 9 2 g ( 1 0. O mm o l ) のベンゾィル酢酸ェチル (東 京化成社製) , 及び 1 0 m 1 の 7 5 %硫酸の混合物を、 予め 5 5 °C に加熱した油浴中で一晩加熱攪拌した。 空冷後、 反応物に 1 5 m l の氷水を添加して攪拌し、 固化した反応物をよ く粉砕して瀘別し、 水洗した。 得られた黄褐色粉末状物を酢酸ェチルに溶解し、 無水硫 酸ナ ト リ ゥ厶で乾燥した。 瀘液に活性炭を添加して加熱した後、 減 圧下にて濃縮した。 残渣を酢酸ェチルに加熱溶解し、 へキサンを添 加して放冷下にて攪拌した。 析出した結晶を集めて乾燥し、 次の化 学式
式 3 3
で示される褐色結晶の化合物 9 1 6 m g (収率 3 6 % ) を得た。 得 られた化合物の融点は、 1 9 1 . 5〜 1 9 2. 5 °Cであった。
(比較例 4 )
8 2 1 m g ( 5. 0 mm o 1 ) のフエニル酢酸ェチル (東京化成 社製) の 2 m 1 エタノール (国産化学社製) 溶液に、 2 m 1 の水に 溶解した 0. 8 gの水酸化ナ ト リ ウムの溶液を添加して、 室温にて 2時間攪拌した。 これに 3 0 m 1 の約 1 0 %塩酸を添加してエーテ ルで 3回抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸ナ ト リ ウ ムで乾燥し、 減圧下に溶媒留去した。 残渣に 1 . 1 5 g ( 5. 0 m m o 1 ) の 2 , 3 , 4 — ト リ ヒ ドロキシベンゾフエノ ン (東京化成 社製) と 1 0 m l の無水酢酸 (和光純薬社製) とを添加し、 氷冷下 にて攪拌しながら 5 m l の ト リエチルァ ミ ン (国産化学社製) を添 加して、 そのまま 1 時間攪拌した。 次いで、 この反応物を予め 1 2 0 °Cに加熱した油浴中にて 2時間加熱環流した。 空冷後、 反応物を 1 0 0 m 1 の予め氷冷した 1 0 %塩酸中に添加し、 暫く攪拌した後 、 塩化メチレンで 3回抽出した。 有機層を重曹水、 次いで飽和食塩 水で洗浄後、 無水硫酸ナト リウムで乾燥し、 減圧下にて溶媒留去し た。 残渣の油状物をシリカゲルカラムクロマ トグラフィ ー (溶出液 は酢酸ェチル : へキサンの比が 1 : 2を用いた) により精製し、 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 , 4 —ジフエ二ルクマ リ ンの白色結晶 8 2 3 m g (収率 3 9. 8 %) を得た。 2 5 0 m g ( 0. 6 mm o 1 ) の前記 7, 8 —ジァセ トキシ一 3 , 4 —ジフエ二ルクマ リ ンに、 8
m 1 のエタノ ールと l m 1 の水、 及び l m 1 の濃塩酸を添加して 4時間加熱環流した。 空冷後、 反応物を 6 0 m 1 の水中に添加し 析出する結晶を瀘別し水洗した後、 乾燥し、 次の化学式
で示される白色結晶の化合物 1 6 5 m g (収率 8 2. 8 を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 8 1〜 2 8 2 °Cであった。
(比較例 5 )
4 — クロロフェニル酢酸の代りに、 7 6 1 m g ( 5. 0 mm o 1 ) の 4 一 ヒ ドロキシフ ニル酢酸 (東京化成社製) を用いたことを 除き、 参考例 2 と同一の方法により、 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 ーァセ トキシフ エ二ル) クマ リ ンの乳白色結晶 1 . 4 5 g (収 率 7 3. 0 % ) を得た。 7 , 8 —ジァセ トキシ— 3 — ( 4 —フルォ 口フエニル) クマリ ンの代りに 3 9 6 m g ( 1 . 0 mm o 1 ) の前 記 7, 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 ーァセ トキシフエ二ル) クマ リ ンを用いたこ とを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次の化学式
式 3 5
で示される黄土色結晶の化合物 1 8 9 m g (収率 7 0. 0 % ) を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 9 5 °C (分解) であった。
実施例 1
参考例 1 と同一の方法によって得た α—シァノ 一 4 —プロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベン 7 4 8 m g ( 2. O mm o l ) と、 3. 4 7 g ( 3 0. O mm o l ) の塩化ピリ ジニゥム ( アル ドリ ッチ社製) の混合物を、 アルゴンガス雰囲気下で、 予め 2 1 0 °Cに加熱した油浴上で溶融混合し、 同温度で 1 時間撹拌した。 次いで空冷し、 固化した反応物に 2 0 m 1 の 2規定塩酸を添加して よく粉砕し、 3 0分間攪拌した後、 析出物を瀘別し、 3回水洗して 乾燥した。 これをシリカゲルカラムクロマ トグラフィ ー (溶出液は 酢酸ェチルを用いた) により精製し、 次の化学式
で示される黄色結晶化合物 5 5 1 m g (収率 8 2. 7 を得た。 得られた化合物の融点は、 2 8 7〜 2 8 8 °Cであった。 実施例 2
4 一クロロフヱニル酢酸の代りに 7 7 1 m g ( 5. O mm o l ) の 4 一フルオロフェニル酢酸 (ランカスター社製) を用いたことを 除き、 参考例 2 と同一の方法により得た 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 一 ( 4 一フルオロフェニル) クマ リ ン 3 5 6 m g ( 1 . O mm o l ) と、 8 m l のエタノール (国産化学社製) の混合物に 2 m l の 6 規定塩酸を添加して 1 時間加熱還流した。 空冷後、 反応物を 6 0 m 1 の水に添加して攪拌し、 析出する結晶を瀘別し、 水洗した。 乾燥 後、 酢酸ェチルとへキサンの混合溶液を用いて再結晶し、 次の化学 式
式 3 7
で示される淡黄色結晶の化合物 1 9 3 m g (収率 7 0. 9 %) を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 4 8〜 2 4 9 °Cであった。 実施例 3
4 — クロロフ ヱニル酢酸の代りに、 7 5 1 m g ( 5. O mm o l ) の 3 —メチルフ ニル酢酸 (東京化成社製) を用いたことを除き 、 参考例 2 と同一の方法により得た 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 3 —メチルフエニル) クマ リ ン 3 5 2 m g ( 1 . O mm o l ) を、 8 m 1 のエタノ ール (国産化学社製) に懸濁し、 これに 4 m 1 の水 に溶解した 1 6 8 m g ( 4. O mm o l ) の水酸化リチウム · 一水 和物 (国産化学社製) の溶液を添加し、 室温で 1 時間撹拌した。 次 いでこの混合物に 4 m 1 の約 1 0 %塩酸を添加して酸性とした後、 減圧下に濃縮乾固した。 反応物に酢酸ェチルと水を添加して有機層 を分取し、 この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、 無水硫酸ナ ト リ ゥ厶で乾燥した。 硫酸ナ ト リゥムを瀘別した液をシリ カゲルカラム クロマ トグラフィー (溶出液は酢酸ェチルを用いた) により精製し 、 次の化学式
式 3 8
で示される黄色結晶化合物 2 0 3 m g (収率 7 5. 7 %) を得た 得られた化合物の融点は、 1 8 5. 5〜 1 8 6. 5 °Cであった。
実施例 4
7 7 1 m g ( 5. O mm o l ) の 2 , 3 , 4 — ト リ ヒ ドロキシべ ンズアルデヒ ド (アル ドリ ッチ社製) と、 7 5 8 m g ( 5. O mm o 1 ) の 4一ク ロ口フエ二ルァセ トニ ト リ ノレ (東京化成社製) の 1 0 m 1 エタノール (国産化学社製) 混合物に、 0. 5 4 m l のピぺ リ ジン (和光純薬社製) を添加して 6時間加熱還流した。 空冷後、 反応物を 1 0 0 m 1 の 1規定塩酸に添加して撹拌し、 析出物を瀘別 し、 水洗した。 得られた瀘別物を酢酸ェチルに溶解し、 2 0 %亜硫 酸水素ナ ト リ ゥ厶水溶液で 2回、 次いで飽和食塩水で 1 回洗浄後、 無水硫酸ナ ト リ ウムで乾燥し、 減圧下に溶媒留去して、 黒褐色固形 物約 3 0 0 m gを得た。 これをシリ力ゲル力ラムクロマ トグラフィ 一 (溶出液は酢酸ェチル : へキサンの比が 1 : 5〜 3 : 5を用いた ) により精製し、 次の化学式
式 3 9
で示される淡黄色結晶化合物 2 2 7 m g (収率 1 5. 7 を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 3 9〜 2 4 1 でであった。 実施例 5
2 5 m l の濃塩酸と、 1 5 gの氷の混合液に、 3. 8 3 g ( 3 0 . O mm o l ) の p—クロロア二リ ン (東京化成社製) を添加し、 これに 7 m l の 3 0 %亜硝酸ナ ト リ ウム (和光純薬社製) 水溶液を 添加して、 室温にて 1 時間撹拌した。 この混合物に酢酸ナ ト リ ウム (和光純薬社製) の飽和水溶液を添加して p H 4 に調整し、 不溶成 分を瀘別した。 この瀘液を別途調製した 5. 7 7 g ( 3 0 mm 0 1 ) の 4—メチルエスク レチン (東京化成社製) の 9 0 m 1 アセ ト ン
懸濁液に添加し、 更に、 0. 8 gの塩化第二銅 ' 二水和物 (関東化 学社製) を添加して 1 時間撹拌した。 反応物を減圧下に濃縮して大 半の溶媒を除去した後、 残渣に 3 0 0 m l の酢酸ェチルを添加して よく混合した。 不溶成分 (未反応の 4一メチルエスク レチン) を瀘 別した後、 瀘液から有機層を分取し、 水層を更に酢酸ェチルで 2回 抽出し、 あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシ ゥ厶で乾燥した。 これを減圧下に溶媒留去した後、 残渣をシリ カゲ ルカラムクロマ トグラフィー (溶出液は酢酸ェチル : へキサンの比 が 1 : 1 を用いた) により精製し、 目的物を含む流出液分画を放置 して析出する結晶を集めて乾燥し、 次の化学式
式 4 0
で示される淡黄色結晶の化合物 5 3 3 m g (収率 5. 9 を得た 。 得られた化合物の融点は、 1 7 4〜 1 7 5 °Cであつた。 実施例 6
4一ブロモフ エ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに 5 8 6 m g ( 5. 0 mm 0 1 ) のフヱニルァセ ドニト リル (東京化成社製) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひーシァノ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' ー ト リ メ トキシスチルベンを得た。 一シァノ — 4 —ブロモ 一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代りに 5 9 1 m g ( 2. 0 m m o 1 ) の前記"一シァノ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用いたことを除き、 実施例 1 と同一の方法によ り、 次の化学式
式 4 1
で示される黄褐色結晶の化合物 4 4 4 m g (収率 8 7. 3 % ) を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 5 1 〜 2 5 3 °Cであつた。 実施例 7
4 一ブロモフ エ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに 1 . 3 5 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) の 4 —フルオロフェニルァセ トニ ト リノレ (東京化成社 製) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ ーシァ ノ ー 4 一フルオロー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを 得た。 α—シァノ ー 4 一ブロモ一 2 ' , 4 ' , 5 ' ー ト リ メ トキシ スチルベンの代りに 5 9 9 m g ( 2. 0 mm o 1 ) の前記ひーシァ ノ ー 4 —フルオロー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを 用いたことを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 4 2
で示される黄褐色結晶の化合物 3 6 4 m g (収率 6 6. 9 を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 8 7〜 2 8 8 °Cであった。 実施例 8
4 —ブロ乇フエ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに 1 . 5 2 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) の 4 ークロロフヱ二ルァセ トニト リ ル (東京化成社製 ) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ 一 シァノ
— 4一ク ロ ロ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを得た 。 ひ 一 シァノ一 4一ブロモ一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ ルベンの代りに 6 6 0 m g ( 2. 0 mm o 1 ) の前記ひ — シァノ — 4 一クロロ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用いた ことを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 4 3
で示される黄色結晶の化合物 4 3 5 m g (収率 7 5. 3 % ) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 8 9〜 2 9 1 °Cであった。 実施例 9
4一ブロモフ エ二ルァセ トニ ト リ ルの代り に 1 . 5 2 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) の 3 —クロ口フ エ二ルァセ トニト リ ル (東京化成社製 ) を用いたことを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ — シァノ — 3—クロ口 一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを得た 。 ひ 一シァノ ー 4一プロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ ルベンの代りに 6 6 0 m g ( 2. 0 mm o 1 ) の前記 ーシァノ — 3—クロロ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用いた ことを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 4 4
で示される淡黄色結晶の化合物 2 9 0 m g (収率 5 0. 2 %) を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 7 9〜 2 8 1 °Cであった。
実施例 1 0
3 9 2 m g ( 2. O mm o l ) の 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベン ズアルデヒ ド (ラ ンカスタ一社製) を用い、 4 —ブロモフ エニルァ セ トニ ト リ ルの代りに、 4 8 6 m g ( 2. O mm o l ) の参考例 3 の方法で得られた 4 一ョ一 ドフエ二ルァセ トニ ト リ ルを用いたこ と を除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ一シァノ — 4 —ョ ー ドー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを得た。 α—シァノ ー 4 一ブロモ— 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代りに 4 2 l m g ( 1 . 0 m m 0 1 ) の前記ひーシァノ ー 4 ーョ一 ド— 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用いたこ とを除き、 実 施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 4 5
で示される黄色結晶の化合物 5 6 6 m g (収率 7 4. 4 を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 7 3〜 2 7 6 °Cであった。 実施例 1 1
4 一ブロモフエ二ルァセ トニ ト リルの代りに 1 . 3 1 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) の 4 一 メチルフヱニルァセ トニ ト リ ノレ (東京化成社製 ) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ一シァノ 一 4 ー メチルー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを得た 。 一シァノ ー 4 —ブロモ一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ ルベンの代りに 6 1 9 m g ( 2. O mm o l ) の前記ひ ー シァ ノ ー 4 一 メチル一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用いた こ とを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 4 6
で示される黄色結晶の化合物 4 3 5 m g (収率 8 1 . 0 % ) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 5 2. 5〜 2 5 3 °Cであった。 実施例 1 2
4 —ブロモフエ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに 1 . 3 1 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) の 3 —メチルフエ二ルァセ トニ ト リ ノレ (アル ドリ ッチ 社製) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ーシ ァノ 一 3 —メチル一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを 得た。 α—シァノ ー 4 —ブロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシ スチルベンの代りに 6 1 9 m g ( 2. O mm o l ) の前記ひ — シァ ノ ー 3 — メチルー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用 いたこ とを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 4 7
で示される黄色結晶の化合物 4 9 3 m g (収率 9 1 . 8 を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 1 6〜 2 1 8 °Cであった。 実施例 1 3
6 2 8 m g ( 3. 2 0 mm o l ) の 2, 4, 5 — ト リ メ トキシべ ンズアルデヒ ド (ラ ンカスター社製) を用い、 4 —ブロモフ エニル ァセ トニ ト リ ルの代りに 4 6 5 m g ( 3. 2 0 mm 0 1 ) の参考例
4 の方法で得られた 4 一ェチルフ ヱニルァセ トニ ト リ ルを用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ —シァノ — 4 一ェチル 一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを得た。 ひ — シ了ノ — 4 ーブロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代り に 4 8 5 m g ( 1 . 5 mm o 1 ) の前記ひ —シァノ - 4 —ェチル— 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用いたこ とを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 4 8
で示される黄色結晶の化合物 4 9 3 m g (収率 8 7. 5 % ) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 3 2〜 2 3 4でであった。 実施例 1 4
4 —ブロモフエ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに 1 . 8 5 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) の 4 一 ト リ フルォロ メチルフエ二ルァセ トニ ト リ ノレ ( アル ドリ ッチ社製) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法に より、 ひ 一シァノ ー 4 一 ト リ フルォロメチル一 2 ' , 4 ' , 5 ' - ト リ メ トキシスチルベンを得た。 α—シァノ 一 4 ーブロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代りに 7 2 7 m g ( 2. 0 mm o l ) の前記ひ 一シァノ ー 4 一 ト リ フルォロメチルー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用いたこ とを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 4 9
で示される淡黄色結晶の化合物 5 9 4 m g (収率 9 2. 2 を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 5 7〜 2 5 8 °Cであった。 実施例 1 5
4 —ブロモフエ二ルァセ トニ ト リルの代りに 1 . 2 3 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) のチォフェ ン一 2 —ィルァセ トニ ト リ ル (東京化成社 製) を用いたことを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ一 ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシ ンジリ デン) チォフ ェ ン一 2 —ァセ トニ ト リルを得た。 ひ —シァノ ー 4 一プロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代りに 6 0 3 m g ( 2. O mm o l ) の前記 一 ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンジリ デン) チォフェ ン一 2 — ァセ トニト リルを用いたこ とを除き、 実施例 1 と同一の方法により 、 次の化学式
で示される黄色結晶の化合物 2 7 4 m g (収率 5 2. 6 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 7 3 °C (分解) であった。 実施例 1 6
4 一ブロモフエ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに 1 . 2 3 g ( 1 0. O mm o l ) のチォフ ェ ン一 3 —ィルァセ トニ ト リ ル (東京化成社
製) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ 一 ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンジリ デン) チォフェ ン一 3 —ァセ 卜二 ト リ ルを得た。 α—シァノ — 4 ーブロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代りに 6 0 3 m g ( 2. 0 mm o 1 ) の前記 a - ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンジ リ デン) チォフェ ン— 3 — ァセ トニ ト リ ルを用いたこ とを除き、 実施例 1 と同一の方法により 、 次の化学式
式 5 1
で示される黄色結晶の化合物 3 1 5 m g (収率 6 0. 5 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 4 9〜 2 5 0 °Cであった。 実施例 1 7
2, 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ドの代りに 1 . 9 6 g ( 1 0. O mm o l ) の 2 , 3 , 4 ー ト リ メ トキシベンズァルデヒ ド (東京化成社製) を用い、 4 一ブロモフエ二ルァセ トニ ト リ ルの 代りに 1 . 1 7 g ( 1 0. 0 m m 0 1 ) のフエ二ルァセ トニ ト リ ル (東京化成社製) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法によ り、 一シァノ ー 2 ' , 3 ' , 4 ' ー ト リ メ トキシスチルベンを得 た。 α—シァノ 一 4 一ブロモ一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシス チルベンの代りに 5 9 1 m g ( 2. O mm o l ) の前記ひ — シァノ - ' , 3 ' , 4 ' ー ト リ メ トキシスチルベンを用いたこ とを除き 、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
8
式 5 2
で示される黄色結晶の化合物 4 7 4 m g (収率 9 3. 2 % ) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 0 9〜 2 1 0 °Cであった。 実施例 1 8
2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ドの代りに 1 . 9 6 g ( 1 0. O mm o l ) の 2 , 3 , 4 ー ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (東京化成社製) を用い、 4 一ブロモフ エ二ルァセ トニ ト リ ルの 代りに し 3 1 g ( 1 0. O mm o l ) の 4 一メチルフエ二ルァセ トニト リル (東京化成社製) を用いたことを除き、 参考例 1 と同一 の方法により、 α—シァノ 一 4 一メチル一 2 ' , 3 ' , 4 ' - ト リ メ トキシスチルベンを得た。 ひ一シァノ 一 4 ーブロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代りに 6 1 9 m g ( 2. 0 mm o l ) の前記 α—シァノ 一 4 — メチル一 2 ' , 3 ' , 4 ' — 卜 リ メ トキシスチルベンを用いたことを除き、 実施例 1 と同一の方法によ り、 次の化学式
式 5 3
で示される黄色結晶の化合物 4 8 1 m g (収率 8 9. 7 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 2 6〜 2 2 7 °Cであった。 実施例 1 9
2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ドの代りに 1 . 9 6 g ( 1 0. O mm o l ) の 2 , 3 , 4 ー ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (東京化成社製) を用い、 4 —ブロモフエ二ルァセ トニ ト リ ルの 代りに、 1 . 4 5 g ( 1 0. O mm o l ) の参考例 4の方法で得ら れた 4 一ェチルフヱニルァセ トニ ト リ ルを用いたこ とを除き、 参考 例 1 と同一の方法により、 α—シァノ — 4 ーェチルー 2 ' , 3 ' , 4 ' ー ト リ メ トキシスチルベンを得た。 ーシァノ ー 4 ーブロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代りに 6 4 7 m g ( 2. O mm o l ) の前記ひーシァノ ー 4 —ェチル— 2 ' , 3 ' , 4
' ー ト リ メ トキシスチルベンを用いたこ とを除き 実施例 1 と同一 の方法により、 次の化学式
式 5 4
で示される黄色結晶の化合物 4 3 6 m g (収率 7 7. 2 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 1 8 8. 5〜 1 9 0 °Cであった。 実施例 2 0
2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ドの代りに 1 . 9 6 g ( 1 0. O mm o l ) の 2 , 3, 4 ー ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (東京化成社製) を用い、 4 一プロモフヱ二ルァセ トニ ト リ ルの 代りに 1 . 8 5 g ( 1 0. O mm o l ) の 4 一 ト リ フルォロメチル フエ二ルァセ トニ ト リ ル (アル ドリ ッチ社製) を用いたこ とを除き 、 参考例 1 と同一の方法により、 ひ一シァノ — 4 — ト リ フルォロ メ チルー 2 ' , 3 ' , 4 ' ー ト リ メ トキシスチルベンを得た。 ひーシ ァノ ー 4 ーブロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの 代りに 7 2 7 m g ( 2. 0 mm 0 1 ) の前記な—シァノ ー 4 一 ト リ
フルォロ メ チルー 2 ' , 3 ' , 4 ' — ト リ メ トキシスチルベンを用 いたこ とを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
式 5 5
で示される黄色結晶の化合物 2 0 5 m g (収率 3 1 . 8 % ) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 3 4〜 2 3 4 . 5でであった。 実施例 2 1
2 , 4, 5 — ト リ メ トキシべンズアルデヒ ドの代りに 1 . 9 6 g
( 1 0. O mm o l ) の 2 , 3 , 4 ー ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (東京化成社製) を用い、 4 一ブロモフエ二ルァセ ドニ ト リ ルの 代りに 1 . 2 3 g ( 1 0. O mm o l ) のチォフ ェ ン一 3 —ィルァ セ トニ ト リ ル (東京化成社製) を用いたこ とを除き、 参考例 1 と同 一の方法により、 α— ( 2, 3, 4 ー ト リ メ トキシベンジリ デン) チォフェ ン一 3 —ァセ トニ ト リ ルを得た ひ ー シァノ ー 4 —ブロモ — 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンの代りに 6 0 3 m g
( 2. O mm o l ) の前記ひ - ( 2 , 3, 4 ー ト リ メ トキシベンジ リ デン) チオフヱ ンー 3 —ァセ トニ ト リルを用いたことを除き、 実 施例 1 と同一の方法により、 次の化学式
で示される黄色結晶の化合物 3 7 6 m g (収率 7 2. 3 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 4 3〜 2 4 5. 5 °Cであった。
実施例 2 2
4 一 ク ロ口フエニル酢酸の代りに、 8 5 3 m g ( 5. O mm o l ) の 3 — ク ロ口フ ニル酢酸 (東京化成社製) を用いたこ とを除き 、 参考例 2 と同一の方法により、 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 3 — クロ口フエニル) クマリ ンを得た。 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 一フルオロフェニル) クマ リ ンの代りに 3 7 3 m g ( 1 . 0 m m o 1 ) の前記 7 , 8 —ジァセ トキシ— 3 — ( 3 — クロ口フエニル ) クマ リ ンを用いたこ とを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次 の化学式
式 5 7
で示される淡黄色結晶の化合物 2 6 8 m g (収率 9 2. 8 %) を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 8 1 〜 2 8 2 °Cであった。 実施例 2 3
4 一 ク ロロフェニル酢酸の代りに、 9 0 6 m g ( 5. O mm o l ) の 4 一二トロフエニル酢酸 (東京化成社製) を用いたこ とを除き 、 参考例 2 と同一の方法により、 7、 8 —ジァセ トキシ— 3 — ( 4 —ニ トロフエニル) クマ リ ンを得た。 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 一フルオロフェニル) クマ リ ンの代りに 3 8 3 m g ( 1 . 0 m m o 1 ) の前記 7、 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 —ニ トロフエニル ) クマ リ ンを用いたこ とを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次 の化学式
式 5 8
で示される橙色結晶の化合物 2 2 8 m g (収率 7 6. 2 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 3 0 3〜 3 0 4 °C (分解) であった。 実施例 2 4
参考例 2 と同一の方法により、 7、 8 —ジァセ トキシ— 3 — ( 4 —クロ口フエニル) クマリ ンを得た。 7, 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 一フルオロフェニル) クマリ ンの代りに 3 7 3 m g ( 1 . 0 m m o 1 ) の前記 7 , 8 —ジァセ トキシ— 3 — ( 4 —クロ口フエニル ) クマリ ンを用いたことを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次 の化学式
式 5 9
で示される黄色結晶の化合物 2 4 2 m g (収率 8 3. 9 % ) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 4 0〜 2 4 1 °Cであった。
NMR及び I Rスペク トルは、 実施例 4で得た化合物のそれらと 同一であつた。 実施例 2 5
4 —クロコフヱニル酢酸の代りに、 1 0 7 5 m g ( 5. O mm o 1 ) の 4 一プロモフ ニル酢酸 (東京化成社製) を用いたことを除 き、 参考例 2 と同一の方法により、 7、 8 —ジァセ トキシ— 3 — (
4 —ブロモフエニル) クマリ ンを得た。 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 一 ( 4 —フルオロフェニル) クマ リ ンの代りに 4 1 7 m g ( 0 mm o l ) の前記 7、 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 —ブロモフエ二 ル) クマリ ンを用いたことを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次の化学式
式 6 0
で示される黄色結晶の化合物 3 0 0 m g (収率 9 0. 2 %)を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 6 2〜 2 6 4 °Cであった。 実施例 2 6
4 一クロ口フエニル酢酸の代りに、 7 5 l m g ( 5. 0 m m o 1 ) の 4 —メチルフェニル酢酸 (東京化成社製) を用いたことを除き 、 参考例 2 と同一の方法により、 7 , 8 —ジァセ トキシ— 3 — ( 4 —メチルフエニル) クマリ ンを得た。 7, 8 —ジァセ トキシ一 3 — ( 4 —フルオロフェニル) クマリ ンの代り(こ 3 5 2 m g ( 1 . 0 m m o 1 ) の前記 7, 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 —メチルフエニル ) クマリ ンを用いたことを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次 の化学式
式 6 1
で示される黄色結晶の化合物 2 3 3 m g (収率 8 6. 9 %) を得た o 得られた化合物の融点は、 2 2 6〜 2 2 7 °Cであった。
NMR及び I Rスペク トルは、 実施例 1 8で得たものと同一のス ぺク トルを与えた。 実施例 2 7
4 — ク ロロフェニル酢酸の代りに、 8 3 1 m g ( 5. O mm o l ) の 4 ー メ トキシフ ニル酢酸 (東京化成社製) を用いたこ とを除 き、 参考例 2 と同一の方法により、 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 —メ トキシフエ二ル) クマ リ ンを得た。 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 - ( 4 —フルオロフェニル) クマリ ンの代りに 3 6 8 m g ( 1 . 0 mm o 1 ) の前記 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 — メ トキシフ ェニル) クマ リ ンを用いたこ とを除き、 実施例 2 と同一の方法によ り、 次の化学式
式 6 2
で示される黄土色結晶の化合物 1 8 6 m g (収率 6 5. 5 %) を得 た。 得られた化合物の融点は、 2 4 5〜 2 4 6でであった。 実施例 2 8
2 , 3 , 4 一 ト リ ヒ ドロキシベンズアルデヒ ドの代りに、 7 7 1 m g ( 5. O mm o l ) の 2, 4 , 5 — ト リ ヒ ドロキシベンズアル デヒ ド (ラ ンカスター社製) を用いたこ とを除き、 参考例 2 と同一 の方法により、 6, 7 —ジァセ トキシー 3 — ( 4 —ク ロ口フエニル ) クマ リ ンを得た。 7 , 8 —ジァセ トキシ一 3 — ( 3 — メチルフ エ ニル) クマ リ ンの代りに 3 7 3 m g ( 1 . 0 mm 0 1 ) の前記 6 , 7 —ジァセ トキシ一 3 — ( 4 一 クロ口フエニル) クマ リ ンを用いた こ とを除き、 実施例 3 と同一の方法により、 次の化学式
式 6 3
で示される黄色結晶の化合物 1 7 6 m g (収率 6 0. 9 %) を得た 得られた化合物の融点は、 2 9 0〜 2 9 1 °Cであった。
NMR及び I Rスペク トルは、 実施例 8で得たものと同一のスぺ ク トルを与えた。 実施例 2 9
4 一クロ口フエ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに 6 1 6 m g ( 5. 0 mm o 1 ) のチォフェ ン— 2 —ィルァセ トニ ト リ ル (東京化成社製 ) を用いたこ とを除き、 実施例 4 と同一の方法により、 次の化学式
式 6 4
で示される黄色結晶の化合物 2 6 4 m g (収率 2 0. 3 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 4 6〜 2 4 7 °Cであった。 実施例 3 0
p—クロロア二リ ンの代りに 3. 8 9 g ( 3 0. O mm o l ) の 塩酸ァニリ ン (和光純薬社製) を用いた他は、 実施例 5 と同様の方 法により、 次の化学式
式 6 5
で示される黄色結晶の化合物 1 5 3 m g (収率 1 . 9 %) を得た。 得られた化合物の融点は、 1 6 1 〜 1 6 2 °Cであった。 実施例 3 1
1 錠当たり次の割合の組成からなる混合物を調製し、 常法により 錠剤機により打錠し、 本発明の 1 2 — リ ポキシゲナーゼを選択的に 阻害する医薬を製造した。
実施例 1 で得た化合物 3 0. 0 (m g ) 乳糖 (岩城製薬社製) 4 0. 0 トウモロコシ澱粉 (吉田製薬社製) 1 5. 0
ステアリ ン酸マグネシウム (太平化学社製) 0. 4
カルボキシメチルセルロースカルシウム
(ニチリ ン化学工業社製) 2 0. 0 実施例 3 2
1 カプセル当たり次の割合の組成からなる混合物を調製し、 常法 によりゼラチン ' 力プセルに充塡し、 本発明の 1 2 — リポキシゲナ ーゼを選択的に阻害する医薬を製造した。
実施例 5で得た化合物 3 0. 0 (m g ) 乳糖 (岩城製薬社製) 4 0. 0 微粉末セルロース (日本ソーダ社製) 3 0. 0 ステアリ ン酸マグネシウム (太平化学社製) 3. 0 実施例 3 3
3 8 5 m g ( 2. 5 mm o l ) の 2 , 3 , 4 — ト リ ヒ ドロキシべ ンズアルデヒ ド (アル ドリ ッチ社製) を用い、 4 一クロ口フエニル 酢酸の代りに 5 5 3 m g ( 2. 5 mm o 1 ) の 4 ーブロモチォフエ ンー 2 —酢酸を用いたことを除き、 参考例 2 と同一の方法により、 淡褐色結晶の 7 8 —ジァセ トキシ— 3 — ( 4 一プロモチォフ ェ ン 一 2 —ィル) クマリ ン 7 5 6 m g (収率 7 し 4 % ) を得た。
7 , 8 —ジァセ トキシ一 3 — ( 4 —フルオロフェニル) クマリ ン の代りに 4 2 3 m g ( l . O mm o l ) の前記 7 , 8 —ジァセ トキ シー 3 — ( 4 —プロモチォフェ ン一 2 —ィル) クマリ ンを用いたこ とを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次の化学式
H〇
式 6 6
で示される黄色結晶化合物 3 1 0 m g (収率 9 1 . 4 % ) を得た。 得られた化合物の融点は 2 9 1 °C (分解) であった。 実施例 3 4
3 8 5 m g ( 2. 5 mm o l ) の 2 , 4 , 5 — ト リ ヒ ドロキシべ ンズアルデヒ ド (ランカス夕一社製) を用い、 4 一クロ口フエニル 酢酸の代りに 5 5 3 m g ( 2. 5 mm o l ) の 4 —ブロモチォフエ ンー 2 —酢酸を用いたことを除き、 参考例 2 と同一の方法により淡 褐色結晶の 6 , 7—ジァセ トキシー 3 — ( 4 一プロモチォフ ェ ン— 2 —ィル) クマリ ン 7 5 5 m g (収率 7 1 . 4 %) を得た。
7 , 8 _ジァセ トキシ一 3 — ( 4 一フルオロフェニル) クマリ ン の代りに 4 2 3 m g ( l . O mm o l ) の前記 6 , 7 —ジァセ トキ シー 3 — ( 4 一プロモチォフェン一 2 —ィル) クマリ ンを用いたこ とを除き、 実施例 2 と同一の方法により、 次の化学式
式 6 7
で示される黄色結晶化合物 2 8 7 m g (収率 8 4 6 % ) を得た 得られた化合物の融点は 3 0 0 °C以上であった。 実施例 3 5
2, 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ドの代りに 0. 9 8 g ( 5. O mm o l ) の 2 , 3 , 4 — ト リ メ トキシべンズアルデヒ ド (東京化成社製) を用い、 4 -プロモフヱ二ルァセ トニ ト リ ルの代 りに 1 . 2 1 g ( 5. O mm o l ) の 5 — メチルフラ ン一 2 —ィル ァセ トニ ト リルを用いたことを除き、 参考例 1 と同一の方法により 緑色結晶の 5 —メチル— ひ一 ( 2 , 3 , 4 — ト リ メ トキシベンジリ デン) フラ ン— 2 —ァセ トニト リ ル 7 0 3 m g (収率 4 7. 1 %) を得た。
ひーシァノ ー 4 —プロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ ルベンの代りに 5 9 7 m g ( 2. O mm o l ) の前記 5 — メチルー 一 ( 2, 3 , 4 — ト リ メ トキシベンジリデン) フラ ン一 2 —ァセ トニ ト リルを用いたことを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次 の化学式
式 6 8
で示される黄色結晶化合物 2 4 1 m g (収率 4 6. 7 %) を得た 得られた化合物の融点は 2 4 6. 5〜 2 4 7. 0 °Cであった。
実施例 3 6
0. 9 8 g ( 5. O mm o l ) の 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベン ズアルデヒ ドを用い、 4 —ブロモフエ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに 1 . 2 1 ( 5. O mm o l ) の 5 — メチルフラ ン— 2 —ィルァセ トニ ト リ ルを用いたこ とを除き、 参考例 1 と同一の方法により、 黄 色結晶の 5 —メチル— α— ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンジリ デ ン) フラ ン一 2 —ァセ トニ ト リル 6 8 7 m g (収率 4 6. 1 %) を 得た。
ーシァノ ー 4 —ブロモー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ ルベンの代りに 5 9 7 m g ( 2. O mm o l ) の前記 5 — メチルー a - ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンジリ デン) フラ ン一 2 —ァセ トニ ト リ ルを用いたこ とを除き、 実施例 1 と同一の方法により、 次 の化学式
で示される黄褐色結晶化合物 1 4 0 m g (収率 2 7. 0 %) を得た 。 得られた化合物の融点は 2 7 8 °C (分解) であった。
(参考例 7 )
[ α—シァノ ー 3 — クロロ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ ルペンの製造]
3 — ク ロ口フエ二ルァセ トニ ト リ ル (東京化成社製) 1 . 9 6 g ( 1 0. O mm o l ) と、 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデ ヒ ド (ラ ンカスター社製) 1 . 9 6 m g ( 1 0. O mm o l ) とを 、 エタノ ール (国産化学社製) 1 0 m l に加熱溶解し、 2 0 %水酸 化ナ ト リ ゥ厶水溶液を 2滴添加し、 1夜攪拌し、 析出した結晶を粉
砕し、 瀘取し、 エタノールで 2回、 次いでへキサンで 2回洗浄し、 乾燥し、 α—シァノ ー 3 -クロ口一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキ シスチルベン (黄色結晶) 3. 0 5 S (収率 9 2. 5 %) を得た。
(参考例 8 )
[ 3 - ( 3 — クロ口フエニル) _ 6, 7 —ジヒ ドロキシクマ リ ンの 製造]
参考例 7 と同一の方法により得た α—シァノ ― 3 —クロ口— 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベン 6 6 0 m g ( 2. 0 0 mm o 1 ) と、 塩化ピリ ジニゥム (和光純薬工業社製) 3. 5 g ( 3 0 mm 0 1 ) との混合物を、 アルゴンガス雰囲気下で、 予め 2 1 0 °C に加熱した油浴上で溶融混合し、 同温度で 1 時間攪拌し、 空冷し、 固化した反応生成物に 2 N塩酸 2 0 m 1 を添加して粉砕し、 3 0分 間攪拌し、 のち析出物を瀘取し、 3回水洗して乾燥し、 シリカゲル ショー トカラム (溶出液は、 酢酸ェチルを用いた) により精製し、 次の式 3 4 bの化学式
で示される 3 — ( 3 —クロ口フエニル) 一 6 , 7 —ジヒ ドロキシク マリ ン (黄色結晶) 4 8 6 m g (収率 8 4. 2 を得た。
(参考例 9 )
[ 4 —ョ一 ドフエ二ルァセ トニ ト リ ルの製造]
4. 3 6 g ( 2 0. O mm o l ) の p —ョ一 ド トルエン (東京化 成社製) 、 3. 9 g ( 2 2 mm 0 1 ) の N—プロモコハク酸イ ミ ド (東京化成社製) 及び 6 0 m l の四塩化炭素 (和光純薬工業社製) の混合物を白熱灯照射下で 4時間加熱還流し、 2. 6 7 g (収率 4
5. 0 % ) の 4 —ョー ドベンジルブロ ミ ド (白色結晶) を得た。 次 いで予め 5 0。Cに加温した 0. 4 9 g ( 1 0 mm o 1 ) のシア ン化 ナ ト リ ウム (国産化学社製) の 1 0 m l ジメチルスルホキシ ド (ァ ル ドリ ッチ社製) 溶液に、 前記 4 —ョ一 ドベンジルブロ ミ ド 1 . 4 8 g ( 5. 0 0 mm 0 1 ) を添加し、 放冷下で 3時間攪拌し、 固化 した反応生成物を水に溶解し、 へキサンで抽出し、 へキサンを留去 し、 4 ーョ一 ドフェニルァセ トニ ト リルの白色結晶 0. 8 4 g (収 率 6 8. 9 % ) を得た。 (参考例 1 0 )
[ 4 一ェチルフエ二ルァセ トニ ト リ ルの製造]
2. 7 2 g ( 2 0. O mm o l ) の 4 —ェチルベンジルアルコー ル (アル ドリ ッチ社製) に、 5 0 m 1 の 4 7 %臭化水素酸 (和光純 薬工業社製) を添加し、 室温下で 3 0分間激しく攪拌した後、 へキ サンで抽出し、 無色油状の 4 一ェチルベンジルブロ ミ ド 3. 9 8 g を得た。 次いで予め 5 0 °Cに加温した 1. 9 6 g ( 4 0. 0 mm 0 1 ) のシアン化ナト リウム (国産化学社製) の 2 0 m l ジメチルス ルホキシ ド (アルドリ ッチ社製) 溶液に、 前記の 4 一ェチルベンジ ルブロ ミ ド 3. 9 8 gを加え、 放冷下で 3時間攪拌し、 固化した反 応生成物を水に溶解し、 へキサンで抽出し、 へキサンを留去し、 4 —ェチルフ エ二ルァセ トニト リルの淡黄色油状物 2. 7 0 g (収率 9 3. 1 % ) を得た。
(参考例 1 1 )
[ 4 ーブロモチオフヱンー 2 —酢酸の製造]
1 . 2 0 g ( 3 0 mm o l 相当) の水素化ナ ト リ ウム ( 6 0 %油 性、 和光純薬工業社製) の 1 2 m 1 無水ジォキサン (アル ドリ ツチ 社製) 懸濁液に、 9. 9 4 g ( 3 0. O mm o l ) のテ トラェチル ジメチルア ミ ノ メチレンジホスホネー ト (ラ ンカスター社製) の 9
m 1 無水ジォキサン溶液を添加して室温にて 1 0分間撹拌した。 次 レ、で 5. 7 3 g ( 3 0. O mm o l ) の 4 —ブロモー 2 —チォフエ ンカルボキサアルデヒ ド (アルドリ ッチ社製) の 9 m 1 無水ジォキ サン溶液を添加して 6 0 °Cにて 1 時間撹拌した。 空冷後、 反応混合 物を 1 0 0 m l の水に添加し、 エーテルで 3回抽出し、 無水硫酸ナ ト リゥ厶で乾燥した後、 溶媒留去して黒色油状物 1 4. 8 5 gを得 た。
この油状物に 1 5 m l の濃塩酸を添加して 1 5分間加熱還流した 後、 反応混合物を 1 0 0 m 1 の冷水に添加し、 エーテルで 3回抽出 した。 この抽出液より 2 N水酸化ナ ト リ ウム溶液で 2回逆抽出し、 6 N塩酸にて p H 1 に調製した後、 再びエーテルで 3回抽出した。 飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸ナト リウムで乾燥し、 溶媒を留去し て茶褐色油状物を得た。 この油状物を、 シリカゲルカラムクロマ ト グラフィ一 (溶出液は酢酸ェチル : へキサンの比が 1 : 1 を用いた ) により精製して 4 一プロモチオフヱン一 2 —酢酸の黄白色結晶 1 . 2 9 g (収率 1 9. 5 %) を得た。
(参考例 1 2 )
[ 5 —メチルフラ ン— 2—ィルァセ トニ ト リ ルの製造]
5 —メチルフラン一 2 —カルボキサアルデヒ ド (和光純薬工業社 製) 5. 5 1 g ( 5 0. O mm o l ) 、 口ダニン (東京化成社製) 6. 6 6 g ( 5 0. O mm o l ) 、 無水酢酸ナ ト リ ウム (国産化学 社製) 1 2. 3 g ( 1 5 0 mm 0 1 ) 及び酢酸 (和光純薬工業社製 ) 3 5 m 1 の混合物を 3 0分間加熱還流し、 空冷し、 5 0 0 m 1 の 水に添加し、 析出した結晶を瀘取し、 水、 エタノール、 エーテルで 順次洗浄した後、 乾燥し、 ( 5 —メチルフルフ リ リデン) ロダニン の橙褐色結晶 1 0. 0 4 g (収率 8 9. 1 %) を得た。
この全量を 1 5 %水酸化ナ ト リゥム水溶液 6 5 m l に懸濁し、 1 0 0でで 3 0分間加熱し、 空冷した後、 5 0 0 m 1 の 1 0 %塩酸に
添加し、 析出した結晶を瀘取し、 水洗し、 乾燥し、 3 — ( 5 —メチ ルフ リル) — 2 —チオケ トプロピオン酸の黄色結晶 8. 2 2 gを得 た。
この全量にエタノール 4 5 m l 及び塩酸ヒ ドロキシルァ ミ ン (和 光純薬工業社製) 1 0. l g ( 1 4 6 mm o l ) を添加し、 更にナ ト リ ウムエトキシ ド (アルドリ ツチ社製、 2 1 %変性エタノール溶 液) 5 5 m l ( 1 4 7 mm o l 相当) を徐々に添加し、 1 0 0 °Cで 1 時間加熱し、 空冷し、 減圧下で濃縮した。 残渣に 5 %水酸化ナ ト リ ゥム水溶液 2 0 m l を添加して懸濁し、 氷冷下で注意しながら 1 0 %塩酸 2 0 m l を添加し、 エーテルで 3回抽出し、 エーテル層を 飽和食塩水洗浄し、 無水硫酸ナト リ ウムを添加して乾燥した後、 ェ 一テルを留去した。
残渣を少量のエーテルに溶解し、 白濁が生じるまでトルエンを徐 々 に添加し、 静置し、 析出した結晶を回収し、 トルエンで十分洗浄 し、 乾燥し、 3 — ( 5 —メチル一 2 —フ リル) 一 2 —ヒ ドロキシィ ミ ノブ口ピオン酸の黄色結晶 4. 5 5 g (収率 5 3. 3 を得た o
この全量をベンゼン 6 0 m 1 に溶解し、 1 , 1 ' 一カルボニルジ ィ ミ ダゾ一ル (アル ドリ ッチ社製) 3. 9 7 g ( 2 4. 8 mm 0 1 ) を徐々に添加し、 7 0でで 1 時間加熱し、 空冷し、 5 0 m l の氷 水に添加し、 ベンゼンで 3回抽出し、 ベンゼン層を重曹水、 飽和食 塩水、 1 %塩酸、 水で順次洗浄し、 無水硫酸ナ ト リ ゥムで乾燥し、 減圧下で溶媒を留去し、 油状物 2. 4 0 gを得た。 この油状物をシ リ カゲルカラムクロマ トグラフィー (溶出液は酢酸ェチル : へキサ ンの比が 1 : 4を用いた) で精製し、 5 —メチルフラン— 2—ィル ァセ トニ ト リルの無色油状物 2. 0 0 g (収率 6 6. 6 %) を得た
(参考例 1 3 )
[ 3 — ( 4 — クロ口フエニル) 一 4 —メチルー 6, 7 —ジヒ ドロキ シクマ リ ンの製造]
濃塩酸 2 5 m 1 と氷 1 5 gの混合液に、 p—クロロア二リ ン (東 京化成社製) 3. 8 3 g ( 3 0. 0 mm 0 1 ) を添加し、 これに亜 硝酸ナ ト リ ウム (和光純薬工業社製) の 3 0 %水溶液 7 m 1 を添加 し、 室温で 1 時間攪拌した。 この混合物に酢酸ナ ト リ ウム (和光純 薬工業社製) の飽和水溶液を添加して p Hを 4 に調整し、 不溶成分 を瀘別し、 瀘液を別途調製した 4 一メチルエスク レチン (東京化成 社製) 5. 7 7 g ( 3 0. O mm o l ) のアセ ト ン 9 0 m l 懸濁液 に添加し、 更に塩化第二銅 , 二水和物 (関東化学社製) 0. 8 gを 添加して 1 時間攪拌した。 反応生成物を減圧下で濃縮し、 大部分の 溶媒を除去し、 残渣に 3 0 0 m 1 の酢酸ェチルを添加してよ く混合 し、 不溶成分 (未反応の 4 一メチルエスク レチン) を瀘別し、 瀘液 から有機層を分取し、 水層を更に酢酸ェチルで 2回抽出し、 合せた 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥し、 減 圧下で溶媒を留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマ トグラフィ ー (酢酸ェチル : へキサンの比が 1 : 1 の溶出液を用いた) により精 製し、 目的の化合物を含む溶出液分画を放置し、 析出する結晶を集 めて乾燥し、 次の式 3 5 bの化学式
式 3 5 b
で示される 3 — ( 4 一クロ口フエニル) 一 4 ーメチルー 6 , 7 — ジ ヒ ドロキシクマリ ン (淡黄色結晶) 5 3 3 m g (収率 5. 9 % ) を 得た。
(参考例 1 4 )
[ 3 — ( 4 —フルオロフェニル) — 7 , 8 —ジヒ ドロキシクマ リ ン の製造]
実施例 4 1 と同一の方法により得た式 4 4 bの化学式で示される 化合物 3 5 6 m g ( 1 . 0 0 m m 0 1 ) と、 エタ ノ ール (国産化学 社製) 8 m l との混合物に、 6 N塩酸 2 m l を添加し、 1 時間加熱 還流し、 のち空冷し、 反応物を 6 0 m l の水に添加して攪拌し、 析 出する結晶を瀘取し、 水洗し、 乾燥し、 酢酸ェチル-へキサンから 再結晶し、 次の式 3 6 bの化学式
で示される 3— ( 4 —フルオロフェニル) 一 7, 8 —ジヒ ドロキシ クマリ ン (淡黄色結晶) 1 9 3 m g (収率 7 0. 9 を得た。 実施例 3 7
2 , 3 , 4— ト リ ヒ ドロキシベンズアルデヒ ド (アル ドリ ッチ社 製) 7 7 1 m g ( 5. 0 0 mm o l ) 、 4一クロロフヱニル酢酸 ( 東京化成社製) 8 5 3 m g ( 5. 0 0 mm o 1 ) 及び無水酢酸 (和 光純薬工業社製) 1 0 m 1 の混合物に、 氷冷下ト リエチルァ ミ ン ( 国産化学社製) 5 m l を添加し、 塩化カルシウム管保護下で 1 時間 攪拌し、 予め 1 2 0 °Cに加熱した油浴中で 4時間加熱還流した。 次 いで空冷し、 反応物を 1 0 0 m l の氷冷した 1 0 %塩酸に添加して 激しく攪拌し、 析出した結晶を瀘別し、 水及びエタノ ールで洗浄し 、 得られた薄褐色の結晶をクロ口ホルムとエタノ ールの混合溶液を 用いて再結晶し、 次の化 3 7 bの化学式
式 3 7 b
で示される白色結晶化合物 1 . 1 g (収率 6 2. 9 % ) を得た 得られた化合物の融点は、 1 8 8. 0〜 1 8 8. 5 °Cであった。
(比較例 6 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに実施例 3 7で得た 式 3 7 bの化学式で示される化合物 3 7 3 m g ( に 0 0 mm o 1 ) を用いたこ とを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 3 8 bの化学式
式 3 8 b
で示される 3 — ( 4 —クロ口フエニル) 一 7, 8 —ジヒ ドロキシク マリ ン (淡黄色結晶) 2 2 7 m g (収率 7 8. 6 を得た。 実施例 3 8
2 , 4, 5 — ト リ ヒ ドロキンべンズアルデヒ ド (ランカスター社 製) 1 5 4 m g ( l . 0 0 mm o l ) 、 4 一クロロフェニル酢酸 ( 東京化成社製) 1 7 1 m g ( l . O O mm o l ) 及び無水酢酸 (和 光純薬工業社製) 2 m 1 の混合物に、 氷冷下ト リエチルァ ミ ン (国 産化学社製) 1 m 1 を添加し、 塩化カルシウム管保護下で 1 時間攪 拌し、 予め 1 2 0 °Cに加熱した油浴中で 4時間加熱還流した。 次い で空冷し、 反応物を 2 0 m l の氷冷した 1 0 %塩酸に添加して激し
く攪拌し、 析出した結晶を瀘取し、 水洗し、 得られた結晶を酢酸ェ チルに溶解し、 乾燥後減圧下で溶媒を留去し、 残渣の結晶を酢酸ェ チルとへキサンの混合溶液を用いて再結晶し、 次の式 3 9 bの化学 式
式 3 9 b
で示される白色結晶の化合物 2 8 0 m g (収率 7 5. 1 を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 1 1 . 5〜 2 1 2. 5 °Cであった。
(比較例 7 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに実施例 3 8で得た 式 3 9 bの化学式で示される化合物 3 7 3 m g ( l . O O mm o l ) を用いたこ とを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 4 0 bの化学式
式 4 0 b
で示される 3 — ( 4 一クロ口フエニル) 一 6 , 7 —ジヒ ドロキシク マリ ン (淡黄色結晶) 2 3 3 m g (収率 8 0. 6 % ) を得た。 実施例 3 9
4 —クロロフェニル酢酸の代りに 3 —クロ口フエニル酢酸 (東京 化成社製) 8 5 3 m g ( 5. O O mm o l ) を用いたこと、 及び再 結晶溶媒として酢酸ェチルーへキサンを用いたことを除き、 実施例
3 9 と同一の方法により、 次の式 4 1 bの化学式
式 4 1 b
で示される白色結晶化合物 8 5 3 m g (収率 4 5. 8 %) を得た。 得られた化合物の融点は、 1 6 5〜 1 6 7 °Cであった。
(比較例 8 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに実施例 3 9で得た 式 4 1 bの化学式で示される化合物 3 7 3 m g ( し O O mm o l ) を用いたことを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 4 2 bの化学式
式 4 2 b
で示される 3 — ( 3 _クロ口フ エニル) 一 7 , 8 —ジヒ ドロキンク マリ ン (淡黄色結晶) 2 6 8 m g (収率 9 2. 8 を得た。 実施例 4 0
参考例 8 と同一の方法により得た 3 — ( 3 —クロ ロ フヱニル) 一 6, 7 —ジヒ ドロキシクマリ ン 8 7 m g ( 0. 3 0 mm o l ) を塩 化メチレン (国産化学社製) 2 m l に懸濁し、 ト リェチルァ ミ ン ( 国産化学社製) 0. 0 9 m 1 を添加して攪拌し、 得られた澄明な橙 色溶液を氷冷し、 ァセチルクロ リ ド (和光純薬社製) 0. 0 5 m l を添加し、 氷冷で攪拌し、 室温で 3 0分間更に攪拌した。 得られた
混合液をエタノール (国産化学社製) 3 0 m l で希釈し、 析出した 結晶を瀘取し、 エタノール、 へキサンで順次洗浄し、 乾燥し、 次の 式 4 3 bの化学式
式 4 3 b
で示される白色結晶化合物 9 6 m g (収率 8 6 % ) を得た。 得られ た化合物の融点は、 1 9 4〜 1 9 5 °Cであった。 実施例 4 1
4 一クロ口フエニル酢酸の代わりに 4 一フルオロフェニル酢酸 ( ラ ンカス夕一社製) 7 7 1 m g ( 5. O O mm o l ) を用いたこ と を除き、 実施例 3 7 と同一の方法により次の式 4 4 bの化学式
で示される白色結晶化合物 1 . 2 6 g (収率 7 0. 8 を得た。 得られた化合物の融点は、 1 8 3. 5〜 1 8 4. 0 °Cであった。 実施例 4 2
4 —クロロフヱニル酢酸の代わりに 4 一プロモフヱニル酢酸 (東 京化成社製) 7 7 1 m g ( 5. O O mm o l ) を用いたこ とを除き 、 実施例 3 7 と同一の方法により次の式 4 5 bの化学式
式 4 5 b
で示される白色結晶化合物 1 . 0 2 8 (収率 4 8. 8 %) を得た。 得られた化合物の融点は、 2 0 1 . 5〜 2 0 2. 5 °Cであった。
(比較例 9 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに実施例 4 2で得た 式 4 5 bの化学式で示される化合物 4 1 7 m g ( l . 0 0 m m 0 1 ) を用いたことを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 4 6 bの化学式
式 4 6 b
で示される 3 — ( 4 —ブロモフエニル) 一 7 , 8 —ジヒ ドロキシク マリ ン (黄色結晶) 3 0 0 m g (収率 9 0. 2 %) を得た。 実施例 4 3
2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (ランカス夕一社製 ) 3 9 2 m g ( 2. O O mm o l ) を用い、 3 —クロ口フエニルァ セ トニ ト リルの代りに参考例 9 と同一の方法で得た 4 一ョー ドフエ 二ルァセ トニ ト リル 4 8 6 m g ( 2. 0 0 mm o 1 ) を用いたこ と を除き、 参考例 7 と同一の方法により、 ひ 一シァノ — 4 ー ョ 一 ドー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを得た。
一シァノ 一 3 —クロロ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ
ルベンの代りに前記 α—シァノ ー 4 —ョー ド— 2 ' , 4 ' , 5 ' ― ト リ メ トキシスチルベン 4 2 1 m g ( 1 . 0 0 mm o 1 ) を用いた ことを除き、 参考例 8 と同一の方法により、 次の式 4 7 bの化学式
式 4 7 b
で示される 3 — ( 4 —ョー ドフエニル) 一 6, 7 —ジヒ ドロキシク マリ ン (黄色結晶) 5 6 6 m g (収率 7 4. 4 %) を得た。
3 - ( 3 — クロ口フエニル) 一 6 , 7 — ヒ ドロキシクマリ ンの代 りに前記 3 — ( 4 一ョ一 ドフエニル) 一 6 , 7 —ジヒ ドロキシクマ リ ン 1 1 4 m g ( 0. 3 0 mm o l ) を用いたこ とを除き、 実施例 4 0 と同一の方法により、 次の式 4 8 bの化学式
式 4 8 b
で示される白色結晶化合物 1 0 O m g (収率 7 2. 1 を得た 得られた化合物の融点は、 1 8 9. 0〜 1 9 0, 0 °Cであった。 実施例 4 4
一クロ口フエニル酢酸の代わりに 4 —メチルフヱニル酢酸 (東 京化成社製) 7 5 1 m g ( 5. O O mm o l ) を用いたこ とを除き 、 実施例 3 7 と同一の方法により次の式 4 9 bの化学式
式 4 9 b
で示される白色結晶化合物 6 2 6 m g (収率 3 5. 3 %) を得た 得られた化合物の融点は、 1 9 9〜 2 0 0 °Cであった。
(比較例 1 0 )
化 4 4の化学式で示される化合物の代わりに実施例 8で得た化 4 9の化学式で示される化合物 3 5 2 m g ( 1 . 0 0 mm o 1 ) を用 いたことを除き、 参考例 8 と同一の方法により次の式 5 0 bの化学 式
式 5 0 b
で示される 3 — ( 4 —メチルフエ二ル) 一 7, 8 —ジヒ ドロキシク マリ ン (黄色結晶) 2 3 3 m g (収率 8 6. 9 % ) を得た。 実施例 4 5
4 一クロロフヱニル酢酸の代わりに 3 —メチルフヱニル酢酸 (東 京化成社製) 7 7 1 m g ( 5. 0 0 mm 0 1 ) を用いたこと、 再結 晶溶媒として酢酸ェチルーへキサンを用いたことを除き、 実施例 3 7 と同一の方法により次の式 5 1 bの化学式
式 5 1 b
で示される白色結晶化合物 6 8 4 m g (収率 3 8. 8 8 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 1 5 5〜 1 5 6 °Cであった。
(比較例 1 1 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに実施例 4 5で得た 式 5 1 bの化学式で示される化合物 3 5 2 m g ( l . 0 0 mm 0 1 ) を用いたことを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 5 2 bの化学式
式 5 2 b
で示される 3 — ( 3 —メチルフエニル) 一 7 , 8 —ジヒ ドロキシク マリ ン (黄色結晶) 2 1 2 m g (収率 7 9. 2 % ) を得た。 実施例 4 6
2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (ランカスター社製 ) 6 2 8 m g ( 3. 2 0 mm o l ) を用い、 3 —クロ口フエニルァ セ トニ ト リルの代りに参考例 1 0 と同一の方法で得た 4 ーェチルフ ェニルァセ トニ ト リル 4 6 5 m g ( 3. 2 0 mm o l ) を用いたこ とを除き、 参考例 7 と同一の方法により、 α—シァノ ー 4 一ェチル 一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを得た。
ひ一シァノ 一 3 —クロ口一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ
ルベンの代り に前記な ー シァノ ー 4 一ェチル一 2 ' , 4 ' , 5 ' - ト リ メ トキシスチルベン 4 8 5 m g ( 1 . 5 0 m m o 1 ) を用いた こ とを除き、 参考例 8 と同一の方法により、 次の式 5 3 bの化学式
式 5 3 b
で示される 3 — ( 4 —ェチルフエ二ル) — 6, 7 —ジヒ ドロキシク マリ ン (黄色結晶) 4 9 3 m g (収率 8 7. 5 %) を得た。
3 — ( 3 — クロ口フエニル) 一 6, 7 — ヒ ドロキシクマ リ ンの代 りに前記 3 — ( A -ェチルフエニル) 一 6, 7 — ジヒ ドロキシクマ リ ン 8 5 m g ( 0. 3 0 mm o l ) を用いたこ とを除き、 実施例 1 4 と同一の方法により、 次の式 5 4 bの化学式
式 5 4 b
で示される白色結晶化合物 4 6 m g (収率 4 2 % ) を得た。 得られ た化合物の融点は、 1 6 1 . 5〜 1 6 2. 0 °Cであった。 実施例 4 7
3 - ク ロ口フエ二ルァセ トニ ト リ ルの代りに、 4 一 ト リ フルォロ メチルフエ二ルァセ トニ ト リ ル (アル ドリ ッチ社製) 1 . 8 5 g ( 1 0. O mm o l ) を用いたことを除き、 参考例 7 と同一の方法に より、 α—シァノ ー 4 一 ト リ フルォロメチル一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベンを得た。
ひーシァノ ー 3 — クロ口一 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ
ルベンの代りに前記ひ—シァノ ー 4 一 ト リ フルォロ メチルー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチルベン 7 2 7 m g ( 2. O O mm o 1 ) を用いたこ とを除き、 参考例 2 と同一の方法により、 次の式 5 5 bの化学式
式 5 5 b
で示される 3 — ( 4 — ト リ フルォロメチルフ エニル) — 6, 7 —ジ ヒ ドロキシクマ リ ン (淡黄色結晶) 5 9 4 m g (収率 9 2. 2 %) を得た。
3 - ( 3 — クロ口フエニル) 一 6 , 7 — ヒ ドロキシクマ リ ンの代 りに前記 3 — ( 4 — ト リ フルォロメチルフエニル) 一 6 , 7 — ジヒ ドロキシクマ リ ン 9 7 m g ( 0. 3 0 mm o l ) を用いたこ とを除 き、 実施例 4 0 と同一の方法により、 次の式 5 6 bの化学式
式 5 6 b
で示される白色結晶化合物 9 5 m g (収率 7 - 8 %) を得た。 得 られた化合物の融点は、 1 9 6. 5〜 1 9 7 5でであった。 実施例 4 8
4 ー クロロフェニル酢酸の代わりに 4 ーメ トキシフェニル酢酸 ( 東京化成社製) 8 3 1 m g ( 5. O O mm o l ) を用いたこ とを除 き、 実施例 7 と同一の方法により次の式 5 7 bの化学式
式 5 7 b
で示される白色結晶化合物 8 1 4 m g (収率 4 4. 2 を得た。 得られた化合物の融点は、 1 7 4. 5〜 1 7 5. 5 °Cであった。
(比較例 1 2 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに、 実施例 4 8で得 た式 5 7 bの化学式で示される化合物 3 6 8 m g ( l . 0 0 m m 0 1 ) を用いたことを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 5 8 bの化学式
式 5 8 b
で示される 3 — ( 4 —メ トキシフエ二ル) 一 7 , 8 —ジヒ ドロキシ クマリ ン (黄土色結晶) 1 8 6111 (収率 6 5. 6 %) を得た。 実施例 4 9
4 —クロロフヱニル酢酸の代わりに 4 一二 トロフヱニル酢酸 (東 京化成社製) 9 0 6 m g ( 5. 0 0 mm o l ) を用いたことを除き 、 実施例 3 7 と同一の方法により次の式 5 9 bの化学式
式 5 9 b
で示される黄色結晶化合物 8 2 7 m g (収率 4 3. 2 %) を得た。 得られた化合物の融点は、 2 2 7. 5〜 2 2 8. 5 °Cであった。
(比較例 1 3 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに、 実施例 4 8で得 た式 5 9 bの化学式で示される化合物 3 8 3 m g ( l . 0 0 mm 0 1 ) を用いたことを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 6 0 bの化学式
式 6 0 b
で示される 3 — ( 4 —二トロフエニル) 一 7 , 8 —ジヒ ドロキシク マリ ン (橙色結晶) 2 2 8 m g (収率 7 6. 2 を得た。 実施例 5 0
2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (ランカス夕一社製 ) 9 8 1 m g ( 5. O O mm o l ) を用い、 3 —クロ口フエニルァ セ トニ ト リルの代りにフエ二ルァセ トニ ト リル (東京化成社製) 5 8 6 m g ( 5. O O mm o l ) を用いたことを除き、 参考例 7 と同 一の方法により、 ひーシァノ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' ー ト リ メ トキシス チルベンを得た。
一シァノ 一 3 —クロロー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ
ルベンの代りに前記 α—シァノ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシ スチルベン 5 9 1 m g ( 2. 0 0 mm o 1 ) を用いたこ とを除き、 参考例 8 と同一の方法により、 次の式 6 1 bの化学式
式 6 1 b
で示される 3 —フヱニル— 6 , 7 —ジヒ ドロキシクマ リ ン (黄褐色 結晶) 4 4 4 m g (収率 8 7. 3 %) を得た。
3 — ( 3 — クロ口フ エニル) 一 6, 7 — ヒ ドロキンクマ リ ンの代 りに前記 3 -フエ二ルー 6, 7 —ジヒ ドロキシクマ リ ン 7 6 m g ( 0. 3 0 mm o l ) を用いたこ とを除き、 実施例 4 0 と同一の方法 により、 次の式 6 2 bの化学式
式 6 2 b
で示される白色結晶化合物 4 8 m g (収率 7 0 % ) を得た。 得られ た化合物の融点は、 1 9 5. 0〜 1 9 5. 5 °Cであった。 実施例 5 1
3 一 ク ロ口フエ二ルァセ トニ ト リ ルの代りにチォフェ ン一 2 —ィ ルァセ トニ ト リ ル (東京化成社製) し 2 3 g ( 1 0. 0 mm 0 1 ) を用いたこ とを除き、 参考例 7 と同一の方法により、 一 ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシベンジリ デン) 一チォフェ ン一 2 —ァセ トニ ト リ ルを得た。
一シァノ 一 3 — クロロ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ
ルペンの代りに前記ひ一 ( 2, 4 , 5 — ト リ メ トキシベンジリ デン ) ーチォフェ ン一 2 —ァセ トニ ト リ ル 6 0 3 m g ( 2. O O mm o 1 ) を用いたことを除き、 参考例 8 と同一の方法により、 次の式 6 3 bの化学式
式 6 3 b
で示される 3 — (チォフェ ン一 2 —ィル) 一 6 , 7 -ジヒ ドロキシ クマリ ン (黄色結晶) 2 7 4 m g (収率 5 2. 6 %) を得た。
3 - ( 3 —クロ口フエニル) 一 6, 7 - ヒ ドロキシクマリ ンの代 りに前記 3 — (チォフェ ン— 2 —ィル) 一 6, 7 — ジヒ ドロキシク マ リ ン 7 8 m g ( 0. 3 0 mm 0 1 ) を用いたこ とを除き、 実施例 4 0 と同一の方法により、 次の式 6 4 bの化学式
式 6 4 b
で示される淡褐色結晶化合物 6 3 m g (収率 6 1 %) を得た。 得ら れた化合物の融点は、 2 2 2〜 2 2 4 °Cであった。 実施例 5 2
4 一クロロフヱニル酢酸の代りにチオフヱン— 3 —酢酸 (東京化 成社製) 7 1 1 g ( 5. O O mm o l ) を用いたことを除き、 参考 例 7 と同一の方法により、 次の式 6 5 bの化学式
式 6 5 b
で示される淡黄色結晶の化合物 9 6 0 m g (収率 5 5. 8 % ) を得 た。 得られた化合物の融点は、 1 5 9. 5〜 1 6 0. 5 °Cであった
(比較例 1 4 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに、 実施例 5 2で得 た式 6 5 bの化学式で示される化合物 3 4 4 m g ( l . O O mm o 1 ) を用いた とを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 6 6 bの化学式
式 6 6 b
で示される 3— (チォフェン一 3—ィル) 一 7 , 8—ジヒ ドロキシ クマリ ン (黄色結晶) 1 6 5 m g (収率 6 3. 4 %) を得た。 実施例 5 3
2 , 3 , 4 _ ト リ ヒ ドロキシベンズアルデヒ ド (アル ドリ ッチ社 製) 3 8 5 m g ( 2. 5 0 mm o l ) を用い、 4一クロ口フエニル 酢酸の代りに参考例 1 1 と同一の方法に'より得た 4一プロモチオフ ェンー 2—酢酸 5 5 3 m g ( 2. 5 0 mm o 1 ) を用いたことを除 き、 実施例 3 7 と同一の方法により、 次の式 6 7 bの化学式
CH3
式 6 7 b
で示される淡褐色結晶化合物 7 5 6 m g (収率 7 1 . 4 % ) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 3 4. 0〜 2 3 4. 0 °Cであった。
(比較例 1 5 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに、 実施例 5 3で得 た式 6 7 bの化学式で示される化合物 4 2 3 m g ( l . 0 0 mm 0 1 ) を用いたことを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 6 8 bの化学式
式 6 8 b
で示される 3 — ( 4一プロモチォフェン一 2—ィル) — 7 , 8—ジ ヒ ドロキシクマリ ン (黄色結晶) 3 1 0 m g (収率 9 1 . 4 %) を 得た。 実施例 5 4
2 , 3 , 4— ト リ ヒ ドロキジべンズアルデヒ ドの代わりに 2 , 4 , 5 — ト リ ヒ ドロキシベンズアルデヒ ド (ランカス夕一社製) 3 8 5 m g ( 2. 5 0 mm o l ) を用い、 4—クロ口フエニル酢酸の代 りに参考例 1 1 と同一の方法により得た 4 —プロモチォフェン一 2 一酢酸 5 5 3 m g ( 2. 5 0 mm o 1 ) を用いたことを除き、 実施 例 3 7 と同一の方法により、 次の式 6 9 bの化学式
式 6 9 b
で示される淡褐色結晶化合物 7 5 5 m g (収率 7 1 . 4 % ) を得た 。 得られた化合物の融点は、 2 2 0. 5〜 2 2 1 . 5 °Cであった。
(比較例 1 6 )
式 4 4 bの化学式で示される化合物の代わりに、 実施例 5 4で得 た式 6 9 bの化学式で示される化合物 4 2 3 m g ( l . O O mm o 1 ) を用いたこ とを除き、 参考例 1 4 と同一の方法により次の式 7 0 bの化学式
式 7 0 b
で示される 3 — ( 4 一プロモチォフェン— 2 —ィル) 一 6 , 7 —ジ ヒ ドロキシクマリ ン (黄色結晶) 2 8 7 m g (収率 8 4. 6 を 得た。 実施例 5 5
2, 4, 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (ランカスター社製 ) 9 8 1 m g ( 5. O O mm o l ) を用い、 3 —クロ口フエニルァ セ トニ ト リルの代りに、 参考例 1 2 と同一の方法で得た 5 —メチル フ ラ ン一 2 —ィ ルァセ トニ ト リ ル 1 . 2 1 g ( 5. O O mm o l ) を用いたこ とを除き、 参考例 7 と同一の方法により、 5 —メチルー ひ一 ( 2 , 4, 5 — ト リ メ トキシベンジリデン) フ ラ ン一 2 —ァセ
トニ ト リ ルを得た。
ひ ー シァノ ー 3 — ク ロ ロ ー 2 ' , 4 ' , 5 ' — ト リ メ トキシスチ ルペンの代り に、 前記 5 — メ チルー ひ 一 ( 2, 4 , 5 — ト リ メ トキ シベンジ リ デン) フ ラ ン一 2 —ァセ トニ ト リ ル 5 9 7 m g ( 2. 0
O mm o l ) を用いたことを除き、 参考例 8 と同一の方法により、 次の式 Ί 1 bの化学式
式 7 1 b
で示される 3 — ( 5 — メ チルフ ラ ン一 2 —ィル) 一 6, 7 — ジ ヒ ド 口キジクマリ ン (黄褐色結晶) 2 4 1 m g (収率 4 6. 7 %) を得 た。
3 — ( 3 — ク ロ口フ エニル) 一 6 , 7 — ヒ ドロキシクマリ ンの代 り に前記 3 — ( 5 — メ チルフ ラ ン一 2 —ィル) 一 6 , 7 — ジ ヒ ドロ キシクマリ ン 7 7 m g ( 0. 3 0 mm o l ) を用いたこ とを除き、 実施例 4 0 と同一の方法により、 次の式 7 2 bの化学式
式 7 2 b
で示される淡黄色結晶化合物 4 7 m g (収率 4 6 %) を得た。 得ら れた化合物の融点は、 1 9 9. 5〜 2 0 0. 0でであった。 実施例 5 6
参考例 1 3 と同一の方法により得た 3 — ( 4 —クロロフヱニル) — 4 — メ チル一 6, 7 — ジ ヒ ドロキンクマ リ ン 1 0 0 m g ( 0. 3
3 mm o l ) を塩化メチレン (国産化学社製) 2 m l に懸濁し、 ト リエチルァ ミ ン (国産化学社製) 0. 1 1 m l を添加して攪拌し、 得られた澄明な橙色溶液を氷冷し、 ァセチルクロ リ ド (和光純薬社 製) 0. 0 6 m 1 を添加し、 氷冷で攪拌し、 室温で 3 0分間更に攪 拌した。 得られた混合液に酢酸ェチルを添加し、 有機層を分取し、 1 N塩酸、 重曹水、 飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸ナ ト リ ウム で乾燥し、 減圧下で溶媒を留去し、 残渣の結晶を酢酸ェチル-へキ サンから再結晶し、 次の式 7 3 bの化学式
式 7 3 b
で示される淡黄色結晶化合物 1 0 4 m g (収率 8 1 . 3 %) を得た 。 得られた化合物の融点は、 1 5 1 . 5〜 1 5 2. 5 °Cであった。 実施例 5 7
参考例 8 と同一の方法により得た 3 — ( 3 —クロロフヱニル) 一 6 , 7 —ジヒ ドロキシクマリ ン 5 7 7 m g ( 2. O O mm o l ) を 塩化メチレン (国産化学社製) 1 0 m l に懸濁し、 ト リェチルア ミ ン (国産化学社製) 0. 6 9 m 1 を添加して攪拌し、 得られた澄明 な橙色溶液を氷冷し、 プロピオニルクロ リ ド (東京化成社製) 0. 4 4 m l を添加し、 氷冷で攪拌し、 室温で 3 0分間更に攪拌した。 得られた混合液に酢酸ェチルを添加し、 有機層を分取し、 1 N塩酸 、 重曹水、 飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸ナ ト リ ウムで乾燥し 、 減圧下で溶媒を留去し、 残渣の結晶を酢酸ェチルーへキサンから 再結晶し、 次の式 7 4 bの化学式
式 7 4 b
で示される淡黄色結晶化合物 6 7 1 m g (収率 8 3. 7 96 を得た 。 得られた化合物の融点は、 1 6 3〜 1 6 5 °Cであった。 実施例 5 8
プロピオニルク口 リ ドの代りに、 プチリルクロ リ ド (東京化成社 製) 0. 5 2 m l を用いたことを除き、 実施例 5 7 と同一の方法に より、 次の式 7 5 bの化学式
式 7 5 b
で示される白色結晶化合物 6 7 3 m.g (収率 7 8. 4 %) を得た。 得られた化合物の融点は、 1 3 5〜 1 3 6 °Cであった。 実施例 5 9
1錠当たり次の割合の組成からなる混合物を調製し、 常法により 錠剤機により打錠し、 本発明の 1 2 — リ ポキシゲナ—ゼを選択的に 阻害する医薬を製造した。
実施例 3 7で得た化合物 2 0. 0 (m g ) 乳糖 (岩城製薬社製) 4 0. 0
トウモロコシ澱粉 (吉田製薬社製) 1 5. 0
ステアリ ン酸マグネシウム (太平化学社製) 0. 4
カルボキシメチルセルロースカルシウム
(ニチリ ン化学工業社製) 2 0. 0 実施例 6 0
1 カプセル当たり次の割合の組成からなる混合物を調製し、 常法 によりゼラチン ' カプセルに充塡し、 本発明の 1 2 — リポキシゲナ ーゼを選択的に阻害する医薬を製造した。
実施例 3 7で得た化合物 2 0. 0 (m g ) 乳糖 (岩城製薬社製) 4 0. 0
微粉末セルロース (日本ソーダ社製) 3 0. 0
ステアリ ン酸マグネシウム (太平化学社製) 3. 0 実施例 6 1
ナフタ レン一 2 —酢酸 (東京化成社製) 9 3 1 m g ( 5. 0 0 m m o 1 ) 及び 2 , 3 , 4 — ト リ ヒ ドロキシベンズアルデヒ ド (アル ドリ ッチ社製) 7 7 1 m g ( 5. 0 0 mm o 1 ) を無水酢酸 (和光 純薬工業社製) 1 0 m 1 に懸濁し、 氷冷下でト リェチルァ ミ ン (国 産化学社製) 5 m 1 を添加し、 氷冷下で 1 時間攪拌した。 次いでこ の反応混合物を 1 2 0 eCの油浴上で 5時間加熱環流し、 のち空冷し 、 反応混合物を 1 0 0 m 1 の 1 N塩酸中に添加して攪拌し、 析出物 を瀘取し、 十分水洗し、 エタノール (国産化学社製) で 3回、 のち へキサン (国産化学社製) で 2回洗浄し、 乾燥し、 ク リーム色の結 晶化合物 7, 8 —ジァセ トキシ一 3 — (ナフタレン一 2 —ィル) ク マ リ ン 1 . 5 2 £ (収率 7 8. 4 %) を得た。
前記 7 , 8 —ジァセ トキシー 3 — (ナフタ レン一 2 —ィル) クマ リ ン 3 8 8 m g ( l . O O mm o l ) 、 エタノール (国産化学社製 ) 8 m 1 、 濃塩酸 1 m 1 及び水 1 m 1 の混合物を 4時間加熱環流し 、 のち空冷し、 反応混合物を 1 0 0 m l の水に添加し、 析出物を瀘 取し、 十分水洗し、 乾燥した。 得られた反応生成物をシリ カゲル力 ラムクロマ トグラフィ ー [溶出液は酢酸ェチル (国産化学社製) :
へキサン (国産化学社製) の比が 1 5〜 3 : 1 を用いた] によ り 精製し、 次の式 2 2 cの化学式
式 2 2 c
で示される黄色結晶化合物 1 0 4 5 m g (収率 8 6. 2 % ) を得た o 得られた化合物の融点は、 2 5 5〜 2 5 6 °Cであった。 実施例 6 2
ナフ タ レ ン一 2—ァセ トニ ト リ ル (アル ド リ ツ チ社製) 8 3 6 m g ( 5. O O mm o l ) と 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシべンズアルデ ヒ ド (ラ ンカスター社製) 9 8 1 m g ( 5. O O mm o l ) のエタ ノ ール (国産化学社製) 1 5 m 1混合物を加熱溶解し、 2 0 %水酸 化ナ ト リ ゥム水溶液 2滴を添加し、 放冷下で 1夜攪拌し、 析出した 結晶を瀘取し、 エタノール (国産化学社製) 、 へキサン (国産化学 社製) で順次洗浄し、 乾燥し、 黄色結晶化合物ひ一 (ナフ タ レ ン— 2 —ィル) 一;8 _ ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシフ エ二ル) ァ ク リ ロ 二二 ト リ ノレ 1 . 4 8 g (収率 8 5. 9 %) を得た。
前記 α— (ナフ夕 レ ン一 2—ィル) 一 /8— ( 2, 4, 5 — ト リ メ トキシフ エ二ル) ア ク リ ロニ ト リ ル 6 9 1 m g ( 2. 0 0 mm o 1 ) 及び塩化ピリ ジニゥム (和光純薬工業社製) 3. 5 g ( 3 0 mm o 1 ) の混合物を、 予め 2 2 0 °Cに加熱した油浴上で溶融混合し、 1 時間攪拌し、 のち空冷し、 固化した反応混合物に 1 0 %塩酸 2 0 m 1 を添加して粉砕し、 3 0分間攪拌し、 析出物を瀘取し、 十分水 洗し、 乾燥した。 得られた反応生成物をシ リ カゲルカ ラムクロマ ト グラフィ ー [溶出液は酢酸ェチル (国産化学社製) を用いた] によ り精製し、 次の式 2 3 cの化学式
式 2 3 c
で示される黄色結晶化合物 4 3 1 m g (収率 7 0. 8 % ) を得た 得られた化合物の融点は、 2 8 8〜 2 8 9 °Cであった。 実施例 6 3
チアナフテン一 3 —ァセ トニ ト リ ノレ (ラ ンカスター社製) 6 9 3 m g ( 4 . O O mm o l ) と 2 , 3 , 4 — ト リ メ トキシベンズアル デヒ ド (東京化成社製) 7 8 5 m g ( 4 , O O mm o l ) のェタノ ール (国産化学社製) 5 m 1 混合物を加熱溶解し、 2 0 %水酸化ナ ト リ ウム水溶液 2滴を添加し、 放冷下で 1 夜攪拌し、 反応混合物を 1 0 0 m 1 の 1 N塩酸中に添加し、 酢酸ェチルで 2回抽出し、 重曹 水、 飽和食塩水で順次洗浄し、 のち無水硫酸ナ ト リ ウムで乾燥し、 減圧下で溶媒を留去し、 褐色油状化合物 一 (チアナフテン一 3 — ィル) 一 ; S— ( 2, 3, 4 ー ト リ メ トキシフ エ二ル) ァ ク リ ロニ ト リ ノレ 1 . 4 1 g (収率定量的) を得た。
α— (ナフ タ レ ン一 2—ィル) 一 S— ( 2, 4, 5 — ト リ メ トキ シフ エ二ル) ア ク リ ロニ ト リ ルの代わり に、 前記ひ — (チアナフテ ンー 3 —ィ ル) 一 yS— ( 2, 3 , 4 — ト リ メ トキシフ エ二ル) ァ ク リ ロ二 ト リ ノレ 7 0 3 m g ( 2. 0 0 mm o 1 ) を用いたこ とを除き 、 実施例 6 2 と同一の方法により、 次の式 2 4 cの化学式
式 2 4 c
で示される黄土色結晶化合物 3 4 3111 (収率 5 5. 3 %) を得た 。 得られた化合物は、 明瞭な融点を示さず、 1 4 0 °C近辺で黒色化 して分解した (尚、 本化合物の核磁気共鳴スぺク トル及び赤外線吸 収スぺク トルの測定値を表 2 3に示した。 ) 。 実施例 6 4
2 , 3 , 4 - ト リ メ トキシべンズアルデヒ ドの代りに、 2, 4, 5 — ト リ メ トキシベンズアルデヒ ド (ランカス夕一社製) 7 8 5 m g ( 4. 0 0 mm o 1 ) を用いたことを除き、 実施例 6 3 と同一の 方法により、 黄色結晶化合物ひ — (チアナフテン一 3 —ィル) — β - ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキシフエ二ル) アク リ ロニ ト リル 5 7 9 m g (収率 4 1 . 2 % ) を得た。 ただし、 実施例 6 3の場合と異な り、 反応系の中に目的物が結晶として析出したので、 以下の処理は 、 実施例 6 2 と同一の方法によった。
ひ 一 (ナフ 夕 レ ン一 2—ィル) 一 /3— ( 2 , 4 , 5 — ト リ メ トキ シフエ二ル) アク リ ロニト リルの代りに、 前記ひ 一 (チアナフテン — 3 —ィ ル) 一 — ( 2 , 4, 5 — ト リ メ トキシフ エ二ル) アタ リ ロニ ト リル 4 2 2 m g ( 1 . 2 O mm o 1 ) を用いたこと及び塩化 ピリ ジニゥム (和光純薬工業社製) 2. l g ( 1 8 mm o l ) を用 いたことを除き、 実施例 6 2 と同一の方法により、 次の式 2 5 cの 化学式
式 2 5 c
で示される緑黄色結晶化合物 1 2 7 m g (収率 3 4. 1 を得た 。 得られた化合物は、 明瞭な融点を示さず、 2 2 0 °C近辺で着色し て分解した (尚、 本化合物の核磁気共鳴スぺク トル及び赤外線吸収
スぺク トルの測定値を表 2 3 に示した。 ) 実施例 6 5
1錠当たり次の割合の組成からなる混合物を調製し、 常法により 錠剤機で打錠し、 本発明の 1 2 - リポキシゲナーゼを選択的に阻害 する医薬を製造した。
寒施例 6 2で得た化合物 2 0. 0 (m g ) 乳糖 (岩城製薬社製) 4 0. 0 トウモロコシ澱粉 (吉田製薬社製) 1 5. 0 ステアリ ン酸マグネシウム (太平化学社製) 0. 4
カルボキシメチルセルロースカルシウム
(ニチリ ン化学工業社製) 2 0. 0 実施例 6 6
1 カプセル当たり次の割合の組成からなる混合物を調製し、 常法 によりゼラチン · カブセルに充填し、 本発明の 1 2 — リポキシゲナ —ゼを選択的に阻害する医薬を製造した。
実施例 6 2で得た化合物 2 0. 0 (m g ) 乳糖 (岩城製薬社製) 4 0. 0
微粉末セルロース (日本ツーダ社製) 3 0. 0
ステアリ ン酸マグネシウム (太平化学社製) 3. 0 産業上の利用性
以上詳述したとおり、 本発明は、 1 2— リポキシゲナ一ゼを選択 的に阻害するクマリ ン誘導体、 及びこれらの化合物を有効成分とし て含有する 1 2 — リボキシゲナーゼを選択的に阻害する医薬に係る ものであり、 また、 本発明は、 生体内で酵素等の作用により修飾部 分が開裂 ' 切断し、 1 2 — リポキシゲナーゼを選択的に阻害する物 質を生成し得る新規化合物のクマリ ン誘導体、 及びこれらの化合物
を有効成分として含有する 1 2 — リポキシゲナーゼを選択的に阻害 し得る医薬に係るものであり、 本発明の産業上の利用性は、 次のと おりである。
1 ) 本発明の化合物は、 1 2 — リボキシゲナーゼを強力、 かつ高い 選択性をもって阻害する作用を有する。
2 ) 本発明の化合物を有効成分とする医薬は、 動脈硬化、 血管攣縮 等の循環器系各種疾患の予防、 治療、 及びある種の癌の転移の予防 に有用である。
3 ) 本発明の化合物は、 低毒性であり、 副作用が少なく、 1 2 - リ ポキシゲナーゼを選択的に阻害する医薬の有効成分として有効であ
4 ) 本発明の化合物は、 生体内で酵素等の作用により修飾部分が開 裂 ' 切断し、 1 2— リポキシゲナ一ゼを強力、 かつ高い選択性をも つて阻害し得る作用を有する。
5 ) 本発明の化合物の修飾部分としてのァシル基の種類を種々選択 することにより、 本発明化合物の生体内における開裂 . 切断を制御 することが可能である。