JP2000119181A - エスクレチン及びその誘導体の放出制御経口製剤 - Google Patents

エスクレチン及びその誘導体の放出制御経口製剤

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JP2000119181A JP10299173A JP29917398A JP2000119181A JP 2000119181 A JP2000119181 A JP 2000119181A JP 10299173 A JP10299173 A JP 10299173A JP 29917398 A JP29917398 A JP 29917398A JP 2000119181 A JP2000119181 A JP 2000119181A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放出が制御されたエスクレチンの経口製剤の
提供。 【解決手段】 エスクレチンにゲル形成性高分子基剤を
含有させたエスクレチン放出制御経口製剤。高分子基剤
としてヒドロキシプロピルメチルセルロースが好まし
い。また、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテ
ートサクシネートなどの脂溶性高分子基剤で被覆して腸
溶性を高めてもよい。エスクレチン製剤を経口投与した
ときにその放出を持続させ、服用回数及び用量を低減さ
せ、関節症状治療効果を奏することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エスクレチンまた
はその誘導体を有効成分とする、放出制御経口製剤に関
する。本発明の放出制御経口製剤は、製剤からのエスク
レチンまたはその誘導体の放出を長時間にわたり制御
し、徐々に放出するので、単回の投与で長時間にわたり
エスクレチンまたはその誘導体の効力を維持することが
できる。その結果、経口投与によって、変形性関節症、
慢性関節リウマチ等の関節軟骨の破壊によって誘発され
る炎症、疼痛、動作障害等の症状を改善することができ
る。
【0002】
【従来の技術】関節症には、慢性関節リウマチ、リウマ
チ熱、変形性関節症等がある。なかでも慢性関節リウマ
チ及び変形性関節症は患者数が多く、主要な関節症と考
えられている。変形性関節症には、先天性のもの或いは
二次性のものと、老化による関節軟骨の進行変形による
一次性のものとがある。一次性の変形性関節症は、近年
老齢者人口の増大につれて増加している。慢性関節リウ
マチと変形性関節症では、病因、病態に大きな違いがあ
る。しかし何れも最終的には、関節軟骨の破壊により関
節機能が阻害される点では共通している。慢性関節リウ
マチ、リウマチ熱、全身性エリテマトーデス、変形性関
節症等のリウマチ性疾患に対する第一選択薬は、アスピ
リン、インドメタシン等の鎭痛抗炎症剤である。慢性関
節症治療薬としては、他にシオゾール等の金製剤、免疫
調節剤、ステロイド剤、D-ペニシラミン等が使用され
る。一方、エスクレチン、4-メチルエスクレチン等のエ
スクレチン類はコレステロール低下、血管補強、及び抗
酸化作用を有することが知られている (特公昭42-16626
号公報) 。4-メチルエスクレチンの炭素数 6〜25のカル
ボン酸のジエステル、特にカプリル酸ジエステル、ラウ
リン酸ジエステル、及びパルミチン酸ジエステルは抗炎
症作用を有することが知られている (フランス特許第 2
276819号明細書) 。
【0003】従来の上記鎭痛抗炎症剤は、関節軟骨の破
壊に対しては抑制効果がなく、一部の鎮痛抗炎症剤は、
軟骨細胞を用いた実験において、逆に、増悪作用を示
す。更に、上記慢性関節症及び変形性関節症の治療薬に
も、関節軟骨の破壊抑制作用は臨床的には見出されてい
ない。関節軟骨は軟骨細胞と軟骨マトリックスから構成
されている。軟骨マトリックスは、軟骨細胞が産生する
線維性蛋白質であるタイプIIコラーゲンと、蛋白多糖複
合体であるプロテオグリカンがヒアルロン酸と非共有的
に結合し、複雑にからみあうことにより形成された3次
元マトリックス構造であり、その中には多量の水分が保
持されており、これにより正常な関節機能が維持されて
いる。プロテオグリカンを構成する主な多糖類はコンド
ロイチン硫酸とケラタン硫酸からなるグリコサミノグリ
カンである。
【0004】渡辺らは、エスクレチン、4-メチルエスク
レチン等のエスクレチン類が、インターロイキン1等の
刺激によるマトリックス中に於けるグリコサミノグリカ
ンの減少を強く抑制し、関節軟骨の保護剤として有用で
あることを見出している (特開平6-312925号公報) 。
【0005】これらのエスクレチン類を経口投与する
と、速やかに肝臓において代謝を受け、グルクロン酸抱
合体あるいは硫酸抱合体として血中に見出される。そし
て、グルクロン酸抱合体が、関節軟骨中でエスクレチン
となり、軟骨保護作用を示すと考えられている。しか
し、グルクロン酸抱合体は、水溶性が高く腎臓からの排
泄も速いため、経口投与後3時間程度で、そのほとんど
が血中に存在しなくなる。軟骨保護作用を発現させるた
めには、ある程度以上の(0.01〜100 、好ましくは0.1
〜10ng/mg 軟骨) エスクレチンあるいはその誘導体が持
続的に長時間局所 (軟骨) に存在することが必要であ
り、そのためには大量(200〜1000mg/kg)の一日数回(6〜
12回) の経口投与が必要になる。又、大量投与すること
により、一過性に血中濃度が上昇し、副作用発現の危険
が増大する。これらの問題を解決するために、本発明者
らは、エスクレチンあるいはその誘導体の製剤からの放
出を制御することにより、通常の経口製剤と比較して低
用量で局所で薬効を発現するための有効濃度 (0.01〜10
0 、好ましくは0.1 〜10ng/mg 軟骨) を長時間(10 時間
以上) 持続的に保ち、かつ副作用を低減できることを見
出した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、エス
クレチン及びその誘導体を関節症治療経口製剤として、
その投与量を低減し、放出を制御し、持続的に局所濃度
を長時間保ち、副作用の発現を低減させた新規な関節症
治療経口製剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するためになされたものであって、エスクレチ
ンやその誘導体あるいは薬理学的に許容される塩を処方
した顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の製剤を経口投与する
とき、その製剤からの有効成分(主薬)(エスクレチンや
その誘導体)の放出が制御された放出制御型経口製剤に
関する。
【0008】エスクレチンやその誘導体の薬効は、投与
後のエスクレチン、またはその誘導体、あるいは誘導体
から代謝されたエスクレチン、及び経時的に分解を受け
てエスクレチンを生成するエスクレチン等のグルクロン
酸抱合体の軟骨内濃度と相関するが、投与後のエスクレ
チン、またはその誘導体、あるいは誘導体から代謝され
たエスクレチン及び経時的に分解を受けてエスクレチン
を生成するエスクレチン等のグルクロン酸抱合体の軟骨
内濃度は、血中のエスクレチン、またはその誘導体、及
びエスクレチンまたはその誘導体のグルクロン酸抱合体
濃度の和と相関する。エスクレチン、またはその誘導体
の軟骨内濃度の和が0.01ng/mg軟骨の時、血中のエスク
レチン、またはその誘導体、及び軟骨中でエスクレチン
またはその誘導体を分解放出するエスクレチンまたはそ
の誘導体の6位グルクロン酸抱合体、7位グルクロン酸抱
合体濃度の和は概ね0.5μmol/Lに相当する。従って、エ
スクレチンやその誘導体の薬効を維持するためには、血
中のエスクレチン、またはその誘導体、及び軟骨中でエ
スクレチンまたはその誘導体を分解放出するエスクレチ
ンまたはその誘導体の6位グルクロン酸抱合体、7位グル
クロン酸抱合体濃度の和が、0.5 μmol/L 以上で維持さ
れることが必要になる。以上のことから、本発明におい
て、エスクレチンやその誘導体あるいはその薬理学的に
許容される塩を主薬として含有し、経口投与することが
可能で、かつ、イヌに 1〜100mg/kg経口的に投与したと
き、血中のエスクレチン、またはその誘導体、及び軟骨
中でエスクレチンまたはその誘導体を分解放出するエス
クレチンまたはその誘導体の6位グルクロン酸抱合体、
7位グルクロン酸抱合体濃度の和が、0.5 μmol/L 以上
であり、かつそれが10時間以上維持される経口投与製剤
であるならば、剤形、処方を問わない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に於ける有効成分のエスク
レチン、その誘導体あるいはその薬理学的に許容される
塩は次の一般式(I) で示される化合物であって、いずれ
も公知の物質である (特開平6-312925号公報) 。
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水
素原子、炭素数 2〜25個の飽和もしくは不飽和脂肪族ア
シル基またはベンゾイル基である。R3は水素原子、水酸
基、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であ
る。)
【0012】上記一般式(I) において、R1及びR2の好ま
しい例は、水素原子、アセチル基、ピバロイル基、カプ
リロイル基、ラウロイル基、パルミトイル基、ステアロ
イル基、リノーレオイル基、ドコサヘキサエノイル基、
及びベンゾイル基である。上記式(I) におけるR3のアル
キル基は、好ましくは脂肪族アルキル基、より好ましく
は炭素数1〜4個の低級アルキル基、例えば、メチル
基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチ
ル基、イソブチル基、s-ブチル基またはt-ブチル基であ
り、メチル基またはエチル基が特に好ましい。上記式
(I) におけるR3のアリール基は、好ましくは炭素数 6〜
12個のアリール基、例えば、フェニル基、ナフチル基、
またはビフェニル基であり、これらのアリール基は、1
個または2 個以上の置換基、例えば、炭素数1〜4個の
低級アルキル基、ハロゲン原子、及び/又は水酸基で置
換されてもよい。更に、上記式(I) におけるR3のアラル
キル基は、好ましくは炭素数 6〜12個のアリール基で置
換された炭素数1〜4個の低級アルキルであり、例え
ば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル
基、またはフェニルブチル基である。前記アラルキル基
のアリール部分も1個または2個以上の置換基、例え
ば、炭素数1〜4個の低級アルキル基、ハロゲン原子、
及び/又は水酸基で置換されていることがてきる。
【0013】本発明のエスクチレン誘導体の薬理的に許
容できる塩は、6または7位の水酸基において形成され
る。また、製剤学的に許容することのできる塩として
は、例えば、無機塩基もしくは有機塩基との塩が含まれ
る。これらの塩の形成に適した無機塩基は、例えば、ア
ンモニウム、カリウム、ナトリウム、リチウム、カルシ
ウム、マグネシウム、アルミニウム等の水酸化物、炭酸
塩及び重炭酸塩等である。有機塩基との塩としては、例
えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミ
ンのようなモノー、ジ−、及びトリーアルキルアミン
塩、モノー、ジー、及びトリ−ヒドロキシアルキルアミ
ン塩、グアニジン塩、N-メチルグリコサミン塩、アミノ
酸塩等を挙げることができる。
【0014】エスクレチンは市販されており、またその
誘導体は上記公報記載の方法で製造することができる。
本発明では、次のエスクレチン及びエスクレチン誘導体
を用いることが好ましい。 エスクレチン 4-メチルエスクレチン 4-エチルエスクレチン 4- (n-プロピル)-エスクレチン 4- (イソプロピル)-エスクレチン 4- (n-ブチル)-エスクレチン 4- (s-ブチル)-エスクレチン 4- (t-ブチル)-エスクレチン 4- (イソブチル)-エスクレチン 4-メチルエスクレチン 6,7- ビス (アセテート) 4-メチルエスクレチン 6,7- ビス (ステアレート) 4-メチルエスクレチン 6,7- ビス (リノレート) 4-メチルエスクレチン 6,7- ビス (ドコサヘキサエノエ
ート) エスクレチン 6,7- ビス (ベンゾエート) 4-メチルエスクレチン 6,7- ビス (ベンゾエート) メチルエスクレチン 6,7- ビスアセテート エスクレチン 6,7- ビス (ピバレート) エスクレチン 6- モノピバレート
【0015】これらの化合物は、0.5 %メチルセルロー
ス水溶液に懸濁し、これを6週齢のCrj:CD-1(ICR) 雄マ
ウス(1群5匹) に1日1回連続4日間腹腔内投与しても
死亡例や特筆すべき毒性はみられなかった。また、家兎
の膝関節から軟骨を無菌的に取り出し、軟骨細胞を採取
し、軟骨破壊因子(フォルボールミリステートアセテー
ト)及びこれらの化合物を加えて培養したところ軟骨マ
トリックスを構成するグリコサミノグリカンの減少がい
ちじるしく抑制され関節軟骨の破壊抑制作用を有するこ
とが確認された。
【0016】また、SD系雄性ラットの大腿骨頭軟骨を摘
出し、これを背部を剃毛したBALB/C雌性マウスの背部皮
下に無菌的に埋め込み、これらの化合物を投与し、大腿
骨頭軟骨の軟骨マトリックスを構成するプロテオグリカ
ン量を測定したところ、プロテオグリカン量の減少が抑
制され、これらの化合物は関節軟骨の破壊抑制作用があ
ることが確認された。
【0017】本発明において、エスクレチン、その誘導
体あるいはその薬理学的に許容される塩を主薬として経
口投与製剤に調製し、それを日本薬局方の溶出試験法の
パドル法(パドル回転数 100回転/分、試験液:精製
水、試験液温度:37℃)で評価するとき、主薬の80%が
溶出するのに要する時間は0.5 〜23時間である。また、
この製剤をイヌに1〜100mg/kg経口的に投与したとき、
血中のエスクレチン、またはその誘導体、及び軟骨中で
エスクレチンまたはその誘導体を分解放出するエスクレ
チンまたはその誘導体の6位グルクロン酸抱合体、7位
グルクロン酸抱合体濃度の和が、0.5 μmol/L 以上、10
時間以上維持するためには、前記溶出試験方法において
主薬の80%が溶出する時間が 0.5乃至23時間であること
が必要である。このときの剤形は、顆粒剤、錠剤、顆粒
を充填したカプセル剤等の形態が好ましい。製剤中のエ
スクレチン又はその誘導体の量は通常1〜99重量%(以
下、単に%で示す)であり、好ましくは5〜70%、より
好ましくは10〜40%である。
【0018】顆粒剤は、エスクレチン、その誘導体ある
いはその薬理学的に許容される塩と放出制御を行うため
の基剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を混合し、公知の造
粒法で顆粒に製する。造粒法は、乾式造粒法、湿式造粒
法のどちらも使用可能である。乾式造粒法としては、ス
ラッグマシーンを使用する方法、ローラコンパクタを使
用する方法が例示できる。また、湿式造粒法としては押
し出し造粒法、転動造粒法、解砕造粒法が例示できる。
必要に応じて、調製した顆粒にコーティングを施すこと
により、放出制御の機能を調節することもできる。ま
た、エスクレチン、その誘導体あるいはその薬理学的に
許容される塩に、通常顆粒剤の製造に用いられる添加
剤、即ち、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を混合し、公知の
造粒法で製した顆粒に腸溶性コーティング基剤、不溶性
コーティング基剤等でコーティングを施すことにより、
放出制御の機能を付与することもできる。
【0019】錠剤は、エスクレチン、その誘導体あるい
はその薬理学的に許容される塩と放出制御を行うための
基剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を混合し、公知の造粒
法で顆粒に製したのち、滑沢剤を加えて打錠して製す
る。エスクレチン、その誘導体あるいはその薬理学的に
許容される塩と放出制御を行うための基剤、賦形剤、結
合剤、崩壊剤等を混合した後、滑沢剤を加えて直接打錠
する方法でも製造できる。打錠顆粒の製造法は、乾式造
粒法、湿式造粒法のどちらも使用可能である。乾式造粒
法としては、スラッグマシーンを使用する方法、ローラ
コンパクタを使用する方法が例示できる。また、湿式造
粒法としては押し出し造粒法、転動造粒法、解砕造粒法
が例示できる。必要に応じて、打錠した錠剤にコーティ
ングを施すことにより、放出制御の機能を調節すること
もできる。また、エスクレチン、その誘導体あるいはそ
の薬理学的に許容される塩に、通常錠剤の製造に用いら
れる添加剤のみで打錠した錠剤に腸溶性コーティング基
剤、不溶性コーティング基剤等でコーティングを施すこ
とにより、放出制御の機能を付与することもできる。
【0020】カプセル剤は、エスクレチン、その誘導体
あるいはその薬理学的に許容される塩と放出制御を行う
ための基剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を混合し、公知
の造粒法で製造した顆粒をカプセルに充填して製する。
カプセルは、ゼラチンカプセル、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースカプセル、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースアセテートサクシネートカプセルのいずれも用
いることができる。必要に応じて、カプセルにコーティ
ングを施すことにより、放出制御の機能を調節すること
もできる。また、エスクレチン、その誘導体あるいはそ
の薬理学的に許容される塩に、通常顆粒の製造に用いら
れる添加剤のみで調製した顆粒を充填したカプセルに腸
溶性コーティング基剤、不溶性コーティング基剤等でコ
ーティングを施すことにより、放出制御の機能を付与す
ることもできる。
【0021】放出制御を行うための基剤は、ゲル形成性
高分子基剤が好ましい。ゲル形成性高分子基剤として
は、カルメロースナトリウム、メチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましく、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースが特に好ましい。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース2910、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース2208、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース2906が好ましい。ゲル形成性高分子基剤の添
加量は、エスクレチン、その誘導体、その薬理学的に許
容される塩の性質、量、並びにゲル形成性高分子基剤の
性質、分子量、更に他の添加剤の種類、分量、剤形によ
って異なるが、概ね、製剤全体に対して0.5〜90%、好
ましくは、10乃至70%、より好ましくは、35乃至70%添
加することにより、溶出試験において、80%のエスクレ
チンあるいはその誘導体を溶出するのに要する時間が
0.5乃至23時間となり、目的とする血中濃度を維持する
製剤を調製できる。
【0022】製剤の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤は
公知のものが使用できる。賦形剤としては、結晶セルロ
ース、デンプン、乳糖などが、結合剤としては、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドンなどが、崩壊剤としては、低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナト
リウム、クロスポビドンなどが、滑沢剤としては、タル
ク、ステアリン酸マグネシウムなどが例示される。この
ほか必要に応じて、着色剤、香料、安定化剤、保存剤、
矯味剤、酸化防止剤等を添加することができる。
【0023】コーティングによって、顆粒の放出制御を
行う場合、あるいは、放出制御効果を調節する場合、腸
溶性コーティング基剤、あるいは不溶性コーティング基
剤を用いることが好ましい。腸溶性コーティング基剤と
しては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテー
トサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレート、酢酸フタル酸セルロース、カルボキシメチ
ルエチルセルロース、メタアクリル酸コポリマーL 、メ
タアクリル酸コポリマーSが好ましく、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースフタレートが特に好まし
い。不溶性コーティング基剤としては、エチルセルロー
ス、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRSが好ま
しく、エチルセルロースがより好ましい。腸溶性コーテ
ィングまたは不溶性コーティングは、公知のコーティン
グ装置を使用して実施できる。流動層コーティング装
置、遠心造粒コーティング装置などが例示される。腸溶
性コーティング基剤の量(コーティング率)は、剤形、
処方、コーティング基剤の種類、性質、分子量、溶出を
制御したい時間等で変化するが、概ね、製剤重量に対し
て 0.5乃至50%、好ましくは、1乃至20%の範囲で行
う。不溶性コーティングは、不溶性コーティング基剤と
適当な水溶性コーティング基剤とを混合して行う。水溶
性コーティング基剤としては、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース2910が例示できる。不溶性コーティング基
剤と水溶性コーティング基剤の混合比は、剤形、処方、
コーティング基剤の種類、性質、分子量、溶出を制御し
たい時間等で変化するが、概ね、1:10乃至10:1、好まし
くは 3:7乃至7:3 の範囲で行うことが好ましい。また、
混合した不溶性コーティング基剤の量と水溶性コーティ
ング基剤の量の割合(コーティング率)は、概ね、顆粒
重量に対して 0.5乃至50%、好ましくは、1 乃至20%の
範囲で行う。本発明においては、ゲル形成性高分子基剤
を 0.5〜90%含有し、さらに腸溶性コーティング基剤を
0.5〜50%及び/又は不溶性コーティング基剤を 0.5〜
50%含有させることが特に好ましい。
【0024】次に実施例により、より具体的に本発明を
説明する。しかし、本発明は、この実施例により何等限
定して解釈されるべきではない。
【実施例1】ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含
有する次の処方よりなる錠剤。 ──────────────────────────────── 原料名 処方 ──────────────────────────────── エスクレチン 50mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 143mg 乳糖 143mg ステアリン酸マグネシウム 4mg ──────────────────────────────── *:ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910としてメトローズ60SH-50(信越化 学製: 表示粘度50センチストークス; 置換度メトキシル基28.0〜30.0%、ヒドロ キシプロポキシル基 7.0〜12.0%) を使用した。
【0025】本錠剤は、ステアリン酸マグネシウムを除
く原料を混合後、重量比約35%の精製水を加えて練合
し、押し出し造粒法で造粒し、乾燥して得られた顆粒に
ステアリン酸マグネシウムを添加し、打錠することによ
り作製した。
【0026】
【実施例2】ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含
有する次の処方よりなる錠剤。 ───────────────────────────────── 原料名 処方 ───────────────────────────────── エスクレチン 50mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910* 143mg 乳糖 143mg ステアリン酸マグネシウム 4mg ───────────────────────────────── *:ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910としてメトローズ60SH-4000(信越 化学製: 表示粘度4000センチストークス; 置換度メトキシル基28.0〜30.0%、ヒ ドロキシプロポキシル基 7.0〜12.0%) を使用した。
【0027】本錠剤は、ステアリン酸マグネシウムを除
く原料を混合後、重量比約35%の精製水を加えて練合
し、押し出し造粒法で造粒し、乾燥して得られた顆粒に
ステアリン酸マグネシウムを添加し、打錠することによ
り作製した。
【0028】
【実施例3】ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含
有する次の処方よりなる錠剤。 ───────────────────────────────── 原料名 処方 ───────────────────────────────── エスクレチン 50mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910* 143mg 乳糖 143mg ステアリン酸マグネシウム 4mg ───────────────────────────────── *:ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910としてTC-5E(信越化学製: 表示粘 度3センチストークス; 置換度メトキシル基28.0〜30.0%、ヒドロキシプロポキ シル基 7.0〜12.0%) を使用した。
【0029】本錠剤は、ステアリン酸マグネシウムを除
く原料を混合後、重量比約35%の精製水を加えて練合
し、押し出し造粒法で造粒し、乾燥して得られた顆粒に
ステアリン酸マグネシウムを添加し、打錠することによ
り作製した。
【0030】
【実施例4】ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含
有する次の処方よりなる錠剤。 ──────────────────────────────── 原料名 処方 ──────────────────────────────── エスクレチン 150mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 143mg 乳糖 43mg ステアリン酸マグネシウム 4mg ──────────────────────────────── *:ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910としてメトローズ60SH-4000 を使 用した。
【0031】本錠剤は、原料をすべて秤量、混合後、直
接粉末圧縮法により作製した。
【0032】
【実施例5】以下の処方よりなるエスクレチン含有顆粒
をヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサク
シネート(HPMC-AS) カプセルに充填した腸溶カプセル
剤。 ────────────────────────────── 原料名 処方(重量%) ────────────────────────────── エスクレチン 75% 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 15% ヒドロキシプロピルセルロース 5% クロスカルメロースナトリウム 4% ステアリン酸マグネシウム 1% ──────────────────────────────
【0033】顆粒は、ローラコンパクタで乾式造粒して
作製した。この顆粒を1号ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースアセテートサクシネートカプセルに200mg充填
し、カプセル剤を製した。
【0034】
【実施例6】以下の処方よりなるエスクレチン含有顆粒
をHPMC-AS カプセルに充填した腸溶カプセル剤。 ──────────────────────────────────── 原料名 処方(重量%) ──────────────────────────────────── エスクレチン 37.5 % 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 7.5 % ヒドロキシプロピルセルロース 7.5 % ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ60SH-4000) 17.875% ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC-5E) 17.875% 乳糖 10.75 % ステアリン酸マグネシウム 1 % ───────────────────────────────────
【0035】以上の処方で湿式顆粒圧縮法を用いて製造
した錠剤を粉砕した後篩分し、500〜1400μm の顆粒を
回収し、0号ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシネートカプセルに267mg 充填し、カプセル
剤を製した。
【0036】
【実施例7】以下の処方よりなるエスクレチン含有顆粒
を HPMC-ASカプセルに充填した腸溶カプセル剤。 ──────────────────────────────────── 原料名 処方(重量%) ──────────────────────────────────── エスクレチン 37.5 % 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 7.5 % ヒドロキシプロピルセルロース 7.5 % ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ60SH-4000) 35.75 % 乳糖 10.75 % ステアリン酸マグネシウム 1 % ────────────────────────────────────
【0037】以上の処方で湿式顆粒圧縮法を用いて製造
した錠剤を粉砕した後篩分し、500〜1400μmの顆粒を回
収し、0 号ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテ
ートサクシネートカプセルに267mg 充填し、カプセル剤
を製した。
【0038】
【実施例8】以下の処方よりなるエスクレチン含有顆粒
をヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサク
シネートカプセルに充填した腸溶カプセル剤。 ─────────────────────────────────── 原料名 処方(重量%) ─────────────────────────────────── エスクレチン 37.5% 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 7.5% ヒドロキシプロピルセルロース 7.5% ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ60SH-4000) 30 % 乳糖 16.5% ステアリン酸マグネシウム 1 % ───────────────────────────────────
【0039】顆粒は、ステアリン酸マグネシウムを除く
原料を混合後、重量比約35%の精製水を加えて練合し、
押し出し造粒法で造粒し、乾燥して得られた顆粒にステ
アリン酸マグネシウムを添加して調製した。この顆粒を
1号ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサ
クシネートカプセルに200mg 充填し、カプセル剤を製し
た。
【0040】
【実施例9】エスクレチンを含有する以下の処方の顆粒
の表面に、エチルセルロース/ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース2910(TC-5R) 混合皮膜(皮膜組成4:
6)を重量比で10%となるようにコーティングして、ゼ
ラチンカプセルに充填したカプセル剤。 ─────────────────────────── 原料名 処方(重量%) ─────────────────────────── エスクレチン 23.33 % コーンスターチ 30.40 % 白糖・デンプン球状顆粒 44.30 % ヒドロキシプロピルセルロース 0.98 % ステアリン酸マグネシウム 1.00 % ───────────────────────────
【0041】顆粒の作製は、遠心造粒機を使用して、白
糖・デンプン球状顆粒核に、ヒドロキシプロピルセルロ
ースの水溶液を結合剤として、エスクレチンとコーンス
ターチの混合物を結合させることにより製した。コーテ
ィングは、エチルセルロース/ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース2910(TC-5R)の塩化メチレン/アセトン混
合溶液に、適当な可塑剤を加えて、顆粒にスプレーさせ
ることにより実施した。
【0042】
【実施例10】以下の処方よりなる錠剤に、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースアセテートサクシネートによ
り、重量比で10%になるようにコーティングを施した腸
溶錠剤。 ────────────────────────────── 原料名 処方 ────────────────────────────── エスクレチン 150mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC-5E) 143mg 乳糖 43mg ステアリン酸マグネシウム 4mg ──────────────────────────────
【0043】錠剤は湿式顆粒圧縮法により作製し、コー
ティングは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシネートの塩化メチレン/アセトン混合溶液
に、適当な可塑剤を加えて、錠剤表面にスプレーさせる
ことにより実施した。
【0044】
【実施例11】以下の処方よりなる錠剤に、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースアセテートサクシネートによ
り、重量比で10%となるようにコーティングを施した腸
溶錠剤。 ──────────────────────────────── 原料名 処方 ──────────────────────────────── エスクレチン 150mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC-5S) 143mg 乳糖 43mg ステアリン酸マグネシウム 4mg ──────────────────────────────── なお、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC-5S)(信
越化学製) は、表示粘度15センチストークス、置換度メ
トキシル基28.0〜30.0%、ヒドロキシルプロポキシル基
7.0〜12.0%の性質を有する。
【0045】錠剤は湿式顆粒圧縮法により作製し、コー
ティングは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシネートの塩化メチレン/アセトン混合溶液
に、適当な可塑剤を加えて、錠剤表面にスプレーさせる
ことにより実施した。
【0046】
【実施例12】エスクレチンを含有する以下の処方の顆
粒の表面に、メタアクリル酸コポリマーS を重量比で10
%となるようにコーティングして、ゼラチンカプセルに
充填したカプセル剤。 ──────────────────────────── 原料名 処方(重量%) ──────────────────────────── エスクレチン 23.33 % コーンスターチ 30.40 % 白糖・デンプン球状顆粒 44.30 % ヒドロキシプロピルセルロース 0.98 % ステアリン酸マグネシウム 1.00 % ────────────────────────────
【0047】顆粒の作製は、遠心造粒機を使用して、白
糖・デンプン球状顆粒核に、ヒドロキシプロピルセルロ
ースの水溶液を結合剤として、エスクレチンとコーンス
ターチの混合物を結合させることにより製した。コーテ
ィングは、メタアクリル酸コポリマーS の塩化メチレン
/アセトン混合溶液に、適当な可塑剤を加えて、顆粒に
スプレーさせることにより実施した。
【0048】
【対照例1】ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含
有する次の処方よりなる錠剤。 ──────────────────────────────── 原料名 処方 ──────────────────────────────── エスクレチン 50mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 286mg ステアリン酸マグネシウム 4mg ──────────────────────────────── *:ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910としてメトローズ60SH-4000 を使 用した。
【0049】本錠剤は、ステアリン酸マグネシウムを除
く原料を混合後、重量比で約75%の精製水を加えて練合
し、押し出し造粒法で造粒し、乾燥して得られた顆粒に
ステアリン酸マグネシウムを添加し、打錠することによ
り作製した。
【0050】
【対照例2】以下の処方によって製したエスクレチン速
放錠剤。 ────────────────────────────── 原料名 処方 ────────────────────────────── エスクレチン 50mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg 乳糖 286mg ステアリン酸マグネシウム 4mg ──────────────────────────────
【0051】本錠剤は、ステアリン酸マグネシウムを除
く原料を混合後、重量比で約15%の精製水を加えて練合
し、押し出し造粒法で造粒し、乾燥して得られた顆粒に
ステアリン酸マグネシウムを添加し、打錠することによ
り作製した。
【0052】
【実験例1】実施例1〜12及び対照例1〜2の製剤を以下
の条件で溶出試験を実施した際、80%のエスクレチンが
溶出するのに要する時間は実施例1〜12で 0.5〜23時間
であり、対照例1では48時間、対照例2では0.25時間で
あった。
【0053】(溶出試験条件) 試験法:パドル法(毎分 100回転) 試験液温度:37±1 ℃ 試験液量:900mL 溶出試験の溶媒は精製水(pH6.0) 、日局II液(pH6.8) ま
たは、pH7.5 緩衝液を使用した。
【0054】実施例 1〜12及び対照例1及び2の製剤の
溶出試験で、80%のエスクレチンが溶出するのに要する
時間 ─────────────────────────────── 試験液 80%のエスクレチンが溶出 するのに要する時間 ─────────────────────────────── 実施例1 精製水 5 時間 実施例2 精製水 20 時間 実施例3 精製水 2 時間 実施例4 精製水 12 時間 実施例5 日局II液 0.5 時間 実施例6 日局II液 2 時間 実施例7 日局II液 4 時間 実施例8 日局II液 8 時間 実施例9 精製水 3 時間 実施例10 日局II液 2 時間 実施例11 日局II液 4 時間 実施例12 pH7.5 緩衝液 0.5 時間 対照例1 精製水 48 時間 対照例2 精製水 0.25 時間 ───────────────────────────────
【0055】
【実験例2】実施例 1〜12及び対照例 1〜2 の製剤をビ
ーグル犬にエスクレチンが30mg/kgとなるように経口投
与し、投与後、0.5 、1 、2 、4 、6 、8 、10、12、24
時間後の血漿中に存在する、エスクレチンのグルクロン
酸抱合体の濃度を調べた結果、実施例 1〜12の製剤では
10時間以上、0.5 μmol/L 以上の濃度を維持したのに対
し、対照例 1〜2 の製剤では、1.5 時間しか維持されな
かった。
【0056】表 実施例 7〜14の製剤をビーグル犬に経
口投与後、グルクロン酸抱合体の血漿中濃度が 0.5μmo
l/L 以上に維持された時間
【0057】
【発明の効果】本発明は、エスクレチンあるいはその誘
導体の放出を制御した製剤を経口投与で使用する。その
結果、血中グルクロン酸抱合体濃度を 0.5μmol/L 以上
で長時間(10時間以上)持続させ、軟骨保護作用を発現
させることができるとともに、その用量を低減させ、一
日あたりの服用回数を1〜2回に軽減することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/38 A61K 47/38 C // C07D 311/16 101 C07D 311/16 101 Fターム(参考) 4C062 EE27 EE30 4C076 AA31 AA36 AA53 AA94 BB01 CC03 DD41 DD67 EE30 EE32 EE38 4C086 AA01 AA02 BA08 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 MA52 NA06 NA12 ZA96 ZB15 ZC61

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) で表されるエスクレチンまた
    はその誘導体を有効成分とする放出制御経口製剤。 【化1】 式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数
    2〜25の飽和もしくは不飽和脂肪族アシル基またはベン
    ゾイル基、R3は水素原子、水酸基、アルキル基、アリー
    ル基またはアラルキル基である。
  2. 【請求項2】 ゲル形成性高分子基剤を 0.5〜90重量%
    (以下、単に%という)含有する請求項1に記載のエス
    クレチン放出制御経口製剤。
  3. 【請求項3】 ゲル形成性高分子基剤がヒドロキシプロ
    ピルメチルセルロースである請求項2に記載のエスクレ
    チン放出制御経口製剤。
  4. 【請求項4】 腸溶性コーティング基剤を 0.5〜50%含
    有する請求項1に記載のエスクレチン放出制御経口製
    剤。
  5. 【請求項5】 腸溶性コーティング基剤がヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒド
    ロキシプロピルメチルセルロースフタレート、酢酸フタ
    ル酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロースま
    たはメタアクリル酸コポリマーである請求項4に記載の
    エスクレチン放出制御経口製剤。
  6. 【請求項6】 不溶性コーティング基剤を 0.5〜50%含
    有する請求項1に記載のエスクレチン放出制御経口製
    剤。
  7. 【請求項7】 不溶性コーティング基剤がエチルセルロ
    ースである請求項6に記載のエスクレチン放出制御経口
    製剤。
  8. 【請求項8】 ゲル形成性高分子基剤を 0.5〜90%含有
    し、さらに腸溶性コーティング基剤を 0.5〜50%及び/
    又は不溶性コーティング基剤を 0.5〜50%含有する請求
    項1に記載のエスクレチン放出制御経口製剤。
  9. 【請求項9】 イヌに 1〜100mg/kg経口投与したとき、
    投与後のエスクレチン又はその誘導体のグルクロン酸抱
    合体の血漿中濃度が、投与後10時間以上の間、0.5 μmo
    l/L 以上に維持されるように放出制御されている請求項
    1〜8のいずれかに記載のエスクレチン放出制御経口製
    剤。
  10. 【請求項10】 日本薬局方の溶出試験法 (パドル法)
    において、80%のエスクレチンが溶出するのに要する時
    間が、0.5 〜23時間になるように放出制御されている請
    求項1〜8のいずれかに記載のエスクレチン放出制御経
    口製剤。
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