WO1993007963A1 - Granulation coating method, buffle device for granulation coating and granulation coating apparatus - Google Patents

Description

明 細 書 造粒コ一ティ ング方法および造粒コ一ティ ング用バッフル装置ならび に造粒コ一ティ ング装置 技術分野

本発明は造粒コーティ ング技術、 特に、 略水平軸線の回りで回転する ドラム内に粉粒体を収容して該回転ドラムを回転させることにより粉粒 体の造粒および （または） コーティ ングを行う技術に関するものである。 背景技術

この種の造粒コーティ ング技術としては、 コーティ ングパンとも呼ば れる回転ドラムを水平軸線の回りで回転させると共に、 その回転ドラム の中にガスたとえば熱風を供給、 排出することにより、 医薬品、 食品、 化成品、 その他各種の粉粒体の造粒コ一ティ ングを行うものが知られて いる。

その場合、 1つの技術的課題として、 回転ドラム内における粉粒体を 如何に効率良く撹拌、 混合し、 所期の造粒コーティ ング操作を能率良く、 しかも均一に行うかということが挙げられる。 この課題を解決するため、 回転ドラム内に障害物として固定のバッフル部材を設けることが提案さ れている （特公昭 5 2 - 1 0 6 6 5号公報） 。

また、 バッフル部材としては、 その位置を軸方向にあるいは粉粒体層 の内部と外部とで位置可変するものが提案されている。

しかしながら、 前記した従来技術のうち、 前者の従来技術では、 バッ フル部材の取付位置が固定されているため、 造粒、 コーティ ング処理を を行うにつれて、 粉粒体原料がバッフル部材に付着し、 その付着物が回 転ドラム内に落下するという現象がある。 そのため、 バッフル部材から 落下する付着物が原因となって、 コーティ ングむらや、 いわゆるダブル 錠と呼ばれる過大な製品あるいは製品への落下物付着による不定形製品 を発生させるおそれがある。

また、 前記後者の従来技術においても、 バッフル部材による撹拌作用 は向上するが、 前記した問題点をすベて解消することはできず、 バッフ ル部材や回転ドラムの内壁面への粉粒体原料の付着および落下に起因す る欠点があることが本発明者らによって見い出された。

したがって、 本発明の 1つの目的は、 均一な造粒コ一ティ ング製品を 得ることのできる技術を提供することにある。

本発明の他の 1つの目的は、 バッフル部材への粉粒体原料の付着およ び落下、 さらにはそれに起因する問題点を排除することのできる技術を 提供することにある。

本発明のさらに他の目的は、 粉粒体の撹拌を良好に行うことのできる 技術を提供することにある。

本発明のさらに他の 1つの目的は、 造粒コーティング製品の生産効率 を向上させることのできる技術を提供することにある。

本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、 本明細書の記述 および添付図面から明らかになるであろう。 発明の開示

本願において開示される発明のうち、 代表的なものの概要を簡単に説 明すれば、'以下のとおりである。

すなわち、 本発明の造粒コーティ ング方法は、 粉粒体を収容して略水 平軸線の回りで回転する回転ドラムを備えた造粒コ一ティング装置によ り造粒コーティングを行う方法であって、 前記回転ドラム内の粉粒体の 内部でバッフル手段を回動させながら造粒コーティ ングを行うものであ る。

また、 本発明の造粒コーティ ング用バッフル装置は、 粉粒体を収容し て略水平軸線の回りで回転する回転ドラムを備えた造粒コ一ティ ング装 置に用いるバッフル装置であって、 前記回転ドラム内の粉粒体の内部で 回動するバッフル手段と、 前記バッフル手段を回動させる駆動手段とを 有するものである。

さらに、 本発明の造粒コーティ ング装置は、 前記バッフル装置を装備 してなるものである。

前記した本発明の造粒コーティ ング技術においては、 バッフル手段が 粉粒体の内部で回動することにより、 粉粒体原料がバッフル手段の表面 や回転ドラムの内壁面に付着することは防止され、 その付着物の落下に 伴う前記問題点を排除することができる。

また、 バッフル手段の回動により、 均一な造粒コ一ティ ング製品を得 ることができる。

さらに、 バッフル手段の回動により、 粉粒体原料の撹拌'を十分に良好 に行うことができる。 図面の簡単な説明

図 1 は本発明による造粒コ一ティ ング装置の一実施例を示す断面図、 図 2はその略概念図、 図 3 (a)〜（g)はバッフル部材の回動位置の変化と 粉粒体の流れの変化とを順次示す説明図、 図 4は本発明に用いられるバ ッフル部材の一実施例を示す正面図、 図 5〜図 2 2はバッフル部材の他 の各種実施例を示す図である。 発明を実施するための最良の形態 まず、 本発明における造粒コーティング装置について図 iおよび図 2 により説明すると、 被処理物である粉体や錠剤の如き粉粒体 Mを収容し て回転する回転ドラム 1は、 モータの如き駆動源 2によりベルト 3を介 して水平軸線の回りで回転するよう回転ローラ 4上に支持されている。 本実施例の回転ドラム 1は多角形の一例として八角形の断面構造より なり、 該回転ドラム 1内の粉粒体 Mがスリ ップを生じることを抑制でき る。 この八角形の回転ドラム 1の各辺の所定部分には、 たとえばパンチ ングなどで多孔 5が形成されている。 この多孔 5付きの回転ドラム 1は、 所定の寸法の板体に多孔 5を形成した後で、 各多孔扳体を互いに溶接な どで八角形に結合したり、 あるいは 8枚の多孔 5付きの扳体を枠に溶接 することなどによって形成することができる。

この回転ドラム 1.の多孔 5付きの八角形の各辺においては、 該多孔 5 付きのドラム外周面を容易かつ確実に洗浄できるように、 各辺ごとに分 割されて個別的に着脱可能な密封式のジャケッ 卜すなわち外囲体 6が形 成されている。

各外囲体 6は回転ドラム 1の八角形の各辺に相当する寸法を有し、 そ して、 たとえば、 各ドラム辺の外面に溶接などで固定したフランジ 7と、 外囲体 6の内側に溶接などで固定したフランジ 8とを嵌合させる方式に より、 各外囲体 6を取手 9で保持して回転ドラム 1の各辺に対して密封 着脱可能とされている。 回転ドラム 1の各辺の外周面と外囲体 6の内面 と、 フランジ 7、 8とで囲まれた空間はガス流通空間 1 0として形成さ れている。

また、 回転ドラム 1の内部に対して、 ガス、 たとえば熱風あるいは冷 却ガスなどを供耠、 排出するため、 2本のダク ト （図示せず） が設けら れている。 これらのダク トは図 1に実線と破線で示すように回転ドラム 1の内部へのガスの供耠と排出を逆にすることもできる。 さらに、 回転ドラム 1の内部には、 コ一ティ ング液やバインダ液を供 給するためのノズルユニッ ト 1 1が軸方向 （水平方向） に挿入されてい る。

本実施例における回転ドラム 1の内部には、 粉粒体 Mの層内に位置す るバッフル部材 1 2 (バッフル手段） が配設されている。 このバッフル 部材 1 2は回転ドラム 1内の粉粒体 Mを撹拌して均一な造粒コーティ ン グ製品を得るためのものである。

すなわち、 バッフル部材 1 2は回転ドラム 1の軸方向の一方の側に取 り付けられるアーム 1 3 (取付部材） により支持されるが、 本発明のバ ッフル部材 1 2は粉粒体 Mの層内で連続的または間欠式に回動可能にな つている。

そのため、 バッフル部材 1 2はたとえば、 エア作動式のァクチユエ一 タであるロータリァクチユエ一夕などの回転駆動源 1 4 (駆動手段） を 介してアーム 1 3に支持され、 その回転軸 1 5はこの回転駆動源 1 4で 回動 （すなわち、 回転ないし揺動も含む） されるように構成されている。 前記バッフル部材 1 2、 アーム 1 3、 回転駆動源 1 4、 回転軸 1 5は 造粒コ一ティ ング用バッフル装置を構成する。

また、 バッフル部材 1 2は、 回転ドラム 1内における粉粒体 Mの運動 方向に対して垂直方向に装着されている。

さらに、 バッフル部材 1 2は、 回転駆動源 1 4により回動されるに際 し、 該回転駆動源 1 4がたとえばロータリァクチユエ一夕である場合に は、 一定の速度で所定の角度範囲たとえば 1 8 0度以上の角度範囲内で 揺動される一方、 モータの場合には、 一定の速度で一定の方向に回転さ れることもできる。

次に、 本実施例における造粒コ一ティ ング操作について説明する。 まず、 回転ドラム 1の中に所要量の粉粒体原料を装填し、 駆動源 2で ベルト 3を介して回転ドラム 1を回転させながら、 回転ドラム 1内にノ ズルユニッ ト 1 1から所要のコーティング液などを供給し、 また必要に 応じて、 熱風または冷却ガスなどのガスをダク ト （図示せず） から回転 ドラム 1に対して給排する。

この操作を継続することにより、 回転ドラム I内では粉粒体 Mが転動 され、 所要の造粒コーティング操作が行われる。

その際、 本実施例では、 回転ドラム 1の内部に、 回動可能なバッフル 部材 1 2が設けられていることにより、 処理中の粉粒体は最適な撹拌混 合作用を受け、 効率的で均一な造粒コーティング操作が得られる上に、 該バッフル部材 1 2が回動することにより該バッフル部材 1 2の表面や 回転ドラム 1の内壁面に粉粒体 Mが付着したり、 該表面や内壁面から落 下したりして製品不良を発生することを防止できる。

ここで、 本実施例におけるバッフル部材 1 2の回動位置と、 粉粒体 M の流れを図 3 (a)〜（g)に基づいて説明する。

すなわち、 図 3において、 バッフル部材 1 2は回転軸 1 5に片持ち式 に取り付けられた扳状体であり、 図中の矢印は粉粒体 Mの流れを示して いる。

まず、 図 3 (a)の状態は、 バッフル部材 1 2が粉粒体 Mの流れに対して 図の時計方向に 4 5度傾斜した状態で位置しているものである。 この状 態においては、 バッフル部材 1 2の一方の側面の方向に運動した粉粒体 Mは該バッフル部材 1 2で撹拌混合されながら、 該バッフル部材 1 2の 傾斜に沿って回転軸 1 5側から自由端の方向に流動する （図 3 (a)参照） 。 次いで、 この状態のバッフル部材 1 2が図 3 (b)に示す如く、 反時計回 りに約 4 5度だけ回転すると、 粉粒体 Mの流れに対して直角方向に配置 されている。 この時、 粉粒体 Mの流れはバッフル部材 1 2で邪魔されて 該バッフル部材 1 2の一側面に沿って図の左右に配分され、 該バッフル 部材 1 2により最大限に撹拌混合される （図 3 (b)参照） 。

また、 バッフル部材 1 2がさらに 4 5度反時計回りに回動すると、 粉 粒体 Mはバッフル部材 1 2の前記一側面に邪魔されて撹拌混合されるが、 前記図 3 (a)の場合とは逆に、 該バッフル部材 1 2の自由端側から回転軸 1 5の方向に流動する （図 3 (c)参照） 。

さらに、 バッフル部材 1 2が時計回りに 4 5度回動すると、 図 3 ( に 示すように、 該バッフル部材 1 2の向きは粉粒体 Mの流れと実質的に平 行となる。 したがって、 粉粒体 Mの流れは主にバッフル部材 1 2の自由 端の端面で偏向されるだけであり、 バッフル部材の両側面に沿って略平 行方向から接触しながら流動する （図 3 ( 参照） 。

また、 バッフル部材 1 2が時計回りに 4 5度回動すると、 図 3 (e)に示 すように、 粉粒体 Mの流れはバッフル部材 1 2の前記とは反対側の側面 に沿って偏向され、 その自由端側から回転軸 1 5の方向に流動し、 撹拌 混合される （図 3 (e)参照） 。

次に、 バッフル部材 1 2がさらに 4 5度反時計回りに回動すると、 ノく ッフル部材 1 2は前記図 3 (b)の状態とは反対側の側面を粉粒体 Mの流れ に対して向け、 かつ該粉粒体 Mの流れに対して垂直方向になる。 したが つて、 粉粒体 Mの流れはバッフル部材 1 2により邪魔されて撹拌混合さ れる （図 3 (f)参照） 。

さらに、 バッフル部材 1 2が時計回りに 4 5度回動すると、 図 3 ( g ) に示すように、 該バッフル部材 1 2は粉粒体 Mの流れに対して 4 5度の 傾斜となり、 粉粒体 Mはこの傾斜に沿って回転軸 1 5の側から自由端方 向に流動し、 撹拌混合される （図 3 (g)参照） 。

図 3 (g)の位置からバッフル部材 1 2には前記とは逆に時計回りに回動 されて図 3 (a)の状態に戻り、 以降は図 3 (a)の位置と図 3 (g)の位置との 間で約 2 7 0度の角度範囲で揺動される。 o このように、 本実施例において、 バッフル部材 1 2が図 3 (a)〜（g)の 状態の間で反復的に揺動することにより、 粉粒体 Mは撹拌混合され、 均 一な造粒コーティング製品が得られる。

しかも、 本実施例のようにバッフル部材 1 2が回動されることにより、 バッフル部材 1 2の各側面と粉粒体 Mとの接触面および接触方向は変わ るので、 固定式のバッフル部材のように粉粒体 Mがバッフル部材 1 2の 側面や回転ドラム 1の内壁面に付着することがなく、 そのような付着物 の落下ないし離脱に起因する製品不良を防止できる。

次に本発明におけるバッフル部材 1 2の様々な変形例について図 4〜 図 2 2を参照しながら説明する。

まず、 図 4は図 1および図 2の一部にも示したように、 1つのコーナー 部を円弧状に面取りしたバッフル部材 1 2を回転軸 1 5に片持ち式に固 設した実施例である。

図 5は図 4の実施例よりもやや広幅のバッフル部材 1 2のやや内側に おいて回転軸 1 5に固着したものである。

図 6の実施例は角形 （矩形） のバッフル部材 1 2を示している。

また、 図 7では、 図 6と同様の角形のバッフル部材 1 2とその長さ方 向の略中心位置で回転軸 1 5に固着している。

さらに、 図 8は下緣側が円弧状、 図 9は楕円形、 図 1 0は略三角形の バッフル部材 1 2の実施例を示している。

なお、 図 1 0のバッフル部材 1 2の上下を逆にして逆三角形状の配置 とし、 粉粒体 Mの層の上部をより多く撹拌混合するようにすれば、 良好 な撹拌混合効果が得られる。

図 1 1の実施例では、 バッフル部材 1 2に例示的に合計 4個の開孔 1 6 を貫通形成し、 粉粒体 Mがこれらの開孔 1 6を通過することにより、 良 好な撹拌混合を行うようにする構造となっている。 図 1 2のバッフル部材 1 2はプロペラ状の構造を有している。

図 1 3の実施例では、 回転駆動源 1 4として電動式のモータが用いら れ、 その回転駆動源 1 4によりベルト 1 7を介して回転軸 1 5およびバ ッフル部材 1 2を一定方向に所定速度で連続的または間欠的に回転させ る構造である。 しかも、 図 1 3では、 バッフル部材 1 2として 3枚の板 状体が略 1 2 0度の角度で配設されている。

図 1 4 (a)の実施例では、 3枚の矩形のバッフル部材 1 2を回転軸 1 5 の軸方向に食い違い状にかつ例示的に互いに 1 2 0度の角度で配設して おり、 また図 1 4 (b)の実施例では、 2枚の矩形のバッフル部材 1 2を回 転軸 1 5の軸方向にかつ互いに直行状態で固設したものである。 これら の例においては、 粉粒体 Mの層の上層部、 中層部および下層部、 あるい は上層部と下層部とを同時に撹拌混合可能な構成としている。

なお、 図 1 4 (a)、 （b)の実施例において、 二点鎖線で示す如く、 上側 のバッフル部材 1 2を長く、 下側のバッフル部材 1 2を短くすれば、 コ一 ティ ング液で湿った粉粒体 Mの上層部をより良く撹拌混合でき、 良好な 撹拌混合が行われる。

図 1 5〜図 1 9は、 バッフル部材 1 2として非扳状体の構造を採用し た実施例を示している平面図である。

すなわち、 図 1 5では中心部が厚くなった例、 図 1 6では全体的に厚 くなった例、 図 1 7は略 S字形の例、 図 1 8は平面方向から見て三角形 の例、 図 1 9は同じく四角形の例である。

図 2 0は 1枚の V形曲げ板でバッフル部材 1 2を構成し、 該バッフル 部材 1 2をスライダ 1 8でアーム 1 3に沿って固定した例を示す。

図 2 1は、 2枚の矩形の板をバッフル部材として個々の回転軸 1 5に 互いにハ字状に取り付け、 かつ各スライダ 1 8でアーム 1 3に沿って互 いに接近、 離間するよう移動可能としたものである。 したがって、 本実 施例では、 バッフル部材 1 2は回転軸 1 5の回りで回動可能であること に加えて、 スライダ 1 8でアーム 1 3に沿って移動可能であることによ り、 広い範囲の粉粒体 Mを撹拌混合するよう位置調整できる。

図 2 2の実施例は、 回転軸 1 5を傾斜状態で配設した実施例であり、 本実施例はこのような場合も含むものである。

以上、 本発明者らによってなされた発明を実施例に基づき具体的に説 明したが、 本発明は前記実施例に限定されるものではなく、 その要旨を 逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。

例えば、 バッフル部材 1 2の形状や大きさ、 さらに、 そのバッフル部 材 1 2の取付部材としてのアーム 1 3の構造などは前記実施例に限定さ れるものではない。

また、 回転ドラム 1の断面形状は八角形以外の多角形、 さらには円形 などでもよい。

さらに、 回転ドラム Iの外囲体 6の着脱構造や着脱方式、 さらには多 孔 5を設けた多孔体の組付方式なども前記実施例に限定されるものでは ない。

さらに、 回転駆動源 1 4をエア作動式以外の油圧シリンダあるいはモー タ作動式の如き電気作動式のァクチュ千一夕などにしたり、 その配管方 式を変更したりすることも任意である。

また、 バッフル部材 1 2は、 フッ素樹脂やシリコーン樹脂などをコ一 ティングしてもよく、 あるいはバッフル部材 1 2をいわゆるエンジニア リングプラスチックスで作ることなども可能である。

さらに、 バッフル部材 1 2の位置を回転ドラム 1内の粉粒体の層内と 層外との間で変位させてもよい。

勿論、 バッフル部材 1 2の高さ方向の一部のみを粉粒体 Mの層内に挿 入させて用いてもよい。 以上の説明では主として本発明者らによってなされた発明をその利用 分野である医薬品や食品、 化成品の造粒コ一ティ ングに適用した場合に ついて説明したが、 これに限定されるものではなく、 他の粉粒体の造粒 コーティ ング、 さらには乾燥、 混合などの粉粒体処理にも広く適用でき る。 産業上の利用可能性

本願において開示される発明のうち、 代表的なものによって得られる 効果を簡単に説明すれば、 次の通りである。

(1) .バッフル手段を粉粒体の内部で回動させることにより、 粉粒体原料 がバッフル手段や回転ドラムの内壁面に付着することが防止され、 その 付着物が落下することに起因するコーティ ングの不良を防止できる。

(2) .前記（1)により、 付着物の落下による過大な製品や、 不定形ないし異 形製品の発生を防止できる。

(3) .バッフル部材が回動することにより、 粉粒体は均一かつ理想的に撹 拌される。

(4) .前記（3)により、 コーティ ング液の展延性が良好となり、 均一なコ一 ティ ングが得られる。

(5) .前記（3)、 （4)により、 コーティ ングむらが排除され、 一定品質のコー ティ ング製品を製造することができる。

(6) .前記（1)〜（5)により、 汚染のない均質な製品が得られ、 たとえば医 薬品の製造に適応した場合、 G M P (Good Manufacturing Practice) 上 も極めて有益である。

Claims

丄 請 求 の 範 囲 . 粉粒体を収容して略水平軸線の回りで回転する回転ドラムを備 えた造粒コーティング装置により造粒コーティングを行う方法で あって、 前記回転ドラム内の粉粒体の内部でバッフル手段を回動 させながら造粒コ一ティングを行うことを特徴とする造粒コーテ ィング方法。

. 粉粒体を収容して略水平軸線の回りで回転する回転ドラムを備 えた造粒コ一ティング装置に用いるバッフル装置であって、 前記 回転ドラム内の粉粒体の内部で回動されるバッフル手段と、 該バ ッフル手段を回動させるための駆動手段とを有することを特徴と する造粒コーティング用バッフル装置。

. 前記バッフル手段は連続的または間欠的に回動されることを特 徵とする請求の範囲第 2項記載の造粒コーティング用バッフル装 . 前記バッフル手段は一定の速度で一定の方向に回転されること を特徵とする請求の範囲第 2項記載の造粒コーティング用バッフ ル装置。

. 前記バッフル手段は一定の速度で 1 8 0度以上の角度範囲内で 摇動されることを特徵とする請求の範囲第 2項記載の造粒コ一テ ィング用バッフル装置。

. 前記バッフル手段は扳状体であることを特徵とする請求の範囲 第 2項記載の造粒コ一ティ ング用バッフル装置。

. 前記扳状体は開孔を有することを特徵とする請求の範囲第 6項 記載の造粒コーティング用バッフル装置。

. 前記バッフル手段は非扳状体であることを特徵とする請求の範 囲第 2項記載の造粒コ一ティ ング用バッフル装置。

9 . 前記バッフル手段は複数設けられていることを特徴とする請求 の範囲第 2項記載の造粒コーティ ング用バッフル装置。

1 0 . 前記バッフル手段はその取付部材の軸方向に複数食い違い状 に配設されていることを特徴とする請求の範囲第 9項記載の造粒 コーティ ング用バッフル装置。

1 1 . 前記複数のバッフル手段は上側のバッフル手段の方が下側の バッフル手段よりも長く構成されていることを特徴とする請求の 範囲第 1 0項記載の造粒コ一ティ ング用バッフル装置。

1 2 . 前記バッフル手段は取付部材の軸方向への装着位置が可変で あることを特徴とする請求の範囲第 2項記載の造粒コ一ティ ング 用バッフル装置。

1 3 . 前記バッフル手段が複数設けられ、 これらの複数のバッフル 手段の各々は、 前記取付部材の軸方向への装着位置がそれぞれ可 変であることを特徴とする請求の範囲第 1 2項記載の造粒コーテ ィ ング用バッフル装置。

1 4 . 粉粒体を収容して略水平軸線の回りで回転する回転ドラムを 備えた造粒コーティ ング装置であって、 請求の範囲第 2〜 1 3項 のいずれか一つに記載のバッフル装置を有することを特徴とする 造粒コーティ ング装置。

5 . 前記バッフル手段は粉粒体の運動方向に対して垂直方向に装 着されていることを特徴とする請求の範囲第 1 4項記載の造粒コー ティ ング装置。