JP2002028464A - 撹拌機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる形状、特性の粉状物や粒状物、ペレッ
ト状物、砂礫状物等を効率よく均質に撹拌混合又は撹拌
乾燥することに適した撹拌機を提供する。 【解決手段】 処理物の撹拌処理装置であって、処理装
置は１槽又は複数槽からなり、駆動装置に連結した回転
軸（４）に結合するスクリュー又はリボンスクリュー
（６）と、その外側に処理物の移送方向又は移送速度の
異なる作用をなすリボンスクリュー（７）を配設した２
層のスクリューを槽に内設し、処理物の供給口（９）及
び取り出し口（１２）、更に、複数槽にあっては各槽の
相対する側面に処理物の槽間移送口（１０）と、その移
送口間には開閉装置（１１）を配設して構成した撹拌機
である。この撹拌機は処理物の形状や特性にあまり支配
されることなく、効率よく均質な混合物や乾燥物を製造
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 〔発明の詳細な説明〕本発明は、効率よく均質な混合状
態の製品や、均質な乾燥状態の製品を得るのに適した撹
拌機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、撹拌機はさまざまな型式のものが
あり、処理対象物によって使い分けがなされている、例
えば、粒状物やペレット状物など固体−固体の混合、ま
た液体−固体の混合には、一般に撹拌処理槽内に回転軸
に複数の撹拌羽を付けた撹拌設備を装着した撹拌機、撹
拌処理槽内にスクリューコンベヤを回転可能に支持して
装着した撹拌機で処理物を移送しながら撹拌するもの、
更には、２条あるいは３条のスクリューで、かつ数種の
異なるピッチのスクリューを装着した混練機等が使用さ
れている。

【０００３】しかしながら、従来の撹拌機では処理物の
特性によって撹拌効率が大きく影響されるため、撹拌効
率を高めるさまざまな提案がなされている。例えば、撹
拌処理槽に回転可能に設けられた回転軸に沿って複数箇
所に取り付けられ、処理対象物および処理補助材を交互
逆向きに移送しながら撹拌するように配置された撹拌手
段を有する撹拌装置が特開平１０−３２３５４８号公報
に、発酵槽内にリボンスクリューの外羽と内羽からなる
撹拌羽根を設けた撹拌軸を横架軸承し、この撹拌羽根は
外羽を正巻き領域、逆巻き領域の順に撹拌軸に配列し、
上記内羽は外羽正巻き領域に内羽逆巻き領域を、また外
羽逆巻き領域に内羽正巻き領域を配列した生ゴミ分解処
理装置が特開平７−１３６６２１号公報に提案されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来、多様化した用途
に対応する撹拌機は、例えば、スクリュー式撹拌機又は
リボンスクリュー式撹拌機では、とりわけ、精密小型プ
ラスチック製品を製造するうえで要求される高い均整度
の混合物を効率よく処理するのは困難である。また、粒
度や比重（または嵩比重）の異なる粉状物や砂礫状物、
ペレット状物やチップ状物あるいはスラリー状物等を均
質に効率よく混合処理したり、乾燥処理することに適し
た撹拌機ではない。

【０００５】本発明の目的は、粒度や比重（または嵩比
重）の異なる粉状物や粒状物、ペレット状物やチップ状
物、砂礫状物、あるいはスラリー状物等を効率よく均質
に混合処理したり、更に、それらの混合時に種々の添加
剤を配合する配合処理や、また、乾燥処理に適した撹拌
機を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、処理物を槽内
で撹拌処理する装置であって、該処理装置が処理物の供
給口及び取り出し口を有し、駆動装置に連結した回転軸
に結合するスクリュー又はリボンスクリュー（以下、単
にスクリューとする）と、その外側に移送方向又は移送
速度の異なる作用をなすリボンスクリューを配設した２
層のスクリューを内設して構成したことを特徴とする撹
拌機である。

【０００７】また、本発明は、処理物を槽内で撹拌処理
する装置であって、該処理装置が複数槽からなり、第１
槽に処理物の供給口を、第２槽又は最後部の槽に処理物
の取り出し口を設け、更に、各槽の相対する側面に処理
物の移送口と、該移送口間には開閉装置を設け、一方、
駆動装置に連結した回転軸に結合するスクリュー又はリ
ボンスクリュー（以下、単にスクリューとする）と、そ
の外側に移送方向又は移送速度の異なる作用をなすリボ
ンスクリューを配設した２層のスクリューを各槽に内設
して構成したことを特徴とする撹拌機である。

【０００８】また、本発明は、撹拌機が加熱装置又は冷
却装置、あるいは加熱・冷却装置を設けて処理効率を高
める又は処理物を安定化させることを特徴とする撹拌機
である。

【０００９】更に、本発明は、複数槽からなる撹拌機の
槽間移送口に設けた開閉装置がロータリー式開閉装置で
あることを特徴とする撹拌機である。

【００１０】すなわち、本発明の撹拌機の特徴は、一本
の回転軸にピッチの方向又はピッチの間隔、あるいは形
状の異なる２層のスクリューを配設して構成した撹拌機
であり、この撹拌機を撹拌混合に使用する場合、そのか
きまぜ挙動は、回転軸の周りのスクリューで撹拌されつ
つ移送される内層と、リボンスクリューで撹拌されつつ
移送される外層の動きに加えて、内層・外層間での撹拌
や混和作用が加わり、処理物全体に複雑な撹拌の動きを
もたらし、効率よく撹拌され、粒度や比重（または嵩比
重）の異なる粉状物や粒状物、あるいはそれらの物質と
ペレット状物やチップ状物又はスラリー状物であっても
均質な撹拌混合物が得られる。

【００１１】また、処理物が撹拌乾燥の場合、そのかき
まぜ挙動は、処理物全体に複雑な撹拌作用をもたらし、
効率よく、かつ均質な乾燥物が得られる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例の図面を参照しながら説明する。図１は本発
明の基本的構成の横型２槽式撹拌機の例で、回転軸に沿
った側面部位の断面図であり、図２は図１の撹拌機の回
転軸に直角部位のＡ−Ａ’位置の断面図である。

【００１３】図１の２槽式撹拌機（１）の構成は、第１
撹拌槽（２）及び第２撹拌槽（３）からなり、槽内には
撹拌装置として、駆動装置に連結した回転軸（４）に結
合するスクリュー（６）と、その外側に処理物の移送方
向又は移送速度の異なる作用をなすリボンスクリュー
（７）を取り付け部材（８）を介して配設した２層のス
クリューで構成し、そして、処理物は供給口（９）から
第１撹拌槽（２）に供給する。次いで、第１撹拌槽で処
理した処理物は槽の相対する側面に設けた槽間移送口
（１０）から第２撹拌槽（３）に移送され、更に、第２
撹拌槽（３）で撹拌処理され、そして、処理物は取り出
し口（１２）から取り出す。なお、槽の相対する側面に
設けた移送口間には開閉装置（１１）を配設して処理物
の移送量と取り出し量を管理することが好ましい。

【００１４】この、移送口間に設けた開閉装置（１１）
は、板状体を左右又は上下に移動させる開閉板移動式装
置、回転軸を中心に回転又は円運動をする、例えば、開
口部を有する板状回転体、あるいは移送口を閉塞する閉
塞板を円形フレームに固定した閉塞板回転体等のロータ
リー式開閉装置等である。

【００１５】また、回転軸のスクリューの端部近傍に阻
止棒（１３）を１本ないし複数本設置することで、撹拌
槽の処理物が壁面に押し付けられて撹拌が阻害されるの
を防止するのに好ましい。更に、撹拌槽には処理物の特
性に応じて加熱処理又は冷却処理が可能なように加熱又
は冷却装置（１５）を付加しておき、加熱媒体又は冷却
媒体を供給口（１４）から供給して温度管理が可能なよ
うにすることも好ましい。槽の温度調節は熱媒体に限ら
ず、電気的方式で加熱調節するものであってもよい。
（５）は回転軸受け、（１６）はフレームである。

【００１６】図２は、図１の撹拌機のＡ−Ａ’位置の断
面図であり、回転軸（４）に結合するスクリュー（６）
と、その外側にリボンスクリュー（７）を取り付け部材
（８）を介して同心円状に配設し、処理物の移送口（１
０）の開閉装置（１１）をロータリー式開閉装置で行う
ようにし、そのロータリー式開閉装置を開口状態にした
例示である。（１７）は開閉装置の駆動部である。

【００１７】図３は、本発明の基本的構成の横型単槽撹
拌機の例で、回転軸に沿った側面部位の断面図であり、
横型単槽撹拌機（２０）は撹拌装置として、駆動装置に
連結した回転軸（４）に結合するスクリュー（６）と、
その外側に処理物の移送方向又は移送速度の異なる作用
をするリボンスクリュー（７）を取り付け部材（８）を
介して配設した２層のスクリューで構成した。一方、処
理物は供給口（９）から供給し、処理物は取り出し口
（１２）から取り出す。この取り出し口には開閉装置
（１１）を配設して処理物の取り出し量を管理するよう
にした。更に、処理物が壁面に押し付けを防ぐために、
スクリューの端部近傍に阻止棒（１３）を１本ないし複
数本設置することも好ましい。（５）は回転軸受けであ
る。

【００１８】また、撹拌槽には処理物の特性に応じて加
熱処理又は冷却処理が可能なように加熱又は冷却装置
（１５）を付加して、加熱媒体又は冷却媒体を供給口
（１４）から供給し、槽内温度管理が可能なようにし
た。（１６）はフレームである。

【００１９】図４は、本発明の基本的構成の縦型単槽撹
拌機の例で、回転軸に沿った側面に相当する部位の断面
図であり、縦型単槽撹拌機（２１）は撹拌装置として、
駆動装置（１８）に連結した回転軸（４）に結合するス
クリュー（６）と、その外側に処理物の移送方向又は移
送速度の異なる作用をなすリボンスクリュー（７）を取
り付け部材（８）を介して配設した２層のスクリューで
構成した。一方、処理物は供給口（９）から供給し、処
理した処理物は取り出し口（１２）から取り出し、搬送
用コンベヤー（１９）で搬送するようにしたものであ
る。（５）は回転軸受け、（１６）はフレームである。

【００２０】また、本発明の撹拌機は処理物の形状や特
性等に応じて使用撹拌機が単槽撹拌機である場合、２〜
４槽連結した複槽撹拌機である場合、更に、横型撹拌機
と縦型撹拌機を組み合わせて連続処理する複合撹拌機で
ある場合の何れの場合にも適応できる。また、撹拌機の
槽には気体供給口を付けて、必要に応じて不活性ガス又
は水あるいは無機物や有機物の蒸気などのガス状物を槽
内に導入することや、撹拌機槽内を減圧にすることもで
きる。更に、変わった撹拌機の使用法として、被反応性
粉状物や被反応性微小粒状物とガス状又は蒸気状反応性
物質を槽内で撹拌固相反応させて、改質粉状物や改質微
小粒状物の製造に対応する撹拌機もできる。また、個々
の撹拌機の処理容量、処理能力は対象処理物によって適
宜に設計・製作ができる。

【００２１】本発明の撹拌機で処理される処理物として
は、例えば、家畜の乾燥飼料や配合飼料の調整、複合化
成肥料の配合、プラスチックスのペレット状物やチップ
状物の乾燥、プラスチックス成形前のペレット状物やチ
ップ状物の混合や乾燥、あるいはプラスチックスと添加
物の配合、砂礫状物や土と短繊維の混練、各種ペレット
状物や微小粒状物とガス状又は蒸気状反応性物質との固
相反応による改質材料の製造、カプセル薬剤用の微小粒
状物の配合、あるいは泥状物の乾燥などに利用できる。

【００２２】

【発明の効果】本発明の撹拌機は、回転軸に結合するス
クリューと、その外側に処理物の移送方向又は移送速度
の異なる作用をなすリボンスクリューを配設した２層の
スクリューを撹拌子として構成したことにより、処理物
の粒度や比重（または嵩比重）、形状や特性の異なる粉
状物や粒状物、ペレット状物やチップ状物、砂礫状物や
土、あるいはスラリー状物等を効率よく均質に撹拌混合
処理したり、効率よく撹拌乾燥処理することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の基本的構成の横型２槽式撹拌機で、回
転軸に沿った側面部位の断面図である。

【図２】図１の撹拌機の回転軸に直角部位の断面図であ
る。

【図３】本発明の基本的構成の横型単槽撹拌機で、回転
軸に沿った側面部位の断面図である。

【図４】本発明の基本的構成の縦型単槽撹拌機で、回転
軸に沿った側面部位の断面図である。

【符号の説明】

１ 横型２槽式撹拌機 ２ 第１撹拌槽 ３ 第２撹拌槽 ４ 回転軸 ５ 回転軸受け ６ スクリュー ７ リボンスクリュー ８ 取り付け部材 ９ 処理物供給口 １０ 槽間移送口 １１ 開閉装置 １２ 処理物取り出し口 １３ 阻止棒 １４ 加熱又は冷却用媒体供給口 １５ 加熱又は冷却装置 １６ フレーム １７ 開閉装置の駆動部 １８ 駆動装置 １９ 処理物搬送用コンベヤー ２０ 横型単槽撹拌機 ２１ 縦型単槽撹拌機

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 処理物を槽内で撹拌処理する装置であっ
   て、該処理装置が処理物の供給口及び取り出し口を有
   し、駆動装置に連結した回転軸に結合するスクリュー又
   はリボンスクリューと、その外側に移送方向又は移送速
   度の異なる作用をなすリボンスクリューを配設した２層
   のスクリューを内設して構成したことを特徴とする撹拌
   機。
2. 【請求項２】 処理物を槽内で撹拌処理する装置であっ
   て、該処理装置が複数槽からなり、第１槽に処理物の供
   給口を、第２槽又は最後部の槽に処理物の取り出し口を
   設け、更に、各槽の相対する側面に処理物の移送口と、
   該移送口間には開閉装置を設け、一方、駆動装置に連結
   した回転軸に結合するスクリュー又はリボンスクリュー
   と、その外側に移送方向又は移送速度の異なる作用をな
   すリボンスクリューを配設した２層のスクリューを各槽
   に内設して構成したことを特徴とする撹拌機。
3. 【請求項３】 撹拌機が加熱装置又は冷却装置、あるい
   は加熱・冷却装置を設けてなる請求項１又は請求項２記
   載の撹拌機。
4. 【請求項４】 複数槽からなる撹拌機に設けた開閉装置
   がロータリー式開閉装置である請求項２又は請求項３記
   載の撹拌機。