明 細 書
イ ン ド リ ノ スピロべンゾピラ ン誘導体
技 術 分 野
本発明は、 イ ン ドリ ノ スピロべンゾビラ ン誘導体、 そ の製造方法並びに該誘導体からなるサーモク 口 ミ ッ ク及 びフ ォ ト ク ロ ミ ッ ク材料に関する。
背 景 技 術
光又は熱エネルギーにより可逆的に発消色する典型的 な有機化合物と してスビロ ビラン誘導体が最もよ く 知ら れており、 例えば G. H. Br ονπ 著の Photochromi sn (John Wi ley £ Sons, Inc. 1 9 7 1年) にこれら誘導体の具体 例や物性がまとめられている。
しかしながら、 従来のスビロビラン薪導体を、 例えば 光応答材料と して実用化する 合、 発色種が溶液中でも 高分子バイ ンダー中でも熱安定性に欠けるために、 直ち に消色系に戻るので、 充分な発色濃度が安定的に保持で きないという致命的欠点を有している。
本発明の目的は、 サーモク ロ ミ ッ ク材料及びフ ォ ト ク ロ ミ ッ ク材料と して好適に使用され得る新規化合物を提 供する ことにある。
. 発 明 の 開 示
本発明者は、 上記のような欠点のない、 発色状態が安
定化されたスピロ ビラン誘導体の探索を鋭意検討を重ね た結果、 後記一般式 (2 ) で表わされるィ ン ド リ ノ ス ピ 口べンゾピラ ン誘導体を極性有機溶媒に溶解させ、 次い でこれに紫外光を照射することにより、 該誘導体が開環 して開環異性体 (即ち下記一般式 ( 1 ) の化合物) が生 成し、 該異性体のみを結晶と して単離することに成功し、 加えてこのものが極めて高い熱安定性を有することを見 い出し、 ここに本発明を完成するに至った。
本発明のスピロベンゾピラ ン誘導体は、 文献未記載の 化合物であって、 下記一般式 (1 ) で表わされる。
R 1
[式中、 R 1 は炭素数 1〜 2 0のアルキル基、 ァラルキ ル基、 メ タク リ ロキシメチル基又はメ タク リ ロキシェチ ル基を示す。 R 2 、 R 11 、 R 4 及び R 5 は、 同一又は異 なって、 水素原子、 炭素数 1〜 6のアルキル基、 ァリ ー ル基、 ァラルキル基、 炭素数 1〜 5のアルコキシ基、 ハ 口ゲン原子、 シァノ基又はニ トロ基を示す。 R 6 及び R 7 は、 同一又は異なって、 水素原子、 炭素数 1〜 6の
アルキル基、 ァ リ ール基、 ァラルキル基、 ハロゲン原子 シシァノ基又はニ トロ基を示す。 R 8 は水素原子、 炭素数
1〜 6のアルキル基、 炭素数 1〜 5のアルコキシ基、 ク ロルメチル基、 メ タク リ ロキシメ チル基又はビニル基を 示す。 Yは酸素原子又は硫黄原子を示す。 ]
本明細害において、 ァ リール基と しては、 例えばフヱ ニル基、 ナフチル基等を挙げることができ、 これらの基 には炭素数 1〜 6のアルキル基、 ハロゲン原子又は炭素 数 1〜 5のアルコキシ基が置換していてもよい。 ァラル キル基と しては、 例えばべンジル基、 フヱニルェチル基 ナフチルメチル基等を挙げることができ、 これらの基の 芳香環上には炭素数 1〜 6のアルキル基、 ハロゲン原子 又は炭素数 1〜 5のアルコキシ基が置換していてもよい, 上記一般式 ( 1 ) で表わされるスピロべンゾピラ ン誘 導体は、 一般式 ( 2 )
[式中、 R 1 、 R 6 、 R 3 、 R 4 、 R 5 、 R 6 R
R 8 及び Yは前記に同じ。 ]
で表わされるィ ン ドリ ノ ス ピロべンゾピラ ン誘導体を極 性有機溶媒に溶解させ、 次いでこれに紫外光を照射して 得る こ とができる。
従来ィ ン ドリ ノ ス ピロベンゾピラ ン誘導体をメ チルシ ク 口へキサン中で紫外光照射することにより元の化合物 とは性質の異なる疑似锆晶を得たという報告がある (J. Phys. Chem. L_821.2469 (1978)) 。 しかしながら、 この報告 で得られた桔晶は、 原料のスピロピランとその開環体の 二成分を含むことからなる疑似結晶であり、 本発明のィ ン ドリ ノ スピロべンゾビラ ン誘導体のみからなる結晶と は化学組成上非類似のものである。
上記一般式 (2 ) のイ ン ド リ ノ スピロべンゾピラ ン誘 導体は、 一般式
CH3 CH
[式中 R
1 、 R
2 、 R
3 、 R
q 及び R
5 は前記に同じ。 ] で表わされる沃化 2, 3, 3 — ト リ メチルイ ン ドレニゥ ム塩と一般式
YH
[式中 R6 、 R 7 、 R8 及び Yは前記に同じ。 ]
で表わされる 5—ニ トロ (チォ) サリ チルアルデヒ ド誘 導体とをアミ ン等の塩基存在下で縮合させることにより 製造され得る。
また一般式 ( 2 ) で表わされる化合物は、 一般式 ( 3 ) で表わされる沃化 2 , 3, 3— ト リ メチルイ ン ドレニゥ ム塩を一旦苛性アル力 リ等の塩基で処理することにより 容易に製造できる一般式
[式中 R 1 、 R 2 、 R3 、 R 4 及び R 5 は前記に同じ。 ] で表わされる 2 —メチレン一 3 , 3—ジメチルイ ン ドレ ニン誘導体と し、 これを前記一般式 ( 4 ) で表わされる 5 -ニ トロ (チォ) サリチルアルデヒ ド誘導体と加熱下 で反応させることによっても製造され得る。
上記沃化 2, 3, 3— ト リ メチルイ ン ドレニウム塩は、 例えば Helv. Chira. Acta, 23, 2471 (1940) 、 特公昭 5 8 — 5 8 6 5 4号公報、 特開昭 6 2— 2 3 2 4 6 1号公報、 特公昭 6 2— 2 1 7 8 0号公報、 特開昭 6 3 — 2 6 7 7 8 3号公報等に記載されている公知の化合物で あるか又はこれらの文献に記載の方法に従い容易に製造 され得る化合物である。
Yが Sである一般式 (4 ) で表わされる 5—二 トロチ ォサリチルアルデヒ ド誘導体は、 例えば一般式
OH
[式中 R6 、 R 7 及び R8 'は前記に同じ。 ] で表わされるサリチルアルデヒ ド誘導体を、 例えば特開 昭 6 0— 5 4 3 8 8号記載の方法と同様にして、 N, N 一ジメ チルチオカルバモイルク口ライ ドと反応させて一 般式
S
O-C-N (CH3 ) 2
[式中 R
6 、 R
7 及び R
8 は前記に同じ。 ]
で表わされる 2— 0— (N, N—ジメ チルチオカルバモ ィル) ベンズアルデヒ ド誘導体と し、 引き続きこれを加 熱して異性化して一般式
0
II
[式中 R6 、 R ' 及び R8 は前記に同じ。 ]
で表わされる 2— S— (N, N—ジメ チルチオカルバモ ィル) ベンズアルデヒ ド誘導体に導き、 引き続いてアル 力 リ加水分解処理することにより製造される。
本発明の一般式 ( 1 ) で表わされるイ ン ドリ ノスピロ ベンゾピラン誘導体からなる結晶は、 上記で得られる一 般式 (2) の化合物を極性有機溶媒に溶解し、 次にこれ に紫外光を照射して光反応生成物を結晶と して析出させ ることにより製造される。
ここで一般式 (2) の化合物を有機溶媒に溶解させて 紫外光照射を行なう際に用いられる極性有機溶媒と して は、 高極性溶媒が望ま しい。 該高極性溶媒と しては、 一 般式 (2 ) で表わされる化合物を溶解するこ とができ、
且つ一般式 ( 1 ) で表わされる化合物からなる結晶が析 出し得るものであればよいが、 例えばメ タノール、 エタ ノール、 プロノ ノール、 イソプロパノール、 n—ブタノ ール、 イソブタノール、 t ーブ夕ノール、 ァミルアルコ ール、 n—へキサノール、 シクロへキサノール等の低級 脂肪族アルコール類、 ジェチルエーテル、 テ トラヒ ドロ フラン、 ジォキサン等のエーテル類、 アセ ト ン、 メチル ェチルケ ト ン、 メチルイソプチルケ ト ン等のケ トン類、 镶酸メチル、 蠓酸ェチル、 砟酸メチル、 酢酸ェチル、 酢 酸ブチル等の低扱カルボン酸低級アルキルエステル類、 ホルムアミ ド、 ジメチルホルムア ミ ド、 ジメチルァセ ト ァミ ド等のァミ ド類、 ァセ トニ ト リル、 プロピオ二 ト リ ル等の二 ト リル類、 ジメチルスルホキシ ド等が好適に用 いられる。
上記溶媒に溶解させる一般式 (2 ) の化合物の濃度は、 —旦生成した光反応生成物が結晶と して充分析出し得る 濃度以上であればよいが、 通常 0. 0 0 1 m o l Z l 〜 飽和濃度の範囲が良好である。
本発明では一般式 (2 ) の化合物に紫外光照射を行な う。 用いる紫外光源と しては、 家庭用白色蛍光灯、 低圧 水銀灯、 高圧水銀灯、 超高圧水銀灯等の紫外光線を発生 し得るものであれば従来公知のものをいずれも使用する
こ とができるが、 通常超高圧水銀灯を用いてこれにバン ドバスフィ ルタ一等を装着して照射紫外光の波長を
3 5 0 n m付近に絞ったものが好適に使用される。
紫外光を照射する際の反応液の濃度は、 光反応生成物 が効率よく析出する温度であれば特に限定されるもので はないが、 通常 0〜 2 5 程度でよい。
このようにして製造された本発明の化合物からなる結 晶は、 »通、 遠心分雜等の慣用の手段により反応液から 容易に単離され得る。
本発明は、 下記の利点を有している。
( 1 ) 本発明の方法により、 通常発色状態が不安定で、 直ちに消色伏態に戻るイ ン ドリ ノスピロべンゾピラ ン誘 導体の発色型 (フ ォ トメ ロ シアニン) 成分の精製と発色 状態の固定化が同時に達成された。
( 2 ) 本発明の結晶は、 通常濃い青系統色に着色してお り、 光及び通常の温度条件で極めて安定であるが、 融点 まで加熱することにより瞬時に無色化するサーモク 口 ミ ズムを示す。
( 3 ) 本発明の結晶は、 純粋に発色型 (フ ォ トメ ロ シア ニン) 成分からなるが故に、 着色濃度が大き く 、 例えば 室温で該結晶を適当な溶媒に溶かした溶液の極大吸収波 長におけるモル吸光係数は、 スピロ ピラ ン体の溶液に紫
外光照射して得られるそれの数倍〜十数倍大きい値を有 することも特徵である。
( 4 ) 本発明の結晶を適当な溶媒に溶かした溶液は、 通 常濃青色から濃緑色系統色に着色しているが、 これに可 視光を照射すると、 速やかに無色化するフォ トク ロ ミ ズ ムを示した。
本発明の結晶をサーモクロ ミ ック材料と して使用する 場合につき、 以下に説明する。
本発明の結晶を必要に応じて乳鉢等で微細粉と し媒体 上に均一に塗布することによりサーモク 口 ミ ック材料が 調製できる。 ここで用いる媒体と しては、 例えば紙、 プ. ラスチックフイ ルム、 ボー ド、 各種織物等が挙げられる。 該結晶の粉末を媒体上に塗布する際に、 必要に応じてコ ロジオン等のバインダーを用いることもできる。
発明を実施するための最良の形態
以下に実施例を掲げて本発明をより一層明らかにする。 実施例 1
5 —二 トロサリチルアルデヒ ド 1 2 . 0 g及びクロル メ チルメチルエーテル 1 0 0 m lの混合物を氷浴上で冷却 しながら、 これに無水塩化アルミニウム 4 3 . 9 gを少 量ずつ加え、 室温で 1 0分撹拌した後、 2 2時間加熱還 流した。 次に反応液を氷浴で冷却し、 これに水 2 0 0 m !
をよく撹拌しながら加えると、 白色の結晶が析出した。 この白色結晶を取り出し、 熱へキサンに溶解させて濂過 した後、 母液を冷却することにより、 3—ク ロロメチル 一 5—二 トロサリ チルアルデヒ ドが無色針状晶と して 5 1 4. 9 g得られた (収率 7 2 %) 。
1 H - NMR (C D C l 。 ) ; <5 p p m
4. 72 ( s , 2 H, - C H 2 C l ) 、 8. 5 6 ( s , 2 H, A r H) . 1 0. 00 ( s , 1 H, C H O) 、 1 2. 1 0 ( s , 1 H, OH)
10 実施例 2
3—クロロメチルー 5—二 トロサリチルアルデヒ ド 1 0. 5 gを トルエン 1 00 mlに溶解 ψせた。 これにメ タク リル酸銀 1 1. 4 gを加えた。 この混合物を 1 2 0 °Cで 2. 5時間加熱した後、 室温まで冷却し、 生じた沈
15 殿物を濂別して除去した。 得られた トルエン溶液を減圧 下で濃縮することにより、 3—メ タク リ ロキシメ チルー
5—二 トロサリチルアルデヒ ドが淡黄色粉末と して
1 2. 7 g得られた (収率 9 8 %) 。
- NMR (C D C 1 3 ) ; (5 p p m
'、つ 2. 0 0 ( t , 3 H, C H g ) 5. 3 4 ( s , 2 H, 一 C H2 — ) 、 5. 6 7 ( t , 1 H, ビニル) 、
6. 22 (m, 1 H, ビニル) 、 8. 5 3 (m, 2 H,
A r H) . 1 0. 0 0 ( s, 1 H, C H 0)
実施例 3
3—メ タク リ ロキシメチルー 5—二 トロサリ チルアル デヒ ド 1 3. 8 g及び 1, 4ージァザビシク ロ [2. 2. 2 ] オクタン 1 1. 2 gをジメチルホルムア ミ ド 3 0 0 mlに溶解させて 5 0でに加熱した。 このものに N, N— ジメチルチオ力ルバモイルク 口ライ ド 1 2. 9 gをジメ チルホルムアミ ド 5 0 π 1を溶解したものを徐々に加え、 その後 5 0でで 2時間加熱した。 反応液に水を 8 Ο ιη!加 えた後、 酢酸ェチルで抽出し、 抽出液は飽和食塩水で洗 浄して減圧下で濃縮すると、 2— 0— (N, N—ジメ チ ルチオ力ルバモイル) 一 3—メ タク リ ロキシメチル一 5 一二ト口べンズアルデヒ ドが 1 7. 6 g得られた (粗収 率 9 6 %) 。
^ - NMR CC D C l , ) ; 5 p p m
2. 0 (m, 3 H, C H3 ) 、 3. 5 ( d, 6 H,
N - C H3 ) 、 5. 3 ( d, 2 H, - C H2 一) 、
5. 7 (m, 1 H, ビニル) 、 6. 2 (m, 1 H, ビニル) 、 8. 6 (d, 2 H, A r H) 、 8. 7 ( d, 1 H, A r H) 、 1 0. 0 ( s , 1 H, C H 0 )
実施例 4
2 - 0 - (N, N—ジメチルチオ力ルバモイル) — 3
ーメ タク リ ロキシメチルー 5—二 ト ロべンズアルデヒ ド 1 2. 6 g及びエタノール 1 0 Omlの混合物を 2 1時間 加熱遼流させた。 反応液を滅圧下で濃縮して得た残渣を 真空乾燥し、 シリ カゲルカラムで精製すると、 2— S— (N, N—ジメチルチオ力ルバモイル) 一 3—メ タ ク リ ロキシメチルー 5—二 ト ロべンズアルデヒ ドが 1 0. 7 g得られた (収率 8 5 %) 。
1 H -NMR (C D C 1 , ) ; 5 p p m
2. 0 ( s , 3 H, C H3 ) 、 3. 1 ( d , 6 Η, Ν - C Η 3 ) > 5. 5 ( d , 2 Η, - C Η 2 一) 、
5. 7 (m, 1 Η, ビニル) 、 6· 2 (m, 1 Η, ビニ ル) 、 8. 6 (d, 1 H, A r H) 、 8. 7 (d, H A r H) 、 1 0. 3 ( s, 1 H, C H 0 )
I R (K B r ) ; 1 7 2 0, 1 6 9 0, 1 6 6 0, 1 5 3 5, 1 34 5 cm"1
実施例 5
2 - S - (N, N—ジメチルチオ力ルバモイル) 一 3 ーメ タク リ ロキシメチルー 5—二 ト ロべンズァノレデヒ ド 1 4. l g及びメ タノ ール 2 0 0mlの混合溶液に
0. 6 4規定水酸化ナ ト リ ウム水溶液 1 4 0 mlを室温下 で添加した。 次に 0. 4 9規定塩酸 3 8 0 mlを加えて反 応液を p H 2に酸性化した後、 減圧下で濃縮した。 得ら
92
1 4
れた残渣をエーテルで抽出し、 抽出液は水洗した後、 減 圧下で濃縮するこ とにより、 3—メ タ ク リ ロキシメ チル 一 5—二 トロチォベンズアルデヒ ド 9. 7 9 gを橙色結 晶として得た (収率 8 7 %) 。
1 H - N M R ( C D C 13 ) ; 5 p p m
2. 0 (m, 3 H, CH3 ) 、 5. 3 ( s, 2 H,
- C H 一) 、 5. 7 (m, 1 H, ビニル) 、 6. 2
(m, 1 H, ビニル) 、 8. 4 (m, 2 H, A r H) 、 1 0. 1 (s , 1 H, CHO)
実施例 6
2, 3, 3— ト リ メ チルイ ン ドレニン 1 6. 0 g及び クロ口ホルム 1 0 0 mlの溶液に沃化メチル 1 5. 9 gを 加え、 オー トク レープ中で 80でで 2 1時間加熱した。
生成した沈殿を據過で単雜して沃化 1, 2, 3, 3—テ ト ラメチルイ ン ドレニウム 27. 5 gを白色結晶と して 得た。 このものに窒素雰囲気下で 1 0規定水酸化力 リ ウ ム水溶液 27 0 mlを加え、 5 0°Cで 2. 5時間加熱した。 次に反応液をエーテルで抽出し、 抽出液は硫酸マグネシ ゥムで乾燥後、 減圧下で濃縮すると、 2—メ チ レン一 1 , 3 , 3— 卜 リ メ チルイ ン ドリ ンが 1 4. 1 g得られた
(収率 8 1 %) 。
- H— NMR (C D C 1 3 ) ; 5 p p m
1. 3 ( s , 6 H, C H3 ) 、 3. 0 ( s , 3 H, N— C H 3 ) 、 6. 5〜 7. 0 ( d d , 2 H, ビニル) 7. 0〜7. 2 (m, 4 H, A r H)
実施例 7
3—メ タ ク リ ロキシメ チルー 5—二 卜 ロチォサ リ チル アルデヒ ド 1 4. l g及び 2—メ チ レ ン一 1 , 3, 3— ト リ メ チルイ ン ドリ ン 8. 7 gを 2—ブタ ノ ン 1 2 0ml に溶解し、 窒素雰囲気下で 2 0時間加熱還流した。 反応 液を減圧下で濃縮し、 残渣をシ リ カゲルカラムで精製す る こ とにより、 8—メ タ ク リ ロキシメ チルー 6—二 ト ロ - 1 ' , 3 ' , 3 ' — ト リ メ チルス ピロ [2 H— 1一べ ンゾチオビラ ン一 2, 2 —イ ン ドリ ン] を淡黄色結晶 と して 1 5. 9 g得た (収率 7 3 %) 。
1 H H-- NMR (C D C 1 3 ) ; 5 p p m
2 4 ( s , 3 H, C H 3 ) 1. 3 9 ( s , 3 H,
CHゥ ) .. 9 7 ( d , 3 H C H 3 ) 、 2. 6 7 ( s , 3 H, N - C H3 ) 、 5 1 5 (d d, 2 H,
C H。 ) 、 5. 6 2 ( t , 1 H ビニル) 、 6. 0 5
(d, 1 H, チオ ビラ ン) 6. 1 6 ( s , 1 H, ビニ ル) 、 6. 5 1 ( d, 1 H チオ ビラ ン) 、 6. 6 5 ( t , 1 H, イン ド リ ン) 6. 9 6 ( d , 1 H, イ ン ド リ ン) 、 7. 0 6 ( d , H, イ ン ドリ ン) 、
7. 1 7 ( t . 1 Η,· イ ン ド リ ン) 、 8. 0 2 (d, 1 H, ベンゾチォピラ ン) 、 8. 08 ( d , 1 Η, ベンゾ チォピラン)
実施例 8
8 ' —メ タク リ ロキシメチルー 1 , 3, 3— ト リ メ チ ルー 6 —二 トロ [ (2 ' Η) — I - 一ベンゾチォビラ ンー 2, 2 ' 一イ ン ドリ ン] 1 09 mg ( 0. 2 5 ミ リモ ル) を乾燥メ タノール 3 0 mlに溶解すると、 淡黄色透明 な溶液となった。 この溶液に 3 5 0 n m付近の波長の光 を透過させるバン ドパスフィ ルターを装着した 5 0 0 W の超高圧水銀灯を用いて紫外光を室温下で 3時間照射す ると、 濃青色結晶が析出した。 この結晶を據過して取り 出し、 減圧乾燥すると、 生成物が濃青色結晶と して 2 3. 6 mg得られた (収率 22%) 。
このものの I Rスぺク トルを図 1に示す。
このようにして得た濃青色結晶を一 4 0 °Cに冷却した 重アセ ト ンに溶解し、 この温度で1 H— NMRを測定し た結果及び質量分析値を併せて下記に示す。
1 H - NMR (アセ ト ン一 d6 ) ; 5 p p m
1. 8 6 ( s , 6 H) 、 1. 88 ( s , 3 H) 、
4. 2 6 ( s , 3 H) . 5. 3 6 ( s , 2 H) 、
5. 6 0 ( s, 1 H) 、 6. 2 6 ( s, 1 H) 、
7
7. 6 6 (m, 2 H) . 7. 8 8 (m, 4 H) 、
8. 6 0 ( s , 1 H) . 9. 7 5 (d, 1 H)
M S (E I , 2 0 e V) , m / z = 4 3 6 (M )
次に先の NMRスぺク トル測定後の重ァセ ト ン溶液に 5 0 0 n m以上の波長の光を透過させるバン ドバスフ ィ ルターを装着した 5 0 0 Wの超高圧水銀灯を用いて可視 光照射をすると、 初め濃緑色であった溶液が速やかに消 色して淡黄色透明溶液となった。 このものの 1 H— NM Rスぺク トルは、 先の濃緑色溶液のそれとは異なり、 完 全に出発原料のそれと一致した。
濃青色桔晶の元素分析値は C : 6 5. 9 6 %、 H : 5 , 5 8 %、 N : 6. 2 7 %であり、 これらの結果から本実 施例 7で得た結晶は、 原料ス ビロ ピラ ンの穽色型 (フ ォ ト メ ロ シアニン) 成分
CH 0 CHs のみからなる結晶と確認した。
この濃青色結晶は、 高い熱安定性を示したが、 融点
( 1 3 0〜 1 3 5 °C) で瞬時に淡黄色に消色するサーモ
クロミズム性を示した。
実施例 9
2 , 3, 3— ト リ メチルイ ン ドレニン 1. 5 9 g及び 2—ョー ドエタノール 2. 5 7 gをク ロ口ホルム 3 mlに 溶解し、 封管中で 1 20 で 2 0時間撹拌した。 得られ た黒褐色油状物をァセ ト ンーメ タノール混合溶媒に溶解 し、 これにエーテルを加えて析出させた結晶を濾過して 単雜すると、 沃化 N—ヒ ドロキシェチルー 2, 3, 3 一 卜 リメチルイ ン ドレニウムが 2. 6 5 g得られた (収 率 80 %) 。
1 H - NMR ( C D C 1 J ) ; 5 P P m
1. 5 3 (s, 6 H, CH3 ) 、 2. 8 0 ( s , 3 H,
C H 3 ) 、 3. 86 ( 2 H, C H 2 ) 、 4. 5 7 ( t , 2 H, CH2 ) 、 7. 6 5 ( d d , 2 H, A r H )
、 7. 83 (d d, 1 H, A r H) . 7. 9 3 (d d, 1 H, A r H)
実施例 1 0
沃化 N—ヒ ドロキシェチルー 2, 3, 3— ト リ メチ ルイン ドレニウム 1. 07 gをエタノール 3 5 mlに溶解 し、 これに 2—ブタノ ン 5 nilに溶解した 5—二 トロチォ サリチルアルデヒ ド 0. 5 9 gを加え、 室温で攪拌した れに 卜 リエチルァ ミ ン 0. 3 6 gをエタノーノレ 6 mlに
9
溶解した液を加えた後昇温し、 還流条件下で 1. 5時間 反応させた。 反応液を濃縮し、 黒褐色残渣をシ リ 力ゲル カラムで精製するこ とによ り、 1ー ヒ ドロキシェチルー 6 ' —二 ト ロー 3, 3'—ジメ チルス ピロ [2 - H— 1 — ベンゾチオビラ ン一 2, 2 ' —イ ン ド リ ン] を黄色結晶 と して 0. 6 3 g得た (収率 5 6. 8 %) 。
- NMR (C D C 1 3 ) ; 5 p p m
1. 2 6 ( s , 3 H, C H 3 ) 4 ( s , 3 H,
CH3 ) 、 1. 7 3 ( t , 1 Η, ΟΗ) 、 3. 1 9 (m 1 H, C H2 ) 、 3. 4 6 (m, 1 Η, C Η 2 ) 、 3. 8 0 (m, 2 Η, CH2 ) 、 6. 03 ( d , 1 Η, ビニル) 、 6. 5 9 ( d , 1 H, A r H) 、 6. 8 7 (d, 1 H, ビニル) 、 6. 8 9 ( t , 1 H) .
7. 09〜 8. 02 (m, 5 H)
実施例 1 1
1—ヒ ドロキシェチルー 6 ' —二 ト ロー 3, 3—ジメ チルス ピロ [2 ' H - 1 ' 一ベンゾチォ ピラ ン一 2, 2 ' —イ ン ドリ ン] 0. 4 0 gをジク ロ ロメ タ ン 4 mlに 溶解し、 これに 卜 リ エチルァ ミ ン 0. 1 8 gを加えて均 —溶液に した。 これにメ タ ク リ ル酸ク ロ ライ ド 0. 1 8 gをジク ロ ロメ タ ン 1 mlに溶解した液を滴下し、 室温で 1. 5時間損拌した。 反応液を濃縮し、 残渣をシ リ カゲ
ルカラムで精製すると、 1ーメ タク リ ロキシェチルー 6 ' 一二 トロ一 3, 3—ジメ チルス ピロ [2 " H - 1 ' 一ベンゾチォピラン一 2, 2 ' —イ ン ドリ ン] を黄色結 晶と して 0. 40 g得た (収率 7 9. 1 %) 。
i H - NMR (C D C 1 3 ) ; ά p p m
1. 21 (s , 3 H, CH3 ) 、 1. 39 ( s , 3 H, CH3 ) 、 1. 94 (s , 3 H, CH3 ) 、 3. 3 2 (m, 1 H, CH2 ) 、 3. 6 1 (m, 1 H, C H2 ) 、 4. 34 (m, 2 H, CH2 ) 、 5. 59 (m, 1 H, ビュル) 、 6. 01 (d, 1 H, チォピラン) 、
6. 1 1 (m, 1 H, ビエル) 、 6. 63 ( d , 1 H) .
6. 8 7 (d, 1 H) 、 6. 88 ( t , 1 H) 、
7. 0 8〜 8. 02 (m, 5 H)
実施例 12
上記実施例 1 1で得られた 1ーメ タク リ ロキシェチル 一 6 - —二 卜ロー 3, 3—ジメチルスピロ [2 — 1 '一べンゾチオビラ ン一 2, 2 ' —イ ン ドリ ン]
1 1 2mgを乾燥メ タノ ール 1 0mlに完全に溶解する と、 淡黄色透明な溶液となった。 この溶液に 3 5 0 n m付近 の波長の光を透過させるバン ドパスフィ ルタを装着した 5 0 0 Wの超高圧水銀灯を用いて室温下で 3時間紫外光 照射すると、 濃青色結晶が析出した。 この結晶を濾過し
て取り出し、 乾燥すると、 生成物が濃青色結晶と し
1 8. 4 mg得られた (収率 1 6 %) 。
このものを一 4 0 に冷却した重ク ロ口ホルムに溶解 し、 この温度で1 H— NMRスぺク トルを測定した結果 を以下に示す。
1 H - NMR (C D C 1 J ) ; p p m
1. 5 2 (b s , 6 H, C H 3 ) 、 1. 9 0 ( s , 3 H, C H 3 ) 、 4. 4 0 (m, 2 H, C H 2 ) 、 4. 6 1 (m, 2 H, C H 2 ) 5. 5 6 ( s , 1 H, ビニル) 、 6. 2 1 ( s , 1 H, ビニル) 、 7. 1 5〜 7. 9 2 (m, 6 H) 、 7. 9 9 ( s , 1 H) 、 8. 5 4 ( d, l H) 、 9. 5 5 ( d, l H)
上記 NMRスぺク 卜ルより、 上記で得られた結晶には 原料化合物は認められなか.つた。
次に先の N MR分析後の重ク ロロホルム溶液に実施例 8と同様にして可視光照射すると、 初め濃緑色であった 溶液が速やかに消色して淡黄色透明となった。 このもの の 1 H— NMRスぺク トルは、 先の濃緑色溶液のそれと は異なり、 原料化合物のそれと完全に一致していた。
また、 上記濃青色結晶の元素分析値は C : 6 5. 9 2 %、 H : 5. 6 0 %、 N : 6. 3 5 %であり、 これらの 結果から、 生成した濃青色結晶は原料化合物の開環型異
性体 (下記構造式) からなる '結晶と確認した。 CHs CH3
CH2 CH2 OC-C=CH2
il I
0 CH3
該結晶は、 高い熱安定性を示したが、 融点 (1 0 0〜 1 07で) で速やかに消色するサーモク 口 ミ ズムを示し た。
実施例 13
2, 3, 3— ト リ メ チルイ ン ドレニン 1 6 g及びク ロロホルム 1 Oralの溶液に 1一プロモ ドデカ ン 2. 8 g を加え、 オー トク レープ中で 8 0 °Cで 2 0時間加熱した 生成した沈殿を據過で単離して 1ー ドデシルー 2, 3, 3— ト リ メ チルイ ン ドレニウム 3. 7 gを白色結晶と し て得た。 このものに窒素雰囲気下で 1 0規定水酸化カ リ ゥム水溶液 4 0 mlを加え、 5 0 °Cで 3時間加熱した。 次 に反応液をエーテルで抽出し、 抽出液は硫酸マグネ シゥ ムで乾燥後、 減圧下で濃縮すると、 3, 3— ジメ チルー 1ー ドデシル一 2—メ チ レンイ ン ドリ ンが 2. 7 g得ら
れた (収率 82 %) 。
i H - NMR (C D C 1 3 ) ; 5 p p m
0. 8 7 ( t , 3 H) 、 1. 2 5 ( s , 1 8 H) 、
1. 3 0 ( s , 6 H) 、 1. 6 2 (m, 2 H) 、
3. 0 3 (m, 2 H) 、 6. 6 0 ( d d, 2 H) .
7. 6〜 8. 0 (m, 4 H)
実施例 1 4
3, 3—ジメ チルー 1ー ドデシルー 2—メ チ レ ンイ ン ド リ ン 2. 7 g及び 5—二 ト ロチォサ リ チルアルデヒ ド 1. 7 gを 2—ブタノ ン 6aUに溶解し、 窒素雰囲気下で 2 0時間加熱還流した。 反応液を減圧下で港縮し、 残渣 をシ リ カゲルカラムで精製するこ とにより、 3, 3— ジ メ チルー 1一 ドデシルー ·6 ' 一二 ト ロス ピロ [2 ' Η— 1 ' 一べンゾチオ ビラ ン一 2, 2 ' —イ ン ドリ ン] を淡 黄色結晶と して 3. 0 g得た (収率 72. 7 %) 。
1 H - NMR ( C D C 1 J ) ; 5 P P m
0. 8 8 ( t , 3 Η) . 1. 2 1 ( s , 3 Η) 、
1. 2 6 ( s, 1 8 Η) . 1. 4 0 ( s , 3 Η )
1. 6 3 (m, 2 Η) . 3. 0 0〜 3. 2 5 (m 2 Η ) 、 6. 02 ( d , 1 Η) 、 6. 4 5 ( d , 1 Η )
6. 7 9〜 7. 09 (m, 3 Η) 、 7. 4 0〜 7. 6 2 (m, 2 Η) 、 7. 9 2〜 8. 1 3 (m, 2 Η )
実施例 1 5
実施例 1 4で得 れた 3, 3—ジメ チルー 1ー ドデシ ルー 6 - —二 ト ロスピロ [2 — I - 一べンゾチオ ビ ラ ン一 2, 2 ' —イ ン ドリ ン] 1 5 0 mgを用い、 実施例 1 2と同様にして氷浴上で 3時間紫外光照射すると、 濃 青色結晶が析出した。 この結晶を濾過して取り出し、 乾 燥すると、 生成物が濃青色結晶と して 2 7. 8mg得られ た (収率 1 9. 1 。
このものを一 40でに冷却した重ク ロ口ホルムに溶解 し、 この温度で1 H— NMRスぺク トルを測定した結果 を以下に示す。
w H―— NMR (CD C 13 ) ; δ ρ Ρ m
0. 90 ( 3 H, C H ) 25 ( s 1 8 H,
CH2 ) ゝ 5 6 (s, 6 H, CH3 ) 、 7 0
(b s , 2 H, CH2 ) 、 4. 5 2 (m, 2 H, C H2 ) 7. 30〜 7. 9 0 ( 7 H) . 8. 5 5 Cm, 1 H) 、
9. 6 8 ( d, 1 H)
上記 NMRスぺク トルより、 上記で得られた結晶には 原料化合物は認められなかった。
次に先の N MR分析後の重ク ロロホルム溶液に実施例
8と同様にして可視光照射すると、 初め濃緑色であった 溶液が速やかに退色して淡黄色透明となった。 このもの
の 1 H— NMRスぺク トルは、 先の濃緑色溶液のそれと は異なり、 原料化合物のそれと完全に一致していた。
また、 上記濃青色桔晶の元素分析値は C : 7 3. 0 1 %、 H : 8. 3 0 %、 N : 5. 4 7 %であり、 これらの 結果から、 生成した濃青色結晶は原料化合物の開環型異 性体 (下記構造式) からなる結晶と確認した。
CH
3 CH
3
レ 1 2 Η 2 5 該桔晶は、 高い熱安定性を示したが、 ¾点 ( 9 0〜 9 4 X)) で速やかに消色するサーモク 口 ミ ズムを示した 実施例 1 6
2 , 3 , 3— ト リ メ チルイ ン ドレニン 4. 0 g及びク ロロホルム 2 5 nlの溶液に p—メ トキシベンジルブロマ イ ド 5. 6 gを加え、 オー トク レープ中で 8 0。Cで 2 1 時間加熱した。 生成した沈殿を濂過で単離して 1 一 ( 4 ーメ トキシベンジル) 一 2 , 3, 3— ト リ メ チルイ ン ド レニウム 8. 5 gを白色結晶と して得た。 このものに窒 素雰囲気下で 1 0規定水酸化カ リ ウム水溶液 8 5 mlを加 え、 5 0 eCで 3時間加熱した。 次に反応液をエーテルで
抽出し、 抽出液は硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下で 瀛縮する と、 3 , 3—ジメ チルー 1 - ( 4 ーメ トキシべ ンジル) 一 2 —メ チレンイ ン ドリ ンが 5. 7 g得られた (収率 8 0. 6 M) 。
- NMR ( C D C 1 3 ) ; 5 p p m
1. 3 1 ( s , 6 H) 、 3. 4 8 ( s , 3 H) 、
4. 8 2 ( s , 2.H) 6. 5〜6. 8 ( d d , 2 H ) 、
7. 0〜 7. 8 ( 8 H)
実施例 17
3 , 3—ジメ チルー 1 一 ( 4 ーメ トキシベンジル) 一 2—メ チレンイ ン ドリ ン 5. 7 及び 5—二 ト ロチォサ リ チルアルデヒ ド 4. l gを 2—ブタノ ン 1 5 mlに溶解 し、 窒素雰囲気下で 2 2時間加熱遗流した。 反応液を減 圧下で濃縮し、 残渣をシリ カゲルカラムで精製する こ と により、 3, 3—ジメ チルー 1 一 ( 4 ーメ トキシべンジ ル) 一 6 - —二 ト ロスピロ [ 2 - 15— 1 - ーべンゾチォ ピラ ン一 2 , 2 ' —イ ン ドリ ン] を淡黄色結晶と して
6. 2 g得た (収率 6 8. 4 %) 。
1 H - N M R ( C D C 1 3 ) δ p p m
1. 2 5 ( s , 3 H) 、 1. 4 0 ( s , 3 H ) 、
3. 8 0 ( s , 3 H) 、 4. 4 4 ( s , 2 H) 、
6. 0 5 ( d , 1 H) 、 6. 5 0 ( d , 1 H) 、
6. 7〜 8. 3 (m,- 1 1 H )
実施例 1 8
実施例 1 7で得られた 3, 3—ジメチルー 1一 (4一 メ トキシベンジル) 一 6 —二 卜 ロス ピロ [2 - H— 1 ' —べンゾチオビラン一 2, 2 ' —イ ン ドリ ン]
1 72 mを用い、 実施例 12と同様にして室温で 2時間 紫外光照射すると、 濃青色結晶が析出した。 この結晶を »通して取り出し、 乾燥すると、 生成物が濃青色結晶と して 45 mg得られた (収率 2 6 %) 。
このものを一 4 0 に冷却した重ク ロロホルムに溶解 し、 この温度で1 H— NMRスぺク トルを測定した結果 を以下に示す。
^-NMR CC D C l j ) ; 5 p p m
1. 6 0 ( s , 6 Η, C H3 ) 、 3. 7 1 ( s , 3 Η, C Η J 0) . 5. 64 ( s , 2 H, CH2 ) 、 6. 9〜
8. 5 (m, 1 1 H) . 8. 6 2 (m, 1 H) s
9. 7 0 (d, 1 H)
上記 NMRスぺク トルより、 上記で得られた結晶には 原料化合物は認められなかった。
次に先の NMR分析後の重ク ロロホルム溶液に実施例
8と同様にして可視光照射すると、 初め濃緑色であった 溶液が速やかに退色して淡黄色透明となった。 このもの
の 1 H— NMRスぺク トノレは、 先の濃緑色溶液のそれと は異なり、 原料化合物のそれと完全に一致していた。
また、 上記澳青色桔晶の元素分析値は C : 7 0. 1 7 %、 H : 5. 6 0%、 N : 6. 40%であり、 これらの 結果から、 生成した濃青色結晶は原料化合物の開環型異 性体 (下記構造式) からなる結晶と確認した。
CH3 CHa
該結晶は、 高い熱安定性を示したが、 融点 (1 20〜 1 24で) で速やかに消色するサーモク口 ミズムを示し 実施例 1 9
1, 3, 3— ト リ メ チルー 6 '—二 ト ロ [2 ' H— 1 一 一べンゾピラ ン一 2, 2 ' —イ ン ドリ ン] 3 03 mg を用い、 実施例 1 2と同様にして室温で 2時間紫外光照 射すると、 濃青色結晶が析出した。 この結晶を濾過して 取り出し、 乾燥すると、 生成物が濃青色結晶と して 8 6 得られた (収率 28 %) 。
このものを一 40。Cに冷却した重ク ロ 口ホルムに溶解
し、 この温度で 1 H— NMRスぺク トルを測定した結果 を以下に示す。
1 H - NMR (C D C ) ; 5 p p m
1. 5 9 ( s , 6 H, CH3 ) 、 4. 2 8 ( s , 3 H, CH3 N) > 7. 28〜 7. 80 (5 H) 、 7. 8 6 ( d . 1 H) . 7. 88 ( s, 1 H) 8. 5 0 ( s , 1 H) 9. 72 (d, 1 H)
上記 NMRスぺク トルより、 上記で得られた結晶には 原料化合物は認められなかった。
次に先の N MR分析後の重クロロホルム溶液に実施例 8と同様にして可視光照射すると、 初め青紫色であった 溶液が速やかに退色して無色透明となつた。 このものの 1 H— NMRスぺク トルは、 先の青紫色溶液のそれとは 異なり、 原料化合物のそれと完全に一致していた。
また、 上記濃青色結晶の元素分析値は C : 7 0. 8 2 %、 H : 5. 6 9 %、 N : 8. 8 1 %であり、 これらの 結果から、 生成した濃青色結晶は原料化合物の開環型異 性体 (下記構造式) からなる結晶と確認した。
CH