JPWO2021090400A5 - エレベーターの索条体の制振装置 - Google Patents
エレベーターの索条体の制振装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2021090400A5 JPWO2021090400A5 JP2021554466A JP2021554466A JPWO2021090400A5 JP WO2021090400 A5 JPWO2021090400 A5 JP WO2021090400A5 JP 2021554466 A JP2021554466 A JP 2021554466A JP 2021554466 A JP2021554466 A JP 2021554466A JP WO2021090400 A5 JPWO2021090400 A5 JP WO2021090400A5
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- displacement
- cord
- tension
- elevator
- vibration damping
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 claims description 158
- 238000013016 damping Methods 0.000 claims description 89
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 11
- 238000005303 weighing Methods 0.000 claims description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 22
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 6
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 6
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 6
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 3
- 230000001687 destabilization Effects 0.000 description 3
- 210000001015 abdomen Anatomy 0.000 description 2
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 238000005265 energy consumption Methods 0.000 description 1
- 230000005307 ferromagnetism Effects 0.000 description 1
- 230000032258 transport Effects 0.000 description 1
Images
Description
本発明は、エレベーターの索条体の制振装置に関する。
本発明は、このような課題を解決するためになされた。本発明の目的は、変位を増幅させる負の復元力によって主ロープなどのエレベーターの索条体の変位が不安定になることを抑制できる索条体の制振装置を提供することである。
本発明に係るエレベーターの索条体の制振装置は、エレベーターの索条体の長手方向の第1位置において、索条体の平衡位置を中心とした振動の横方向の変位を計測する第1変位計測部と、索条体の変位を増幅する負の復元力を索条体に加える第1変位増幅器と、第1変位計測部が計測した変位に基づいて、索条体を平衡位置に戻す正の復元力より小さい負の復元力を第1変位増幅器に加えさせる制御部と、を備え、制御部は、建物揺れとの共振条件を索条体が満たすときに負の復元力を第1変位増幅器に加えさせ、共振条件を索条体が満たしていないときに負の復元力を第1変位増幅器に加えさせない。
本発明に係る制振装置であれば、変位を増幅させる負の復元力によってエレベーターの索条体の変位が不安定になることを抑制できる。
エレベーター1は、巻上機7と、主ロープ8と、かご9と、釣合い錘10と、釣合いロープ11と、張り車12と、を備える。巻上機7は、例えば機械室4に設けられる。巻上機7は、シーブおよびモーターを有する。巻上機7のシーブは、巻上機7のモーターの回転軸に接続される。巻上機7のモーターは、巻上機7のシーブを回転させる駆動力を発生させる機器である。主ロープ8は、巻上機7のシーブに巻き掛けられる。主ロープ8は、ロープダクト5を通じて機械室4から昇降路3に延びる。かご9および釣合い錘10は、昇降路3において主ロープ8によって吊られている。かご9は、昇降路3の内部を鉛直方向に走行することで乗客などを複数の階床の間で輸送する機器である。釣合い錘10は、主ロープ8を通じて巻上機7のシーブにかかる荷重の釣合いをかご9との間でとる機器である。かご9および釣合い錘10は、巻上機7のシーブの回転によって主ロープ8が移動することで、昇降路3において互いに反対方向に走行する。釣合いロープ11は、主ロープ8の移動によって生じる主ロープ8のかご9の側の自重および主ロープ8の釣合い錘10の側の自重の不均衡を補償する機器である。釣合いロープ11の一端は、かご9に取り付けられる。釣合いロープ11の他端は、釣合い錘10に取り付けられる。釣合いロープ11は、張り車12に巻き掛けられる。張り車12は、釣合いロープ11に張力をかけるシーブである。張り車12は、例えばピット6に設けられる。主ロープ8は、エレベーター1の索条体の例である。釣合いロープ11は、エレベーター1の索条体の例である。エレベーター1の索条体は、例えばワイヤロープ、ベルトロープ、またはチェーンなどを含んでもよい。
エレベーター1は、調速機13と、調速機ロープ14と、調速機ロープ張り車15と、を備える。調速機13は、例えば機械室4に設けられる。調速機13は、かご9の過剰な走行速度を抑える機器である。調速機13は、シーブを有する。調速機ロープ14は、調速機13のシーブに巻き掛けられる。調速機ロープ14の両端は、かご9に取り付けられる。調速機ロープ14は、調速機ロープ張り車15に巻き掛けられる。調速機ロープ張り車15は、調速機ロープ14に張力をかけるシーブである。調速機ロープ張り車15は、例えばピット6に設けられる。調速機ロープ14は、エレベーター1の索条体の例である。
エレベーター1は、制御ケーブル16と、制御盤17と、を備える。制御ケーブル16は、制御信号などを通信するケーブルである。制御ケーブル16の一端は、かご9に接続される。制御ケーブル16の他端は、例えば昇降路3の壁面に取付けられる。制御盤17は、エレベーター1の動作を制御する装置である。制御盤17は、例えば機械室4に設けられる。制御盤17は、例えば制御ケーブル16を通じてかご9との間で制御信号を通信する。制御ケーブル16は、エレベーター1の索条体の例である。
図2は、エレベーター1において、建物揺れ19が発生している状態を示す図である。建物揺れ19の発生によって、建物2に固定されている巻上機7および調速機13などは、建物2とともに揺れる。これにより、エレベーター1の索条体の例である主ロープ8、釣合いロープ11、調速機ロープ14、および制御ケーブル16は、振動を加えられる。ここで、建物揺れ19の周波数および索条体の固有振動数が一致するときに、索条体の揺れは、共振現象によって大きくなる。エレベーターにおいて共振現象が発生する場合に、索条体は、基本振動によって共振することが多い。基本振動は、最も低い固有振動数に対応する振動である。図2に示す例において、主ロープ8のかご9の側の部分の基本振動による共振現象が発生している。
この例において、主ロープ8のかご9の側の部分は、巻上機7のシーブから昇降路3に引き出されてかご9に取り付けられる。このため、主ロープ8のかご9の側の部分の基本振動の節は、巻上機7のシーブから引き出される点N1、およびかご9に取り付けられる点N2である。主ロープ8のかご9の側の部分の基本振動の腹は、2つの節の中間の点Mである。主ロープ8のかご9の側の部分は、平衡位置20を中心として正の復元力によって横方向に振動する。平衡位置20は、振動していない状態の索条体の位置である。正の復元力は、平衡位置20から変位した索条体に働く、索条体を平衡位置20に戻す方向の力である。正の復元力は、例えば索条体の張力による力である。横方向は、例えば索条体の長手方向に垂直な方向である。以下において、主ロープ8のかご9の側の部分を、索条体の振動部分の例とする。
索条体が大きく振動すると、エレベーター1の運転に支障をきたすことがある。このため、制振装置21が、エレベーター1に設けられる。制振装置21は、索条体の振動部分の振動を抑制する装置である。制振装置21は、例えば索条体の振動部分の腹より節に近い部分に設けられる。この例において、制振装置21は、機械室4のロープダクト5に設けられる。
変位増幅器22は、接触部25と、アクチュエーター26と、を備える。接触部25は、索条体である主ロープ8と一体に横方向に変位しうるように、横方向から主ロープ8に接触する部分である。接触部25は、例えば互いに平行な一対のローラー27を備える。一対のローラー27は、主ロープ8を間に挟み込むように配置される。接触部25は、一対のローラー27を通じて主ロープ8と一体に横方向に変位する。この例において、接触部25は、主ロープ8と一体にy方向に変位する。また、接触部25は、主ロープ8の長手方向の移動を拘束しない。アクチュエーター26は、例えばリニアモーターである。アクチュエーター26は、固定子28と、可動子29と、を備える。固定子28は、制振装置21が設けられる機械室4において固定されている。可動子29は、固定子28に対して直線的に運動する。可動子29は、接触部25に連結される。アクチュエーター26は、可動子29を運動させることで、接触部25を通じて主ロープ8に制振力を加える。制振力は、制振装置21の変位増幅器22が索条体に加える横方向の力である。変位増幅器22は、第1変位増幅器の例である。
変位計測部23は、索条体の振動の横方向の変位を計測する部分である。変位計測部23は、例えば主ロープ8と一体に変位する可動子29の動きを検出することによって、主ロープ8の変位を計測する。変位計測部23は、例えばリニアエンコーダー、加速度センサー、またはカメラなどである。変位計測部23は、第1変位計測部の例である。
制御部24は、変位計測部23が計測する変位に基づいて、変位増幅器22が索条体に加える制振力を制御する部分である。制御部24は、索条体の変位を増幅する負の復元力を索条体への制振力の成分として変位計測部23に加えさせる。負の復元力は、索条体の平衡位置20から遠ざかる方向の力である。この例において、負の復元力の大きさは、変位が大きくなるほど大きくなる。負の復元力は、例えば負剛性力である。ここで、負剛性力は、変位の大きさに比例する変位と同じ方向の力である。正の線形な剛性力または弾性力は、変位の大きさに比例する変位と反対方向の力である。このため、負剛性力は、剛性力における変位の比例係数を負の値とした力として考えることができる。
以上に説明したように、実施の形態1に係る制振装置21は、第1変位計測部と、第1変位増幅器と、制御部24と、を備える。第1変位計測部は、エレベーター1の索条体の長手方向の第1位置P1において、索条体の平衡位置20を中心とした振動の横方向の変位を計測する。第1変位増幅器は、索条体の変位を増幅する負の復元力を索条体に加える。制御部24は、第1変位計測部が計測した変位に基づいて、正の復元力より小さい負の復元力を、第1変位増幅器に加えさせる。正の復元力は、索条体を平衡位置20に戻す力である。
制振装置21は、第1変位増幅器が加える負の復元力によって索条体の変位を増幅することで、索条体の振動を抑制する。制御部24は、第1変位計測部が計測する変位に基づいて、第1変位増幅器が加える負の復元力の大きさを、正の復元力より小さい範囲に制御する。これにより、変位を増幅させる負の復元力によってエレベーター1の索条体の変位が不安定になることが抑制される。
また、制御部24は、正の復元力の下限より小さい負の復元力を第1変位増幅器に加えさせる。正の復元力の下限は、索条体の張力の変動する範囲に応じて予め定まる。
これにより、索条体の張力が変動する場合においても、変位を増幅させる負の復元力によってエレベーター1の索条体の変位の不安定化が抑制される。制御部24は、変位について非線形な負の復元力を変位増幅器22に加えさせてもよい。
なお、変位増幅器22は、索条体に接触せずに制振力を主ロープ8に加えてもよい。制振力は、制御部24の制御に基づいて可変な力であればよい。例えば主ロープ8が強磁性を有する場合に、変位増幅器22は、例えば磁界の強さが可変な電磁石、または主ロープ8に対して可動な永久磁石などの磁力によって制振力を主ロープ8に加えてもよい。
また、制振装置21は、かご9の上部に設けられていてもよい。制振装置21は、例えばかご枠に設けられる。索条体が例えばピット6に設けられるシーブに巻きかけられている場合に、制振装置21は、ピット6に配置されていてもよい。また、エレベーター1が機械室4を有していない場合に、巻上機7は例えば昇降路3の上部または下部に設けられる。このとき、制振装置21は、昇降路3において、腹よりも巻上機7に近い位置に設けられていてもよい。
図9は、z軸に平行な方向から見た制振装置21を示す図である。制振装置21は、力センサー33を備える。力センサー33は、ナット31と接触部25との連結部に設けられる。力センサー33は、主ロープ8などの索条体からの反力を計測する機器である。力センサー33は、計測した反力を制御部24に出力する。これにより、ボールネジ30およびナット31の摩擦などによって主ロープ8の反力がモーター32に伝達しない場合においても、制御部24は、主ロープ8の振動をより正確に把握できる。
図12を用いて、索条体の張力の変動による制振装置の制振性能の低下の可能性を説明する。
図12は、索条体の変位を増幅する制振装置による負の復元力の例を示す図である。
図12は、索条体の変位を増幅する制振装置による負の復元力の例を示す図である。
制振装置21は、張力検出部34を備える。張力検出部34は、主ロープ8などの索条体の張力を検出する装置である。張力検出部34は、検出した張力を制御部24に出力する。
制御ゲイン更新部35は、制振力の大きさを定める制御ゲインを索条体の張力に応じて更新する部分である。制御ゲイン更新部35は、張力検出部34からの張力の入力を受け付ける。制御ゲイン更新部35は、例えば次のように制御ゲインを更新する。
式(12)および式(13)などに示されるように、索条体の変位が不安定にならない範囲で、正規化変位制御ゲインがKp
asyバーに近いほど、制振の性能が高くなる。このため、制御ゲイン更新部35は、正規化変位制御ゲインを一定に保つように制御ゲインを更新する。正規化変位制御ゲインは、例えば目標とする制振性能に基づいて定められる。目標とする制振性能の指標は、例えば減衰比である。このため、例えば式(11)などに基づいて、目標とする減衰比に対応する正規化変位制御ゲインKp
0バーは定められる。一方、制御ゲインを正規化する係数Gは、張力Tを含む。このため、張力Tが主ロープ8にかかっているときの変位制御ゲインKpは、次の式(16)によって表される。
制御入力演算部36は、変位増幅器22に加えさせる索条体への制振力の指令値を算出する部分である。制御入力演算部36は、更新された制御ゲインの制御ゲイン更新部35からの入力を受け付ける。制御入力演算部36は、変位計測部23からの変位の入力を受け付ける。制御入力演算部36は、受け付けた制御ゲインおよび変位の入力に基づいて、制振力の指令値を算出する。制御入力演算部36は、算出した指令値を駆動部37に出力する。
以上に説明したように、実施の形態2に係る制振装置21は、張力検出部34を備える。張力検出部34は、索条体の張力を検出する。制御部24は、張力検出部34が検出する張力に基づいて、正の復元力より小さい負の復元力を第1変位増幅器に加えさせる。正の復元力は、張力に応じて定まる。
制御部24は、張力に応じて負の復元力の大きさを制御する。これにより、索条体の張力が変動する場合においても、変位を増幅させる負の復元力によってエレベーター1の索条体の変位が不安定になることが抑制される。なお、制御部24は、変位について非線形な負の復元力を変位増幅器22に加えさせてもよい。
また、張力検出部34は、エレベーター1の秤装置41が計測する重量に基づいて索条体の張力を検出する。
索条体の例である主ロープ8の張力は、かご9の重量によって変動する。このため、張力検出部34は、直接的な測定値に基づいて主ロープ8の張力を検出できる。例えば索条体がシーブなどによって張力を与えられる場合に、エレベーター1は、当該シーブによる重量を計測する秤装置を備えていてもよい。この場合に、張力検出部34は、当該秤装置が計測する重量に基づいて索条体の張力を検出してもよい。
また、制御部24は、不等式(13)を満たす正規化変位制御ゲインKp
0バーによって等式(16)から得られる変位制御ゲインKpに基づいて、負剛性力を第1変位増幅器に加えさせる。なお、式(13)および式(16)において、振動の節から第1変位増幅器が配置される位置までの距離をx0とする。前記索条体の振動部分の長さをLとする。索条体の張力をTとする。
これにより、制振装置21は、張力が変動する場合においても、索条体の変位の不安定化を抑えられる。また、制振装置21は、張力が変動する場合においても、設定した制振性能を維持できる。
また、制御部24は、第1変位計測部が計測した変位に基づいて変位の速度を検出する。制御部24は、張力検出部34が検出する張力に基づいて速度制御ゲインの大きさを更新する。制御部24は、速度制御ゲインおよび速度に基づく索条体への横方向の粘性力を第1変位増幅器に加えさせる。
図18は、実施の形態3に係る制振装置の構成図である。
制振装置21は、索条体の張力に応じて変位計測部23および変位増幅器22を索条体の長手方向に移動させることによって、索条体の変位への応答を変更する。このとき、制御部24は、制御ゲインを更新しなくてもよい。
制振装置21は、索条体の張力に応じて変位計測部23および変位増幅器22を索条体の長手方向に移動させることによって、索条体の変位への応答を変更する。このとき、制御部24は、制御ゲインを更新しなくてもよい。
図18は、z軸に平行な方向から見た制振装置21を示す図である。制振装置21は、可動機構42を備える。可動機構42は、主ロープ8などの索条体の長手方向に沿って変位計測部23および変位増幅器22の位置を移動させる機構である。可動機構42は、例えば変位計測部23および変位増幅器22を載せる可動ステージなどである。可動機構42は、例えば変位計測部23、変位増幅器22および主ロープ8の横方向の相対的な位置を保ちながら変位計測部23および変位増幅器22を移動させる。
これにより、変位制御ゲインKpの更新によらずに、正規化変位制御ゲインKp
0バーは、索条体の張力が変化しても一定に保たれる。制振装置21は、張力が変動する場合においても、索条体の変位の不安定化を抑えられる。また、制振装置21は、張力が変動する場合においても、設定した制振性能を維持できる。
制振装置21は、変位計測部23および変位増幅器22の組を2組備える。2組の変位計測部23および変位増幅器22は、例えば互いに同様の構成である。変位計測部23および変位増幅器22の組の一方は、主ロープ8の長手方向の第1位置P1において配置される。変位計測部23および変位増幅器22の組の他方は、主ロープ8の長手方向の第2位置P2において配置される。第2位置P2は、第1位置P1と主ロープ8などの索条体の長手方向において異なる位置である。この例において、第2位置P2は、第1位置P1より節に近い位置である。第1位置P1に配置される変位計測部23aおよび変位増幅器22aは、第1変位計測部および第1変位増幅器の例である。第2位置P2に配置される変位計測部23bおよび変位増幅器22bは、第2変位計測部および第2変位増幅器の例である。
制御部24は、張力検出部34が検出する張力に基づいて、第1変位増幅器または第2変位増幅器の一方を選択する。制御部24は、例えば式(20)などによって算出されるx0´に近い位置に配置された変位増幅器22を選択する。制御部24は、選択した変位増幅器22に主ロープ8などの索条体への負の復元力を加えさせる。これにより、制御部24は、変位計測部23および変位増幅器22の長手方向の位置を、離散的な多段階の位置の間で実効的に移動させる。
ステップS2において、張力検出部34は、索条体の張力を検出する。その後、制振装置21の動作は、ステップS3に進む。
ステップS5において、制御部24は、索条体が建物揺れとの共振条件を満たすかを判定する。共振条件は、例えば建物揺れの周波数および索条体の固有振動数が一致する条件である。あるいは、共振条件は、例えば建物揺れの周波数および索条体の固有振動数の差異が、例えば測定誤差または安全率などに基づいて予め定められた周波数の範囲内にある条件であってもよい。判定結果がYesの場合に、制振装置21の動作は、ステップS6に進む。判定結果がNoの場合に、制振装置21の動作は、ステップS7に進む。
ステップS6において、制御部24は、変位増幅器22を作動させる。すなわち、制御部24は、索条体への制振力を変位増幅器22に加えさせる。なお、制御ゲイン更新部35によって制御ゲインが更新されていない場合に、制御部24は、前回更新された制御ゲインに基づく制振力を変位増幅器22に加えさせてもよい。あるいは、制御部24は、予め設定された制御ゲインに基づく制振力を変位増幅器22に加えさせてもよい。その後、制振装置21の動作は、ステップS1に進む。
ステップS7において、制御部24は、変位増幅器22を停止させる。このとき、索条体は、変位増幅器22によって横方向の変位が増幅されない。その後、制振装置21の動作は、ステップS1に進む。
以上に説明したように、実施の形態4に係る制振装置21の制御部24は、索条体への一定の横方向のオフセット力を第1変位増幅器に加えさせる。張力検出部34は、オフセット力による索条体の変位に基づいて索条体の張力を検出する。
また、張力検出部34は、エレベーター1のかご9が停止しているときに索条体の張力を検出する。張力検出部34は、エレベーター1のかご9が走行しているときに索条体の張力を検出しない。
主ロープ8などの索条体の張力は、かご9の重量などのエレベーター1の運転状態によって変動する。運転状態の例であるかご9の重量は、乗客の乗降などによって変動する。乗客は、かご9が停止しているときに乗降する。このため、張力検出部34は、索条体の張力の状態が変動しやすいタイミングで張力を検出する。張力検出部34は、必要性の低いときに動作しない。これにより、エレベーター1における演算リソースなどが節約される。
主ロープ8などの索条体は、かご9が停止しているときに建物揺れによる加振の影響を受けやすい。このため、制御部24は、索条体が大きく振動しやすいタイミングで変位増幅器22を作動させる。変位増幅器22は、必要性の低いときに作動しない。これにより、変位増幅器22の待機電力などによるエネルギーの消費が抑えられる。
また、制御部24は、建物揺れとの共振条件を索条体が満たすときに負の復元力を第1変位増幅器に加えさせる。制御部24は、共振条件を索条体が満たしていないときに負の復元力を第1変位増幅器に加えさせない。
Claims (11)
- エレベーターの索条体の長手方向の第1位置において、前記索条体の平衡位置を中心とした振動の横方向の変位を計測する第1変位計測部と、
前記索条体の前記変位を増幅する負の復元力を前記索条体に加える第1変位増幅器と、
前記第1変位計測部が計測した前記変位に基づいて、前記索条体を前記平衡位置に戻す正の復元力より小さい前記負の復元力を前記第1変位増幅器に加えさせる制御部と、
を備え、
前記制御部は、建物揺れとの共振条件を前記索条体が満たすときに前記負の復元力を前記第1変位増幅器に加えさせ、前記共振条件を前記索条体が満たしていないときに前記負の復元力を前記第1変位増幅器に加えさせない
エレベーターの索条体の制振装置。 - 前記共振条件は、建物揺れの周波数および前記索条体の固有振動数の差異が予め定められた周波数の範囲内にある条件である
請求項1に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記共振条件は、建物揺れの周波数および前記索条体の固有振動数が一致する条件である
請求項1に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記制御部は、前記索条体の張力の変動する範囲に応じて予め定まる前記正の復元力の下限より小さい前記負の復元力を前記第1変位増幅器に加えさせる
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記索条体の張力を検出する張力検出部
を備え、
前記制御部は、前記張力検出部が検出する張力に基づいて、前記張力に応じて定まる前記正の復元力より小さい前記負の復元力を前記第1変位増幅器に加えさせる
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記張力検出部は、エレベーターの秤装置が計測する重量に基づいて前記索条体の張力を検出する
請求項5に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記張力検出部は、前記第1変位計測部が計測する前記変位に基づいて前記索条体の張力を検出する
請求項5に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記張力検出部は、エレベーターのかごが停止しているときに前記索条体の張力を検出し、エレベーターのかごが走行しているときに前記索条体の張力を検出しない
請求項5から請求項7のいずれか一項に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記制御部は、前記張力検出部が検出する張力に基づいて負の変位制御ゲインの大きさを更新し、前記負の変位制御ゲインおよび前記変位に基づく負剛性力を前記負の復元力として前記第1変位増幅器に加えさせる
請求項5から請求項8のいずれか一項に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記制御部は、エレベーターのかごが停止しているときに前記変位制御ゲインの大きさを更新し、エレベーターのかごが走行しているときに前記変位制御ゲインの大きさを更新しない
請求項9に記載のエレベーターの索条体の制振装置。 - 前記制御部は、前記第1変位計測部が計測した前記変位に基づいて前記変位の速度を検出し、前記張力検出部が検出する張力に基づいて速度制御ゲインの大きさを更新し、前記速度制御ゲインおよび前記速度に基づく前記索条体への横方向の粘性力を前記第1変位増幅器に加えさせる
請求項9または請求項10に記載のエレベーターの索条体の制振装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2019/043480 WO2021090400A1 (ja) | 2019-11-06 | 2019-11-06 | エレベーターの索状体の制振装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2021090400A1 JPWO2021090400A1 (ja) | 2021-05-14 |
JPWO2021090400A5 true JPWO2021090400A5 (ja) | 2022-05-25 |
JP7205645B2 JP7205645B2 (ja) | 2023-01-17 |
Family
ID=75848843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021554466A Active JP7205645B2 (ja) | 2019-11-06 | 2019-11-06 | エレベーターの索条体の制振装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20220381317A1 (ja) |
JP (1) | JP7205645B2 (ja) |
CN (1) | CN114667262B (ja) |
DE (1) | DE112019007875T5 (ja) |
WO (1) | WO2021090400A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102493096B1 (ko) * | 2018-05-15 | 2023-01-31 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | 제진 시스템 및 엘리베이터 장치 |
US20220381317A1 (en) * | 2019-11-06 | 2022-12-01 | Mitsubishi Electric Corporation | Vibration suppression device for rope-like body of elevator |
EP3848320A1 (en) * | 2020-01-07 | 2021-07-14 | KONE Corporation | Method for operating an elevator |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0326682A (ja) * | 1989-06-26 | 1991-02-05 | Hitachi Elevator Eng & Service Co Ltd | 懸垂条体の制振装置 |
JPH0351279A (ja) * | 1989-07-17 | 1991-03-05 | Hitachi Elevator Eng & Service Co Ltd | 懸垂条体の制振装置 |
JPH09142756A (ja) * | 1995-11-21 | 1997-06-03 | Mitsubishi Electric Corp | エレベーター用ロープの横揺れ抑制装置 |
JP3949447B2 (ja) * | 2001-12-25 | 2007-07-25 | 三菱電機株式会社 | エレベータの主索振れ抑制装置 |
JP4252330B2 (ja) * | 2003-02-21 | 2009-04-08 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータロープの制振装置 |
JP2007119185A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Toshiba Elevator Co Ltd | エレベータのガバナロープ制振装置 |
JP5318103B2 (ja) * | 2008-07-30 | 2013-10-16 | 三菱電機株式会社 | エレベータ装置 |
JP5791645B2 (ja) * | 2013-02-14 | 2015-10-07 | 三菱電機株式会社 | エレベータ装置及びそのロープ揺れ抑制方法 |
JP5709324B2 (ja) * | 2013-02-20 | 2015-04-30 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータ装置 |
US20220381317A1 (en) * | 2019-11-06 | 2022-12-01 | Mitsubishi Electric Corporation | Vibration suppression device for rope-like body of elevator |
-
2019
- 2019-11-06 US US17/772,525 patent/US20220381317A1/en active Pending
- 2019-11-06 DE DE112019007875.5T patent/DE112019007875T5/de active Pending
- 2019-11-06 WO PCT/JP2019/043480 patent/WO2021090400A1/ja active Application Filing
- 2019-11-06 CN CN201980101833.8A patent/CN114667262B/zh active Active
- 2019-11-06 JP JP2021554466A patent/JP7205645B2/ja active Active
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPWO2021090400A5 (ja) | エレベーターの索条体の制振装置 | |
KR102480226B1 (ko) | 흔들림량 추정 시스템 및 엘리베이터 장치 | |
KR102585044B1 (ko) | 엘리베이터 시스템에 사용되는 동적 보상 제어 | |
JP5318103B2 (ja) | エレベータ装置 | |
CN114667262B (zh) | 电梯的索条体的减振装置 | |
WO2008072315A1 (ja) | エレベータ装置 | |
CN111164037B (zh) | 电梯绳索的减振装置和电梯装置 | |
JP4810539B2 (ja) | エレベータの振動低減装置 | |
JP2004250217A (ja) | エレベータロープの制振装置 | |
JPWO2021090401A5 (ja) | エレベーターの索条体の制振装置 | |
WO2021090401A1 (ja) | エレベーターの索状体の制振装置 | |
JP4460526B2 (ja) | ロープトロリー式クレーンの振れ止め制御装置 | |
CN114423699B (zh) | 电梯的索状/条状体的状态估计装置以及电梯系统 | |
JP2011051764A (ja) | エレベータ | |
JPWO2021064786A5 (ja) | エレベーターの索条体の状態推定装置およびエレベーターシステム | |
JP2013170053A (ja) | エレベータ乗りかごの制振装置 | |
JPH03259876A (ja) | エレベータの速度制御装置 |