JP5318103B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば地震や強風などで生じる建物の揺れによって、ロープの横振動が発生した場合に、そのロープ張力を適切に制御することによってロープの横振動を低減するエレベータ装置に関するものである。
近年、建物の高層化に伴い、建物の固有振動数が下がってきている。また、比較的長い周期で長時間地表が揺れる長周期地震が発生し、その周期が建物の1次固有振動数と近い場合には、建物が長時間に渡り揺れ続けることがある。さらに、強風で建物が加振された場合も、建物は1次固有振動数で大きく揺れる。
一方、エレベータのロープは、主に張力と長さとによって固有振動数が決まる。このため、かごの位置によってはロープの振動数が建物の固有振動数と一致して共振し、ロープの揺れが大きくなり、ロープが昇降路の機器と接触して機器を損傷させる可能性がある。
これに対して、従来のエレベータの横揺れ防止装置では、建物の揺れを検出する加速度センサからの出力が所定値を超えると、コンペンシーブに取り付けられた張力付与機構によりコンペンロープの張力が一時的に増加される。これにより、コンペンロープの固有振動数が建物周波数からずらされ、コンペンロープの横振動が低減される(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のエレベータ装置では、コンペンロープに与える張力が、かごの位置に応じて、通常の張力から所定の変化率で所定の張力まで変化される。これにより、コンペンロープの固有振動数と建物の固有振動数とが接近する領域が小さくされ、共振によるロープ横振動が低減される(例えば、特許文献2参照)。
特開平4−217579号公報 特開2003−104656号公報
上記のような従来のロープの横振動低減方法のうち、単にコンペンロープの張力を増加させる方法では、張力を増加させることによって逆にロープの固有振動数が建物の固有振動数と接近する場合がある。また、与える張力をかごの位置に応じて変動させる方法では、コンペンロープの固有振動数と建物の固有振動数とが接近する領域を小さくすることはできても、ロープと建物とが共振する領域をなくすことはできないため、依然としてロープ共振による機器損傷やロープの絡まりなどが発生する可能性がある。
また、コンペンシーブやコンペンロープが設置されていないエレベータでは、上記のような横振動低減方法を適用できないため、建物と巻上ロープとの共振による巻上ロープの横振動を低減することができなかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、コンペンロープの有無に拘わらず、ロープの横振動をより確実に低減することができるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ装置は、ロープの横振動を検出するロープ横振動センサと、ロープ横振動センサの出力に基づいて、ロープに張力変動を与えるための駆動指令を演算する演算制御装置と、演算制御装置からの駆動指令に基づいてロープに張力変動を与える駆動装置とを備えている。
この発明のエレベータ装置は、ロープ横振動センサで検出したロープの横振動に基づいて駆動指令を演算し、その駆動指令に基づいてロープに張力変動を与えるので、コンペンロープの有無に拘わらず、ロープの横振動をより確実に低減することができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1の巻上ロープの横振動モードとロープ横振動センサの設置位置との関係を示す説明図である。 図1の要部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。 図3、4の駆動指令演算部に記憶しておく制御パラメータの相違による減衰効果の相違を示す説明図である。 この発明の実施の形態3によるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4によるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5によるエレベータ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態6による駆動装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態7によるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。 図10の演算制御装置によるロープ変位推定方法を示す説明図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、昇降路上部には、巻上機1が設置されている。巻上機1は、巻上機本体2と駆動シーブ3とを有している。巻上機本体2は、駆動シーブ3を回転させるモータ(図示せず)と、駆動シーブ3の回転を制動するブレーキ(図示せず)とを有している。
昇降路上部の巻上機1の近傍には、そらせ車4が設けられている。駆動シーブ3及びそらせ車4には、複数本(図では1本のみ示す)の巻上ロープ(主索)5が巻き掛けられている。巻上ロープ5の一端部には、かご6が接続されている。巻上ロープ5の他端部には、釣合おもり7が接続されている。即ち、かご6及び釣合おもり7は、巻上ロープ5により1:1ローピングで昇降路内に吊り下げられ、巻上機1により昇降される。
かご6の上部には、巻上ロープ5の横方向の揺れを検出するロープ横振動センサ8が搭載されている。ロープ横振動センサ8は、かご6の天井部の上方に配置され、巻上ロープ5のかご6への接続端から所定の高さ位置における巻上ロープ5の水平方向への変位を検出する。また、ロープ横振動センサ8としては、非接触変位センサが用いられている。
かご6には、かご6の縦方向振動を検出するかご振動センサ9が搭載されている。また、かご6の上部には、かご6に外力を加えて巻上ロープ5の張力を変動させる駆動装置(外力付加装置)10が設置されている。駆動装置10としては、例えば電磁石を用いた慣性加振器が用いられている。
ロープ横振動センサ8及びかご振動センサ9からの信号は、演算制御装置11に入力される。演算制御装置11は、ロープ横振動センサ8及びかご振動センサ9からの信号に基づいて、駆動装置10を制御する。
図2は図1の巻上ロープ5の横振動モードとロープ横振動センサ8の設置位置との関係を示す説明図であり、一般に問題となる巻上ロープ5の1次モードの揺れを示している。ロープ横振動センサ8は、1次モードの揺れにおけるセンサ設置部での巻上ロープ5の振幅を検出する。
図3は図1の要部を示すブロック図である。演算制御装置11は、ロープ振動演算部12、駆動指令演算部13及び駆動装置制御部14を有している。ロープ振動演算部12は、ロープ横振動センサ8からの信号に基づいて、センサ設置位置とロープ1次モードとの関係から、巻上ロープ5の最大変位振幅を演算するとともに、それに応じた巻上ロープ5の速度を演算する。駆動指令演算部13は、ロープ振動演算部12からの出力に基づいて巻上ロープ5に張力変動を与えるための駆動指令を生成する。駆動装置制御部14は、かご振動センサ9からの出力に基づいて、駆動指令演算部13からの指令を満たすように駆動装置10を制御する。
演算制御装置11は、例えばマイクロコンピュータにより構成することができる。即ち、ロープ振動演算部12、駆動指令演算部13及び駆動装置制御部14の機能は、マイクロコンピュータにより実現することができる。
ここで、建物の揺れにより巻上ロープ5に生じる横振動を求めると、ロープ横振幅Yは、(1)式の振動方程式でおおよそ表される。
なお、以下、1階時間微分を
Figure 0005318103
と表し、2階時間微分を
Figure 0005318103
と表す。
Figure 0005318103
また、このときのかご6の縦振動を求めると、かご縦振幅Xは(2)式の振動方程式で表される。
Figure 0005318103
ここで、変数の定義は以下の通りである。
t:時間
Y:ロープ横振幅
in:建物変位入力
X:かご縦振幅
y:ロープの横振動の減衰に関する係数
x:かごの縦振動の減衰に関する係数
ωy:ロープ横振動の固有振動数
λ:ロープの横方向の剛性に関する係数
L:ロープ長さ
T:ロープ張力
ρ:ロープ線密度
k:ロープ剛性
M:かご質量
f:駆動装置により付加する外力
なお、ωy及びλは次式で表される。
Figure 0005318103
Figure 0005318103
(1)式において、ロープ固有振動数ωyと建物の固有振動数とが一致した場合、つまり建物変位入力Yinがωyの周期で入力されると、ロープ横振幅は時間とともに増大する。また、巻上ロープ5の横振動の減衰に関する係数cyは一般的に非常時に小さい。
ここで、(1)式第3項の係数(T+kX)のうち、前者は巻上ロープ5の初期張力、後者はかご6の縦振幅による張力変動と考えることができる。厳密に言うと、巻上ロープ5の横振動が発生した場合、その横振動によってかご6が縦方向に持ち上がる効果があるが、(1)式及び(2)式においてその効果を表す項は省略している。つまり、(2)式において、駆動装置10によりかご6に外力を与え、所定の振幅でかご6を振動させれば、巻上ロープ5に所定の張力変動を与えていることになる。
そこで、駆動装置10によりかご6に外力を付加し、かご6の縦振幅が(3)式のようになるように制御する。ここで、αは、巻上ロープ5の横振動の抑制効果を決める制御パラメータである。
Figure 0005318103
(1)式に(3)式を代入し、建物入力項を除去すると(4)式のようになる。
Figure 0005318103
(4)式においてβ=λkαとすると、物理定数はk>0、ρ>0で、Y2≧0なので、α>0と設定すれば、本来のロープ横振動の減衰に関わる係数よりも大きくするこができ、発生したロープ横振動に対して減衰力を発生させることができる。即ち、ロープ変位にロープ速度を乗じた位相の変動をロープ張力に与えることで、減衰効果を得ることができる。
このように、駆動指令演算部13では、ロープ振動演算部12から送られたロープ変位と速度とを用いて、かご6の振幅が(3)式のようになるように、駆動指令を生成する。そして、駆動装置制御部14は、かご振動センサ9からの出力が駆動指令を満たすように駆動装置10を制御する。
なお、かご振動センサ9として、変位量を直接検出しないセンサ、例えば加速度センサを用いた場合、駆動装置制御部14によりかご6の変位を演算すればよい。
また、巻上ロープ5の変位の情報しか得られない場合には、(3)式の代わりに以下のような(5)式を与えてもよい。
X=αY2 (5)
(5)式を(1)式に代入すると、第3項の係数は(T+kαY2)となり、物理定数はk>0で、Y2≧0なので、α>0と設定すれば、ロープ変位の大きさに応じて初期張力を大きくすることができる。
つまり、ロープ固有振動数ωyと建物の固有振動数とが近いことにより巻上ロープ5の横振動が励起されている場合に、巻上ロープ5の変位に応じて初期張力を増加させることで、ロープ固有振動数ωyと建物の固有振動数とを遠ざけることができ、巻上ロープ5の横振動を低減することができる。即ち、巻上ロープ5に(3)式で表す位相の張力変動を与えることで、通常よりも大きな減衰効果を得ることができ、建物の固有振動数に接近した場合及び一致した場合の両方の場合に、巻上ロープ5の横振動を低減することができる。
また、従来は建物揺れが発生するとエレベータが管制運転することで運行効率が低下していたが、実施の形態1では、巻上ロープ5の横振動を低減することで通常運転を継続することができるので、運行効率の低下を防止できる。
さらに、駆動装置10は巻上ロープ5の横振動に応じて動作するため、従来の直流的に外力を加える方式に比べて電力の平均を低減することができる。
さらにまた、駆動指令演算部13から出力される駆動指令の位相を、ロープ変位と速度とを乗じたものとすることにより、巻上ロープ5の減衰を大きくして巻上ロープ5の横振動を低減することができる。
また、駆動指令演算部13から出力される駆動指令の位相を、巻上ロープ5の変位の自乗とすることにより、巻上ロープ5の振動に合わせて張力を増加させ、巻上ロープ5と建物との固有振動数を遠ざけ、巻上ロープ5の横振動を低減することができる。
なお、実施の形態1では駆動装置10をかご6の上部に設置したが、かご6に外力を与えることができれば他の場所、例えばかご6の下部等に設置してもよい。例えば、かご6の落下を防止する非常止め装置、又は停止中のかご6の揺れを防止するかごブレーキ等に設けてもよい。
また、駆動装置10は慣性加振器に限定されるものではなく、例えば、モータとボールねじとでマスを動かす方式、又はリニアアクチュエータを用いる方式であってもよい。
さらに、駆動装置10を釣合おもり7側に設置し、巻上ロープ5の釣合おもり7側の部分の横振動を低減するようにしてもよい。
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。実施の形態1では、駆動指令としてかご変位指令を作成し、かご6の縦振幅を制御することにより巻上ロープ5に所定の張力変動を与えたが、実施の形態2では、巻上機1を利用して巻上ロープ5に所定の張力変動を直接与える。即ち、巻上機1を駆動装置10として利用する。
巻上ロープ5に張力変動を直接与える場合、(1)式は(6)式のように書き換えられる。
Figure 0005318103
ここで、ΔTは巻上機1等で巻上ロープ5に直接与える張力変動を表している。つまり、駆動指令演算部13は、(3)式と同じ効果を与える張力指令を(7)式のように作成する。そして、駆動装置制御部14は、その張力指令を満たすように駆動装置10、即ち巻上機1を制御する。
Figure 0005318103
このような構成によっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。勿論、(5)式のような張力変動を与えても同様の効果を得ることができる。
なお、実施の形態2では、巻上機1を利用して巻上ロープ5に張力変動を直接与えたが、巻上ロープ5に張力変動を与える構成はこれに限定されるものではない。例えば、巻上ロープ5の端部に設けられたロープシャックル部に、駆動装置10を設けてもよい。また、巻上ロープ5が巻き掛けられる返し車を用いる場合、返し車に駆動装置10を設けてもよい。
また、駆動指令演算部13に記憶しておく制御パラメータαを、例えば図5(a)のようにロープ横振幅によらず一定値とすると、ロープ振幅の大きさに応じて減衰効果を与えることができる。これに対して、駆動指令演算部13に記憶しておく制御パラメータαを、例えば図5(b)のようにロープ振幅に応じて変えることによって、振幅が小さい領域に対しても大きな減衰効果を与えることができる。
さらに、実施の形態1、2では、ロープ横振動センサ8をかご6の上部に設置したが、ロープ横振動センサ8の設置場所はこれに限定されず、例えば昇降路上部の機械室へのロープ出入口に設置してもよい。
さらにまた、ロープ横振動センサは、巻上ロープ5に取り付けてもよい。この場合、巻上ロープ5の横方向の加速度、又は横振動時に発生する巻上ロープ5の傾きから、巻上ロープ5の変位を算出することができる。
また、ロープ横振動センサ8が巻上ロープ5の変位及び速度を直接検出するセンサの場合、演算制御装置11のロープ振動演算部12を省略することができる。
実施の形態3.
次に、図6はこの発明の実施の形態3によるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。演算制御装置11には、ロープ横振動センサ8及びかご振動センサ9からの信号に加えて、かご位置検出手段15からのかご位置情報が入力される。演算制御装置11は、ロープ振動演算部12、駆動指令演算部13、駆動装置制御部14及び制御判定部16を有している。
ロープ振動演算部12は、ロープ横振動センサ8の出力から巻上ロープ5の振動数を演算し制御判定部16に送る。制御判定部16は、かご位置検出手段15からのかご位置情報と、予め記憶されたかご重量やロープ線密度などのエレベータ仕様情報とを用いて、現在のかご位置におけるロープ横固有振動数を演算する。そして、制御判定部16は、ロープ振動演算部12から送られた振動数と演算したロープ横固有振動数とを比較し、両者の差が所定値以内であれば制御開始指令を駆動装置制御部14に送る。また、両者の差が所定値以上であれば、検出されたロープ横振動は共振によるものでないと判定し、制御中止指令を駆動装置制御部14に送る。駆動装置制御部14は、制御判定部16からの指令に応じて、駆動装置10の制御を開始・中止する。他の構成及び動作は、実施の形態1又は2と同様である。
このように、ロープ横振動以外の情報を利用して駆動装置10を動作させるかどうかを判定することによって、駆動装置10を効率的に動作させることができる。
実施の形態4.
次に、図7はこの発明の実施の形態4によるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。演算制御装置11には、ロープ横振動センサ8、かご振動センサ9からの信号、及びかご位置検出手段15からのかご位置情報に加えて、建物揺れセンサ17からの信号が入力される。制御判定部16は、ロープ振動演算部12から送られた振動数と演算したロープ横固有振動数との差が所定値以内であり、かつ建物揺れが所定値以上である場合に、制御開始指令を駆動装置制御部14に送る。他の構成及び動作は、実施の形態3と同様である。
このように、建物揺れの大きさを制御開始判定の条件に加えることによって、駆動装置10をさらに効率的に動作させることができる。
実施の形態5.
次に、図8はこの発明の実施の形態5によるエレベータ装置を示す構成図である。かご6と釣合おもり7との間には、コンペンロープ18が吊り下げられている。コンペンロープ18の一端部は、かご6の下部に接続されている。コンペンロープ18の他端部は、釣合おもり7の下部に接続されている。また、コンペンロープ18の下端部は、昇降路の下部に設置されたコンペンシーブ19に巻き掛けられている。
昇降路内の上部には、巻上ロープ5の横方向の揺れを検出する第1のロープ横振動センサ8aが設置されている。昇降路内の下部には、コンペンロープ18の横方向の揺れを検出する第2のロープ横振動センサ8bが設置されている。これらのロープ横振動センサ8a,8bとしては、非接触変位センサが用いられている。
第1及び第2のロープ横振動センサ8a,8bからの信号は、演算制御装置11に入力される。コンペンシーブ19には、コンペンシーブ19に外力を付加する駆動装置10が設けられている。駆動装置10は、演算制御装置11により制御される。
ここで、コンペンロープ18はコンペンシーブ19に巻き掛けられているため、駆動装置10でコンペンシーブ19に外力を付加することにより、コンペンロープ18に張力が付加される。また、コンペンロープ18はかご6及び釣合おもり7に連結されているため、コンペンシーブ19に外力を付加することにより、かご6及び釣合おもり7に外力が加えられ、実施の形態1で説明したように巻上ロープ5に対しても張力が付加されることになる。
演算制御装置11は、コンペンロープ18の横振動が検出されると、実施の形態1で説明したような張力変動をコンペンロープ18に与えるように、コンペンロープ18の張力を駆動装置10により制御する。また、演算制御装置11は、巻上ロープ5の横振動が検出された場合には、巻上ロープ5に所定の張力変動を与えるように、かご6の変位を駆動装置10により制御する。
このように、コンペンシーブ19に駆動装置10を取り付けることにより、コンペンロープ18及びコンペンシーブ19を用いたエレベータ装置に対しても、巻上ロープ5及びコンペンロープ18に横振動が発生し場合に通常よりも大きな減衰効果を得ることができ、建物の固有振動数と接近した場合と一致した場合との両方の場合にロープ横振動を低減することができる。
なお、コンペンロープ18及びコンペンシーブ19を用いたエレベータ装置において、実施の形態1と同様にかご6に駆動装置10を設置してもよい。この場合、かご6には巻上ロープ5及びコンペンロープ18の両方が連結されているため、実施の形態1で示した効果をコンペンロープ18に対しても得ることができる。
また、実施の形態5では2つのロープ横振動センサ8a,8bを用いたが、ロープ横振動センサは1つでも3つ以上であってもよい。
さらに、実施の形態5では巻上ロープ5及びコンペンロープ18のかご6側にロープ横振動センサ8a,8bを設置したが、釣合おもり7側に設置してもよい。
実施の形態6.
次に、図9はこの発明の実施の形態6による駆動装置10を示す構成図である。昇降路の床部には、支柱21が立設されている。支柱21の上端部には、駆動装置本体22が固定されている。駆動装置本体22には、一対の回転ローラ23a,23bと駆動ローラ24とが設けられている。
回転ローラ23a,23bは、同じ側でコンペンロープ18に接触し、コンペンロープ18の移動により回転される。駆動ローラ24は、回転ローラ23a,23bとは反対側で、コンペンロープ18の回転ローラ23a,23b間の部分に接触し、コンペンロープ18の移動により回転される。また、駆動ローラ24は、駆動装置本体22により水平方向へ変位される。即ち、駆動装置本体22は、駆動ローラ24をコンペンロープ18に押し当てることにより、コンペンロープ18に張力変動を直接与える。
このように、駆動装置本体22、回転ローラ23a,23b及び駆動ローラ24を有する駆動装置10を用いることにより、簡単な構成でコンペンロープ18に張力変動を直接与えることができる。
なお、実施の形態6では、コンペンロープ18のかご6側に駆動装置10を設けたが、釣合おもり7側に設けてもよく、かご6側及び釣合おもり7側の両方に設けてもよい。
また、実施の形態6に示したような駆動装置10により、巻上ロープ5に張力変動を直接与えるようにしてもよい。この場合、駆動装置10は、例えば昇降路上部の機械室への巻上ロープ5の出入口に設置すればよい。
実施の形態7.
次に、図10はこの発明の実施の形態7によるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。実施の形態7の演算制御装置11は、ロープ位相推定部25、ロープ振幅推定部26、駆動指令演算部13及び駆動装置制御部14を有している。
ロープ位相推定部25は、ロープ横振動センサ8からの信号に基づいて巻上ロープ5の変位と速度との位相を推定する。ロープ振幅推定部26は、建物揺れセンサ17からの信号とかご位置検出手段15からのかご位置情報とに基づいて、巻上ロープ5の振幅を推定する。
また、実施の形態7では、ロープ横振動センサ8として、非接触変位センサのように絶対変位を検出するセンサを用いる必要がなく、光電センサのように巻上ロープ5がセンサを横切るときにオン・オフ信号を出力するセンサを用いる。
図11のようなロープ横振動Yが発生すると、ロープ横振動センサ8は、巻上ロープ5が横切るタイミングでONのときは1、OFFのときは0の信号を出力する。ロープ位相推定部25は、ロープ横振動センサ8の出力に基づいて、周期Tを演算し、振幅1のロープ変位波形を生成するとともに、ロープ変位に対応した速度波形を生成する。
ロープ振幅推定部26は、かご位置情報に基づいて、現在のかご位置に対応したロープ横振動の数値モデルを生成する。また、ロープ振幅推定部26は、建物揺れセンサ17の出力を数値モデルの入力として、ロープ振幅を演算する。
駆動指令演算部13は、ロープ位相推定部25からのロープ変位とロープ速度との波形情報と、ロープ振幅推定部26からのロープ振幅情報とを利用して、実施の形態1で説明した(3)式に基づいて指令を作成する。このとき、制御パラメータαは、ロープ振幅推定部26からのロープ振幅の関数として駆動指令演算部13に記憶しておく。
このような構成によれば、ロープ横振動の位相情報しか得ることのできない安価なロープ横振動センサ8を用いても、建物揺れセンサ17等の情報を利用してロープ振幅を推定することで、通常よりも大きな減衰効果を得て巻上ロープ5の横振動を低減することができる。
なお、ロープ変位の位相、振幅の推定値のみを用いて実施の形態1の(5)式に示したことを実施しても、同様の効果を得ることができる。
また、図8に示したようなコンペンロープ18及びコンペンシーブ19を用いたエレベータ装置に対して、実施の形態7を適用してもよく、同様の効果を得ることができる。
さらに、実施の形態1〜7における巻上ロープ5やコンペンロープ18は、断面円形のロープであっても断面が偏平形状のロープ、即ちベルトであってもよい。
さらにまた、図1及び図8では1:1ローピングのエレベータ装置を示したが、ローピング方式は特に限定されず、例えば2:1ローピングであってもよい。
また、この発明は、複数の巻上機を有するエレベータ装置や、複数の釣合おもりを有するエレベータ装置など、あらゆるタイプのエレベータ装置に適用することができる。

Claims (2)

  1. ロープの横振動情報を入力として上記ロープの横振動を抑制するための駆動装置を動作させるエレベータ装置において、
    上記ロープに張力変動を与えるための駆動指令を演算する演算制御装置と、上記演算制御装置からの駆動指令に基づいて上記ロープに張力変動を与える上記駆動装置とを備え、
    上記演算制御装置からの駆動指令の位相は、上記ロープの横振動の変位と上記ロープの横振動の速度とを乗じたものであることを特徴とするエレベータ装置。
  2. ロープの横振動情報を入力として上記ロープの横振動を抑制するための駆動装置を動作させるエレベータ装置において、
    上記ロープに張力変動を与えるための駆動指令を演算する演算制御装置と、上記演算制御装置からの駆動指令に基づいて上記ロープに張力変動を与える上記駆動装置とを備え、
    上記演算制御装置からの駆動指令の位相は、上記ロープの横振動の変位の自乗であることを特徴とするエレベータ装置。
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