JPWO2020158680A1 - 光記録媒体、記録層および記録層形成用スパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

光記録媒体は、少なくとも1層の記録層を備え、記録層は、Mnの酸化物と、Mnの酸化物以外の金属酸化物とを含む。Mnの酸化物の少なくとも一部が、+4価のMnとして存在し、Mnの酸化物以外の金属酸化物が、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、トラックピッチが0.225μm以下である。【選択図】図2

Description

本開示は、光記録媒体、記録層および記録層形成用スパッタリングターゲットに関する。
近年、ブルーレイディスク(BD:Blu-ray(登録商標) Disc)のデータ容量(最大128GB)を超える追記型の光記録媒体の開発が進められている。このような大容量化を実現した新たな光記録媒体として、アーカイブディスク(AD)と称される光記録媒体が実用化されており、光記録媒体1枚当たり300GBのデータ容量が実現されている。
追記型の光記録媒体の技術分野においては、大容量化を実現するために、無機系の記録材料が種々検討されている。例えば特許文献1、2では、無機系の記録材料としてMnの酸化物が提案されている。
光記録媒体の容量を高める方式の一つとして、トラック密度(ディスク半径方向の単位長さに収められるトラック数)を高める方式がある。トラック密度は、トラックピッチ(トラックの間隔)が狭い程高めることができる。BDでは、トラックピッチが0.32μmであるのに対して、ADでは、トラックピッチは、BDよりも狭トラックピッチ化されており、0.225μmとなっている。また、ADでは、更なる大容量化が求められており、トラックピッチを0.225μm未満とすることが望まれるようになっている。
特許第6308128号公報 特開2012−139876号公報
上述のような狭トラックピッチ化に伴い、記録再生ビームを絞りスポット径を小さくすることが望まれるが、BDの記録再生光学系からさらにビームを絞ることは技術的に困難になっている。記録再生ビームを絞ることなくトラックピッチを狭くすると、クロストークやクロスライトが発生する。トラックピッチを0.225μmよりも挟ピッチ化にした場合には、クロストークやクロスライトの発生が特に顕著になる。
なお、“クロストーク”とは、あるトラックを再生中に隣のトラックの信号が漏れ込み、再生したい信号を乱すことをいう。“クロスライト”とは、あるトラックに信号を記録した後に隣のトラックに信号を記録すると、先に記録した信号領域が隣のトラックを記録した時に一部破壊され、再生信号が劣化することをいう。
本開示の目的は、クロストークおよびクロスライトを抑制することができる光記録媒体、記録層および記録層形成用スパッタリングターゲットを提供することにある。
上述の課題を解決するために、第1の開示は、
少なくとも1層の記録層を備え、
記録層は、Mnの酸化物と、Mnの酸化物以外の金属酸化物と
を含み、
Mnの酸化物の少なくとも一部が、+4価のMnとして存在し、
Mnの酸化物以外の金属酸化物が、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
トラックピッチが0.225μm以下である光記録媒体である。
第2の開示は、
Mnの酸化物と、Mnの酸化物以外の金属酸化物と
を含み、
Mnの酸化物の少なくとも一部が、+4価のMnとして存在し、
金属酸化物が、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む光記録媒体の記録層である。
第3の開示は、
Mnと、Mn以外の金属とを合金または金属酸化物として含み、
Mn以外の金属は、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む光記録媒体の記録層形成用スパッタリングターゲットである。
図1Aは、本開示の第1の実施形態に係る光記録媒体の外観の一例を示す斜視図である。図1Bは、本開示の第1の実施形態に係る光記録媒体の構成の一例を示す断面図である。 図2は、図1に示した各情報信号層の構成の一例を示す概略断面図である。 図3は、本開示の第2の実施形態に係る光記録媒体の一構成例を示す断面図である。 図4は、記録層の変形例を示す概略断面図である。 図5は、ディスクドライブ型評価装置の構成を示す概略図である。 図6Aは、記録層の組成、記録層の厚みおよび保護層の厚みと、記録層の反射率との関係を示すグラフである。図6Bは、記録層の組成、記録層の厚みおよび保護層の厚みと、記録層の透過率との関係を示すグラフである。 図7Aは、記録層の組成、記録層の厚みおよび保護層の厚みと、クロストーク振幅比との関係を示すグラフである。図7Bは、記録層の組成、記録層の厚みおよび保護層の厚みと、CNRとの関係を示すグラフである。 図8は、記録層に添加する添加元素の種類と、クロストーク振幅比との関係を示すグラフである。 図9Aは、Hfの酸化物の含有量とクロストーク振幅比との関係を示すグラフである。図9Bは、Nbの酸化物の含有量とクロストーク振幅比との関係を示すグラフである。 図10Aは、Taの酸化物の含有量とクロストーク振幅比との関係を示すグラフである。図10Bは、Siの酸化物の含有量とクロストーク振幅比との関係を示すグラフである。 図11Aは、Snの酸化物の含有量とクロストーク振幅比との関係を示すグラフである。図11Bは、Sbの酸化物の含有量とクロストーク振幅比との関係を示すグラフである。
本開示では、少なくとも1層の記録層が基板上に設けられ、この少なくとも1層の記録層上にカバー層が設けられていることが好ましい。このカバー層の厚さは特に限定されるものではないが、高密度の光記録媒体では、高NA(Numerical Aperture)の対物レンズが用いられるため、カバー層としてシートまたはコーティング層等の薄い光透過層を採用し、この光透過層の側から光を照射することにより情報信号の記録および再生を行うことが好ましい。この場合、基板としては、不透明性を有するものを採用することも可能である。情報信号を記録または再生するための光の入射面は、光記録媒体のフォーマットに応じてカバー層側および基板側の表面の少なくとも一方に適宜設定される。
本開示において、保存信頼性向上の観点からすると、光記録媒体は、記録層の少なくとも一方の表面に保護層をさらに備えることが好ましく、記録層の両方の表面に保護層を備えることがより好ましい。層構成や製造設備の簡略化の観点からすると、記録層のいずれの表面にも保護層を設けずに、記録層を単独で用いることが好ましい。
本開示において、光記録媒体が、記録層と、この記録層の少なくとも一方の面側に設けられた保護層とを備える複数の情報信号層を備える場合、生産性の観点からすると、複数の情報信号層がすべて同一の層構成を有していることが好ましい。複数の情報信号層が第1の保護層と、記録層と、第2の保護層とを備える同一の層構成を有する場合、生産性の観点からすると、第1の保護層、記録層および第2の保護層それぞれが、すべての情報信号層にて同一種の材料を含むものであることが好ましい。
本開示の実施形態について以下の順序で説明する。
1 第1の実施形態
1.1 光記録媒体の構成
1.2 光記録媒体の記録原理
1.3 スパッタリングターゲット
1.4 光記録媒体の製造方法
1.5 効果
2 第2の実施形態
2.1 光記録媒体の構成
2.2 光記録媒体の製造方法
2.3 効果
3 変形例
<1 第1の実施形態>
[1.1 光記録媒体の構成]
図1Aに示すように、本開示の第1の実施形態に係る光記録媒体1は、中央に開口(以下センターホールと称する)が設けられた円盤形状を有する。なお、光記録媒体1の形状はこの例に限定されるものではなく、例えばカード状等とすることも可能である。
図1Bに示すように、光記録媒体1は、いわゆる多層の追記型光記録媒体(例えばAD(Archival Disc))であり、第1のディスク10と、第2のディスク20と、第1、第2のディスク10、20の間に設けられた貼合層30とを備える。光記録媒体1は、グルーブトラックおよびランドトラックの両方にデータを記録する方式(以下「ランド/グルーブ記録方式」という。)の光記録媒体である。
第1のディスク10は、情報信号層L0、スペーサ層S1、情報信号層L1、・・・、スペーサ層Sn、情報信号層Ln、カバー層である光透過層12がこの順序で基板11の一主面に積層された構成を有する。第2のディスク20は、情報信号層L0、スペーサ層S1、情報信号層L1、・・・、スペーサ層Sm、情報信号層Lm、カバー層である光透過層22がこの順序で基板21の一主面に積層された構成を有する。但し、n、mはそれぞれ独立して1以上の整数であり、記録容量の向上の観点からすると、好ましくは2以上の整数、より好ましくは3以上の整数、さらにより好ましくは4以上の整数である。なお、以下の説明において、情報信号層L0〜Ln、L0〜Lmを特に区別しない場合には、情報信号層Lという。
光記録媒体1は、情報信号を記録または再生するためのレーザー光が照射される光照射面を両面に有する。より具体的には、第1のディスク10の情報信号の記録または再生を行うためのレーザー光が照射される第1の光照射面C1と、第2のディスク20の情報信号の記録または再生を行うためのレーザー光が照射される第2の光照射面C2とを有する。
第1のディスク10では、情報信号層L0が第1の光照射面C1を基準として最も奥に位置し、その手前に情報信号層L1〜Lnが位置している。このため、情報信号層L1〜Lnは、記録または再生に用いられるレーザー光を透過可能に構成されている。一方、第2のディスク20では、情報信号層L0が第2の光照射面C2を基準として最も奥に位置し、その手前に情報信号層L1〜Lmが位置している。このため、情報信号層L1〜Lmは、記録または再生に用いられるレーザー光を透過可能に構成されている。なお、図示しないが、光記録媒体1が、光透過層12、22の表面(すなわち第1、第2の光照射面C1、C2)にハードコート層をさらに備えていてもよい。
光記録媒体1では、第1のディスク10の情報信号の記録または再生は以下のようにして行われる。すなわち、光透過層12側の第1の光照射面C1からレーザー光を、第1のディスク10に含まれる各情報信号層L0〜Lnに照射することにより、第1のディスク10の情報信号の記録または再生が行われる。例えば、350nm以上410nm以下の範囲の波長を有するレーザー光を、0.84以上0.95以下の範囲の開口数を有する対物レンズにより集光し、光透過層12の側から、第1のディスク10に含まれる各情報信号層L0〜Lnに照射することにより、情報信号の記録または再生が行われる。
一方、第2のディスク20の情報信号の記録または再生は以下のようにして行われる。すなわち、光透過層22側の第2の光照射面C2からレーザー光を、第2のディスク20に含まれる各情報信号層L0〜Lmに照射することにより、第2のディスク20の情報信号の記録または再生が行われる。例えば、350nm以上410nm以下の範囲の波長を有するレーザー光を、0.84以上0.95以下の範囲の開口数を有する対物レンズにより集光し、光透過層22の側から、第2のディスク20に含まれる各情報信号層L0〜Lmに照射することにより、情報信号の記録または再生が行われる。
以下、光記録媒体1を構成する基板11、21、貼合層30、情報信号層L0〜Ln、L0〜Lm、スペーサ層S1〜Sn、S1〜Sm、光透過層12、22およびハードコート層について順次説明する。
(基板)
基板11、21は、例えば、中央にセンターホールが設けられた円盤形状を有する。この基板11、21の一主面は、例えば、凹凸面となっており、この凹凸面上に情報信号層L0が形成される。以下では、凹凸面のうち凹部をランドLdといい、凸部をグルーブGvという。
ランドLdおよびグルーブGvの形状としては、例えば、スパイラル状、同心円状等の各種形状が挙げられる。また、ランドLdおよび/またはグルーブGvが、線速度の安定化やアドレス情報付加等のためにウォブル(蛇行)されていてもよい。
なお、第1のディスク10と第2のディスク20のスパイラル方向は逆であってもよい。この場合、第1のディスク10と第2のディスク20を貼り合わせた光記録媒体(両面ディスク)1の同時記録再生が可能となるため、記録や再生時のデータ転送速度を約2倍に高めることができる。
基板11、21の外径(直径)は、例えば120mmに選ばれる。基板11、21の内径(直径)は、例えば15mmに選ばれる。基板11の厚さは、剛性を考慮して選ばれ、好ましくは0.3mm以上0.545mm以下、より好ましくは0.445mm以上0.545mm以下である。
基板11、21の材料としては、例えば、プラスチック材料またはガラスを用いることができ、成形性の観点から、プラスチック材料を用いることが好ましい。プラスチック材料としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂またはアクリル系樹脂等を用いることができ、コストの観点からすると、ポリカーボネート系樹脂を用いることが好ましい。
(貼合層)
貼合層30は、硬化した紫外線硬化樹脂により構成されている。この貼合層30により、第1のディスク10と第2のディスク20とが貼り合わされる。より具体的には、光透過層12、22がそれぞれ表面側となるようにして、第1のディスク10の基板11と第2のディスク基板の基板21とが貼り合わされる。
貼合層30の厚さは、例えば0.01mm以上0.22mm以下である。紫外線硬化樹脂は、例えばラジカル重合紫外線硬化樹脂である。
(情報信号層)
情報信号層Lは、凹状のトラック(以下「ランドトラック」という。)および凸状のトラック(以下「グルーブトラック」という。)を有している。第1の実施形態に係る光記録媒体1は、ランドトラックおよびグルーブトラックの両方に情報信号を記録可能に構成されている。ランドトラックとグルーブトラックとのトラックピッチTpが、高記録密度の観点からすると、好ましくは0.225μm以下、より好ましくは0.225μm未満であることが好ましい。トラックピッチTpの下限値は特に限定されるものではないが、例えば0.12μm以上である。
図2に示すように、情報信号層L0〜Lnは、上面(第1の主面)および下面(第2の主面)を有する無機記録層(以下単に「記録層」という。)13と、記録層13の上面に隣接して設けられた保護層14と、記録層13の下面に隣接して設けられた保護層15とを備える。このような構成とすることで、記録層13の耐久性を向上することができる。ここで、上面とは、記録層13の両主面のうち、情報信号を記録または再生するためのレーザー光が照射される側の主面をいい、下面とは、上述のレーザー光が照射される側とは反対側の主面、すなわち基板11側の主面をいう。なお、情報信号層L0〜Lmの構成は、情報信号層L0〜Lnと同様とすることができるので、説明を省略する。
(記録層)
記録層13は、Mnの酸化物と、Mnの酸化物以外の金属酸化物とを混在状態または複合酸化物の状態で含む。ここで、金属には、SiやSb等の半金属が含まれるものと定義する。Mnの酸化物以外の金属酸化物は、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。Mnの酸化物の少なくとも一部が、+4価のMn(すなわちMnO)として記録層13中に存在する。記録層13が、Mnの酸化物としてMnO以外のもの(例えばMn、Mn等)を含んでいてもよい。記録層13が、Mnの酸化物と共に、上記のMnの酸化物以外の金属酸化物を含むことで、SNR(Signal to Noise Ratio)を確保しつつ、クロストークおよびクロスライトを抑制することができる。Mnの酸化物以外の金属酸化物は、必要に応じて、Wの酸化物およびZnの酸化物等のうちの少なくとも1種をさらに含んでいてもよい。このようにMnの酸化物以外の金属酸化物がWの酸化物およびZnの酸化物等のうちの少なくとも1種を含むことで、光学定数の調整、記録性能の確保および保存性能の確保をすることができる。
クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるHfの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく75原子%以下、より好ましくは8.3原子%以上62.4原子%以下、さらにより好ましくは16.6原子%以上41.6原子%以下である。
クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるNbの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは19.5原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは34.2原子%以上78.5原子%以下である。
クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるTaの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは7.2原子%以上81.1原子%以下、さらにより好ましくは22.2原子%以上72原子%以下、特に好ましくは37.9原子%以上66原子%以下である。
クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるSiの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは15.2原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは39.2原子%以上100原子%以下、特に好ましくは60.1原子%以上100原子%以下である。
クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるSnの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは16.6原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは41.6原子%以上100原子%以下である。
クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるSbの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは14.4原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは37.6原子%以上100原子%以下、特に好ましくは80.8原子%以上100原子%以下である。
(保護層)
保護層14、15は、酸素バリア層として機能を有する。これにより、記録層13の耐久性を向上することができる。また、保護層14、15は、記録層13の酸素の逃避を抑制する機能を有する。これにより、記録層13の膜質の変化(主に反射率の低下として検出)を抑制することができ、記録層13として好ましい膜質を確保することができる。また、保護層14、15は、記録特性を向上させる機能も有する。この機能の発現は、記録層13に入射したレーザー光の熱拡散が適度に制御されて、記録部分における形状変化が大きくなりすぎたり、Mn酸化物の分解が進みすぎて、変化した形状がつぶれるといったことが抑制され、記録時の形状変化を良好にすることができるためと考えられる。
保護層14、15は、誘電体を含む。誘電体は、例えば、酸化物、窒化物、硫化物、炭化物およびフッ化物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含む。保護層14、15の材料としては、互いに同一または異なる材料を用いることができる。酸化物としては、例えば、In、Zn、Sn、Al、Si、Ge、Ti、Ga、Ta、Nb、Hf、Zr、Cr、BiおよびMgからなる群から選ばれる1種以上の元素の酸化物が挙げられる。窒化物としては、例えば、In、Sn、Ge、Cr、Si、Al、Nb、Mo、Ti、Nb、Mo、Ti、W、TaおよびZnからなる群から選ばれる1種以上の元素の窒化物、好ましくはSi、GeおよびTiからなる群から選ばれる1種以上の元素の窒化物が挙げられる。硫化物としては、例えば、Zn硫化物が挙げられる。炭化物としては、例えば、In、Sn、Ge、Cr、Si、Al、Ti、Zr、TaおよびWからなる群より選ばれる1種以上の元素の炭化物、好ましくはSi、TiおよびWからなる群より選ばれる1種以上の元素の炭化物が挙げられる。フッ化物としては、例えば、Si、Al、Mg、CaおよびLaからなる群より選ばれる1種以上の元素のフッ化物が挙げられる。これらの混合物の具体例としては、ZnS−SiO、SiO−In−ZrO(SIZ)、SiO−Cr−ZrO(SCZ)、In−SnO(ITO)、In−CeO(ICO)、In−Ga(IGO)、In−Ga−ZnO(IGZO)、Sn−Ta(TTO)、TiO−SiO、Al−ZnO、Al−BaO等が挙げられる。
保護層15の厚さは、好ましくは2nm以上30nm以下の範囲内である。保護層15の厚さが2nm以上であると、良好なバリア効果を得ることができる。一方、保護層15の厚さが30nm以下であると、記録パワーマージンの低下を抑制することができる。
保護層14の厚さは、好ましくは2nm以上50nm以下の範囲内である。保護層14の厚さが2nm以上であると、良好なバリア効果を得ることができる。一方、保護層14の厚さが50nm以下であると、記録パワーマージンの低下を抑制することができる。
(スペーサ層)
スペーサ層S1〜Sn、S1〜Smはそれぞれ、情報信号層L0〜Ln、L0〜Lmを物理的および光学的に十分な距離をもって離間させる役割を有し、その表面には凹凸面が設けられている。その凹凸面は、例えば、同心円状または螺旋状のランドLdおよびグルーブGvを形成している。スペーサ層S1〜Sn、S1〜Smの厚みは、好ましくは9μm以上50μm以下である。スペーサ層S1〜Sn、S1〜Smの材料は特に限定されるものではないが、紫外線硬化性アクリル樹脂を用いることが好ましい。また、スペーサ層S1〜Sn、S1〜Smは奥層へのデータの記録および再生のためのレーザー光の光路となることから、十分に高い光透過性を有していることが好ましい。
(光透過層)
光透過層12、22は、例えば、紫外線硬化樹脂等の感光性樹脂を硬化してなる樹脂層である。この樹脂層の材料としては、例えば、紫外線硬化型のアクリル系樹脂が挙げられる。また、円環形状を有する光透過性シートと、この光透過性シートを情報信号層Ln、Lmに対して貼り合わせるための接着層とから光透過層12、22を構成するようにしてもよい。光透過性シートは、記録および再生に用いられるレーザー光に対して、吸収能が低い材料からなることが好ましく、具体的には透過率90パーセント以上の材料からなることが好ましい。光透過性シートの材料としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂またはポリオレフィン系樹脂(例えばゼオネックス(登録商標))等を用いることができる。接着層の材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂または感圧性粘着剤(PSA:Pressure Sensitive Adhesive)等を用いることができる。
光透過層12、22の厚さは、好ましくは10μm以上177μm以下の範囲内から選ばれ、例えば57μmに選ばれる。このような薄い光透過層12、22と、例えば0.85程度の高NA(numerical aperture)化された対物レンズとを組み合わせることによって、高密度記録を実現することができる。
(ハードコート層)
ハードコート層は、第1、第2の光照射面C1、C2に耐擦傷性等を付与するためのものである。ハードコート層の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂または有機無機ハイブリッド系樹脂等を用いることができる。ハードコート層が、機械的強度の向上のために、シリカの微粉末を含んでいてもよい。
[1.2 光記録媒体の記録原理]
上述の構成を有する光記録媒体1では、例えば中心波長405nm近傍のレーザー光等の光を情報信号層Lに照射して光記録媒体1としての記録動作を行ったときには、MnOは酸素を分離しOを発生するとともに、Mn自体はより価数の低い酸化物に変化する。そして、Oの発生によって光照射エリアが構造的に膨れ、体積変化と光学定数変化を伴った記録マークが形成されると考えられている。
記録による記録材料の体積変化と光学定数変化は記録材料の成分に影響を受ける。例えば、体積変化を記録層13の表面に垂直な方向の膨張と記録層13の面内方向の膨張とに分けて考えることができるが、垂直方向および面内方向の膨張度合いは材料成分により差が出る。光学定数の変化量も記録材料の成分により異なる。
[1.3 スパッタリングターゲット]
光記録媒体1の記録層形成用スパッタリングターゲットは、Mnと、Mn以外の金属とを合金または金属酸化物として含む。以下では、「スパッタリングターゲット」を単に「ターゲット」という。Mn以外の金属は、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。Mn以外の金属は、必要に応じて、WおよびZn等のうちの少なくとも1種をさらに含んでいてもよい。
より具体的には、ターゲットは、Mnと、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbからなる群より選ばれる少なくとも1種とを含む合金ターゲット、またはMnの酸化物と、Hfの酸化物、Nbの酸化物、Taの酸化物、Siの酸化物、Snの酸化物およびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種とを含む金属酸化物ターゲットである。合金ターゲットは、必要に応じて、WおよびZn等のうちの少なくとも1種をさらに含んでいてもよい。金属酸化物ターゲットは、必要に応じて、Wの酸化物およびZnの酸化物等のうちの少なくとも1種をさらに含んでいてもよい。
Mnの酸化物は、例えば、Mn、Mn等としてターゲットに含まれる。記録層13中に存在させたいMnOはターゲット作製時の熱で分解してしまうため、MnOを含むターゲットを作製することは困難である。また、MnOを含むターゲットを作製できたとしても、MnOはスパッタリング時のエネルギーで分解してしまうため、記録層13中にMnOを含ませることは困難である。このため、第1の実施形態では、MnをMn合金として含む合金ターゲット、またはMnをMn、Mn等のMn酸化物として含む金属酸化物ターゲットを用い、スパッタリング時に酸素アシストを行うことで、記録層13中にMnOを含ませる。
ターゲットは、合金ターゲットであることが好ましい。このようにターゲットが合金ターゲットであると、記録層13の形成に用いるスパッタ装置として、DCスパッタリング装置を用いることができる。DCスパッタリング装置は、RFスパッタリング装置に比べて安価であるため、製造コストを低減することができる。但し、DCスパッタリング装置はスパッタリング時の異常放電やターゲット破損を発生しやすいため、製造コストと性能のバランスを考慮して、ターゲットの構成材料を金属状態および金属酸化物状態のいずれで含ませるかを選択することが好ましい。
ターゲットが合金ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mn以外の金属中におけるHfの含有量は、好ましくは0原子%より大きく75原子%以下、より好ましくは8.3原子%以上62.4原子%以下、さらにより好ましくは16.6原子%以上41.6原子%以下である。
ターゲットが合金ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mn以外の金属中におけるNbの含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは19.5原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは34.2原子%以上78.5原子%以下である。
ターゲットが合金ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mn以外の金属中におけるTaの含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは7.2原子%以上81.1原子%以下、さらにより好ましくは22.2原子%以上72原子%以下、特に好ましくは37.9原子%以上66原子%以下である。
ターゲットが合金ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mn以外の金属中におけるSiの含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは15.2原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは39.2原子%以上100原子%以下、特に好ましくは60.1原子%以上100原子%以下である。
ターゲットが合金ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mn以外の金属中におけるSnの含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは16.6原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは41.6原子%以上100原子%以下である。
ターゲットが合金ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mn以外の金属中におけるSbの含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは14.4原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは37.6原子%以上100原子%以下、特に好ましくは80.8原子%以上100原子%以下である。
ターゲットが金属酸化物ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるHfの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく75原子%以下、より好ましくは8.3原子%以上62.4原子%以下、さらにより好ましくは16.6原子%以上41.6原子%以下である。
ターゲットが金属酸化物ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるNbの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは19.5原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは34.2原子%以上78.5原子%以下である。
ターゲットが金属酸化物ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるTaの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは7.2原子%以上81.1原子%以下、さらにより好ましくは22.2原子%以上72原子%以下、特に好ましくは37.9原子%以上66原子%以下である。
ターゲットが金属酸化物ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるSiの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは15.2原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは39.2原子%以上100原子%以下、特に好ましくは60.1原子%以上100原子%以下である。
ターゲットが金属酸化物ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるSnの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは16.6原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは41.6原子%以上100原子%以下である。
ターゲットが金属酸化物ターゲットである場合、クロストークおよびクロスライトを抑制する観点からすると、Mnの酸化物以外の金属酸化物中におけるSbの酸化物の含有量は、好ましくは0原子%より大きく100原子%以下、より好ましくは14.4原子%以上100原子%以下、さらにより好ましくは37.6原子%以上100原子%以下、特に好ましくは80.8原子%以上100原子%以下である。
[1.4 光記録媒体の製造方法]
次に、本開示の第1の実施形態に係る光記録媒体1の製造方法の一例について説明する。
(第1のディスクの作製工程)
第1のディスク10を以下のようにして作製する。
(基板の成形工程)
まず、一主面に凹凸面が形成された基板11を成形する。基板11の成形の方法としては、例えば、射出成形(インジェクション)法またはフォトポリマー法(2P法:Photo Polymerization)等を用いることができる。
(情報信号層の形成工程)
次に、例えばスパッタリング法により、基板11上に、保護層15、記録層13、保護層14を順次積層することにより、情報信号層L0を形成する。以下に、保護層15、記録層13および保護層14の形成工程について具体的に説明する。
(保護層の形成工程)
まず、基板11を、保護層形成用ターゲットが備えられた真空チャンバー内に搬送し、真空チャンバー内を所定の圧力になるまで真空引きする。その後、真空チャンバー内にArガスやOガス等のプロセスガスを導入しながら、ターゲットをスパッタして、基板11上に保護層15を形成する。スパッタ法としては、例えば高周波(RF)スパッタ法、直流(DC)スパッタ法を用いることができるが、特に直流スパッタ法が好ましい。直流スパッタ法は高周波スパッタ法に比して装置が安価であり、かつ成膜レートが高いため、製造コストを低減でき、かつ生産性を向上することができるからである。
(記録層の形成工程)
次に、基板11を、記録層形成用ターゲットが備えられた真空チャンバー内に搬送し、真空チャンバー内を所定の圧力になるまで真空引きする。その後、真空チャンバー内にArガスやOガス等のプロセスガスを導入しながら、ターゲットをスパッタして、保護層15上に記録層13を形成する。
記録層形成用ターゲットが合金ターゲットである場合、酸素アシストを行いながらターゲットをスパッタし記録層13を形成することで、Mnは真空チャンバー内の酸素濃度に応じてMnO、M、Mn等の酸化物を形成する。また、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属は安定な酸化物を形成する。MnOやMnは加熱により分解し酸素を放出することが知られており、分解温度はそれぞれ535℃、1080℃である。また、MnOは公知の通り黒色であり光吸収能を有する。
記録層形成用ターゲットが金属酸化物ターゲットである場合、酸素アシストを行いながらターゲットをスパッタし記録層13を形成することで、Mn酸化物は真空チャンバー内の酸素濃度に応じてMnO、M、Mn等の酸化物を形成する。また、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属酸化物は安定な酸化物を形成する。
(保護層の形成工程)
次に、基板11を、保護層形成用ターゲットが備えられた真空チャンバー内に搬送し、真空チャンバー内を所定の圧力になるまで真空引きする。その後、真空チャンバー内にArガスやOガス等のプロセスガスを導入しながら、ターゲットをスパッタして、記録層13上に保護層14を形成する。スパッタ法としては、例えば高周波(RF)スパッタ法、直流(DC)スパッタ法を用いることができるが、特に直流スパッタ法が好ましい。上述したように、直流スパッタ法を用いると、製造コストを低減でき、かつ生産性を向上することができるからである。
以上により、基板11上に情報信号層L0が形成される。
(スペーサ層の形成工程)
次に、例えばスピンコート法により紫外線硬化樹脂を情報信号層L0上に均一に塗布する。その後、情報信号層L0上に均一に塗布された紫外線硬化樹脂に対してスタンパの凹凸パターンを押し当て、紫外線を紫外線硬化樹脂に対して照射して硬化させた後、スタンパを剥離する。これにより、スタンパの凹凸パターンが紫外線硬化樹脂に転写され、例えばランドLdおよびグルーブGvが設けられたスペーサ層S1が情報信号層L0上に形成される。
(情報信号層の形成工程およびスペーサ層の形成工程)
次に、上述の“情報信号層の形成工程”および“スペーサ層の形成工程”と同様にして、情報信号層L1、スペーサ層S2、情報信号層L3、・・・、スペーサ層Sn、情報信号層Lnをこの順序でスペーサ層S1上に積層する。
(光透過層の形成工程)
次に、例えばスピンコート法により、紫外線硬化樹脂(UVレジン)等の感光性樹脂を情報信号層Ln上にスピンコートした後、紫外線等の光を感光性樹脂に照射し硬化する。これにより、情報信号層Ln上に光透過層12が形成される。以上により、第1のディスク10が作製される。
(第2のディスクの作製工程)
“第2のディスクの作製工程”は、上述の“第1のディスクの作製工程”と同様であるので、説明を省略する。
(貼り合わせ工程)
次に、以下のようにして、例えばスピンコート法により、上述のようにして作製された第1、第2のディスク10、20の間に接着剤としての紫外線硬化樹脂を延伸させる。まず、第2のディスク20の両主面のうち第2の光照射面C2とは反対側の主面に、センターホールの周縁に沿って紫外線硬化樹脂をリング状に塗布する。次に、第1のディスク10の両主面のうち第1の光照射面C1とは反対側の主面と、第2のディスク20の両主面のうち第2の光照射面C2とは反対側の主面とが対向するようにして、第1のディスク10を紫外線硬化樹脂を介して第2のディスク20に対して押し付ける。
次に、第1、第2のディスク10、20を回転させて、第1、第2のディスク10、20間において、紫外線硬化樹脂を第1、第2のディスク10、20の半径方向に延伸する。この際、回転速度により紫外線硬化樹脂の厚さが所定の厚さになるように調整される。これにより、第1、第2のディスク10、20間において、紫外線硬化樹脂が第1、第2のディスク10、20の内周部から外周部まで行き渡される。以上により、未硬化状態の貼合層30を有する光記録媒体1が得られる。
なお、上記の紫外線硬化樹脂の延伸工程において、第1、第2のディスク10、20の外周部に対して紫外線を照射し、外周部まで延伸された紫外線硬化樹脂を仮硬化させることが好ましい。これにより、第1、第2のディスク10、20の外周部における開きの発生を抑制できる。
次に、紫外線ランプにより、光記録媒体1の両面側から紫外線を照射して、貼合層30を硬化する。これにより、目的とする光記録媒体1が得られる。
[1.5 効果]
上述の第1の実施形態に係る光記録媒体1は、複数の記録層13を備え、複数の記録層13は、Mnの酸化物と、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸化物とを含み、Mnの酸化物の少なくとも一部が+4価のMn(すなわちMnO)として存在している。これにより、信号レベルを保ちつつ、記録マークが記録層13の面内方向に広がることを抑制することができるので、信号レベルを保ちつつ、クロストークおよびクロスライトを抑制することができる。したがって、挟トラックピッチ化(例えば、トラックピッチTpを0.225μm以下または0.225μm未満に挟トラックピッチ化)することが可能となり、光記録媒体1のトラック密度を高めることができる。よって、光記録媒体1の大容量化を実現することができる。
また、記録層13に上記の少なくとも1種の酸化物を含ませることで、光記録媒体1の大容量化を実現することができるので、製造コストの大幅な上昇を招くことなく、光記録媒体1の大容量化を実現することができる。
<2 第2の実施形態>
[2.1 光記録媒体の構成]
図3に示すように、本開示の第2の実施形態に係る光記録媒体1Aは、いわゆる多層の追記型光記録媒体であり、情報信号層L0、スペーサ層S1、情報信号層L1、・・・、スペーサ層Sn、情報信号層Ln、カバー層である光透過層12がこの順序で基板11Aの一主面に積層された構成を有する。なお、第2の実施形態において第1の実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
光記録媒体1Aは、情報信号を記録または再生するための光が照射される光照射面Cを片面に有する。情報信号層L0が光照射面Cを基準として最も奥に位置し、その手前に情報信号層L1〜Lnが位置している。このため、情報信号層L1〜Lnは、記録または再生に用いられるレーザー光を透過可能に構成されている。
この第2の実施形態に係る光記録媒体1Aでは、光透過層12側の光照射面Cからレーザー光を各情報信号層L0〜Lnに照射することにより、情報信号の記録または再生が行われる。例えば、400nm以上410nm以下の範囲の波長を有するレーザー光を、0.84以上0.86以下の範囲の開口数を有する対物レンズにより集光し、光透過層12の側から各情報信号層L0〜Lnに照射することにより、情報信号の記録または再生が行われる。このような光記録媒体1Aとしては、例えば多層のブルーレイディスク(BD:Blu-ray(登録商標) Disc)が挙げられる。
光記録媒体1Aは、典型的には、グルーブ記録方式の光記録媒体であるが、ランド/グルーブ記録方式等の光記録媒体であってもよい。
基板11Aの径(直径)は、例えば120mmに選ばれる。基板11の厚さは、剛性を考慮して選ばれ、好ましくは0.3mm以上1.3mm以下、より好ましくは0.6mm以上1.3mm以下、例えば1.1mmに選ばれる。また、センターホールの径(直径)は、例えば15mmに選ばれる。基板11Aの材料は、上述の第1の実施形態における基板11と同様である。
[2.2 光記録媒体の製造方法]
本開示の第2の実施形態に係る光記録媒体1Aの製造方法は、上述の第1の実施形態における“第1のディスクの作製工程”と同様である。
[2.3 効果]
上述の第2の実施形態に係る光記録媒体1Aでは、第1の実施形態に係る光記録媒体1と同様に、クロストークおよびクロスライトを抑制することができる。したがって、光記録媒体1Aのトラック密度を高め、光記録媒体1Aの大容量化を実現することができる。
<3 変形例>
上述の第1、第2の実施形態では、情報信号層Lが単層構造の記録層13を備える場合について説明したが、情報信号層Lの構成はこれに限定されるものではない。例えば、情報信号層Lが、図4に示すように、組成が異なる第1の層16、・・・、第nの層16(nは2以上の整数である。)からなる積層構造の記録層16を備えるようにしてもよい。この場合、第1の層16、・・・、第nの層16のうちの少なくとも1層は第1の実施形態における記録層13と同様の組成を有する。クロストークおよびクロスライトの抑制の観点からすると、第1の層16、・・・、第nの層16のすべての層がそれぞれ独立に、第1の実施形態における記録層13と同様の組成を有することが好ましい。
また、上述の第1、第2の実施形態では、情報信号層Lが、記録層13と、記録層13の上面に隣接して設けられた保護層14と、記録層13の下面に隣接して設けられた保護層15とを備える構成について説明したが、情報信号層Lの構成はこれに限定されるものではない。例えば、記録層13の上面および下面のいずれか一方にのみ保護層を設けるようにしてもよい。また、情報信号層Lを記録層13単層のみから構成するようにしてもよい。このような単純な構成とすることで、光記録媒体1、1Aを低廉化し、かつ、その生産性を向上することができる。この効果は、情報信号層Lの層数が多い媒体ほど、顕著となる。
また、上述の第1、第2の実施形態では、多層の情報信号層Lがすべて、同一の層構成(3層構成)を有する場合について説明したが、情報信号層Lごとに求められる特性(例えば光学特性や耐久性等)に応じて層構成を変えるようにしてもよい。但し、生産性の観点からすると、全ての情報信号層Lを同一の層構成とすることが好ましい。
また、本開示を適用可能な光記録媒体は、第1、第2の実施形態における構成を有するものに限定されるわけではない。例えば、基板上に複数層の情報信号層、保護層がこの順序で積層された構成を有し、基板側からレーザー光を複数層の情報信号層に照射することにより情報信号の記録または再生が行われる光記録媒体(例えばCD(Compact Disc))、または2枚の基板の間に複数層の情報信号層が設けられた構成を有し、少なくとも一方の基板の側からレーザー光を複数層の情報信号層に照射することにより情報信号の記録または再生が行われる光記録媒体(例えばDVD(Digital Versatile Disc))に対しても本開示は適用可能である。
また、多層の記録層構成とする場合、本開示の記録層を追記型以外の記録層と組み合わせてもよい。また、再生専用型のピット等による記録領域が部分的に設けられる光記録媒体にも本開示は適用可能である。
以下、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(評価装置)
本実施例では、光ディスクの評価は、BD用の評価装置を用いて行った。また、本実施例では、記録材料の特性検証が鍵となるので、光ディスクとしては情報記録層を1層のみ有する光ディスク(いわゆる単層ディスク)を採用した。
図5は、ディスクドライブ型評価装置の構成を示す。以下、図5を参照して、評価対象である光ディスク1Aをディスクドライブ型評価装置に搭載し、信号評価を行うまでの動作および手順を説明する。
まず、スピンドルモータ部41に光ディスク1Aを取りつけ回転させる。次に、記録再生光学系42にてレーザーダイオード51を発光させて、レーザー光Lをコリメータレンズ52およびビームスプリッター53を介して、ミラー54に入射させる。ミラー54にて反射したレーザー光Lは、対物レンズ55を介して光ディスク1Aの記録層に集光しつつ落射される。
次に、対物レンズ55を光ディスク1Aの光照射面に対して垂直な方向(光軸方向)に上下動作させて、レーザー光Lの焦点が光ディスク1Aの記録層を横切るようにする。このときに、光ディスク1Aの記録層で反射されたレーザー光Lは進んできた経路を戻り、記録再生光学系42のビームスプリッター53でレーザー光Lの一部または全部が反射されて、集光レンズ56を介してフォトディテクタ57に入射される。フォトディテクタ57にて受光した光は、電気信号に変換されて、信号解析装置44に供給される。信号解析装置44は、フォトディテクタ57から供給された電気信号に基づき、フォーカスサーボ用エラー信号、トラッキングサーボ用エラー信号およびRF信号等を生成し、これらの生成信号に基づき、サーボ制御等を行う。例えば、フォーカスサーボ制御では、フォーカスエラー信号を用いて、フォーカスサーボを働かせて常に記録層にレーザー光の焦点がくるように制御する。また、トラッキングサーボ制御では、トラッキングエラー信号を用いて、記録層上のグルーブ(凸部)およびランド(凹部)上にレーザー光の焦点がくるように制御する。ここまでの処理で、情報記録の準備が整う。なお、既に情報信号が光ディスク1Aに記録されている場合には、光ディスク1Aからの情報信号の読み出し(再生)が可能な状態になる。
光ディスク1Aに対する情報信号の記録は、以下のようにして行われる。信号発生装置43が、光ディスク1Aに記録する情報信号に基づき、レーザーダイオード51のレーザー発光を制御する。これにより、レーザーダイオード51から出射されるレーザー光Lの発光波形が制御されて、光ディスク1Aの記録層に照射される。レーザー光Lが照射された記録層は、このレーザーエネルギーにより変化する。本実施例の記録層では、レーザーエネルギーによりMnOが分解しOが発生して、記録層の屈折率変化と物理的な体積膨張が起きる。レーザー光Lはこの変化が起きるのに十分なエネルギーを記録層に供給可能なものである。
光ディスク1Aに対する情報信号の再生は、以下のようにして行われる。情報信号の再生は、レーザー光照射により光ディスク1Aの記録層が100万回同じところを再生しても変化しない程十分低パワーであり、かつ、記録された情報信号を十分なS/Nをもって読み出せるパワーにて行われる。このように設定したレーザー光のことを再生光と呼び、この再生光のレーザーパワーを再生パワーと呼ぶ。光ディスク1Aの記録層に照射した再生光は、記録再生光学系を逆行しフォトディテクタ57にて検出される。光ディスク1Aの記録層に情報が記録されている場合には、例えば未記録部からの戻り光の光量に対し記録部の光は低下して戻ってくる。また、未記録部の戻り光量より記録部の戻り光が高くなって帰ってくるように設計された光ディスクも存在する。前者はHigh to Low記録、後者はLow to High記録と呼ばれている。
本実施例の光ディスク1AはHigh to Low記録のメディアであり、この記録方式は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BDで採用されている。フォトディテクタ57で検出された光は信号解析装置44に供給され、信号解析装置44にて信号品質が評価される。
(信号特性の評価方法)
上述のBD用の評価装置を用いて、クロストーク量CTおよびCNR(Carrier to Noise Ratio)を評価指標として、光ディスク1Aの信号特性の評価を行った。
以下に、BD用の評価装置の測定条件を示す。
光ディスク1Aのデータ記録時に用いるチャンネルクロックを132MHzとし、このクロックの1周期を1Tとした。また、記録線速を4.48m/sec、記録再生レーザー光の波長λを405nm、レーザー集光に用いる対物レンズのNAを0.85とした。
本実施例では、データの記録方式としては、記録トラックとして光入射側に対して凸状のグルーブトラックと凹状のランドトラックの双方にデータを記録する、いわゆるランド/グルーブ記録方式を採用した。ランド/グルーブ記録方式では、グルーブトラックの隣のトラックはランドトラックになる。トラックピッチTpは、ランドトラックとグルーブトラック各中心の間隔を意味する。本実施例では、トラックピッチTpを0.16μmとした。
信号を記録したグルーブトラックの隣のランドトラックへの漏れこみ量を測定することにより、クロストーク量CTを以下のようにして測定した。グルーブトラックに12Tのマーク長/スペース長の信号を記録し、これを12Tモノキャリア信号とした。12Tモノキャリア信号を記録する際には、レーザーの発光波形は固定とし、パワーレベルを一律調整する方法を用いた。
12Tモノキャリア信号の振幅変調度を50%に固定した。この信号の隣のランドトラックに再生光を照射し、グルーブトラックからの漏れこみ信号の振幅をオシロスコープで観察し、振幅電圧値Vppとして取得した。また、グルーブトラックもランドトラックも未記録の場所でランドトラックに再生光を照射し、未記録時の信号レベルIvを電圧レベルで取得した。クロストーク量(漏れこみ量)CTを以下の式により求めた。
クロストーク量CT[%]=(Vpp/Iv)×100
また、CNRを以下のようにして測定した。上記信号を記録したグルーブトラックに再生光を照射し、スペクトラムアナライザーでCNRを測定した。本実施例では、変調度を50%に規定しており、材料組成も大きく変わるわけではないので、Carrierレベルはあまり変化しない。CNRの差が見られる場合には、記録によりノイズレベルが変化することが主要因になる。
本開示の実施例について以下の順序で説明する。
i クロストーク量CTおよびCNRに対する記録層の組成等の影響についての検討
ii 記録層に添加する添加元素の種類についての検討
iii 記録層に添加する添加元素の添加量についての検討
<i クロストーク量CTおよびCNRに対する記録層の組成等の影響についての検討>
記録層の材料としてMn、WおよびZnの酸化物を用い、クロストーク量CTおよびCNRに対する記録層の組成および厚みの影響について検討した。また、クロストーク量CTおよびCNRに対する保護層の厚みの影響についても検討した。
[参考例1−1〜1−4]
まず、射出成形により、厚さ1.1mmのポリカーボネート基板を成形した。この際、ポリカーボネート基板の一主面は、スパイラル状のランドおよびグルーブからなる凹凸面とした。また、ランドト−グルーブ間のトラックピッチTpを0.16μmに設定した。次に、スパッタリング法により、ポリカーボネート基板の凹凸面上に第1の保護層、記録層、第2の保護層を順次積層した。各層の構成は具体的には以下のようにした。
以下に、具体的な情報信号層(L0層)の構成を示す。
第2の保護層(光透過層側)
材料:SIZ(SiO:In:ZrO=20:50:30(mol%))、厚さ:15nm
記録層
材料:MnO−WZnO、厚さ:30nm
第1の保護層(基板側)
材料:SIZ(SiO:In:ZrO=20:50:30(mol%))、厚さ:15nm
記録層の形成工程においては、記録層の材料組成を変えるために、Mnターゲット、WZnO(W:Zn=4:6(mol比))ターゲット、Wターゲットの3つのターゲットを用いて、3源のコスパッタリングを行った。この際、膜厚換算でのMnOおよびWZnOの含有量(膜厚換算の含有量)が表1に示す値となるように、スパッタリングの条件を調整した。
次に、スピンコート法により、紫外線硬化樹脂を第2の保護層上に均一塗布し、これに紫外線を照射して硬化させることにより、厚さ100μmを有する光透過層を形成した。以上により、目的とする光ディスクを得た。
[参考例2−1、2−2]
記録層の厚さ、および膜厚換算でのMnOの含有量が表1に示す値になるように、スパッタリングの条件を調整したこと以外は参考例1−3と同様にして光ディスクを得た。
[参考例3−1、3−2]
WZnO(W:Zn=4:6(mol比))ターゲットに代えて、WZnO(W:Zn=3:7(mol比))ターゲット、WZnO(W:Zn=7:3(mol比))ターゲットを用いたこと以外は参考例1−3と同様にして光ディスクを得た。
[参考例4−1、4−2]
記録層の厚さ、膜厚換算でのMnOの含有量、および膜厚換算でのWZnOの含有量が表1に示す値になるように、スパッタリングの条件を調整したこと以外は参考例1−3と同様にして光ディスクを得た。
[参考例5−1〜5−3]
記録層の厚さ、および膜厚換算でのWZnOの含有量が表1に示す値になるように、スパッタリングの条件を調整したこと以外は参考例1−3と同様にして光ディスクを得た。
[参考例6−1、6−2]
第1の保護層(基板側)および第2の保護層(光透過層側)の厚さを5nm、20nmとしたこと以外は参考例1−3と同様にして光ディスクを得た。
(光ディスクの評価)
上述のようにして得られた光ディスクについて以下の評価を行った。
(光学特性の評価)
光ディスクの記録層の反射率および透過率を、分光光度計の反射率および透過率測定機能を用いて測定した。その結果を図6A、図6Bに示す。
(クロストーク量CTの評価)
上述の“信号特性の評価方法”により、クロストーク量(漏れこみ量)CTを測定した。その結果を図7Aに示す。
(CNRの評価)
上述の“信号特性の評価方法”により、12TマークのCNRを測定した。その結果を図7Bに示す。
(光ディスクの構成)
表1は、参考例1−1〜6−2の光ディスクの構成を示す。なお、上述のように、記録層をコスパッタリングで形成したため、表1では、MnOおよびWZnOの含有量を膜厚比率(体積比率)で示している。
Figure 2020158680
(クロストーク量CTおよびCNRの評価結果)
表2は、参考例1−1〜6−2の光ディスクの評価結果を示す。
Figure 2020158680
図6Aおよび図6Bから以下のことがわかる。
参考例1−1〜6−2の光ディスクのように、記録層の組成および膜厚、ならびに保護層の厚みを変更しても、光学特性(反射率および透過率)に大きな変化はないことがわかる。
図6A、図6Bおよび表2から以下のことがわかる。
記録層の厚みを固定した条件でMnOとWZnOの比率を変えても、CNRおよびクロストーク量CTに対して殆ど影響が無い(参考例1−1〜1−4)。
MnOx量を固定した条件でWZnO量を変えても、CNRおよびクロストーク量CTに対して殆ど影響が無い(参考例5−1〜5−3、1−3)。
<ii 記録層に添加する添加元素の種類についての検討>
上記の評価結果に基づき、記録層の厚みおよびMnO量を固定し、WZnOの一部を他の元素の酸化物と置き換えることにより、クロストークを低減できる添加元素について検討した。
[実施例1−1〜6−3、比較例1−1〜14−3]
記録層の形成工程において、記録層の材料組成を変えるために、Mnターゲット、WZnO(W:Zn=4:6(mol比))ターゲット、金属Mのターゲット(但し、M=Mg、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Ru、Cu、Ag、Al、Ga、Si、Ge、Sn、Sb、Bi、Te)の3つのターゲットを用いて、3源のコスパッタリングを行った。この際、膜厚換算でのMnO、WZnOおよびMOの含有量が表3に示す値となるように、スパッタリングの条件を調整した。上記以外のことは参考例1−3と同様にして光ディスクを得た。
(クロストーク量CTの評価)
上述のようにして得られた実施例1−1〜6−3、比較例1−1〜14−3の光ディスクについて、参考例6−1〜6−2と同様にしてクロストーク量CTを評価した。その結果を図8に示す。なお、図8では、横軸に“MO”に代えて“金属M”を表記している。例えば、横軸に“MgO”に代えて“Mg”を表記している。
(光ディスクの構成)
表3は、実施例1−1〜6−3、比較例1−1〜14−3の光ディスクの構成を示す。
Figure 2020158680
図8から、添加材料MOとしてHf、Nb、Ta、Si、SnまたはSbの酸化物を記録層に添加した光ディスク(実施例1−1〜6−3)では、添加材料MOを記録層に添加していない光ディスク(参考例1−3)に比べてクロストーク量CTを低減できることがわかる。また、添加材料MOとしてMg、Ti、Zr、V、Cr、Mo、Ru、Cu、Ag、Al、Ga、Ge、BiまたはTeの酸化物を記録層に添加した光ディスク(比較例1−1〜14−3)に比べてクロストーク量CTを低減できることがわかる。
したがって、クロストーク量CTの低減の観点からすると、添加材料MOとしてHf、Nb、Ta、Si、SnまたはSbの酸化物の少なくとも1種を用いることが好ましいことがわかる。
<iii 記録層に添加する添加元素の添加量についての検討>
上記検討においてクロストーク量CTの低減効果が特に高いことが確認された添加元素(Hf、Nb、Ta、Si、Sn、Sb)について、それらの添加元素の添加量について検討した。
[実施例7−1〜12−5]
記録層の形成工程において、記録層の材料組成を変えるために、Mnターゲット、WZnO(W:Zn=4:6(mol比))ターゲット、金属Mのターゲット(但し、M=Hf、Nb、Ta、Si、SnまたはSb)の3つのターゲットを用いて、3源のコスパッタリングを行った。この際、MnO以外の添加元素の酸化物(すなわちWZnOおよびMO)の含有量が表4に示す値となるように、スパッタリングの条件を調整した。上記以外のことは参考例1−3と同様にして光ディスクを得た。
(クロストーク量CTの評価)
上述のようにして得られた実施例7−1〜12−5の光ディスクについて、参考例6−1〜6−2と同様にしてクロストーク量CTを評価した。その結果を図9A〜図11Bに示す。
(光ディスクの構成)
表4は、実施例7−1〜12−5の光ディスクの構成を示す。なお、表4中に示したWZnOおよびMO(但し、M=Hf、Nb、Ta、Si、SnまたはSb)の含有量(原子%)は、記録層に含まれる金属酸化物のうち、Mn酸化物を除いた残りの成分(すなわちWZnOおよびMOの合計量)を100原子%とした場合の含有量を示す。
Figure 2020158680
図9A〜図11Bから以下のことがわかる。
クロストーク量低減の観点からすると、Hfの酸化物の含有量aは、好ましくは0[原子%]<a≦75[原子%]、より好ましくは8.3[原子%]≦a≦62.4[原子%]、さらにより好ましくは16.6[原子%]≦a≦41.6[原子%]である。
クロストーク量低減の観点からすると、Nbの酸化物の含有量bは、好ましくは0[原子%]<b≦100[原子%]、より好ましくは19.5[原子%]≦b≦100[原子%]、さらにより好ましくは34.2[原子%]≦b≦78.5[原子%]である。
クロストーク量低減の観点からすると、Taの酸化物の含有量cは、好ましくは0[原子%]<c≦100[原子%]、より好ましくは7.2[原子%]≦c≦81.1[原子%]、さらにより好ましくは22.2[原子%]≦c≦72[原子%]、特に好ましくは37.9[原子%]≦c≦66[原子%]である。
クロストーク量低減の観点からすると、Siの酸化物の含有量dは、好ましくは0[原子%]<d≦100[原子%]、より好ましくは15.2[原子%]≦d≦100[原子%]、さらにより好ましくは39.2[原子%]≦d≦100[原子%]、特に好ましくは60.1[原子%]≦d≦100[原子%]である。
クロストーク量低減の観点からすると、Snの酸化物の含有量eは、好ましくは0[原子%]<e≦100[原子%]、より好ましくは16.6[原子%]≦e≦100[原子%]、さらにより好ましくは41.6[原子%]≦e≦100[原子%]である。
クロストーク量低減の観点からすると、Sbの酸化物の含有量fは、好ましくは0[原子%]<f≦100[原子%]、より好ましくは14.4[原子%]≦f≦100[原子%]、さらにより好ましくは37.6[原子%]≦f≦100[原子%]、特に好ましくは80.8[原子%]≦f≦100[原子%]である。
以上、本開示の実施形態について具体的に説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値等はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値等を用いてもよい。
また、上述の実施形態の構成、方法、工程、形状、材料および数値等は、本開示の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
上述の実施形態で段階的に記載された数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値または下限値は、他の段階の数値範囲の上限値または下限値に置き換えてもよい。上述の実施形態に例示した材料は、特に断らない限り、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本開示は以下の構成を採用することもできる。
(1)
少なくとも1層の記録層を備え、
前記記録層は、Mnの酸化物と、前記Mnの酸化物以外の金属酸化物と
を含み、
前記Mnの酸化物の少なくとも一部が、+4価のMnとして存在し、
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物が、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
トラックピッチが0.225μm以下である光記録媒体。
(2)
前記記録層の第1の面側に設けられた第1の保護層と、
前記記録層の第2の面側に設けられた第2の保護層と
をさらに備える(1)に記載の光記録媒体。
(3)
前記記録層は、組成が異なる2以上の層を備え、
前記2以上の層のうちの少なくとも1層は、前記Mnの酸化物と、前記Mnの酸化物以外の金属酸化物とを含む(1)または(2)に記載の光記録媒体。
(4)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともHfの酸化物を含み、
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Hfの酸化物の割合は、0原子%より大きく75原子%以下である(1)から(3)のいずれかに記載の光記録媒体。
(5)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Hfの酸化物の割合は、8.3原子%以上62.4原子%以下である(4)に記載の光記録媒体。
(6)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともNbの酸化物を含み、
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Nbの酸化物の割合は、0原子%より大きく100原子%以下である(1)から(3)のいずれかに記載の光記録媒体。
(7)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Nbの酸化物の割合は、19.5原子%以上100原子%以下である(6)に記載の光記録媒体。
(8)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともTaの酸化物を含み、
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Taの酸化物の割合は、0原子%より大きく100原子%以下である(1)から(3)のいずれかに記載の光記録媒体。
(9)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Taの酸化物の割合は、7.2原子%以上81.1原子%以下である(8)に記載の光記録媒体。
(10)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともSiの酸化物を含み、
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Siの酸化物の割合は、0原子%より大きく100原子%以下である(1)から(3)のいずれかに記載の光記録媒体。
(11)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Siの酸化物の割合は、15.2原子%以上100原子%以下である(10)に記載の光記録媒体。
(12)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともSnの酸化物を含み、
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Snの酸化物の割合は、0原子%以上100原子%以下である(1)から(3)のいずれかに記載の光記録媒体。
(13)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Snの酸化物の割合は、16.6原子%より大きく100原子%以下である(12)に記載の光記録媒体。
(14)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともSbの酸化物を含み、
前記少なくとも1種の酸化物中における前記Sbの酸化物の割合は、0原子%より大きく100原子%以下である(1)から(3)のいずれかに記載の光記録媒体。
(15)
前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Sbの酸化物の割合は、14.4原子%以上100原子%以下である(14)に記載の光記録媒体。
(16)
Mnの酸化物と、前記Mnの酸化物以外の金属酸化物と
を含み、
前記Mnの酸化物の少なくとも一部が、+4価のMnとして存在し、
前記金属酸化物が、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む光記録媒体の記録層。
(17)
Mnと、Mn以外の金属とを合金または金属酸化物として含み、
前記Mn以外の金属は、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む光記録媒体の記録層形成用スパッタリングターゲット。
1、1A 光記録媒体
10 第1のディスク
20 第2のディスク
30 貼合層
11、11A、21 基板
12、22 光透過層
13、16 記録層
14、15 保護層
16〜16 第1〜第nの層
L0〜Ln、L0〜Lm 情報信号層
S1〜Sn、S1〜Sm スペーサ層
C 光照射面
C1 第1の光照射面
C2 第2の光照射面
Gv グルーブ
Ld ランド
Tp トラックピッチ

Claims (17)

  1. 少なくとも1層の記録層を備え、
    前記記録層は、Mnの酸化物と、前記Mnの酸化物以外の金属酸化物と
    を含み、
    前記Mnの酸化物の少なくとも一部が、+4価のMnとして存在し、
    前記Mnの酸化物以外の金属酸化物が、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
    トラックピッチが0.225μm以下である光記録媒体。
  2. 前記記録層の第1の面側に設けられた第1の保護層と、
    前記記録層の第2の面側に設けられた第2の保護層と
    をさらに備える請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 前記記録層は、組成が異なる2以上の層を備え、
    前記2以上の層のうちの少なくとも1層は、前記Mnの酸化物と、前記Mnの酸化物以外の金属酸化物とを含む請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともHfの酸化物を含み、
    前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Hfの酸化物の割合は、0原子%より大きく75原子%以下である請求項1に記載の光記録媒体。
  5. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Hfの酸化物の割合は、8.3原子%以上62.4原子%以下である請求項4に記載の光記録媒体。
  6. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともNbの酸化物を含み、
    前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Nbの酸化物の割合は、0原子%より大きく100原子%以下である請求項1に記載の光記録媒体。
  7. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Nbの酸化物の割合は、19.5原子%以上100原子%以下である請求項6に記載の光記録媒体。
  8. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともTaの酸化物を含み、
    前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Taの酸化物の割合は、0原子%より大きく100原子%以下である請求項1に記載の光記録媒体。
  9. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Taの酸化物の割合は、7.2原子%以上81.1原子%以下である請求項8に記載の光記録媒体。
  10. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともSiの酸化物を含み、
    前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Siの酸化物の割合は、0原子%より大きく100原子%以下である請求項1に記載の光記録媒体。
  11. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Siの酸化物の割合は、15.2原子%以上100原子%以下である請求項10に記載の光記録媒体。
  12. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともSnの酸化物を含み、
    前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Snの酸化物の割合は、0原子%以上100原子%以下である請求項1に記載の光記録媒体。
  13. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Snの酸化物の割合は、16.6原子%より大きく100原子%以下である請求項12に記載の光記録媒体。
  14. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物は、少なくともSbの酸化物を含み、
    前記少なくとも1種の酸化物中における前記Sbの酸化物の割合は、0原子%より大きく100原子%以下である請求項1に記載の光記録媒体。
  15. 前記Mnの酸化物以外の金属酸化物中における前記Sbの酸化物の割合は、14.4原子%以上100原子%以下である請求項14に記載の光記録媒体。
  16. Mnの酸化物と、前記Mnの酸化物以外の金属酸化物と
    を含み、
    前記Mnの酸化物の少なくとも一部が、+4価のMnとして存在し、
    前記金属酸化物が、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbの酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む光記録媒体の記録層。
  17. Mnと、Mn以外の金属とを合金または金属酸化物として含み、
    前記Mn以外の金属は、Hf、Nb、Ta、Si、SnおよびSbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む光記録媒体の記録層形成用スパッタリングターゲット。
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