JP2007207298A - 多層光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層光記録媒体において複数の情報記録層の信号特性を均質化し、全体の記録容量を増大させる。
【解決手段】多層光記録媒体1は、一方の表面に最も近い第1表面側情報記録層26と、他方の表面に最も近い第2表面側情報記録層20と、第1及び第2表面側情報記録層20、26の間に配置される中間情報記録層22、24を備えるようにする。更に、中間情報記録層22、24の記録容量が、第1表面側情報記録層26と比較して小さく設定されているようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は光記録媒体等に関し、特に、複数の情報記録層が積層されている多層光記録媒体に関する。
従来、光記録媒体としてCDやDVDが広く利用されている。この種の光記録媒体に要求される記録容量は年々増大してきており、その要求に対応する為に様々な提案がなされている。例えば、DVD−VideoやDVD−ROM等の再生専用光記録媒体においては、情報記録層を2層構造にすることによって、記録容量を増大したものが実用化されている。
図9示されるDVDのように、2枚の基板のそれぞれにピットを形成して情報記録層とし、この2枚の基板を、情報記録層が対向する状態で、スペーサー層を介在させて貼り合わせた構造の光記録媒体が実用化されてきている。
また、図10に示されるように、一方の情報記録層はDVD形式でフォーマットされ、他方の情報記録層はCD形式でフォーマットされたハイブリット構造のDVDも実用化されている。この場合、それぞれの規格に適応させる理由から、DVD形式のフォーマットとなる情報記録層は光入射面から0.6mmに設定されて4.7GBの容量を備えており、CD形式のフォーマットとなる情報記録層は同光入射面から1.2mmに設定されて0.7GBの容量を備える。各情報記録層に記録された信号を再生するには、波長や開口数(NA)の異なる2種類の光学系が必要となる。
ところで、近年、更なる記録容量の増大を図るために、ブルーレイ・ディスク等の新たな規格が提案されている。ブルーレイ・ディスクでは、光入射面から0.1mmの近傍に情報記録層が積層されており、この情報記録層には25GBの情報を記録することが可能となっている。例えば2層構造のブルーレイ・ディスクの場合、一方の情報記録層は光入射面から0.075mmの位置に形成され、他方の情報記録層が光入射面から0.1mmの位置に形成される。
大容量の光記録媒体では、データの記録・再生に用いるレーザー光のビームスポット径を小さく絞ることが要求される。そのためにはレーザー光を集束する対物レンズの開口数(NA)を大きくするとともに、レーザー光の波長λを短くする必要が生じる。
しかし、対物レンズの開口数を大きくすると、光記録媒体に対するレーザー光のチルトマージン、即ち、光記録媒体に対する光軸の傾斜角度誤差の許容量が非常に小さくなる問題が生じる。一方、光記録媒体の光入射面から情報記録層までの距離を小さくするとチルトマージンは大きくなる。従って、対物レンズの開口数を大きくしつつも、チルトマージンが小さくなることを防止するためには、光入射面から情報記録層までの距離(即ち、光透過層の厚さ)を小さくすることが効果的である。そこで、ブルーレイ・ディスクにおいては、光透過層の厚みを100μm程度としている。
特許第3206748号公報 特許第3210549号公報
しかしながら、ブルーレイ・ディスクのように、光透過層が薄く設定される場合、多層化する際の情報記録層間の距離が小さくなるので、特性が悪化するという問題があった。例えば、ブルーレイ・ディスクの規格に対して多層化する場合、光入射面から0.1mm近傍に複数の情報記録層を極めて接近させて積層することになるため、再生特性が悪化し易いという問題があった。
特に本発明者らの研究によれば、3層以上、特に4層以上の情報記録層を形成しようとすると、2つの情報記録層の間に配置される中間情報記録層の特性が際立って悪化するという問題が明らかとなった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、光記録媒体を多層化しても記録再生特性の悪化を抑制し、合理的に記録容量の増大を図ることを目的としている。
上記目的を達成するために、本研究者らの鋭意研究によりなされた本発明は、一方の表面に最も近い第1表面側情報記録層と、他方の表面に最も近い第2表面側情報記録層と、前記第1及び第2表面側情報記録層の間に配置される中間情報記録層と、を備え、前記中間情報記録層の記録容量が、前記第1表面側情報記録層と比較して小さく設定されていることを特徴とする多層光記録媒体である。
表面に近い第1表面側情報記録層は、片側に他の情報記録層が配置されるので再生信号にクロストークが生じる要因があるものの、表面側には他の情報記録層が介在しないため、信号品質を良好にすることが出来る。一方、中間情報記録層は自身の両側に情報記録層が配置されるのでクロストークが大幅に増大する。従って、本発明のように、中間情報記録層の記録容量を積極的に小さく設定すれば、中間情報記録層におけるクロストークの影響を抑制することができるので、多層光記録媒体全体における再生特性の均質化が図られるようになる。
また本発明は、前記中間情報記録層の記録容量が、前記第2表面側情報記録層と比較して小さく設定されていることが好ましい。
さらに本発明は、前記一方の表面が光入射面であり、前記光入射面側に最も近い前記第1表面側情報記録層の記録容量が、前記第2表面側情報記録層と比較して大きく設定されていることが好ましい。第1表面側情報記録層に隣接する媒体表面から光が入射する場合、この表面と第1表面側情報記録層の間でのクロストークが生じないので信号特性が比較的良好となるのに対し、同表面から最も遠くなる第2表面側情報記録層は、この表面との間に他のすべての情報記録層が介在するので、第1表面側情報記録層と比較して信号特性が悪化し易い。従って、本発明のように第2情報記録層の記録容量を低減させることで第2情報記録層の信号品質を向上させることで、第1表面側情報記録層と第2表面側情報記録層の信号特性を均質化すことができる。
また本発明では、前記第2表面側情報記録層近傍に光反射膜が形成されていることが好ましく、第2表面側情報記録層における信号特性を向上させることが可能となる。
さらに本発明では、前記中間情報記録層を複数備えることも可能となる。例えば、第1及び第2表面側情報記録層を含めて情報記録層を4層以上に配置しても、中間情報記録層の信号特性を向上させることが可能となる。
また更に、本発明では、前記第1表面側情報記録層と前記第2表面側情報記録層の距離が0.100mm以内であることが好ましい。0.100mm以内の狭い範囲内に更に中間層を積層して多層化する場合であっても、本発明によれば中間情報記録層の信号特性を良好にすることが可能となる。また、本発明は、前記一方の表面から前記第1表面側情報記録層までの距離が0.100mm以内であることが好ましく、一方の媒体表面側に偏った位置に複数の情報記録層を積層する際にも、信号特性を向上させることが可能になる。
なお、本発明では、情報記録層の間隔を0.020mm以内に設定することが好ましい。例えば、隣接する情報記録層の間隔を0.020mm以内として3層以上の複数層構造にしても、情報記録層の記録特性を悪化させることが避けられるため、大容量化と良好な信号特性を両立することができる。
また、上記目的を達成する本発明は、光入射面から入射される読み取り光によって情報の読み取りが可能な第1情報記録層と、前記光入射面から入射される読み取り光によって情報の読み取りが可能、且つ前記第1情報記録層よりも前記光入射面から離れて配置される第2情報記録層と、前記光入射面から入射される読み取り光によって情報の読み取りが可能、且つ前記第1及び第2情報記録層の間に隣接して配置される中間情報記録層と、を備え、前記中間情報記録層の記録容量が、前記第1情報記録層と比較して小さく設定されていることを特徴とする多層光記録媒体である。
更に上記発明では、前記中間情報記録層の記録容量が、前記第2情報記録層と比較して小さく設定されていることが好ましい。また、本発明では前記第1情報記録層の記録容量が、前記第2情報記録層と比較して大きく設定されていることが望ましい。
また更に、上記発明では前記第1情報記録層と前記中間記録層の距離が0.020mm以内であることが好ましい。
また上記目的を達成する本発明は、一方の表面を構成する基板と、他方の表面を構成する保護層と、前記他方の表面に最も近い第1表面側情報記録層と、前記一方の表面に最も近い第2表面側情報記録層と、前記第1及び第2表面側情報記録層の間に配置される中間情報記録層と、情報記録層間に所定の隙間を確保するために設けられるスペーサー層と、を備え、前記中間情報記録層の記録容量が、前記第1表面側情報記録層と比較して小さく設定されていることを特徴とする多層光記録媒体である。
以上の発明によれば、中間情報記録層においても一定の記録容量を確保しつつ、第1表面側情報記録層や第2表面側情報記録層では記録容量を大きく設定することが可能となり、多層光記録媒体全体として記録容量を増大させることができる。即ち、情報記録層を多層化しながらも、全ての情報記録層の記録容量を敢えて統一させないで、中間情報記録層の記録容量を個別に減じることで、全体的な信号特性の向上と、記録容量の増大を合理的に両立させるようにしている。
なお、記録容量の増減については、記録領域の増減や、記録密度の増減によって行う事が可能である。記録密度に関しては、情報記録層の線方向記録密度やトラック密度を適宜設定すれば良い。また、これらの多層光記録媒体に対して、記録再生機を用いて情報を記録する際には、前記記録光や多層光記録媒体の回転速度を制御して、情報記録層に対する記録容量/記録密度を適宜設定する。
本発明によれば、多層光記録媒体において、情報記録層全体における信号再生特性の品質を安定化し、合理的に記録容量を増大させるという優れた効果を奏し得る。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1(A)には、本発明の実施形態に係る多層光記録媒体1が示されている。この多層光記録媒体1は外形が約120mm、厚みが約1.2mmとなる円盤状の媒体である。図1(B)に拡大して示されるように、多層光記録媒体1は、基板10と、L0情報記録層20と、第1スペーサー層30と、L1情報記録層22と、第2スペーサー層32と、L2情報記録層24と、第3スペーサー層34と、L3情報記録層26と、カバー層36と、ハードコート層38がこの順に積層されて構成される。
第1〜第3スペーサー層30、32、34、カバー層36及びハードコート層38は、全て光透過性を有しており、外部から入射されるレーザー光を透過するようになっている。この結果、ハードコート層38の光入射面38Aから入射されるレーザー光Zを用いれば、L0〜L3情報記録層20、22、24、26、28の全てに対する情報の記録・再生が可能となっている。
L3情報記録層26は、多層光記録媒体1の一方の表面(光入射面38A)に最も第1情報記録層となり、L0情報記録層20は、多層光記録媒体1の他方の表面(基板10の表面)に最も近い第2情報記録層となり、L1、L2情報記録層22、24はこれらの第1及び第2情報記録層の間に位置する中間情報記録層となる。L0情報記録層20に対して情報の記録・再生を行う場合には、L1〜L3情報記録層22、24、26を介してL0情報記録層20にレーザー光Zを照射する。同様に、L1情報記録層22に対して情報の記録・再生を行う場合には、L2、L3情報記録層24、26を介してL1情報記録層22にレーザー光Z2を照射する。L2情報記録層24に対して情報の記録・再生を行う場合には、L3情報記録層26を介してL2情報記録層24にレーザー光を照射する。L3情報記録層26に対して情報の記録・再生を行う場合には、他の情報記録層を介することなく、L3情報記録層26にレーザー光Zを直接照射する。
更にこの多層光記録媒体1では、光入射面38Aに最も近いL3情報記録層26の記録容量が、L1、L2情報記録層22、24と比較して大きく設定されている。具体的には、L3情報記録層26の記録容量は25GBであり、L1、L2情報記録層22、24の記録容量は23GBに設定される。また、基板10の表面側に最も近いL0情報記録層20の記録容量についても、L1、L2情報記録層22、24と比較して大きく設定されており、具体的には24GBに設定される。従って、L0情報記録層20とL3情報記録層26を比較すると、L3情報記録層26の記録容量が大きく設定されている。
このように、L3情報記録層26(光入射側情報記録層)>L0情報記録層20>L1、L2情報記録層22、24の順に記録容量を設定しておくことで、後述するように情報記録層の信号品質のばらつきを抑制することが可能となる。
基板10は、厚さ約1.1mmのとなる円盤状の部材であり、その素材として例えば、ガラス、セラミックス、樹脂等の種々の材料を用いることができる。ここではポリカーボネート樹脂を用いている。なお、樹脂としてはポリカーボネート樹脂以外にも、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂等を採用することも出来る。中でも加工や成型の容易性から、ポリカーボネート樹脂やオレフィン樹脂が好ましい。また、基板10における情報記録層側の面には、用途に応じて、グルーブ、ランド、ピット列等が形成される。
第1〜第3スペーサー層30、32、34は、L0〜L3情報記録層20、22、24、26の間に積層されており、各情報記録層20、22、24、26との間を離間させる機能を有する。各スペーサー層30、32、34の光入射面38A側表面には、グルーブ(ランド)、ピット列等が形成されている。第1〜第3スペーサー層30、32、34の材料は様々なものを用いることが出来るが、既に述べたように、レーザー光Zを透過させる為に光透過性材料を用いる必要がある。例えば、紫外線硬化性アクリル樹脂を用いることも好ましい。
又この多層光記録媒体1では、第1スペーサー層30の厚みが17μm、第2スペーサー層32の厚みが20μm、第3スペーサー層34の厚みが13μmに設定されている。このように、スペーサー層30、32、34の厚みを20μm以下に設定し、L1、L2情報記録層22、24が、両外側の情報記録層に極めて接近する場合であっても、媒体表面に最も近いL0、L3情報記録層20、26の記録容量に対して、中間に位置するL1、L2情報記録層22、24の記録容量を積極的に低減させているので、信号特性の悪化を抑制することができる。なお、ここではスペーサー層30、32、34の厚みを互いに異ならせることで、再生信号の干渉を一層低減させている。なお、ハードコート層38の厚みは2μm、カバー層36の厚みは48μmに設定されている。
この結果、この多層光記録媒体1では、光入射面38AからL3情報記録層26までの距離を100μm以内、具体的には約50μmに設定することができる。又光入射面38AからL2情報記録層24までの距離は約63μm、光入射面38AからL1情報記録層22までの距離は約83μm、光入射面38AからL0情報記録層20までの距離は約100μmに設定されている。また、L3情報記録層26とL0情報記録層20の間の距離も100μm以内、好ましくは50μm以内(ここでは約40μm)に設定されている。なお、光入射面38Aから約100μmの場所に配置されるL0情報記録層20については、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc)の規格に整合させることが可能となっている。
L0〜L3情報記録層20、22、24、26は、データを保持する層である。データの保持形態としては、予めデータが書き込まれており書換が不能な再生専用型や、利用者による書き込みが可能な記録型があり、いずれを採用しても良い。また、データの保持形態が記録型の場合、詳細には、一度データを書き込んだエリアに再度データの書き込みが出来ない追記型と、データを書き込んだエリアに対してデータを消去し、再度書き込みが可能な書換型があり、いずれであっても構わない。又、情報記録層20、22、24、26において、データの保持形態を互いに異ならせることも可能である。
図2(A)に示されるように、L0〜L3情報記録層20、22、24、26のデータ保持形態が再生専用型である場合、基板10、第1〜第3スペーサー層30、32、34の表面側に螺旋状のピット列40が形成され、これによって情報が保持される。この場合、L0〜L3情報記録層20、22、24、26には反射膜が形成される。再生時のレーザー光Zは、L0〜L3情報記録層20、22、24、26の反射膜によって反射されるが、各情報記録層20、22、24、26と当接するピット列40によってこの反射率が変化し、この変化に基づいてデータを読み取ることができる。なお、L1、L2、L3情報記録層22、24、26については高い光透過性も要求されるので、この反射膜の膜厚を薄くする必要がある。つまり、L1、L2、L3情報記録層22、24、26は、光透過性と光反射特性の双方を併せ持つことが必要となる。
また図2(B)に示されるように、L0〜L3情報記録層20、22、24、26のデータ保持形態が記録型である場合、基板10、及び第1〜第3スペーサー層30、32、34の表面に螺旋状のグルーブ42(ランド44)が形成される。この場合、L0〜L3情報記録層20、22、24、26には、レーザー光Zのエネルギーによって記録マーク46を形成可能な記録膜が形成される。グルーブ42は、データ記録時におけるレーザー光Zのガイドトラックとしての役割を果たし、このグルーブ42に沿って進行するレーザー光Zのエネルギー強度が変調される事によって、グルーブ42上の情報記録層20、22、24、26に記録マーク46が形成される。なお、データ保持態様が追記型の場合は、この記録マーク46が不可逆的に形成され、消去することが出来ない。一方、データ保持態様が書き換え型の場合は、記録マーク46が可逆的に形成され、消去及び再形成可能となっている。なお、この記録膜についても、光透過性と光反射特性の双方を併せ持つ必要がある。又ここではグルーブ42上に記録マーク46を形成する場合を示したが、ランド44上に形成しても良く、グルーブ42とランド44の双方に形成することも可能である。
このように、情報記録層20、22、24、26を多層にする場合、光入射面38Aから最も遠いL0情報記録層20に対して十分な強度のレーザー光Zを到達させるために、他の情報記録層22、24、26の光透過特性を高める必要がある。本発明者らの研究によると、光入射面38Aに最も近いL3情報記録層26の光透過度を80%程度に設定することが望ましい。
既に述べたように、この多層光記録媒体1では、光入射面38Aに最も近いL3情報記録層26及び基板10側表面に最も近いL0情報記録層20の記録容量に対して、これらの中間に位置するL1、L2情報記録層22、24の記録容量を積極的に小さくしている。更に、本実施形態では、光入射面38Aに近いL3情報記録層26の記録容量に対して、光入射面38Aから最も遠いL0情報記録層20の記録容量を小さく設定している。
各情報記録層20、22、24、26の記録容量は、記録領域(面積)の大きさと、記録密度の大きさの組み合わせによって決定されるが、本実施形態では、各情報記録層20、22、24、26の記録領域(面積)は全て一致させているため、記録密度を異ならせることで容量を変化させる。具体的に、図2(B)に示されるように、各記録マーク46の線密度、即ち単位記録マーク46の螺旋方向長さTを大きくすることによって、記録密度を小さく設定する。換言すると、L1、L2情報記録層22、24の単位記録マーク46(1ビットに割り当て可能な媒体上の距離)の螺旋方向長さTを最大にすることで、これらの情報記録層22、24の記録容量が最少となる。なお、記録マーク46の螺旋方向長さTを変化させる為に、本実施形態ではレーザー光Zがグルーブを進行する際の線速度(即ちディスクの回転速度)を制御している。例えば、L3情報記録層26に25GB相当の情報を記録する場合には、記録線速度を4.9m/sに設定し、L1、L2情報記録層22、24に23GB相当の情報を記録する際には記録線速度を5.3m/sに設定し、L0情報記録層20に24GB相当の情報を記録する際には記録線速度を5.1m/sに設定する。このように、ディスクの回転速度を変化させれば、レーザー光Z側の記録タイミングを変化させることなく、容易に線密度を変化させることが可能になる。
なお、ここでは線密度を変化させる場合を示すが、それ以外にも、螺旋状のピット列40(又はグルーブ43)の螺旋ピッチ(間隔)Pを大きくすることで、記録密度を小さくすることも可能である。なおここでは特に図示しないが、記録手法を異ならせる事により、記録密度を変化させる事も可能である。
本構造の多層光記録媒体1のデータを再生する場合、光入射面38Aから入射させるレーザー光Zの焦点を、L0〜L3情報記録層20、22、24、26のいずれかに合わせる。例えば図3(A)に示されるように、L3情報記録層26に記録されたデータを再生する場合、このL3情報記録層26において、レーザー光Z3のビームスポットSが実質的に最小となるようにフォーカス制御される。レーザー光Z3の光反射量は、L3情報記録層26の光反射率の変化に依存する為、記録マークの有無を検出することが可能となり、データが再生される。
また、図3(B)に示されるように、L2情報記録層24に記録されたデータを再生する場合、このL2情報記録層24において、レーザー光Z2のビームスポットが実質的に最小となるようにフォーカス制御される。レーザー光Z2の光反射量は、L2情報記録層24の光反射率の変化に依存する為、記録マークの有無を検出することが可能となり、データが再生される。
図3(C)に示されるように、L1情報記録層22に記録されたデータを再生する場合、このL1情報記録層22において、レーザー光Z1のビームスポットが実質的に最小となるようにフォーカス制御される。レーザー光Z1の光反射量は、L1情報記録層22の光反射率の変化に依存する為、記録マークの有無を検出することが可能となり、データが再生される。
図3(D)に示されるように、L0情報記録層20に記録されたデータを再生する場合、このL0情報記録層20において、レーザー光Z0のビームスポットが実質的に最小となるようにフォーカス制御される。レーザー光Z0の光反射量は、L0情報記録層20の光反射率の変化に依存する為、記録マークの有無を検出することが可能となり、データが再生される。
図4には、これらのL0〜L3情報記録層20、22、24、26に記録されたデータを再生する場合のクロストークの状況が示されている。図4(A)に示されるように、L3情報記録層26のデータを再生する場合、レーザー光Z3の一部はこのL3情報記録層26を透過して下層側のL2情報記録層24で反射するので、L3情報記録層26の再生信号がL2情報記録層24の再生信号と干渉する。一方、L3情報記録層26と光入射面38Aとの間にはハードコート層38とカバー層36しか存在しないため、この間の干渉はほとんど存在しない。この結果、L3情報記録層26は比較的良好な信号特性を得ることが可能となる。
図4(B)に示されるように、L2情報記録層24のデータを再生する場合、レーザー光Z2の一部は上層側のL3情報記録層26で反射し、他の一部はL2情報記録層24と透過して下層側のL1情報記録層22で反射する。この結果、L2情報記録層24の再生信号は、隣接するL1及びL3情報記録層22、26の再生信号と干渉するので、信号が悪化し易い。図4(C)に示されるように、L1情報記録層22のデータを再生する場合も、L0情報記録層20とL2情報記録層24に挟み込まれることから、同様に再生信号が干渉しやすいことになる。
図4(D)に示されるように、L0情報記録層20のデータを再生する場合、レーザー光Z0の一部は上層側のL1情報記録層22で反射するので、L0情報記録層20の再生信号がL1情報記録層22の再生信号と干渉する。一方、L0情報記録層20における基板10側にはデータの干渉要因が存在しないので、基板10側の信号干渉は存在しない。この結果、L0情報記録層20は比較的良好な信号特性を得ることが可能となる。特に、L0情報記録層20は光入射面側に複数の情報記録層が存在することから、高い反射率が求められる。この場合、基板側10に光反射膜を積層することで、レーザー光Z0の光反射率をより高めることができる。L1情報記録層22の反射光による影響を弱め、再生信号特性を向上させることも可能である。
以上の結果、多層光記録媒体においては、2つの情報記録層に挟まれる中間情報記録層(L1、L2情報記録層22、24)では、クロストークの影響が大きくなる傾向があり、媒体の表面に近い情報記録層(L0、L3情報記録層20、26)では信号品質の悪化が抑制されることがわかる。
そこで本実施形態の多層光記録媒体1では、媒体表面に最も近いL0、L3情報記録層20、26の記録容量に対して、中間に位置するL1、L2情報記録層22、24の記録容量を積極的に低減させている。記録容量を小さくすることは、結果として、記録マーク(又はピット)の長さを大きくしたり、グルーブ(又はピット列)の螺旋ピッチを大きくしたりすることになり、再生信号のクロストークの影響を実質的に小さくすることができる。従って、再生信号のビットエラーレートが低減し、各情報記録層22、24における再生エラーの補正も容易になるため、L0、L3情報記録層20、26の再生特性の向上が図られる。また、光入射面38Aからの距離が100μmの範囲内であっても複数の中間情報記録層を形成することが可能となり、100μm近傍の情報記録層をブルーレイ・ディスク規格に適応させながらも、光入射面38A側で更なる多層化を実現できる。
更に、この多層光記録媒体1では、光入射面38Aに最も近いL3情報記録層26と、同光入射面38Aから最も遠いL0情報記録層20との間隔を100μm以内に設定しているので、非常に狭い範囲内で3層以上の多層化が実現されている。本実施形態では、スペーサー層30、32、34の厚みを20μm以下に設定することで、100μmの範囲内による4層以上の多層化を実現している。なお、光入射面38A側に配置される複数の情報記録層22、24、26の影響で多少信号品質が悪化し易いL0情報記録層20についても、L3情報記録層26に対して記録容量を低減させることで、このL3情報記録層26と略同様な信号品質を得ることが可能となっている。
[参考分析]
まず、情報記録層そのものの基本的な信号特性を明らかにするために、後述する実施例のL0〜L3情報記録層20、22、24、26と同じ組成及び厚みとなる情報記録層を一層だけ形成し、その上に100μmのカバー層を塗布した分析用ディスクを4枚作成した。図5は、この4枚のディスクに記録されたランダム信号を再生した際のジッター(jitter)を評価した結果である。L0〜L3情報記録層20、22、24、26において、単層状態では6.1%〜6.5%の評価値となり、情報記録層20、22、24、26そのものには信号特性に差がないことが分かる。
[比較例]
次に、比較例として、後述する実施例と同様にL0〜L3情報記録層20、22、24、26を1枚の媒体に多層形成して多層光記録媒体を作成し、これらの情報記録層20、22、24、26に対して全て同じ記録容量(25GB)/記録密度でランダム信号を記録し、再生を行った。この再生信号のジッターを評価した結果を図6に示す。L0情報記録層20及びL3情報記録層26については、単層時と比較して信号特性がさほど悪化していないが、中間に位置するL1、L2情報記録層22、24については7.0%を超えてしまい、大幅に信号特性が悪化する事が分かる。L1、L2情報記録層22、24については、両側に20μm以内の距離で隣接する情報記録層との間でクロストークが発生していることが原因と考えられる。
[実施例1]
以上の結果に基づき、具体的に多層光記録媒体1を実際に製造した際の実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[サンプル媒体の作成]
まず、射出成型法によって基板10を製造した。基板10の表面にはトラックピッチが0.32μmとなる螺旋状のグルーブを形成した。基板10の素材としてポリカーボネート樹脂を用い、厚みを1.1mm、直径120mmに設定した。
次に、この基板10をスパッタリング装置にセットし、グルーブが形成される側の表面に対して厚さ48nmとなるL0情報記録層20を形成した。具体的には、L0情報記録層20の組成は、ビスマス(Bi)、酸素(O)、ゲルマニウム(Ge)であり、その組成比率(atm%)をBi:O:Ge=29:70:1に設定した。
次に、L0情報記録層20が形成された基板10をスピンコート装置にセットし、回転させながらアクリル系紫外線硬化性樹脂を滴下し、これをスピンコートした。その後、スピンコートされた樹脂の表面に対して、螺旋状のグルーブパターンを有する光透過性スタンパを押し当て、この光透過性スタンパを介して、紫外線を樹脂に照射して硬化させた。硬化後に、光透過性スタンパを剥離することで、螺旋状のグルーブ(トラックピッチが0.32μm)を備えた厚み17μmの第1スペーサー層30が完成した。
次に、L0情報記録層20と同様の手法により、第1スペーサー層30の上にL1情報記録層22を形成した。なお、ビスマス(Bi)、酸素(O)、ゲルマニウム(Ge)の組成比率(atm%)をBi:O:Ge=25:71:4に設定し、厚さを62nmとした。
更に第1スペーサー層30と同様の手法により、L1情報記録層22の上に第2スペーサー層32を形成した。なお、第2スペーサー層32の厚みは20μmに設定した。次いで、第2スペーサー層32の上に、厚さ68nm、ビスマス(Bi)、酸素(O)、ゲルマニウム(Ge)の組成比率(atm%)がBi:O:Ge=25:68:7に設定されたL2情報記録層24を形成し、その上に、厚さ13μmの第3スペーサー層34を形成し、更に第3スペーサー層34の上に、厚さ73nm、ビスマス(Bi)、酸素(O)、ゲルマニウム(Ge)の組成比率(atm%)がBi:O:Ge=23:68:9に設定されたL3情報記録層26を形成した。
そして、L3情報記録層26が形成された基板10をスピンコート装置にセットし、回転させながらアクリル系紫外線硬化性樹脂を滴下し、これに紫外線を照射して厚み48μmのカバー層36を完成させた。
更に、カバー層36の上に、紫外線/電子線硬化型ハードコート剤をスピンコート法により塗布した後、大気中で3分間加熱して被膜内部の希釈溶剤を除去し、未硬化ハードコート材料層を形成した。この未硬化のハードコート材料層に対して、表面材料溶液をスピンコート法によって塗布した。なお、この表面材料溶液は、フッ素系溶剤(99.5重量部)に、パーフルオロポリエーテルジアクリレート(0.33重量部、分子量:約2000)と、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピルアクリレート(0.17重量部)とを加えて調整したものである。その後、ハードコート材料層を60℃で3分間乾燥し、更に、窒素気流下で電子線を照射してハードコート材料層と表面材料溶液を同時に硬化させ、ハードコート層38を完成させた。なお、電子線の照射については、電子線照射装置Curetron(日新ハイボルテージ株式会社製)を用い、電子線加速電圧を200kV、照射線量を5Mradとした。照射雰囲気の酸素濃度は80ppmであった。このようにして、多層光記録媒体1を得た。
[サンプル媒体の評価]
この多層光記録媒体1のL0〜L3情報記録層20、22、24、26に対して、ランダムのサンプルデータを記録した。この際、L0情報記録層20及びL3情報記録層26は記録容量を25GBに設定して記録を行い、L1及びL2情報記録層22、24に対しては記録容量を23GB、23GBに設定して記録を行った。なお、単位記録マークで考えると、L0、L3情報記録層20、26の記録マークの長さに対して、L1及びL2情報記録層22、24の記録マークの方が長くなった。
図7に、データ記録済みの多層光記録媒体1の再生信号のジッターを評価した結果を示す。この多層光記録媒体1では、L0情報記録層20のジッターが6.4%、L1情報記録層22のジッターが6.3%、L2情報記録層24のジッターが6.3%、L3情報記録層26のジッターが6.7%となり、L0〜L3情報記録層20、22、24、26の全てにおいて、再生信号が高品質な状態で均質化されていることが分かる。また、L0、L1、L2情報記録層20、22、24の関係で分析すると、[比較例]では中間に位置するL1、L2情報記録層22、24のジッターが7.7、7.4%と悪化していたが、このL1、L2情報記録層22、24の記録容量(23GB、23GB)を、L0情報記録層20の記録容量(25GB)と比較して小さくすることにより、L1、L2情報記録層22、24のジッターを改善できることが分かる。
なお、これらの記録容量の設定は、記録再生機による多層光記録媒体1の回転速度制御等によって行えば済むことから、記録再生機に特別な開発負担を強いる事がないため、開発コストを軽減することもできる。また、この多層光記録媒体1では、光入射面38Aから約100μmという極めて狭い範囲内に3層以上、好ましくは4層以上の情報記録層を積層することができるので、記録再生機側の光源(ピックアップ)を、これらの情報記録層間で共有することが可能となり、記録再生機の製造コストを低減させることができる。
[実施例2]
次に、実施例1で示した多層光記録媒体1と同じサンプル媒体を用い、L0情報記録層20に24GB(記録線速度5.1m/s)、L3情報記録層26に25GB(記録線速度4.9m/s)、L1及びL2情報記録層22、24に23GB(記録線速度5.3m/s)の記録容量でサンプルデータを記録した。
図8に、この多層光記録媒体1の再生信号のジッターを評価した結果を示す。本多層光記録媒体1では、光入射面38Aに最も近いL3情報記録層26と比較して、同光入射面38Aから最も遠いL0情報記録層20の記録容量を小さく設定しているので、このL0情報記録層20のジッターが6.2%まで低減される。つまり、L0情報記録層20は、光入射面38A側からのレーザー光が、他のすべての情報記録層22、24、26の反射によって弱まってしまうので、L3情報記録層26と比較して信号特性が悪化し易いが、このようにすることで、L0情報記録層26の信号品質を個別に向上させ、L0〜L3情報記録層20、22、24、26の信号特性を更に均質化していることになる。なお、ここでは特に図示しないがL0情報記録層20近傍に光反射膜を別途形成して、L0情報記録層20の再生光の反射率を一層向上させることも好ましい。
以上、本実施形態では、多層光記録媒体1の表面に最も近い情報記録層に対して、中間の情報記録層に記録容量を低減させる場合に限って示したが、本発明はそれに限定されない。表面側を除いた3層以上の情報記録層において中間情報記録層を適宜選択し、この中間情報記録層の記録容量を、その中間記録層の両外側に隣接する第1及び第2情報記録層の記録容量と比較して、小さく設定するようにすればよい。このようにすることで、中間情報記録層の信号再生特性を個別に向上させることが可能となる。
例えば、多層光記録媒体1を利用者が持ち歩いたり、記録再生機に挿入したりする作業により、光入射面38Aに指紋や埃等の異物50が付着する。この異物50は多層光記録媒体1の再生信号特性を悪化させることがある。従って、外乱による信号特性の悪化を予め対応しておくために、L3情報記録層26側の記録容量を小さく設定しておくことも考えられる。このような場合、このL3情報記録層26の特殊事情を考慮して、L1情報記録層22の記録容量をL2情報記録層24の記録容量と比較して小さく設定するようにして、L1情報記録層22の信号特性を個別に向上させることも可能となる。
また、本実施形態では、多層光記録媒体の両外側表面に最も近い情報記録層の記録容量に対して、その間に配置される複数の情報記録層の記録容量が小さく設定される場合に限って示したが、本発明はそれに限定されない。中間に位置する情報記録層が複数ある場合において、その中の1の情報記録層の記録容量が、外側表面に最も近い情報記録層の記録容量よりも小さく設定される場合も本発明は含んでいる。
なお、本実施形態では、多層光記録媒体の情報記録層が4層の場合に限って示したが、本発明はそれに限定されず、3層でもよく、また5層以上であっても良い。また、本実施形態では4つの情報記録層の全てが光入射面から100μm以内に積層される場合に限って示したが、本発明はそれに限定されず、100μm以上の場所に積層されるようにしても良い。多層における一部の情報記録層が100μm以上の場所に積層されるようにすることも好ましい。
又本実施形態では、隣接する情報記録層の間隔、即ちスペーサー層の厚みが全てにおいて0.020nm以下に設定される場合に限って示したが、本発明はそれに限定されない。例えば、一部のスペーサー層の厚みを0.020nm以下とし、他のスペーサー層の厚みを0.020nmよりも大きくなるようにしてもよい。また本発明では全ての情報記録層の間隔を必ずしも0.020nm以下に設定する必要は無い。
更に本実施形態では、情報の線方向(グルーブの長手方向)の密度を小さくすることにより、情報の記録容量を小さくする場合に限って示したが、本発明はそれに限定されず、他の方法により記録容量を調整しても良い。また、光入射面に最も近い情報記録層の記録面積を小さくすること可能である。なお、本発明の多層光記録媒体は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明によれば、データが保持される様々な多層光記録媒体において、特に中間に配置される情報記録層の信号特性を合理的に向上させ、全体の記録容量を増大させることが可能となる。
本発明の実施の形態の例に係る多層光記録媒体を示す斜視図、及び拡大断面図 同多層光記録媒体の情報記録層におけるデータ保持形態を示す拡大斜視図 同多層光記録媒体の各情報記録層を再生する状態を示す断面図 同多層光記録媒体のレーザー光の透過・反射によるクロストークが発生する状態を示す断面図 多層光記録媒体に用いる情報記録層そのものの信号特性を分析した結果を示す図表 比較例となる多層光記録媒体の信号特性を分析した結果を示す図表 実施例1の多層光記録媒体の信号特性を分析した結果を示す図表 実施例2の多層光記録媒体の信号特性を分析した結果を示す図表 従来のDVDの構造を模式的に示した断面図 従来のハイブリットDVDの構造を模式的に示した断面図
符号の説明
1 ・・・ 多層光記録媒体
10 ・・・ 基板
20 ・・・ L0情報記録層
22 ・・・ L1情報記録層
24 ・・・ L2情報記録層
26 ・・・ L3情報記録層
30 ・・・ 第1スペーサー層
32 ・・・ 第2スペーサー層
34 ・・・ 第3スペーサー層
36 ・・・ カバー層
38 ・・・ ハードコート層
38A ・・・ 光入射面

Claims (13)

  1. 一方の表面に最も近い第1表面側情報記録層と、
    他方の表面に最も近い第2表面側情報記録層と、
    前記第1及び第2表面側情報記録層の間に配置される中間情報記録層と、を備え、
    前記中間情報記録層の記録容量が、前記第1表面側情報記録層と比較して小さく設定されていることを特徴とする多層光記録媒体。
  2. 前記中間情報記録層の記録容量が、前記第2表面側情報記録層と比較して小さく設定されていることを特徴とする請求項1記載の多層光記録媒体。
  3. 前記一方の表面が光入射面であり、前記光入射面側に最も近い前記第1表面側情報記録層の記録容量が、前記第2表面側情報記録層と比較して大きく設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の多層光記録媒体。
  4. 前記第2表面側情報記録層近傍に光反射膜が形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の多層光記録媒体。
  5. 前記中間情報記録層を複数備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の多層光記録媒体。
  6. 前記第1表面側情報記録層と前記第2表面側情報記録層の距離が0.100mm以内であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の多層光記録媒体。
  7. 前記一方の表面から前記第1表面側情報記録層までの距離が0.100mm以内であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の多層光記録媒体。
  8. 隣接する前記情報記録層間の距離が0.020mm以内であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか記載の多層光記録媒体。
  9. 光入射面から入射される読み取り光によって情報の読み取りが可能な第1情報記録層と、
    前記光入射面から入射される読み取り光によって情報の読み取りが可能、且つ前記第1情報記録層よりも前記光入射面から離れて配置される第2情報記録層と、
    前記光入射面から入射される読み取り光によって情報の読み取りが可能、且つ前記第1及び第2情報記録層の間に隣接して配置される中間情報記録層と、を備え、
    前記中間情報記録層の記録容量が、前記第1情報記録層と比較して小さく設定されていることを特徴とする多層光記録媒体。
  10. 前記中間情報記録層の記録容量が、前記第2情報記録層と比較して小さく設定されていることを特徴とする請求項9記載の多層光記録媒体。
  11. 前記第1情報記録層の記録容量が、前記第2情報記録層と比較して大きく設定されていることを特徴とする請求項9又は10記載の多層光記録媒体。
  12. 前記第1情報記録層と前記中間記録層の距離が0.020mm以内であることを特徴とする請求項9、10又は11記載の多層光記録媒体。
  13. 一方の表面を構成する基板と、他方の表面を構成する保護層と、前記他方の表面に最も近い第1表面側情報記録層と、前記一方の表面に最も近い第2表面側情報記録層と、前記第1及び第2表面側情報記録層の間に配置される中間情報記録層と、情報記録層間に所定の隙間を確保するために設けられるスペーサー層と、を備え、
    前記中間情報記録層の記録容量が、前記第1表面側情報記録層と比較して小さく設定されていることを特徴とする多層光記録媒体。
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