JPWO2020138301A1 - 難燃性発泡複合樹脂粒子、その製造方法及び発泡成形体 - Google Patents

難燃性発泡複合樹脂粒子、その製造方法及び発泡成形体 Download PDF

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Abstract

本発明は、所望の難燃性を有する発泡成形体を製造可能な難燃性発泡複合樹脂粒子を提供することを課題とする。ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを含む基材樹脂と、難燃剤とから少なくとも構成される難燃性発泡複合樹脂粒子であり、前記難燃剤が、ハロゲン系難燃剤とリンを含有する非ハロゲン系難燃剤とを含み、前記ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤とが、基材樹脂100質量部に対して、それぞれ、1.5〜7質量部及び1〜5質量部含まれ、前記非ハロゲン系難燃剤は、前記難燃性発泡複合樹脂粒子の表層及び中心部が、以下の範囲の吸光度比:(i)表層の吸光度比(D960/D1600)が1.5以上、(ii)中心部の吸光度比(D960/D1600)が0.6以下(上記吸光度比は、ATR法赤外分光分析により測定された赤外線吸収スペクトルから得られる960cm−1の吸光度(D960)と1600cm−1の吸光度(D1600)との比であり、前記D960はリンを含む官能基のピークの吸光度を示し、前記D1600はポリスチレンのピークの吸光度を示している。)を示すように前記難燃性発泡複合樹脂粒子に含まれていることを特徴とする難燃性発泡複合樹脂粒子により上記課題を解決する。

Description

本発明は、難燃性発泡複合樹脂粒子、その製造方法及び発泡成形体に関する。更に詳しくは、本発明は、ハロゲン系難燃剤量を低減した難燃性発泡複合樹脂粒子、その製造方法及び発泡成形体に関する。
ポリスチレン系樹脂からなる発泡成形体は、剛性、断熱性、軽量性、耐水性及び発泡成形性に優れていることが知られている。一方、ポリオレフィン系樹脂からなる発泡成形体は、耐薬品性及び耐衝撃性に優れていることが知られている。 両樹脂の優れた性質を兼ね備えた発泡成形体として、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂粒子から得られた発泡成形体が提案されている。
ところで、発泡成形体は燃えやすいといった課題を有している。そこで、複合樹脂粒子から得られた発泡成形体に難燃性を付与する技術が、例えば、特開2017−2236号公報(特許文献1)で報告されている。特許文献1では、ハロゲン系難燃剤の一種である臭素系難燃剤を使用して複合樹脂粒子から得られた発泡成形体に難燃性を付与している。
また、複合樹脂粒子ではなく、ポリスチレン系樹脂からなる発泡成形体に関しているが、特開2014−145068号公報(特許文献2)では、発泡成形体に難燃性を付与する技術が報告されている。
特開2017−2236号公報 特開2014−145068号公報
ハロゲン系難燃剤は、少量添加で難燃性を付与しやすいことから好適に使用されている。しかし、ハロゲン系難燃剤は、加工時あるいは廃棄物として燃焼する際に、腐食性又は有毒のガスを発生するという課題がある。そのため、近年、環境問題に対する関心の高まりにより、ハロゲン系難燃剤の使用量を低減することが望まれていた。
特許文献2では、ポリスチレン系樹脂からなる発泡成形体用の非ハロゲン系難燃剤が提案されている。しかし、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂との複合体において、ハロゲン系難燃剤の使用量を低減するための、好適な非ハロゲン系難燃剤の存在位置については提案されていなかった。
本発明の発明者等は、上記課題を鑑み、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂との複合体において、非ハロゲン系難燃剤を特定の位置に存在させれば、ハロゲン系難燃剤の使用量を低減しても、所望の難燃性を得ることができることを意外にも見い出すことで本発明に至った。
かくして本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを含む基材樹脂と、難燃剤とから少なくとも構成される難燃性発泡複合樹脂粒子であり、
前記難燃剤が、ハロゲン系難燃剤とリンを含有する非ハロゲン系難燃剤とを含み、
前記ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤とが、基材樹脂100質量部に対して、それぞれ、1.5〜7質量部及び1〜5質量部含まれ、
前記非ハロゲン系難燃剤は、前記難燃性発泡複合樹脂粒子の表層及び中心部が、以下の範囲の吸光度比:
(i)表層の吸光度比(D960/D1600)が1.5以上、
(ii)中心部の吸光度比(D960/D1600)が0.6以下
(上記吸光度比は、ATR法赤外分光分析により測定された赤外線吸収スペクトルから得られる960cm−1の吸光度(D960)と1600cm−1の吸光度(D1600)との比であり、前記D960はリンを含む官能基のピークの吸光度を示し、前記D1600はポリスチレンのピークの吸光度を示している。)
を示すように前記難燃性発泡複合樹脂粒子に含まれていることを特徴とする難燃性発泡複合樹脂粒子が提供される。
また、本発明によれば、上記難燃性発泡複合樹脂粒子を発泡成形させて得られた発泡成形体が提供される。
更に、本発明によれば、上記難燃性発泡複合樹脂粒子の製造方法であって、
ポリオレフィン系樹脂製の種粒子に、スチレン系単量体を含浸及び重合させた後、ハロゲン系難燃剤を含浸させることにより複合樹脂粒子を得る工程と、
前記複合樹脂粒子に、発泡剤を含浸させることにより発泡性複合樹脂粒子を得る工程と
を含み、
− 非ハロゲン系難燃剤の存在下で、前記複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性複合樹脂粒子を得た後、発泡させる、又は
− 前記複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性複合樹脂粒子を得た後、発泡させ、次いで非ハロゲン系難燃剤を展着させる
ことにより、難燃性発泡複合樹脂粒子を得ることを特徴とする難燃性発泡複合樹脂粒子の製造方法が提供される。
本発明によれば、ハロゲン系難燃剤の使用量を低減しても、所望の難燃性を有する発泡成形体を製造可能な難燃性発泡複合樹脂粒子を提供できる。
以下の(A)〜(D)のいずれかの場合、よりハロゲン系難燃剤の使用量を低減しても、より向上した難燃性を有する発泡成形体を製造可能な難燃性発泡複合樹脂粒子を提供できる。
(A)ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とが、両樹脂の合計100質量部に対して、それぞれ5〜50質量部と95〜50質量部含まれる。
(B)ハロゲン系難燃剤が、臭素系難燃剤である。
(C)非ハロゲン系難燃剤が、下記一般式(I):
Figure 2020138301
(式中、Xは、置換基を有していてもよいアルキル基又はフェニル基であり、R及びRは、同一又は異なって、アルキル基、アルコキシル基又はフェニル基であり、m1及びm2は、0〜5の整数である)
で表されるリン酸エステル系難燃剤である。
(D)非ハロゲン系難燃剤が、下記構造式(1)〜(4):
Figure 2020138301
のいずれかから選択される。
(難燃性発泡複合樹脂粒子)
難燃性発泡複合樹脂粒子は、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを含む基材樹脂と、難燃剤とから少なくとも構成される。
(i)ポリオレフィン系樹脂
ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されず、公知の樹脂が使用できる。また、ポリオレフィン系樹脂は、架橋していてもよい。例えば、直鎖状又は分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状又は分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状又は分岐状中密度ポリエチレン、直鎖状又は分岐状高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、これら重合体の架橋体等のポリエチレン系樹脂;プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテンランダム共重合体等のポリプロピレン系樹脂が挙げられる。尚、前記ポリオレフィン系樹脂は単独で使用しても良いし、2種以上組み合わせて使用しても良い。上記例示中、低密度は、0.91〜0.94g/cmであることが好ましく、0.91〜0.93g/cmであることがより好ましい。高密度は、0.95〜0.97g/cmであることが好ましく、0.95〜0.96g/cmであることがより好ましい。中密度はこれら低密度と高密度の中間の密度である。
ポリオレフィン系樹脂は、95〜150℃の融点を有していることが好ましい。融点が95℃未満の場合、耐熱性の低下を招くことがある。150℃より高い場合、発泡が不均一になり、均一な発泡粒子が得られ難いことがある。より好ましい融点は100〜145℃であり、更に好ましい融点は105〜145℃である。融点は、例えば、DSC法により得られる。
ポリオレフィン系樹脂は、0.3〜15g/10分のメルトフローレート(MFR)を有していることが好ましい。MFRが0.3g/10分未満の場合、発泡時に発泡バラツキが発生することがある。15g/10分以下の場合、耐熱性の低下と発泡成形体の収縮がより抑制される。より好ましいMFRは0.5〜10g/10分であり、更に好ましくは0.5〜5g/10分である。MFRは、例えば、JIS K 7210:1999に準拠して得られる。
(ii)ポリスチレン系樹脂
ポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン、置換スチレンの重合体(置換基には、低級アルキル、ハロゲン原子(特に塩素原子)等が含まれる)、スチレンを主成分とし、スチレンと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。主成分とはスチレンが全単量体の70質量%以上を占めることを意味する。置換スチレンとしては、例えば、クロルスチレン類、p−メチルスチレン等のビニルトルエン類、α−メチルスチレン等が挙げられる。他の単量体としては、置換スチレンに加えて、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、マレイン酸モノ又はジアルキル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールのモノ又はジ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、無水マレイン酸、N−フェニルマレイド等が例示される。例示中、アルキルとは、炭素数1〜8のアルキル(好適には炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状アルキル、より好適には炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状アルキル)を意味する。
(iii)ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂の含有割合
基材樹脂は、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを、両樹脂の合計100質量部に対して、それぞれ5〜50質量部と95〜50質量部含むことが好ましい。ポリスチレン系樹脂の含有量が95質量部以下であると、発泡成形体の耐割れ性が向上することがある。一方、50質量部以上であると、剛性が向上することがある。ポリスチレン系樹脂の含有量は、85〜50質量部が好ましい。
(iv)その他樹脂
基材樹脂には、ポリオレフィン系樹脂及びポリスチレン系樹脂以外の他の樹脂を含んでいてもよい。他の樹脂としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等のアクリル系単量体由来のアクリル系樹脂が挙げられる。
(v)難燃剤
難燃剤は、ハロゲン系難燃剤とリンを含有する非ハロゲン系難燃剤とを含む。
(v−1)ハロゲン系難燃剤
ハロゲン系難燃剤としては、当該分野で公知の、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤等が使用できる。この内、臭素系難燃剤が好ましい。
臭素系難燃剤としては、例えば、テトラブロモビスフェノールA、その誘導体(例えばテトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル))、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、テトラブロモシクロオクタン等が挙げられる。
ハロゲン系難燃剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(v−2)リンを含有する非ハロゲン系難燃剤
リンを含有する非ハロゲン系難燃剤(以下、単に非ハロゲン系難燃剤ともいう)は、分子構造中にハロゲン原子を含まない。非ハロゲン系難燃剤の種類は、ハロゲン系難燃剤の使用量を低減しても、所望の難燃性を得ることができさえすれば、特に限定されない。非ハロゲン系難燃剤は、所望の難燃性を得る観点から、リン原子を分子構造中に含む難燃剤が好ましく、リン酸エステル系難燃剤であることがより好ましい。リン酸エステル系難燃剤としては、下記一般式(I):
Figure 2020138301
(式中、Xは、置換基を有していてもよいアルキル基又はフェニル基であり、R及びRは、同一又は異なって、アルキル基、アルコキシ基又はフェニル基であり、m1及びm2は、0〜5の整数である)
で表される難燃剤が挙げられる。
一般式(I)のX中、アルキル基は、直鎖状であっても、分岐状であってもよい。アルキル基の炭素数は1〜20であることが好ましい。具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等が挙げられる。なお、これら具体的なアルキル基は、可能な構造異性体を含み得る。置換基としては、Xがアルキル基の場合、低級アルコキシル基、フェニル基、ホスホリル基等が挙げられ、Xがフェニル基の場合、低級アルキル基、低級アルコキシル基、フェニル基、ホスホリル基、ジフェノキシホスホリルオキシ(即ち、−O−P(=O)(OPh))、2−(4−ジフェノキシホスホリルオキシフェニル)イソプロピル(即ち、−C(CH−Pph−O−P(=O)(OPh))等が挙げられる(ここで、低級とは、例えば、炭素数1〜4を意味し、Phはフェニルを意味し、Pphはパラフェニレンを意味する)。
及びR中、アルキル基は炭素数1〜4の基であることが好ましい。具体的には、メチル、エチル、直鎖状又は分岐状プロピル、直鎖状又は分岐状のブチル等が挙げられる。
及びR中、アルコキシ基は炭素数1〜4の基であることが好ましい。具体的には、メトキシ、エトキシ、直鎖状又は分岐状のプロポキシ、直鎖状又は分岐状のブトキシ等が挙げられる。
具体的な非ハロゲン系難燃剤としては、下記構造式(1)〜(4):
Figure 2020138301
で表される化合物が挙げられる。
(v−3)ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤の含有量
ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤とは、基材樹脂100質量部に対して、それぞれ、1.5〜7質量部及び1〜5質量部含まれている。
ハロゲン系難燃剤の含有量が1.5質量部以上の場合、難燃性が向上する。7質量部以下の場合、ハロゲンを低減できる。含有量は、2〜5質量部であることが好ましく、2〜3.5質量部であることがより好ましい。
非ハロゲン系難燃剤の含有量が1質量部以上の場合、難燃性が向上する。5質量部以下の場合、熱的特性が向上し、成形時の粒子同士の融着が良好となる。含有量は、2〜4質量部であることが好ましく、2〜3質量部であることがより好ましい。
ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤の含有割合(質量比)は、1:0.3〜2.5であることが好ましい。非ハロゲン系難燃剤の含有割合が0.3以上の場合、ハロゲンを低減できる。2.5以下の場合、耐熱性が向上する。含有割合は、1:0.4〜2.0、1:0.4〜1.7とでき、1:0.5〜2.0であることがより好ましく、1:1〜1.7であることが更に好ましい。
(v−4)非ハロゲン系難燃剤の存在位置
非ハロゲン系難燃剤は、難燃性発泡複合樹脂粒子の表層及び中心部において、以下の範囲の吸光度比:
(i)表層の吸光度比(D960/D1600)が1.5以上、
(ii)中心部の吸光度比(D960/D1600)が0.6以下
を示すように難燃性発泡複合樹脂粒子に含まれている。なお、上記吸光度比は、ATR法赤外分光分析により測定された赤外線吸収スペクトルから得られる960cm−1の吸光度(D960)と1600cm−1の吸光度(D1600)との比である。吸光度比は、具体的には、実施例に記載の吸光度測定方法にしたがって決定される値である。
本分析において、リンを含む官能基は960cm−1付近でピークを示し、ポリスチレンは1600cm−1付近でピークを示す。このため、D960はリンを含む官能基のピークの吸光度を示し、D1600はポリスチレンのピークの吸光度を示す。従って、上記表層と中心部の吸光度比の関係は、粒子の表層に、中心部より多くの非ハロゲン系難燃剤が含まれていることを意味している。
表層の吸光度比が1.5以上の場合、難燃性が向上する。表層の吸光度比は、1.5〜4.0であることが好ましく、1.8〜3.0であることがより好ましい。
中心部の吸光度比が0.6以下の場合、機械物性又は耐熱性が向上することがある。中心部の吸光度比は、0〜0.6であることが好ましく、0〜0.4であることがより好ましい。
表層の吸光度比は、中心部の吸光度比より、2.5以上大きいことが好ましく、3.0以上大きいことがより好ましい。
表層とは、難燃性発泡複合樹脂粒子の表面部分を意味する。中心部とは、難燃性発泡複合樹脂粒子を二等分(例えば、粒径5mmの粒子を2.5±0.5mmに切断した。)した切断面の中心を意味し、何らかの事情で中心での吸光度測定が困難な場合は中心の近傍(少なくとも円の中心から1/4より内側)を測定対象とする。
(vi)その他の添加剤
難燃性発泡複合樹脂粒子には、物性を損なわない範囲内において、難燃助剤、可塑剤、滑剤、結合防止剤、融着促進剤、帯電防止剤、展着剤、気泡調整剤、架橋剤、充填剤、着色剤等の添加剤が含まれていてもよい。
難燃助剤としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン;3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン;ジクミルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。
可塑剤としては、フタル酸エステル;グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリントリステアレート、ジアセチル化グリセリンモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;ジイソブチルアジペートのようなアジピン酸エステル等が挙げられる。
滑剤としては、パラフィンワックス等が挙げられる。
結合防止剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化アルミニウム、エチレンビスステアリン酸アミド、第三リン酸カルシウム、ジメチルシリコン等が挙げられる。
融着促進剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸トリグリセリド、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸ソルビタンエステル、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
展着剤としては、ポリブテン、ポリエチレングリコール、シリコンオイル等が挙げられる。
気泡調整剤としては、メタクリル酸エステル系共重合ポリマー、エチレンビスステアリン酸アミド、ポリエチレンワックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
着色剤としては、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、黒鉛、炭素繊維等のカーボンブラック;黄鉛、亜鉛黄、バリウム黄等のクロム酸塩;紺青等のフェロシアン化物;カドミウムイエロー、カドミウムレッド等の硫化物;鉄黒、紅殻等の酸化物;群青のようなケイ酸塩;酸化チタン等の無機系の顔料が挙げられ、また、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾレーキ、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系等の多環式顔料等の有機系の顔料が挙げられる。
(vii)形状
難燃性発泡複合樹脂粒子の形状は特に限定されない。例えば、球状、円柱状等が挙げられる。この内、球状であるのが好ましい。難燃性発泡複合樹脂粒子の平均粒子径は、用途に応じて適宜選択でき、例えば、1〜5mmの平均粒子径のものを使用できる。また、発泡成形体製造時の成形型内への充填性等を考慮すると、平均粒子径は、1〜2mmがより好ましく、1〜1.4mmが更に好ましい。
(難燃性発泡複合樹脂粒子の製造方法)
難燃性発泡複合樹脂粒子は、ポリオレフィン系樹脂製の種粒子に、スチレン系単量体を含浸及び重合させた後、重合後の種粒子にハロゲン系難燃剤を含浸させることにより複合樹脂粒子を得る工程と、
前記複合樹脂粒子に、発泡剤を含浸させることにより発泡性複合樹脂粒子を得る工程と
を含み、
非ハロゲン系難燃剤の存在下で、前記複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性複合樹脂粒子を得た後、発泡させる、又は
− 前記複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性複合樹脂粒子を得た後、発泡させ、次いで非ハロゲン系難燃剤を展着させる
ことにより、得られる。
(1)複合樹脂粒子
複合樹脂粒子には、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを単純に混合した基材樹脂を含む樹脂粒子を使用できるが、以下で説明するポリオレフィン改質スチレン系樹脂粒子が好ましい。
ポリオレフィン改質スチレン系樹脂粒子(改質樹脂粒子ともいう)は、ポリオレフィン系樹脂粒子(種粒子)が分散保持された水性媒体中にスチレン系単量体を加えてオレフィン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸及び重合させることで得られる。改質樹脂粒子の製造方法を以下で説明する。
改質樹脂粒子製造用のポリオレフィン系樹脂粒子は、公知の方法で得ることができる。例えば、押出機を使用してポリオレフィン系樹脂を溶融押出した後、水中カット、ストランドカット等により造粒することで、ポリオレフィン系樹脂粒子を作製できる。ポリオレフィン系樹脂粒子は、例えば、真球状、楕円球状(卵状)、円柱状、角柱状、ペレット状、グラニュラー状等の形状をとり得る。以下では、ポリオレフィン系樹脂粒子をマイクロペレットとも記す。
ポリオレフィン系樹脂粒子には、ラジカル捕捉剤が含まれていてもよい。ラジカル捕捉剤は、予めポリオレフィン系樹脂に添加しておくか、もしくは溶融押出と同時に添加してもよい。ラジカル捕捉剤としては、重合禁止剤(重合抑制剤を含む)、連鎖移動剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤等のラジカルを捕捉する作用を有する化合物で、水に溶解し難いものが好ましい。
ラジカル捕捉剤の使用量としては、ポリオレフィン系樹脂粒子100質量部に対して0.005〜0.5質量部であることが好ましい。
重合禁止剤としては、t−ブチルハイドロキノン、パラメトキシフェノール、2,4−ジニトロフェノール、t−ブチルカテコール、sec−プロピルカテコール、N−メチル−N−ニトロソアニリン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニルフォスファイト)、トリエチルフォスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)フォスファイト、トリデシルフォスファイト、トリス(トリデシル)フォスファイト、ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)フォスファイト、ジフェニルモノデシルフォスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)フォスファイト、ジラウリルハイドロゲンフォスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジフォスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラフォスファイト等のフェノール系重合禁止剤、ニトロソ系重合禁止剤、芳香族アミン系重合禁止剤、亜リン酸エステル系重合禁止剤、チオエーテル系重合禁止剤等が例示される。
また、連鎖移動剤としては、β−メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシルエステル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス[(3−メルカプトプロピオニロキシ)−エチル]イソシアヌレート等が例示される。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス〔2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジフォスフォナイト、ビス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、フェニル−1−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等のフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が例示できる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート等が例示できる。
ポリオレフィン系樹脂粒子は、他に、タルク、珪酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、合成あるいは天然に産出される二酸化ケイ素、エチレンビスステアリン酸アミド、メタクリル酸エステル系共重合体等の発泡核剤を含んでいてもよい。
次に、マイクロペレット(ポリオレフィン系樹脂粒子)を重合容器内の水性媒体中に分散させ、スチレン系単量体をマイクロペレットに含浸させながら重合させる。その後、ハロゲン系難燃剤を添加し、マイクロペレットに含浸させる。例えば、粉末状のハロゲン系難燃剤を1回又は複数回に分けて或いは連続的に、マイクロペレットの入った重合容器内又は他の容器内に投入し、撹拌することにより、ハロゲン系難燃剤をマイクロペレットに含浸させる。撹拌及び含浸の際の温度は、生産性及びハロゲン系難燃剤の溶解性の点から100〜150℃が好ましい。ここで、ハロゲン系難燃剤は、基材樹脂100質量部に対し1.5〜7質量部添加することが好ましい。
他の実施態様において、ハロゲン系難燃剤をポリオレフィン系樹脂と混合しながら押出機にてハロゲン系難燃剤を含むマイクロペレットを作製し、そのマイクロペレットを種粒子としてスチレン系単量体を含浸及び重合することにより複合樹脂粒子を得てもよい。
さらに他の実施態様において、ハロゲン系難燃剤をスチレン系単量体に溶解してから、このスチレン系単量体をマイクロペレットに含浸させ、重合することにより複合樹脂粒子を得てもよい。
水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、アルコール)との混合媒体が挙げられる。
スチレン系単量体には、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、酢酸エチル、フタル酸ジオクチル、テトラクロルエチレン等の溶剤(可塑剤)を添加してもよい。
スチレン系単量体の使用量は、ポリオレフィン系樹脂粒子とスチレン系単量体の合計100質量部に対して95〜50質量部である。使用量は、85〜50質量部が好ましい。なお、ポリオレフィン系樹脂粒子とスチレン系単量体の使用量は、各々、発泡成形体を構成するポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂の含有量に実質的に対応している。
スチレン系単量体の使用量が95質量部以下の場合、ポリオレフィン系樹脂粒子への含浸が良好となり、ポリスチレン系樹脂単独の粒子の発生を抑制できる。。加えて、発泡成形体の耐割れ性又は耐薬品性が向上する。一方、50質量部以上の場合、発泡性複合樹脂粒子の発泡剤を保持する能力が向上することにより、発泡性が高くなる。また、発泡成形体の剛性も向上する。
ポリオレフィン系樹脂粒子へのスチレン系単量体の含浸は、重合させつつ行ってもよく、重合を開始する前に行ってもよい。この内、重合させつつ行うことが好ましい。
スチレン系単量体は重合容器内の水性媒体に連続的にあるいは断続的に添加できる。特に、スチレン系単量体を水性媒体中に徐々に添加していくことが好ましい。
スチレン系単量体の重合には、油溶性のラジカル重合開始剤を使用できる。この重合開始剤としては、スチレン系単量体の重合に汎用されている重合開始剤を使用できる。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ヘキシルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−アミルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。なお、これら油溶性のラジカル重合開始剤は、単独で用いられても併用されてもよい。
重合開始剤を重合容器内の水性媒体に添加する方法としては、種々の方法が挙げられる。例えば、
(a)重合容器とは別の容器内でスチレン系単量体に重合開始剤を溶解して含有させ、このスチレン系単量体を重合容器内に供給する方法、
(b)重合開始剤をスチレン系単量体の一部、イソパラフィン等の溶剤又は可塑剤に溶解させて溶液を作製する。この溶液と、所定量のスチレン系単量体とを重合容器内に同時に供給する方法、
(c)重合開始剤を水性媒体に分散させた分散液を作製する。この分散液とスチレン系単量体とを重合容器内に供給する方法
等が挙げられる。
上記重合開始剤の使用割合は、通常スチレン系単量体の使用総量の0.02〜2.0質量%であることが好ましい。
水性媒体中には、水溶性のラジカル重合禁止剤を溶解させておくことが好ましい。水溶性のラジカル重合禁止剤はポリオレフィン系樹脂粒子表面におけるスチレン系単量体の重合を抑制するだけでなく、水性媒体中に浮遊するスチレン系単量体が単独で重合するのを防止して、ポリスチレン系樹脂の微粒子の生成を減らすことができる。
水溶性のラジカル重合禁止剤としては、水100gに対して1g以上溶解する重合禁止剤が使用でき、例えば、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸亜鉛、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸アルミニウム等のチオシアン酸塩;亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸アンモニウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸銀、亜硝酸ストロンチウム、亜硝酸セシウム、亜硝酸バリウム、亜硝酸マグネシウム、亜硝酸リチウム、亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム等の亜硝酸塩;メルカプトエタノール、モノチオプロピレングリコール、チオグリセロール、チオグリコール酸、チオヒドロアクリル酸、チオ乳酸、チオリンゴ酸、チオエタノールアミン、1,2−ジチオグリセロール、1,3−ジチオグリセロール等の水溶性イオウ含有有機化合物;アスコルビン酸;アスコルビン酸ソーダ等を挙げることができる。これらの中でも特に亜硝酸塩が好ましい。
上記水溶性のラジカル重合禁止剤の使用量としては、水性媒体中の水100質量部に対して0.001〜0.04質量部が好ましい。
上記水性媒体中に分散剤を添加しておくことが好ましい。このような分散剤としては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等の有機系分散剤;ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム等の無機系分散剤が挙げられる。この内、無機系分散剤が好ましい。
無機系分散剤を用いる場合には、界面活性剤を併用することが好ましい。このような界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、α−オレフィンスルホン酸ソーダ等が挙げられる。
重合容器の形状及び構造としては、従来からスチレン系単量体の懸濁重合に用いられているものであれば、特に限定されない。
また、攪拌翼の形状についても特に限定はなく、具体的には、V型パドル翼、ファードラー翼、傾斜パドル翼、平パドル翼、プルマージン翼等のパドル翼;タービン翼、ファンタービン翼等のタービン翼;マリンプロペラ翼のようなプロペラ翼等が挙げられる。これら攪拌翼の内では、パドル翼が好ましい。攪拌翼は、単段翼であっても多段翼であってもよい。重合容器に邪魔板(バッフル)を設けてもよい。
スチレン系単量体をマイクロペレット中にて重合させる際の水性媒体の温度は、特に限定されないが、使用するポリオレフィン系樹脂の融点(DSC法により測定)の−30〜+20℃の範囲であることが好ましい。より具体的には、水性媒体の温度は、例えば70〜150℃、80〜150℃とでき、70〜140℃が好ましく、80〜130℃がより好ましい。更に、水性媒体の温度は、スチレン系単量体の重合開始から終了までの間、一定温度であってもよいし、段階的に上昇させてもよい。水性媒体の温度を上昇させる場合には、0.1〜2℃/分の昇温速度で上昇させることが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂として、架橋したポリオレフィン系樹脂を使用できる。架橋したポリオレフィン系樹脂の粒子を使用する場合、架橋は、スチレン系単量体を含浸させる前に予め行っておいてもよいし、マイクロペレット中にスチレン系単量体を含浸、重合させている間に行ってもよいし、マイクロペレット中にスチレン系単量体を含浸、重合させた後に行ってもよい。
ポリオレフィン系樹脂の架橋に用いられる架橋剤としては、例えば、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン等の有機過酸化物が挙げられる。なお、架橋剤は、単独でも2種以上併用してもよい。また、架橋剤の使用量は、通常、ポリオレフィン系樹脂粒子(マイクロペレット)100質量部に対して0.05〜1.0質量部が好ましい。
架橋剤を添加する方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂粒子に直接添加する方法、溶剤、可塑剤又はスチレン系単量体に架橋剤を溶解させた上で添加する方法、架橋剤を水に分散させた上で添加する方法等が挙げられる。この内、スチレン系単量体に架橋剤を溶解させた上で添加する方法が好ましい。
上記方法により改質樹脂粒子が得られる。
(2)発泡剤の含浸工程(発泡性複合樹脂粒子を得る工程)
複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性複合樹脂粒子を得る。
発泡剤としては、特に限定されず、公知のものをいずれも使用できる。特に、沸点がスチレン系樹脂の軟化点以下であり、常圧でガス状又は液状の化合物が適している。例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン、シクロペンタジエン、n−ヘキサン、石油エーテル等の炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテル等の低沸点のエーテル化合物;トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン等のハロゲン含有炭化水素;炭酸ガス、窒素、アンモニア等の無機ガス等が挙げられる。これらの発泡剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。この内、炭化水素を使用するのが、オゾン層の破壊を防止する観点、及び空気と速く置換し、発泡成形体の経時変化を抑制する観点で好ましい。炭化水素の内、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン等が更に好ましい。
発泡剤の含浸は、スチレン系単量体重合後の複合樹脂粒子に行ってもよく、重合途中の粒子に行ってもよい。重合途中での含浸は、水性媒体中で含浸させる方法(湿式含浸法)により行うことができる。重合後の含浸は、湿式含浸法か、又は媒体非存在下で含浸させる方法(乾式含浸法)により行うことができる。また、重合途中での含浸は、通常、重合後期に行うことが好ましい。
発泡剤の使用量は、複合樹脂粒子100質量部に対して、好ましくは5〜18質量部、より好ましくは5〜13質量部である。
複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させる際に、非ハロゲン系難燃剤を存在させてもよい。非ハロゲン系難燃剤は、基材樹脂100質量部に対し1.5〜7質量部添加することが好ましい。発泡剤の含浸が湿式である場合、非ハロゲン系難燃剤を、系中にそのまま添加し、発泡剤を含浸し、発泡性複合樹脂粒子としてもよいし、水性媒体或いはその他の適当な溶媒に分散又は溶解してから系中に添加し、発泡剤を含浸し、発泡性複合樹脂粒子としてもよい。発泡剤の含浸が乾式である場合、非ハロゲン系難燃剤と複合樹脂粒子を10分程攪拌し、複合樹脂粒子表面に展着(例えば;均一に馴染ませた)後、発泡剤を含浸し、発泡性複合樹脂粒子としてもよい。
複合樹脂粒子に発泡剤が含浸することで発泡性複合樹脂粒子が得られる。
難燃性発泡複合樹脂粒子の製造中、難燃助剤、可塑剤、滑剤、結合防止剤、融着促進剤、帯電防止剤、展着剤、気泡調整剤、架橋剤、充填剤、着色剤等の添加剤を適切な段階で使用してもよい。
(3)発泡工程
本工程では、発泡剤が含浸した複合樹脂粒子(発泡性複合樹脂粒子)を発泡させて難燃性発泡複合樹脂粒子を得る。
発泡は、熱媒体(例えば、加圧水蒸気等)を用いて行うことができ、0.001〜0.06MPa(ゲージ圧)の水蒸気で発泡させることが好ましい。
発泡性複合樹脂粒子を発泡させた後、非ハロゲン系難燃剤を展着することにより難燃性発泡複合樹脂粒子を得ることができる。具体的には、例えば、混合機(好ましくは回転式混合機)に発泡性複合樹脂粒子と非ハロゲン系難燃剤を投入し、十分に混合後、必要に応じて加熱又は乾燥し、粒子表面に非ハロゲン系難燃剤を定着させることができる。非ハロゲン系難燃剤は、基材樹脂100質量部に対し1.5〜7質量部添加することが好ましい。非ハロゲン系難燃剤は、そのまま使用してもよく、適当な溶剤に分散や溶解させて使用してもよい。
これとは別に、非ハロゲン系難燃剤の存在下で複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させた発泡性複合樹脂粒子を、熱媒体と接触させて発泡させることにより、難燃性発泡複合樹脂粒子を得ることもできる。
難燃性発泡複合樹脂粒子の嵩密度は、0.01〜0.20g/cmの範囲であることが好ましい。難燃性発泡複合樹脂粒子の嵩密度が0.01g/cm以上の場合、次に得られる発泡成形体の収縮が抑制されて外観性が向上する。加えて、発泡成形体の断熱性能及び機械的強度が向上する。一方、嵩密度が0.20g/cm以下の場合、発泡成形体が軽量となる。
なお、発泡前に、発泡性複合樹脂粒子の表面に、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、中鎖飽和脂肪酸トリグリセライド、硬化牛脂アミド等の粉末状石鹸類を塗布しておくことが好ましい。塗布しておくことで、発泡性複合樹脂粒子の発泡工程において発泡粒子同士の結合を減少できる。
(発泡成形体)
発泡成形体は、緩衝材や梱包材に用いることができる。具体的には、家電製品等の緩衝材(クッション材)、電子部品、各種工業資材、食品等の搬送容器等の用途、車輌用バンパーの芯材、ドア内装緩衝材等の衝撃エネルギー吸収材の用途に好適に用いることができる。
発泡成形体の密度は、0.01〜0.20g/cmの範囲であることが好ましい。発泡成形体の密度が0.01g/cm以上の場合、発泡成形体の収縮が抑制されて外観性が向上する。加えて、発泡成形体の断熱性能及び機械的強度が向上する。一方、密度が0.20g/cm以下の場合、発泡成形体が軽量となる。
発泡成形体は、発泡複合樹脂粒子を発泡成形させる従来の方法を難燃性発泡複合樹脂粒子に適用することで製造できる。例えば、難燃性発泡複合樹脂粒子を多数の小孔を有する閉鎖金型内に充填し、熱媒体(例えば、加圧水蒸気等)で加熱発泡させ、難燃性発泡複合樹脂粒子間の空隙を埋めると共に、難燃性発泡複合樹脂粒子を相互に融着させることにより一体化させることで、製造できる。その際、発泡成形体の密度は、例えば、金型内への難燃性発泡複合樹脂粒子の充填量を調整する等によって制御できる。
加熱発泡は、例えば、80〜150℃の熱媒体で、5〜50秒加熱することにより行うことが好ましい。熱媒体の成形蒸気圧(ゲージ圧)は、0.04〜0.30MPaの範囲であることが好ましい。
本発明の難燃性発泡複合樹脂粒子に由来する発泡成形体は、ハロゲン系難燃剤の使用量を低減しても、緩衝性能を維持したまま、以下の実施例の欄に記載する垂直燃焼試験をクリアできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下の実施例における各種物性の測定法を下記する。
<中心部及び表層の吸光度比>
吸光度比(D960/D1600)は下記の要領で測定した。
すなわち、無作為に選択した10個の各難燃性発泡複合樹脂粒子の中心部及び表層の、ATR法赤外分光分析による赤外線吸収スペクトルを得た。
ここで、中心部の測定では、各粒子を二等分(例えば、粒径5mmの粒子を2.5±0.5mmに切断した。)し、更にその切断面の中心(少なくとも円の中心から1/4より内側)にATRプリズムを密着させて測定した。
また、表層の測定では、各粒子の表面にATRプリズムを密着させて測定した。
各赤外線吸収スペクトルから吸光度比(D960/D1600)を算出し、最小の吸光度比と最大の吸光度比を除外した。そして、残余の8個の吸光度比の相加平均を吸光度比(D960/D1600)とした。なお、吸光度比(D960/D1600)は、例えば、Nicolet社(現在の社名:Thermofisher社)から商品名「フーリエ変換赤外分光光度計 MAGNA560」で販売されている測定装置を用いて測定した。
高屈折率結晶種:Ge(ゲルマニウム)
入射角:45°±1°
測定領域:4000cm−1〜675cm−1
測定深度の端数依存性:補正せず
反射回数:1回
検出器:DTGS KBr
分解能:4cm−1
積算回数:32回
その他:試料と接触させずに測定した赤外線吸収スペクトルをバックグランドとして測定スペクトルに関与しない処理を実施
実施例では、分解能を4cm−1と特定し、ピーク分離は実施せずに求めた。そして、1400cm−1±30cm−1の範囲における最小吸光度と800cm−1±30cm−1の範囲における最小吸光度の波数を結ぶ直線をベースラインとし、960cm−1±10cm−1の範囲内における最大吸光度をとる波数をピーク位置とした。ベースラインからのピーク高さをD960とした。
また同様に、1660cm−1±30cm−1の範囲おける最小吸光度となる波数と1525cm−1±15cm−1の範囲における最小吸光度となる波数を結ぶ直線をベースラインとし、1600cm−1±10cm−1の範囲内の最大吸光度をとる波数をピーク位置とした。ベースラインからのピーク高さをD1600とした。
<発泡複合樹脂粒子の嵩倍数>
約5gの発泡複合樹脂粒子の質量(a)を小数以下2位で秤量した。次に、最小メモリ単位が5cmである500cmメスシリンダーに秤量した発泡複合樹脂粒子を入れ、これにメスシリンダーの口径よりやや小さい円形の樹脂板であって、その中心に巾約1.5cm、長さ約30cmの棒状の樹脂板が直立して固定された押圧具をあてて、発泡複合樹脂粒子の体積(b)を読み取り、式(a)/(b)により発泡複合樹脂粒子の嵩密度(g/cm)を求めた。なお、嵩倍数は嵩密度の逆数、すなわち式(b)/(a)とした。
<発泡成形体の倍数>
発泡成形体(成形後、50℃で4時間以上乾燥させたもの)から切り出した試験片(例75mm×300mm×35mm)の質量(a:g)と体積(b:cm)をそれぞれ有効数字3桁以上になるように測定し、式(b)/(a)により発泡成形体の倍数(倍)を求めた。なお、密度は倍数の逆数、すなわち式(a)/(b)とした。
<外観>
発泡成形体の外観を目視で確認した。伸びが良好で収縮及び陥没粒がない場合はA、外観上、収縮による発泡成形体の変形が無い場合はB、収縮による発泡成形体の変形又は発泡成形体表面に収縮によるシワがある場合はCとした。
<垂直燃焼試験>
垂直方向の燃焼試験を以下のように実施した。試験片は、倍数30倍、190mm×90mm×30mm(厚さ)の大きさとした。試験片の長辺を垂直方向にセットし、試験片の下端から150mmのところに標線を引いた。20mm高さの炎を試験片の底から15秒接炎した。さらに5秒間、試験片の燃焼状況を観察後、消炎し、燃焼範囲の先端が150mmの標線を越えなければ合格、超えた場合は不合格とした。
<発泡成形体の曲げ強度>
発泡成形体の曲げ強度(平均最大曲げ強度)をJIS K 7221−1:2006「硬質発泡プラスチック」に記載の方法に準拠して測定した。
発泡成形体から縦25mm×横130mm×厚さ20mm(片面スキン下側)の直方体形状の試験片を5個切り出し、23℃±2℃、湿度50%±5%の条件で24時間放置した。この試験片を万能試験機(SHIMADZU製、型式:AG−100kNXplus+750mm型)を用いて、下記の測定条件下で曲げ強度を測定し平均値を算出した。
(測定条件)
試験速度:10mm/分
支点間距離:100mm
たわみ量:50mm
加圧くさび:5R
支持台:5R
<発泡成形体の耐熱試験>
発泡成形体の耐熱性を、JIS K 6767:1999「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」記載のB法により測定される加熱寸法変化率により試験した。試験片は、倍数30倍、150mm×150mm×30mm(厚さ)としてその中央部に縦及び横方向にそれぞれ互いに平行に3本の直線を50mm間隔になるよう記入した。記入後、試験片を80℃の熱風循環式乾燥機の中に168時間置いた後に取り出し、標準状態の場所に1時間放置した。加熱前の試験片の縦及び横線の寸法と放置後の試験片の縦及び横線の寸法とを用い、下記式から加熱寸法変化率(耐熱収縮率)を算出した。
S=(L1−L0)/L0×100
式中、Sは加熱寸法変化率(%)、L1は加熱及び放置後の平均寸法(mm)、L0は初めの平均寸法(mm)をそれぞれ表す。
<総合評価>
垂直燃焼試験が合格で、耐熱試験における加熱寸法変化率(耐熱収縮率)が1%未満で、外観がA判定の場合はA、燃焼試験が合格で、耐熱収縮率が1%以上1.5%以下の場合はB、耐熱収縮率が1.5%超、又は燃焼試験が不合格の場合はCとした。
(実施例1)
<種粒子作製>
ポリプロピレン系樹脂(以下、PPと称する)粒子(プライムポリマー社製、商品名「F−744NP」、融点:140℃)20kg、黒色着色剤としてのファーネスブラック(三菱化学社製、商品名「三菱カーボンブラック」、銘柄「中級カラー(MCF)#900」、カーボンブラックマスターバッチ:CBMB)2.5kgとを、タンブラーミキサーに投入し、10分間混合した。次いで、得られた混合物を押出機にて加熱混合し、混合物をストランドカットにより造粒ペレット化することで種粒子を得た。種粒子の質量は、100粒あたり58mgに調整した。種粒子の平均粒子径は約1mmであった。
<複合樹脂粒子作製>
種粒子13kgを撹拌機付100Lオートクレーブに入れた。このオートクレーブに、水性媒体として純水46kg、ピロリン酸マグネシウム400g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ3gを加え、撹拌して水性媒体中に種粒子を懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温して懸濁液を得た。この懸濁液中に重合開始剤としてジクミルパーオキサイド12gと難燃助剤としてジアシルパーオキサイド180gを溶解させたスチレン6kgを30分にわたり滴下した。滴下後30分間保持し、140℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。
その後、125℃に温度を下げ、この懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ16gを加え10分間保持した後、重合開始剤としてジクミルパーオキサイド67gを溶解したスチレン17kgを4時間にわたり滴下した。この滴下終了後、125℃で1時間30分保持した後に、144℃に昇温し3時間保持して重合を完結して複合樹脂粒子を得た。
次いで、60℃に温度を下げ、ハロゲン系難燃剤Aとして粉末状のトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート1080g(3質量%)を投入し、投入後、140℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。その後、常温まで冷却して、複合樹脂粒子を取り出した。複合樹脂粒子のポリオレフィン(PP)とポリスチレンの質量比率(%)は38:62であった。
<発泡性複合樹脂粒子作製>
内容積が16dmの耐圧V型回転混合機に、上記複合樹脂粒子7400gと水74gとリン系難燃剤X(ADEKA社製アデカスタブPFR)148g(2質量%)を投入した。蓋を閉めた後、混合機内に、常温(約25℃)で揮発性発泡剤としてブタン(n−ブタン:i−ブタン=7:3)1.56gを圧入した。その後70℃に昇温して2時間保持した後に25℃まで冷却することで発泡性複合樹脂粒子を得た。
<難燃性発泡複合樹脂粒子作製>
得られた発泡性複合樹脂粒子を、缶容量40リットルの予備発泡機(笠原工業社製、型式:PSX40)に1000g投入した。機内にゲージ圧力0.03MPaの水蒸気を導入して加熱し、約30倍の嵩倍数に発泡させることで難燃性発泡複合樹脂粒子を得た。
<発泡成形体作製>
得られた難燃性発泡複合樹脂粒子を、1日間25℃に放置した後、縦400mm×横300mm×厚さ30mmの内寸のキャビティを有する成形型のキャビティ内に充填した。次いで、成形型に0.23MPaの水蒸気を30秒間導入して加熱し、その後、発泡成形体の最高面圧が0.005MPaに低下するまで冷却して、約30倍の倍数の発泡成形体を得た。
(実施例2)
実施例1と同様にして得た種粒子16kgを撹拌機付100Lオートクレーブに入れた。このオートクレーブに、水性媒体として純水46kg、ピロリン酸マグネシウム400g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ3gを加え、撹拌して水性媒体中に種粒子を懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温して懸濁液を得た。この懸濁液中に重合開始剤としてジクミルパーオキサイド12gと難燃助剤としてジアシルパーオキサイド180gを溶解させたスチレン7kgを30分にわたり滴下した。滴下後30分間保持し、140℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。
その後、125℃に温度を下げ、この懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ16gを加え10分間保持した後、重合開始剤としてジクミルパーオキサイド67gを溶解したスチレン13.0kgを4時間にわたり滴下した。この滴下終了後、125℃で1時間30分保持した後に、144℃に昇温し3時間保持して重合を完結して複合樹脂粒子を得た。
次いで、60℃に温度を下げ、ハロゲン系難燃剤Aとして粉末状のトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート1080gを投入し、投入後、140℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。その後、常温まで冷却して、複合樹脂粒子を取り出した。複合樹脂粒子のポリオレフィン(PP)とポリスチレンの質量比率(%)は45:55であった。
得られた複合樹脂粒子を使用して、実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(実施例3)
ハロゲン系難燃剤の投入量を1080g(3質量%)から720g(2質量%)に変更すること以外は実施例1と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(実施例4)
ハロゲン系難燃剤の投入量を1080g(3質量%)から1800g(5質量%)に変更すること以外は実施例1と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(実施例5)
実施例1と同様にしてハロゲン系難燃剤を含有した複合樹脂粒子を得た。
内容積が16dmの耐圧V型回転混合機に、上記複合樹脂粒子7400gと水74gを投入した。蓋を閉めた後、混合機内に、常温(約25℃)で揮発性発泡剤としてブタン(n−ブタン:i−ブタン=7:3)1.56gを圧入した。その後70℃に昇温して2時間保持した後に25℃まで冷却することで発泡性複合樹脂粒子を得た。
得られた発泡性複合樹脂粒子を、缶容量40リットルの予備発泡機(笠原工業社製、型式:PSX40)に1000g投入した。機内にゲージ圧力0.03MPaの水蒸気を導入して加熱し、約30倍の嵩倍数に発泡させることで発泡粒子を得た。
発泡粒子500gとリン系難燃剤Y(Lanxess社製 Disflamoll DPO)25g(5質量%)を回転混合機に投入し、20分間常温で混合した。その後、内容物を取り出し、80℃のオーブン中で1時間静置させることで、表面にリン系難燃剤が展着した難燃性発泡複合樹脂粒子を得た。
得られた難燃性発泡複合樹脂粒子を使用して、実施例1と同様にして、約30倍の倍数の発泡成形体を得た。
(実施例6)
リン系難燃剤Xをリン系難燃剤Z(大八化学社製TCP)148g(2質量%)に変更すること以外は実施例1と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(実施例7)
リン系難燃剤Yをリン系難燃剤T(大八化学社製CR−741)20g(4質量%)に変更すること以外は実施例5と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(実施例8)
リン系難燃剤Yをリン系難燃剤X(ADEKA社製アデカスタブPFR)10g(2質量%)に変更すること以外は実施例5と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(実施例9)
<種粒子作製>
エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと称する)粒子(日本ポリエチレン社製、商品名「LV−115A」、融点:108℃)を押出機にて加熱混合し、ストランドカットにより造粒ペレット化することで種粒子を得た。種粒子の質量は、100粒あたり38mgに調整した。種粒子の平均粒子径は約1mmであった。
<複合樹脂粒子作製>
種粒子11kgを撹拌機付100Lオートクレーブに入れた。このオートクレーブに、水性媒体として純水46kg、ピロリン酸マグネシウム400g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ3gを加え、撹拌して水性媒体中に種粒子を懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温して懸濁液を得た。この懸濁液中に重合開始剤としてジクミルパーオキサイド9gと難燃助剤としてジアシルパーオキサイド180gを溶解させたスチレン6.8kgを60分にわたり滴下した。滴下後、130℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。
その後、90℃に温度を下げ、この懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ16gを加え10分間保持した後、難燃助剤としてジクミルパーオキサイド77gと重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド50gを溶解したスチレン18.4kgを5時間にわたり滴下した。この滴下終了後、90℃で1時間30分保持した後に、144℃に昇温し3時間保持して重合を完結して複合樹脂粒子を得た。
次いで、60℃に温度を下げ、ハロゲン系難燃剤Aとしてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート1080g(約3質量%)を投入し、投入後、140℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。その後、常温まで冷却して、複合樹脂粒子を取り出した。複合樹脂粒子のポリオレフィン(PE)とポリスチレンの質量比率(%)は30:70であった。
<発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子及び発泡成形体作製>
得られた複合樹脂粒子を使用して、実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(実施例10)
<種粒子作製>
直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(以下、LLと称する)粒子(日本ポリエチレン社製、商品名「NF−444A」、融点:121℃)を押出機にて加熱混合し、ストランドカットにより造粒ペレット化することで種粒子を得た。種粒子の質量は、100粒あたり40mgに調整した。種粒子の平均粒子径は約1mmであった。
<複合樹脂粒子作製>
種粒子11kgを撹拌機付100Lオートクレーブに入れた。このオートクレーブに、水性媒体として純水46kg、ピロリン酸マグネシウム400g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ3gを加え、撹拌して水性媒体中に種粒子を懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温して懸濁液を得た。この懸濁液中に重合開始剤としてジクミルパーオキサイド12gと難燃助剤としてジアシルパーオキサイド180gを溶解させたスチレン5.5kgを60分にわたり滴下した。滴下後、135℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。
その後、115℃に温度を下げ、この懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ16gを加え10分間保持した後、難燃剤及び重合開始剤としてジクミルパーオキサイド67gとターシャリーブチルパーオキシベンゾエート83gを溶解したスチレン20kgを4時間にわたり滴下した。この滴下終了後、115℃で1時間30分保持した後に、140℃に昇温し3時間保持して重合を完結して複合樹脂粒子を得た。
次いで、60℃に温度を下げ、ハロゲン系難燃剤Aとしてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート1080g(約3質量%)を投入し、投入後、140℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。その後、常温まで冷却して、複合樹脂粒子を取り出した。複合樹脂粒子のポリオレフィン(PE)とポリスチレンの質量比率(%)は30:70であった。
<発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子及び発泡成形体作製>
得られた複合樹脂粒子を使用して、実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(実施例11)
実施例10と同様にして得た種粒子6.6kgを撹拌機付100Lオートクレーブに入れた。このオートクレーブに、水性媒体として純水46kg、ピロリン酸マグネシウム400g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ3gを加え、撹拌して水性媒体中に種粒子を懸濁させ、10分間保持し、その後70℃に昇温して懸濁液を得た。この懸濁液中に重合開始剤としてジクミルパーオキサイド12gと難燃助剤としてジアシルパーオキサイド180gを溶解させたスチレン7.0kgを60分にわたり滴下した。滴下後、135℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。
その後、115℃に温度を下げ、この懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ16gを加え10分間保持した後、難燃剤及び重合開始剤としてジクミルパーオキサイド67gとt−ブチルパーオキシベンゾエート100gを溶解したスチレン31kgを6時間にわたり滴下した。この滴下終了後、115℃で1時間30分保持した後に、140℃に昇温し3時間保持して重合を完結して複合樹脂粒子を得た。
次いで、60℃に温度を下げ、ハロゲン系難燃剤Aとしてトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート1080g(約3質量%)を投入し、投入後、140℃に昇温し、この温度で2時間撹拌を続けた。その後、常温まで冷却して、複合樹脂粒子を取り出した。複合樹脂粒子のポリオレフィン(PE)とポリスチレンの質量比率(%)は15:85であった。
得られた複合樹脂粒子を使用して、実施例1と同様にして、発泡性複合樹脂粒子、難燃性発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(比較例1)
ハロゲン系難燃剤を使用しないこと以外は、実施例1と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(比較例2)
非ハロゲン系難燃剤を使用しないこと以外は、実施例1と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(比較例3)
ハロゲン系難燃剤の投入量を1080g(3質量%)から2160g(6質量%)に変更し、非ハロゲン系難燃剤を使用しないこと以外は実施例1と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約30倍)及び発泡成形体(倍数約30倍)を得た。
(比較例4)
リン系難燃剤Xをリン系難燃剤U(Lanxess社製Disfamoll DPO)518g(7質量%)に変更すること以外は実施例1と同様にして、複合樹脂粒子、発泡性複合樹脂粒子、発泡複合樹脂粒子(嵩倍数約25倍)及び発泡成形体(倍数約25倍)を得た。
なお、上記実施例及び比較例に使用したリン系難燃剤T、U、X、Y及びZの含有成分について、下記する。
リン系難燃剤T:オキシ塩化リン、フェノール及びビスフェノールAの反応生成物としての上記構造式(3)を99質量%以上含む。
リン系難燃剤U:上記構造式(1)を主成分として88〜93質量%含み、リン酸フェニルジ(2−エチルヘキシル)を5.5質量%、リン酸トリフェニルを1.5質量%含む。
リン系難燃剤X:上記構造式(2)を主成分として95〜99質量%含み、リン酸トリフェニルを1〜5質量%含む。
リン系難燃剤Y:上記構造式(3)を主成分として99質量%以上含む。
リン系難燃剤Z:上記構造式(4)を主成分として含み、上記構造式(4)とm−クレジルとp−クレジルホスフェートとの合計で99質量%以上含み、水分量が0.1質量%以下である。
(結果)
各例で得られた発泡複合樹脂粒子及び発泡成形体について各種の測定を行った。得られた結果を表1及び2にまとめて示す。表1及び2中、添加方法の項目における、Aは非ハロゲン系難燃剤を発泡ガス含浸時に添加したこと、Bは非ハロゲン系難燃剤を発泡粒子(発泡後の粒子)に展着したことを意味する。
Figure 2020138301
Figure 2020138301
表1及び2から、ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤とを特定量含み、非ハロゲン系難燃剤が表層に偏在した発泡複合樹脂粒子により、ハロゲン系難燃剤の使用量を低減しても、所望の難燃性を有する発泡成形体を得られることが分かる。

Claims (8)

  1. ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを含む基材樹脂と、難燃剤とから少なくとも構成される難燃性発泡複合樹脂粒子であり、
    前記難燃剤が、ハロゲン系難燃剤とリンを含有する非ハロゲン系難燃剤とを含み、
    前記ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤とが、基材樹脂100質量部に対して、それぞれ、1.5〜7質量部及び1〜5質量部含まれ、
    前記非ハロゲン系難燃剤は、前記難燃性発泡複合樹脂粒子の表層及び中心部が、以下の範囲の吸光度比:
    (i)表層の吸光度比(D960/D1600)が1.5以上、
    (ii)中心部の吸光度比(D960/D1600)が0.6以下
    (上記吸光度比は、ATR法赤外分光分析により測定された赤外線吸収スペクトルから得られる960cm−1の吸光度(D960)と1600cm−1の吸光度(D1600)との比であり、前記D960はリンを含む官能基のピークの吸光度を示し、前記D1600はポリスチレンのピークの吸光度を示している。)
    を示すように前記難燃性発泡複合樹脂粒子に含まれていることを特徴とする難燃性発泡複合樹脂粒子。
  2. 前記ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とが、両樹脂の合計100質量部に対して、それぞれ5〜50質量部と95〜50質量部含まれる請求項1に記載の難燃性発泡複合樹脂粒子。
  3. 前記ハロゲン系難燃剤が、臭素系難燃剤である請求項1又は2に記載の難燃性発泡複合樹脂粒子。
  4. 前記非ハロゲン系難燃剤が、下記一般式(I):
    Figure 2020138301
    (式中、Xは、置換基を有していてもよいアルキル基又はフェニル基であり、R及びRは、同一又は異なって、アルキル基、アルコキシ基又はフェニル基であり、m1及びm2は、0〜5の整数である)
    で表されるリン酸エステル系難燃剤である請求項1〜3のいずれか1つに記載の難燃性発泡複合樹脂粒子。
  5. 前記非ハロゲン系難燃剤が、下記構造式(1)〜(4):
    Figure 2020138301
    のいずれかから選択される請求項1〜4のいずれか1つに記載の難燃性発泡複合樹脂粒子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の難燃性発泡複合樹脂粒子を発泡成形させて得られた発泡成形体。
  7. 前記発泡成形体が、緩衝材又は梱包材である請求項6に記載の発泡成形体。
  8. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の難燃性発泡複合樹脂粒子の製造方法であって、
    ポリオレフィン系樹脂製の種粒子に、スチレン系単量体を含浸及び重合させた後、ハロゲン系難燃剤を含浸させることにより複合樹脂粒子を得る工程と、
    前記複合樹脂粒子に、発泡剤を含浸させることにより発泡性複合樹脂粒子を得る工程と
    を含み、
    − 非ハロゲン系難燃剤の存在下で、前記複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性複合樹脂粒子を得た後、発泡させる、又は
    − 前記複合樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性複合樹脂粒子を得た後、発泡させ、次いで非ハロゲン系難燃剤を展着させる
    ことにより、難燃性発泡複合樹脂粒子を得ることを特徴とする難燃性発泡複合樹脂粒子の製造方法。
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