JP4117443B2 - Rfid用アンテナコイルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、RFID(無線周波数識別:Radio Frequency Identification)技術を利用したタグに用いられるアンテナコイルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、RFIDのタグは、アンテナコイルと、このアンテナコイルに電気的に接続され管理対象の物品に関する情報が記憶されたICチップとを備えている。このアンテナコイルに質問器の送受信アンテナから所定の周波数の電波を発信することによりタグを活性化し、電波のデータ通信による読出しコマンドに応じてICチップに記憶されたデータの読出しを行うとともに書込みコマンドに応じてそのICチップにデータを書込むように構成される。
このタグに用いられる従来のRFID用アンテナコイルとしては、表面が絶縁層にて被覆された導線を略正方形の渦巻き状に巻回してベース板に貼付けることにより形成されたものや、或いはベース板に積層したアルミニウム箔や銅箔等の導電層をエッチング法又は打抜き法等により不要部分を除去して略正方形の渦巻き状に形成されたものが知られている。
また、別のアンテナコイルとして、軟磁性金属の粉末とプラスチックとの複合材により板状又は円柱状等に形成された磁芯部材と、この磁芯部材の外周面に巻回されたコイル本体とを有するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記前者のアンテナコイルでは、そのアンテナコイルを金属製の物品に密着させると、アンテナコイルに向って発信された電波により発生する金属板の渦電流の影響を受け、このアンテナコイルを用いたタグが作動しなくなる問題点があった。
一方、上記後者のアンテナコイルでは、このアンテナコイルを金属製の物品の表面に密着させてもこのアンテナコイルは作動するけれども、磁芯部材の外周面にコイル本体を巻回するため、その巻線作業が比較的煩雑で量産性に欠けるとともに、アンテナコイル全体が比較的厚くなって物品から比較的大きく突出する問題点があった。
本発明の目的は、金属製の物品に密着させても確実に作動するとともに、厚さを極めて薄く形成できるRFID用アンテナコイルの製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、量産性に適したRFID用アンテナコイルの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図3〜図5に示すように、複互いに平行に配置された複数本の導体17aが両端部で連結されたコイル部材17,17を一対準備する工程と、磁性材料からなる粉末又はフレークを含む塗料を絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に塗布乾燥することにより、絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に磁性塗膜32bが形成された磁芯部材12を得る工程と、その磁芯部材12を一対のコイル部材17,17により挟み複数本の導体17aが磁芯部材12に巻回されるように導体17aの両端部をそれぞれ互いに電気的に接続する工程と、複数本の導体17aの両端部における一対のコイル部材17,17の連結を解いて複数本の導体17aからなるコイル本体13が磁芯部材12に巻回されたアンテナコイルを得る工程とを含むRFID用アンテナコイルの製造方法である。
【0007】
この請求項1に記載されたRFID用アンテナコイルの製造方法では、上記のような厚さの極めて薄いRFID用アンテナコイル11を製造することができる。ここで、一対のコイル部材17,17は、導電性金属の板又は箔を打ち抜くこと又はエッチングすることにより形成することが好ましい。
【0008】
請求項3に係る発明は、図8及び図9に示すように、電気絶縁フィルム又はシート22の全面に積層された導電性金属の板又は箔を打ち抜くこと又はエッチングすることにより電気絶縁フィルム又はシート22上に複数本の導体23を形成する工程と、磁性材料からなる粉末又はフレークを含む塗料を絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に塗布乾燥することにより、絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に磁性塗膜32bが形成された磁芯部材12を得る工程と、複数本の導体23が磁芯部材12の表面及び裏面に接触するように一対の電気絶縁フィルム又はシート22により磁芯部材12を挟むか,又は折り曲げられた単一の電気絶縁フィルム又はシート22により磁芯部材12を挟む工程と、電気絶縁フィルム又はシート22に形成された複数本の導体23が磁芯部材12に巻回されるように複数本の導体23の端部を互いに電気的に接続する工程とを含むRFID用アンテナコイルの製造方法である。
この請求項3に記載されたRFID用アンテナコイルの製造方法では、電気絶縁フィルム又はシート22に導体23を形成するので、その取り扱いが容易になり、厚さの極めて薄いRFID用アンテナコイル11を比較的容易かつ安価に製造することができる。また、電気絶縁フィルム又はシート22を備えるので、ICチップを電気絶縁フィルム又はシート22の表面に接着してコイル本体13に接続すれば容易にRFID用タグを製造することもできる。
【0009】
ここで、平板状の磁芯部材12は、軟磁性金属,アモルファス又はフェライトからなる粉末又はフレーク及びプラスチックの複合材、軟磁性金属の板又は箔、アモルファス箔又はその積層材、或いはフェライトであることが好ましい。これらによる磁芯部材12は比較的薄いものになり、アンテナコイル11の厚さ方向の大部分を占める磁芯部材12を薄くすることにより、アンテナコイル11全体の厚さを薄くすることができる。
また、図12に示すように、磁芯部材32は、絶縁性樹脂フィルム又はシート32aと、この絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に形成された磁性塗膜32bとを備えるものであっても良い。この磁芯部材32は、絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に磁性材料からなる粉末又はフレークを含む塗料を塗布乾燥することにより作られ、射出成形において成形が困難な0.8mm以下の厚さの磁芯部材32を得ることができ、更に薄いアンテナコイル11を得ることができる。
更に、複数本の導体23の端部の接続は、導電性接着剤又はロウ材により行うことが好ましく、溶接することにより複数本の導体23の端部を直接接続することも好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本発明のRFID用アンテナコイル11は、平板状に形成された磁芯部材12と、その磁芯部材12に巻回されたコイル本体13とを備える。磁芯部材12は、軟磁性金属の板又は箔により形成されるか、或いは、軟磁性金属,アモルファス又はフェライトからなる粉末又はフレークとプラスチックとの複合材により長方形状に形成される。また、磁芯部材12は、Fe系アモルファス合金(アライドケミカル社製のMETGLAS 2605S−2)やCo系アモルファス合金(アライドケミカル社製のMETGLAS 2714A)等のアモルファス箔又はその積層材により形成されたものであってもよく、長方形状に形成されたフェライトであっても良い。
【0011】
複合材におけるプラスチックとしては加工性の良い熱可塑性のプラスチックを用いたり、或いは耐熱性の良い熱硬化性のプラスチックを用いたりすることができる。また上記軟磁性金属の粉末としては、カーボニル鉄粉末,鉄−パーマロイ等のアトマイズ粉末,還元鉄粉末等が用いられる。一方、軟磁性金属のフレークとしては、上記粉末をボールミル等で微細化して粉末を成形した後に、この粉末を機械的に扁平化して得られたフレークや、鉄系又はコバルト系アモルファス合金の溶湯粒を水冷銅に衝突させて得られたフレークが用いられる。
また磁芯部材12が複合材により形成される場合、その複合材を射出成形又は圧縮成形することにより磁芯部材12を形成することができる。このように形成された磁芯部材12は脆弱なフェライトにより形成された磁芯部材と比較して、強靱であるため薄くしても割れ難いものになる。また軟磁性金属,アモルファス又はフェライトからなる粉末又はフレークがプラスチックに分散されて、プラスチックにより相互に絶縁されているため、全体としては導電性を有せず、高周波の電波を受けても渦電流は発生しない磁芯部材12が得られる。
【0012】
ここで、本発明のRFID用アンテナコイル11は、平板状に形成された磁芯部材12と、その磁芯部材12に巻回されたコイル本体13とによりその厚さが定められる。このため、極力薄いアンテナコイル11を得るために、その厚さ方向の大部分を占めることになる磁芯部材12は極力薄く形成されることが望ましい。具体的に磁芯部材はその厚さが0.1〜1mmであることが好ましい。
一方、コイル本体13は、磁芯部材12の表面に配置された複数本の表導体14と、磁芯部材12の裏面に配置された複数本の裏導体16とを有する。この表導体14及び裏導体16の本数は、コイル本体13が必要とされる巻き線の回数に等しい数が形成される。ここで、単一の表導体14及び裏導体16の厚さ、幅、及び隣接する表導体14又は裏導体16との間隔は、それぞれ0.01〜0.5mm、0.02〜1mm及び0.15〜1.2mmであることが好ましい。これら複数本の表導体14及び複数本の裏導体16は、それぞれ磁芯部材12の表面及び裏面に互いに平行に配置される。その一方で、数本の表導体14と複数本の裏導体16は互いに僅かに傾斜するように配置され、複数本の表導体14及び複数本の裏導体16の端部はそれぞれ互いに電気的に接続されて磁芯部材12に螺旋状に巻回されたコイル本体13が形成される。
【0013】
このように構成されたRFID用アンテナコイル11の製造方法を図1〜図5に基づいて説明する。
図5に示すように、互いに平行に配置された複数本の導体17aが両端部で連結された梯子状の一対のコイル部材17を形成する。コイル部材17はCu,Al,Zn等の導電性を有する導電性金属の板又は箔を打ち抜くこと又はエッチングすることにより、比較的安価に製造することができる。次に軟磁性金属,アモルファス又はフェライトからなる粉末又はフレーク及びプラスチックの複合材、軟磁性金属の板又は箔、アモルファス箔又はその積層材、或いはフェライトにより長方形であって平板状の磁芯部材12を形成する。この磁芯部材12の長さは上記コイル部材17の長さと略同一,又は僅かに長く若しくは僅かに短く形成することが好ましい。一方、磁芯部材12の幅は導体17aの長さより短く形成される。
【0014】
次に、一対のコイル部材17,17により磁芯部材12を図5に示すように挟む。この場合、磁芯部材12が導電性である場合には磁芯部材12の表面を絶縁材で覆った後に挟まれる。また、磁芯部材12又は導体17aに接着剤を塗布し、一対のコイル部材17,17が磁芯部材12を挟んだ状態で導体17aを磁芯部材12に接着することが好ましい。その後、図3及び図4に示すように一対のコイル部材17,17における複数本の導体17aが磁芯部材12に螺旋状に巻回されるようにそれぞれの導体17aの両端部をそれぞれ互いに電気的に接続させる。電気的に接続できる限り、導体17aの端部の接続は導電性接着剤や、ロウ材等により行うこともできるが、このような接着剤又はロウ材を用いることなく導体17aの端部を溶接により直接接続しても良い。導体17aの端部を導電性接着剤を用いて接続すれば、接続のための比較的大型の製造設備が不要になり、ロウ材を用いれば導体17aの端部を確実に接続することができる。また、導体17aの端部を溶接により直接接続すれば、設備を必要とするけれども、その接続を確実かつ容易に行うことができる。なお、ロウ材としては半田が好ましく、溶接にあってはスポット溶接が好ましい。
【0015】
導体17aの両端部を互いに電気的に接続させた後、複数本の導体17aの両端部における一対のコイル部材17の連結を解く。その連結を解くには導体17aにおける連結部分を切断する必要があるが、この切断は図3及び図4のC−C線で示す部分において切断すれば比較的容易に行うことができる。この切断によりコイル部材17の複数本の導体17aはそれぞれ独立して磁芯部材12の表面及び裏面にそれぞれ配置され、図1及び図2に示す表導体14と裏導体16になり、これらの導体からなるコイル本体13が磁芯部材12に巻回されたアンテナコイル11が得られる。このように製造されたアンテナコイル11の厚さは極めて薄く、コイル本体13に図示しないICチップを電気的に接続することによりRFID用タグが製造され、このように製造されたRFID用タグも極めて薄いため、物品に取付けても、物品から殆ど突出することはない。
【0016】
図6及び図7は本発明の第2の実施の形態を示す。図6及び図7において図1及び図2と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態におけるRFID用アンテナコイル21は、複数本の表導体14及び複数本の裏導体16が電気絶縁フィルム又はシート22にそれぞれ形成されたものである。電気絶縁フィルム又はシート22は電気絶縁性を有するプラスチック製のフィルム又はシート或いは紙により長方形状に形成されるが、ポリエステルやポリイミド等のプラスチックフィルム又はプラスチックシートにより形成されることが好ましい。複数本の表導体14及び複数本の裏導体16は、その電気絶縁フィルム又はシート22の表面にその長手方向に所定の間隔をあけかつその幅方向に延びて互いに平行に複数本形成される。この表導体14及び裏導体16の本数は、コイル本体13が必要とされる巻き線の回数に等しい数が形成される。ここで、単一の表導体14及び裏導体16の厚さ、幅及び隣接する表導体14又は裏導体16との間隔は、それぞれ0.01〜0.5mm、0.02〜1mm及び0.15〜1.2mmであることが好ましい。
【0017】
この電気絶縁フィルム又はシート22は、複数本の表導体14及び複数本の裏導体16が磁芯部材12に対向するようにして磁芯部材12の表面及び裏面にそれぞれそのまま配置され、電気絶縁フィルム又はシート22に形成された複数本の表導体14及び複数本の裏導体16は端部でそれぞれ互いに電気的に接続されてコイル本体13が形成される。
【0018】
このように構成されたRFID用アンテナコイル21の製造方法を図6〜図8に基づいて説明する。
図8に示すように、先ず電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22に導電材料からなる複数本の導体23を互いに平行に形成する。導体23は電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22の表面に積層されたCu,Al,Zn等の導電性金属の板又は箔を打ち抜くこと又はエッチングすることにより形成される。これにより表面に導体23が形成された電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22を安価に製造することができる。なお、導体23を電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22の表面にCu,Al,Zn等の導電材料を所定のパターンでスクリーン印刷又は蒸着することにより形成してもよい。印刷又は蒸着して導体23を電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22の表面に形成すれば、比較的多くの生産が比較的安価に可能になる。なお、図示しないが、電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22に導体23を形成する際に、RFID用タグを作る際に必要とされる、ICチップを電気的に接続するためのリード線や、コンデンサを構成するための導電部をこの電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22の磁芯部材12に対向しない部分に同時に形成することが好ましい。
【0019】
次に軟磁性金属,アモルファス又はフェライトからなる粉末又はフレーク及びプラスチックの複合材、軟磁性金属の板又は箔、アモルファス箔又はその積層材、或いはフェライトにより長方形であって平板状の磁芯部材12を形成する。この磁芯部材12の長さは上記電気絶縁フィルム又はシート22の長さと略同一か又は僅かに長く若しくは僅かに短く形成される。一方、磁芯部材12の幅は上記導体23の長さより短く形成される。そして、導体23が磁芯部材12に対向するようにして一対の電気絶縁フィルム又はシート22によりその磁芯部材12を挟む。この場合、磁芯部材12が導電性である場合には磁芯部材12の表面を絶縁材で覆った後に挟まれ、導体23とともに電気絶縁フィルム又はシート22を磁芯部材12に接着することが好ましい。このように挟むことにより、電気絶縁フィルム又はシート22に形成された複数本の導体23はそれぞれ独立して磁芯部材12の表面及び裏面に配置され、図6及び図7に示す表導体14と裏導体16になる。
【0020】
最後に、電気絶縁フィルム又はシート22に形成されかつ磁芯部材12の表面及び裏面に配置された表導体14及び裏導体16を形成する導体23が、磁芯部材12に螺旋状に巻回されるようにその端部をそれぞれ互いに電気的に接続させる。この接続は導電性接着剤やロウ材等により、或いは溶接により行うことができる。これにより導体23からなるコイル本体13が磁芯部材12に巻回されたアンテナコイル21が得られる。
【0021】
このように製造されたアンテナコイル11の厚さは極めて薄くなり、電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22にコンデンサを構成するための導電部が形成されていれば、一対の電気絶縁フィルム又はシート22を重ね合わせた状態でその導電部が対向してコンデンサが形成され、RFID用タグのICチップに内蔵されかつアンテナコイルとともに共振回路を構成するコンデンサの容量が足りない場合、その足りない分をこのコンデンサで補充できる。また、ICチップを電気的に接続するためのリード線が形成されていれば、その電気絶縁フィルム又は電気絶縁シート22にICチップを直接取付けるとともに、そのリード線に図示しないICチップを電気的に接続することによりRFID用タグを比較的容易に製造することができる。このように製造されたRFID用タグも極めて薄いため、物品に取付けても、物品から殆ど突出することはない。
【0022】
なお、上述した第2の実施の形態では、一対の電気絶縁フィルム又はシート22により磁芯部材12を挟んだが、図9に示すように、単一の電気絶縁フィルム又はシート22を導体23が内側になるように折り曲げ、その折り曲げられた単一の電気絶縁フィルム又はシート22により磁芯部材12を挟んでもよい。この場合、磁芯部材12の幅は導体23の長さの半分より短く形成されなければならないが、図10に示すように、磁芯部材12を挟んだ状態で折り曲げられた単一の電気絶縁フィルム又はシート22の一方の片に複数本の表導体14が形成され、他方の片に複数本の裏導体16が折り目で複数本の表導体14と連続するようになる。このため、後工程における表導体14及び裏導体16の端部の接続作業が軽減され、一対の電気絶縁フィルム又はシート22により磁芯部材12を挟む場合に比較してその工数を更に低減することができる。
また、上述した実施の形態では、図2,図7及び図10に示すように、磁芯部材12の厚さ方向の中央で複数本の表導体14及び複数本の裏導体16の端部を電気的に接続したが、図11に示すように、磁芯部材12の厚さ方向の一方の面と同一の面において複数本の表導体14及び複数本の裏導体16の端部を電気的に接続してもよい。
【0023】
更に、上述した第1及び第2実施の形態では、複合材、軟磁性金属の板又は箔、アモルファス箔又はその積層材、或いはフェライトにより形成された磁芯部材12を用いて説明したが、図12に示すように、磁芯部材32は、絶縁性樹脂フィルム又はシート32aと、この絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に形成された磁性塗膜32bとを備えるものであっても良い。絶縁性樹脂フィルム又はシート32aとしてはポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリイミドからなる電気絶縁性のフィルム又はシートが用いられ、長方形状に形成された絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に磁性材料からなる粉末又はフレークを含む塗料を塗布乾燥させることにより、絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に磁性塗膜32bが形成された磁芯部材32が得られる。ここで塗料に含ませる磁性材料の粉末としては、カーボニル鉄粉末,鉄−パーマロイ等のアトマイズ粉末,還元鉄粉末等が用いられる。一方、磁性材料のフレークとしては、上記粉末をボールミル等で微細化して粉末を成形した後に、この粉末を機械的に扁平化して得られたフレークや、鉄系又はコバルト系アモルファス合金の溶湯粒を水冷銅に衝突させて得られたフレークが用いられる。
【0024】
ここで絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの厚さは10〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは20〜40μmである。またその表面に形成された磁性塗膜32bの厚さは10〜800μmが好ましく、更に好ましくは30〜300μmである。なお、塗料を一度塗布しただけでは所定の厚さが得られない場合には、繰り返し同一の塗料を塗布乾燥することにより所望の厚さの塗膜を得ることができる。このように構成された磁芯部材32では、射出成形において成形が困難な0.8mm以下の厚さの磁芯部材32を比較的安価に得ることができる。また、塗料を塗布乾燥させることにより磁性塗膜32bを形成するので、その塗料に磁性材料からなるフレークを含ませた場合には、そのフレークを絶縁性樹脂フィルム又はシート32aの表面に平行に配置することができ、磁芯部材32の特性を向上させることもできる。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、コイル本体が磁芯部材の表面に配置された複数本の表導体と磁芯部材の裏面に配置された複数本の裏導体とを有し、複数本の表導体及び複数本の裏導体が端部でそれぞれ互いに電気的に接続されてコイル本体を形成しているので、アンテナコイルの厚さを極めて薄く形成することができる。このRFID用アンテナコイルを物品の表面に取付けるとその軸芯方向は物品表面と平行になるため、物品が金属により形成されていても、物品に渦電流は生じることはなく、アンテナコイルの共振周波数は上記金属製の物品の影響を受けない。
【0026】
また、複数本の導体が両端部で連結された梯子状の一対のコイル部材を得る工程と、平板状の磁芯部材を一対のコイル部材により挟み複数本の導体が磁芯部材に巻回されるように導体の両端部をそれぞれ互いに電気的に接続する工程と、複数本の導体の両端部における一対のコイル部材の連結を解いて複数本の導体からなるコイル本体が磁芯部材に巻回されたアンテナコイルを得る工程とを含むRFID用アンテナコイルの製造方法であれば、上記のような厚さの極めて薄いRFID用アンテナコイルを比較的容易に製造することができる。
【0027】
更に、電気絶縁フィルム又はシートに導電材料からなる複数本の導体を形成する工程と、一対の前記電気絶縁フィルム又はシートにより平板状の磁芯部材を挟むか、又は折り曲げられた単一の電気絶縁フィルム又はシートによりその磁芯部材を挟む工程と、電気絶縁フィルム又はシートに形成された複数本の導体が磁芯部材に巻回されるように複数本の導体の端部を互いに電気的に接続する工程とを含むRFID用アンテナコイルの製造方法であれば、電気絶縁フィルム又はシートに導体を形成するので、その取り扱いが容易になり、厚さの極めて薄いRFID用アンテナコイルを比較的容易かつ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態のアンテナコイルを示す図2のA−A線断面図。
【図2】そのアンテナコイルの平面図。
【図3】そのアンテナコイルの製造過程を示す図4のB−B線断面図。
【図4】その製造過程で磁芯部材がコイル部材により挟まれた状態を示す平面図。
【図5】その製造過程で磁芯部材とコイル部材の関係を示す斜視図。
【図6】本発明第2実施形態のアンテナコイルを示す図7のD−D線断面図。
【図7】そのアンテナコイルの平面図。
【図8】そのアンテナコイルの構成を示す分解斜視図。
【図9】そのアンテナコイルの別の製造方法を示す図8に対応する斜視図。
【図10】その別の製造方法により得られたアンテナコイルの図6に対応する断面図。
【図11】導体の接続位置を変えた図1に対応する断面図。
【図12】絶縁性樹脂フィルム又はシートの表面に磁性塗膜が形成された磁芯部材を有するアンテナコイルを示す図1に対応する断面図。
【符号の説明】
11,21 RFID用アンテナコイル
12 磁芯部材
13 コイル本体
14 表導体
16 裏導体
17 コイル部材
17a 導体
22 電気絶縁フィルム又はシート
23 導体
32 磁芯部材
32a 絶縁性樹脂フィルム又はシート
32b 磁性塗膜

Claims (6)

  1. 互いに平行に配置された複数本の導体(17a)が両端部で連結されたコイル部材(17,17)を一対準備する工程と、
    磁性材料からなる粉末又はフレークを含む塗料を絶縁性樹脂フィルム又はシート(32a)の表面に塗布乾燥することにより、前記絶縁性樹脂フィルム又はシート(32a)の表面に磁性塗膜(32b)が形成された磁芯部材(12)を得る工程と、
    前記磁芯部材(12,32)を前記一対のコイル部材(17,17)により挟み前記複数本の導体(17a)が前記磁芯部材(12,32)に巻回されるように前記導体(17a)の両端部をそれぞれ互いに電気的に接続する工程と、
    前記複数本の導体(17a)の両端部における前記一対のコイル部材(17,17)の連結を解いて前記複数本の導体(17a)からなるコイル本体(13)が磁芯部材(12,32)に巻回されたアンテナコイルを得る工程と
    を含むRFID用アンテナコイルの製造方法。
  2. 一対のコイル部材(17,17)が、導電性金属の板又は箔を打ち抜くこと又はエッチングすることにより形成される請求項1記載のRFID用アンテナコイルの製造方法。
  3. 電気絶縁フィルム又はシート(22)の全面に積層された導電性金属の板又は箔を打ち抜くこと又はエッチングすることにより前記電気絶縁フィルム又はシート(22)に複数本の導体(23)を形成する工程と、
    磁性材料からなる粉末又はフレークを含む塗料を絶縁性樹脂フィルム又はシート(32a)の表面に塗布乾燥することにより、前記絶縁性樹脂フィルム又はシート(32a)の表面に磁性塗膜(32b)が形成された磁芯部材(12)を得る工程と、
    前記複数本の導体(23)が前記磁芯部材(12,32)の表面及び裏面に接触するように一対の前記電気絶縁フィルム又はシート(22)により前記磁芯部材(12,32)を挟むか、又は折り曲げられた単一の前記電気絶縁フィルム又はシート(22)により前記磁芯部材(12,32)を挟む工程と、
    前記電気絶縁フィルム又はシート(22)に形成された前記複数本の導体(23)が前記磁芯部材(12,32)に巻回されるように前記複数本の導体(23)の端部を互いに電気的に接続する工程と
    を含むRFID用アンテナコイルの製造方法。
  4. 複数本の導体(23)の端部の接続が導電性接着剤により行われる請求項1ないし3いずれか1項に記載のRFID用アンテナコイルの製造方法。
  5. 複数本の導体(23)の端部の接続がロウ材により行われる請求項1ないし3いずれか1項に記載のRFID用アンテナコイルの製造方法。
  6. 複数本の導体(23)の端部の接続が溶接により行われる請求項1ないし3いずれか1項に記載のRFID用アンテナコイルの製造方法。
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