JPWO2019244819A1 - ポリビニルアルコールフィルム、延伸フィルム、偏光フィルム、及びポリビニルアルコールフィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]PVA(A)、及びポリイソプレンゴム粒子(B)を含み、前記ポリイソプレンゴム粒子(B)の含有量が前記PVA(A)100質量部に対して35質量部より多く60質量部以下である、PVAフィルム;
[2]PVA(A)の重合度が1,000以上、10,000以下であり、ケン化度が95モル%以上である、[1]に記載のPVAフィルム;
[3]ポリイソプレンゴム粒子(B)を構成するポリイソプレンゴムの重量平均分子量が5,000以上80,000以下である、[1]又は[2]に記載のPVAフィルム;
[4]厚みが1μm以上60μm以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載のPVAフィルム;
[5]光学フィルム用の原反フィルムである、[1]〜[4]のいずれかに記載のPVAフィルム;
[6][1]〜[5]のいずれかに記載のPVAフィルムから得られる、延伸フィルム;
[7][1]〜[6]のいずれかに記載のPVAフィルム又は延伸フィルムから得られる、偏光フィルム;
[8]ポリビニルアルコール(A)と、ポリイソプレンゴム粒子(B)を含む分散液とを混合した製膜原液を用いて製膜する工程を備え、上記製膜原液における上記ポリイソプレンゴム粒子(B)の含有量が、上記ポリビニルアルコール(A)100質量部に対して35質量部より多く60質量部以下であるポリビニルアルコールフィルムの製造方法;
を提供することにより、達成される。
本発明の一実施形態にかかるPVAフィルムは、PVA(A)、及びポリイソプレンゴム粒子(B)を含む。当該PVAフィルムは、通常、延伸加工がされていないフィルム(無延伸フィルム)である。後に詳述するように、当該PVAフィルムを延伸加工することで、延伸フィルムが得られる。また、当該PVAフィルム又は当該延伸フィルムを染色加工等することで偏光フィルムが得られる。
PVA(ポリビニルアルコール)は通常、当該PVAフィルムの主成分となる。PVAは、ビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)を主の構造単位として有する重合体である。なお、主の構造単位とは、全構造単位に占める割合が最も多い構造単位をいい、全構造単位に占める割合が50モル%以上であることが好ましい(以下、「主の構造単位」について同様。)PVAは、ビニルアルコール単位の他、ビニルエステル単位やその他の単位を有していてもよい。
ポリイソプレンゴム粒子は、ポリイソプレンゴムの粒子である。ポリイソプレンゴム粒子は、ポリイソプレンゴム以外の成分を含んでいてもよい。すなわち、ポリイソプレンゴムは、主成分としてのポリイソプレンゴムとその他の任意成分から構成されている。但し、ポリイソプレンゴム粒子中のポリイソプレンゴムの含有量の下限は、例えば80質量%であり、90質量%であってもよく、95質量%であってもよい。ポリイソプレンゴム粒子が含んでいてもよい他の成分としては、表面に付着する乳化剤、その他添加剤等が挙げられる。
ポリイソプレンゴム粒子は、ポリイソプレンゴム粒子の分散液として製造することができる。ポリイソプレンゴム粒子の分散液の製造方法は特に限定されないが、例えばアニオン重合法及び後乳化法等の公知の方法が採用できる。具体的には、例えば、まずポリイソプレンゴムを合成した後、そのポリイソプレンゴムに乳化剤と水を加えて、乳化機などで強撹拌することにより、ポリイソプレンゴム粒子の分散液を得ることができる。このとき、撹拌の強さや撹拌時間などの調整や、乳化剤の選択などにより、ポリイソプレンゴム粒子の平均粒子径を調整することができる。また、公知の乳化重合法により、ポリイソプレンゴム粒子の分散液を製造してもよい。
当該PVAフィルムは、可塑剤をさらに含むことができる。当該PVAフィルムが可塑剤を含むことにより、延伸加工性、取扱性、巻品質等の向上を図ることができる。好ましい可塑剤としては、多価アルコールが挙げられ、具体例としては、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジグリセリン、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。これらの可塑剤は、1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、延伸加工性や巻品質の向上効果の点からグリセリンが好ましい。
当該PVAフィルムには、さらに充填剤、銅化合物などの加工安定剤、耐候性安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、他の熱可塑性樹脂、潤滑剤、香料、消泡剤、消臭剤、増量剤、剥離剤、離型剤、補強剤、架橋剤、防かび剤、防腐剤、結晶化速度遅延剤、界面活性剤などの他の添加剤を、必要に応じて適宜配合できる。
当該PVAフィルムの形状に特に制限はないが、生産性良く連続的に製造することができることから、長尺のフィルムであることが好ましい。当該長尺のPVAフィルムの長さは特に制限されず、用途等に応じて適宜設定することができる。例えば、長さを5m以上20,000m以下の範囲内にすることができる。当該PVAフィルムの幅に特に制限はなく、例えば水溶性フィルムの場合には下限を1cmとすることができる。また、各種用途においては近年幅広のPVAフィルムが求められていることから、下限は1mが好ましく、2mがより好ましく、4mがさらに好ましい。当該PVAフィルムの幅の上限に特に制限はないが、例えば7mとすることができる。幅があまりに広すぎると、実用化されている装置でPVAフィルムを製造する場合に、均一に生産することが困難になる傾向がある。
当該PVAフィルムは、包装用フィルム、水溶性フィルム、農業用フィルム、離型フィルム、光学フィルム等、従来のPVAフィルムと同様の各種用途に用いることができる。また、当該PVAフィルムは、延伸フィルムの原反フィルムとして好適である。特に当該PVAフィルムは、延伸加工性に優れる延伸フィルムを得ることができるため、光学フィルムの材料となる原反フィルムとして好適である。すなわち、当該PVAフィルムを延伸することにより、好適に光学フィルムを得ることができる。なお、原反フィルムとは、材料として用いられるフィルムをいい、ロール状になっているものに限定されるものではない。
当該PVAフィルムの製造方法は特に限定されず、製膜後のPVAフィルムの厚み及び幅がより均一になる製造方法を好ましく採用することができる。例えば、PVAフィルムを構成するPVA及びポリイソプレンゴム粒子、並びに必要に応じてさらに可塑剤等の他の成分が液体媒体中に溶解した製膜原液を用いて製膜することにより、得ることができる。また、必要に応じて、PVAを溶融した製膜原液を用いても製造することができる。
本発明の一実施形態に係る延伸フィルムは、上述した本発明の一実施形態に係るPVAフィルムを延伸加工して得られる延伸フィルムである。当該延伸フィルムは、通常、PVAが所定方向(延伸方向)に配向している。当該延伸フィルムは、一軸延伸されていてもよく、二軸延伸されていてもよいが、一軸延伸されていることが好ましい。一軸延伸された当該延伸フィルムは、偏光フィルム等の光学フィルムとして好適に用いることができる。当該延伸フィルムは、単層フィルムであっても、多層フィルムであってもよいが、単層フィルムであることが好ましい。
当該延伸フィルムは、上述した当該PVAフィルムを延伸する工程を備える製造方法によって得ることができる。すなわち、当該延伸フィルムの製造工程において、延伸処理以外は任意であり、上述したPVAフィルムを用いること以外は、従来と同様の方法により製造することができる。したがって、当該延伸フィルムの製造工程においては、後述する偏光フィルムの製造工程における延伸処理以外の処理(染色処理、固定処理等)を含まなくてもよい。すなわち、当該製造方法によれば、特殊な工程を経ることなく、延伸フィルムを比較的容易に得ることができる。
本発明の一実施形態に係る偏光フィルムは、上述した本発明の一実施形態に係るPVAフィルム又は延伸フィルムを染色加工等することで得られる偏光フィルムである。当該偏光フィルムは、当該PVAフィルム又は当該延伸フィルムに、二色性色素やホウ酸が吸着している。当該偏光フィルムは、所定量のポリイソプレンゴム粒子を含有することにより、変形による裂けなどの問題が生じ難いため、折り畳み式のディスプレイやデザイン性の高いサングラスに好適である。
当該偏光フィルムを製造するための具体的な方法としては、当該PVAフィルムに対して、膨潤処理、染色処理、一軸延伸処理、及び必要に応じてさらに、架橋処理、固定処理、洗浄処理、乾燥処理、熱処理などを施す方法が挙げられる。この場合、膨潤処理、染色処理、架橋処理、一軸延伸、固定処理などの各処理の順序は特に制限されず、また、2つ以上の処理を同時に行うこともできる。また、各処理の1つ又は2つ以上を2回又はそれ以上行うこともできる。
液状ゴムの重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により、標準ポリスチレン換算分子量で求めた。
測定装置及び条件は以下の通りである。
装置 :東ソー株式会社製GPC装置「GPC8020」
分離カラム :東ソー株式会社製「TSKgelG4000HXL」
検出器 :東ソー株式会社製「RI−8020」
溶離液 :テトラヒドロフラン
溶離液流量 :1.0ml/分
サンプル濃度:5mg/10ml
カラム温度 :40℃
PVAフィルムを23℃、50%RHで24時間調湿し、このPVAフィルムから長さ方向に30mm、幅方向に10mmのフィルム片を切り出した。その後、インストロン社製の引張試験装置(「シングルコラム卓上型試験機:5952」)に初期のチャック間隔が10mmとなるようにこのPVAフィルム片を取り付け、100[mm/min]の速度で引張試験を実施した。このときのチャック間隔が30mmとなったときの試験力[N]を、延伸前の原反の断面積[mm2]で除した値を引張応力[N/mm2]とした。このとき1つのサンプルにつき、同じ測定を10回繰り返し、その平均値をデータとして採用した。引張応力が45N/mm2未満の場合、延伸が容易であり、延伸加工性が良好であると判断した。
偏光フィルムを23℃、50%RHで24時間以上調湿し、この偏光フィルムから長さ方向(MD)に10mm、幅方向(TD)に30mmのフィルム片を切り出した。その後、島津製作所製の引張試験装置(「オートグラフ(AGS−H)」)に初期のチャック間隔が10mmとなるようにこの偏光フィルム片を引張方向と偏光フィルムのTDが一致するように取り付け、140℃の加熱環境下、100[mm/min]の速度で引張試験を実施した。このとき1つのサンプルにつき同じ測定を10回繰り返し、そのうち最もTD破断歪が大きかったものをデータとして採用した。TD破断歪が40%以上の場合、成形が容易であり、成形性が良好であると判断した。ここで、TD破断歪とは、上記引張試験において偏光フィルムが初期のチャック間距離(10mm)からXmm伸びて破断した時の(X/10)×100(%)の値である。
(1)液状ゴムの合成
十分に乾燥した5Lオートクレーブを窒素置換し、ヘキサン1200g及びs−ブチルリチウム(10.5質量%ヘキサン溶液)112gを仕込み、50℃に昇温した。その後、撹拌条件下、重合温度を50℃となるように制御しながら、イソプレン1200gを逐次添加して、1時間重合した。その後、メタノールを添加して重合反応を停止させ、重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に水を添加して撹拌し、水で重合体溶液を洗浄した。撹拌を終了し、重合体溶液相と水相とが分離していることを確認した後、水を排出した。洗浄終了後の重合体溶液を70℃で24時間真空乾燥することにより、液状ポリイソプレン(液状ゴム)を得た。得られた液状ゴムの重量平均分子量を測定したところ、10,000であった。
(2)ゴム粒子の水分散液の調製
上記液状ゴム250gにアニオン性乳化剤(東邦化学工業社の「フォスファノールRS−710」)15gを加えて20分間撹拌した。続いて撹拌しながら水177gを少しずつ添加した。所定量の水を添加後、20分撹拌することで、ゴム粒子(ポリイソプレンゴム粒子)の水分散液を得た。
(PVAフィルムの作製)
PVA(酢酸ビニルの単独重合体のけん化物、重合度2,400、けん化度99.5モル%)を100質量部、ゴム粒子を45質量部、可塑剤としてグリセリンを10質量部、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを0.1質量部、及び水を混合し、揮発分率85質量%の製膜原液を調製した。なお、ゴム粒子は、上記合成例1で得られた水分散液の状態のものを他の成分と混合した。上記製膜原液を表面温度80℃の金属ドラムに流延し、揮発分率(含水率)が5質量%になるまで乾燥して厚み30μm、長さ1.5m、幅30cmの長尺のPVAフィルム(熱処理前のPVAフィルム)を得た。このPVAフィルムを、温度110℃で10分熱処理し、実施例1のPVAフィルムを得た。
実施例1のPVAフィルムの作製において、ゴム粒子を添加しなかったこと以外は同様の方法でPVAフィルムを得た。
実施例1のPVAフィルムの作製において、ゴム粒子を10質量部添加したこと以外は同様の方法でPVAフィルムを得た。
(偏光フィルムの作製)
実施例1で得られたPVAフィルムの幅方向中央部から、幅5cm×長さ5cmの範囲が一軸延伸できるように幅5cm×長さ10cmのサンプルをカットした。このサンプルを40℃の純水に120秒間浸漬しつつ1.3倍に長さ方向に一軸延伸して、膨潤処理した(一段階目の一軸延伸)。続いてDirect blue15染料 0.00002質量%、トリポリリン酸ナトリウム0.1質量%及び硫酸ナトリウム0.1質量%を含有する水溶液が入った染色処理浴(温度48℃)に300秒間浸漬しつつ全体で2.4倍に長さ方向に一軸延伸して染料を吸着させた(二段階目の一軸延伸)。さらに、ホウ酸2質量%を含有する水溶液が入った架橋処理浴(温度40℃)に60秒間浸漬しつつ全体で2.7倍に長さ方向に一軸延伸して、ホウ酸を吸着させた(三段階目の一軸延伸)。そして、ホウ酸3.9質量%を含有する水溶液が入った延伸処理浴(温度58℃)に浸漬しつつ初期のフィルムの長さから4.0倍になるように長さ方向に一軸延伸して配向させた(四段階目の一軸延伸)。延伸後すぐに、洗浄槽として水槽(温度25℃)に5秒間浸漬した。最後に70℃で3分間乾燥して偏光フィルムを作製した。
実施例2の偏光フィルムの作製において、実施例1で得られたPVAフィルムの代わりに、比較例1のゴム粒子を添加していないPVAフィルムを用いたこと以外は同様の方法で偏光フィルムを得た。
実施例2の偏光フィルムの作製において、実施例1で得られたPVAフィルムの代わりに、ゴム粒子を70質量部添加したPVAフィルムを用いたこと以外は同様とした。このとき、一段階目の一軸延伸処理中にPVAフィルムが破断したため、偏光フィルムの作製を中止した。これは、PVAフィルムにおいて液状ゴムの分散性が不良であったために、PVAフィルム表面に液状ゴムのはじきによる欠陥が多数発生したことで厚み斑が生じ、この厚み斑を起点にPVAフィルムが破断したものと推測される。
実施例1及び比較例1、2で得られた各PVAフィルムについて、前記の方法にて、延伸加工性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
また、実施例2及び比較例3で得られた各偏光フィルムについて、前記の方法にて、TD破断歪の測定を行った。評価結果を表2に示す。
<実施例1>
PVAフィルムが所定量のゴム粒子(ポリイソプレンゴム粒子)を含有することにより、引張応力が45N/mm2未満であり、延伸加工性が良好であった。
PVAフィルムの変形速度が比較的大きい条件下、すなわち、100[mm/min]の速度条件で引張試験を実施したにもかかわらず、引張応力が45N/mm2未満であったことは驚くべきことである。
PVAフィルムにおけるゴム粒子の含有量が少ない比較例である。
この場合、引張応力が45N/mm2以上であり、延伸加工性が不十分であった。
偏光フィルムの原反フィルムとして、所定量のゴム粒子を含有するPVAフィルムを用いたことにより、TD破断歪みが40%以上であり、成形性が良好であった。
偏光フィルムの変形速度が比較的大きい条件下、すなわち、100[mm/min]の速度条件で引張試験を実施したにもかかわらず、TD破断歪みが40%以上であったことは驚くべきことである。
偏光フィルムの原反フィルムとして、ゴム粒子を含有しないPVAフィルムを用いた比較例である。
この場合、TD破断歪みが40%以下であり、成形性が不十分であった。
Claims (8)
- ポリビニルアルコール(A)、及びポリイソプレンゴム粒子(B)を含み、前記ポリイソプレンゴム粒子(B)の含有量が前記ポリビニルアルコール(A)100質量部に対して35質量部より多く60質量部以下である、ポリビニルアルコールフィルム。
- ポリビニルアルコール(A)の重合度が1,000以上、10,000以下であり、ケン化度が95モル%以上である、請求項1に記載のポリビニルアルコールフィルム。
- ポリイソプレンゴム粒子(B)を構成するポリイソプレンゴムの重量平均分子量が5,000以上80,000以下である、請求項1又は2に記載のポリビニルアルコールフィルム。
- 厚みが1μm以上60μm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリビニルアルコールフィルム。
- 光学フィルム用の原反フィルムである、請求項1〜4のいずれかに記載のポリビニルアルコールフィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のポリビニルアルコールフィルムから得られる、延伸フィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のポリビニルアルコールフィルム又は延伸フィルムから得られる、偏光フィルム。
- ポリビニルアルコール(A)と、ポリイソプレンゴム粒子(B)を含む分散液とを混合した製膜原液を用いて製膜する工程を備え、
上記製膜原液における上記ポリイソプレンゴム粒子(B)の含有量が、上記ポリビニルアルコール(A)100質量部に対して35質量部より多く60質量部以下であるポリビニルアルコールフィルムの製造方法。
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