JPWO2019193791A1 - 真空装置および分析装置 - Google Patents

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Abstract

真空装置は、第1チャンバと、開口部を介して第1チャンバと接続される第2チャンバと、第1チャンバと第2チャンバとを減圧する減圧部とを備え、第1チャンバは、開口部に対向する第1位置と開口部と対向しない第2位置との間を移動可能なバルブと、第1チャンバに固定され、第1位置にあるバルブを開口部の方向に移動させて開口部の開閉を制御する駆動部とを備える。

Description

本発明は、真空装置および分析装置に関する。
複数の真空チャンバを備え、これらの真空チャンバが、開口部を介して接続されている真空装置が知られている。このような真空装置では、開口部の開閉を制御することにより、各真空チャンバの圧力を独立して制御することができる。
例えば、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)によりイオン化を行う質量分析計においては、内部に試料が配置されるチャンバ(以下、試料チャンバと呼ぶ)と、内部に質量分離部が配置されるチャンバ(以下、分析チャンバと呼ぶ)とが開閉可能な開口部を介して接続されている。このような質量分析計においては、試料を交換する際に開口部を閉じておくことにより、試料チャンバのみを大気圧にさらし、分析チャンバの真空状態を維持することができる。これにより、試料の交換の後、質量分析を行う際に分析チャンバを所望の真空度にするまでの時間を短縮することができる(特許文献1参照)。
日本国特開2016‐115565号公報
複数の真空チャンバを接続する開口部の開閉には、バルブを備える可動機構を用いることが提案されているが、バルブおよび可動機構のために真空装置が大型化してしまう場合があった。
本発明の第1の態様によると、真空装置は、第1チャンバと、開口部を介して前記第1チャンバと接続される第2チャンバと、前記第1チャンバと前記第2チャンバとを減圧する減圧部とを備え、前記第1チャンバは、前記開口部に対向する第1位置と前記開口部と対向しない第2位置との間を移動可能なバルブと、前記第1チャンバに固定され、前記第1位置にある前記バルブを前記開口部の方向に移動させて前記開口部の開閉を制御する駆動部とを備える。
本発明の第2の態様によると、第1の態様の真空装置において、前記第1チャンバは、試料を搭載する試料搭載部を内部に備えることが好ましい。
本発明の第3の態様によると、第2の態様の真空装置において、前記試料搭載部と前記バルブとは一体的に移動可能であることが好ましい。
本発明の第4の態様によると、第2または第3の態様の真空装置において、前記バルブが前記第1位置にあるときに、ユーザーが前記試料搭載部に配置された試料を交換可能であることが好ましい。
本発明の第5の態様によると、第2から第4までのいずれかの態様の真空装置において、前記バルブが前記開口部を閉じているときに、前記バルブが前記第1位置から前記第2位置の方向に移動しないようにする固定部を備えることが好ましい。
本発明の第6の態様によると、第5の態様の真空装置において、前記固定部は、前記バルブと前記駆動部とが係合する部分であり、前記係合により、前記バルブが前記第1位置から前記第2位置の方向に移動しないようにすることが好ましい。
本発明の第7の態様によると、第5の態様の真空装置において、前記固定部は、前記第1チャンバの真空隔壁に設置され、前記試料搭載部または前記バルブを固定する固定具であることが好ましい。
本発明の第8の態様によると、分析装置は、第1から第7までのいずれかの態様の真空装置を備える。
本発明の第9の態様によると、第8の態様の分析装置において、前記第1チャンバから出射されたイオンを質量分離する質量分離部を、前記第2チャンバの内部に備えることが好ましい。
本発明によれば、複数のチャンバを接続する開口部の開閉を可能にしつつ、コンパクトな真空装置を実現することができる。
図1は、第1実施形態に係る真空装置を備える分析装置の構成を示す概念図である。 図2は、図1のA−A断面図である。 図3は、バルブを長軸に沿って切断した断面を示す概念図である。 図4(A)は、試料が開口部に対向して配置されている際の試料チャンバの断面を模式的に示す断面図であり、図4(B)は、バルブが開口部に対向して配置されている際の試料チャンバの断面を模式的に示す断面図である。 図5(A)は、バルブが開口部を封止している際の試料チャンバの断面を模式的に示す断面図であり、図5(B)は、試料プレートが試料搭載部から取り出されている際の試料チャンバの断面を模式的に示す断面図である。 図6は、第1実施形態に係る真空装置を備える分析装置の情報処理部の構成を示す概念図である。 図7は、第1実施形態に係る真空装置を用いた分析方法の流れを示すフローチャートである。 図8(A)は、試料が開口部に対向して配置されている際の試料チャンバの断面を模式的に示す断面図であり、図8(B)は、バルブが開口部を封止している際の試料チャンバの断面を模式的に示す断面図である。 図9は、第2実施形態に係る真空装置を備える分析装置の構成を示す概念図である。 図10(A)は、開口部がバルブにより封止されていない場合を示す、第2実施形態に係るリンク機構を説明するための概念図であり、図10(B)は、開口部がバルブにより封止されている場合を示す、第2実施形態に係るリンク機構を説明するための概念図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1実施形態−
図1は、本実施形態の真空装置を備える分析装置の構成を示す概念図である。分析装置1は、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)により試料Sをイオン化し、イオン化された試料Sを飛行時間型質量分析法により分析する質量分析計(MALDI−TOFMS)である。分析装置1は、照射光学系9と、試料チャンバ10と、分析チャンバ20と、減圧部30と、情報処理部40とを備える。試料チャンバ10、分析チャンバ20、および減圧部30は真空装置1000を構成する。
試料チャンバ10は、側壁11aと、底部11bと、試料ドア15と、ヒンジ16と、試料チャンバ側排気口17と、駆動部18と、試料Sを含む質量分析用試料が配置された試料プレートSPを搭載する試料搭載部100と、X方向ガイドレール110xと、Y方向ガイドレール110yと、バルブ200とを備える。側壁11a、底部11bおよび試料ドア15は、試料チャンバ10と外部との間の真空隔壁を構成する。図1では、開口部14の中心軸Axに平行にZ軸が設定されている。Y方向ガイドレール110yは、Z軸に垂直で開口部14から試料ドア15へ向かうY軸方向(図1の紙面に平行な方向)に沿って設置されている。X方向ガイドレール110xは、Z軸およびY軸に垂直なX軸方向(図1の紙面に垂直な方向)に沿って設置されている。Y方向ガイドレール110yは、X軸とZ軸の両方に垂直なY軸方向に沿って設置されている(座標軸9a参照)。以下の図においても、座標軸9aが示されている場合は同様である。
分析チャンバ20は、外壁21と、窓部22と、ミラー23と、質量分離部24と、検出部25と、分析チャンバ側排気口26とを備える。質量分離部24は、フライトチューブ240を備える。外壁21および窓部22は分析チャンバ20と外部との間の真空隔壁を構成する。
真空装置1000は、試料チャンバ10と分析チャンバ20の間に配置された、仕切り板12と、引出電極13と、開口部14とを備える。仕切り板12および引出電極13は、試料チャンバ10と分析チャンバ20との間の真空隔壁を構成する。引出電極13は、Z軸方向から見ると開口部14を囲むように形成されており、開口部14により試料チャンバ10と分析チャンバ20とが接続されている。開口部14が、試料チャンバ10の内部に配置されたバルブ200により封止されると、試料チャンバ10および分析チャンバ20の内部の圧力は独立して制御され得る。
減圧部30は、試料チャンバ減圧ポンプ31と、分析チャンバ減圧ポンプ32と、補助ポンプ33とを備える。試料チャンバ減圧ポンプ31は、試料チャンバ側排気口17から排気することにより試料チャンバ10を減圧する。分析チャンバ減圧ポンプ32は、分析チャンバ側排気口26から排気することにより分析チャンバ20を減圧する。補助ポンプ33は、粗引きや試料チャンバ減圧ポンプ31および分析チャンバ減圧ポンプ32の背圧維持のためのポンプである。
真空装置1000において、例えば試料チャンバ減圧ポンプ31および分析チャンバ減圧ポンプ32をターボ分子ポンプとし、補助ポンプ33をロータリーポンプとすることができる。以下で説明する試料Sのイオン化、質量分離および検出は、ターボ分子ポンプで実現される高真空下(例えば10−5〜10−7Torr等)で行われる。
なお、所望の真空度が得られれば、減圧部で使用するポンプの種類は特に限定されない。
以下では、試料チャンバ10の構成および試料チャンバ10における試料プレートSPの交換方法等を説明する。試料チャンバ10は、試料チャンバ10および分析チャンバ20を減圧した後に、バルブ200により開口部14を封止して分析チャンバ20の圧力の上昇を抑制しつつ、試料プレートSPの試料チャンバ10からの取り出しおよび試料チャンバ10への配置が好適に行えるように構成されている。
図2は、図1のA−A断面図であり、試料搭載部100の上面等が示されている。図2では、座標軸と分析装置1との位置関係は図1と同様であるが、Z軸が紙面に垂直な方向に沿って設定されており、X軸が図の縦方向に沿って設定されており、Y軸が図の横方向に沿って設定されている(座標軸9b参照)。
底部11bには、2つのY方向ガイドレール110yがY軸方向に沿って略平行に配置され、底部11bに固定されている。2つのY方向ガイドレール110yの上に、Y方向ガイドレールに沿って移動可能にX方向ガイドレール110xが配置されている。X方向ガイドレール110xは、不図示のスライダ等を介してY方向ガイドレール110yに支持されている。Y方向ガイドレール110yに沿ったX方向ガイドレール110xの移動は、不図示のモーター等により駆動される。
試料搭載部100は、試料プレートホルダ等の試料プレートSPの支持体を備える。試料搭載部100は不図示のスライダ等を介し、X方向ガイドレール110xに沿って移動可能に支持されている。X方向ガイドレール110xに沿った試料搭載部100の移動は、不図示のモーター等により駆動される。試料搭載部100の試料搭載面S1には、試料プレートSPが配置されている。試料プレートSPは、不図示の留め具により着脱可能に固定されている。
試料ドア15は、ヒンジ16(図1)を介し、ヒンジ16を中心軸として回動可能に側壁11aに取り付けられている。試料搭載部100は、バルブ200が開口部14と対向する位置にあるときに試料ドア15が回動して開くと、分析装置1のユーザー(以下、単に「ユーザー」と呼ぶ)が、試料ドア15と仕切り板12との間から試料プレートSPを着脱することができる(図5(B)参照)ように構成されている。試料プレートSP上には、不図示の質量分析用試料が所定の間隔で配置されている。質量分析用試料は、試料Sとマトリックスを混合して調製される。
バルブ200は、試料搭載部100のバルブ支持面S2に接して配置されており、バルブ支持面S2を介して試料搭載部100に支持されている。バルブ200の端部には、OリングRが配置されている。バルブ200は、バルブ支持面S2と接する状態(図1)から、開口部14の配置されている側に向けて、すなわちZ軸に沿って上向き(Z軸のプラスの向き(座標軸9a参照))に移動可能に試料搭載部100に配置されている。
図3は、バルブ200を長軸Lに沿って切断した断面を示す概念図である。バルブ200は、ばね201と、バルブ側係合部202と、OリングRと当接するOリング当接面S3と、試料搭載部100と当接する試料搭載部当接面S4と、ばね201と当接するばね当接面S5とを備える。
ばね201は、試料搭載部100およびばね当接面S5にそれぞれ逆向きの力を加えることでバルブ200を開口部14から離れる向きに移動させたり、バルブ200により開口部14が適当な力で封止されるように調節する。バルブ側係合部202は、駆動部18の駆動部側係合部180(図4B)と係合する形状に形成されている。これにより、後述するように、駆動部18からの力によりバルブ200が移動させられて開口部14を封止している際に、バルブ200が長軸Lと垂直な方向に移動したり、傾いたりしないように固定される。すなわち、バルブ側係合部202と駆動部側係合部180はバルブ200を固定する固定部として機能する。わかりやすくするため、図3以外の図では、ばね201は側面を模式的に示した。
駆動部18(図1)は、アクチュエーターを備え、アクチュエーターの駆動によりバルブ200を開口部14に向けて移動させて開口部14を封止する。駆動部18は、例えばリンク機構やカム機構により、モーター等を動力源とした回転運動またはX方向若しくはY方向の往復運動を駆動部側係合部180のZ軸方向の移動に変換する。そして、移動した駆動部側係合部180によりバルブ側係合部202を押圧してバルブ200を移動させ、バルブ200の端部にあるOリングRを引出電極13に押し付けて開口部14を封止する。
図4(A)、図4(B)、図5(A)および図5(B)は、試料プレートSPを交換する方法を模式的に示す図である。
図4(A)は、試料Sが開口部14に対向する位置(以下、第1位置P1と呼ぶ)に配置されている際の試料チャンバ10の断面を模式的に示す断面図である。このとき、バルブ200は開口部14と対向しない位置(以下、第2位置P2と呼ぶ)にある。試料プレートSP上の試料Sの位置に応じて、第2位置P2は様々な位置をとり得る。このように、試料Sが第1位置P1にあり、バルブ200が第2位置P2にある場合、試料搭載部100が「測定位置」にあると呼ぶ。試料搭載部100が測定位置にあるとき、試料チャンバ10および分析チャンバ20が上述の所定の真空度まで減圧され、照射光学系9(図1)からレーザー光が照射されて試料Sがイオン化される(矢印A5)。
以下では、試料Sがイオン化された後、試料プレートSPを交換する流れを説明する。照射光学系9からのレーザー照射が終わったら、情報処理部40にある後述の装置制御部51(図6参照)は、Y方向ガイドレール110yに沿って試料ドア15の配置されている側に向けて試料搭載部100およびX方向ガイドレール110xを移動させる。
図4(B)は、Y方向ガイドレール110yに沿って試料ドア15側へ試料搭載部100が移動した後の試料チャンバ10の断面を模式的に示す図である。試料Sは開口部14と対向しない位置(P3)に移動し、バルブ200は開口部14と対向する位置(P1)に移動する。このように、試料Sが位置P3にあり、バルブ200が位置P1にある場合、試料搭載部100が「非測定位置」にあると呼ぶ。試料搭載部100が非測定位置にあるとき、駆動部18の駆動により、駆動部側係合部180とバルブ側係合部202とが係合し、駆動部18からの力がばね201の弾性力を上回ってバルブ200を開口部14へと移動させる。そしてバルブ200の端部にあるOリングRが引出電極13に押し付けられて開口部14が封止される。
図5(A)は、バルブ200が開口部14を封止している際の試料チャンバ10の断面を模式的に示す断面図である。このとき、開口部14は封止され試料チャンバ10の圧力と分析チャンバ20の圧力とは独立して制御可能になっている。駆動部18とバルブ200との係合部は、バルブ200側が凸形状、駆動部18側が凹形状になっているため、バルブ200を固定する固定部として機能し、開口部14の中心軸Axに垂直な方向に力が加えられても試料搭載部100およびバルブ200が動きづらくなっている。これにより、試料チャンバ10が大気圧下となっているときに、バルブ200が外れて分析チャンバ20の内部の装置や分析チャンバ減圧ポンプ32(図1)等に損害を与えることを防ぐことができる。
図5(B)は、試料プレートSPが試料搭載部100から取り出されている際の試料チャンバ10の断面を模式的に示す断面図である。バルブ200が第1位置P1にあるとき、ユーザー等により、ヒンジ16を回転軸として試料ドア15が回動されて試料ドア15が開けられる。ユーザーは、試料ドア15と仕切り板12の間から、手やピンセット等により試料搭載部100の上にある試料プレートSPを取り出す(矢印A6)。その後、ユーザーは、未測定の試料Sが配置された試料プレートSPを試料搭載部100に配置して固定する。当該試料プレートSPが配置されたら、試料ドア15が閉められ、装置制御部51の制御によりY方向ガイドレール110yに沿って試料搭載部100を測定位置まで移動させ、試料Sの質量分析を行う。
本実施形態の真空装置1000は、試料搭載部100とバルブ200とが一体的に移動するから、試料プレートSPを取り出すための操作および開口部14を封止するための操作(バルブ200の移動等)の少なくとも一部を別々に行う必要が無く、操作を迅速化および/または簡略化できる。試料搭載部100とバルブ200とが一体的に移動する真空チャンバとしては、第2実施形態のように試料搭載部100に駆動部18を設けることもできる。しかし本実施形態のように駆動部18が真空チャンバの側壁や底部等に固定されていた場合、開口部14と駆動部18との位置合わせの必要が無いという利点がある。
試料チャンバ10では、試料搭載部100が非測定位置にあるとき、バルブ200による開口部14の封止が可能であると共に、試料プレートSPが取り出し可能な位置に配置されるように構成されている。これにより、試料プレートSPを取り出すための試料搭載部100の移動と、開口部14の封止のためのバルブ200の移動とを一度に行うことができる。また、分析チャンバ20が減圧されているときは、バルブ200が第1位置P1にない場合に試料ドア15が開かないようにロックすることができる。あるいは、分析チャンバ20が減殺されているときは、バルブ200が開口部14を閉じていない場合に試料ドア15が開かないようにロックすることができる。これにより、分析チャンバ20内の機器が意図しない圧力上昇により破損することを防ぐことができる。
図1に戻って、照射光学系9は、レーザー光源を備え、レーザー光を出射する。レーザー光を生成するレーザー光源の種類は、質量分析用試料を調製する際に用いたマトリックスに吸収される光を発振することができれば特に限定されず、Nレーザ(波長337nm)等を好適に用いることができる。照射光学系9から出射されたレーザー光は窓部22に入射する。
窓部22は、分析チャンバ20の外壁21に設置され、入射したレーザー光を透過させて分析チャンバ20の内部に配置されたミラー23へと出射する。ミラー23は、入射したレーザー光を開口部14に向けて反射する。ミラー23で反射されたレーザー光は開口部14を通過して試料チャンバ10に入り、試料プレートSPに配置された質量分析用試料に入射する。図1では、照射光学系9から出射されたレーザー光の光路を二点鎖線の矢印A1で模式的に示した。
試料プレートSP上の質量分析用試料にレーザー光が入射すると、質量分析用試料に含まれるマトリックスが励起され、この励起を介して試料Sのイオン化および気化が起こる。試料プレートSPはステンレス等の導電性材料を含み、開口部14の周囲に形成されている引出電極13との間に電場が生じている。イオン化された試料Sは、この電場に基づく力により開口部14へと向かい、開口部14を通過して分析チャンバ20の内部に導入される(矢印A2)。
分析チャンバ20の内部に導入されたイオン化された試料Sは、不図示の加速電極により加速されて質量分離部24のフライトチューブ240に入射する。加速電極では略一定の電位によりイオンが加速され、これにより各イオンはそのm/zの値に基づいた速さで進むため、フライトチューブ240の内部を進む間に、イオン化された試料Sの各成分はm/zに基づいて分離される。
検出部25は、マルチチャンネルプレート等のイオン検出器を備える。質量分離部24で分離された試料Sの各イオンは、m/zに基づいた飛行時間で検出部25に入射する(矢印A3)。検出部25は、質量分離部24で分離された試料Sの各イオンを検出し、検出部25に入射したイオンの数に応じた強度の検出信号を出力する。検出部25は、検出信号を不図示のA/D変換器によりA/D変換して情報処理部40に出力する(破線矢印A4)。
なお、図1ではリニア型のフライトチューブを用いているが、リフレクトロン型やマルチターン型等のフラットチューブを用いてもよい。さらに、イオン化された試料Sを分離して検出することができれば、質量分析の方法は特に限定されず、一例として分析装置1をイオントラップ−飛行時間型質量分析計とし、イオントラップで制御したイオンをフライトチューブで分離することも好適である。
図6は、情報処理部40の構成を示す概念図である。情報処理部40は、入力部41と、通信部42と、記憶部43と、表示部44と、制御部50とを備える。制御部50は、装置制御部51と、解析部52と、表示制御部53とを備える。
情報処理部40は、電子計算機等の情報処理装置を備え、適宜ユーザとのインターフェースとなる他、様々なデータに関する通信、記憶、演算等の処理を行う。
なお、情報処理部40は、真空装置1000と一体になった一つの装置として構成してもよい。
入力部41は、マウス、キーボード、各種ボタンおよび/またはタッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部41は、試料搭載部100の移動や、減圧部30による減圧等の分析条件に関する情報等、制御部50の行う処理に必要な情報を、ユーザから受け付ける。
通信部42は、インターネット等のネットワークを介して無線や有線の接続により通信可能な通信装置を含んで構成される。通信部42は、測定データを解析するためのデータ等、適宜必要なデータを送受信する。
記憶部43は、不揮発性の記憶媒体を備える。記憶部43は、真空装置1000から出力された測定データ、および制御部50が処理を実行するためのプログラム等を記憶する。
表示部44は、表示制御部53により制御され、液晶モニタ等の表示装置を含んで構成され、分析条件に関する情報や、解析部52の解析結果等を、表示装置に表示する。
制御部50は、CPU等のプロセッサを含んで構成される。制御部50は、照射光学系9や真空装置1000の動作を制御したり、真空装置1000から出力された測定データを解析する等、記憶部43等に記憶されたプログラムを実行することにより各種処理を行う。
制御部50の装置制御部51は、入力部41からの入力等に基づいて設定された分析条件等に基づいて、真空装置1000および照射光学系9の動作を制御する。装置制御部51は、試料搭載部100およびバルブ200の移動、減圧部30による減圧、照射光学系9によるレーザー光の出射、質量分離部24における質量分離、検出部25による検出等を制御する。
制御部50の解析部52は、検出部25から出力された検出信号に基づく測定データを解析する。解析部52は、較正用試料を測定して得た較正曲線等を適宜用いて、検出強度に対応する飛行時間をm/zに換算し、マススペクトルを作成する。解析部52は、マススペクトルの各ピークから、各ピークに対応するイオン化された試料Sの検出量を算出する。この検出量は、ピークに対応する面積であるピーク面積や、ピークの最大値であるピーク強度等により定量される。ピーク面積やピーク強度は、適宜公知の方法によりノイズを除去したり検出された強度値をスムージングしたりして算出することができる。
なお、解析方法等は特に限定されず、目的や、用いた質量分析法の種類等に応じて適宜行うことができる。
表示制御部53は、真空装置1000の分析条件および/またはマススペクトル等の解析部52の解析結果等から表示画像を作成し、表示部44に出力する。
図7は、本実施形態の分析方法の流れを示すフローチャートである。図7のフローチャートでは、2つの試料プレートSPのそれぞれについて質量分析を行う場合の流れを示した。最初に行う質量分析では、第1試料プレートに配置された第1質量分析用試料を分析するものとし、次に行う質量分析では、第2試料プレートに配置された第2質量分析用試料を分析するものとする。
なお、試料プレートSPは何度交換してもよい。
ステップS1001において、ユーザーや不図示の分注装置等により、第1質量分析用試料が第1試料プレートに配置される。ステップS1001が終了したら、ステップS1003が開始される。ステップS1003において、ユーザー等により、第1試料プレートが試料搭載部100に配置される。ステップS1003が終了したら、ステップS1005に進む。
ステップS1005において、減圧部30は、試料チャンバ10および分析チャンバ20を、所定の真空度まで減圧する。ステップS1005が終了したら、ステップS1007が開始される。ステップS1007において、装置制御部51は、第1質量分析用試料が開口部14と対向するように、測定位置まで試料搭載部100を移動させる。ステップS1007が終了したら、ステップS1009が開始される。
ステップS1009において、装置制御部51は、照射光学系9からレーザー光を照射し、第1質量分析用試料をイオン化し、質量分離して検出する。ステップS1009が終了したら、ステップS1011が開始される。ステップS1011において、装置制御部51は、バルブ200が開口部14と対向する第1位置P1に配置されるように、非測定位置まで試料搭載部100を移動させる。ステップS1011が終了したら、ステップS1013が開始される。
ステップS1013において、駆動部18がバルブ200を開口部14に向けて移動させ、バルブ200が開口部14を封止する。ステップS1013が終了したら、ステップS1015に進む。ステップS1015において、試料ドア15が開けられ、ユーザー等により、第1試料プレートが試料搭載部100から取り出され、第2質量分析用試料が配置された第2試料プレートが試料搭載部100に配置される。このとき、試料チャンバ10は大気圧下におかれるが、分析チャンバ20の真空度の低下は抑制される。ステップS1015が終了したら、ステップS1017が開始される。
ステップS1017において、試料ドア15が閉められ、減圧部30は、試料チャンバ10を、所定の真空度まで減圧する。ステップS1017が終了したら、ステップS1019が開始される。ステップS1019において、装置制御部51は、第2質量分析用試料が開口部14と対向するように、試料搭載部100を移動させる。ステップS1019が終了したら、ステップS1021が開始される。
ステップS1021において、装置制御部51は、照射光学系9からレーザー光を照射し、第2質量分析用試料をイオン化し、質量分離して検出する。ステップS1021が終了したら、ステップS1023が開始される。ステップS1023において、解析部52は、検出部25がステップS1009および/またはS1021において検出したイオンのデータを解析し、表示部44は、解析結果を表示する。ステップS1023が終了したら、処理を終了する。
上述の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)本実施形態の真空装置は、試料チャンバ10と、開口部14を介して試料チャンバ10と接続される分析チャンバ20と、試料チャンバ10と分析チャンバ20とを減圧する減圧部30とを備え、試料チャンバ10は、開口部14に対向する第1位置P1と開口部14と対向しない第2位置P2との間を移動可能なバルブ200と、試料チャンバ10に固定され、第1位置P1にあるバルブ200を開口部14の方向に移動させて開口部14の開閉を制御する駆動部18とを備える。これにより、開口部14に対向しているバルブ200が開口部14を封止する際に移動する距離を短くすることができるため、駆動部18におけるアクチュエーター等を小さくすることができ、コンパクトな真空装置1000を実現することができる。
(2)本実施形態の真空装置において、試料チャンバ10は、試料Sを搭載する試料搭載部100を内部に備える。これにより、試料Sを格納する試料チャンバ10の圧力と、分析チャンバ20の圧力とを独立して制御することができる。
(3)本実施形態の真空装置において、試料搭載部100とバルブ200とは一体的に移動可能である。これにより、試料プレートSPを取り出すための操作および開口部14を封止するための操作の少なくとも一部を別々に行う必要が無く、操作を迅速化および/または簡略化できる。
(4)本実施形態の真空装置において、バルブ200が第1位置P1にあるとき、すなわち試料搭載部100が非測定位置にあるとき、ユーザーが試料搭載部100に配置された試料を交換可能である。これにより、試料プレートSPを取り出すための試料搭載部100の移動と、開口部200を封止するためのバルブ200の移動を一度に行うことができ、操作を迅速化および/または簡略化できる。
(5)本実施形態の真空装置は、バルブ200が開口部14を閉じているときに、バルブ200が第1位置P1から第2位置P2の方向に移動しないようにする固定部を備える。これにより、バルブ200が開口部14から外れ、分析チャンバ20内の機器が意図しない圧力上昇により破損することを防ぐことができる。
(6)本実施形態の真空装置において、上記固定部は、バルブ200と駆動部18とが係合するバルブ側係合部202および駆動部側係合部180であり、係合により、バルブ200が第1位置P1から第2位置P2の方向に移動しないようにする。これにより、固定のための可動機構を新たに設けることなく、駆動部18がバルブ200を移動させる機構を利用してバルブ200を固定することができる。
(7)本実施形態の真空装置は、試料チャンバ10と、開口部14を介して試料チャンバ10と接続される分析チャンバ20と、試料チャンバ10と分析チャンバ20とを減圧する減圧部30とを備え、試料チャンバ10は、試料Sを搭載する試料搭載部100と、開口部14に対向する第1位置P1と開口部14と対向しない第2位置P2との間を試料搭載部100と一体的に移動可能なバルブ200とを備える。これにより、真空装置1000をコンパクトに構成することができ、また、試料プレートSPを取り出すための操作および開口部14を封止するための操作の少なくとも一部を別々に行う必要が無く、操作を迅速化および/または簡略化できる。
(8)本実施形態に係る分析装置は、上述の真空装置1000を備える。これにより、コンパクトな分析装置1を実現することができる。
(9)本実施形態に係る分析装置は、試料チャンバ10から出射されたイオンを質量分離する質量分離部24を、分析チャンバ20の内部に備える。これにより、コンパクトな質量分析計を実現することができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、上述の実施形態と組み合わせることが可能である。以下の変形例において、上述の実施形態と同様の構造、機能を示す部位に関しては、同一の符号で参照し、適宜説明を省略する。
(変形例1)
上述の実施形態では、開口部14の中心軸Axに交差する方向に移動可能なバルブ200が、試料チャンバ10に固定された駆動部18の駆動により移動し、開口部14を封止する真空装置1000を、分析装置1に適用する例を示した。しかしながら、このような真空装置1000は、開口部により接続された複数の真空チャンバを備え、当該真空チャンバの内部に開口部を封止するバルブを備える任意の真空装置に適用することができる。
(変形例2)
上述の実施形態では、MALDIによりイオン化を行う場合を例に説明したが、分析装置1が質量分析計を含む場合、例えばMALDI以外のレーザ脱離イオン化法によっても、本実施形態の真空装置1000を利用して試料Sのイオン化を好適に行うことができる。
(変形例3)
上述の実施形態では、バルブ200のバルブ側係合部202と駆動部18の駆動部側係合部180とが係合することによりバルブ200を開口部14の中心軸Axに垂直な方向に移動しないように固定した。しかし、側壁11a、底部11b、仕切り板12等の試料チャンバ10の真空隔壁に設置された固定具により開口部14の中心軸Axに垂直な方向に移動しないようにバルブ200を固定してもよい。
図8(A)は、本変形例に係る試料チャンバ10aの断面を模式的に示す断面図である。試料チャンバ10aは、底部11bに設置された固定具19を備える。固定具19は、底部11bに配置された不図示のアクチュエーターによりZ軸方向に移動可能に構成されている。固定具19を移動させるアクチュエーターは、例えばリンク機構やカム機構を用いて実現される。図8(A)では、固定具19は試料搭載部100のX方向ガイドレール110xおよびY方向ガイドレール110yに沿った移動の際に邪魔にならない位置に配置されている。試料搭載部100には、底部11bと対向する面に凹部101が形成されている。
図8(B)は、固定具19により試料搭載部100が固定されている際の試料チャンバ10aの断面図である。装置制御部51は、固定具19を移動させる不図示のアクチュエーターにより、固定具19を移動させて試料搭載部100の凹部に嵌合する。
なお、固定具によるバルブ200または試料搭載部100の固定の方法は特に限定されず、様々なロック機構を用いることができる。
本変形例の真空装置において、バルブ200を開口部14の中心軸Axに垂直な方向に移動しないように固定する固定部は、試料チャンバ10aの真空隔壁に設置され、試料搭載部100またはバルブ200を固定する固定具である。これにより、より確実にバルブ200を固定することができる。
−第2実施形態−
第2実施形態に係る分析装置1aは、第1実施形態に係る真空装置1000を備える分析装置1と略同一の構成を有している。しかし、試料搭載部100と駆動部が一体的に移動する点が第1実施形態とは異なっている。第1実施形態との同一部分については第1実施形態と同一の符号で参照し、場合に応じ説明を省略する。
図9は、本実施形態の分析装置1aの構成を示す概念図である。分析装置1aは、照射光学系9と真空装置1000aと、情報処理部40とを備える。真空装置1000aは、試料チャンバ10bと、分析チャンバ20と、減圧部30とを備える。試料チャンバ10bは、試料搭載部100の駆動部設置面S6の上に設置された駆動部18aと、駆動部18aの駆動により開口部14に向けて移動するバルブ200aを備える。バルブ200aは、開口部14を封止する際の力を調節するためのばね201aを備え、開口部14と対向する側の端部にOリングRが設置されている。
図10(A)は、第2実施形態における開口部14の封止を説明するための概念図である。駆動部18aは、スコットラッセルリンク機構1800と、ボールねじ188と、モーター189とを備える。スコットラッセルリンク機構1800は、短アーム181と、長アーム182と、固定軸183と、可動軸184と、連結軸185と、固定軸支持部材186と、ボールナット187とを備える。図10(A)および(B)では試料プレートSPの交換のため、バルブ200aは第1位置P1(開口部14の中心軸Axと重なる位置)に位置している。また、図10(A)および(B)では試料チャンバ10と分析チャンバ20との間の真空隔壁のうち、引出電極13のみを示して仕切り板の記載を省略した。
短アーム181は、一端が固定軸183を介し、試料搭載部100の駆動部設置面S6に固定された固定軸支持部材186に、X軸を回転軸として回転可能に支持されている。短アーム181の他端は、連結軸185を介して、長アーム182にX軸を回転軸として回転可能に支持されている。
長アーム182は、一端がバルブ200aに回転可能に連結され、他端が可動軸184を介して、ボールナット187にX軸を回転軸として回転可能に連結されている。長アーム182は、短アーム181の略2倍の長さとなっており、長アーム182の長手方向の幅を2分割する位置において短アーム181と連結している。
ボールナット187は、モーター189により駆動される、ボールねじ188のY軸方向に延びる長軸を回転軸とする回転によりY軸方向に移動可能に構成されている。
図10(B)は、バルブ200aにより開口部14が封止されている場合の駆動部18を模式的に示す図である。ボールナット187が図10(A)の状態からY軸方向に沿って固定軸支持部材186に向かって移動すると、長アーム181と短アーム182とがなす角度θが小さくなり、長アーム182が開口部14の中心軸Axに対してより平行に近い姿勢をとる。これにより、長アーム182の可動軸184と反対側の端部およびバルブ200aが開口部14に向けて移動し、バルブ200aの端部に配置されたOリングRが引出電極13に押し付けられて開口部14が封止される。開口部14を開放する際は、ボールナット187がY軸方向に沿って固定軸支持部材186から離れる向きに移動するようにモーター189を回転させる。
上述の第2実施形態では、バルブ200aを開口部14に向けて移動させる駆動部18aが、試料搭載部100と一体的に、開口部14の中心軸Axと垂直な方向に向けて移動可能に構成されている。この場合でも、バルブと試料搭載部が一体的に開口部14の中心軸Axと垂直な方向に向けて移動可能な試料チャンバを実現することができる。
本実施形態の真空装置は、試料チャンバ10aと、開口部14を介して試料チャンバ10bと接続される分析チャンバ20と、試料チャンバ10bと分析チャンバ20とを減圧する減圧部30とを備え、試料チャンバ10bは、試料Sを搭載する試料搭載部100と、開口部14に対向する第1位置P1と開口部14と対向しない第2位置P2との間を試料搭載部100と一体的に移動可能なバルブ200aとを備える。これにより、真空装置1000をコンパクトに構成することができ、また、試料プレートSPを取り出すための操作および開口部14を封止するための操作の少なくとも一部を別々に行う必要が無く、操作を迅速化および/または簡略化できる。
本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
次の優先権基礎出願の開示内容は引用文としてここに組み込まれる。
日本国特許出願2018年第070671号(2018年4月2日出願)
1,1a…分析装置、9…照射光学系、10,10a,10b…試料チャンバ、13…引出電極、14…開口部、15…試料ドア、18,18a…駆動部、19…固定具、20…分析チャンバ、24…質量分離部、25…検出器、30…減圧部、40…情報処理部、50…制御部、51…装置制御部、52…解析部、53…表示制御部、100…試料搭載部、110x…X方向ガイドレール、110y…Y方向ガイドレール、180…駆動部側係合部、200,200a…バルブ、201…ばね、202…バルブ側係合部、1000,1000a…真空装置、1800…スコットラッセルリンク機構、L…バルブの長軸、P1…第1位置、P2…第2位置、R…Oリング、S…試料、S1…試料搭載面、S2…バルブ支持面、S3…Oリング当接面、S4…試料搭載部当接面、S5…ばね当接面、S6…駆動部設置面、SP…試料プレート。

Claims (9)

  1. 第1チャンバと、
    開口部を介して前記第1チャンバと接続される第2チャンバと、
    前記第1チャンバと前記第2チャンバとを減圧する減圧部とを備え、
    前記第1チャンバは、前記開口部に対向する第1位置と前記開口部と対向しない第2位置との間を移動可能なバルブと、前記第1チャンバに固定され、前記第1位置にある前記バルブを前記開口部の方向に移動させて前記開口部の開閉を制御する駆動部とを備える真空装置。
  2. 請求項1に記載の真空装置において、
    前記第1チャンバは、試料を搭載する試料搭載部を内部に備える真空装置。
  3. 請求項2に記載の真空装置において、
    前記試料搭載部と前記バルブとは一体的に移動可能である真空装置。
  4. 請求項2に記載の真空装置において、
    前記バルブが前記第1位置にあるときに、ユーザーが前記試料搭載部に配置された試料を交換可能である真空装置。
  5. 請求項2から4までのいずれか一項に記載の真空装置において、
    前記バルブが前記開口部を閉じているときに、前記バルブが前記第1位置から前記第2位置の方向に移動しないようにする固定部を備える真空装置。
  6. 請求項5に記載の真空装置において、
    前記固定部は、前記バルブと前記駆動部とが係合する部分であり、前記係合により、前記バルブが前記第1位置から前記第2位置の方向に移動しないようにする真空装置。
  7. 請求項5に記載の真空装置において、
    前記固定部は、前記第1チャンバの真空隔壁に設置され、前記試料搭載部または前記バルブを固定する固定具である真空装置。
  8. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の真空装置を備える分析装置。
  9. 請求項8に記載の分析装置において、
    前記第1チャンバから出射されたイオンを質量分離する質量分離部を、前記第2チャンバの内部に備える分析装置。
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