JP6717175B2 - バルブ - Google Patents

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Description

本発明は、質量分析装置の真空室などにおいて、空間を仕切る隔壁に設けられた開口を開閉するために用いられるバルブに関する。
例えば、マトリックス支援レーザ脱離イオン化(MALDI=Matrix Assisted Laser Desorption /Ionization)法により試料のイオン化を行う質量分析装置(以下、MALDI−MSとよぶ)においては、真空下で試料にレーザを照射することによって該試料をイオン化し、該イオンを真空下で質量電荷比に基づいて分離した上で検出する。MALDI−MSでは、試料はマトリックスと混合され、平板状のサンプルプレートに載置された状態で装置内部の真空室にセットされており、試料を交換する際には、該真空室を大気開放してサンプルプレートを取り出す必要がある。しかし、このとき真空室全体を大気開放してしまうと、その後に真空引きを行って真空室内を再び測定が可能な真空度とするまでに多くの時間を要することとなる。
そのため、MALDI−MSでは、従来、真空室をイオンの分離及び検出を行う空間である分析チャンバと、サンプルプレートを収容する空間である試料チャンバとに分け、これら2つのチャンバ間の隔壁に設けられた開口をバルブによって開閉可能な構成としている。このような構成によれば、バルブを閉鎖し、試料チャンバのみを大気開放することで、分析チャンバの真空度は維持したままサンプルプレートの出し入れを行うことができる。この場合、試料の交換後は、試料チャンバのみを真空引きすればよいため、再び測定が可能となるまでの時間を短縮することができる。
図24及び図25に従来のMALDI−MSにおける試料チャンバ510及びバルブ530の構成を示す。試料チャンバ510内にはサンプルプレート521を載置するための平板状のサンプルプレートホルダ520があり、サンプルプレートホルダ520は、XYステージ522によって試料チャンバ510内を図中のX軸方向及びY軸方向に移動可能となっている。試料チャンバ510と分析チャンバ(図示略)の間の仕切り板511には試料から生じるイオンを引き出して加速するためのエキストラクタ電極(引き出し電極)512が設けられており、該電極512の中央には開口513が形成されている。これらの仕切り板511及びエキストラクタ電極512が試料チャンバ510と分析チャンバを隔てる隔壁に相当する。
サンプルプレートホルダ520上のサンプルプレート521を交換する際には、試料チャンバ510と分析チャンバを繋ぐ開口513をバルブ530によって封止し、その後、試料チャンバ510を大気開放した上で試料チャンバ510のドア(図示略)が開放される。ここで、バルブ530は、試料チャンバ510の下部に設けられたハウジング591と、ハウジング591内に開口513と同軸に設けられたボールネジ592と、ボールネジ592の回転によって摺動するロッド593と、ボールネジ592を回転させるためのモータ561とを有している。ロッド593の下部周囲と試料チャンバ510の下面との間はベローズ595でシールされている。
上記従来のMALDI−MSにおいて、バルブ530が開状態のときには、図24に示すように、ロッド593の大部分がハウジング591の内部に収容される。この状態からバルブ530を閉状態とする際には、まずXYステージ522によってサンプルプレートホルダ520をバルブ530と干渉しない位置に待避させた後、モータ561を駆動する。モータ561の回転はベルトリンク594を介してボールネジ592に伝わり、ボールネジ592の回転に伴ってロッド593がハウジング591から試料チャンバ510内へと突出する。そして、ロッド593の先端が開口513に接近していき、図25に示すように、ロッド593の先端に設けられたOリング541が開口513の周囲に当接する。このときOリング541はロッド593先端に取り付けられたコイルバネ544の弾性によってエキストラクタ電極512の下面に押しつけられて開口513をシールするため、分析チャンバは気密状態となり、試料チャンバ510を大気開放しても分析チャンバの真空度が低下することはない。
特開2006-200709号公報(図2)
しかしながら、上記のように開口の軸方向に進退する部材によって該開口の開閉を行う構成のバルブ(いわゆる縦型のバルブ)は、バルブを開状態としたときに、該バルブが試料チャンバの下方に大きく突出するため、質量分析装置の上下方向のサイズが大きくなるという問題がある。
一方、開口の軸方向と直交する方向に進退する部材によって前記開口の開閉を行う構成のバルブ(いわゆる横型のバルブ)を備えた質量分析装置(特許文献1を参照)もあるが、この場合は、該部材の進退のために横方向に大きなスペースが必要となるという問題がある。
なお、ここではMALDI−MSを例に挙げたが、上記の問題は、空間を仕切る隔壁に設けられた開口をバルブによって開閉する構成を備えた各種の装置に共通するものである。
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは空間を仕切る隔壁に設けられた開口を開閉するために用いられるバルブにおいて、その開閉動作に要するスペースを低減することにある。
上記課題を解決するために成された第1発明に係るバルブは、空間を仕切る隔壁に設けられた開口を開閉するためのバルブであって、
a)前記開口に圧接されることにより該開口を封止するシール部材を備えた封止部と、
b)前記開口の中心を通り前記隔壁に垂直な軸である開口中心軸と直交する方向の駆動力を発生する駆動手段と、
c)第1アームと、該第1アーム上の一点である連結点で該第1アームに対して回動可能に軸着された第2アームとを有し、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで一方の側に前記封止部が連結されると共に、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで他方の側に位置する点である駆動点に前記駆動手段が連結され、前記第2アーム上の一点である固定点が、前記連結点における回動軸と平行な軸周りに回動可能に固定されているリンク機構と、
を有し、
前記駆動手段によって前記駆動点を往復動させることにより、前記シール部材が前記隔壁に接近及び離間するように移動することを特徴としている。
上記構成を有する第1発明に係るバルブは、いわゆる縦型のバルブに該当するものであるが、バルブが開状態(又は閉状態)のときに、前記リンク機構が小さく畳まれるようにすることができるため、図24及び図25で示した従来の縦型バルブのように封止部と駆動源を繋ぐ部分が前記開口中心軸方向(図中の下方)に大きく突出することがない。
前記第1発明に係るバルブは、前記リンク機構がスコットラッセルリンク機構であるものとすることが望ましい。
スコットラッセルリンク機構は、第1アームと、第1アーム上の一点である連結点で第1アームに対して回動可能に軸着される第2アームとを有しており、前記連結点から第1アーム上の一点である作用点までの距離と、前記連結点から第1アーム上において前記連結点を挟んで前記作用点の逆側に位置する点である駆動点までの距離と、前記連結点から第2アーム上の一点である固定点までの距離とが、前記連結点における回動軸方向からの平面視で互いに等しくなっている。このような構成において、前記固定点を前記回動軸と平行な軸周りに回動可能に固定した状態で、前記駆動点を前記固定点を含む直線上で往復運動させると、前記作用点が前記駆動点の運動方向及び前記回動軸と直交する直線上で往復運動する。すなわち、スコットラッセルリンク機構を利用すれば、直線運動をそれに直交する方向の直線運動に変換することが可能である。
したがって、上記のように第1発明に係るバルブにおけるリンク機構をスコットラッセルリンク機構とすることにより、前記駆動手段による前記駆動力を前記開口中心軸に平行な方向の駆動力に変換して、前記封止部を該開口中心軸に沿って移動させることができる。その結果、該封止部を前記開口と正対させた状態で該開口に接近させることができるため、より確実な封止を達成することができる。
前記第1発明に係るバルブは、前記封止部が、更に、前記シール部材が前記開口に当接した状態において該シール部材を前記開口に向けて付勢する付勢手段を有するものとすることが望ましい。
このような構成によれば、より確実な封止を実現することができる。
また、前記第1発明に係るバルブは、
前記リンク機構が、前記開口中心軸を挟んで対称に配設された2つのスコットラッセルリンク機構を有するものであって、
前記駆動手段が、前記2つのスコットラッセルリンク機構に対し、前記開口中心軸と直交し、且つ互いに逆方向の駆動力を同時に付与するものであって、
前記互いに逆方向の駆動力を前記2つのスコットラッセルリンク機構によって前記開口中心軸に対して平行且つ互いに同一方向の駆動力に変換することにより、前記封止部を該開口中心軸に沿って移動させるものとすることもできる。
このような構成によれば封止部と開口とを常に対向した状態に維持できるため、確実な封止を達成することができる。
また、上記課題を解決するために成された第2発明に係るバルブは、空間を仕切る隔壁に設けられた開口を開閉するためのバルブであって、
a)前記開口に圧接されることにより該開口を封止するシール部材と、
b)前記開口の中心を通り前記隔壁に垂直な軸である開口中心軸と直交する方向の駆動力を発生する駆動手段と、
c)第1アームと、該第1アーム上の一点である連結点で該第1アームに対して回動可能に軸着された第2アームとを有し、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで一方の側に前記シール部材が連結されると共に、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで他方の側に位置する点である駆動点に前記駆動手段が連結され、前記第2アーム上の一点である固定点が、前記連結点における回動軸と平行な軸周りに回動可能に固定されているリンク機構と、
を有し、
前記駆動手段によって前記駆動点を往復動させることにより、前記シール部材が前記隔壁に接近及び離間するように移動し、該シール部材が前記開口の周縁部に当接した際に、前記第1アームが弾性変形して該シール部材を該開口に向けて付勢することを特徴としている。
前記第2発明に係るバルブでは、シール部材が開口に対して斜め方向から接近することとなるが、シール部材を第1アームの弾性力によって開口に向けて付勢することができるため、バルブの構成を簡略化することができる。また、バルブを開状態とした際に、前記開口中心軸方向における該バルブの寸法をより小さくすることができる。
なお、前記第1発明及び第2発明に係るバルブは、質量分析装置の試料チャンバと分析チャンバの間の隔壁に設けられた開口を開閉するためのバルブとすることができる。
この場合、前記駆動手段として、前記試料チャンバに設けられ、試料を前記隔壁と平行な面内で移動させるためのXYステージを利用することが望ましい。
このような構成によれば、XYステージの移動を利用してバルブの開閉を行うことができるため、バルブを開閉させるための駆動源を別途設ける必要がなく、低コスト化を実現することができる。
以上の通り、本発明に係るバルブによれば、開閉動作に要するスペースを低減することができ、その結果、該バルブを備えた装置自体を小型化することが可能となる。
本発明の実施例1に係るバルブを備えた質量分析装置の全体構成図。 同実施例における試料チャンバ付近の拡大図であって、バルブが閉鎖された状態を示している。 図2におけるバルブを上から見た状態を示す図。 同実施例においてバルブが開放された状態を示す図。 同実施例においてバルブが閉鎖されつつある状態を示す図。 実施例1に係るバルブに平行リンクを設けた例を示す図であって、バルブが閉鎖されつつある状態を示している。 前記平行リンクを設けた例においてバルブが閉鎖された状態を示す図。 実施例1に係るバルブの駆動手段として磁石を用いた例を示す図。 実施例1に係るバルブの駆動手段としてXYステージを利用する例を示す図であって、バルブが開放された状態を示す図。 図9における試料チャンバの上面図であって、隔壁を取り除いた状態を示す図。 駆動手段としてXYステージを利用する例において、バルブが閉鎖された状態を示す図。 図11における試料チャンバの上面図であって、隔壁を取り除いた状態を示す図。 実施例1に係るバルブにおけるリンク部の別の構成例を示す図。 本発明の実施例2に係るバルブを備えた質量分析装置の試料チャンバ付近の拡大図であって、バルブが開放された状態を示している。 同実施例においてバルブが閉鎖された状態を示す図。 本発明の実施例3に係るバルブを備えた質量分析装置の試料チャンバ付近の拡大図であって、バルブが開放された状態を示している。 同実施例においてバルブが閉鎖されつつある状態を示す図。 同実施例においてバルブが閉鎖された状態を示す図。 本発明の変形例に係るバルブを備えた真空室の断面図であって、バルブが開放された状態を示している。 本発明の変形例に係るバルブを備えた真空室の断面図であって、バルブが閉鎖された状態を示している。 本発明の更に別の変形例に係るバルブの斜視図。 本発明の別の変形例に係るバルブを備えた試料チャンバの断面図。 図22における試料チャンバの上面図であって、隔壁を取り除いた状態を示す図。 従来の質量分析装置における試料チャンバを示す図であって、バルブが開放された状態を示している。 従来の質量分析装置における試料チャンバを示す図であって、バルブが閉鎖された状態を示している。
以下、本発明を実施するための形態について実施例を挙げて説明を行う。
本発明の実施例1に係るバルブを備えた質量分析装置の概略構成を図1に示す。この質量分析装置は、MALDI−MSであり、試料のイオン化を行う試料チャンバ110と、該イオンの分離・検出を行う分析チャンバ180とを備えている。試料チャンバ110と分析チャンバ180の間は仕切り板111で隔てられており、仕切り板111の中心には試料チャンバ110で生成したイオンを分析チャンバ180に引き出すためのエキストラクタ電極112が設けられている。これらの仕切り板111及びエキストラクタ電極112が、本発明における隔壁に相当する(後述する実施例2及び実施例3においても同じ)。エキストラクタ電極112は、その中央に円形の開口113を備えており、試料チャンバ110と分析チャンバ180は、この開口113によって連通している。なお、図中では、開口113の中心を通り仕切り板111に垂直な軸(以下、開口中心軸Aとよぶ)に平行な軸をZ軸とし、Z軸と直交する軸であって後述するバルブ130の駆動点Pdの移動方向と平行な軸をY軸とし、これらに直交する軸をX軸としている(以下、図2〜図20、図22、図23において同じ)。試料チャンバ110及び分析チャンバ180には、各チャンバ110、180内を真空引きするためのターボ分子ポンプ188、189が設けられており、これらのターボ分子ポンプ188、189の下流側には、該ポンプ188、189の背圧を下げるためのロータリポンプ190が接続されている。
分析チャンバ180の内部には、加速電極181、フライトチューブ182、及び検出器183が収容され、分析チャンバ180に導入されたイオンは、加速電極181によって加速された上でフライトチューブ182に導入され、質量電荷比に基づいて分離されて検出器183で検出される。
また、分析チャンバ180の外部にはレーザ光源を備えたレーザ照射部184が配置されており、レーザ照射部184から出射したレーザ光は、分析チャンバ180の壁面に設けられた窓部185を介して分析チャンバ180内に進入し、ミラー186で反射されることによって開口113に導かれ、試料チャンバ110に入射する。
試料チャンバ110の内部には、試料とマトリックスとの混合物が塗布された金属製のサンプルプレート121が配置されており、前記レーザ光が前記混合物に照射されると、該混合物中のマトリックスが急速に加熱され、試料と共に気化する。このとき試料はイオン化され、開口113を介して分析チャンバ180に導入される。
なお、サンプルプレート121上には、それぞれ異なる試料を含んだ前記混合物がスポット状に複数塗布されており、サンプルプレート121をXYステージ122によってXY平面(すなわち水平面)内で移動させてレーザ光が照射されるスポットを順次変更することにより、異なる試料を次々にイオン化して質量分析できるようになっている。ここで、XYステージ122は、Y軸方向に延伸したレールと該レールを摺動するスライダとを備えたY方向直動軸受122aと、X軸方向に延伸したレールと該レールを摺動するスライダとを備えたX方向直動軸受122bと、上面にサンプルプレート121が載置される移動ステージ122cとを備えている。移動ステージ122cは、X方向直動軸受122bのスライダに取り付けられ、X方向直動軸受122bは、Y方向直動軸受122aのスライダに取り付けられている。したがって、X方向直動軸受122bをY方向直動軸受122aのレールに沿って移動させると共に、移動ステージ122cをX方向直動軸受122bのレールに沿って移動させることにより、移動ステージ122c上のサンプルプレート121をXY平面上で任意の位置に移動させることができる。
試料チャンバ110にはドア110aが設けられており、サンプルプレート121の交換時にはこのドア110aが開放される。ドア110aを空けることにより試料チャンバ110内は大気開放されるが、このとき分析チャンバ180の真空が破られることがないよう、試料チャンバ110内に設けられたバルブ130によって、予め試料チャンバ110と分析チャンバ180を連通する開口113を閉鎖できるようになっている。
以下、このバルブ130について図2〜図5を参照しつつ説明する。このうち、図2、図4、及び図5は、図1のMALDI−MSにおける試料チャンバ110の拡大断面図であり、これらの図では簡略化のためドア110aとXYステージ122の図示を省略している(以下、図6〜図8及び図13〜図20において同じ)。また、図3は、図2におけるバルブ130の上面図である。
本実施例に係るバルブ130は、開口113を封止するための封止部140と、封止部140を上下動させるためのリンク部150と、該リンク部150を駆動するための駆動部160とを備えている。
封止部140は、開口113の直径よりも大きな内径を有するOリング141(本発明におけるシール部材に相当)と、該Oリングを保持する円柱状のリング保持部材142と、リング保持部材142の下方に配置されたベース部材143と、リング保持部材142とベース部材143の間に配置されたコイルバネ144とを含んでいる。なお、ベース部材143には錘が内蔵されており、これにより封止部140の重心が、作用点Paを挟んでOリング141と逆の側(図2における下側)に位置するようになっている。
駆動部160は、モータ161と、モータ161の回転に伴って回転するボールネジ162と、ボールネジ162に螺合し、ボールネジの回転に伴って軸方向に進退するボールナット163とを備えている。
リンク部150は、長アーム(第1アーム)151と短アーム(第2アーム)152から構成されている。長アーム151の先端は、封止部140のベース部材143に回動可能に軸着されている。以下、長アーム151とベース部材143との接続点を作用点Paとよぶ。また、長アーム151の基端は、駆動部160のボールナット163に回動可能に軸着されている。以下、長アーム151とボールナット163との接続点を駆動点Pdとよぶ。一方、短アーム152の先端は、長アーム151の中途に回動可能に軸着されている。以下、短アーム152と長アーム151との接続点を連結点Pcとよぶ。また、短アーム152の基端は、開口113の直下で床面(仕切り板111と対向する面)に固定された軸支部材171に回動可能に軸支されている。以下、短アーム152と軸支部材171との接続点を固定点Pfとよぶ。ここで、連結点Pcからその他の各点(すなわち、作用点Pa、駆動点Pd、及び固定点Pf)までの距離はいずれも等しくなっている。このような構成から成るリンク機構はスコットラッセルリンク機構とよばれ、直線運動をそれに直交する直線運動に変換することができる。すなわち、本実施例においてリンク部150の駆動点PdをY軸方向に直線移動させると、それに伴って作用点PaをZ軸方向に直線運動させることができる。
なお、封止部140を安定に支持するために、本実施例では、上記のようなリンク部が2セット設けられている(図3)。図3に示すように、これらのリンク部150a、150bは、それぞれ長アーム151a又は151bと、短アーム152a又は152bを備え、開口中心軸Aを含むYZ平面を挟んで対称に配置される。なお、以下では、これらのリンク部150a、150b、長アーム151a、151b、及び短アーム152a、152bを、それぞれ単にリンク部150、長アーム151、及び短アーム152とよぶ。
本実施例に係るバルブ130の動作を説明する。図4は、バルブ130が開状態にあるときの試料チャンバ110の断面図である。このとき、駆動点Pd、連結点Pc、及び固定点Pfは、同図に示す通り一直線上に位置しており、更に、作用点Paは、X軸方向からの平面視で固定点Pfと同一位置に存在している。この状態から、モータ161を回転させてボールナット163を図中左方向に移動させると、これに伴ってボールナット163に連結された駆動点Pdが同一方向に移動する。その結果、長アーム151が連結点Pcを中心に回動して、作用点Paが真上に移動する(図5)。上述したように、封止部140は、その重心が作用点Paを挟んでOリング141と逆の側に位置しているため、作用点Paの上昇に伴って、重力の作用によりOリング141が上方を向くように回動する。ここから、駆動点Pdを更に図中左方向に移動させると、封止部140が真上に移動していき、Oリング141が開口113の周囲に当接してコイルバネ144が圧縮されていく。そして、予め定められた回転数だけモータ161が回転した時点で、モータ161の回転が停止する。
図2は、このときの状態、すなわちバルブ130が閉状態にあるときの試料チャンバ110の断面を示したものである。この状態では、リング保持部材142がコイルバネ144によって上方に付勢されることでOリング141が仕切り板111に押しつけられる。その結果、開口113の周囲が気密にシールされるため、試料チャンバ110のドア(図1中の符号110a)を開放しても分析チャンバ180の真空度を維持することができる。
このように、本実施例に係るバルブ130によれば、図4に示したように、バルブ130の開状態において封止部140、リンク部150、及び駆動部160を含めたバルブ130全体の上下方向の寸法を小さくすることができるため、図24及び図25に示した従来のバルブのように、バルブが試料チャンバの下方に大きく突出することがない。その結果、本実施例に係るバルブ130を備えたMALDI−MSでは、装置全体の上下方向の寸法を小さくすることができる。
なお、上記では、封止部140の重心を作用点Paを挟んでOリング141と逆の側に位置させることにより、自重によってOリング141が自然と上を向くような構成としたが、これに限らず、例えば、図6及び図7に示すように、リンク部150に、封止部140の姿勢を適切に維持するための補助アーム153を設けた構成としてもよい。補助アーム153は、一端が封止部140のベース部材143に回動可能に軸着され、他端が駆動部160のボールナット163に回動可能に軸着されている。以下、補助アーム153とベース部材143の接続点を作用点Pa’とよび、補助アーム153とボールナット163の接続点を駆動点Pd’とよぶ。図6及び図7に示す構成において、補助アーム153の作用点Pa’と長アーム151の作用点Paとを結ぶ直線と、補助アームの駆動点Pd’と長アームの駆動点Pdとを結ぶ直線とはいずれもY軸に平行となっており、更に、補助アーム153の作用点Pa’と駆動点Pd’とを結ぶ直線と、長アームの作用点Paと駆動点Pdを結ぶ直線とは互いに平行になっている。したがって、補助アーム153と長アーム151とは共同して平行リンク機構を形成しており、図6及び図7に示すように、ボールナット163をY軸方向に移動させた際も、両アーム151、153の作用点Pa、Pa’を結ぶ直線は常にY軸と平行に維持される。これにより、Oリング141が常に開口113と平行になるように封止部140の姿勢を維持することができるため、例えば、開口中心軸Aを水平方向に向けた状態(すなわち、図6及び図7を右方向又は左方向に90度回転させた状態)においても開口113を確実に封止することができる。
また、上記実施例では、駆動部160として、モータ161と、ボールネジ162及びボールナット163を用いた回転直動変換機構を用いる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、回転直動変換機構としてその他の機構、例えば、ラック・アンド・ピニオン等を採用したり、駆動部160として、ボイスコイルモータのようなリニアアクチュエータを用いたりしてもよい。
また更に、駆動部160として、試料チャンバ110の外部から磁力によって駆動点Pdを移動させる機構を採用してもよい。この場合の構成例を図8に示す。この例では、試料チャンバ110内に配置した強磁性体164に長アーム151の駆動点Pdを回動可能に軸着すると共に、試料チャンバ110の床面を挟んで強磁性体164と対向する位置に磁石165を配置し、磁石165を所定の駆動機構(図示略)によってY軸方向に移動させる構成となっている。この場合、試料チャンバ110の床面は非磁性体から成るものとする。なお、磁石165を移動させるための駆動源としては、例えば、モータと回転直動変換機構から成るものや、リニアアクチュエータから成るものなどを用いることができる。このような構成によれば、試料チャンバ110の外側で磁石165をY軸方向に移動させることにより、試料チャンバ110の内側に配置された強磁性体164及びそれに接続された長アーム151の駆動点PdをY軸方向に直線移動させることができる。なお、ここでは長アーム151に強磁性体164を取り付け、試料チャンバ110の外部に磁石165を配置したが、これとは逆に長アーム151に磁石を取り付け、試料チャンバ110の外部に強磁性体を配置してもよい。また、長アーム151に磁石を取り付けると共に、試料チャンバ110の外部にも磁石を配置し、両磁石を互いに引き合う極が対向するように配置した構成としてもよい。なお、磁石は永久磁石であっても電磁石であってもよい。
また更に、バルブ130の駆動手段として試料チャンバ110内に設けられているXYステージ122を利用する構成としてもよい。このような場合の構成例を図9〜図12に示す。なお、図10及び図12は試料チャンバ110の上面図であり、これらの図では、仕切り板111及びエキストラクタ電極112の図示を省略している。また、図9及び図11は、それぞれ図10及び図12に示す試料チャンバ110のB−B’矢視断面図に相当する。
上述したようにXYステージ122は、Y方向直動軸受122aと、X方向直動軸受122bと、移動ステージ122cとを備えており、X方向直動軸受122bはY方向直動軸受122aのレールに沿って移動することができ、移動ステージ122cはX方向直動軸受122bのレールに沿って移動することができる。そこで、この例では、図9〜図12に示すような形状の操作板123を設け、XYステージ122が所定の位置に移動した際に操作板123が移動ステージ122cによって押されて移動し、それに伴って操作板123に連結された駆動点Pdが移動するように構成する。
具体的には、操作板123は試料チャンバ110の床面に沿って摺動可能な摺動部123aと上方(Z軸方向+側)に突出した突出部123bとを有し、摺動部123aが二本のY方向直動軸受122aのレールの間で且つX方向直動軸受122bが設けられた高さよりも下方に位置し、突出部123bが移動ステージ122cに対してY軸方向−側に位置するように配置される。操作板123の摺動部123aにはバルブ130と干渉しないように切り欠き123cが設けられており、摺動部123aの右側(Y軸方向+側)の端部はバルブ130の駆動点Pdに接続される。バルブ130の駆動点Pdには、更に引張バネ124が接続され、引張バネ124の他端は、バルブ130が開状態にあるとき(図9及び図10)の駆動点Pdの位置よりも右側(Y軸方向+側)に設けられた固定部125において試料チャンバ110に固定されている。
この構成では、図9及び図10に示すように、移動ステージ122cが開口113の下に位置しているときには、移動ステージ122cは操作板123の突出部123bに当接しないようになっている。そのため、操作板123及び駆動点Pdを左方向(Y軸方向−側)に引っ張る力が加わらないため、操作板123及び駆動点Pdは、引張バネ124の弾性力により右方(Y軸方向+側)に引かれた状態となる。このときの、操作板123の位置を以下では初期位置とよぶ。操作板123が初期位置にあるとき、バルブ130は開状態となって移動ステージ122cの下方に収まった状態となる(なお、図10では移動ステージ122c及びサンプルプレート121を破線で示している)。一方、上記の状態から、図11及び図12に示すように、移動ステージ122cを開口113の下から外れるまで左方(Y軸方向−側)に移動させると、移動ステージ122cの左側の端縁によって突出部123bが押されて操作板123が初期位置から左方に移動し、これに伴って、引張バネ124の弾性力に抗してバルブ130の駆動点Pdが左方に移動する。その結果、バルブ130の封止部140が上方(Z軸方向+側)に移動して開口113が封止される。
このような構成によれば、XYステージ122の駆動機構をバルブ130の駆動部としても利用することができるため、XYステージ122用とバルブ130用に駆動機構を別途設ける必要がなくなり、低コスト化を実現することができる。なお、図9〜図12では、XYステージの駆動機構を図示していないが、該駆動機構としては従来既知のいかなるものを用いてもよい。
また、以上の例では、リンク機構をスコットラッセルリンク機構、すなわち連結点から固定点、作用点、及び駆動点までの距離がいずれも等しいものを採用した構成を示したが、実施例1におけるリンク機構はこれらの距離が必ずしも等しくなくてもよい。例えば、図13に示すように、連結点Pcから他の三点(固定点Pf、駆動点Pd、作用点Pa)までの距離がいずれも異なるものとしたり、連結点Pcから前記他の三点のうちの二点までの距離が等しく、残り一点までの距離が異なるものとした場合にも、駆動点Pdの往復動に伴って封止部140を開口113に対して接近及び離間させることができる。
以下、本発明の実施例2について図14及び図15を参照しつつ説明する。なお、これらの図において、既に説明した実施例1と同一又は対応する構成要素については数字の下二桁が共通する符号を付し、適宜説明を省略する。本実施例に係るバルブ230は、いずれもスコットラッセルリンク機構から成る第1のリンク部250aと第2のリンク部250bを備えたものである。第1のリンク部250a及び第2のリンク部250b、及び各々に接続された駆動部260a及び駆動部260bは、開口中心軸Aを挟んで線対称な構成となっており、その作用点Pa1、Pa2は、それぞれ封止部240のベース部材243に回動可能に固定されている。また、各リンク部250a、250bの駆動点Pd1、Pd2は、いずれもボールネジ262a、262bに螺合されたボールナット263a、263bに回動可能に接続されており、モータ261a、261bを同時に回転させることにより開口中心軸Aを挟んで対称な方向に水平移動するようになっている。このような構成によれば、Oリング241が開口213に対して常に水平に維持され、その結果、バルブ230を閉鎖する際にOリング241が開口213に対して垂直に押しつけられるため、確実な封止を達成できる。
次に、本発明の実施例3について図16〜図18を参照しつつ説明する。なお、同図において、既に説明した実施例1と同一又は対応する構成要素については下二桁が共通する符号を付し、適宜説明を省略する。本実施例に係るバルブ330は、実施例1における長アーム351として板バネを使用したものであり、長アーム351の先端には、Oリング341が取り付けられている。なお、Oリング341は長アーム351の先端部の上面に環状の溝を形成してそこに埋め込むようにしてもよく、接着剤などにより長アーム351の先端に取り付けるようにしてもよい。本実施例において、連結点Pcから長アーム351におけるOリング341の取り付け位置(作用点Paに相当)までの長さは、連結点Pcから他の二点(固定点Pf及び駆動点Pd)までの長さよりも長くなっている。そのため、本実施例に係るバルブ330における作用点Paは、駆動点Pdの移動方向と直角な方向に直線移動せず、斜め方向に移動することとなる。
このような構成において、図16の状態、すなわちバルブ330が開の状態から駆動点PdをY軸方向−側に移動させていくと、図17に示すように、長アーム351の先端が斜め上方に移動していき、その後、長アーム351の先端がエキストラクタ電極312(すなわち隔壁)の下面に当接する。このときOリング341は開口313に対して傾斜した姿勢で接近していくが、長アーム351の先端が隔壁に当接した状態から更に長アーム351を回動させることにより、長アーム351の連結点Pcよりも先端側の部分が湾曲していき、最終的にOリング341の上面全体が開口313の周囲に当接する(図18)。また、このとき、板バネである長アーム351によってOリング341を上方に付勢する力が働くため、Oリング341が隔壁に押しつけられ、開口313が気密に封止される。
なお、図16〜図18では、連結点Pcから作用点Paまでの長さ(長さAとする)が、連結点Pcから固定点Pfまでの長さ(長さBとする)及び連結点Pcから駆動点Pdまでの長さ(長さCとする)よりも長いものとしたが、各部の長さはこれに限定されるものではない。例えば、長さAを、長さB及びCと等しくしたり、長さB及びCよりも短くしたりしてもよい。また、長さA、B、及びCがいずれも異なるようにしてもよい。
なお、本実施例及び実施例2における駆動機構もボールネジとボールナットを用いるものに限定されるものではない。該駆動機構は、駆動点Pdを直線的に移動させることが可能であれば、いかなるものでもよく、例えば、図8や図9〜図12で示した駆動機構を適用することもできる。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を挙げて説明を行ったが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で適宜変更が許容される。
例えば、上記実施例1〜3では、本発明に係るバルブを質量分析装置の試料チャンバに配置されるものとしたが、これに限らず、各種の真空装置に設けられた真空室において壁面に設けられた開口を開閉するためのバルブとするなど、空間を仕切る隔壁に設けられた開口を開閉するものであれば、いかなる用途に適用してもよい。
また、本発明のバルブを、実施例2で示したような、開口中心軸Aを挟んで対称に配設された2つのリンク部250a、250bを備えた構成とする場合、図19及び図20に示すように、各リンク部250a、250bの固定点Pf1、Pf2を仕切り板211側に固定した状態で使用することもできる。この場合、2つのリンク部250a、250bの駆動点Pd1、Pd2を互いに離間する方向に移動させると、封止部240が開口213に接近する方向に移動し、駆動点Pd1、Pd2を互いに接近する方向に移動させると、封止部240が開口213から離れる方向に移動する。
また、実施例1では、本発明に係るバルブを、別体に構成された一対の長アーム151a、151bと、同じく別体に構成された一対の短アーム152a、152bとを含むもの(図3)としたが、これに限らず、それぞれ一つの部材で構成された長アームと短アームを備えた構成としてもよい。この場合の例を図21に示す。同図の例における長アーム451は、図3における一対の長アーム151a、151bが連結点Pcと駆動点Pdの間で互いに連結された構成に相当し、同図の例における短アーム452は、図3における一対の短アーム152a、152bが連結点Pc側の端部で互いに連結された構成に相当する。なお、図21では、直動軸受463の一端に短アーム452の固定点Pfが回動自在に取り付けられると共に、直動軸受463の他端を摺動自在なスライダ462に長アーム451の駆動点Pdが回動自在に接続されており、図示しない駆動機構によりスライダ462を摺動させることで封止部440(コイルバネは図示を省略)を上下動させる構成となっている。但し、固定点Pfの固定位置及び駆動点Pdの駆動方法はこれに限定されるものではない。なお、実施例2における第1のリンク部250a及び第2のリンク部250bもそれぞれ同様に構成することができる。
また、本発明に係るバルブを質量分析装置の試料チャンバに配置する場合、バルブをXYステージの上に配置することもできる。この場合の例を図22、図23に示す。この例では、XYステージ122の移動ステージ122c上において、サンプルプレート121に隣接する位置に本発明に係るバルブ130が配置されている。この構成において、試料の分析を行う際には、サンプルプレート121が開口中心軸A上に位置するように移動ステージ122cを移動させ、サンプルプレート121を交換する際には、バルブ130の封止部140が開口中心軸A上に位置するように移動ステージ122cを移動させた上で、封止部140を上昇させて開口を封止する。なお、図22、図23では、本発明に係るバルブとして実施例1に係るバルブを図示したが、実施例2、3に係るバルブも同様にXYステージ上に配置することが可能である。
110、210、310…試料チャンバ
110a…ドア
111、211、311…仕切り板
112、212、312…エキストラクタ電極
113、213、313…開口
121…サンプルプレート
122…XYステージ
122a…Y方向直動軸受
122b…X方向直動軸受
122c…移動ステージ
123…操作板
123a…摺動部
123b…突出部
124…引張バネ
125…固定部
130、230、330…バルブ
140、240、340…封止部
141、241、341…Oリング
142、242…リング保持部材
143、243…ベース部材
144、244…コイルバネ
150、350…リンク部
250a…第1のリンク部
250b…第2のリンク部
151、251a、251b、351、451…長アーム
152、252a、252b、352、452…短アーム
153…補助アーム
160、260、360…駆動部
161、261、361…モータ
162、262、362…ボールネジ
163、263、363…ボールナット
164…強磁性体
165…磁石
171、271、371…軸支部材
180…分析チャンバ
181…加速電極
182…フライトチューブ
183…検出器
184…レーザ照射部
185…窓部
186…ミラー
188、189…ターボ分子ポンプ
190…ロータリポンプ
A…開口中心軸
Pa…作用点
Pc…連結点
Pd…駆動点
Pf…固定点

Claims (7)

  1. XY平面内で移動可能な移動ステージを含むXYステージが設けられた真空室の内部に設けられ、該真空室の前記XY平面と平行な壁面に設けられた開口を開閉するためのバルブであって、
    a)前記開口に圧接されることにより該開口を封止するシール部材を備えた封止部と、
    b)前記開口の中心を通り前記壁面に垂直な軸である開口中心軸と直交する方向の駆動力を発生する駆動手段と、
    c)第1アームと、該第1アーム上の一点である連結点で該第1アームに対して回動可能に軸着された第2アームとを有し、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで一方の側に前記封止部が連結されると共に、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで他方の側に位置する点である駆動点に前記駆動手段が連結され、前記第2アーム上の一点である固定点が、前記連結点における回動軸と平行な軸周りに回動可能に固定されているリンク機構と、
    を有し、
    前記駆動手段によって前記駆動点を往復動させることにより、前記シール部材が前記壁面に接近及び離間するように移動するものであって、
    前記シール部材を前記壁面から離間させた状態において、前記封止部及び前記リンク機構が、前記真空室内の、前記XY平面を挟んで前記開口とは逆の側に配置されることを特徴とするバルブ。
  2. 前記リンク機構が、スコットラッセルリンク機構であることを特徴とする請求項1に記載のバルブ。
  3. 前記封止部が、更に、前記シール部材が前記開口に当接した状態において該シール部材を前記開口に向けて付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバルブ。
  4. 前記駆動手段として、前記XYステージを利用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバルブ。
  5. a)前記開口に圧接されることにより該開口を封止するシール部材を備えた封止部と、
    b)前記開口の中心を通り前記隔壁に垂直な軸である開口中心軸と直交する方向の駆動力を発生する駆動手段と、
    c)第1アームと、該第1アーム上の一点である連結点で該第1アームに対して回動可能に軸着された第2アームとを有し、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで一方の側に前記封止部が連結されると共に、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで他方の側に位置する点である駆動点に前記駆動手段が連結され、前記第2アーム上の一点である固定点が、前記連結点における回動軸と平行な軸周りに回動可能に固定されているリンク機構と、
    を有し、
    前記リンク機構が、前記開口中心軸を挟んで対称に配設された2つのスコットラッセルリンク機構を有するものであって、
    前記駆動手段が、前記2つのスコットラッセルリンク機構に対し、前記開口中心軸と直交し、且つ互いに逆方向の駆動力を同時に付与するものであって、
    前記互いに逆方向の駆動力を前記2つのスコットラッセルリンク機構によって前記開口中心軸に対して平行且つ互いに同一方向の駆動力に変換することにより、前記封止部を該開口中心軸に沿って移動させることを特徴とするバルブ。
  6. 空間を仕切る隔壁に設けられた開口を開閉するためのバルブであって、
    a)前記開口に圧接されることにより該開口を封止するシール部材と、
    b)前記開口の中心を通り前記隔壁に垂直な軸である開口中心軸と直交する方向の駆動力を発生する駆動手段と、
    c)第1アームと、該第1アーム上の一点である連結点で該第1アームに対して回動可能に軸着された第2アームとを有し、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで一方の側に前記シール部材が連結されると共に、前記第1アーム上の前記連結点を挟んで他方の側に位置する点である駆動点に前記駆動手段が連結され、前記第2アーム上の一点である固定点が、前記連結点における回動軸と平行な軸周りに回動可能に固定されているリンク機構と、
    を有し、
    前記駆動手段によって前記駆動点を往復動させることにより、前記シール部材が前記隔壁に接近及び離間するように移動し、該シール部材が前記開口の周縁部に当接した際に、前記第1アームが弾性変形して該シール部材を該開口に向けて付勢することを特徴とするバルブ。
  7. 質量分析装置の試料チャンバと分析チャンバの間の隔壁に設けられた開口を開閉するためのバルブであって、
    前記駆動手段として、前記試料チャンバに設けられ、試料を前記隔壁と平行な面内で移動させるためのXYステージを利用することを特徴とする請求項5又は6に記載のバルブ。
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