JP2015502645A - 質量分析法における、又は質量分析法に関連する改良 - Google Patents

質量分析法における、又は質量分析法に関連する改良 Download PDF

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Abstract

【課題】2つの異なる行路軸にわたってイオン流の方向付けを行うための、質量分析計と共に使用するイオンリフレクター5を提供する。【解決手段】このリフレクター5には、第1空間領域6を通って集中されたイオン流を、第2空間領域8に向かうよう集中させることができる電場が含まれ、ここにおいて、第1空間領域6および第2空間領域8はそれぞれの行路軸に沿っている。【選択図】図1

Description

本発明は、質量分析法における、又は質量分析法に関連する改良に関するものである。より具体的には、一態様において、本発明は、質量分析装置を使用するためのイオンリフレクター配置の改良に関するものである。
本明細書において、既存知識の文書、行為又は項目が参照され又は検討される場合、その参照又は検討は、その既存知識の文書、行為若しくは項目又はそれらの組み合わせが、優先日時点で共通の一般的知識の一部であったことを認めるものではなく、また、本明細書が関心のある何らかの問題を解決する試みに関連していることが知られていることを認めるものでもない。
質量分析計は、荷電粒子を含むサンプル又は分子の元素組成を決定するため、荷電粒子の質量電荷比を測定又は分析するのに使用される専門家用装置である。
この測定目的のため、数多くの様々な技法が使用される。質量分析法の一形態では、測定又は分析するサンプルを導入するプラズマ場を生成するために、誘導結合プラズマ (ICP) トーチを使用する。この形態において、プラズマがサンプルを気化かつイオン化し、これにより、サンプルから生じたイオンが質量分析計に導入され、測定/分析 (分光測定分析) が行われる。
質量分析計は動作するのに減圧を必要とし、プラズマからイオンを抽出及び移動させるには、プラズマにより形成されたイオンの一部を、サンプラーに提供される寸法約1 mmの開口部に通過させ、次にスキマーに提供される寸法約0.4 mmの開口部に通過させる (典型的に、それぞれサンプラーコーン及びスキマーコーンと呼ばれる)。
質量分析計を通るイオンビームのガイダンスは通常、制御された電圧で動作する電極を適切に配置することによって得られる、成形された電界を介して制御される。この種の配置は通常、イオン光学系と呼ばれる。
米国特許第6,614,021号明細書
よく知られるイオン光学系の典型的な一例は、特許文献1(Varian Australia Pty Ltd) に記述されている。しかしながら、同特許文献1に記述されている配置は十分に動作するけれども、いくつかの欠陥があり、これが一部のイオンエネルギーレベルで測定感度を制限している。
本発明の主な一態様により、質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるためのイオンリフレクターが提供され、このリフレクターは、第1空間領域内を移動するイオンに電場を印加することにより、該第1空間領域内の第1焦点から、第2空間領域内の第2焦点へと、該イオンを反射させる。
本発明の主な別の一態様により、質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるためのイオンリフレクターが提供され、このリフレクターは、イオン源から出て第1空間内を移動するイオンを、該第1空間領域内の第1焦点で集束させるための集束手段と、該イオンに電場を印加することにより第2空間領域内の第2焦点に向けて該イオンを反射させるための電場誘導体とを含む。
本発明の主な別の一態様により、質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるためのイオンリフレクターが提供され、このリフレクターは、イオン源から出て第1空間内を移動するイオンを、該第1空間領域内の第1焦点で集束させるための集束手段と、該イオンに電場を印加することにより第2空間領域内の第2焦点に向けて1つまたは複数の入射角から該イオンを反射させるための電場誘導体とを含む。
本発明の主な別の一態様により、2つの異なる行路軸にわたってイオン流の向きを変えるための、質量分析計とともに使用するイオンリフレクターが提供され、このリフレクターは、第1空間領域に向かって集束されたイオン流を第2空間領域に向けて集束させることができる電場を含み、ここにおいて該第1および第2空間領域は、該イオンの行路のそれぞれの軸に沿っている。
本発明の上述の主な態様と、下記の態様に関して、第1空間領域は、イオン流が集束または集中される空間の第1領域 (すなわち第1焦点) を表わし、これにより、空間の第1領域を実質的に通過するイオン流が最大化され、イオンビームのエネルギー分配がその領域内で最小に抑えられる。第1空間領域はしばしば、入口領域位置またはその近くに提供され、ここを通って、質量分析計でサンプルまたは測定されるイオンが、イオン源から抽出される。
好ましくは、イオン流は、任意のイオン熱運動化装置によって、第1空間領域に向かって集中または集束させることができ、これには例えばイオン漏斗、イオンガイド、または、残留圧力衝突冷却または衝突集束機能を採用したその他の装置が挙げられる。このようにして、イオン源から抽出されたイオンビームは、これが実質的に第1空間領域を通過するように集束または集中させることができる。
第2空間領域は概ね、電場配置により、第1空間領域を通過したイオンが集束または集中される空間の第2領域 (すなわち第2焦点) を表わす。この空間の第2領域は、しばしば、質量分析計装置の全体の構成の一構成要素である質量分析器または衝突セル配置の入口位置またはその近くに提供される。一実施形態において、電場の配置は、第2空間領域を通るイオン流の集束が、第1空間領域を通るイオン流と実質的に同じになるようにされる。一態様において、電場配置は、第1空間領域を通るイオン流が第2空間領域でそっくり反映されるように構成される。換言すれば、電場の形状は、電場による反射によって、第1空間領域でのイオン濃度が第2空間領域でそっくり反映されるように配置される。好ましくは、電場の形状は楕円様である。
典型的に、第2空間領域は第1空間領域とは空間的に別個であり、ここにおいて、両方の空間領域の間の位置関係は、電場配置の具体的な構成と相関関係にある。一実施形態において、この電場は、第2空間領域が第1空間領域から十分に離れるよう配置され、これにより該イオンが、行路の第1軸から第2軸へと反射される。
好ましくは、この電場は第2空間領域の位置とこれによるイオン流の向きが所定通りになるよう配置される。
行路の第1軸と第2軸の間の相対的角度は、望ましい質量分析計配置に応じて異なり得ることが理解されよう。例えば、イオンビームの反射は、標的イオンのみを反射することで、望ましくない粒子をイオンビーム流から除去することによって、質量分析計の測定感度が高まることが見出されている。したがって、そのような配置では、一般に衝突的雰囲気を提供することにより標的イオン密度を改善しようとする衝突または反応セルの必要を回避することが可能となる。加えて、イオンビームの操作または操舵の能力により、設計者が、よりコンパクトで、占めるベンチスペースがより小さい質量分析計を開発することが可能になる。
一実施形態において、電場は、イオンが、互いに90度の角度で配列された第1軸行路と第2軸行路にわたって反射されるよう配置され得る。
電場配置は、数多くの帯電可能なエレメントを含むアセンブリを含み得、これらのエレメントは、正または負のバイアス電圧を呈するように、電圧源と共に配置することができる。好ましい一実施形態において、第1帯電可能エレメントは負のバイアス電圧電位で提供され、第2帯電可能エレメントは正のバイアス電圧電位で提供される。
この電場配置は、双極場を含み得、この電場強度は、イオンビーム流の軸に対して軸方向および放射方向に変化する。
一実施形態において、このアセンブリは、正または負のバイアス電圧電位を伴って提供されるように配置された第1帯電可能エレメントを含み得る。このアセンブリは更に、正または負のバイアス電圧電位を提供するように配置された第2帯電可能エレメントを含み得る。
第1および第2帯電可能エレメントは互いに十分な間隔をあけて配置され、これにより、イオンビームを所定の様相で反射させることができる電場を形成する。一般に、イオンビームの意図された経路は、第1帯電可能エレメントと第2帯電可能エレメントと第2エレメントとの間を流れる。
この第2帯電可能エレメントは、多数の帯電可能部材のアセンブリを含み得る。各帯電可能部材は、それぞれが正または負のバイアス電圧電位を呈することが可能なように、電圧源と共に配置され得る。各帯電可能部材の電圧電位は多様であってよく、第1帯電可能エレメントと第2帯電可能エレメントとの間に提供される電場が、イオンビームの望ましい反射特性を促進するように変化するようにできる。一般に、帯電可能部材は正の電圧電位で提供される。
本発明の主な別の一態様により、2つの異なる行路軸にわたってイオン流の向きを変えるための、質量分析計とともに使用するイオンリフレクターが提供され、このリフレクターは、第1空間領域を通って流れるイオン流を、第2空間領域に向けて流すことができる電場を含み、これにより第2空間領域でのイオン流が実質的に第1空間領域でのイオン流と同じになり、ここにおいて該第1および第2空間領域は、該イオンの行路のそれぞれの軸に沿っている。
本発明の主な別の一態様により、2つの異なる行路軸にわたってイオン流の向きを変えるための、質量分析計とともに使用するイオンリフレクターが提供され、このリフレクターは、第1空間領域を通って流れるイオン流を、第2空間領域に向けて流すことができる電場を含み、これにより第2空間領域を通って流れるイオンのエネルギー分布が実質的に第1空間領域を流れるものと同じになり、ここにおいて該第1および第2空間領域は、該イオンの行路のそれぞれの軸に沿っている。
本発明の更なる主な一態様により、質量分析計装置と共に使用するためのサンプリングインタフェースが提供され、このサンプリングインタフェースは、質量分析計内でイオンをサンプリングできるよう配置され、このサンプリングインタフェースは、イオン源から抽出された大量のイオンを受容して、第1行路軸に沿ってイオンビームを提供し、第2行路軸に沿って移動するイオンを受容するために配置されたイオン検出器に向けて意図された経路に沿って方向付けることができ、このインタフェースは、第1行路軸と第2行路軸とにわたってイオンビームを反射させるための、本発明の上述の主な態様の任意の実施形態にしたがって配置されたイオンリフレクターを含む。
サンプリングインタフェースは、次の質量分析法装置のうち少なくとも1つに組み込み可能であるよう配置することができる: 大気圧プラズマイオン源 (低圧又は高圧プラズマイオン源も使用可能) の質量分析法で、例えばICP-MS、マイクロ波プラズマ質量分析法 (MP-MS)、又はグロー放電質量分析法 (GD-MS) 若しくは光プラズマ質量分析法 (例えば、レーザー誘導プラズマ)、ガスクロマトグラフィー質量分析法 (GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析法 (LC-MS)、及びイオンクロマトグラフィー質量分析法 (IC-MS)。更に、その他のイオン源も含まれ得、これには、電子イオン化 (EI)、リアルタイム直接分析 (DART)、脱離エレクトロスプレー (DESI)、フロー大気圧アフターグロー (FAPA)、低温プラズマ (LTP)、誘電体バリア放電 (DBD)、ヘリウムプラズマイオン化源 (HPIS)、脱離大気圧光イオン化 (DAPPI)、及び大気圧脱離イオン化 (ADI) が挙げられるがこれらに限定されない。他の開発中分野の質量分析法にも本発明の原理が有益である可能性があるため、当業者には、後者のリストは網羅的なものではないことが理解されよう。
本発明の更なる主な一態様により、本発明により配置された上述のイオンリフレクターの任意の実施形態を組み込んだ質量分析計が提供される。
本発明の更なる主な別の一態様により、本発明により配置された上述のイオンリフレクターの任意の実施形態を組み込んだ誘導結合プラズマ質量分析計が提供される。
本発明の更なる主な別の一態様により、本発明により配置された上述のイオンリフレクターの任意の実施形態を組み込んだ大気圧イオン源質量分析計が提供される。
本発明の更なる主な一態様により、本発明により配置された上述のサンプリングインタフェースの任意の実施形態を組み込んだ質量分析計が提供される。
本発明の更なる主な別の一態様により、本発明により配置された上述のサンプリングインタフェースの任意の実施形態を組み込んだ誘導結合プラズマ質量分析計が提供される。
本発明の更なる主な別の一態様により、本発明により配置された上述のサンプリングインタフェースの任意の実施形態を組み込んだ大気圧イオン源質量分析計が提供される。
本発明の更なる主な一態様により、質量分析計装置と共に使用するためのサンプリングインタフェースが提供され、このインタフェースは:
イオン源から抽出されたイオンを第1空間領域に向かって集束させるように配置されたイオン集束装置と、
該第1空間領域を通過するイオン流を、第2空間領域に向かって集束させることができる電場を有するイオンリフレクターと、を含む。
このイオンリフレクターは、本発明の第1、第2、または第3の主な態様に関連して記述される任意の特徴を含み得る。
このイオン集束装置は、例えばイオン漏斗、イオンガイド、または、残留圧力衝突冷却または衝突集束機能を採用したその他の装置などの、任意のイオン熱運動化装置を含み得る。
本発明の別の主な一態様により、質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるための方法が提供され、この方法は、第1空間領域内を移動するイオンに電場を印加することにより、該第1空間領域内の第1焦点から、第2空間領域内の第2焦点へと、該イオンを反射させる工程を含む。
本発明の主な別の一態様により、質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるための方法が提供され、この方法は、イオン源から出て第1空間内を移動するイオンを、該第1空間領域内の第1焦点で集束させる工程と、該イオンに電場を印加することにより第2空間領域内の第2焦点に向けて該イオンを反射させる工程とを含む。
本発明の主な別の一態様により、質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるための方法が提供され、この方法は、イオン源から出て第1空間内を移動するイオンを、該第1空間領域内の第1焦点で集束させる工程と、該イオンに電場を印加することにより第2空間領域内の第2焦点に向けて、1つまたは複数の入射角から該イオンを反射させる工程とを含む。
本発明の主な別の一態様により、2つの異なる行路軸にわたってイオンビームのイオンを反射させる方法が提供され、この方法は、第1空間領域を通って流れるイオン流を、第2空間領域に向けて流すことができる電場配置を提供する工程を含み、これにより第1空間領域でのイオン流が実質的に第2空間領域でのイオン流と同じになり、ここにおいて該第1および第2空間領域は、該イオンの行路のそれぞれの軸に沿っている。
この方法は更に、イオン源から抽出されたイオン流の方向を変えて、第1空間領域を通過するときにこのイオン流が集束または集中されるようにする工程を含み得る。この工程は、例えばイオン漏斗、イオンガイド、または、残留圧力衝突冷却または衝突集束機能を採用したその他の装置などの、任意のイオン熱運動化装置を使用することにより提供され得る。
配置された電場は、第1空間領域でのイオンのエネルギー分布が第2空間領域と実質的に同じになるよう構成され、ここにおいて第1空間領域と第2空間領域は、それぞれ第1行路軸と第2行路軸に沿って配置されている。
電場配置は、本発明の上述の任意の態様により記述されている任意の実施形態を含み得る。
本発明の文脈において、本明細書で使用される用語「反射」およびその派生語は、2つの異なる行路軸の間でのイオンの偏向を含むかまたは包含し得る任意の事象または行為をその範囲内に含むものと理解されよう。
本発明の実施形態は、任意の1つ以上の添付図を参照することにより、例としてのみ、更に説明され、具体的に示される。
本発明の一実施形態の概略図 (平面図) を示す。 本発明の一実施形態による、楕円形電場により反射されたイオン流の2軸行路アライメントの、一実施形態の概略図を示す。 本発明の一実施形態によるイオン流のコンピューターシミュレーションを示す図である。 図3に示すコンピューターシミュレーションの別の図を示す。 図3および図4に示すコンピューターシミュレーションの斜視図を示す。 図3〜図5に示すコンピューターシミュレーションの別の斜視図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ別の質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ更なる質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ更なる質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ更なる質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ更なる質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ更なる質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ更なる質量分析計配置の概略図を示す。 本発明の一実施形態を組み込んだ更なる質量分析計配置の概略図を示す。
簡潔にするために、本発明のいくつかの実施形態は、誘導結合質量分析法 (ICP-MS) 装置に関して具体的に記述される。しかしながら、記述される実施形態の内容は、任意の質量分析法装置に容易に適用することができ、これには、質量分析改変の目的で選択的イオン粒子フラグメント化、減衰、反応、衝突散乱、操作、及び再分配を行うために使用される、任意のタイプの衝突雰囲気 (多重極衝突又は反応セルが挙げられるがこれらに限定されない) 配置を有するものが含まれることが理解されよう。
したがって、次の質量分析法装置は、本発明の原理が有益である可能性がある: 大気圧プラズマイオン源 (低圧又は高圧プラズマイオン源も使用可能) の質量分析法で、例えばICP-MS、マイクロ波プラズマ質量分析法 (MP-MS)、又はグロー放電質量分析法 (GD-MS) 若しくは光プラズマ質量分析法 (例えば、レーザー誘導プラズマ)、ガスクロマトグラフィー質量分析法 (GC-MS)、液体クロマトグラフィー質量分析法 (LC-MS)、及びイオンクロマトグラフィー質量分析法 (IC-MS)。更に、その他のイオン源も含まれ得、これには、電子イオン化 (EI)、リアルタイム直接分析 (DART)、脱離エレクトロスプレー (DESI)、フロー大気圧アフターグロー (FAPA)、低温プラズマ (LTF)、誘電体バリア放電 (DBD)、ヘリウムプラズマイオン化源 (HPIS)、脱離大気圧光イオン化 (DAPPI)、及び大気圧又は周囲気圧脱離イオン化 (ADI) が挙げられるがこれらに限定されない。他の開発中分野の質量分析法にも本発明の原理が有益である可能性があるため、当業者には、後者のリストは網羅的なものではないことが理解されよう。
説明を簡単にするため、ICP-MSの場合において、試験サンプルからのイオンを産生し質量分析計に移動させるため、Campargueタイプの構成のプラズマサンプリングインタフェースがしばしば使用される。
この構成のインタフェースは一般に、電気的にアースされた2つの構成要素からなる: 第1の構成要素は一般にサンプラー (又はサンプラーコーン) と呼ばれ、これはプラズマに隣接して配置され、プラズマにより産生されたイオンを受け取るための入口の役目をする。第2の構成要素は一般にスキマー (又はスキマーコーン) と呼ばれ、これはサンプラーの下流に配置され、これによってイオンが途中でそこを通過して質量分析計に至る。スキマーは一般に、イオンが通過する開口部を含む。サンプラー及びスキマーの配置の目的は、質量分析計による動作のために必要な減圧環境に (それぞれの開口部を介して) イオンを通過させることである。減圧は一般に、多段ポンプ配置により形成及び維持され、この際、第1段階の減圧で、プラズムに伴う気体の大半が除去される。1つ以上の更なる減圧段階を使用して、イオンが質量分析計に到達する前に、雰囲気を更に精製することができる。複数のシステムにおいて、イオン光学または抽出レンズ配置は、UVフォトン、高エネルギー中性子、およびプラズマから装置に入り込む可能性その他の固体粒子からイオンを分離するために、スキマーのすぐ下流側に提供され配置される。
典型的なICP質量分析計はイオンビームを有し、これはアニオン源から抽出され、意図された経路に沿って単一ビームとして移動し、質量分析計コンパートメントを順に通過していく。サンプル導入システムが、分光分析を行う物質と共にイオン源を供給する。このイオン源は質量分析装置の一部であり、ここでイオンが形成されてから、エクストラクターまたはインタフェースにより抽出されてイオン光学コンパートメントに導入される。イオンは、プラズマで形成されるか、または当該技術分野で周知の他の手段によって形成することができ、この手段には例えば、他の粒子 (電子、中性子、イオン、フォトン、化学的イオン化など) の影響によるもの、または場の存在によるもの (静電場および磁場) が挙げられる。イオン源は例えば、大気圧下、または比較的高い若しくは低い圧力条件を備えたその他の環境条件で動作し得る。
複数の質量分析装置には、イオンの焦点を合わせて、既知の衝突または反応セルなどのイオンビームマニピュレーター (使用される場合) にイオンを移動させる、イオン光学配置が含まれる。この構成要素の目的は、特定の分光分析ニーズのために、物理的および/または化学的手段によってイオンビームを変えることである。例えば、ICP-MS分野において、「干渉」環境 (イオンビーム中に存在する既知の望ましくない粒子と意図的に干渉させる、特定の気体または環境を含む) を提供することにより、測定したい特定の種類の「標的」イオンの測定を向上させることができる。
質量分析計はしばしば、複数の質量分析器を順に並べ、異なる種類のイオンビームマニピュレーターを用いることにより、利益が得られる。四重極型質量分析装置は、順に動作する。スペクトルが順に得られることで、一度に質量-m/z測定値が1つだけになり、よって、数多くの質量を測定する必要がある場合には時間がかかり得る。さらに、そのような順次手法を用いた精密な同位体比測定は、イオン源および/またはサンプル導入システムが振動または動揺を起こすと、後続の測定のイオンビームが (時間的に) 不安定になり、問題を生じることがある。
図1および図2を参照して、質量分析計配置2と共に使用するための、本発明により配置されたイオンリフレクター5の一実施形態が示されている。このイオンリフレクター5は、2本の異なる行路軸 (図2に示すAおよびB) にわたってイオン流を方向付けるよう配置されている。イオンリフレクター5には、第1空間領域6に向かって集中されたイオン流を反射させて、第2空間領域8に向かうよう集中させるよう配置された電場が含まれ、ここにおいて、第1空間領域6および第2空間領域8はそれぞれ第1行路軸Aおよび第2行路軸Bに実質的に沿っている。
質量分析計配置2には、RFコイル15を有する誘導結合プラズマ (ICP) トーチ10が含まれる。ICPトーチ10は、特定のサンプルから分光分析用の一定量のイオンを供給させるのに使用するためのプラズマ20を生成する。イオンのサンプルは、サンプリングインタフェースのサンプラーコーン25 (典型的に0.8〜1.5 mmの寸法) 内に提供される開口部18を通るプラズマから抽出される。
プラズマ拡大ジェット30は、第1減圧チャンバ40 (典型的に、1〜10 Torrの内部圧力を有する) 内のサンプラーコーン25の下流で形成される。イオンは次に、スキマーコーン38下流の開口部35を通り、ここで更なるプラズマ拡大ジェット45が形成される。プラズマ拡大ジェット45からイオンビーム50が形成され、これが抽出レンズ配置55および60を通過する。イオンビーム50は更なる抽出レンズ65に向かって集中され、これが、イオンリフレクター5を含むイオン光学配置の一部を形成する。
第1空間領域6は、イオン流が集束または集中される空間の第1領域 (すなわち第1焦点) を表わし、これにより、空間の第1領域を実質的に通過するイオン流が最大化され、イオンビームのエネルギー分配がその領域内で最小に抑えられる。第1空間領域6はしばしば、入口領域位置またはその近くに提供され、ここを通って、質量分析計でサンプルまたは測定されるイオンが、イオン源から抽出される。
第1空間領域6に向かうイオンの集束または集中は、任意のイオン熱運動化装置によって実施することができ、これには例えばイオン漏斗、イオンガイド、または、残留圧力衝突冷却または衝突集束機能を採用したその他の装置が挙げられる。このようにして、イオン源から抽出されたイオンビームは、イオンビームのイオンが実質的に第1空間領域を通過するように集束または集中させることができる。
第2空間領域8は概ね、電場配置により、第1空間領域を通過したイオンが集束または集中される空間の第2領域 (すなわち第2焦点) を表わす。この空間の第2領域は、好ましくは、質量分析器または衝突セル配置 (これらは従来型の質量分析装置の一般的な構成要素である) の入口位置またはその近くに提供される。一実施形態において、電場を画定する配置は、第2空間領域8を通るイオン流の集束が、第1空間領域6を通るイオン流と実質的に同じになるようにされる。これにより、第1空間領域6を通るイオン流が、第2空間領域8で実質的にそっくり反映される。
典型的に、第2空間領域8は第1空間領域6とは空間的に別個であり、ここにおいて、両方の空間領域の間の位置関係は、電場配置の具体的な構成と相関関係にある。一実施形態において、この電場は、第2空間領域8が第1空間領域6から十分に離れるよう配置され、これによりイオンが、行路の第1軸Aから第2軸Bへと反射される (図2を参照)。好ましくは、この電場は第2空間領域8の位置とこれによるイオン流の向きが所定通りになるよう配置される。この点に関して、意図された焦点は、四重極プレフィルター105を有する質量分析器への入口 (入口レンズ90と入口プレート95を有する) の位置またはその近くになり得る。
行路の第1軸Aと第2軸Bの間の相対的角度は、望ましい質量分析計配置に応じて異なり得ることが理解されよう。例えば、イオンビームの反射は、標的イオンのみを反射することで、望ましくない粒子をイオンビーム流から除去することによって、質量分析計の測定感度が高まることが見出されている。したがって、そのような配置では、一般に衝突的雰囲気を提供することにより標的イオン密度を改善しようとする衝突または反応セルの必要を回避することが可能となる。加えて、イオンビームの操作または操舵の能力により、設計者が、よりコンパクトで、占めるベンチスペースがより小さい質量分析装置を開発することが可能になる。
電場配置は、数多くの帯電可能なエレメントを含むアセンブリを含み得、これらのエレメントは、正または負の電圧を呈するように、電圧源と共に配置することができる。この電場配置は、双極場を含み得、この電場強度は、イオンビーム流の軸に対して軸方向および放射方向に変化する。
好ましい実施形態において、電場の形状は、電場による反射によって、第1空間領域でのイオン濃度が第2空間領域でそっくり反映されるように配置される。好ましくは、電場の形状は図2に示すように楕円様である。
図1に示す実施形態について、このアセンブリは、コーナー電極70のような第1帯電可能エレメントを含み、これは、負または正のバイアス電圧電位を提供するように配置される。このアセンブリは更に、正または負のバイアス電圧電位を提供するように配置された第2帯電可能エレメント80を含み得る。好ましい実施形態において、第1帯電可能エレメント (コーナー電極70) は負のバイアス電圧電位で提供され、第2帯電可能エレメント80は正のバイアス電圧電位で提供される。
コーナー電極70と第2帯電可能エレメント80は互いに十分な間隔をあけて配置され、これにより、楕円様双極電場を生成でき、かつ適切にイオンビームを反射する (85) ことが可能な電場を形成する。一般に、イオンビームの意図された経路は、コーナー電極70と第2帯電可能エレメント80との間を流れる。第2帯電可能エレメント80は、中空のプラスチック製基盤構造75によって支持される。
この第2帯電可能エレメント80は、多数の帯電可能部材のアセンブリを含み得る。この部材は、それぞれが必要なバイアス電圧電位を呈することが可能なように、電圧源と共に配置され得る。各帯電可能部材の電圧電位は可変であってよく、第1帯電可能エレメントと第2帯電可能エレメントとの間に提供される電場が、イオンビームの望ましい反射特性を促進するように変化するようにできる。
好ましい形態により、この電場配置は、楕円様電場を提供するように構成され (図2に示す)、これによって、第1空間領域6に向かって集束したイオン流が、第2空間領域8に向かって反射し集束するようにされる。この点に関して、楕円様電場により、第1空間領域6を通るイオン流が、第2空間領域8に向かって流れ実質的に通過するようにされ、これによって、第2空間領域8でのイオン流が実質的に第1空間領域6でのイオン流と同じになる。この点に関して、第1空間領域6を通過するイオン流は、第2空間領域8を通って流れ、これによって、第2空間領域8を通るイオン流のエネルギー分布は、第1空間領域6を通って流れるものと実質的に同じになる。
図2は、楕円様形状110電場によるイオンビームの反射の概略図を示す。イオンは軸Aに沿って流れ、第1空間領域 (または第1焦点) 115に向かって集束する。イオンはこの軌道を続け、楕円様電場110に当たって反射し (または跳ね返され)、第2空間領域 (または第2焦点) 120に向かい (軸Bに沿って)、ここを通過して流れる。図に示すように、行路AとBの軸は互いに空間的に異なっている。
図3〜図6はそれぞれ、本発明の更なる一実施形態の異なる方向からの図を示し、これは、SIMIONモデリングソフトウェアを使用したコンピューターシミュレーションとして例示されている。質量分析計配置125は、図1に示す配置に実質的に類似のイオンリフレクター配置 (5)を組み込んでいる。イオンは入口130および抽出表面135を通って受容され、これによりイオンビーム140を提供する。イオンビーム140は抽出レンズ145および150を通過し、イオンビーム中のイオンが、抽出レンズ155内で第1空間領域180 (第1焦点) に向かって流れるように集束される。イオンビームは次に、コーナー電極160 (第1帯電可能エレメント) および電極165 (第2帯電可能エレメント) によって生成される楕円様形状電場によって反射される。
楕円様形状電場の結果、イオンビームが、質量分析器190への入口にある抽出レンズエレメント170および175の1またはその近くで、第2空間領域185に向かって集束される。
提案されているイオンリフレクターのSIMIONモデリングにより、0.1 eV〜10 eVの範囲のエネルギーを有するイオンを、第2空間領域185に向かって適切に集束させることができ、これによって分光分析の測定感度を改善するのに寄与し得ることが示されている。
本発明に対する改変及び改良は、当業者には容易に明らかとなることが理解されよう。そのような改変及び改良は、本発明の範囲内であることが意図されている。
本発明のイオンリフレクターを組み込むよう構成可能なさまざまな異なる配置の実施例が、図7〜図16のぞれぞれに示されている。
図7は、イオン源210を含む質量分析計配置を示し、このイオン源から出たイオンが入口215を通って抽出され、カーテン気体配置220を通過する。イオンは次に熱運動化装置 (例えばイオン漏斗、先細または削ぎ形状のイオンガイド) に入り、これは改変されたイオンガイド配置230を含んでおり、これがイオンビームを開口部240に向けて集束させる役割を果たし、これによりチャンバ250内に含まれる光学的配置に入る。熱運動化装置は、ポンピングポート235により調節されているチャンバ225内に収容される。チャンバ250内に保持されているイオン光学配置は、本発明に従って構成されたイオンリフレクター配置5 (およびイオンリフレクターミラー電極245) を含み、これによりイオン流を反射し集束させて、質量分析器コンパートメント265の入口260へと向ける。
類似の質量分析計配置が図8に示されている。ただし、チャンバ225はチャンバ275および290に置き換えられ、これらはそれぞれ、イオンビームを精製するための熱運動化装置280、282を含む。イオンは、イオン源210からのイオン流を促進する役割をするイオンキャピラリまたはイオン送達装置270を介して、チャンバ275によって受容される。チャンバ275および290はそれぞれ、ポンピングポート285および295によって調節されている。
更なる質量分析計配置が図9に示されており、これは図7に示すものと類似の構造を保持している。図示されている配置は単一の熱運動化装置305を採用し、これが、イオンキャピラリまたはイオン転送装置270を用いてイオンを受容する。図10に示す配置は、熱運動化装置305を保持しているが、ただし、気体カーテン配置220 (図7に示されている) の下流に構成されている。
図11〜図14に示されている質量分析計配置はまた、熱運動化装置305とイオンリフレクター配置5との間に位置する衝突セルまたは反応セル330を組み込むよう改変することができる。従来型のICP-MS構成の場合、衝突または反応性気体がCRI雰囲気中で使用されるとき、動作中に10〜100倍のレベルで、衝突散乱による感度低下が観察され得る。その衝突セル、または各衝突セルは、プラズマから抽出されたイオンと反応させるための、例えばアンモニア、メタン、酸素、窒素、アルゴン、ネオン、クリプ トン、キセノン、ヘリウム又は水素、又はこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるがこれらに限定されない、1つ以上の反応気体又は衝突気体を (気体入口ポート335を介して) 適合するよう改変することができる。後者の気体例は、いかなる意味でも網羅的なものではなく、その他の数多くの気体、又はそれらの組み合わせが、そのような衝突セルに使用するのに好適であり得ることが理解されよう。
図12は、気体カーテン220を通過したイオンを受容した後、2つの熱運動化装置305が直列に配置されている質量分析計配置を示す。
図13は、熱運動化配置が削ぎ形状または先細形状のガイドエレメントを備えて構成されている、質量分析計配置を示す。図14は、そのような熱運動化装置が2つ直列配置で組み込まれた場合を示す。
イオンリフレクター5により反射された後、イオンビームを更に精製するために、追加の質量フィルター配置を使用できることが理解されよう。図15および図16はそれぞれ、気体カーテン220の下流に熱運動化装置を配置した前出のものを採用した、質量分析計配置を示す。ただしイオンビームは、3つの四重極質量分析器配置360の入口に向けて反射される。この質量分析器配置360は、曲がったフリンジロッドのアセンブリを含むプレフィルター配置365を含み、これがイオンビームを第1四重極質量分析器370に向かうようガイドする。イオンビームは次に衝突セル375へと通り抜け、ここで第2四重極質量分析器380に入り、これが最終的にイオンビームをイオン検出装置385へとガイドする。
当業者は、図7〜図16に示す配置が網羅的に挙げることを意図したものではなく、単に、本発明のイオンリフレクターの原理がさまざまな質量分析計配置にいかに容易に採用され得るものであるかを示すものである。他の改変は、当業者には容易に明らかとなろう。
本明細書及び請求項に使用される用語「含む」及び用語変化形「含んでいる」は、何らかの変異物又は付加物を除外するよう本発明を制限するものではない。

Claims (34)

  1. 質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるためのイオンリフレクターであって、該リフレクターは、第1空間領域内を移動するイオンに電場を印加することにより、該第1空間領域内の第1焦点から、第2空間領域内の第2焦点へと、該イオンを反射させる、イオンリフレクター。
  2. 質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるためのイオンリフレクターであって、該リフレクターは、イオン源から出て第1空間内を移動するイオンを、該第1空間領域内の第1焦点で集束させるための集束手段と、該イオンに電場を印加することにより第2空間領域内の第2焦点に向けて該イオンを反射させるための電場誘導体とを含む、イオンリフレクター。
  3. 質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるためのイオンリフレクターであって、該リフレクターは、イオン源から出て第1空間内を移動するイオンを、該第1空間領域内の第1焦点で集束させるための集束手段と、該イオンに電場を印加することにより第2空間領域内の第2焦点に向けて1つ以上の入射角から該イオンを反射させるための電場誘導体とを含む、イオンリフレクター。
  4. 2つの異なる行路軸にわたってイオン流の向きを変えるための、質量分析計とともに使用するイオンリフレクターであって、該リフレクターは、第1空間領域に向かって集束されたイオン流を第2空間領域に向けて集束させることができる電場を含み、ここにおいて該第1および第2空間領域は、該イオンの行路のそれぞれの軸に沿っている、イオンリフレクター。
  5. 2つの異なる行路軸にわたってイオン流の向きを変えるための、質量分析計とともに使用するイオンリフレクターであって、該リフレクターは、第1空間領域を通って流れるイオン流を、第2空間領域に向けて流すことができる電場を含み、これにより第2空間領域でのイオン流が実質的に第1空間領域でのイオン流と同じになり、ここにおいて該第1および第2空間領域は、該イオンの行路のそれぞれの軸に沿っている、イオンリフレクター。
  6. 2つの異なる行路軸にわたってイオン流の向きを変えるための、質量分析計とともに使用するイオンリフレクターであって、該リフレクターは、第1空間領域を通って流れるイオン流を、第2空間領域に向けて流すことができる電場を含み、これにより第2空間領域を通って流れるイオンのエネルギー分布が実質的に第1空間領域を流れるものと同じになり、ここにおいて該第1および第2空間領域は、行路のそれぞれの軸に沿っている、イオンリフレクター。
  7. 前記イオン流が、例えばイオン漏斗、イオンガイド、または、残留圧力衝突冷却または衝突集束機能を採用したその他の装置などの、任意のイオン熱運動化装置によって、前記第1空間領域に向かって集中または集束され、これにより前記または任意のイオン源から抽出されたイオンビームを、該第1空間領域を実質的に通過するよう集束または集中させることができる、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  8. 前記第2空間領域が空間の第2領域を表わし、ここに向かって、前記第1空間領域を通過したイオンが、前記電場配置によって集束または集中される、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  9. 前記第2空間領域が、質量分析器または衝突セル配置の入口位置またはその近くに提供される、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  10. 前記電場の配置は、前記第2空間領域を通るイオン流の集束が、前記第1空間領域を通るイオン流と実質的に同じになるようにされる、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  11. 前記電場配置は、前記第1空間領域を通るイオン流が前記第2空間領域でそっくり反映されるように構成される、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  12. 前記電場の形状が実質的に楕円様である、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  13. 前記第2空間領域は前記第1空間領域とは空間的に別個であり、ここにおいて、該第1および該第2の両方の空間領域の間の位置関係は、前記電場配置の具体的な構成と相関関係にある、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  14. 前記電場は、前記第2空間領域の位置とこれによる前記イオン流の向きが所定通りになるよう配置される、請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  15. 前記第1空間領域が、イオンの第1行路軸に実質的に揃い、かつ前記第2空間領域が、該イオンの第2行路軸に実質的に揃い、ここにおいて、該第2空間領域が十分に該第1空間領域から間隔をあけて配置されるように前記電場が配置され、これによって該イオンが第1行路軸と第2行路軸とにわたって反射される、請求項4〜請求項6のうちいずれか一項に依存する場合の請求項1〜請求項14のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  16. 前記第1行路軸と前記第2行路軸が、望ましい質量分析計配置に応じて異なり得る、請求項15に記載のイオンリフレクター。
  17. 前記イオンが、互いに実質的に90度の角度で配置された前記第1行路軸と前記第2行路軸とにわたって反射されるよう、前記電場が配置されている、請求項15または請求項16に記載のイオンリフレクター。
  18. 前記電場配置が双極電場を含み、該電場の強度は、前記イオンビーム流の軸に対して軸方向および放射方向に変化する、請求項1〜請求項17のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  19. 前記電場配置が、数多くの帯電可能なエレメントを含むアセンブリを含み、該エレメントが、正または負のバイアス電圧を呈するように、電圧源と共に配置することができる、請求項1〜請求項18のいずれか一項に記載のイオンリフレクター。
  20. 前記アセンブリが、第1および第2帯電可能エレメントを含み、ここにおいて該第1帯電可能エレメントが負のバイアス電圧電位を備えて提供され、かつ該第2帯電可能エレメントが正のバイアス電圧電位を備えて提供される、請求項19に記載のイオンリフレクター。
  21. 前記第1および第2帯電可能エレメントが互いに十分な間隔をあけて配置され、これにより、前記イオンビームを所定の様相で反射させることができる電場を形成する、請求項20に記載のイオンリフレクター。
  22. 前記第2帯電可能エレメントが多数の帯電可能部材のアセンブリを含み、該または各帯電可能部材は電圧源と共に配置され、これによりそれぞれが正または負のバイアス電圧電位を呈することができる、請求項20または請求項21に記載のイオンリフレクター。
  23. 前記帯電可能部材それぞれの電圧電位が可変であり、前記第1帯電可能エレメントと前記第2帯電可能エレメントとの間に提供される電場が、前記イオンビームの望ましい反射特性を促進するように変化するように配置される、請求項22に記載のイオンリフレクター。
  24. 前記帯電可能部材それぞれが、正の電圧電位で提供される、請求項22または請求項23に記載のイオンリフレクター。
  25. 質量分析計装置と共に使用するためのサンプリングインタフェースであって、該サンプリングインタフェースは、質量分析計内でイオンをサンプリングできるよう配置され、該サンプリングインタフェースは、イオン源から抽出された大量のイオンを受容して、第1行路軸に沿ってイオンビームを提供し、第2行路軸に沿って移動するイオンを受容するために配置されたイオン検出器に向けて意図された経路に沿って方向付けることができ、該インタフェースは、該第1行路軸と該第2行路軸とにわたってイオンビームを反射させるための、請求項1〜請求項24のいずれか一項に記載のイオンリフレクターを含む、サンプリングインタフェース。
  26. 質量分析計装置と共に使用するためのサンプリングインタフェースであって、該インタフェースが:
    イオン源から抽出されたイオンを第1空間領域に向かって集束させるように配置されたイオン集束装置と、該第1空間領域を通過するイオン流を、第2空間領域に向かって集束させることができる電場を有するイオンリフレクターと、を含む、サンプリングインタフェース。
  27. 前記イオン集束装置が、例えばイオン漏斗、イオンガイド、または、残留圧力衝突冷却または衝突集束機能を採用したその他の装置などの、任意のイオン熱運動化装置を含む、請求項26に記載のサンプリングインタフェース。
  28. 質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるための方法であって、該方法が、第1空間領域内を移動するイオンに電場を印加することにより、該第1空間領域内の第1焦点から、第2空間領域内の第2焦点へと、該イオンを反射させる工程を含む、方法。
  29. 質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるための方法であって、該方法が、イオン源から出て第1空間内を移動するイオンを、該第1空間領域内の第1焦点で集束させる工程と、該イオンに電場を印加することにより第2空間領域内の第2焦点に向けて該イオンを反射させる工程とを含む、方法。
  30. 質量分析計におけるイオンビームの行路を変えるための方法であって、該方法が、イオン源から出て第1空間内を移動するイオンを、該第1空間領域内の第1焦点で集束させる工程と、該イオンに電場を印加することにより第2空間領域内の第2焦点に向けて1つ以上の入射角から該イオンを反射させる工程とを含む、方法。
  31. 2つの異なる行路軸にわたってイオンビームのイオンを反射させる方法であって、該方法が、第1空間領域を通って流れるイオン流を、第2空間領域に向けて流すことができる電場配置を提供する工程を含み、これにより第1空間領域でのイオン流が実質的に第2空間領域でのイオン流と同じになり、ここにおいて該第1および第2空間領域は、該イオンの行路のそれぞれの軸に沿っている、方法。
  32. イオン源から抽出されたイオン流の方向を変えて、前記第1空間領域を通過するときに該イオン流が集束または集中されるようにする工程を更に含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記イオン源から抽出されたイオン流の方向を変える工程が、例えばイオン漏斗、イオンガイド、または、残留圧力衝突冷却または衝突集束機能を採用したその他の装置などの、イオン熱運動化装置を使用することによって提供される、請求項32に記載の方法。
  34. 前記電場は、前記第1空間領域でのイオンのエネルギー分布が前記第2空間領域と実質的に同じになるよう構成され、ここにおいて該第1空間領域と該第2空間領域は、前記イオンのそれぞれ第1行路軸と第2行路軸に沿って配置されている、請求項28〜請求項33のいずれか一項に記載の方法。

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