JPH0996624A - プラズマイオン源質量分析装置 - Google Patents

プラズマイオン源質量分析装置

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JPH0996624A
JPH0996624A JP7254136A JP25413695A JPH0996624A JP H0996624 A JPH0996624 A JP H0996624A JP 7254136 A JP7254136 A JP 7254136A JP 25413695 A JP25413695 A JP 25413695A JP H0996624 A JPH0996624 A JP H0996624A
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良知 中川
Masao Hasegawa
正夫 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマイオン源質量分析装置において、イ
オンレンズに印加する各電圧の調整に、熟練を要さず、
イオンを効率よく安定して検出できるようにする装置を
提供すること。 【解決する手段】 イオンレンズが偏向器と補正電極を
有し、データ処理部は、イオンレンズ電源が偏向器と補
正電極に印加する電圧と同期させて、検出器からの信号
を計数する。計数した結果から、イオンのビームがマス
フィルターに入射する時の位置や形状の情報が得られ
る。その情報を元に、イオンのビームの位置や形状を最
適な状態にしてマスフィルターに入射させるように、イ
オンレンズに印加する各電圧を決定することができる。
データ処理部は、算出した結果からイオンレンズ電源に
印加する電圧値を指示する信号を送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、試料中の微量不純物
の同定・定量を行なうプラズマイオン源質量分析装置に
関する。プラズマイオン源質量分析装置とは誘導結合プ
ラズマ質量分析装置(ICP−MSと呼ぶ)およびマイ
クロ波誘導プラズマ質量分析装置(MIP−MSと呼
ぶ)を含むものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術の構成例を図2を用いて説明
する。図2において、1はプラズマ発生装置、2はプラ
ズマである。プラズマ発生装置1には、例えば「ICP
発光分析の基礎と応用」(原口:著、講談社サイエンテ
ィフィク)に開示されている誘導結合プラズマの発生装
置や、例えば特開1−309300号公報(USP4,
933,650)に開示されているマイクロ波誘導プラ
ズマの発生装置がある。
【0003】分析する試料(図示せず)は、誘導結合又
はマイクロ波によるプラズマ発生装置1によって発生し
たプラズマ2に導入されてイオン化する。3はサンプリ
ングコーン、4はスキマーコーン、5は真空ポンプであ
る。サンプリングコーン3は円錐の先端に径が0.8か
ら1.2mmの穴の開いた形状をしており、スキマーコ
ーン4は円錐の先端に径が0.3から0.6mmの穴の
開いた形状をしている。サンプリングインターフェース
は、サンプリングコーン3とスキマーコーン4で構成さ
れている。サンプリングコーン3とスキマーコーン4の
間は、分析時には5の真空ポンプ(一般的にはロータリ
ーポンプが使用される)により、1Torr程度に排気
される。そして、プラズマ2にて発生したイオンは、ス
キマーコーン4の穴及びサンプリングコーン3の穴を通
過する。
【0004】6は2室に分割された真空容器、7はサン
プリングコーン4の穴を通過したイオンを集束させるイ
オンレンズ、8は各種のイオンから特定(質量)のイオ
ンのみを通過させるマスフィルター、9はマスフィルタ
ー8を通過したイオンを検出する検出器、12は検出器
9により検出されたイオン検出データを記憶・演算する
データ処理部である。真空容器6の内部は2つの真空ポ
ンプ5b,5cにより排気されており、イオンレンズ7
の設置された部屋で10のマイナス4乗Torr程度、
検出器9の設置された部屋で10のマイナス6乗Tor
r程度に維持される。なおこれらの真空ポンプ5はター
ボ分子ポンプや油拡散ポンプが一般的に使用されてい
る。
【0005】つまり、プラズマ2でイオン化した試料は
プラズマ2の光と共に、サンプリングコーン3およびス
キマーコーン4の穴を通過してイオンレンズ7に到達す
る。イオンレンズ7は到達したイオンと光のうちイオン
のみをマスフィルターへ導く働きをしている。マスフィ
ルター8はマスフィルター8に到達したイオンのうち、
所定の質量のイオンのみを通過させる働きをしている。
マスフィルター8は例えば四重極質量分析計が使用され
る。
【0006】検出器9はマスフィルター8を通過したイ
オンを検出し、検出したイオンを電気信号としてデータ
処理部12に送る。検出器9として、例えばガリレオ社
のチャンネルトロンが使用される。データ処理部12で
は検出器9で検出されたときのマスフィルター8の設定
の値からイオンの質量を算出してイオン種の同定を行な
う。そしてデータ処理部12は、検出器9の検出強度か
ら同定したイオン、即ち、試料中の不純物濃度を算出す
る。
【0007】次にイオンレンズ7について図3を用いて
説明する。図3はイオンレンズ7を含む、その近傍の概
略断面図である。13はサンプリングインターフェース
軸、7a、7bと7cはイオンレンズ7を形成する各電
極、15aと15bは偏向器、16はアパーチャ、17
はマスフィルター軸である。
【0008】サンプリングインターフェース軸13はサ
ンプリングコーン3の穴とスキマーコーン4の穴の中心
を外挿したもので、スキマーコーン4の穴を通過したイ
オンのビームはサンプリングインターフェース軸13に
沿ってイオンレンズに到達する。イオンを集束するため
のイオンレンズ7は3つの電極7a、7b、7cにより
構成されており、それぞれはサンプリングインターフェ
ース軸13を中心に穴のあいた板状の形状をしている。
電極7a、7b、7cの各々に適当な電圧を印加すると
イオンのビームは集束される。この様なイオンレンズ7
は、アインチェルレンズと呼ばれる。
【0009】マスフィルター軸17はマスフィルター8
に集束されたイオンビームが到達する光軸に相当する。
マスフィルター軸17は、サンプリングインターフェー
ス軸13とは10mm程度の間隔で平行に位置する。ア
パーチャ16はマスフィルター軸17を中心とする穴の
あいた板状の形状をしており、適当な電圧を印加するこ
とによりマスフィルター8に対して適当なエネルギーの
イオンのビームを送り込む働きをしている。このアパー
チャ16は1枚とは限らず、数枚で構成されることもあ
る。平行平板式偏向器15a、15bは例えば各々平行
平板型のディフレクターで構成されている。そして平行
平板式偏向器15a、15bはサンプリングインターフ
ェース軸13に沿って通る集束されたイオンのビームを
マスフィルター軸17に沿って通るようにするものであ
る。つまり、平行平板式偏向器15a、15bは、集束
されたイオンのビーム軸を平行にずらすために偏向させ
るものである。
【0010】このように構成されたイオンレンズ7と平
行平板式偏向器15a、15bは、上に述べたように検
出すべきイオンのビームはマスフィルター8に導く働き
をすると共に、検出器9に対してバックグランドノイズ
として悪影響を及ぼすプラズマ2の光は平行平板式偏向
器15a、15bの中で直進し、アパーチャ16に衝突
してマスフィルター8以降には至らせない働きをしてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】イオンレンズ7及び平
行平板式偏向器15a、15bに印加する各電圧は、検
出器9で検出される信号が最大になる様に調整される。
イオンレンズ7及び偏向器15a、15bには多数の電
極が存在するが、従来の技術では、検出器9の信号強度
以外は何の手がかりもないため、その調整には熟練を要
し、しかも最適化されている確証が得られなかった。イ
オンレンズ7と平行平板式偏向器15a、15bが最適
化されていないと、装置の感度が充分でなくなるばかり
でなく、不安定になってしまう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の技術の
課題を解決するためになされたもので、試料をプラズマ
中でイオン化するプラズマイオン源と、生成したイオン
を真空容器内に導くサンプリングインターフェースと、
前記真空容器内に設置され前記イオンを集束するイオン
レンズと、前記真空容器内に設置され前記イオンを偏向
する偏向器と、前記真空容易内に設置され前記イオンを
質量分離するマスフィルターと、前記真空容器内に設置
され前記イオンを走査させる走査電極と、前記真空容器
内に設置され前記マスフィルターを通過したイオンを検
出する検出器と、前記イオンレンズ、前記偏向器及び前
記走査電極に電圧を供給する電極電源と、前記電極電源
が前記走査電極に前記イオンを走査するために印加する
電圧と同期させて、前記検出器からの信号を計数する前
記データ処理部よりなることを特徴とするプラズマイオ
ン源質量分析装置であり、更に前記補正電極に印加する
電圧と前記検出器からの信号を元に、前記偏向器と前記
走査電極に印加する電圧の最適値を前記データ処理部が
算出し、前記イオンレンズ電源に印加する電圧値を指示
する信号を送ることを特徴とする請求項1記載のプラズ
マイオン源質量分析装置である。
【0013】
【作用】本発明のプラズマイオン源質量分析装置による
と、イオンのビームがマスフィルターに入射する時の位
置や形状の情報が得られる。その情報を元に、イオンの
ビームの進入位置や形状を最適な状態にしてマスフィル
ターに入射させるように、イオンレンズの各電極に印加
する電圧を決定することができる。
【0014】その結果、装置の調整に熟練を要さずにイ
オンを効率よく安定して検出することができるようにな
り信頼性の高い分析ができるようになる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を図を用いて詳細に述べ
る。図1は本発明のイオンレンズ7およびその周辺の外
観図である。図1において、13はサンプリングインタ
ーフェース軸、17はマスフィルター軸である。7a、
7b、7cは、イオンレンズ7の各電極、19は入口ア
パーチャである。20a、20b、20c、20dは四
重極偏向電極であり、21a、21b、21c、21d
は走査電極である。
【0016】電極7a、7b、7cにはそれぞれサンプ
リングインターフェース軸13を中心とする穴が開いて
おり所謂アインツェルレンズを形成している。アインツ
ェルレンズ7の各電極には、電極電源(図示せず)によ
り電圧が印加される。アインツェルレンズ7は、電極7
aと7cを同電位で固定しながら、電極7bの電位を調
節することにより、焦点距離を調節することができる。
すなわち、電極7bの電圧の調整により、サンプリング
インターフェース軸13に沿って入射したイオンのビー
ムをマスフィルター8の入口近傍で焦点を結ぶように集
束させることができる。
【0017】四重極偏向電極20a、20b、20c、
20dは円筒を4分の1に縦割りしてその曲面を内側に
向かい合わせて平行に並べた配置をしている。つまり、
四重極偏向電極20a、20b、20c、20dは、イ
オン軸を90度偏向させる偏向器20を構成する。電極
電源(図示せず)は、偏向器20を構成する各四重極偏
向電極20a、20b、20c、20dに印加する電圧
を各々V20a、V20b、V20c、V20dとし
て、 V20a=V20c V20b=V20d なる条件で各々の四重極偏向電極20a、20b、20
c、20dに電圧を印加して、偏向器20の内部に静電
四重極場を形成する。
【0018】尚、四重極偏向電極の内側の曲面は直角双
曲面が理想的であるが、本実施例の様に円筒面の電極で
近似することも可能である。また形成された静電四重極
場に於けるイオンの入射軸Aはサンプリングインターフ
ェース軸13と一致する。入射軸Aに対して90度の方
向に静電四重極場に於けるイオンビームの出射軸Bはマ
スフィルター軸17と一致するようにサンプリングイン
ターフェース22、イオンレンズ7およびマスフィルタ
ー8が配置されている。そして四重極偏向電極20a・
20b・20c・20dに印加する電圧の平均をV20
avとしたとき、四重極偏向電極20aおよび20cに
(1−k)V20av、四重極電極20bおよび20d
に(1+k)V20avの電圧を印加する。V20av
は偏向器内の平均電圧で固定である。kは偏向係数で
0.8程度に調整すると、サンプリングインターフェー
ス軸13(軸A)に沿って静電四重極場に入射したイオ
ンのビームは90度偏向されてマスフィルター軸17
(軸B)の方向に出射する。
【0019】ところでイオンレンズ7にはイオンと共に
プラズマの光やプラズマ中でイオン化できなかった中性
粒子が入射する。プラズマの光が検出器(図示せず)に
入射すると、バックグラウンドノイズとして働いて分析
性能を劣化させるが、上記の偏向器の構造だと、光はイ
オンレンズ7、及び偏向器20を直進して素通りし、検
出器(図示せず)には到達しない。また、中性粒子がイ
オンレンズ7、及び偏向器20内で各電極と衝突する
と、各電極上に絶縁膜を形成することがある。絶縁膜が
形成すると帯電してイオンレンズ7、及び偏向器20内
の電場を乱してマスフィルタに入射するイオンの軌道が
不安定になる。上記の偏向器20の構造だと、中性粒子
はイオンレンズ7、及び偏向器20を素通りするため
に、つまり各電極に衝突することがなく、有害となる絶
縁膜を形成することがない。
【0020】走査電極21は21aと21bおよび21
cと21dが向き合った平板あるいは円筒を縦割りにし
た形状をしている。走査電極21には電極電源(図示せ
ず)により、電圧が印加される。走査電極21の各走査
電極21a、21b、21c、21dに印加する電圧を
各々V21a、V21b、V21c、V21dとする
と、V21a・V21b・V21c・V21dはV21
av,Dx,Dyによって V21a=V21av+Dy V21b=V21av−Dy V21c=V21av+Dx V21d=V21av−Dx と表現することができる。
【0021】ここでV21avは走査電極21内の平均
電圧で固定である。Dxによってイオンのビームを走査
電極21cから走査電極21dの方向に偏向することが
できる。Dyによってイオンのビームを走査電極21a
から走査電極21bの方向に偏向することができる。電
極電源からのDxおよびDyを所謂走査信号に調整する
ことにより、偏向器20からの集束されたイオンビーム
を走査偏向することができる。ここにおける走査信号
は、所謂ラスタースキャン、ベクタースキャンや、予め
決められた任意の走査点を走査する信号でも良い。つま
り、走査電極21により、偏向器20を出射した集束さ
れたイオンビームは、マスフィルター8のイオン採り入
れる口である入射口23、およびその近傍で走査される
ことになる。
【0022】次にイオンレンズ7及び四重曲偏向器20
を最適化する考え方について説明する。図4は、イオン
レンズを通過したイオンのビームがマスフィルター8の
入口に照射する様子を示す図である。16はアパーチャ
で、マスフィルター8の入口に設置された板で、マスフ
ィルター軸17を中心とした入口孔23が開いている。
24はイオンのビーム照射スポットで、イオンのビーム
がアパーチャ16面と交差する点を示している。電極電
源からの各走査電極21a、21b、21c及び21d
に供給される走査信号Dx,Dyを動かす(走査する)
ことにより、ビーム照射スポット24の位置を移動(走
査)できる。
【0023】図4においては、ビーム照射スポット24
は、Dxによって横方向に移動し、Dyによって縦方向
に移動する。そして、ビーム照射スポット24が入口孔
23内に入ったときに、イオンはマスフィルター8で質
量分離されて検出器(図示せず)で検出し、データ処理
部(図示せず)で計数される。Dx,Dyとデータ処理
部での計数(或は計数率)を同期させると、各走査電極
に入力される走査信号を、イオンビームを偏向させない
信号にしたときの、マスフィルター8に入射するイオン
の位置(アパーチャ16の平面位置)や形状(広がり具
合)の情報が得られる。
【0024】図5は、Dx,Dyに同期させて計数した
イオンを計数率の等高線グラフとして示したものであ
る。計数されるイオンは、標準試料に含まれる元素のイ
オンや、分子イオンが選ばれる。また、このようにして
得られた同期された信号は、等高線のグラフとして、又
は輝度として図示しないCRTのような画像表示装置に
て表示される。また、その情報はA/D変換されて、デ
ータ処理部に含まれている画像記憶手段によりビットマ
ップとて記憶される。つまり、マスフィルター8に取り
入れられる直前のイオンビームの二次元的広がり状態を
二次元像として得ることができる。
【0025】図5の等高線から、イオンのビームの位置
ばかりではなく、ビーム径や非点といった集束状態がわ
かる。すなわち、ビーム径はDxおよびDy方向の半値
幅で扱うことができ、非点状態はDx方向の半値幅とD
y方向の半値幅で扱うことができる。そしてイオンレン
ズ7の電極7bの電圧を任意に変化させ、その値が最適
のときには、ビーム径が最小になるとともにピークの計
数率が最大になる。また、偏向器20に印加する電圧に
関する係数kをも任意に変化させ、kの値が最適のとき
は、非点が最小になるとともにピークの計数率が最大に
なる。
【0026】次にイオンレンズ7及び偏向器20に印加
する電圧を最適化する手順について説明する。まずkの
最適化を行なう。kを0.7に、Dyを−100Vに設
定する。そしてDxを−100Vから5Vづつ増加させ
て計数を行なう。Dxが100Vまで到達した後、Dy
を5V増加させる。そしてDxを−100Vに設定し、
同じ様に100Vまで5Vづつ増加させ計数を行なう。
この操作をDyが100Vになるまで行う。つまり、偏
向器20によるイオンビームの偏向を一定にし、走査電
極21により、偏向器20を出射したイオンビームを走
査させる。そしてそこまでの計数値の最大値をk=0.
7の計数値としてその時のDx,Dyとともに記憶す
る。次にkを0.01増加させ同様の計数を行ない、最
大の計数となるDx、Dyを計数値とともに記憶する。
以上の操作をkが0.90になるまで計数を行ない、k
が0.7から0.9までの計数値を得る。この中で計数
値が最大となるkが、kの最適値となる。つまり、非点
が最小になる。
【0027】kを最適値に設定して、次にイオンレンズ
7の電極7bの電圧の最適化を行なう。電極7bの電圧
を−500Vに、Dyを−100Vに設定する。そして
Dxを−100Vから5Vづつ増加させて計数を行な
う。Dxが100Vまで到達した後、Dyを5V増加さ
せる。そしてDxを−100Vに設定し、同じ様に10
0Vまで5Vづつ増加させ計数を行なう。この操作をD
yが100Vになるまで行う。そしてそこまでの計数値
の最大値を電極7bの電圧がー500Vでの計数値とし
てその時のDx,Dyとともに記憶する。次に電極7b
の電圧を10V増加させ同様の計数を行ない、最大の計
数となるDx、Dyを計数値とともに記憶する。以上の
操作を電極7bの電圧が0Vになるまで計数を行ない、
電極7bの電圧がー500Vから0Vまでの計数値を得
る。この中で計数値が最大となる電圧が、電極7bの電
圧の最適値となる。そしてこの時のDx,Dyが、D
x,Dyの最適値となる。
【0028】上記の例では、ピークの計数値に注目して
イオンレンズ7等の各電極の電圧の最適化を行なってい
るが、本発明はこの方法に限定されるものではなく、D
x方向の半値幅とDy方向の半値幅が等しくなるように
最適化を行なったり、Dx、Dyの半値幅が最小になる
ように最適化を実施することも可能である。
【0029】また、上記の例では、Dx,Dyを面スキ
ャンしているが、シンプレックス法などに基づいて、D
x,Dyの組合せの数を減らしても計数値のピークを捜
すことは可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によると、熟練を要さずに、充分
な感度を安定的に得られるようにイオンレンズ電圧を最
適化できる。またイオンレンズ及び偏向器の各電圧が最
適化されていることを確認することができる。その結果
信頼性の高い分析が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオンレンズおよびその周辺の構成図
である。
【図2】プラズマイオン源質量分析装置の構成例を示し
た図である
【図3】従来の技術のイオンレンズの概略構成図であ
る。
【図4】イオンのビームがマスフィルターの入口に照射
する様子を示した図である。
【図5】Dx,Dyと同期させて計数したイオンを、計
数率の等高線グラフとして示した図である。
【符号の説明】
1 プラズマ発生装置 2 プラズマ 3 サンプリングコーン 4 スキマーコーン 5 真空ポンプ 6 真空容器 7 イオンレンズ 8 マスフィルター 9 検出器 12 データ処理部 13 サンプリングインターフェース軸 15 平行平板偏向器 16 アパーチャ 17 マスフィルター軸 19 入口アパーチャ 20 偏向器 21 走査電極 22 サンプリングインターフェース 23 入口孔 24 ビーム照射スポット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料をプラズマ中でイオン化するプラズ
    マイオン源と、生成したイオンを真空容器内に導くサン
    プリングインターフェースと、前記真空容器内に設置さ
    れ前記イオンを集束するイオンレンズと、前記真空容器
    内に設置され前記イオンを偏向する偏向器と、前記真空
    容易内に設置され前記イオンを質量分離するマスフィル
    ターと、前記真空容器内に設置され前記イオンを走査さ
    せる走査電極と、前記真空容器内に設置され前記マスフ
    ィルターを通過したイオンを検出する検出器と、前記イ
    オンレンズ、前記偏向器及び前記走査電極に電圧を供給
    する電極電源と、前記電極電源が前記走査電極に前記イ
    オンを走査するために印加する電圧と同期させて、前記
    検出器からの信号を計数する前記データ処理部よりなる
    ことを特徴とするプラズマイオン源質量分析装置。
  2. 【請求項2】 前記補正電極に印加する電圧と前記検出
    器からの信号を元に、前記偏向器と前記走査電極に印加
    する電圧の最適値を前記データ処理部が算出し、前記イ
    オンレンズ電源に印加する電圧値を指示する信号を送る
    ことを特徴とする請求項1記載のプラズマイオン源質量
    分析装置。
  3. 【請求項3】 前記偏向器が静電四重極場によって、前
    記イオンのビームを90度偏向させることを特徴とする
    請求項1記載のプラズマイオン源質量分析装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015502645A (ja) * 2011-12-22 2015-01-22 ブルカー バイオサイエンシズ ピーティーワイ エルティーディー 質量分析法における、又は質量分析法に関連する改良

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015502645A (ja) * 2011-12-22 2015-01-22 ブルカー バイオサイエンシズ ピーティーワイ エルティーディー 質量分析法における、又は質量分析法に関連する改良

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