JP2002525821A - マススペクトロメータのためのイオン光学系 - Google Patents

マススペクトロメータのためのイオン光学系

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JP2002525821A JP2000571481A JP2000571481A JP2002525821A JP 2002525821 A JP2002525821 A JP 2002525821A JP 2000571481 A JP2000571481 A JP 2000571481A JP 2000571481 A JP2000571481 A JP 2000571481A JP 2002525821 A JP2002525821 A JP 2002525821A
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Abstract

(57)【要約】 イオン透過光学系の代わりにイオン反射光学系を有するマススペクトロメータである。スペクトロメータは、イオンを含むサンプル粒子のビームを軸(24)に沿って与えるためのイオン源(16)を含む。そのイオン光学系(34−46)は、粒子ビームから経路(30)に沿ってイオンを反射し、分光計分析のために質量分析器(25)およびイオン検出器(27)の入口開口(26)にそれらを焦点合わせするための反射静電界を確立する。この発明は、中性粒子からのより効率の良いイオンの分離を可能にし、より良い信号対雑音比を与え、小型の「光学」経路およびしたがってより安価な機器が製造されるのを可能にする。反射静電界は、より低いエネルギーのイオンからより高いエネルギーのイオンをフィルタするのにも用いることができる。このようなイオン光学系も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
この発明は、荷電粒子ビームの制御に関し、特にマススペクトロメータのイオ
ン光学系に関する。それは荷電粒子向けのそのような光学系にも関する。
【0002】 この発明は、誘導結合プラズマイオン源および四重極質量分析器を有する誘導
結合プラズママススペクトロメータ(ICP−MS)機器を主に参照して説明さ
れるが、しかし他のタイプのイオン源および他のタイプの質量分析器を用いる他
のタイプのマススペクトロメータに適用されてもよいことを理解されたい。荷電
粒子光学系自体が、この発明に従い、粒子放射微量分析、顕微鏡法および薄膜技
術を含む荷電粒子ビームの適用例で用いられてもよい。
【0003】
【背景】
材料内の特定の元素の濃度を知ることが望ましい適用例は多数存在する。その
ような分析を実施する1つの方法は、関心のある材料のサンプルをイオン化して
、次に関心のある元素を表わす質量電荷比を用いて相対的な粒子の存在度を定め
ることである。そのような定量はマススペクトロメータにおいて実行され得る。
ICP−MSの中で、サンプルはそれを誘導結合プラズマに噴射することによっ
てイオン化され、ガスの噴射はプラズマ源から抽出されて真空チャンバに送られ
る。このガスの噴射はサンプルのイオンおよび非荷電粒子の混合物からなる粒子
のビームである。マススペクトロメータでの分析の前に、イオンを中性粒子から
分離する必要がある。この理由は、中性粒子またはガスは質量分析器の動作と干
渉して、高いバックグラウンドを生じてしまうためである。バックグラウンドは
、関心のある質量がサンプル内に存在しないときですら受取られるカウントとし
て規定され得る。そのようなバックグラウンドは機器の感度とともに、システム
によって明確に検出可能なサンプル内の元素の濃度の下限を定める。
【0004】 質量分析器の入力にイオンビームを焦点合わせすることも必要である。これは
、イオンがすべて同じエネルギーを有していないという事実のために複雑である
。異なる質量のイオンの間および同じ質量のイオンの間の両者にイオンエネルギ
ーの差が存在する。
【0005】 イオンビームの制御は成形された電界を介して一般的に行なわれ、これは制御
された電圧で動作される好適に位置づけられた電極によってもたらされる。この
電極の集合は通常はイオン光学系と称される。既存のICP−MSシステムにお
いては、イオンは電界構造を通り、その過程でそれらの経路は予め定められた態
様に曲げられる。慣用の方策では、湾曲された電界をもたらす、円柱状の対称に
配置された一連の電極を用いる。イオンがこれらの電界を通ると、それらの経路
は、ビームが所望の点に再び焦点が合うように曲げられる。これは光線を焦点合
わせするためのプロセスと全く同じであり、これらの電極は一般的にイオン光学
レンズ素子と称され、そのシステムは透過性イオン光学系と称される。
【0006】 透過性イオン光学系はイオンビームを再焦点合わせするが、それはイオンを中
性粒子から分離しない。そのような分離を達成する従来の方法では、中性粒子を
物理的にブロックするオンアクシスの金属プレートを用いる。これは光子ストッ
プ、中性粒子ストップまたはストッププレートなどと称される。イオンビームは
電界によってこのストップの付近でドーナツ状に偏向されて、次にストップの後
で再焦点合わせされる。そのようなストップ構造を有するシステムは多数の欠点
を有する。まず、ビームが中性粒子ストップの付近で偏向される効率が通常かな
り劣り、イオンの質量に大きく依存する。軽イオンは大きく偏向される傾向があ
り、大部分が失われる。重イオンは十分に偏向されず、プレートに当たってここ
でもそれらの損失につながってしまう。全体的な集イオン効率は低く、質量依存
である。さらに、偏向およびその後の再焦点合わせを成功させるためには、偏向
角は適度に小さく保たれなければならず、それはイオン光学がかなり長くなって
しまうことを意味する。これは、イオン光学を通るイオン経路が長くなり、中性
粒子と衝突してかなりのイオンの損失につながるという結果を最終的に招くこと
を意味する。このことは集イオン効率をさらに減じる。さらなる欠点は、このよ
うなシステムは初期イオンエネルギーでの画像位置のかなりの変化を示してしま
うことである(光オプティクスとの類似から色収差と呼ばれる)。したがって、
質量分析器の入口で正確な焦点にもたらされるのはただ1つの質量だけであり、
そのためにここでも他の質量のイオンに対する感度が失われてしまう。理論上は
、これは、関心のある質量に依存して電極電圧を変更することによって修正でき
る。しかし実際には、そのようなダイナミックレンズ素子は、表面電荷の蓄積の
ために非常に劣った安定性を示す。
【0007】 いくつかのオンアクシスシステムが現在市販されており、主に中性粒子ストッ
プの位置、(あるとすれば)そのようなストップに印加される電圧およびイオン
光学素子の数と配置において互いに異なる。たとえば、サイエックス(Sciex)
のエラン(Elan)6000は、接地された中性粒子ストップ(シャドーストップ
と呼ばれる)をスキマーコーンの喉に設け、このシャドーストップのすぐ後ろに
大きな直径の単一のレンズ素子を用いる。これに対して、バリアンウルトラマス
(Varian Ultramass)は、イオン光学素子の中央に中性粒子ストップを備える6
つのイオン光学レンズ素子を用い、中性粒子ストップに電圧を印加する。
【0008】 オンアクシス中性粒子ストップシステムのいくつかの問題を克服しようとして
、設計者によってはイオンビームを中性ビームから偏向させる試みを用いている
。そのような配置の一例は、ヒューレットパッカード社の4500ICP−MS
で用いられるオメガレンズシステムである。このシステムは6つのレンズ素子の
配置を用い、この後に所望のイオンビームの横方向のシフトを引き起こす4つの
電極デフレクタを伴う。このシステムはオンアクシス中性粒子ストップの必要性
を排除するが、実際にはシステムはオンアクシスの試みと同様の問題の大部分を
有している。
【0009】
【発明の概要】
この発明の目的は、透過性イオン光学系に対する代替案を提供することにより
上述の制限を減じることである。
【0010】 イオンが通過するときにイオンを偏向する電界パターンをもたらすことに加え
て、イオンが透過せずその代わりに反射する電界をもたらすことが可能である。
電界の形状を制御することにより、そのような反射を方向づけして焦点合わせ効
果をもたらすことが可能である。実際に、イオンレンズの代わりにイオン鏡が設
けられる。
【0011】 したがってこの発明に従うと、イオンを含む粒子のビームをもたらす源を含む
マススペクトロメータ、分光計分析のために粒子のビームからイオンを受取るた
めの質量分析器およびイオン検出器ならびにビームから質量分析器および検出器
にイオンを反射するためのイオン光学系が設けられる。
【0012】 好ましくは、イオン光学系は多数の電極を含み、イオンビームを同時に反射し
かつ焦点合わせする静電界を確立する。質量分析器の入口に焦点合わせされても
よい。
【0013】 リフレクトロンと呼ばれる特定のタイプのイオン鏡が飛行時間型のICP−M
S機器で用いられたが、そのような機器で用いられるドリフト領域の見掛けのイ
オン経路の長さを増しただけであった。この領域は、中性粒子からのイオンの分
離が行なわれた後に、そのような構造はイオンの焦点合わせ装置としては用いら
れない。出願人の知る限り、イオン/中性粒子の分離の段階およびイオンの焦点
合わせの段階におけるイオン鏡の使用を介して達成できる有意義な利点は以前に
は認識されていなかった。
【0014】 イオン鏡では、イオンは反射されるが、中性粒子は電荷を帯びていないため、
電界を真っ直ぐに通過する。この発明に従うと、電極およびその支持構造は、そ
れらが中性粒子の経路から外れるように、すなわち中性粒子の流束の経路内の物
理的な障害物が存在せずしたがってこれらの粒子が散乱されることなくイオン反
射構造全体を通過するように設計される。これはたとえば、中性粒子がそこを通
過するリング状に電極を配置することにより達成できる。さらに、ポンピングポ
ートがこの流束を横切るように位置決めされて、中性粒子の大部分は、最小のも
のが真空チャンバを通った後で、それらがチャンバの壁から離れて散乱する機会
を有しないうちに取除かれ得る。これにより、真空チャンバ内のより低いバック
グラウンド圧力がもたらされる。イオンは原則としていずれかの角度(included
angle)で反射され得るが、実質的に好ましくは90°またはそれよりも大きな
角度での反射により、利用可能な空間に質量選別器および好適なポンピングポー
トを物理的に収容するのがより容易になる。このように、イオンの中性粒子から
の分離が非常に効率的に達成できる。
【0015】 反射イオン光学系のさらなる利点は、イオン経路を非常に短くできることであ
る。たとえば、この発明の実施例では、スキマーコーンから質量分析器の入口ま
でのイオン経路は僅か6cmである。これに対して、典型的な従来のイオン光学
系は約17cmのイオン経路の長さを有し、市販のシステムによってはさらに長
いものもある。チャンバは(以下に説明される好ましいポンピング装置を用いた
としても)中性粒子から無縁になることがないため、イオンと中性粒子との間の
衝突が起こり、各々のそのような衝突に関わったイオンは失われる。経路の長さ
が長くなるほどより多くのイオンが失われる。したがって、経路の長さを減じる
ことにより、失われるイオンの数が減じられる。これに代えて、同じイオンの損
失ならチャンバ内のより高い圧力が許容でき、それにより、より小さなポンプお
よびより安価なシステムがもたらされる。
【0016】 イオン鏡システムの別の利点は、異なるイオンエネルギーによって引き起こさ
れる収差を訂正できる複雑な空間的電磁界パターン(spatial field patterns)
をもたらすことがより容易なことである。
【0017】 焦点が質量分析器への入口開口と一致するようにビームを電気的に方向づける
ことも可能である。
【0018】 鏡ベースのイオン光学系のさらなる利点は、無限に強いわけではないミラー磁
場を生じさせ、関心のあるイオンのみを意図された態様で電界から反射させる。
すなわち、電界を調整して、それにより質量分析器が扱えるよりも大きなエネル
ギーを備えるイオンが電界を通り抜けて進み、中性ビームとともに真空ポンプに
達するようにする。このように、鏡は、さもなければ質量分析器において不所望
のバックグラウンドを生じさせる高エネルギーのイオンを取除くエネルギーフィ
ルタとしての役割も果たすことができる。このようにこの発明は、より低いエネ
ルギーのイオンからより高いエネルギーのイオンをフィルタするための、この発
明のマススペクトロメータを動作させる方法も含む。
【0019】 この発明は、上述のような誘導結合プラズマ(ICP)イオン源を含むいずれ
かのタイプのイオン源を用いるマススペクトロメータを含む。これに代わる大気
圧イオン源の例は、エレクトロスプレーイオン源または化学イオン源である。
【0020】 この発明のさらなる理解のためおよびそれがどのように実行され得るかを示す
ために、その好ましい実施例が制限的でない例示のみのために添付の図面を参照
して説明される。
【0021】
【詳細な説明】
図1に示されたような好ましいICP−MSの配置では、プラズマ源16から
抽出されかつ、混合した粒子すなわち分析されるべきサンプルのイオンと非電荷
粒子(中性粒子)のビームからなるガスの噴射は、スキマーコーン22の開口2
0を介して真空チャンバ18に送られる。このようなビームの軸が参照番号24
で示される。入口26を有する質量分析器25は、その軸(参照番号28で示さ
れる)がビームの軸24に対して実質的に90°の角度となるように配置される
。検出器は概略的に27で示される。「イオン鏡」を設ける電極配置(図1には
図示されず、図2および図3を参照して説明される)は、真空チャンバ18の中
に、その静電界が軸24に沿った粒子ビームの経路から実質的に90°でイオン
を反射して、経路30で示されたように質量分析器の入口26に達するように位
置づけられる。中性粒子はイオン光学によって影響されず、したがって経路24
に沿って進む。ターボ分子ポンプ用のポート32は、それがビームの軸24およ
び質量分析器の軸28に対してほぼ45°となるように配置される。この配置に
より、軸24に沿った中性ビームと質量分析器の軸28の両者をポンピングポー
ト32に向けることができる。ポンピングポート32は中性粒子に対するシンク
(光に対するブラックホールと同等)を表わすため、例示された配置は、オンア
クシスの中性粒子が質量分析器25に入る可能性をさらに減じる。この配置は、
先行技術の配置よりもより小さな真空チャンバ18の提供も可能にする。
【0022】 好ましくは7つの電極34、36、38、40、42、44および46の組が
用いられて(図2および図3を参照)、イオン反射またはイオン鏡システムを設
けて質量分析器の入口26で収差とは無縁の焦点をもたらす。図2を参照すると
、電極34はスキマーコーン22の後方の抽出レンズであり、電極46は質量分
析器25への入口26にある。電極44は電極34と46との間に設けられ、互
いに実質的に45°の角度にある。電極36、38、40および42は中空のリ
ングのセグメントであり、その平面は電極34および46の平面と実質的に45
°の角度であり(すなわちそれは電極44と実質的に平行である)、質量分析器
の入口26とポンピングポート32との間に設けられる。使用の際は、実質的に
負の電圧(たとえば−200から−800V)が電極34および44に印加され
、電極36、38、40および42(リングのセグメント)のすべては正の電圧
を印加され、それは各々の個別の電極セグメントごとに制御され得る。電極46
は0から小さな負の電圧(たとえば0から−50Vの間)の電圧を印加される。
セグメント36から42によって構成されるリング状の電極は中性粒子がそれを
通るのを許す、すなわちそれはスキマーコーン22からポンピングポート32へ
軸24に沿って遮るもののない経路をもたらす。
【0023】 電極36から42は、電極38と40の間に差動電圧を印加することにより、
経路30に沿ったイオンビームが一方側から他方側に(すなわち図面の平面に入
るまたは平面から出る)方向づけされ得るという利点ももたらす。同様に、電極
36と42との間に差動電圧を印加することにより、経路30に沿ったイオンビ
ームの焦点は前方または後方(すなわち電極44に向かう方向またはそれから離
れる方向)に方向づけされ得る。したがって、その焦点が質量分析器25への入
口開口26と一致するようにイオンビームを電気的に方向づけすることが可能で
ある。
【0024】 反射イオン光学系の電極34から46に印加される電圧は、粒子ビームからよ
り高エネルギーのイオンをフィルタするようなものでもあってもよい。すなわち
、印加される電圧の適切な選択により静電界の強さが調整されて、関心のあるイ
オンは電界から反射されるがより高エネルギーのイオン、たとえば質量分析器2
5が扱えるものよりも大きなエネルギーを備えるイオンは、電界を通り抜けて進
み、中性粒子とともに真空ポンプに達することができる。たとえば、典型的な四
重極質量分析器は、約0から10eVの間のエネルギーのイオンに対して最もよ
く働く。10eVより上では、四重極のフィルタ処理の性能は低下し、(検出器
まで通る、誤った質量/電荷比のイオンによって引き起こされる)より高いバッ
クグラウンドを生じてしまう。反射イオン光学系は、10eVよりの下のエネル
ギーを備えるイオンを反射するが10eVよりも上のエネルギーを備えるイオン
が通過することを許すように編成され得る。
【0025】 図4は図1と同様のマススペクトロメータを示し、同じ構成要素には共通の参
照番号が用いられている。したがって図4は、ICPイオン源16、真空チャン
バ18、開口20を有するスキマーコーン22、ポンピングポート32、質量分
析器の入口26および「イオン鏡」電極34から46を有するマススペクトロメ
ータを示す。好都合に作ることができるサイズの単一の開口を通って流れるサン
プルは、四重極、イオントラップまたは飛行時間型質量分析器などの分析器が扱
えるものよりも通常ははるかに大きい。このために、その間に開口を備える2つ
またはそれ以上の縦列真空チャンバを用いて徐々に圧力を減じかつ流れをサンプ
リングするのが一般的である。典型的には、第1の開口は(冷却を必要とする)
サンプリングコーン48によって設けられ、第2の開口はスキマーコーン22の
ものである。サンプリングコーンとスキマーコーンとの間の第1の真空領域51
に対する典型的な圧力は0.5から10Torrであり、反射イオン光学34か
ら46は第2の真空領域52の中に好ましくは設けられる。第2の領域52に対
する典型的な圧力範囲は1−10−2から1e−5Torrである。イオン透過
は、サンプラコーン48およびスキマーコーン22だけでなく電極34、36、
38、40、42、44、46での電圧を調整することにより最大に最適化され
る。
【0026】 図5は、エレクトロスプレーイオン源を有するマススペクトロメータを示す。
このスペクトロメータの構成要素の多くは図1および図4に示された構成要素と
同じであるため、それらは同じ参照番号で参照される。図5では、イオン化され
たサンプルは、高い正の電圧に充電された噴霧器47によって液体をスプレーす
ることにより作られる。その結果、高い正の電荷を保持しつつ大気圧でサンプル
の飛沫が噴霧器47から出る。そうするとこれらの飛沫はその後自発的に壊れて
、分析物のイオンをさらにもたらす。噴霧器47から現われるイオン雲は、IC
P源のために用いられたサンプリング技術と同じ方法で、サンプリングコーン4
8の開口を介して真空領域51に送られる。しかしながら、ICP源についてい
くつかの相違が存在する。たとえば、サンプリングオリフィスは冷却を必要とす
るが、エレクトロスプレー源についてはそれは典型的には加熱されかつ、保護カ
バー50から現われるシースガス49を用いて分析物の大きな飛沫からサンプリ
ング開口48を保護してもよい。またイオンは、短いノズルを介してよりはむし
ろキャピラリ(図示せず)を用いて真空チャンバにサンプリングされ得る。正確
なサンプリング技術は当業者には周知である。
【0027】 負イオンモードについては、エレクトロスプレー噴霧器47およびイオン光学
電極34−46に対する電圧は逆転されなければならない。さらに、イオン光学
電極34、36、38、40、42、44、46、スキマー22およびサンプラ
48に対してダイナミック走査電圧が用いられて、異なる質量を有するイオンに
イオンエネルギー訂正をもたらす。
【0028】 ICPイオン源16とエレクトロスプレーイオン源47との間の1つの相違は
、エレクトロスプレー源は、イオンビーム抽出のより良い効率を達成するために
サンプラコーン48とスキマーコーン22との間に電位差を与えるのが典型的な
ことである。そのような電位差を与える1つの望ましくない影響は、第2のまた
はスキマーコーン22の開口から現われるイオンのエネルギー拡散を増してしま
うことである。上述のように、従来のイオン光学系については、異なるエネルギ
ーのイオンは異なる点に焦点が合ってしまう(光光学焦点合わせレンズシステム
における色収差とほぼ同等の結果)。したがって、イオンエネルギーのこの初期
のより大きな拡散のためにより劣った焦点がもたらされてしまう。この発明は、
変化する初期イオンエネルギーに伴う焦点の変化を減じ、したがってエレクトロ
スプレーイオン源を用いて厳密な焦点を維持することができる。この結果、感度
が改良される。この発明はまた、反射イオン光学の特性により、エレクトロスプ
レーイオン源から来る中性粒子噴射から優れたイオン抽出ももたらす。
【0029】 この発明は、付随するバックグラウンドの増加なしに先行技術においてよりも
実質的により高い集イオン効率を実現するのを可能にする。集イオン効率は機器
の感度の極めて重要な要素である。機器の感度は、特定の濃度の溶液が吸いこま
れるときに検出される1秒当りのカウントとして通常は規定され、単位は典型的
にはMHz/PPMである。四重極質量フィルタに基づいていくつかの市販の製
品を比較すると、バリアンウルトラマスは中間質量イオン(インジウム)につい
て20MHz/PPMを達成し、HPはそのHP4500 ICP−MSについ
て約50MHz/PPM(インジウム)の感度を報告している。PE(サイエッ
クス)はこれもまたインジウムについて60MHz/PPMを報告している。四
重極質量フィルタはICP−MS計装で一般的に用いられる。それらは十分に理
解されかつ文献がある。
【0030】 これらの数字を全体的に見ると、四重極質量フィルタおよび電子増倍管検出器
を用いて達成可能な大体の理論上の効率を計算することが以下のように可能であ
る。
【0031】 インジウム(原子質量115)の1PPM溶液は1リットル当り1m9インジ
ウム/リットル=5.24E18の原子を含む。1ml/分の噴霧器の吸収は8
.73E13原子/秒に等しい。典型的な噴霧器の効率は約2%で1.75E1
2原子/秒をプラズマにもたらす。プラズマは99%の効率でこれらの原子をイ
オン化して1.73E12イオン/秒をもたらす。これらの事実上すべてがサン
プラコーンを介して集められる。約0.7%もスキマーコーンを通って、イオン
光学系に1.2E10イオン/秒をもたらす。四重極質量分析器および電子増倍
管検出器は約50%の典型的な効率を有し、インジウムについては理論上の最大
カウント率である1秒当り6E9イオンまたは6000MHz/PPMをもたら
す。サンプル内の元素の濃度は重量に基づいて計算されるため、1秒当りのイオ
ン数は関心のある元素の原子量に反比例する。したがってたとえば、同じ方法で
計算されるトリウム(原子質量232)の1PPM溶液は、理論上のカウント率
である6000 *115/232または2970MHz/PPMを有するであ
ろう。このように、上述の市販の製品のイオン光学効率は0.5%から1%のオ
ーダにすぎない。
【0032】 これに対して、この発明の上述の実施例に従って作られたイオン鏡ベースのシ
ステムを四重極質量フィルタおよび電子増倍管とともに走らせた。電極電圧を最
大信号に合わせると、システムはインジウムの1PPB溶液については1.56
0MHz、1PPBのトリウム溶液については2.01MHzの感度を達成した
。これはインジウムについては1560MHz/PPM(26%効率)およびト
リウムについては2010MHz/PPM(68%効率)に対応する。最大の信
号対バックグラウンド比に合わせることにより、両元素について500MHz/
PPMよりも上の感度がもたらされた。このデータは四重極の軸上に整列された
検出器を用いて集められたもので、それぞれイオン光学効率8.3%および16
.8%に対応する。従来のシステムと匹敵する、8時間以上にわたり数%の安定
性が測定された。これらは非常に初期の結果であり、さらなる改良が意図される
。たとえば、四重極の軸から離して検出器を移動させること(オフアクシス検出
器と呼ばれる)は、感度に影響することなく、バックグラウンドの実質的な減少
をもたらすことが知られている。それにもかかわらず、これらの初期の結果です
ら従来のシステムで達成できるものよりも実質的に優れている。
【0033】 この発明は、所望の電界分布を達成するための、構造的または電気的ないずれ
の特定の手段にも限定されない。必要なことは、イオン鏡構造およびその電極に
印加される電圧が静電界を確立してその中で電界の強さが軸方向および径方向に
変化して反射電界の形状を確立することである。そのような電界のエネルギー密
度分布は、たとえば高次多次元多項式または3次元放物線または球関数によって
定義され得る。したがって、イオン鏡の電極に印加される電圧を変化させること
に加えて、電極の数、その形状、その間隔、その材料の組成、鏡の直径対長さ(
すなわち深さ)の比およびイオン光学系の他の素子によってもたらされる「外部
」静電界の利用を変化させることもこの発明の範囲内に存在する。周方向にセグ
メント化された電極を設けて、それにより異なる電圧がセグメントを印加して所
望の形状の静電界をもたらし得ることも、この発明の範囲内にある。個別の電極
の相対的な位置決めの機械的な調整もまた包含される。したがってこの発明は所
望の非線形反射電界をもたらすいかなる実際的な方法も含む。
【0034】 この発明はマススペクトロメータにおけるイオン光学系の従来の「オンアクシ
ス」配置に優るいくつかの利点を与えることが上述の説明から明らかである。さ
らなる利点は、減じられた機器の製造コストおよびサイズならびにより単純な動
作を含み、それはイオン光学系の焦点の最適化が先行技術の機器ほど重要ではな
い、すなわちこの発明は質量分析器でより優れた「被写界深度」制御を与えてい
るためである。
【0035】 この発明はまた、マススペクトロメトリ以外の好適な適用例に用いるために、
荷電粒子向けのこのような「光学系」の提供を含むことも意図することを理解さ
れたい。したがって、この発明に従うと、荷電粒子のビームの中の荷電粒子を制
御するための光学系も設けられて、そのシステムは軸方向および径方向に非線形
である反射静電界を確立するための複数の電極を含む。したがってこの発明は、
荷電粒子の反射を制御できる光学系の提供を含む。好ましくは複数の電極は、選
択された荷電粒子のそれを通る透過を許す。反射光学系自体の他の素子および特
徴は上述のとおりであってもよい。そのようなシステムがどのように動作され得
るかも前述の説明から明らかであろう。
【0036】 荷電粒子光学系はさまざまな荷電粒子ビームの適用例で用いられてもよい。た
とえば、形状、組成、密度分布、移動度、仕事関数などのサンプル電子/イオン
表面の画像の物理的、化学的、光学的特性が、表面電子/イオン放出微量分析、
マススペクトロメトリ顕微鏡法を用いて調査される。そのような調査のための実
験の間に、1つの特定のタイプの粒子に荷電粒子ビームシステムを同調させてそ
の他のものを排除することが重要である。これは適切な信号対雑音比を与える、
すなわち、荷電粒子ビームから高エネルギー成分を排除することにより信号対雑
音比を増す。粒子分析器に向かうビームの減衰により、測定値の広いダイナミッ
クレンジ、より少ない分析器の汚れおよび修理点検(servicing)の間の分析器
のより長い寿命がもたらされる。電子/イオンビームを横方向に偏向する現在用
いられている透過性イオンレンズシステムは、かなりの球面収差および色収差に
よって制限されてしまう。偏向プレートを用いる結果、色収差が増加し、さらな
る非点収差の歪みをもたらしてしまう。透過ビーム偏向システムはまた(この反
射システムに対して)、中性粒子、準安定中性粒子、光子および電子/イオン高
エネルギー成分を含む所望されない粒子を完全に排除することができない。この
光学系は、改良された信号対雑音比が複雑かつ高価な「下流」(すなわち検出器
後方の)手段に依存していないため、公知の透過ビーム偏向システムよりも複雑
でなくかつより安価である。
【0037】 本明細書中に説明された発明は、具体的にに説明されたもの以外の変更、修正
および/または追加が可能であり、この発明は添付の請求項の範囲内のあらゆる
そのような変更、修正および/または追加を含むことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に従うマススペクトロメータの構成要素の好ましい配置
の概略図である。
【図2】 図1のスペクトロメータのための電極の好ましい配置の概略的な
側面図である。
【図3】 図2の電極の配置の一部の正面図である。
【図4】 ICPイオン源を含む、この発明に従うマススペクトロメータの
構成要素の配置の概略的な図である。
【図5】 図4と同様であるが、エレクトロスプレーイオン源を有するマス
スペクトロメータを示す図である。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マススペクトロメータであって、イオンを含む粒子のビーム
    を与えるための源と、分光計分析のために粒子のビームからイオンを受取るため
    の質量分析器およびイオン検出器と、電界の強さが軸方向および径方向に変化し
    て粒子ビームから質量分析器および検出器にイオンを反射する静電界を確立する
    ためのイオン光学系とを含む、マススペクトロメータ。
  2. 【請求項2】 イオン光学系は、イオンを同時に反射かつ焦点合わせして焦
    点合わせされたイオンビームをもたらす静電界を確立するための多数の電極を含
    む、請求項1に記載のマススペクトロメータ。
  3. 【請求項3】 電極は、イオンビームが質量分析器の入口に焦点合わせされ
    るように配置される、請求項2に記載のマススペクトロメータ。
  4. 【請求項4】 多数の電極は、粒子ビームの中の中性粒子がイオン光学系を
    通ることを許すように配置される、請求項2に記載のマススペクトロメータ。
  5. 【請求項5】 多数の電極は、使用の際中性粒子が通るリングに配置された
    複数の電極を含む、請求項4に記載のマススペクトロメータ。
  6. 【請求項6】 リングの複数の電極は、リングの中の異なる電極に異なる電
    圧を印加することにより、焦点合わせされたイオンビームが方向づけ可能となる
    ように配置される、請求項5に記載のマススペクトロメータ。
  7. 【請求項7】 リングの複数の電極は4つの電極を含み、その各々はほぼ等
    しい長さの弧にわたって延びる、請求項6に記載のマススペクトロメータ。
  8. 【請求項8】 リングの複数の電極は4つの電極を含み、電極の2つは対向
    して設けられかつ各々は90°よりも大きい等しい弧にわたって延び、他の2つ
    の対向して設けられた電極の各々は90°よりも小さい等しい弧にわたって延び
    る、請求項6に記載のマススペクトロメータ。
  9. 【請求項9】 イオン光学系は、少なくとも90°の角度でイオンを反射す
    るための静電界を確立するように配置される、請求項1から8のいずれかに記載
    のマススペクトロメータ。
  10. 【請求項10】 マススペクトロメータは真空チャンバを含み、イオン光学
    系は真空チャンバの中に設けられ、スキマーコーンは真空チャンバの壁に含まれ
    、それを通って源からの粒子のビームは第1の方向の軸に沿って真空チャンバに
    入り、質量分析器は入口開口および第2の方向への軸を有し、イオン光学系によ
    って第1の方向から第2の方向に反射されるイオンを質量分析器が受取る、請求
    項1から9のいずれかに記載のマススペクトロメータ。
  11. 【請求項11】 真空チャンバの壁はターボ分子ポンプ用のポートを含み、
    ポートは前記第1および第2の方向の前記軸に対して、両方の軸が前記ポートを
    横切るような角度に向けられかつサイズ決めされる、請求項10に記載のマスス
    ペクトロメータ。
  12. 【請求項12】 第2の方向の軸は第1の方向の軸に直交し、質量分析器が
    実質的に90°の角度で反射されるイオンを受取り、ポートは前記軸に対して約
    45°の角度に向けられる、請求項11に記載のマススペクトロメータ。
  13. 【請求項13】 イオン光学系は多数の電極を含み、その第1のものはスキ
    マーコーンの後ろで抽出レンズとして働き、その第2のものは質量分析器の入口
    を取囲み、その第3のものは前記第1および第2の電極の間に互いに対して実質
    的に45°の角度に設けられかつ前記第1および第2の方向の前記軸からオフセ
    ットされ、残りの複数の電極はリングに配置されて第3の電極に実質的に平行な
    平面に存在しかつ前記第1の方向の軸上に集められて中性粒子がターボ分子ポン
    プ用のポートへ妨げられずに通る、請求項10、11または12に記載のマスス
    ペクトロメータ。
  14. 【請求項14】 質量分析器は四重極質量分析器である、請求項1から13
    のいずれかに記載のマススペクトロメータ。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載のマススペクトロメータを動作させる方法
    であって、イオン光学系に電圧を印加して静電界を確立するステップを含み、電
    界の強さは予め定められたエネルギーまでのイオンを反射してより高エネルギー
    のイオンが電界を通過するのを許すものである、マススペクトロメータを動作さ
    せる方法。
  16. 【請求項16】 軸方向および径方向に非線形である反射静電界を確立する
    ための複数の電極を含む、荷電粒子のビームの中の荷電粒子を制御するためのイ
    オン光学系。
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