JPWO2019151169A1 - エンドミルおよび加工方法 - Google Patents

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Abstract

等高線加工に用いるエンドミルであって、刃長をできるだけ長く設定して加工コストを低減しつつ加工精度を高めることを目的とする。刃部には、軸部よりも大きい外径寸法の8つの螺旋状の外周刃が周方向に沿って設けられ、8つの外周刃のうち1つの外周刃に着目し、当該外周刃の軸方向に沿う刃長をL、当該外周刃のねじれ角をθ、当該外周刃の下端において当該外周刃と当該外周刃の工具回転方向後方に隣接する他の外周刃との周方向距離をaとした時、外周刃の下端から少なくとも刃長の半分の領域において、以下の式で表されるnが、8つの外周刃について全て略1である、エンドミル。n=(L×tanθ)/(2×a)

Description

本発明は、エンドミルおよび当該エンドミルを用いた加工方法に関する。
本願は、2018年2月2日に、日本に出願された特願2018−017384号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
金型加工において、深い立壁(90°の壁)を切削加工する際に、刃長の長いエンドミルを用いると、エンドミルの剛性が不足して加工精度が低下する。このため、立壁の加工には、刃長の短いエンドミルを用いて軸方向へ段階的に移動しながら軸心と直角方向へ切削加工を用い、何段も繋ぎ合わせて切削加工する等高線加工が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2000−334615号公報
立壁の等高線加工において、深さ方向の切り込み量を外周刃の全長とすると、加工中に工具がたわみ易く、加工精度が低下し易い。そのため、高精度な仕上げ面品位を得るためには、何回もゼロカットを繰り返すため加工時間がかかり、結果的に加工コストが高くなってしまうという問題がある。また、深さ方向の切り込み量を小さくした場合には、エンドミルを軸方向に何度も移動させながら加工するため、加工時間が長くなり、結果的に加工コストが高くなってしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、等高線加工に用いるエンドミルであって、仕上げ加工におけるゼロカットを低減でき、かつ、加工精度を高めることができるエンドミルの提供を目的の1つとする。
本発明の一態様のエンドミルは、中心軸に沿って延びる円柱形状の軸部と、前記軸部の先端側に位置する刃部と、を備え、前記刃部には、前記軸部よりも大きい外径寸法の8つの外周刃が周方向に沿って設けられ、前記外周刃は、前記中心軸まわりに螺旋状に延びるねじれ刃であり、8つの前記外周刃のうち1つの外周刃に着目し、当該外周刃の軸方向に沿う刃長をL、当該外周刃のねじれ角をθ、当該外周刃の下端において当該外周刃と当該外周刃の工具回転方向後方に隣接する他の前記外周刃との周方向距離をaとした時、前記外周刃の下端から少なくとも前記刃長の半分の領域において、以下の式で表されるnが、8つの前記外周刃について全て略1である、エンドミル。
n=(L×tanθ)/(2×a)
本発明のエンドミルは、深さ方向の切り込み量を外周刃の全長よりも短くした場合に優れた工具性能が再現される構成を適用している。具体的には、深さ方向の切り込み量を外周刃の全長の半分とした等高線加工において特に優れた工具性能が再現される構成としている。上述の式で表されるnは、外周刃の下半分の領域において、エンドミルによる被削材の切削中に被削材に常に接触する外周刃の数を表す。上述の構成によれば、外周刃の下半分の領域において、切削加工中に、常に略1つの外周刃が被削材に接触することとなる(下半分の領域における同時接触刃数が常に略1)。エンドミルによる被削材の切削中に、同時接触刃数が増減すると、エンドミルが被削材から受ける切削抵抗が増減する。これにより、エンドミルが振動して加工精度が低下するという問題がある。外周刃の下半分の領域は、取り代が大きいため、同時接触刃数が増減するとエンドミルの振動を増幅しやすい。また、外周刃の下半分の領域の同時接触刃数が常に2以上の自然数である場合であっても、同時接触刃数が常に略1である場合と比較して、加工精度が低下する。取り代が大きい外周刃の下半分の領域において、同時接触刃数が常に略1となる構成とすることで、加工中に工具のたわみが発生し難く、かつ、エンドミルの振動が抑制され、加工面の加工精度を高めることができる。
また、上述の構成を満たす範囲で、外周刃の刃長を軸方向に長く確保することができ、等高線加工を行う際の1ステップでより広範囲を加工でき、結果的に加工コストを低減できる。
加えて、上述の構成によれば、8つの外周刃が設けられる。外周刃の下半分の領域において同時接触刃数が略1となる構成としつつ、外周刃の数を増加させることで、被削材に接触する外周刃が切り替わる際の切削抵抗の増減幅を抑制できる。外周刃を8つ設けることで、切削抵抗の増減幅は低減されるようになり、切削中のエンドミルの振動を抑制し、結果的に加工精度を高めることができる。
また、上述のエンドミルにおいて、前記nが、0.9以上、1.1以下である、構成としてもよい。
上述したように、外周刃の下半分の領域において同時接触刃数が、常に略1である場合(すなわちn≒1)に、加工面の加工精度を高めることができる。一方で、nが1.1を超える場合、又はnが0.9未満の場合、加工中のエンドミルの振動が加工精度に影響を与えて、十分な加工精度の加工面を形成することが困難となる。すなわち、上述の構成によれば、加工面の加工精度を十分に高めることができる。更に好ましくは、nが、0.95以上、1.05以下である。
また、上述のエンドミルは、前記外周刃の全長において、以下の式で表されるmが、8つの前記外周刃について全て略2である、構成としてもよい。
m=(L×tanθ)/a
上述の式で表されるmは、外周刃の全長において、エンドミルによる被削材の切削中に被削材に常に接触する外周刃の数を表す。上述の構成によれば、深さ方向の切り込み量を外周刃の全長の半分とした等高線加工において、刃長の下半分の領域で主に加工面を形成し、次いで、下半分の領域が新たな面を加工している最中に刃長の上半分の領域がたわみ、刃長の下半分の領域が加工した領域を刃長の上半分の領域で再度加工を行うことができる。従来のエンドミルを用いた等高線加工では、エンドミルのたわみに起因して、深さ方向の切り込みの境界部分に微小な段差が生じる。上述の構成によれば、刃長の下半分で加工した領域を、次の切り込みにおいて、刃長の上半分を用いて、刃長および同時接触刃を揃えて加工することができる。つまりは、最初に下半分の刃長で加工した面を次の切り込みにおいて刃長の上半分の領域で同時接触刃数が略1でさらうことができる。そのため、加工面の加工精度がより高まり、かつ、深さ方向の切り込みの境界部分に生じた段差も軽減させることができる。
また、上述のエンドミルにおいて、前記mが、1.9以上、2.1以下である、構成としてもよい。
上述したように、外周刃の全長において同時接触刃数が、常に略2である場合(すなわちm≒2)に、加工面の加工精度を高めることができる。一方で、mが2.1を超える場合、又はmが1.9未満の場合、加工中のエンドミルの振動が加工精度に影響を与えて、十分な加工精度の加工面を形成することが困難となる。すなわち、上述の構成によれば、加工面の加工精度を十分に高めることができる。更に好ましくは、mが、1.95以上、2.05以下である。
また、上述のエンドミルにおいて、前記外周刃の外径寸法Dが、4mm以上とすることが好ましい。
外周刃の外径寸法が小さくなると8枚刃を形成することが困難となる。そのため、8枚刃を前提としている本発明のエンドミルは、外周刃の外径寸法は4mm以上であることが好ましい。更には、外周刃の外径寸法は5mm以上が好ましい。また、外径寸法が大きくなり過ぎるとソリッドエンドミルとして製造が困難となる。そのため、外周刃の外径寸法は30mm以下が好ましい。
上述のエンドミルにおいて、前記ねじれ角が、35°以上、40°以下とすることが好ましい。
上述の構成によれば、外周刃のねじれ角を35°以上、40°以下とすることで、外周刃の下半分の領域において同時接触刃が常に略1になる8つの外周刃を有するエンドミルにおいて、刃長が長くなり過ぎない外周刃の構成になるため、工具の剛性が高まり加工中に工具のたわみが発生し難くなる。これにより、ゼロカット無しに加工面の加工精度を十分に高めることができる。更には、外周刃のねじれ角を37°以上、39°以下とすることが好ましい。
上述のエンドミルにおいて、前記外周刃は、ポジティブタイプのすくい面を有する、構成としてもよい。
上述の構成によれば、外周刃がポジティブタイプのすくい面を有するため、ネガタイプのすくい面を有する場合と比較して外周刃の切れ味が良くなる。これにより、ゼロカット無しに加工面の加工精度を十分に高めることができる。
上述のエンドミルにおいて、前記外周刃が、2段の逃げ面を有する、構成としてもよい。
上述の構成によれば、逃げ面が1段である場合と比較して、エンドミルの送り量を大きくした場合であっても、加工面の精度を向上できる。これにより、ゼロカット無しに加工面の加工精度を十分に高めることができる。
本発明の一態様の加工方法は、上述のエンドミルを用いた加工方法であって、深さ方向の切り込み量を前記刃長の半分として等高線加工を行う。
上述の構成によれば、ゼロカット無しに、加工精度を高めることができる。
本発明によれば、等高線加工に用いるエンドミルであって、寸法精度を出すためのゼロカットを低減でき、かつ、加工精度を高めることができるエンドミルを提供できる。
図1は、一実施形態のエンドミルの模式図である。 図2は、一実施形態のエンドミルの刃部の正面図である。 図3は、一実施形態のエンドミルの刃部の平面図である。 図4は、一実施形態のエンドミルの外周刃の拡大断面図である。 図5Aは、一実施形態のエンドミルを用いた壁面の等高線加工の手順を示す図であり、等高線加工の最初のステップを示す。 図5Bは、一実施形態のエンドミルを用いた壁面の等高線加工の手順を示す図であり、図5Aの次のステップを示す。 図5Cは、一実施形態のエンドミルを用いた壁面の等高線加工の手順を示す図であり、図5Bの次のステップを示す。 図6は、一実施形態の外周刃を周方向に沿って展開した展開模式図である。 図7は、図7は、試験例1−1、試験例1−2、試験例1−3、試験例1−4および試験例1−5の切削試験において、加工面の深さと加工面の倒れ量の測定結果の関係を示すグラフである。 図8Aは、試験例2−1の切削試験における切削抵抗の経時変化を示すグラフである。 図8Bは、試験例2−2の切削試験における切削抵抗の経時変化を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分をわかりやすくするために、特徴とならない部分を便宜上省略して図示している場合がある。
図1は、一実施形態のエンドミル1の模式図である。図2は、エンドミル1の刃部20の正面図である。図3は、エンドミル1の刃部20の平面図である。
図1に示すように、エンドミル1は、軸線(中心軸)Oを中心として軸線方向に沿って延びる概略円柱の棒体である。エンドミル1は、超硬合金等の硬質材料から構成される。
本明細書において、エンドミル1の軸線Oと平行な方向を単に軸線方向という。また、軸線Oに直交する方向を径方向という。また、軸線O周りに周回する方向を周方向という。周方向のうち、切削加工時にエンドミル1が回転する方向を工具回転方向Tという。また、以下の説明において、特定部位に対して工具回転方向T側の領域を回転方向前方側とよび工具回転方向T側と反対側の領域を回転方向後方側と呼ぶ場合がある。
本実施形態のエンドミル1は、スクエアエンドミルである。エンドミル1は、等高線加工によって立壁の加工を行う。エンドミル1によって加工される被削材は、例えば樹脂成型用の金型の入れ子である。
エンドミル1は、シャンク部12と、首部(軸部)11と、刃部20と、を有する。シャンク部12、首部11および刃部20は、基端側から先端側に向かって軸線Oに沿ってこの順で並ぶ。
シャンク部12は、軸線Oに沿って延びる円柱状である。シャンク部12は、工作機械9に把持される。エンドミル1は、シャンク部12において工作機械9に把持され軸線O周りのうち工具回転方向Tに回転させられる。エンドミル1は、金属材料等の被削材の切削加工(転削加工)に使用される。また、エンドミル1は、工作機械9によって、軸線O周りの回転とともに、軸線Oに交差する方向に送りを与えられて被削材の加工を行う。
首部11は、軸線Oに沿って延びる円柱状である。首部11は、シャンク部12の先端側に位置する。本実施形態において、首部11の外径は、シャンク部12の外径より小さい。首部11は、エンドミル1を用いた等高線加工により形成された加工面に対向する領域である。
図2および図3に示すように、刃部20は、首部11の先端側に位置する。刃部20には、8つの外周刃21と、外周刃21の先端(下端)側においてそれぞれ外周刃21と接続される8つの底刃22と、が設けられる。
8つの外周刃21は、刃部20の外周において周方向に沿って等間隔に配置される。また、8つの底刃22は、刃部20の先端において周方向に沿って等間隔に配置される。
図3に示すように、本実施形態のエンドミル1では、8つの底刃22の間に、それぞれギャッシュ26が設けられている。また、8つの底刃22は、軸線O付近から半径方向外周側へ向かう中心刃22aと、中心刃22aに対し径方向外側に位置し中心刃22aと連続して径方向外側に向かう主底刃22bと、を有する。中心刃22aの回転方向後方側には、中心刃二番面23aが設けられる。また、主底刃22bのの回転方向後方側には、主底刃二番面23bが設けられる。中心刃二番面23aと主底刃二番面23bとは、径方向に連続して形成されている。中心刃二番面23aおよび主底刃二番面23bは、底刃22の逃げ面23を構成する。
主底刃二番面23bの周方向の幅は、径方向内側に向かうに従い、徐々に狭まる。主底刃二番面23bの径方向内端における周方向の幅は、中心刃二番面23aの径方向外端の周方向の幅よりも狭い。中心刃二番面23aの周方向の幅は、径方向内側に向かうに従い、徐々に狭まる。
中心刃22aと当該中心刃22aの回転方向前方側に位置する中心刃二番面23aとの境界部には、ギャッシュ26に連続する中心溝27が設けられる。それぞれの中心溝27は、径方向内側で軸線Oに達する。本実施形態によれば、中心刃22aの回転方向前方側に中心溝27を形成しながらも、ギャッシュ26内に存在する微細な切屑が中心溝27内に入り込みにくい状態とすることができる。
図2に示すように、外周刃21は、軸線Oまわりに螺旋状に延びるねじれ刃である。外周刃21は、エンドミル1の基端側から先端側に向かうに従い工具回転方向Tへ向かって一定のねじれ角θで螺旋状にねじれている。本実施形態において、8つの外周刃21のねじれ角θは、同角度である。すなわち、本実施形態の外周刃21は、等リードである。
外周刃21の外径寸法Dは、首部11の外径寸法dより小さい。これにより、首部11が、等高線加工により形成された加工面に干渉することが抑制される。
外周刃21同士の間には、切屑排出溝24が構成される。複数の切屑排出溝24は、周方向に等間隔に形成されている。切屑排出溝24は、軸方向に沿って一定のねじれ角で螺旋状にねじれている。切屑排出溝24のねじれ角は、外周刃21のねじれ角θと一致する。切屑排出溝24は、刃部20の基端側の端部において、エンドミル1の外周に切り上がっている。
切屑排出溝24の回転方向後方側の端縁には、外周刃21が形成されている。すなわち、切屑排出溝24は、外周刃21の回転方向前方側に位置する。切屑排出溝24の壁面は、底面24aとすくい面24bとを含む。底面24aは、切屑排出溝24において軸線Oに対し径方向外側を向く面である。また、すくい面24bは、切屑排出溝24において工具回転方向Tを向く壁面である。
外周刃21は、刃部20の外周面において、すくい面24bと逃げ面25との交差稜線に形成されている。逃げ面25は、切屑排出溝24に対し回転方向後方側に隣接する面である。逃げ面25は、外周刃21の回転方向後方側において外周刃21から切屑排出溝24に向かって周方向に1連なりに延びる。
図4は、外周刃21の軸線Oに直交する断面を拡大して模式的に示す断面模式図である。なお、図4において、外周刃21によって切削される被削材を図示する。
本実施形態の外周刃21は、2段の逃げ面を有する。すなわち、外周刃21の逃げ面25は、周方向に沿って並ぶ第1領域25aおよび第2領域25bを有する。第1領域25aは、外周刃21側に位置する。また、第2領域25bは、切屑排出溝24側に位置する。第1領域25aおよび第2領域25bは、それぞれエンドミル1の横断面において、軸線Oを中心とする仮想円に対して偏心する円形状に構成されている。第1領域25aと第2領域25bとは、それぞれ互いに異なる偏心する円形状に構成されている。外周刃21の逃げ面25において、第1領域25aの逃げ角βは、例えば4°であり、第2領域25bの逃げ角γは、例えば11°である。すなわち、第2領域25bの逃げ角γは、第1領域25aの逃げ角βより大きい。
本実施形態によれば、外周刃21が、2段の逃げ面で構成されるため、外周刃21は、切削加工時に微小な1段目の逃げ面(第1領域25a)において加工面に接触して被削材の加工面を擦る。これにより、加工面に形成された傷や凹凸を平滑にでき、加工面精度を向上させることができる。
1段目の逃げ面(第1領域25a)の逃げ角βは、1°以上10°以下とすることが好ましく、4°±1°の範囲とすることがより好ましい。1段目の逃げ面(第1領域25a)の角度を小さくしすぎると、切削抵抗が高まり、加工面が粗くなる虞がある。一方で、1段目の逃げ面(第1領域25a)の角度を大きくしすぎると、切削抵抗を抑制できるが、1段目の逃げ面において加工面を擦り凹凸を平滑にする効果が小さくなる。1段目の逃げ面(第1領域25a)の逃げ角βを上述の範囲とすることで、切削抵抗を抑制しつつ加工面を平滑にすることができ、また加工面の寸法精度を高めることができる。
なお、本明細書において、逃げ面の逃げ角は、軸線Oに直交する切断面において測定される。測定時には、まず外周刃の先端を結ぶ仮想円を求め、測定対象の外周刃の先端を通過する仮想円の接線に対して、逃げ面の角度を求める。
また、1段目の逃げ面(第1領域25a)の幅wは、0.01mm以上0.15mm以下とすることが好ましく、0.03±0.01mmの範囲とすることがより好ましい。1段目の逃げ面(第1領域25a)の幅wを上述の範囲とすることで、逃げ面25の被削材に対する接触面積を小さくすることができ、切削抵抗を抑制しつつ加工面を平滑にすることができ、また加工面の寸法精度を高めることができる。
なお、本明細書において、1段目の逃げ面(第1領域25a)の幅wは、軸線Oに直交する切断面において測定される。測定時には、まず外周刃の先端を結ぶ仮想円を求め、測定対象の外周刃の先端を通過する仮想円の接線方向における第1領域25aの長さ寸法を幅wとする。
図4に示すように、本実施形態の外周刃21は、ポジティブタイプのすくい面24bを有する。すなわち、軸方向から見て、すくい面24bは、外周刃21の刃先から、刃先と軸線Oとを結ぶ直線に対して、工具回転方向Tの反対側に向かって延びる。本実施形態によれば、外周刃21がポジティブタイプのすくい面24bを有するため、ネガタイプのすくい面を有する場合と比較して外周刃21の切れ味が良くなる。このため、加工面の加工精度を十分に高めることができる。
図5A、図5Bおよび図5Cは、エンドミル1を用いた壁面の等高線加工の手順を示す図である。図5A〜図5Cは、等高線加工の各ステップを図示したものである。なお、図5A〜5Cにおいて、外周刃21の軸方向に沿う刃長をLとする。
本実施形態の加工方法では、深さ方向の切り込み量を刃長Lの半分として等高線加工を行う。エンドミル1による等高線加工において、外周刃21は、刃長Lの下半分の領域で主に加工面を形成し、刃長Lの上半分の領域で加工面に対して再度加工を行う。
外周刃の外径寸法Dは、外周刃の全長において一様である。このため、刃長Lの上半分の領域による加工における取り代は、微小なものとなる。
一般的にエンドミルを用いた等高線加工では、エンドミルのたわみに起因して、深さ方向の切り込みの境界部分に微小な段差が生じる。本実施形態によれば、外周刃21の下半分の領域で形成した加工面を、上半分の領域において再加工する。このため、深さ方向の切り込みの境界部分に生じた段差を、刃長の上半分の領域による再加工により軽減させることができる。結果的に、エンドミル1によって加工精度を高めた加工面を形成できる。
図6は、刃部20の外周刃21を周方向に沿って展開した展開模式図である。
ここで、8つの外周刃21のうち1つの外周刃に着目し、当該外周刃21の軸方向に沿う刃長をL、当該外周刃21のねじれ角をθ、当該外周刃21の下端21bにおいて当該外周刃21と当該外周刃21の工具回転方向後方に隣接する他の外周刃21との周方向距離をaとする。なお、ここで周方向距離とは、軸線Oを中心として周方向に延びる円弧長を意味する。
外周刃21の軸方向に沿う刃長Lとは、実質的に被削材の切削を行う外周刃21の有効刃長である。すなわち、刃長Lとは、軸方向に沿って螺旋状に延びる外周刃21のうち、首部11より大径の一定の外径寸法Dを有する領域の軸方向に沿う長さを意味する。また、外周刃21の上端21aは、外周刃21において外径寸法Dを維持する領域の上端を意味する。同様に、外周刃21の下端21bとは、外周刃21において外径寸法Dを維持する領域の下端を意味する。なお、本実施形態のエンドミル1は、スクエアエンドミルであるため、外周刃21の下端21bは、底刃22との接続部である。エンドミル1がラジアスエンドミルである場合は、外周刃21の下端21bは、円弧状のラジアス刃との接続部である。
本実施形態において、全ての外周刃21について、その工具回転方向後方に隣接する他の外周刃21との周方向距離aは等しく、a=Dπ/8である。同様に、本実施形態において、全ての外周刃21について、軸方向に沿う刃長Lおよび外周刃21のねじれ角θは、等しい。
本実施形態のエンドミル1は、外周刃21の下端21bから少なくとも刃長の半分(L/2)の領域において、以下の(式1)で表されるnが8つの外周刃21について全て略1である。
n=(L×tanθ)/(2×a) …(式1)
ここで、周方向において互いに隣り合う一対の外周刃21に着目する。(式1)においてn=1となるエンドミル1は、工具回転方向前方の一方の外周刃21の軸方向の中間点21cと、工具回転方向T後方に隣接する他方の外周刃21の下端21bとの周方向の位置が、略一致する。エンドミル1は、軸線O周りに回転させて刃部20において被削材の切削加工を行う。(式1)において、n=1となるエンドミル1は、刃部20の位相に関わらず、外周刃21の下半分の領域において8つの外周刃21のうち何れか1つの外周刃21が常に被削材と接触する。
すなわち、上述の式で表されるnは、外周刃21の下半分の領域においてエンドミル1による被削材の切削中に被削材に常に接触する外周刃21の数を表す。本実施形態によれば、切削加工中に、外周刃21の下半分の領域において常に略1つの外周刃21が被削材に接触することとなる(下半分の領域における同時接触刃数が常に略1)。
上述したように、本実施形態のエンドミル1は、深さ方向の切り込み量を刃長Lの半分として等高線加工を行った場合に、特に優れた工具性能が再現される構成としている。したがって、外周刃21の下半分の領域は、取り代が大きいため、振動発生の支配的な要因となっており、振動を抑制する構成とすることが重要である。
エンドミル1による被削材の切削中に、下半分の領域における同時接触刃数が増減すると、エンドミル1が被削材から受ける切削抵抗が増減する。より具体的には、下半分の領域において外周刃21が被削材から離れた際に切削抵抗が急激に減少し、外周刃21が被削材に接触し始める際に切削抵抗が急激に増加する。これにより、エンドミルが振動して加工精度が低下するという問題がある。また、下半分の領域における同時接触刃数が常に2以上の自然数である場合であっても、同時接触刃数が常に略1である場合と比較して、加工精度が低下する。
本実施形態によれば、下半分の領域における同時接触刃数を常に略1とすることで、1つの外周刃21が被削材から離れると略同時に、他の外周刃21が被削材と接触し始めるため、加工中のエンドミル1の振動を抑制し、加工面の加工精度を高めることができる。
また、上述の構成を満たす範囲で、外周刃21の刃長を軸方向に長く確保することができ、等高線加工を行う際の1ステップでより広範囲を加工でき、結果的に加工コストを低減できる。
本実施形態のエンドミル1において、上記(式1)で表されるnは、0.9以上、1.1以下とすることが好ましい。上述したように、下半分の領域における同時接触刃数が、常に略1である場合(すなわちn≒1)に、加工面の加工精度を最も高めることができる。一方で、nが1.1を超える場合、又はnが0.9未満の場合、加工中のエンドミル1の振動が加工精度に影響を与えて、十分な加工精度の加工面を形成することが困難となる。すなわち、nを0.9以上、1.1以下とすることで、加工面の加工精度を十分に高めることができる。また、nを0.95以上、1.05以下とすることがより好ましい。nを0.95以上、1.05以下とすることで、エンドミル1の振動をより効果的に抑制できる。
また、上述のエンドミル1は、外周刃21の全長において、以下の(式2)で表されるmが、8つの外周刃21について全て略2である。
m=(L×tanθ)/a …(式2)
(式2)で表されるmは、外周刃21の全長において、エンドミル1による被削材の切削中に被削材に常に接触する外周刃21の数を表す。このような構成とすることで、深さ方向の切り込み量を外周刃21の全長の半分とした等高線加工において、刃長Lの下半分の領域で主に加工面を形成し、次いで、加工面に対して刃長Lの上半分の領域で再度加工を行うことができる。従来のエンドミルを用いた等高線加工では、エンドミルのたわみに起因して、深さ方向の切り込みの境界部分に微小な段差が生じる。上述の構成によれば、刃長Lの下半分と上半分とにおいて、刃長および同時接触刃が同じとなる。そのため、加工面の加工精度がより高まり、かつ、深さ方向の切り込みの境界部分に生じた段差も軽減させることができる。
本実施形態のエンドミル1において、上記(式2)で表されるmは、1.9以上、2.1以下とすることが好ましい。上述したように、外周刃21の全長において同時接触刃数が、常に略2である場合(すなわちm≒2)に、加工面の加工精度を高めることができる。一方で、mが2.1を超える場合、又はmが1.9未満の場合、加工中のエンドミル1の振動が加工精度に影響を与えて、十分な加工精度の加工面を形成することが困難となる。すなわち、上述の構成によれば、加工面の加工精度を十分に高めることができる。また、mを1.95以上、2.05以下とすることがより好ましい。nを1.95以上、2.05以下とすることで、エンドミル1の振動をより効果的に抑制できる。
また、本実施形態によれば、刃部20には8つの外周刃21が設けられる。外周刃21の下半分の領域において同時接触刃数を常に略1としつつ、外周刃21の数を増加させることで、被削材に接触する外周刃21が切り替わる際の切削抵抗の増減幅を抑制できる。外周刃21を8つ設けることで、切削抵抗の増減幅をして、切削中のエンドミル1の振動を抑制し、結果的に加工精度を高めることができる。
エンドミル1において、外周刃21の外径寸法Dは、4mm以上とすることが好ましい。外周刃21の外径寸法Dが小さくなると8枚刃を形成することが困難となる。そのため、8枚刃を前提としている本実施形態のエンドミル1は、外周刃21の外径寸法Dは4mm以上であることが好ましい。更には、外周刃21の外径寸法Dは5mm以上が好ましい。また、外径寸法Dが大きくなり過ぎるとソリッドエンドミルとして製造が困難となる。そのため、外周刃21の外径寸法Dは、30mm以下が好ましい。
エンドミル1の剛性を高めて加工精度を十分に高めるため、外周刃21が形成された部分の軸線Oに直交する断面におけるエンドミル1の芯厚は、同じ断面における外周刃21の外径寸法Dの75%以上85%以下であることが好ましい。また、エンドミル1の剛性を高めて加工精度を十分に高めるため、外周刃21の刃長Lは、外周刃21の外形寸法Dの1.5倍以下であることが好ましく、1.2倍以下であることがより好ましい。
エンドミル1において、ねじれ角θが、35°以上、40°以下とすることが好ましい。外周刃21のねじれ角θを35°以上、40°以下とすることで、外周刃の下半分の領域において同時接触刃が常に略1になる8つの外周刃21を有するエンドミル1において、刃長Lが長くなり過ぎない外周刃21の構成になるため、エンドミル1の剛性が高まり加工中にエンドミル1のたわみが発生し難くなる。これにより、ゼロカット無しに加工面の加工精度を十分に高めることができる。同様の理由から、外周刃21のねじれ角を37°以上、39°以下とすることがより好ましい。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(試験1)
以下の条件において、試験例1−1、試験例1−2、試験例1−3、試験例1−4および試験例1−5の立壁における仕上げ加工の切削試験を行った。
・被削材:DAC(H)48HRC
・エンドミル:外周刃の外径寸法Φ6mm、芯厚80%
・機械:MAKINO V33(HSK−F63)
・切削条件:回転数n=2650回転/分
送り速度Vf=636mm/分
取りしろ0.1mm
加工深さ40mm
ダウンカット
ドライ−エアブロー加工
試験例1−1に用いるエンドミルは、外周刃の下半分の領域で同時接触刃が略1としたエンドミルを用いた。そして、深さ方向の切り込み量を外周刃の刃長の半分として等高線加工を行った。したがって、試験例1−1では、外周刃の下半分で切削した加工面を、外周刃の上半分で再加工した。すなわち、試験例1−1では、外周刃の下半分および上半分の領域の同時接触刃数がそれぞれ常に略1となるように各ステップの切削を行った。
試験例1−1に用いるエンドミルは、外周刃の刃長6mmを有する。
試験例1−1に用いるエンドミルの外周刃は、2段の逃げ面を有する。
試験例1−1に用いるエンドミルは、ねじれ角が38°の等リードの8つの外周刃を有する。
試験例1−1に用いるエンドミルは、外周刃のすくい角がポジティブタイプを有する。
試験例1−2に用いるエンドミルは、外周刃の刃長を、試験例1−1に用いるエンドミルの外周刃の刃長の半分とした。そして、試験例1−2では、深さ方向の切り込み量を外周刃の全刃長として等高線加工を行った。すなわち、試験例1−2では、刃長の全域において、同時接触刃数が常に略1となるように各ステップの切削を行った。
試験例1−2に用いるエンドミルは、外周刃の刃長3mmを有する。
試験例1−2に用いるエンドミルの外周刃は、2段の逃げ面を有する。
試験例1−2に用いるエンドミルは、ねじれ角が38°の等リードの8つの外周刃を有する。
試験例1−2に用いるエンドミルは、外周刃のすくい角がポジティブタイプを有する。
試験例1−3に用いるエンドミルは、試験例1−1で用いるエンドミルの外周刃の刃長を倍として、外周刃の下半分の領域で同時接触刃数を略2とした。そして、深さ方向の切り込み量を外周刃の刃長の半分として等高線加工を行った。すなわち、試験例1−3では、同時接触刃数がそれぞれ常に略2となるように各ステップの切削を行った。
試験例1−3に用いるエンドミルは、外周刃の刃長12mmを有する。
試験例1−3に用いるエンドミルの外周刃は、2段の逃げ面を有する。
試験例1−3に用いるエンドミルは、ねじれ角が38°の等リードの8つの外周刃を有する。
試験例1−3に用いるエンドミルは、外周刃のすくい角がポジティブタイプを有する。
試験例1−4に用いるエンドミルは、試験例1−2と同様に外周刃の刃長を短くし、更に外周刃が1段の逃げ面を有する構成とした。そして、試験例1−4では、深さ方向の切り込み量を外周刃の全刃長として等高線加工を行った。すなわち、刃長の全域において、同時接触刃数が略1となるよう等高線加工を行った。
ただし、試験例1−4に用いるエンドミルの外周刃は、1段の逃げ面を有する。
試験例1−4に用いるエンドミルは、外周刃の刃長3mmを有する。
試験例1−4に用いるエンドミルは、ねじれ角が38°の等リードの8つの外周刃を有する。
試験例1−4に用いるエンドミルは、外周刃のすくい角がポジティブタイプを有する。
試験例1−5に用いるエンドミルは、試験例1−1で用いるエンドミルと異なるねじれ角とした。そして、試験例1−5では、深さ方向の切り込み量を外周刃の全刃長として等高線加工を行った。すなわち、刃長の全域において、同時接触刃数が常に略1となるよう等高線加工を行った。
試験例1−5に用いるエンドミルは、外周刃の刃長6mmを有する。
試験例1−5に用いるエンドミルの外周刃は、2段の逃げ面を有する。
試験例1−5に用いるエンドミルは、ねじれ角が21°の等リードの8つの外周刃を有する。
試験例1−5に用いるエンドミルは、外周刃のすくい角がポジティブタイプを有する。
図7は、試験例1−1、試験例1−2、試験例1−3、試験例1−4および試験例1−5の切削試験において、加工面の深さと加工面の倒れ量の測定結果の関係を示すグラフである。図7に示すように、試験例1−1では、他の試験例と比較して倒れ量が十分に少ないことが確認できる。
以下の表1は、試験例1−1、試験例1−2、試験例1−3、試験例1−4および試験例1−5の切削試験において形成された加工面の評価結果である。
表1において、「Ra」は加工面の算術平均粗さであり、「Rz」は加工面の最大高さである。また、「外観・光沢感」は、加工面の目視による評価結果である。「加工スジ」は、深さ方向の送りの各ステップに起因して形成される等間隔な筋の状態の目視による評価結果である。「倒れ精度」は、図7に示すグラフを基にした評価結果である。切削抵抗は、切削抵抗の測定結果を基に、評価した評価結果である。なお、各項目において、Aが最も良く、Bが次に良く、Cがさらに次に良く、Dが好ましくない状態であったことを示す。
表1に示す結果からも、試験例1−1における加工面が、他の試験例における加工面と比較して最も優れていることが確認できる。
試験例1−1は、倒れ精度も面性状も優れており、補正のためのゼロカットは不要であった。切り込み量が大きい試験例1−3、1−5では、倒れ精度が悪く、追加工程として、ゼロカットを5〜10回行っても、10μm程度の削り残り量が確認された。試験例1−2、1−4は倒れ精度は5μm以下におさまったが、試験例1−1に比べて面性状が悪化した。
(試験2)
次に、外周刃の刃数を8とすることの優位性を示す試験2について説明する。
以下の条件において、試験例2−1および試験例2−2の切削試験を行う。
・被削材:DAC(H)48HRC
・エンドミル:外周刃の外径寸法Φ6mm
・機械:MAKINO V33(HSK−F63)
・切削条件:回転数n=2650回転/分
送り速度Vf=636mm/分
取りしろ0.1mm
ダウンカット
ドライ−エアブロー加工
試験例2−1に用いるエンドミルは、等リードの8つの外周刃を有し、外周刃のねじれ角は、38°である。試験例2−1に用いるエンドミルは、上述した試験例1−1のエンドミルと同じ構成のエンドミルである。
一方で試験例2−2に用いるエンドミルは、等リードの2つの外周刃を有し、外周刃のねじれ角は、72°である。試験例2−2に用いるエンドミルのその他の構成は、試験例2−1のエンドミルと同様である。
試験例2−1および試験例2−2では、等高線加工において、外周刃の下半分の領域だけを用いて切削するステップ(すなわち、図5Aに示すステップ)における切削抵抗の経時変化を測定した。
図8Aは、試験例2−1の切削試験における切削抵抗の経時変化を示すグラフである。図8Bは、試験例2−2の切削試験における切削抵抗の経時変化を示すグラフである。図8Aおよび図8Bの横軸は時間であり、縦軸は切削抵抗である。図8Aおよび図8Bにおいて、横軸のスケールは一致している。なお、図8Aおよび図8Bのグラフ中において、周方向に並ぶ外周刃がそれぞれ接触し始めたポイントに数字を記載した。
図8Aおよび図8Bに示すように、試験例2−1および試験例2−2において、1つの外周刃が被削材から離間するとともに他の外周刃が被削材に接触し始める瞬間に切削抵抗が高まる。切削抵抗の絶対値に着目すると、試験例2−1の切削抵抗の絶対値は、試験例2−2の切削抵抗の絶対値より大きい。これは、試験例2−1のエンドミルは、試験例2−2のエンドミルと比較して、ねじれ角が小さいことに起因すると考えられる。しかしながら、切削抵抗の増減の幅に着目すると、試験例2−1の切削抵抗の増減幅は、試験例2−2の切削抵抗の増減幅と比較して小さい。切削抵抗の増減幅が大きくなると、切削抵抗の増減に起因してエンドミルが振動し加工精度が低下する。すなわち、試験例2−1に用いる8つの外周刃を備えたエンドミルを用いることで、2つの外周刃を用いるエンドミル(試験例2−2のエンドミル)と場合と比較して、加工面の精度を高めることができる。
以上に、本発明の実施形態を説明したが、実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
1…エンドミル
11…首部(軸部)
20…刃部
21…外周刃
21b…下端
22…底刃
24b…すくい面
25…逃げ面
a…周方向距離
d,D…外径寸法
L…刃長
O…軸線(中心軸)
T…工具回転方向
θ…ねじれ角

Claims (11)

  1. 中心軸に沿って延びる円柱形状の軸部と、
    前記軸部の先端側に位置する刃部と、を備え、
    前記刃部には、前記軸部よりも大きい外径寸法の8つの外周刃が周方向に沿って設けられ、
    前記外周刃は、前記中心軸まわりに螺旋状に延びるねじれ刃であり、
    8つの前記外周刃のうち1つの外周刃に着目し、当該外周刃の軸方向に沿う刃長をL、当該外周刃のねじれ角をθ、当該外周刃の下端において当該外周刃と当該外周刃の工具回転方向後方に隣接する他の前記外周刃との周方向距離をaとした時、前記外周刃の下端から少なくとも前記刃長の半分の領域において、以下の式で表されるnが、8つの前記外周刃について全て略1である、
    エンドミル。
    n=(L×tanθ)/(2×a)
  2. 前記nが、0.9以上、1.1以下である、
    請求項1に記載のエンドミル。
  3. 前記外周刃の全長において、以下の式で表されるmが、8つの前記外周刃について全て略2である、
    請求項1に記載のエンドミル。
    m=(L×tanθ)/a
  4. 前記mが、1.9以上、2.1以下である、
    請求項3に記載のエンドミル。
  5. 前記外周刃の外径寸法が、4mm以上である。
    請求項1〜4の何れか一項に記載のエンドミル。
  6. 前記ねじれ角が、35°以上、40°以下である、
    請求項1〜5の何れか一項に記載のエンドミル。
  7. 前記外周刃は、ポジティブタイプのすくい面を有する、
    請求項1〜5の何れか一項に記載のエンドミル。
  8. 前記外周刃が、2段の逃げ面を有する、
    請求項1〜7の何れか一項に記載のエンドミル。
  9. 前記刃部には、8つの前記外周刃に加えて、先端に設けられ前記中心軸側から径方向外側に延びる8つの底刃と、前記外周刃と前記底刃との間を滑らかに繋ぐ8つのラジアス刃と、が設けられ、
    前記刃部の最先端点は、前記ラジアス刃と前記外周刃の境界と前記ラジアス刃と前記底刃の境界との間において、前記ラジアス刃に位置する、
    請求項1〜8の何れか一項に記載のエンドミル。
  10. 深さ方向の切り込み量を刃長の半分として等高線加工を行う、
    請求項1〜9の何れか一項に記載のエンドミル。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載のエンドミルを用いた加工方法であって、
    深さ方向の切り込み量を前記刃長の半分として等高線加工を行う、
    加工方法。
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