JP2020082208A - 切削用インサート、刃先交換式回転切削工具及び刃先交換式回転切削工具の使用方法 - Google Patents

切削用インサート、刃先交換式回転切削工具及び刃先交換式回転切削工具の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具において、金属部品・金型加工等の被削材の加工面精度を向上させると共に、切削加工能率を向上させる切削用インサートを提供する。【解決手段】回転する工具本体の先端部に着脱可能に装着される切削用インサート10として、被削材の切削を行う切れ刃に、先端側の中心部に曲率半径R1の凸円弧状になった底切れ刃11と、底切れ刃の端部と正接するようにして傾斜して直線状に延出された直線切れ刃12と、直線切れ刃の端部と連続するようにして、この直線切れ刃の延長線X1よりも中心側に向かうようにして底切れ刃よりも大きな曲率半径R2の凸円弧状になった外周切れ刃13とを有するものを用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、各種の切削加工に使用される切削用インサート、この切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具及びこの刃先交換式回転切削工具の使用方法に関するものである。特に、金属部品・金型加工等の被削材の加工面精度を向上させると共に、切削加工能率を向上させることができ、立壁面や底面を直線状に切削加工させる加工精度を向上させながら、これらの切削加工を効率よく行えるようにした点に特徴を有するものである。
従来から、金属部品・金型等の被削材に切削加工を行うにあたり、回転する工具本体の先端部に各種の切削用インサートを着脱可能に装着させた刃先交換式回転切削工具が使用されている。
そして、このような刃先交換式回転切削工具としては、例えば、特許文献1等に示される刃先交換式ボールエンドミル等が広く利用されている。
しかし、従来の刃先交換式ボールエンドミルの場合、被削材を切削させて立壁面加工や底面加工等を行う際に、加工面精度を維持しながら切削加工能率を向上させることが困難であった。
すなわち、従来の刃先交換式ボールエンドミルの場合、工具径に対して使用される刃先曲率半径は(工具径/2)となることが基本で、カスプハイトを小さくするには、ピッチを小さく設定する必要があり切削加工能率が悪く、また被削材の底面と立壁面の接続部に形成される凹状の隅部の加工を行う際には、前記の刃先交換式ボールエンドミルを、工具径が小さく曲率半径以下の小径の刃先交換式ボールエンドミルに交換して加工を行う必要があり、加工面精度を維持するためには、切削加工能率が大幅に低下した。
また、従来においては、特許文献2に示されるように、中心軸回りに回転させられる工具本体の先端部に板状の切削用インサートを着脱可能に装着させる刃先交換式回転切削工具において、前記の切削用インサートの切れ刃として、前記の中心軸方向の先端に位置して凸円弧状をなす底切れ刃と、前記の底切れ刃の径方向外端に連なり、底切れ刃よりも曲率半径の大きな凸円弧状をなす外周切れ刃とを有し、前記の底切れ刃と前記の外周切れ刃との境界点における接線と、前記中心軸と、の間に形成される角度が45度未満であり、前記底切れ刃の曲率半径R1が、0.3〜10mmであり、前記外周切れ刃の曲率半径R2の前記底切れ刃の曲率半径R1に対する比(R2/R1)が、3.6〜333である切削用インサートを用いたものが提案されている。
しかし、特許文献2に示されるような切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具においても、切削用インサートの切れ刃は、中心軸方向の先端に位置して凸円弧状をなす底切れ刃と、前記の底切れ刃の径方向外端に連なり、底切れ刃よりも曲率半径の大きな凸円弧状をなす外周切れ刃とからなる円弧状の切れ刃だけで構成されているため、立壁面や底面を切削加工して直線に近い状態になった切削加工を施すにあたり、曲率半径の大きな凸円弧状をなす外周切れ刃を用いて切削する制御が面倒であると共に、このように曲率半径の大きな凸円弧状をなす外周切れ刃を用いて立壁面の切削加工や底面の切削加工を行った場合にも、刃先交換式回転切削工具における切削用インサートの送りピッチを大きくすると、従来の刃先交換式ボールエンドミルと同様に、カスプハイトが大きくなるという問題が発生した。
このため、特許文献2に示されるような切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具においても、被削材を切削させて立壁面や底面に対して直線に近い状態になった切削加工を施す場合には、従来の刃先交換式ボールエンドミルよりもピッチを大きくすることができるが、切削加工時におけるカスプハイトを小さくして、立壁面や底面に対して直線状になった仕上げ精度の高い切削加工を行うためには、依然として、この刃先交換式回転切削工具の送りピッチを小さくすることが必要になり、直線状になった仕上げ精度の高い切削加工を行うのに多くの時間がかかり、これらの切削加工を効率よく行うことが困難であり、また僅かではあるが依然としてカスプハイトが残存した。
特開平10−315031号公報 特許第6278170号公報
本発明は、各種の切削加工に使用される切削用インサート及びこの切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具における前記のような問題を解決することを課題とするものである。
すなわち、本発明は、前記のような切削用インサート及びこの切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具において、金属部品・金型加工等の被削材の加工面精度を向上させると共に、切削加工能率を向上させることができ、立壁面や底面を直線状に切削加工させる加工精度を向上させながら、これらの切削加工を効率よく行えるようにすることを課題とするものである。
本発明における切削用インサートにおいては、前記のような課題を解決するため、回転する工具本体の先端部に着脱可能に装着される切削用インサートにおいて、被削材の切削を行う切れ刃として、先端側の中心部に凸円弧状の底切れ刃と、この底切れ刃の端部と正接するようにして傾斜して直線状に延出された直線切れ刃と、前記の直線切れ刃の端部と連続するようにして、この直線切れ刃の延長線よりも中心側に向かうようにして底切れ刃よりも曲率半径の大きな凸円弧状の外周切れ刃とを有するようにした。
本発明の切削用インサートにおいては、被削材の切削を行う切れ刃として、先端側の中心部に凸円弧状の形成された底切れ刃の端部と正接するようにして傾斜して直線状に延出された直線切れ刃を設けると共に、直線切れ刃の端部と連続するようにして、直線切れ刃の延長線よりも中心側に向かうようにして底切れ刃よりも曲率半径の大きな凸円弧状の外周切れ刃を設けたため、被削材の立壁面や底面の直線状に切削加工を行う場合、前記の直線切れ刃を被削材の加工面に沿うようにセットし、この直線切れ刃の長さの範囲内のピッチで切削用インサートを送るようにすると、加工面が直線切れ刃によって切削加工され、カスプハイトの発生が抑制されると共に、直線切れ刃と正接された底切れ刃によって加工面の隅部が滑らかに仕上げられる。
ここで、本発明の切削用インサートにおいて、前記の直線切れ刃と外周切れ刃との接続部分の切削が滑らかに行われるようにするためには、直線切れ刃と外周切れ刃との接続部分を正接させることが好ましいが、被削材の立壁面や底面の仕上げ加工を行う場合、外周切れ刃が被削材に接触しないようにして切削加工するため、直線切れ刃と外周切れ刃との接続部分は正接されていなくてもよい。
また、本発明の切削用インサートにおいて、前記のように被削材の立壁面や底面の仕上げ加工を行うにあたり、前記の直線切れ刃の長さを短くすると、切削用インサートを送るピッチを小さくすることが必要になり、仕上げ加工の効率を十分に向上させることが困難になる一方、直線切れ刃の長さを長くして、切削用インサートを送るピッチを大きくすると、仕上げ加工時にビビリ等が発生して加工精度が低下したりするため、直線切れ刃の長さを0.2〜10mmの範囲にすることが好ましく、さらに、切削加工時における抵抗が上昇して切削工具に倒れが生じるのを抑制して、安定した直線状の切削加工を効率よく行うためには、直線切れ刃の長さを1〜3mmの範囲にすることが好ましい。
また、本発明の切削用インサートにおいて、前記のように被削材の立壁面や底面に直線状の切削加工を行うにあたり、前記の中心軸に対する前記の直線切れ刃の傾斜角度を45度未満にすることが好ましい。これは、被削材の底面に対する立壁面の角度が90度になった切削加工を適切に行えるようにするためである。
また、本発明の切削用インサートにおいて、前記のように被削材の立壁面や底面に直線状の切削加工を行うにあたり、前記の底切れ刃の曲率半径R1を0.2〜10mmの範囲にし、また前記の外周切れ刃の曲率半径R2を10〜1500mmの範囲にすることが好ましい。
ここで、前記の底切れ刃の曲率半径R1を0.2〜10mmの範囲にするのは、底切れ刃の刃先強度を確保すると共に、この底切れ刃によって小さなコーナー部の加工が適切に行えるようにするためである。また、前記の外周切れ刃の曲率半径R2を10〜1500mmの範囲にするのは、外周切れ刃の曲率半径R2が1500mmを超えると、切削加工時における抵抗が上昇して、切削工具に倒れが生じやすくなる一方、外周切れ刃の曲率半径R2が10mm未満になると、カスプハイトが大きくなって、加工ピッチを大きくすることができなくなるためである。なお、切削加工時における抵抗の上昇を十分に抑制すると共に、カスプハイトを小さくして、加工ピッチを大きくするためには、前記の外周切れ刃の曲率半径R2を50〜1000mmの範囲にすることがより好ましい。
また、本発明の刃先交換式回転切削工具において、中心軸を中心にして回転する工具本体の先端部に、前記のような切削用インサートを着脱可能に装着させるようにした。
そして、本発明の刃先交換式回転切削工具を使用して被削材の加工面を仕上げ加工させるにあたっては、前記の工具本体の先端部に装着させた切削用インサートの切れ刃における前記の直線切れ刃が被削材の加工面に沿うように前記の工具本体をセットし、この工具本体を前記の直線切れ刃の長さの範囲内のピッチで送って、被削材の加工面を仕上げ加工することができる。
本発明は、中心軸を中心にして回転する工具本体の先端部に着脱可能に装着される切削用インサートにおいて、被削材の切削を行う切れ刃として、先端側の中心部に凸円弧状の形成された底切れ刃の端部と正接するようにして傾斜して直線状に延出された直線切れ刃を設けると共に、直線切れ刃の端部と連続するようにして、直線切れ刃の延長線よりも中心側に向かうようにして底切れ刃よりも曲率半径の大きな凸円弧状の外周切れ刃を設けたため、被削材の立壁面や底面を直線状に切削加工を行う場合、前記の直線切れ刃を被削材の加工面に沿うようにセットし、この直線切れ刃の長さの範囲内のピッチで切削用インサートを送ると、加工面が前記の直線切れ刃によって先の切削加工時に残った部分が適切に切削加工され、カスプハイトの発生が抑制されると共に、直線切れ刃と正接された底切れ刃によって加工面の隅部が滑らかに仕上げられるようになる。
この結果、本発明における切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具においては、金属部品・金型加工等の被削材の加工面精度を向上させると共に、切削加工能率を向上させることができ、立壁面や底面を直線状に切削加工させる加工精度を向上させながら、これらの切削加工を効率よく行えるようになる。
本発明の実施形態において、刃先交換式回転切削工具に使用する切削用インサートを示し、(A)は切削用インサートの概略正面図、(B)は前記の切削用インサートにおける切れ刃部分を示した概略正面図である。 本発明の実施形態における刃先交換式回転切削工具において、前記の切削用インサートを工具本体の先端部に取り付けた状態を示した部分概略説明図である。 前記の実施形態に係る刃先交換式回転切削工具に取り付けた切削用インサートを用いて被削材の立壁面を切削加工させるにあたり、被削材の立壁面を前記の切削用インサートにおける外周切れ刃により切削加工を行う状態を示した部分概略説明図である。 前記の実施形態に係る刃先交換式回転切削工具に取り付けた切削用インサートを用いて被削材の立壁面を切削加工させるにあたり、図3に示すように切削用インサートにおける外周切れ刃により切削加工させた後の被削材の立壁面を、前記の切削用インサートにおける直線切れ刃により切削させて立壁面を直線状に切削加工すると共に、立壁加工の最後に残る隅部の取り残しを切削加工する状態を示した部分概略説明図である。 本発明の実施形態において、刃先交換式回転切削工具に使用する変更例における切削用インサートの切れ刃部分を示した概略正面図である。
以下、本発明の実施形態に係る切削用インサート、切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具及び刃先交換式回転切削工具の使用方法を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明における切削用インサート、切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具及び刃先交換式回転切削工具の使用方法は、特に下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
この実施形態においては、中心軸Yを中心にして回転する刃先交換式回転切削工具1における工具本体2の先端部に着脱可能に装着される切削用インサート10として、図1(A),(B)に示すように、中心軸Yの先端側の中心部にその両側に伸びるようにして凸円弧状の底切れ刃11を設けると共に、この底切れ刃11における両側の端部と正接するようにしてそれぞれ傾斜して直線状に延出された直線切れ刃12を設け、さらに直線状に延出された各直線切れ刃12の端部と連続するようにして、各直線切れ刃12の延長線X1よりも中心軸Yに向かうようにして底切れ刃11よりも曲率半径の大きな凸円弧状の外周切れ刃13を設けたものを用いるようにしており、この切削用インサート10の平坦になった中央部に、この切削用インサート10を刃先交換式回転切削工具1の工具本体2の先端部に取り付けるための取付穴14を設けている。
そして、この実施形態における前記の切削用インサート10においては、前記凸円弧状の底切れ刃11における曲率半径R1が、前記のように0.2〜10mmの範囲であって、この実施形態では前記の曲率半径R1が2mm程度になるようにし、この底切れ刃11における両側の端部とそれぞれ正接するようにして傾斜して直線状に延出される直線切れ刃12の長さLが、前記のように0.2〜10mmの範囲であって、この実施形態では前記の長さLが1.8mm程度になるようにし、これらの直線切れ刃12の中心軸Yに対する傾斜角度θ1が、前記のように45度未満であって、この実施形態では前記の傾斜角度θ1が40度程度になるようにしている。
また、この実施形態における切削用インサート10においては、前記の外周切れ刃13がそれぞれ前記の直線切れ刃12と正接しないようにして、直線切れ刃12の延長線X1よりも中心軸Y側に向かうようにし、各外周切れ刃13の中央部における接線X2の中心軸Yに対する傾斜角度θ2が、この実施形態では30度程度になるようにすると共に、各外周切れ刃13の曲率半径R2が前記の底切れ刃11における曲率半径R1よりも大きくなるようにし、前記のように曲率半径R2が10〜1500mmの範囲であって、この実施形態では曲率半径R2が50mm程度になるようにしている。
そして、この実施形態における刃先交換式回転切削工具1においては、図2に示すように、前記のような切削用インサート10を、中心軸Yを中心にして回転する工具本体2の先端部における取付部3に挟み込むように装着させ、この状態で、取付部3から取付ネジ4を切削用インサート10に設けた取付穴14に挿入させるようにして、切削用インサート10を工具本体2の先端部における取付部3に挟み込むようにして固定させている。
そして、このように工具本体2の先端部に前記の切削用インサート10を取り付けた刃先交換式回転切削工具1を用い、金属部品・金型等の被削材Wの立壁面Waを切削加工するにあたっては、例えば、図3に示すように、前記の切削用インサート10を取り付けた工具本体2の中心軸Yを、切削用インサート10に設けた外周切れ刃13の中央部における接線X2の中心軸Yに対する傾斜角度θ2に対応させて30度程度傾斜させ、前記の曲率半径R2が50mm程度になった外周切れ刃13の中央部が切削加工する立壁面Waに沿うようにした状態で、前記の工具本体2を回転させながら所定のピッチpaで立壁面Waに沿うように移動させ、切削用インサート10の外周切れ刃13によって被削材Wの立壁面Waを切削加工する。
このように切削用インサート10の外周切れ刃13によって立壁面Waを切削加工した場合、工具本体2を回転させながら所定のピッチpaで立壁面Waに沿うように移動させた部分に、前記の外周切れ刃13によって切削されないカスプハイトCHが残ると共に、立壁面Waと底面Wbとの隅部に大きな未切削部分が残るようになる。
次いで、このように粗加工した被削材Wの立壁面Waに対して仕上げ加工を行うにあたっては、図4に示すように、前記の切削用インサート10を取り付けた工具本体2の中心軸Yを、切削用インサート10に設けた直線切れ刃12の中心軸Yに対する傾斜角度θ1に対応させて40度傾斜させ、前記の直線切れ刃12が切削加工する立壁面Waに沿うようにした状態で、前記の工具本体2を回転させながら前記の直線切れ刃12の長さL以内のピッチpbで立壁面Waに沿うように移動させ、切削用インサート10の直線切れ刃12によって被削材Wの立壁面Waを直線状になるように切削加工する。
そして、このように工具本体2を回転させながら前記の直線切れ刃12の長さ以内のピッチpbで、切削用インサート10の直線切れ刃12を立壁面Waに沿って移動させて被削材Wの立壁面Waを直線状になるように切削加工すると、回転する切削用インサート10の直線切れ刃12が立壁面Waに沿った状態で回転されながら移動し、この直線切れ刃12により、前記の外周切れ刃13によって切削されずに残ったカスプハイトCHが適切に切削されて、直線状になった精度のよい立壁面Waの切削加工が行えると共に、立壁面Waと底面Wbとの隅部における未切削部分も適切に切削されて、適切な仕上げ加工が行えるようになる。
また、図示していないが、被削材Wの底面Wbに対して切削加工を行う場合においても、前記の被削材Wの立壁面Waの場合と同様にして、切削用インサート10に設けた外周切れ刃13によって切削加工させた後、切削用インサート10に設けた直線切れ刃12によって直線状に切削加工させるようにすることができる。
なお、前記の特許文献2に示される刃先交換式回転切削工具における切削用インサートにおいては、凸円弧状の底切れ刃とこの底切れ刃に連続した底切れ刃よりも曲率半径の大きな凸円弧状の外周切れ刃とだけで構成されており、本願の切削用インサート10における直線切れ刃12の部分が存在しないため、前記のように外周切れ刃の部分を用いて大きなピッチで切削加工を行った後、さらに仕上げの切削加工を行う場合にも、曲率半径が大きな外周切れ刃を用いて切削加工することが必要になり、この場合、カスプハイトCHを小さくするためには、刃先交換式回転切削工具における切削用インサートを送るピッチを非常に小さくして切削加工することが必要になる。
このため、前記のような切削用インサート10を用いた本発明の実施形態における刃先交換式回転切削工具1においては、被削材Wの立壁面Waと底面Wbを切削加工する場合、特許文献2に示される刃先交換式回転切削工具に比べて、立壁面Waと底面Wbをを直線状に切削加工させる加工精度を向上させながら、これらの切削加工を効率よく行えるようになる。
なお、本発明における刃先交換式回転切削工具1において使用する切削用インサート10は、前記の図1(A),(B)に示したようなものに限られず、前記のように中心軸Yの先端側の中心部にその両側に伸びるようにして凸円弧状の底切れ刃11と、この底切れ刃11における両側の端部と正接するようにしてそれぞれ傾斜して直線状に延出された各直線切れ刃12と、この各直線切れ刃12の端部と連続するようにして各直線切れ刃12の延長線よりも中心軸Yに向かうように底切れ刃11よりも曲率半径の大きな凸円弧状の外周切れ刃13を設けたものであればよい。
例えば、被削材Wに対して幅の小さい立壁面加工等を行うような場合には、図5に示すように、切削用インサート10に設けた外周切れ刃13の中央部における接線X2の中心軸Yに対する傾斜角度θ2を小さくして、幅が細くなった切削用インサート10を用いるようにすることができる。
1 :刃先交換式回転切削工具
2 :工具本体
3 :取付部
4 :取付ネジ
10 :切削用インサート
11 :底切れ刃
12 :直線切れ刃
13 :外周切れ刃
14 :取付穴
CH :カスプハイト
R1 :底切れ刃の曲率半径
R2 :外周切れ刃の曲率半径
W :被削材
Wa :被削材の立壁面
Wb :被削材の底面
X1 :直線切れ刃の延長線
X2 :外周切れ刃の中央部における接線
Y :工具本体の中心軸
pa :粗加工時のピッチ
pb :仕上げ加工のピッチ
θ1 :中心軸に対する直線切れ刃の延長線の傾斜角度
θ2 :中心軸に対する外周切れ刃の中央部における接線の傾斜角度

Claims (9)

  1. 中心軸を中心にして回転する工具本体の先端部に着脱可能に装着される切削用インサートにおいて、被削材の切削を行う切れ刃として、先端側の中心部に凸円弧状の底切れ刃と、この底切れ刃の端部と正接するようにして傾斜して直線状に延出された直線切れ刃と、前記の直線切れ刃の端部と連続するようにして、この直線切れ刃の延長線よりも中心側に向かうようにして底切れ刃よりも曲率半径の大きな凸円弧状の外周切れ刃とを有することを特徴とする切削用インサート。
  2. 請求項1に記載の切削用インサートにおいて、前記の直線切れ刃と外周切れ刃との接続部分が正接されていることを特徴とする切削用インサート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の切削用インサートにおいて、前記の直線切れ刃の長さが0.2〜10mmの範囲であることを特徴とする切削用インサート。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の切削用インサートにおいて、前記の中心軸に対する前記の直線切れ刃の傾斜角度が45度未満であることを特徴とする切削用インサート。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の切削用インサートにおいて、前記の底切れ刃の曲率半径R1が0.2〜10mmの範囲であり、前記の外周切れ刃の曲率半径R2が10〜1500mmの範囲であることを特徴とする切削用インサート。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の切削用インサートにおいて、前記の切削用インサートは、前記の中心軸を中心にした表裏反転対称になっており、前記の各切れ刃が一対設けられていることを特徴とする切削用インサート。
  7. 中心軸を中心にして回転する工具本体の先端部に、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の切削用インサートを着脱可能に装着させたことを特徴とする刃先交換式回転切削工具。
  8. 請求項7に記載の刃先交換式回転切削工具を用いて被削材の加工面を切削加工するにあたり、前記の工具本体の先端部に装着させた切削用インサートの切れ刃における前記の直線切れ刃が被削材の加工面に沿うように前記の工具本体をセットし、この工具本体を前記の直線切れ刃の長さの範囲内のピッチで送って、被削材の加工面を直線状に切削加工することを特徴とする刃先交換式回転切削工具の使用方法。
  9. 請求項7に記載の刃先交換式回転切削工具を用いて被削材の加工面を切削加工するにあたり、前記の工具本体の先端部に装着させた切削用インサートの切れ刃における前記の曲率半径の大きな外周切れ刃を被削材の加工面に沿うように前記の工具本体をセットし、この工具本体における外周切れ刃によって被削材の加工面を直線に近い状態で切削加工した後、前記の工具本体の先端部に装着させた切削用インサートの切れ刃における前記の直線切れ刃が被削材の加工面に沿うように前記の工具本体をセットし、この工具本体を前記の直線切れ刃の長さの範囲内のピッチで送って、被削材の加工面を直線状に切削加工することを特徴とする刃先交換式回転切削工具の使用方法。

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