JP6825068B1 - 切削用インサート、高送り用回転切削工具及び隅削り用回転切削工具 - Google Patents

切削用インサート、高送り用回転切削工具及び隅削り用回転切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】 主切れ刃と外周切れ刃とコーナー切れ刃とを両面に複数設けた切削用インサートを高送り用回転切削工具や隅削り用回転切削工具に用いて、高送り切削加工や隅削り切削加工を安定して適切に行えるようにする。【解決手段】 被削材を切削する先端側の主切れ刃11と、主切れ刃による切削部分の外周側を切削する外周切れ刃12と、主切れ刃と外周切れ刃とを接続するコーナー切れ刃13とを両面に3つ設けた切削用インサート10において、主切れ刃に回転中心側の第1主切れ刃11aと第1主切れ刃による切削面から所要角度離れる方向に傾斜して切削を行う第2主切れ刃11bとを、外周切れ刃にコーナー切れ刃側の切削部分の外周を切削する第1外周切れ刃12aと、第1外周切れ刃による切削面から内周側離れる方向に傾斜した第2外周切れ刃12bとを設けた。【選択図】 図1

Description

本発明は、被削材に対して切削加工を行うにあたり、高送り切削加工と隅削り切削加工との両方に使用できる切削用インサート、また前記の切削用インサートを装着させて高送り切削加工を行う高送り用回転切削工具、前記の切削用インサートを装着させて隅削り切削加工を行う隅削り用回転切削工具に関するものである。特に、中心軸を中心にして回転する工具本体の先端外周側に着脱可能に装着される1つの切削用インサートにおいて、被削材の切削を行う先端側の主切れ刃と、主切れ刃によって被削材を切削させた切削部分の外周側を切削する外周切れ刃と、主切れ刃と外周切れ刃とを接続させる円弧状のコーナー切れ刃とを、切削用インサートの両面に複数設けると共に、この切削用インサートを装着させる回転切削工具の種類を変更させて、高送り切削加工を行う高送り用回転切削工具や、隅削り切削加工を行う隅削り用回転切削工具に好適に利用できると共に、これらの回転切削工具に装着させる切削用インサートの位置を変更させて、切削用インサートにおいて切削に使用する切れ刃を変更させ、切削用インサートをこれらの回転切削工具において長期にわたって使用できるようにした点に特徴を有するものである。
従来から、金属部品・金型等の被削材に切削加工を行うにあたり、様々な切削工具が使用されている。
そして、このような切削工具としては、従来においては、特許文献1、2等に示されるように、回転する工具本体の先端部にそれぞれの用途に応じた所定の形状になった複数の切削用インサートを着脱可能に装着させた刃先交換式回転切削工具が使用されている。
ここで、特許文献1、2等に示される刃先交換式回転切削工具においては、一般に、被削材の切削を行う先端側における主切れ刃と、主切れ刃によって切削された切削部分の外周を切削する外周切れ刃とを接続させる円弧状のコーナー切れ刃とが複数設けられた複数の切削用インサートをそれぞれ刃先交換式回転切削工具の工具本体の先端部に装着させ、このような刃先交換式回転切削工具を回転させて、前記の主切れ刃によって被削材を切り込む一方、コーナー切れ刃を介して設けられた外周切れ刃によって主切れ刃によって切削された切削部分の外周を切削させるようにしており、一般には被削材に対して荒削りを行うのに使用されていた。
しかし、特許文献1、2等に示された切削用インサートを用いた刃先交換式回転切削工具においては、前記のように荒削りを行った後の被削材に対して、切削面を平坦にする仕上げ加工や、切削面とその外周面との間の隅部がほぼ直角になるようにして隅削り加工を行うことができなかった。
このため、従来においては、荒削りを行った後の被削材に対して、切削面を平坦にする仕上げ加工や、切削面とその外周面との間における隅削り加工を行うために、仕上げ用や隅削り用の別の切削用インサートを別の工具本体に装着させた仕上げ用や隅削り用の別の回転切削工具を用いて、仕上げ加工や隅削り加工を行うようにしていた。
しかし、種類の異なる数多くの切削用インサートを準備し、これらの切削用インサートをそれぞれ対応した工具本体に装着させて仕上げ加工や隅削り加工を行う場合、使用する切削用インサートの数が多くなって、これらの製造に要するコストが高くつくと共に、これらの管理も面倒であり、また使用する切削用インサートを適切に選択して対応した工具本体に装着させることが必要になり、その作業も面倒で、誤りが生じたりするという問題があった。
また、従来においては、特許文献3に示されるように、4つの荒加工用長辺切れ刃部と4つの仕上げ加工用短辺切れ刃部とが交互に連結してなる切れ刃を有するネガティブ型の切削インサートを用い、この切削インサートを荒加工用工具本体に装着させて荒加工を行い、またこの切削インサートを仕上げ加工用工具本体に装着させて仕上げ加工を行うようにしたものが提案されている。
しかし、この特許文献3に示されたものは、4つの荒加工用長辺切れ刃部を使用するように切削インサートを荒加工用工具本体に装着させて、4つの荒加工用長辺切れ刃部により切削面を荒削りする一方、4つの仕上げ加工用短辺切れ刃部を使用するように切削インサートを仕上げ加工用工具本体に装着させて、4つの仕上げ加工用短辺切れ刃部により切削面を仕上げ加工するだけであり、1つの切削用インサートにより切削部の底面に対して外周側の面がほぼ直角になるように隅削り加工を行うことはできなかった。
特開2019−42882号公報 特開2019−42893号公報 WO2013/008565号公報
本発明は、各種の切削加工に使用される切削用インサート及びこの切削用インサートを使用した回転切削工具における前記のような問題を解決することを課題とするものである。
すなわち、本発明は、1種類の切削用インサートを用い、この切削用インサートを装着させる回転切削工具の種類を変更させて、高送り切削加工を行う高送り用回転切削工具や、隅削り切削加工を行う隅削り用回転切削工具に好適に利用できると共に、これらの回転切削工具に装着させる切削用インサートの位置を変更させて、切削に使用する切れ刃を変更させ、この切削用インサートをこれらの回転切削工具において長期にわたって使用できるようにすることを課題とするものである。
本発明における切削用インサートにおいては、前記のような課題を解決するため、中心軸を中心にして回転する高送り用工具本体の先端外周側に着脱可能に装着されて高送り加工に使用されると共に、隅削り用工具本体の先端外周側に着脱可能に装着されて隅削り加工に使用される切削用インサートにおいて、前記の切削用インサートの両面に、それぞれ被削材の切削を行う3つのコーナー部が設けられ、各コーナー部にそれぞれ先端側の主切れ刃と、前記の主切れ刃によって被削材を切削させた切削部分の外周側を切削する外周切れ刃と、前記の主切れ刃と外周切れ刃とを接続させる円弧状のコーナー切れ刃とが設けられてなり、前記の主切れ刃に回転中心側の切削を行う第1主切れ刃が設けられると共に、この第1主切れ刃による切削面から所要角度離れる方向に傾斜して前記のコーナー切れ刃と連続するようにしてコーナー切れ刃側の切削を行う第2主切れ刃が設けられる一方、前記の外周切れ刃に、前記のコーナー切れ刃と連続して設けられて前記の主切れ刃により切削された被削材における切削部分の外周を切削する第1外周切れ刃と、この第1外周切れ刃による切削面から内周側に所要角度離れる方向に傾斜して被削材における切削部分の外周を切削する第2外周切れ刃とが設けられ、前記の第1主切れ刃の長さを第2主切れ刃よりも長くすると共に、前記の第2外周切れ刃の長さを第1外周切れ刃より長くし、前記の第1主切れ刃と第2主切れ刃とのなす角度θ1が0°を超え30°未満の範囲、前記の第1外周切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ2が0°を超え30°未満の範囲、前記の第2主切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ3が60°を超え90°以下の範囲であるようにした。
なお、本発明における切削用インサートにおいて、前記のように切削用インサートの両面に、被削材の切削を行う先端側の主切れ刃と、前記の主切れ刃によって被削材を切削させた切削部分の外周側を切削する外周切れ刃と、前記の主切れ刃と外周切れ刃とを接続させる円弧状のコーナー切れ刃とをそれぞれ3つ設けた場合、片面における前記の第1主切れ刃が反対面における第2外周切れ刃に、第2主切れ刃が第1外周切れ刃に、第1外周切れ刃が第2主切れ刃に、第2外周切れ刃が第1主切れ刃に対応する部分に位置するようになる。
そして、本発明における切削用インサートを高送り用工具本体に設けられたチップ取付座に取り付けて、被削材を高送り加工するのに使用する高送り用回転切削工具においては、前記の切削用インサートを高送り用工具本体に設けられたチップ取付座に取り付けるにあたり、前記の切削用インサートの切削面側における第2主切れ刃から第1主切れ刃を切込み側に傾斜するように位置させると共に、第1外周切れ刃から第2外周切れ刃を内周側に向かうように位置させるようにする。このように前記の切削用インサートを高送り用工具本体のチップ取付座に取り付け、この高送り用回転切削工具を回転させて、被削材に対して高送り加工を行うようにすると、第2主切れ刃よりも長くなって切込み側に傾斜するように位置させた第1主切れ刃によって被削材を深く切り込むことができるようになる。
また、本発明における切削用インサートを隅削り用工具本体に設けられたチップ取付座に取り付けて、被削材を隅削り加工するのに使用する隅削り用回転切削工具においては、前記の切削用インサートを隅削り用工具本体に設けられたチップ取付座に取り付けるにあたり、前記の切削用インサートの切削面側における第2主切れ刃を第1主切れ刃よりも切込み側に位置させると共に、第1外周切れ刃及び第2外周切れ刃を、前記の高送り用回転切削工具に比べて、前記の第2主切れ刃によって切削される切削面に対して直交する方向に近づけて位置させるようにした。このように前記の切削用インサートを隅削り用工具本体に設けられたチップ取付座に取り付け、この隅削り用回転切削工具を回転させて、被削材を隅削り加工を行うようにすると、前記の第2主切れ刃を第1主切れ刃よりも切込み側に位置するようにして切削面に沿うようにセットすることができ、この第2主切れ刃によって被削材の切削面を平坦に切削できるようになると共に、前記の第1外周切れ刃と第2外周切れ刃とを、前記の第2主切れ刃によって切削された平坦な切削面に対して直交する方向に近づけた状態でセットでき、この第1外周切れ刃と第2外周切れ刃によって前記の切削面に対して外周面を直交するようにして長く切削できるようになる。
そして、本発明における切削用インサートにおいて、前記のように第1主切れ刃の長さを第2主切れ刃よりも長くするにあたっては、第1主切れ刃と第2主切れ刃との長さの比を2:1〜5:1の範囲にすることが好ましい。これは、前記の第1主切れ刃の長さが長くなりすぎると、この切削用インサートを高送り用回転切削工具に取り付けて被削材を高送り加工する際に、第1主切れ刃に加わる負荷が大きくなると共に、この切削用インサートを隅削り用回転切削工具に取り付けて被削材を隅削り加工する際には、前記の第2主切れ刃の長さが短くなりすぎて、隅削りの加工効率が悪くなる。一方、前記の第1主切れ刃の長さが短くなりすぎると、この切削用インサートを高送り用回転切削工具に取り付けて被削材を高送り加工する際における加工効率が悪くなると共に、この切削用インサートを隅削り用回転切削工具に取り付けて被削材を隅削り加工する際に、第2主切れ刃が長くなりすぎて、この第2主切れ刃に加わる負荷が大きくなり、第2主切れ刃による加工精度が低下する。このため、より好ましくは、前記の第1主切れ刃と第2主切れ刃との長さの比を3:1〜5:1の範囲にすることが好ましい。
また、本発明における切削用インサートにおいては、前記の第1主切れ刃と第2主切れ刃とのなす角度θ1が3°以上10°以下の範囲、前記の第1外周切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ2が3°以上10°以下の範囲になるようにすることが好ましい。これは、第1主切れ刃と第2主切れ刃とのなす角度θ1や第1外周切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ2が小さくなると、この切削用インサートを高送り用回転切削工具に取り付けて被削材を高送り加工する際において、被削材に切り込める量が小さくなって高能率な高送り加工ができなくなり、また隅削り用回転切削工具に取り付けて被削材を隅削り加工する際においては、第2主切れ刃に対する第1主切れ刃の逃げが少なくなって切削抵抗が大きくなる可能性が高くなるためである。一方、第1主切れ刃と第2主切れ刃とのなす角度θ1や第1外周切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ2が大きくなると、この切削用インサートを高送り用回転切削工具に取り付けて被削材を高送り加工する際における切削面の削り残し量が大きくなり、また隅削り用回転切削工具に取り付けて被削材を隅削り加工する際における削り残し量が大きくなるためである。
また、本発明における切削用インサートにおいては、前記の第2主切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ3が65°以上85°以下の範囲になるようにすることが好ましい。これは、第2主切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ3が小さくなりすぎると、隅削り加工時における加工能率が悪くなり、良好な隅削り加工が行えなくなる一方、第2主切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ3が大きいと、この切削用インサートを隅削り用回転切削工具に取り付けて被削材を隅削り加工する際に、切削面に対して外周面を直交するように切削することが困難になる。このため、より好ましくは、第2主切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ3が75°以上85°以下の範囲になるようにする。
本発明において、前記のように構成された切削用インサートを高送り用工具本体に設けられたチップ取付座に取り付けた高送り用回転切削工具を用いて被削材を高送り加工する場合に、前記のように切削用インサートの切削面側における第2主切れ刃から第1主切れ刃を切込み側に傾斜するように位置させると共に、第1外周切れ刃から第2外周切れ刃を内周側に向かうように位置させ、この高送り用回転切削工具を回転させて被削材を高送り加工させるようにすると、第2主切れ刃よりも長くなって切込み側に向かうように傾斜した第1主切れ刃によって被削材を深く切り込むことができ、効率の良い高送り加工が行えるようになる。
また、本発明において、前記のように構成された切削用インサートを隅削り用工具本体に設けられたチップ取付座に取り付けた隅削り用回転切削工具を用いてによって被削材を隅削り加工する場合に、前記のように切削用インサートの切削面側における第2主切れ刃を第1主切れ刃よりも切込み側に位置させると共に、第2外周切れ刃を外周側に位置させ、この隅削り用回転切削工具を回転させて被削材を隅削り加工させるようにすると、前記の第2主切れ刃を第1主切れ刃よりも切込み側に位置するようにして切削面に沿うようにセットでき、この第2主切れ刃によって被削材の切削面を平坦に切削できるようになると共に、前記の第1外周切れ刃と第2外周切れ刃を、前記の第2主切れ刃によって切削された平坦な切削面に対して直交する方向に近づけた状態でセットでき、この第1外周切れ刃と第2外周切れ刃によって前記の切削面に対して外周面を直交するような状態にして効率よく切削できるようになる。
この結果、本発明においては、1種類の切削用インサートを高送り用回転切削工具や隅削り用回転切削工具に用いて、高送り加工や隅削り加工を好適に行えるようになると共に、切削用インサートの両面に、被削材の切削を行う先端側の主切れ刃と、前記の主切れ刃によって被削材を切削させた切削部分の外周側を切削する外周切れ刃と、前記の主切れ刃と外周切れ刃とを接続させるコーナー切れ刃とそれぞれ3つ設けため、高送り用と隅削り用との各回転切削工具に対して装着させる切削用インサートの位置を6回変えて使用する切れ刃を6回変更させ、切削用インサートをこれらの回転切削工具において長期にわたって使用できるようになり、切削用インサートの使用寿命も大幅に向上する。
本発明の一実施形態に係る切削用インサートを高送り用回転切削工具に取り付ける場合における切削用インサートの状態を示した概略平面図である。 前記の実施形態に係る切削用インサートを高送り用回転切削工具に取り付ける場合における切削用インサートの状態を示した概略正面図である。 前記の実施形態に係る切削用インサートを隅削り用回転切削工具に取り付ける場合における切削用インサートの状態を示した概略平面図である。 前記の実施形態に係る切削用インサートにおいて、被削材の切削を行う先端側の主切れ刃における第1及び第2主切れ刃と、前記の主切れ刃によって被削材を切削させた切削部分の外周側を切削する外周切れ刃における第1及び第2外周切れ刃と、前記の第2主切れ刃と第1外周切れ刃とを接続させる円弧状のコーナー切れ刃の構成を示した部分拡大説明図ある。 前記の実施形態に係る切削用インサートを高送り用回転切削工具に用いる状態を示し、(A)は切削用インサートを取り付けるチップ取付座が先端外周側に設けられた高送り用工具本体の概略平面図、(B)は切削用インサートを高送り用工具本体のチップ取付座に取り付けた高送り用回転切削工具の概略平面図である。 前記の実施形態に係る切削用インサートを隅削り用回転切削工具に用いる状態を示し、(A)は切削用インサートを取り付けるチップ取付座が先端外周側に設けられた隅削り用工具本体の概略平面図、(B)は切削用インサートを隅削り用工具本体のチップ取付座に取り付けた隅削り用回転切削工具の概略平面図である。
以下、本発明の実施形態に係る切削用インサート、切削用インサートを用いた高送り用回転切削工具及び隅削り用回転切削工具を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明における切削用インサート、切削用インサートを用いた高送り用回転切削工具及び隅削り用回転切削工具は、特に下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
この実施形態における切削用インサート10においては、図1〜図3等に示すように、その両面に、被削材の切削を行う先端側の主切れ刃11と、前記の主切れ刃11によって被削材を切削させた切削部分の外周側を切削する外周切れ刃12と、前記の主切れ刃11と外周切れ刃12とを接続させるコーナー切れ刃13とがそれぞれ3つ設けられている。
そして、この切削用インサート10における前記の主切れ刃11としては、回転中心側の切削を行う第1主切れ刃11aが設けられると共に、この第1主切れ刃11aによる切削面から所要角度離れる方向に傾斜して前記のコーナー切れ刃13側の切削を行うコーナー切れ刃13に連続する第2主切れ刃11bが設けられ、前記の第1主切れ刃11aが第2主切れ刃11bよりも長くなっている。
また、前記の外周切れ刃12としては、前記のコーナー切れ刃13と連続して設けられて前記の主切れ刃11により切削された被削材における切削部分の外周を切削する第1外周切れ刃12aと、この第1外周切れ刃12aによる切削面から所要角度離れる方向に傾斜して被削材における切削部分の外周を切削する第2外周切れ刃12bとが設けられ、この第2外周切れ刃12bが第1外周切れ刃12aよりも長くなっている。
また、この切削用インサート10の中央部においては、この切削用インサート10を後述する高送り用回転切削工具20や隅削り用回転切削工具30に取り付けるための取付穴14が設けられている。
そして、この実施形態における切削用インサート10においては、その両面にそれぞれ3つ設けられた前記の主切れ刃11と外周切れ刃12とコーナー切れ刃13とにおいて、前記のように第1主切れ刃11aが第2主切れ刃11bよりも長くなるようにするにあたっては、図3に示すように、第1主切れ刃11aの長さLa1と第2主切れ刃11bの長さLa2との比(La1:La2)が2:1〜5:1の範囲になるようにし、好ましくは、3:1〜5:1の範囲になるようにしている。このようにすると、前記のように切削用インサート10を高送り用回転切削工具20に取り付けて被削材を高送り加工する場合、また隅削り用回転切削工具30に取り付けて被削材を隅削り加工する場合において、前記の第1主切れ刃11aや第2主切れ刃11bに加わる負荷を少なくすることができるようになる。
また、この実施形態における切削用インサート10においては、図3に示すように、前記の第1主切れ刃11aと第2主切れ刃11bとのなす角度θ1が0°を超え30°未満の範囲、前記の第1外周切れ刃12aと第2外周切れ刃12bとのなす角度θ2が0°を超え30°未満の範囲、前記の第2主切れ刃11bと第2外周切れ刃12bとのなす角度θ3が60°を超え90°以下の範囲になるようにする。
ここで、第1主切れ刃11aと第2主切れ刃11bとのなす角度θ1や第1外周切れ刃12aと第2外周切れ刃12bとのなす角度θ2が小さいと、前記のようにこの切削用インサート10を高送り用回転切削工具20に取り付けて被削材を高送り加工する際に、被削材に切り込める量が小さくなって高能率な高送り加工ができなくなり、また隅削り用回転切削工具30に取り付けて被削材を隅削り加工する際に、第2主切れ刃11bに対する第1主切れ刃11aの逃げが少なくなって切削抵抗が大きくなる。一方、第1主切れ刃11aと第2主切れ刃11bとのなす角度θ1や第1外周切れ刃12aと第2外周切れ刃12bとのなす角度θ2が大きいと、この切削用インサート10を高送り用回転切削工具20に取り付けて被削材を高送り加工する際における切削面の削り残し量が大きくなり、また隅削り用回転切削工具30に取り付けて被削材を隅削り加工する際における削り残し量が大きくなる。
このため、この実施形態における切削用インサート10においては、前記の第1主切れ刃11aと第2主切れ刃11bとのなす角度θ1が3°以上10°以下の範囲、第1外周切れ刃12aと第2外周切れ刃12bとのなす角度θ2が3°以上10°以下の範囲にすることが好ましい。
また、前記の第2主切れ刃11bと第2外周切れ刃12bとのなす角度θ3が小さいと、この切削用インサートを隅削り用回転切削工具に取り付けて被削材を隅削り加工する際に、切削面に対して外周面を直交するように切削することが困難になる一方、第2主切れ刃11bと第2外周切れ刃12bとのなす角度θ3が大きくなりすぎると、隅削り加工時における切削抵抗が大きくなり、良好な隅削り加工が行えなくなる。
このため、この実施形態における切削用インサート10においては、前記の第2主切れ刃11bと第2外周切れ刃12bとのなす角度θ3が75°以上85°以下の範囲になるようにすることが好ましい。
そして、前記の切削用インサート10を高送り用回転切削工具20に使用するにあたっては、図5(A),(B)に示すように、高送り用工具本体21の先端外周側に設けられた各チップ取付座22に前記の切削用インサート10を取り付けるにあたり、切削用インサート10の切削面の外周側における第2主切れ刃11bから切削面の中心側に向かうように第1主切れ刃11aを切込み側に傾斜させるようにすると共に、前記の第2主切れ刃11bからコーナー切れ刃13を介して高送り用工具本体21の外周側に位置する第1外周切れ刃12aから第2外周切れ刃12bが内周側に向かうようにセットして、各切削用インサート10の中央部における取付穴14を各チップ取付座22に設けられた位置決め穴23に位置合わせし、この状態で、それぞれ取付ネジ24を切削用インサート10の取付穴14を挿通させてチップ取付座22の位置決め穴23にねじ込んで、各切削用インサート10を高送り用工具本体21における各チップ取付座22に取り付けるようにしている。
そして、このように切削用インサート10を高送り用工具本体21の各チップ取付座22に取り付けた高送り用回転切削工具20を回転させて、被削材を高送り加工させると、前記のように第2主切れ刃11bよりも長くなって切込み側に向かうように傾斜した第1主切れ刃11aによって被削材を深く切り込むことができると共に、前記のコーナー切れ刃13や第1外周切れ刃12a及び第2外周切れ刃12bによって被削材の外周側を切削させる際に加わる負荷が少なくなって、被削材に対して効率の良い高送り加工が行えるようになる。
また、前記の切削用インサート10を隅削り用回転切削工具30に使用するにあたっては、図6(A),(B)に示すように、隅削り用工具本体31の先端外周側に設けられた各チップ取付座32に前記の切削用インサート10を取り付けるにあたり、切削用インサート10の切削面の外周側における第2主切れ刃11bを切削面の中心側に向かうように第1主切れ刃11aよりも切込み側に位置するようにして切削面に沿うようにセットさせると共に、前記の第2外周切れ刃12bを外周側に位置させるようにセットして、各切削用インサート10の中央部における取付穴14を各チップ取付座32に設けられた位置決め穴33に位置合わせし、この状態で、それぞれ取付ネジ34を切削用インサート10の取付穴14を挿通させてチップ取付座32の位置決め穴33にねじ込んで、各切削用インサート10を隅削り用工具本体31における各チップ取付座32に取り付けるようにしている。
そして、このように切削用インサート10を隅削り用工具本体31の各チップ取付座32に取り付けた隅削り用回転切削工具30を回転させて、被削材を隅削り加工させると、前記の第2主切れ刃11bを第1主切れ刃11aよりも切込み側に位置して切削面に沿うようにセットさせ、この第2主切れ刃11bによって被削材の切削面を平坦に切削できるようになると共に、前記の第2外周切れ刃12bを切削面に対して直交する方向に近づけた状態でセットさせ、第1外周切れ刃12aよりも長くなった第2外周切れ刃12bにより、前記の第2主切れ刃11bによって平坦に切削された切削面に対して外周面を直交するような状態にして効率よく隅削り加工できるようになる。
10 :切削用インサート
11 :主切れ刃
11a :第1主切れ刃
11b :第2主切れ刃
12 :外周切れ刃
12a :第1外周切れ刃
12b :第2外周切れ刃
13 :コーナー切れ刃
14 :取付穴
20 :高送り用回転切削工具
21 :高送り用工具本体
22 :チップ取付座
23 :位置決め穴
24 :取付ネジ
30 :用回転切削工具
31 :用工具本体
32 :チップ取付座
33 :位置決め穴
34 :取付ネジ
θ1 :第1主切れ刃と第2主切れ刃とのなす角度
θ2 :第1外周切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度
θ3 :第2主切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度

Claims (5)

  1. 中心軸を中心にして回転する高送り用工具本体の先端外周側に着脱可能に装着されて高送り加工に使用されると共に、隅削り用工具本体の先端外周側に着脱可能に装着されて隅削り加工に使用される切削用インサートにおいて、前記の切削用インサートの両面に、それぞれ被削材の切削を行う3つのコーナー部が設けられ、各コーナー部にそれぞれ先端側の主切れ刃と、前記の主切れ刃によって被削材を切削させた切削部分の外周側を切削する外周切れ刃と、前記の主切れ刃と外周切れ刃とを接続させる円弧状のコーナー切れ刃とが設けられてなり、前記の主切れ刃に回転中心側の切削を行う第1主切れ刃が設けられると共に、この第1主切れ刃による切削面から所要角度離れる方向に傾斜して前記のコーナー切れ刃と連続するようにしてコーナー切れ刃側の切削を行う第2主切れ刃が設けられる一方、前記の外周切れ刃に、前記のコーナー切れ刃と連続して設けられて前記の主切れ刃により切削された被削材における切削部分の外周を切削する第1外周切れ刃と、この第1外周切れ刃による切削面から内周側に所要角度離れる方向に傾斜して被削材における切削部分の外周を切削する第2外周切れ刃とが設けられ、前記の第1主切れ刃の長さを第2主切れ刃よりも長くすると共に、前記の第2外周切れ刃の長さを第1外周切れ刃より長くし、前記の第1主切れ刃と第2主切れ刃とのなす角度θ1が0°を超え30°未満の範囲、前記の第1外周切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ2が0°を超え30°未満の範囲、前記の第2主切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ3が60°を超え90°以下の範囲であることを特徴とする切削用インサート。
  2. 請求項1に記載の切削用インサートにおいて、前記の第1主切れ刃と第2主切れ刃との長さの比が2:1〜5:1の範囲であることを特徴とする切削用インサート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の切削用インサートにおいて、前記の第1主切れ刃と第2主切れ刃とのなす角度θ1が3°以上10°以下の範囲、前記の第1外周切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ2が3°以上10°以下の範囲、前記の第2主切れ刃と第2外周切れ刃とのなす角度θ3が65°以上82°以下の範囲であることを特徴とする切削用インサート。
  4. 被削材を高送り加工する高送り用回転切削工具において、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の切削用インサートを高送り用工具本体の先端外周側に設けられたチップ取付座に取り付けるにあたり、前記の切削用インサートの切削面側における第2主切れ刃から第1主切れ刃を切込み側に傾斜するように位置させると共に、第1外周切れ刃から第2外周切れ刃を内周側に向かうように位置させたことを特徴とする高送り用回転切削工具。
  5. 被削材を隅削り加工する隅削り用回転切削工具において、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の切削用インサートを隅削り用工具本体の先端外周側に設けられたチップ取付座に取り付けるにあたり、前記の切削用インサートの切削面側における第2主切れ刃を第1主切れ刃よりも切込み側に位置させると共に、第1外周切れ刃及び第2外周切れ刃を、請求項4に記載の高送り用回転切削工具に比べて、前記の第2主切れ刃によって切削される切削面に対して直交する方向に近づけて位置させたことを特徴とする隅削り用回転切削工具。
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